本発明に係る棒金収納装置の一実施形態としての現金管理装置を図面を参照して以下に説明する。
図1に示す本実施形態の現金管理装置10は、金融機関の店舗の係員側スペースに設置されて係員により取り扱われるものであり、より窓口カウンタに近い位置で使用され、主に小束紙幣および棒金を入出庫可能に収納するものである。現金管理装置10は、キャスタ8が設けられて店舗内フロアを走行移動可能となっているが、所定の位置に設置して使用されるものであってもよい。
現金管理装置10は、箱型の装置本体11と、この装置本体11に上下方向に複数段具体的には5段設けられた収納庫12とを有している。これら収納庫12は、その左右側壁に設けられた図示略のスライドレールを介して装置本体11に対して水平方向に沿って引き出し可能に連結されている。これら収納庫12は、前方に引き出されることで内部にアクセス可能となるように開かれ、後方に押し込まれると内部にアクセス不可となるように閉じられる。前後方向にのみ所定範囲でスライド可能となるように、各収納庫12は装置本体11に連結されている。現金管理装置10において収納庫12の引き出し方向の手前側の面が使用者側の装置前面となっている。
複数段の収納庫12のうち、最も上側のものは、予備収納庫12(A)となっており、結束されていないバラ紙幣、包装されていないバラ硬貨、汚損紙幣や汚損硬貨、金券等を収納する。また、上から2段目および3段目が小束紙幣や大束紙幣を収納する束収納庫12(B)となっており、上から4段目および最下段が棒金を収納する棒金収納庫12(C)となっている。勿論、収納庫12の全体の数や、そのうちの束収納庫12(B)および棒金収納庫12(C)の個々の数等は任意に設定可能であり、例えば、予備収納庫12(A)以外の全てを、棒金収納庫12(C)とすることも勿論可能である。加えて、上から2段目および3段目を棒金収納庫12(C)とし、上から4段目および最下段を束収納庫12(B)としても良い。
装置本体11の上部には、操作者によって操作入力がなされるとともに操作者に対して表示を行う操作表示部15が設けられている。操作表示部15は、操作者に対して操作ガイダンス等の情報を表示する表示部17と、操作者のIDカードを走査するカードリーダ18と、操作者により操作される操作キーボード19と、操作者に対して音声を出力する図2に示す音声発生部20とを有している。
図1に示す装置本体11には、複数の収納庫12のそれぞれに対して、収納庫12を閉状態で個別にロックする図2に示すロック機構22が設けられており、図1に示す複数の収納庫12のそれぞれの側方に、ロック機構22のロック解除時のみ点灯する表示灯23が設けられている。さらに、装置本体11には、図2に示すように、操作表示部15、音声発生部20、ロック機構22および表示灯23等に接続されてこれらを制御する制御部25と、収納している棒金および小束紙幣の数量情報および金種情報や処理関連のデータ等を記憶する記憶部26とが設けられている。
図3に示すように、収納庫12は、取っ手30が中央に設けられた前板部31と、前板部31の左右両側から後方に延出する一対の側板部32と、一対の側板部32の後端部同士を連結する後板部33とを有する枠体34を有している。この枠体34は、図1に示す束収納庫12(B)と棒金収納庫12(C)とで共通となっている。枠体34は、図3に示す一対の側板部32が図示略のスライドレールの一側に連結されており、スライドレールの他側が図1に示す装置本体11に連結されていて、これにより装置本体11に対して引き出し可能となっている。
図3に示すように、棒金収納庫12(C)は、棒金Bを入出庫可能に収納するものである。棒金収納庫12(C)は、棒金Bを収納可能であって上記した枠体34に取り付けられて固定される複数の棒金トレイ38を有している。
ここで、棒金トレイ38は、いずれも予め設定された単一の収納対象金種の棒金Bのみが収納されるように決められている。また、左右方向における同列に配置されて前後に1列に並ぶ複数の棒金トレイ38は、全て収納対象金種が同一金種となっている。例えば、上段の棒金収納庫12(C)は、最も左側の前後1列の棒金トレイ38が1円棒金収納用、その右側の前後1列の棒金トレイ38が10円棒金収納用、最も右側の前後1列の棒金トレイ38が100円棒金収納用となっており、下段の棒金収納庫12(C)は、最も左側の前後1列の棒金トレイ38が5円棒金収納用、その右側の前後1列の棒金トレイ38が50円棒金収納用、最も右側の前後1列の棒金トレイ38が500円棒金収納用となっている。勿論、各棒金収納庫12(C)への収納金種は任意に設定可能であり、左右方向における同列に配置されて前後に1列に並ぶ複数の棒金トレイ38は、必ずしも全て収納対象金種が同一金種となっていなくても良い。
ここで、棒金Bは、単一金種の硬貨を所定枚数(50枚または20枚)だけ中心軸線を一致させて集積してなる集積硬貨を、その外周面全体に樹脂フィルムあるいは紙からなる包装シートを所定長さ巻き付けて一体化したものであり、略円柱状をなしている。棒金トレイ38には、棒金Bが中心軸線を上下方向に沿わせた立位状態で収納される。
図4に示すように、棒金トレイ38は、長方形の平板状をなして水平に配置される基板部40と、基板部40の水平方向における内側部分に設けられて下方に凹む上方開口形状をなす2カ所の同形状の棒金収納凹部41とを有している。棒金収納凹部41は1カ所に棒金Bを立位状態で複数本、具体的には最大5本収納可能であり、よって、1つの棒金トレイ38には、棒金Bが立位状態で所定の複数本である最大10本収納可能となっている。1つの棒金トレイ38に設けられた2カ所の棒金収納凹部41は、前後に隣接して形成されている。
棒金トレイ38は、これらの棒金収納凹部41にその上端開口部を介して上方から棒金Bが挿入されることになり、これらの棒金収納凹部41は、このように挿入された棒金Bを図3に示すように上方に一部突出させて収納する。
図5に示すように同じ1つの棒金トレイ38に形成された前側(図5では下側)の棒金収納凹部41と後側(図5では上側)の棒金収納凹部41とは、予め設定された単一の収納対象金種の棒金Bのみが収納されることになり、同様の形状をなしている。これら前側の棒金収納凹部41と後側の棒金収納凹部41とは、左右方向の位置を合わせて、前後に並び、互いに平行に配置されている。以下、前後の棒金収納凹部41の一方について説明する。
図4に示すように、棒金収納凹部41は、基板部40に直交し鉛直方向に沿う姿勢で使用される壁部42と、壁部42の下部を閉塞する全体として基板部40に平行をなし水平に沿う姿勢で使用される底部43とを有している。壁部42は、基板部40よりも下方向に延出しており、よって、底部43は基板部40よりも下方に位置している。
図5に示すように、壁部42は、その前部に設けられて左右方向に延在する平板状の長壁部45(第2側壁部)と、その後部に設けられて左右方向に延在する、長壁部45よりも長さが短い平板状の短壁部46(第4側壁部)と、左右両側に配置される一対の側壁部47とを有しており、鏡面対称の枠状をなしている。一対の側壁部47は互いに前後方向の位置を合わせている。
一対の側壁部47は、前側に、棒金収納凹部41の内側に中心を配して湾曲する、円筒を一部切り取った形状の一対の湾曲側壁部51(第1側壁部)を有しており、後側に、棒金収納凹部41の内側に中心を配して湾曲する、円筒を一部切り取った形状の一対の湾曲側壁部52(第3側壁部)を有していて、これらの境界部分に一対の規制部53を有している。つまり、棒金収納凹部41の一対の湾曲側壁部51には、長壁部45とは反対側に一対の規制部53が設けられており、一対の湾曲側壁部52には、短壁部46とは反対側に一対の規制部53が設けられている。
一対の湾曲側壁部51は互いに前後方向の位置を合わせており、一対の湾曲側壁部52も互いに前後方向の位置を合わせている。一対の規制部53も互いに前後方向の位置を合わせている。一対の湾曲側壁部51の最大間隔は、一対の湾曲側壁部52の最大間隔よりも広くなっており、これらの最大間隔よりも、一対の規制部53の最小間隔の方が狭くなっている。
左側の側壁部47を構成する湾曲側壁部51,52は、前側の湾曲側壁部51が後側の湾曲側壁部52よりも左側に位置するようにして連設されており、これらの境界部分に右側に突出する左側の規制部53が設けられている。左側の湾曲側壁部51は、円筒を一部切り取った形状の湾曲壁面51a(第1壁面)を右側に有しており、左側の湾曲側壁部52は、円筒を一部切り取った形状の湾曲壁面52a(第3壁面)を右側に有している。いずれも左側の湾曲壁面51aと湾曲壁面52aとは、前側の湾曲壁面51aが後側の湾曲壁面52aよりも左側に位置するようにして連設されている。
右側の側壁部47を構成する湾曲側壁部51,52は、前側の湾曲側壁部51が後側の湾曲側壁部52よりも右側に位置するようにして連設されており、これらの境界部分に左側に突出する右側の規制部53が設けられている。右側の湾曲側壁部51は、円筒を一部切り取った形状の湾曲壁面51a(第1壁面)を左側に有しており、右側の湾曲側壁部52は、円筒を一部切り取った形状の湾曲壁面52a(第3壁面)を左側に有している。いずれも右側の湾曲壁面51aと湾曲壁面52aとは、前側の湾曲壁面51aが後側の湾曲壁面52aよりも右側に位置するようにして連設されている。
長壁部45は、前側の左右一対の湾曲壁面51aの前端部同士を結ぶ後向きの平坦な平壁面45a(第2壁面)を有しており、短壁部46は、後側の左右一対の湾曲壁面52aの後端部同士を結ぶ前向きの平坦な平壁面46a(第4壁面)を有している。平壁面45aは平壁面46aよりも長さが長く、これらは前後方向に直交し互いに平行をなしている。
棒金収納凹部41は、上述したように予め設定された単一の収納対象金種の棒金Bのみが収納されることになり、湾曲壁面51a,52aの径は、同径で、収納対象金種の棒金Bの外径よりも若干大径となっている。
互いに対向する間隔が広い前側の一対の湾曲壁面51aの最大間隔は、収納対象金種の棒金Bの直径の3倍よりも若干長くなっており、収納対象金種の棒金Bの直径の4倍より短くなっている。これら湾曲壁面51aの間に、収納対象金種の1本のみの棒金Bを収納する1本収納領域60が3カ所、これら湾曲壁面51aを結ぶ方向に並んで1列状に設けられて3本収納領域61を構成している。よって、棒金収納凹部41は、間隔が広い前側の一対の湾曲壁面51aの間に、棒金Bを1列に並べて同時に3本収納可能な3本収納領域61を有している。言い換えれば、壁部42は、3本収納領域61の棒金配列方向の両外側を形成する一対の湾曲側壁部51と、3本収納領域61の棒金配列方向に直交する方向の外側を形成する長壁部45とを有している。一対の湾曲側壁部51が有する一対の湾曲壁面51aは、3本収納領域61の棒金配列方向の両外側にこの3本収納領域61に臨んで設けられており、3本収納領域61内に中心を配して湾曲している。
互いに対向する間隔が狭い後側の一対の湾曲壁面52aの最大間隔は、収納対象金種の棒金Bの直径の2倍よりも若干長くなっており、収納対象金種の棒金Bの直径の3倍より短くなっている。これら湾曲壁面52aの間に、収納対象金種の1本のみの棒金Bを収納する1本収納領域60が2カ所、これら湾曲壁面52aを結ぶ方向に並んで設けられて2本収納領域62を構成している。よって、棒金収納凹部41は、間隔が狭い後側の一対の湾曲壁面52aの間に、棒金Bを同時に2本並べて収納可能な2本収納領域62を有している。言い換えれば、棒金収納凹部41は、3本収納領域61の長壁部45とは反対側に、3本収納領域61と平行であって棒金を2本並べて収納する2本収納領域62を有しており、壁部42は、2本収納領域62の棒金配列方向の両外側を形成する一対の湾曲側壁部52と、2本収納領域62の棒金配列方向に直交する方向の外側を形成する短壁部46とを有している。一対の湾曲側壁部52が有する一対の湾曲壁面52aは、2本収納領域62の棒金配列方向の両外側にこの2本収納領域62に臨んで設けられており、2本収納領域62内に中心を配して湾曲している。
3本収納領域61と2本収納領域62とは、互いに平行であって、互いに棒金配列方向の中央位置を合わせている。その結果、3本収納領域61と2本収納領域62とは、両方の棒金配列方向の中央位置を通る鉛直面を基準に鏡面対称の形状をなしている。3本収納領域61を構成する1本収納領域60に対して、2本収納領域62を構成する1本収納領域60は棒金Bの半径分左右方向にずれている。3本収納領域61と2本収納領域62とを有する棒金収納凹部41は、棒金Bを満杯状態で5本だけ平面視M字状に収納する。
長壁部45は、3本収納領域61の2本収納領域62とは反対側に配置され、短壁部46は、2本収納領域62の3本収納領域61とは反対側に配置され、一対の側壁部47は、3本収納領域61および2本収納領域62の各棒金配列方向の両外側に配置されている。長壁部45の平壁面45aは3本収納領域61に臨んで設けられており、短壁部46の平壁面46aは2本収納領域62に臨んで設けられている。平壁面45aおよび平壁面46aは、3本収納領域61および2本収納領域62の配列方向の両外側に配置されている。
そして、一対の側壁部47には、3本収納領域61と2本収納領域62との間位置に、上記した一対の規制部53が設けられている。一対の規制部53の最小間隔Lつまり先端部同士の間隔Lは、収納対象金種の棒金Bの外径つまり直径の2倍よりも短くなっており、よって、収納対象金種の棒金Bの直径の2倍よりも若干広い一対の湾曲壁面52aの最大間隔よりも短くなっている。これにより、一対の規制部53は、2本収納領域62に同時に収納されている2本の棒金Bの3本収納領域61側への移動を短壁部46とで規制する。
一対の規制部53は、短壁部46側の面53aが、互いに近接する先端側ほど長壁部45の平壁面45aに近づくように傾斜する一方、長壁部45側の面53bが、長壁部45の平壁面45aに沿って延在している。一対の規制部53の一対の面53bと長壁部45の平壁面45aとの距離は収納対象金種の棒金Bの直径よりも若干長くなっており、よって、一対の規制部53は、3本収納領域61内での棒金Bの移動を長壁部45とで許容している。他方、一対の規制部53の一対の面53aと短壁部46の平壁面46aとの距離は収納対象金種の棒金Bの直径よりも短くなっている。
長壁部45と短壁部46との間隔、つまり平壁面45aと平壁面46aとの間隔は、棒金Bの直径の2倍よりも短く、よって、互いに平行をなす3本収納領域61と2本収納領域62とは前後方向の位置を一部重ね合わせている。その結果、長壁部45は、3本収納領域61の中央の1本収納領域60に収納されている1本の棒金Bの3本収納領域61の両端の1本収納領域60への移動を2本収納領域62に収納されている2本の棒金Bとで規制する。言い換えれば、長壁部45は、3本収納領域61の両端の1本収納領域60に収納されている1本の棒金Bの3本収納領域61の中央の1本収納領域60への移動を2本収納領域62に収納されている2本の棒金Bとで規制する。
底部43の各棒金Bの収納位置、つまり各1本収納領域60の底位置には、図6に示すように、底部43の最も深い底面43aから上方に突出する凸状の下部係合部71が設けられている。ここで、50枚の硬貨を包装シートで一体化したものが50枚巻きの棒金であり、20枚の硬貨を包装シートで一体化したものが20枚巻きの棒金である。棒金Bの包装シートは、集積硬貨の上下両端部において巻き代を有しており、この巻き代が、それぞれ加締め爪(図示せず)によって内側に丸められて、上下両端部に配置される硬貨よりも突出するリング状の図6に示す加締部Kを形成している。
下部係合部71は、平面視円形の短柱状をなしており、これが設けられた棒金収納凹部41の収納対象金種の棒金Bの下端加締部Kの内径と同等の外径を有していて、この下端加締部Kの内側に入り込んで棒金Bの下端部に係合する。その際に、下部係合部71は、棒金Bの硬貨部分から軸方向外側に突出する円形状の加締部Kの内側に入り込み硬貨部分に接触して棒金Bを支持する。図5に示すように、下部係合部71は、全ての1本収納領域60のそれぞれ底位置中央に設けられている。下部係合部71は、各湾曲壁面51a,52aの各内側位置に湾曲壁面51a,52aと中心軸線を一致させて4カ所形成され、さらに、3本収納領域61を形成する湾曲壁面51a間の中央の1カ所にも形成されている。つまり、棒金収納凹部41の底部43には、3本収納領域61の底部を構成する部分に3カ所、2本収納領域62の底部を構成する部分に2カ所、下部係合部71がそれぞれ設けられている。図6に示すように、下部係合部71は、これが配置された1本収納領域60に配置された棒金Bの下端加締部Kの内側に入り込んで係合する。
金種別に設けられた棒金収納凹部41は、それぞれの下部係合部71の上面までの深さが収納対象金種の棒金Bの長さに合わせて設定されている。つまり、1円棒金、5円棒金および10円棒金の各収納用の棒金収納凹部41は、下部係合部71の上面までの深さが同等であり、底面43aまでの深さも同等になっている。50円棒金および100円棒金の各収納用の棒金収納凹部41は、下部係合部71の上面までの深さが同等であり、底面43aまでの深さも同等になっていて、いずれの深さも1円棒金、5円棒金および10円棒金の各収納用よりも深くなっている。500円棒金収納用の棒金収納凹部41は、下部係合部71の上面までの深さおよび底面43aまでの深さがいずれも1円棒金、5円棒金、10円棒金、50円棒金および100円棒金の各収納用よりも深くなっている。
金種別に設けられた棒金収納凹部41は、いずれの金種用であるかによって図5に示す湾曲側壁部51,52の内径、下部係合部71の外径、長壁部45と3本収納領域61の下部係合部71との距離、および、短壁部46と2本収納領域62の下部係合部71との距離が異なっている。つまり、1円棒金収納用の棒金収納凹部41、50円棒金収納用の棒金収納凹部41、5円棒金収納用の棒金収納凹部41、100円棒金収納用の棒金収納凹部41、10円棒金収納用の棒金収納凹部41、500円棒金収納用の棒金収納凹部41の順に、湾曲側壁部51,52の内径、下部係合部71の外径、長壁部45と3本収納領域61の下部係合部71との距離、および、短壁部46と2本収納領域62の下部係合部71との距離が大きくなっている。これにより、異金種棒金の適正な形態での収納を規制するようになっている。すなわち、所定の金種収納用の棒金収納凹部41の下部係合部71に、この金種よりも外径が小さく、よって加締部Kの内径が小さい異金種の棒金Bを嵌合させようとしても、嵌合が困難となり、適正な形態での収納が困難になる。また、所定の金種収納用の棒金収納凹部41に、この金種よりも外径が大きい異金種の棒金Bを嵌合させようとしても、下部係合部71に加締部Kを係合させた状態での湾曲側壁部51,52への嵌合が困難となり、適正な形態での収納が困難になる。
下部係合部71には、下部係合部71に係合し、下部係合部71の上に載置されている棒金Bの有無および金種を検出する磁気センサ等の棒金検出センサ72が設けられており、このような棒金検出センサ72が、すべての下部係合部71に個別に設けられている。
1つの棒金トレイ38の前後2カ所の棒金収納凹部41は、いずれも棒金収納庫12(C)の引き出しの方向の奥側に2本収納領域62が、手前側に3本収納領域61が配置されている。その結果、1つの棒金トレイ38の前後2カ所の棒金収納凹部41は、3本収納領域61と2本収納領域62との並び順を互いに合わせて並列に配列されている。ここで、棒金収納庫12(C)に設けられるすべての棒金トレイ38は、それぞれの1カ所の棒金収納凹部41において、引き出しの方向の奥側に2本収納領域62が、手前側に3本収納領域61が配置されており、それぞれの2カ所の棒金収納凹部41において、3本収納領域61と2本収納領域62との並び順を互いに合わせて並列に配列されている。
また、1つの棒金トレイ38の2カ所の3本収納領域61および2カ所の2本収納領域62は、前後方向つまり収納庫12の引き出し方向に直交する方向に延在している。言い換えれば、1つの棒金トレイ38の2カ所の3本収納領域61および2カ所の2本収納領域62は、それぞれの棒金配列方向を、前後方向つまり棒金収納庫12(C)の引き出し方向に直交させている。ここで、棒金収納庫12(C)に設けられるすべての棒金トレイ38の3本収納領域61および2本収納領域62は、前後方向つまり棒金収納庫12(C)の引き出し方向に直交する方向に延在している。
棒金トレイ38には、基板部40の上面に、収納対象の金種を目視可能に明示する金種明示部73が設けられている(図4および図5は10円棒金の例)。各棒金トレイ38に収納すべき設定金種を示す収納金種データは、予め設定されて図2に示す記憶部26に記憶されることになる。
現金管理装置10は、図7〜図10に示す端数棒金支持体101を有している。端数棒金支持体101は、合成樹脂製であり、図7に示すように、胴部102と、胴部102から離れるほど窄まる形状の傾斜部103と、傾斜部103の胴部102とは反対側に設けられた胴部102よりも細い棒状部104とを有している。
胴部102は、円筒面を半分に切った形状の半円筒壁面111aを有する半円柱状の第1胴部構成部111と、半円筒壁面111aの周方向の両端縁部から半円筒壁面111aの接線方向に延出する一対の平壁面112aを両側に有する直方体形状の第2胴部構成部112と、第2胴部構成部112の第1胴部構成部111とは反対側の端部から互いに反対方向に突出する一対の平板状のフランジ部113とを有している。一対のフランジ部113は、半円筒壁面111aの中心軸線に平行に伸びている。胴部102は、第2胴部構成部112および一対のフランジ部113の第1胴部構成部111とは反対側に、図8に示す平坦な一つの当接面102aを有している。
図9に示すように、胴部102には、傾斜部103とは反対側に、傾斜部103とは反対側の端面102bよりも凹む係合凹部115が設けられている。係合凹部115は、図10に示すように、半円筒壁面111aの中心軸線を中心とする円形状をなす内壁面115aと、内壁面115aの周方向の均等位置から径方向内方に同等に突出する半円柱状の複数、具体的には6カ所の突出部116とをしている。係合凹部115は、これら突出部116の内接円の中心が半円筒壁面111aの中心軸線と一致しており、この内接円の径が内径となっている。半円筒壁面111aの中心軸線から当接面102aまでの距離は、半円筒壁面111aの半径と同等になっている。
図9に示すように、傾斜部103は、胴部102の係合凹部115とは反対側に設けられており、図7に示すように、円錐面を半分に切り先端側を切った形状の湾曲する湾曲傾斜面121aを有する第1傾斜部構成部121と、一対の平壁面112aの上端縁部から上側ほど互いに間隔が狭くなるように傾斜して延出する一対の平坦な平坦傾斜面122aを有する第2傾斜部構成部122と、を有している。湾曲傾斜面121aの中心軸線は、半円筒壁面111aの中心軸線と一致している。一対の平坦傾斜面122aは、湾曲傾斜面121aの円周方向の両端縁部から湾曲傾斜面121aに連続するように延出している。一方のフランジ部113の上端面113aは、一方の平坦傾斜面122aと同一平面に配置されてこの平坦傾斜面122aに連続しており、他方のフランジ部113の上端面113aは、他方の平坦傾斜面122aと同一平面に配置されてこの平坦傾斜面122aに連続している。第1傾斜部構成部121の上端面および第2傾斜部構成部122の上端面で構成される傾斜部103の端面103aは、半円筒壁面111aの中心軸線に直交する同一平面に配置されている。
棒状部104は、傾斜部103とは反対側の半球状の端部を除いて円柱状であり、傾斜部103の端面103aから半円筒壁面111aの中心軸線と平行に延出している。棒状部104は、その半径が、半円筒壁面111aの半径よりも小径となっており、湾曲傾斜面121aの最小半径よりも小径となっている。
図8に示すように、端数棒金支持体101は、棒金収納凹部41に対し着脱自在であり、棒金Bの代わりに棒金収納凹部41に取り付けられるものである。端数棒金支持体101は、金種別に設けられており、同じ金種を収納対象金種とした棒金収納凹部41の下部係合部71に取り付けられる。すなわち、1円棒金収納用の端数棒金支持体101は、1円棒金収納用の棒金収納凹部41に取り付けられ、5円棒金収納用の端数棒金支持体101は、5円棒金収納用の棒金収納凹部41に取り付けられ、10円棒金収納用の端数棒金支持体101は、10円棒金収納用の棒金収納凹部41に取り付けられ、50円棒金収納用の端数棒金支持体101は、50円棒金収納用の棒金収納凹部41に取り付けられ、100円棒金収納用の端数棒金支持体101は、100円棒金収納用の棒金収納凹部41に取り付けられ、500円棒金収納用の端数棒金支持体101は、500円棒金収納用の棒金収納凹部41に取り付けられる。
端数棒金支持体101は、図10に示す突出部116の内接円の径である係合凹部115の内径が、同じ収納対象金種の棒金収納凹部41の下部係合部71の外径よりも若干大径となっている。これにより、端数棒金支持体101は、図9に示すように係合凹部115を下端部に位置させた姿勢で、上方に凹む係合凹部115に、同じ収納対象金種の棒金収納凹部41の底部43の下部係合部71を入り込ませて嵌合させ、この下部係合部71が設けられた1本収納領域60に配置される。その際に、端数棒金支持体101は、係合凹部115側の端面102bにおいて棒金収納凹部41の底部の43の底面43aに当接して底面43aに載置される。なお、係合凹部115の深さを下部係合部71の高さよりも浅くして、端面102bを底面43aに当接させずに、下部係合部71の上面に係合凹部115の天井面を当接させても良い。
端数棒金支持体101は、金種別に設けられており、いずれの金種用であるかによって図10に示す突出部116の内接円の径である係合凹部115の内径が異なっている。つまり、1円棒金収納用の端数棒金支持体101、50円棒金収納用の端数棒金支持体101、5円棒金収納用の端数棒金支持体101、100円棒金収納用の端数棒金支持体101、10円棒金収納用の端数棒金支持体101、500円棒金収納用の端数棒金支持体101の順に、係合凹部115の内径が大きくなっている。図示は略すが、端数棒金支持体101には、いずれの金種用のものであるのかを明示する刻印等が施されている。
図8に示すように、端数棒金支持体101は、同じ収納対象金種の棒金収納凹部41の3本収納領域61の下部係合部71のうち、棒金配列方向中央の下部係合部71(中央係合部)に係合可能であり、棒金配列方向中央の下部係合部71に係合すると、図9に示すように、その当接面102aが長壁部45の平壁面45aに当接する。当接面102aは、長壁部45の平壁面45aに面接触で当接する。この状態で、半円筒壁面111aの中心軸線は、下部係合部71の中心軸線と一致する。端数棒金支持体101は、その半円筒壁面111aの半径が、対応金種の棒金Bの半径と同等に形成されている。つまり、1円棒金収納用の端数棒金支持体101、50円棒金収納用の端数棒金支持体101、5円棒金収納用の端数棒金支持体101、100円棒金収納用の端数棒金支持体101、10円棒金収納用の端数棒金支持体101、500円棒金収納用の端数棒金支持体101の順に、半円筒壁面111aの半径が大きくなっている。
また、1円棒金、5円棒金および10円棒金の各収納用の端数棒金支持体101は、胴部102および傾斜部103を加えた長さ、つまり端面102bと端面103aとの距離が同等であり、50円棒金および100円棒金の各収納用の端数棒金支持体101は、胴部102および傾斜部103を加えた長さが同等で、1円棒金、5円棒金および10円棒金の各収納用の端数棒金支持体101の胴部102および傾斜部103を加えた長さよりも長くなっている。また、500円棒金収納用の端数棒金支持体101は、これらよりも胴部102および傾斜部103を加えた長さが長くなっている。端数棒金支持体101の全長は、対応金種の棒金Bの長さよりも短く、胴部102および傾斜部103を加えた長さは、対応金種用の棒金収納凹部41の底面43aまでの深さよりも若干長くなっている。これにより、対応金種用の棒金収納凹部41の底面43aに載置された端数棒金支持体101は、傾斜部103が若干棒金収納凹部41から上方に突出する。端数棒金支持体101は、棒状部104が、棒金収納凹部41から上方に延出しており、出し入れしやすい形状となっている。
また、1円棒金収納用の端数棒金支持体101、50円棒金収納用の端数棒金支持体101、5円棒金収納用の端数棒金支持体101、100円棒金収納用の端数棒金支持体101および10円棒金収納用の端数棒金支持体101は、棒状部104の円柱部分の外径が同等であり、500円棒金収納用の端数棒金支持体101は、これらよりも棒状部104の円柱部分の外径が大きくなっている。つまり、500円棒金収納用の端数棒金支持体101の棒状部104は、他の収納用の端数棒金支持体101の棒状部104よりも太くなっている。
端数棒金支持体101が同じ収納対象金種の棒金収納凹部41の3本収納領域61の棒金配列方向中央の1本収納領域60の下部係合部71に係合凹部115において係合すると、図8に示すように、この3本収納領域61の他の1本収納領域60である棒金配列方向両側の各1本収納領域60に立位状態に設けられた棒金Bを支持してその棒金配列方向中央側への倒れを規制することになる。3本収納領域61の棒金配列方向両側の各1本収納領域60に設けられた棒金Bの棒金配列方向外側への倒れは一対の湾曲側壁部51が規制する。3本収納領域61の棒金配列方向両側の各1本収納領域60に設けられた棒金Bの棒金配列方向に直交する方向の外側への倒れは長壁部45が規制する。
端数棒金支持体101が同じ収納対象金種の棒金収納凹部41の下部係合部71に係合凹部115において係合した状態で、この棒金収納凹部41の一対の湾曲側壁部51には、長壁部45とは反対側に一対の規制部53が設けられている。一対の規制部53は、3本収納領域61の棒金配列方向中央の下部係合部71に係合した端数棒金支持体101とで、3本収納領域61の棒金配列方向両側の各1本収納領域60に立位状態に設けられた収納対象金種の棒金Bを支持してその長壁部45とは反対方向への倒れを規制する。つまり、一方の規制部53と端数棒金支持体101との最短距離は、収納対象金種の棒金の外径よりも小さい。この最短距離と同等の他方の規制部53と端数棒金支持体101との最短距離も、収納対象金種の棒金の外径よりも小さい。
端数棒金支持体101が同じ収納対象金種の棒金収納凹部41の下部係合部71に係合凹部115において係合した状態で、一対の規制部53は、端数棒金支持体101とで、2本収納領域62の各1本収納領域60に設けられた収納対象金種の棒金Bの3本収納領域61側への倒れおよび2本収納領域62の各1本収納領域60に立位状態に設けられた収納対象金種の棒金Bの他方の1本収納領域60側への倒れを規制する。これは、上記のように一対の規制部53のそれぞれと端数棒金支持体101との最短距離が、収納対象金種の棒金Bの外径よりも小さく設定されていることと、端数棒金支持体101と短壁部46との最短距離が、収納対象金種の棒金Bの外径よりも小さく設定されていることとによる。2本収納領域62の各1本収納領域60に設けられた棒金Bの棒金配列方向外側への倒れは一対の湾曲側壁部52が規制する。2本収納領域62の棒金配列方向両側の各1本収納領域60に設けられた棒金Bの棒金配列方向に直交する方向の外側への倒れは短壁部46が規制する。
上記したように、金種別の棒金収納凹部41は、湾曲側壁部51,52の内径、下部係合部71の外径、長壁部45と3本収納領域61の下部係合部71との距離、および、短壁部46と2本収納領域62の下部係合部71との距離が異なっており、金種別の端数棒金支持体101は、係合凹部115の内径が異なっている。これにより、棒金収納凹部41には、他の金種用の端数棒金支持体101が適正な形態に装着が困難になり、誤装着を抑制するようになっている。
すなわち、所定の金種収納用の棒金収納凹部41の3本収納領域61の棒金配列方向中央の下部係合部71に、この金種用よりも係合凹部115の内径が小さい異金種収納用の端数棒金支持体101を嵌合させようとしても、嵌合が困難となり、適正な形態での装着が困難になる。これにより、端数棒金支持体101が浮いた状態になって、直上の収納庫12に干渉したり、不安定な状態になって誤装着が明確になる。また、所定の金種収納用の棒金収納凹部41の3本収納領域61の棒金配列方向中央の下部係合部71に、この金種用よりも外径が大きい異金種の収納用の端数棒金支持体101を嵌合させようとしても、下部係合部71と長壁部45との距離が不足し、中央の下部係合部71に係合凹部115を係合させた状態でのこの下部係合部71と長壁部45との間の装着が困難となり、適正な形態での装着が困難になる。これにより、誤装着が明確になる。
図3に示すように、棒金収納庫12(C)の一対の側板部32のうちの一方である左側の側板部32は、略水平に広がる板部131を有しており、この板部131には、上下に貫通する挿入穴132が形成されている。挿入穴132は、棒状部104の外径が同径である、1円棒金、50円棒金、5円棒金、100円棒金および10円棒金の各収納用の端数棒金支持体101の棒状部104を挿入可能であり、これらよりも棒状部104の外径が大径である500円棒金収納用の端数棒金支持体101の棒状部104を挿入不可な内径となっている。
1円棒金、50円棒金、5円棒金、100円棒金および10円棒金の各収納用の端数棒金支持体101は、棒状部104が挿入穴132に挿入され、端面103aにおいて板部131の挿入穴132の周囲部分に載置される。挿入穴132および板部131の挿入穴132の周囲部分が、1円棒金、50円棒金、5円棒金、100円棒金および10円棒金の各収納用の端数棒金支持体101を保管する支持体保管部133となっている。
ここで、1円棒金、50円棒金、5円棒金、100円棒金および10円棒金の各収納用の端数棒金支持体101は、胴部102および傾斜部103を合わせた長さが、支持体保管部133に保管された状態での収納庫12の開閉時に、直上の収納庫12および装置本体11に干渉しない長さとなっている。他方、これらよりも、500円棒金収納用の端数棒金支持体101は、胴部102および傾斜部103を合わせた長さが長く、これらと同様に保管すると、収納庫12の開閉時に直上の収納庫12あるいは装置本体11に干渉してしまう。このため、500円棒金収納用の端数棒金支持体101の支持体保管部133への誤収納を、棒状部104の挿入穴132への挿入を不可とすることで規制する。
収納庫12の500円棒金収納用の棒金トレイ38の後方の空きスペースに、上下に貫通する挿入穴141が形成された略水平に広がる支持体保管部142が設けられている。挿入穴141は、500円棒金収納用の端数棒金支持体101を挿入可能な大きさに形成されている。500円棒金収納用の端数棒金支持体101は、棒状部104が挿入穴141に挿入され、端面103aにおいて支持体保管部142に載置されて保管される。500円棒金収納用の端数棒金支持体101は、胴部102および傾斜部103を合わせた長さが、支持体保管部142に保管された状態での収納庫12の開閉時に、直上の収納庫12および装置本体11に干渉しない長さとなっている。勿論、全金種収納用の端数棒金支持体101が支持体保管部133に保管しても、収納庫12の開閉時に、直上の収納庫12および装置本体11に干渉しない長さであれば、すべて支持体保管部133に保管することも可能である。
以上においては、棒金収納凹部41以外に設けられた支持体保管部133,142に端数棒金支持体101を保管するようにしたが、同じ金種収納用の棒金収納凹部41に空きがあれば、この棒金収納凹部41に端数棒金支持体101を装着して保管することも可能である。
装置本体11には、収納庫12が装置本体11に最も押し込まれた後端位置である全閉位置にあることを検出する図2に示す全閉検出センサ96が収納庫12のそれぞれに対して設けられている。装置本体11には、収納庫12が装置本体11から引き出された開状態にあることを検出する開検出センサ97が収納庫12のそれぞれに対して設けられている。
加えて、装置本体11には、収納庫12を個別に全閉位置でロックするロック機構22が設けられている。ロック機構22は、制御部25から出力される開指令信号で開状態となる。制御部25は、開状態とした収納庫12が装置本体11から引き出されたことが開検出センサ97で検出されると、開指令信号を停止させることになり、この状態でロック機構22は、収納庫12が全閉位置に戻されると、収納庫12を引き出し不可に自動的かつ機械的にロックする。制御部25は、一の収納庫12が装置本体11から引き出されたことが開検出センサ97で検出された後、この一の収納庫12が全閉位置に戻されたことが全閉検出センサ96で検出されると、この一の収納庫12に収納された棒金Bの金種別の数を全ての棒金検出センサ72の検出結果から把握する。
ここで、端数棒金支持体101は、下部係合部71に設けられた磁気センサ等の棒金検出センサ72によって、収納すべき設定金種の棒金であると誤検知されないような材質で形成される。例えば、棒金検出センサ72を磁気センサで構成した場合、端数棒金支持体101を樹脂製などで形成すれば、磁気センサでは検出されない。または、端数棒金支持体101を収納すべき設定金種の硬貨とは明らかに異なる金属材質で形成すれば、磁気センサで検出されたとしても明らかに異なる信号を検出することになるので、収納すべき設定金種の棒金との切り分けも容易となる。さらには、磁気センサとは異なるセンサを設けたとしても、端数棒金支持体101は、予め定められた材質で形成することができるので、検出されない、または、検出されるものであっても明らかに異なる信号を検出することとなるようにして、収納すべき設定金種の棒金との切り分けを可能とする。
加えて、端数棒金支持体101は、上記したように、目視的にも、外観形状が収納すべき設定金種の棒金と明らかに異なるものとなっている。さらには、端数棒金支持体101の色、模様等についても、明らかに異なる色、模様等で着色、印刷することで、目視による識別が容易に可能となる。
以上に述べた現金管理装置10では、1カ所の棒金収納凹部41に収納対象金種の棒金Bを1本〜4本の範囲で収納する場合、同じ金種用の端数棒金支持体101を3本収納領域61の下部係合部71のうちの棒金配列方向中央の下部係合部71に係合させる。つまり、この下部係合部71に、この端数棒金支持体101の係合凹部115を嵌合させて、この端数棒金支持体101の端面102bを底面43aに当接させると共に、この端数棒金支持体101の当接面102aを長壁部45の平壁面45aに当接させる。
すると、端数棒金支持体101が配置された1本収納領域60以外の1本収納領域60には、いずれの位置にも棒金Bが鉛直立位状態に維持できる。つまり、3本収納領域61の一側の1本収納領域60に、その下部係合部71に下端加締部Kを係合させて棒金Bを収納すると、この棒金Bは、この1本収納領域60を構成する湾曲側壁部51と長壁部45と端数棒金支持体101とによって鉛直立位状態に維持されることになり、3本収納領域61の他側の1本収納領域60に、その下部係合部71に下端加締部Kを係合させて棒金Bを収納すると、この棒金Bは、この1本収納領域60を構成する湾曲側壁部51と端数棒金支持体101とによって鉛直立位状態に維持される。また、2本収納領域62の一側の1本収納領域60に、その下部係合部71に下端加締部Kを係合させて棒金Bを収納すると、この棒金Bは、この1本収納領域60を構成する湾曲側壁部52と短壁部46と端数棒金支持体101とよって鉛直立位状態に維持されることになり、2本収納領域62の他側の1本収納領域60に、その下部係合部71に下端加締部Kを係合させて棒金Bを収納すると、この棒金Bは、この1本収納領域60を構成する湾曲側壁部52と短壁部46と端数棒金支持体101とよって鉛直立位状態に維持されることになる。
なお、図11に示すように、2本収納領域62に2本の収納対象金種の棒金Bを収納する状態とすれば、3本収納領域61に端数棒金支持体101がなくても、2本収納領域62の2本の棒金Bは倒れが規制されて鉛直立位状態に維持される。よって、1カ所の棒金収納凹部41にて2本のみの収納対象金種の棒金Bを鉛直立位状態に維持できる。
また、3本収納領域61の2本収納領域62とは反対側に配置される長壁部45と、2本収納領域62の3本収納領域61とは反対側に配置される短壁部46との間隔が、収納対象金種の棒金Bの直径の2倍よりも短いため、図12(a)に示すように、2本収納領域62に2本の収納対象金種の棒金Bを収納する状態とすれば、さらに1本の収納対象金種の棒金Bを3本収納領域61の中央の1本収納領域60に収納すると、この1本の棒金Bは、端数棒金支持体101がなくても、2本収納領域62の2本の棒金Bと長壁部45とで倒れが規制されて鉛直立位状態に維持される。
また、同様の理由から、2本収納領域62に2本の収納対象金種の棒金Bを収納する状態とすれば、図12(b)に示すように、1本の収納対象金種の棒金Bを3本収納領域61の一端の1本収納領域60に収納しても、この1本の棒金Bは、3本収納領域61に端数棒金支持体101がなくても、2本収納領域62の2本の棒金Bと長壁部45とで倒れが規制されて鉛直立位状態に維持される。2本収納領域62に2本の収納対象金種の棒金Bを収納する状態とすれば、さらに1本の収納対象金種の棒金Bを3本収納領域61の他端の1本収納領域60に収納しても同様に鉛直立位状態に維持される。よって、1カ所の棒金収納凹部41にて3本のみの棒金Bを鉛直立位状態に維持できることになる。
このように、2本収納領域62に2本の収納対象金種の棒金Bを収納する状態とすれば、さらに1本の収納対象金種の棒金Bを3本収納領域61の中央の1本収納領域60に収納しても、一方の端部の1本収納領域60に収納しても、他方の端部の1本収納領域60に収納しても良い。このことから、2本収納領域62に2本の収納対象金種の棒金Bを収納する状態とすれば、図13(a)に示すように3本収納領域61の両端の1本収納領域60に2本の収納対象金種の棒金Bを収納しても、図13(b)に示すように3本収納領域61の中央および一端の1本収納領域60に2本の収納対象金種の棒金Bを収納しても、3本収納領域61の中央および他端の1本収納領域60に2本の収納対象金種の棒金Bを収納しても、3本収納領域61の2本の棒金Bは、2本収納領域62の2本の棒金Bと長壁部45とで倒れが規制されて鉛直立位状態に維持される。よって、1カ所の棒金収納凹部41にて4本のみの棒金Bを鉛直立位状態に維持できる。
また、上記の寸法関係により、図13(c)に示すように3本収納領域61に3本の収納対象金種の棒金Bを収納し、2本収納領域62の一方の1本収納領域60に1本の収納対象金種の棒金Bを収納すると、2本収納領域62の残りの1本収納領域60に棒金Bがなくても、これらの棒金Bは、一対の規制部53、長壁部45および短壁部46で倒れが規制されて鉛直立位状態に維持される。3本収納領域61に3本の収納対象金種の棒金Bを収納し、2本収納領域62の他方の1本収納領域60に1本の収納対象金種の棒金Bを収納しても同様に、これらの棒金Bは鉛直立位状態に維持される。よって、このような収納形態でも、1カ所の棒金収納凹部41にて4本のみの収納対象金種の棒金Bを鉛直立位状態に維持できることになる。
加えて、図5に示すように、収納対象金種の棒金Bが棒金収納凹部41に満杯つまり5本収納された状態で、棒金Bは、棒金収納凹部41の壁部42および他の棒金Bで支持されて中心軸線を鉛直配置した鉛直立位状態に維持される。
以上に述べた本実施形態によれば、棒金収納凹部41の3本収納領域61の中央の1本収納領域60の底位置に設けられた凸状の下部係合部71を、係合凹部115の内側に入り込ませて、この下部係合部71が設けられた1本収納領域60に端数棒金支持体101を配置すると、端数棒金支持体101は、他の1本収納領域60に立位状態に設けられた棒金Bを支持してその倒れを規制することになる。これにより、棒金収納凹部41に満杯に棒金Bを収納していなくても、棒金Bの代わりに端数棒金支持体101を配置することで、棒金Bを立位状態に維持しつつ収納することが可能になる。したがって、同じ棒金収納凹部41を満杯収納用と端数収納用とで共用化できるため、コストを低減することができる。また、同じ棒金収納凹部41を満杯収納用と端数収納用とで共用化することができるため、例えば複数の棒金収納凹部41を設けた場合に、これらの中から任意で満杯収納用と端数収納用とを設定することができる。したがって、使い勝手性が向上する。
また、棒金収納凹部41の底部43には、各1本収納領域60の底位置に棒金Bの下端加締部Kの内側に入り込む凸状の下部係合部71が設けられており、下部係合部71を入り込ませる係合凹部115が端数棒金支持体101にも設けられているため、棒金Bおよび端数棒金支持体101を各1本収納領域60に位置決めしつつ配置することができる。したがって、棒金Bおよび端数棒金支持体101を1つずつ適正位置に配置することができる。
また、下部係合部71が棒金Bの下端加締部Kの内側や端数棒金支持体101の係合凹部115の内側に入り込むことで、収納状態にある棒金Bや端数棒金支持体101のガタツキを抑制することができる。
また、一対の湾曲側壁部51で棒金配列方向の両外側が形成され、長壁部45で棒金配列方向に直交する方向の外側が形成された3本収納領域61の棒金配列方向中央の下部係合部71に端数棒金支持体101を係合させると、一対の湾曲側壁部51に設けられた一対の規制部53が、端数棒金支持体101とで3本収納領域61の棒金配列方向両側の各1本収納領域60に立位状態に設けられた棒金Bを支持してその長壁部45とは反対方向への倒れを規制する。これにより、3本収納領域61へ1本のみの棒金Bおよび2本のみの棒金Bを立位状態に維持しつつ収納することができる。
また、端数棒金支持体101は、3本収納領域61の棒金配列方向中央の下部係合部71に係合した状態で、当接面102aが、長壁部45の平坦な平壁面45aに当接するため、3本収納領域61の棒金配列方向中央の下部係合部71への端数棒金支持体101の係合姿勢が安定する。
また、一対の規制部53が、端数棒金支持体101とで3本収納領域61の棒金配列方向両側の各1本収納領域60に立位状態に設けられた棒金Bを支持してその長壁部45とは反対方向への倒れを規制すると共に、2本収納領域62の各1本収納領域60に立位状態に設けられた棒金Bの3本収納領域61側への倒れおよび他方の1本収納領域60側への倒れを規制する。これにより、3本収納領域61および2本収納領域62に、1本〜4本の端数の棒金Bを立位状態に維持しつつ収納することができる。
また、一対の湾曲側壁部51が、3本収納領域61の棒金配列方向の両外側にこの3本収納領域61に臨んで設けられてこの3本収納領域61内に中心を配して湾曲する一対の湾曲壁面51aを有し、一対の湾曲側壁部52が、2本収納領域62の棒金配列方向の両外側にこの2本収納領域62に臨んで設けられてこの2本収納領域62内に中心を配して湾曲する一対の湾曲壁面52aを有している。このため、これら一対の湾曲壁面51aおよび一対の湾曲壁面52aで四隅の棒金Bを案内することができる。よって、5本の棒金Bを纏めて棒金収納凹部41に挿入する際に、正確に挿入することが可能となる。
また、棒金収納凹部41は、3本収納領域61および2本収納領域62の棒金配列方向を、棒金収納庫12(C)の引き出しの方向に対し直交させている。このため、不慣れな係員でも、5本の棒金Bを両手で纏めて掴んで棒金収納凹部41に挿入する際に戸惑うことなく円滑に挿入可能となる。
また、棒金収納凹部41は、棒金収納庫12(C)の引き出しの方向の奥側に2本収納領域62が、手前側に3本収納領域61が配置されているため、5本の棒金Bからなる棒金群を、両手で棒金収納凹部41に合わせた形状にしつつ掴む際に掴み易く、よって、5本の棒金Bを両手で掴んで棒金収納凹部41に対し出し入れする作業がさらに容易化可能となる。
また、端数棒金支持体101に棒状部104が設けられているため、端数棒金支持体101が掴み易くなり、棒金収納凹部41への装着および棒金収納凹部41からの取り外し作業が容易となる。端数棒金支持体101が装着された状態での棒金収納凹部41への棒金Bの収納時には、端数棒金支持体101の傾斜部103が棒金Bを横の1本収納領域60に案内することになり、収納作業が容易となる。
また、端数棒金支持体101を、棒状部104を挿入穴132,141に挿入して支持体保管部133,142に載置させることができるため、非使用時の端数棒金支持体101を支持体保管部133,142に保管することができる。よって、端数棒金支持体101の紛失等を抑制することができる。
また、各下部係合部71に係合された棒金Bの有無および金種を各下部係合部71に埋設された棒金検出センサ72で個別に検出することができる。よって、現金管理装置10内に収納された棒金Bの金種別の収納数を計数して管理することができる。
また、3本収納領域61および2本収納領域62の各棒金配列方向の両外側に配置される一対の側壁部47が、3本収納領域61と2本収納領域62との間位置に、互いの間隔が棒金Bの直径の2倍よりも短い一対の規制部53を有しているため、2本収納領域62に2本の棒金Bを収納する状態とすれば、3本収納領域61に端数棒金支持体101がなくても、2本収納領域62の2本の棒金Bは倒れが規制されて立位状態に維持される。よって、1カ所の棒金収納凹部41にて2本のみの棒金Bを立位状態に維持できる。
また、3本収納領域61の2本収納領域62とは反対側に配置される長壁部45と、2本収納領域62の3本収納領域61とは反対側に配置される短壁部46との間隔が、棒金Bの直径の2倍よりも短いため、2本収納領域62に2本の棒金Bを収納する状態とすれば、1本または2本の棒金Bを3本収納領域61のいずれの1本収納領域60に収納しても、1本または2本の棒金Bは、3本収納領域61の残りの1本収納領域60に棒金Bや端数棒金支持体101がなくても、2本収納領域62の2本の棒金と長壁部45とで倒れが規制されて立位状態に維持される。つまり、一対の規制部53は、3本収納領域61内での棒金Bの移動を長壁部45とで許容することになるが、2本収納領域62に2本の棒金Bを収納すると、長壁部45が、3本収納領域61の中央の1本収納領域60に収納されている1本の棒金Bの3本収納領域61の両端の1本収納領域60への移動つまり倒れを2本収納領域62の2本の棒金Bとで規制する。言い換えれば、2本収納領域62に2本の棒金Bを収納すると、長壁部45が、3本収納領域61のいずれか端側の1本収納領域60に収納されている1本の棒金Bの3本収納領域61の中央の1本収納領域60への移動つまり倒れを、2本収納領域62の2本の棒金Bとで規制する。よって、1カ所の棒金収納凹部41にて3本のみの棒金Bを立位状態に維持できることになり、4本のみの棒金Bも立位状態に維持できることになる。
また、上記の寸法関係により、3本収納領域61に端数棒金支持体101がなくても、3本収納領域61に3本の棒金Bを収納し、2本収納領域62のいずれかの1本収納領域60に1本の棒金Bを収納すると、2本収納領域62の残りの1本収納領域60に棒金Bがなくても、これらの棒金Bは、一対の規制部53、長壁部45および短壁部46で倒れが規制されて立位状態に維持される。よって、1カ所の棒金収納凹部41にて4本のみの棒金Bを立位状態に維持できることになる。
したがって、1カ所に棒金Bを立位状態で5本収納可能な棒金収納凹部41に、端数棒金支持体101がなくても、2本のみの棒金Bを立位状態に維持しつつ収納でき、3本のみの棒金Bを立位状態に維持しつつ収納でき、4本のみの棒金Bを立位状態に維持しつつ収納できる。
ここで、上記実施形態を以下のように変更することも可能である。
図14に示すように、1円棒金、5円棒金、10円棒金、50円棒金および100円棒金の各収納用の端数棒金支持体101に、傾斜部103の上端位置から当接面102a側に延出する延出片部151と、延出片部151の先端から下方に延出する係止片部152とを有する鉤型の側壁係合部153を一体に設ける。そして、図15に示すように、1円棒金、5円棒金、10円棒金、50円棒金および100円棒金の各収納用の棒金収納凹部41の長壁部45の上部に、対応金種の端数棒金支持体101の側壁係合部153に係合する凹状の係合座部155を設ける。端数棒金支持体101は、係合凹部115を3本収納領域61の中央の下部係合部71に係合させ、当接面102aを平壁面45aに当接させた状態で対応金種の棒金収納凹部41に装着されることになるが、その際に、側壁係合部153が係合座部155に係合する。1円棒金、5円棒金、10円棒金、50円棒金および100円棒金の各収納用の棒金収納凹部41では、壁部42が基板部40よりも上方に突出しており、係合座部155は、壁部42の突出部分に一対の座部形成部材156を接合して形成される。
1円棒金、5円棒金、10円棒金、50円棒金および100円棒金の各収納用の棒金収納凹部41の係合座部155は、一対の座部形成部材156間の長壁部45で形成される係止部157と、一対の座部形成部材156とで構成されている。係止部157と一対の座部形成部材156とが、対応金種の端数棒金支持体101の係止片部152を係止することで、この端数棒金支持体101の側壁係合部153の左右方向および後方への移動を規制する。端数棒金支持体101は、このようにして、3本収納領域61の中央の下部係合部71に係合した状態で、側壁係合部153が壁部42の係合座部155に係合するため、端数棒金支持体101の下部係合部71への係合姿勢が安定する。これにより、棒金収納庫12(C)の装置本体11に対する引き出しおよび押し込み時の振動や、現金管理装置10の移動時の振動等に対しても、端数棒金支持体101が外れて倒れたりすることを抑制できる。
ここで、500円棒金の各収納用の棒金収納凹部41には、基板部40よりも上方に突出する壁部42がない。そのため、1円棒金、5円棒金、10円棒金、50円棒金および100円棒金の各収納用の棒金収納凹部41に設けた凹状の係合座部155を形成するべく、500円棒金収納用の棒金収納凹部41の壁部42の上部に、500円棒金収納用の端数棒金支持体101の鉤型の側壁係合部153に係合する平面視で凹状の係合座部155を設ける。すなわち、略直方体状の一体物であって、その中央部に平面視で凹状となる係止部157を形成した座部形成部材156を、その係止部157が棒金収納凹部41側とは反対側となるように、また、その係止部157が形成されない面が棒金収納凹部41の壁部42と面一となるように、基板部40の上面に設ける。500円棒金収納用の端数棒金支持体101は、係合凹部115を3本収納領域61の中央の下部係合部71に係合させ、当接面102aを平壁面45aに当接させた状態で対応金種の棒金収納凹部41に装着されることになるが、その際に、鉤型の側壁係合部153が座部形成部材156の係止部157で形成した係合座部155に係合する。
上記したように、500円棒金収納用の棒金収納凹部41の係合座部155は、略直方体状の一体物であって、その中央部に平面視で凹状となる係止部157を形成した座部形成部材156で構成されている。この座部形成部材156が、500円棒金収納用の端数棒金支持体101の側壁係合部153の左右方向の移動を規制する。
係合座部155の幅(一対の座部形成部材156間の距離、または凹状の係止部157を有する座部形成部材156の係止部157の長さ)と側壁係合部153の幅とを金種毎に異ならせることで、適正に係合するか否かによって、誤装着を抑制することができる。例えば、1円棒金、10円棒金および500円棒金の各収納用の端数棒金支持体101の側壁係合部153の幅を10mm、100円棒金収納用の端数棒金支持体101の側壁係合部153の幅を9mm、5円棒金および50円棒金の各収納用の端数棒金支持体101の側壁係合部153の幅を9.5mmとする。そして、各端数棒金支持体101の係合座部155の幅を対応金種の端数棒金支持体101の側壁係合部153が係合可能であり、対応金種よりも幅の広い端数棒金支持体101の側壁係合部153の係合が困難な幅とする。
側壁係合部153の幅と係合座部155の幅との関係を加えることで、全金種の端数棒金支持体101のそれぞれの他の金種収納用の棒金収納凹部41への装着は、例えば以下のようになって、誤装着を知らせる。
1円棒金収納用の端数棒金支持体101の10円棒金収納用の棒金収納凹部41への装着時には、側壁係合部153が係合座部155に係合するものの、係合凹部115が下部係合部71へ係合できず、収納庫12の引き出しおよび押し込み時に上側の収納庫12に僅かながら当たり、10円棒金が棒金収納凹部41へ収納できるものの倒れることになる。
1円棒金収納用の端数棒金支持体101の100円棒金収納用の棒金収納凹部41への装着時には、側壁係合部153が係合座部155に係合せず、このため係合凹部115が下部係合部71に対し浮き、収納庫12の引き出しおよび押し込み時に上側の収納庫12に当たり、100円棒金が棒金収納凹部41へ収納できるものの倒れることになる。
1円棒金収納用の端数棒金支持体101の5円棒金収納用の棒金収納凹部41への装着時には、側壁係合部153が係合座部155に係合せず、このため係合凹部115が下部係合部71に対し浮き、収納庫12の引き出しおよび押し込み時に上側の収納庫12に当たり、5円棒金が棒金収納凹部41へ収納できるものの倒れることになる。
1円棒金収納用の端数棒金支持体101の50円棒金収納用の棒金収納凹部41への装着時には、50円棒金を棒金収納凹部41へ倒さず収納できるものの、側壁係合部153が係合座部155に係合せず、このため係合凹部115が下部係合部71に対し浮き、収納庫12の引き出しおよび押し込み時に上側の収納庫12に僅かながら当たることになる。
1円棒金収納用の端数棒金支持体101の500円棒金収納用の棒金収納凹部41への装着時には、高さの関係で側壁係合部153が係合座部155に係合できない。
10円棒金収納用の端数棒金支持体101の1円棒金収納用の棒金収納凹部41への装着時には、側壁係合部153が係合座部155に係合するものの、係合凹部115が下部係合部71へ係合せず、収納庫12の引き出しおよび押し込み時に上側の収納庫12に僅かながら当たり、1円棒金が棒金収納凹部41へ収納できない。
10円棒金収納用の端数棒金支持体101の100円棒金収納用の棒金収納凹部41への装着時には、側壁係合部153が係合座部155に係合せず、このため係合凹部115が下部係合部71に対し浮き、収納庫12の引き出しおよび押し込み時に上側の収納庫12に当たり、100円棒金が棒金収納凹部41へぎりぎり収納できない。
10円棒金収納用の端数棒金支持体101の5円棒金収納用の棒金収納凹部41への装着時には、側壁係合部153が係合座部155に係合せず、このため係合凹部115が下部係合部71に対し浮き、収納庫12の引き出しおよび押し込み時に上側の収納庫12に当たり、5円棒金が棒金収納凹部41へ収納できない。
10円棒金収納用の端数棒金支持体101の50円棒金収納用の棒金収納凹部41への装着時には、側壁係合部153が係合座部155に係合せず、このため係合凹部115が下部係合部71に対し浮き、収納庫12の引き出しおよび押し込み時に上側の収納庫12に僅かながら当たり、50円棒金が棒金収納凹部41へ収納できない状態になる。
10円棒金収納用の端数棒金支持体101の500円棒金収納用の棒金収納凹部41への装着時には、高さの関係で側壁係合部153が係合座部155に係合できない。
100円棒金収納用の端数棒金支持体101の1円棒金収納用の棒金収納凹部41への装着時には、係合凹部115が下部係合部71へ係合せず、このため側壁係合部153が係合座部155に係合せず、収納庫12の引き出しおよび押し込み時に上側の収納庫12に当たり、1円棒金が棒金収納凹部41へ収納できない。
100円棒金収納用の端数棒金支持体101の10円棒金収納用の棒金収納凹部41への装着時には、10円棒金が棒金収納凹部41へ倒れずに収納できるものの、係合凹部115が下部係合部71へ係合せず、このため側壁係合部153が係合座部155に係合せず、収納庫12の引き出しおよび押し込み時に上側の収納庫12に当たる。
100円棒金収納用の端数棒金支持体101の5円棒金収納用の棒金収納凹部41への装着時には、5円棒金が棒金収納凹部41へ倒れず収納でき、係合凹部115が下部係合部71へぎりぎり係合するものの、側壁係合部153が係合座部155に少し係合する程度となり、収納庫12の引き出しおよび押し込み時に上側の収納庫12に当たる。
100円棒金収納用の端数棒金支持体101の50円棒金収納用の棒金収納凹部41への装着時には、側壁係合部153が係合座部155に係合し、収納庫12の引き出しおよび押し込み時に上側の収納庫12に当たらないものの、係合凹部115が下部係合部71に係合せず、50円棒金が棒金収納凹部41へ収納困難になる。
100円棒金収納用の端数棒金支持体101の500円棒金収納用の棒金収納凹部41への装着時には、高さの関係から側壁係合部153が係合座部155に係合できない。
5円棒金収納用の端数棒金支持体101の1円棒金収納用の棒金収納凹部41への装着時には、側壁係合部153が係合座部155に係合するものの、係合凹部115が下部係合部71へ係合せず、収納庫12の引き出しおよび押し込み時に上側の収納庫12に僅かながら当たり、1円棒金は棒金収納凹部41へ収納できない。
5円棒金収納用の端数棒金支持体101の10円棒金収納用の棒金収納凹部41への装着時には、側壁係合部153が係合座部155に係合し、10円棒金を棒金収納凹部41へ倒さず収納できるものの、係合凹部115が下部係合部71へ係合せず、収納庫12の引き出しおよび押し込み時に上側の収納庫12に僅かながら当たる。
5円棒金収納用の端数棒金支持体101の100円棒金収納用の棒金収納凹部41への装着時には、100円棒金を棒金収納凹部41へ倒さず収納できるものの、側壁係合部153が係合座部155に係合せず、このため係合凹部115が下部係合部71に対し浮き、収納庫12の引き出しおよび押し込み時に上側の収納庫12に当たる。
5円棒金収納用の端数棒金支持体101の50円棒金収納用の棒金収納凹部41への装着時には、側壁係合部153が係合座部155に係合し、収納庫12の引き出しおよび押し込み時に上側の収納庫12に当たらないものの、係合凹部115が下部係合部71に対し浮き、50円棒金が棒金収納凹部41へ収納困難になる。
5円棒金収納用の端数棒金支持体101の500円棒金収納用の棒金収納凹部41への装着時には、高さの関係から側壁係合部153が係合座部155に係合できない。
50円棒金収納用の端数棒金支持体101の1円棒金収納用の棒金収納凹部41への装着時には、係合凹部115が下部係合部71へ係合せず、このため側壁係合部153が係合座部155に係合せず、収納庫12の引き出しおよび押し込み時に上側の収納庫12に当たり、1円棒金は棒金収納凹部41へ収納できない。
50円棒金収納用の端数棒金支持体101の10円棒金収納用の棒金収納凹部41への装着時には、係合凹部115が下部係合部71へ係合せず、このため側壁係合部153が係合座部155に係合せず、収納庫12の引き出しおよび押し込み時に上側の収納庫12に当たり、10円棒金が棒金収納凹部41へ収納できるものの倒れる。
50円棒金収納用の端数棒金支持体101の100円棒金収納用の棒金収納凹部41への装着時には、係合凹部115が下部係合部71に係合せず、このため側壁係合部153が係合座部155に係合せず、収納庫12の引き出しおよび押し込み時に上側の収納庫12に当たり、100円棒金が棒金収納凹部41へ収納できるものの倒れる。
50円棒金収納用の端数棒金支持体101の5円棒金収納用の棒金収納凹部41への装着時には、係合凹部115が下部係合部71に係合せず、このため側壁係合部153が係合座部155に係合せず、収納庫12の引き出しおよび押し込み時に上側の収納庫12に当たり、5円棒金が棒金収納凹部41へ収納できるものの倒れる。
50円棒金収納用の端数棒金支持体101の500円棒金収納用の棒金収納凹部41への装着時には、高さの関係から側壁係合部153が係合座部155に係合できない。
1円棒金、5円棒金、10円棒金、50円棒金および100円棒金の各収納用の棒金収納凹部41への500円棒金収納用の端数棒金支持体101の装着時には、いずれに対しても、サイズが大きく、収納庫12の引き出しおよび押し込み時に上側の収納庫12に当たる。
図17に示すように、棒金収納凹部41Zが、1カ所に棒金Bを10本収納可能な場合にも適用可能である。この棒金収納凹部41Zの壁部42Zは、一対の長壁部45Z(第2側壁部)と、二対の湾曲側壁部51Z(第1側壁部)と、一対の湾曲側壁部161とを有し、湾曲側壁部51Zと湾曲側壁部161との全境界位置に規制部53Zがそれぞれ設けられている。棒金収納凹部41Zは、一対の3本収納領域61Zとその間の4本収納領域162とを有している。
一方の長壁部45Zに連続する一方の一対の湾曲側壁部51Zが形成する一方の一対の規制部53Zは、前記一方の長壁部45Zおよび前記一方の一対の湾曲側壁部51Zで形成される一方の3本収納領域61Zの中央の下部係合部71に係合した端数棒金支持体101とで、前記一方の3本収納領域61Zの棒金配列方向両側の各1本収納領域60Zに立位状態に設けられた棒金Bを支持してその前記一方の長壁部45Zとは反対方向への倒れを規制する。同様に、他方の長壁部45Zに連続する他方の一対の湾曲側壁部51Zが形成する他方の一対の規制部53Zは、前記他方の長壁部45Zおよび前記他方の一対の湾曲側壁部51Zで形成される他方の3本収納領域61Zの中央の下部係合部71に係合した端数棒金支持体101とで、前記他方の3本収納領域61Zの棒金配列方向両側の各1本収納領域60Zに立位状態に設けられた棒金Bを支持してその前記他方の長壁部45Zとは反対方向への倒れを規制する。
棒金収納凹部41Zに端数の棒金Bを収納する場合、例えば、図17に示すように、対応金種の端数棒金支持体101を2つ使用し、一方の3本収納領域61Zの中央の下部係合部71に係合させ、他方の3本収納領域61Zの中央の下部係合部71に係合させる。これにより、1本の棒金Bを、3本収納領域61Zの1本収納領域60に収納すると、この棒金Bを立位状態に維持できることになり、一対の3本収納領域61Zのすべての1本収納領域60Zが棒金Bを立位状態に維持できることになる。また、棒金Bを4本収納領域162に収納する際に、すでに3本収納領域61Zに収納されている棒金Bに隣り合い且つ4本収納領域162の棒金配列方向端部にある1本収納領域60に収納すれば、この棒金Bを立位状態に維持することができる。この状態にあれば、これらの棒金Bに隣り合う4本収納領域162の棒金配列方向中間部にある1本収納領域60に棒金Bを収納すれば、この棒金Bを立位状態に維持することができる。この場合も、端数棒金支持体101に図14〜図16に示す側壁係合部153を設け、棒金収納凹部41Zの両側の長壁部45Zに図15,図16に示す係合座部155を設けて、端数棒金支持体101を長壁部45Zに係合させるようにしても良い。
実施形態の第1の態様は、壁部と底部とを有して下方に凹む上方開口形状をなし、棒金を立位状態で1カ所に複数本収納可能であって、前記底部の各1本収納領域の底位置に棒金の下端加締部の内側に入り込む凸状の下部係合部が設けられた棒金収納凹部と、係合凹部が設けられ該係合凹部に前記下部係合部を入り込ませて当該下部係合部が設けられた1本収納領域に配置されて、他の1本収納領域に設けられた棒金の倒れを規制する端数棒金支持体と、を備えることを特徴とする。
上記第1の態様によれば、棒金収納凹部の1本収納領域の底位置に設けられた凸状の下部係合部を、係合凹部の内側に入り込ませて当該下部係合部が設けられた1本収納領域に端数棒金支持体を配置すると、端数棒金支持体は、他の1本収納領域に立位状態に設けられた棒金を支持しその倒れを規制することになる。これにより、棒金収納凹部に満杯に棒金を収納していなくても、棒金の代わりに端数棒金支持体を配置することで、棒金を立位状態に維持しつつ収納することが可能になる。したがって、同じ棒金収納凹部を満杯収納用と端数収納用とで共用化できるため、コストを低減することができる。また、同じ棒金収納凹部を満杯収納用と端数収納用とで共用化することができるため、例えば複数の棒金収納凹部を設けた場合に、これらの中から任意で満杯収納用と端数収納用とを設定することができる。したがって、使い勝手性が向上する。また、棒金収納凹部の底部には、各1本収納領域の底位置に棒金の下端加締部の内側に入り込む凸状の下部係合部が設けられており、下部係合部を入り込ませる係合凹部が端数棒金支持体にも設けられているため、棒金および端数棒金支持体を各1本収納領域に位置決めしつつ配置することができる。したがって、棒金および端数棒金支持体を1つずつ適正位置に配置することができる。また、下部係合部が棒金の下端加締部の内側や端数棒金支持体の係合凹部の内側に入り込むことで、収納状態にある棒金や端数棒金支持体のガタツキを抑制することができる。
実施形態の第2の態様は、上記第1の態様において、前記棒金収納凹部は、棒金を1列に並べて3本収納する3本収納領域を有しており、前記壁部は、前記3本収納領域の棒金配列方向の両外側を形成する一対の第1側壁部と、前記3本収納領域の棒金配列方向に直交する方向の外側を形成する第2側壁部とを有していて、前記端数棒金支持体は、前記3本収納領域の前記下部係合部のうち、棒金配列方向中央の中央係合部に係合可能であり、前記一対の第1側壁部には、前記第2側壁部とは反対側に、前記中央係合部に係合した前記端数棒金支持体とで、前記3本収納領域の棒金配列方向両側の各1本収納領域に立位状態に設けられた棒金の前記第2側壁部とは反対方向への倒れを規制する一対の規制部が設けられていることを特徴とする。
上記第2の態様によれば、一対の第1側壁部で棒金配列方向の両外側が形成され、第2側壁部で棒金配列方向に直交する方向の外側が形成された3本収納領域の棒金配列方向中央の中央係合部に端数棒金支持体を係合させると、一対の第1側壁部に設けられた一対の規制部が、端数棒金支持体とで3本収納領域の棒金配列方向両側の各1本収納領域に立位状態に設けられた棒金を支持しその第2側壁部とは反対方向への倒れを規制する。これにより、3本収納領域へ1本のみの棒金および2本のみの棒金を立位状態に維持しつつ収納することができる。
実施形態の第3の態様は、上記第2の態様において、前記第2側壁部は平坦な平壁面を備え、前記端数棒金支持体は、前記中央係合部に係合した状態で前記平壁面に当接する当接面を備えていることを特徴とする。
上記第3の態様によれば、端数棒金支持体は、中央係合部に係合した状態で、当接面が、第2側壁部の平坦な平壁面に当接するため、端数棒金支持体の中央係合部への係合姿勢が安定する。
実施形態の第4の態様は、上記第2または第3の態様において、前記端数棒金支持体は、前記中央係合部に係合した状態で、前記第2側壁部に係合する側壁係合部を有することを特徴とする。
上記第4の態様によれば、端数棒金支持体は、中央係合部に係合した状態で、側壁係合部が第2側壁部に係合するため、端数棒金支持体の中央係合部への係合姿勢が安定する。
実施形態の第5の態様は、上記第2乃至第4のいずれか一態様において、前記棒金収納凹部は、前記3本収納領域の前記第2側壁部とは反対側に、前記3本収納領域と平行であって棒金を2本並べて収納する2本収納領域を有し、前記壁部は、前記2本収納領域の棒金配列方向の両外側を形成する一対の第3側壁部と、前記2本収納領域の棒金配列方向に直交する方向の外側を形成する第4側壁部とを有しており、前記一対の規制部は、前記中央係合部に係合した前記端数棒金支持体とで前記2本収納領域の各1本収納領域に設けられた棒金の前記3本収納領域側への倒れを規制することを特徴とする。
上記第5の態様によれば、一対の規制部が、端数棒金支持体とで3本収納領域の棒金配列方向両側の各1本収納領域に立位状態に設けられた棒金の第2側壁部とは反対方向への倒れを規制すると共に、2本収納領域の各1本収納領域に立位状態に設けられた棒金の前記3本収納領域側への倒れを規制する。また、2本収納領域の各1本収納領域に立位状態に設けられた棒金の他方の1本収納領域側への倒れは、端数棒金支持体がこれを規制する。これにより、3本収納領域および2本収納領域に、1本〜4本の棒金を立位状態に維持しつつ収納することができる。
実施形態の第6の態様は、上記第5の態様において、前記一対の第1側壁部は、前記3本収納領域の棒金配列方向の両外側に該3本収納領域に臨んで設けられて該3本収納領域内に中心を配して湾曲する一対の第1壁面を有し、前記第2側壁部は、前記3本収納領域に臨んで設けられる平坦な第2壁面を有し、前記一対の第3側壁部は、前記2本収納領域の棒金配列方向の両外側に該2本収納領域に臨んで設けられて該2本収納領域内に中心を配して湾曲する一対の第3壁面を有し、前記第4側壁部は、前記2本収納領域に臨んで設けられる平坦な第4壁面を有することを特徴とする。
上記第6の態様によれば、一対の第1側壁部が、3本収納領域の棒金配列方向の両外側に該3本収納領域に臨んで設けられて該3本収納領域内に中心を配して湾曲する一対の第1壁面を有し、一対の第3側壁部が、2本収納領域の棒金配列方向の両外側に該2本収納領域に臨んで設けられて該2本収納領域内に中心を配して湾曲する一対の第3壁面を有している。このため、これら一対の第1壁面および一対の第3壁面で四隅の棒金を案内することができる。よって、5本の棒金を纏めて棒金収納凹部に挿入する際に、正確に挿入することが可能となる。
実施形態の第7の態様は、上記第5または第6の態様において、装置本体と、前記棒金収納凹部を有して前記装置本体に引き出し可能に設けられる収納庫と、を備え、前記棒金収納凹部は、前記2本収納領域および前記3本収納領域のそれぞれの棒金配列方向を前記引き出しの方向に直交させていることを特徴とする。
上記第7の態様によれば、棒金収納凹部は、2本収納領域および3本収納領域の棒金配列方向を、収納庫の引き出しの方向に対し直交させている。このため、不慣れな係員でも、5本の棒金を両手で纏めて掴んで棒金収納凹部に挿入する際に戸惑うことなく円滑に挿入可能となる。
実施形態の第8の態様は、上記第7の態様において、前記棒金収納凹部は、前記引き出しの方向の奥側に前記2本収納領域が、手前側に前記3本収納領域が配置されていることを特徴とする。
上記第8の態様によれば、棒金収納凹部は、収納庫の引き出しの方向の奥側に2本収納領域が、手前側に3本収納領域が配置されているため、5本の棒金からなる棒金群を、両手で棒金収納凹部に合わせた形状にしつつ掴む際に掴み易く、よって、5本の棒金を両手で掴んで棒金収納凹部に対し出し入れする作業がさらに容易化可能となる。
実施形態の第9の態様は、上記第1乃至第8のいずれか一態様において、前記端数棒金支持体は、前記係合凹部が設けられた胴部と、該胴部の前記係合凹部とは反対側に設けられ前記胴部から離れるほど窄まる形状の傾斜部と、該傾斜部の前記胴部とは反対側に設けられ前記胴部よりも細い棒状部とを有することを特徴とする。
上記第9の態様によれば、端数棒金支持体に棒状部が設けられているため、端数棒金支持体が掴み易くなり、棒金収納凹部への装着および棒金収納凹部からの取り外し作業が容易となる。端数棒金支持体が装着された状態での棒金収納凹部への棒金の収納時には、端数棒金支持体の傾斜部が棒金を横の1本収納領域に案内することになり、収納作業が容易となる。
実施形態の第10の態様は、上記第9の態様において、前記棒状部が挿入される挿入穴を有して前記端数棒金支持体が載置される支持体保管部が、設けられていることを特徴とする。
上記第10の態様によれば、端数棒金支持体を棒状部を挿入穴に挿入して支持体保管部に載置させることができるため、非使用時の端数棒金支持体を支持体保管部に保管することができる。よって、端数棒金支持体の紛失等を抑制することができる。
実施形態の第11の態様は、上記第1乃至第10のいずれか一態様において、前記下部係合部には、係合する棒金を検出する棒金検出センサが設けられていることを特徴とする。
上記第11の態様によれば、係合部に係合された棒金を棒金検出センサで検出することができる。よって、棒金の収納数を計数することができる。
実施形態の第12の態様は、上記第1乃至第11のいずれか一態様に用いられる前記端数棒金支持体である。