JP2024011873A - 給糸ボビン搬送装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】ベルト部材の駆動源の制御の複雑化を回避しつつ、ベルト部材の上に落ちた糸によるトレイの意図しない停滞を抑制する。【解決手段】給糸ボビン搬送装置8は、トレイTが載置されるように構成された平ベルト53と、平ベルト53が巻き掛けられた複数の糸送りローラ51、52と、複数の糸送りローラ51、52の少なくとも1つを回転駆動するモータ54と、を備える。平ベルト53は、トレイTを下方から支持することによりトレイTを搬送するための摩擦力をトレイTに作用させる複数の突出部72と、搬送方向及び鉛直方向と直交する幅方向において複数の突出部72の間に配置され、鉛直方向において支持部よりも下側に配置されたベース面73と、を有する。【選択図】図8

Description

本発明は、給糸ボビンを直立した状態で支持するトレイを搬送する給糸ボビン搬送装置に関する。
特許文献1に開示された搬送装置(以下、給糸ボビン搬送装置)は、糸が巻かれたコップ(以下、給糸ボビン)を直立させた状態で支持するパレッテ(以下、トレイ)を搬送するように構成されている。より詳細には、給糸ボビン搬送装置は、トレイが載置されるように構成された搬送ベルト(以下、ベルト部材)と、ベルト部材が巻き付けられる複数のローラ(以下、プーリ)と、複数のプーリの1つを駆動するモータとを有する。モータによってプーリ及びベルト部材が駆動されることにより、ベルト部材に載置されたトレイが所定の搬送方向に搬送される。上記ベルト部材の搬送方向における一部には、トレイの側面に接触してトレイを搬送方向に押すように構成された連行体が形成されている。給糸ボビン搬送装置は、枝分かれした複数の搬送路を有し、複数のトレイの合流地点がベルト部材上に存在する。
特許第3059240号公報
複数のトレイが合流地点で合流する際、一部のトレイの搬送速度が一時的に低下し又は一部のトレイがベルト部材上で走行を規制されて一時停止することがある。その際、給糸ボビンに巻かれた糸が速度変動等の要因により垂れ下がってベルト部材上に落ち、糸だけがベルト部材に引きずられて搬送方向に長く延びる場合がある。このようにベルト部材上で延びた糸に別のトレイが乗り上げると、当該別のトレイが、ベルト部材の上に延びる糸に引っかかって停滞してしまう問題が生じうる。
ここで、ベルト部材に設けられた連行体によってトレイを押すことにより、搬送方向においてトレイを強制的に移動させることは可能である。しかしながら、この場合、別の問題が生じる。すなわち、給糸ボビン搬送装置と接続される機械によっては、搬送方向における下流側においてトレイが処理待ちのために一時的に停止させられる場合がある。このような状態においてベルト部材が駆動され続けると、処理待ちのトレイが連行体によって意図せず移動させられるおそれがある。或いは、複数のトレイが搬送方向において押され合うことによって、停止したトレイの摩擦力がベルト部材に加わり、モータに過剰な負荷がかかるおそれもある。このような問題を回避するために、ベルト部材の駆動を一時的に停止させる制御を行う必要が生じうる。このため、制御が複雑化するおそれがある。
本発明の目的は、ベルト部材の駆動源の制御の複雑化を回避しつつ、ベルト部材の上に落ちた糸によるトレイの意図しない停滞を抑制することである。
第1の発明の給糸ボビン搬送装置は、糸が巻かれる給糸ボビンを直立した状態で支持するトレイを所定の搬送方向に搬送するように構成された給糸ボビン搬送装置であって、前記トレイが載置されるように構成されたベルト部材と、前記ベルト部材が巻き掛けられた複数のプーリと、前記複数のプーリの少なくとも1つを回転駆動する駆動源と、を備え、前記ベルト部材は、前記トレイを下方から支持することにより前記トレイを搬送するための摩擦力を前記トレイに作用させる複数の支持部と、前記搬送方向及び鉛直方向と直交する幅方向において前記複数の支持部の間に配置され、鉛直方向において前記支持部よりも下側に配置された退避部と、を有することを特徴とする。
本発明では、退避部によって、ベルト部材の幅方向において支持部が形成されていない位置に空間が形成されている。このため、トレイの下面が支持部と接触しているとき、上下方向において、トレイの下面と退避部との間に隙間が形成される。ベルト部材上に落ちて延びた糸がこの隙間に収まることにより、支持部の上に載置されたトレイは糸に引っ掛かることなく糸の上を通過することができる。したがって、ベルト部材の上に落ちた糸によるトレイの停滞を抑制できる。
また、各支持部は、トレイの下面と接触するものであり、トレイの側面と接触するものではない。このため、仮に複数のトレイがベルト部材上で滞留していても、当該複数のトレイは、互いに押され合ったときに支持部に対してスライドすることができる。これにより、ベルト部材が駆動され続けていても、滞留しているトレイが意図せず強制的に移動させられること、及び駆動源への負担の増大を回避できる。
以上により、ベルト部材の駆動源の制御の複雑化を回避しつつ、ベルト部材の上に落ちた糸によるトレイの停滞を抑制できる。
第2の発明の給糸ボビン搬送装置は、前記第1の発明において、前記複数の支持部は、前記搬送方向において間隔を空けて配置された複数の所定の支持部と、前記搬送方向と直交し且つ前記複数の所定の支持部のうち任意の1つの支持部を含む断面において、前記1つの支持部と前記幅方向に並べて配置された別の支持部と、を含むことを特徴とする。
トレイの下面は、複数の支持部のうち1つの支持部のみに接触していても良いが、その場合、ベルト部材上のトレイのバランスが不安定になるおそれがある。本発明では、トレイの下面に第1支持部及び第2支持部を接触させることができる。したがって、トレイのバランスが不安定になることを抑制できる。
第3の発明の給糸ボビン搬送装置は、前記第2の発明において、前記ベルト部材は、前記退避部として形成された、上側を向くベース面と、前記複数の支持部として形成された、前記ベース面よりも上側に突出する複数の突出部と、を有することを特徴とする。
本発明では、ベース面を有する平ベルトがベルト部材として用いられる。平ベルト上に糸が落ちると、上述したようにトレイの停滞の問題が発生する可能性が高いため、本発明のように複数の突出部が退避部として形成されていることは、特に有効である。
第4の発明の給糸ボビン搬送装置は、前記第3の発明において、前記複数の突出部の各々の、前記トレイの下面との接触面積は、0.1mm2以下であることを特徴とする。
本発明では、複数の突出部の各々における接触面積が小さいため、その分、退避部の面積を広くすることができる。したがって、トレイがベルト部材上の糸に引っ掛かることを効果的に抑制できる。
第5の発明の給糸ボビン搬送装置は、前記第3又は第4の発明において、前記トレイが前記ベルト部材の前記複数の突出部の上に載置されているとき、前記トレイの下面は、前記ベース面と平行に配置され且つ前記ベース面と所定の間隔で隔てられており、前記間隔は、0.2mm以上5mm以下であることを特徴とする。
本発明では、上記間隔がある程度大きいため、トレイの下面が糸と接触する確率を効果的に下げることができる。一方、上記間隔が広すぎる場合(すなわち突出部が高すぎる場合)、突出部が変形しにくくなるため、平ベルトのうちプーリに巻き掛けられて湾曲している部分において、突出部とベース面との境界部に応力集中が起こって平ベルトが損傷しやすくなるおそれがある。本発明では、突出部が高すぎないため、このようなリスクを抑制できる。
第6の発明の給糸ボビン搬送装置は、前記第3~第5のいずれかの発明において、前記複数の突出部は、上方から見たときに、所定方向に沿って延びる所定の第1仮想直線上に配列された複数の突出部と、上方から見たときに、前記第1仮想直線と平行且つ前記第1仮想直線とは別の第2仮想直線上に配列され、前記所定方向と直交する方向において前記第1仮想直線上の前記複数の突出部と最も近接した位置に配置された複数の突出部と、を有し、前記所定方向において、前記第1仮想直線上に配列された前記複数の突出部のうち互いに隣接する任意の2つの突出部の間に、前記第2仮想直線上に配列された前記複数の突出部のうち1つの突出部が配置されていることを特徴とする。
本発明では、第1仮想直線上の複数の突出部と第2仮想直線上の複数の突出部がジグザグ状に配置されている。つまり、複数の突出部が、所定方向及び所定方向と直交する方向の両方において、ある程度散らばるように配置されている。このため、トレイの下面と複数の突出部との間に作用する摩擦力が、トレイの載置位置によってばらつくことを抑制できる。したがって、トレイの搬送が不安定になることを抑制できる。
第7の発明の給糸ボビン搬送装置は、前記第6の発明において、前記所定方向は、前記幅方向であることを特徴とする。
本発明では、複数の突出部のシンプルな配置によってジグザグ形状を形成できる。
第8の発明の給糸ボビン搬送装置は、前記第7の発明において、上方から見たときに、前記第1仮想直線上の前記2つの突出部と、前記第2仮想直線上の前記1つの突出部と、の各々の中心を結ぶことによって形成される3つの仮想線分が、正三角形を形成していることを特徴とする。
本発明では、上方から見たときに複数の突出部が一様に配置されているので、トレイの下面と複数の突出部との間に作用する摩擦力がトレイの載置位置によってばらつくことを効果的に抑制できる。
第9の発明の給糸ボビン搬送装置は、前記第8の発明において、前記2つの突出部の各々の中心間の前記所定方向における距離が、4mm以上8mm以下であることを特徴とする。
本発明では、糸がベース面の上に落ちる確率の高さと、トレイの下面と複数の突出部との間に作用する摩擦力の大きさと、のバランスを効果的に両立できる。
第10の発明の給糸ボビン搬送装置は、前記第3~第9のいずれかの発明において、1辺の長さが10cmである水平な仮想的な正方形で囲まれた領域を単位領域と定義したとき、前記複数の突出部は、単位領域当たり150個以上750個以下の密度で配置されていることを特徴とする。
本発明では、糸がベース面の上に落ちる確率の高さと、トレイの下面と複数の突出部との間に作用する摩擦力の大きさと、のバランスを効果的に両立できる。
第11の発明の給糸ボビン搬送装置は、前記第3~第10のいずれかの発明において、前記複数の突出部の各々は、上下方向に沿って延びた任意の断面において、上に凸であるように湾曲していることを特徴とする。
本発明では、各突出部の形状が、ドーム状又はドーム状に類似する形状である。このようにシンプルな形状の突出部を有するベルト部材によって、退避部を形成できる。したがって、ベルト部材の部品コストの増大を抑制できる。
第12の発明の給糸ボビン搬送装置は、前記第1~第11のいずれかの発明において、前記ベルト部材の材料は、ポリウレタンを含むことを特徴とする。
本発明では、一般的に普及しているポリウレタンを材料としてベルト部材を形成できる。したがって、ベルト部材の部品コストの増大を抑制できる。
第13の発明の給糸ボビン搬送装置は、前記第1の発明において、前記ベルト部材は、前記幅方向に並べて配置された複数の丸ベルトを有し、前記複数の丸ベルトのうち前記幅方向において互いに隣接する任意の2つの丸ベルトの間に、前記退避部が形成されていることを特徴とする。
本発明では、複数の丸ベルトによって退避部を形成できる。
第14の発明の給糸ボビン搬送装置は、前記第1~第13のいずれかの発明において、前記トレイが前記ベルト部材の上に載置されているとき、前記トレイの下面のうち前記複数の支持部と接触している接触面積が、前記トレイの下面のうち前記ベルト部材の退避部と接触していない非接触面積よりも小さいことを特徴とする。
本発明では、支持部及び退避部によって、幅方向において広い空間を形成することができる。このため、ベルト部材の上に落ちた糸が当該空間に収まる確率を高めることができる。したがって、ベルト部材の上に落ちた糸によるトレイの停滞をより効果的に抑制できる。
第15の発明の給糸ボビン搬送装置は、前記第14の発明において、前記接触面積が、前記トレイの下面の面積の20%以下であることを特徴とする。
本発明では、ベルト部材の上に落ちた糸によるトレイの停滞をより効果的に抑制できる。
第16の発明の給糸ボビン搬送装置は、前記第15の発明において、前記接触面積が、前記トレイの下面の面積の10%以下であることを特徴とする。
本発明では、ベルト部材の上に落ちた糸によるトレイの停滞を非常に効果的に抑制できる。
本実施形態に係る給糸ボビン搬送装置を含む糸巻取設備の概略的な平面図である。 糸巻取設備の電気的構成を示すブロック図である。 ボビン処理装置及び巻取機の平面図である。 巻取ユニットの概略的な正面図である。 図3のV-V線断面図である。 (a)は、トレイの斜視図であり、(b)は、トレイの側断面図である。 (a)は、平ベルトの一部の平面図であり、(b)は、(a)のVII(b)-VII(b)線断面図である。 (a)は、平ベルト上にトレイ及び糸端が載っている状態を示す平面図であり、(b)は、(a)のVIII(b)-VIII(b)線断面図である。
次に、本発明の実施の形態について説明する。説明の便宜上、図1の紙面上下方向を前後方向とする。前後方向と直交する方向(図1の紙面左右方向)を左右方向とする。前後方向及び左右方向の両方と直交する、重力が作用する方向(鉛直方向)を上下方向とする。後述のトレイTが搬送される方向を、搬送方向とする。
(糸巻取設備の概略構成)
まず、本実施形態に係る給糸ボビン搬送装置8(後述)を備える糸巻取設備1の概略構成について、図1及び図2を参照しつつ説明する。図1は、糸巻取設備1の概略的な平面図である。図2は、糸巻取設備1の電気的構成を示すブロック図である。図1に示すように、糸巻取設備1は、精紡機2と、ボビン処理装置3と、巻取機4と、機台制御装置5とを備える。糸巻取設備1は、精紡機2とボビン処理装置3と巻取機4とが接続された、いわゆるリンクコーナー型の設備であるが、これに限られるものではない。
精紡機2は、複数の精紡ユニット(不図示)を有する。各精紡ユニットは、不図示の粗糸を精紡して筒状のボビンに巻き取り、満巻の給糸ボビンBsを形成する。精紡機2は、各精紡ユニットによって形成された満巻の給糸ボビンBsをボビン処理装置3へ送り込む。給糸ボビンBsは、トレイTに装着されて略直立した状態でボビン処理装置3へ送り込まれる。
ボビン処理装置3は、精紡機2で形成された使用前の給糸ボビンBs(図1の黒丸参照)が装着されたトレイTを巻取機4側へ搬送するように構成されている。また、ボビン処理装置3は、巻取機4から排出された使用後の給糸ボビンBs(図1の白丸参照)が装着されたトレイTを精紡機2側へ搬送するように構成されている。ボビン処理装置3は、例えば、精紡機2の左方且つ巻取機4の右方に配置されている。ボビン処理装置3は、給糸ボビンBsが装着されたトレイTを搬送するための搬送経路10を有する。ボビン処理装置3は、使用前の給糸ボビンBsの糸端の口出処理や、使用後の給糸ボビンBsに残った糸(残糸)の除去処理等を行う。なお、「使用前の給糸ボビンBs」とは、必ずしも、未使用の満巻の給糸ボビンBsのみを意味するものではない。例えば、巻取機4から排出された後で糸端の口出処理が再び行われ、再び巻取機4に供給される給糸ボビンBsも、使用前の給糸ボビンBsに含まれる。
巻取機4は、例えば、ボビン処理装置3の左方に配置されている。巻取機4は、左右方向に配列された複数の巻取ユニット7と、給糸ボビン搬送装置8とを有する。各巻取ユニット7は、給糸ボビンBsから糸Yを解舒して巻取ボビンBw(図4参照)に巻き取り、パッケージP(図4参照)を形成する。各巻取ユニット7は、使用後の給糸ボビンBsを排出する。排出された給糸ボビンBsには、糸Yが全て解舒された空ボビンや、少量の糸Yが残っている少量残糸ボビン等が含まれる。給糸ボビン搬送装置8は、給糸ボビンBsが装着されたトレイTを搬送可能に構成されている。給糸ボビン搬送装置8は、各巻取ユニット7との間でトレイTの受渡しを行うように構成されている。
機台制御装置5は、例えば、巻取機4の左方に配置されている。図2に示すように、機台制御装置5は、精紡機2の各精紡ユニットの制御部(不図示)、ボビン処理装置3のボビン処理制御部(不図示)、各巻取ユニット7のユニット制御部12と電気的に接続され、これらの制御部との通信を行う。
以上の構成を有する糸巻取設備1において、使用前の給糸ボビンBsが、ボビン処理装置3を経由して巻取機4の各巻取ユニット7に供給される。各巻取ユニット7によって給糸ボビンBsから糸Yが解舒される。使用後の給糸ボビンBsは、各巻取ユニット7から排出され、ボビン処理装置3を経由して精紡機2に戻される。
(ボビン処理装置)
次に、ボビン処理装置3の構成について、図3を参照しつつ説明する。図3は、ボビン処理装置3及び巻取機4の平面図である。ボビン処理装置3は、上述したように搬送経路10を有する。搬送経路10は、供給経路31と、排出経路32と、第一バイパス33と、第二バイパス34とを含む。供給経路31は、ボビン処理装置3の左右両端に亘って延在した、使用前の給糸ボビンBsを巻取機4側へ搬送するための経路である。供給経路31の途中部分には、口出処理を行う口出装置35が配置されている。口出処理とは、給糸ボビンBsに巻かれている糸の先端部を引き出して、巻取ユニット7(図4参照)において給糸ボビンBsの糸端を捕捉しやすい状態にしておくことである。排出経路32は、供給経路31と同じくボビン処理装置3の左右両端に亘って延在した、使用後の給糸ボビンBsを精紡機2側へ搬送するための経路である。
第一バイパス33は、搬送方向において、供給経路31の、口出装置35よりも下流側の部分から分岐している。また、第一バイパス33は、排出経路32と合流している。第二バイパス34は、搬送方向において、排出経路32の、第一バイパス33との合流地点よりも下流側の部分から分岐している。また、第二バイパス34は、供給経路31の、口出装置35よりも搬送方向における上流側の部分と合流している。第二バイパス34の途中部分には、残糸除去装置36が配置されている。残糸除去装置36は、使用後の給糸ボビンBsに少量の糸が残っている(残糸がある)場合に、当該給糸ボビンBsから残糸を除去する残糸処理を行う装置である。供給経路31と第一バイパス33との分岐地点、及び、排出経路32と第二バイパス34との分岐地点には、トレイTの行先を切換可能な行先切換部(不図示)が設けられている。排出経路32と第二バイパス34との分岐地点の手前部分には、給糸ボビンBsに糸が残っているか否か検知する残糸センサ37が配置されている。排出経路32の入口部分近傍には、トレイTを検知するトレイセンサ38が配置されている。
(巻取ユニット)
次に、巻取ユニット7の構成について、図4を参照しつつ簡単に説明する。図4は、巻取ユニット7の概略的な正面図である。
巻取ユニット7は、下端部に配置された給糸ボビンBsから糸Yを解舒し、上端部に配置された巻取ボビンBwに糸Yを巻き取ってパッケージPを形成するように構成されている。図4に示すように、巻取ユニット7は、下側から順に、ボビン支持部21と、ヤーンクリアラ22と、綾振りドラム23とを有する。巻取ユニット7は、ボビン支持部21に支持された給糸ボビンBsから糸Yを解舒して、ヤーンクリアラ22によって走行中の糸Yを監視しつつ、綾振りドラム23に接触して回転している巻取ボビンBwに糸Yを巻き取る。巻取ボビンBwは、クレードル24によって回転可能に支持されている。
ボビン支持部21は、給糸ボビンBsが装着されたトレイTを支持可能に構成されている。ヤーンクリアラ22は、給糸ボビンBsから解舒されて走行している糸Yを監視可能、且つ、糸Yに含まれる欠陥を検知可能に構成されている。ヤーンクリアラ22は、走行中の糸Yを切断する不図示のカッタを有する。綾振りドラム23は、巻取ボビンBw(パッケージP)の表面に接触し、不図示のモータによって回転駆動されることで巻取ボビンBwを接触回転させる。綾振りドラム23には、糸Yを綾振りするための溝が形成されている。これにより、綾振りドラム23は、糸Yを綾振りしつつ巻取ボビンBwを回転させ、糸Yを巻取ボビンBwに巻き取る。
ヤーンクリアラ22のカッタによる糸切断が行われ、或いは他の原因に起因する糸切れが発生した場合、巻取ユニット7は、給糸ボビンBs側の糸Y(下糸Y1)と巻取ボビンBw側の糸Y(上糸Y2)とを糸継ぎする糸継処理を行う。糸継処理のための構成として、巻取ユニット7は、糸継装置25と、下糸サクション26と、上糸サクション27とを備える。下糸サクション26は、下糸Y1を吸引保持して糸継装置25へ案内する。上糸サクション27は、上糸Y2を吸引保持して糸継装置25へ案内する。糸継装置25は、例えば圧縮空気を利用して糸継ぎをする。糸継装置25は、下糸Y1と上糸Y2に圧縮空気を吹き付け、両方の糸端を一旦ほぐした後、両方の糸端に再度圧縮空気を吹き付け、糸端同士を絡み合わせることで糸継ぎをする。
また、ボビン支持部21の近傍には、糸有無センサ28と、イジェクタ29とが配置されている。糸有無センサ28は、給糸ボビンBsが糸Yを解舒可能な状態であるか検知する。イジェクタ29は、給糸ボビンBsを巻取ユニット7から排出可能に構成されている。例えば、給糸ボビンBsから引き出された糸Yが糸有無センサ28によって検知されなくなったとき、ユニット制御部12は、給糸ボビンBsの糸Yが無くなった(空になった)もしくは給糸ボビンBsの糸Yが捕捉できない状態になったと判断し、イジェクタ29を動作させて、給糸ボビンBsを巻取ユニット7から排出させる。さらに、ボビン支持部21の近傍には、下糸Y1の糸端を給糸ボビンBsよりも上側へ吹き上げることが可能に構成された吹上部(不図示)が設けられている。これにより、下糸サクション26に下糸Y1を吸引保持させることができる。
また、上述したように、巻取ユニット7はユニット制御部12(図2参照)を有する。ユニット制御部12は、CPUと、ROMと、RAM等を備える。ユニット制御部12は、糸有無センサ28、イジェクタ29等と電気的に接続されている(図2参照)。ユニット制御部12は、ROMに格納されたプログラムに従い、CPUにより巻取ユニット7の各部を制御する。また、ユニット制御部12は、機台制御装置5との通信を行う。
(給糸ボビン搬送装置)
給糸ボビン搬送装置8について、図3を参照しつつ説明する。給糸ボビン搬送装置8は、トレイTを搬送するための搬送経路15を有する。搬送経路15は、供給経路41と、複数の個別経路42と、排出経路43とを含む。供給経路41は、使用前の給糸ボビンBsが装着されたトレイTを搬送するための経路である。供給経路41は、複数の巻取ユニット7の後方に配置されて左右方向に延びている。供給経路41の右端部は、ボビン処理装置3の供給経路31の左端部と接続されている。供給経路41の左端部及び右側部分には、供給経路41の後方に配置されて左右方向に延びた第二バイパス44が接続されている。各個別経路42は、供給経路41から分岐して少なくとも前方に延びた、各巻取ユニット7に使用前の給糸ボビンBsを分配するための経路である。排出経路43は、使用後の給糸ボビンBsが装着されたトレイTをボビン処理装置3に戻すための経路である。排出経路43は、各個別経路42と合流して左右方向に延びている。排出経路43の右端部は、ボビン処理装置3の排出経路32の左端部と接続されている。
個別経路42は、使用前の給糸ボビンBsを一時的に貯留可能に構成されている。これにより、巻取ユニット7によって糸が解舒されている(すなわち、使用中の)給糸ボビンBsよりも搬送方向における上流側に給糸ボビンBsが貯留される。全ての個別経路42が満杯であるとき、給糸ボビンBsが装着されたトレイTは、第二バイパス44を通って、供給経路41の搬送方向における上流側部分に戻される。
(トレイ搬送機構)
トレイTを搬送する機構(後述のコンベア機構50、60)について、図3及び図5を参照しつつ説明する。図5は、図3のV-V線断面図である。図3及び図5に示すように、給糸ボビン搬送装置8は、コンベア機構50を有する。コンベア機構50は、排出経路43上のトレイTを搬送するための機構である。図5に示すように、コンベア機構50は、ベルト送りローラ51、52(本発明の複数のプーリ)と、平ベルト53(本発明のベルト部材)と、モータ54(本発明の駆動源)とを有する。
ベルト送りローラ51、52は、平ベルト53が巻き掛けられる部材である。ベルト送りローラ51は、巻取機4の右端部に設けられている。ベルト送りローラ52は、給糸ボビン搬送装置8の左端部に設けられている。ベルト送りローラ51、52の回転軸方向は、前後方向と略平行である。ベルト送りローラ51、52の代わりに、複数のプーリが設けられていても良い。
平ベルト53は、ベルト送りローラ51、52に巻き掛けられた無端ベルトである。平ベルト53は、トレイTが載置されるように構成されている。本実施形態において、平ベルト53は、左右方向に長く延びている。つまり、左右方向がトレイTの搬送方向である。搬送方向において、左側が上流側であり、右側が下流側である。前後方向が平ベルト53の幅方向(以下、単に幅方向とする)である。平ベルト53は、幅方向において、少なくとも、排出経路43から、個別経路42の出口45に亘って配置されている(図3参照)。平ベルト53のより詳細については後述する。
モータ54は、ベルト送りローラ51(本発明の、複数のプーリの少なくとも1つ)を回転駆動する。モータ54は、機台制御装置5と電気的に接続されている(図2参照)。モータ54によってベルト送りローラ51が回転駆動されると、平ベルト53が駆動され、ベルト送りローラ52が従動回転する。平ベルト53に載置されているトレイTは、右側(図5の矢印の方向)へ移動する。すなわち、コンベア機構50は、右方への搬送力をトレイTに付与する。
コンベア機構50による搬送力は、個別経路42の出口45の近傍に位置しているトレイTにも作用する。当該搬送力は、個別経路42の搬送方向における下流側に向かう成分を有する。したがって、個別経路42上のトレイTに排出経路43上のトレイTが接触していないとき、個別経路42上のトレイTは、コンベア機構50により排出経路43へ引き出される。
以上のような構成を有する給糸ボビン搬送装置8において、巻取ユニット7から排出された給糸ボビンBsが装着されたトレイTは、個別経路42を経由して排出経路43へ搬送される。
図3及び図5に示すように、ボビン処理装置3は、コンベア機構60を有する。コンベア機構60は、排出経路32上のトレイTを搬送するための機構である。図5に示すように、コンベア機構60は、ベルト送りローラ61、62と、平ベルト63と、モータ64とを有する。ベルト送りローラ61は、ボビン処理装置3の右端部に設けられている。ベルト送りローラ62は、ボビン処理装置3の左端部に設けられている。平ベルト63は、ベルト送りローラ61、62に巻き掛けられた無端ベルトである。平ベルト63は、トレイTが載置されるように構成されている。モータ64は、モータ54とは別のモータである。モータ64は、ベルト送りローラ61を回転駆動する。モータ64によってベルト送りローラ61が回転駆動されると、平ベルト63が駆動され、ベルト送りローラ62が従動回転する。平ベルト63に載置されているトレイTは、右方に移動する。
給糸ボビン搬送装置8の排出経路43上のトレイTは、ボビン処理装置3の排出経路32へ送られる。排出経路32上の給糸ボビンBsは、残糸センサ37によって、糸が残っているか否か検知される。給糸ボビンBsに糸Yが残っていなければ、トレイTはそのまま排出経路32上を搬送されて精紡機2に返却される。給糸ボビンBsに糸Yが残っている場合、トレイTは第二バイパス34へ搬送される。第二バイパス34上の給糸ボビンBsの残糸は、残糸除去装置36によって除去される。
(トレイ)
トレイTの形状について図6(a)、(b)を参照しつつ説明する。図6(a)は、トレイTの斜視図である。図6(b)は、トレイTの側断面図である。以下に示す方向(上下方向)は、トレイTが平ベルト53、63上に載置されているときの方向である。図6(a)、(b)に示すように、トレイTは、円板部Taと、軸部Tbとを有する。円板部Taは、平ベルト53、63上に載置される略円板状の部分である。言い換えれば、円板部Taは、トレイTの土台の部分である。円板部Taの径方向において、円板部Taの内側部分には、上下方向に貫通する空気の通路P1が設けられている。円板部Taの下側の端面(下面Ta1)は、略リング形状である。円板部Taの直径は、例えば60mm、70mm又は75mmである。
軸部Tbは、給糸ボビンBsが装着される部分である。軸部Tbは、円板部Taの上側の端面の中心部から上方へ延びるように設けられている。軸部Tbは、例えば、大径部Tb1と、小径部Tb2と、先端部Tb3とを有する。大径部Tb1は、給糸ボビンBsの端面と接触するように構成されている。小径部Tb2は、給糸ボビンBsの内周面と接触する(すなわち、給糸ボビンBsに挿入される)ように構成されている。先端部Tb3は、小径部Tb2の上側に配置された、概ね円錐形状の部分である。円板部Taの径方向において、大径部Tb1及び小径部Tb2の内側部分には、通路P1と接続された通路P2が設けられている。また、先端部Tb3には、通路P2の出口P3が設けられている。出口P3は、給糸ボビンBsの径方向内側の空間と通路P2とを接続するように配置されている。上述した巻取ユニット7の吹上部(不図示)は、通路P1、P2及び出口P3を介して給糸ボビンBsの径方向内側に形成された空間に空気を供給することにより、下糸Y1を吹き上げる。
ここで、給糸ボビン搬送装置8において、複数のトレイTの合流地点(すなわち、個別経路42と排出経路43との合流地点)が平ベルト53上に存在する。複数のトレイTが合流地点で合流する際、一部のトレイT(個別経路42上のトレイT、又は排出経路43上のトレイT)の搬送速度が一時的に低下し、又は当該トレイTが平ベルト53上で一時停止することがある。その際、給糸ボビンBsに巻かれた糸Yが速度変動に伴う振動や衝撃等の要因により垂れ下がって平ベルト53上に落ち、糸Yだけが平ベルト53に引きずられて搬送方向に長く延びる場合がある。給糸ボビンBsに巻かれた糸Yとは、例えば、巻取ユニット7から排出された給糸ボビンBsに残った糸Yである。当該給糸ボビンBsは、糸Yが捕捉できない状態であるとユニット制御部12によって判断された給糸ボビンBsである。このような給糸ボビンBsに残っていた糸Yが平ベルト53上に落ちて搬送方向に長く延びると、当該糸Yに別のトレイTが乗り上げるおそれがある。すると、当該別のトレイTが、平ベルト53上の糸Yに引っかかって停滞してしまう問題が生じうる。
ここで、例えば、上述した特許第3059240号公報に記載された連行体が平ベルト53に設けられている場合、連行体によってトレイTを押すことにより、搬送方向においてトレイTを強制的に移動させることは可能である。しかしながら、この場合、別の問題が生じる。例えば、給糸ボビン搬送装置8と接続されたボビン処理装置3の排出経路32において、口出装置35による口出処理を待っているトレイTが一時的に停止させられる場合がある。その理由の一つとして、例えば残糸除去装置36によって残糸を除去する必要のある給糸ボビンBsが多い場合、第二バイパス34及び排出経路32上にトレイTが多数溜まりうる。或いは、上述した口出装置35による口出処理に失敗した給糸ボビンBsは、第一バイパス33、排出経路32及び第二バイパス34を経由して、供給経路31に戻される。このような給糸ボビンBsが多数搬送されている場合にも、排出経路32上にトレイTが滞留しうる。
このように、排出経路43及びその搬送方向における下流側に多くのトレイTが溜まっている状態において、平ベルト53が駆動され続けると、処理待ちのトレイTが連行体によって意図せず移動させられるおそれがある。或いは、複数のトレイTが搬送方向において押され合うことによって、搬送方向における上流側へ向かう力が平ベルト53に加わり、モータ54に過剰な負荷がかかるおそれもある。このような問題を回避するために、平ベルト53の駆動を一時的に停止させる制御を行う必要が生じうる。このため、制御が複雑化するおそれがある。そこで、制御の複雑化を回避しつつ、平ベルト53の上に落ちた糸YによるトレイTの停滞を抑制するために、平ベルト53が以下のように構成されている。
(平ベルトの形状)
平ベルト53の形状について、図7(a)、(b)を参照しつつ説明する。図7(a)は、平ベルト53の一部の平面図である。図7(b)は、図7(a)のVII(b)-VII(b)線断面図である。
図7(a)、(b)に示すように、平ベルト53は、ベース部71と、複数の突出部72(本発明の支持部)とを有する。ベース部71及び複数の突出部72の材料は、例えばポリウレタンである。ベース部71は、平ベルト53のうち、左右方向においてベルト送りローラ51の上端の位置とベルト送りローラ52の上端の位置との間に延びている部分である。ベース部71は、少なくとも上側を向いたベース面73(本発明の退避部)を有する。ベース面73は、搬送方向に延びている。ベース面73は略水平に配置されている(つまり、ほぼ真上を向いている)と良いが、これには限られない。ベース面73は、水平方向から多少傾いていても良い。ベース面73は、トレイTの下面Ta1と上下方向において離隔する(すなわち、接触しない)ように配置されている(図8(b)参照)。ベース面73は、複数の突出部72よりも下側に配置されている。ベース面73は、水平方向において、複数の突出部72が形成されていない領域に配置されている。ベース面73の一部は、複数の突出部72のうち幅方向に並べて配置された任意の2つの突出部72の間に配置されている。
複数の突出部72は、ベース部71に設けられ、ベース面73よりも上側に突出した部分である。複数の突出部72は、トレイTの下面Ta1と接触する部分である。言い換えれば、複数の突出部72は、平ベルト53のうち、トレイTが載置される部分である。複数の突出部72は、トレイTを下方から支持することによりトレイTを搬送するための摩擦力をトレイTに作用させる部分である。本実施形態において、複数の突出部72の各々の形状は、例えばドーム状である。つまり、各突出部72は、例えば、上側から見たときに略円状であり(図7(a)参照)、水平方向から見たときに略半円状である(図7(b)参照)。なお、複数の突出部72の各々の形状はドーム状に限られず、ドーム状に類似する形状であっても良い。ドーム状又はドーム状に類似する形状とは、上下方向に沿って延びた任意の断面において、上に凸であるように湾曲した形状である。
好ましくは、複数の突出部72は、ベース面73上にジグザグ状に配置されている。より具体的な例として、図7(a)に示すように、上方から平ベルト53を見たとき、前後方向(すなわち、幅方向。本発明の所定方向)に第1仮想直線L1が延びている。複数の突出部72のうち一部の突出部72は、前後方向に沿って第1仮想直線L1上に配列されている。第1仮想直線L1上の複数の突出部72によって構成されるグループを、第1の突出部群と呼んでも良い。図7(a)に示された例では、突出部72Aと突出部72Bとを含む8つの突出部72(本発明の、第1仮想直線上の複数の突出部)が前後方向に沿って配列され、第1の突出部群を構成している。また、第1仮想直線L1と平行且つ第1仮想直線L1とは別の第2仮想直線L2上に、突出部72Cを含む7つの突出部72(本発明の、第2仮想直線上の複数の突出部)が配列されている。第2仮想直線L2上の複数の突出部72によって構成されるグループを、第2の突出部群と呼んでも良い。第2仮想直線L2上の複数の突出部72は、左右方向(所定方向と直交する方向)において、第1仮想直線L1上の複数の突出部72と最も近接した位置に配置されている。言い換えると、左右方向において、第1仮想直線L1上の複数の突出部72と第2仮想直線L2上の複数の突出部72との間に他の突出部72が配置されていない。
幅方向において、第1仮想直線L1上で(つまり、第1の突出部群において)互いに隣接する任意の2つの突出部72の間に、第2仮想直線L2上の(つまり、第2の突出部群に含まれる)1つの突出部72が配置されている。具体例として、2つの突出部72A、72Bの間に1つの突出部72C配置されている。突出部72A、72Bが、本発明の、第1仮想直線上の複数の突出部のうち2つの突出部に相当する。突出部72Cが、本発明の、第2仮想直線上の複数の突出部のうち1つの突出部に相当する。
より好ましくは、上方から見たときに、互いに隣接する3つの突出部72の各々の重心(中心)を互いに結ぶ3つの仮想線分によって、正三角形が形成されていると良い。ここでの重心及び中心は、いずれも、上方から見たときの各突出部72の幾何中心を意味する。例えば本実施形態では、各突出部72は上方から見たときに円状であるため、円の中心が重心に相当する。具体例として、突出部72Aの中心と突出部72Bの中心とを結ぶ仮想線分と、突出部72Bの中心と突出部72Cの中心とを結ぶ仮想線分と、突出部72Bの中心と突出部72Cの中心とを結ぶ仮想線分と、によって正三角形TRが形成されている(図7(a)参照)。このような配置はいわゆる60度千鳥配置としてしられている。このような配置において、複数の突出部72のうち互いに隣接する任意の2つの突出部72の中心間の距離は、4mm以上8mm以下であると良い。具体例として、突出部72Aの中心と突出部72Bの中心との距離が、4mm以上8mm以下である。なお、図7(a)に示された具体例においては、当該距離が6mmである。
上方から見たとき、平ベルト53の表面において、複数の突出部72の配置の密度は、以下のとおりであると好ましい。すなわち、1辺の長さが10cmである水平な仮想的な正方形で囲まれた領域を単位領域と定義したとき、複数の突出部72は、単位領域当たり150個以上750個以下の密度で配置されていると好ましい。
平ベルト53において、複数の突出部72の各々の上端部は、トレイTの下面Ta1と接触するように配置されている。各突出部72のうち下面Ta1と接触する部分を、説明の便宜上、接触面74(図7(a)及び図8(a)参照)と呼ぶ。各突出部72のうち接触面74以外の部分は、トレイTの下面Ta1と上下方向において離隔する(すなわち、接触しない)ように配置されている(図8(b)参照)。平ベルト53の、搬送方向と直交する所定の断面(図7(b)参照)において、複数の突出部72の少なくとも1つ(突出部72D)と、ベース面73とが、幅方向に並べて配置されている。突出部72Dは、搬送方向において間隔を空けて配置された複数の突出部72(本発明の複数の第1支持部)のうち、任意の1つである。所定の断面において、突出部72Dの他に、幅方向において突出部72Dと並べて配置された突出部72E(本発明の第2支持部)が設けられている。上下方向において突出部72が形成されている領域には、ベース面73と、突出部72と、突出部72の上端を通る仮想直線L3とによって囲まれた空間Sが形成されている(図7(b)参照)。本実施形態においては、搬送方向と直交する複数の断面のうち一部において、いずれかの突出部72とベース面73とが、幅方向に並べて配置されている。また、搬送方向と直交する複数の断面のうち残りの一部においては、ベース面73のみが幅方向に延びるように配置されている。
(平ベルト上のトレイの状態)
次に、平ベルト53上に載置されたトレイTの状態について、図8(a)、(b)を参照しつつ説明する。図8(a)は、平ベルト53上にトレイT及び糸Yの糸端が載っている状態を示す平面図である。図8(b)は、図8(a)のVIII(b)-VIII(b)線断面図である。
説明の便宜上、上下方向から見たときに、トレイT全体が平ベルト53と重なっているものとする(図8(a)、(b)参照)。平ベルト53に載置されているトレイTの下面Ta1は、複数の突出部72のうち一部の突出部72の上端部(接触面74)とそれぞれ接触している。説明の便宜上、トレイTが平ベルト53に載置されているとき、下面Ta1のうち複数の突出部72(接触面74)と接触している接触部分の面積の合計値を接触面積と呼ぶ。また、下面Ta1のうちベース面73と離隔している(接触していない)非接触部分の面積を非接触面積と呼ぶ。非接触面積は、下面Ta1全体の面積から接触面積を引いた面積と概ね等しい。接触面積は、非接触面積よりも小さいと良い。接触面積は、下面Ta1全体の面積の20%以下であるとさらに良い。より好ましくは、接触面積は、下面Ta1全体の面積の10%以下であると良い。各接触面74と下面Ta1とは、点接触していても良い。点接触とは、下面Ta1と各接触面74との接触部分の面積が、例えば0.1mm2以下であることを意味する。また、トレイTが平ベルト53に載置されているとき、下面Ta1とベース面73との最短距離(すなわち、ベース面73と直交する方向における下面Ta1とベース面73との距離)は、0.2mm以上5mm以下であると良い。
(平ベルト上の糸及びトレイの動き)
次に、平ベルト53上に落ちた糸Y及び平ベルト53上に載置されたトレイTの動きについて、図8(a)、(b)を参照しつつ説明する。
例えば、図8(a)に示されたトレイT(トレイT1)よりも搬送方向における上流側に、別のトレイT(図示省略)が位置している。当該別のトレイTに装着された給糸ボビンBsには糸Yが残っている。当該別のトレイTは、例えば、個別経路42の出口45又はその近傍において、移動停止し又は低速で移動している。当該トレイTに装着された給糸ボビンBsから糸Yが垂れ下がって平ベルト53上に落ちると、当該糸Yの糸端が、平ベルト53によって給糸ボビンBsから解舒され、搬送方向における下流側へ流される(図8(a)参照)。当該給糸ボビンBsと平ベルト53とによって糸Yが引っ張られ合うことにより、糸Yは、平ベルト53上で停止し又は平ベルト53の移動速度よりも遅い速度で移動する。
ここで、上述したように、搬送方向と直交する断面において、ベース面73と突出部72と仮想直線L3とによって囲まれた空間Sが形成されている(図7(b)参照)。このため、トレイTの下面Ta1が接触面74と接触しているとき、上下方向において、トレイTの下面Ta1とベース面73との間に隙間が形成される。平ベルト53上に落ちた糸Yがこの隙間に収まることにより、移動停止し又は低速移動している糸YにトレイT1が接触してしまう可能性が大きく下がる。これにより、トレイT1が糸Yに引っ掛かって動きを妨げられる可能性が大きく下がる。したがって、トレイT1が搬送方向における下流側へスムーズに搬送される。
また、仮に複数のトレイTが平ベルト53上で滞留していても、当該複数のトレイTは、互いに押され合ったときに突出部72(接触面74)に対してスムーズにスライドすることができる。これにより、平ベルト53がモータ54によって駆動され続けていても、滞留しているトレイTが意図せず強制的に移動させられること、及びモータ54への負担の増大が回避される。
以上のように、ベース面73によって、平ベルト53の幅方向において突出部72が形成されていない位置に空間Sが形成されている。このため、トレイTの下面Ta1が突出部72と接触しているとき、上下方向において、トレイの下面Ta1とベース面73との間に隙間が形成される。平ベルト53に落ちて延びた糸Yがこの隙間に収まることにより、突出部72の上に載置されたトレイTは糸Yに引っ掛かることなく糸Yの上を通過することができる。したがって、平ベルト53の上に落ちた糸Yによるトレイの停滞を抑制できる。各突出部72は、トレイTの下面Ta1と接触するものであり、トレイTの側面と接触するものではない。このため、仮に複数のトレイTが平ベルト53上で滞留していても、当該複数のトレイTは、互いに押され合ったときに突出部72に対してスライドすることができる。これにより、平ベルト53が駆動され続けていても、滞留しているトレイTが意図せず強制的に移動させられること、及びモータ54への負担の増大を回避できる。以上により、平ベルト53の駆動源の制御の複雑化を回避しつつ、平ベルト53の上に落ちた糸YによるトレイTの停滞を抑制できる。
また、トレイTの下面に突出部72D及び突出部72Eを接触させることができる。したがって、トレイTのバランスが不安定になることを抑制できる。
また、ベース面73を有する平ベルト53が本発明のベルト部材として用いられる。平ベルト53上に糸が落ちると、上述したようにトレイTの停滞の問題が発生する可能性が高いため、本発明のように複数の突出部が退避部として形成されていることは、特に有効である。
また、複数の突出部72の各々における接触面積が0.1mm2以下と小さいため、その分、ベース面73の面積を広くすることができる。したがって、トレイTが平ベルト53上の糸Yに引っ掛かることを効果的に抑制できる。
また、トレイTの下面Ta1とベース面73との間隔が0.2mm以上であり、ある程度大きい。このため、トレイTの下面Ta1が平ベルト53上に落ちた糸Yと接触する確率を効果的に下げることができる。一方、上記間隔が広すぎる場合(すなわち、突出部72が高すぎる場合)、突出部72が変形しにくくなるため、平ベルト53のうちベルト送りローラ51又は52に巻き掛けられて湾曲している部分において、突出部72とベース面73との境界部に応力集中が起こって平ベルト53が損傷しやすくなるおそれがある。本実施形態では、突出部72が5mm以下であり高すぎないため、このようなリスクを抑制できる。
また、複数の突出部72がジグザグ状に配置されている。つまり、複数の突出部72が、幅方向及び搬送方向の両方において、ある程度散らばるように配置されている。このため、トレイTの下面Ta1と複数の突出部72との間に作用する摩擦力が、トレイTの載置位置によってばらつくことを抑制できる。したがって、トレイTの搬送が不安定になることを抑制できる。
また、上方から見たときに、突出部72A、72B及び72Cの各々の中心を結ぶことによって形成される3つの仮想線分が、正三角形TRを形成している。すなわち、上方から見たときに複数の突出部72が一様に配置されているので、トレイTの下面Ta1と複数の突出部72との間に作用する摩擦力がトレイTの載置位置によってばらつくことを効果的に抑制できる。
また、突出部72A、72Bの各々の中心間の距離が、4mm以上8mm以下である。これにより、糸Yがベース面73の上に落ちる確率の高さと、トレイTの下面Ta1と複数の突出部72との間に作用する摩擦力の大きさと、のバランスを効果的に両立できる。
また、複数の突出部72は、単位領域当たり150個以上750個以下の密度で配置されている。これにより、糸Yがベース面73の上に落ちる確率の高さと、トレイTの下面Ta1と複数の突出部72との間に作用する摩擦力の大きさと、のバランスを効果的に両立できる。
また、各突出部72の形状が、ドーム状又はドーム状に類似する形状である。このようにシンプルな形状の突出部72を有する平ベルト53によって、ベース面73(すなわち、本発明の退避部)を形成できる。したがって、平ベルト53の部品コストの増大を抑制できる。
また、一般的に普及しているポリウレタンを材料として平ベルト53を形成できる。したがって、平ベルト53の部品コストの増大を抑制できる。
また、トレイTの下面Ta1のうち複数の突出部72と接触している接触面積が、トレイTの下面Ta1のうちベース面73と接触していない非接触面積よりも小さい。これにより、突出部72及びベース面73によって、幅方向において広い空間Sを形成することができる。このため、平ベルト53の上に落ちた糸が当該空間S内に収まる確率を高めることができる。したがって、平ベルト53の上に落ちた糸YによるトレイTの停滞をより効果的に抑制できる。
また、接触面積が、トレイTの下面Ta1の面積の20%以下であることにより、平ベルト53の上に落ちた糸YによるトレイTの停滞をより効果的に抑制できる。また、接触面積が、トレイTの下面Ta1の面積の10%以下であることにより、平ベルト53の上に落ちた糸YによるトレイTの停滞を非常に効果的に抑制できる。
次に、前記実施形態に変更を加えた変形例について説明する。但し、前記実施形態と同様の構成を有するものについては、同じ符号を付して適宜その説明を省略する。
(1)前記実施形態において、複数の突出部72のうち互いに隣接する任意の2つの突出部72の中心同士の距離が、4mm以上8mm以下であるものとした。しかしながら、これには限られない。当該距離は、4mmよりも小さくても良く、或いは8mmよりも大きくても良い。また、前記実施形態において、複数の突出部72は、上述した単位領域当たり150個以上750個以下の密度で配置されているものとした。しかしながら、突出部72の配置の密度は、これに限られない。
(2)前記までの実施形態において、第1の突出部群に含まれる複数の突出部72の配列方向及び第2の突出部群に含まれる複数の突出部72の配列方向は、いずれも幅方向であるものとした。しかしながら、これには限られない。当該配列方向は、幅方向に対して傾いていても良い。
(3)複数の突出部72の配置は、上述したものに限られない。すなわち、複数の突出部72は、上述した正三角形TRが形成されるように配置されていなくても良い。正三角形TRの代わりに、例えば不図示の直角二等辺三角形が形成されるように複数の突出部72が配置されていても良い。このような配置はいわゆる45度千鳥配置とよばれている。また、複数の突出部72の配置は、60度千鳥配置及び45度千鳥配置以外の配置であっても良い。複数の突出部72の配置は、例えばいわゆる並列配置であっても良い。或いは、複数の突出部72は、例えばランダムに配置されていても良い。
(4)前記までの実施形態において、トレイTが平ベルト53上に載置されているとき、下面Ta1とベース面73との間隔が0.2mm以上5mm以下であるものとした。しかしながら、これには限られない。当該間隔は、0.2mm未満であっても良い。或いは、当該間隔は、5mmよりも大きくても良い。
(5)前記までの実施形態において、上述した接触面積は、上述した非接触面積よりも小さいものとした。また、接触面積は、好ましくはトレイTの下面Ta1の面積の20%以下であり、さらに好ましくは下面Ta1の面積の10%以下であるものとした。しかしながら、これには限られない。接触面積は、非接触面積と同じであり、或いは非接触面積よりも大きくても良い。また、下面Ta1は、突出部72と点接触していなくても良い。接触面74は、所定の面積以上の面積を有していても良い。
(6)前記までの実施形態において、複数の突出部72の形状はドーム状又はドーム状に類似した形状であるものとした。しかしながら、これには限られない。複数の突出部72の形状は、例えば、角錐型、円柱型又は角柱型であっても良い。或いは、複数の突出部72は、搬送方向に長く延びていても良い。例えば、複数の突出部72は、上下方向から見たときに、直線状又は曲線状に延びていても良い。この場合でも、平ベルト53の搬送方向と直交する任意の断面において、複数の突出部72の少なくとも1つとベース面73とが幅方向に並べて配置されていれば良い。ここで、任意の断面とは、搬送方向において、複数の突出部72の少なくとも1つが配置された任意の位置における断面である。搬送方向において複数の突出部72が配置されていない位置には、ベース面73が幅方向における全長に亘って配置されていると良い。
(7)平ベルト53の材料は、ポリウレタンに限られない。例えば、平ベルト53は、ポリ塩化ビニル、熱可塑性ポリオレフィン、ニトリル・ブタジエン・ゴム(NBR)、エチレン・プロピレンターポリマー(EPDM)、シリコン(SI)又はポリプロピレン(PP)によって構成されていても良い。或いは、平ベルト53は、トレイTを搬送可能であれば、別の材料によって構成されていても良い。
(8)前記までの実施形態において、トレイTの下面Ta1と複数の突出部72とが接触しているものとした。しかしながら、これには限られない。下面Ta1と1つのみの突出部72とが接触するように平ベルト53が構成されていても良い。このような場合、下面Ta1がベース面73に対して傾いていても良い。このような場合でも、空間Sに落ちた糸YにトレイTが引っ掛かることを抑制できる。
(9)前記までの実施形態において、平ベルト53が本発明のベルト部材として設けられているものとした。しかしながら、これには限られない。平ベルト53の代わりに、幅方向に並べて配置された複数の公知の丸ベルト(不図示)が配置されていても良い。このような構成においても、上述した空間Sに相当する空間を形成できる。この場合、複数の丸ベルトが、本発明のベルト部材に相当する。丸ベルトのうち、トレイTの下面Ta1と接触する部分が、本発明の支持部に相当する。丸ベルトのうち、トレイTの下面Ta1と接触しない(支持部よりも下側に配置された部分)が、本発明の退避部に相当する。
(10)トレイTの形状及びサイズは、上述したものに限られない。トレイTは、接触面74と接触する下面Ta1を有していれば良い。
(11)上述した給糸ボビン搬送装置8は、糸巻取設備1以外の、糸Yが巻かれる給糸ボビンBsの搬送が求められる任意の設備に適用されても良い。
8 給糸ボビン搬送装置
51 ベルト送りローラ(プーリ)
52 ベルト送りローラ(プーリ)
53 平ベルト
54 モータ(駆動源)
71 ベース部
72 突出部
73 ベース面
Bs 給糸ボビン
L1 第1仮想直線
L2 第2仮想直線
T トレイ
Ta1 下面
Y 糸

Claims (16)

  1. 糸が巻かれる給糸ボビンを直立した状態で支持するトレイを所定の搬送方向に搬送するように構成された給糸ボビン搬送装置であって、
    前記トレイが載置されるように構成されたベルト部材と、
    前記ベルト部材が巻き掛けられた複数のプーリと、
    前記複数のプーリの少なくとも1つを回転駆動する駆動源と、を備え、
    前記ベルト部材は、
    前記トレイを下方から支持することにより前記トレイを搬送するための摩擦力を前記トレイに作用させる複数の支持部と、
    前記搬送方向及び鉛直方向と直交する幅方向において前記複数の支持部の間に配置され、鉛直方向において前記支持部よりも下側に配置された退避部と、を有することを特徴とする給糸ボビン搬送装置。
  2. 前記複数の支持部は、
    前記搬送方向において間隔を空けて配置された複数の所定の支持部と、
    前記搬送方向と直交し且つ前記複数の所定の支持部のうち任意の1つの支持部を含む断面において、前記1つの支持部と前記幅方向に並べて配置された別の支持部と、を含むことを特徴とする請求項1に記載の給糸ボビン搬送装置。
  3. 前記ベルト部材は、
    前記退避部として形成された、上側を向くベース面と、
    前記複数の支持部として形成された、前記ベース面よりも上側に突出する複数の突出部と、を有することを特徴とする請求項2に記載の給糸ボビン搬送装置。
  4. 前記複数の突出部の各々の、前記トレイの下面との接触面積は、0.1mm2以下であることを特徴とする請求項3に記載の給糸ボビン搬送装置。
  5. 前記トレイが前記ベルト部材の前記複数の突出部の上に載置されているとき、前記トレイの下面は、前記ベース面と平行に配置され且つ前記ベース面と所定の間隔で隔てられており、
    前記間隔は、0.2mm以上5mm以下であることを特徴とする請求項3又は4に記載の給糸ボビン搬送装置。
  6. 前記複数の突出部は、
    上方から見たときに、所定方向に沿って延びる所定の第1仮想直線上に配列された複数の突出部と、
    上方から見たときに、前記第1仮想直線と平行且つ前記第1仮想直線とは別の第2仮想直線上に配列され、前記所定方向と直交する方向において前記第1仮想直線上の前記複数の突出部と最も近接した位置に配置された複数の突出部と、を有し、
    前記所定方向において、前記第1仮想直線上に配列された前記複数の突出部のうち互いに隣接する任意の2つの突出部の間に、前記第2仮想直線上に配列された前記複数の突出部のうち1つの突出部が配置されていることを特徴とする請求項3~5のいずれかに記載の給糸ボビン搬送装置。
  7. 前記所定方向は、前記幅方向であることを特徴とする請求項6に記載の給糸ボビン搬送装置。
  8. 上方から見たときに、前記第1仮想直線上の前記2つの突出部と、前記第2仮想直線上の前記1つの突出部と、の各々の中心を結ぶことによって形成される3つの仮想線分が、正三角形を形成していることを特徴とする請求項6又は7に記載の給糸ボビン搬送装置。
  9. 前記2つの突出部の各々の中心間の前記所定方向における距離が、4mm以上8mm以下であることを特徴とする請求項8に記載の給糸ボビン搬送装置。
  10. 1辺の長さが10cmである水平な仮想的な正方形で囲まれた領域を単位領域と定義したとき、前記複数の突出部は、単位領域当たり150個以上750個以下の密度で配置されていることを特徴とする請求項3~9のいずれかに記載の給糸ボビン搬送装置。
  11. 前記複数の突出部の各々は、上下方向に沿って延びた任意の断面において、上に凸であるように湾曲していることを特徴とする請求項3~10のいずれかに記載の給糸ボビン搬送装置。
  12. 前記ベルト部材の材料は、ポリウレタンを含むことを特徴とする請求項1~11のいずれかに記載の給糸ボビン搬送装置。
  13. 前記ベルト部材は、前記幅方向に並べて配置された複数の丸ベルトを有し、
    前記複数の丸ベルトのうち前記幅方向において互いに隣接する任意の2つの丸ベルトの間に、前記退避部が形成されていることを特徴とする請求項1に記載の給糸ボビン搬送装置。
  14. 前記トレイが前記ベルト部材の上に載置されているとき、
    前記トレイの下面のうち前記複数の支持部と接触している接触面積が、前記トレイの下面のうち前記ベルト部材の退避部と接触していない非接触面積よりも小さいことを特徴とする請求項1~13のいずれかに記載の給糸ボビン搬送装置。
  15. 前記接触面積が、前記トレイの下面の面積の20%以下であることを特徴とする請求項14に記載の給糸ボビン搬送装置。
  16. 前記接触面積が、前記トレイの下面の面積の10%以下であることを特徴とする請求項15に記載の給糸ボビン搬送装置。
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