JP2020061956A - 血清中tmao低減用組成物 - Google Patents

血清中tmao低減用組成物 Download PDF

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Abstract

【課題】魚油の成分の新規用途、特に健康増進に関する新規用途の提供。【解決手段】炭素数20以上のモノ不飽和脂肪酸、その塩およびそのエステルから選択される成分を有効成分として含有する、血清中トリメチルアミンNオキシド低減用組成物。有効成分が魚油由来である、前記組成物。魚油がサンマ油である、前記組成物。【選択図】なし

Description

本発明は、トリメチルアミンNオキシド(TMAO)の血清中レベルを低減させるための組成物に関する。
魚類には不飽和脂肪酸であるn-3系多価不飽和脂肪酸が豊富に含まれていることが知られている。これまでに、魚類を食べる頻度が高いと心血管疾患に罹患するリスクが低下することを示した多くの研究が報告されている。特に、n-3系多価不飽和脂肪酸であるエイコサペンタエン酸(EPA)が心血管疾患の予防または治療において注目されることとなった先駆的な疫学研究として、グリーンランドにおける疫学研究が有名である。当該疫学研究では、グリーンランド先住民であるイヌイットには急性心筋梗塞を発症する者が少なく、虚血性心疾患による死亡率も低いことが明らかとなり、さらにその食生活を調べた結果、アザラシや魚類を多く食べる食習慣によってEPAやドコサヘキサエン酸(DHA)などのn-3系多価不飽和脂肪酸を多く摂っており、逆に陸生の動物や植物に多く含まれているn-6系多価不飽和脂肪酸の摂取は少ないことが判明した。このように食事として摂取する脂肪酸構成の違いが、イヌイットにおける急性心筋梗塞発症率や虚血性心疾患による死亡率が低い要因であることが報告されている(非特許文献1〜3)。またヒトの臨床試験では、EPAやDHAによる中性脂肪低下作用が明らかとなっているが、コレステロール低下作用はほとんど認められないか、または弱いことが知られている。
一方、サンマ油やスケトウダラ油に豊富に含まれることが知られている炭素数20および22の長鎖モノ不飽和脂肪酸(LC-MUFA)には、EPAやDHAと異なり、コレステロール低下作用があることが報告されている(特許文献1)。またこれまでに、食餌誘導性肥満モデルマウスや2型糖尿病モデルマウスにおいて、サンマ油やスケトウダラ油摂取による血液中の総コレステロール、LDL-コレステロール、中性脂肪および血糖値の低下やインスリン抵抗性の改善などの効果が見出されている(非特許文献4〜6)。同様の効果は、LC-MUFAを選択的に濃縮した油脂でも確認されている(非特許文献5)。これに関連して、日本人男女5万人を対象としたコホート研究から魚介類摂取量が多い男性ほど糖尿病発症リスクが少ないとする報告があり、特にサンマやサバなどの小・中型魚およびサケなどの脂の多い魚を多量に摂取するグループほどリスクが低いと報告されている(非特許文献7)。
また動脈硬化モデルマウスを用いた試験では、LC-MUFAの摂取によって大動脈洞におけるアテローム性動脈硬化巣の形成が抑制されたこと、またこれは血中炎症性サイトカイン濃度の低下とPPARシグナル伝達経路の刺激によるマクロファージからのコレステロール除去の促進とを組合せた保護効果による結果である可能性が高いことが報告されている(非特許文献8)。
また本発明者らは、LC-MUFAを豊富に含む油の摂取により、血流依存性血管拡張反応が改善することを見出している(特許文献2)
トリメチルアミンNオキシド(TMAO)は、ホスファチジルコリン、コリン、およびカルニチンなどの食品中のトリメチルアミン(TMA)を含有する物質が腸内細菌による代謝および肝臓における代謝を経て生成する物質である。TMAOと種々の疾患、例えばアテローム性動脈硬化などの心血管疾患(非特許文献9〜11)、心不全(非特許文献12)、血栓症(非特許文献13)、および慢性腎臓病(非特許文献14)の発症との関連が報告されている。
再表2012−121080号公報 PCT/JP2018/019783
Dyerberg J et al. Am J Clin Nutr, 28(9):958-66, 1975. Dyerberg J et al. Lancet, 2(8081):117-9, 1978 Bang HO et al. Am J Clin Nutr, 33(12):2657-61, 1980. Yang ZH et al. Lipids, 46(5):425-34, 2011. Yang ZH et al. J Agric Food Chem, 59(13):7482-9, 2011. Yang ZH et al. Lipids Health Dis, 10:189-98, 2011. Nanri A et al. Am J Clin Nutr, 94(3):884-91, 2011. Yang ZH et al. Mol Nutr Food Res, 0:1-11, 2016. Wang Z et al. Nature, 472(7341):57-63, 2011. Tang WH et al. New Engl J Med, 368(17):1575-84, 2013. Koeth RA et al. Nat Med, 19(5):576-85, 2013. Tang WH et al. J Am Coll Cardiol, 64(18):1908-14, 2014. Zhu W et al. Cell, 165(1):111-124, 2016. Tang WH et al. Circ Res, 116(3):448-55, 2015.
TMAOの血清中レベルの上昇と種々の疾患との関連が報告されており、安全性が高く長期にわたって実施可能な、TMAOの血清中レベルを低減させる手法が求められている。
また、LC-MUFAの中で、特にC20:1n-11やC22:1n-11といった位置異性体はサンマ以外にもスケトウダラ、サバ、サケなどの魚種由来の魚油にも含まれているが、植物油にはほとんど含まれていない。サンマやスケトウダラは日本人に人気の高い魚であり、産業価値の高い魚であることから、これらの魚種から調製されるLC-MUFAを豊富に含む魚油の新規用途の開発が強く望まれている。
本発明は、LC-MUFAを含む魚油の成分の新規用途、特に健康増進に関する新規用途を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記目的を達成するために鋭意研究を重ねた結果、LC-MUFAを豊富に含むサンマ油の摂取によりTMAOの血清中レベルが低下することを見出した。これまでにLC-MUFAを豊富に含む油がTMAOの血清中レベルに影響することは知られていなかった。
本発明者らは、これらの知見に基づきさらに研究を重ね、本発明を完成するに至った。
即ち、本発明は以下の通りである。
〔1〕血清中トリメチルアミンNオキシド低減用組成物であって、
炭素数20以上のモノ不飽和脂肪酸、その塩およびそのエステルから選択される成分を有効成分として含有する、前記組成物。
〔2〕有効成分が、炭素数20のモノ不飽和脂肪酸、その塩およびそのエステルから選択される成分、炭素数22のモノ不飽和脂肪酸、その塩およびそのエステルから選択される成分、またはそれらの組み合わせである、〔1〕に記載の組成物。
〔3〕有効成分が、炭素数20以上のモノ不飽和脂肪酸を構成脂肪酸として含むグリセリドである、〔1〕または〔2〕に記載の組成物。
〔4〕グリセリドがトリグリセリドである、〔3〕に記載の組成物。
〔5〕n−3系多価不飽和脂肪酸およびn−6系多価不飽和脂肪酸をさらに含み、n−6系多価不飽和脂肪酸に対するn−3系多価不飽和脂肪酸の重量比が4.0以上である、〔1〕〜〔4〕のいずれかに記載の組成物。
〔6〕有効成分が魚油由来である、〔1〕〜〔5〕のいずれかに記載の組成物。
〔7〕魚油がサンマ油である、〔6〕に記載の組成物。
〔8〕炭素数20以上のモノ不飽和脂肪酸に換算して2 mg/kg体重/日以上の有効成分が4週間以上経口投与されるように用いられることを特徴とする、〔1〕〜〔7〕のいずれかに記載の組成物。
〔9〕トリメチルアミンNオキシドの血清中レベルの上昇に起因する疾患に罹患するリスクの低減用である、〔1〕〜〔8〕のいずれかに記載の組成物。
〔10〕食品組成物である、〔1〕〜〔9〕のいずれかに記載の組成物。
〔11〕医薬組成物である、〔1〕〜〔9〕のいずれかに記載の組成物。
本発明により、サンマ油などのLC-MUFAを豊富に含む魚油の成分を含有する血清中TMAO低減用組成物が提供される。これにより、TMAOの血清中レベルの上昇に起因する疾患に罹患するリスクを低減させることができる。
実施例1のサンマ油カプセルまたはブレンド油カプセルを摂取した被験者の摂取前および摂取後の血清中TMAOレベルの変化を表した図である。サンマ油カプセル群:p=4.3×10-9;ブレンド油カプセル群:p=1.0×10-4
以下、本発明をより具体的に説明する。
なお本明細書中、以下の略号を使用する場合がある。
TMAO:トリメチルアミンNオキシド
MUFA:モノ不飽和脂肪酸
LC-MUFA:長鎖モノ不飽和脂肪酸、特にC20:1およびC22:1の異性体の総称
PUFA:多価不飽和脂肪酸
<血清中TMAO低減用組成物>
本発明は、血清中TMAO低減用組成物であって、炭素数20以上のモノ不飽和脂肪酸、その塩およびそのエステルから選択される成分を有効成分として含有する、前記組成物(以下、本発明の組成物という場合がある)を提供する。
本発明で使用される炭素数20以上のモノ不飽和脂肪酸、その塩、またはそのエステルは、特に限定されず、医薬品用または食品用として許容されるものであればよい。炭素数20以上のモノ不飽和脂肪酸を構成脂肪酸として含有するグリセリドは、公知の方法により製造することができ、例えばWO1996/26647などに記載された煮取法により、天然物由来の油脂として製造することもできる。天然物由来の油脂としては、海産物油(例えば、サンマ油などの魚油、アザラシ、クジラなどの哺乳動物の油脂など)、微生物油などが挙げられる。後述の通り、魚油は炭素数20以上のモノ不飽和脂肪酸の含有量が高い。したがって本発明の組成物中の有効成分は、魚油(例えばサンマ油)由来であることが好ましい。また、遊離の炭素数20以上のモノ不飽和脂肪酸、その塩およびグリセリド以外のエステルは、例えば上記グリセリドを原料として公知の方法により調製することができる。
例えばサンマ原油は、通常、その他の魚油と同様に以下のような方法で採取される。サンマ全体または水産加工から発生する魚の頭、皮、中骨、内臓等の加工残滓を粉砕して蒸煮した後、圧搾して煮汁(スティックウォーター、SW)と圧搾ミールに分離する。煮汁とともに得られる油脂を煮汁から遠心分離により分離する。
日本食品標準成分表2015年版(七訂)には、サンマ(皮つき、生)の脂肪酸中に含まれるドコセン酸(C22:1)は26.0重量%、イコセン酸(C20:1)は17.6重量%、モノ不飽和脂肪酸の総量は54.2重量%であることが記載されている。サンマ油は魚油の中でもモノ不飽和脂肪酸の含有量が多いのが特徴である。
魚油の原油は、脱ガム、脱酸、脱色、脱臭工程などの精製工程を経て精製魚油とされる。炭素数20以上のモノ不飽和脂肪酸、その塩およびそのエステルから選択される成分の供給源として、この精製魚油を用いることもできる。
一態様において、炭素数20以上のモノ不飽和脂肪酸、その塩およびそのエステルから選択される成分の供給源として、モノ不飽和脂肪酸の濃度を高めた油を用いてもよい。この場合、リパーゼ反応を用いて濃縮する方法や、エチルエステル化してからモノ不飽和脂肪酸エチルエステルを濃縮し、その後グリセリンとエステル交換してトリグリセリドに再構成する方法などにより、MUFAが濃縮されたトリグリセリドを得ることができる。
一態様において、本発明の組成物は、遊離脂肪酸を主要な構成成分とする脂肪酸組成物、脂肪酸の塩を主要な構成成分とする脂肪酸塩組成物、または脂肪酸のエステルを主要な構成成分とする脂肪酸エステル組成物であり得る。脂肪酸の塩としては、カリウム塩およびナトリウム塩などが例示される。また、脂肪酸のエステルとしては、炭素数5以下の低級アルコールのエステル(すなわちアルキルエステル;例えばメチルエステル、エチルエステル、n−プロピルエステル、i−プロピルエステル、n−ブチルエステル、s−ブチルエステル、t−ブチルエステル、n−ペンチルエステルなど)、モノグリセリド、ジグリセリドおよびトリグリセリドなどのグリセリンとのエステル(すなわちグリセリド)、並びにリン脂質などが例示される。好ましい態様において、本発明の組成物は、脂肪酸アルキルエステル組成物または脂肪酸グリセリド組成物であり、より好ましくは脂肪酸エチルエステル組成物または脂肪酸トリグリセリド組成物である。
炭素数20以上のモノ不飽和脂肪酸としては、炭素数20のモノ不飽和脂肪酸(C20:1)(例えばC20:1 n-11、C20:1 n-9、C20:1 n-7)、炭素数22のモノ不飽和脂肪酸(C22:1)(例えばC22:1 n-11、C22:1 n-9、C22:1 n-7、C22:1 n-13)、炭素数24のモノ不飽和脂肪酸(C24:1)(例えばC24:1 n-9)などが挙げられる。好ましい態様において、本発明の組成物の有効成分は、C20:1、その塩およびそのエステルから選択される成分、C22:1、その塩およびそのエステルから選択される成分、またはそれらの組み合わせである。
C22:1およびC20:1の含有量は、魚種により異なるが、それらの含有量が多い魚種としては、サンマなどサンマ科に属する魚、マダラ、スケトウダラ、タイセイヨウダラ、ギンダラなどのタラ科に属する魚、シロザケ、ギンザケ、ベニザケ、カラフトマス、タイヘイヨウサケ、ニジマスなどのサケ科の魚、カラフトシシャモ、シシャモなどのキュウリウオ科の魚、ニシンなどのニシン科の魚などが例示される。このほか、イカナゴ、マグロ、サバ、キンメダイなどの魚にも比較的多く含まれている。また、アブラツノザメ、ウバザメ、ギンザメなどのサメ類の肝油にも多く含まれる。本発明においては、これらの魚から調製された魚油をそのまま、精製して、または濃縮して使用することができる。
本発明の組成物中の総脂肪酸に対する炭素数20以上のモノ不飽和脂肪酸の割合は、10重量%以上、例えば11重量%以上、12重量%以上、13重量%以上、14重量%以上、15重量%以上、16重量%以上、17重量%以上、18重量%以上、19重量%以上、20重量%以上、21重量%以上、22重量%以上、23重量%以上、24重量%以上、25重量%以上、26重量%以上、27重量%以上、28重量%以上、29重量%以上、30重量%以上、40重量%以上、50重量%以上、60重量%以上、70重量%以上、80重量%以上、または90重量%以上であり得る。
本発明における組成物中の総脂肪酸に対する特定の脂肪酸の割合(あるいは脂肪酸の合計重量に対する特定の脂肪酸の含有率)は、脂肪酸組成に基づいて決定する。脂肪酸組成は、常法に従って求めることができる。具体的には、測定対象となる油を、低級アルコールと触媒を用いてエステル化し、脂肪酸低級アルキルエステルを得る。次いで、得られた脂肪酸低級アルキルエステルを、水素炎イオン化検出器(FID)付きのガスクロマトグラフを用いて分析する。得られたガスクロマトグラフィーのチャートにおいて各脂肪酸に相当するピークを同定し、Agilent ChemStation積分アルゴリズム(リビジョンC.01.03 [37]、Agilent Technologies)を用いて、各脂肪酸のピーク面積を求める。脂肪酸のピーク面積の総和に対する各ピーク面積の百分率をもって、脂肪酸組成とする。上述の測定方法により得られた面積%は、試料中の各脂肪酸の重量%と同一とする。日本油化学会(JOCS)制定 基準油脂分析試験法 2013版 2.4.2.1−2013 脂肪酸組成(FID恒温ガスクロマトグラフ法)及び、同2.4.2.2−2013 脂肪酸組成(FID昇温ガスクロマトグラフ法)を参照のこと。
ガスクロマトグラフィーの分析条件は以下の通りである。
装置:Agilent6890N GC system(Agilent社)
カラム:DB-WAX(Agilent Technologies, 30m x 0.25mm ID, 0.25μm film thickness)
キャリアガス:ヘリウム(1.0mL/min, コンスタントフロー)
注入口温度:250℃
注入量:1μL
注入法:スプリット
スプリット比:20:1
カラムオーブン:180℃ - 3℃/min - 230℃
検出器:FID
検出器温度:250℃
本明細書中、脂肪酸の含有量という場合も、上記の脂肪酸組成に基づいて決定される脂肪酸の含有率(重量%)を意味する。
本発明における炭素数20以上のモノ不飽和脂肪酸の塩としては、カリウム塩およびナトリウム塩などが例示される。また、炭素数20以上のモノ不飽和脂肪酸のエステルとしては、炭素数5以下の低級アルコールのエステル(例えばメチルエステル、エチルエステル、n−プロピルエステル、i−プロピルエステル、n−ブチルエステル、s−ブチルエステル、t−ブチルエステル、n−ペンチルエステルなど)、モノグリセリド、ジグリセリドおよびトリグリセリドなどのグリセリンとのエステル(すなわちグリセリド)、並びにリン脂質などが例示される。好ましい態様において、本発明の組成物の有効成分は、炭素数20以上のモノ不飽和脂肪酸を構成脂肪酸として含むグリセリドであり、より好ましくはトリグリセリドである。
本発明における炭素数20以上のモノ不飽和脂肪酸として、遊離の炭素数20以上のモノ不飽和脂肪酸を含有する天然物由来の油脂をそのまま、精製して、または濃縮して使用してもよい。また炭素数20以上のモノ不飽和脂肪酸のエステルとして、炭素数20以上のモノ不飽和脂肪酸を構成脂肪酸とするグリセリドを含有する天然物由来の油脂をそのまま、精製して、または濃縮して使用してもよい。
また炭素数20以上のモノ不飽和脂肪酸のエステルとして、天然物由来の油脂をエステル化した後、高速液体クロマトグラフィーなどにより分画して得られる分画油を使用することもできる。分画油としては、C20:1が濃縮された分画油、C22:1が濃縮された分画油、C24:1が濃縮された分画油などが挙げられる。
本発明の組成物は、n−3系多価不飽和脂肪酸およびn−6系多価不飽和脂肪酸をさらに含んでもよい。この場合、n−6系多価不飽和脂肪酸に対するn−3系多価不飽和脂肪酸の重量比は4.0以上、例えば5.0以上、6.0以上、7.0以上、8.0以上、9.0以上、または10.0以上である。本明細書中、n−3系多価不飽和脂肪酸は、2個以上の炭素−炭素二重結合を有する炭素数18以上の不飽和脂肪酸であって、脂肪酸鎖の末端のメチル基の炭素から数えて3番目と4番目の炭素原子間に最初の二重結合があるものをいい、例えばα−リノレン酸(C18:3 n-3)、オクタデカテトラエン酸(C18:4 n-3)、エイコサテトラエン酸(C20:4 n-3)、エイコサペンタエン酸(C20:5 n-3)、ドコサペンタエン酸(C22:5 n-3)、ドコサヘキサエン酸(C22:6 n-3)などが挙げられる。またn−6系多価不飽和脂肪酸は、2個以上の炭素−炭素二重結合を有する炭素数18以上の不飽和脂肪酸であって、脂肪酸鎖の末端のメチル基の炭素から数えて6番目と7番目の炭素原子間に最初の二重結合があるものをいい、例えばリノール酸(C18:2 n-6)、アラキドン酸(C20:4 n-6)などが挙げられる。また本明細書中、脂肪酸の重量比とは、上記のように決定される脂肪酸組成に基づく重量比をいう。ガスクロマトグラフィーの分析条件は上記の通りである。
本発明の組成物は、対象におけるTMAOの血清中レベルを低下させることができる。したがって、一態様において、本発明の組成物を対象に投与することを含む、対象におけるTMAOの血清中レベルを低下させる方法が提供される。
TMAOの血漿中レベルは、健常者であれば空腹時で2.5μM未満である。血漿TMAOレベルが高い人を前向きに追跡すると心血管イベントが多いことが明らかになっており、TMAOレベルが6.2μMより高いと主要有害心血管イベントのリスクが有意に上昇する(約4000人の被験者について血漿TMAO濃度に基づき四分位群(<2.43、2.43〜3.66、3.67〜6.18、および>6.18)に分けて分析した結果;以上、非特許文献10参照)。本発明の組成物は、心血管疾患に罹患するリスクが高まる程度(例えば2.5μM以上、3.7μM以上、または6.2μM以上)にまでTMAOの血清中レベルが上昇するのを防ぐことができる。また本発明の組成物は、TMAOの血清中レベルを2.5μM未満、2.4μM未満、2.3μM未満、2.2μM未満、2.1μM未満、2.0μM未満、1.9μM未満、1.8μM未満、1.7μM未満、1.6μM未満、または1.5μM未満に低下させることができる。また本発明の組成物は、摂取前のTMAOの血清中レベルと比較して摂取後のTMAOの血清中レベルを0.10μM以上、0.15μM以上、0.20μM以上、0.25μM以上、0.29μM以上、0.50μM以上、1.0μM以上、1.5μM以上、2.0μM以上、2.5μM以上、3.0μM以上、3.5μM以上、または4.0μM以上低下させることができる。
TMAOの血清中レベルを測定する方法としては、例えば安定同位体希釈質量分析(上記特許文献9参照)、ELISA法などが知られている。本発明の好ましい実施形態において、TMAOの血清中レベルは、ELISA法により測定される。ELISA法による測定は、TMAOに対する抗体を用いて、定法により行うことができる。またHUMAN Trimethylamine-N-oxide (TMAO) ELISA KIT(Glory Science CO.,LTDなどの市販のキットを用いてもよい。
後述の実施例における試験は健常者を対象としており、TMAOの血清中レベルの低下は、心血管疾患などの疾患の治療を意味するものではないが、それらの疾患に罹患するリスクを低減させることができる。したがって、一態様において、本発明の組成物は、TMAOの血清中レベルの上昇に起因する疾患に罹患するリスクの低減用組成物である。また別の態様において、本発明の組成物を対象に投与することを含む、TMAOの血清中レベルの上昇に起因する疾患に罹患するリスクを低減させる方法が提供される。
ここでTMAOの血清中レベルの上昇に起因する疾患としては、例えば、アテローム性動脈硬化、心不全、血栓症などの心血管疾患、慢性腎臓病などが挙げられる。
また本発明は、LC−MUFAがTMAOの血清中レベルの低下をもたらすことを見出したことに基づき、従来知られていなかったLC−MUFAの新規用途を提供するものである。したがって、一態様において、本発明の組成物は、動脈硬化を除く、TMAOの血清中レベルの上昇に起因する疾患に罹患するリスクの低減用組成物であり得る。また別の態様において、本発明の組成物を対象に投与することを含む、動脈硬化を除く、TMAOの血清中レベルの上昇に起因する疾患に罹患するリスクを低減させる方法が提供される。
一実施形態において、上述の、対象におけるTMAOの血清中レベルを低下させる方法およびTMAOの血清中レベルの上昇に起因する疾患に罹患するリスクを低減させる方法は、非治療的方法であり得る。ここで「非治療的」とは、医療行為、すなわち医師(医師の指示を受けた者を含む。)が人間に対して手術、治療または診断を実施することを含まない概念である。
本発明の組成物の投与対象は、哺乳動物であり、好ましくはヒトである。投与対象の年齢は、本発明の効果が得られる限り特に限定されず、例えば20歳以上である。一実施形態において、投与対象は、健常者であり得る。別の実施形態において、投与対象は、TMAOの血清中レベルの上昇に起因する疾患に罹患していない哺乳動物であり得る。また別の実施形態において、投与対象は、動脈硬化を除く、TMAOの血清中レベルの上昇に起因する疾患に罹患していない哺乳動物であり得る。
本発明の組成物は、医薬組成物、食品組成物(例えば機能性食品、健康食品、サプリメントなど)などに適した形態、例えば顆粒剤(ドライシロップを含む)、カプセル剤(軟カプセル剤、硬カプセル剤)、錠剤(チュアブル剤などを含む)、散剤(粉末剤)、丸剤などの各種の固形製剤、又は内服用液剤(液剤、懸濁剤、シロップ剤を含む)などの液状製剤などの形態で調製してもよい。例えば本発明の組成物は、精製した魚油をゼラチン皮膜に充填したソフトカプセルとして製剤化することができる。
製剤化のための添加物としては、例えば、賦形剤、滑沢剤、結合剤、崩壊剤、流動化剤、分散剤、湿潤剤、防腐剤、粘稠剤、pH調整剤、着色剤、矯味矯臭剤、界面活性剤、溶解補助剤が挙げられる。また、液剤の形態にする場合は、ペクチン、キサンタンガム、グアガムなどの増粘剤を配合することができる。また、コーティング剤を用いてコーティング錠剤にしたり、ペースト状の膠剤とすることもできる。さらに、他の形態に調製する場合であっても、従来の方法に従えばよい。
本発明の組成物は、食品組成物の形態をとることができる。本発明において、食品組成物は、飲料を含む食品全般を意味し、サプリメントなどの健康食品を含む一般食品の他、消費者庁の保健機能食品制度に規定される特定保健用食品や栄養機能食品をも含む。例えば、TMAOの血清中レベルを低下させる効果を有する旨の表示を付した機能性食品が提供される。例えば、魚油を含有する食品をそのまま提供することができる。また、本発明の食品組成物は、他の食品に添加し、混合し、または塗布することなどによりTMAOの血清中レベルを低下させる効果を付与するための、食品素材も含む。食品の他に、動物用の餌料などとして提供することもできる。
本発明の組成物が食品の形態をとる場合、当該食品は特に限定されず、飲料、菓子類、パン類、スープ類などであってよく、例えば、一般的なレトルト食品、冷凍食品、インスタント食品(ヌードルなど)、缶詰、ソーセージ、クッキー、ビスケット、シリアルバー、クラッカー、スナック(ポテトチップなど)、ペストリー、ケーキ、パイ、キャンデー、チューインガム(ペレットおよびスティックを含む)、ゼリー、スープ、アイス、ドレッシング、ヨーグルトなど、錠剤、カプセル剤、エマルションなどの形態のサプリメント、清涼飲料などが含まれる。これらの食品の製造方法は、本発明の効果を損なわないものであれば特に限定されず、各食品について当業者によって使用されている方法に従えばよい。
本発明の組成物の奏する効果を、包装容器(箱、袋、缶、瓶など)、製品の説明書、パンフレットに表示して本発明に係る製品を販売することは本発明の実施に含まれる。またテレビ、インターネットのウェブサイト、パンフレット、新聞、雑誌などに本発明の効果を表示して、本発明に係る製品を宣伝・販売することも本発明の実施に含まれる。
本発明において対象が摂取する炭素数20以上のモノ不飽和脂肪酸、その塩およびそのエステルから選択される成分の量は特に限定されず、例えば、所望の効果を得るための有効量以上の量で摂取される。ここで所望の効果を得るための有効量とは、TMAOの血清中レベルを低下させるために必要な量をいう。例えば、成人の場合、対象の年齢、体重および健康状態などの条件に応じて、炭素数20以上のモノ不飽和脂肪酸に換算して2 mg/kg体重/日以上、例えば3 mg/kg体重/日以上、4 mg/kg体重/日以上、5 mg/kg体重/日以上、6 mg/kg体重/日以上、7 mg/kg体重/日以上、8 mg/kg体重/日以上、9 mg/kg体重/日以上、10 mg/kg体重/日以上、11 mg/kg体重/日以上、12 mg/kg体重/日以上、13 mg/kg体重/日以上、14 mg/kg体重/日以上、15 mg/kg体重/日以上、16 mg/kg体重/日以上、17 mg/kg体重/日以上、18 mg/kg体重/日以上、19 mg/kg体重/日以上、20 mg/kg体重/日以上、21 mg/kg体重/日以上、22 mg/kg体重/日以上、23 mg/kg体重/日以上、24 mg/kg体重/日以上、25 mg/kg体重/日以上、30 mg/kg体重/日以上、40 mg/kg体重/日以上、50 mg/kg体重/日以上、100 mg/kg体重/日以上、または200 mg/kg体重/日以上の有効成分を4週間以上、例えば5週間以上、6週間以上、7週間以上、8週間以上、9週間以上、10週間以上、11週間以上、12週間以上、摂取させることができる。
また、炭素数20以上のモノ不飽和脂肪酸、その塩およびそのエステルから選択される成分は、強い副作用を有するものではないので、1日の摂取量に制限はない。
次に実施例を挙げて本発明を更に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
なお実施例中、%表示されているものは、特記なければ、重量%である。
(実施例1)介入試験
(1)試験方法
a)試験食品:サンマ油カプセルは、LC−MUFAを全脂肪酸に対して約29%の割合で含有するサンマ由来の魚油を0.35g含有する。ブレンド油カプセルは、マグロ油と精製オリーブ油を重量比1:1で混合した油(LC−MUFAを全脂肪酸に対して約1.8%の割合で含有する)を0.35g含有する。サンマ油カプセルおよびブレンド油カプセルの脂肪酸組成におけるEPA+DPA+DHAの合計は、それぞれ19.4%および19.7%であり、ほぼ同等であった。
サンマ油カプセルおよびブレンド油カプセル中の脂肪酸組成を表1に示す。脂肪酸組成は、以下の方法により算出した。測定対象となる油を、低級アルコールと触媒を用いてエステル化し、脂肪酸低級アルキルエステルを得た。次いで、得られた脂肪酸低級アルキルエステルを、水素炎イオン化検出器(FID)付きのガスクロマトグラフを用いて分析した。得られたガスクロマトグラフィーのチャートにおいて各脂肪酸に相当するピークを同定し、Agilent ChemStation積分アルゴリズム(リビジョンC.01.03 [37]、Agilent Technologies)を用いて、各脂肪酸のピーク面積を求めた。脂肪酸のピーク面積の総和に対する各ピーク面積の百分率をもって、脂肪酸組成とした。得られた面積%は、試料中の各脂肪酸の重量%と同一とする。日本油化学会(JOCS)制定 基準油脂分析試験法 2013版 2.4.2.1−2013 脂肪酸組成(FID恒温ガスクロマトグラフ法)及び、同2.4.2.2−2013 脂肪酸組成(FID昇温ガスクロマトグラフ法)を参照のこと。ガスクロマトグラフィーの分析条件は以下のとおりである。
装置:Agilent6890N GC system(Agilent社)
カラム:DB-WAX(Agilent Technologies, 30m x 0.25mm ID, 0.25μm film thickness)
キャリアガス:ヘリウム(1.0mL/min, コンスタントフロー)
注入口温度:250℃
注入量:1μL
注入法:スプリット
スプリット比:20:1
カラムオーブン:180℃ - 3℃/min - 230℃
検出器:FID
検出器温度:250℃
b)被験者:20歳以上の徳島大学学生を含む健常成人52名を2群(サンマ油カプセル摂取群およびブレンド油カプセル摂取群)にわけた。サンマ油カプセル摂取群としては平均年齢21歳の26名(平均体重:54.2 kg(摂取前)および54.8kg(摂取後))が、ブレンド油カプセル摂取群としては平均年齢21歳26名(平均体重:52.8kg(摂取前)および53.0kg(摂取後))が参加した(表2)。
c)試験内容:被験者は、1日12カプセルを4週間摂取した。サンマ油カプセル12カプセル中にはサンマ油が4.2g含まれており、被験者は1日あたりLC-MUFAとして約1.1gおよびn‐3多価不飽和脂肪酸(EPA+DPA+DHA)として約0.7g摂取することとなる。またブレンド油カプセル12カプセル中には、マグロ油2.1gと精製オリーブ油2.1gが含まれており、被験者は1日あたりLC-MUFAとして約0.07gおよびn‐3多価不飽和脂肪酸(EPA+DPA+DHA)として約0.7g摂取することとなる。したがって、各カプセル群におけるLC-MUFAの摂取量は異なるが、n‐3多価不飽和脂肪酸(EPA+DPA+DHA)の摂取量はほぼ同じとなる。
試験開始時および4週間摂取後に、採血を行った。採血の前日の夜より採血時まで絶食とした。真空採血管(テルモ)を用いて採血した血液は、室温で放置後、2000rpmで10分間遠心分離し、測定までマイナス80℃で保管した。血清中TMAOは、ELISAキット(HUMAN Trimethylamine-N-oxide (TMAO) ELISA KIT(Glory Science CO.,LTD))を用いて、使用説明書に従って以下のように測定を行った。マイクロプレートに固相化された精製ヒトTMAOに抗TMAO抗体を加え反応させた。続いて酵素標識抗体を反応させた後、洗浄し、TMB(3, 3', 5, 5'-tetramethylbenzidine)により発色させ吸光度を測定した。標準品から得られた検量線によりTMAO濃度を求めた。
統計処理には、統計ソフトGraphpad Prism(有限会社エムデーエフ製)を用いた。2群の群間比較の場合には、unpaired t-testを用い、群内比較の場合には、対応のある2群の比較であるpaired t-testを用いた。
d)実施期間:2017年10月17日〜12月7日
(2)試験結果
表2および図1に示すように、サンマ油カプセル摂取群およびブレンド油カプセル摂取群のいずれにおいても血清中TMAO値は有意に低下したが、サンマ油カプセル摂取群の方がより低いp値を示した(サンマ油カプセル群:p=4.3×10-9;ブレンド油カプセル群:p=1.0×10-4)。各カプセル中のn‐3多価不飽和脂肪酸を同量にしていることから、LC-MUFAの作用によってTMAOの血清中レベルがより顕著に低下する可能性が示された。
非特許文献10には、TMAO濃度の上昇は、主要有害心血管イベントの新規発症リスクの上昇と関連することが記載されている。また、2017年に発表された論文(European Heart Journal 2017 38 2948-2956)には、系統的レビューおよびメタ解析の結果が示されており、解析対象の全てにおいて血漿TMAOレベルと心血管リスクおよび死亡率増加との間には明らかな関連性があることが記載されている。したがって、健常者においてLC-MUFA摂取により血清中TMAOレベルを低下させることにより、心血管疾患に対してリスク低減効果または予防効果が得られると考えられる。
本発明により、TMAOの血清中レベルの上昇に起因する疾患に罹患するリスクを低減させる食品組成物および医薬組成物が提供される。

Claims (11)

  1. 血清中トリメチルアミンNオキシド低減用組成物であって、
    炭素数20以上のモノ不飽和脂肪酸、その塩およびそのエステルから選択される成分を有効成分として含有する、前記組成物。
  2. 有効成分が、炭素数20のモノ不飽和脂肪酸、その塩およびそのエステルから選択される成分、炭素数22のモノ不飽和脂肪酸、その塩およびそのエステルから選択される成分、またはそれらの組み合わせである、請求項1に記載の組成物。
  3. 有効成分が、炭素数20以上のモノ不飽和脂肪酸を構成脂肪酸として含むグリセリドである、請求項1または2に記載の組成物。
  4. グリセリドがトリグリセリドである、請求項3に記載の組成物。
  5. n−3系多価不飽和脂肪酸およびn−6系多価不飽和脂肪酸をさらに含み、n−6系多価不飽和脂肪酸に対するn−3系多価不飽和脂肪酸の重量比が4.0以上である、請求項1〜4のいずれか一項に記載の組成物。
  6. 有効成分が魚油由来である、請求項1〜5のいずれか一項に記載の組成物。
  7. 魚油がサンマ油である、請求項6に記載の組成物。
  8. 炭素数20以上のモノ不飽和脂肪酸に換算して2 mg/kg体重/日以上の有効成分が4週間以上経口投与されるように用いられることを特徴とする、請求項1〜7のいずれか一項に記載の組成物。
  9. トリメチルアミンNオキシドの血清中レベルの上昇に起因する疾患に罹患するリスクの低減用である、請求項1〜8のいずれか一項に記載の組成物。
  10. 食品組成物である、請求項1〜9のいずれか一項に記載の組成物。
  11. 医薬組成物である、請求項1〜9のいずれか一項に記載の組成物。
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