JP2020055304A - 膜厚分布計測装置、シート搬送装置、シート製造装置、及びシートの製造方法 - Google Patents

膜厚分布計測装置、シート搬送装置、シート製造装置、及びシートの製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】本発明は、被塗布物面の表面粗さが大きい場合や、被塗布物面に汚れが付着しやすい環境下においても高精度な測定が可能であり、かつ広範囲にわたる液体膜の厚みの分布を計測することが可能な膜厚分布計測装置を提供することをその課題とする。【解決手段】被塗布物面上に形成された、蛍光体を含む液体膜の膜厚分布計測装置であって、前記被塗布物面上の前記液体膜に対して光を照射する照射手段と、前記液体膜から発せられた蛍光を受光する受光部Aと、前記照射手段から発せられる照射光の光束の一部を受光する受光部Bとを有し、前記照射手段の発光面が2次元であり、前記受光部Aで受光した蛍光の強度分布と、前記受光部Bにより受光した光の強度分布を表示する画像処理部を備えることを特徴とする、膜厚分布計測装置。【選択図】図1

Description

本発明は、被塗布物面上に形成された液体膜の厚みの分布を広範囲に観測、管理することができる膜厚分布計測装置、同膜厚分布計測装置を用いたシート搬送装置、シート製造装置、及びシートの製造方法に関する。
機械を用いた様々な製造設備において、機械を構成する部材の接触部における摩擦を軽減するために、潤滑油等による液体膜を利用している。潤滑油を用いる製造装置の一例として、フィルムの製造に用いるテンター装置が挙げられる。テンター装置は、シートの幅方向両端部を把持する複数のクリップをレールに沿って走行させ、対向する幅方向端部を把持するクリップ間の距離や先行するクリップとの走行速度差により、シートを幅方向や長手方向に延伸してフィルムとする装置である。このとき、クリップを形成する部材の一つであるベアリングへ常時潤滑油を供給してレールとベアリングとの間に油膜を形成することにより、お互いの摩擦を軽減している。
例えば、この潤滑油の供給量が少ない場合には、ベアリングとレールの間には多大な負荷が生じ、各部材が磨耗して設備トラブルを引き起こす。一方で、潤滑油の供給量が過剰な場合には、単に潤滑油の消費量が増加するだけでなく、回収しきれずに飛散した潤滑油が製品に付着して品質上の大きな問題ともなりうる。そのため、テンター装置において、潤滑油の供給量の管理は非常に重要である。
この潤滑油の供給量は、油膜の厚みを管理して決定することができる。すなわち、油膜の厚みが小さければ潤滑油の供給量を増やし、油膜の厚みが大きければ潤滑油の供給量を減らすことで油膜の厚みを調節することができる。さらには、その油膜の空間分布状態を解析することで、油膜の厚みムラに起因する設備トラブルの未然防止に繋げることもできる。
油膜の厚みを管理する方法としては、例えば特許文献1に示すような、光干渉を用いる方法が知られている。この方法では、基板とその上に形成された指定膜に対して光を照射し、カメラで取得した干渉縞画像を解析することで、その厚みを計測することができる。また、特許文献2には、蛍光を用いた手法が挙げられている。この方法では基板とその上に形成された指定膜を含む試料の表面に励起光となるレーザー光線を照射し、上記指定膜から発生する蛍光を受光器にて検出し、受光器によって得られた蛍光の強さを表す信号によって上記指定膜の厚みを計測することができる。
特開2007−327949号公報 特開平9−113229号公報
しかしながら、特許文献1に記載の方法では、指定膜からの反射光と基板からの反射光の光干渉を利用するため、被塗布体の表面状態の影響を強く受ける。具体的には被塗布物面に凹凸がある場合、被塗布物面の表面粗さが大きい場合、及び被塗布物面に汚れが付着しやすい環境等では正確な測定が困難である。また、特許文献2に記載の方法では、照射光として集光されたレーザー光線が用いられており、測定対象がレーザー光の当たる一点に限定される。通常、部材間の接触は部材自体やその物体を把持、搬送する設備に個体差があるため、場所により係る力等が不均一となり、油膜の厚みにもばらつきが生じる。そのため、特許文献2に記載の方法では、局所的な一点のみにおける油膜の厚み値が算出されるに留まり、部材表面の液体膜の厚みの分布を評価することはできなかった。そして、当該方法で得られた測定値を油膜の厚みの管理に用いると、測定点周辺の油膜の厚みの分布が不明なために、誤った給油制御に繋がるという課題があった。
本発明は、係る従来技術の課題を解決し、被塗布物面の表面粗さが大きい場合や、被塗布物面に汚れが付着しやすい環境下においても高精度な測定が可能であり、かつ広範囲にわたる液体膜の厚みの分布を計測することが可能な膜厚分布計測装置を提供することをその課題とする。
係る課題を解決するために本発明は、以下の構成からなる。
(1) 被塗布物面上に形成された、蛍光体を含む液体膜の膜厚分布計測装置であって、前記被塗布物面上の前記液体膜に対して光を照射する照射手段と、前記液体膜から発せられた蛍光を受光する受光部Aと、前記照射手段から発せられる照射光の光束の一部を受光する受光部Bとを有し、前記照射手段の発光面が2次元であり、前記受光部Aで受光した蛍光の強度分布と、前記受光部Bにより受光した光の強度分布を表示する画像処理部を備えることを特徴とする、膜厚分布計測装置。
(2) 前記受光部Aの受光素子が1次元又は2次元に配列されていることを特徴とする、(1)に記載の膜厚分布計測装置。
(3) 前記受光部Bにより受光した光の強度に基づいて、前記照射手段の照射光強度及び前記受光部Aの受光感度のうち、少なくとも一方を制御する制御機構を備えることを特徴とする、(1)又は(2)に記載の膜厚分布計測装置。
(4) 前記受光部Bで受光する光束が、前記被塗布物面からの反射成分であることを特徴とする、(1)〜(3)のいずれかに記載の膜厚分布計測装置。
(5) 前記照射手段と前記被塗布物面との間に光束分割手段を備え、前記受光部Aで受光する光束が、前記光束分割手段を透過した光束が被塗布物面に達することにより発せられる蛍光であり、前記受光部Bで受光する光束が、前記光束分割手段からの反射成分であることを特徴とする、(1)〜(4)のいずれかに記載の膜厚分布計測装置。
(6) 前記被塗布物がレール上又は前記レール上を走行するベアリングであることを特徴とする、(1)〜(5)のいずれかに記載の膜厚分布計測装置。
(7) 前記レール上を走行する前記ベアリングを検知して信号を転送することにより、受光部Aを稼動させる同期検知手段を備えることを特徴とする、(6)に記載の膜厚分布計測装置。
(8) 前記液体膜が油膜であることを特徴とする、(1)〜(7)のいずれかに記載の膜厚分布計測装置。
(9) (1)〜(8)のいずれかに記載の膜厚分布計測装置を少なくとも一つ備え、かつウェブシートの幅方向の両側を把持しながらウェブシートを走行させる機構を備えることを特徴とする、シート搬送装置。
(10) (9)に記載のシート搬送装置を備えることを特徴とする、シート製造装置。
(11) (9)に記載のシート搬送装置によりシートを搬送する工程を有することを特徴とする、シートの製造方法。
本発明により、被塗布物面の表面粗さが大きい場合や、被塗布物面に汚れが付着しやすい環境下においても高精度な測定が可能であり、かつ広範囲にわたる液体膜の厚みの分布を計測することが可能な膜厚分布計測装置を提供することができる。さらには、該膜厚分布計測装置を製造設備内の部材接触部などに適用し、製造工程下で経時的に変化する液体膜の厚み分布をリアルタイムで管理することで、製造工程が安定化するシート搬送装置、シート製造装置、及びシートの製造方法を提供することもできる。
本発明の一実施態様に係る膜厚分布計測装置を示す概略図である。 本発明の一実施態様に係る膜厚分布計測装置を示す概略図である。 本発明のシート搬送装置の一実施態様に係るテンター装置を示す概略図である。 図3のA−A’断面図である。 図4の破線部の拡大図である。 実施例1において画像処理により得られた画像である。 実施例3において画像処理により得られた画像である。
本発明の膜厚分布計測装置は、被塗布物面上に形成された、蛍光体を含む液体膜の膜厚分布計測装置であって、前記被塗布物面上の前記液体膜に対して光を照射する照射手段と、前記液体膜から発せられた蛍光を受光する受光部Aと、前記照射手段から発せられる照射光の光束の一部を受光する受光部Bとを有し、前記照射手段の発光面が2次元であり、前記受光部Aで受光した蛍光の強度分布と、前記受光部Bにより受光した光の強度分布を表示する画像処理部を備えることを特徴とする。このような態様とすることで、被塗布物面の粗さが大きい場合や、被塗布物面に汚れが付着しやすい環境下においても、被塗布物面上に形成された液体膜の厚み分布を広範囲に測定、管理することができる。
本発明の膜厚分布計測装置は、被塗布物面上に形成された、蛍光体を含む液体膜の膜厚分布計測装置である。被塗布物とは、液体膜が形成された固体状物をいい、その具体例としては、装置を構成する部材であって、他の部材と互いに接触するもの等が挙げられる。液体膜とは、被塗布物面上に形成された膜であって、被塗布物の使用環境下において液体であるものをいい、その具体例としては、油や水が液体として存在する条件下における油膜や水膜等が挙げられる。また、蛍光体とは、紫外線が照射された際に励起して蛍光を発する物質をいい、蛍光体を含む液体としては、例えば鉱物油等が挙げられる。また、元来より蛍光特性を有さない液体については、蛍光染料(例:タセト社製 ケイコーペネトール)等を添加してもよい。
被塗布物は、測定が可能であれば、本発明の効果を損なわない限り特に制限されず自由に選定することができるが、レール及びレール上を走行するベアリングの少なくとも一方であることが好ましい。レールやその上を走行するベアリングは、いずれも装置を構成する部材であり、装置の運転時には互いに接触するものである。すなわち、これらの部材の表面に形成する液体膜の厚みが不足すれば両者が共に磨耗し、これらの部材の表面における液体膜の厚みが過度に大きければその周囲に液体膜の成分を飛散させることとなるため、装置の耐久性向上と汚染軽減の観点から、被塗布物をこれらの部材とする利点は大きい。
液体膜についても、測定が可能であれば、本発明の効果を損なわない限り特に制限されず自由に選定することができるが、レール及びレール上を走行するベアリング等運転時に他の部材と接触する部材の潤滑に油を好適に利用できる観点から、油膜であることが好ましい。また、液体膜が蛍光体を含むことにより、特定の波長の反射光を受光することが可能となる。
また、被塗布物がレール上を走行するベアリングである場合、前記レール上を走行する前記ベアリングを検知して信号を転送することにより、受光部Aを稼動させる同期検知手段を備える態様とすることも好ましい。このような態様とすることにより、ベアリングの近接を同期検知手段が感知したときに受光部Aが蛍光を受光することとなり、測定精度が向上する。同期検知手段は、本発明の効果を損なわない限り特に制限されず、公知の近接センサ等を用いることができる。
本発明の膜厚分布計測装置は、蛍光体を励起させて発光させるため、被塗布物面上の前記液体膜に対して光を照射する照射手段を有することが重要である。照射手段とは、紫外線領域の波長帯域を含む光を照射する手段をいう。このような照射手段から発せられる光束は通常、蛍光波長よりも短波長側の波長帯を含むこととなり、蛍光体を含む液体膜に対する励起光源となる。すなわち、このような態様とすることにより、液体膜が分析に必要な蛍光を発することが可能となる。
本発明の膜厚分布計測装置における照射手段は、測定対象エリアを広くする観点から、その発光面が2次元であることが重要である。ここで、発光面が2次元であるとは、照射手段における光を発射する部位が面状であることをいう。通常、被塗布物面の表面状態は必ずしも均一ではなく、また、その表面に形成される液体膜の厚みも必ずしも均一とはならない。そのため、照射手段による光照射が点状又は線状でなされると、測定対象部位が局所的に極めて狭い一点に限定され、被塗布物面に形成された液体膜の厚みの分布に関するデータは得られない。一方、発光面が2次元であることにより、照射手段が面状に光を照射することが可能となり、測定対象部位が広くなる。その結果、被塗布物面における液体膜の厚みの分布を計測することが可能となり、被塗布物面の液体膜の圧みの分布や状態をより正確に把握することが可能となる。
本発明の膜厚分布計測装置は、液体膜から発せられた蛍光を受光する受光部Aと、照射手段から発せられる照射光の光束の一部を受光する受光部Bとを有することが重要である。受光部Aとは、液体膜から発せられた蛍光を受光する受光素子を含むカメラやセンサをいい、受光部Bとは、照射手段から発せられる照射光の光束の一部を受光する受光素子を含むカメラやセンサをいう。受光部Aと受光部Bは、本発明の効果を損なわない限り、一体化して設けても、別々に設けてもよい。このような受光部Aと受光部Bを備える機器としては、例えば、エリアカメラが挙げられ、その具体例としては、例えばキーエンス社製 CV−035Mが挙げられる。
一体化して設ける好ましい態様としては、例えば、一つのカメラに蛍光を受光する受光素子と照射光の光束の一部を受光する受光素子を、エリアを分けて並存させる態様等が挙げられる。このような態様においては、受光部Bで受光する光束が、被塗布物面からの反射成分となる。
一方、別々に設ける好ましい態様としては、照射手段と前記被塗布物面との間に光束分割手段を備え、前記受光部Aで受光する光束が、前記光束分割手段を透過した光束が被塗布物面に達することにより発せられる蛍光であり、前記受光部Bで受光する光束が、前記光束分割手段からの反射成分である態様が挙げられる。このような態様の具体例としては、例えば、蛍光を受光する受光素子を有するカメラと、照射光の光束の一部を受光する光量センサを別々に設置し、照射手段から発せられる照射光を途中で光の一部を反射するミラー等を用いて光の一部を反射させ、透過光をカメラに、反射光を光量センサに送る態様等が挙げられる。ここで用いる光量センサは、本発明の効果を損なわない範囲で適宜選定することが可能であり、例えばオーク製作所社製 UV−35等を好適に用いることができる。
受光部Aの受光素子の配列は、本発明の効果を損なわない限り特に制限されないが、受光部Aの受光素子が1次元又は2次元に配列されていることが好ましい。「受光素子が1次元又は2次元に配列されている」とは、複数の受光素子が線状又は面状に配列されている状態をいう。このような態様とすることにより、照射手段の光照射により発せられた蛍光を線又は面で受光することができるため、点で受光する場合よりも測定対象エリアが広くなる。その結果、被塗布物面の表面状態のばらつきによる影響を低減し、より正確に被塗布物面における液体膜の厚みの分布を計測できる。
本発明の膜厚分布計測装置は、受光部Aで受光した蛍光の強度分布と、受光部Bにより受光した光の強度分布を表示する画像処理部を備える。前述のとおり、本発明の膜厚分布計測装置における照射手段の発光面が2次元であることから、光の照射が面状となる。そのため、受光部Aで受光した蛍光の強度分布と、受光部Bにより受光した光の強度分布を表示する画像処理部を備えることで、照射範囲における液体膜の厚み分布の計測が可能となる。画像処理部は、受光部Aで受光した蛍光の強度分布と、受光部Bにより受光した光の強度分布が観察可能なものであれば特に制限されず、公知の装置や撮像手段に付属のシステム等を使用することができる。
さらに、本発明の膜厚分布計測装置は、受光部Aで受光した蛍光の強度と、受光部Bにより受光した光の強度とに基づいて、液体膜の厚み値を算出することもできる。その手段は本発明の効果を損なわない範囲で適宜選択することができるが、具体例としては、例えば以下の手段が挙げられる。先ず、受光部Aで受光した蛍光の強度と、受光部Bにより受光した光の強度に相当する、受光部A内と受光部B内の輝度値(平均値、最大値、最小値、中央値等の適宜各種統計値を採用することができる。)を画像処理装置で算出する。次いで得られた輝度値を用いて、あらかじめ設定された参照輝度値と液体膜の厚みとの関係式(式1)から液体膜の厚みd(μm)を求める。
式1 d=α×I×(Ir/Ir)
ここで、αは事前に厚みや蛍光物質等の条件が判明している状態で測定を行って引いた検量線により決定する定数である。例えば、縦軸を液体膜の厚み、横軸を蛍光輝度としてプロットしたときの傾きがこれに相当する。また、Iは受光部Aの蛍光輝度、Irは受光部Bの参照体輝度を表す。Irは参照光標準輝度である。これは、基準となる任意の輝度であり、一般的に検量線を取得した際の照射光強度とすることができる。
本発明の膜厚分布計測装置においては、測定精度を向上させる観点から、受光部Bにより受光した光の強度に基づいて、照射手段の照射光強度及び受光部Aの受光感度のうち、少なくとも一方を制御する制御機構を備えることが好ましい。このような態様とすることにより、受光部Aに入射する光の量や受光部Aの光の感度を、分析に適した範囲に調節することが容易となる他、外部環境の変化が生じた場合にも測定条件をより一定に保つことができる。制御機構としては、例えばエリアカメラ等に内蔵している感度調節機構や、受光部Bとして機能する光量センサに入射した光の輝度のデータを照射手段にフィードバックする機構が挙げられる。
次に、本発明の膜圧分布計測装置について、図面を参照しながら具体的に説明する。但し、本発明の膜圧分布計測装置はこれに限定されるものではない。
図1は本発明の一実施態様に係る膜厚分布計測装置を示す概略図である。図1に示す膜厚分布計測装置1は、照射手段2と受光部A及び受光部Bに相当するエリアカメラ3を備える。照射手段2は紫外線照明4と照明電源5を備える。紫外線照明4の発光面は2次元の面状である。そして、紫外線照明4が発する光束6は、蛍光波長よりも短波長側の波長帯を含んでおり、被塗布物(レール(図示しない)に沿って白矢印方向に走行するベアリング7)の表面に形成された液体膜中の蛍光体に対する励起光源となる。このとき、紫外線照明4から出射された光束6はベアリング7の表面上で集光されずに、その表面の測定範囲を照射する。また、紫外線照明4からの発光量は照明電源5の電圧や電流を調節すること等により制御可能である。
被塗布物であるベアリング7の近傍には参照体8が形成されている。参照体8はベアリング7と共に走行するように取り付けても、ベアリング7と独立して取り付けてもよい。参照体8の表面には蛍光体は塗布されておらず、紫外線照明4が発する光束6はベアリング7だけでなく参照体8にも照射され、参照体8で反射される。参照体8の例としては例えば、金属ミラー等が挙げられる。
受光部A及び受光部Bに相当するエリアカメラ3は、ベアリング7がその前を通過するタイミングに合わせて2次元の画像を撮像する。ベアリング7がその前を通過することは、例えば公知の近接センサ(図示しない)等により検知することができる。エリアカメラ3で撮像されたベアリング7の二次元の画像内において、油膜が形成された箇所において蛍光の発光が確認できる。エリアカメラ3には、蛍光を受光する受光素子と照射光の光束の一部を受光する受光素子とがエリアを分けて並存しており、このエリアカメラ3で撮像された画像は、蛍光発光している領域(受光部Aで撮像された領域が映る領域)と、参照体8からの反射光が映る領域(受光部Bで撮像された領域が映る領域)とを含む。なお、必要に応じて、この撮像に合わせて紫外線照明4の発光タイミングを制御してもよい。
エリアカメラ3で撮像された画像のデータは、演算手段としても機能する画像処理装置9に転送され、当該画像のデータより、ベアリング7上の蛍光強度分布を評価することができる。より具体的には、この蛍光強度分布が一定であるほど、液体膜の厚みのばらつきが小さいことを意味する。
なお、一般的にベアリング表面は鏡面であり、通常、光束6の一部が正反射光としてエリアカメラ3に入射することを考慮すれば、参照体8を設ける代わりに、この正反射光を撮像して受光部B内の輝度を求めてもよい。
また、画像処理部は受光部Cを用いた欠点検出手段を兼ねる態様としてもよい。ここで受光部Cは、光束6のうち、ベアリング7表面からの正反射成分としてエリアカメラ3により受光される領域である。受光部Aの周辺に受光部Cを設けることにより、液体膜が枯渇し始めてレールとベアリング7が強く接触することで発生する鉄粉等の異物が、ベアリング7の表面に付着することで生じる欠点を検出することができる。受光部Aはベアリング7から散乱光を受光する領域であり、受光部Cはベアリング7からの正反射光を受光する領域であるため、受光部Aと受光部Cは重ならない領域とすることが好ましい。また、受光部Aと受光部Cの位置関係については、ベアリング7の構造上、ベアリング7回転方向に対して受光部Aの前後に受光部Cを設ける態様が好ましい。
光束6が異物に照射された場合、異物により光束6は散乱される。本来、受光部Cはエリアカメラ3にて明領域として検出されるが、光束6が照射されたベアリング7の表面に異物がある場合は、黒色部となる。画像処理装置9の欠点検出手段では、この黒色部の数のカウントや、領域面積の算出を行う。このような態様とすることで、レールとベアリング7との接触により発生する鉄粉などの異物の発生を迅速に検知することができ、より精細な液体膜管理が可能になる。さらに、受光部Cで観測される黒色部はベアリング7とレールの摩擦による鉄粉によるものであり、受光部Cで黒色部を認識することにより、より連続してベアリング7とレールの摩擦による鉄粉が発生するリスクを軽減することができる。
図1に示すものとは異なる本発明の膜圧分布計測装置の実施形態として、図2に示す態様のものが挙げられる。この態様においては、参照体8を設ける代わりに光束6を光束分割手段10により透過光と反射光に分割し、透過光をベアリング7に照射させ、反射光を光量センサ11に到達させる。このとき、エリアカメラ3が受光部A、光量センサ11が受光部Bとして機能することとなり、その後の蛍光強度分布評価については図1の態様と同様に行うことができる。また、光束分割手段10としては、例えば、ハーフミラーや孔を有するミラー、多面ミラー等を好適に用いることができる。さらに、図2中に破線で示すように、この光量センサ11で受光した光の輝度のデータを照射手段2にフィードバックして、紫外線照明4の光量を、光量センサ11から得られる輝度値が一定となるように制御してもよい。ここで、紫外線照明4は一般的な紫外線波長領域(380nm未満)だけではなく、可視光領域である380〜400nmの領域まで照射することもできる。すなわち、紫外線照射に可視光領域を含むことによって、受光部C内の欠点を画像処理手段9にて分析することが可能となる。
次に、本発明のシート搬送装置について説明する。本発明のシート搬送装置は、本発明の膜厚分布計測装置を少なくとも一つ備え、かつウェブシートの幅方向の両側を把持しながらウェブシートを走行させる機構を備える。ここで幅方向とは、ウェブシートの進行方向と垂直かつウェブシート面と平行な方向をいう。ウェブシートとは、シート状のものをいい、その具体例としてはフィルムや紙、布帛、不織布等が挙げられる。ここでフィルムとは、熱可塑性樹脂を主成分とするウェブシートのうち、少なくとも一方向に延伸したものをいう。
本発明のシート搬送装置の具体例としては、熱可塑性樹脂シートを延伸してフィルムとするときに用いられるテンター装置が挙げられる。テンター装置とは、シートの幅方向両端部を把持する複数のクリップをレールに沿って走行させ、対向する幅方向端部を把持するクリップ間の距離や先行するクリップとの走行速度差により、シートを幅方向や長手方向に延伸してフィルムとする装置をいう。以下、本発明のシート搬送装置について、テンター装置を例に挙げて具体的に説明するが、本発明は以下に示す態様に限定されるものではない。
図3は本発明のシート搬送装置の一実施態様に係るテンター装置を示す概略図であり、図4は図3のA−A’断面図であり、図5は図4の破線部の拡大図である。図3に示すようにテンター装置12は、延伸や熱処理等を行うテンターボックス13、テンターボックス内を走行する複数のクリップ14、クリップ14が走行するレール15を備える。テンター装置12では、テンターボックス13の入口において複数のクリップ14がシート16の幅方向両端部を把持し、これらのクリップ14がレール15に沿って走行することにより、テンターボックス13内をシート16が走行し、その過程で延伸されてフィルム16’となる。より具体的には、クリップ14の幅方向への広がりにより幅方向への延伸が、先行するクリップ14と後続のクリップ14との走行速度差により長手方向への延伸が可能である。ここで、長手方向とはシート16やフィルム16’が走行する方向をいい、幅方向とはシート16面内又はフィルム16’面内で長手方向と直交する方向をいう。
図4、5に示すように、クリップ14は、クリップレバー17、ベアリング8、予備ベアリング18を備え、シート16やフィルム16’(図4、5においてはフィルム16’)を把持しながらレール15を走行する。クリップレバー17はシート16やフィルム16’を把持するための機構であり、予備ベアリング18は延伸倍率の微調整のための機構である。
本発明のシート搬送装置は、本発明の膜厚分布計測装置を少なくとも一つ備えれば、その取り付け位置については、本発明の効果を損なわない範囲で自由に定めることができる。但し、測定容易性の観点から、図3の19に示す位置(地点C)に設置することが好ましい。ベアリング7は通常、走行中の大半のタイミングにおいてレール15に接した状態で走行するが、図3の20で示す位置(地点D)ではレール15から僅かに離れる。そのため、地点C19に設置した膜厚分布計測装置で、地点D20の位置に光を照射することで、ベアリング7に光を照射することが容易となる。
さらに、本発明のシート製造装置とシートの製造方法について説明する。本発明のシート製造装置は、本発明のシート搬送装置を備えることを特徴とする。その具体例としては、前述したテンター装置を備えるフィルムの製造装置が挙げられる。本発明のシートの製造方法は、本発明のシート搬送装置によりシートを搬送する工程を有することを特徴とする。その具体例としては、前述したテンター装置を用いて延伸する工程を有するフィルムの製造方法が挙げられる。
以下、本発明のシートの製造方法について、逐次二軸延伸法によるポリエチレンテレフタレート(PET)フィルムの製造を例に挙げて以下に説明する。
先ず、樹脂ペレットを押出機の原料投入部に供給し、樹脂を加熱溶融する。その後、ギヤポンプ等で樹脂の押出量を均一化して、加熱溶融された樹脂を押出し、フィルター等を介して異物やゲル化物などを取り除く。このとき、押出機は1台であっても複数台であってもよく、複数台の押出機を用いる場合は、フィルターを通過した熱可塑性樹脂を積層装置に送り込む。積層装置としては、マルチマニホールドダイやフィードブロックやスタティックミキサー等を用いることができ、これらを任意に組み合わせてもよい。
このようにして得られた樹脂の溶融体を、口金からシート状溶融物として吐出し、キャスティングドラム等の冷却体上に押し出して冷却固化することにより、無配向シートを得る。シート状溶融物から無配向シートを得る具体的な方法としては、ワイヤー状、テープ状、針状あるいはナイフ状等の電極を用いて、シート状溶融物を静電気力によりキャスティングドラム等の冷却体に密着させ急冷固化させる方法が好ましい。他には、スリット状、スポット状又は面状の装置からエアを吹き出して、シート状溶融物をキャスティングドラム等の冷却体に密着させて急冷固化させる方法や、ニップロールにてシート状溶融物を冷却体に密着させて急冷固化させる方法も好ましい。
次に、得られた無配向シートを、長手方向に延伸(縦延伸)して一軸配向シートを得る。縦延伸は、一本又は周速の等しい複数本の延伸ロールを使用して1段階で行うことも、周速の異なる複数本の延伸ロールを使用して多段階に行うことも可能であり、その倍率は2〜5倍が好ましい。
その後、縦延伸により得られた一軸配向シートを、本発明のシート搬送装置に相当するテンター装置に導き、幅方向に延伸(横延伸)することにより二軸配向フィルムを得る。横延伸を行う際に用いられるテンター装置は、本発明の膜厚分布計測装置を備える。本発明の膜厚分布計測装置は、被塗布物面上の液体膜に対して光を照射する照射手段と、液体膜から発せられた蛍光を受光する受光部Aと、照射手段から発せられる照射光の光束の一部を受光する受光部Bとを有し、照射手段の発光面が2次元であり、受光部Aで受光した蛍光の強度と、受光部Bにより受光した光の強度とに基づいて前記液体膜の厚みの分布を計測することを特徴とする。この場合、被塗布物はレール若しくはベアリング、液体膜はこれらの表面に形成された油膜となる。また、照射手段、受光部A、受光部B、及び計測方法については、例えば前出のものを採用することができる。
テンター装置におけるテンターボックスは、通常、入口から順に、延伸温度にシートを加熱する予熱ゾーン、延伸を行う延伸ゾーン、フィルムに加熱処理を施して寸法安定性を付与する熱固定ゾーン、及びフィルムを冷却する冷却ゾーンを有する。そして、その内部を走行するクリップにより一軸配向シートの幅方向両端部を把持し、予熱ゾーン、延伸ゾーン、熱固定ゾーン、及び冷却ゾーンの順に走行させることにより、一軸配向シートを延伸温度に加熱して横延伸した後、熱固定して冷却する。こうして二軸配向フィルムを得ることができる。横延伸の倍率は、最終的に得るフィルムの厚み、延伸の速度、インラインコーティング有無等にもよるが、延伸ムラやフィルム破断などを防止する観点から、2〜6倍が好ましい。
横延伸工程後、フィルムの厚みが大きいエッジ部分を、切断除去する工程を有することが好ましい。こうして得られた二軸配向フィルムは、その後の搬送工程でさらに冷却され、一旦広幅の巻き取り機で中間ロールとして巻き取られた後、スリッターにより、必要な幅と長さに裁断されて最終製品となる。
次に、実施例を用いて本発明をより具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限られるものではない。
(実施例1)
図1に示す態様の膜厚分布計測装置を用いてベアリング上の油膜の厚みの分布測定を行った。以下、装置の具体的態様と測定方法の詳細について、図1と3を用いて以下に説明する。先ず、装置の具体的態様について説明する。図3に示すC地点19に、エリアカメラ3と2次元の発光面を持つ紫外線照明4を取り付けた。このエリアカメラ3(キーエンス社製 CV−035M)には、蛍光を受光する受光部Aと照射光の光束の一部(光をベアリング7に照射したときの反射成分)を受光する受光部Bとがエリアを分けて二次元に並存している。エリアカメラ3は専用ケーブルで画像処理装置9に接続し、紫外線照明4(シーシーエス社製 LDR2−120UV365)は専用ケーブルで照明電源5に接続した。また、測定位置であるD地点20近傍に、ベアリング7を備えるクリップ14の近接を検知可能な近接センサ(図示しない)を設置し、近接センサの検知とエリアカメラ3の撮像を同期させた。
次いで、測定方法の詳細について説明する。先ず、隣り合うクリップ14の間隔が100mmの等間隔であるテンター装置をフィルムの走行速度が60m/minになるように稼動させ、0.1秒ごとにエリアカメラ3で表面に蛍光体を含む油膜を有するベアリング7の表面と参照体8の表面を撮像し、得られたデータを画像処理装置9に転送させて画像化した。得られた画像を図6に示す。図6における画像では、白枠部分が受光部Aにより得られた画像(符号21)、黒枠部分が受光部Bにより得られた画像(符号22)に相当する。受光部Aにより得られた画像21より、ベアリング7上の蛍光強度分布が一定ではなく、油膜の厚みにばらつきがあることが示唆された。なお、油膜の形成には鉱物油を用いた(後述する実施例2においても同じ。)。
(実施例2)
図2に示す態様の膜厚分布計測装置を用いてベアリング上の油膜の厚みの分布測定を行った。以下、装置の具体的態様と測定方法の詳細について、図2と3を用いて以下に説明する。先ず、装置の具体的態様について説明する。図3に示すC地点19に、エリアカメラ3と2次元の発光面を持つ紫外線照明4を取り付けた。このエリアカメラ3(キーエンス社製 CV−035M)には、蛍光を受光する受光部Aが二次元に配列されている。エリアカメラ3は専用ケーブルで画像処理装置9に接続し、紫外線照明4は専用ケーブルで照明電源5に接続した。さらに、紫外線照明4が発する光束6の途中に光束分割手段10に相当するハーフミラーを配置し、ハーフミラーを透過した光をベアリング7に照射させた。その一方で、ハーフミラーによる反射光を受光部Bとして機能する光量センサ11(オーク製作所社製 UV−35)に入射させ、その輝度のデータを照射手段2にフィードバックして、紫外線照明4の光量を、光量センサ11から得られる輝度値が一定となるように制御した。
次いで、測定方法の詳細について説明する。先ず、隣り合うクリップ14の間隔が100mmの等間隔であるテンター装置を、フィルムの走行速度が60m/minになるように稼動させ、0.1秒ごとにエリアカメラ3で表面に蛍光体を含む油膜を有するベアリング7の表面を撮像し、得られたデータを画像処理装置9に転送させて画像化した。得られた画像では、ベアリング7上の蛍光強度分布が一定ではなく、油膜の厚みにばらつきがあることが示唆された。
(実施例3)
エリアカメラ3を、受光部A及び受光部Bに加えて、受光部Aのベアリング7の回転方向手前側からの反射光を受光する受光部Cを備えるものとし、これを実施例1と同様に設置して同様の測定を行った(エリアカメラ3で撮像された画像を図7に示す。受光部Cにより得られた画像は同図の符号23に相当する。)。ここで受光部Cは、照射手段から出射された光束6のうち、ベアリング表面にて可視光領域を含む光束を正反射した光を受光するものである。先ず、受光部Cを備えるエリアカメラ3を画像処理装置9に接続して撮像を開始した際には、図7に示すように受光部Cにより得られた画像23から黒色部が検出されなかったが、その後、ベアリング7への給油をすることなく継続してフィルムの製膜を行ったところ受光部Cにより得られた画像23に黒色部が観測された。この段階で、当該ベアリング7の表面を目視にて確認したところ、鉄粉が確認されたため、撮像を開始した段階の油膜厚みになるようにベアリング7にオイルを供給した。
(比較例1)
紫外線照明4を、発光面が点状(一次元)であり、かつ発する光が集光されたレーザー光線であるものに変更する以外は、実施例1に記載の方法と同様に測定を行う。そうすると、ベアリング7上の光照射部位が点状となり、蛍光強度データも光の照射がなされる一点のものしか得られない。すなわち、ベアリング7表面上の蛍光強度の分布については測定できず、ベアリング7上の油膜の厚みにばらつきがあるか否かは判断できない。
本発明により、被塗布物面の粗さが大きい場合や、被塗布物面に汚れが付着しやすい環境下においても、被塗布物面上に形成された液体膜の厚み分布を広範囲に測定、管理することができる膜厚分布計測装置を提供することができる。さらには、該膜厚分布計測装置を製造設備内の部材接触部などに適用することで、製造工程下で経時的に変化する液体膜の厚み分布をリアルタイムで管理することが可能となり、製造設備の運転が安定する。
1: 膜厚分布計測装置
2: 照射手段
3: エリアカメラ
4: 紫外線照明
5: 照明電源
6: 光束
7: ベアリング
8: 参照体
9: 画像処理装置
10: 光束分割手段
11: 光量センサ
12: テンター装置
13: テンターボックス
14: クリップ
15: レール
16: シート
16’:フィルム
17: クリップレバー
18: 予備ベアリング
19: 地点C
20: 地点D
21: 受光部Aにより得られた画像
22: 受光部Bにより得られた画像
23: 受光部Cにより得られた画像

Claims (11)

  1. 被塗布物面上に形成された、蛍光体を含む液体膜の膜厚分布計測装置であって、
    前記被塗布物面上の前記液体膜に対して光を照射する照射手段と、
    前記液体膜から発せられた蛍光を受光する受光部Aと、
    前記照射手段から発せられる照射光の光束の一部を受光する受光部Bとを有し、
    前記照射手段の発光面が2次元であり、
    前記受光部Aで受光した蛍光の強度分布と、前記受光部Bにより受光した光の強度分布を表示する画像処理部を備えることを特徴とする、膜厚分布計測装置。
  2. 前記受光部Aの受光素子が1次元又は2次元に配列されていることを特徴とする、請求項1に記載の膜厚分布計測装置。
  3. 前記受光部Bにより受光した光の強度に基づいて、前記照射手段の照射光強度及び前記受光部Aの受光感度のうち、少なくとも一方を制御する制御機構を備えることを特徴とする、請求項1又は2に記載の膜厚分布計測装置。
  4. 前記受光部Bで受光する光束が、前記被塗布物面からの反射成分であることを特徴とする、請求項1〜3のいずれかに記載の膜厚分布計測装置。
  5. 前記照射手段と前記被塗布物面との間に光束分割手段を備え、
    前記受光部Aで受光する光束が、前記光束分割手段を透過した光束が被塗布物面に達することにより発せられる蛍光であり、前記受光部Bで受光する光束が、前記光束分割手段からの反射成分であることを特徴とする、請求項1〜4のいずれかに記載の膜厚分布計測装置。
  6. 前記被塗布物がレール上又は前記レール上を走行するベアリングであることを特徴とする、請求項1〜5のいずれかに記載の膜厚分布計測装置。
  7. 前記レール上を走行する前記ベアリングを検知して信号を転送することにより、受光部Aを稼動させる同期検知手段を備えることを特徴とする、請求項6に記載の膜厚分布計測装置。
  8. 前記液体膜が油膜であることを特徴とする、請求項1〜7のいずれかに記載の膜厚分布計測装置。
  9. 請求項1〜8のいずれかに記載の膜厚分布計測装置を少なくとも一つ備え、かつウェブシートの幅方向の両側を把持しながらウェブシートを走行させる機構を備えることを特徴とする、シート搬送装置。
  10. 請求項9に記載のシート搬送装置を備えることを特徴とする、シート製造装置。
  11. 請求項9に記載のシート搬送装置によりシートを搬送する工程を有することを特徴とする、シートの製造方法。
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