JP2002350370A - X線測定装置、薄膜測定・形成システム、および薄膜測定・形成方法 - Google Patents

X線測定装置、薄膜測定・形成システム、および薄膜測定・形成方法

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JP2002350370A
JP2002350370A JP2001298553A JP2001298553A JP2002350370A JP 2002350370 A JP2002350370 A JP 2002350370A JP 2001298553 A JP2001298553 A JP 2001298553A JP 2001298553 A JP2001298553 A JP 2001298553A JP 2002350370 A JP2002350370 A JP 2002350370A
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ray
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JP2001298553A
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Seiichi Hayashi
精一 林
Noboru Osawa
登 大澤
Kazuhiko Omote
和彦 表
Atsushi Onoma
敦 小野間
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Rigaku Denki Co Ltd
Rigaku Corp
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Rigaku Denki Co Ltd
Rigaku Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 X線を用いて極めて高精度に重量物試料の構
造分析や、その場観測による薄膜測定を実現する。 【解決手段】 X線を透過するX線入射窓11およびX
線取出窓12を有する密閉された薄膜形成炉10と、薄
膜形成炉10内に薄膜物質の物質流を発生させる薄膜物
質発生部20と、薄膜物質発生部20から発生した薄膜
形成物質の物質流Sが表面に付着する姿勢をもって薄膜
形成基板1を薄膜形成炉10内で支持する基板支持部3
0と、薄膜形成炉10の外部に設置されるX線を用いた
X線測定装置40とを備える。さらに、X線測定装置4
0は、少なくともゴニオメータ70を昇降自在に支持す
る支持台80と、この支持台80に対しゴニオメータ7
0を昇降させる昇降用モータ82等からなる駆動手段を
含む構成とした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、測定対象が鋼管
等の重量物である場合や、薄膜形成炉内に配置された薄
膜形成基板など測定対象が特殊な装置の特定位置に取り
付けられている場合などにおいて、その場観測(in-sit
u)による高精度なX線測定を可能とするX線測定装置
に関する。さらに本発明は、上記X線測定装置を搭載し
た薄膜測定・形成システム、および同システムに用いら
れる薄膜測定・形成方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に、結晶体、多結晶体等からなる物
質の構造を分析し測定する場合には、X線回折測定法や
X線反射率測定法が用いられている。すなわち、物質の
混結晶組成比、相分析、配向、格子歪等についてはX線
回折法が用いられ(例えば、特開平5−133910号
公報参照)、また薄膜形成に際して膜厚、ラフネス、密
度等の測定・評価や膜厚の制御にはX線反射率測定が用
いられている。これらX線回折測定法やX線反射率測定
法は、ゴニオメータ(測角器)を備えたX線測定装置に
より実施される。
【0003】従来のX線測定装置としては、例えば、特
開2000−180389号公報に開示されたX線回折
装置があるが、この種のX線測定装置は、あらかじめ測
定対象となる物質を試料台に搭載し、該物質の姿勢を制
御し微調整した後に、測角するゴニオメータを用いて該
物質の構造を分析し測定する構成となっていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、薄膜形
成炉内に配置された薄膜形成基板など測定対象となる物
質が、特殊な装置の特定位置に取り付けられている場合
は、X線測定装置から分離して該物質が配置されるた
め、従来のごとく試料台により物質(測定対象)の姿勢
を制御し微調整することが困難である。また、測定対象
が鋼管等の重量物である場合にも、試料台により測定対
象の位置や姿勢を微調整することが困難である。そこ
で、これらの測定条件下においても測定対象の姿勢を高
精度に制御し微調整することを可能とする技術の開発が
望まれていた。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明はこのような事情
に鑑みてなされたもので、X線測定装置に係る請求項1
の発明は、次の構成を備えたことを特徴とする。 (イ)測定対象に対しX線を照射するX線発生部 (ロ)測定対象から反射してきたX線を検出するX線検
出部 (ハ)X線発生部を搭載する入射側アーム、X線検出部
を搭載するカウンタアーム、およびこれら各アームを回
転自在に支持するゴニオ本体を含むゴニオメータ (ニ)ゴニオメータを少なくとも上下方向に移動自在に
支持する支持手段 (ホ)この支持手段に対しゴニオメータを昇降させる上
下駆動手段
【0006】上記構成の本発明によれば、ゴニオメータ
を支持手段に対して少なくとも上下方向に移動させるこ
とで、X線発生部およびX線検出部で構成されるX線光
学系と測定対象との間の高精度な位置決めが可能となる
ので、測定対象を移動調整するための設備を設ける必要
がない。その結果、薄膜形成炉内に配置された薄膜形成
基板など測定対象が特殊な装置の特定位置に取り付けら
れている場合や、測定対象が鋼管等の重量物である場合
にも、X線光学系と測定対象との間の高精度な位置決め
が可能となり、X線測定による高精度な物質の組成の測
定、更にその場観測により高精度な薄膜形成を実現する
ことができる。
【0007】ここで、支持手段は、基部から高さ方向に
延出する支柱と、この支柱に装着された高さ方向に延び
る案内ガイドとを備え、ゴニオメータを案内ガイドに沿
って昇降自在に支持する支持台で構成とすることができ
る(請求項3)。このような構成とすることで、ゴニオ
メータをがたつくことなく上下方向に移動させることが
でき、高精度な高さ調整が可能となる。
【0008】さらに、上下駆動手段を、支持台に搭載さ
れた駆動モータと、この駆動モータの駆動軸に連結され
たボールねじと、ゴニオ本体に装着され且つボールねじ
と螺合するナット部材とを含む構成とすれば、ゴニオメ
ータの高さ位置を高精度に微調整することが可能となる
(請求項4)。
【0009】また、本発明のX線測定装置は、ゴニオメ
ータを、水平面上の直線2方向に駆動する水平駆動手段
を備えてもよい(請求項5)。さらに該水平駆動手段に
よる駆動方向とほぼ直交する水平面上の直線2方向に駆
動する第2の水平駆動手段を備えてもよい(請求項
6)。
【0010】これら、水平駆動手段をXまたはYと、例
えば、必要に応じて第2の水平駆動手段をYまたはX、
またはX−Y移動テーブルで構成することができる(請
求項7)。
【0011】このように、ゴニオメータを水平方向に移
動可能とすることで、X線光学系と測定対象との間の位
置決めを行うとともに、これをいっそう高精度に行うこ
とが可能となり、X線測定による高精度な物質の構造を
分析し測定し、その場観測による高精度な薄膜形成を実
現することができる。
【0012】また、本発明のX線測定装置は、スリット
が形成された零点調整治具を含み、且つ、ゴニオメータ
が、入射側アームおよびカウンタアームの回転軸上に零
点調整治具を装着する治具装着部を有する構成とするこ
ともできる(請求項8)。
【0013】一般に、X線測定装置は、X線発生部から
出射されたX線が、ゴニオメータの回転軸(中心軸)上
を通りX線検出部に入射する姿勢を零点とし、この零点
を基準にX線測定前の初期設定が行われる。上述した構
成の発明によれば、零点調整治具をゴニオメータの回転
軸上に形成した治具挿着部に装着して、次のようにして
零点合わせを行うことができる。すなわち、X線発生部
から出射されたX線は、入射側に用意された幅の狭いス
リットを通り、治具挿着部に形成した幅の狭いスリット
を透して受光側に設置した幅の狭いスリットを通過し、
X線検出部によって検出される。この検出強度が最大と
なるようにゴニオメータの各アーム角度を調整する。換
言すれば、これら幅の狭いスリットが一直線上に配置さ
れるように調整する。なお、測定対象は、測定点(X線
の照射点)をゴニオメータの回転軸の同軸上に位置決め
する。
【0014】また本発明のX線測定装置は、X線発生部
から測定対象に向けて照射されるX線の入射光学系に4
結晶モノクロメータを配置するとともに、測定対象で反
射しX線検出部に入射するX線の受光系にアナライザ結
晶を配置した構成としてもよい(請求項9)。
【0015】また、薄膜測定・形成システムに係る請求
項10の発明は、X線を透過するX線入射窓およびX線
取出窓を有する密閉された薄膜形成炉と、薄膜形成炉内
に薄膜物質の物質流を発生させる薄膜物質発生手段と、
薄膜物質発生手段から発生した薄膜形成物質の物質流が
表面に付着する姿勢をもって薄膜形成基板を薄膜形成炉
内で支持する基板支持手段と、薄膜形成炉の外部に設置
され薄膜形成基板の表面に形成される薄膜を測定対象と
してX線測定を実施する請求項1乃至9のいずれか一項
に記載のX線測定装置とを備え、且つ、X線測定装置の
X線発生部が、X線入射窓を透して薄膜形成炉内に支持
された薄膜形成基板の表面にX線を照射する位置に位置
決めされ、更に、X線測定装置のX線検出部が、薄膜形
成基板の表面から反射してきたX線をX線取出窓を透し
て検出する位置に位置決めされることを特徴とする。
【0016】上記構成の本発明においても、請求項1の
発明と同様、ゴニオメータを支持手段に対して少なくと
も上下方向に移動させることで、X線発生部およびX線
検出部で構成されるX線光学系と薄膜形成炉内の薄膜形
成基板との間の高精度な位置決めが可能となるので、薄
膜形成基板を移動調整するための設備を設ける必要がな
く、X線測定による高精度な物質の構造分析と測定によ
り、その場観測が可能となる。
【0017】すなわち、本発明の薄膜測定・形成システ
ムによれば、薄膜形成基板の表面に形成される薄膜に対
しX線測定装置を用いてその場観測により膜厚を測定す
るとともに、該測定結果に基づき前記薄膜物質発生手段
を制御することにより、数千オングストロームの膜厚に
対し少なくとも約0.1%以下の精度並びに再現性、ま
たは5オングストローム以下の絶対精度並びに再現性を
もって前記薄膜形成基板の表面に薄膜を形成する薄膜形
成方法を実施することができる(請求項13)。
【0018】さらに、請求項11の発明は、薄膜形成炉
内での薄膜形成に関する所要の基準情報をあらかじめ蓄
積するとともに、該基準情報に基づき少なくともX線測
定装置で測定する測定手段および薄膜物質発生手段を制
御する制御手段を備えたことを特徴とする。目標とする
膜厚を高精度に得るためには、短い周期でX線測定手段
による薄膜測定を繰り返し、その測定結果を薄膜形成装
置の制御にフィードバックすることが好ましい。しか
し、一般にその場観測においても薄膜測定中は薄膜の形
成を停止させておくため、測定周期の回数を増やすほ
ど、薄膜形成に要する時間は長くなる。
【0019】そこで、上記請求項11の発明を用いて、
上記基準情報に基づき薄膜形成の終期に近づくに伴いX
線測定手段による測定間隔を短縮していく方法を採用す
れば、全体として測定回数を減らしつつ目標とする膜厚
を高精度に測定することが可能となり、高い測定精度の
維持と膜厚測定時間の短縮の双方を満足することができ
る(請求項12)。
【0020】また、上記基準情報に基づき薄膜形成の終
期に近づいた所定のタイミング以降、X線測定装置によ
る測定を連続して実行する方法を採用しても、目標とす
る膜厚を高精度に測定することが可能となる。
【0021】さらに、上記本発明の薄膜測定・形成シス
テムによれば、薄膜形成基板を回転しながら、薄膜形成
基板の表面に形成される薄膜に対し前記X線測定装置を
用いてリアルタイムで、その場観測により膜厚を測定す
るとともに、該測定結果に基づき前記薄膜物質発生手段
を制御することにより前記薄膜形成基板の表面に薄膜を
形成することも可能となる(請求項14)。
【0022】この場合、薄膜形成基板の回転ぶれや同基
板の厚さのばらつき等に起因する測定誤差が生じること
は否めない。しかし、本発明者らの実験結果によれば、
数千オングストロームの膜厚に対し少なくとも約1%以
下の精度、または50オングストローム以下の精度をも
って前記薄膜形成基板の表面に薄膜を形成するが可能で
あった(請求項15)。
【0023】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て図面を参照して詳細に説明する。図1は本発明の実施
形態に係る薄膜測定・形成システムの全体構造を示す正
面断面図、図2は同じく平面断面図である。また、図3
はX線測定装置の設置部分を拡大して示す平面断面図、
図4はX線測定装置の概要を示す側面図、図5はX線測
定装置の概要を示す平面図である。
【0024】本実施形態に係る薄膜測定・形成システム
は、真空蒸着により薄膜形成基板1の表面に薄膜を形成
するための構造(薄膜形成構造)と、同基板1の表面に
形成された薄膜をその場でリアルタイムに観測するため
の構造(薄膜測定構造)とを含んでいる。このうち、薄
膜形成構造は、薄膜形成炉10を中心に構成されてお
り、この薄膜形成炉の内部に薄膜物質発生部20(薄膜
物質発生手段)と基板支持部30(基板支持手段)とを
備えている。また、薄膜測定構造は、薄膜形成炉10の
外部に設置されたX線測定装置40により構成されてい
る。
【0025】まず、薄膜形成構造についてその概要を説
明すると、薄膜形成炉10の内部は密閉空間を形成して
おり、薄膜形成に際しては、図示しない真空排気装置に
よって真空雰囲気を形成する。薄膜物質発生部20は、
薄膜形成炉10内の底部に形成してあり、この薄膜物質
発生部20に、るつぼ21と電子銃22とが設置されて
いる。るつぼ21には薄膜物質が収納され、電子銃22
からは、るつぼ21内の薄膜物質に向かって電子ビーム
23が照射される。この電子ビーム23により、るつぼ
21内の薄膜物質が加熱されて溶融し且つ蒸発する。蒸
発した薄膜物質は物質流Sとなって薄膜形成炉20内を
上昇していく。
【0026】基板支持部30は、薄膜物質の物質流Sが
上昇してくる薄膜形成炉20の上部に設けてあり、基板
支持台31とこの基板支持台31を回転駆動する駆動モ
ータ32とを備えている。基板支持台31には、薄膜形
成基板1をその表面が薄膜物質発生部20と対向する姿
勢で装着することができる。
【0027】薄膜物質発生部20から上昇してきた薄膜
物質の物質流Sは、基板支持台31に装着された薄膜形
成基板1の表面に付着して、同表面に薄膜を形成する。
このとき、基板支持台31は、駆動モータ32の回転駆
動力により薄膜形成基板1を面内回転させ、同基板1の
表面に薄膜が均一に形成されるように動作する。
【0028】次に、X線測定装置40について説明す
る。X線測定装置40は、図3,図4に示すように、X
線発生部を構成するX線管50と、X線検出部を構成す
るX線検出器60と、X線の反射角度を計測する測角器
であるゴニオメータ70と、このゴニオメータを支持す
る支持台80とを含む構成となっている。
【0029】なお、一般的なX線回折測定を行う場合
に、X線の強度を上げたり、モノクロ化したり、細線化
するため等に、X線発生部100側には入射光学系とし
てのミラー、結晶体、スリット等が搭載され、またX線
検出部200側には受光光学系としてのミラー、結晶
体、スリット等が搭載されている(いずれも図示せ
ず)。
【0030】X線管50は、チューブシールドと称する
管体51の内部に納められている。このX線管50は、
電子銃と対陰極とを内臓した構成となっており、電子銃
から発射される熱電子を対陰極に衝突させたとき発生す
るX線を、管体51に設けた取出窓から放出する機能を
有している。管体51は、密閉された筒状に形成されて
いる。この種のX線管50は、既に周知である。また、
X線検出器60も、比例計数管(PC)やシンチレーシ
ョン計数管(SC)等、入射してきたX線の強度を検出
する公知のX線検出器を用いることができる。
【0031】ゴニオメータ70は、ゴニオ本体71から
両側方に入射側アーム72とカウンタアーム73とが延
びており、入射側アーム72にX線管50が装着され、
またカウンタアーム73にX線検出器60が装着されて
いる。また、X線管50から出射するX線の光路上に
は、狭い幅の入射スリット77が設けてあり、一方、X
線検出器60に入射するX線の光路上には、同じく狭い
幅の受光スリット78が設けてある(図3参照)。
【0032】入射側アーム72とカウンタアーム73
は、回転軸74を中心に回転駆動して、測定対象に対す
るX線の入射角度(θ)と検出角度(2θ)を調節でき
るように構成されている。ここで、X線管50は、図1
に示すように筒状の管体51が上方に延出する姿勢で入
射側アーム72に装着してあり、これにより後述のごと
くゴニオメータ70を昇降させる際の、管体51と薄膜
形成炉10との干渉を回避している。
【0033】ゴニオ本体71の背面は、図4に示すよう
に、クロスローラガイドと称する上下方向に延びる案内
ガイド81を介して、支持台80の基部80aから上方
に延出する支柱80bに装着されており、これによりゴ
ニオメータ70は、案内ガイド81に沿って昇降自在に
支持されている。図4(b)は、この案内ガイド81を
同図(a)のA−A線で切断した断面図である。
【0034】また、支持台80の支柱80bには、上端
に昇降用モータ82が搭載されている。この昇降用モー
タ82の駆動軸には減速器83を介してボールネジ84
が連結してある。一方、ゴニオ本体71の背面にはガイ
ドナット85(ナット部材)が設けてあり、このガイド
ナット85がボールネジ84と螺合している。昇降用モ
ータ82の駆動により、ボールネジ84を回転させる
と、ガイドナット85がボールネジ84に沿って移動し
て、ゴニオメータ70を昇降させる。ここで、昇降用モ
ータ82の駆動軸とボールネジ84との間には、減速器
83が介在してガイドナット85(すなわち、ゴニオメ
ータ70)の昇降速度を減速させているので、ゴニオメ
ータ70の高さ位置を高精度に微調整することができ
る。
【0035】さらに、X線測定装置40は、X−Y移動
テーブル90を備えており、このX−Y移動テーブル9
0の上面に、上記支持台80が搭載されている。X−Y
移動テーブルは、基台91にYテーブル92とXテーブ
ル93が組み込まれた構成となっている。図5に示すよ
うに、Yテーブル92は、水平面上を横方向に移動自在
であり、Xテーブル93は、水平面上を前後方向に移動
自在である。これら各テーブルは、それぞれ駆動モータ
94,95からの駆動力を、動力伝達手段であるボール
ねじ96,97を介して伝達されて、水平面上を高精度
に移動することができる。
【0036】このX−Y移動テーブル90は、ゴニオメ
ータ70を、水平面上の直線2方向に駆動する水平駆動
手段、および該水平駆動手段による駆動方向とほぼ直交
する水平面上の直線2方向に駆動する第2の水平駆動手
段を構成する。このX−Y移動テーブルによって、薄膜
形成基板1に対し測定点を任意に選択できるようになる
とともに、ゴニオメータ70の高精度な位置決めが可能
となり、X線測定のいっそうの高精度化を図ることがで
きる。
【0037】上述した構成のX線測定装置40は、薄膜
形成炉10の上部にX−Y移動テーブル90の基台91
が固定されるとともに、図3に示すように、薄膜形成炉
10を挟んでその両側方にX線管50とX線検出器60
とが配置されている。これらX線管50とX線検出器6
0は、薄膜形成炉10内の基板支持台31に装着される
薄膜形成基板1の両側方に位置する。
【0038】薄膜形成炉10には、このX線管50から
照射されるX線を透過して、基板支持台31に装着され
た薄膜形成基板1の表面に導くX線入射窓11と、薄膜
形成基板1の表面から反射してくるX線を透過して、X
線検出器60に導くX線取出窓12が設けてある。図6
はこれらX線入射窓およびX線取出窓を拡大して示す断
面図である。同図に示すように、各窓11,12は、薄
膜形成炉10の側壁に穿設した透過孔13,14の外面
側に固定板15,15に支持されて設けられている。
【0039】このように各窓11,12を透過孔13,
14の外面側に設けることで、薄膜形成炉10内に発生
する薄膜物質の物質流Sが、各窓11,12に直接付着
してX線の透過性能を劣化させることを抑制することが
できる。各窓11,12は、ベリリウム等のX線吸収率
の小さな材料をもって形成してある。なお、各窓11,
12の窓材を極力汚染させないために、薄膜形成炉10
の内部と各窓11,12の間にシャッタを設けて、X線
測定時のみこのシャッタを開放する構造とすることが好
ましい。
【0040】また図7に示すように、ゴニオ本体71に
は、入射側アーム72とカウンタアーム73の回転軸7
4と同軸上に、零点調整治具75を着脱自在に装着する
ための治具装着部76が形成してある。零点調整治具7
5は、棒状に形成されておりその基端部を治具装着部7
6に装着することで、ゴニオ本体71から回転軸74の
同軸上に突き出して配置される。この零点調整治具75
の先端部近くには、スリット75aが形成してある。
【0041】さらに、薄膜形成炉10には治具挿入孔1
6が穿設してあり、この治具挿入孔16を通して零点調
整治具75の先端部を薄膜形成炉1内に挿入できるよう
になっている。図8は治具挿入孔の穿設部分を拡大して
示す図で、同図(a)は正面図、同図(b)は側面断面
図である。これらの図に示すように、治具挿入孔16の
周囲には、遮蔽板17が装着してある。この遮蔽板17
は、固定ネジ18を中心に回動して治具挿入孔16を開
閉するもので、閉塞位置においては押圧ピン19と固定
ネジ18により薄膜形成炉10の外面に押圧固定され
る。遮蔽板17と薄膜形成炉10との間には、O−リン
グ等のシール部材17aが介在させてあり、このシール
部材17aにより、治具挿入孔16は密閉されて薄膜形
成炉10内の気密状態を維持する。
【0042】上述したX線測定装置40は、次の手順に
より基準状態の設定(零点調整)を行うことができる。
まず図7および図9に示すように、ゴニオ本体71の治
具装着部76に零点調整治具75を装着し、X線管50
から出射されたX線aが、入射スリット77、零点調整
治具75のスリット75a、および受光スリット78を
通してX線検出器60に直接入射するように、入射側ア
ーム72とカウンタアーム73の角度、およびゴニオメ
ータ70の高さ位置を調節する。ゴニオメータ70の高
さ位置は、昇降用モータ82を駆動して、ゴニオメータ
70を案内ガイド81に沿って昇降させることで調節す
ることができる。
【0043】このように、X線管50から出射されたX
線aを、入射スリット77、零点調整治具75のスリッ
ト75a、および受光スリット78を通して、X線検出
器60に直接入射させ、X線検出器60で検出されるX
線強度が最大となるように、ゴニオメータ70の各アー
ム角度を調整しておく。この時点では、三箇所の狭いス
リット77,75a,78は、一直線上におかれた状態
となっている。
【0044】続いて、治具装着部76から零点調整治具
75を取り外し、治具挿入孔16を遮蔽板17によって
閉塞した後、薄膜形成炉10内を真空にして、零点調整
治具75を外した状態でX線強度Fを求めておく。次い
で、薄膜形成炉10内の基板支持台31に薄膜形成基板
1を装着する(図10参照)。
【0045】そして、ゴニオメータ70を昇降させて、
X線管50から出射されたX線aのX線検出器60によ
り検出される強度が、上記零点調整時におけるX線強度
Fの1/2になるようにゴニオメータ70の高さ位置お
よびゴニオメータ70の各アーム角度を、上記調整済み
の直線性を保持した状態で回転させて調整することで、
ゴニオメータ70と薄膜形成基板1の相対位置関係が整
い、高精度なX線測定が可能になる。
【0046】また、X−Y移動テーブル90を駆動する
ことにより、ゴニオメータ70を水平面上の4方向に移
動して、薄膜形成基板1に対する測定点を任意に調整す
ることができる。
【0047】次に、図11,図12を主に参照して、上
述した薄膜測定・形成システムにおける制御系の概要
と、薄膜測定方法について説明する。データ処理・制御
系は、図11に示すように、測定データ処理部101、
中央制御部102、電子銃制御部103を含んでいる。
測定データ処理部101は、X線測定装置40のX線検
出器60が検出したX線強度に基づきX線反射率測定に
関するデータ処理を実行して、薄膜形成基板1の表面に
形成された薄膜の厚さを算出する。また、X線反射率測
定により得られる薄膜表面や薄膜と基板との間の界面の
状態、薄膜の密度等に関する情報もこの測定データ処理
部101におけるデータ処理によって得ることができ
る。
【0048】電子銃制御部103は、薄膜形成炉10内
に配設した電子銃22の出力を制御する。すなわち、こ
の電子銃制御部103によって、電子銃22の出力電圧
および出力時間が制御される。
【0049】中央制御部102は、X線測定装置40お
よび電子銃制御部103に所要の指令信号を与える。こ
の中央制御部102からの指令信号によって、電子銃制
御部103が電子銃22を所定の出力電圧をもって作動
させ、薄膜形成基板1に対する薄膜形成が行われる。一
方、中央制御部102からの指令信号によって、X線測
定装置40が作動して、薄膜測定が行われる。
【0050】これら薄膜形成動作と薄膜測定動作は交互
に行われる。すなわち、中央制御部102から電子銃制
御部103に駆動指令信号が出力されて、同指令信号に
基づき電子銃制御部103が電子銃22を作動させ、薄
膜形成基板1に対する薄膜形成が一定時間実施される。
その後、中央制御部102から電子銃制御部103に停
止指令信号が出力されて、同指令信号に基づき電子銃制
御部103が電子銃22の出力を停止する。続いて、中
央制御部102からX線測定装置40に駆動指令信号が
出力されて同装置40が作動し、薄膜測定が実行され
る。そして、中央制御部102は、X線測定装置40に
停止指令信号を出力するとともに、測定データ処理部1
01から薄膜に関する測定データを入力する。
【0051】上記薄膜形成動作と薄膜測定動作を交互に
繰り返して、測定データが目標の膜厚となった時点で、
一つの薄膜層に関する薄膜形成動作と薄膜測定動作を終
了する。一般に、薄膜形成基板1の表面には異なる薄膜
物質により多層膜が積層して形成される。そして、その
多層膜を構成する各薄膜層毎に目標の膜厚が設定されて
いる。したがって、薄膜形成動作と薄膜測定動作も各薄
膜層単位で実行される。なお、二層目以降の膜厚は、公
知の多層膜反射率測定に基づく解析法を用いて求めるこ
とができる。
【0052】さて、目標とする膜厚を高精度に得るため
には、短い周期で薄膜測定を繰り返し、その測定結果を
参照しながら薄膜形成動作を実行していくことがが好ま
しい。しかし、既述したように短い周期で薄膜測定を繰
り返した場合、薄膜形成に要する時間は長くなってしま
う。そこで、本実施形態では、薄膜形成に関する基準情
報をあらかじめデータベース化して中央制御部102に
蓄積し、同制御部102が該基準情報に基づいてX線測
定装置40を制御する構成としてある。
【0053】薄膜形成に関する基準情報としては、例え
ば、図12(a)に示すような薄膜形成時間(電子銃2
2の作動時間)tと薄膜形成基板1に形成される薄膜の
厚さ(膜厚)との関係が挙げられる。そして、中央制御
部102は、この基準情報に基づいて、薄膜が形成され
る初期段階で測定間隔t1を長くし、膜厚が目標の厚さ
D0に近づくにつれて測定間隔をt2,t3,…tn
(t2>t3>…>tn)のごとく短縮して制御を実行
する。これにより、薄膜形成の初期段階で比較的長時間
の連続した薄膜形成動作を行うことができるので、薄膜
形成動作が促進される。一方、膜厚が目標の厚さD0に
近づくにつれて測定間隔を短くすることで、目標膜厚を
高精度に測定することが可能となる。そして、測定され
た膜厚が目標の膜厚となった時点で、当該薄膜層の形成
動作を終了する。
【0054】また、図10(b)に示すごとく、膜厚が
目標の膜厚D0に近づくにつれて膜厚形成速度を遅らせ
た内容の基準情報を作成しておき、この基準情報に基づ
いてX線測定装置40を制御する構成とすれば、いっそ
う高精度に目標膜厚を測定することが可能となる。この
場合は、時間対する電子銃22の出力変化(すなわち、
発生流Sa発生量の変化)も基準情報に含まれる。さら
に、あらかじめ与えられた基準情報に基づき必要な膜厚
に近づいた場合には、必要に応じて連続的に測定を継続
することもできる。
【0055】なお、本発明は上述した実施形態に限定さ
れるものではない。例えば、X線測定装置において、X
線による物質の組成の測定精度をあげるために、X線発
生部100の入射光学系には特性X線の波長選択と平行
性のよいX線ビームとする4結晶モノクロメータを用
い、またゴニオメータには回転軸の分解能約0.001
度の高精度ゴニオメータを用い、さらにゴニオメータの
昇降するZ軸は精度約1ミクロンとし、さらにまた必要
に応じてX線検出部200の受光系に散乱X線の波長を
選択するアナライザー結晶を用いた構成としてもよい。
【0056】このような構成のX線測定装置を、その場
観測により薄膜を測定し、その測定結果に基づいて薄膜
形成を制御していく薄膜測定・形成システムに適用した
場合には、数千オングストロームの膜厚に対し少なくと
も約0.1%以下の精度並びに再現性、または5オング
ストローム以下の絶対精度並びに再現性をもって薄膜形
成基板の表面に薄膜を形成することができる。
【0057】また、薄膜形成基板を回転しながら、薄膜
形成基板の表面に形成される薄膜に対しX線測定装置を
用いてリアルタイムで、その場観測により膜厚を測定す
るとともに、該測定結果に基づき前記薄膜物質発生手段
を制御することにより前記薄膜形成基板の表面に薄膜を
形成することもできる。
【0058】この場合、薄膜形成基板の回転ぶれや同基
板の厚さのばらつき等に起因する測定誤差が生じること
は否めない。しかし、上記構成の薄膜測定・形成システ
ムを用いれば、数千オングストロームの膜厚に対し少な
くとも約1%以下の精度、または50オングストローム
以下の精度をもって薄膜形成基板の表面に薄膜を形成す
ることは可能である。
【0059】したがって、高い測定精度が要求されな
い、すなわち数千オングストロームの膜厚に対し約1%
以下の要求精度、または50オングストローム以下の要
求精度であれば、薄膜形成基板を回転しながら薄膜形成
と同時にX線による膜厚測定を実施することで、薄膜形
成と膜厚測定のトータル時間を短縮することが可能とな
る。
【0060】また、上述した実施形態では、ゴニオメー
タの位置を上下方向および水平面上の4方向に移動調整
可能としたが、必要に応じて、所定の横軸を中心にゴニ
オメータを揺動させる構成を付加することもできる。さ
らに、上下方向の移動調整に加え、必要に応じて、X移
動テーブルまたはY移動テーブルのみの構成をもって、
水平面上の直線2方向にだけゴニオメータを移動可能と
する構成とすることもできる。
【0061】なお、本発明のX線測定装置は、薄膜測定
・形成システム以外にも適用できることは勿論である。
例えば、鋼管等の重量物をその場観測する場合に本発明
のX線測定装置を適用すれば、重量物を高さ方向に移動
調整する大がかりな設備を必要とすることなく、高精度
なX線測定によるその場観測を実現することができる。
【0062】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
ゴニオメータを支持手段に対して少なくとも上下方向に
移動させることで、X線発生部およびX線検出部で構成
されるX線光学系と測定対象との間の高精度な位置決め
が可能となるので、薄膜形成炉内に配置された薄膜形成
基板など測定対象が特殊な装置の特定位置に取り付けら
れている場合や、測定対象が鋼管等の重量物である場合
にも、X線光学系と測定対象との間の高精度な位置決め
が可能となり、X線測定による高精度な物質の構造分析
し測定を行うことができ、更にその場観測により高精度
な薄膜形成を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係る薄膜測定・形成システ
ムの全体構造を示す正面断面図である。
【図2】本発明の実施形態に係る薄膜測定・形成システ
ムの全体構造を示す平面断面図である。
【図3】X線測定装置の設置部分を拡大して示す平面断
面図である。
【図4】(a)はX線測定装置の概要を示す側面図、
(b)は案内ガイドを(a)のA−A線で切断した断面
図である。
【図5】X線測定装置の概要を示す平面図である。
【図6】X線入射窓およびX線取出窓を拡大して示す断
面図である。
【図7】零点調整治具を装着した状態を示す平面断面図
である。
【図8】治具挿入孔の穿設部分を拡大して示す図で、
(a)は正面図、(b)は側面断面図である。
【図9】X線測定装置の零点調整方法を説明するための
正面断面図である。
【図10】図8に続くX線測定装置の初期設定方法を説
明するための正面断面図である。
【図11】本発明の実施形態に係る薄膜測定・形成シス
テムの制御系を示すブロック図である。
【図12】中央制御部の制御動作を説明するための図で
ある。
【符号の説明】
1:薄膜形成基板 10:薄膜形成炉 11:X線入射窓 12:X線取出窓 13,14:透過孔 15:固定板 16:治具挿入孔 17:遮蔽板 17a:シール部材 18:固定ネジ 19:押圧ピン 20:薄膜物質発生部 21:るつぼ 22:電子銃 30:基板支持部 31:基板支持台 32:駆動モータ 40:X線測定装置 50:X線管 51:管体 60:X線検出器 70:ゴニオメータ 71:ゴニオ本体 72:入射側アーム 73:カウンタアーム 74:回転軸 75:零点調整治具 75a:スリット 76:治具装着部 77:入射スリット 78:受光スリット 80:支持台 81:案内ガイド 82:昇降用モータ 83:減速器 84:ボールネジ 85:ガイドナット 90:X−Y移動テーブル 91:基台 92:Yテーブル 93:Xテーブル 94,95:駆動モータ 96,97:ボールねじ 101:測定データ処理部 102:中央制御部 103:電子銃制御部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 表 和彦 東京都昭島市松原町3−9−12 理学電機 株式会社内 (72)発明者 小野間 敦 神奈川県平塚市幸町10−12 Fターム(参考) 2G001 AA01 AA03 AA10 BA15 BA18 CA01 DA01 DA02 EA02 EA09 JA11 KA01 KA20 MA05 PA07 SA01 4K029 CA01 EA01

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 測定対象に対しX線を照射するX線発生
    部と、 測定対象から反射してきたX線を検出するX線検出部
    と、 前記X線発生部を搭載する入射側アーム、前記X線検出
    部を搭載するカウンタアーム、およびこれら各アームを
    回転自在に支持するゴニオ本体を含むゴニオメータと、 前記ゴニオメータを少なくとも上下方向に移動自在に支
    持する支持手段と、 この支持手段に対し前記ゴニオメータを昇降させる上下
    駆動手段と、 を備えたことを特徴とするX線測定装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載のX線測定装置において、 X線回折測定またはX線反射率測定により物質の構造を
    分析し測定することを特徴とするX線測定装置。
  3. 【請求項3】 請求項1または2記載のX線測定装置に
    おいて、 前記支持手段を、基部から高さ方向に延出する支柱と、
    この支柱に装着された高さ方向に延びる案内ガイドとを
    備え、前記ゴニオメータを案内ガイドに沿って昇降自在
    に支持する支持台で構成したことを特徴とするX線測定
    装置。
  4. 【請求項4】 請求項3記載のX線測定装置において、 前記上下駆動手段は、前記支持台に搭載された駆動モー
    タと、この駆動モータの駆動軸に連結されたボールねじ
    と、前記ゴニオ本体に装着され且つ前記ボールねじと螺
    合するナット部材とを含む構成であることを特徴とする
    X線測定装置。
  5. 【請求項5】 請求項1乃至4のいずれか一項に記載の
    X線測定装置において、 前記ゴニオメータを、水平面上の直線2方向に駆動する
    水平駆動手段を備えたことを特徴とするX線測定装置。
  6. 【請求項6】 請求項5記載のX線測定装置において、 前記ゴニオメータを、前記水平駆動手段による駆動方向
    とほぼ直交する水平面上の直線2方向に駆動する第2の
    水平駆動手段を備えたことを特徴とするX線測定装置。
  7. 【請求項7】 請求項5または6記載のX線測定装置に
    おいて、 前記水平駆動手段をXまたはYと、必要に応じて第2の
    水平駆動手段をYまたはX、またはX−Y移動テーブル
    で構成したことを特徴とするX線測定装置。
  8. 【請求項8】 請求項1乃至6のいずれか一項に記載の
    X線測定装置において、 スリットが形成された零点調整治具を含み、 前記ゴニオメータは、前記入射側アームおよびカウンタ
    アームの回転軸上に、前記零点調整治具を装着する治具
    装着部を有することを特徴とするX線測定装置。
  9. 【請求項9】 請求項1乃至8のいずれか一項に記載の
    X線測定装置において、 前記X線発生部から測定対象に向けて照射されるX線の
    入射光学系に4結晶モノクロメータを配置するととも
    に、測定対象で反射し前記X線検出部に入射するX線の
    受光系にアナライザ結晶を配置したことを特徴とするX
    線測定装置。
  10. 【請求項10】 X線を透過するX線入射窓およびX線
    取出窓を有する密閉された薄膜形成炉と、前記薄膜形成
    炉内に薄膜物質の物質流を発生させる薄膜物質発生手段
    と、前記薄膜物質発生手段から発生した薄膜形成物質の
    物質流が表面に付着する姿勢をもって薄膜形成基板を前
    記薄膜形成炉内で支持する基板支持手段と、前記薄膜形
    成炉の外部に設置され前記薄膜形成基板の表面に形成さ
    れる薄膜を測定対象としてX線測定を実施する請求項1
    乃至9のいずれか一項に記載のX線測定装置と、を備
    え、 前記X線測定装置のX線発生部は、前記X線入射窓を透
    して薄膜形成炉内に支持された薄膜形成基板の表面にX
    線を照射する位置に位置決めされ、 前記X線測定装置のX線検出部は、薄膜形成基板の表面
    から反射してきたX線を前記X線取出窓を透して検出す
    る位置に位置決めされることを特徴とする薄膜測定・形
    成システム。
  11. 【請求項11】 請求項10記載の薄膜測定・形成シス
    テムにおいて、 前記薄膜形成炉内での薄膜形成に関する所要の基準情報
    をあらかじめ蓄積するとともに、該基準情報に基づき少
    なくとも前記X線測定装置で測定する測定手段および前
    記薄膜物質発生手段を制御する制御手段を備えたことを
    特徴とする薄膜測定・形成システム。
  12. 【請求項12】 請求項11記載の薄膜測定・形成シス
    テムに用いられる薄膜測定・形成方法であって、 前記基準情報に基づき、薄膜形成の終期に近づくに伴い
    前記X線測定装置による測定間隔、および前記薄膜物質
    発生手段による薄膜形成動作の間隔を短縮していくこと
    を特徴とする薄膜測定・形成方法。
  13. 【請求項13】 請求項10または11記載の薄膜測定
    ・形成システムを用いた薄膜測定・形成方法であって、 前記薄膜形成基板の表面に形成される薄膜に対し前記X
    線測定装置を用いてその場観測により膜厚を測定すると
    ともに、該測定結果に基づき前記薄膜物質発生手段を制
    御することにより、数千オングストロームの膜厚に対し
    少なくとも約0.1%以下の精度並びに再現性、または
    5オングストローム以下の絶対精度並びに再現性をもっ
    て前記薄膜形成基板の表面に薄膜を形成することを特徴
    とする薄膜測定・形成方法。
  14. 【請求項14】 請求項10または11記載の薄膜測定
    ・形成システムを用いた薄膜測定・形成方法であって、 前記薄膜形成基板を回転しながら、前記薄膜形成基板の
    表面に形成される薄膜に対し前記X線測定装置を用いて
    リアルタイムで、その場観測により膜厚を測定するとと
    もに、該測定結果に基づき前記薄膜物質発生手段を制御
    することにより前記薄膜形成基板の表面に薄膜を形成す
    ることを特徴とする薄膜測定・形成方法。
  15. 【請求項15】 請求項14記載の薄膜測定・形成方法
    において、 数千オングストロームの膜厚に対し少なくとも約1%以
    下の精度、または50オングストローム以下の精度をも
    って前記薄膜形成基板の表面に薄膜を形成することを特
    徴とする薄膜測定・形成方法。
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CN112304980A (zh) * 2020-10-28 2021-02-02 西安热工研究院有限公司 一种用于锅炉管屏焊接接头无损检测的定向x射线探伤机支撑装置及其使用方法

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