JP2020055068A - 電動グリッパ装置 - Google Patents
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第2の方法は、例えば特許文献1に記載されているようなロボットハンドチェンジャーを使用する。このロボットハンドチェンジャーは、ロボットハンドのツール取付部に取付けられる本体と、この本体に着脱可能に取付けられたアダプタとによって構成されている。電動グリッパ装置は、このアダプタに取付けられる。
また、ツール交換時にモータ電流およびエンコーダ供給電力をOFFしなければならないために、制御装置にリレーを設置する必要がある。このため製造コストが高くなってしまう。さらに、制御装置と電動グリッパ装置の本体とが一体に構成されたものでは、制御装置分のコストがさらに高くなる。
さらにまた、ロボットハンドチェンジャーの本体とアダプタとの間に電気接点がモータ線およびエンコーダ線分だけ必要になり、コストアップおよび接点部の信頼性が低下する。加えて、電気信号が高周波の場合、ノイズ・接触不良で信頼性が低下する。
以下、本発明に係る電動グリッパ装置の一実施の形態を図1〜図5を参照して詳細に説明する。この実施の形態による電動グリッパ装置は、本願の請求項1および請求項2に記載した発明が適用されたものである。
駆動部4は、図2に示すように、モータ7およびエンコーダ8などを収容する第1のハウジング11を有している。図2は、駆動部4およびワーク把持部6の一部を破断して描いてある。
第1のフランジ12には、駆動部側コネクタ14が設けられている。この駆動部側コネクタ14は、複数の第1の端子14aを備えている。これらの第1の端子14aは、ワーク把持部6側から接続するように構成されており、ロボット2の図示していない制御部に設けられた電動グリッパ装置用の制御装置15に接続されている。
回転軸16の先端部には、軸継手17の駆動側半部17aが取付けられている。この軸継手17は、軸線方向に分割可能かつ回転伝達可能に連結される駆動側半部17aと、後述するワーク把持部6の従動側半部17bとによって構成されている。
小径部32a,32bは、駆動部4のピン13の後述する円柱部13bが嵌合する形状に形成されている。大径部32cは、小径部32a,32bより孔径が大きくなるように形成されている。
ピン13は、駆動部4の第1のフランジ12に固定された筒状部13aと、この筒状部13aから突出した円柱部13bとによって形成されている。
環状溝37の側壁37aは、環状溝37の開口側に向かうにしたがって溝幅が次第に広くなるように傾斜している。
ロッド35の基端部には、ばね受け35aが設けられている。このばね受け35aは、圧縮コイルばね36によってロッド35の先端部とは反対方向に付勢されている。
第1および第2の爪部材27,28は、回転軸16の軸線Cと平行に延びる第1および第2のカムフォロア41,42を備えている。第1および第2のカムフォロア41,42は、それぞれガイドレール26に形成された長穴43と、第2のハウジング25に形成された長穴44とに通されて第2のハウジング25内に挿入されており、第2のハウジング25内のカム部材29に接続されている。
したがって、この実施の形態によれば、一つの駆動部4を複数のワーク把持部6で共有する構成を採っているにもかかわらず、動作の信頼性が高い電動グリッパ装置を提供することができる。
着脱機構5は図6〜図12に示すように構成することができる。図6〜図12において、図1〜図5によって説明したものと同一もしくは同等の部材については、同一符号を付し詳細な説明を適宜省略する。この実施の形態による電動グリッパ装置61は、本願の請求項3と請求項4とに記載した発明が適用されたものである。図6(A)は電動グリッパ装置1の平面図、図6(B)は正面図、図6(C)は側面図、図6(D)は底面図である。
ピン63は、第1のフランジ12の対角線上であって回転軸16を挟む2箇所にそれぞれ設けられている。これらのピン63は、基端側の小径部63aと、先端側の大径部63bとからなり、長手方向の中間部に段部63cを有している。この段部63cは、請求項3記載の発明でいう「係合構造」の一部を構成するものである。
固定機構65は、図8(A)〜(C)に示すように、第2のハウジング25の両側部に配置された第1および第2のレバー71,72を備えている。図8(A)は、ワーク把持部6を図8(B)中のA−A線の位置で破断した断面図である。図8(B)はワーク把持部6を回転軸16の軸線Cと直交する方向に破断した断面図である。図8(C)はワーク把持部6を図8(B)中のC−C線の位置で破断した断面図である。
第1および第2のレバー71,72の一端部は、第2のハウジング25におけるピン孔64とは反対側の端部に支軸73,74を介して揺動自在に支持されている。
この実施の形態による固定機構65は、第1および第2のレバー71,72と、係合構造76と、ばね部材77と、カム部材29の押圧子81などによって構成されている。
カム部材29の押圧子81は、カム部材29の外周部に径方向の外側へ部分的に突出する形状に形成されており、カム部材29を回転方向に2等分する位置にそれぞれ設けられている。
したがって、ワーク把持部6が駆動部4に取付けられたときの爪部材27,28の位置は離脱時の爪部材27,28の位置と同一であるから、ワーク把持部6が駆動部4に取付けられたときの爪部材27,28の位置を制御装置15で容易に特定できる。この結果、モータ7の原点復帰動作が不要になり、装置のタクトタイムが更に向上する。
ロボットのツール取付部は、図13に示すように構成することができる。図13において、図1〜図12によって説明したものと同一もしくは同等の部材については、同一符号を付し詳細な説明を適宜省略する。この実施の形態による電動グリッパ装置は、本願の請求項5に記載した発明が適用されたものである。
図13に示すロボット2のツール取付部3は、従来から知られているロボットハンドチェンジャーと同等のもので、ロボットアーム91の先端部に固定されたロボットハンドチェンジャー本体92と、このロボットハンドチェンジャー本体92に着脱可能に取付けられるアダプタ93とによって構成されている。図13に示すアダプタ93には、第1の実施の形態で示した電動グリッパ装置1の駆動部4が取付けられている。なお、アダプタ93には、第2の実施の形態で示した電動グリッパ装置61を取付けることもできる。
この実施の形態によれば、従来のロボットハンドチェンジャーに適用可能な電動グリッパ装置を提供することができる。
Claims (5)
- モータおよびこのモータの動力で回転する駆動軸を有し、ロボットのツール取付部に取付けられる駆動部と、
前記駆動部に着脱機構を介して前記駆動軸の軸線方向へ着脱可能に取付けられるワーク把持部とを備え、
前記ワーク把持部は、
前記駆動軸の一端部に前記軸線方向へ分割可能な軸継手を介して連結された従動軸と、
渦巻き状のカム溝が形成され、前記従動軸と一体に回転するカム部材と、
前記カム溝に移動自在に接触するカムフォロアを有し、前記カム部材の軸線に対して直交する方向へ移動する爪部材とを備え、
前記着脱機構は、
前記駆動部と前記ワーク把持部とのいずれか一方の部材に突設されて他方の部材のピン孔に嵌合するピンと、
前記ピン孔に嵌合した前記ピンを前記他方の部材に選択的に固定する固定機構とを備えていることを特徴とする電動グリッパ装置。 - 請求項1記載の電動グリッパ装置において、
さらに、
前記駆動部に設けられた複数の第1の端子と、
前記ワーク把持部に設けられ、前記ワーク把持部が前記駆動部に対して着脱されることにより前記第1の端子に対して接離される複数の第2の端子と、
前記複数の第1の端子と前記モータとに接続された制御装置とを備え、
前記複数の第2の端子は、前記第1の端子との導通パターンが前記ワーク把持部毎に異なるように構成され、
前記制御装置は、前記導通パターンに基づいて前記モータの動作を制御するものであることを特徴とする電動グリッパ装置。 - 請求項1または請求項2記載の電動グリッパ装置において、
前記着脱機構の前記ピンは、前記駆動部に設けられ、
前記固定機構は、
前記ピンに対して揺動自在に構成され、揺動に伴って揺動端部が前記ピンに接離するレバーと、
前記レバーの揺動端部と前記ピンとに設けられ、前記レバーが揺動方向に往復することにより前記ピンに選択的に係合する係合構造と、
前記レバーを前記揺動端部が前記ピンに係合する方向へ付勢するばね部材と、
前記カム部材に設けられ、前記レバーを前記ばね部材のばね力に抗して押す押圧子とを備えていることを特徴とする電動グリッパ装置。 - 請求項3記載の電動グリッパ装置において、
前記押圧子は、前記カムフォロアが前記カム溝の一端部または他端部に位置している状態で前記レバーを押す位置に設けられているとともに、前記レバーの揺動端部と前記ピンとの係合が解除される状態で前記レバーと嵌合する嵌合部を有していることを特徴とする電動グリッパ装置。 - 請求項1ないし請求項4のうちいずれか一つに記載の電動グリッパ装置において、
前記ロボットの前記ツール取付部は、ロボットアームの先端部に固定された本体と、前記本体に着脱可能に取付けられるアダプタとによって構成され、
前記駆動部は、前記アダプタに取付けられていることを特徴とする電動グリッパ装置。
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