JP2020051579A - 曲管 - Google Patents
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Abstract
Description
図1は、本実施形態に係る曲管の側面図であり、図2は図1の断面図である。図1及び図2に示すように、この曲管は、複数の管部材11〜14と、この管部材11〜14の内周面に固定される複数の内側FRP材21〜23と、管部材11〜14の外周面に固定される複数の第1外側FRP材31〜33と、管部材11〜14の外周面において、複数の第1外側FRP材31〜33を覆うように固定される一の第2外側FRP材4と、を備えている。以下、各部材について、詳細に説明する。
本実施形態では、一例として4つの管部材を連結した曲管を示しているが、説明の便宜のため、図1及び図2の左側から右側へ並ぶ管部材を、この順で、第1管部材11、第2管部材12、第3管部材13、及び第4管部材14と称することとする。各管部材11〜14は、それぞれ同径の円筒状に形成されており、両端の開口面が互いに交差し、且つそれぞれ軸線X1〜X4に対して交差するように形成されている。このように形成された複数の管部材11〜14の開口端面同士を突き合わせることで、全体として円弧状をなすように連結される。
各内側FRP材21〜23は、それぞれ、シート状に形成され、突き合わされた管部材11〜14の継ぎ目101〜103を、内周面側から覆うように配置される。本実施形態では、4つの管部材11〜14を用いているため、3つの継ぎ目101〜103が形成される。そのため、これら3つの継ぎ目101〜103を周方向にそれぞれ覆うように、3つの内側FRP材21〜23が準備される。各内側FRP材21〜23は、1層で継ぎ目101〜103を覆うように配置されるが、各内側FRP材21〜23の端部同士が重なって、一部が2層になってもよい。なお、求められる要求耐圧(内圧)によっては全体として2層以上になるように各内側FRP材21〜23を積層させてもよい。但し、多層になると、曲管内の液体の流れを阻害する可能性があるため、できるだけ薄くなるようにする必要がある。また、軸方向に隣接する内側FRP材21〜23同士が、重ならないように、軸方向の幅を調整することが好ましい。
各第1外側FRP材31〜33は、それぞれ、シート状に形成され、突き合わされた管部材11〜14の継ぎ目101〜103を、外周面側から周方向に沿って覆うように巻き付けられる。すなわち、上述した各内側FRP材21〜23と、管部材11〜14を挟んで対向するように配置される。本実施形態では、内側FRP材21〜23と同様に3つの第1外側FRP材31〜33が用いられ、軸方向に隣接する各第1外側FRP材21〜23同士が重ならないように、軸方向の幅が調整されている。その他の具体的な構成は、材料、厚みも含め、内側FRP材21〜23と概ね同じであるため、詳しい説明は省略する。
第2外側FRP材4は、シート状に形成され、管部材11〜14の外周面を覆うように固定される。具体的には、上述した3つの第1外側FRP材31〜33の全てを覆うように、管部材11〜14の外周面に巻き付けられる。すなわち、第2外側FRP材4は、軸方向に、第1管部材11の中間付近から第4管部材14の中間付近まで延びている。その他の具体的な構成は、材料、厚みも含め、内側FRP材21〜23と概ね同じであるため、詳しい説明は省略する。
次に、上記のように形成された曲管の製造方法について説明する。まず、上記のように4つの管部材11〜14を準備する。管部材11〜14の準備方法は、特には限定されないが、例えば、円筒状の直管から、上記のような端面が傾斜した複数の管部材11〜14を切断することで準備する。
以上のように構成された曲管は、外周面に配置されたFRP材31〜33,4が、最大で2層になっている。すなわち、FRP材の最大の積層数は2であり(第1外側FRP材31〜33と第2外側FRP材4の両方が積層されている部分)、最小の積層数は1である(第2外側FRP材4のみが積層されている部分)。したがって、FRP材の積層層の差が1であるため、曲管の外周面に形成される凹凸を小さくすることができる。その結果、曲管の見栄えをよくすることができるとともに、応力分布に大きい差が生じないようにすることができる。また、曲管の外周面の継ぎ目101〜103において、FRP材31〜33,4は、少なくとも2層積層されているため、連結強度が低下するのを防止することができる。
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない限りにおいて種々の変更が可能である。なお、以下の変形例は、適宜組み合わせ可能である。
上記実施形態では、各第1外側FRP材31〜33が、一つの継ぎ目101〜103を覆うように配置されているが、例えば、図3に示すように、一の第1外側FRP材34を、複数の継ぎ目(例えば、継ぎ目101,102)に亘って配置することもできる。この点は、内側FRP材21〜23も同じである。
上記実施形態では、一の第2外側FRP材4で、全ての第1外側FRP材31〜33を覆っているが、覆うべき軸方向の長さが長い場合には、例えば、図4に示すように、複数の第2外側FRP材41,42を軸方向に並ぶように配置することもできる。この例では、2つの第1外側FRP材31,32を覆う第2外側FRP材41と、1つの第1外側FRP材33を覆う第2外側FRP材42を用いている。このとき、隣接する第2外側FRP材41,42が、できるだけ重ならないようにしたり、あるいは、図4に示すように、重なったとしてもわずかであるように軸方向の幅を調整する必要がある。
上記実施形態では、内側FRP材21〜23、第1外側FRP材31〜33、及び第2外側FRP4をいずれも一層としているが、必要に応じて、2層以上にすることもできる。但し、FRP材は、一の第1外側FRP材31〜33と、第2外側FRP材4とが重なるようにし、隣接する第1外側FRP材31〜33同士が重ならないようにする。これにより、凹凸をできるだけ小さくすることができる。
上記実施形態では、管部材11〜14の内周面に、内側FRP材21〜23のみが配置されているが、外周面の第2外側FRP材4のように、これら内側FRP材21〜23を覆うFRP材をさらに設けることもできる。
21〜23 内側FRP材
31〜33 第1外側FRP材
4 第2外側FRP材
Claims (4)
- 軸方向に連結された複数の管部材であって、隣接する前記管部材の軸線が互いに交差するように、全体として円弧状に連結された複数の管部材と、
隣接する前記管部材の継ぎ目を、当該管部材の内周面において覆うように固定され、シート状に形成された複数の内側FRP材と、
隣接する前記管部材の継ぎ目を、当該管部材の外周面において覆うように固定され、シート状に形成された複数の第1外側FRP材と、
前記複数の管部材の外周面において、前記複数の第1外側FRP材を覆うように固定され、シート状に形成された、少なくとも一つの第2外側FRP材と、
を備えている、曲管。 - 前記各第1外側FRP材が、それぞれ、一つの前記継ぎ目を覆うように固定されている、請求項1に記載の曲管。
- 一つの前記各第2外側FRP材が、すべての前記第1外側FRP材を覆うように固定されている、請求項1または2に記載の曲管。
- 前記各内側FRP材が、それぞれ、一つの前記継ぎ目を覆うように固定されている、請求項1から3のいずれかに記載の曲管。
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