JP2020051226A - 基礎構造 - Google Patents

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Abstract

【課題】地震発生時に、建物が受ける応力を低減する。【解決手段】基礎構造10は、上部構造物の下端部に配置され、凹状の受部26を含むフーチング20と受部26に嵌合する凸状の支持部材40を上端部に含む基礎杭30を備え、第1方向と平行な鉛直断面における支持部材40の上面と側面とがなす角とフーチング20の下面と受部26の内周面とがなす角は、90度より大きく第2方向と平行な鉛直断面における支持部材40の上面と側面との角及びフーチング20の下面と受部26の内周面との角は、85度以上95度以下で、支持部材40の上端部の稜と受部26の内周面との間の第2方向における距離に対する支持部材40の上端部とフーチングの下端部の距離の比は、100以上であり、第1方向は、水平方向且つ平面視で上部構造物の浮き上がりを許容する方向と平行であり、第2方向は、水平方向且つ平面視で上部構造物の浮き上がりを抑制する方向と平行である。【選択図】図5

Description

本発明は、基礎構造に関する。
地震発生時に建物の基礎に水平方向の加速度が加わると、建物に転倒モーメントが作用する。水平方向の加速度が大きく、建物のアスペクト比(幅に対する高さの比)も大きい場合には、転倒モーメントによって建物の一側が浮き上がろうとする。その結果、例えば杭基礎を採用している建物の場合、建物の浮き上がり側では基礎杭を引き抜き力が発生する。
特開2011−220095号公報
地震時のロッキング振動に伴う引き抜き力が発生する場合、建物の浮き上がり側では基礎杭を引き抜こうとする引張荷重が基礎杭に作用し、その反対側では基礎杭を押し込もうとする圧縮荷重が増大する。これに対し、基礎杭にかかる圧縮荷重に耐え得る十分な強度を構築する必要があるので、コスト及び工期が増大する。
本開示は、上記に鑑みてなされたものであって、地震時のロッキング振動に伴う引き抜き力が発生する場合に、建物が受ける応力を低減する基礎構造を提供することを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本開示の一様態は、上部構造物の下端部に配置され、且つ凹状の受部を含むフーチングと、受部に嵌合する凸状の支持部材を上端部に含む基礎杭と、を備え、第1方向と平行な鉛直断面における、支持部材の上面と側面とがなす角は90度より大きく、第1方向と平行な鉛直断面における、フーチングの下面と受部の内周面とがなす角は90度より大きく、第2方向と平行な鉛直断面における、支持部材の上面と側面とがなす角は、85度以上95度以下であり、第2方向と平行な鉛直断面における、フーチングの下面と受部の内周面とがなす角は、85度以上95度以下であり、支持部材の上端部の稜と受部の内周面との間の第2方向における距離に対する支持部材の上端部とフーチングの下端部との距離の比は、100以上であり、第1方向は、水平方向であって、且つ平面視で、上部構造物の浮き上がりを許容する方向と平行であり、第2方向は、水平方向であって、且つ平面視で、上部構造物の浮き上がりを抑制する方向と平行である、基礎構造である。
なお、上記の基礎構造の様態において、第1方向と平行な鉛直断面における、支持部材の上面と側面とがなす角は100度以上135度以下であり、第1方向と平行な鉛直断面における、フーチングの下面と受部の内周面とがなす角は100度以上135度以下であり、支持部材の上端部の稜と受部の内周面との間の第2方向における距離に対する支持部材の上端部とフーチングの下端部との距離の比は、1000以下であることが好ましい。
なお、上記の基礎構造の様態において、支持部材の上端部の稜と受部の内周面との間の第1方向における距離は、支持部材の上端部の稜と受部の内周面との間の第2方向における距離よりも大きいことが好ましい。
なお、上記の基礎構造の様態において、支持部材の上端部の第1方向の幅は、支持部材の下端部の第1方向の幅よりも小さいことが好ましい。
なお、上記の基礎構造の様態において、第1方向は、平面視で、上部構造物の短辺方向と平行であり、第2方向は、平面視で、上部構造物の長辺方向と平行であることが好ましい。
なお、上記の基礎構造の様態において、支持部材の第1方向における幅は、支持部材の第2方向における幅よりも小さいことが好ましい。
なお、上記の基礎構造の様態において、フーチングは、支持部材に沿う被せ材を備え、被せ材は、受部を含むことが好ましい。
なお、上記の基礎構造の様態において、第1方向における支持部材と受部の内周面との間の隙間に配置され、且つ摩擦力を低減させる滑り材を備えることが好ましい。
なお、上記の基礎構造の様態において、第2方向における支持部材と受部の内周面との間の隙間に配置され、且つ摩擦力を増加させる摩擦材を備えることが好ましい。
なお、上記の基礎構造の様態において、支持部材は、第1方向の側面に凸状の突出部を含むことが好ましい。
なお、上記の基礎構造の様態において、支持部材と受部の内周面との間の隙間に配置される充填材を備えることが好ましい。
なお、上記の基礎構造の様態において、基礎スラブの下に配置される緩衝材を備えることが好ましい。
なお、上記の基礎構造の様態において、緩衝材は、砕石であることが好ましい。
本開示の基礎構造によれば、設計を容易にできるという効果を奏する。
図1は、第1実施形態の基礎構造を含む建物の模式正面図である。 図2は、第1実施形態の基礎構造を含む建物の模式側面図である。 図3は、第1実施形態の基礎構造を含む建物の模式平面図である。 図4は、第1実施形態の基礎構造を含む建物の模式正面図である。 図5は、第1実施形態の基礎構造を示す模式断面図である。 図6は、第1実施形態の基礎構造を示す模式断面図である。 図7は、第1実施形態の支持部材を示す模式斜視図である。 図8は、第2実施形態の基礎構造を示す模式断面図である。 図9は、第3実施形態の基礎構造を示す模式断面図である。 図10は、第4実施形態の支持部材を示す模式正面図である。 図11は、第4実施形態の支持部材を示す模式側面図である。 図12は、第4実施形態の支持部材を示す模式平面図である。
以下に、本発明に係る基礎構造の実施形態について図面に基づいて詳細に説明する。なお、本発明は、以下の実施形態の記載に限定されるものではない。また、以下の実施形態における構成要素には、当業者が置換可能且つ容易なもの、あるいは実質的に同一のものが含まれる。さらに、以下に記載した構成要素は適宜組み合わせることが可能である。なお、以下の実施形態の説明において、同一構成には同一符号を付し、異なる構成には異なる符号を付すものとする。
(第1実施形態)
図1は、第1実施形態の基礎構造を含む建物の模式正面図である。図2は、第1実施形態の基礎構造を含む建物の模式側面図である。図3は、第1実施形態の基礎構造を含む建物の模式平面図である。図4は、第1実施形態の基礎構造を含む建物の模式正面図である。図5及び図6は、第1実施形態の基礎構造を示す模式断面図である。図7は、第1実施形態の支持部材を示す模式斜視図である。
図1、図2及び図3に示すように、第1実施形態の建物100は、平面視で長方形の直方体の高層建物である。建物100は、直方体の高層建物に限定されない。建物100は、地上に配置される上部構造物110と、地中に埋設される基礎構造10と、を含む。基礎構造10は、上部構造物110を支持し且つ上部構造物110の荷重を地盤に伝達する。基礎構造10は、フーチング20と、複数の基礎杭30と、緩衝材50と、充填材60と、を備える。
以下の説明において、浮き上がりを許容する方向及び浮き上がりを抑制する方向が用いられる。例えば、板状建物等では、浮き上がりを許容してもよい方向と、浮き上がりを抑制したい方向がある。具体的には、板状建物では、特に短辺方向に曲げモーメントが大きく作用するので、板状建物の浮き上がり側では基礎杭を引き抜こうとする引張荷重が基礎杭に作用し、その反対側では基礎杭を押し込もうとする圧縮荷重が増大する。したがって、浮き上がりを許容する方向は、建物において曲げモーメントが最も大きく作用すると予測される方向である。この際、板状建物の長辺方向等、別の方向にも浮き上がりを許容してしまうと地震時の挙動が複雑となり設計が困難になるため、浮き上がる方向を限定することが好ましい。したがって、浮き上がりを抑制する方向は、建物において曲げモーメントが最も小さく作用すると予測される方向である。
以下の説明において、第1方向A及び第2方向Bが用いられる。第1方向Aは、水平方向であって、且つ平面視で、上部構造物110の浮き上がりを許容する方向と平行である。第1方向Aは、第1実施形態において、平面視で、上部構造物110の短辺方向Wと平行である。上部構造物110が直方体である第1実施形態において、短辺方向Wは、平面視において上部構造物110が描く矩形の短辺と平行な方向である。短辺方向Wは、最も曲げモーメントが最も大きく作用すると予測される方向である。第2方向Bは、水平方向であって、且つ平面視で、上部構造物110の浮き上がりを抑制する方向と平行である。第2方向Bは、第1実施形態において、平面視で、上部構造物110の長辺方向Lと平行である。上部構造物110が直方体である第1実施形態において、長辺方向Lは、平面視において上部構造物110が描く矩形の長辺と平行な方向である。長辺方向Lは、曲げモーメントが最も小さく作用すると予測される方向である。第1方向Aは、上部構造物110の浮き上がりを許容する方向と平行であれば、平面視で、上部構造物110の短辺方向Wと平行でなくともよい。第2方向Bは、上部構造物110の浮き上がりを抑制する方向と平行であれば、平面視で、上部構造物110の長辺方向Lと平行でなくともよい。
フーチング20は、建物100の上部構造物110の下端部に配置される。基礎杭30は、第1実施形態において、第1方向Aに2列並んで打設され、第2方向Bに5列並んで打設される。建物100の基礎杭30の配列は、上述した配列に限定されない。基礎杭30は、フーチング20を支持する。基礎杭30は、フーチング20を介して上部構造物110を支持する。基礎スラブ21は、複数のフーチング20の上に設けられる。
図4に示すように、フーチング20と基礎杭30とは緊結されない。建物100は、地震等によって所定の大きさ以上の転倒モーメントが作用した際に、転倒モーメントの方向が第1方向Aである場合、上部構造物110の一方側が基礎杭30から浮き上がり可能である。
基礎スラブ21の下には、緩衝材50が配置される。これにより、建物100が浮き上がった後に着地する際の衝撃を緩和できる。緩衝材50は、例えば深さ1m以上敷設される砕石である。砕石は、地盤に直接敷設されてもよいし、土嚢袋又はメッシュ状の袋に入れて敷設されてもよい。
図5及び図6に示すように、フーチング20は、フーチング本体22と、被せ材24と、を含む。フーチング本体22は、上部構造物110の下端部に配置される。フーチング本体22は、例えばコンクリートである。被せ材24は、フーチング本体22の下端部に配置される。被せ材24は、フーチング本体22の底面に沿う薄板である。被せ材24は、例えば鋼材である。被せ材24は、受部26を含む。受部26は、凹状であって、基礎杭30の上端部と対向する。受部26は、実施形態において、被せ材24の内側の凹部である。被せ材24は、設けられなくてもよい。受部26は、フーチング本体22の下端部に直接設けられてもよい。受部26がフーチング本体22の下端部に直接設けられる場合(被せ材24がない場合)、受部26は、フーチング本体22の下端部の凹部である。
基礎杭30は、上端部に受部26に嵌合する凸状の支持部材40を含む。支持部材40は、底部に複数の接合部材42を備える。支持部材40は、接合部材42によって基礎杭30に固定される。接合部材42は、例えばアンカーボルト又はスタッドボルトである。支持部材40は、接合部材42を備えなくてもよい。基礎杭30に固定されるのであれば、支持部材40の固定方法は限定されない。支持部材40の外周面44は、受部26の内周面28と対向する。
図5、図6及び図7に示すように、第1実施形態において、支持部材40は、四角柱体である。第2方向Bに対して直交する平面で支持部材40を切った断面形状は、台形状である。支持部材40は、例えば鋼材である。支持部材40の第1方向Aにおける幅W1は、支持部材40の第2方向Bにおける幅W2よりも小さい。支持部材40の上端部の第1方向Aの幅Wtは、支持部材40の下端部の第1方向Aの幅Wbよりも小さい。すなわち、支持部材40は、第1方向Aの側面に傾斜面46を含む。支持部材40は、第2方向Bの側面に鉛直面48を含む。
第1方向Aと平行な鉛直断面における、支持部材40の上面49と傾斜面46とがなす角θ1は90度より大きい。第1方向Aと平行な鉛直断面における、フーチング20の下面と受部26の側面とがなす角θ2は90度より大きい。角θ1及び角θ2は、それぞれ100度以上135度以下であることが好ましい。支持部材40とフーチング20の受部26とは、被せ材24を介し嵌合しているので、支持部材40の第1方向Aの傾斜面46と受部26の側面とは、略平行である。支持部材40の第1方向Aの傾斜面46と受部26の側面とは平行でなくともよい。
第2方向Bと平行な鉛直断面における、支持部材40の上面49と鉛直面48とがなす角θ3は、ほぼ垂直である。第2方向Bと平行な鉛直断面における、フーチング20の下面と受部26の側面とがなす角θ4は、略垂直である。角θ3及び角θ4は、それぞれ85度以上95度以下の範囲で設定される。角θ3及び角θ4は、それぞれ88度以上92度以下であることが好ましい。
基礎構造10は、支持部材40の外周面44と受部26の内周面28との間に、隙間を有する。支持部材40の上端部の稜と内周面28との間の第1方向Aの距離を距離h1とする。支持部材40の上端部の稜と内周面28との間の第2方向Bの距離を距離h2とする。h1は、距離h2よりも大きい。なお、距離h2は0であってもよい。すなわち、第2方向Bにおいて、支持部材40の上端部の稜と内周面28とが接していてもよい。
支持部材40の上面49とフーチング20の下端部との距離を距離h3距離とする。距離h2に対する距離h3の比は、100以上である。距離h2に対する距離h3の比は、1000以下であることが好ましい。
支持部材40の外周面44と受部26の内周面28との間の隙間には充填材60が配置される。充填材60は、例えば、ゴム材である。充填材60は、基礎杭30に対するフーチング20の移動を妨げないように適宜変形できる。充填材60は、受部26に地盤の砂等が侵入することを抑制する。充填材60は、設けられなくてもよい。
以上説明したように、第1実施形態の基礎構造10は、上部構造物110の下端部に配置され、且つ凹状の受部26を含むフーチング20と、受部26に嵌合する凸状の支持部材40を上端部に含む基礎杭30と、を備える。第1方向Aと平行な鉛直断面における、支持部材40の上面49と側面(傾斜面46)とがなす角θ1は90度より大きく、第1方向Aと平行な鉛直断面における、フーチング20の下面と受部26の内周面28とがなす角θ2は90度より大きい。第2方向Bと平行な鉛直断面における、支持部材40の上面49と側面(鉛直面48)とがなす角θ3は、85度以上95度以下であり、第2方向Bと平行な鉛直断面における、フーチング20の下面と受部26の内周面28とがなす角θ4は、85度以上95度以下である。支持部材40の上端部の稜と受部26の内周面28との間の第2方向Bにおける距離h2に対する支持部材40の上端部とフーチング20の下端部との間の距離h3の比は、100以上である。第1方向Aは、水平方向であって、且つ平面視で、上部構造物110の浮き上がりを許容する方向と平行である。第2方向Bは、水平方向であって、且つ平面視で、上部構造物110の浮き上がりを抑制する方向と平行である。
これにより、地震時のロッキング振動に伴う引き抜き力が発生して、上部構造物110が部分的に浮き上がる場合、受部26が支持部材40から浮き上がる。基礎杭の杭頭にフーチングを緊結する従来の構造に対し、上部構造物110の第1方向Aへの浮き上がりを許容することによって、建物100が受ける応力を低減することができる。この際、受部26の第1方向Aの浮き上がりを許容し、第2方向Bの浮き上がりを抑制することができる。すなわち、基礎構造10は、上部構造物110の第1方向Aへの浮き上がりを許容し、第2方向Bへの浮き上がりを抑制する。
より具体的に説明すると、仮に上部構造物110の第1方向Aの傾きが許容されない場合、上部構造物110の第1方向Aの端部に配置される部材(柱等)に大きな荷重が作用する可能性がある。このため、上部構造物110の第1方向Aの端部に配置される部材の強度を大きくする必要が生じる。これに対して、基礎構造10によれば、上部構造物110の第1方向Aへの浮き上がりが許容される。このため、基礎構造10は、上部構造物110の第1方向Aの端部に配置される部材の強度を低減できる。また、上部構造物110の浮き上がりを許容する方向を限定するので、地震時の上部構造物110の挙動が単純になる。換言すると、基礎構造10は支持部材40を有するため、上部構造物110の浮き上がりの方向を制御することができる。基礎構造10は、浮き上がり方向を限定しないものに比べ、建物100の設計を容易にできる。その結果、地震時の建物100の挙動がわかりやすくなるため、地震に対する応答解析モデルの作成が容易となり、設計を容易にすることができる。これにより、コスト削減及び工期短縮に貢献できる。
基礎構造10は、第1方向Aと平行な鉛直断面における、支持部材40の上面49と側面(傾斜面46)とがなす角θ1が100度以上135度以下であり、第1方向Aと平行な鉛直断面における、フーチング20の下面と受部26の内周面28とがなす角θ2が100度以上135度以下である。基礎構造10は、支持部材40の上端部の稜と受部26の内周面28との間の第2方向Bにおける距離h2に対する支持部材40の上端部とフーチング20の下端部との間の距離h3の比が、1000以下である。このような基礎構造10によれば、地震発生時に建物100に転倒モーメントが作用する場合、受部26の第1方向Aの浮き上がりを許容し、第2方向Bの浮き上がりを抑制することができる。すなわち、基礎構造10は、上部構造物110の第1方向Aへの浮き上がりを許容し、第2方向Bへの浮き上がりを抑制する。
基礎構造10は、支持部材40の上端部の稜と受部26の内周面28との間の第1方向Aにおける距離h1が、支持部材40の上端部の稜と受部26の内周面28との間の第2方向Bにおける距離h2よりも大きい。このような基礎構造10によれば、地震発生時に建物100に転倒モーメントが作用する場合、受部26の第1方向Aの浮き上がりを許容し、第2方向Bの浮き上がりを抑制することができる。すなわち、基礎構造10は、上部構造物110の第1方向Aへの浮き上がりを許容し、第2方向Bへの浮き上がりを抑制する。
基礎構造10は、第1方向Aが、平面視で、上部構造物110の短辺方向Wと平行である。第2方向Bは、平面視で、上部構造物110の長辺方向Lと平行である。このような基礎構造10によれば、上部構造物110の第1方向Aへの浮き上がりを許容し、第2方向Bへの浮き上がりを抑制することができる。
基礎構造10は、支持部材40の第1方向Aにおける幅W1が、支持部材40の第2方向Bにおける幅W2よりも小さい。このような基礎構造10によれば、受部26が第1方向Aへの浮き上がりが阻害されることを抑制できる。基礎構造10によれば、受部26の第2方向Bへの浮き上がりをより抑制することができる。
基礎構造10は、支持部材40の上端部の第1方向Aの幅Wtが、支持部材40の下端部の第1方向Aの幅Wbよりも小さい。このような基礎構造10によれば、地震発生時に建物100に転倒モーメントが作用する場合、受部26が第1方向Aへの浮き上がりが阻害されることを抑制できる。
基礎構造10は、フーチング20が、支持部材40に沿う被せ材24を備える。被せ材24は、受部26を含む。このような基礎構造10によれば、上部構造物110が浮き上がった後に着地する際の衝撃によるフーチング20の損傷を抑制することができる。
基礎構造10は、支持部材40と受部26の内周面28との間の隙間に配置される充填材60を備える。このような基礎構造10によれば、受部26に地盤の砂等が侵入することを抑制することができる。基礎構造10は、上部構造物110の浮き上がりが砂等によって阻害されることを抑制できる。
基礎構造10は、基礎スラブ21の下に配置される緩衝材50を備える。このような基礎構造10によれば、上部構造物110が浮き上がった後に着地する際の衝撃を緩和することができる。
基礎構造10は、緩衝材50が、砕石である。このような基礎構造10によれば、上部構造物110が浮き上がった後に着地する際に、より好適に衝撃緩和効果を制御することができる。
(第2実施形態)
図8は、第2実施形態の基礎構造を示す模式断面図である。図8に示す基礎構造10Aにおいて、図1から図7に示す基礎構造10と同一の構成については同一の参照符号を付して説明を省略し、異なる構成について説明する。基礎構造10Aは、基礎構造10の構成に加えて、摩擦材70を備える。
摩擦材70は、支持部材40の外周面44と受部26の内周面28との間の摩擦力を増加させる。摩擦材70は、支持部材40の外周面44と受部26の内周面28との間の第2方向Bの隙間に配置される。摩擦材70は、支持部材40に固定されてもよいし、受部26に固定されてもよい。摩擦材70が受部26に固定される場合、摩擦材70の内周面72が受部26の内周面となる。摩擦材70は、例えば、ゴム材である。
以上説明したように、第2実施形態の基礎構造10Aは、第2方向Bにおける支持部材40と受部26の内周面28との間の隙間に配置され、且つ摩擦力を増加させる摩擦材70を備える。このような基礎構造10Aによれば、受部26の第2方向Bへの浮き上がりをより抑制することができる。また、受部26の第1方向Aへの浮き上がりが大きくなり過ぎないように抑制することができる。すなわち、上部構造物110の地震時の挙動が単純になり、建物100の設計を容易にできる。
基礎構造10Aは、摩擦材70の代わりに、第2方向Bにおける支持部材40と受部26の内周面28との間の隙間に配置され、且つ摩擦力を増加させる滑り材を備えてもよい。滑り材は、例えば、フッ素樹脂等でコーティングされたシートである。このような基礎構造10Aによれば、支持部材40と受部26の内周面28とが面摺動することにより、受部26の第1方向Aへの浮き上がりを阻害することを抑制できる。
(第3実施形態)
図9は、第3実施形態の基礎構造を示す模式断面図である。図9に示す基礎構造10Bにおいて、図1から図7に示す基礎構造10と同一の構成については同一の参照符号を付して説明を省略し、異なる構成について説明する。基礎構造10Bは、基礎構造10の構成に加えて、滑り材74を備える。
滑り材74は、支持部材40の上端部の外周面44と受部26の内周面28との間の摩擦力を低減させる。滑り材74は、支持部材40の外周面44と受部26の内周面28との間の第1方向Aの隙間に配置される。支持部材40の上端部の外周面44に対向する受部26の内周面28に固定される。すなわち、滑り材74の内周面76が受部26の内周面となる。滑り材74は、例えば、フッ素樹脂等でコーティングされたシートである。
以上説明したように、第3実施形態の基礎構造10Bは、第1方向Aにおける支持部材40と受部26の内周面28との間の隙間に配置され、且つ摩擦力を低減させる滑り材74を備える。このような基礎構造10Bによれば、受部26が第1方向Aに浮き上がる際に、受部26と支持部材40とが接触した場合においても、浮き上がりを阻害することを抑制できる。
(第4実施形態)
図10は、第4実施形態の支持部材を示す模式正面図である。図11は、第4実施形態の支持部材を示す模式側面図である。図12は、第4実施形態の支持部材を示す模式平面図である。図10から図12に示す基礎構造10Cにおいて、図1から図7に示す基礎構造10と同一の構成については同一の参照符号を付して説明を省略し、異なる構成について説明する。基礎構造10Cは、図1から図9に示す支持部材40の代わりに支持部材80を備える。
第2方向Bに対して直交する平面で支持部材80を切った断面形状は、台形状である。支持部材80は、支持部材40に比べて、第1方向Aの側面に凸状の突出部90を含む点で相違する。突出部90は、第2方向Bの中心部に設けられる。支持部材80は、外周面84において、第1方向Aの側面に第1傾斜面86及び第2傾斜面92を含む。支持部材80は、外周面84において、第2方向Bの側面に第1鉛直面88及び第2鉛直面94を含む。第2傾斜面92は、突出部90の第1方向Aの側面である。第2鉛直面94は、突出部90の第2方向Bの側面である。第2傾斜面92は、隣接する2つの第1傾斜面86と平行である。第2鉛直面94は、第1鉛直面88と平行である。
以上説明したように、第3実施形態の基礎構造10Cは、支持部材80が、第1方向Aの側面に凸状の突出部90を含む。このような基礎構造10Cによれば、受部26の第2方向Bへの浮き上がりをより抑制することができる。すなわち、上部構造物110の地震時の挙動が単純になり、建物100の設計を容易にできる。
なお、実施形態において説明した各構成は、発明の趣旨を逸脱しない範囲で各実施形態内の他の構成と組み合わせてもよい。また、これらの各構成は、発明の趣旨を逸脱しない範囲で各実施形態とは異なる他の実施形態内の構成と組み合わせてもよい。また、発明の趣旨を逸脱しない範囲で、種々の改変を行ってもよい。
10、10A、10B、10C 基礎構造
20 フーチング
21 基礎スラブ
22 フーチング本体
24 被せ材
26 受部
28 内周面
30 基礎杭
40 支持部材
42 接合部材
44 外周面
46 傾斜面
48 鉛直面
49 上面
50 緩衝材
60 充填材
70 摩擦材
72 内周面
74 滑り材
76 内周面
80 支持部材
84 外周面
86 第1傾斜面
88 第1鉛直面
90 突出部
92 第2傾斜面
94 第2鉛直面
100 建物
110 上部構造物
A 第1方向
B 第2方向
W 短辺方向
L 長辺方向
h1、h2、h3 距離
θ1、θ2、θ3、θ4 角
W1、W2、Wt、Wb 幅

Claims (13)

  1. 上部構造物の下端部に配置され、且つ凹状の受部を含むフーチングと、
    前記受部に嵌合する凸状の支持部材を上端部に含む基礎杭と、を備え、
    第1方向と平行な鉛直断面における、前記支持部材の上面と側面とがなす角は90度より大きく、
    前記第1方向と平行な鉛直断面における、前記フーチングの下面と前記受部の内周面とがなす角は90度より大きく、
    第2方向と平行な鉛直断面における、前記支持部材の上面と側面とがなす角は、85度以上95度以下であり、
    前記第2方向と平行な鉛直断面における、前記フーチングの下面と前記受部の内周面とがなす角は、85度以上95度以下であり、
    前記支持部材の上端部の稜と前記受部の内周面との間の前記第2方向における距離に対する前記支持部材の上端部と前記フーチングの下端部との距離の比は、100以上であり、
    前記第1方向は、水平方向であって、且つ平面視で、前記上部構造物の浮き上がりを許容する方向と平行であり、
    前記第2方向は、水平方向であって、且つ平面視で、前記上部構造物の浮き上がりを抑制する方向と平行である、基礎構造。
  2. 第1方向と平行な鉛直断面における、前記支持部材の上面と側面とがなす角は100度以上135度以下であり、
    第1方向と平行な鉛直断面における、前記フーチングの下面と前記受部の内周面とがなす角は100度以上135度以下であり、
    前記支持部材の上端部の稜と前記受部の内周面との間の第2方向における距離に対する前記支持部材の上端部と前記フーチングの下端部との間の距離の比は、1000以下である、請求項1に記載の基礎構造。
  3. 前記支持部材の上端部の稜と前記受部の内周面との間の第1方向における距離は、前記支持部材の上端部の稜と前記受部の内周面との間の第2方向における距離よりも大きい、請求項1又は2に記載の基礎構造。
  4. 前記支持部材の上端部の前記第1方向の幅は、前記支持部材の下端部の前記第1方向の幅よりも小さい、請求項1から3のいずれか一項に記載の基礎構造。
  5. 前記第1方向は、平面視で、前記上部構造物の短辺方向と平行であり、
    前記第2方向は、平面視で、前記上部構造物の長辺方向と平行である、請求項1から4のいずれか一項に記載の基礎構造。
  6. 前記支持部材の前記第1方向における幅は、前記支持部材の前記第2方向における幅よりも小さい、請求項1から5のいずれか一項に記載の基礎構造。
  7. 前記フーチングは、前記支持部材に沿う被せ材を備え、
    前記被せ材は、前記受部を含む、請求項1から6のいずれか一項に記載の基礎構造。
  8. 前記第1方向における前記支持部材と前記受部の内周面との間の隙間に配置され、且つ摩擦力を低減させる滑り材を備える、請求項1から7のいずれか一項に記載の基礎構造。
  9. 前記第2方向における前記支持部材と前記受部の内周面との間の隙間に配置され、且つ摩擦力を増加させる摩擦材を備える、請求項1から8のいずれか一項に記載の基礎構造。
  10. 前記支持部材は、前記第1方向の側面に凸状の突出部を含む、請求項1から9のいずれか一項に記載の基礎構造。
  11. 前記支持部材と前記受部の内周面との間の隙間に配置される充填材を備える、請求項1から10のいずれか一項に記載の基礎構造。
  12. 基礎スラブの下に配置される緩衝材を備える、請求項1から11のいずれか一項に記載の基礎構造。
  13. 前記緩衝材は、砕石である、請求項12に記載の基礎構造。
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