JPH11248890A - 分光器 - Google Patents

分光器

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JPH11248890A
JPH11248890A JP6927998A JP6927998A JPH11248890A JP H11248890 A JPH11248890 A JP H11248890A JP 6927998 A JP6927998 A JP 6927998A JP 6927998 A JP6927998 A JP 6927998A JP H11248890 A JPH11248890 A JP H11248890A
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JP
Japan
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crystal
bracket
adjustment mechanism
fine adjustment
holder
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Pending
Application number
JP6927998A
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English (en)
Inventor
Yasuo Takagi
康夫 高木
Toshiji Kikuchi
利治 菊池
Junichi Saito
純一 斉藤
Michihiro Moriyama
倫宏 森山
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
KOUZU SEIKI KK
Nippon Steel Corp
Original Assignee
KOUZU SEIKI KK
Nippon Steel Corp
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Publication date
Application filed by KOUZU SEIKI KK, Nippon Steel Corp filed Critical KOUZU SEIKI KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 二つの結晶の相互の平行度を完全に維持でき
るようにし、試料3にあらゆる所望の単一波長のビーム
を確実に照射できるようにすることにある。 【解決手段】 ビームRの光源2と試料3とを対向して
固定配置し、ターンテーブル4に第一結晶7と第二結晶
8を近接離反移動可能に設置し、光源2から発せられた
ビームRを第一結晶7から第二結晶8に照射して単一波
長のビームRを試料3に反射させ、試料3の構造や物性
等を解析する分光器であり、結晶間隔調整機構21、3
6、角度微調整機構31、42、微移動調整機構38、
微回動調整機構48等を少なくとも有し、相対変位する
一方の部材の側面に変位方向に沿って固定板22を固定
すると共に、他方の部材の側面に締結螺子24を装着
し、変位後に締結螺子24を緊締してその姿勢を安定さ
せる構成であり、圧電素子で作動するアクチュエータ4
9で両者の変位姿勢を安定させる構成でも良い。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、所定の試料の構造や
物性等を解析するにあたって、この試料に所望単一波長
のビームを確実に照射できるようにするための分光器に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】或る所定の試料の構造や物性等を解析す
る場合、一定の単一波長のX線や中性子線等のビームを
この試料に照射し、例えば試料の発光度、吸光度等を分
析することが広く行われている。
【0003】周知のように、例えば放射光のビームは、
約 0.1オングストローム〜8オングストローム程度の極
めて短い波長の光線であって、試料の物性解析に最適で
あり、多くの波長を成分として含むこのビームのうちか
ら所望の単一波長を得る手段として分光器が用いられ
る。
【0004】この分光器の代表的な構成としては、例え
ば特開平8−160197号公報や特開平8−1601
98号公報に開示された発明が知られている。
【0005】この発明は、光源から発せられたビームが
照射されるシリコン等の単結晶で構成された第一結晶
と、この第一結晶からの反射光が照射され且つ分光光線
として試料に反射照射する第二結晶とを平行な姿勢にし
て、第二結晶をターンテーブル面に固定配置すると共
に、第一結晶をターンテーブル面の他の部分に設置され
るステージ体に配置し、このステージ体を、ターンテー
ブルの回転に伴い、第二の結晶に対して平行移動する第
一ステージと、第二の結晶に対して近接離反移動する第
二ステージとで構成したものである。
【0006】このような構成にあっては、ビームの光源
と試料とを対向して固定配置した状態で、ターンテーブ
ルの回転及び第一ステージと第二ステージを所定量だけ
移動変位させることにより、第一結晶と第二結晶の平行
度を維持したまま、第一結晶に対するビームの入射角度
を変化させ、様々な異なる単一波長のビームを試料に照
射することができる。
【0007】即ち、上記従来発明で指摘されているよう
に、試料の物性解析に際しては或る単一の波長を試料に
照射させるだけでは不足であり、他の単一波長も照射さ
せなければならず、この他の単一波長を得るには、即ち
分光光線の波長(エネルギー)を変えるには、第一結晶
に対するビームの照射入射角度を変更させれば良いこと
になり、ビームの光源位置を固定したままビームの照射
入射角度を変更させるには、ターンテーブルを所望量だ
け所定方向に回転させれば良い。
【0008】そして、このターンテーブルの回転によっ
て、第一結晶に入射したビームが所定の単一波長となっ
て第二結晶に入射し、更に固定されている試料に反射さ
せるには、第一結晶と第二結晶の平行度を維持したまま
第一ステージと第二ステージを所定量だけ移動変位させ
る必要があるのであり、この移動変位にはカムが利用さ
れている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】処が、第一結晶と第二
結晶の平行度は極めて厳格に維持されなければ精度の高
い解析結果を得ることができず、第一結晶と第二結晶の
平行度の許容誤差は角度5秒以内とされている。
【0010】この許容誤差範囲内で第一結晶を設置した
第一ステージと第二ステージを所定量だけ移動変位させ
るにはカムの粗動作用だけでは不足であり、実際には、
この粗動を経た段階で第一結晶のみならず、第二結晶の
姿勢に対する微調整が必要となり、この微調整を達成す
るため第一結晶を設置した第一ステージと第二ステー
ジ、及び第二結晶には、複雑な変位が可能となるように
多くの様々な部材を組み合わせる必要がある。
【0011】しかしながら更には、このように第一結晶
を設置した第一ステージと第二ステージ、及び第二結晶
を保持する部材に多くの部品を組み合わせて構成すると
なると、部品自体の問題が新たに生じる。即ち、これ等
の部品の剛性や部品間の接続状態が、ビームの波長走査
時に各部分への撓みや振動となって入射光の強度の安定
性に影響を及ぼすことがあり、従って、特に結晶が波長
操作時に極力振動しないようにすことが要請されるに至
った。
【0012】よって本発明は、上述した従来技術の欠
点、不都合、不満点、及び要請に応えて開発されたもの
で、二つの結晶の相互の平行度を完全に維持できるよう
にすることを技術的課題とし、もって、試料にあらゆる
所望の単一波長のビームを確実に照射できるようにする
ことを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
本発明の分光器は、先ず、ビームの光源と試料とを対向
して固定配置すると共に、この光源と試料との間に、第
一結晶を設置した第一架台と、第一結晶と平行に位置す
る第二結晶を設置した第二架台とを搭載したターンテー
ブルを主軸を介して回動自在に設置し、第一結晶と第二
結晶とを夫々の受光反射面に直交する近接離反方向(Z
方向)と、第一結晶と第二結晶とを夫々の受光反射面に
平行する近接離反方向(X方向)とに相対移動可能と
し、光源から発せられたビームを第一結晶から第二結晶
に照射して単一波長のビームを試料に反射させ、この試
料の構造や物性等を解析するものである。
【0014】従って、ターンテーブルの回動に伴い、第
一架台を、第一結晶と第二結晶とが、夫々の受光反射面
に直交する近接離反方向(Z方向)と、第一結晶と第二
結晶とが、夫々の受光反射面に平行する近接離反方向
(X方向)とに夫々相対変位するように粗動させ、光源
から発せられたビームが第一結晶から第二結晶に照射し
て単一波長のビームとして試料に反射させるようにす
る。
【0015】そして、第一架台は、第一結晶を保持する
第一ホルダーが設置された第一ブラケットを、Z方向に
移動自在に組み付け介在する第一の結晶間隔調整機構
と、第一ホルダーと第一ブラケットとの間に介在し、第
一ホルダーを主軸方向(Y方向)に対して傾斜自在とし
た第二の角度微調整機構と、を少なくとも有する。この
第一の結晶間隔調整機構は、前記した第一結晶を第二結
晶の受光反射面に直交する近接離反方向(Z方向)に微
動させる場合のスライド部分である。
【0016】また第二架台は、第二ブラケットをZ方向
に移動自在に組み付け介在する第二の結晶間隔微調整機
構と、第二ブラケットに対し第三ブラケットを主軸方向
(Y方向)に移動自在に組み付け介在する微移動調整機
構と、第三ブラケットに対し第四ブラケットをX方向に
対して傾斜自在とした第三の角度微調整機構と、第四ブ
ラケットに対し、第二結晶を保持する第二ホルダーが設
置された第五ブラケットをZ方向軸で軸支して回動自在
とした微回動調整機構と、を少なくとも有する。
【0017】そこで、ターンテーブルの回動に伴う上記
粗動を経た段階で、第一架台では、第一の結晶間隔調整
機構で、第一結晶を第二結晶の受光反射面に直交する近
接離反方向(Z方向)に微動させ、第二の角度微調整機
構により第一ホルダーを主軸方向(Y方向)に対して傾
斜させて第一ホルダーが保持する第一結晶の角度姿勢を
微調整する。
【0018】また第二架台では、第二の結晶間隔微調整
機構により第二ブラケットをZ方向に移動させて第二結
晶を第一結晶に対して、夫々の受光反射面に直交する近
接または離反する方向に微移動させ、微移動調整機構に
より第三ブラケットを主軸方向(Y方向)に移動させ、
第三の角度微調整機構により第四ブラケットをX方向に
対して傾斜させて第二結晶の角度姿勢を微調整し、微回
動調整機構により、第二結晶を保持する第二ホルダーが
設置された第五ブラケットをZ方向軸で回動させる。
【0019】このように、ターンテーブルを回動させ、
同時に第一結晶を粗動させ、且つ上記各機構により、各
部品を微変位させることにより、ターンテーブルを回動
させても第一結晶と第二結晶の平行度を許容誤差範囲内
に位置させることができ、また特に微回動調整機構によ
り、第二結晶を第一結晶に対して対向面での相対回動さ
せることができるのであるが、更にはこの第一結晶と第
二結晶の平行所定姿勢を固定維持させる必要がある。
【0020】そこで、第一の結晶間隔微調整機構と、第
二の角度微調整機構と、第二の結晶間隔微調整機構と、
微移動調整機構と、第三の角度微調整機構と、微回動調
整機構の一つ以上の何れかまたは全てに、相対変位する
一方の部材の側面に変位方向に沿って固定板を固定する
と共に、他方の部材の側面に面対向する前記固定板部分
に変位方向に沿って長孔を開設し、他方の部材の側面
に、長孔を貫通して締結螺子を装着した構成とするので
ある。
【0021】このように構成すれば、締結螺子を緩めた
状態で相互に組み付く一対の部材を相対変位させ、微調
整が終了した段階で締結螺子を固定すれば、この一対の
部材間の固定が維持され、結果的には第一結晶と第二結
晶の平行姿勢を固定維持させることができる。
【0022】次に、第一の結晶間隔調整機構と、第二の
角度微調整機構と、第二の結晶間隔微調整機構と、微移
動調整機構と、第三の角度微調整機構と、微回動調整機
構の一つ以上の何れかまたは全てに、相対変位する一方
の部材の側面に圧電素子で作動するアクチュエータを配
すると共に、他方の部材の側面にこのアクチュエータの
作用先端を当接させて構成する。
【0023】ここでは、前記した固定板等による固定手
段に替えて圧電素子で作動するアクチュエータを装着し
たもので、圧電素子に所定の電圧をかけてアクチュエー
タを作動させ、その作用先端をミクロン単位で変位させ
て他方の部材を押圧し、両部材の組付きを確固と固定す
るのである。この手段は、遠隔操作が可能となる点で効
果がある。
【0024】また、第二の角度微調整機構にあって、第
一ホルダーの一方側端と第一ブラケットの一方側端とを
板バネで連結すると共に、他方側端部間にこの板バネの
弾力に逆らってZ方向に引き合うバネ材を配し、更に第
一ブラケットの他方側端部に、先端が対向する第一ホル
ダー面に当接してZ方向に前進後退動する微調整具を設
けた構成とすると良い。
【0025】即ちこの第二の角度微調整機構は、第一結
晶の角度姿勢を主軸方向(Y方向)に対して傾斜させて
微調整するものであり、固定側である第一ブラケットに
対して、第一結晶を保持する第一ホルダーを傾斜変位さ
せることになるが、板バネは両者の角度が開く方向に付
勢し、バネ材は逆にZ方向に引き合う方向に作用して所
定開き角度でバランスを維持している。
【0026】そこでこの第一ブラケットと第一ホルダー
との間の所定開き角度姿勢から、微調整具をZ方向に前
進後退動させ、両者の角度の微調整を達成するのであ
る。
【0027】この場合、両者の角度の微調整を達成した
段階で、上述したように締結螺子を固定すれば、その固
定姿勢が維持される。
【0028】また、第三の角度微調整機構にあって、第
三ブラケットと第四ブラケットとを、相互に第一円弧面
で摺接して組み付け、第四ブラケットを第三ブラケット
に対してY軸方向の軸心での回動自在とした構成とする
と良い。
【0029】ここでは、第四ブラケットをY軸方向の軸
心での回動させることにより第二結晶の角度姿勢を第四
ブラケットをX方向に対して傾斜させる微調整が達成さ
れ、そしてこの微調整を達成した段階で締結螺子を締結
固定してその姿勢を維持する。
【0030】次に、第二架台の微移動調整機構にあっ
て、第二ブラケットと第三ブラケットとの何れか一方の
対向面に、主軸方向(Y方向)に沿って蟻溝を設けると
共に、他方にこの蟻溝が嵌合する蟻突条を設け、固定側
である第二ブラケットに対して第三ブラケットががたつ
くことなく円滑に且つ精度高く主軸方向(Y方向)に移
動できるようにした。
【0031】更には、第二結晶を保持する第二ホルダー
と第五ブラケットとの何れか一方の対向面に、X方向に
沿って蟻溝を設けると共に、他方にこの蟻溝が嵌合する
蟻突条を設け、固定側である第五ブラケットに対して第
二ホルダーががたつくことなく円滑に且つ精度高くX方
向に移動できるようにした。
【0032】
【発明の実施の形態】本発明にかかる分光器1は、概略
筒形状の真空チャンバ(図示省略)内に設置され、軸心
を水平にした真空チャンバのほぼ径方向の水平方向に沿
った仮想線にあって(図2にあって左右方向)、真空チ
ャンバの一方の外部には、多くの波長を含むX線や中性
子線等のビームRの光源2が、また真空チャンバの対向
する他方の外部には、その物性等を解析しようとする試
料3が、夫々固定され、光源2から発せられたビームR
は分光器1を介して或る特定の単一の波長となって試料
3に照射されることになる。
【0033】分光器1は、ターンテーブル4と、その上
に搭載される第一架台5と第二架台6とで主として構成
され、第一架台5にはシリコン等の単結晶で構成された
分光素子として第一結晶7が設置され、第二架台6には
同様の分光素子として第二結晶8が設置され、しかも第
一結晶7と第二結晶8の夫々の反射面は厳密に平行に位
置させる。
【0034】ターンテーブル4は第一架台5等の搭載面
を垂直面とし、真空チャンバの軸心に沿った主軸9に軸
支されて回動自在なものになっており、且つ第二結晶8
はその反射中央面が主軸9軸心に位置するように設定さ
れ、従ってターンテーブル4が回動しても第二結晶8の
反射中央面位置点は一定である。
【0035】そこで、この分光器1の原理的な作用を説
明するならば、光源2から発せられたビームRは第一結
晶7に対して所定角度で入射して且つ特定の単一の波長
となって第二結晶8に反射し、更に試料3に向かって反
射する。そして、ビームRの光源2位置を固定したまま
他の単一波長を得るべく、第一結晶7に対するビームR
の照射入射角度を変更させるため、ターンテーブル4を
所望量だけ所定方向に回動させることになる。
【0036】このターンテーブル4の回動により、第一
結晶7に対するビームRの照射入射角度は変更させるこ
とができるが、この他の単一波長のビームRを確実に第
二結晶8に反射させ且つ真空チャンバの外部に固定され
た試料3に向かって反射させるようにするため、特に第
一結晶7の位置調整が必要となる。この場合上述したよ
うに、第二結晶8の反射中央面に主軸9軸心が位置して
いるので、ターンテーブル4が回動しても第二結晶8の
反射中央面位置は一定であり、従って第二結晶8に対す
る大きな位置調整は必要としない。
【0037】この位置調整として、第一結晶7を第二結
晶8に対して平行姿勢を維持したまま移動させるべく、
第一架台5がターンテーブル4の回動に伴い移動できる
ようになっている。尚、図1がターンテーブル4に対向
した正面であるのに対し図2はこの図1の側面であり、
図3以下の各部分図は原則的に図2の部分拡大を示すも
のである。
【0038】即ち、第一架台5は、ターンテーブル4に
対して第一スライド機構10を介して、第一結晶7が第
二結晶8の夫々の受光反射面に直交する接近方向(Z方
向)に移動する第一基盤11と、この第一基盤11に対
して第二スライド機構12を介して、第一結晶7が第二
結晶8の夫々の受光反射面に平行する接近方向(X方
向)に移動する第二基盤13とから構成されており、第
一基盤11はその一部に突設されたカムピン14がター
ンテーブル4外の近傍に設置された所定形態の第一のカ
ムプレート15に常に当接し、第二基盤13はその一部
に突設されたカムピン16が同じくターンテーブル4外
の近傍に設置された所定形態の第二のカムプレート17
に常に当接している。
【0039】尚、ここでのZ方向或いはX方向はターン
テーブル4面上であり、ターンテーブル4が所定方向に
回動すると、それに伴いZ方向とX方向の方向性も変動
する。例えば図1にあっては、Z方向は垂直方向、X方
向は水平方向として図示してあるが、ターンテーブル4
が紙面で反時計回り方向である矢視方向に回動すると、
Z方向は紙面で上端が左に傾斜する直線方向、X方向は
紙面で左下がりの直線傾斜方向となる。因みに主軸9軸
方向がY方向であって、その方向性はターンテーブル4
が回動しても当然ながら不変である。
【0040】そこでターンテーブル4が回動すると、第
一架台5の一部である第一基盤11は、そのカムピン1
4が第一のカムプレート15にガイドされてZ方向に移
動し、同時に第一架台5の一部である第二基盤13は、
そのカムピン16が第二のカムプレート17にガイドさ
れてX方向に移動し、予め設定された第一のカムプレー
ト15と第二のカムプレート17のカム曲線によって、
第一結晶7に対するビームRの照射入射角度を変更させ
ても、第一結晶7と第二結晶8との平行度を維持したま
まこの他の単一波長のビームRを試料3に反射させる姿
勢に移動させることができるのである。
【0041】さてこのようにして、第一結晶7に対する
ビームRの照射入射角度の変更に伴う位置調整は達成さ
れるが、この粗動だけでは不充分であり、更に第一結晶
7と第二結晶8との位置姿勢の微調整が夫々要求され
る。
【0042】先ず、第二基盤13には、間接的に第一結
晶7を保持することになるスライドブロック18が、第
二基盤13に第三スライド機構19を介してX方向に微
移動自在に組み付けられ、上記第二のカムプレート17
のカム曲線によるガイドで達成されたX方向への移動を
微調整できるようにしてある(図2、3参照)。
【0043】次に第二基盤13と第三スライド機構19
を介して一体となったスライドブロック18には、間接
的に第一結晶7を保持する第一ブラケット20が第一の
結晶間隔調整機構21を介して前記したZ方向に移動自
在に組み付けられる。
【0044】即ち、第一ブラケット20側には固定板2
2がZ方向に沿って突設配置され、この固定板22は第
二基盤13と一体となったスライドブロック18の側面
に面対向して組み付けられる。
【0045】固定板22にはZ方向に沿って長孔23が
開設されており、一方、スライドブロック18の側面に
は、この長孔23を貫通する締結螺子24が装着されて
いる。従って、締結螺子24を緩めた状態で第一ブラケ
ット20をZ方向に沿って微移動させ、第一結晶7と第
二結晶8とのZ方向間の調整が達成されたならば、締結
螺子24を緊締することにより、第二基盤13と一体と
なったスライドブロック18と、第一ブラケット20と
の組付き姿勢を固定し、その安定維持を達成させる。
【0046】尚、スライドブロック18に固定板22を
突設配置すると共に、第一ブラケット20に締結螺子2
4を装着する構成としても、作用効果に差異はない。
【0047】スライドブロック18と第一ブラケット2
0とを組付けて円滑移動させる手段としては、所謂クロ
スローラ方式とよばれる軸受機構が用いられる(図示省
略)。この軸受機構は、あらゆる方向の荷重を受け、極
めて高精度で円滑な直線運動を達成するものである。そ
こで、スライドブロック18と第一ブラケット20との
組付き固定を行う場合、上記した固定板22、長孔2
3、締結螺子24の構成を用いると、クロスローラにか
かる変形負荷が軽減し、剛性を高めることのできる利点
がある。
【0048】第一ブラケット20には、上記したように
スライドブロック18と組み付くブロック部分に連続し
て第一プレート部20aが、Y方向にターンテーブル4
とは反対側で突出して一体となっており、この第一プレ
ート部20aは、Y方向に沿った一方端面で所定の間隔
をあけて重なる第二プレート部20bと第一板バネ25
を介して一体となっている(図4、図5参照、図5はタ
ーンテーブル4に対向した正面の拡大図)。
【0049】この第一板バネ25の外面には、Y方向に
沿って溝26が形成されており(図5参照)、固定側で
ある第一プレート部20aに対して第二プレート部20
bを図5で矢視a方向に撥ね上げる側に付勢している。
即ちこの付勢により第二プレート部20bはX方向に傾
斜可能なものになっている。
【0050】一方、第一プレート部20aと第二プレー
ト部20bとの間にあって、第一板バネ25とは反対側
端部には、この第一板バネ25の付勢弾力に逆らってZ
方向に引き合う引張スプリングによる第一バネ材27が
配されており、更に第二プレート部20bにあって第一
プレート部20aとの対向面には、第一プレート部20
aを貫通してZ方向に前進後退動する押圧ピン28が当
接している。
【0051】この押圧ピン28は例えばステッピングモ
ータ(図示省略)により前進後退動するようになってお
り、従って、第一プレート部20aと第二プレート部2
0bとは、第一板バネ25と第一バネ材27との弾力と
引張力とによって両者の間隔を所定の開き角度で均衡し
ているが、更に押圧ピン28を作動させてZ方向に前進
後退動させることにより、変位側である第二プレート部
20bの開き角度を調整し、第二プレート部20bはX
方向に所望角度だけ傾斜させることができ、ここに第一
の角度微調整機構29が形成される(図5参照)。
【0052】次に、直接的に第一結晶7を保持する第一
ホルダー30と、上記した第一ブラケット20と一体と
なった第二プレート部20bとの間には第二の角度微調
整機構31が介在し、第一ホルダー30を主軸9の方向
(Y方向)に対して傾斜自在としている。
【0053】即ち、ターンテーブル4面である垂直面に
対しY方向に突出する第二プレート部20bは、ターン
テーブル4面側の一方端で第二板バネ32を介し且つ所
定間隔をあけて第一ホルダー30と連結されており、こ
の第二板バネ32には外面がX方向に沿って溝32aが
形成されており、固定側である第二プレート部20bに
対して第一ホルダー30を図4で矢視b方向に撥ね上げ
る側に付勢している(図4参照)。
【0054】一方、第二プレート部20bと第一ホルダ
ー30との間の他方端部では、この第二板バネ32の付
勢弾力に逆らってZ方向に引き合う引張スプリングによ
る第二バネ材33が配されており、更に他方側端部に
は、第一ブラケット20の一部である第一プレート部2
0aと第二プレート部20bを貫通して、対向する第一
ホルダー30面に先端が当接してZ方向に前進後退動す
る例えばマイクロメータ等の微調整具34が設けられて
いる。
【0055】従って、第二プレート部20bと第一ホル
ダー30とは、第二板バネ32と第二バネ材33との弾
力によって両者の間隔を所定の開き角度で均衡している
が、更に微調整具34を操作してZ方向に前進後退動さ
せることにより、変位側である第一ホルダー30の開き
角度を微調整し、第一ホルダー30をY方向に対して傾
斜自在として第一ホルダー30と一体となった第一結晶
7の角度を第二結晶8に対して微調整するのである。
【0056】ここでは第二プレート部20bと第一ホル
ダー30とが第二板バネ32で連結固定されているため
に、剛性が強く、耐震性に優れたものになる。従来のこ
の種の機構では、本発明の第二板バネ32の代わりに単
なる鋼球を両者間に介在させた構造であり、鋼球を中心
にして両者の角度調整を達成するようにしていたが、こ
の従来例では鋼球を挟み込んだだけであるために振動に
弱い欠点があったのである。
【0057】更に、このようにして第二プレート部20
bと第一ホルダー30との角度を微調整してその姿勢を
固定保持するべく、上述した固定板22、長孔23、締
結螺子24の構成を用いる。即ち、第一ホルダー30の
側端には第二プレート部20bの側面に面対向するよう
に固定板22が固定され、この固定板22にZ方向に沿
って長孔23を開設すると共に第一ホルダー30側面に
長孔23を貫通する締結螺子24を装着し、締結螺子2
4を緩めた状態で第二プレート部20bと第一ホルダー
30との角度微調整が達成されたならば、締結螺子24
を緊締し、安定維持を達成させるのである。この場合
も、第一ホルダー30と第二プレート部20bの何れ側
に固定板22或いは締結螺子24を装着しても作用効果
は変わらない。
【0058】次に第二結晶8が設置される第二架台6
は、その第二結晶8がその反射中央面を主軸9軸心に位
置するように設定されていて、ターンテーブル4が回動
しても第二結晶8の反射中央面位置は一定であるので、
前述した第一架台5に要求されるような粗動は必要とし
ないが、それでも若干の微調整は行わなければならな
い。
【0059】先ずターンテーブル4の所定面に固定され
る第二架台6には、間接的に第二結晶8を保持する第二
ブラケット35をZ方向に移動させるために第二の結晶
間隔調整機構36が組み付け介在する。そしてここで
も、Z方向に移動後の第二架台6に対する第二ブラケッ
ト35の安定維持を達成させるべく、第二ブラケット3
5の側端に第二架台6の側面に面対向するように固定板
22を固定し、この固定板22にZ方向に沿って長孔2
3を開設すると共に、第二架台6側面に長孔23を貫通
する締結螺子24を装着する構成とする。但し、固定板
22を第二架台6側に固定する構造であっても良い。
【0060】また、第二ブラケット35と一体となった
Y方向に突出する第三プレート部35cには、間接的に
第二結晶8を保持する第三ブラケット37が、図示実施
例では第三プレート部35cの上位に、微移動調整機構
38を介して主軸9の方向(Y方向)に移動自在に組み
付けられる(主として図7を参照。尚、図7は図6のVI
I−VII線断面図である)。
【0061】図示実施例では、第三プレート部35cと
第三ブラケット37との対向面にあって、第三プレート
部35c面には主軸9の方向(Y方向)に沿って蟻溝3
9が設けられ、第三ブラケット37面にはこの蟻溝39
が嵌合する蟻突条40が設けられており、相互の組付き
摺動時のがたつきを極力抑制できるようにした(図7参
照)。但し、この場合、蟻突条40と蟻溝39とは、第
三プレート部35cと第三ブラケット37との何れの面
であっても良い。
【0062】更に、第三ブラケット37の側端には、第
三プレート部35cの側面に面対向するように、前記と
同様の固定板22を固定し、この固定板22にY方向に
沿って長孔23を開設し、第三プレート部35c側面に
長孔23を貫通する締結螺子24を装着する構成とす
る。但し、固定板22を何れの側に固定する構造であっ
ても、第三ブラケット37の微移動後のその姿勢を固定
保持する作用効果に差異はない。
【0063】次に、第三ブラケット37の突出端部に
は、第一架台5方向に向かって突出する形態で、間接的
に第二結晶8を保持する第四ブラケット41が第三の角
度微調整機構42を介して組み付けられており、第四ブ
ラケット41がX方向に対して傾斜自在となるようにさ
れている。
【0064】即ち、第三ブラケット37と第四ブラケッ
ト41とは、相互に第一円弧面43で摺接して組み付け
られており、且つこの第一円弧面43は、ターンテーブ
ル4の回動方向と同一の円弧となっている(図8参照。
図8はターンテーブル4に対向した正面の拡大部分断面
図である)。従って、第四ブラケット41を第三ブラケ
ット37に対してY軸方向の軸心で回動させると、第四
ブラケット41が間接的に保持する第二結晶8はX方向
に対して傾斜し、第一結晶7にとの平行度が微調整され
るようになっている。
【0065】そしてこの場合であっても、この第三ブラ
ケット37と第四ブラケット41との変位が達成された
ならば、その姿勢を固定保持するべく、第三ブラケット
37と第四ブラケット41との間に、前述の場合と同様
の固定板22、長孔23、締結螺子24の構成を用いる
ことになる(図8参照)。但しこの場合、長孔23は第
一円弧面43と同心の円弧形状とすることはもとよりで
ある。
【0066】処で第四ブラケット41は、上記したよう
に第三ブラケット37に組み付く第一ブロック部41a
と、第二結晶8を間接的に保持する第五ブラケット44
に組み付く第二ブロック部41bとで構成され、この第
一ブロック部41aと第二ブロック部41bとの間に第
四の角度微調整機構45が介在する。
【0067】即ちこの第一ブロック部41aと第二ブロ
ック部41bとは、相互に第二円弧面46で摺接して組
み付けられており、且つこの第二円弧面46は上記した
第一円弧面43方向と直交し、X方向の軸心の円弧とな
っている(図9参照)。従って、第二ブロック部41b
を第一ブロック部41aに対してX軸方向の軸心で回動
させると、第二ブロック部41bが間接的に保持する第
二結晶8はY方向に対して傾斜し、第一結晶7にとの平
行度が微調整されるようになっている。
【0068】そしてこの場合であっても、この第一ブロ
ック部41aと第二ブロック部41bとの変位が達成さ
れたならば、その姿勢を固定保持するべく、第一ブロッ
ク部41aと第二ブロック部41bとの間に、前述の場
合と同様の固定板22、長孔23、締結螺子24の構成
を用いることになる(図9参照)。
【0069】次いで、第二結晶8を保持する第二ホルダ
ー47が設置された第五ブラケット44は、第四ブラケ
ット41の第二ブロック部41bに対し、Z方向軸で軸
支して回動自在とした微回動調整機構48により組み付
けられる。この微回動により、第一結晶7と第二結晶8
とは相互に平行な面対向姿勢を維持したまま、面回転す
ることになる。
【0070】そしてここでも、この微回動後の姿勢を固
定保持するべく、第四ブラケット41の第二ブロック部
41bと第五ブラケット44との間に、前述の場合と同
様の固定板22、長孔23、締結螺子24の構成を用い
る。ここでの長孔23は第二ブロック部41bの回動方
向である周方向に沿った形態となる。
【0071】次に第五ブラケット44と第二ホルダー4
7とは、前記した蟻突条40と蟻溝39の嵌合構造と同
一の形態で組み付けられる。即ち、相互の対向面にあっ
て、第五ブラケット44にはY方向に沿って蟻溝39が
設けられ、第二ホルダー47にはこの蟻溝39に嵌合す
る蟻突条40が設けられ、相互の組付き摺動時のがたつ
きを極力抑制するものであり(図8参照)、この蟻突条
40と蟻溝39とは、何れの側であっても良いことは、
前述の場合と同様である。
【0072】尚、上述した第一の結晶間隔調整機構2
1、第二の角度微調整機構31、第二の結晶間隔調整機
構36、微移動調整機構38、第三の角度微調整機構4
2、第四の角度微調整機構45、微回動調整機構48に
あって、固定板22と締結螺子24とによる固定手段
は、これ等各機構の全てに施されなければならないもの
ではなく、適宜選択採用しても良いものである。
【0073】そして、固定板22と締結螺子24とによ
る固定手段に替えて圧電(ピエゾ)素子を用いることも
できる。例えば第一の結晶間隔調整機構21にあって、
図10に示したように、第二基盤13と一体となったス
ライドブロック18に、圧電(ピエゾ)素子で作動する
アクチュエータ49を配すると共に、そのアクチュエー
タ49の作用先端49aを対向する第一ブラケット20
面に当接させる。
【0074】そこで、圧電(ピエゾ)素子に電圧をかけ
なければ、作用先端49aと第一ブラケット20面との
間には図10で示したように摩擦抵抗は生じないので、
第一ブラケット20の移動が円滑に達成され、圧電素子
に所定の電圧をかけてアクチュエータ49を作動させる
と、作用先端49aがミクロン単位で変位して第一ブラ
ケット20面を押圧し、スライドブロック18と第一ブ
ラケット20との組付きを確固と固定するのである。
【0075】上記実施例は第一の結晶間隔調整機構21
で説明したが、この箇所に限るものではなく、前記した
各機構で採用することができ、固定板22等との固定手
段と併用しても良い。圧電(ピエゾ)素子で作動するア
クチュエータ49を採用すれば、試料3の解析作業時に
ターンテーブル4を回動させても、真空チャンバ外から
遠隔的に各部材の一調整が可能となる。
【0076】尚、他の固定手段として挙げた第二の角度
微調整機構31の第二板バネ32も選択しうるものであ
り、更には微移動調整機構38及び第五ブラケット44
と第二ホルダー47との間の蟻突条40と蟻溝39とに
よる嵌合構造も必須のものではない。
【0077】これ等の各固定安定手段は、全て或いはそ
のいくつかを採用することにより、ターンテーブル4の
回動時の各部材の確実な保持が達成され、ひいては高精
度の試料解析が達成されるものである。
【0078】尚、第五ブラケット44と第二結晶8端部
との間には、例えばマイクロメータ50等による湾曲機
構51が設けられている(図9)。即ち第五ブラケット
44に装着されたマイクロメータ50の先端は第二結晶
8の端部に当接してZ方向に前進後退動自在なものにな
っており、第二結晶8をX方向軸を軸心として湾曲させ
ることにより、ビームRを試料3に集光させることがで
きる。
【0079】処で、上述した実施例にあっては、第一の
角度微調整機構29では、第一板バネ25、引張スプリ
ングによる第一バネ材27、押圧ピン28等で第一結晶
7をX方向に所望角度だけ傾斜させることができ、第二
の角度微調整機構31では、第二板バネ32、第二バネ
材33、マイクロメータ等の微調整具34等で第一結晶
7を主軸9の方向(Y方向)に対して傾斜させることが
でき、また、第三の角度微調整機構42では、第三ブラ
ケット37と第四ブラケット41とを第一円弧面43で
円弧摺動させることにより、第二結晶8をX方向に対し
て傾斜させると共に、第四の角度微調整機構45では、
第一ブロック部41aと第二ブロック部41bとを第二
円弧面46で円弧摺動させることにより、第二結晶8を
Y方向に対して傾斜させるようにしている。
【0080】即ち、第一結晶7の角度微調整を達成する
第一の角度微調整機構29と第二の角度微調整機構31
では板バネ等の機構、第二結晶8の角度微調整を達成す
る第三の角度微調整機構42と第四の角度微調整機構4
5では円弧面等の機構を用いているのであるが、この機
構の相違は、あくまでも設置スペースの問題からの選択
である。
【0081】従って、設置スペースの許容によって、上
記四つの全ての角度微調整機構に板バネ等の機構を採用
しても良いし、逆に円弧面等の機構を採用しても良い
し、更には角度微調整機構の何れかを板バネ等の機構、
他を円弧面等の機構としても良い。
【0082】さて図11は、改造前と本発明による各固
定安定手段を用いた改造後に於ける波長走査時の入射光
の強度の波長依存性を示すデータである。この改造前の
データで、山谷線による振幅が各部材の撓みによって形
成されるものであり、改造後のものでは走査時の強度変
動が一挙に100倍程度も改善されたことが理解されよ
う。この改造に伴いS/N比が大きく向上し、従来測定
不可能であった含有量0.1 at. %程度の微量元素の蛍光
XAFS(XAFS;X-ray absorption-edgefine str
ucture(X線吸収端微細構造))測定も可能になった。
【0083】
【発明の効果】本発明にかかる分光器は、以上説明した
ような構成作用であるので、ビームの光源と物性等を解
析しようとする試料とを対向して固定配置した状態で、
あらゆる異なる波長の単一ビームを精度高く、確実且つ
簡単に試料に照射することができて、解析効率が極めて
高くなる。
【0084】そして異なる波長の単一ビームを得るべく
ターンテーブルを回動させることによって生じる各部材
の撓みが確実に補正されて且つその補正姿勢が維持され
るので、波長走査時の入射光の強度の安定性が飛躍的に
向上する等、多くの作用効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の分光器のターンテーブルに対向した正
面説明図である。
【図2】図1の側面説明図である。
【図3】主として第一スライド機構、第二スライド機
構、第三スライド機構、第一の結晶間隔調整機構を示す
図2の部分拡大一部断面図である。
【図4】主として第一の角度微調整機構、第二の角度微
調整機構を示す図2の部分拡大図である。
【図5】図4の正面図である。
【図6】主として第二の結晶間隔調整機構、微移動調整
機構を示す図2の部分拡大一部断面図である。
【図7】図6のVII−VII線断面図である。
【図8】主として第三の角度微調整機構、第四の角度微
調整機構、微回動調整機構等を示す図2の部分拡大正面
図である。
【図9】主として第三の角度微調整機構、第四の角度微
調整機構、微回動調整機構等を示す図2の部分拡大一部
断面図である。
【図10】固定手段として圧電(ピエゾ)素子を用いた
場合の第一の結晶間隔調整機構の断面図である。
【図11】改造前と本発明による各固定安定手段を用い
た改造後に於ける波長走査時の入射光の強度の波長依存
性を示すデータである。
【符号の説明】
1;分光器、2;光源、3;試料、R;ビーム、5;第
一架台、6;第二架台、7;第一結晶、8;第二結晶、
9;主軸、10;第一スライド機構、11;第一基盤、
12;第二スライド機構、13;第二基盤、14;カム
ピン、15;第一のカムプレート、16;カムピン、1
7;第二のカムプレート、18;スライドブロック、1
9;第三スライド機構、20;第一ブラケット、20
a;第一プレート部、20b;第二プレート部、21;
第一の結晶間隔調整機構、22;固定板、23;長孔、
24;締結螺子、25;第一板バネ、26;溝、27;
第一バネ材、28;押圧ピン、29;第一の角度微調整
機構、30;第一ホルダー、31;第二の角度微調整機
構、32;第二板バネ、32a;溝、33;第二バネ
材、34;微調整具、35;第二ブラケット、35c;
第三プレート部、36;第二の結晶間隔調整機構、3
7;第三ブラケット、38;微移動調整機構、39;蟻
溝、40;蟻突条、41;第四ブラケット、42;第三
の角度微調整機構、43;第一円弧面、44;第五ブラ
ケット、45;第四の角度微調整機構、46;第二円弧
面、47;第二ホルダー、48;微回動調整機構、4
9;アクチュエータ、49a;作用先端、50;マイク
ロメータ、51;湾曲機構。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 斉藤 純一 東京都世田谷区三宿2−27−37 神津精機 株式会社内 (72)発明者 森山 倫宏 東京都世田谷区三宿2−27−37 神津精機 株式会社内

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ビーム(R)の光源(2)と試料(3)
    とを対向して固定配置すると共に、該光源(2)と試料
    (3)との間に、第一結晶(7)を設置した第一架台
    (5)と、前記第一結晶(7)と平行に位置する第二結
    晶(8)を設置した第二架台(6)とを搭載したターン
    テーブル(4)を主軸(9)を介して回動自在に設置
    し、前記第一結晶(7)と第二結晶(8)とを夫々の受
    光反射面に直交する近接離反方向(Z方向)と、第一結
    晶(7)と第二結晶(8)とを夫々の受光反射面に平行
    する近接離反方向(X方向)とに相対移動可能とし、前
    記光源(2)から発せられたビーム(R)を前記第一結
    晶(7)から第二結晶(8)に照射して単一波長のビー
    ム(R)を前記試料(3)に反射させ、該試料(3)の
    構造や物性等を解析する分光器であって、 前記第一架台(5)は、第一結晶(7)を保持する第一
    ホルダー(30)が設置された第一ブラケット(20)
    を、前記Z方向に移動自在に組み付け介在する第一の結
    晶間隔調整機構(21)と、前記第一ホルダー(30)
    と第一ブラケット(20)との間に介在し、第一ホルダ
    ー(30)を前記主軸方向(Y方向)に対して傾斜自在
    とした第二の角度微調整機構(31)と、を少なくとも
    有し、 前記第二架台(6)は、第二ブラケット(35)を前記
    Z方向に移動自在に組み付け介在する第二の結晶間隔調
    整機構(36)と、前記第二ブラケット(35)に対し
    第三ブラケット(37)を前記主軸方向(Y方向)に移
    動自在に組み付け介在する微移動調整機構(38)と、
    前記第三ブラケット(37)に対し第四ブラケット(4
    1)を前記X方向に対して傾斜自在とした第三の角度微
    調整機構(42)と、前記第四ブラケット(41)に対
    し、前記第二結晶(8)を保持する第二ホルダー(4
    7)が設置された第五ブラケット(44)を前記Z方向
    軸で軸支して回動自在とした微回動調整機構(48)
    と、を少なくとも有し、 前記第一の結晶間隔調整機構(21)と、第二の角度微
    調整機構(31)と、第二の結晶間隔微調整機構(3
    6)と、微移動調整機構(38)と、第三の角度微調整
    機構(42)と、微回動調整機構(48)の一つ以上の
    何れかまたは全てに、相対変位する一方の部材の側面に
    変位方向に沿って固定板(22)を固定すると共に、他
    方の部材の側面に面対向する前記固定板(22)部分に
    変位方向に沿って長孔(23)を開設し、前記他方の部
    材の側面に、前記長孔(23)を貫通して締結螺子(2
    4)を装着したことを特徴とする分光器。
  2. 【請求項2】 第一の結晶間隔調整機構(21)と、第
    二の角度微調整機構(31)と、第二の結晶間隔微調整
    機構(36)と、微移動調整機構(38)と、第三の角
    度微調整機構(42)と、微回動調整機構(48)の一
    つ以上の何れかまたは全てに、相対変位する一方の部材
    の側面に圧電素子で作動するアクチュエータ(49)を
    配すると共に、他方の部材の側面に該アクチュエータ
    (49)の作用先端(49a)を当接させた請求項1に
    記載の分光器。
  3. 【請求項3】 第二の角度微調整機構(31)にあっ
    て、第一ホルダー(30)の一方側端と第一ブラケット
    (20)の一方側端とを第二板バネ(32)で連結する
    と共に、他方側端部間に該第二板バネ(32)の弾力に
    逆らってZ方向に引き合う第二バネ材(33)を配し、
    更に第一ブラケット(20)の他方側端部に、先端が対
    向する第一ホルダー(30)面に当接してZ方向に前進
    後退動する微調整具(34)を設けた請求項1、2に記
    載の分光器。
  4. 【請求項4】 第三の角度微調整機構(42)にあっ
    て、第三ブラケット(37)と第四ブラケット(41)
    とを、相互に第一円弧面(43)で摺接して組み付け、
    前記第四ブラケット(41)を第三ブラケット(37)
    に対してY軸方向の軸心での回動自在とした請求項1、
    2、3に記載の分光器。
  5. 【請求項5】 微移動調整機構(38)にあって、第二
    ブラケット(35)と第三ブラケット(37)との何れ
    か一方の対向面に、主軸方向(Y方向)に沿って蟻溝
    (39)を設けると共に、他方に該蟻溝(39)が嵌合
    する蟻突条(40)を設けた請求項1、2、3、4に記
    載の分光器。
  6. 【請求項6】 第二ホルダー(47)と第五ブラケット
    (44)との何れか一方の対向面に、X方向に沿って蟻
    溝(39)を設けると共に、他方に該蟻溝(39)が嵌
    合する蟻突条(40)を設けた請求項1、2、3、4、
    5に記載の分光器。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2020090676A1 (ja) * 2018-10-31 2020-05-07 東芝エネルギーシステムズ株式会社 荷電粒子輸送システム及びその据え付け方法

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