JPH09291373A - 磁気シールド材 - Google Patents

磁気シールド材

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JPH09291373A JP10823796A JP10823796A JPH09291373A JP H09291373 A JPH09291373 A JP H09291373A JP 10823796 A JP10823796 A JP 10823796A JP 10823796 A JP10823796 A JP 10823796A JP H09291373 A JPH09291373 A JP H09291373A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 加工を施しても塗膜の剥離や透磁率低下の少
ない、加工性に優れた磁気シールド材を提案する。 【解決手段】 フォルステライト被膜を有する方向性電
磁鋼板表面に、摩擦係数が0.4 以下の塗膜を2 〜8g/m2
被成する。エポキシ系樹脂塗料、アクリル系樹脂塗料あ
るいはポリエステル系樹脂塗料を塗布し塗膜を被成す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、磁気シールド材に
関し、とくにモータケース等の冷間加工により成形され
る磁気シールド材に関する。
【0002】
【従来の技術】電気機器では、漏れ磁束を遮蔽するため
に、ケースやカバーとは別に、機器の内側あるいは外側
に磁気シールド材を装着している。例えば、音響機器、
OA機器やVTR等に用いられる小型モータでは漏れ磁
束を遮蔽するため、磁気シールド材をモータに装着して
いる。最近では、一段と小型化が進み、装着する磁気シ
ールド材にも厳しい加工が要求されるようになってい
る。
【0003】磁気シールド材に要求される性能として、
磁気シールド性、さらに外観の美麗さ、耐食性が挙げら
れる。磁気シールド性を高めるためには、透磁率を高く
することが有効であり、鋼においては結晶粒径を大きく
し、Si、Alの含有量が多いほど透磁率は高くなる。した
がって、磁気シールド性の観点からは、透磁率の高い方
向性珪素鋼の使用が有効である。また、外観の美麗さ、
耐食性を向上させるために表面に塗料を塗布するのが一
般的である。
【0004】透磁率の高い鋼材を電気機器のケースやカ
バーに使用できれば、磁気シールド材の役割を兼ねるこ
とができ、磁気シールド材を別に装着する必要はなくな
る。しかし、ケースやカバーは、絞り加工や折り曲げ加
工などの強度の冷間加工が施されるため、透磁率の高い
鋼材、たとえば方向性珪素鋼板などは、加工性が低く割
れや破断が生じ、厳しい成形加工に耐えられない、ある
いは、表面に形成されているフォルステライト被膜が剥
離しやすく塗膜が剥離しやすい、また加工に伴い磁気シ
ールド性が劣化するなどの問題があった。
【0005】上記問題に対し、たとえば、特開平3-2234
26号公報には、Siおよび/またはAlを合計で 4.5%以下
含有する鋼を結晶粒径が30μm 以下の再結晶組織を有す
る鋼板としたのち冷間加工を施し、ついで、熱処理し結
晶粒を粗大化させる磁気シールド材の製造法が提案され
ている。しかしながら、この方法では、冷間加工を施し
たのちに、再結晶焼鈍を実施するため、焼鈍能率は低下
し、生産性が劣化するという問題があった。
【0006】また、特開平5-239694号公報には、塗装密
着性に優れた磁気シールド用方向性珪素鋼板が提案され
ている。この鋼板は、地鉄の上のフォルステライト被膜
の厚さを制限し、被膜のうえに直接塗料を塗布すること
を特徴としている。方向性珪素鋼板には、通常フォルス
テライト被膜のうえに、圧延方向に引張応力を付与する
ガラス質コーティングを施し鉄損を改善している。しか
しながら、このガラス質コーティングは塗料密着性に有
害であることから、特開平5-239694号公報に記載された
磁気シールド用珪素鋼板では、ガラス質コーティングを
行っていない。ガラス質コーティングが無いことによ
り、塗料表面の応力状態が地鉄の応力状態に大きな影響
を与えることになる。これにより、鋼板同士の接触、あ
るいは成形時の治具との接触状態によっては、地鉄表層
に歪が導入され透磁率が低下し、磁気シールド性が劣化
する場合があった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記問題点
を有利に解決し、加工を施しても塗膜の剥離や透磁率低
下の少ない、加工性に優れた磁気シールド材を提案する
ことを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、塗料を塗
布した方向性電磁鋼板の加工に際し、生じる塗膜やフォ
ルステライト被膜の剥離、透磁率の低下について鋭意検
討した結果、塗料塗布後の塗膜特性、とくに目付量、摩
擦係数が大きく影響していることを知見した。まず、本
発明の基礎になった実験結果について説明する。
【0009】本発明者らは、小型モータに巻き付ける磁
気シールド材を想定し、0.23mm厚の仕上焼鈍済の方向性
電磁鋼板を用い、耐食性、耐曲げ加工性、磁気シールド
性におよぼす塗膜の目付量、摩擦係数の影響について検
討した。用いた方向性電磁鋼板の表面には約2μm 厚の
フォルステライト被膜が形成されていた。この鋼板に 8
00℃×2min の平坦化焼鈍を施した。焼鈍後の磁気特性
は、W17/50 :0.95〜1.00W/kg、B8 :1.85〜1.86Tで
あった。
【0010】ついで、この電磁鋼板のフォルステライト
被膜上に、エポキシ樹脂塗料を塗布し、 200℃で焼き付
けた。エポキシ樹脂と硬化剤の配合比、および希釈シン
ナの配合比を変えてエポキシ樹脂塗料の粘度を変化し、
あるいはさらに塗布条件(具体的には、塗布ロールの周
速および板速を変化)を変化し、塗膜の目付量、摩擦係
数を変えた試験片を作製し、耐食性、耐曲げ加工性およ
び磁気シールド性について調査した。
【0011】耐食性試験は、静摩擦係数(μ)が 0.2の
塗膜を用い、目付量を 0.5〜5g/m2に変化させた各塗膜
付き鋼板表面に、5%塩酸溶液(液温:35±1℃)を1
〜2ml/hr の流量で噴霧状に吹き付け、錆の発生を観察
した。耐食性は発錆が生じるまでの所要日数で評価し
た。図1に示す耐食性試験の結果から、塗膜の目付量が
2g/m2未満では、発錆までの所要日数が短く耐食性は劣
化していることが分かる。
【0012】耐曲げ加工性試験は、静摩擦係数が 0.2の
塗膜を用い、目付量を1〜10g/m2に変化させた各塗膜付
き鋼板を直径の異なる丸棒に巻き付け、塗膜の剥離が認
められる最大の丸棒直径を求め、耐曲げ加工性を評価す
る。図2に示す結果から、塗膜の目付量が8g/m2を超え
ると、曲げ直径が大きくなり、耐曲げ加工性が劣化する
ことがわかる。
【0013】ついで、塗膜の目付量を6g/m2とし、摩擦
係数を 0.1〜0.65に変化させた各塗膜付き鋼板を20mmφ
の丸棒に巻き付け成形し巻き戻したときの塗膜外観を目
視で観察し、塗膜剥離の発生率を図3に示す。図3か
ら、塗膜の摩擦係数が 0.4を超えると、塗膜剥離の発生
率が高くなり、耐曲げ加工性が劣化することがわかる。
塗膜の摩擦係数が 0.4を超えると、鋼板同士の擦れによ
っても、塗膜の剥離が発生する。
【0014】磁気シールド性試験は、塗膜の目付量を6
g/m2、摩擦係数を 0.1〜0.65に変化させた各塗膜付き鋼
板を直径25mmφの丸棒に5回巻き付け成形したのち、2
分割して試料とし、図5に示すように永久磁石1の磁場
を試料2で遮断し、ガウス測定器3、導線4、メータ5
からなる測定装置を用いて、磁場の強さを測定した。測
定した磁場の強さから、磁気シールド性を評価した。な
お、永久磁石の磁場の強さは500A/mである。測定結果を
図4に示す。図4から塗膜の摩擦係数が 0.4を超える
と、測定される磁場の強さが増加し、磁気シールド性が
劣化していることがわかる。塗膜の摩擦係数が高いほ
ど、成形加工時あるいは鋼板同士の擦れ等で地鉄表層へ
導入される剪断歪が増加し、透磁率が低下したためと考
えられる。
【0015】上記実験結果から、塗料を塗布した方向性
電磁鋼板からなる磁気シールド材においては、磁気シー
ルド性、耐曲げ加工性、耐食性の点から、塗膜の特性、
とくに、摩擦係数、目付量を規制することが重要である
との新規な知見を得た。本発明は、上記した知見をもと
に、構成されたものである。すなわち、本発明は、フォ
ルステライト被膜を有する方向性電磁鋼板からなる磁気
シールド材であって、該被膜表面に、摩擦係数が 0.4以
下の摩擦係数を有する塗膜を2〜8g/m2形成してなるこ
とを特徴とする加工性に優れた磁気シールド材であり、
さらに、本発明では、前記塗膜は、エポキシ系樹脂塗
料、アクリル系樹脂塗料およびポリエステル系樹脂塗料
から選ばれた1種を塗布し被成されたものが好ましい。
また、本発明は、フォルステライト被膜を有する方向性
電磁鋼板表面に、No.4フォードカップ測定にて30〜 150
秒の粘度を有するエポキシ系樹脂塗料またはアクリル系
樹脂塗料またはポリエステル系樹脂塗料を、摩擦係数が
0.4以下、塗膜目付量が2〜8g/m2となるように塗布
し、焼き付けることを特徴とする加工性に優れた磁気シ
ールド材の製造方法である。
【0016】
【発明の実施の形態】本発明の磁気シールド材は、フォ
ルステライト被膜を有する方向性電磁鋼板である。方向
性電磁鋼板の組成は、とくに限定しないが、Si: 2.8〜
3.4%を含有する珪素鋼板が好適である。Siは、磁気シ
ールド性を高めるのに有効な元素であるが、 3.4%を超
えると冷間加工性が劣化するため、また、 2.8%未満で
はその効果が認められないため、Siは、 2.8〜 3.4%の
範囲が望ましい。
【0017】さらに、Si以外に、Al:10 ppm以下を含有
するのが、磁気シールド性を高めるのに好適である。A
l:10 ppmを超えると磁束密度の低下を招くため、上限
とした。その他、必要に応じ、S、Sn、Se、Mo、Sb、Mn
なども微量添加できる。母材の溶製にあたっては、転
炉、電気炉など公知のいずれの方法も使用できる。成分
調整された溶鋼は、連続鋳造、造塊−分塊法によりスラ
ブとしたのち、熱間圧延、冷間圧延により最終板厚とす
ることが好ましい。
【0018】最終板厚に圧延された鋼板に、脱炭焼鈍を
施したのち、表面にMgO を主体とする焼鈍分離材を塗布
し、仕上焼鈍を施す。これにより、表面にフォルステラ
イト被膜が形成されるとともに、方位の揃った2次再結
晶粒が形成され、優れた磁気的特性を有するようにな
る。フォルステライト被膜は、3μm 以下とするのが加
工性のうえから望ましい。磁気シールド材としては、透
磁率が高いことが望ましく、 100A/m で0.01H/m 以上の
透磁率を有することが望ましい。
【0019】フォルステライト被膜付き方向性電磁鋼板
に、望ましくは平坦化焼鈍を施したのち、フォルステラ
イト被膜のうえに塗料を塗布し、塗膜を形成する。塗料
は、エポキシ系樹脂塗料、アクリル系樹脂塗料またはポ
リエステル系樹脂塗料が好適である。エポキシ系樹脂塗
料は、エポキシ樹脂、硬化剤と無機顔料、溶剤を主成分
とする。エポキシ樹脂としては、高分子量のビスフェノ
ールA型エポキシ樹脂が好ましい。あるいは、ポリエス
テル、ウレタン、脂肪酸等で変性したものでもかまわな
い。硬化剤としては、脂環式変性アミン、脂肪族アミ
ン、ジシアンジアミド系硬化剤、イミダゾール系硬化剤
等を使用する。また、無機顔料としては、シリカ、酸化
チタン、マイカ等を適宜用いる。無機顔料の表面には、
アルミ−シリカ処理、シランカップリング処理、リン酸
塩処理等の化学処理を施してもよい。
【0020】アクリル系樹脂塗料は、熱可塑性アクリル
樹脂塗料、熱硬化性アクリル樹脂塗料のいずれでもよ
い。熱可塑性アクリル樹脂塗料では、ニトロセルローズ
を硬化付与剤として使用してもよい。またビニール樹脂
を混用してもよい。ポリエステル系樹脂塗料は、主剤と
して不飽和ポリエステル樹脂、スチレンモノマー、パラ
フィン、ハイドロキノン、オクトイン酸コバルトを用
い、硬化剤としてメチルエチルケトンパーオキサイト溶
液を用いたものを用いる。
【0021】本発明では、フォルステライト被膜のうえ
に塗料を塗布するが、塗料塗布後の塗膜表面の摩擦係数
(静止)が 0.4以下の塗膜を被成する。塗膜の摩擦係数
が 0.4を超えると、磁気シールド性、塗膜剥離性が劣化
するため、上限とした。塗膜の摩擦係数が高いと、巻付
成形するとき、あるいは鋼板同士の接触による擦れ等に
より、地鉄表面への剪断歪の導入が大きくなり、透磁率
が低下するためであると考えられる。
【0022】塗膜表面の摩擦係数の変化は、塗料の粘
度、巻き取り張力、焼付け条件、無機顔料の添加量を変
化することにより達成できる。塗料の粘度は、エポキシ
樹脂と硬化剤の配合比、あるいは希釈シンナの配合比を
かえることにより変更できる。希釈のためのシンナは、
トルエンを主成分とし、酢酸エチル、酢酸ブチル、酢酸
アミン等を配合したものが好適である。
【0023】塗料の粘度と塗布条件との組み合わせで塗
膜の摩擦係数、目付量を変えることができる。塗膜の摩
擦係数を 0.4以下とするには、塗料の粘度をNo.4フォー
ドカップ測定30〜 150秒とし、かつ焼付け条件を 180℃
〜 250℃とすることが望ましい。フォルステライト被膜
表面に、 0.4以下の摩擦係数を有する塗膜を2〜8g/m2
形成する。
【0024】塗膜の目付量が2g/m2未満では、塗布むら
が生じやすく、塗膜の薄い部分から発錆し、耐食性が劣
化する。また、目付量が8g/m2を超えると、耐曲げ加工
性が劣化する。このため、塗膜の目付量は、2〜8g/m2
の範囲とした。しかも、この目付量は、摩擦係数が本発
明範囲内の場合、鋼板同士の接触等が生じても磁気シー
ルド性の劣化が生じない充分な目付量である。
【0025】
【実施例】C:0.04%、Si: 3.2%、Al:5ppm 、Se:
0.02%、Mn:0.07%を含有する溶鋼を、連続鋳造により
スラブとしたのち、熱間圧延および中間焼鈍を含む冷間
圧延により、板厚0.23mmの鋼板とした。この鋼板に、 8
00℃の脱炭焼鈍を施したのち、MgO を主成分とする焼鈍
分離剤を表面に塗布し1200℃×5hrの仕上焼鈍を施し、
方向性電磁鋼板とした。この鋼板には、2μm 厚のフォ
ルステライト被膜が形成され、B8 :1.90T、
17/50 :0.90W/kgの磁気特性を有していた。
【0026】上記方向性電磁鋼板表面に、表1に示す塗
料をロールコータで塗布したのち、表1に示す条件で焼
き付け、表1に示す目付量、摩擦係数の異なる塗膜を被
成した。塗膜を被成後、8〜12ton のコイルに巻き取っ
た。摩擦係数の異なる塗膜は、表1に示すように塗料の
粘度、焼き付け条件、巻き取り張力を変化して得たもの
である。
【0027】塗膜付き方向性電磁鋼板について、耐食
性、耐曲げ加工性、磁気シールド性、塗膜剥離性を評価
した。なお、各試験ごとに5個の試験片を採取し、試験
を実施した。試験結果は平均値で表示し、表1に示す。
【0028】
【表1】
【0029】耐食性は、塗膜付き鋼板表面に、5%塩酸
溶液(液温:35±1℃)を1〜2ml/hr の流量で噴霧状
に吹き付け、錆の発生を観察し、発錆が生じるまでの所
要日数で評価した。耐曲げ加工性試験は、塗膜付き鋼板
を直径の異なる丸棒に巻き付け、塗膜の剥離が認められ
る最大の丸棒直径を求め、耐曲げ加工性を評価した。
【0030】磁気シールド性試験は、塗膜付き鋼板を直
径20mmφの丸棒に7 回巻き付け成形したのち、2分割し
試料とし、図5に示すように永久磁石1の磁場を試料2
で遮断し、ガウス測定器3、導線4、メータ5からなる
測定装置を用いて、磁場の強さを測定した。測定した磁
場の強さから、磁気シールド性を評価した。なお、永久
磁石の磁場の強さは500A/mである。
【0031】塗膜剥離性試験は、各塗膜付き鋼板を20mm
φの丸棒に7回巻き付け成形し巻き戻したときの塗膜外
観を目視で観察し、剥離が全く認められないときは○、
剥離面積が1%〜5%のときは△、剥離面積が5%以上
のときは×とした。本発明例は、いずれも耐食性、耐曲
げ加工性、耐塗膜剥離性、磁気シールド性に優れ、磁気
シールド材として優れた性能を有する。
【0032】本発明の範囲を外れた比較例では、磁気シ
ールド性、耐被膜剥離性が劣化している。
【0033】
【発明の効果】本発明によれば、厳しい成形加工を施し
ても塗膜の剥離や透磁率低下が少なく、加工性に優れた
磁気シールド材を提供でき、方向性電磁鋼板を使用して
いるため磁気シールド性も高く、加工性に優れた磁気シ
ールド材を提供でき、さらに、小型化の進むモータの磁
気シールド材に供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】塗膜の目付量と耐食性の関係を示すグラフであ
る。
【図2】塗膜の目付量と耐曲げ加工性の関係を示すグラ
フである。
【図3】塗膜の摩擦係数と塗膜剥離性の関係を示すグラ
フである。
【図4】塗膜の摩擦係数と磁気シールド性の関係を示す
グラフである。
【図5】磁気シールド性の試験方法を示す説明図であ
る。
【符号の説明】
1 永久磁石 2 試料 3 ガウス測定器 4 導線 5 メータ

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 フォルステライト被膜を有する方向性電
    磁鋼板からなる磁気シールド材であって、該被膜表面
    に、摩擦係数が 0.4以下の塗膜を2〜8g/m2形成してな
    ることを特徴とする加工性に優れた磁気シールド材。
  2. 【請求項2】 前記塗膜が、エポキシ系樹脂塗料、アク
    リル系樹脂塗料およびポリエステル系樹脂塗料から選ば
    れた1種を塗布して形成したものであることを特徴とす
    る請求項1記載の加工性に優れた磁気シールド材。
  3. 【請求項3】 フォルステライト被膜を有する方向性電
    磁鋼板表面に、No.4フォードカップ測定にて30〜 150秒
    の粘度を有するエポキシ系樹脂塗料またはアクリル系樹
    脂塗料またはポリエステル系樹脂塗料を、摩擦係数が
    0.4以下、塗膜目付量が2〜8g/m2となるように塗布
    し、焼き付けることを特徴とする加工性に優れた磁気シ
    ールド材の製造方法。
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