JPH06313757A - Exafs測定装置 - Google Patents

Exafs測定装置

Info

Publication number
JPH06313757A
JPH06313757A JP5054853A JP5485393A JPH06313757A JP H06313757 A JPH06313757 A JP H06313757A JP 5054853 A JP5054853 A JP 5054853A JP 5485393 A JP5485393 A JP 5485393A JP H06313757 A JPH06313757 A JP H06313757A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
monochromator
ray
ray source
light
slit
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP5054853A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3245475B2 (ja
Inventor
Noboru Osawa
登 大沢
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Rigaku Denki Co Ltd
Rigaku Corp
Original Assignee
Rigaku Denki Co Ltd
Rigaku Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Rigaku Denki Co Ltd, Rigaku Corp filed Critical Rigaku Denki Co Ltd
Priority to JP05485393A priority Critical patent/JP3245475B2/ja
Publication of JPH06313757A publication Critical patent/JPH06313757A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3245475B2 publication Critical patent/JP3245475B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Analysing Materials By The Use Of Radiation (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 構造が簡単で、構成部品の動きが簡素化され
たEXAFS測定装置を提供する。 【構成】 互いに直交する2つのガイドレール6及び7
を固定設置する。モノクロメータ2及びローラ8から成
るユニット9並びに中心軸10を、パルスモータ11に
よって回転駆動される送りネジ12によって駆動し、互
いに一定間隔を保持した状態でガイドレール6に沿って
垂直方向へ直進平行移動させる。X線源1及び受光スリ
ット3は、中心軸10に連結されたリンク22及び23
の働きにより、ガイドレール7に沿って水平方向へ直進
移動する。このとき、常にローラ8に当接して傾動する
ガイドバー17,20の働きにより、X線源1及び受光
スリット3が常にモノクロメータ2の方向を向くように
軸線L1,L2を中心として回転する。直進駆動源はパ
ルスモータ11及びネジ12の一組だけである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、試料に関するX線吸収
スペクトルに現れるスペクトル振動構造、特にEXAF
S(イグザフス)を測定することによって試料の構造解
析を行うEXAFS測定装置に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、試料に照射するX線のエネルギ
を徐々に変えてゆき、その各々のエネルギ値について、
試料に入射するX線強度(I0 CPS )とその試料を透過
するX線強度(I CPS)との比(I0/I)を求め、μ=
log e (I0/I)を算出してそれをグラフ上にプロ
ットすると、図6に示すようなX線吸収スペクトルが得
られる。なお、CPS は単位時間あたりのX線カウント値
である。このX線吸収スペクトルにおいて、吸収端Aよ
り高エネルギ側50eV程度の狭い領域に現れる吸収端
微細構造は、通常、ザーネス(XANES: X-RAY Absorptio
n Near Edge Structure )と呼ばれている。また、ザー
ネスよりも高エネルギー側へ1000eV程度の広い領
域に現れるX線強度比、すなわち吸収係数の振動構造
は、イグザフス(EXAFS: Extended X-RAY Absorption F
ine Structure )と呼ばれている。
【0003】これらザーネス及びイグザフスには、吸収
原子とそのまわりの原子との間の化学結合、分子の立体
構造、原子間距離、あるいは配位等に関する情報が含ま
れている。よって、未知試料について図6に示すような
X線吸収スペクトルを求めれば、それに基づいてその未
知試料の構造解析を行うことができる。上記のEXAF
S測定装置は、特にイグザフスに基づいて試料の構造解
析を行うものであり、例えば、試料を透過するX線のエ
ネルギすなわちX線の波長を変化させながら、試料を透
過する前のX線強度と透過した後のX線強度との比を、
個々のエネルギ値について求める。
【0004】この種のEXAFS測定装置として、結晶
モノクロメータを図7に示すようなX線分光装置によっ
て移動させるようにしたものが知られている。この分光
装置は、X線源1と結晶モノクロメータ2と受光スリッ
ト3とを常に一定半径のローランド円L上に位置させな
がら、受光スリット3に到達するX線の波長すなわちエ
ネルギ値を変化させる。
【0005】この分光装置では、直交する2つのガイド
ロッド53及び54にそれぞれスライダ55及び56を
滑り移動可能に取り付けてある。2つのスライダ55、
56には、長さ2Rの第1リンク57の両端が回転自在
に接続されている。スライダ56にはアーム58が回転
自在に接続され、その回転中心は、スライダ56と第1
リンク57との回転中心と一致している。アーム58に
固定したガイドロッド59の上にスライダ60が滑り移
動可能に設けてある。第1リンク57の中点Oには長さ
R(すなわち、第1リンク57の1/2の長さ)の第2
リンク61の一端が回転自在に接続されており、この第
2リンク61の他端にスライダ60が回転可能に接続さ
れている。モノクロメータ側のスライダ56は、パルス
モータ62によって回転駆動される送りネジ63に噛み
合っており、スリット側のスライダ60はパルスモータ
64によって回転駆動される送りネジ65に噛み合って
いる。
【0006】X線源1は、2つのガイドロッド53及び
54が交わる位置に固定配置されている。ガイドロッド
53,54及びX線源1は、空間的に静止した状態にあ
る。結晶モノクロメータ2は、その中心が第1リンク5
7とスライダ56の接続点Pに一致するように配置さ
れ、そして第1リンク57に固定されている。第1リン
ク57の中点Oは、ローランド円Lの中心となる。結晶
モノクロメータ2のX線反射面はローランド円Lに沿う
ように湾曲している。受光スリット3は、その中心が第
2リンク61とスライダ60との接続点Qに一致するよ
うに配置され、そしてスライダ60に固定されている。
受光スリット3の右側には、測定対象である試料4及び
X線カウンタ5が設けられている。これらはいずれもス
ライダ60に固定されている。
【0007】X線源1からモノクロメータ2の中心Pま
での距離はR1であり、モノクロメータ2の中心Pから
受光スリット3の中心Qまでの距離はR2である。この
分光装置は、R1とR2とが常に等しくなるようにパル
スモータ62及び64を連動制御する。そして、R1,
R2の値を変化させることによって、結晶モノクロメー
タ2に入射するX線の入射角が変化し、これによって受
光スリット3に到達するX線の波長すなわちエネルギが
変化する。R1,R2を変化させると、ローランド円L
の中心Oは空間上で移動するが、ローランド円Lの半径
Rは一定である。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】上記従来のEXAFS
測定装置は、直進駆動系が2つ必要であったため装置全
体の構造が複雑になり、製造コストが高かった。しか
も、各構成部材の動きが複雑に関連し合っているので、
X線光学系の位置精度を正確に維持するのが難しかっ
た。本発明は、この問題点を解消するためになされたも
のであって、構造が簡単で、構成部品の動きが簡素化さ
れたEXAFS測定装置を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め、請求項1のEXAFS測定装置は、モノクロメータ
及びリンク中心軸を直進平行移動するようにガイドする
第1ガイド手段と、X線源及び受光スリットをモノクロ
メータの直進移動方向に対して直角の方向へ直進移動す
るようにガイドすると共にそれらを回転自在に支持する
第2ガイド手段と、リンク中心軸とX線源とを連結する
と共にリンク中心軸及びX線源の両方に回転自在に接続
されたX線源用補助リンクと、リンク中心軸と受光スリ
ットとを連結すると共にリンク中心軸及び受光スリット
の両方に回転自在に接続されたスリット用補助リンク
と、モノクロメータ及びリンク中心軸を互いに一定間隔
を保持した状態で直進駆動するモノクロメータ駆動手段
と、X線源から出たX線が常にモノクロメータへ向かう
ようにモノクロメータの直進移動に応じてX線源を回転
させるX線源回転手段と、モノクロメータで回折したX
線が常に受光スリットに受け取られるように受光スリッ
トを回転させるスリット回転手段とを有することを特徴
としている。
【0010】また、請求項4記載のEXAFS測定装置
は、モノクロメータ及びリンク中心軸を直進平行移動す
るようにガイドする第1ガイド手段と、X線源又は受光
スリットのいずれか一方をモノクロメータの直進移動方
向に対して直角の方向へ直進移動するようにガイドする
と共にそのX線源又は受光スリットを回転自在に支持す
る第2ガイド手段と、第1ガイド手段をモノクロメータ
の直進移動方向に対して直角の方向へ平行移動するよう
にガイドする第3ガイド手段と、リンク中心軸とX線源
とを連結していてリンク中心軸及びX線源の両方に回転
自在に接続されたX線源用補助リンクと、リンク中心軸
と受光スリットとを連結していてリンク中心軸及び受光
スリットの両方に回転自在に接続されたスリット用補助
リンクと、モノクロメータ及びリンク中心軸を互いに一
定間隔を保持した状態でを直進駆動するモノクロメータ
駆動手段と、X線源から出たX線が常にモノクロメータ
へ向かうようにモノクロメータの直進移動に応じてX線
源を回転させるX線源回転手段と、モノクロメータで回
折したX線が常に受光スリットに受け取られるように受
光スリットを回転させるスリット回転手段とを有するこ
とを特徴としている。
【0011】
【作用】上記の各EXAFS測定装置では、モノクロメ
ータを直進平行移動させるための駆動系が唯一の直進駆
動源として用いられるだけである。従って、装置全体の
構造が簡単になって組立製造が簡単にできる。また、互
いに直交する第1及び第2のガイド手段を強固に構築す
るだけで、X線源、モノクロメータ、受光スリット等の
X線光学要素を安定して移動させることができる。さら
に、それらのX線光学要素の動き自体も簡素化される。
【0012】
【実施例】図1は、本発明に係るEXAFS測定装置の
一実施例を示している。このEXAFS測定装置は、垂
直上下方向に延びる第1ガイドレール6と、第1ガイド
レール6に直交して水平方向に設けられた第2ガイドレ
ール7とを有している。これらのガイドレール6,7
は、図示しない支持板によって位置不動に固定支持され
ている。
【0013】第1ガイドレール6は、湾曲結晶モノクロ
メータ2及びそれと一体なローラ8から成るモノクロメ
ータユニット9並びにリンク中心軸10をガイドする。
第1ガイドレール6の奥側には、パルスモータ11によ
って回転駆動される送りネジ12が配設されている。モ
ノクロメータユニット9及びリンク中心軸10は、いず
れも送りネジ12にネジ嵌合しており、その送りネジ1
2がパルスモータ11によって駆動されて回転すると
き、互いに一定の間隔を維持した状態で第1ガイドレー
ル6によってガイドされながら矢印Bで示すように垂直
上下方向へ直進平行移動する。
【0014】今、X線源1を通って紙面垂直方向に延び
る軸線を符号L1で示し、また、受光スリット3のX線
受光点を通って紙面垂直方向に延びる軸線を符号L2で
示すことにする。第2ガイドレール7は、その左側にお
いて、X線源1及び発散スリット15を備えたX線管1
3を軸線L1のまわりに回転自在に支持している。ま
た、その右側において、受光スリット3を固定状態で支
持する受光ユニット台14を軸線L2のまわりに回転自
在に支持している。また、第2ガイドレール7は、X線
管13及び受光ユニット台14を矢印Cで示すように、
水平方向すなわちモノクロメータ2の移動方向Bに対し
て直角の方向に往復直進移動するようにガイドする。
【0015】受光スリット台14の上には、受光スリッ
ト3以外に、測定対象である試料4、その試料4に入射
するX線の強度を測定するイオンチャンバ16、そして
試料4を透過、実施例の場合は蛍光反射したX線の強度
を測定するX線カウンタ5がそれぞれ固定設置されてい
る。
【0016】X線管13の回転中心である軸線L1に
は、金属又は合成樹脂等の硬質材料によって形成された
真直で長い板状体であるX線入射ガイドバー17が回転
自在に取り付けられている。このガイドバー17とX線
管13との間にはバネ等の弾性力付勢手段(図示せず)
が設けられていて、この弾性力付勢手段の働きによりガ
イドバー17はX線管13に対して反時計方向へ回転す
るよう弾性的に付勢され、そしてX線管13から突出す
るブラケット18にネジ止めされた止めネジ19の先端
に圧力下で当接している。また、ガイドバー17の下面
はモノクロメータユニット9内のローラ8の外周側面に
自重又はバネ力により圧力下で当接している。
【0017】受光ユニット台14の回転中心である軸線
L2には、入射X線ガイドバー17と同一材質及び同一
形状の受光X線ガイドバー20が回転自在に取り付けら
れている。このガイドバー20も、入射X線ガイドバー
17に関する構成と同じ構成により、モノクロメータユ
ニット9内のローラ8の外周表面に自重による圧力下で
当接している。
【0018】送りネジ12によって駆動されて直進平行
移動するリンク中心軸10には、X線源用補助リンク2
2及びスリット用補助リンク23の2本の直状リンクが
いずれもリンク中心軸10に対して回転自在に接続され
ている。X線源用補助リンク22の他端はX線管13の
回転軸線L1に回転自在に接続され、スリット用補助リ
ンク23の他端は受光ユニット台14の回転軸線L2に
回転自在に接続されている。2本のリンク22及び23
の長さは等しく形成され、さらにその長さは、モノクロ
メータ2のX線回折点とリンク中心軸10の中心点との
間の距離に等しく設定されている。この結果、X線源
1、モノクロメータ2のX線回折点、そして受光スリッ
ト3のX線受光点の各点は、1つのローランド円Lの上
に位置する。これらの各点がローランド円Lの上に位置
するという条件は、モノクロメータユニット9及びリン
ク中心軸10が送りネジ12によって駆動されて垂直上
下方向のどの位置へ直進移動する場合にも常に維持され
る。
【0019】以下、上記構成より成るEXAFS測定装
置についてその動作を説明する。
【0020】まず、個々の止めネジ19を適宜回すこと
によってX線管13及び受光ユニット台14をそれぞれ
入射X線ガイドバー17及び受光X線ガイドバー20に
対して相対的に微回転させる。この微回転により、X線
源1から発生したX線ビームが正確にモノクロメータ2
に入射し、さらにモノクロメータ2で回折したX線ビー
ムが正確に受光スリット3に集束するように、いわゆる
X線の光軸調整を行う。
【0021】光軸調整の完了後、制御装置21からパル
スモータ11へパルス信号が送られてそのパルスモータ
11が作動し、送りネジ12が回転する。この回転によ
り、モノクロメータ2及びリンク中心軸10が一定間隔
を維持した状態で第1ガイドレール6に沿って垂直上下
方向へ平行移動する。そしてこのとき、リンク中心軸1
0の上下移動に応じて2本のリンク22,23がリンク
中心軸10に対して回転揺動し、その結果、X線管13
及び受光ユニット台14が第2ガイドレール7によって
ガイドされながら水平方向に矢印Cのように平行移動す
る。
【0022】以上の動作を、X線源1、モノクロメータ
2及び受光スリット3から成るX線光学系に関して見て
みると、図2に示すように、X線源1から放射されて発
散スリット15(図1参照)で発散角を制限されてモノ
クロメータ2に入射するX線ビームの入射角が時々刻
々、変化する。図2では、入射角2θが34゜、60
゜、そして120゜に変化する状態を示してある。この
ようにモノクロメータ2に入射するX線の入射角が種々
に変化する場合、X線源1、モノクロメータ2及び受光
スリット3は常にローランド円L上に位置し、しかも入
射X線ガイドバー17及び受光X線ガイドバー20の傾
斜角度がモノクロメータユニット9内のローラ8の上下
移動に追従して変化する。各ガイドバー17,20の傾
斜角度変化により、それらと一体であるX線管13及び
受光スリット3は常にモノクロメータ2の方向を向くよ
うにそれぞれ軸線L1及びL2を中心として回転する。
【0023】以上の結果、モノクロメータ2に対するX
線の入射角が変化することにより、そのモノクロメータ
2から回折X線として取り出されるX線の波長すなわち
エネルギ値が希望する種々の値に変化し、それら個々の
X線が受光スリット3に集光し、そのスリットを通過し
て試料4に照射される。受光ユニット台14上に置かれ
たイオンチャンバ16は、上記のようにエネルギ値が変
化するX線に関して試料4に入射する前のX線強度値
(I0 )を個々のエネルギ値に対して個別に測定し、そ
の測定結果を演算装置24に電気信号として送る。一
方、試料4で蛍光反射、すなわち透過したX線はX線カ
ウンタ5に取り込まれてその透過後強度(I)が測定さ
れ、その測定結果が電気信号として演算装置24へ送ら
れる。演算装置24は試料4に入射するX線の各エネル
ギ値ごとにI0 /Iを演算し、その演算結果をCRT等
の表示装置25に向けて出力する。この結果、表示装置
25に図6に示したような各X線エネルギ値に対するX
線吸収スペクトルが得られる。
【0024】図3は、本発明に係るEXAFS測定装置
の他の実施例を示している。この実施例が図1に示した
先の実施例と異なる点は、モノクロメータ2の上下方向
直進移動に追従させてX線源1を回転させるX線源回転
手段としてパルスモータ26を使用し、さらに受光スリ
ット台14を回転させるスリット回転手段としてパルス
モータ27を使用したことである。これらのパルスモー
タ26,27は、いずれも、制御装置21からの指令に
基づいて作動するようになっている。X線源1側のパル
スモータ26は、図1におけるローラ8及びそれに当接
する入射X線ガイドバー17から成る回転駆動機構に代
えて用いられ、受光スリット3側のパルスモータ27
は、ローラ8及びそれに当接する受光X線ガイドバー2
0から成る回転駆動機構に代えて用いられる。
【0025】制御装置21は、モノクロメータ2を上下
平行移動させるためのパルスモータ11へ供給するパル
ス信号に基づいてモノクロメータ2の位置を判定し、そ
の位置情報に基づいてパルスモータ26及び27の作動
を適宜に制御して、X線源1及び受光スリット3が常に
その判定されたモノクロメータ位置を向くようにX線管
13及び受光ユニット台14を適宜の角度だけ回転させ
る。なお、パルスモータ26及び27は、回転角度制御
が可能な他の任意の形式のモータ、例えばサーボモータ
によって代替できる。
【0026】図4は本発明に係るEXAFS測定装置の
さらに他の実施例を示している。図1に示した第1の実
施例では、モノクロメータ2が上下方向へ平行移動し、
それに追従してX線管13及び受光スリット3の両方が
水平移動及び軸線L1又はL2のまわりに回転するよう
に構成した。しかしながら場合によっては、X線管13
の重量がかなり大きくなることから、X線管13は水平
移動させないようにしたいことがある。図4に示した実
施例は、そのような要求に応えるためのものであって、
X線管13は軸線L1のまわりに回転するだけで水平方
向の直進移動はしないように固定されている。そして、
第2ガイドレール7は受光ユニット台14を矢印Cのよ
うに水平移動するようにガイドし、さらに第2ガイドレ
ール7の上を自由に滑り移動できる第3ガイド手段とし
てのスライダ28を設け、そのスライダ28によって第
1ガイドレール6、送りネジ12及びパルスモータ11
を一体に支持している。
【0027】本実施例によれば、X線管13はモノクロ
メータ2の上下方向への平行移動に追従して軸線L1の
まわりに回転するだけであり、水平移動は行わない。よ
って、大重量のX線管13を適用することが可能とな
る。
【0028】図5は本発明に係るEXAFS測定装置の
さらに他の実施例を示している。この実施例が図1に示
した第1の実施例と異なる点は、モノクロメータ2を気
密に包囲する金属製又は硬質樹脂製の結晶室29と、X
線源1から出て受光スリット3へ到るX線光路に沿って
設けられた真空用ベロー30とを設けたことである。周
知の通りX線ビームのまわりに空気が存在するとX線が
空気散乱して信頼性の高い正確な測定ができない場合が
ある。本実施例のように真空用ベロー30及び結晶室2
9によってX線光路を気密に保持し、その内部を真空引
きすれば、そのX線光路を真空に保持してX線の散乱を
防止することができる。
【0029】図7に示した従来のEXAFS測定装置で
は、モノクロメータ2、受光スリット3等のX線光学系
の動きが複雑であったため、そのX線光学系のまわりを
真空用ベローで包囲することが難しかった。これに対
し、本実施例ではX線光学系の動きが簡素化されている
ので真空用ベロー30及び結晶室29を設けた場合で
も、何等の支障なくX線回折測定を行うことができる。
【0030】以上、好ましいいくつかの実施例をあげて
本発明を説明したが、本発明はそれらの実施例に限定さ
れるものではない。
【0031】例えば、図1その他に示したEXAFS測
定装置は、試料4からの蛍光X線を検出する形式のEX
AFS測定装置を例示した。この形式のEXAFS測定
装置は、試料4が液体等の流動体であって、それを水平
に置かなければならないといった事情があるときに特に
有用である。しかしながら、このような蛍光X線方式の
EXAFS測定装置に限らず、通常広く知られている、
いわゆる透過方式のEXAFS測定装置に本発明を適用
できることはもちろんである。この透過方式のEXAF
S測定装置というのは、モノクロメータ2で回折したX
線の進行経路に関して試料4の裏側にX線カウンタ5を
配置し、文字通り試料4を透過したX線の強度をそのX
線カウンタ5によって検出するものである。
【0032】図4に示した実施例では、X線源1を有す
るX線管13を平行移動不能に固定し、受光スリット3
を有する受光ユニット台14を平行移動及び回転移動す
るように構成した。しかしながらこれとは別に、X線管
13の方を平行移動及び回転移動させ、受光ユニット台
14の方を平行移動不能に固定させることも可能であ
る。
【0033】図1に示した実施例は、第1ガイドレール
6を垂直上下方向に固定設置し、第2ガイドレール7を
水平方向に固定設置した形式の、いわゆる縦型形式のE
XAFS測定装置である。しかしながら、第1ガイドレ
ール6及び第2ガイドレール7の両方を水平面内に設置
する形式の、いわゆる横型形式のEXAFS測定装置に
本発明を適用することも、もちろん、可能である。な
お、この横型形式のEXAFS測定装置においては、ガ
イドバー17及び20を自重によってモノクロメータユ
ニット9内のローラ8に圧力下で当接させることが難し
くなるので、この場合には、バネ等の弾性力付与手段を
ガイドバー17,20とローラ8との間に設けるのが好
都合である。
【0034】
【発明の効果】本発明によれば、機構の全体を動かすた
めの直進駆動源、例えば送りネジが1個で済むので、装
置全体の構造が簡単になり、製造コストが低減できる。
しかも、X線光学系を構成する各部材の動きがきわめて
単純化されるので、EXAFS測定の間、X線光学系の
位置精度を常に正確に維持できる。また、X線光学系の
動きが単純化されるので、X線経路に沿って真空用ベロ
ーを容易に設置できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るEXAFS測定装置の第1実施例
を示す正面図である。
【図2】同EXAFS測定装置について、特にX線光学
系の動きを示す正面図である。
【図3】本発明に係るEXAFS測定装置の第2実施例
を示す正面図である。
【図4】本発明に係るEXAFS測定装置の第3実施例
を示す正面図である。
【図5】本発明に係るEXAFS測定装置の第4実施例
を示す正面図である。
【図6】上記の各EXAFS測定装置によって求められ
る、異なるX線エネルギ値に対応するX線吸収スペクト
ルを示すグラフである。
【図7】従来のEXAFS測定装置の一例を示す平面図
である。
【符号の説明】
1 X線源 2 結晶モノクロメータ 3 受光スリット 4 試料 5 X線カウンタ 6 第1ガイドレール(第1ガイド手段) 7 第2ガイドレール(第2ガイド手段) 8 モノクロメータ側ローラ 10 リンク中心軸 11 モノクロメータ直進駆動用パルスモータ(モ
ノクロメータ駆動手段) 12 送りネジ(モノクロメータ駆動手段) 17 入射X線ガイドバー(X線源回転手段) 20 受光X線ガイドバー(スリット回転手段) 22 X線源用補助リンク 23 スリット用補助リンク 26 X線源回転用パルスモータ 27 スリット回転用パルスモータ 28 スライダ(第3ガイド手段) L ローランド円

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 X線源、モノクロメータ及び受光スリッ
    トを常にローランド円上に位置させながらX線源から出
    てモノクロメータに入射するX線の入射角度を変化させ
    て異なるエネルギのX線を取り出し、そのX線を試料に
    照射するようにしたEXAFS測定装置において、 モノクロメータ及びリンク中心軸を直進平行移動するよ
    うにガイドする第1ガイド手段と、 X線源及び受光スリットをモノクロメータの直進移動方
    向に対して直角の方向へ直進移動するようにガイドする
    と共に、それらを回転自在に支持する第2ガイド手段
    と、 リンク中心軸とX線源とを連結し、リンク中心軸及びX
    線源の両方に回転自在に接続されたX線源用補助リンク
    と、 リンク中心軸と受光スリットとを連結し、リンク中心軸
    及び受光スリットの両方に回転自在に接続されたスリッ
    ト用補助リンクと、 モノクロメータ及びリンク中心軸を互いに一定間隔を保
    持した状態で直進駆動するモノクロメータ駆動手段と、 X線源から出たX線が常にモノクロメータへ向かうよう
    にモノクロメータの直進移動に応じてX線源を回転させ
    るX線源回転手段と、 モノクロメータで回折したX線が常に受光スリットに受
    け取られるように受光スリットを回転させるスリット回
    転手段とを有することを特徴とするEXAFS測定装
    置。
  2. 【請求項2】 モノクロメータと一体になって直進平行
    移動するローラを有しており、 上記X線源回転手段は、X線源と一体であって上記ロー
    ラに圧力下で当接する入射X線ガイドバーによって構成
    され、 上記スリット回転手段は、受光スリットと一体であって
    上記ローラに圧力下で当接する受光X線ガイドバーによ
    って構成されることを特徴とする請求項1記載のEXA
    FS測定装置。
  3. 【請求項3】 上記X線源回転手段は回転角度制御が可
    能なモータであり、上記スリット回転手段は回転角度制
    御が可能なモータであり、それらのモータはモノクロメ
    ータの直進平行移動に追従して作動することを特徴とす
    る請求項1記載のEXAFS測定装置。
  4. 【請求項4】 X線源、モノクロメータ及び受光スリッ
    トを常にローランド円上に位置させながらX線源から出
    てモノクロメータに入射するX線の入射角度を変化させ
    て異なるエネルギのX線を取り出し、そのX線を試料に
    照射するようにしたEXAFS測定装置において、 モノクロメータ及びリンク中心軸を直進平行移動するよ
    うにガイドする第1ガイド手段と、 X線源又は受光スリットのいずれか一方をモノクロメー
    タの直進移動方向に対して直角の方向へ直進移動するよ
    うにガイドすると共に、そのX線源又は受光スリットを
    回転自在に支持する第2ガイド手段と、 第1ガイド手段をモノクロメータの直進移動方向に対し
    て直角の方向へ平行移動するようにガイドする第3ガイ
    ド手段と、 リンク中心軸とX線源とを連結し、リンク中心軸及びX
    線源の両方に回転自在に接続されたX線源用補助リンク
    と、 リンク中心軸と受光スリットとを連結し、リンク中心軸
    及び受光スリットの両方に回転自在に接続されたスリッ
    ト用補助リンクと、 モノクロメータ及びリンク中心軸を互いに一定間隔を保
    持した状態で直進駆動するモノクロメータ駆動手段と、 X線源から出たX線が常にモノクロメータへ向かうよう
    にモノクロメータの直進移動に応じてX線源を回転させ
    るX線源回転手段と、 モノクロメータで回折したX線が常に受光スリットに受
    け取られるように受光スリットを回転させるスリット回
    転手段とを有することを特徴とするEXAFS測定装
    置。
JP05485393A 1993-02-19 1993-02-19 Exafs測定装置 Expired - Fee Related JP3245475B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP05485393A JP3245475B2 (ja) 1993-02-19 1993-02-19 Exafs測定装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP05485393A JP3245475B2 (ja) 1993-02-19 1993-02-19 Exafs測定装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH06313757A true JPH06313757A (ja) 1994-11-08
JP3245475B2 JP3245475B2 (ja) 2002-01-15

Family

ID=12982155

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP05485393A Expired - Fee Related JP3245475B2 (ja) 1993-02-19 1993-02-19 Exafs測定装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3245475B2 (ja)

Cited By (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO1999015885A1 (en) * 1997-09-19 1999-04-01 Japan Science And Technology Corporation High vacuum xafs measuring instrument
US6456688B1 (en) 1999-08-26 2002-09-24 Rigaku Corporation X-ray spectrometer and apparatus for XAFS measurements
WO2004111624A3 (en) * 2003-06-02 2005-03-10 X Ray Optical Sys Inc Method and apparatus for implementing xanes analysis
EP2112505A1 (de) * 2008-04-22 2009-10-28 Bruker AXS GmbH Röntgendiffraktometer zum mechanisch korrelierten Verfahren von Quelle, Detektor und Probenposition
JP2011117741A (ja) * 2009-11-30 2011-06-16 Canon Inc X線モノクロメータ、その製造方法及びx線分光装置
ITVI20100351A1 (it) * 2010-12-28 2012-06-29 Fond Bruno Kessler Diffrattometro a raggi x del tipo portatile perfezionato
JP2020056789A (ja) * 2018-10-01 2020-04-09 シエンタ・オミクロン・アーベー 硬x線光電子分光装置及びシステム
CN115308152A (zh) * 2022-10-11 2022-11-08 安徽创谱仪器科技有限公司 一种用于光谱仪信号接收的多模式集成切换平台及其方法
CN117109493A (zh) * 2023-10-23 2023-11-24 北京华力兴科技发展有限责任公司 一种测厚仪及其辅助定位装置

Cited By (13)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO1999015885A1 (en) * 1997-09-19 1999-04-01 Japan Science And Technology Corporation High vacuum xafs measuring instrument
US6456688B1 (en) 1999-08-26 2002-09-24 Rigaku Corporation X-ray spectrometer and apparatus for XAFS measurements
WO2004111624A3 (en) * 2003-06-02 2005-03-10 X Ray Optical Sys Inc Method and apparatus for implementing xanes analysis
US7206375B2 (en) 2003-06-02 2007-04-17 X-Ray Optical Systems, Inc. Method and apparatus for implement XANES analysis
EP2112505A1 (de) * 2008-04-22 2009-10-28 Bruker AXS GmbH Röntgendiffraktometer zum mechanisch korrelierten Verfahren von Quelle, Detektor und Probenposition
US7852983B2 (en) 2008-04-22 2010-12-14 Bruker Axs Gmbh X-ray diffractometer for mechanically correlated movement of the source, detector, and sample position
JP2011117741A (ja) * 2009-11-30 2011-06-16 Canon Inc X線モノクロメータ、その製造方法及びx線分光装置
ITVI20100351A1 (it) * 2010-12-28 2012-06-29 Fond Bruno Kessler Diffrattometro a raggi x del tipo portatile perfezionato
EP2472252A1 (en) * 2010-12-28 2012-07-04 Fondazione Bruno Kessler Portable x-ray diffractometer
JP2020056789A (ja) * 2018-10-01 2020-04-09 シエンタ・オミクロン・アーベー 硬x線光電子分光装置及びシステム
CN115308152A (zh) * 2022-10-11 2022-11-08 安徽创谱仪器科技有限公司 一种用于光谱仪信号接收的多模式集成切换平台及其方法
CN117109493A (zh) * 2023-10-23 2023-11-24 北京华力兴科技发展有限责任公司 一种测厚仪及其辅助定位装置
CN117109493B (zh) * 2023-10-23 2024-01-23 北京华力兴科技发展有限责任公司 一种测厚仪及其辅助定位装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP3245475B2 (ja) 2002-01-15

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP1462795B1 (en) X-Ray diffractometer for grazing incidence switchable between in-plane and out-of-plane measurements
US6456688B1 (en) X-ray spectrometer and apparatus for XAFS measurements
US7684543B2 (en) X-ray beam conditioning device and X-ray analysis apparatus
TWI650551B (zh) X光刀緣之封閉迴路控制
JP3245475B2 (ja) Exafs測定装置
CN110907484A (zh) 一种三维共聚焦的微束x射线应力仪
US4199678A (en) Asymmetric texture sensitive X-ray powder diffractometer
US4580283A (en) Two-crystal X-ray spectrometer
JPH05126767A (ja) 放射分析装置
US3628015A (en) Scanning mechanism for use in an x-ray spectrometer
JP2951687B2 (ja) エキザフス装置
US5438613A (en) X-ray analysis apparatus and scanning unit suitable for use in such an apparatus
JPH0666736A (ja) X線分光装置及びexafs測定装置
JP2002148219A (ja) X線回折装置
US3200248A (en) Apparatus for use as a goniometer and diffractometer
JP2002350370A (ja) X線測定装置、薄膜測定・形成システム、および薄膜測定・形成方法
JP3098806B2 (ja) X線分光装置およびexafs測定装置
US6487270B1 (en) Apparatus for X-ray analysis with a simplified detector motion
US20230273134A1 (en) Transmission x-ray diffraction apparatus and related method
JPS5957145A (ja) X線分析装置
JPH0666738A (ja) Exafs測定装置
JPH0989813A (ja) Xafs測定方法及びその装置
JP2899056B2 (ja) 試料固定型x線回折装置の光軸調整方法および装置
GB2091900A (en) Device for applying radiation at adjustable angles, monochromators
CN117388295A (zh) 一种弯晶检测装置及其使用方法

Legal Events

Date Code Title Description
LAPS Cancellation because of no payment of annual fees