JP2020056789A - 硬x線光電子分光装置及びシステム - Google Patents

硬x線光電子分光装置及びシステム Download PDF

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Abstract

【課題】コンパクトな実施形態の中で最大光子エネルギーを増やすことに関連する、HAXPESシステム設計における難点に対処するシステムを提供する。【解決手段】照射される試料から電子を励起させ、システムを通るように方向付けられる光子のビームを提供するX線源を備える、硬X線光電子分光(HAXPES)システムに関する。X線管10がモノクロメータ真空チャンバ70に接続され、モノクロメータ真空チャンバ70において、結晶がビームを単色化してビームを照射される試料上に集束させるように構成される。半球型の電子エネルギー分析器が分析チャンバに装着される。空気間隙66がX線管10とモノクロメータチャンバ70との間に設けられ、空気間隙66が発生源からのX線で照射されるときに放射から周囲の空気を遮蔽するために、空気間隙66は第1放射トラップを備える。【選択図】図3

Description

本発明は、光子を提供するように構成される単色微小焦点X線源を有する硬X線光電子分光(HAXPES)システムにおける配置構成に関する。HAXPESとはこの実験技術について確立された頭字語であるが、HAXPESは、光電子を励起するために、2keVを越える光子エネルギーを有するX線を使用する。励起した光電子は、たとえば材料の化学環境及び材料の電子構造に関連する特性を調べるために分析される。
今まで、様々な科学的目的及び工業的目的のためのHAXPES実験の大部分が、世界中で、シンクロトロンに位置する僅か約20の既存のビームラインで行われてきた。世界中のこれら少数のシンクロトロンは、非常に大規模な施設であり、国の研究所に属する。利用可能なビームライン及び関連器具が少なく、それらを動作させるためのコストが膨大で、これに関連してアクセスが限定的であることによって、HAXPES技術のアウトプットの量及び開発上の努力が制限されてきた。HAXPESがシンクロトロンに限定される主な理由は、X線エネルギーが増加するにつれて、光イオン化断面積が劇的に減少することである。上記の光イオン化の減少を打ち消すためには、相対的に見て非常に大きい受光角を有する極めて効率的な光電子分析器と組み合わせた、可能な限り最高のX線強度が必要となる。
HAXPESは、すべての他の実験技術と同様に、ある種の制限で悩まされるものであるが、表面処理の必要なしにバルク材料、埋まった層及び界面、並びに試料を調べることができるなど、この技術を追究する強い動機がある。これらの測定は、光子エネルギーの増加に伴い情報深度が増加することによって可能となる。
多数の潜在的な用途とあいまった、上述した、HAXPES施設への広範囲のアクセスの欠如が、本明細書に記載される実験室ベースのHAXPESシステムを開発する強い動機である。今まで、実験室システムの開発は、特に高強度単色X線源及び広角度高エネルギー分析器の可用性が限られていることによって、妨げられてきた。したがって、これまでには、5.4keVの著しく低い最大光子エネルギーを有する非常に少数のシステム(CrKα)しか開発されてきていない。
はるかに高い光子エネルギーに加えて、本発明による実験室ベースのHAXPESシステムは、3つの別個の真空チャンバ、すなわち、(1)単色結晶を収容するモノクロメータチャンバ、(2)電子銃及び液体ガリウムのジェットを収容するX線管、及び(3)光電子エネルギー分析器、及び分析する試料を真空システムの中に導入するファストエントリーロードロックを収容する分析チャンバを備える。
3つの別個の真空チャンバにおける真空システムの要求が異なるために、理論的には、それらを分離することが好ましい。しかし、そのような真空チャンバの分離は、必然的に、X線放射漏れの危険増加をもたらし、これは、しかるべく制御されない場合、有害な性質のものとなる可能性がある。さらに、真空システムの分離は、互いに対して構成する部品が動くことを依然として可能にしなければならない。というのは、高い光子エネルギーは、モノクロメータ結晶によって要求される回折条件を満足させるために、部品位置の精度に厳しい要求を行うためである。互いに対して構成する部品が動くことというこの要求は、放射漏れの危険をなおさら強め、上述のように、これはあるレベルで潜在的に有害となる可能性がある。
真空システムの異なる要求は、主に、異なる真空レベルによって与えられる清浄度によってもたらされる。試料の環境では、試料を清浄に保つため、超高真空レベルが要求され、一方モノクロメータチャンバでは、残留ガスによるX線の吸収を回避するための高真空レベルを維持するので十分である。X線管では、液体Gaを叩く電子を生成することによりX線を生成する、電子銃の安全な動作のために高真空レベルがやはり必要である。X線管の分離は、他の真空システム中のGa汚染を回避するためにやはり必要である。モノクロメータ結晶に対しX線管位置を最適化することが可能なこと、並びに分析チャンバ及び電子分析器に対しモノクロメータとX線管を調和して動かすことが可能なことも重要である。
最初に述べたように、本明細書で記載される実験室ベースのHAXPESシステム以前には、同様の高励起エネルギーでの光電子分光実験のためのX線を作るために、シンクロトロン光源が使用されてきた。そのような実験は、通常、別の部屋に配置され、危険な放射線レベルのため実験中はアクセス可能でない。したがって、実験の制御は、通常は遠隔で行われる。これらの高励起エネルギーが典型的に使用される他のタイプの機器は、X線回折計の中にある。このタイプの実験は、通常、キャビネットの中に密閉され、すべての器具が収容されて、そのサイズ及び厚さによって実際の放射線保護を形成する。
小型の研究所ベースシステムにとって、放射漏れからの保護のための嵩張って高価な装置、したがってHAXPESシステムの複雑な動作は実行可能でない。実地にアクセスすることなくシステムを制御及び最適化することが可能となるようにすべての動きは電動化されなければならなくなり、いくつかのカメラを設置しなければならないことになる。許容される動きにはいくつかの制限があり、部品の動きが電動化されることになる場合、モータ及びリミットスイッチの非常に複雑なシステムがもたらされることになるので、使用するのが非実用的となり、HAXPESシステム中に設けられる最高12自由度とすると、極めて高価になる可能性が高い。X線光学系における、高い励起エネルギーと必要な高レベルの精度の組合せに起因して、光学系を正しく設定して、最大放射束における正しいエネルギー解像度を達成するために、直接的な手から目の相関関係が必要と考えられる。
したがって、真空チャンバの相対的な動き、動作の簡略さ、光学機器を設定する精度、アクセスしやすさ、及び空間要件に関連するHAXPESシステム設計の難点に対処する必要がある。最後に最も重要なことに、システムは、放射漏れを回避するため関連する安全規則を完全に順守する必要がある。というのは、硬X線光電子分光は、調査中の試料からの光電子を励起するため、高い光子エネルギーのX線を利用するためである。
本出願は、ガリウムを励起して、70kVで動作する電子銃を利用しており、電子銃は、ほとんどの物質に容易に貫通する危険な放射も作り出す。HAXPESの従来システムは、著しく低いエネルギーで動作し、したがって、放射は、何ら大きい問題でなかった。Cr Kαベースシステムで使用される最大30kVの励起エネルギーでは、単なる数ミリメートルの鋼板が放射をブロックする。しかし、70kVの電子により作り出される放射をブロックするため、数ミリメートルではなく数センチメートルの鋼板厚が必要である。
現存する実験技術及び関連機器に関連する上記の問題及び障害の少なくとも一部を緩和することが、本発明の目的である。
この目的は、硬X線光電子分光(HAXPES)システム、特に実験室ベースのシステムであって、
光子ビームを提供するX線管であって、光子ビームは、X線モノクロメータを介して、照射される試料から電子を励起させるように、システムを通るように方向付けられる、X線管を備え、
X線管は、モノクロメータ真空チャンバに接続され、モノクロメータ真空チャンバにおいて、結晶が、ビームを単色化してビームを試料上に集束させるように構成され、
モノクロメータ真空チャンバは、可撓性真空蛇腹を介して分析真空チャンバに接続され、可撓性真空蛇腹は、両方の真空チャンバに固定され、可撓性真空蛇腹の可撓性が、単色化し集束させたビームの正確な位置合わせを可能にし、
照射される試料は、分析真空チャンバの内部で、異なる試料角度での測定を可能にするように少なくとも1つの方向に動くことができるマニピュレータにマウントされ、
分析真空チャンバは、電子エネルギー分析器に接続され、電子エネルギー分析器は、分析真空チャンバに装着されるシステムにおいて、
間隙が、X線源とモノクロメータ真空チャンバとの間に設けられ、間隙には、間隙がX線管からのX線で照射される場合に放射から周囲を遮蔽するように、第1放射トラップが設けられている、硬X線光電子分光(HAXPES)システム、特に実験室ベースのシステムによって達成される。
第1放射トラップ組立体の設計は、X線管とモノクロメータ真空チャンバとの間の相対的な動きにおける最高の可撓性を可能にする一方、X線放射漏れを効果的に防止する。第1放射トラップ組立体の設計によって可能な、第1の動きの主な目的の1つは、束及び解像力の点で、モノクロメータの性能を最適化することである。
第2実施形態によれば、単色化し集束させたビームの正確な位置合わせを可能にするように設計される可撓性真空蛇腹には、可撓性真空蛇腹自体がX線管からのX線で照射されるときに、放射から周囲を遮蔽するように、第2放射トラップ組立体が設けられている。より詳細には、第2放射トラップ組立体の設計によって可能となる第2の動きは、主に、電子エネルギー分析器に対して単色化X線の位置を最適化するように働く。互いに対する部品の動きについての要求は、X線が、システムの2つの別個の部品間の空気間隙を越えることが可能になること、又は、真空である可撓性蛇腹を横切ることが可能になることを含意する。
上で述べた実施形態の両方を組み合わせること、すなわち、1つのシステムに、第1放射トラップ組立体と第2放射トラップ組立体の両方を採用することができる。しかし、代替として、システムは、第1放射トラップ組立体及び第2放射トラップ組立体のいずれかを利用するように設計することができる。
X線管の高い励起電圧及びそれに関連する貫通力のある放射に起因して、真空チャンバの分離には、厳しい問題がある。これは、1次放射場又は2次放射場が叩いた任意の材料は、エネルギーを有するX線がこの媒体を横断するとき、空気そのものと同様に、当該材料自体が放射の発生源として働くことになることに起因する。上述のように、人が受けることになる放射の線量は、放射能機関が設定した安全レベルを容易に上回る可能性があり、すなわち、人間にとって潜在的に害となる。本発明は、効果的な保護を実現することにより、重大で有害なX線放射漏れを適切に制御して回避することが可能となり、一方同時に、正確で信頼できる測定及び実験のための優れた条件を可能にすることでも有利である。
より詳細には、本発明は、空気間隙及び/若しくは真空蛇腹、又はそれらを囲む材料がX線管からの高エネルギーX線で照射されるときに発生する放射から周囲を遮蔽する、小型放射トラップを提供する。同時に、放射トラップは、接続される構成要素の、所望の相対的な動きを可能にする。1次場を有害なレベルよりも抑制するために、放射トラップは、3次放射場(ternary radiation field)により照射される部分が放射トラップをのぞき込む観察者の視線の外側になるように設計される。
本発明による実験室ベースのHAXPESシステムは、9.25keVの光子エネルギーを与える単色微小焦点GaKαX線源を備える。このX線源のエネルギーレベルにより、本発明によるHAXPESシステムは、本技術分野で知られている他の比較可能なあらゆるシステムと差別化される。
さらに、本発明はまた、励起エネルギーが9.25keVである高エネルギーの単色GaのX線源を利用した実験室ベースのHAXPESシステムの設計の改善及び新分野の適用可能性に関する。
効率的で安定なモノクロメータを有する強力なX線管と、広い受光角を有する電子エネルギー分析器の組合せによって、優れた性能がもたらされる。本明細書に記載される分光計の基本的な特徴は、最小エネルギー分解能が465meVである測定結果を提供することができる点である。
バルク試料及びヘテロ構造の試料の測定を含む、科学的関連性の試料から得られたデータは、エネルギー分解能と強度の両方の点で、高品質なデータを集めることができることを示している。
本発明によるHAXPESシステムはさらに、以前はシンクロトロンでのみアクセス可能であった硬X線エネルギー源で集められたデータを送出する。このシステムからの結果は、独立した完全なデータセットを生成することが可能であり、また、たとえば実験室における予備実験を通してエネルギー依存性のシンクロトロン作業をサポートするなど、他の実験のサポートも可能である。実際には、これは、改善したシステムが多用途であり、垂直方向にも水平方向にも適用可能であり、現在及び将来に関連する複数の科学分野で非常に重要となることを意味する。
実験室ベースのHAXPESシステムの正面概略図である。 図1のシステムを描くが、X線管とモノクロメータチャンバとの間の空気間隙を見ることができる、上からの概略透視図である。 第1放射トラップ部品、第2放射トラップ部品、及び第3放射トラップ部品、並びに空気間隙を見ることができる、放射トラップ組立体を水平に切断した断面図である。 追加した溝が見られ、2つの平面が合ったときに放射漏れを防止することを溝が意図する、径方向から見た、放射トラップ組立体の断面図である。 放射壁組立体の第1部品、第2部品、及び第3部品、並びに中間の空気間隙を見ることができる、粒子ビームの光軸に沿った断面図である。 放射トラップが縁部を溶接した可撓性真空蛇腹からの漏れを防止するように設計される、本発明の第2実施形態の断面図である。
図1及び図2はそれぞれ、実験室ベースのHAXPESシステムのプロトタイプの正面概略図及び上面概略図を示し、システムは、ベース100上に戴置される。いくつかの特徴が正面斜視図から最も良好に見られ、いくつかは上面斜視図から最も良好に見られる。示される特徴は、ポンピングシステム2を含み、ポンピングシステム2は、制御システム、放射線安全システム、及び、X線源10の3つの次元での調整を行うためのテーブル8に接続される。X線源は、X線モノクロメータ20を照射し、X線モノクロメータ20から、単色化したX線ビームが試料上に向けられる。試料は、ロードロック30を介して真空システムへと導入されたものである。マニピュレータ35は、XYZ機能及び±180°回転機能を備えるとともに、好ましくは加熱機能も備え、カメラシステム40は、正確な配向及び試料のナビゲーションのために設けられる。上述の各部品が分析真空チャンバ45に接続され、試料は、分析の間、分析真空チャンバ45の中に配置される。電子分析器、好ましくは半球型電子エネルギー分析器タイプの電子分析器が設けられる。X線源のエネルギー分解能をマッチさせるとともにできるだけ多くの光電子信号を集めるためには、非常に大きい受光角を有する半球型電子分析器が好ましい解決策となる。しかしながら、十中八九これらの目的にはエネルギー分解能が不十分と思われる場合であっても、セクタ半球状型や円筒形の鏡分析器、逆電位分析器など他のタイプの分析器も排除することはできない。
図2を特に参照すると、図1のようなシステムが示されるが、上からの視野で描かれており、その視野から、X線管とモノクロメータチャンバとの間の空気間隙の位置を見ることができる。
本発明による実験室ベースのHAXPESシステムは、3つの別個の真空チャンバ、すなわち、X線管、モノクロメータチャンバ、及び分析チャンバからなる。その一部は上で簡単に議論した。半球型電子エネルギー分析器は、好ましくはその入射スリットを水平面に向けて、分析チャンバに取り付けられる。X線管は、モノクロメータチャンバに接続され、モノクロメータチャンバは、分析チャンバに接続される。本質的なシステムパラメータは、真空システム、安全性インターロック、ベークアウト設定、及びモノクロメータ結晶温度のうちの少なくとも1つの調整を可能にする、プログラマブル論理コントローラ(PLC)のユーザインターフェースを通して制御される。
真空システム及びロードロックの設計のより詳細な概要は、真空システムが、ロードロック、分析チャンバ、及びモノクロメータチャンバ上にそれぞれ位置する、3つの別個のターボポンプを備えることを示す。ロードロック及びモノクロメータチャンバは、80Ls−1ターボポンプ(Pfeiffer HiPace 80)を有することができ、分析チャンバは、300Ls−1ターボポンプ(Pfeiffer HiPace 300)を有する。ターボポンプはすべて、1つの6.2m−1オイルフリーバッキングポンプ(Edwards nXDS6i)を共有することができ、自動弁によって分離可能である。この効率的な構成は、ポンプ、弁、及び計器を含む全真空システムのPLC制御を通して可能にされている。加えて、分析チャンバは、チタン製サブリメーションポンプ(VACGEN ST22)を収容することができる。
ロードロックは、<1×10−7mbarの標準移送圧力を有し、この標準移送圧力は、上で例示した真空システム構成によって、通常は30分以内に達成される。ロードロックには、ロードロックから分析真空チャンバへと試料を移送するために使用される直線状磁気結合移送アームが装備されている。ロードロックはまた、当技術分野の科学者によく知られている、Omicron製フラグ型サンプルプレートにマウントされた最大5つの試料を担持できるマルチサンプル格納ホルダを有する。
分析真空チャンバは、ミューメタルから作られ、<5×10−10mbarの基本圧力を有する。試料は、ロードロックから、分析チャンバの4軸マニピュレータ(VACGEN Omniax 200)上に移送可能である。マニピュレータの回転運動によって、微小角入射(grazing incidence)幾何配置など、様々な試料角度での測定が可能になる。半球型電子エネルギー分析器(Scienta Omicron EW4000)が分析チャンバに水平に装着され、入射スリットは、水平に位置合わせされる。
モノクロメータチャンバは、可撓性の蛇腹94を介して分析チャンバに接続されて、単色化X線の正確な位置合わせを可能にする。カプトン(登録商標)窓68、96が、分析チャンバから、モノクロメータの真空容量を分離する。分析チャンバには、限定しないが電荷中和器、スパッタ銃(たとえば、ガスクラスタイオンビーム源)、及び追加X線管(たとえば、単色化AlKα)など、さらなる機器のための余分のポートが装備される。
考えられる限りでは、X線放射を提供するためのX線管は、Ga金属ジェットのアノードをベースとするExcillum MetalJet−D2+ 70kVである。Gaは閉じた金属ジェットループの中で再循環され、電子銃(70kV)によって生成されるスポットサイズが80×20μm、強度250Wの電子ビームが当該Gaに命中する。X線は、次いで単色化され、300mm〜700mmの範囲内、好ましくは550mmのローランド円で湾曲したSi結晶によって、試料上に集束される。結晶は、高スペクトル分解能や高強度、長期安定性といった最適な性能を与えるために、一定の高い温度に保たれる。
セットアップ全体が光学テーブルに装着され、予め位置合わせされ得る。光学テーブルは、有利には、x、y、及びzに完全に調整可能である。この動きの自由度は、分析器の視野に対してX線スポットを正確に位置合わせするために必要である。
この実験のセットアップで使用される上述のScienta Omicron EW4000半球型電子エネルギー分析器は、12keVの最大測定可能運動エネルギーを有する。このScienta Omicron EW4000半球型電子エネルギー分析器は、60°の大きな受光角を有し、高い測定強度を与える。半球の半径は200mmであり、作動距離は40mmである。2eV〜1000eVの広範囲にわたるパスエネルギーが利用可能であり、通常は10eV〜500eVのエネルギーが使用される。半球の入射スリットは、試料上のX線のフットプリントに対して水平であり、最大強度を与える。分析器は、寸法0.1mm〜4mmにわたる、9つの真っ直ぐな入射スリットをさらに備えることができる。2D検出器セットアップは、マルチチャネルプレート(MCP)、蛍光スクリーン、及びCCDカメラからなる。検出器は、パスエネルギーの9.1%を同時にカバーする。
上述の全構成要素、全設定、及び全実験構成は、実用が想定可能なものであり、これらは実際に機能することがわかっているが、単に例示として与えられている。これらのいずれも不変とされる必要はなく、各構成要素及び設定は、本発明のシステム又はその機能性に悪影響をおよぼすことなく、場合によって調整又は交換が可能であることを理解されたい。
エネルギー分解能、X線のスポットサイズ対強度、X線の電力対強度、及び安定性に関するシステム性能が十二分に示された。システム性能及び科学的用途の概要についてのより徹底的な議論については、さらにRegoutzらのReview of Scientific Instruments,89,073105(2018)を参照されたい。
図3は、放射トラップ組立体を水平に切断した断面図であり、第1放射トラップ壁部品60、第2放射トラップ壁部品62、及び第3放射トラップ壁部品64、並びに空気間隙66が示されている。図3は、本発明にしたがった放射トラップ組立体の第1実施形態に関係し、当該実施形態は、空気間隙を特徴とする。
合計で3つの部品が放射トラップを形成する。第1放射壁部品60はX線管10上にあり、真空容器壁のタングステン合金部84にいくつかのねじを介して装着される放射トラップの、X線管の出口側に配置される。第1放射壁部品の材料は、X線管から放出される最もエネルギーの高い放射をブロックするのに十分な厚さの真鍮(SS5170)である。第2放射壁部品62は銅(SS5011)から作られ、第3放射壁部品64は、モノクロメータ本体70と同様に、ステンレス鋼(AISI 304)から作られ、ここでも、最もエネルギーの高い放射をブロックするのに十分な材料厚である。第2放射壁部品と第3放射壁部品の両方は、モノクロメータの入口側に配置され、ねじを使用してモノクロメータ本体にしっかりと固定される。第3放射壁部品は、この第3部品が取り除かれた場合にX線管をオフにするマイクロスイッチを使用して、定位置にあることをインターロックシステムにより監視される。第2部品は、真空システムの一部であるとともにインターロックシステムの一部でもあり、モノクロメータがベントされる場合にX線がオフにされる。
放射トラップは、第1放射壁部品60がトラップの第2放射壁部品62及び第3放射壁部品64へとドッキングされて組み立てられ、これにより、空気間隙中の気体分子、カプトン窓68、又はトラップ自体の囲む材料を叩くことにより発生した放射(すなわち、2次又はより高次の放射場)が逃れられないような迷路を構成する。トラップが許容する最大の動きは、3つの次元で独立に約10mmであるが、必要に応じて、それよりも容易に拡張することができる。トラップの設計において、トラップ中の部品の最も端の位置が考慮されるので、X線源の安全な動作が可能になる。トラップ自体は、最大許容を越えるビーム方向に垂直な動きを許容しないが、構成する部品がぶつかるために、依然として観察者は視線の外のままとなる。確実にトラップが(ビーム経路に沿った方向に)引き離されないようにするために、X線管に取り付けられてトラップをモノクロメータ本体に繋げる引っ張りワイヤが存在する。X線管が引っ張られてモノクロメータタンクから過度に離れた場合には、引っ張りワイヤが解放され、インターロックシステムを介して、管を遮断する。
図4は、別の角度からの放射トラップの断面図であり、追加の溝86がねじ80、82の間に示されており、これらの溝は、2つの平面60、84が合ったときに放射漏れを防止するためのものである。一般に、機械加工した金属部品の2つの部片を接触させる場合、部品の製造に高精度のCNC機械が使用されるという事実にもかかわらず、部品間に狭い間隙が形成される場合がある。設計において、これらの領域からの漏れを回避するために、機械加工される部品の一方に溝が導入され、当該溝に整合する隆起部分が隣接する他方に導入される。放射トラップ組立体の第2部品は、モノクロメータ本体に機械加工された凹部に適合してX線を効果的にブロックするように僅かに修正された設計を有する。
図5は、粒子ビーム軸から見た放射トラップ組立体の断面図である。図5は、放射トラップを構成する3つの部品間の空気間隙を示す。第1部品60は、トラップの第2部品62及び第3部品64によって形成される空隙に挿入される。カプトン窓68がモノクロメータタンクを密封する。
図6は、放射トラップ組立体の第2実施形態を開示する。この実施形態は、可撓性蛇腹94を特徴とする。第2放射トラップの放射壁部品90は真鍮(SS5170)から作られ、一方、それが対合する放射トラップ組立体の部分は、モノクロメータタンク70に一体化される。このことが、さらなる小型の設計を可能にする。ここには、放射の発生源として働き得る蛇腹94自体、カプトン窓96、及び蛇腹フランジ92(AISI304)の内面がある。蛇腹は、ねじによってモノクロメータタンクに固定され、第1実施形態にしたがった、すなわち第1放射トラップにしたがった設計のように、真空基準を介してインターロックされる。同じタイプの溝98が使用されて、平面間の狭い間隙から逃れる放射をブロックする。第2放射トラップをモノクロメータ出口ポートに適合させる理由は、縁部を溶接した蛇腹は、モノクロメータと分析真空チャンバ45の間の必要な動きを可能にするため十分薄くなければならないが、このことは、必然的に最高エネルギーの放射が材料を通過できることを意味するためである。トラップの設計によって、3次元のすべての次元で独立に、同じ約10mm、又は必要な場合は10mm以上の動きが可能になる。したがって、すべての露出面が視線の外にあるため、3次場などのより下位の放射に観察者がさらされる可能性がない。
本発明の代替実施形態によれば、X線源とモノクロメータ真空チャンバとの間の間隙と、間隙が照射される際の放射から周囲を遮蔽するための第1放射トラップとが両方とも筐体によって取り囲まれる。この筐体は、間隙を囲む周囲の気体を封止するようにさらに構成される。特定の用途の必要性に応じて、気体は、空気、窒素、アルゴン、ヘリウム、又は他の希ガスなどといった任意の気体であってよい。気体の状態は、やはり用途の必要性に応じて、減圧又は加圧される。以下の実施形態のいずれかにしたがって、第1放射トラップと第2放射トラップのいずれか、又は両方が封止に好適である。
周りの大気圧より低い圧力、真空ポンプによって得られる圧力を有するガスが使用される場合には、ガス粒子とX線との間の衝突数が減ること、ひいてはX線放射の吸収、特に低エネルギーのX線放射の吸収が少なくなることが期待され得る。また、実験機器の汚染、特にカプトン(登録商標)窓の汚染が抑制される。したがって、窓の寿命が延びることが期待され、このことは、少なくともシステムについてのサービス及びメンテナンスの必要性が減少する点で有利である。また、これにより、カプトン(登録商標)窓を封止するのに必要な厚さが潜在的に減るという追加の利点も得られる。これは、真空チャンバと間隙及び放射トラップを封止するハウジングとの圧力差によって、窓が内側に破裂するのを回避するために対応する材料厚が必要となるためである。厚さの減少によって、吸収が少なくなり、ひいては潜在的にX線放射束が高くなるという利点が与えられる。あるいは、圧力差がより小さい場合、様々な強度及び透過特性を有する他のX線窓材料を検討することができる。これは、特に低いエネルギーのX線放射範囲で有利となる場合がある。
一方、周りの大気圧より高い圧力、加圧ポンプによって得られる圧力が使用される場合、ガスは、いわゆるパージによってハウジングの中に導入され得る。これにより、これまでのガスが導入されたガスによって置き換えられる。これは、不活性ガスとして窒素で空気を置き換える場合に有利であり得る。より高い圧力によって、ガスを導入前にフィルタ処理するためにフィルタ構成を使用することも可能になる。これにより、汚染が抑制され得る。
さらに別の実施形態として、ガス圧力は、周りの空気、すなわちハウジングの外側の空気と同じ又は同様であってもよい。
代替の設計は、蛇腹に薄く可撓性のPb箔を固定すること又は間隙を囲むことを含むが、Pbの使用は、Pbが有毒であって、素肌に触れてはならないために禁止される。設計にこの材料を使用し、人間がさらされる可能性がある場合、強い規制要求が施行されている。これの変形形態は、Pb粒子が組み込まれたゴムを使用することであるが、十分な厚さを有するマットが適用されなければならず、したがって動きが妨げられる。これは、薄いPb箔の場合にも関連する。部品の動きを可能にするために、これらの保護カバー(Pb箔又はPbゴム)を取り外さなければならず、このプロセスでは放射が必然的に周囲に漏れることになる。
しかし、本発明の最後の代替実施形態として、関連する規制要求に適合するために、相対的な動きを扱うのに十分可撓性であり、同時にX線放射を吸収するPbゴムシートを使用して蛇腹が設計される。
2 ポンピングシステム
8 テーブル
10 X線管
20 X線モノクロメータ
30 ロードロック
35 マニピュレータ
40 カメラシステム
45 分析真空チャンバ
50 電子エネルギー分析器
60 第1放射トラップ壁部品
62 第2放射トラップ壁部品
64 第3放射トラップ壁部品
66 空気間隙
68 カプトン窓
70 モノクロメータ真空チャンバ、モノクロメータ本体
80 ねじ
82 ねじ
84 タングステン合金部
86 溝
90 第2放射トラップの放射壁部品
92 蛇腹フランジ
94 可撓性真空蛇腹
96 カプトン窓
98 溝
100 ベース、硬X線光電子分光(HAXPES)システム

Claims (19)

  1. 硬X線光電子分光(HAXPES)システム(100)、特に実験室ベースのシステムであって、
    光子ビームを提供するX線管(10)であって、前記光子ビームは、X線モノクロメータ(20)を介して、照射される試料から電子を励起させるように、前記システムを通るように方向付けられる、X線管(10)を備え、
    前記X線管は、モノクロメータ真空チャンバ(70)に接続され、前記モノクロメータ真空チャンバ(70)において、結晶が、前記光子ビームを単色化して前記光子ビームを前記試料上に集束させるように構成され、
    前記モノクロメータ真空チャンバ(70)は、可撓性真空蛇腹(94)を介して分析真空チャンバ(45)に接続され、前記可撓性真空蛇腹(94)は、両方の真空チャンバ(45、70)に固定され、前記可撓性真空蛇腹の可撓性が、前記単色化し集束させたビームの正確な位置合わせを可能にし、
    前記照射される試料は、前記分析真空チャンバの内部で、異なる試料角度での測定を可能にするように少なくとも1つの方向に動くことができるマニピュレータ(35)にマウントされ、
    前記分析真空チャンバは、電子エネルギー分析器(50)に接続され、前記電子エネルギー分析器(50)は、前記分析真空チャンバに装着され、
    間隙(66)が、X線源と前記モノクロメータ真空チャンバとの間に設けられ、前記間隙には、前記間隙が前記X線管からのX線で照射される場合に放射から周囲を遮蔽するように、第1放射トラップ(60)が設けられている、硬X線光電子分光(HAXPES)システム(100)、特に実験室ベースのシステム。
  2. 前記単色化し集束させたビームの正確な位置合わせを可能にする前記可撓性真空蛇腹には、前記可撓性真空蛇腹又は前記可撓性真空蛇腹を囲む材料が前記X線源からのX線で照射されるときに、前記放射から周囲を遮蔽するように、第2放射トラップ(90)が設けられている、請求項1に記載のシステム。
  3. 前記第1放射トラップ及び前記第2放射トラップは、3次元のすべての次元で独立に、3mm〜20mm、特に少なくとも10mmの動きが可能であるように配置されている、請求項1又は2に記載のシステム。
  4. 前記第1放射トラップ(60)及び前記第2放射トラップ(90)は、前記X線源の3次放射場により照射される部分が前記放射トラップをのぞき込む観察者の視線の中にないように配置されている、請求項1又は2に記載のシステム。
  5. 前記間隙は筐体によって取り囲まれ、前記筐体は前記間隙を囲む気体を封止するように構成され、前記気体は空気、窒素、アルゴン、又はヘリウムのいずれかであり、前記気体の圧力は、
    真空ポンプによって得ることができる、周囲の気圧より低い圧力となるように、
    前記気体がフィルタ処理される加圧ポンプによって得ることができる、周囲の気圧より高い圧力となるように、又は
    周囲の気圧とほぼ等しい圧力となるように、
    制御可能である、請求項1に記載のシステム。
  6. ロードロックチャンバが設けられ、最小限のベントのみで前記分析真空チャンバへの手動アクセスが可能になるように、前記ロードロックチャンバから前記分析真空チャンバ(30)中の前記試料への入口が提供される、請求項1に記載のシステム。
  7. 前記第1放射トラップは、
    好ましくは真鍮から作られ、前記X線管から放出される最もエネルギーの高い放射をブロックするのに十分な厚さを有し、前記X線管の真空容器壁(10)の一部に取り付け可能な、第1放射壁部品(60)と、
    好ましくはCuから作られ、前記X線管から放出される最もエネルギーの高い放射をブロックするのに十分な厚さを有し、モノクロメータ本体(70)に固定される、第2放射壁部品(62)と、
    好ましくはステンレス鋼から作られ、前記X線管から放出される最もエネルギーの高い放射をブロックするのに十分な厚さを有し、前記第2部品が前記モノクロメータ本体(70)に固定される、第3放射壁部品(64)と
    を備える、請求項1に記載のシステム。
  8. 前記第3放射壁部品は、インターロックシステム(図示せず)に接続され、前記インターロックシステムは、前記第3放射壁部品が正しい位置にあることを監視するように構成され、前記第3放射壁部品が定位置から動いた場合、前記インターロックシステムが前記X線源をオフにする、請求項7に記載のシステム。
  9. 前記インターロックシステムは、少なくとも1つのマイクロスイッチを使用して、前記X線源をオンオフするように構成されている、請求項8に記載のシステム。
  10. 前記第2放射壁部品は、前記モノクロメータ真空チャンバと一体化して配置され、前記モノクロメータ真空チャンバは、インターロックシステムに接続され、これにより、前記モノクロメータ真空チャンバのベントが行われると、前記インターロックシステムが作動する結果、前記X線源がオフになる、請求項7に記載のシステム。
  11. 前記第2放射トラップには、
    好ましくは真鍮から作られ、前記X線源から放出される最もエネルギーの高い放射をブロックするのに十分な厚さを有する、出口放射壁部品(90)が設けられており、
    前記出口放射壁部品は、前記分析真空チャンバの壁に取り付け可能であり、前記出口放射壁部品が対合する前記放射トラップの入口放射壁部品は、前記モノクロメータ真空チャンバの壁に一体化されている、請求項2に記載のシステム。
  12. 前記入口放射壁部品及び前記出口放射壁部品の少なくとも一方における溝が、平面間の狭い間隙から逃れる放射をブロックするように設けられている、請求項11に記載のシステム。
  13. 前記出口放射壁部品は、モノクロメータ出口ポートに嵌合されている、請求項12に記載のシステム。
  14. 前記結晶は、300mm〜700mm、好ましくは550mmのローランド円をなす半径を有する、湾曲したSi結晶である、請求項1に記載のシステム。
  15. 前記電子エネルギー分析器は、半球型電子エネルギー分析器タイプのものである、請求項1に記載のシステム。
  16. 半球型の前記電子エネルギー分析器は、半球型の前記電子エネルギー分析器の入射スリットが前記試料上のX線のフットプリントに対して本質的に水平に位置合わせされるように、前記分析真空チャンバに装着されている、請求項15に記載のシステム。
  17. 前記X線源の光子エネルギーが9.25keVであり、Ga合金からの特性Kα放射から生じる、請求項1に記載のシステム。
  18. 前記可撓性真空蛇腹は、前記X線モノクロメータと前記分析真空チャンバの間の相対的な動きを可能にするほど十分な可撓性を有するPbゴムシートを使用して設計されている、請求項1から17のいずれか一項に記載のシステム。
  19. 前記X線管は、60kV超、好ましくは少なくとも70kVのエネルギーレベルに、液体ガリウムを励起する電子銃を備える、請求項1から18のいずれか一項に記載のシステム。
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