JP2020059585A - 糸巻取設備 - Google Patents

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克尚 平井
敬士 平野
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敬士 平野
梅岡 利成
Toshishige Umeoka
利成 梅岡
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Abstract

【課題】ボビン処理装置におけるトレイの滞留に起因する問題の発生を抑制する。【解決手段】糸巻取設備は、複数の巻取ユニットと、個別経路と第1排出経路とを有するトレイ搬送装置と、第2排出経路を有するボビン処理装置と、制御部とを備える。トレイ搬送装置は、第1排出経路上のトレイを搬送する第1コンベア機構を有する。ボビン処理装置は、第2排出経路上のトレイを搬送する第2コンベア機構を有する。第1コンベア機構及び第2コンベア機構は、それぞれ別々の駆動源によって駆動される。糸巻取設備は、第2排出経路上のトレイを検知するトレイ検知部と、トレイ検知部による検知結果に基づいて、第2排出経路上で前記トレイが滞留しているか否か判断する判断部とをさらに備える。制御部は、第2排出経路上でトレイが滞留していると判断部が判断した場合に、第2コンベア機構を動作させている状態で第1コンベア機構の動作を停止させる。【選択図】図8

Description

本発明は、糸巻取設備に関する。
特許文献1に開示されている糸巻取設備は、複数の巻取ユニットと、ボビン準備装置(以下、ボビン処理装置とする)と、トレイ搬送装置とを備える。各巻取ユニットは、給糸ボビンに巻かれている糸を解舒して巻取ボビンに巻き取る。ボビン処理装置は、複数の巻取ユニットへ供給される給糸ボビンの準備や、複数の巻取ユニットから排出された給糸ボビン(以下、排出ボビンとする)の残糸除去処理等を行う。トレイ搬送装置は、給糸ボビンが装着されているトレイ(給糸トレイ)や排出ボビンが装着されているトレイ(排出トレイ)を搬送し、ボビン処理装置と複数の巻取ユニットとの間でトレイの受渡しを行う。
より詳細には、トレイ搬送装置は、給糸トレイが搬送される供給経路と、排出トレイが搬送される回収経路(排出経路)と、各巻取ユニットに対応して配置され、供給経路と排出経路とを並列に接続する複数の個別経路とを有する。言い換えると、各個別経路が排出経路に合流する構成となっている。また、排出経路には、一部の排出トレイを排出経路の搬送方向下流側部分から搬送方向上流側部分に戻すためのバイパス経路が接続されている。
排出トレイは、ベルトコンベア機構によって排出経路に沿って搬送された後、ボビン処理装置に引き取られる。ここで、コスト削減等の観点から、一般的に、排出トレイを搬送するためのコンベアベルトは、トレイ搬送装置側とボビン処理装置側とで共通化されている。このため、上記コンベアベルト(共通ベルトとする)上に置かれている排出トレイは、ボビン処理装置が稼動しているとき、ボビン処理装置側へ常時搬送されることとなる。
特開2011−20837号公報
ボビン処理装置において何らかの理由(例えば、上述した残糸除去処理が行われる排出ボビンの数が多い等)により、ボビン処理装置側の共通ベルト上で排出トレイが滞留すると、排出経路上でも排出トレイが滞留しやすくなる。具体的には、排出経路(特に、搬送方向における下流側部分)において排出トレイが数珠つなぎのような状態になりやすくなる。すると、例えば、個別経路と排出経路との合流地点の近傍において、個別経路上を搬送される排出トレイと排出経路上を搬送される排出トレイとが互いに押し合って動けなくなる問題(ブリッジ現象)が発生しやすくなる。このような場合、ボビン処理装置側に排出トレイが搬送されなくなり、ボビン処理装置の処理効率が低下しうる。また、排出経路が混雑していると、個別経路から排出経路へトレイが移動できず、個別経路が詰まって巻取ユニットからトレイを排出できなくなり、巻取ユニットの処理が止まるおそれもある。
また、上述したようなバイパス経路がトレイ搬送装置に設けられている構成でも、排出経路上で排出トレイが混雑していると、排出経路とバイパス経路との合流位置において排出トレイが詰まってしまう等の問題が生じうる。
本発明の目的は、ボビン処理装置におけるトレイの滞留に起因する問題の発生を抑制することである。
第1の発明の糸巻取設備は、給糸ボビンから糸を解舒して巻取ボビンに巻き取る複数の巻取ユニットと、前記給糸ボビンが装着されたトレイを各巻取ユニットから排出可能に形成された複数の個別経路と、前記複数の個別経路と合流する第1排出経路と、を有するトレイ搬送装置と、前記トレイが搬送される搬送方向における前記第1排出経路の下流側端部と接続された第2排出経路を有し、各巻取ユニットから排出された前記給糸ボビンである排出ボビンを処理可能なボビン処理装置と、制御部と、を備える糸巻取設備であって、前記トレイ搬送装置は、前記トレイを前記第1排出経路に沿って搬送する第1コンベア機構を有し、前記ボビン処理装置は、前記トレイを前記第2排出経路に沿って搬送する第2コンベア機構を有し、前記第1コンベア機構及び前記第2コンベア機構は、それぞれ別々の駆動源によって駆動され、前記第2排出経路に沿って搬送されている前記トレイを検知するトレイ検知部と、前記トレイ検知部による検知結果に基づいて、前記第2排出経路上で前記トレイが滞留しているか否か判断する判断部と、をさらに備え、前記制御部は、前記第2排出経路上で前記トレイが滞留していると前記判断部が判断した場合に、前記第2コンベア機構を動作させている状態で前記第1コンベア機構の動作を停止させることを特徴とするものである。
本発明では、第1コンベア機構と第2コンベア機構とが別々の駆動源によって駆動される。さらに、巻取ユニットから排出されたトレイ(以下、排出トレイとする)が第2排出経路上で滞留していると判断された場合に、第1コンベア機構の動作のみが停止させられる。このように、第2コンベア機構を動作させることにより第2排出経路上の排出トレイの滞留が緩和されるまで、第1排出経路上の排出トレイを搬送させずに待機させることができる。このため、第1排出経路(特に、搬送方向下流側部分)に排出トレイが溜まることを抑制できるので、上述したようなブリッジ現象の発生や巻取ユニットの動作停止等を抑制できる。したがって、ボビン処理装置におけるトレイの滞留に起因する問題の発生を抑制できる。
第2の発明の糸巻取設備は、前記第1の発明において、前記制御部は、前記第1コンベア機構の動作を停止させている状態で、前記第2排出経路上で前記トレイの滞留が解消されたと前記判断部が判断した場合に、第1コンベア機構の動作を再開させることを特徴とするものである。
例えば、第1コンベア機構の動作を停止させてから、所定時間経過後に或いはオペレータの操作により動作を再開させても良いが、以下の問題が発生しうる。すなわち、第2排出経路上での排出トレイの滞留が解消されていない場合には、第1コンベア機構の動作を再開させてもすぐに再停止することとなり、無駄な動作が行われる。また、所定時間経過前に第2排出経路上での排出トレイの滞留が解消されていた場合には、第1コンベア機構を必要以上に停止させることとなり、生産効率が低下する。本発明では、第2排出経路上での排出トレイの滞留が解消されたかどうかについて判断された上で第1コンベア機構の動作が再開されるので、上記のような問題を回避できる。
第3の発明の糸巻取設備は、前記第2の発明において、前記判断部は、前記第1コンベア機構の動作を停止させた後に、前記トレイ検知部によって前記トレイが検知されていない状態が所定時間以上続いた場合に、前記第2排出経路上で前記トレイの滞留が解消されたと判断することを特徴とするものである。
本発明では、トレイ検知部の近傍の空間がある程度空いている状態で第1コンベア機構の動作を再開することができる。したがって、第1コンベア機構の動作再開後、短時間で再び第1コンベア機構の動作が停止させられることを抑制できる。
第4の発明の糸巻取設備は、前記第1〜第3のいずれかの発明において、前記制御部は、
動作停止している前記第1コンベア機構の動作を再開させるときに、前記第1コンベア機構の動作停止前における搬送速度である第1搬送速度よりも遅い第2搬送速度で前記トレイを搬送するように前記第1コンベア機構を制御することを特徴とするものである。
第2排出経路上で排出トレイが滞留するときの状況として、第2排出経路上で多数の排出トレイが搬送されていることが考えられる。このような場合、前記第1コンベア機構の動作再開時に、動作停止前と同じ搬送速度で排出トレイが搬送されると、第1排出経路から第2排出経路へ移動したトレイが、第2排出経路上に残っている排出トレイにすぐに追いつき、再び滞留が起こるおそれがある。本発明では、第2搬送速度が第1搬送速度よりも遅いため、第1排出経路から第2排出経路へ移動した排出トレイが第2排出経路上に残っている排出トレイにすぐに追いつくことを抑制できる。したがって、第2排出経路上で排出トレイの滞留が再び起こることを抑制できる。
第5の発明の糸巻取設備は、前記第4の発明において、前記制御部は、前記第1コンベア機構の動作を再開させた後、前記トレイの滞留が解消されている状態が所定時間以上続いた場合に、前記第1コンベア機構の搬送速度を前記第2搬送速度から前記第1搬送速度に戻すことを特徴とするものである。
本発明では、第1コンベア機構の動作再開後、第2排出経路上の排出トレイがある程度スムーズに搬送されるようになったタイミングで搬送速度を元に戻すことができる。したがって、再び排出トレイの滞留が起こりやすくなることを効果的に抑制できる。
第6の発明の糸巻取設備は、前記第1〜第5のいずれかの発明において、前記巻取ユニットを制御するユニット制御部を備え、前記ユニット制御部は、前記制御部が前記第1コンベア機構の動作を停止させた後、前記巻取ユニットから排出された前記トレイの数が所定の上限値に達した場合に、当該巻取ユニットからの前記トレイの排出を禁止することを特徴とするものである。
第1コンベア機構の動作停止中に巻取ユニットからトレイが次々に排出されると、個別経路上で、又は、個別経路と第1排出経路との合流地点で排出トレイが詰まるおそれがある。本発明では、第1コンベア機構の動作停止中における巻取ユニットからのトレイの排出数が制限されるので、上述したように排出トレイが詰まることを防止できる。
第7の発明の糸巻取設備は、前記第1〜第6のいずれかの発明において、前記搬送方向において、前記巻取ユニットと前記第1排出経路との間に、前記巻取ユニットから排出された前記トレイを一時的に貯留可能な貯留部が設けられていることを特徴とするものである。
本発明では、第1排出経路よりも搬送方向における上流側で、巻取ユニットから排出されたトレイを一時的に貯留できる。これにより、第1コンベア機構の動作が停止している間でも、巻取ユニットによる給糸ボビンからの糸の解舒及び巻取ユニットからの排出ボビンの排出をしばらく行うことができる。したがって、生産効率の低下を抑制できる。
第8の発明の糸巻取設備は、前記第7の発明において、前記個別経路は、前記巻取ユニットから排出された少なくとも2個の前記トレイを一時的に貯留可能な長さを有し、前記貯留部は、前記個別経路に含まれていることを特徴とするものである。
本発明では、簡単な構造により、排出トレイを個別経路上に一時的に貯留できる。
第9の発明の糸巻取設備は、前記第1〜第8のいずれかの発明において、前記トレイは、前記排出ボビンが装着される軸部と、前記軸部の軸方向から見たときに円状であり且つ中心部に前記軸部が設けられた土台部と、を有し、前記第1コンベア機構は、前記トレイに対して前記第1排出経路の延在方向における一方側への搬送力を付与し、前記第1排出経路及び前記個別経路は、前記軸部に接触することにより前記トレイを案内可能な案内面を有し、前記個別経路は、前記第1排出経路との合流地点から少なくとも前記延在方向における他方側に、前記延在方向に対して傾斜しつつ延びた第1部分経路と、前記第1部分経路の前記合流地点とは反対側の端部から少なくとも前記延在方向における前記他方側に延び、且つ、前記第1部分経路と比べて前記第1排出経路に対する傾きが大きい第2部分経路と、を有し、前記第1排出経路及び前記複数の個別経路を含む面と直交する方向から見たときに、前記第1部分経路を形成する前記案内面のうち前記延在方向における前記一方側の第1案内面と、前記第2部分経路を形成する前記案内面のうち前記延在方向における前記一方側の第2案内面とによって凸部が形成されており、前記第1排出経路上にある前記トレイである第1トレイの前記土台部と、前記個別経路上にある前記トレイである第2トレイの前記土台部とが互いに接触しており、且つ、前記第2トレイの前記軸部が前記凸部の頂点に当接している状態で、前記第1トレイの軸中心と前記第2トレイの軸中心とを結ぶ直線と直交し且つ前記凸部の前記頂点を通る直線を直交直線としたとき、前記第1案内面及び前記第2案内面のうち一方は、前記直交直線と重なり又は前記直交直線よりも前記延在方向における前記一方側に配置され、前記第1案内面及び前記第2案内面のうち他方は、前記直交直線よりも前記延在方向における前記一方側に配置されていることを特徴とするものである。
仮に個別経路が直線状である場合、個別経路上のどこかで、第1トレイの土台部と第2トレイの土台部とが互いに接触し、且つ、個別経路上の第2トレイの軸部が個別経路の案内面に対して垂直に押し付けられるような状況が発生しうる。このような場合、第2トレイが搬送方向において上流側にも下流側にも動けなるおそれがある。また、これにより、第1トレイも動けなくなるおそれがある。
本発明では、個別経路の搬送方向における下流側端部近傍において、延びる方向が互いに異なる第1部分経路と第2部分経路とが設けられている。さらに、第1トレイの土台部と第2トレイの土台部とが互いに接触している状態且つ第2トレイの軸部が凸部の頂点に当接している状態で、第1案内面及び第2案内面のうち一方が、直交直線と重なり又は直交直線よりも延在方向における一方側に配置されている。また、この状態で、第1案内面及び第2案内面のうち他方が、直交直線よりも延在方向における一方側に配置されている。これにより、第2トレイは、第1トレイに押されることによって、第1部分経路側へ押し出されやすく又は第2部分経路側へ押し戻されやすくなる(詳細については、後述する実施形態において説明する)。また、第1案内面及び第2案内面がこのように配置されていることにより、第1部分経路上に位置している第2トレイは第1排出経路側へ押し出されやすく、第2部分経路上に位置している第2トレイは巻取ユニット側へ押し戻されやすくなる(同じく、詳細は後述する)。つまり、第2トレイがどの位置にあっても、凸部の頂点から遠ざかるように第2トレイを動かすことができる。このため、第2トレイが個別経路上で動けなくなることを抑制できる。したがって、個別経路と第1排出経路との合流地点近傍においてブリッジ現象が起こることを抑制できる。
本実施形態に係る糸巻取設備の概略的な平面図である。 糸巻取設備の電気的構成を示すブロック図である。 ボビン処理装置及び巻取機の平面図である。 巻取ユニットの概略的な正面図である。 図3のV-V線断面図である。 (a)は、トレイの斜視図であり、(b)は、トレイの側面図である。 個別経路と第1排出経路との合流地点近傍部分の拡大図である。 第2排出経路上でトレイが滞留したときの処理を示すフローチャートである。 (a)〜(c)は、トレイの移動に関する説明図である。 (a)及び(b)は、互いに接触しているトレイの移動に関する説明図である。 (a)及び(b)は、変形例に係る、個別経路と第1排出経路との合流地点近傍部分の拡大図である。
次に、本発明の実施の形態について、図1〜図10を参照しながら説明する。なお、説明の便宜上、図1に示す方向を前後方向及び左右方向とする。前後方向及び左右方向の両方と直交する、重力が作用する方向(鉛直方向)を上下方向とする。
(糸巻取設備の概略構成)
まず、本実施形態に係る糸巻取設備1の概略構成について、図1及び図2を用いて説明する。図1は、本実施形態に係る糸巻取設備1の概略的な平面図である。図2は、糸巻取設備1の電気的構成を示すブロック図である。図1に示すように、糸巻取設備1は、精紡機2と、ボビン処理装置3と、巻取機4と、機台制御装置5とを備える。糸巻取設備1は、精紡機2とボビン処理装置3と巻取機4とが接続された、いわゆるリンクコーナー型の設備であるが、これに限られるものではない。
精紡機2は、複数の精紡ユニット(不図示)を有する。各精紡ユニットは、不図示の粗糸を精紡して筒状の空ボビンに巻き取り、給糸ボビンBsを形成する。精紡機2は、各精紡ユニットによって形成された給糸ボビンBsをボビン処理装置3へ送り込む。給糸ボビンBsは、トレイTに装着されて略直立した状態でボビン処理装置3へ送り込まれる。
ボビン処理装置3は、精紡機2で形成された給糸ボビンBs(図1の黒丸参照)が装着されたトレイTを巻取機4側へ搬送し、巻取機4から排出された排出ボビンBd(図1の白丸参照)が装着されたトレイTを精紡機2側へ搬送するように構成されている。以下、給糸ボビンBs及び排出ボビンBdをまとめてボビンBとも呼ぶ。ボビン処理装置3は、精紡機2の左方且つ巻取機4の右方に配置されている。ボビン処理装置3は、ボビンBが装着されたトレイTを搬送するための搬送経路10を有する。また、ボビン処理装置3は、給糸ボビンBsの糸端の口出処理や、排出ボビンBdに残った糸(残糸)の除去処理等を行う。
巻取機4は、ボビン処理装置3の左方に配置されている。巻取機4は、左右方向に配列された複数の巻取ユニット7と、トレイ搬送装置8と、を有する。各巻取ユニット7は、給糸ボビンBsから糸を解舒して巻取ボビンBw(図4参照)に巻き取り、パッケージP(図4参照)を形成する。各巻取ユニット7は、使用された給糸ボビンBsを排出ボビンBdとして排出する。排出ボビンBdには、糸が全て解舒された空ボビンや、少量の糸が残っている少量残糸ボビン等が含まれる。トレイ搬送装置8は、ボビンBが装着されたトレイTを搬送し、各巻取ユニット7とトレイTの受渡しを行う。
機台制御装置5は、巻取機4の左方に配置されている。図2に示すように、機台制御装置5は、精紡機2の各精紡ユニットの制御部(不図示)、ボビン処理装置3のボビン処理制御部11、各巻取ユニット7のユニット制御部12と電気的に接続され、これらの制御部との通信を行う。機台制御装置5は、オペレータにより各種の設定操作を行うための設定部5aと、当該設定に関する情報を記憶する記憶部5bとを有する。
以上の構成を有する糸巻取設備1において、精紡機2で形成された給糸ボビンBsが、ボビン処理装置3を経由して巻取機4の各巻取ユニット7に供給される。各巻取ユニット7によって給糸ボビンBsから糸が解舒される。使用された給糸ボビンBsは、排出ボビンBdとして各巻取ユニット7から排出され、ボビン処理装置3を経由して精紡機2に戻される。
(ボビン処理装置)
次に、ボビン処理装置3の構成について、図3を用いて説明する。図3は、ボビン処理装置3及び巻取機4の平面図である。ボビン処理装置3は、上述したように搬送経路10を有する。搬送経路10は、供給経路31と、排出経路32と、送り経路33と、戻し経路34とを含む。供給経路31は、ボビン処理装置3の左右両端に亘って延在した、給糸ボビンBsを巻取機4側へ搬送するための経路である。供給経路31の途中部分には、口出処理を行う口出装置35が配置されている。口出処理とは、給糸ボビンBsに巻かれている糸の先端部を引き出して、巻取ユニット7(図4参照)において給糸ボビンBsの糸端を捕捉しやすい状態にしておくことである。排出経路32は、供給経路31と同じくボビン処理装置3の左右両端に亘って延在した、排出ボビンBdを精紡機2側へ搬送するための経路である。
送り経路33は、トレイTの搬送方向(以下、単に搬送方向とする)において、供給経路31の、口出装置35よりも下流側の部分から分岐している。また、送り経路33は、排出経路32と合流している。戻し経路34は、搬送方向において、排出経路32の、送り経路33との合流地点よりも下流側の部分から分岐している。また、戻し経路34は、供給経路31の、口出装置35よりも搬送方向における上流側の部分と合流している。戻し経路34の途中部分には、残糸除去装置36が配置されている。残糸除去装置36は、排出ボビンBdに少量の糸が残っている(残糸がある)場合に、当該排出ボビンBdから残糸を除去する残糸処理を行う装置である。供給経路31と送り経路33との分岐地点、及び、排出経路32と戻し経路34との分岐地点には、トレイTの行先を切換可能な行先切換部(不図示)が設けられている。排出経路32と戻し経路34との分岐地点の手前部分には、排出ボビンBdに糸が残っているか否か検知する残糸センサ37が配置されている。
また、上述したように、ボビン処理装置3はボビン処理制御部11を有する(図2参照)。ボビン処理制御部11は、CPUと、ROMと、RAM等を備える。ボビン処理制御部11は、残糸センサ37、残糸除去装置36等と電気的に接続されている(図2参照)。ボビン処理制御部11は、ROMに格納されたプログラムに従い、CPUによりボビン処理装置3の各部を制御する。また、ボビン処理制御部11は、機台制御装置5との通信を行う。
(巻取ユニット)
次に、巻取ユニット7の構成について、図4を用いて簡単に説明する。図4は、巻取ユニット7の概略的な正面図である。
巻取ユニット7は、下端部に配置された給糸ボビンBsから糸Yを解舒し、上端部に配置された巻取ボビンBwに巻き取ってパッケージPを形成するように構成されている。図4に示すように、巻取ユニット7は、下側から順に、ボビン支持部21と、ヤーンクリアラ22と、綾振りドラム23とを有する。巻取ユニット7は、ボビン支持部21に支持された給糸ボビンBsから糸Yを解舒して、ヤーンクリアラ22によって走行中の糸Yを監視しつつ、綾振りドラム23に接触して回転している巻取ボビンBwに糸Yを巻き取る。巻取ボビンBwは、クレードル24によって回転可能に支持されている。
ボビン支持部21は、給糸ボビンBsが装着されたトレイTを支持可能に構成されている。ヤーンクリアラ22は、給糸ボビンBsから解舒されて走行している糸Yを監視可能、且つ、糸Yに含まれる欠陥を検知可能に構成されている。ヤーンクリアラ22は、走行中の糸Yを切断する不図示のカッタを有する。綾振りドラム23は、巻取ボビンBw(パッケージP)の表面に接触し、不図示のモータによって回転駆動されることで巻取ボビンBwを接触回転させる。綾振りドラム23には、糸Yを綾振りするための溝が形成されている。これにより、綾振りドラム23は、糸Yを綾振りしつつ巻取ボビンBwを回転させ、糸Yを巻取ボビンBwに巻き取る。
ヤーンクリアラ22のカッタによる糸切断が行われ、或いは他の原因に起因する糸切れが発生した場合、巻取ユニット7は、給糸ボビンBs側の糸Y(下糸Y1)と巻取ボビンBw側の糸Y(上糸Y2)とを糸継ぎする糸継処理を行う。糸継処理のための構成として、巻取ユニット7は、糸継装置25と、下糸サクション26と、上糸サクション27とを備える。下糸サクション26は、下糸Y1を吸引保持して糸継装置25へ案内する。上糸サクション27は、上糸Y2を吸引保持して糸継装置25へ案内する。糸継装置25は、例えば圧縮空気を利用して糸継ぎをする。糸継装置25は、下糸Y1と上糸Y2に圧縮空気を吹き付け、両方の糸端を一旦ほぐした後、両方の糸端に再度圧縮空気を吹き付け、糸端同士を絡み合わせることで糸継ぎをする。
また、ボビン支持部21の近傍には、糸有無センサ28と、イジェクタ29とが配置されている。糸有無センサ28は、給糸ボビンBsが糸Yを解舒可能な状態であるか検知する。イジェクタ29は、給糸ボビンBsを巻取ユニット7から排出可能に構成されている。例えば、給糸ボビンBsから引き出された糸Yが糸有無センサ28によって検知されなくなったとき、ユニット制御部12は、給糸ボビンBsの糸が無くなった(空になった)もしくは給糸ボビンBsの糸が捕捉できない状態になったと判断し、イジェクタ29を動作させて、給糸ボビンBsを巻取ユニット7から排出させる。
また、上述したように、巻取ユニット7はユニット制御部12(図2参照)を有する。ユニット制御部12は、CPUと、ROMと、RAM等を備える。ユニット制御部12は、糸有無センサ28、イジェクタ29等と電気的に接続されている(図2参照)。ユニット制御部12は、ROMに格納されたプログラムに従い、CPUにより巻取ユニット7の各部を制御する。また、ユニット制御部12は、機台制御装置5との通信を行う。
(トレイ搬送装置)
図3に戻って、トレイ搬送装置8について説明する。トレイ搬送装置8は、トレイTを搬送するための搬送経路15を有する。搬送経路15は、供給経路41と、複数の個別経路42と、排出経路43とを含む。供給経路41は、給糸ボビンBsが装着されたトレイTを搬送するための経路である。供給経路41は、複数の巻取ユニット7の後方に配置されて左右方向に延びている。供給経路41の右端部は、ボビン処理装置3の供給経路31の左端部と接続されている。供給経路41の左端部及び右側部分には、供給経路41の後方に配置されて左右方向に延びた戻し経路44が接続されている。各個別経路42は、供給経路41から分岐して少なくとも前方に延びた、各巻取ユニット7に給糸ボビンBsを分配するための経路である。排出経路43は、排出ボビンBdが装着されたトレイTをボビン処理装置3に戻すための経路である。排出経路43は、各個別経路42と合流して左右方向(本発明の延在方向)に延びている。排出経路43の右端部は、ボビン処理装置3の排出経路32の左端部と接続されている。
個別経路42は、使用前の給糸ボビンBsを一時的に貯留可能に構成されている。具体的には、個別経路42の一部が、給糸ボビンBsを貯留可能な長さを有する給糸ボビン貯留経路45となっている。これにより、巻取ユニット7によって糸が解舒されている給糸ボビンBsよりも搬送方向における上流側に、給糸ボビンBsが貯留される。一例として、本実施形態では、各個別経路42は2個の給糸ボビンBsを貯留可能となっている(図3の、給糸ボビン貯留経路45の給糸ボビン解舒位置の後側の2個の給糸ボビンBsを参照)。言い換えると、後側から3個目の給糸ボビンBs(図3参照)が、巻取ユニット7によって使用中の給糸ボビンBsである。なお、全ての個別経路42が満杯であるとき、給糸ボビンBsが装着されたトレイTは、戻し経路44を通って、供給経路41の搬送方向における上流側部分に戻される。
ここで、トレイ搬送装置8の排出経路43が本発明の第1排出経路に相当する。また、上述したボビン処理装置3の排出経路32が本発明の第2排出経路に相当する。以下では、排出経路43を第1排出経路43と呼び、排出経路32を第2排出経路32と呼ぶ。
以上のような構成を有するトレイ搬送装置8において、巻取ユニット7から排出された排出ボビンBdが装着されたトレイTは、個別経路42を経由して第1排出経路43へ搬送され、さらに、ボビン処理装置3の第2排出経路32へ搬送される。第2排出経路32上の排出ボビンBdは、残糸センサ37によって、糸が残っているか否か検知される。排出ボビンBdに糸が残っていなければ、トレイTはそのまま第2排出経路32上を搬送されて精紡機2に返却される。排出ボビンBdに糸が残っている場合、トレイTは戻し経路34へ搬送される。戻し経路34上の排出ボビンBdの残糸は、残糸除去装置36によって除去される。
ここで、ボビン処理装置3の第2排出経路32上には、以下のようにトレイTの滞留が生じうる。トレイTの滞留は、例えば残糸除去装置36によって残糸を除去する必要のある給糸ボビンBsが多い場合、戻し経路34及び第2排出経路32上にトレイTが多数溜まることにより生じる。或いは、上述した口出装置35による口出処理に失敗した給糸ボビンBsは、送り経路33、第2排出経路32及び戻し経路34を経由して、供給経路31に戻される。このような給糸ボビンBsが多数搬送されている場合にも、第2排出経路32上にトレイTが滞留しうる。
仮に、ボビン処理装置3の第2排出経路32上のトレイTと、トレイ搬送装置8の第1排出経路43上のトレイTとが同じ搬送機構によって搬送されるように構成されていると、以下のような問題が生じうる。すなわち、ボビン処理装置3の第2排出経路32上にトレイTが滞留すると、トレイ搬送装置8の第1排出経路43上でも排出トレイが滞留しやすくなる。具体的には、第1排出経路43(特に、搬送方向における下流側部分)において、トレイTが数珠つなぎのような状態になりやすくなる。すると、例えば、個別経路42と第1排出経路43との合流地点の近傍において、個別経路42上を搬送されるトレイTと第1排出経路43上を搬送されるトレイTとが互いに押し合って動けなくなる問題(ブリッジ現象)が発生しやすくなる。このような場合、トレイ搬送装置8からボビン処理装置3にトレイTが搬送されなくなり、ボビン処理装置3の処理効率が低下しうる。また、第1排出経路43が混雑していると、個別経路42から第1排出経路43へトレイTが移動できず、個別経路42が詰まって巻取ユニット7からトレイTを排出できなくなり、巻取ユニット7の処理が止まるおそれもある。そこで、本実施形態では、ボビン処理装置3におけるトレイTの滞留に起因する問題の発生を抑制するために、糸巻取設備1が以下の構成を有する。
(トレイ搬送機構)
まず、トレイTを搬送する機構について、図3及び図5を用いて説明する。図5は、図3のV−V線断面図である。図3及び図5に示すように、トレイ搬送装置8は、第1コンベア機構50を有する。第1コンベア機構50は、第1排出経路43上のトレイTを搬送するための機構である。図5に示すように、第1コンベア機構50は、ベルト送りローラ51、52と、無端ベルト53と、第1モータ54(本発明の駆動源)とを有する。ベルト送りローラ51は、巻取機4の右端部に設けられている。ベルト送りローラ52は、トレイ搬送装置8の左端部に設けられている。無端ベルト53は、ベルト送りローラ51、52に巻き掛けられており、トレイTが載置される。無端ベルト53は、前後方向において、少なくとも、第1排出経路43から個別経路42の前側部分(後述する第1部分経路47及び第2部分経路48)に亘って配置されている(図3参照)。第1モータ54は、ベルト送りローラ51を回転駆動する。第1モータ54は、機台制御装置5と電気的に接続されている(図2参照)。第1モータ54によってベルト送りローラ51が回転駆動されると、無端ベルト53が駆動され、ベルト送りローラ52が従動回転する。無端ベルト53に載置されているトレイTは、右側(図5の矢印の方向)へ移動する。すなわち、第1コンベア機構50は、トレイTに対して右方(本発明の延在方向における一方側)への搬送力を付与する。
上述したように、無端ベルト53は、前後方向において、少なくとも、第1排出経路43から個別経路42の前側部分に亘って配置されている(図3参照)。つまり、搬送力は、個別経路42の前側部分に位置しているトレイTにも作用する。当該搬送力は、個別経路42の搬送方向における下流側に向かう成分を有する。したがって、仮に、個別経路42上のトレイTに第1排出経路43上のトレイTが接触していない場合、個別経路42上のトレイTは、第1排出経路43へ押し出される。
また、ボビン処理装置3は、第2コンベア機構60を有する。第2コンベア機構60は、第2排出経路32上のトレイTを搬送するための機構である。図5に示すように、第2コンベア機構60は、ベルト送りローラ61、62と、無端ベルト63と、第2モータ64(本発明の駆動源)とを有する。ベルト送りローラ61は、ボビン処理装置3の右端部に設けられている。ベルト送りローラ62は、ボビン処理装置3の左端部に設けられている。無端ベルト63は、ベルト送りローラ61、62に巻き掛けられており、トレイTが載置される。第2モータ64は、第1モータ54とは別のモータであり、ベルト送りローラ61を回転駆動する。すなわち、第1コンベア機構50及び第2コンベア機構60は、それぞれ別々の駆動源によって駆動される。第2モータ64は、ボビン処理制御部11と電気的に接続されている(図2参照)。第2モータ64によってベルト送りローラ61が回転駆動されると、無端ベルト63が駆動され、ベルト送りローラ62が従動回転する。無端ベルト63に載置されているトレイTは、右方(図5の矢印の方向)に移動する。
また、第2排出経路32の入口部分近傍(ボビン処理装置3の左端部)には、トレイTを検知するトレイセンサ38(本発明のトレイ検知部)が配置されている(図3、図5参照)。トレイセンサ38は、例えば発光部と受光部とを有する光学センサである。トレイセンサ38は、ボビン処理制御部11と電気的に接続されている。
また、機台制御装置5は、第1コンベア機構50によるトレイTの搬送速度及び第2コンベア機構60によるトレイTの搬送速度を設定部5a(図2参照)によって設定可能である。これらの搬送速度に関する情報は、記憶部5b(図2参照)に記憶される。
(トレイ搬送装置の搬送経路の詳細)
次に、トレイ搬送装置8の搬送経路15の詳細構成について(特に、個別経路42と第1排出経路43との合流地点近傍部分の構成について)、図3、図5〜図7を用いて説明する。
まず、図3に戻って、個別経路42の構成について説明する。個別経路42の搬送方向における下流側部分は、排出ボビンBdが装着されたトレイTを一時的に貯留可能な長さを有する、排出ボビン貯留経路46(本発明の貯留部)となっている。言い換えると、搬送方向において、巻取ユニット7と第1排出経路43との間に排出ボビン貯留経路46が設けられている。このように、個別経路42に排出ボビン貯留経路46が含まれている。本実施形態では、排出ボビン貯留経路46は、2個のトレイTを一時的に貯留可能な長さを有する。
次に、搬送経路15の詳細構成の説明に先立って、トレイTの形状について図6(a)、(b)を用いて説明する。図6(a)は、トレイTの斜視図である。図6(b)は、トレイTの側面図である。図6(a)、(b)に示すように、トレイTは、土台部Taと、軸部Tbとを有する。土台部Taは、無端ベルト53、63上に載置される略円板状の部分である。軸部Tbは、ボビンBが装着される部分である。軸部Tbは、土台部Taの一方側の端面の中心部に設けられている。軸部Tbは、ボビンBの端面と接触する大径部Tb1と、ボビンBの内周面と接触する(ボビンBが嵌装される)小径部Tb2とを有する。土台部Taは、軸部Tbの軸方向から見たときに円状である(図7参照)。
次に、搬送経路15の詳細構成について説明する。当該構成は、個別経路42上を搬送されているトレイTと第1排出経路43上を搬送されているトレイTとが接触したときに、ブリッジ現象の発生そのものを抑制するためのものである。以下では、最も右側に配置された巻取ユニット7の近傍の搬送経路15(個別経路42及び第1排出経路43)について説明する。
図3、図5〜図7に示すように、搬送経路15は、複数の板部材71(板部材72、73、74)によって形成されている。つまり、水平方向に並べて配置された複数の板部材71同士の隙間によって、搬送経路15が形成されている。例えば、第1排出経路43の右側部分は、前端部に配置された板部材72と、板部材72の後方に配置された板部材73、74とによって形成されている(図3参照)。最も右側の個別経路42は、板部材73と、板部材73の左側に配置された板部材74とによって形成されている(図3参照)。板部材71は、無端ベルト53に載置されているトレイTの土台部Taと干渉しないように、無端ベルト53の上方に配置されている(図5、図6(b)参照)。板部材71の側面は、トレイTの軸部Tb(より正確には、大径部Tb1)に接触することによりトレイTを案内可能な案内面75となっている(図6(b)、図7参照)。
さらに、図7を用いて、個別経路42と第1排出経路43との合流地点近傍部分の構成について説明する。図7は、個別経路42と第1排出経路43との合流地点近傍部分の拡大図である。図7は、個別経路42及び第1排出経路43を含む面と直交する方向から個別経路42及び第1排出経路43を見た図である。
図7に示すように、個別経路42は、第1部分経路47と、第2部分経路48とを有する。第1部分経路47は、個別経路42と第1排出経路43との合流地点49から左方(本発明の延在方向における他方側)且つ後方に傾斜しつつ延びている。第2部分経路48は、第1部分経路の合流地点49とは反対側の端部から左方且つ後方に傾斜しつつ延びている。第2部分経路48の第1排出経路43に対する傾きは、第1部分経路47の第1排出経路43に対する傾きよりも大きい。第1部分経路47を形成する案内面75のうち、右側(すなわち、第1コンベア機構50による搬送力が作用する側)に形成された案内面75を第1案内面76とする。また、第2部分経路48を形成する案内面75のうち、同じく右側に形成された案内面75を第2案内面77とする。第1案内面76と第2案内面77とによって、凸部78が形成されている。
さらに、第1排出経路43上に位置しているトレイT(第1トレイT1)の土台部Taと、個別経路42上に位置しているトレイT(第2トレイT2)の土台部Taとが互いに接触しており、且つ、第2トレイT2の軸部Tbが凸部78の頂点79に当接している状態を想定する。より正確には、第1トレイT1の土台部Taは、第2トレイT2の土台部Taに対し、左方(すなわち、搬送方向における上流側)から接触している。この状態で、第1トレイT1の軸中心と第2トレイT2の軸中心とを結ぶ直線101と直交し、且つ、凸部78の頂点79を通る直線を直交直線102とする。このとき、第1案内面76は、直交直線102と重なっている。第2案内面77は、直交直線102よりも右側に配置されている(右側に傾いている)。本実施形態では、第1案内面76が本発明の一方に相当し、第2案内面77が本発明の他方に相当する。
(トレイが滞留したときの処理)
次に、ボビン処理装置3の第2排出経路32上でトレイTが滞留したときの処理について、図8及び図9(a)〜(c)を用いて説明する。図8は、第2排出経路32上でトレイTが滞留したときの処理を示すフローチャートである。図9(a)〜(c)は、トレイTの移動に関する説明図である。
第2排出経路32上でトレイTが滞留したときの処理の概要は、以下のとおりである。トレイセンサ38による検知結果を示す信号が、ボビン処理制御部11を介して機台制御装置5に送信される。機台制御装置5は、上記検知結果に基づいて、ボビン処理装置3の第2排出経路32上でトレイTが滞留しているか否か判断する。機台制御装置5は、上記判断の結果に基づいて第1コンベア機構50の制御及びユニット制御部12への信号の送信を行う。機台制御装置5は、本発明の判断部及び制御部として機能する。
以下、具体的な処理内容について説明する。初期状態として、図9(a)に示すように、トレイ搬送装置8の第1コンベア機構50によって、排出ボビンBdが装着されたトレイTが第1排出経路43に沿って搬送されている。トレイTは、例えば、機台制御装置5の設定部5aで設定されて記憶部5bに記憶された搬送速度(第1搬送速度とする)で搬送されている。また、ボビン処理装置3の第2コンベア機構60によって、トレイTが第2排出経路32に沿って搬送されている。
機台制御装置5は、トレイセンサ38の検知信号に基づき、ボビン処理装置3の第2排出経路32上でトレイTが滞留しているか否か判断する(S101)。本実施形態では、機台制御装置5は、トレイセンサ38によって所定時間以上(例えば0.5秒以上)連続的にトレイTが検知されたときに、トレイTが滞留していると判断する。通常の状態(例えば、上述した初期状態)では、トレイセンサ38の前を通過するトレイTがトレイセンサ38によって検知される時間はごく短い。このため、機台制御装置5は、トレイTが滞留していないと判断する(S101:No)。この場合、機台制御装置5は、トレイTが滞留しているか否かについて判断を続ける。
例えば、上述したように、残糸除去装置36によって残糸を除去する必要のある給糸ボビンBsが多い場合、ボビン処理装置3の戻し経路34及び第2排出経路32上に多数のトレイTが待機しうる(図9(b)参照)。この場合、トレイセンサ38によって0.5秒以上連続的にトレイTが検知されうる。このようにトレイTが連続的に検知されると、機台制御装置5は、トレイTが滞留したと判断する(S101:Yes)。そして、機台制御装置5は、第2コンベア機構60を動作させている状態で第1モータ54を停止させ、第1コンベア機構50の動作を停止させる(S102)。また、機台制御装置5は、トレイTが滞留したことを示す信号を各ユニット制御部12にも送信する(S102)。第1コンベア機構50の動作停止後も、第2コンベア機構60は動作し続ける。これにより、第2排出経路32上のトレイTの滞留が緩和されるまで、第1排出経路43上のトレイTを搬送させずに待機させることができる。このため、第1排出経路43上(特に、搬送方向における下流側部分)にトレイTが溜まることを抑制できる。本実施形態においては、機台制御装置5が、第1モータ54を停止させ、トレイTが滞留したことを示す信号を各ユニット制御部12に送信しているが、各ユニット制御部12と機台制御装置5が随時通信している場合は、並列的に信号を送付することもできる。また、いずれかのユニット制御部12が、第1モータ54を停止させ、トレイTが滞留したことを示す信号を機台制御装置5に送信するようにしてもよい。
ここで、ユニット制御部12は、トレイTが滞留したことを示す信号を機台制御装置5から受信した後、以下の処理を行う。ユニット制御部12は、上記信号の受信後、巻取ユニット7からのトレイTの排出数のカウントを開始する。そして、巻取ユニット7から排出されたトレイTの排出数が所定の上限値に達した場合、イジェクタ29によるトレイTの排出を禁止する。これにより、第1コンベア機構50の動作停止中に、個別経路42上で、又は、個別経路42と第1排出経路43との合流地点でトレイTが詰まることが抑制される。この上限値は、排出ボビン貯留経路46上に一時的に貯留可能なトレイTの数に基づいて設定されることが好ましい。
機台制御装置5による制御の説明に戻る。第1コンベア機構50の動作停止後、機台制御装置5は、第2排出経路32上のトレイTの滞留が解消されたか否か判断する(S103)。例えば、第1コンベア機構50の動作を停止させた後、トレイセンサ38によってトレイTが検知されていない状態が所定時間以上続いた場合に、機台制御装置5は、トレイTの滞留が解消されたと判断する(S103:Yes)。トレイTの滞留が解消されていない場合、機台制御装置5は、滞留が解消されたか否かについて判断を続ける。なお、当該所定時間は、第2コンベア機構60によるトレイTの搬送速度の設定値に応じて変更可能であることが好ましい。つまり、第2コンベア機構60によるトレイTの搬送速度が速ければ、第2排出経路32上のトレイTが速やかに流れていくので、当該所定時間を短くしても良い。一方、第2コンベア機構60による搬送速度が遅い場合には、第2排出経路32上のトレイTが流れにくいので、再び滞留が起こることを抑制するために、当該所定時間を長くした方が良い。
機台制御装置5は、第2排出経路32上でのトレイTの滞留が解消されたと判断した場合、第1モータ54を再び動作させ、第1コンベア機構50の動作を再開させる(S104)。機台制御装置5は、第1コンベア機構50の動作再開時、第1コンベア機構50によるトレイTの搬送速度を、上述した第1搬送速度よりも遅い第2搬送速度とする(図9(c)参照)。これにより、トレイ搬送装置8の第1排出経路43からボビン処理装置3の第2排出経路32へ移動したトレイTが、第2排出経路32上に残っているトレイTにすぐに追いつくことが抑制される。また、機台制御装置5は、トレイTの滞留が解消されたことを示す信号を各ユニット制御部12にも送信する(S104)。ユニット制御部12は、当該信号の受信後、巻取ユニット7からのトレイTの排出数のカウントをリセットする。また、ユニット制御部12は、トレイTの排出数が上限値に達したことにより巻取ユニット7からのトレイTの排出を禁止していた場合、当該信号の受信後、巻取ユニット7からのトレイTの排出を許可する。
機台制御装置5は、第1コンベア機構50の動作を再開させた後、トレイTの滞留が解消された状態が所定時間以上続いたか否か判断する(S105)。所定時間が経過する前に(S105:No)、トレイTが再び滞留した場合(S106:Yes)、機台制御装置5はS102の処理を再び行う。この際、前記所定時間を計測するためのタイマーはリセットされる。トレイTが滞留していない状態(S106:No)が所定時間以上続いた場合、すなわちトレイTの検出間隔が設定時間よりも長くなった場合、機台制御装置5は、トレイTの滞留が解消され、さらにトレイTが隙間なく搬送される状態も解消されたと判断する(S105:Yes)。このとき、機台制御装置5は、第1コンベア機構50によるトレイTの搬送速度を第2搬送速度から第1搬送速度に戻す。以上のように、機台制御装置5によって、ボビン処理装置3の第2排出経路32上でトレイTが滞留した場合の処理が行われる。
(個別経路の構成によるブリッジ現象の抑制)
次に、トレイ搬送装置8の個別経路42が第1案内面76及び第2案内面77(図7参照)を有することによるブリッジ現象の抑制について、図7及び図10(a)、(b)を用いて説明する。図10(a)、(b)は、個別経路42上のトレイTの移動に関する説明図である。
まず、図7に示すように、第2トレイT2が凸部78の頂点79に当接し、且つ、第1トレイT1が第2トレイT2に接触している場合について説明する。第1コンベア機構50による搬送力(図7の矢印103参照)が第1トレイT1に付与されているため、第1トレイT1と接触している第2トレイT2には、上述した直線101の延びる方向に沿って押圧力が作用する(図7の矢印104参照)。当該押圧力によって、第2トレイT2は案内面75に押し付けられる。仮に、第2トレイT2が案内面75に対して垂直に押し付けられると、第2トレイT2が搬送方向における上流側及び下流側のどちらにも動けなくなるおそれがある。ここで、本実施形態では、当該押圧力の作用方向と第2案内面77の延在方向とが鈍角をなしている。このため、第2トレイT2は、当該押圧力のうち第2案内面77と平行な成分によって、搬送方向における上流側へ押される。したがって、第2トレイT2は、当該押圧力によって、第1コンベア機構50により付与される搬送力に逆らって、搬送方向における上流側へ押し戻されやすい(図7の矢印105参照)。
次に、図10(a)に示すように、第2トレイT2が個別経路42の第1部分経路47上に位置している場合について説明する。このとき、第2トレイT2の軸部Tbは第1案内面76に接触している。また、第2トレイT2の軸中心と第1トレイT1の軸中心とを結ぶ直線106の延在方向(第1トレイT1によって第2トレイT2に押圧力が作用する方向)は、第1案内面76の延在方向と垂直な方向に対して傾きを有する。このため、第2トレイT2は、当該押圧力(図10(a)の矢印107参照)のうち第1案内面76と平行な成分によって、第1部分経路47の搬送方向における下流側(凸部78から遠ざかる側)へ押される。したがって、第2トレイT2は、当該押圧力と、第1コンベア機構50によって付与される搬送力とによって、搬送方向における下流側へ押し出されやすい(図10(a)の矢印108参照)。
一方、図10(b)に示すように、第2トレイT2が個別経路42の第2部分経路48上に位置している場合、第2トレイT2の軸部Tbは第2案内面77に接触している。また、第2トレイT2の軸中心と第1トレイT1の軸中心とを結ぶ直線109の延在方向(第1トレイT1によって第2トレイT2に押圧力が作用する方向)は、第2案内面77の延在方向と垂直な方向に対して傾きを有する。このため、第2トレイT2は、当該押圧力(図10(b)の矢印110参照)のうち第2案内面77と平行な成分によって、第2部分経路48の搬送方向における上流側(凸部78から遠ざかる側)へ押される。したがって、第2トレイT2は、当該押圧力によって、第1コンベア機構50により付与される搬送力に逆らって、搬送方向における上流側へ押し戻されやすい(図10(b)の矢印111参照)。
このように、個別経路42上の第2トレイT2は、第1排出経路43上の第1トレイT1と接触しているとき、凸部78から遠ざかるように移動させられる。つまり、第2トレイT2は、凸部78の頂点79と当接し又は搬送方向における上流側の第2部分経路48上に位置している場合には、さらに上流側に押し戻される。また、第2トレイT2は、搬送方向における下流側の第1部分経路47上に位置している場合には、さらに下流側に押し出される。したがって、第2トレイT2が個別経路42上のどこに位置していても、ブリッジ現象の発生が抑制される。
以上のように、第1コンベア機構50と第2コンベア機構60とが別々の駆動源(第1モータ54、第2モータ64)によって駆動される。さらに、巻取ユニット7から排出されたトレイTがボビン処理装置3の第2排出経路32上で滞留していると判断された場合に、第1コンベア機構50の動作のみが停止させられる。このように、第2コンベア機構60を動作させることにより第2排出経路32上のトレイTの滞留が緩和されるまで、トレイ搬送装置8の第1排出経路43上のトレイTを搬送せずに待機させることができる。このため、第1排出経路43(特に、搬送方向下流側部分)にトレイTが溜まることを抑制できるので、ブリッジ現象の発生や巻取ユニット7の動作停止等を抑制できる。したがって、ボビン処理装置3におけるトレイTの滞留に起因する問題の発生を抑制できる。
また、第2排出経路32上でのトレイTの滞留が解消されたかどうかについて判断された上で、第1コンベア機構50の動作が再開される。このため、例えば所定時間経過後に或いはオペレータの操作により第1コンベア機構50の動作を再開させる場合と比べて、無駄な動作の発生や生産効率の低下等を回避できる。
また、トレイセンサ38によってトレイTが検知されていない状態が所定時間以上続いた場合に、第2排出経路32上でトレイTの滞留が解消されたと判断される。これにより、トレイセンサ38の近傍の空間がある程度空いている状態で第1コンベア機構50の動作を再開することができる。したがって、第1コンベア機構50の動作再開後、短時間で再び第1コンベア機構50の動作が停止させられることを抑制できる。
また、第1コンベア機構50の動作再開時の第2搬送速度が第1搬送速度よりも遅い。このため、トレイ搬送装置8の第1排出経路43からボビン処理装置3の第2排出経路32へ移動したトレイTが、第2排出経路32上に残っているトレイTにすぐに追いつくことを抑制できる。したがって、第2排出経路32上でトレイTの滞留が再び起こることを抑制できる。
また、第1コンベア機構50の動作再開後、トレイTの滞留が解消されている状態が所定時間以上続いた場合に、第1コンベア機構50の搬送速度が第2搬送速度から第1搬送速度に戻される。これにより、第1コンベア機構50の動作再開後、第2排出経路32上のトレイTがある程度スムーズに搬送されるようになったタイミングで搬送速度を元に戻すことができる。したがって、再びトレイTの滞留が起こりやすくなることを効果的に抑制できる。
また、第1コンベア機構50の動作停止中における巻取ユニット7からのトレイTの排出数が制限される。したがって、第1コンベア機構50の動作停止中に、個別経路42上で、又は、個別経路42と第1排出経路43との合流地点でトレイTが詰まることを抑制できる。
また、排出ボビン貯留経路46によって、第1排出経路43よりも搬送方向における上流側で、巻取ユニット7から排出されたトレイTを一時的に貯留できる。これにより、第1コンベア機構50の動作が停止している間でも、巻取ユニット7による給糸ボビンBsからの糸の解舒及び巻取ユニット7からの排出ボビンBdの排出をしばらく行うことができる。したがって、生産効率の低下を抑制できる。また、簡単な構造により、トレイTを個別経路42上に一時的に貯留できる。
また、個別経路42の搬送方向における下流側端部近傍において、延びる方向が互いに異なる第1部分経路47と第2部分経路48とが設けられている。さらに、第1トレイT1の土台部Taと第2トレイT2の土台部Taとが互いに接触している状態且つ第2トレイの軸部Tbが凸部78の頂点79に当接している状態で、第1案内面76が、直交直線102と重なっている。また、この状態で、第2案内面77が、直交直線102よりも右側に配置されている。これにより、第2トレイT2は、第1トレイT1に押されることによって、第2部分経路48側へ押し戻されやすくなる。また、第1案内面76及び第2案内面77がこのように配置されていることにより、第1部分経路47上の第2トレイT2は第1排出経路43側へ押し出されやすく、第2部分経路48上の第2トレイT2は巻取ユニット7側へ押し戻されやすくなる。つまり、第2トレイT2がどの位置にあっても、凸部78の頂点79から遠ざかるように第2トレイT2を動かすことができる。このため、第2トレイT2が個別経路42上で動けなくなることを抑制できる。したがって、個別経路42と第1排出経路43との合流地点49の近傍においてブリッジ現象が起こることを抑制できる。
次に、前記実施形態に変更を加えた変形例について説明する。但し、前記実施形態と同様の構成を有するものについては、同じ符号を付して適宜その説明を省略する。
(1)前記実施形態において、第1案内面76が直交直線102と重なっており、第2案内面77が直交直線102よりも右側に配置されているものとした(図7参照)が、これには限られない。図11(a)に示すように、第1案内面76aが直交直線よりも右側に配置され、第2案内面77aが直交直線102と重なっていても良い。この場合、第2トレイの軸部Tbが凸部78の頂点79に当接している状態で、第2トレイT2は、第1排出経路43側へ押し出されやすくなる。或いは、図11(b)に示すように、第1案内面76b及び第2案内面77bの両方が直交直線102よりも右側に配置されていても良い。
(2)前記までの実施形態において、巻取ユニット7から排出されたトレイTを一時的に貯留可能な貯留部として、個別経路42の一部が排出ボビン貯留経路46となっているものとしたが、これには限られない。例えば、個別経路42から分岐した、トレイTを貯留可能な経路が設けられていても良い。
(3)前記までの実施形態において、巻取ユニット7から排出されたトレイTを一時的に貯留可能な排出ボビン貯留経路46が設けられているものとしたが、これには限られない。すなわち、排出ボビン貯留経路46は必ずしも設けられていなくても良い。この場合、ユニット制御部12は、ボビン処理装置3の第2排出経路32上でトレイTが滞留していることを示す信号を機台制御装置5から受信したときに、巻取ユニット7からのトレイTの排出を直ちに禁止しても良い。
(4)前記までの実施形態において、機台制御装置5が第1コンベア機構50の動作を再開させるタイミングは、第2排出経路32上でのトレイTの滞留が解消されたと判断したときであるものとしたが、これには限られない。例えば、機台制御装置5は、第1コンベア機構50の動作を停止させてから所定時間経過後に第1コンベア機構50の動作を再開させても良い。
(5)前記までの実施形態において、機台制御装置5は、トレイセンサ38によってトレイTが検知されていない状態が所定時間以上続いたときに、第2排出経路32上でのトレイTの滞留が解消されたと判断するものとしたが、これには限られない。機台制御装置5は、トレイセンサ38によってトレイTが検知されなくなったときに、直ちに、トレイTの滞留が解消されたと判断しても良い。
(6)前記までの実施形態において、第1コンベア機構50の動作再開後、トレイTの搬送速度を第2搬送速度から第1搬送速度に戻すタイミングは、トレイTの滞留が解消された状態が所定時間続いたときであるものとしたが、これには限られない。例えば、機台制御装置5は、トレイセンサ38によってトレイTが検知された時間間隔に基づいて搬送速度を制御しても良い。つまり、第1コンベア機構50の動作再開後、当該時間間隔が所定値未満であるときには搬送速度を第2搬送速度に維持し、当該時間間隔が所定値以上となったときに搬送速度を第1搬送速度に戻しても良い。
(7)前記までの実施形態において、機台制御装置5は、トレイTの滞留が解消されたタイミングで信号をユニット制御部12に送信し、このときに、ユニット制御部12が巻取ユニット7からのトレイTの排出を許可するものとした。しかし、これには限られない。例えば、機台制御装置5は、トレイTの滞留が解消された状態が所定時間続いた場合に(すなわち、第1コンベア機構50によるトレイTの搬送速度を第2搬送速度から第1搬送速度に戻すときに)、ユニット制御部12に信号を送っても良い。
(8)前記までの実施形態において、第2排出経路32上でのトレイTの滞留が解消されたときに、機台制御装置5は、第1搬送速度よりも遅い第2搬送速度で第1コンベア機構50によるトレイTの搬送を再開させるものとしたが、これには限られない。すなわち、機台制御装置5は、第2排出経路32上でのトレイTの滞留が解消されたときに、トレイTを直ちに第1搬送速度で搬送するように、第1コンベア機構50の動作を再開させても良い。
(9)前記までの実施形態において、トレイセンサ38はボビン処理制御部11と電気的に接続され、ボビン処理制御部11を介して検知信号を機台制御装置5に送るものとしたが、これには限られない。例えば、トレイセンサ38は、機台制御装置5に検知信号を直接送信するように構成されていても良い。
(10)前記までの実施形態において、第2排出経路32上でトレイTが滞留しているか否かの判断を機台制御装置5が行うものとしたが、これには限られない。例えば、ボビン処理制御部11が当該判断を行っても良い。この場合、ボビン処理制御部11が、本発明の判断部に相当する。或いは、トレイセンサ38に判断部が設けられていても良い。
1 糸巻取設備
3 ボビン処理装置
5 機台制御装置(制御部、判断部)
7 巻取ユニット
8 トレイ搬送装置
10 搬送経路
12 ユニット制御部
32 第2排出経路
38 トレイセンサ(トレイ検知部)
42 個別経路
43 第1排出経路
46 排出ボビン貯留経路(貯留部)
47 第1部分経路
48 第2部分経路
49 合流地点
50 第1コンベア機構
54 第1モータ(駆動源)
60 第2コンベア機構
64 第2モータ(駆動源)
75 案内面
76 第1案内面
77 第2案内面
78 凸部
79 頂点
101 直線
102 直交直線
B ボビン
Bd 排出ボビン
Bs 給糸ボビン
Bw 巻取ボビン
T トレイ
T1 第1トレイ
T2 第2トレイ
Ta 土台部
Tb 軸部
Y 糸

Claims (9)

  1. 給糸ボビンから糸を解舒して巻取ボビンに巻き取る複数の巻取ユニットと、
    前記給糸ボビンが装着されたトレイを各巻取ユニットから排出可能に形成された複数の個別経路と、前記複数の個別経路と合流する第1排出経路と、を有するトレイ搬送装置と、
    前記トレイが搬送される搬送方向における前記第1排出経路の下流側端部と接続された第2排出経路を有し、各巻取ユニットから排出された前記給糸ボビンである排出ボビンを処理可能なボビン処理装置と、
    制御部と、を備える糸巻取設備であって、
    前記トレイ搬送装置は、前記トレイを前記第1排出経路に沿って搬送する第1コンベア機構を有し、
    前記ボビン処理装置は、前記トレイを前記第2排出経路に沿って搬送する第2コンベア機構を有し、
    前記第1コンベア機構及び前記第2コンベア機構は、それぞれ別々の駆動源によって駆動され、
    前記第2排出経路に沿って搬送されている前記トレイを検知するトレイ検知部と、
    前記トレイ検知部による検知結果に基づいて、前記第2排出経路上で前記トレイが滞留しているか否か判断する判断部と、をさらに備え、
    前記制御部は、
    前記第2排出経路上で前記トレイが滞留していると前記判断部が判断した場合に、前記第2コンベア機構を動作させている状態で前記第1コンベア機構の動作を停止させることを特徴とする糸巻取設備。
  2. 前記制御部は、
    前記第1コンベア機構の動作を停止させている状態で、
    前記第2排出経路上で前記トレイの滞留が解消されたと前記判断部が判断した場合に、第1コンベア機構の動作を再開させることを特徴とする請求項1に記載の糸巻取設備。
  3. 前記判断部は、
    前記トレイが滞留していると判断した後に、
    前記トレイ検知部によって前記トレイが検知されていない状態が所定時間以上続いた場合に、前記第2排出経路上で前記トレイの滞留が解消されたと判断することを特徴とする請求項2に記載の糸巻取設備。
  4. 前記制御部は、
    動作停止している前記第1コンベア機構の動作を再開させるときに、前記第1コンベア機構の動作停止前における搬送速度である第1搬送速度よりも遅い第2搬送速度で前記トレイを搬送するように前記第1コンベア機構を制御することを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の糸巻取設備。
  5. 前記制御部は、
    前記第1コンベア機構の動作を再開させた後、前記トレイの滞留が解消されている状態が所定時間以上続いた場合に、前記第1コンベア機構の搬送速度を前記第2搬送速度から前記第1搬送速度に戻すことを特徴とする請求項4に記載の糸巻取設備。
  6. 前記巻取ユニットを制御するユニット制御部を備え、
    前記ユニット制御部は、
    前記制御部が前記第1コンベア機構の動作を停止させた後、前記巻取ユニットから排出された前記トレイの数が所定の上限値に達した場合に、当該巻取ユニットからの前記トレイの排出を禁止することを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の糸巻取設備。
  7. 前記搬送方向において、前記巻取ユニットと前記第1排出経路との間に、前記巻取ユニットから排出された前記トレイを一時的に貯留可能な貯留部が設けられていることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の糸巻取設備。
  8. 前記個別経路は、前記巻取ユニットから排出された少なくとも2個の前記トレイを一時的に貯留可能な長さを有し、
    前記貯留部は、前記個別経路に含まれていることを特徴とする請求項7に記載の糸巻取設備。
  9. 前記トレイは、前記排出ボビンが装着される軸部と、前記軸部の軸方向から見たときに円状であり且つ中心部に前記軸部が設けられた土台部と、を有し、
    前記第1コンベア機構は、前記トレイに対して前記第1排出経路の延在方向における一方側への搬送力を付与し、
    前記第1排出経路及び前記個別経路は、前記軸部に接触することにより前記トレイを案内可能な案内面を有し、
    前記個別経路は、
    前記第1排出経路との合流地点から少なくとも前記延在方向における他方側に、前記延在方向に対して傾斜しつつ延びた第1部分経路と、
    前記第1部分経路の前記合流地点とは反対側の端部から少なくとも前記延在方向における前記他方側に延び、且つ、前記第1部分経路と比べて前記第1排出経路に対する傾きが大きい第2部分経路と、を有し、
    前記第1排出経路及び前記複数の個別経路を含む面と直交する方向から見たときに、
    前記第1部分経路を形成する前記案内面のうち前記延在方向における前記一方側の第1案内面と、前記第2部分経路を形成する前記案内面のうち前記延在方向における前記一方側の第2案内面とによって凸部が形成されており、
    前記第1排出経路上にある前記トレイである第1トレイの前記土台部と、前記個別経路上にある前記トレイである第2トレイの前記土台部とが互いに接触しており、且つ、前記第2トレイの前記軸部が前記凸部の頂点に当接している状態で、前記第1トレイの軸中心と前記第2トレイの軸中心とを結ぶ直線と直交し且つ前記凸部の前記頂点を通る直線を直交直線としたとき、
    前記第1案内面及び前記第2案内面のうち一方は、前記直交直線と重なり又は前記直交直線よりも前記延在方向における前記一方側に配置され、
    前記第1案内面及び前記第2案内面のうち他方は、前記直交直線よりも前記延在方向における前記一方側に配置されていることを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載の糸巻取設備。
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