JP2007101475A - X線光学素子及びそれを用いたx線分析装置 - Google Patents
X線光学素子及びそれを用いたx線分析装置 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2007101475A JP2007101475A JP2005294595A JP2005294595A JP2007101475A JP 2007101475 A JP2007101475 A JP 2007101475A JP 2005294595 A JP2005294595 A JP 2005294595A JP 2005294595 A JP2005294595 A JP 2005294595A JP 2007101475 A JP2007101475 A JP 2007101475A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- ray
- optical element
- sample
- crystal
- rays
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Images
Landscapes
- Analysing Materials By The Use Of Radiation (AREA)
Abstract
【課題】十分な発散角を持ち、積分反射能が高い単色化X線を一次X線方向と平行に取り出し可能なX線光学素子とそれを利用したX線分析装置を提供する。
【解決手段】X線源と、試料を保持する試料ステージと、試料ステージに保持された試料からのX線を検出するための検出器と、X線源からのX線を記試料ステージに保持された試料へ導くための光路とを備えたX線分析装置において、この光路の一部に、2枚のグラフィトモノクロメータ21、22、又は、多層膜ミラー21’、22’、を、対向させ、かつ、反射面が互いに平行になるように、所定の隙間を介して配置し、一方のX線反射面に対して所定の入射角で入射した一次X線を当該X線反射面上で反射し、その後、他方のX線反射面で反射し、もって、単色化されたX線を、入射した一次X線と平行に取り出すX線光学素子1000を配置する。
【選択図】図1
【解決手段】X線源と、試料を保持する試料ステージと、試料ステージに保持された試料からのX線を検出するための検出器と、X線源からのX線を記試料ステージに保持された試料へ導くための光路とを備えたX線分析装置において、この光路の一部に、2枚のグラフィトモノクロメータ21、22、又は、多層膜ミラー21’、22’、を、対向させ、かつ、反射面が互いに平行になるように、所定の隙間を介して配置し、一方のX線反射面に対して所定の入射角で入射した一次X線を当該X線反射面上で反射し、その後、他方のX線反射面で反射し、もって、単色化されたX線を、入射した一次X線と平行に取り出すX線光学素子1000を配置する。
【選択図】図1
Description
本発明は、X線回折装置を含むX線を利用して物質の分析を行なうためのX線分析装置において使用され、単色化されたX線を取り出すX線光学素子に関し、特に、X線回折装置における回折プロファイルのバックグランドを低減する効果を備えたX線光学素子及びそれを利用したX線分析装置に関する。
従来、高配向性熱分解グラファイト、パイローリティックグラファイト(Pyrolytic Graphite、略して“PG煤jと呼ばれる人工の物質は、既に、知られており、この物質は、特に、X線回折の分野においては、近年、X線モノクロメータとして多用されてきている。その理由としては、この物質はc軸に極めて高い配高性を示し、X線に対し高い積分反射能を持つことによる。そのため、かかる物質を用いたX線モノクロメータは、グラファイトモノクロメータ、パイローリティックグラファイトモノクロメータ、又は、PGモノクロメータの名称で知られている。なお、このPGモノクロメータは、Si、Geやα−Quartzの完全結晶を利用したモノクロメータに比べると、あるいは、モノクロメータとして良く使用されるLiF結晶に比べると、そのモザイク幅が極めて大きく、質の良いものでも0.3度、通常、0.5度の広がり(発散角)をもっていることから、積分反射能が高いという特徴を有している。
また、例えば、W(タングステン)とC(カーボン)の様に、電子密度の高い重元素と電子密度の低い軽元素とを、それぞれ、一定の厚さで周期的に積層した構造を持つ、所謂、多層膜ミラーも、やはり、人工の物質であり、この多層膜ミラーは、本来、低エネルギーX線の分光結晶として開発されたが、しかしながら、X線モノクロメータとしての利用も可能である。なお、この多層膜ミラーでは、周期が長いことから、特性X線CuKα(λ=1.54オングストローム)に対し、ブラッグ角は低く、約1°程度のものが製作できるという特徴を有している。
加えて、Si、Ge、LiFなどの単結晶の表面におけるブラッグ反射を利用して単色化したX線束を取り出すX線分光素子として、例えば、結晶に溝を形成して2つの対向する結晶壁を形成してなり、これら両側の反射壁面での2回の反射を利用する、所謂、チャネルカット分光結晶も、既に知られており、実用されている。例えば、以下の特許文献1によれば、これらチャネルカット結晶を、例えば、図4に示すように、X線回折装置の光学系に、選択的に挿入することが可能な機構が既に知られている。
特許第3468623号
上述したような性質を持ったPGモノクロメータや多層膜ミラーを、X線分析装置の一種であるX線回折装置、特に、多用途に利用される薄膜構造評価用のX線回折装置に適用することによれば、PGモノクロメータを使用しないときと比べ、その信号強度(=回折X線強度)をそれほど損なうことなく、バックグランドを劇的に減らすことができ、所謂、S/B(signal to background ratio)を大きく向上できる。
しかしながら、上記のPGモノクロメータや多層膜ミラーに限らず、先にも述べたSiやGe,又は、LiFモノクロメータの場合でも同様、分光素子として平板結晶である限り、添付図13に示すように、このモノクロメータを通して単色化されたX線の方向は、一次X線(光源から照射されたX線)の方向に対し、モノクロメータの回折角(2θM)の方向に振れてしまう。なお、この図において、符号1はX線源を、2は入射スリットを、3はモノクロメータ結晶を、そして4は試料を含むX線回折計を、それぞれ、示している。
このように、モノクロメータにより単色化されたX線の方向が振れてしまうことは、モノクロメータを設定したままで回折計を使用する場合には、特に、問題とはならない。実際、例えば、単結晶回折計やイメージングプレート(IP)を利用したX線回折計では、一旦、装置をセッティングした後は、X線源、モノクロメータ、回折計の配置は移動することなく使用している。
しかしながら、例えば、多用途に利用される薄膜構造評価用のX線回折装置では、調べようとする結晶の質の良否やその測定の目的によっては、入射X線の平行性・単色性を適宜に調整し、多機能に回折計を使用したいという要望がある。その場合、上記図13の構成では、PGモノクロメータや多層膜ミラーから、例えば、平行性及び単色性が共に優れたX線ビームが得られるSi完全結晶のモノクロメータに変えようとすると、それらの2θMが異なるため、セッティングのやり直しが必要になる。加えて、使用するX線の波長を変えると、やはり、再セッティングが必要となる。なお、装置のセッティングは、一例として添付の図14にも示すように、X線回折計4をその方向に回転して設定するだけにとどまらず、入射スリット2の設定や2θ軸のゼロ位置調整等、煩雑な操作が必要となる。なお、かかる操作は、X線回折装置の取り扱いに習熟したユーザーにとっても、なおさら、一般のユーザーにとっては、荷の重い仕事である。
一方、上述した特許文献1にも知られるように、チャンネルカット結晶を利用することによれば、平行性及び単色性が共に優れたX線を、一次X線の方向と平行に取り出すことが可能であり、上述したX線回折計4の回転や入射スリット2の設定、更には、2θ軸のゼロ位置調整等を含む煩雑な操作を解消することが可能となる。
しかしながら、この特許文献1により知られるチャンネルカット結晶は、上述したように、SiやGe、又は、α−Quartzなど、完全性の高い単結晶の表面を利用するものであり、例えば、当該結晶に溝を形成して互いに平行に対向する2つの反射結晶壁面を形成してなるものである。加えて、このチャンネルカット結晶は、PGモノクロメータや多層膜ミラーに比べれば、得られるX線ビームの単色性・平行性は極めて良好であるが、しかしながら、得られたX線を粉末回折に適用しようとすると、平行性が良すぎて、必要な強度が得られない。
即ち、上記チャンネルカット結晶と同様な構造・機能を備えた(チャンネルカット様)PGモノクロメータや多層膜ミラーは、未だ、提供されてはおらず、そのため、PGモノクロメータや多層膜ミラー並みの発散角を持ち、なおかつ、一次X線と平行にモノクロビームを取り出すことの出来るX線光学素子が望まれていた。
本発明では、上記に詳述した従来技術に鑑み、上述したグラファイトや多層膜から構成され、かつ、単色化されてコリメートされたX線を一次X線の方向と平行に取り出すことが可能なX線光学素子を提供し、更には、かかるX線光学素子を利用したX線分析装置を提供することをその目的とするものである。
かかる上記の目的を達成するため、本発明によれば、まず、X線分析装置のX線源と試料、又は、当該試料と検出器との間に配置されるX線光学素子であって、2枚のグラフィトモノクロメータを、そのX線反射面を互いに対向させ、かつ、当該X線反射面が互いに平行になるように、その間に所定の隙間を介して配置し、前記グラフィトモノクロメータの一方のX線反射面に対して所定の入射角で入射した一次X線を当該X線反射面上で反射し、その後、当該反射したX線を、前記グラフィトモノクロメータの他方のX線反射面で反射し、もって、単色化されたX線を、前記入射した一次X線と平行に取り出すX線光学素子が提供される。なお、本発明では、前記記載のX線光学素子において、前記グラフィトモノクロメータは、パイローリティックグラファイトモノクロメータにより構成されていることが好ましい。
また、本発明によれば、やはり上記の目的を達成するため、X線分析装置のX線源と試料、又は、当該試料と検出器との間に配置されるX線光学素子であって、2枚の多層膜ミラーを、そのX線反射面を互いに対向させ、かつ、当該X線反射面が互いに平行になるように、その間に所定の隙間を介して配置し、前記多層膜ミラーの一方のX線反射面に対して所定の入射角で入射した一次X線を当該X線反射面上で反射し、その後、当該反射したX線を、前記多層膜ミラーの他方のX線反射面で反射し、もって、単色化されたX線を、前記入射した一次X線と平行に取り出すX線光学素子が提供される。なお、本発明では、前記記載のX線光学素子において、前記多層膜ミラーは、重元素物質と軽元素物質をそれぞれ、所定の厚さで周期的に積層した構造を有していることが好ましい。なお、ここで、具体的には、積層する重元素物質としては、Ag、Au、Cr、Co、Cu、Fe、Mn、Mo、Nb、Ni、Pd、Pt、Re、Rh、Ru、Sn、Ti、V、W、Zn、Cr3C、Ni−Cr、Mo−Ru、Rh−Ru、MoSi2、Mo5Si3等が、また、軽元素物質としては、Al、AlN、B、B4C、BN、C、LiF、Mg、Sc、Si、SiC、SiO2、SnO2、Ta2O5、TiN、TiO2等が挙げられる。なお、これらの物質の中でも、重元素物質としては、W、Au、Pt等が好ましく、また、軽元素物質としては、C、Si、B4C等が好ましく、より好ましくは、重元素物質と軽元素物質として、WとCとの組み合わせが挙げられる。
また、本発明では、前記に記載したX線光学素子において、更に、前記2枚のグラフィトモノクロメータ間におけるX線反射面の平行性を調整するための機構を備えていることが好ましい。
更に、本発明では、X線源と、試料を保持して前記X線源からのX線を所定の角度で照射する試料ステージと、前記試料ステージに保持された試料からのX線を検出するための検出器と、前記X線源からのX線を前記試料ステージに保持された試料へ導くための光路とを備えており、前記に記載したX線光学素子を、前記光路の一部に配置したX線分析装置が提供される。
以上に述べたように、本発明になるX線光学素子によれば、十分な発散角を持ち、積分反射能が高く、入射X線の平行性・単色性を適宜に調整可能であり、かつ、単色化されてコリメートされたX線を一次X線の方向と平行に取り出すことが可能なX線光学素子が提供できることから、回折装置を含むX線分析装置を多機能に利用することを可能とし、特に、薄膜構造評価用のX線回折装置のように多用途に利用されるX線回折装置では、当該X線光学素子を利用することにより、調べようとする結晶の質の良否やその測定の目的に対応して、その利用範囲を拡大し、その多機能化を容易に実現可能にするという優れた効果を発揮する。
以下、本発明の実施の形態について、添付の図面を参照しながらその詳細を説明する。まず、添付の図1は、本発明の一実施の形態になるX線光学素子を示しており、図において、符号10は、例えば、金属板からなる矩形の基台を示しており、その長手方向に側面には、やはり、金属板からなる矩形の第1結晶の保持部材11が、例えば、ネジや溶接により、固定されている。
一方、上記第1結晶保持部11が固定されたとは反対側の基台10の側面には、棒状の金属からなる部材12が、やはり、ネジや溶接によって、縦方向に延びて固定されている。更に、その上部には、その一方の側面に、やはり棒状の金属からなる調整部材13が、横方向に延びて、ネジや溶接によって、固定されており、その一部(本例では、先端部)には、押圧ネジ14が取り付けられている。一方、上記部材12の他方の側面には、所謂、矩形状の板バネ15が取り付けられている。そして、この板バネ15の一方の面には、矩形状の第2結晶の保持部材16が、ネジや溶接によって、固定されている。
そして、例えば、パイローリティックグラファイトの結晶である、所謂、PGモノクロメータが、2枚、取り付けられる。即ち、矩形の第1結晶板21が、上記第1結晶保持部材12の内側表面(即ち、上記板バネ15に取り付けられた第2結晶の保持部材16との対向面)に、他方、やはり矩形の第2結晶板22が、上記板バネ15に取り付けられた第2結晶の保持部材16の表面(即ち、上記第1結晶板21との対向面)に、例えば、接着剤等によって固定されている。
次に、添付の図2には、上記にその構造を説明した本発明のX線光学素子の上面図を示している。この図からも明らかなように、2枚のグラフィトモノクロメータ(第1結晶板21及び第2結晶板22)が、そのX線反射面の一部を互いに対向させ、かつ、当該X線反射面が互いに平行になるように、その間に所定の隙間Dを介して配置されている。また、上記第1結晶板21と上記第2結晶板22とは、その中心位置が距離Lだけ離れて配置されている。
また、上記図2からも明らかなように、上記調整部材13に取り付けられた押圧ネジ14は、その先端を上記板バネ15の裏面(第2結晶保持部材16が取り付けられた面とは反対側の面)に当接しており、そのため、当該押圧ネジ14を回転(図中の矢印)することにより、上記板バネ15を押圧し、もって、上記第1結晶板21と上記第2結晶板22の対向表面(即ち、X線反射面)の平行性を調整するための機構を構成している。なお、このX線光学素子は、X線回折装置内において、図4上部のM1の代わりに取り付けられ、ωM1回転板上に配置されて使用されることとなる。
続いて、上記にその構成を説明した本発明のX線光学素子における動作について、やはり上記図2を参照しながら、以下に説明する。即ち、上記図2において矢印付きの直線で示すように、X線源から照射されたX線(一次X線)は、まず、上記第1結晶板21に対して所定の入射角で入射し、当該X線反射面上で所定の角度で反射する。その後、この反射したX線は、上記第2結晶板22に対して所定の入射角(この場合、上記第1結晶板21と上記第2結晶板22は平行に配置されていることから、同じ入射角度)で入射し、当該X線反射面上で所定の角度で反射し、もって、単色化されたX線(モノクロビーム)を、前記入射した一次X線と平行に、但し、その間に距離Hだけ移動して取り出すことができる。
ところで、上述のPGモノクロメータをX線モノクロメータとして利用する場合、強い回折強度を示す(0002)面(2d=6.704オングストローム)での反射が利用される。例えば、特性X線CuKα(λ=1.54オングストローム)では、ブラッグ角は約13.3°であり、また、特性X線MoKα(λ=0.709オングストローム)では、ブラッグ角は約6.1°である。
一例として、ここでは、CuKα線用に設計した場合の寸法を示す。上述したように、PG(0002)に対するブラッグ角θBは約13.3°である。第1結晶板21と第2結晶板22の隙間Dを約5mmにすると、結晶中心間距離LはL=D/tanθBで与えられ、約21mmになる。幅F=1mmのX線(一次X線)は、上記第1結晶板21と第2結晶板22の反射表面で2回反射した後、一次X線に対するモノクロビームの位置ずれHは、H=2DcosθBで与えられ、約10mmになる。また、第1結晶板21の反射表面で1回反射した回折強度I1に対し、第1結晶板21と第2結晶板22の反射表面で2回反射した回折強度I2の比(反射率)を実験で調べたところ、約40%が得られ、これにより、十分、実用可能な反射率を備えていることが確認された。
また、かかるPGモノクロメータを利用したX線光学素子のX線分析装置における適用の形態としては、例えば、試料の前に入れる場合(=入射側)と後ろに入れる場合(=受光側)が考えられる。本発明になるX線光学素子は、上述したように、単色化されたX線を一次X線と平行に取り出すことができることから、特に、入射側に入れる形態において良好であろう。例えば、上記のX線光学素子を、図4上部のωM1回転板上に配置することにより、第1結晶板21と第2結晶板22は一体となって回転する。
なお、上述したように、PGモノクロメータを利用した本発明のX線光学素子によれば、当該素子を構成するPGモノクロメータはそのモザイク幅が極めて大きく、質の良いものでも0.3度、通常、0.5度の広がり(発散角)をもっていることから、積分反射能が高く、X線分析装置の一種であるX線回折装置を粉末X線回折の応用にまで、即ち、装置の守備範囲を広げることができ、更には、装置自体を高機能で利用価値の高いものにすることが出来る。また、このPGモノクロメータを利用したX線光学素子をX線回折計に適用することによれば、これを使用しない場合に比べ、信号強度(=回折X線強度)をそれほど損なうことなく、バックグランドを劇的に減らすことができ、所謂、S/B(signal to background ratio)を大きく向上することが可能となることは勿論である。
次に、添付の図3には、本発明の他の実施形態になるX線光学素子の上面図を示している。この他の実施形態になるX線光学素子では、上記図2に示したX線光学素子とは異なり、2枚のグラフィトモノクロメータに代えて、2枚の多層膜ミラーである第1結晶板21’及び第2結晶板22’が、X線反射面の一部を互いに対向させ、かつ、当該X線反射面が互いに平行になるように、その間に所定の隙間Dを介して配置されている。なお、かかる構成の他の実施形態になるX線光学素子における動作も、上記と同様、X線源から照射されたX線(一次X線)は、まず、上記第1結晶板21’に対して所定の入射角で入射し、当該X線反射面上で所定の角度で反射する。その後、この反射したX線は、上記第2結晶板22’に対して同じ入射角で入射してX線反射面上で反射し、もって、単色化されたX線(モノクロビーム)が、前記入射した一次X線と平行に、距離Hだけ移動して取り出すことができる(図中の矢印付きの直線を参照)。
なお、この多層膜ミラーは、例えば、W(タングステン)とC(カーボン)の様に、電子密度の高い重元素と電子密度の低い軽元素とを、それぞれ、一定の厚さで周期的に積層した構造を持つものであり、X線モノクロメータとしての利用も可能である。なお、その周期が長いことから、特性X線CuKα(λ=1.54オングストローム)に対し、ブラッグ角は低く、約1°程度のものが製作できる。このように、多層膜ミラーの場合は、上述したPGモノクロメータを利用するものに比較し、そのブラッグ角が1度程度と低く、これを用いた設計/実施例の寸法は、上記図3を参照しながら、以下のようになる。
先ず、多層膜ミラーの幅寸法は、W=F/sinθBで与えられる。ここでFはX線焦点の幅でF=1mmに設計すると、Wは約60mm程度必要となる。隙間Dを2mmにすると、L=115mm、H=4mm程度である。また、反射率としては、50%以上の値が得られた。なお、この2枚の多層膜ミラーを利用したX線光学素子も、上記と同様に、例えば、試料の前に入れる場合(=入射側)と後ろに入れる場合(=受光側)が考えられ、例えば、図4上部のωM1回転板上に配置することによれば、第1結晶板21’と第2結晶板22’は一体となって回転することとなる。
また、本発明の実施形態及び他の実施形態になるX線光学素子では、上述した構成において、その第2結晶板22(22’)が、第1結晶板21(21’)との平行性を調整できる機構をもっている。即ち、上記調整部材13に取り付けられた押圧ネジ14を微小回転することにより、その先端を上記板バネ15の背面側から押圧し、もって、第2結晶板22(22’)の第1結晶板21(21’)に対する傾斜角度を微細に調整することが出来る。特に、上述した多層膜ミラーを利用するものでは、比較的幅の広い結晶板を用意する必要があるが、上記の構造によれば、比較的、容易に実現することが出来る。
なお、いずれの場合においても、本発明のX線光学素子によれば、従来のチャンネルカット結晶と同様に、一次X線の方向とモノクロビームの方向を平行に取り出すことができる。即ち、上記特許文献1(特許第3468623号)に開示されたチャンネルカットモノクロメータ結晶M1の代わりに、本発明のX線光学素子(チャンネルカット様モノクロメータ)を差し替えることによれば、平板PGモノクロメータ又は多層膜ミラーによって得られると同じ波長選択性と平行性を備えた単色化されたX線(モノクロビーム)が得られることとなる。
続いて、上記に詳細に説明した本発明のX線光学素子を利用したX線を利用した測定装置やその測定方法について、以下にその一例を説明する。なお、以下に説明するX線単結晶評価装置は、X線分析装置の一種であり、上記特許文献1(特許第3468623号)に開示されている光学機構を用い、かつ、本発明者が既に出願して登録された特許第2919598号のX線トポグラフィを基にして改良を施して構成されたものである。
まず、添付の図5は、X線単結晶評価装置の全体構成を示している。図にも示すように、当該装置は、架台100上に配置された定盤110の上面には、一対のリニアガイド111、111を介して、2θ回転板112とω回転板113とを備えた、所謂、2軸ゴニオメータが搭載されている。なお、この2軸ゴニオメータを構成する2θ回転板112には、X線検出器200が取り付けられており、また、そのω回転板113の上には、やはり一対のリニアガイド114、114とその上の走査ステージ115を介して試料ステージ300が搭載されている。
また、上記架台100の定盤110の上面には、上記の2軸ゴニオメータに加えて、その端部には、支柱120が設けられており、その上端部には、やはり、リニアガイド121を介して、上記真空パス400が搭載されている。なお、この支柱120の途中には、張り出しテーブル122が取り付けられており、その上面には、やはりリニアガイド123を介して、結晶コリメータ410とその回転部124が搭載されている。結晶コリメータ410とその回転部124は、上記図4に示す入射X線光学系の切換機構を構成する。
更に、上記架台100の側方には、X線発生装置500を備えており、その上部に配置されたX線管球510によって発生されたX線は、接続金具420を介して、結晶コリメータ410へ導かれる。なお、この図中に符号600で示された二点鎖線は、それぞれ、上記架台100上の2軸ゴニオメータに配置されたX線検出器200や試料ステージ300を、更には、上記真空パス400の一部を覆うように設けられた防X線カバーと、そして、上記真空パス400の他の部分をX線発生装置500と共に覆うように設けられた防X線カバーを示している。また、図中の符号S1〜S3は、それぞれ、上記装置内に設けられたスリットを示している。
また、図中のリニアガイド111、111によれば、上記2θ回転板112とω回転板113とを備えた2軸ゴニオメータは、X線ビームと直交する(即ち、図の紙面に垂直な)方向に移動し、また、ω回転板上にある走査ステージの移動方向は、紙面に直交する方向に限らず、所望の位置に設定可能となっている。また、更にその他のリニアガイド121、123によれば、上記結晶コリメータ410を含む真空パス400が、やはり、X線ビームと直交する(即ち、図の紙面に垂直な)方向に移動し、所望の位置に設定可能となっている。また、結晶コリメータ410は、上記リニアガイド123の上に搭載された回転部124の上面に配置されており、水平面内で回転して設定可能になっている。
続いて、添付の図6には、上記図5に示したX線単結晶評価装置におけるX線の光路を中心とした詳細な構造を、上面図により示す。即ち、X線発生装置500のX線管球510からのX線は、例えば、上記接続金具420、更には、スリットS1を通って、上記光路部である真空パス400の入射側に設けられた結晶コリメータ410の内部に導かれる。そして、図にも明らかなように、この結晶コリメータ410には、通常のX線パスを形成する直進コリメータ(例えば、真空パス)411と共に、上述したX線光学素子(チャンネルカット様モノクロメータ)1000(即ち、上記図1に示した素子の単体)が、互いに並列に配置されている。なお、これら直進コリメータ(例えば、真空パス)411とX線光学素子1000との間の交換は、上記リニアガイド123上の結晶コリメータ410の移動により実行される。
また、上記X線光学素子1000の配置角度の設定は、上記回転部124の微小な回転により行なわれる。なお、この図においては、X線管球510からのX線(一次X線)が上記X線光学素子1000により単色化される状態を示しているが、これをこれら直進コリメータ(例えば、真空パス)411に変える場合には、上記結晶コリメータ410をリニアガイド123上で、図の矢印で示す方向に移動させる。また、ここでは図示しないが、上記直進コリメータ(例えば、真空パス)411とX線光学素子1000だけではなく、更には、SiやGe、又は、LiFなどの完全性の高い単結晶からなるチャンネルカット結晶を備えた、所謂、チャンネルカット結晶コリメータを加えて並設することも可能である。
そして、上記の構成によれば、X線管球510からのX線(一次X線)は、X線光学素子1000の第1結晶板21(21’)と第2結晶板22(22’)の反射面で反射された後、上記一次X線に平行に、距離Hだけ移動した位置から射出されて、更に、真空パス400へ入射する。なお、この時、リニアガイド121により、その上に搭載されている上記真空パス400を、図に矢印で示す方向に移動することにより、その光軸を一致させることが出来る。
なお、上記結晶コリメータ410のX線光学素子1000によって得られた単色化されたX線は、更に、スリットS2を通って、測定される試料SMの表面に照射される。一方、試料表面において回折した回折光は、その後、その回折方向に配置された乾板210、又は/及び、複数種の検出器を備えたX線検出部(X線検出受光光学系)200へ到る。なお、かかるX線検出部(X線検出受光光学系)200の一例としては、例えば、X線TV(X-ray Vision Camera)220と、シンチレーションカウンタ(SC)230とによって構成されている。
即ち、かかる構成の評価装置では、X線TV220は、測定する結晶の方位調整等を行なうために使用し、他方、シンチレーションカウンタ(SC)230は、X線の強度計測用に使用するものである。また、図からも明らかなように、上記のシンチレーションカウンタ(SC)230は、X線検出部100の内部で移動可能となっており(図の矢印を参照)、更に、上記X線検出部100の内部には、当該シンチレーションカウンタ(SC)120の一方(右側)の移動位置に対応して、アナライザ結晶231が設けられている。また、このX線検出部200は、その全体を、例えば、ガイドロッド240上に移動可能に取り付けられており、もって、入射する回折X線に対して直角な方向に移動可能となっている。
更に、以下には、上記に説明した本発明のX線光学素子を利用したX線単結晶評価装置によって測定可能となる測定方法について説明する。即ち、本発明のX線光学素子であるチャンネルカット様モノクロメータを利用することによれば、上記X線単結晶評価装置の本来の機能に加えて、更に、X線反射率測定や多結晶や粉末物質の評価装置としても、広い範囲で、利用することが可能となる。
添付の図7には、上記に説明した本発明のX線光学素子を利用したX線単結晶評価装置によって、X線反射率の測定を行なう例を示す。即ち、X線源であるX線管510からのX線を、上記本発明のX線光学素子1000により単色化して取り出し、当該取り出した単色化されたX線(モノクロビーム)を、測定する試料SMの表面に照射し、その反射角度にシンチレーションカウンタ(SC)230を配置する。そして、上記試料SMを2軸ゴニオメータのω回転板113で回転しながら、同時に、その2θ回転板112を回転して、上記シンチレーションカウンタ(SC)230により、反射X線の強度(Intensity(cps))を測定する。
なお、上記の測定方法では、図にも示すように、上記試料SMとシンチレーションカウンタ(SC)230との間には、異なる2枚のスリットGSとRSとが配置される。このような方法で計測した結果を、添付の図8に示す。これは、Siウェーハの自然酸化膜からの反射率プロファイルで、8桁以上の強度変化を10%以上の角度範囲にわたって、正確に測定することが可能となり、本発明のX線光学素子1000により極薄膜の反射率まで可能となる。
添付の図9には、上記に説明した本発明のX線光学素子を利用したX線単結晶評価装置によって、粉末物質をX線回折により評価する場合の装置構成を示す。なお、この構成においても、上記と同様、X線源であるX線管510からのX線を、上記本発明のX線光学素子1000により単色化して取り出し、当該取り出した単色化されたX線(モノクロビーム)を、測定する粉末試料を所定の形状に固形化した試料SMの表面に照射し、その反射角度にシンチレーションカウンタ(SC)230を配置する。そして、上記試料SMを2軸ゴニオメータのω回転板113で回転しながら、同時に、その2θ回転板112を回転して、上記シンチレーションカウンタ(SC)230により、反射X線の強度(Intensity(cps))を測定する。また、この場合にも、上記試料SMとシンチレーションカウンタ(SC)230との間には、異なる2枚のスリットGSとRSとが配置される。
このような方法で計測した結果を、添付の図10に示す。なお、これにより、従来の単結晶の物質におけるX線回折に加えて、更に、多結晶の物質についても、X線回折により、正確かつ詳細に、その成分を分析することが可能になる。
加えて、上記した本発明のX線光学素子を利用したX線単結晶評価装置によれば、以下のような本来のX線単結晶評価装置による機能が備わっている。
1.透過配置のラング法によるトラバーストポグラフ及びセクショントポグラフ
2.反射配置のトポグラフィ、結晶コリメータ付反射トポグラフィ
3.回折強度計測及びゴニオメトリとして、回折強度計測、ロッキングカーブ測定及び逆格子マッピングである。
従って、X線単結晶評価装置に留まることなく、多結晶回折装置、反射率測定装置としても機能することから、極めて多機能なX線評価装置を実現することが可能となる。
1.透過配置のラング法によるトラバーストポグラフ及びセクショントポグラフ
2.反射配置のトポグラフィ、結晶コリメータ付反射トポグラフィ
3.回折強度計測及びゴニオメトリとして、回折強度計測、ロッキングカーブ測定及び逆格子マッピングである。
従って、X線単結晶評価装置に留まることなく、多結晶回折装置、反射率測定装置としても機能することから、極めて多機能なX線評価装置を実現することが可能となる。
なお、添付の図11には、上記した本発明のX線光学素子を利用したX線単結晶評価装置に、但し、上記の構成とは異なり、イメージングプレート(IP)とピンホールスリット(PS)を利用した各種X線回折方法について、簡単に説明する。即ち、この図示の例は、デバイ・シェラーカメラ、又は、小角散乱カメラによるX線回折方法について示す。
即ち、図にも示すように、X線源であるX線管510からのX線を、上記本発明のX線光学素子1000により単色化して取り出すことは、上記と同様である。そして、当該取り出した単色化されたX線(モノクロビーム)を、ピンホールスリットPSを介して、キャピラリ中の試料SMに照射し、その回折X線を、装置に設置したイメージングプレート(IP)のカセットで観察する。なお、上記の方法による観察結果の一例を、添付の図13に示す。
以上に詳述したように、本発明のX線光学素子である、チャンネルカット様モノクロメータを、特に、チャンネルカット結晶の使用を前提に設計された装置である薄膜構造評価用のX線回折装置や、上記にも説明したX線線単結晶評価装置(即ち、結晶コリメータ付トボシステム)のような多用途の回折計に適用することにより、単結晶の評価だけでなく、多結晶や粉末の物質についても、反射率計や、低バックグランドの多結晶回折、更には、IPカメラまで、その守備範囲が広がり、更に高機能で利用価値の高い装置を実現することが可能となる。
10…基台
11…第1結晶の保持部材
15…板バネ
16…第2結晶の保持部材
21…PGモノクロメータの第1結晶板
22…PGモノクロメータの第2結晶板
21’…多層膜ミラーの第1結晶板
22’…多層膜ミラーの第2結晶板
200…検出器
300…試料ステージ
400…真空パス
410…結晶コリメータ
500X…線発生装置
510…X線管球
1000…X線光学素子
11…第1結晶の保持部材
15…板バネ
16…第2結晶の保持部材
21…PGモノクロメータの第1結晶板
22…PGモノクロメータの第2結晶板
21’…多層膜ミラーの第1結晶板
22’…多層膜ミラーの第2結晶板
200…検出器
300…試料ステージ
400…真空パス
410…結晶コリメータ
500X…線発生装置
510…X線管球
1000…X線光学素子
Claims (7)
- X線分析装置のX線源と試料、又は、当該試料と検出器との間に配置されるX線光学素子であって、2枚のグラフィトモノクロメータを、そのX線反射面を互いに対向させ、かつ、当該X線反射面が互いに平行になるように、その間に所定の隙間を介して配置し、前記グラフィトモノクロメータの一方のX線反射面に対して所定の入射角で入射した一次X線を当該X線反射面上で反射し、その後、当該反射したX線を、前記グラフィトモノクロメータの他方のX線反射面で反射し、もって、単色化されたX線を、前記入射した一次X線と平行に取り出すことを特徴とするX線光学素子。
- 前記請求項1に記載したX線光学素子において、前記グラフィトモノクロメータは、パイローリティックグラファイトモノクロメータにより構成されていることを特徴とするX線光学素子。
- 前記請求項1に記載したX線光学素子において、更に、前記2枚のグラフィトモノクロメータ間におけるX線反射面の平行性を調整するための機構を備えていることを特徴とするX線光学素子。
- X線分析装置のX線源と試料、又は、当該試料と検出器との間に配置されるX線光学素子であって、2枚の多層膜ミラーを、そのX線反射面を互いに対向させ、かつ、当該X線反射面が互いに平行になるように、その間に所定の隙間を介して配置し、前記多層膜ミラーの一方のX線反射面に対して所定の入射角で入射した一次X線を当該X線反射面上で反射し、その後、当該反射したX線を、前記多層膜ミラーの他方のX線反射面で反射し、もって、単色化されたX線を、前記入射した一次X線と平行に取り出すことを特徴とするX線光学素子。
- 前記請求項4に記載したX線光学素子において、前記多層膜ミラーは、重元素物質と軽元素物質をそれぞれ、所定の厚さで周期的に積層した構造を有していることを特徴とするX線光学素子。
- 前記請求項4に記載したX線光学素子において、更に、前記2枚の多層膜ミラー間におけるX線反射面の平行性を調整するための機構を備えていることを特徴とするX線光学素子。
- X線源と、試料を保持して前記X線源からのX線を所定の角度で照射する試料ステージと、前記試料ステージに保持された試料からのX線を検出するための検出器と、前記X線源からのX線を前記試料ステージに保持された試料へ導くための光路とを備えており、前記請求項1又は請求項4に記載したX線光学素子を、前記光路の一部に配置したことを特徴とするX線分析装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2005294595A JP2007101475A (ja) | 2005-10-07 | 2005-10-07 | X線光学素子及びそれを用いたx線分析装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2005294595A JP2007101475A (ja) | 2005-10-07 | 2005-10-07 | X線光学素子及びそれを用いたx線分析装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2007101475A true JP2007101475A (ja) | 2007-04-19 |
Family
ID=38028552
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2005294595A Pending JP2007101475A (ja) | 2005-10-07 | 2005-10-07 | X線光学素子及びそれを用いたx線分析装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2007101475A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100938221B1 (ko) | 2008-02-04 | 2010-01-22 | 원광대학교산학협력단 | 다층박막 거울의 평가 장치 |
JP2020056789A (ja) * | 2018-10-01 | 2020-04-09 | シエンタ・オミクロン・アーベー | 硬x線光電子分光装置及びシステム |
Citations (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH06174897A (ja) * | 1992-12-10 | 1994-06-24 | Nippon Telegr & Teleph Corp <Ntt> | 多層膜x線ミラーおよび多層膜x線光学系 |
JPH0933700A (ja) * | 1995-07-25 | 1997-02-07 | Rigaku Corp | X線モノクロメータ及びそれを用いたx線回折装置 |
JPH11248890A (ja) * | 1998-03-05 | 1999-09-17 | Nippon Steel Corp | 分光器 |
-
2005
- 2005-10-07 JP JP2005294595A patent/JP2007101475A/ja active Pending
Patent Citations (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH06174897A (ja) * | 1992-12-10 | 1994-06-24 | Nippon Telegr & Teleph Corp <Ntt> | 多層膜x線ミラーおよび多層膜x線光学系 |
JPH0933700A (ja) * | 1995-07-25 | 1997-02-07 | Rigaku Corp | X線モノクロメータ及びそれを用いたx線回折装置 |
JPH11248890A (ja) * | 1998-03-05 | 1999-09-17 | Nippon Steel Corp | 分光器 |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100938221B1 (ko) | 2008-02-04 | 2010-01-22 | 원광대학교산학협력단 | 다층박막 거울의 평가 장치 |
JP2020056789A (ja) * | 2018-10-01 | 2020-04-09 | シエンタ・オミクロン・アーベー | 硬x線光電子分光装置及びシステム |
JP7319161B2 (ja) | 2018-10-01 | 2023-08-01 | シエンタ・オミクロン・アーベー | 硬x線光電子分光装置及びシステム |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US10295486B2 (en) | Detector for X-rays with high spatial and high spectral resolution | |
Dura et al. | AND/R: Advanced neutron diffractometer/reflectometer for investigation of thin films and multilayers for the life sciences | |
Szlachetko et al. | A von Hamos x-ray spectrometer based on a segmented-type diffraction crystal for single-shot x-ray emission spectroscopy and time-resolved resonant inelastic x-ray scattering studies | |
Gullikson et al. | A soft x-ray/EUV reflectometer based on a laser produced plasma source | |
JP3697246B2 (ja) | X線回折装置 | |
Tanaka et al. | A new large radius imaging plate camera for high-resolution and high-throughput synchrotron x-ray powder diffraction by multiexposure method | |
Henke et al. | Pulsed plasma source spectrometry in the 80–8000‐eV x‐ray region | |
CN110530907B (zh) | X射线吸收测量系统 | |
Lienert et al. | Focusing optics for high-energy X-ray diffraction | |
Sokolov et al. | An XUV optics beamline at BESSY II | |
KR20050010835A (ko) | 대역 판을 포함하는 다중 영상화 시스템을 사용하는 원소특이성 x-선 형광 현미경 | |
Arnold et al. | Implementation of a beam deflection system for studies of liquid interfaces on beamline I07 at Diamond | |
JPH11304728A (ja) | X線計測装置 | |
JP5116014B2 (ja) | 小角広角x線測定装置 | |
JP3468623B2 (ja) | X線回折装置の光学系切換装置 | |
WO2015146287A1 (ja) | ビーム生成ユニットおよびx線小角散乱装置 | |
Shin et al. | A scanning transmission X-ray microscope at the Pohang Light Source | |
Henriksen et al. | LEXR: A low-energy X-ray reflectometer for characterization of ATHENA mirror coatings | |
JP2007101475A (ja) | X線光学素子及びそれを用いたx線分析装置 | |
Stoupin et al. | The multi-optics high-resolution absorption x-ray spectrometer (HiRAXS) for studies of materials under extreme conditions | |
MacDonald et al. | AW: B4C multilayer phase retarder for broadband polarization analysis of soft x-ray radiation | |
André et al. | MONOX: a characterization tool for the X-UV range | |
Uschmann et al. | High efficiency, high quality x-ray optic based on ellipsoidally bent highly oriented pyrolytic graphite crystal for ultrafast x-ray diffraction experiments | |
US3200248A (en) | Apparatus for use as a goniometer and diffractometer | |
JPH04318433A (ja) | ラジオグラフ応力測定装置 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20081002 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20110325 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20110412 |
|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20110809 |