JP2020055270A - 熱転写受像シート - Google Patents

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【課題】画質に優れ、カールが生じにくい熱転写受像シートを提供する。【解決手段】基材2の一方の面側に染料受容層3を有する熱転写受像シート1である。基材2の密度が0.95g/cm3以上1.25g/cm3以下であり、上記染料受容層3側から測定した受像シート1表面のうねり曲線の最大谷深さ(ISO 4287:1997)Wvが1.80μm以下である。【選択図】図1

Description

本発明は、熱転写方式のプリンタに使用される熱転写受像シートに関する。
熱転写記録媒体は、例えば熱転写方式のプリンタに使用され、サーマルリボンと呼ばれるインクリボンを構成する。この熱転写記録媒体は、例えば基材の一方の面に熱転写層、その基材の他方の面に耐熱滑性層(バックコート層)を設けた構成となっている。ここで熱転写層はインクの層であって、プリンタのサーマルヘッドに発生する熱によって、熱転写層のインクが、昇華(昇華転写方式)あるいは溶融(溶融転写方式)して、熱転写受像シート側に転写される。
現在、熱転写方式の中でも昇華転写方式は、プリンタの高機能化に伴い、各種画像を簡便にフルカラーに形成できるため、デジタルカメラのセルフプリント、身分証明書などのカード類、アミューズメント用出力物等、広く利用されている。そういった用途の多様化と共に、小型化、高速化、低コスト化、また得られる印画物への耐久性を求める声も大きくなり、近年では基材シートの同じ側に、印画物への耐久性を付与する保護層等を重ならないように設けられ、複数の熱転写層をもつ熱転写記録媒体がかなり普及してきている。
そのような状況の中、用途の多様化と普及拡大に伴い、高速印画プリンタにおいても高画質の熱転写記録媒体が求められるようになってきた。このような要求に対して、熱転写受像シートにおいては、特許文献1のように、断熱層と中間層を設けず、塩化ビニル系樹脂及び遊離脂肪酸を含有するワックス、架橋剤及び中空粒子を含有する塗工液を、塗工乾燥して画像受容層(染料受容層)を形成することで、画像均一性に優れた熱転写受像シートが提案されている。
また高速印画プリンタにおいては、プリンタ内の受像紙搬送路にて熱転写受像シートが干渉されることなく搬送、排出され、印画物としてカールが生じにくい熱転写受像シートが求められる。このような要求に対し、特許文献2では、デカーラーロールに接触させ、且つサーマルヘッドからデカーラーロールの間を通過中に、熱転写受像シートに掛かる張力が80〜300N/mの範囲になるように調整してカール矯正処理を行うことで、熱転写受像シートのカールを調整する方法が提案されている。
特開2012−213945号公報 特開2007−320213号公報
特許文献1に提案されている熱転写受像シートは、断熱層と中間層を設けないことによる低コスト化を図ることができる。しかし、本発明者らが特許文献1の熱転写受像シートを用いて高速印画プリンタにて印画を行ったところ、画像受容層に含有される中空粒子の影響で、画質に問題があることが分かった。
また特許文献2に提案されている熱転写受像シートのカール調整方法は、昨今の高速印画プリンタのスピードにおいては、カールの矯正が不十分であり、印画物としてプリンタから出力された際に、取り扱いづらいレベルのカールが発生してしまうことが分かった。またデカーラーロールをプリンタ内に設置することは、昨今のプリンタ小型化、省スペース化の流れに逆らう対処方法である。
これまで様々な方法により画質に優れた熱転写受像シートが報告され、カールが生じにくい熱転写受像シートが報告されている。しかしながら、昨今の高速印画プリンタにおいて、高画質且つカールが生じにくい印画物を得ることができる熱転写受像シートは見出されていない状況である。
本発明は、そのような点に着目してなされたもので、高速印画プリンタにおいても画質に優れ、且つカールが生じにくい熱転写受像シートを提供することを目的としている。
課題を解決するために、本発明の一態様である熱転写受像シートは、基材の一方の面側に染料受容層を有する熱転写受像シートであって、上記基材の密度が0.95g/cm以上1.25g/cm以下であり、上記染料受容層側から測定した受像シート表面のうねり曲線の最大谷深さ(ISO 4287:1997)Wvが1.80μm以下であることを要旨とする。
本発明の態様によれば、高速印画プリンタにおいても画質に優れ、且つカールが生じにくい熱転写受像シートを得ることが可能となる。
本発明に基づく実施形態に係る熱転写受像シートの側断面図である。
以下、本発明の実施形態について説明する。
図1に示すように、本実施形態の熱転写受像シート1は、基材2の一方の面に染料受容層3が形成されて成される。基材2と染料受容層3との間に他の層を設けても構わない。
本実施形態の基材2は、密度が0.95g/cm以上1.25g/cm以下となっている。基材2の密度が0.95g/cmより小さくなると、地合いや平滑性が悪くなってしまうために、画質に問題が発生したり、印画時の熱によって基材が歪むことでカールが発生したりしてしまうおそれがある。一方で、基材2の密度が1.25g/cmより大きくなると、多湿環境に保存した際に、基材2が空気中の水分にて変形することでカールが発生してしまうおそれがある。
基材2の材料としては、従来公知のもので対応でき、例えば、上質紙、中質紙、コート紙、アート紙、樹脂ラミネート紙などの紙類等を単独で、又は組み合わされた複合体として、及びポリエチレンテレフタレートやポリエチレンナフタレート等のポリエステル、ポリプロピレンやポリエチレン等のポリオレフィン、ポリ塩化ビニル、ポリカーボネート、ポリビニルアルコール、ポリスチレン、ポリアミド等の合成樹脂のフィルム、それらを発泡させたものやフィルム内に空隙を設けたものが使用可能である。
基材2の厚さは、強度や耐熱性等を考慮し、25μm以上250μm以下の範囲のものが使用可能であるが、より好ましくは50μm以上200μm以下のものが好ましい。
染料受容層3は、従来公知のもので対応でき、少なくともバインダ樹脂と離型剤を含有する。
染料受容層3に用いられるバインダ樹脂としては、例えばポリビニルブチラール、ポリビニルアセトアセタール、ポリエチレンテレフタレートやポリエチレンナフタレート等のポリエステル、ポリ塩化ビニル、ポリ酢酸ビニル、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、ポリエチレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体、塩化ビニル−アクリル共重合体、スチレン−アクリル共重合体、ポリブタジエン、ポリプロピレンやポリエチレン等のポリオレフィン、ポリウレタン、ポリアミド、ポリスチレン、ポリカプロラクトン、エポキシ樹脂、ケトン樹脂、あるいはこれらの変性樹脂等を挙げることができるが、特に塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、塩化ビニル−アクリル共重合体を用いることが好ましい。
染料受容層3に用いられる離型剤としては、例えばシリコーン系、フッ素系、リン酸エステル系といった各種オイルや、界面活性剤や、金属酸化物、シリカ等の各種フィラー、ワックス類等が使用できる。これらは単独、あるいは2種以上を混合しても良い。中でも、シリコーンオイルを使用することが好ましい。
染料受容層3の厚さは、0.1μm以上10μm以下の範囲のものが使用可能であるが、より好ましくは0.2μm以上8μm以下程度のものが好ましい。また必要に応じて架橋剤や酸化防止剤、蛍光染料や、公知の添加剤を含有しても良い。
以上のような構成からなる、本実施形態の熱転写受像シート1は、上記染料受容層側から測定したうねり曲線の最大谷深さ(ISO 4287:1997)Wvが1.80μm以下となるように構成される。
上記染料受容層側から測定したうねり曲線の最大谷深さ(ISO 4287:1997)Wvを1.80μm以下とするには、例えば、使用する基材2や染料受容層3の表面状態を従来公知の各種方法にて調整することが挙げられる。最大谷深さWvの調整として、例えば基材2に表面状態の異なる基材を用いたり、染料受容層3の表面をカレンダー処理したりすることが挙げられる。表面状態の異なる基材としては、上質紙、中質紙等の表面状態を、カレンダー処理等にて調整したり、コート紙やアート紙、樹脂ラミネート紙の表面状態を、顔料の種類(粒径、形状)や冷却ロールの表面状態(ミラー、マット)にて調整したりすることが挙げられる。
ここで、最大谷深さWvが1.80μmより大きいと、印画物にモトルムラと呼ばれる濃淡ムラが発生してしまうため、最大谷深さWvは1.80μm以下とすることが好ましい。最大谷深さWvは1.80μm以下であれば、特に限定はない。
本実施形態の熱転写受像シート1は、必要に応じて、基材2と染料受容層3間に多孔質層(断熱層)を設けても良い。多孔質層としては、従来公知のもので対応でき、例えば、発泡ポリプロピレンフィルムや発泡ポリエチレンテレフタレートフィルム等の発泡フィルムなどを用いたもの、さらに発泡フィルムの片面又は両面にスキン層を設けた複合フィルムを用いた多孔質フィルム、中空粒子をバインダ中に分散させた中空粒子層を挙げることができる。
多孔質層の厚さは、10μm以上80μm以下の範囲のものが使用可能であるが、より好ましくは20μm以上60μm以下のものが好ましい。
本実施形態の熱転写受像シート1は、必要に応じて、染料受容層3の下に下引き層を設けても良い。下引き層としては、従来公知のもので対応でき、少なくともバインダ樹脂と白色顔料を含有する。
下引き層に用いられるバインダ樹脂としては、例えばポリ塩化ビニル樹脂、ポリ酢酸ビニル樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体樹脂、ポリビニルアセタール樹脂、ポリビニルブチラール樹脂、ポリビニルアルコール樹脂、エポキシ樹脂、エチレン−酢酸ビニル共重合体樹脂、ポリウレタン系樹脂、アクリル系樹脂、ポリエステル系樹脂、セルロース系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリスチレン系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリオレフィン系樹脂が挙げられる。
下引き層に用いられる白色顔料としては、酸化チタン、炭酸カルシウム、酸化亜鉛、タルク、カオリン等の公知の無機顔料が使用できるが、この中でも特に、酸化チタンがより好ましい。
また下引き層には、上記性能を損なわない範囲で、イソシアネート化合物等の架橋剤、蛍光増白剤、シランカップリング剤、分散剤、粘度調整剤、安定化剤等の公知の添加剤を使用することができる。
下引き層の厚さは、0.1μm以上6μm以下の範囲のものが使用可能であるが、より好ましくは0.2μm以上5μm以下のものが好ましい。下引き層の厚さが0.1μm未満であると、基材2又は/及び染料受容層3や多孔質層及び/又は染料受容層3との密着性に問題を抱える不安がある。一方、下引き層の厚さが6μm超の場合には、密着性等の性能は十分であることから、コストを考慮すると6μm以下であることが好ましい。
本実施形態の熱転写受像シート1は、必要に応じて、基材2の染料受容層3を設ける側とは反対側に、背面押出樹脂層、背面フィルム層、背面層、文字や図柄等を付与する印刷を設けても良く、その積層順等は適宜選択される。また、その際に使用される材料は、従来公知のもので対応できる。
基材2や多孔質層、下引き層には、接着性向上のため、必要に応じて従来公知の各種処理を施しても良い。例えば、基材2にはコロナ処理、多孔質層には易接着処理、下引き層にはコロナ処理を施すことで、接着性を向上させることができる。
上記染料受容層3や下引き層には、一般の塗被紙製造において使用される濡れ剤、分散剤、増粘剤、消泡剤、着色剤、帯電防止剤、防腐剤等の各種補助剤が適宜添加される。上記染料受容層3と下引き層は、バーコート、ブレードコート、エアナイフコート、グラビアコート、ロールコート、ダイコート等の公知のウェットコーティング法によって、所定の塗工液を各層毎、あるいは2層以上を同時に塗工、乾燥して得ることができる。
以上のような本実施形態の熱転写受像シート1は、高速印画プリンタにおいても画質に優れ、且つカールが生じにくい熱転写受像シートとなる。
以下に、本発明に基づく実施例について説明する。
なお、文中で「部」とあるのは、特に断りのない限り質量基準である。また、本発明は実施例に限定されるものではない。
(実施例1)
基材として、両面にコロナ処理を施した、平滑性が高い、厚さ約137μmのグロスコート紙(アルティマグロスWX 坪量157.0g/m 日本製紙製)を使用した。その基材の一方の面に、下記組成の染料受容層塗布液1を、乾燥後の厚みが3μmとなるように塗布、乾燥することで、染料受容層を形成し、実施例1の熱転写受像シートを得た。
<染料受容層塗布液1>
塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体 19.5部
(ソルバインC、日信化学工業(株)製)
アミノ変性シリコーン 0.5部
(KF−393、信越化学工業(株)製)
メチルエチルケトン 40.0部
トルエン 40.0部
(実施例2)
基材として、両面にコロナ処理を施した、厚さ約129μmのマットコート紙(ユーライトナチュラルF 坪量127.9g/m 日本製紙製)を使用した。その基材の一方の面に、染料受容層塗布液1を実施例1と同様に、乾燥後の厚みが3μmとなるように塗布、乾燥した。その後、カレンダー処理を施すことで染料受容層表面を平滑にすることで、実施例2の熱転写受像シートを得た。
(実施例3)
基材として、両面にコロナ処理を施した、平滑性の高い、厚さ170μmの両面レジンコート紙(密度1.05g/cm)を使用した。その基材の一方の面に、染料受容層塗布液1を、乾燥後の厚みが3μmとなるように塗布、乾燥することで、染料受容層を形成し、実施例3の熱転写受像シートを得た。
(実施例4)
基材として、両面にコロナ処理を施した、平滑性が高い、厚さ約137μmのグロスコート紙(アルティマグロスWX 坪量157.0g/m 日本製紙製)を使用した。その基材の一方の面に、厚さ30μmの発泡ポリプロピレンフィルム(エコネージュNW−2 三井化学東セロ製)をドライラミネートにて接着した。その後発泡ポリプロピレンフィルムのグロスコート紙とは反対側に、染料受容層塗布液1を実施例1と同様に、乾燥後の厚みが3μmとなるように塗布、乾燥することで実施例4の熱転写受像シートを得た。
(実施例5)
基材として、両面にコロナ処理を施した、平滑性の高い、厚さ170μmの両面レジンコート紙(密度1.04g/cm)を使用した。その基材の一方の面に、下記組成の多孔質塗工液を乾燥後の厚みが20μmとなるように塗布、乾燥することで、断熱層としての多孔質層を形成した。その後、多孔質層の両面レジンコート紙とは反対側に、下記組成の染料受容層塗布液2を、乾燥後の厚みが3μmとなるように塗布、乾燥した。その後カレンダー処理を施すことで染料受容層表面を平滑にし、実施例5の熱転写受像シートを得た。
<多孔質塗工液>
スチレンブタジエンゴム(SBR、固形分40.5%) 27.2部
(Nipol LX110、日本ゼオン(株)製)
中空粒子(粒径0.4μm) 11.0部
(ローペイク UltraE、ダウケミカル製)
純水 61.8部
<染料受容層塗布液2>
塩化ビニル−アクリルエマルジョン(固形分40%) 98.3部
(ビニブラン900、日信化学工業(株)製)
ポリエーテル変性シリコーン 0.4部
(KF−6012、信越化学工業(株)製)
イソシアネート系硬化剤 1.3部
(DNW−6000、DIC(株)製)
(実施例6)
基材として、両面にコロナ処理を施した、平滑性が高い、厚さ約137μmのグロスコート紙(アルティマグロスWX 坪量157.0g/m 日本製紙製)を使用した。その基材の一方の面に、厚さ30μmの発泡ポリプロピレンフィルム(エコネージュNW−2 三井化学東セロ製)をドライラミネートにて接着した。その後、発泡ポリプロピレンフィルムのグロスコート紙とは反対側に、下記組成の下引き層塗布液を、乾燥後の厚みが2μmとなるように塗布、乾燥することで、下引き層を形成した。そして下引き層の発泡ポリプロピレンフィルムとは反対側の表面に、染料受容層塗布液1を実施例1と同様に、乾燥後の厚みが3μmとなるように塗布、乾燥することで実施例6の熱転写受像シートを得た。
<下引き層塗布液>
ポリエステル樹脂 7.5部
(バイロン220 東洋紡製)
酸化チタン(粒径450nm) 7.5部
(RDDI SACHTLEBEN社製)
MEK 42.5部
トルエン 42.5部
(比較例1)
基材として、厚さ約148μmの上質紙(npi上質 坪量127.9g/m 日本製紙製)を使用した。その基材の両面に溶融押し出し法により、厚さ20μmの押出樹脂層を形成することでレジンコート紙を得た。押出樹脂層の形成には、低密度ポリエチレン樹脂(LC600A 日本ポリエチレン製)を用いた。その一方の面に、染料受容層塗布液1を、乾燥後の厚みが3μmとなるように塗布、乾燥することで、染料受容層を形成し、比較例1の熱転写受像シートを得た。
(比較例2)
基材として、両面にコロナ処理を施した、平滑性が高い、厚さ約101μmのグロスコート紙(OKトップコート+ 坪量127.9g/m 王子製紙製)を使用した。その基材の一方の面に、染料受容層塗布液1を、乾燥後の厚みが3μmとなるように塗布、乾燥することで、染料受容層を形成し、比較例2の熱転写受像シートを得た。
(比較例3)
実施例2で作製した熱転写受像シートにおいて、カレンダー処理を施さなかった以外は実施例2と同様にして、比較例3の熱転写受像シートを得た。
(評価)
<うねり曲線の最大谷深さ(ISO 4287:1997)Wv測定>
実施例1〜6、比較例1〜3の熱転写受像シート表面の、うねり曲線の最大谷深さWvを、ISO 4287:1997に準拠して、接触式の微細形状測定機ET4000(小坂研究所製)にて測定した。
<熱転写記録媒体の作製>
熱転写記録媒体の基材として、4.5μmの片面易接着処理付きポリエチレンテレフタレートフィルムを使用した。その基材の非易接着処理面に、下記組成の耐熱滑性層塗布液を、乾燥後の塗布量が1.0g/mとなるように塗布、乾燥し、耐熱滑性層付き基材を得た。次に、耐熱滑性層付き基材の易接着処理面に、下記組成の熱転写層塗布液を、乾燥後の塗布量が1.0g/mとなるように塗布、乾燥して熱転写層を形成し、熱転写記録媒体を得た。
<耐熱滑性層塗布液>
シリコーン系アクリルグラフトポリマー 50.0部
(東亜合成(株)US−350)
メチルエチルケトン 50.0部
<熱転写層塗布液>
C.I.ソルベントブルー36 2.5部
C.I.ソルベントブルー63 2.5部
ポリビニルアセタール樹脂 5.0部
トルエン 45.0部
メチルエチルケトン 45.0部
実施例1〜6、比較例1〜3の熱転写受像シート及び熱転写記録媒体を使用し、解像度が300×300DPIの高速印画サーマルプリンタ(2.0msec/line)にてグレーベタの印画を行い、画質の評価を行った。
画質の評価は、以下の基準で実施した。
○:印画物の濃度が均一であり画質に優れている
×:印画物に濃淡ムラが発生し、実用上問題がある
また、実施例1〜6、比較例1〜3の熱転写受像シートを多湿環境に2日間保存後、カールの測定を行った。
評価は、以下の基準で実施した。
○:熱転写受像シートに、実用上問題となるカールが発生していない、
且つ印画物が印画時の熱によって歪んでいない
×:熱転写受像シートに、実用上問題となるカールが発生している、
又は印画物が印画時の熱によって歪んでいる
評価結果を表1に示す。
Figure 2020055270
表1に示す結果から分かるように、基材の密度が0.95g/cm以上1.25g/cm以下であり、且つ染料受容層側から測定した熱転写受像シート表面のうねり曲線の最大谷深さ(ISO 4287:1997)Wvが1.80μm以下の範囲に調整した場合、実施例1〜6のように、画質及びカールの両方に優れた熱転写受像シートを作製でき、本発明による効果が確認できた。
これに対して比較例1の熱転写受像シートは、基材を上質紙に変更することで、基材の密度が0.86g/cmとなり、且つうねり曲線の最大谷深さWvが2.00μmとなってしまったために、画質やカールに優れた熱転写受像シートを得ることができなかった。
比較例2の熱転写受像シートは、基材をグロスコート紙に変更することで、基材の密度が1.27g/cmとなってしまい、多湿環境に保存後、カールが発生してしまった。
比較例3の熱転写受像シートは、カレンダー処理を施さなかったために、うねり曲線の最大谷深さWvが2.20μmとなり、画質に優れた熱転写受像シートを得ることができなかった。
本発明に基づき得られる熱転写受像シートは、昇華転写方式のプリンタに使用することができ、プリンタの高速・高機能化と併せて、各種画像を簡便にフルカラーで形成できるため、デジタルカメラのセルフプリント、身分証明書などのカード類、アミューズメント用出力物等に広く利用できる。
1:熱転写受像シート
2:基材
3:染料受容層

Claims (1)

  1. 基材の一方の面側に染料受容層を有する熱転写受像シートであって、
    上記基材の密度が0.95g/cm以上1.25g/cm以下であり、
    上記染料受容層側から測定した受像シート表面は、うねり曲線の最大谷深さ(ISO 4287:1997)Wvが1.80μm以下であることを特徴とする熱転写受像シート。
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