JP2020064944A - 電磁波シールドフィルム及びその製造方法、並びに電磁波シールドフィルム付きプリント配線板及びその製造方法 - Google Patents

電磁波シールドフィルム及びその製造方法、並びに電磁波シールドフィルム付きプリント配線板及びその製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】絶縁樹脂層の耐熱性を高くしても、絶縁樹脂層と導電層との接着性を高くできる電磁波シールドフィルムを提供する。【解決手段】本発明の電磁波シールドフィルム1は、絶縁樹脂層10、導電層30、及び、絶縁樹脂層10と導電層30との間に形成されたアンカーコート層20とを有し、アンカーコート層20は、厚さが1nm以上500nm以下であり、ガラス転移温度が40℃以上105℃以下の樹脂を含む。【選択図】図1

Description

本発明は、電磁波シールドフィルム及びその製造方法、並びに電磁波シールドフィルム付きプリント配線板及びその製造方法に関する。
外部からの電磁波ノイズを遮蔽し、また、プリント配線板から発生する電磁波ノイズの漏洩を防ぐために、絶縁樹脂層と導電層とを有する電磁波シールドフィルムを、絶縁フィルム(カバーレイフィルム)を介してプリント配線板の表面に設けることがある(例えば、特許文献1参照)。
電磁波シールドフィルムは、例えば、キャリアフィルムの片面に、熱硬化性樹脂と硬化剤と溶剤とを含む塗料を塗工し、乾燥させて絶縁樹脂層を形成し、絶縁樹脂層の表面に導電層を設けることによって製造される。導電層としては、例えば、金属薄膜層と導電性接着剤層とを備えるものが使用されることがある。
特開2016−086120号公報
電磁波シールドフィルムが使用される環境は高温になることがある。そのため、電磁波シールドフィルムには高い耐熱性が要求されることがある。その要求に対し、絶縁樹脂層を構成する樹脂としてガラス転移温度が高い樹脂を使用し、その樹脂の架橋度を高めることがある。
しかし、絶縁樹脂層を構成する樹脂としてガラス転移温度が高い樹脂を使用し、その樹脂の架橋度を高めると、絶縁樹脂層と導電層との接着性が低下する傾向にあった。特に、導電層が金属薄膜層を備え、金属薄膜層に絶縁樹脂層が接する場合には、絶縁樹脂層と導電層との接着性がより低下しやすい傾向にあった。
本発明は、絶縁樹脂層の耐熱性を高くしても、絶縁樹脂層と導電層との接着性を高くできる電磁波シールドフィルム及びその製造方法、電磁波シールドフィルム付きプリント配線板及びその製造方法を提供することを目的とする。
本発明は、以下の態様を包含する。
[1]絶縁樹脂層、導電層、及び、前記絶縁樹脂層と前記導電層との間に形成されたアンカーコート層とを有し、前記アンカーコート層は、厚さが1nm以上500nm以下であり、ガラス転移温度が40℃以上105℃以下の樹脂を含む、電磁波シールドフィルム。
[2]前記アンカーコート層に含まれる前記樹脂がエステル結合を有する、[1]に記載の電磁波シールドフィルム。
[3]前記アンカーコート層に含まれる前記樹脂がポリエステル樹脂である、[1]又は[2]に記載の電磁波シールドフィルム。
[4]前記アンカーコート層に含まれる前記樹脂がウレタン結合を有する、[1]〜[3]のいずれか一項に記載の電磁波シールドフィルム。
[5]前記絶縁樹脂層に含まれる絶縁樹脂がヒドロキシ基、アミノ基、アミド基、カルボキシ基、メルカプト基、及びエポキシ基のうち少なくとも1つを有する、[1]〜[4]のいずれか一項に記載の電磁波シールドフィルム。
[6]前記導電層が金属薄膜層を備え、前記金属薄膜層が前記アンカーコート層に接する、[1]〜[5]のいずれか一項に記載の電磁波シールドフィルム。
[7]前記導電層が、前記金属薄膜層の前記アンカーコート層とは反対側の面に導電性接着剤層をさらに備える、[6]に記載の電磁波シールドフィルム。
[8]前記絶縁樹脂層の前記アンカーコート層とは反対側の面に、キャリアフィルムをさらに有する、[1]〜[7]のいずれか一項に記載の電磁波シールドフィルム。
[9]基板の少なくとも片面にプリント回路が設けられたプリント配線板と、前記プリント配線板の前記プリント回路が設けられた側の面に隣接する絶縁フィルムと、前記導電層が前記絶縁フィルムに隣接するように設けられた[1]〜[8]のいずれか一項に記載の電磁波シールドフィルムと、を有する、電磁波シールドフィルム付きプリント配線板。
[10]絶縁樹脂層の一方の面側に、ガラス転移温度が40℃以上105℃以下の樹脂を含み、厚さが1nm以上500nm以下のアンカーコート層を形成し、前記アンカーコート層の前記絶縁樹脂層とは反対側に導電層を形成する、電磁波シールドフィルムの製造方法。
[11]前記アンカーコート層を形成する際には、熱硬化性樹脂とアンカーコート層形成用硬化剤とを反応させる、[10]に記載の電磁波シールドフィルムの製造方法。
[12]前記熱硬化性樹脂がポリエステル樹脂である、[11]に記載の電磁波シールドフィルムの製造方法。
[13]前記アンカーコート層形成用硬化剤が、イソシアネート基を2つ以上有する化合物である、[11]又は[12]に記載の電磁波シールドフィルムの製造方法。
[14]前記熱硬化性樹脂が有する反応基量に対する前記アンカーコート層形成用硬化剤が有するイソシアネート基量のモル比が1.3以上20以下である、[13]に記載の電磁波シールドフィルムの製造方法。
[15]前記アンカーコート層を形成する際には、前記絶縁樹脂層に、熱硬化性樹脂及びアンカーコート層形成用硬化剤を含む塗料を塗工し、硬化させる、[10]〜[14]のいずれか一項に記載の電磁波シールドフィルムの製造方法。
[16]前記導電層を形成する際には、前記アンカーコート層の前記絶縁樹脂層とは反対側の面に金属薄膜層を形成する、[10]〜[15]のいずれか一項に記載の電磁波シールドフィルムの製造方法。
[17]前記金属薄膜層を真空蒸着により形成する、[16]に記載の電磁波シールドフィルムの製造方法。
[18]前記導電層を形成する際には、前記金属薄膜層の前記アンカーコート層とは反対側の面に導電性接着剤層をさらに形成する、[17]に記載の電磁波シールドフィルムの製造方法。
[19]前記絶縁樹脂層を形成する際に、エポキシ樹脂と絶縁樹脂層形成用硬化剤とを反応させる、[10]〜[18]のいずれか一項に記載の電磁波シールドフィルムの製造方法。
[20]前記絶縁樹脂層形成用硬化剤がアミン化合物である、[19]に記載の電磁波シールドフィルムの製造方法。
[21]前記アミン化合物が脂肪族アミン化合物である、[20]に記載の電磁波シールドフィルムの製造方法。
[22]基板の少なくとも片面にプリント回路が設けられたプリント配線板と、[1]〜[8]のいずれか一項に記載の電磁波シールドフィルムとを、絶縁フィルムを介して圧着する電磁波シールドフィルム付きプリント配線板の製造方法であって、圧着する際には、前記絶縁フィルムに、前記電磁波シールドフィルムの前記導電層を密着させる、電磁波シールドフィルム付きプリント配線板の製造方法。
本発明の電磁波シールドフィルムは、樹脂のガラス転移温度が高くて架橋密度が高い絶縁樹脂層を用いて耐熱性を高くしても、絶縁樹脂層と導電層との接着性を高くできる。
本発明の電磁波シールドフィルムの製造方法によれば、上記の電磁波シールドフィルムを容易に製造できる。
本発明の電磁波シールドフィルム付きプリント配線板は、樹脂のガラス転移温度が高くて架橋密度が高い絶縁樹脂層を用いて耐熱性を高くしても、絶縁樹脂層と導電層との接着性を高くできる。
本発明の電磁波シールドフィルム付きプリント配線板の製造方法によれば、上記の電磁波シールドフィルム付きプリント配線板を容易に製造できる。絶縁樹脂層の耐熱性を高くできるため、強力に熱圧着でき、電磁波シールドフィルム付きプリント配線板製造の歩留まりを向上させることができる。
本発明の電磁波シールドフィルムの第一実施形態を示す断面図である。 本発明の電磁波シールドフィルムの第二実施形態を示す断面図である。 本発明の電磁波シールドフィルムの第三実施形態を示す断面図である。 本発明の電磁波シールドフィルム付きプリント配線板の一実施形態を示す断面図である。 図4の電磁波シールドフィルム付きプリント配線板の製造工程を示す断面図である。
以下の用語の定義は、本明細書及び特許請求の範囲にわたって適用される。
「等方導電性接着剤層」とは、厚さ方向及び面方向に導電性を有する導電性接着剤層を意味する。
「異方導電性接着剤層」とは、厚さ方向に導電性を有し、面方向に導電性を有しない導電性接着剤層を意味する。
「面方向に導電性を有しない導電性接着剤層」とは、表面抵抗が1×10Ω以上である導電性接着剤層を意味する。
粒子の平均粒子径は、粒子の顕微鏡像から30個の粒子を無作為に選び、それぞれの粒子について、最小径及び最大径を測定し、最小径と最大径との中央値を一粒子の粒子径とし、測定した30個の粒子の粒子径を算術平均して得た値である。導電性粒子の平均粒子径も同様である。
フィルム(離型フィルム、絶縁フィルム等)の厚さは、接触式膜厚計を用いて5箇所の厚さを測定し、平均した値である。アンカーコート層は干渉式膜厚計を用いて測定した値である。絶縁樹脂層、導電性接着剤層、金属薄膜層等の厚さは、顕微鏡を用いて測定対象の断面を観察し、5箇所の厚さを測定し、平均した値である。
貯蔵弾性率は、測定対象に与えた応力と検出した歪から算出され、温度又は時間の関数として出力する動的粘弾性測定装置を用いて、粘弾性特性の一つとして測定される。
導電性粒子の10%圧縮強度は、微小圧縮試験機を用いた測定結果から、下記式(α)によって求める。
C(x)=2.48P/πd (α)
ただし、C(x)は10%圧縮強度(MPa)であり、Pは粒子径の10%変位時の試験力(N)であり、dは粒子径(mm)である。
表面抵抗は、JIS K 7194又はJIS K 6911に基づいて求めた値である。
図1〜図5における寸法比は、説明の便宜上、実際のものとは異なったものである。
<電磁波シールドフィルム>
本発明の電磁波シールドフィルムの一態様について説明する。本態様の電磁波シールドフィルムは、絶縁樹脂層、導電層、及び、前記絶縁樹脂層と前記導電層との間に形成されたアンカーコート層とを有する。
図1は、第一実施形態の電磁波シールドフィルム1を示す断面図であり、図2は、第二実施形態の電磁波シールドフィルム1を示す断面図であり、図3は、第三実施形態の電磁波シールドフィルム1を示す断面図である。
第一実施形態、第二実施形態及び第三実施形態の電磁波シールドフィルム1はいずれも、絶縁樹脂層10と、絶縁樹脂層10に隣接するアンカーコート層20と、アンカーコート層20の絶縁樹脂層10とは反対側に隣接する導電層30と、絶縁樹脂層10のアンカーコート層20とは反対側に隣接するキャリアフィルム40と、導電層30のアンカーコート層20とは反対側に隣接する離型フィルム50とを有する。
第一実施形態の電磁波シールドフィルム1は、導電層30が、アンカーコート層20に隣接する金属薄膜層32と、離型フィルム50に隣接する異方導電性接着剤層34とを有する。
第二実施形態の電磁波シールドフィルム1は、導電層30が、アンカーコート層20に隣接する金属薄膜層32と、離型フィルム50に隣接する等方導電性接着剤層36とを有する。
第三実施形態の電磁波シールドフィルム1は、導電層30が等方導電性接着剤層36からなる。
(絶縁樹脂層)
絶縁樹脂層10は、導電層30の保護層としての役割を果たす樹脂層である。
絶縁樹脂層10としては、熱硬化性樹脂と絶縁樹脂層形成用硬化剤とを含む塗料を塗工し、半硬化または硬化させて形成された塗膜;熱可塑性樹脂を含む塗料を塗工して形成された塗膜;熱可塑性樹脂を含む組成物を溶融成形したフィルムからなる層等が挙げられる。ハンダ付け等の際の耐熱性の点から、絶縁樹脂層10は、熱硬化性樹脂と絶縁樹脂層形成用硬化剤とを含む塗料を塗工し、半硬化または硬化させて形成された塗膜が好ましい。したがって、絶縁樹脂層10に含まれる樹脂としては、耐熱性がより高くなることから、熱硬化性樹脂の硬化物が好ましい。ここでいう硬化物は半硬化物も含む。
熱硬化性樹脂としては、例えば、エポキシ樹脂、アミド樹脂、ポリエステル樹脂、フェノール樹脂、アミノ樹脂、アルキッド樹脂、ウレタン樹脂、合成ゴム、紫外線硬化アクリレート樹脂等が挙げられる。熱硬化性樹脂は1種を単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。熱硬化性樹脂のなかでも、耐熱性により優れ、耐薬品性にも優れることから、エポキシ樹脂が好ましい。
絶縁樹脂層形成用硬化剤としては、熱硬化性樹脂の種類に応じた公知の硬化剤が挙げられる。熱硬化性樹脂がエポキシ樹脂である場合には、絶縁樹脂層形成用硬化剤としては、アミン化合物を用いることが好ましい。アミン化合物を用いたエポキシ樹脂の硬化は反応温度を適度に低くすることができ、また、エポキシ樹脂を十分に架橋させて硬化させることができ、絶縁樹脂層10の耐熱性をより向上させることができる。
絶縁樹脂層形成用硬化剤として使用されるアミン化合物としては、例えば、脂肪族アミン化合物、芳香族アミン化合物、複素環式アミン化合物等が挙げられる。
脂肪族アミン化合物としては、例えば、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン、テトラエチレンペンタミン、ジプロピレンジアミン、ジエチルアミノプロピルアミン、N−アミノエチルピペラジン、メンセンジアミン、イソフオロンジアミン、m−キシレンジアミン等が挙げられる。
芳香族アミン化合物としては、例えば、メタフェニレンジアミン、ジアミノジフェニルメタン、ジアミノジフェニルスルフォン等が挙げられる。
複素環式アミン化合物としては、例えば、イミダゾール、2−メチルイミダゾール、2−エチル−4−メチルイミダゾール等が挙げられる。
熱硬化性樹脂としてエポキシ樹脂を用いる場合には、絶縁樹脂層形成用硬化剤としては、脂肪族アミン化合物が好ましい。熱硬化性樹脂としてエポキシ樹脂を用い、絶縁樹脂層形成用硬化剤として脂肪族アミン化合物を用いると、硬化時にエポキシが開環してヒドロキシ基が多数形成される。そのため、アンカーコート層20を構成する成分と反応しやすく、絶縁樹脂層10とアンカーコート層20との接着性をより向上させることができる。特に、アンカーコート層20を形成する成分として、イソシアネート基を2つ以上有するポリイソシアネートを用いる場合には、ポリイソシアネートのイソシアネート基と絶縁樹脂層10のヒドロキシ基とが反応する。そのため、絶縁樹脂層10とアンカーコート層20との接着性がより高くなる。
前記アミン化合物等の絶縁樹脂層形成用硬化剤は1種を単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
絶縁樹脂層10は、フレキシブルプリント配線板のプリント回路を隠蔽したり、電磁波シールドフィルム付きプリント配線板に意匠性を付与したりするために、着色剤(顔料、染料等)およびフィラーのいずれか一方または両方を含んでいてもよい。
着色剤およびフィラーのいずれか一方または両方としては、耐候性、耐熱性、隠蔽性の点から、顔料またはフィラーが好ましく、プリント回路の隠蔽性、意匠性の点から、黒色顔料、または黒色顔料と他の顔料もしくはフィラーとの組み合わせがより好ましい。
絶縁樹脂層10は、難燃剤を含んでいてもよい。
絶縁樹脂層10は、本発明の効果を損なわない範囲において、必要に応じて他の成分を含んでいてもよい。
絶縁樹脂層10の180℃における貯蔵弾性率は、5×10Pa以上5×10Pa以下が好ましく、1×10Pa以上1×10Pa以下がより好ましい。絶縁樹脂層10の180℃における貯蔵弾性率が前記範囲の下限値以上であれば、絶縁樹脂層10が適度の硬さを有するようになり、熱プレスの際の絶縁樹脂層10における圧力損失を低減できる。その結果、熱プレス時に電磁波シールドフィルム1が破断するのを防止でき、シールド特性の低下を防止できる。絶縁樹脂層10の180℃における貯蔵弾性率が前記範囲の上限値以下であれば、電磁波シールドフィルム1の可とう性がよくなる。その結果、電磁波シールドフィルム1が絶縁フィルム70の貫通孔内に沈み込みやすくなり、導電性接着剤層が絶縁フィルムの貫通孔を通ってフレキシブルプリント配線板のプリント回路により確実に電気的に接続される。
絶縁樹脂層10の表面抵抗は、電気的絶縁性の点から、1×10Ω以上が好ましい。
絶縁樹脂層10の表面抵抗は、実用上の点から、1×1016Ω以下が好ましい。絶縁樹脂層10の表面抵抗が前記範囲の下限値以上であれば、他の回路等との接触により回路がショートすることを防止できる。
絶縁樹脂層10の厚さは、0.1μm以上30μm以下が好ましく、0.5μm以上20μm以下がより好ましい。絶縁樹脂層10の厚さが前記範囲の下限値以上であれば、絶縁樹脂層10が保護層としての機能を十分に発揮できる。絶縁樹脂層10の厚さが前記範囲の上限値以下であれば、電磁波シールドフィルム1を薄くできる。
(アンカーコート層)
アンカーコート層20は、絶縁樹脂層10と導電層30との接着性を高める樹脂層である。以下、アンカーコート層20に含まれる樹脂のことを「アンカーコート層用樹脂」という。
アンカーコート層用樹脂は、ガラス転移温度(Tg)が40℃以上105℃以下、好ましくは50℃以上100℃以下である。樹脂のガラス転移温度は、動的粘弾性測定により求められる損失弾性率E”と貯蔵弾性率E’との比(E”/E’)、すなわちtanδがピークを示す温度である。
アンカーコート層用樹脂のガラス転移温度が前記下限値以上であることにより、耐熱性低下を抑制できる。アンカーコート層用樹脂のガラス転移温度が前記上限値以下であることにより、導電層30を形成する際にアンカーコート層20が導電層30の表面形状により密に追従するため、絶縁樹脂層10と導電層30との接着性を向上させることができる。
アンカーコート層用樹脂は、熱硬化性樹脂の硬化物であってもよいし、熱可塑性樹脂であってもよい。電磁波シールドフィルム1の耐熱性をより向上させる点では、アンカーコート層用樹脂は熱硬化性樹脂の硬化物が好ましい。熱硬化性樹脂としては、絶縁樹脂層10を形成する熱硬化性樹脂と同様のものを使用できる。
アンカーコート層用樹脂は、熱硬化性樹脂の硬化物、熱可塑性樹脂のいずれであっても、エステル結合を有することが好ましい。エステル結合は極性が高いため、アンカーコート層用樹脂がエステル結合を有すれば、金属を含む導電層に対する接着性がより高くなる。
エステル結合を有する樹脂としては、ポリエステル樹脂、ポリカーボネートポリオールが好ましく、ポリエステル樹脂がより好ましい。ポリエステル樹脂は、ガラス転移温度が前記範囲内になりやすく、導電層30に対するアンカーコート層20の接着性がさらに高くなる。ポリエステル樹脂は熱可塑性樹脂であることが多いが、末端にヒドロキシ基を有することが多いため、熱硬化性樹脂にもなり得る。熱硬化性のポリエステル樹脂として、不飽和ポリエステル樹脂を使用することもできる。
アンカーコート層用樹脂は、架橋したポリエステル樹脂が特に好ましい。
アンカーコート層20が、熱硬化性樹脂の硬化物である場合、その硬化物は、熱硬化性樹脂とアンカーコート層形成用硬化剤とを反応させて得た反応生成物である。熱硬化性樹脂とアンカーコート層形成用硬化剤とを反応させて得た硬化物は、架橋して高分子化しているため、耐熱性がより高くなり、また、耐薬品性等が高くなり、様々な環境に対する耐性が高くなる。
前記アンカーコート層形成用硬化剤としては、熱硬化性樹脂の種類に応じて選択される。ポリエステル樹脂を熱硬化性樹脂として使用する場合には、アンカーコート層形成用硬化剤としてイソシアネート基を2つ以上有するポリイソシアネート化合物を用いることが好ましい。ポリエステル樹脂をポリイソシアネート化合物により架橋して硬化させると、耐熱性がより高い架橋ポリエステル樹脂を形成でき、電磁波シールドフィルム1の耐熱性をより向上させることができ、金属密着性の良好なウレタン結合が生成することにより接着性もより向上させることができる。
アンカーコート層20の厚さは1nm以上500nm以下であり、10nm以上300nm以下であることが好ましい。アンカーコート層20の厚さが前記下限値以上であることにより、絶縁樹脂層10の導電層30に対する食い込みが良好になるため、絶縁樹脂層10と導電層30との接着性がより高くなる。アンカーコート層20の厚さが前記上限値以下であることにより、耐熱性低下を抑制できる。
(導電層)
導電層は、少なくとも金属を含み、電磁波を遮蔽する層である。
具体的には、上述したように、第一実施形態における導電層30は、アンカーコート層20に隣接する金属薄膜層32と、離型フィルム50に隣接する異方導電性接着剤層34とを有する。
第二実施形態における導電層30は、アンカーコート層20に隣接する金属薄膜層32と、離型フィルム50に隣接する等方導電性接着剤層36とを有する。
第三実施形態における導電層30は、等方導電性接着剤層36からなる。
導電層30としては、電磁波遮蔽性が十分に高くなることから、金属薄膜層32と、異方導電性接着剤層34又は等方導電性接着剤層36とを有することが好ましい。すなわち、導電層30は、金属薄膜層と導電性接着剤層の2層を有することが好ましい。
[金属薄膜層]
金属薄膜層32は、金属の薄膜からなる層である。金属薄膜層32は、面方向に広がるように形成されていることから、面方向に導電性を有し、電磁波シールド層等として機能する。
金属薄膜層32としては、物理蒸着(真空蒸着、スパッタリング、イオンビーム蒸着、電子ビーム蒸着等)又は化学蒸着によって形成された蒸着膜、めっきによって形成されためっき膜、金属箔等が挙げられる。気体透過性が高く、リフロー時に発生したガスを透過して膨れないため耐熱性が向上し、簡便に形成できる点では、金属薄膜層32は、蒸着膜、めっき膜が好ましい。導電層30を薄くでき、かつ厚さが薄くても面方向の導電性に優れ、ドライプロセスにて簡便に形成できる点では、金属薄膜層32は蒸着膜がより好ましく、物理蒸着による蒸着膜がさらに好ましい。
金属薄膜層32を構成する金属としては、アルミニウム、銀、銅、金、導電性セラミックス等が挙げられ、電気伝導度の点からは、銀又は銅が好ましい。
金属薄膜層32のなかでも、電磁波遮蔽性が高く、しかも金属薄膜層を容易に形成しやすいことから、金属蒸着層が好ましく、銀蒸着層又は銅蒸着層がより好ましい。
金属薄膜層32の表面抵抗は、0.001Ω以上1Ω以下が好ましく、0.001Ω以上0.5Ω以下がより好ましい。金属薄膜層32の表面抵抗が前記範囲の下限値以上であれば、金属薄膜層32を十分に薄くできる。金属薄膜層32の表面抵抗が前記範囲の上限値以下であれば、電磁波シールド層として十分に機能できる。
金属薄膜層32の厚さは、0.01μm以上5μm以下が好ましく、0.05μm以上3.5μm以下がより好ましい。金属薄膜層32の厚さが0.01μm以上であれば、面方向の導電性がさらに良好になる。金属薄膜層32の厚さが0.05μm以上であれば、電磁波ノイズの遮蔽効果がさらに良好になる。金属薄膜層32の厚さが前記範囲の上限値以下であれば、電磁波シールドフィルム1を薄くできる。また、電磁波シールドフィルム1の生産性、可とう性がよくなる。
[異方導電性接着剤層]
第一実施形態における異方導電性接着剤層34は、厚さ方向に導電性を有し、面方向には導電性を有さず、かつ、接着性を有する。
異方導電性接着剤層34は、導電性接着剤層を容易に薄くでき、後述する導電性粒子の量を少なくでき、その結果、電磁波シールドフィルム1を薄くでき、電磁波シールドフィルム1の可とう性が高くなる利点を有する。
異方導電性接着剤層34としては、硬化後に耐熱性を発揮できる点から、熱硬化性の導電性接着剤層が好ましい。熱硬化性の異方導電性接着剤層34は、未硬化の状態であってもよく、Bステージ化された状態であってもよい。
熱硬化性の異方導電性接着剤層34は、例えば、熱硬化性接着剤34aと導電性粒子34bとを含む。熱硬化性の異方導電性接着剤層34は、必要に応じて難燃剤を含んでいてもよい。
熱硬化性接着剤34aとしては、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、アミノ樹脂、アルキッド樹脂、ウレタン樹脂、合成ゴム、紫外線硬化アクリレート樹脂等が挙げられる。耐熱性に優れる点から、エポキシ樹脂が好ましい。エポキシ樹脂は、可とう性付与のためのゴム成分(カルボキシ変性ニトリルゴム、アクリルゴム等)、粘着付与剤等を含んでいてもよい。
熱硬化性接着剤34aは、異方導電性接着剤層34の強度を高め、打ち抜き特性を向上させるために、セルロース樹脂、ミクロフィブリル(ガラス繊維等)を含んでいてもよい。前記熱硬化性接着剤は、本発明の効果を損なわない範囲において、必要に応じて他の成分を含んでいてもよい。
導電性粒子34bとしては、金属(銀、白金、金、銅、ニッケル、パラジウム、アルミニウム、ハンダ等)の粒子、黒鉛粉、焼成カーボン粒子、めっきされた焼成カーボン粒子、金属が被覆された樹脂粒子等が挙げられる。導電性粒子34bとしては、異方導電性接着剤層34がさらに適度の硬さを有するようになり、熱プレスの際の異方導電性接着剤層34における圧力損失をさらに低減できる点からは、金属粒子が好ましく、銅粒子がより好ましい。
導電性粒子34bの10%圧縮強度は、30MPa以上200MPa以下が好ましく、50MPa以上150MPa以下がより好ましく、70MPa以上100MPa以下がさらに好ましい。導電性粒子の10%圧縮強度が前記範囲の下限値以上であれば、熱プレスの際に金属薄膜層32にかけられた圧力を大きく損失することなく、異方導電性接着剤層34が絶縁フィルムの貫通孔を通ってプリント配線板のプリント回路により確実に電気的に接続される。導電性粒子34bの10%圧縮強度が前記範囲の上限値以下であれば、金属薄膜層32との接触がよくなり、電気的接続が確実になる。
異方導電性接着剤層34における導電性粒子34bの平均粒子径は、1μm以上26μm以下が好ましく、2μm以上16μm以下がより好ましい。導電性粒子34bの平均粒子径が前記範囲の下限値以上であれば、異方導電性接着剤層34の厚さを確保することができ、十分な接着強度を得ることができる。導電性粒子34bの平均粒子径が前記範囲の上限値以下であれば、異方導電性接着剤層34の流動性を確保でき、後述するように異方導電性接着剤層34を絶縁フィルムの貫通孔に押し込んだ際に絶縁フィルムの貫通孔内を導電性接着剤で十分に埋めることができる。
異方導電性接着剤層34における導電性粒子34bの割合は、異方導電性接着剤層34の100体積%のうち、0.5体積%以上30体積%以下が好ましく、1体積%以上15体積%以下がより好ましい。導電性粒子34bの割合が前記範囲の下限値以上であれば、異方導電性接着剤層34の導電性が良好になる。導電性粒子34bの割合が前記範囲の上限値以下であれば、異方導電性接着剤層34の接着性、流動性(絶縁フィルムの貫通孔の形状への追随性)が良好になる。また、電磁波シールドフィルム1の可とう性がよくなる。
異方導電性接着剤層34の180℃における貯蔵弾性率は、1×10Pa以上5×10Pa以下が好ましく、5×10Pa以上1×10Pa以下がより好ましい。異方導電性接着剤層34の180℃における貯蔵弾性率が前記範囲の下限値以上であれば、異方導電性接着剤層34がさらに適度の硬さを有するようになり、熱プレスの際の導電性接着剤層における圧力損失を低減できる。その結果、導電性接着剤層とプリント配線板のプリント回路とが十分に接着され、異方導電性接着剤層34が絶縁フィルムの貫通孔を通ってプリント配線板のプリント回路により確実に電気的に接続される。導電性接着剤層の180℃における貯蔵弾性率が前記範囲の上限値以下であれば、電磁波シールドフィルム1の可とう性がよくなる。その結果、電磁波シールドフィルム1が絶縁フィルムの貫通孔内に沈み込みやすくなり、異方導電性接着剤層34が絶縁フィルムの貫通孔を通ってプリント配線板のプリント回路により確実に電気的に接続される。
異方導電性接着剤層34の表面抵抗は、1×10Ω以上1×1016Ω以下が好ましく、1×10Ω以上1×1014Ω以下がより好ましい。異方導電性接着剤層34の表面抵抗が前記範囲の下限値以上であれば、導電性粒子34bの含有量が少なく抑えられる。異方導電性接着剤層34の表面抵抗が前記範囲の上限値以下であれば、実用上、異方性に問題がない。
異方導電性接着剤層34の厚さは、1μm以上25μm以下が好ましく、2μm以上15μm以下がより好ましい。異方導電性接着剤層34の厚さが前記範囲の下限値以上であれば、異方導電性接着剤層34の流動性(絶縁フィルムの貫通孔の形状への追随性)を確保でき、絶縁フィルムの貫通孔内を導電性接着剤で十分に埋めることができる。異方導電性接着剤層34の厚さが前記範囲の上限値以下であれば、電磁波シールドフィルム1を薄くできる。また、電磁波シールドフィルム1の可とう性がよくなる。
[等方導電性接着剤層]
第二実施形態又は第三実施形態における等方導電性接着剤層36は、厚さ方向及び面方向に導電性を有し、かつ、接着性を有する。
等方導電性接着剤層36は、電磁波シールドフィルム1の電磁波遮蔽性をより高くできる利点を有する。
等方導電性接着剤層36としては、硬化後に耐熱性を発揮できる点から、熱硬化性の導電性接着剤層が好ましい。熱硬化性の等方導電性接着剤層36は、未硬化の状態であってもよく、Bステージ化された状態であってもよい。
熱硬化性の等方導電性接着剤層36は、例えば、熱硬化性接着剤36aと導電性粒子36bとを含む。熱硬化性の等方導電性接着剤層36は、必要に応じて難燃剤を含んでいてもよい。
等方導電性接着剤層36に含まれる熱硬化性接着剤36aの成分及び導電性粒子36bの材質は、異方導電性接着剤層34に含まれる熱硬化性接着剤34aの成分及び導電性粒子34bの材質と同様である。
等方導電性接着剤層36における導電性粒子36bの平均粒子径は、0.1μm以上10μm以下が好ましく、0.2μm以上1μm以下がより好ましい。導電性粒子36bの平均粒子径が前記範囲の下限値以上であれば、導電性粒子36bの接触点数が増えることになり、3次元方向の導通性を安定的に高めることができる。導電性粒子36bの平均粒子径が前記範囲の上限値以下であれば、等方導電性接着剤層36の流動性(絶縁フィルムの貫通孔の形状への追随性)を確保でき、絶縁フィルムの貫通孔内を導電性接着剤で十分に埋めることができる。
等方導電性接着剤層36における導電性粒子36bの割合は、等方導電性接着剤層36の100体積%のうち、50体積%以上80体積%以下が好ましく、60体積%以上70体積%以下がより好ましい。導電性粒子36bの割合が前記範囲の下限値以上であれば、等方導電性接着剤層36の導電性が良好になる。導電性粒子36bの割合が前記範囲の上限値以下であれば、等方導電性接着剤層36の接着性、流動性(絶縁フィルムの貫通孔の形状への追随性)が良好になる。また、電磁波シールドフィルム1の可とう性がよくなる。
等方導電性接着剤層36の180℃における貯蔵弾性率は、1×10Pa以上5×10Pa以下が好ましく、5×10Pa以上1×10Pa以下がより好ましい。前記範囲が好ましい理由は、異方導電性接着剤層34と同様である。
等方導電性接着剤層36の表面抵抗は、0.05Ω以上2.0Ω以下が好ましく、0.1Ω以上1.0Ω以下がより好ましい。等方導電性接着剤層36の表面抵抗が前記範囲の下限値以上であれば、導電性粒子36bの含有量が低く抑えられ、導電性接着剤の粘度が高くなりすぎず、塗工性がさらに良好となる。また、等方導電性接着剤層36の流動性(絶縁フィルムの貫通孔の形状への追随性)をさらに確保できる。等方導電性接着剤層36の表面抵抗が前記範囲の上限値以下であれば、等方導電性接着剤層36の全面が均一な導電性を有するものとなる。
等方導電性接着剤層36の厚さは、1μm以上20μm以下が好ましく、3μm以上17μm以下がより好ましい。等方導電性接着剤層36の厚さが前記範囲の下限値以上であれば、等方導電性接着剤層36の導電性が良好になり、電磁波シールド層として十分に機能できる。また、等方導電性接着剤層36の流動性(絶縁フィルムの貫通孔の形状への追随性)を確保でき、絶縁フィルムの貫通孔内を導電性接着剤で充分に埋めることができ、耐折性も確保でき、繰り返し折り曲げても等方導電性接着剤層36が断裂することはない。等方導電性接着剤層36の厚さが前記範囲の上限値以下であれば、電磁波シールドフィルム1を薄くできる。また、電磁波シールドフィルム1の可とう性がよくなる。
(キャリアフィルム)
キャリアフィルム40は、絶縁樹脂層10及び導電層30を補強及び保護する支持体であり、電磁波シールドフィルム1のハンドリング性を良好にする。特に、絶縁樹脂層10として、薄いフィルム、具体的には厚さ20μm以下のフィルムを用いた場合には、キャリアフィルム40を有することによって、絶縁樹脂層10の破断を防ぐことができる。
キャリアフィルム40は、電磁波シールドフィルム1をプリント配線板等に貼り付けた後には、絶縁樹脂層10から剥離される。
本実施形態において使用されるキャリアフィルム40は、キャリアフィルム本体42と、キャリアフィルム本体42の絶縁樹脂層10側の表面に設けられた粘着剤層44とを有する。
キャリアフィルム本体42の樹脂材料としては、ポリエチレンテレフタレート(以下、「PET」ということもある。)、ポリエチレンナフタレート、ポリエチレンイソフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリオレフィン、ポリアセテート、ポリカーボネート、ポリフェニレンサルファイド、ポリアミド、エチレン−酢酸ビニル共重合体、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、合成ゴム、液晶ポリマー等が挙げられる。樹脂材料としては、電磁波シールドフィルム1を製造する際の耐熱性(寸法安定性)及び価格の点から、PETが好ましい。
キャリアフィルム本体42は、着色剤(顔料、染料等)及びフィラーのいずれか一方又は両方を含んでいてもよい。
着色剤及びフィラーのいずれか一方又は両方としては、絶縁樹脂層10と明確に区別でき、熱プレスした後にキャリアフィルム40の剥がし残しに気が付きやすい点から、絶縁樹脂層10とは異なる色のものが好ましく、白色顔料、フィラー、又は白色顔料と他の顔料もしくはフィラーとの組み合わせがより好ましい。
キャリアフィルム本体42の180℃における貯蔵弾性率は、8×10Pa以上5×10Paが好ましく、1×10Pa以上8×10Paがより好ましい。キャリアフィルム本体42の180℃における貯蔵弾性率が前記範囲の下限値以上であれば、キャリアフィルム40が適度の硬さを有するようになり、熱プレスの際のキャリアフィルム40における圧力損失を低減できる。キャリアフィルム本体42の180℃における貯蔵弾性率が前記範囲の上限値以下であれば、キャリアフィルム40の柔軟性が良好となる。
キャリアフィルム本体42の厚さは、3μm以上100μm以下が好ましく、12μm以上75μm以下がより好ましい。キャリアフィルム本体42の厚さが前記範囲の下限値以上であれば、電磁波シールドフィルム1のハンドリング性が良好となる。キャリアフィルム本体42の厚さが前記範囲の上限値以下であれば、絶縁フィルムの表面に電磁波シールドフィルム1の導電性接着剤層(異方導電性接着剤層34又は等方導電性接着剤層36)を熱プレスする際に導電性接着剤層に熱が伝わりやすい。
粘着剤層44は、例えば、キャリアフィルム本体42の表面に粘着剤を含む粘着剤組成物を塗工して形成される。キャリアフィルム40が粘着剤層44を有することによって、離型フィルム50を導電性接着剤層から剥離する際や電磁波シールドフィルム1をプリント配線板等に熱プレスによって貼り付ける際に、キャリアフィルム40が絶縁樹脂層10から剥離することが抑えられる。そのため、キャリアフィルム40が保護フィルムとしての役割を十分に果たすことができる。
粘着剤は、熱プレス前にはキャリアフィルム40が絶縁樹脂層10から容易に剥離することなく、熱プレス後にはキャリアフィルム40を絶縁樹脂層10から剥離できる程度の適度な粘着性を粘着剤層44に付与するものであることが好ましい。
粘着剤としては、アクリル系粘着剤、ウレタン系粘着剤、ゴム系粘着剤等が挙げられる。粘着剤のTgは、−100℃以上60℃以下が好ましく、−60℃以上40℃以下がより好ましい。
キャリアフィルム40の厚さは、25μm以上125μm以下が好ましく、38μm以上100μm以下がより好ましい。キャリアフィルム40の厚さが前記範囲の下限値以上であれば、電磁波シールドフィルム1のハンドリング性が良好となる。キャリアフィルム40の厚さが前記範囲の上限値以下であれば、絶縁フィルムの表面に電磁波シールドフィルム1の導電性接着剤層を熱プレスする際に導電性接着剤層に熱が伝わりやすい。
(離型フィルム)
離型フィルム50は、導電性接着剤層を保護するものであり、電磁波シールドフィルム1のハンドリング性を良好にする。離型フィルム50は、電磁波シールドフィルム1をプリント配線板等に貼り付ける前に、導電性接着剤層(異方導電性接着剤層34又は等方導電性接着剤層36)から剥離される。
離型フィルム50は、例えば、離型フィルム本体52と、離型フィルム本体52の導電性接着剤層側の表面に設けられた離型剤層54とを有する。
離型フィルム本体52の樹脂材料としては、キャリアフィルム本体42の樹脂材料と同様なものが挙げられる。
離型フィルム本体52は、着色剤、フィラー等を含んでいてもよい。
離型フィルム本体52の厚さは、5μm以上500μm以下が好ましく、10μm以上150μm以下がより好ましく、25μm以上100μm以下がさらに好ましい。
離型剤層54は、離型フィルム本体52の表面を離型剤で処理して形成される。離型フィルム50が離型剤層54を有することによって、離型フィルム50を導電性接着剤層から剥離する際に、離型フィルム50を剥離しやすく、導電性接着剤層が破断しにくくなる。離型剤としては、公知の離型剤を用いればよい。
離型剤層54の厚さは、0.05μm以上30μm以下が好ましく、0.1μm以上20μm以下がより好ましい。離型剤層54の厚さが前記範囲内であれば、離型フィルム50をさらに剥離しやすくなる。
(電磁波シールドフィルムの厚さ)
電磁波シールドフィルム1の厚さ(キャリアフィルム40及び離型フィルム50を除く)は、3μm以上50μm以下が好ましく、5μm以上30μm以下がより好ましい。キャリアフィルム40及び離型フィルム50を含まない電磁波シールドフィルム1の厚さが前記範囲の下限値以上であれば、キャリアフィルム40を剥離する際に破断しにくく、前記範囲の上限値以下であれば、電磁波シールドフィルム付きプリント配線板を薄くできる。
<電磁波シールドフィルムの製造方法>
第一実施形態の電磁波シールドフィルムを製造する方法としては、例えば、下記の方法(A1)、方法(A2)、方法(A3)又は方法(A4)が挙げられる。
第二実施形態の電磁波シールドフィルムを製造する方法としては、例えば、下記の方法(B1)、方法(B2)、方法(B3)又は方法(B4)が挙げられる。
第三実施形態の電磁波シールドフィルムを製造する方法としては、例えば、下記の方法(C1)、方法(C2)又は方法(C3)が挙げられる。
方法(A1)は、具体的には、下記の工程(A1−1)〜(A1−5)を有する方法である。
工程(A1−1):キャリアフィルム40の一方の面に絶縁樹脂層10を形成する工程。
工程(A1−2):絶縁樹脂層10のキャリアフィルム40とは反対側の面にアンカーコート層20を形成する工程。
工程(A1−3):アンカーコート層20の絶縁樹脂層10とは反対側の面に金属薄膜層32を形成する工程。
工程(A1−4):金属薄膜層32のアンカーコート層20とは反対側の面に異方導電性接着剤層34を形成する工程。
工程(A1−5):異方導電性接着剤層34の金属薄膜層32とは反対側の面に離型フィルム50を積層する工程。
以下、方法(A1)の各工程について詳細に説明する。
工程(A1−1)における絶縁樹脂層10の形成方法としては、例えば、下記の方法が挙げられる。
・キャリアフィルム40の粘着剤層44側の面に、熱硬化性樹脂と絶縁樹脂層形成用硬化剤とを含む絶縁樹脂層形成用塗料を塗工し、半硬化又は硬化させる方法。
・キャリアフィルム40の粘着剤層44側の面に、熱可塑性樹脂を含む絶縁樹脂層形成用塗料を塗工し、乾燥させる方法。
・キャリアフィルム40の粘着剤層44側の面に、熱可塑性樹脂を含む組成物を押出成形により成形したフィルムを直接積層する方法。
上記方法のなかでも、ハンダ付け等の際の耐熱性の点から、キャリアフィルム40の粘着剤層44側の面に、熱硬化性樹脂と絶縁樹脂層形成用硬化剤とを含む絶縁樹脂層形成用塗料を塗工し、半硬化又は硬化させる方法が好ましい。
熱硬化性樹脂としてエポキシ樹脂を、絶縁樹脂層形成用硬化剤としてアミン化合物を含む絶縁樹脂層形成用塗料を塗工する場合、エポキシ樹脂とアミン化合物の反応温度を適度に保てるため、絶縁樹脂層形成用塗料を塗工できる可使時間を十分に確保できる。
絶縁樹脂層形成用塗料には、必要に応じて、溶剤を含有させてもよい。
溶剤としては、アルコール系溶剤、ケトン系溶剤、エステル系溶剤、芳香族炭化水素系溶媒、窒素原子含有溶剤等が挙げられる。溶剤は1種を単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
アルコール系溶媒としては、ヒドロキシ基を1つ有するモノオール、ヒドロキシ基を2つ有するジオールが挙げられる。モノオールとしては、例えば、イソプロパノール、n−ブタノール、t−ブタノール、アリルアルコール等が挙げられる。ジオールとしては、例えば、エチレングリコール、ジエチレングリコール、プロピレングリコール及びブタンジオール(1,4−ブタンジオール、1,3−ブタンジオール、2,3−ブタンジオール、1,2−ブタンジオール)等が挙げられる。
エーテル系溶媒としては、例えば、ジエチルエーテル、ジメチルエーテル、エチレングリコール、プロピレングリコール、プロプレングリコールモノメチルエーテル等のプロピレングリコールモノアルキルエーテル、プロピレングリコールジアルキルエーテル等が挙げられる。
ケトン系溶媒としては、例えば、ジエチルケトン、メチルプロピルケトン、メチルブチルケトン、メチルイソプロピルケトン、メチルイソブチルケトン、メチルアミルケトン、ジイソプロピルケトン、メチルエチルケトン、アセトン、ジアセトンアルコール等が挙げられる。
エステル系溶媒としては、例えば、酢酸エチル、酢酸プロピル、酢酸ブチル等が挙げられる。
芳香族炭化水素系溶媒としては、例えば、ベンゼン、トルエン、キシレン、エチルベンゼン、プロピルベンゼン、イソプロピルベンゼン等が挙げられる。
窒素原子含有溶剤としては、例えば、N−メチルピロリドン、ジメチルアセトアミド、ジメチルホルムアミド等が挙げられる。
前記塗料の塗工方法としては、例えば、ダイコーター、グラビアコーター、ロールコーター、カーテンフローコーター、スピンコーター、バーコーター、リバースコーター、キスコーター、ファウンテンコーター、ロッドコーター、エアドクターコーター、ナイフコーター、ブレードコーター、キャストコーター、スクリーンコーター等の各種コーターを用いた方法を適用することができる。
熱硬化性樹脂を半硬化又は硬化させる際には、ヒータ、赤外線ランプ等の加熱器を用いて加熱すればよい。
工程(A1−2)では、絶縁樹脂層10のキャリアフィルム40とは反対側の面に、樹脂を含むアンカーコート層形成用塗料を塗工してアンカーコート層20を形成する。アンカーコート層形成用塗料は、必要に応じて、絶縁樹脂層形成用塗料に含まれてもよい溶剤と同様の溶剤を含有してもよい。
アンカーコート層形成用塗料に含有させる樹脂は、熱可塑性樹脂でもよいし、熱硬化性樹脂でもよい。耐熱性及び接着性をより向上させる点では、アンカーコート層形成用塗料に含有させる樹脂として、熱硬化性樹脂を用いることが好ましい。熱硬化性樹脂を用いる場合には、アンカーコート層形成用硬化剤をアンカーコート層形成用塗料に添加する。
具体的に、工程(A1−2)では、絶縁樹脂層10に、熱硬化性樹脂及びアンカーコート層形成用硬化剤を含むアンカーコート層形成用塗料を塗工し、これらを反応させて硬化させることが好ましい。
アンカーコート層20を、熱硬化性樹脂及びアンカーコート層形成用硬化剤より形成すれば、アンカーコート層形成用塗料に含まれる溶剤として、メチルエチルケトン又はトルエン等の低沸点(例えば75℃以上125℃以下)の汎用溶剤を使用できる。そのため、溶剤を除去するための乾燥に要する熱量を少なくでき、キャリアフィルム40及び絶縁樹脂層10の熱劣化を抑制できる。
また、絶縁樹脂層10に前記アンカーコート層形成用塗料を塗工し、硬化させれば、絶縁樹脂層10の表面に、薄いアンカーコート層20を高い接着力で密着させることができる。
アンカーコート層20のより好ましい形成方法は、熱硬化性樹脂としてポリエステル樹脂を使用し、アンカーコート層形成用硬化剤としてイソシアネート基を2つ以上有するポリイソシアネート化合物を用いる方法である。イソシアネート基は反応温度が低く、塗工後に乾燥させた際に、ポリイソシアネート化合物によるポリエステル樹脂の架橋反応が容易に進行する。ポリエステル樹脂のヒドロキシ基とポリイソシアネート化合物のイソシアネート基との反応によりウレタン結合が形成し、そのウレタン結合が絶縁樹脂層10に対する接着性をより向上させることができる。
アンカーコート層形成用硬化剤としてポリイソシアネート化合物を使用する場合、熱硬化性樹脂が有する反応基量に対するアンカーコート層形成用硬化剤が有するイソシアネート基のモル比を1.1以上20以下にすることが好ましく、1.3以上10以下にすることが好ましい。熱硬化性樹脂がポリエステル樹脂である場合、熱硬化性樹脂が有する反応基はヒドロキシ基であり、熱硬化性樹脂がエポキシ樹脂である場合、熱硬化性樹脂が有する反応基はエポキシ基である。
熱硬化性樹脂の反応基のモル量に対するポリイソシアネート化合物のイソシアネート基のモル量の比を下限値以上にすると、熱硬化性樹脂の反応基に対してイソシアネート基が過剰となり、未反応のイソシアネート基が生じる。そのため、熱硬化性樹脂とポリイソシアネート化合物との反応によって得られる硬化物はイソシアネート基を有する硬化物となる。前記硬化物を含むアンカーコート層20は、そのイソシアネート基によって絶縁樹脂層10に対する接着性をより向上させることができる。例えば、絶縁樹脂層10がヒドロキシ基等のイソシアネートと反応し得る反応基を有する場合、その反応基とアンカーコート層20のイソシアネート基とが反応して、絶縁樹脂層10とアンカーコート層20との接着性をより向上させることができる。イソシアネート基と反応し得る反応基としては、ヒドロキシ基、アミノ基、アミド基、カルボキシ基、メルカプト基、エポキシ基等が挙げられる。
熱硬化性樹脂の反応基のモル量に対するポリイソシアネート化合物のイソシアネート基のモル量の比が大きい条件では、イソシアネート基同士、イソシアネート基とウレタン結合との反応等が進行し、架橋密度を上げることで、耐熱性を向上し、極性の高いウレア結合等が生成することで、金属薄膜層32との密着性をより向上する可能性がある。
絶縁樹脂層10のキャリアフィルム40とは反対側の面に、コロナ処理を行ってからアンカーコート層形成用塗料を塗工しても良い。コロナ処理を行うことで、アンカーコート層形成用塗料の塗工性を改善することができ、アンカーコート層のピンホールや膜厚ムラの発生を抑制できるため、アンカーコート層の効果を安定して発揮することができる。さらに、コロナ処理を行うことで、絶縁樹脂層10のキャリアフィルム40とは反対側の面に、ヒドロキシ基やカルボキシ基等の反応基を発生させることができるため、反応基とアンカーコート層形成用硬化剤とを反応させることで、絶縁樹脂層10に対する接着性をより向上させることができる。
工程(A1−3)では、アンカーコート層20の絶縁樹脂層10とは反対側の面に金属薄膜層32を形成する。
金属薄膜層32の形成方法としては、物理蒸着、CVD(化学気相蒸着)によって蒸着膜を形成する方法、めっきによってめっき膜を形成する方法、金属箔を貼り付ける方法等が挙げられる。金属薄膜層32を容易に薄くでき、ドライプロセスにより簡便に金属薄膜層32を形成できる点から、物理蒸着、CVDによって蒸着膜を形成する方法がより好ましく、物理蒸着によって蒸着膜を形成する方法がさらに好ましい。ロール・トゥ・ロールの加工方法を適用できる点では、物理蒸着のなかでも真空蒸着が特に好ましい。
工程(A1−4)では、金属薄膜層32のアンカーコート層20とは反対側の面に、導電性接着剤塗料を塗工して異方導電性接着剤層34を形成する。
導電性接着剤塗料は、熱硬化性接着剤34aと導電性粒子34bと溶剤とを含有する。
塗工した導電性接着剤塗料より溶剤を揮発させることにより、異方導電性接着剤層34を形成する。
導電性接着剤塗料に含まれる溶剤としては、例えば、エステル(酢酸ブチル、酢酸エチル、酢酸メチル、酢酸イソプロピル、エチレングリコールモノアセテート等)、ケトン(メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、アセトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン等)、アルコール(メタノール、エタノール、イソプロパノール、ブタノール、プロピレングリールモノメチルエーテル、プロピレングルコール等)等が挙げられる。
導電性接着剤の塗工方法は、工程(A1−1)における塗料の塗工方法と同様である。
塗工した導電性接着剤塗料より溶剤を揮発させることにより、異方導電性接着剤層34を形成する。
工程(A1−5)では、離型フィルム50を、異方導電性接着剤層34の金属薄膜層32とは反対側の面に、離型剤層54が異方導電性接着剤層34に接するように積層する。
離型フィルム50を異方導電性接着剤層34に積層した後には、キャリアフィルム40、絶縁樹脂層10、アンカーコート層20、金属薄膜層32、異方導電性接着剤層34及び離型フィルム50からなる積層体に、各層同士の密着性を高めるための加圧処理を施してもよい。
加圧処理における圧力としては、0.1kPa以上100kPa以下が好ましく、0.1kPa以上20kPa以下がより好ましく、1kPa以上10kPa以下がさらに好ましい。
加圧処理と同時に加熱してもよい。その際の加熱温度としては50℃以上100℃以下が好ましい。
方法(A2)は、具体的には、下記の工程(A2−1)〜(A2−5)を有する方法である。
工程(A2−1):キャリアフィルム40の一方の面に絶縁樹脂層10を形成する工程。
工程(A2−2):絶縁樹脂層10のキャリアフィルム40とは反対側の面にアンカーコート層20を形成する工程。
工程(A2−3):アンカーコート層20の絶縁樹脂層10とは反対側の面に金属薄膜層32を形成して積層体(p1)を形成する工程。
工程(A2−4):離型フィルム50に異方導電性接着剤層34を形成して積層体(p2)を形成する工程。
工程(A2−5):積層体(p1)と積層体(p2)とを、積層体(p1)の金属薄膜層32と積層体(p2)の異方導電性接着剤層34とが接するように貼り合せる工程。
工程(A2−1)、工程(A2−2)及び工程(A2−3)は、各々、前記の工程(A1−1)、工程(A1−2)及び工程(A1−3)と同様である。
工程(A2−4)は、金属薄膜層32ではなく、離型フィルム50の離型剤層54が設けられている面に、熱硬化性接着剤34a及び導電性粒子34bを含む導電性接着剤塗料を塗工して異方導電性接着剤層34を形成すること以外は前記の工程(A1−4)と同様である。
工程(A2−5)における積層体(p1)と積層体(p2)との貼り合せでは、積層体(p1)と積層体(p2)との密着性を高めるための加圧処理を施してもよい。加圧条件は、工程(A1−5)における加圧処理と同様である。また、工程(A2−5)においても、工程(A1−5)と同様に加熱してもよい。
方法(A3)は、具体的には、下記の工程(A3−1)〜(A3−5)を有する方法である。
工程(A3−1):キャリアフィルム40の一方の面に絶縁樹脂層10を形成する工程。
工程(A3−2):絶縁樹脂層10のキャリアフィルム40とは反対側の面にアンカーコート層20を形成して積層体(p3)を形成する工程。
工程(A3−3):離型フィルム50に異方導電性接着剤層34を形成する工程。
工程(A3−4):異方導電性接着剤層34の離型フィルム50とは反対側の面に金属薄膜層32を形成して積層体(p4)を形成する工程。
工程(A3−5):積層体(p3)と積層体(p4)とを、積層体(p3)のアンカーコート層20と積層体(p4)の金属薄膜層32とが接するように貼り合せる工程。
工程(A3−1)及び工程(A3−2)は、各々、前記の工程(A1−1)及び工程(A1−2)と同様である。
工程(A3−3)は、金属薄膜層32ではなく、離型フィルム50の離型剤層54が設けられている面に、熱硬化性接着剤34a及び導電性粒子34bを含む導電性接着剤塗料を塗工して異方導電性接着剤層34を形成すること以外は前記の工程(A1−4)と同様である。
工程(A3−4)は、アンカーコート層20ではなく、異方導電性接着剤層34の離型フィルム50とは反対側の面に金属薄膜層32を形成すること以外は前記の工程(A1−3)と同様である。
工程(A3−5)における積層体(p3)と積層体(p4)との貼り合せでは、積層体(p3)と積層体(p4)との密着性を高めるための加圧処理を施してもよい。加圧条件は、工程(A1−5)における加圧処理と同様である。また、工程(A3−5)においても、工程(A1−5)と同様に加熱してもよい。
方法(A4)は、具体的には、下記の工程(A4−1)〜(A4−5)を有する方法である。
工程(A4−1):キャリアフィルム40の一方の面に絶縁樹脂層10を形成して積層体(a5)を形成する工程。
工程(A4−2):離型フィルム50に異方導電性接着剤層34を形成する工程。
工程(A4−3):異方導電性接着剤層34の離型フィルム50とは反対側の面に金属薄膜層32を形成する工程。
工程(A4−4):金属薄膜層32の異方導電性接着剤層34とは反対側の面にアンカーコート層20を形成して積層体(p6)を形成する工程。
工程(A4−5):積層体(p5)と積層体(p6)とを、積層体(p5)の絶縁樹脂層10と積層体(p6)のアンカーコート層20とが接するように貼り合せる工程。
工程(A4−1)は、前記の工程(A1−1)と同様である。
工程(A4−2)は、金属薄膜層32ではなく、離型フィルム50の離型剤層54が設けられている面に、熱硬化性接着剤34a及び導電性粒子34bを含む導電性接着剤塗料を塗工して異方導電性接着剤層34を形成すること以外は前記の工程(A1−4)と同様である。
工程(A4−3)は、アンカーコート層20ではなく、異方導電性接着剤層34の離型フィルム50とは反対側の面に金属薄膜層32を形成すること以外は前記の工程(A1−3)と同様である。
工程(A4−4)は、絶縁樹脂層10ではなく、金属薄膜層32の異方導電性接着剤層34とは反対側の面にアンカーコート層20を形成すること以外は前記の工程(A1−2)と同様である。
工程(A4−5)における積層体(p5)と積層体(p6)との貼り合せでは、積層体(p5)と積層体(p6)との密着性を高めるための加圧処理を施してもよい。加圧条件は、工程(A1−5)における加圧処理と同様である。また、工程(A4−5)においても、工程(A1−5)と同様に加熱してもよい。
方法(B1)、方法(B2)、方法(B3)及び方法(B4)は、熱硬化性接着剤34aと導電性粒子34bと溶剤とを含む導電性接着剤塗料を用いて異方導電性接着剤層34を形成する代わりに、熱硬化性接着剤36aと導電性粒子36bと溶剤とを含む導電性接着剤塗料を用いて等方導電性接着剤層36を形成すること以外は方法(A1)、方法(A2)、方法(A3)及び方法(A4)と同様の方法である。
方法(C1)は、下記の工程(C1−1)〜(C1−4)を有する方法である。
工程(C1−1):キャリアフィルム40の一方の面に絶縁樹脂層10を形成する工程。
工程(C1−2):絶縁樹脂層10のキャリアフィルム40とは反対側の面にアンカーコート層20を形成する工程。
工程(C1−3):アンカーコート層20の絶縁樹脂層10とは反対側の面に等方導電性接着剤層36を形成する工程。
工程(C1−4):等方導電性接着剤層36の絶縁樹脂層10とは反対側の面に離型フィルム50を積層する工程。
方法(C1)は、金属薄膜層の形成を省略し、導電性接着剤として等方導電性接着剤を用い、絶縁樹脂層10のアンカーコート層20に等方導電性接着剤層36を直接形成したこと以外は方法(A1)と同様の方法である。
方法(C2)は、下記の工程(C2−1)〜(C2−4)を有する方法である。
工程(C2−1):キャリアフィルム40の一方の面に絶縁樹脂層10を形成する工程。
工程(C2−2):絶縁樹脂層10のキャリアフィルム40とは反対側の面にアンカーコート層20を形成して積層体(I)を形成する工程。
工程(C2−3):離型フィルム50に等方導電性接着剤層36を形成して積層体(II)を形成する工程。
工程(C2−4):積層体(I)と積層体(II)とを、積層体(I)のアンカーコート層20と積層体(II)の等方導電性接着剤層36とが接するように貼り合せる工程。
方法(C2)は、金属薄膜層の形成を省略し、導電性接着剤として等方導電性接着剤を用い、アンカーコート層20に等方導電性接着剤層36を貼り合せたこと以外は方法(A3)と同様の方法である。
方法(C3)は、下記の工程(C3−1)〜(C3−4)を有する方法である。
工程(C3−1):キャリアフィルム40の一方の面に絶縁樹脂層10を形成して積層体(III)を形成する工程。
工程(C3−2):離型フィルム50に等方導電性接着剤層36を形成する工程。
工程(C3−3):等方導電性接着剤層36の離型フィルム50とは反対側の面にアンカーコート層20を形成して積層体(IV)を形成する工程。
工程(C3−4):積層体(III)と積層体(IV)とを、積層体(III)の絶縁樹脂層10と積層体(IV)のアンカーコート層20とが接するように貼り合せる工程。
方法(C3)は、金属薄膜層の形成を省略し、導電性接着剤として等方導電性接着剤を用い、絶縁樹脂層10にアンカーコート層20を貼り合せたこと以外は方法(A4)と同様の方法である。
上記の製造方法のなかでも、方法(A1)、方法(A2)、方法(B1)、方法(B2)又は方法(C1)が好ましい。これらの方法では、絶縁樹脂層の上にアンカーコート層を形成することで、絶縁樹脂層の反応基とアンカーコート層形成用硬化剤を反応させることができ、アンカーコート層に直接、金属薄膜層を形成することで、金属樹脂層表面形状にアンカーコート層をより密に追従させることができるため、アンカーコート層の効果がより発揮される。
(作用効果)
本態様の電磁波シールドフィルム1は、絶縁樹脂層10と金属薄膜層32との間にアンカーコート層20を有しており、アンカーコート層20によって絶縁樹脂層10と金属薄膜層32との接着性を高めている。
電磁波シールドフィルム1の耐熱性を向上させるために、絶縁樹脂層10を構成する樹脂としてガラス転移温度が高い樹脂を使用したり、絶縁樹脂層10を構成する樹脂の架橋度を高めたりする場合がある。そのような絶縁樹脂層10は凝集力が強いため、金属薄膜層32との接着性が低下する傾向にある。しかし、本態様では、絶縁樹脂層10と金属薄膜層32との間にアンカーコート層20が薄膜で形成されているため、絶縁樹脂層10と金属薄膜層32との接着性を高めることができる。また、絶縁樹脂層10の耐熱性を高めることができるため、電磁波シールドフィルム1の耐熱性も向上させることや、金属薄膜層32との密着性を低下させる機能性添加剤を絶縁樹脂層10に配合することができる。
(他の実施形態)
本態様の電磁波シールドフィルムは、上記実施形態に限定されない。
例えば、異方導電性接着剤層34又は等方導電性接着剤層36の表面の粘着力が小さい場合には、離型フィルム50を省略しても構わない。
絶縁樹脂層10が十分な柔軟性や強度を有する場合は、キャリアフィルム40を省略しても構わない。
キャリアフィルム40は、キャリアフィルム本体42が自己粘着性を有するフィルムである場合には、粘着剤層44を有しなくてもよい。
キャリアフィルム40は、絶縁樹脂層との密着性が確保できる場合には、粘着剤層44を離型剤層に置き換えてもよい。
離型フィルム50は、離型フィルム本体52のみで十分な離型性を有する場合は、離型剤層54を有しなくてもよい。
導電層は、導電性接着剤層、すなわち異方導電性接着剤層34又は等方導電性接着剤層36を有さなくてもよい。導電層が導電性接着剤層を有さない場合、電磁波シールドフィルム1又は電磁波シールドフィルムを貼付するプリント配線板等の被着体に、異方導電性接着剤又は等方導電性接着剤を塗布し、電磁波シールドフィルム1と被着体とを接着すればよい。
<電磁波シールドフィルム付きプリント配線板>
本発明の電磁波シールドフィルム付きプリント配線板の一態様について説明する。
本態様の電磁波シールドフィルム付きプリント配線板は、基板の少なくとも片面にプリント回路が設けられたプリント配線板と、前記プリント配線板の前記プリント回路が設けられた側の面に隣接する絶縁フィルムと、前記導電層が前記絶縁フィルムに隣接するように設けられた前記態様の電磁波シールドフィルムと、を有する。
図4は、本態様の電磁波シールドフィルム付きプリント配線板の一実施形態を示す断面図である。
電磁波シールドフィルム付きプリント配線板2は、フレキシブルプリント配線板60と、絶縁フィルム70と、第一実施形態の電磁波シールドフィルム1とを備える。
フレキシブルプリント配線板60は、ベースフィルム62の少なくとも片面にプリント回路64が設けられたものである。
絶縁フィルム70は、フレキシブルプリント配線板60のプリント回路64が設けられた側の表面に設けられる。
電磁波シールドフィルム1の異方導電性接着剤層34は、絶縁フィルム70の表面に接着され、かつ硬化されている。また、異方導電性接着剤層34は、絶縁フィルム70に形成された貫通孔(図示略)を通ってプリント回路64に電気的に接続されている。
電磁波シールドフィルム付きプリント配線板2においては、離型フィルムは、異方導電性接着剤層34から剥離されている。
電磁波シールドフィルム付きプリント配線板2においてキャリアフィルム40が不要になった際には、キャリアフィルム40は絶縁樹脂層10から剥離される。
貫通孔のある部分を除くプリント回路64(信号回路、グランド回路、グランド層等)の近傍には、電磁波シールドフィルム1の金属薄膜層32が、絶縁フィルム70及び異方導電性接着剤層34を介して離間して対向配置される。
貫通孔のある部分を除くプリント回路64と金属薄膜層32との離間距離は、絶縁フィルム70の厚さと異方導電性接着剤層34の厚さの総和とほぼ等しい。離間距離は、15μm以上200μm以下が好ましく、25μm以上200μm以下がより好ましい。離間距離が15μmより小さいと、信号回路のインピーダンスが低くなるため、50Ω等の特性インピーダンスを有するためには、信号回路の線幅を小さくしなければならず、線幅のバラツキが特性インピーダンスのバラツキとなって、インピーダンスのミスマッチによる反射共鳴ノイズが電気信号に乗りやすくなることがある。離間距離が200μmより大きいと、電磁波シールドフィルム付きプリント配線板2が厚くなり、可とう性が不足することがある。
(フレキシブルプリント配線板)
フレキシブルプリント配線板60は、銅張積層板の銅箔を公知のエッチング法により所望のパターンに加工してプリント回路64としたものである。
銅張積層板としては、ベースフィルム62の片面又は両面に接着剤層(図示略)を介して銅箔を貼り付けたもの;銅箔の表面にベースフィルム62を形成する樹脂溶液等をキャストしたもの等が挙げられる。
接着剤層の材料としては、エポキシ樹脂、ポリエステル、ポリイミド、ポリアミドイミド、ポリアミド、フェノール樹脂、ウレタン樹脂、アクリル樹脂、メラミン樹脂等が挙げられる。
接着剤層の厚さは、0.5μm以上30μm以下が好ましい。
[ベースフィルム]
ベースフィルム62としては、耐熱性を有するフィルムが好ましく、ポリイミドフィルム、液晶ポリマーフィルムがより好ましい。
ベースフィルム62の表面抵抗は、電気的絶縁性の点から、1×10Ω以上が好ましい。ベースフィルム62の表面抵抗は、実用上の点から、1×1019Ω以下が好ましい。
ベースフィルム62の厚さは、5μm以上200μm以下が好ましく、屈曲性の点から、6μm以上50μm以下がより好ましく、10μm以上25μm以下がより好ましい。
[プリント回路]
プリント回路64を構成する銅箔としては、圧延銅箔、電解銅箔等が挙げられ、屈曲性の点から、圧延銅箔が好ましい。プリント回路64は、例えば、信号回路、グランド回路、グランド層等として使用される。
銅箔の厚さは、1μm以上50μm以下が好ましく、9μm以上35μm以下がより好ましい。
プリント回路64の長さ方向の端部(端子)は、ハンダ接続、コネクター接続、部品搭載等のため、絶縁フィルム70や電磁波シールドフィルム1に覆われず、露出している。
(絶縁フィルム)
絶縁フィルム70(カバーレイフィルム)は、絶縁フィルム本体(図示略)の片面に、接着剤の塗布、接着剤シートの貼り付け等によって接着剤層(図示略)を形成したものである。
絶縁フィルム本体の表面抵抗は、電気的絶縁性の点から、1×10Ω以上が好ましい。絶縁フィルム本体の表面抵抗は、実用上の点から、1×1019Ω以下が好ましい。
絶縁フィルム本体としては、耐熱性を有するフィルムが好ましく、ポリイミドフィルム、液晶ポリマーフィルムがより好ましい。
絶縁フィルム本体の厚さは、1μm以上100μm以下が好ましく、可とう性の点から、3μm以上25μm以下がより好ましい。
接着剤層の材料としては、エポキシ樹脂、ポリエステル、ポリイミド、ポリアミドイミド、ポリアミド、フェノール樹脂、ウレタン樹脂、アクリル樹脂、メラミン樹脂、ポリスチレン、ポリオレフィン等が挙げられる。エポキシ樹脂は、可とう性付与のためのゴム成分(カルボキシ変性ニトリルゴム等)を含んでいてもよい。
接着剤層の厚さは、1μm以上100μm以下が好ましく、1.5μm以上60μm以下がより好ましい。
絶縁フィルム70に形成される貫通孔の開口部の形状は、特に限定されない。貫通孔の開口部の形状としては、例えば、円形、楕円形、四角形等が挙げられる。
<電磁波シールドフィルム付きプリント配線板の製造方法>
本発明の電磁波シールドフィルム付きプリント配線板の製造方法の一態様について説明する。本態様の電磁波シールドフィルム付きプリント配線板の製造方法は、基板の少なくとも片面にプリント回路が設けられたプリント配線板と、前記態様の電磁波シールドフィルムとを、絶縁フィルムを介して圧着する方法であり、圧着する際には、前記絶縁フィルムを、前記プリント配線板の前記プリント回路が設けられた側の面に密着させると共に、前記電磁波シールドフィルムの前記導電性接着剤層に密着させる方法である。
前記実施形態の電磁波シールドフィルム付きプリント配線板2は、例えば、下記の工程(a)〜(d)を有する方法によって製造できる(図5参照)。
工程(a):フレキシブルプリント配線板60のプリント回路64が設けられた側の表面に、プリント回路64に対応する位置に貫通孔72が形成された絶縁フィルム70を設け、絶縁フィルム付きプリント配線板3を得る工程。
工程(b):工程(a)の後、絶縁フィルム付きプリント配線板3と、離型フィルム50を剥離した電磁波シールドフィルム1とを、絶縁フィルム70の表面に異方導電性接着剤層34が接触するように重ね、これらを圧着する工程。
工程(c):工程(b)の後、キャリアフィルム40が不要になった際にキャリアフィルム40を剥離する工程。
工程(d):必要に応じて、工程(b)と工程(c)との間、又は工程(c)の後に異方導電性接着剤層34を本硬化させる工程。
以下、各工程について、図5を参照しながら詳細に説明する。
(工程(a))
工程(a)は、フレキシブルプリント配線板60に絶縁フィルム70を積層して、絶縁フィルム付きプリント配線板3を得る工程である。
具体的には、まず、フレキシブルプリント配線板60に、プリント回路64に対応する位置に貫通孔72が形成された絶縁フィルム70を重ねる。次いで、フレキシブルプリント配線板60の表面に絶縁フィルム70の接着剤層(図示略)を接着し、接着剤層を硬化させることによって、絶縁フィルム付きプリント配線板3を得る。フレキシブルプリント配線板60の表面に絶縁フィルム70の接着剤層を仮接着し、工程(d)にて接着剤層を本硬化させてもよい。
接着剤層の接着及び硬化は、例えば、プレス機(図示略)等による熱プレスによって行う。
(工程(b))
工程(b)は、絶縁フィルム付きプリント配線板3に電磁波シールドフィルム1を圧着する工程である。
具体的には、絶縁フィルム付きプリント配線板3に、離型フィルム50を剥離した電磁波シールドフィルム1を重ね、熱プレス等により圧着する。これにより、絶縁フィルム70の表面に異方導電性接着剤層34を接着すると共に、異方導電性接着剤層34を貫通孔72内に押し込み、貫通孔72内を埋めてプリント回路64に電気的に接続する。これにより、電磁波シールドフィルム付きプリント配線板2を得る。
異方導電性接着剤層34の接着及び硬化は、例えば、プレス機(図示略)等による熱プレスによって行う。
熱プレスの時間は、20秒以上60分以下が好ましく、30秒以上30分以下がより好ましい。熱プレスの時間が前記範囲の下限値以上であれば、絶縁フィルム70の表面に異方導電性接着剤層34を容易に接着できる。熱プレスの時間が前記範囲の上限値以下であれば、電磁波シールドフィルム付きプリント配線板2の製造時間を短縮できる。
熱プレスの温度(プレス機の熱盤の温度)は、140℃以上190℃以下が好ましく、150℃以上180℃以下がより好ましい。熱プレスの温度が前記範囲の下限値以上であれば、絶縁フィルム70の表面に異方導電性接着剤層34を容易に接着できる。また、熱プレスの時間を短縮できる。熱プレスの温度が前記範囲の上限値以下であれば、電磁波シールドフィルム1、フレキシブルプリント配線板60等の劣化等を容易に抑えることができる。
熱プレスの圧力は、0.5MPa以上20MPa以下が好ましく、1MPa以上16MPa以下がより好ましい。熱プレスの圧力が前記範囲の下限値以上であれば、絶縁フィルム70の表面に異方導電性接着剤層34が接着される。また、熱プレスの時間を短縮できる。熱プレスの圧力が前記範囲の上限値以下であれば、電磁波シールドフィルム1、フレキシブルプリント配線板60等の破損等を抑えることができる。
(工程(c))
工程(c)は、キャリアフィルム40を剥離する工程である。
具体的には、キャリアフィルムが不要になった際に、絶縁樹脂層10からキャリアフィルム40を剥離する。
(工程(d))
工程(d)は、異方導電性接着剤層34を本硬化させる工程である。
工程(b)における熱プレスの時間が20秒以上10分以下の短時間である場合、工程(b)と工程(c)との間、又は工程(c)の後に異方導電性接着剤層34の本硬化を行うことが好ましい。
異方導電性接着剤層34の本硬化は、例えば、オーブン等の加熱装置を用いて行う。
加熱時間は、15分以上120分以下であり、30分以上60分以下がより好ましい。
加熱時間が前記範囲の下限値以上であれば、異方導電性接着剤層34を十分に硬化できる。加熱時間が前記範囲の上限値以下であれば、電磁波シールドフィルム付きプリント配線板2の製造時間を短縮できる。
加熱温度(オーブン中の雰囲気温度)は、120℃以上180℃以下が好ましく、120℃以上150℃以下がより好ましい。加熱温度が前記範囲の下限値以上であれば、加熱時間を短縮できる。加熱温度が前記範囲の上限値以下であれば、電磁波シールドフィルム1、フレキシブルプリント配線板60等の劣化等を抑えることができる。
(作用効果)
本態様の電磁波シールドフィルム付きプリント配線板2は、上記電磁波シールドフィルム1を用いるものである。そのため、樹脂のガラス転移温度が高くて架橋密度が高い絶縁樹脂層を用いて耐熱性を高くしても、絶縁樹脂層10と導電層30との接着性を高めることができる。また、導電層30との密着性を低下させる機能性添加剤を絶縁樹脂層10に配合して、難燃性等のさらなる機能を発現させても、絶縁樹脂層10と導電層30との接着性を高めることができる。
(他の実施形態)
本態様の電磁波シールドフィルム付きプリント配線板は、上記の実施形態に限定されない。
例えば、フレキシブルプリント配線板60は、裏面側にグランド層を有するものであってもよい。また、フレキシブルプリント配線板60は、両面にプリント回路64を有し、両面に絶縁フィルム70及び電磁波シールドフィルム1が貼り付けられたものであってもよい。
フレキシブルプリント配線板60の代わりに、柔軟性のないリジッドプリント基板を用いてもよい。
第一実施形態の電磁波シールドフィルム1の代わりに、第二実施形態の電磁波シールドフィルム1又は第三実施形態の電磁波シールドフィルム1を用いてもよい。
(実施例1)
エポキシ樹脂(三菱ケミカル株式会社製、jER828EL)100gと、硬化剤としてのN−アミノエチルピペラジン23gと、カーボンブラック5gと、メチルエチルケトン300gとを混合して、絶縁樹脂層形成用塗料を調製した。
キャリアフィルムとしてのポリエチレンテレフタレートフィルム(東洋紡株式会社製、CN100)の一方の面に前記絶縁樹脂層形成用塗料を、バーコーターを用いて塗工した。次いで、乾燥機を用いて、塗工した塗料に含まれるメチルエチルケトンを揮発させ、さらに80℃、48時間加熱して、厚さ10μmの絶縁樹脂層を形成した。
前記絶縁樹脂層の前記キャリアフィルムとは反対側の面に、表1に示す、熱硬化性樹脂、ポリイソシアネート、溶剤、反応触媒を含むアンカーコート層形成用塗料を、バーコーターを用いて塗工した後、乾燥機を用いて溶剤を揮発させてアンカーコート層を形成した。アンカーコート層の厚さを表2に示す。
前記アンカーコート層の前記絶縁樹脂層とは反対側の面に、スパッタリングにより銅を蒸着させて金属薄膜層を形成した。これにより、電磁波シールドフィルムを得た。
Figure 2020064944
(実施例2〜6、比較例1〜3)
アンカーコート層形成用塗料を、表1に示す塗料に変更したこと以外は実施例1と同様にして電磁波シールドフィルムを得た。アンカーコート層の厚さを表2に示す。
実施例3〜6におけるアンカーコート層形成用塗料はポリイソシアネート化合物と反応触媒としてのジラウリン酸ジブチル錫(表中では、「DBTL」と表記する。)とを含む。アンカーコート層形成用塗料の固形分の100質量%中のジラウリン酸ジブチル錫の固形分の含有量を表1に示す。ポリエステル樹脂のヒドロキシ基のモル量に対するポリイソシアネートのイソシアネート基のモル量の比率(表中では、「イソシアネート基比率」と表記する。)を表1に示す。
(比較例4)
絶縁樹脂層にアンカーコート層を形成せずに、直接、銅を蒸着させて金属薄膜層を形成して、電磁波シールドフィルムを得た。
<評価>
各例の電磁波シールドフィルムについて、以下の方法により、接着性及び耐熱性を評価した。評価結果を表2に示す。
(接着性)
接着剤層を介して、電磁波シールドフィルムの金属薄膜層の表面に厚さ25μmのポリイミドフィルム(東レ・デュポン株式会社製、カプトン50H)を熱圧着した。前記接着剤層は、熱硬化性接着剤(エポキシ樹脂、DIC株式会社製、EXA−4816)100質量部と硬化剤(味の素ファインテクノ社製、PN−23)20質量部とを含む接着剤塗料を塗工して形成した熱硬化性の層である。熱圧着の際には、ホットプレス装置(折原製作所社製、G−12)を用い、熱盤温度を170℃、圧力を2MPa、圧着時間を120秒とした。
次いで、ポリイミドフィルムを熱圧着した電磁波シールドフィルムのキャリアフィルムであるポリエチレンテレフタレートフィルムを剥離し、150℃、1時間加熱することにより、接着剤層を硬化させた。
次いで、絶縁樹脂層のアンカーコート層とは反対側の面にガラス板を両面テープにより貼り付けて、試験体を作製した。引張試験機(株式会社島津製作所製オートグラフ)を用いて、試験体におけるポリイミドフィルムを180°剥離させて剥離力を測定した。その剥離力が大きい程、絶縁樹脂層と金属薄膜層のアンカーコート層を介して接着された接着性が高い。
(耐熱性)
接着剤層を介して、電磁波シールドフィルムの金属薄膜層の表面に、銅箔とポリイミドフィルムとが積層された銅張積層体を熱圧着した。前記接着剤層は、熱硬化性接着剤(エポキシ樹脂、DIC株式会社製、EXA−4816)100質量部と硬化剤(味の素ファインテクノ社製、PN−23)20質量部とを含む接着剤塗料を塗工して形成した熱硬化性の層である。熱圧着の際には、ホットプレス装置(折原製作所社製、G−12)を用い、熱盤温度を170℃、圧力を2MPa、圧着時間を120秒とした。
次いで、キャリアフィルムであるポリエチレンテレフタレートフィルムを剥離し、150℃、1時間加熱することにより、接着剤層を硬化させた。
次いで、銅張積層体を熱圧着した電磁波シールドフィルムを288℃のはんだ浴に、絶縁樹脂層のアンカーコート層とは反対側の面にはんだが接触するように浮かべ、10秒後に引き上げた。その操作を3回繰り返し、絶縁樹脂層を目視で観察し、下記の基準で耐熱性を評価した。
A:絶縁樹脂層に変化は見られず、問題なし。
B:絶縁樹脂層の表面に細かいシワが見られる。
C:絶縁樹脂層に気泡等が発生し、異常がみられる。
Figure 2020064944
ガラス転移温度が40℃以上105℃以下の樹脂を含み且つ厚さが1nm以上500nm以下のアンカーコート層を有する各実施例は、接着性及び耐熱性に優れていた。
ガラス転移温度が40℃以上105℃以下の樹脂を含むが厚さが1000nm超のアンカーコート層を有する比較例1は、接着性が低く、耐熱性も低かった。
ガラス転移温度が40℃未満の樹脂を含むアンカーコート層を有する比較例2は、アンカーコート層の厚さが1nm以上500nm以下であったが、接着性が低く、耐熱性がやや低かった。
ガラス転移温度が105℃超の樹脂を含むアンカーコート層を有する比較例3は、アンカーコート層の厚さが1nm以上500nm以下であったが、接着性が低かった。
アンカーコート層を有さない比較例4は、接着性が低かった。
1 電磁波シールドフィルム
2 電磁波シールドフィルム付きプリント配線板
3 絶縁フィルム付きプリント配線板
10 絶縁樹脂層
20 アンカーコート層
30 導電層
32 金属薄膜層
34 異方導電性接着剤層
34a 熱硬化性接着剤
34b 導電性粒子
36 等方導電性接着剤層
36a 熱硬化性接着剤
36b 導電性粒子
40 キャリアフィルム
42 キャリアフィルム本体
44 粘着剤層
50 離型フィルム
52 離型フィルム本体
54 離型剤層
60 フレキシブルプリント配線板
62 ベースフィルム
64 プリント回路
70 絶縁フィルム
72 貫通孔

Claims (22)

  1. 絶縁樹脂層、導電層、及び、前記絶縁樹脂層と前記導電層との間に形成されたアンカーコート層とを有し、
    前記アンカーコート層は、厚さが1nm以上500nm以下であり、ガラス転移温度が40℃以上105℃以下の樹脂を含む、電磁波シールドフィルム。
  2. 前記アンカーコート層に含まれる前記樹脂がエステル結合を有する、請求項1に記載の電磁波シールドフィルム。
  3. 前記アンカーコート層に含まれる前記樹脂がポリエステル樹脂である、請求項1又は2に記載の電磁波シールドフィルム。
  4. 前記アンカーコート層に含まれる前記樹脂がウレタン結合を有する、請求項1〜3のいずれか一項に記載の電磁波シールドフィルム。
  5. 前記絶縁樹脂層に含まれる絶縁樹脂がヒドロキシ基、アミノ基、アミド基、カルボキシ基、メルカプト基、及びエポキシ基のうち少なくとも1つを有する、請求項1〜4のいずれか一項に記載の電磁波シールドフィルム。
  6. 前記導電層が金属薄膜層を備え、前記金属薄膜層が前記アンカーコート層に接する、請求項1〜5のいずれか一項に記載の電磁波シールドフィルム。
  7. 前記導電層が、前記金属薄膜層の前記アンカーコート層とは反対側の面に導電性接着剤層をさらに備える、請求項6に記載の電磁波シールドフィルム。
  8. 前記絶縁樹脂層の前記アンカーコート層とは反対側の面に、キャリアフィルムをさらに有する、請求項1〜7のいずれか一項に記載の電磁波シールドフィルム。
  9. 基板の少なくとも片面にプリント回路が設けられたプリント配線板と、
    前記プリント配線板の前記プリント回路が設けられた側の面に隣接する絶縁フィルムと、
    前記導電層が前記絶縁フィルムに隣接するように設けられた請求項1〜8のいずれか一項に記載の電磁波シールドフィルムと、
    を有する、電磁波シールドフィルム付きプリント配線板。
  10. 絶縁樹脂層の一方の面側に、ガラス転移温度が40℃以上105℃以下の樹脂を含み、厚さが1nm以上500nm以下のアンカーコート層を形成し、
    前記アンカーコート層の前記絶縁樹脂層とは反対側に導電層を形成する、電磁波シールドフィルムの製造方法。
  11. 前記アンカーコート層を形成する際には、熱硬化性樹脂とアンカーコート層形成用硬化剤とを反応させる、請求項10に記載の電磁波シールドフィルムの製造方法。
  12. 前記熱硬化性樹脂がポリエステル樹脂である、請求項11に記載の電磁波シールドフィルムの製造方法。
  13. 前記アンカーコート層形成用硬化剤が、イソシアネート基を2つ以上有する化合物である、請求項11又は12に記載の電磁波シールドフィルムの製造方法。
  14. 前記熱硬化性樹脂が有する反応基量に対する前記アンカーコート層形成用硬化剤が有するイソシアネート基量のモル比が1.1以上20以下である、請求項13に記載の電磁波シールドフィルムの製造方法。
  15. 前記アンカーコート層を形成する際には、前記絶縁樹脂層に、熱硬化性樹脂及びアンカーコート層形成用硬化剤を含む塗料を塗工し、硬化させる、請求項10〜14のいずれか一項に記載の電磁波シールドフィルムの製造方法。
  16. 前記導電層を形成する際には、前記アンカーコート層の前記絶縁樹脂層とは反対側の面に金属薄膜層を形成する、請求項10〜15のいずれか一項に記載の電磁波シールドフィルムの製造方法。
  17. 前記金属薄膜層を真空蒸着により形成する、請求項16に記載の電磁波シールドフィルムの製造方法。
  18. 前記導電層を形成する際には、前記金属薄膜層の前記アンカーコート層とは反対側の面に導電性接着剤層をさらに形成する、請求項17に記載の電磁波シールドフィルムの製造方法。
  19. 前記絶縁樹脂層を形成する際に、エポキシ樹脂と絶縁樹脂層形成用硬化剤とを反応させる、請求項10〜18のいずれか一項に記載の電磁波シールドフィルムの製造方法。
  20. 前記絶縁樹脂層形成用硬化剤がアミン化合物である、請求項19に記載の電磁波シールドフィルムの製造方法。
  21. 前記アミン化合物が脂肪族アミン化合物である、請求項20に記載の電磁波シールドフィルムの製造方法。
  22. 基板の少なくとも片面にプリント回路が設けられたプリント配線板と、請求項1〜8のいずれか一項に記載の電磁波シールドフィルムとを、絶縁フィルムを介して圧着する電磁波シールドフィルム付きプリント配線板の製造方法であって、
    圧着する際には、前記絶縁フィルムに、前記電磁波シールドフィルムの前記導電層を密着させる、電磁波シールドフィルム付きプリント配線板の製造方法。
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