JP2020062620A - 水処理システム及び水処理方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】様々な溶質が含まれた原水の処理を行いつつ1価イオンと2価イオンとを選択的に分離することができる水処理システムを提供する。【解決手段】本開示の水処理システム10は、第1の極性の表面荷電を持つ第1NF膜31を有し、前段に配置された第1NF膜モジュール11と、第1の極性とは反対の第2の極性の表面荷電を持つNF膜であって、1価イオンと2価イオンとを選択的に分離しうる第2NF膜32を有し、後段に配置された第2NF膜モジュール12と、を備えている。【選択図】図1

Description

本開示は、水処理システム及び水処理方法に関する。
分離膜は、逆浸透膜(RO膜)又はナノフィルトレーション膜(NF膜)として、超純水の製造、海水の淡水化、廃水処理、油田注入水の製造、飲食品の製造などに広く使用されている。
特許文献1には、NF膜モジュールの透過水をRO膜モジュールに供給して透過水と濃縮水とにさらに膜分離する造水方法が記載されている。
特許文献2には、NF膜及びRO膜を用いた淡水化システムが記載されている。
特開2013−95629号公報 米国特許出願公開第2010/0163471号明細書
膜分離の分野において、様々な溶質が含まれた原水の処理を行いつつ1価イオンと2価イオンとを選択的に分離することができるシステムが要求されることがある。1価イオンと2価イオンとが十分に分離されていると、有価なイオンを回収しやすい。ただし、原水に含まれた溶質には、有価なイオン以外にも正又は負の電荷を持った溶質が含まれていることがある。そのため、原水を処理して各溶質を効率的に分離することは容易では無い。
本開示は、様々な溶質が含まれた原水の処理を行いつつ1価イオンと2価イオンとを選択的に分離するための技術を提供する。
本開示は、
第1の極性の表面荷電を持つ第1NF膜を有し、前段に配置された第1NF膜モジュールと、
前記第1の極性とは反対の第2の極性の表面荷電を持つNF膜であって、1価イオンと2価イオンとを選択的に分離しうる第2NF膜を有し、後段に配置された第2NF膜モジュールと、
を備えた、水処理システムを提供する。
他の側面において、本開示は、
第1の極性の表面荷電を持つ第1NF膜によって原水をろ過して透過水を生成することと、
前記第1の極性とは反対の第2の極性の表面荷電を持つNF膜であって、1価イオンと2価イオンとを選択的に分離しうる第2NF膜によって前記透過水をろ過することと、
を含む、水処理方法を提供する。
本開示の技術によれば、様々な溶質が含まれた原水の処理を行いつつ1価イオンと2価イオンとを選択的に分離することができる。
図1は、本開示の一実施形態に係る水処理システムの構成図である。 図2は、第1NF膜及び第2NF膜の断面図である。 図3は、変形例に係る水処理システムの構成図である。
以下、本開示の実施形態について、図面を参照しながら説明する。本開示は、以下の実施形態に限定されない。
図1は、本実施形態の水処理システム10の構成を示している。水処理システム10は、第1NF膜モジュール11及び第2NF膜モジュール12を備えている。第1NF膜モジュール11が前段に配置され、第2NF膜モジュール12が後段に配置されている。第1NF膜モジュール11の透過水が第2NF膜モジュール12でさらにろ過されるように、第1NF膜モジュール11及び第2NF膜モジュール12は、互いに直列に接続されている。言い換えれば、第1NF膜モジュール11の透過水出口は、流路21によって、第2NF膜モジュール12の原水入口に接続されている。
本実施形態では、第1NF膜モジュール11と第2NF膜モジュール12との間には、他の分離膜モジュールは存在していない。ただし、流路21にポンプ、センサなどの他の機器が配置されていてもよい。場合によっては、カートリッジフィルター、イオン交換樹脂などの除去剤を用いた除去装置が流路21に配置されていてもよい。
第1NF膜モジュール11は、第1の極性の表面荷電を持つ第1NF膜を有する。第2NF膜モジュール12は、第2の極性の表面荷電を持つ第2NF膜を有する。第2NF膜は、1価イオンと2価イオンとを選択的に分離しうるNF膜である。第2の極性は、第1の極性の反対の極性である。第1の極性が負であるとき、第2の極性は正である。第1の極性が正であるとき、第2の極性は負である。
水処理システム10は、ZLDシステム(zero liquid discharge system)であってもよい。水処理システム10は、必要に応じて、UF(ultrafiltration)膜モジュール、MF(microfiltration)膜モジュール、RO膜モジュールなどの他の処理装置を備えていてもよい。
水処理システム10によって処理されるべき原水は、1価イオン及び2価イオンを含む。原水は、例えば、染色工場からの廃水などの産業廃水である。
染色工場からの廃水には、しばしば、染料分子及び各種イオンが含まれている。染料分子には、正の電荷を持つ染料分子と負の電荷を持つ染料分子とが含まれる。第1NF膜が負に帯電した表面を持ち、第2NF膜が正に帯電した表面を持っているとき、水処理システム10で廃水を処理すると、負の電荷を持つ染料分子は、第1NF膜モジュール11の第1NF膜によって阻止される。その結果、負の電荷を持つ染料分子を高濃度で含む濃縮水Aが第1NF膜モジュール11から排出される。第1NF膜モジュール11の透過水は、正の電荷を持つ染料分子を含み、第2NF膜モジュール12で更に処理される。正の電荷を持つ染料分子は、第2NF膜モジュール12の第2NF膜によって阻止される。その結果、正の電荷を持つ染料分子を高濃度で含む濃縮水Bが第2NF膜モジュール12から排出される。これにより、正の電荷を持つ染料分子を高濃度で含む濃縮水Bと、染料分子を殆ど含まない透過水が得られる。
第1NF膜が正に帯電した表面を持ち、第2NF膜が負に帯電した表面を持っているとき、濃縮水Aが正の電荷を持つ染料分子を高濃度で含み、濃縮水Bが負の電荷を持つ染料分子を高濃度で含む。
本実施形態において、第2NF膜モジュール12の第2NF膜は、1価イオンと2価イオンとを選択的に分離しうるNF膜であり、2価イオン選択分離性能に優れている。具体的には、第2NF膜モジュール12の第2NF膜は、2価イオンを阻止し、1価イオンを透過させる。1価イオンと2価イオンとが互いに十分に分離されていると、有価なイオン、例えば、硫酸イオンを回収しやすい。
第1NF膜モジュール11に導入される原水は、電荷を帯びた有機分子、1価イオン及び2価イオンを含む廃水でありうる。水処理システム10によれば、1価イオンと2価イオンとを効率的に分離できるので、これらを高純度の塩の形で回収しやすい。1価イオンの例は塩化物イオンである。2価イオンの例は硫酸イオンである。1価イオン及び2価イオンは、陰イオンであってもよく、陽イオンであってもよい。電荷を帯びた有機分子の例は、正の電荷を持つ染料分子と負の電荷を持つ染料分子である。本実施形態によれば、正の電荷を持つ染料分子と負の電荷を持つ染料分子とを分離できる。
濃縮水Bの量は、原水の量に比較して大幅に減じられている。そのため、電荷を帯びた有機分子を濃縮水Bから取り除くために必要な除去剤を節約できる。除去剤の例としては、活性炭、塩素ガス、イオン交換樹脂などが挙げられる。濃縮水Bに含まれた有機分子の極性が2価イオンの極性と異なる場合、イオン交換樹脂で濃縮水Bを処理することによって、有機分子と2価イオンとを分離することができる。極性が同じである場合、活性炭、塩素ガスなどの薬品で濃縮水Bを処理することによって、有機分子と2価イオンとを分離することができる。これにより、2価イオンを高純度の塩の形で回収することができる。
本明細書において、2価イオン選択分離性能は、2価イオンの阻止率に加えて、1価イオンの阻止率と2価イオンの阻止率との差によって評価される性能である。2価イオンの阻止率が高く、1価イオンの阻止率が低い場合、2価イオン選択分離性能が優れていると言える。1価イオンの阻止率と2価イオンの阻止率との差が小さい場合、2価イオンの阻止率が高かったとしても、2価イオン選択分離性能が優れているとは言えない。
1価イオンの阻止率及び2価イオンの阻止率は、例えば、JIS K 3805(1990)に従い、以下の方法によって測定されうる。2価イオンの阻止率の測定には、25℃、pH6.5〜7、2000mg/リットルの濃度のMgSO4水溶液を使用する。1価イオンの阻止率の測定には、25℃、pH6.5〜7、2000mg/リットルの濃度のNaCl水溶液を使用する。
所定のサイズの分離膜にMgSO4水溶液又はNaCl水溶液を操作圧力1.5MPaで透過させる。30分間の準備段階の終了後、電導度測定装置を用いて透過液及び供給液の電導度測定を行い、その結果及び検量線(濃度−電導度)から、下記式に基づいて、2価イオンの阻止率としてのMgSO4阻止率及び1価イオンの阻止率としてのNaCl阻止率を算出できる。電導度測定に代えて、イオンクロマトグラフィー法によって濃度測定を行ってもよい。
・MgSO4阻止率(%)=(1−(透過液のMgSO4濃度/供給液のMgSO4濃度)
)×100
・NaCl阻止率(%)=(1−(透過液のNaCl濃度/供給液のNaCl濃度))×100
第1NF膜31の2価イオン(硫酸イオン)の阻止率は、例えば、60%以下である。第1NF膜31の1価イオン(塩化物イオン)の阻止率は、例えば、55%以下である。
第2NF膜32の2価イオン(硫酸イオン)の阻止率は、例えば、99%以上である。第2NF膜32の1価イオン(塩化物イオン)の阻止率は、例えば、80%以下である。
例えば、1価イオンの阻止率と2価イオンの阻止率との差が15%以上であるとき、1価イオンと2価イオンとを選択的に分離しうる分離膜であると言える。1価イオンの阻止率と2価イオンの阻止率との差が50%以上であってもよい。1価イオンの阻止率と2価イオンの阻止率との差の上限値は特に限定されず、理論的には100%である。1価イオンの阻止率と2価イオンの阻止率との差は、2価イオン選択分離性能の指標として使用可能である。
本実施形態において、第2NF膜モジュール12の2価イオン選択分離性能は、第1NF膜モジュール11の2価イオン選択分離性能よりも高い。
硫酸イオンは、例えば、硫酸ナトリウムなどの硫酸塩の形で回収される。例えば、濃縮水Bを活性炭、塩素ガス、イオン交換樹脂などの除去剤で処理し、濃縮水Bから染料分子などの有機分子を取り除くことができる。濃縮水Bを蒸発器で処理して水分を除去すれば、残渣として高純度の硫酸ナトリウムが得られる。蒸発器で費やされるエネルギーを更に減らすために、濃縮水Bを超高圧RO膜モジュールで処理してもよく、電気透析装置で処理してもよい。
塩化物イオンは、例えば、塩化ナトリウムなどの金属塩の形で回収される。透過水を蒸発器で処理して水分を除去すれば、残渣として塩化ナトリウムが得られる。蒸発器で費やされるエネルギーを更に減らすために、透過水を超高圧RO膜モジュールで処理してもよく、電気透析装置で処理してもよい。
本明細書において、「NF膜」とは、2000mg/リットルの濃度のNaCl水溶液を操作圧力1.5MPa、25℃の条件でろ過したときのNaCl阻止率が5%以上93%未満である分離膜を意味する。RO膜は、2000mg/リットルの濃度のNaCl水溶液を操作圧力1.5MPa、25℃の条件でろ過したときのNaCl阻止率が93%以上である分離膜を意味する。
水処理システム10は、さらに、流路20、流路22及び流路23を備えている。流路20は、第1NF膜モジュール11の原水入口に接続されている。流路20は、原水を第1NF膜モジュール11に導くための流路である。流路22は、第2NF膜モジュール12の濃縮水出口に接続されている。流路22は、濃縮水を第2NF膜モジュール12の外部に導くための流路である。流路23は、第2NF膜モジュール12の透過水出口に接続されている。流路23は、透過水を第2NF膜モジュール12の外部に導くための流路である。各流路は、例えば、1又は複数の配管によって構成されている。本実施形態において、流路20にポンプ25が設けられている。ポンプ25の位置は特に限定されない。流路20以外の流路にポンプ25が配置されていてもよい。各流路には、必要に応じて、弁、センサなどの機器が配置されていてもよい。流路上に液体を一時的に貯留可能なタンクが設けられていてもよい。
水処理システム10は、さらに、循環路24を備えている。循環路24は、第1NF膜モジュール11から排出された濃縮水(濃縮水A)を第1NF膜モジュール11の原水入口に導く。詳細には、循環路24の始端が第1NF膜モジュール11の濃縮水出口に接続され、循環路24の終端が流路20に接続されている。このような構成によれば、第1NF膜モジュール11の濃縮水を処理するためのシステムが不要である。また、第1NF膜モジュール11の濃縮水にも有価なイオンが僅かに含まれているため、第1NF膜モジュール11の濃縮水を原水に混合して再度処理することによって、有価なイオンを廃棄せずに済む。
第1NF膜モジュール11は、1又は複数の第1NF膜エレメントによって構成されうる。第1NF膜エレメントは、典型的には、第1NF膜を用いたスパイラル型膜エレメントである。スパイラル型の第1NF膜エレメントは、集水管と、集水管に巻き付けられた第1NF膜とによって構成されうる。第1NF膜モジュール11は、圧力容器と、圧力容器の内部に配置された1又は複数のスパイラル型の第1NF膜エレメントとによって構成されていてもよい。ただし、第1NF膜モジュール11の構造は特に限定されない。
図2は、第1NF膜31及び第2NF膜32の断面を示している。
第1NF膜31は、多孔性支持膜35及び分離機能層36を備えている。分離機能層36が多孔性支持膜35によって支持されている。第1NF膜31は、複合半透膜でありうる。
多孔性支持膜35の材料及び構造は特に限定されない。多孔性支持膜35として、例えば、0.01〜0.4μmの平均孔径を有する微多孔層を不織布上に形成した限外ろ過膜が用いられる。微多孔層の形成材料として、ポリスルホン、ポリエーテルスルホンのようなポリアリールエーテルスルホン、ポリイミド、ポリフッ化ビニリデンなどが挙げられる。
第1NF膜31が正又は負の表面荷電を有する限り、分離機能層36の材料は特に限定されない。分離機能層36の材料としては、ポリスルホン、ポリアミド、酢酸セルロースなどが挙げられる。
第1NF膜31がスルホン化ポリスルホンによって構成されている場合、言い換えれば、分離機能層36がスルホン化ポリスルホンによって構成されている場合、第1NF膜31は負の表面荷電を有しうる。スルホン化ポリスルホン製の第1NF膜31は、ポリアミド製の分離膜よりも大きい平均孔径を有する。第1NF膜31の分離機能層36の材料として、スルホン化ポリスルホンを用いると、第1NF膜モジュール11における処理が第2NF膜モジュール12の前処理として機能し、第2NF膜モジュール12を高回収率にて運転することが可能となる。
第1NF膜31が正の表面荷電を必要とする場合、第1NF膜31は、ポリスルホン、ポリアミド、酢酸セルロース又はスルホン化ポリスルホンによって構成されうる。言い換えれば、分離機能層36は、ポリスルホン、ポリアミド、酢酸セルロース又はスルホン化ポリスルホンによって構成されうる。
第1NF膜31は、分離機能層36を被覆するコーティングを有していてもよい。コーティングによって第1NF膜31に表面荷電が付与されていてもよい。コーティングは、例えば、4級アンモニウムカチオンを持つポリマーによって構成されうる。この場合、第1NF膜31に正の表面荷電が付与される。
第2NF膜モジュール12は、1又は複数の第2NF膜エレメントによって構成されうる。第2NF膜エレメントは、典型的には、第2NF膜を用いたスパイラル型膜エレメントである。スパイラル型の第2NF膜エレメントは、集水管と、集水管に巻き付けられた第2NF膜とによって構成されうる。第2NF膜モジュール12は、圧力容器と、圧力容器の内部に配置された1又は複数のスパイラル型の第2NF膜エレメントとによって構成されていてもよい。ただし、第2NF膜モジュール12の構造は特に限定されない。
図2に示すように、第2NF膜32は、多孔性支持膜35及び分離機能層37を備えている。分離機能層37が多孔性支持膜35によって支持されている。第2NF膜32は、複合半透膜でありうる。
第2NF膜32は、第1NF膜31の表面荷電の極性とは反対の極性の表面荷電を持つ。第2NF膜32は、1価イオンと2価イオンとを選択的に分離しうる膜である。これらの特性を有する限り、第2NF膜32の分離機能層37の材料は特に限定されない。
2価イオン選択分離性能を重視する場合、第2NF膜32は、ピペラジン及びピペラジン誘導体からなる群より選ばれる少なくとも1つをモノマー単位として含むポリアミドによって構成されうる。言い換えれば、分離機能層37は、ピペラジン及びピペラジン誘導体からなる群より選ばれる少なくとも1つをモノマー単位として含むポリアミドによって構成されうる。ピペラジン及びピペラジン誘導体を使用すると、優れた2価イオン選択分離性能を有する分離膜が得られる。
ピペラジン誘導体は、ピペラジンの炭素原子又は窒素原子に結合した水素原子の少なくとも1つが置換基によって置換されることによって得られた化合物である。置換基としては、アルキル基、アミノ基、水酸基などが挙げられる。ピペラジン誘導体としては、2,5−ジメチルピペラジン、2−メチルピペラジン、2,6−ジメチルピペラジン、2,3,5−トリメチルピペラジン、2,5−ジエチルピペラジン、2,3,5−トリエチルピペラジン、2−n−プロピルピペラジン、2,5−ジ−n−ブチルピペラジン、4−アミノメチルピペラジンなどが挙げられる。
第2NF膜32は、分離機能層37を被覆するコーティングを有していてもよい。コーティングによって第2NF膜32に表面荷電が付与されていてもよい。コーティングは、例えば、4級アンモニウムカチオンを持つポリマーによって構成されうる。この場合、第2NF膜32に正の表面荷電が付与される。
第1NF膜31及び第2NF膜32の表面荷電の極性は、例えば、表面のゼータ電位を測定することによって特定できる。例えば、pH6.0のNaCl溶液を用い、市販の電気泳動光散乱装置によって電気泳動測定を行う。求められた電気移動度とSmoluchowskiの式とを用いてゼータ電位を算出する。算出されたゼータ電位から表面の極性を特定できる。市販のゼータ電位測定システム(大塚電子社製ELSZ-2000Zなど)の平板用セルユニットを用いることにより、平板状のサンプルのゼータ電位を容易に測定できる。
NF膜エレメントの構造はスパイラル型に限定されず、中空糸型、チューブラー型、フレームアンドプレート型などの他のタイプであってもよい。
次に、本実施形態に係る水処理方法について説明する。
本実施形態の方法では、第1の極性の表面荷電を持つ第1NF膜31によって原水をろ過して透過水を生成する。その後、第1の極性とは反対の第2の極性の表面荷電を持つ第2NF膜32によって透過水をろ過する。図1を参照して説明した水処理システム10によれば、これらの工程が連続的に実施される。ただし、各工程が連続して実施されることは必須ではない。後述するように、原水は、廃水をRO膜によって処理することによって生成された濃縮水であってもよい。
(変形例)
図3は、変形例の水処理システム10Aの構成を示している。水処理システム10Aは、図1を参照して説明した水処理システム10の構成に加え、RO膜モジュール13をさらに備えている。RO膜モジュール13の濃縮水が第1NF膜モジュール11でさらにろ過されるように、RO膜モジュール13及び第1NF膜モジュール11は、互いに直列に接続されている。RO膜モジュール13の濃縮水出口は、流路20によって、第1NF膜モジュール11の原水入口に接続されている。
本変形例において、第1NF膜モジュール11に供給されるべき原水は、廃水をRO膜モジュール13によって処理することによって生成された濃縮水である。本変形例によれば、第1NF膜モジュール11及び第2NF膜モジュール12で処理するべき原水の量を大幅に減らすことができる。
RO膜モジュール13は、1又は複数のRO膜エレメントによって構成されうる。RO膜エレメントは、典型的には、RO膜を用いたスパイラル型膜エレメントである。スパイラル型のRO膜エレメントは、集水管と、集水管に巻き付けられたRO膜とによって構成されうる。RO膜モジュール13は、圧力容器と、圧力容器の内部に配置された1又は複数のスパイラル型のRO膜エレメントとによって構成されていてもよい。ただし、RO膜モジュール13の構造は特に限定されない。
第1NF膜モジュール11の上流側に複数のRO膜モジュール13が配置されていてもよい。
RO膜モジュール13に使用されたRO膜は、第1NF膜31及び第2NF膜32と同じ構造を有する複合半透膜であってもよい。RO膜の分離機能層の材料は、典型的には、ポリアミドである。
水処理システム10Aは、流路26及び流路27をさらに備えている。流路26は、RO膜モジュール13の原水入口に接続されている。流路26は、処理されるべき原水をRO膜モジュール13に導くための流路である。流路27は、RO膜モジュール13の透過水出口に接続されている。流路27は、透過水をRO膜モジュール13の外部に導くための流路である。
RO膜モジュール13は、染料分子及び各種イオンの大部分を阻止する。RO膜モジュール13の透過水は、工業用水として再利用できる。
本開示の技術は、超純水の製造、海水の淡水化、廃水処理、油田注入水の製造、飲食品の製造などの様々な用途に使用されうる。
10,10A 水処理システム
11 第1NF膜モジュール
12 第2NF膜モジュール
13 RO膜モジュール
20,21,22,23,26,27 流路
24 循環路
25 ポンプ
31 第1NF膜
32 第2NF膜
35 多孔性支持膜
36,37 分離機能層

Claims (6)

  1. 第1の極性の表面荷電を持つ第1NF膜を有し、前段に配置された第1NF膜モジュールと、
    前記第1の極性とは反対の第2の極性の表面荷電を持つNF膜であって、1価イオンと2価イオンとを選択的に分離しうる第2NF膜を有し、後段に配置された第2NF膜モジュールと、
    を備えた、水処理システム。
  2. 前記第2NF膜は、ピペラジン及びピペラジン誘導体からなる群より選ばれる少なくとも1つをモノマー単位として含むポリアミドによって構成されている、請求項1に記載の水処理システム。
  3. 前記第1NF膜は、スルホン化ポリスルホンによって構成されている、請求項1又は2に記載の水処理システム。
  4. 前記第1NF膜モジュールから排出された濃縮水を前記第1NF膜モジュールの原水入口に導く循環路をさらに備えた、請求項1から3のいずれか1項に記載の水処理システム。
  5. 前記第1NF膜モジュールに導入される原水が染料、1価イオン及び2価イオンを含む廃水である、請求項1から4のいずれか1項に記載の水処理システム。
  6. 第1の極性の表面荷電を持つ第1NF膜によって原水をろ過して透過水を生成することと、
    前記第1の極性とは反対の第2の極性の表面荷電を持つNF膜であって、1価イオンと2価イオンとを選択的に分離しうる第2NF膜によって前記透過水をろ過することと、
    を含む、水処理方法。
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