以下、本発明の第1実施形態に係る台車搬送装置1であって台車2を搬送するための装置について、図面を参照しながら詳細に説明する。
図1は、本発明の第1実施形態に係る台車搬送装置1が台車2を保持している状態を示した概略斜視図である。図2は、台車搬送装置1の概略斜視図である。図3は、台車搬送装置1の概略上面図である。図4は、台車搬送装置1が台車2を保持している状態を示した概略上面図である。図5は、台車搬送装置1に形成された後述する台車収容スペースRの外側に台車2が押出された状態、あるいは、台車2を台車収容スペースRの内側に引き込む直前の状態を示した概略上面図である。
台車2は、図4等に示すように、トレイ3等の被搬送物が載置される台車本体2xと、台車本体2xに回転可能に保持された複数の車輪2wとを有するものである。台車2は、通常、作業員が台車本体2xあるいはこれに載置されるトレイ3を把持して移送するものである。本実施形態では、台車本体2xは、水平面に沿って延びる略長方形状の載置面部2aと、載置面部2aの一つの短辺と2つの長辺とからそれぞれ上方に延びる枠部2b、2d、2eと、残りの短辺から下方に延びる下垂部2cとを有する。また、台車2は、載置面部2aの下面の四隅にそれぞれ回転可能に支持された4つの車輪2wを有する。なお、台車2は、被搬送物が載置される台車本体と車輪とを有するものであればよく、その具体的な構造は前記に限らない。
台車搬送装置1は、車輪15と、車輪15を回転させて自走可能な本体部10とを備える。以下では、台車搬送装置1の説明において、図3の上下方向であって後述する保持装置60のスライド方向を前後方向、図3の左右方向であって後述する第1立壁部23と第2立壁部24の並び方向を左右方向という。また、図3の下側であって後述する台車収容スペースRが開口する側を前側とし、図3の右側であって後述するスライド用モータ51が配置される側を右側として説明する。
本体部10は、水平方向あるいは鉛直方向に延びる複数のフレーム11と、これらフレーム11を外方から覆うように当該フレーム11に固定されたカバー12とを備えている。本体部10は、これらフレーム11とカバー12とによって構成された、第1収容部21、第2収容部22、第1立壁部23、第2立壁部24を備える。
第2収容部22は、後述するチェーン回動軸52等が収容される空間が内側に区画された部分であり、その外形は左右方向に延びる略直方体形状となっている。第1収容部21は、第2収容部22の後部から上方に延びる略直方体の箱状を有する部分である。第1収容部21の内側には第2収容部22の内側空間と連通する空間が区画されている。第1立壁部23は、第2収容部22の左端部から前方に延びる部分であり、第2立壁部24は、第2収容部22の右側端部から前方に延びる部分である。第1立壁部23は、前後方向に延びる1本のフレーム11とこれを囲むカバー12とで構成されている。一方、第2立壁部24は、前後方向に延びて左右に並ぶ2本のフレーム11とこれを囲むカバー12とで構成されている。第1立壁部23と第2立壁部24とは左右方向に離間しており、左右方向について互いに平行に並んでいる。
本体部10(フレーム11)には、複数の車輪15が回転可能に固定されている。本実施形態では、本体部10の下部の左右両端において前後方向に延びる2本のフレーム11の下面の前後方向の両端、つまり、本体部10の下面の四隅にそれぞれ1つずつ車輪15が設けられている。また、第2立壁部24の下部の左端において前後方向に延びる1本のフレーム11の下面の前端にも1つの車輪15が設けられている。これら車輪15は、水平面に沿う軸回りに回転可能に、且つ、鉛直面に沿う軸回りに旋回可能に、本体部10に固定されている。また、本実施形態では、第1立壁部23の左側側面と第2立壁部24の右側側面に、壁等との衝突時に台車搬送装置1を停止させる衝突検知センサ19、19がそれぞれ設けられている。
前記第1立壁部23と第2立壁部24とは、請求項の「側辺部材」に相当する。
立壁部23、24どうしの左右方向の離間距離は、台車2および台車本体2xの短手方向の寸法よりも大きく設定されている。これにより、本体部10の下部の前側部分には、第1立壁部23と第2立壁部24と第2収容部22とによって、前方に開口して内側に台車2を収容可能な台車収容スペースRが区画されている。このように、第1立壁部23と第2立壁部24とは、台車収容スペースRの左右の側縁を規定している。
本実施形態では、第1立壁部23のうち第2立壁部24を向く側の部分と、第2立壁部24のうち第1立壁部23を向く側の部分とに、それぞれ前後方向および上下方向に延びる板状のガイド板13、13が設けられて、これらガイド板13、13が、それぞれ第1立壁部23の右側面および第2立壁部24の左側面を構成するようになっている。詳細には、第1立壁部23を構成する前後方向に延びるフレーム11の右側面と、第2立壁部24を構成する前後方向に延びるフレーム11(左側のフレーム11)の左側面に、ガイド板13が固定されている。そして、これらガイド板13どうしの左右方向の離間距離が、台車2および台車本体2xの短手方向の寸法よりもわずかに大きい寸法に設定されており、これらガイド板13どうしの間の台車収容スペースRが区画されている。これにより、図4に示すように、台車収容スペースR内に台車2が収容された状態で、ガイド板13によって台車2の左右方向の移動は規制される。特に、ガイド板13の前後方向の長さは台車2の長手方向の寸法とほぼ同等に設定されており、台車2の長辺側の枠部2d、2eの長手方向全体にわたってガイド板13が当接可能となっている。従って、ガイド板13によって台車2の左右方向の移動が確実に規制される。
本体部10には、台車2を保持する保持装置60と、保持装置60を第1立壁部23と第2立壁部24の間を前後方向に移動するように本体部10に対して進退駆動する保持用駆動装置50とが搭載されている。
図6は、保持装置60および保持用駆動装置50の構造を説明するための概略上面図である。図7は、保持装置60および保持用駆動装置50の構造を説明するための概略側面図である。
(保持装置)
保持装置60は、左右方向に延びる板状のベース61と、ベース61に固定されたフック回動モータ71と、フック回動モータ71の回転軸に連結されて前後方向に延びる円柱状のフック用回動軸72と、フック用回動軸72の前端に固定されたフック73と、ベース61に連結された左右方向に延びる板状の押圧板64とを有する。フック73は請求項の「係止部」に相当し、押圧板64は、請求項の「押圧部」に相当する。
フック回動モータ71は、ベース61の上面の左右中央に固定されている。フック回動モータ71は、その回転中心線が前後方向に延びる姿勢でベース61に固定されている。フック用回動軸72は、フック回動モータ71から前方に延びている。フック用回動軸72は、ベース61の前縁を超えてさらに前方に延びている。フック回動モータ71は、ベース61の上面の左右中央に固定されたモータ収容部79内に収容されている。
フック用回動軸72はフック回動モータ71にこれと一体に回転可能に連結されている。フック用回動軸72は、その中心線とフック回動モータ71の回転中心線とが同じラインに沿って前後方向に延びるようにフック回動モータ71に連結されている。これより、フック回動モータ71の回転に伴って、フック用回動軸72はその中心線回りに回動する。フック73は、フック用回動軸72の前端にフック用回動軸72と一体に回転可能に連結されている。フック回動モータ71の回転に伴って、フック73はフック用回動軸72の中心線回りに回動する。フック用回動軸72は請求項の「回動軸」に相当し、フック回動モータ71は請求項の「回動駆動部」に相当し、フック回動モータ71とフック用回動軸72とフック73とで構成される機構が、請求項の「切替機構」に相当する。
図8、図9は、フック73の動作を説明するための概略側面図である。図10は、フック73の動作を説明するための概略正面図である。
フック回動モータ71およびフック用回動軸72が前方から見て反時計回りに90°回動することで、フック73は、図8および図10の実線に示す第1の姿勢から図9および図10の破線に示す第2の姿勢に切り替えられる。
ここでは、フック73が第1の姿勢とされた状態で、フック73の構造の説明を行う。フック73は、上下方向に延びる第1延出部73aと、第1延出部73aの下部の左側面から左側に延びる第2延出部73bと、第2延出部73bの左端部から前方に延びる第3延出部73cと、第3延出部73cの前端から上方に延びる第4延出部73dとを備える。フック用回動軸72の前端は、第1延出部73aの上部に固定されている。第4延出部73dの上端の高さ位置は、第1延出部73aの上端の高さ位置よりも低くなっている。図10に示すように、第1延出部73aと第3延出部73dとは正面視で左右に離間している。図8に示すように、第1延出部73aと第4延出部73dとは前後方向に離間しており、これらの間(第1延出部73aの前方且つ第4延出部73dの後方となる位置)には、台車2の下垂部2cが挿入され得るようになっている。つまり、正面視で、第1延出部73aおよび第4延出部73dと台車2の下垂部2cとがそれぞれ重なり合うようになっている。このように、フック73が第1の姿勢にあり、第1延出部73aと第4延出部73dの間に下垂部2cが挿入された状態では、第4延出部73dが下垂部2cに前方から当接することで下垂部2cおよび台車2の前方への移動は規制され、第1延出部73aが下垂部2cに後方から当接することで下垂部2cおよび台車2の後方への移動は規制され、下垂部2cおよび台車2にフック73が係止されることになる。以下では、フック73が第1の姿勢にある状態であって前記のようにフック73が下垂部2cに係止される状態を、適宜、保持状態という。
ここで、図4等に示すように、台車2は台車収容スペースR内に下垂部2cが後縁となる姿勢で収容されるようになっており、この下縁部2cが請求項の「台車本体の後縁部」に相当する。
一方、フック73が第2の姿勢にある状態では、第1延出部73aは左右方向に延びる姿勢となり、第2延出部73bは第1延出部73aの右端部から下方に延びる姿勢となり、第3延出部73cは第2延出部73bの下端部から前方に延びる姿勢となり、第4延出部73dは第3延出部73cの前端から左側に延びる姿勢となる。図9に示すように、フック73が第2の姿勢にある状態では、第4延出部73dは台車2の下垂部2cよりも下方に位置することになり、第1延出部73aによって下垂部2cひいては台車2の後方への移動は規制されるものの、下垂部2cおよび台車2の前方への移動は許容される。つまり、この状態では、フック73と下垂部2cとの係合は解除されることになり、以下では、フック73が第2の姿勢にある状態を、適宜、解除状態という。
保持装置60には、フック73が第1の姿勢(保持状態)から第2の姿勢(解除状態)に切り替わったとき、および、フック73が第2の姿勢(解除状態)から第1の姿勢(保持状態)に切り替わったときに、それぞれ所定の信号を出力する第1回転センサS1が設けられている。第1回転センサS1は、フック73が第1の姿勢(保持状態)にあるときのフック回動モータ71の回転位置付近までフック回動モータ71が回転した場合、および、フック73が第2の姿勢(解除状態)にあるときのフック回動モータ71の回転位置付近までフック回動モータ71が回転した場合に、それぞれ信号を出力する。本実施形態では、フック回動モータ71にこれと一体に回転する被検出板72が連結されており、第1回転センサS1は被検出板72に設けられた切欠き等を検出することでフック回動モータ71の回転位置を検出し、前記各場合に信号を出力する。
図8等に示すように、押圧板64は、フック73よりも上方に設けられている。本実施形態では、押圧板64は、台車2よりも上方に配置されている。また、押圧板64は、前後方向についてフック73の第1延出部73aの前方且つ第4延出部73dの後方に配置されている。これより、フック73に台車2が保持されている状態で、押圧板64は、台車2に搭載されたトレイ3等に後方から当接し、トレイ3等の後方への移動を規制する。
本実施形態では、ベース61のモータ収容部79よりも右側および左側の部分からそれぞれ前方に延びる一対の第1連結部62と、第1連結部62にそれぞれ固定された第2連結部63とを介して、押圧板64はベース61に連結されている。具体的には、第1連結部62は、ベース61から前方に延びる板状の第1板部62aと、第1板部62aの前端から上方に延びる第2板部62bとを備える。第2連結部63は前後方向に延びる円柱部材であり、第2板部62bの上部に固定されている。そして、押圧板64はこの第2板部62bの前端に固定されている。
(保持用駆動装置)
保持用駆動装置50は、2つのローラーチェーン54、54と、1つのローラーチェーン54につきそれぞれ2つずつ設けられたスプロケット53と、スプロケット53に連結されたチェーン回動軸52と、チェーン回動軸52を回動させるスライド用モータ51とを有する。
各ローラーチェーン54は、第1立壁部23と第2立壁部24とにそれぞれ沿って前後方向に延びるように配置されている。第1立壁部23側のローラーチェーン54は、第1立壁部23の前端付近に配置されたスプロケット53と、第2収容部22の左端部付近に配置されたスプロケット53とに掛け渡されており、第1立壁部23の前端付近と第1立壁部23よりも後方の位置との間で、第1立壁部23に沿って移動する。第2立壁部24側のローラーチェーン54は、第2立壁部24の前端付近に配置されたスプロケット53と、第2収容部22の右端部付近に配置されたスプロケット53とに掛け渡されており、第2立壁部24の前端付近と第2立壁部24よりも後方の位置との間で、第2立壁部24に沿って移動する。
チェーン回動軸52は、第2収容部22の左右両端部にそれぞれ設けられた2つのスプロケット53にわたって左右に延びる円柱状を有しており、その左右両端部においてこれらスプロケット53に連結されている。チェーン回動軸52は第2収容部22内に収容されている。
スライド用モータ51は、チェーン回動軸52を当該チェーン回動軸52の左右方向に延びる中心線回りに回動させる。第2収容部22の左右両端部にそれぞれ設けられた2つのスプロケット53は、チェーン回動軸52にこれと一体に回動可能に連結されており、スライド用モータ51の回転に伴ってチェーン回動軸52の中心線回りに回動する。スプロケット53の回動に伴って、各ローラーチェーン54は、左右方向に延びるライン回りに回動する。スライド用モータ51は、第2収容部22の右端部付近に収容されており、チェーン回動軸52の右端部に連結されている。
各ローラーチェーン54は、保持装置60のベース61と連結されており、ローラーチェーン54の回動に伴ってベース61ひいては保持装置60は前後方向に移動する。本実施形態では、ベース61の左右両端部に設けられたチェーン連結部61aと各ローラーチェーン54とが連結されている。また、チェーン連結部61aは、ローラーチェーン54のうち下側に位置する部分に連結されている。
第1立壁部23および第2立壁部24には、チェーン連結部61aを前後方向にガイドするガイド溝59が形成されている。具体的には、各立壁部23、24を構成するフレーム11の左右内側の側面には、左右方向に凹むガイド溝59が前後方向に延びるように形成されている。チェーン連結部61aは、このガイド溝59に嵌合されており、このガイド溝59に沿って前後方向に移動する。これにより、本実施形態では、ベース61ひいては保持装置60が安定して前後方向にスライド移動するようになっている。
ここで、前記のように、フック用回動軸72はベース61の前縁を超えてさらに前方の位置まで延びており、フック73はフック用回動軸72の前端に設けられている。そして、各ローラーチェーン54は、各立壁部23、24の前端付近まで延びている。そのため、図5に示すように、チェーン連結部61aが各立壁部23、24の前端付近に到達した状態において、フック73およびこれの上方に設けられた押圧板64は各立壁部23、24の前端よりも前方の位置に配置されることになる。
また、前記のように、各ローラーチェーン54は、各立壁部23、24よりも後方の位置まで延びている。そのため、チェーン連結部61aがローラーチェーン54の後端位置に到達した状態において、ベース61は第2収容部22内に引き込まれた状態となる。つまり、第2収容部22には、前方に開口する開口部が形成されており、ベース61はこの開口部を通って第2収容部22の内外を移動するようになっている。本実施形態では、チェーン連結部61aがローラーチェーン54の後端位置に到達すると、保持装置60は図3に示す状態、つまり、前後方向について第2収容部22の前縁とフック73の後縁とがほぼ同じ位置となる状態となる。
以下では、適宜、チェーン連結部61aがローラーチェーン54の前端位置に到達した状態を、保持装置60が最前位置状態にあるといい、チェーン連結部61aがローラーチェーン54の後端位置に到達した状態を、保持装置60が最後位置状態にあるという。
保持用駆動装置50には、チェーン連結部61aがローラーチェーン54の前端位置に到達したとき(保持装置60が最前位置状態にあるとき)、および、チェーン連結部61aがローラーチェーン54の後端位置に到達したときに(保持装置60が最後位置状態にあるときに)、それぞれ所定の信号を出力する第2回転センサS2が設けられている。第2回転センサS2は、スライド用モータ51の回転位置を検出可能なセンサであり、保持装置60が最前位置状態となるときの回転位置付近までスライド用モータ51が回転した場合、および、保持装置60が最後位置状態となるときの回転位置付近までスライド用モータ51が回転した場合に、それぞれ所定の信号を出力する。
本体部10には、さらに、車輪駆動モータ33と、バッテリ31と、制御装置32とが搭載されている。
車輪駆動モータ33は、車輪15を回転駆動するためのモータである。本実施形態では、本体部10の後端に設けられた左右一対の車輪15a、15aと車輪駆動モータ33とが接続されており、これら車輪15a、15aが駆動輪として機能し、他の車輪15は従属輪として機能する。本実施形態では、2つの駆動輪15a、15aがそれぞれ個別に車輪駆動モータ33により駆動されるようになっており、車輪駆動モータ33は二つ設けられている。
バッテリ31は、車輪駆動モータ33、フック回動モータ71、スライド用モータ51、制御装置32と接続されており、これらに電力を供給する。
(制御装置)
制御装置32は、車輪駆動モータ33、フック回動モータ71、スライド用モータ51を制御するための装置であり、これらと電気的に接続されている。
図11は、制御装置32の制御ブロック図である。制御装置32は、メイン制御装置9、第1回転センサS1、第2回転センサS2と電気的に接続されており、制御装置32には、これらから信号が入力される。
メイン制御装置9は、台車搬送装置1とは別に設けられており、例えば、無線等によって台車搬送装置1と通信する。メイン制御装置9は、台車2の位置や、台車2に載置されている被搬送物の量等に基づいて、台車搬送装置1によって台車2を搬送する必要があるか否か、この必要がある場合には、どの位置にある台車2をどの位置に搬送せねばならないかを演算して、この演算結果を制御装置32に送る。なお、前記の台車2を搬送する必要があるか否かや台車2の搬送元および搬送先の位置は、作業者によってメイン制御装置9に入力されてもよい。
制御装置32は、メイン制御装置9から入力された信号、各センサS1、S2からの信号に基づいて、車輪駆動モータ33、フック回動モータ71、スライド用モータ51を駆動させる。
まず、制御装置32は、メイン制御装置9から、台車2を搬送させる必要があるとの信号を受けると、つまり、台車2を引き取って搬送する要求を受けつけると、台車収容スペースRの前方の開放端R1が引き取るべき台車2(以下、適宜、対象台車2という)と対向する第1目標位置まで本体部10を移動させる第1の制御を実施する。本実施形態では、第1目標位置は、保持装置60が最前位置状態とされたときに、図6に示すように対象台車2の下垂部2cの下方にフック73が配置される位置に設定される。
具体的には、制御装置32は、本体部10の現在の位置と対象台車2の現在の位置(つまり、対象台車2の搬送元の位置)とに基づいて、本体部10を現在の位置から第1目標位置まで移動させるための経路を計算する。そして、制御装置32は、この経路に沿って本体部10が第1目標位置まで移動するように、駆動輪15a、15aの回転量を演算して、この回転量が実現されるように車輪駆動モータ33を駆動させる。ここで、本体部10の現在の位置は、例えば、初期位置と、この位置から現在までの駆動輪15a、15aの回転量とから演算される。なお、本体部10の現在の位置の演算方法はこれに限らない。また、この位置はメイン制御装置9によって演算されてもよい。
本体部10が第1目標位置まで移動すると、制御装置32は、車輪駆動モータ33を停止させて、保持装置60が対象台車2に接近するように保持装置60を前進させる第2の制御を実施する。
具体的には、制御装置32は、スライド用モータ51の回転駆動を開始して、最後位置状態にある保持装置60を前進させる。制御装置32は、保持装置60が最前位置状態になるのに伴って第2センサS2から所定の信号が入力されるまで、スライド用モータ51を駆動させる。これにより、保持装置60は、最前位置状態になるまで前進する。ここで、第1目標位置が前記のように設定されていることで、保持装置60が最前位置状態になるまで前進すると、フック73は対象台車2の下垂部2cの下方に配置されることになる。
スライド用モータ51の回転が停止されて保持装置60が最前位置状態になると(スライド用モータ51の駆動を停止すると)、次に、制御装置32は、前進した保持装置60に対象台車2を保持させる第3の制御を実施する。
具体的には、制御装置32は、フック回動モータ71を回動させて解除状態(第2の姿勢)にあるフック73を保持状態(第1の姿勢)にする。詳細には、制御装置32は、フック回動モータ71を正面視で時計回りに回転させる。そして、フック73が保持状態になるのに伴って第1センサS1から所定の信号が入力されるとフック回動モータ71の駆動を停止する。これにより、フック73は、図8に示す保持状態となり、フック73が対象台車2の下垂部2cに係止される。つまり、フック73の第1延出部73aと第4延出部73dとの間に下垂部2cが入り込み、下垂部2cの前後方向の移動がフック73によって規制される。
フック73が保持状態となってフック73が対象台車2の下垂部2cに係止されると(フック回動モータ71の駆動を停止すると)、制御装置32は、保持装置60を後退させて対象台車2を台車収容スペースR内に引き込む第4の制御を実施する。
具体的には、制御装置32は、フック回動モータ71の駆動の停止を維持しつつ、スライド用モータ51の駆動を開始する。このとき、制御装置32は、スライド用モータ51を、保持装置60が後退する方向に回転させる。そして、制御装置32は、保持装置60が最後位置状態になるのに伴って第2センサS2から所定の信号が入力されるまで、スライド用モータ51を駆動させる。これにより、保持装置60は、最後位置状態になるまで後退する。このとき、対象台車2の車輪2wは接地しており、この車輪2wが回転することで対象台車2は比較的容易に後退する。
保持装置60が最後位置状態になるまで後退すると(スライド用モータ51の駆動を停止すると)、次に、制御装置32は、台車収容スペースRに対象台車2が引き込まれた状態のままで本体部10を搬送先まで移動させる第5の制御を実施する。
具体的には、制御装置32は、現在の位置(第1目標位置)から対象台車2の搬送先の位置(第2目標位置)まで本体部10を移動させるための経路を計算する。そして、制御装置32は、この経路に沿って本体部10が第2目標位置まで移動するように、駆動輪15a、15aの回転量を演算して、この回転量が実現されるように車輪駆動モータ33を駆動させる。
車輪駆動モータ33の駆動に伴って台車搬送装置1の駆動輪15aは回転し、本体部10は移動を開始する。このとき、第1立壁部23のガイド板13および第2立壁部24のガイド板13によって対象台車2の左右方向の移動は規制される。また、フック73の第1延出部73aによって対象台車2の後方への移動が規制され、フック73の第4延出部73dによって対象台車2の前方への移動が規制される。さらに、図1に示すように、対象台車2にトレイ3等が搭載されている場合には、このトレイ3に後方から押圧板64が当接することでトレイ3および対象台車2の後方への移動が規制される。従って、対象台車2およびこれに搭載されたトレイ3等は安定して本体部10とともに移動する。また、対象台車2は、その車輪2wが接地した状態で移動する。そのため、対象台車2の車輪2wの回転によって対象台車2は本体部10とともに円滑に移動する。
本体部10が第2目標位置に到達すると、制御装置32は車輪駆動モータ33の駆動を停止する。次に、制御装置32は、保持装置60を最前位置状態まで前進させ、次に、フック73を保持状態から解除状態に切替える。これにより、対象台車2は目的の場所に配置される。その後、制御装置32は、保持装置60を再び最後端位置状態まで後退させる。
具体的には、車輪駆動モータ33の駆動を停止させた後、制御装置32は、スライド用モータ51の駆動を開始する。次に、保持装置60が最前位置状態になるのに伴って第2センサS2から所定の信号が入力されると、制御装置32はスライド用モータ51の駆動を停止する。次に、制御装置32は、フック回動モータ71の駆動を開始してフック回動モータ71およびフック73を正面視で反時計回りに回動させる。そして、フック73が解除状態になるのに伴って第1回転センサS1から所定の信号が入力されると、制御装置32はフック回動モータ71の駆動を停止する。次に、制御装置32は、スライド用モータ51の駆動を開始する。そして、保持装置60が最後位置状態になるのに伴って第2センサS2から所定の信号が入力されると、制御装置32はスライド用モータ51の駆動を停止する。
(作用等)
以上のように、本実施形態では、台車搬送装置1の本体部10に、第1立壁部23と第2立壁部24とが、これらの間に前方に開放された台車収容スペースRが区画されるように設けられている。また、本体部10に、車輪15a、15aを駆動させる車輪駆動モータ33と、台車2をその車輪2wが接地した状態で着脱自在に保持する保持装置60と、台車収容スペースR内で保持装置60を前後方向に進退駆動させる保持用駆動装置50と、これらを制御する制御装置32が搭載されている。そして、制御装置32によって前記第1の制御〜第5の制御が実施されて、台車2を引き取って搬送する要求があると、車輪駆動モータ33が駆動されて、台車収容スペースRの前方の開放端R1と台車2とが対向する第1目標位置まで本体部10が移動し、保持装置60が台車2に向かって前進し、保持装置60に台車2が保持され、保持装置60が後退して台車2が台車収容スペースR内に引き込まれ、その後、台車収容スペースR内に台車が引き込まれた状態のまま本体部10が搬送先に移動するようになっている。
従って、本実施形態によれば、台車2および台車2に積み込まれた被搬送物(被搬送物を収容するトレイ3も含む)の搬送効率を格段に高めることができる。具体的には、本実施形態では、被搬送物そのものではなく、被搬送物が載置される台車2が台車搬送装置によって搬送される。そのため、製造装置等から台車2に積み込まれた被搬送物を台車2ごと移動させて搬送先に台車2ごと受け渡せばよいので、台車2から台車搬送装置1に被搬送物を載せかえる必要がない。また、製造装置の所定のラインにおいて所定の台車2に被搬送物の積み込みが行われているときに、製造装置の他のラインにおいて他の台車2を搬送することができる。つまり、所定の台車2への被搬送物の積み込み作業と他の台車2の搬送作業とを同時に行うことができる。従って、複数の台車2および各台車2に積み込まれた被搬送物を順次搬送していくことができる。これより、台車2および被搬送物の搬送作業の効率を確実に高めることができる。
また、本実施形態では、前記のように、第1立壁部23と第2立壁部24との間に区画された台車収容スペースRに収容された状態で台車2が搬送される。そのため、牽引車によって台車がけん引される場合等に比べて、台車搬送装置1と台車2とを合わせたトータルのサイズを小型化することができる。また、第1立壁部23、24が台車2の左右方向の移動を規制するため、台車2および台車2に積み込まれた被搬送物を安定して搬送することができる。さらに、保持装置60が台車収容スペースR内を進退移動するように保持用駆動装置50によって駆動されるように構成されていることで、台車収容スペースRの内側と外側とに台車2を容易に移動させることができるとともに、この移動に係る作業員の作業を省略できる、あるいは、その作業量を少なくすることができる。
しかも、台車2はその車輪2wが接地して回転可能な状態で搬送される。そのため、台車2を容易に搬送することができる。また、これにより、台車搬送装置1の車輪15の駆動力、つまり、車輪駆動モータ33の駆動力を小さく抑えることができる。従って、車輪駆動モータ33の小型化ひいては台車搬送装置1のサイズを小さくできるとともに、エネルギー消費を小さく抑えることができる。
また、本実施形態では、保持装置60に、台車本体2xの後縁部を構成する下垂部2cに係止可能なフック73が設けられている。そのため、台車本体2xを台車収容スペースRから押し出すときにフック73によって台車本体2xの後縁部を前方に押圧することができ、台車本体2xを安定して台車収容スペースRの外部に押し出すことができる。
特に、本実施形態では、フック73の上方に左右方向に延びる押圧板64が設けられている。そのため、この押圧板64によっても台車2に搭載されたトレイ3等の被搬送物を前方に押圧することができ、台車2および被搬送物を安定して移動させることができる。
また、フック73が下垂部2cに係止される保持状態とこの係止が解除される解除状態とに切り替えられる機構が設けられている。そして、制御装置32によってこの機構が制御されて、自動的に、フック73が保持状態と解除状態とに切り替えられるようになっている。そのため、保持装置60ひいては台車搬送装置1の本体部10と台車2との連結および連結解除とを容易に行うことができる。
特に、本実施形態では、保持装置60にフック73から後方に延びるフック用回動軸72が設けられて、このフック用回動軸72がフック回転モータ71によって回転駆動されるようになっている。そして、台車2を引き取る際には、フック73が下垂部2cの下方に配置され、その後、フック用回動軸72が回動されてフック73が下垂部2cに係止されるようになっている。そのため、フック73と下垂部2cとを係止/係止解除するための構造を簡素化しつつ、台車2を保持装置60に容易に保持させること、および、この保持を容易に解除することが可能となる。
(第2実施形態)
前記実施形態では、フック73を用い、フック73を台車2の後縁を構成する下垂部2cに係止させることで台車2を本体部10に保持させた場合について説明したが、本体部10に台車2を保持させるための保持装置60の構成はこれに限らない。例えば、保持装置60を図12に示すように構成してもよい。
図12に示した第2実施形態に係る台車搬送装置110の保持装置170は、第1実施形態に係る保持装置60のベース61と同様のベース171を備える。一方、第2実施形態に係る保持装置170は、ベース171に連結されて台車2を囲む囲み部172を備える。囲み部172は、左右方向に延びる板状の後壁板172bと、後壁板172bの左右両端からそれぞれ前方に延びるロッド172a、172aとを備える。これら後壁板172bとロッド172a、172aとの間には、台車2が収容される収容空間R2が区画されている。各ロッド172aの前端には、それぞれ当接片172cが取り付けられている。当接片172cは左右方向に延びる板状部材である。ここで、前記の後壁板172bは、請求項の「後壁部」に相当する。
保持装置170は、さらに、各ロッド172aの前端付近に設けられて、各当接片172cをそれぞれスライド移動させるスライド駆動部175を有する。
なお、ベース171の左右両端部からは、それぞれ前方に第1連結板174、174が延びており、これら第1連結板174によってベース171と囲み部172とが連結されている。ベース171は第1実施形態と同様の機構で本体部10に連結されており、これにより、第1実施形態と同様に保持装置170は前後方向に進退可能となっている。
スライド駆動部175は、当接片172cを左右方向にスライドさせる。制御装置32は、各スライド駆動部175によって各当接片172cを互いに近接する方向と反対の方向とに移動させる。これより、当接片172cは、各ロッド172aの前端から左右内側(ロッド172a、172aの中間位置)に向かって突出する保持状態と、各ロッド172aの前端から左右外側に突出する解除状態とに切り替えられる。具体的には、右側の当接片172cは、保持状態において右側のロッド172aの前端から左側に突出し、解除状態において右側のロッド172aの前端から右側に突出する。左側の当接片172cは、保持状態において左側のロッド172aの前端から右側に突出し、解除状態において左側のロッド172aの前端から左側に突出する。
各当接片172cが解除状態にあるときは、台車2は本体部10に対して収容空間R2の内外を相対移動可能である。これに対して、各当接片172cが保持状態にあるとき、収容空間R2の前方の開口端の一部が当接片172cによって塞がれる。そのため、収容空間R2内に台車2が収容された状態で各当接片172cが保持状態にされると、台車2は、前方への移動が当接片172cによって規制されて後方への移動が後壁板172bによって規制されて、収容空間R2内に保持される。
第2実施形態では、制御装置32は、第1実施形態と同様に、台車2を引き取って搬送する要求を受けつけると、車輪駆動モータ33を駆動して、台車収容スペースRの開放端R1が対象台車2と対向する第1目標位置まで本体部10を移動させる第1の制御を実施する。第2実施形態では、第1目標位置は、保持装置170が最前位置状態とされたときに、収容空間R2内に対象台車2が収容される位置に設定される。
本体部10が第1目標位置まで移動すると、制御装置32は、車輪駆動モータ33を停止させて、保持装置170を前進させる第2の制御を実施する。第2実施形態でも、第2の制御では、制御装置32は、スライド用モータ51の回転駆動を開始して、最後位置状態にある保持装置170を最前位置状態になるまで前進する。
保持装置170が最前位置状態になると、制御装置32は、前進した保持装置170に対象台車2を保持させる第3の制御を実施する。
第2実施形態では、制御装置32は、各スライド駆動部175を駆動して各当接片172cを互いに近接する方向にスライド移動させる。これにより、対象台車2の前方の移動を当接片172が規制し、対象台車2の後方の移動を後壁板172bが規制して、対象台車2が保持装置170に保持される。
次に、制御装置32は、保持装置170を後退させて対象台車2を台車収容スペースR内に引き込む第4の制御を実施する。保持装置60が最後位置状態になるまで後退すると、制御装置32は、台車収容スペースRに対象台車2が引き込まれた状態のままで本体部10を搬送先である第2目標位置まで移動させる第5の制御を実施する。これら第4の制御および第5の制御は第1実施形態と同様であり、ここでの詳細な説明は省略する。
本体部10が第2目標位置に到達すると、制御装置32は車輪駆動モータ33の駆動を停止して、保持装置170を最前位置状態まで前進させる。次に、制御装置32は、各スライド駆動部175を駆動して、各当接片172cを互いに離間する方向にスライド移動させて、当接片172cを対象台車2に当接しない位置に移動させる。その後、制御装置32は、保持装置170を再び最後端位置状態まで後退させる。これにより、台車2は目的の場所に配置される。
このように、第2実施形態では、当接片172cが台車2の前面の左右両端部に前方から当接することで台車2が保持装置170に保持される。そのため、保持装置60に係止されるための機構を台車2に設ける必要がなく、形状や構造の異なる台車2を搬送することができる。例えば、台車2が下垂部2c等のフック73を係止可能な部分を有しない場合であっても、これを保持することができる。
なお、当接片172cは、各ロッド172aの前端から収容空間R2側に突出して台車2に前方から当接可能な状態と、この位置から離間して台車2に前方から当接不可な状態とに切り替えられればよく、この状態を切り替える具体的な構成は前記のように当接片172cを左右方向にスライドさせる構成に限らない。
(その他の変形例)
前記実施形態では、制御装置32が台車搬送装置1の本体部10の移動経路を演算してこれに沿って駆動輪15aが駆動される場合について説明したが、台車搬送装置1の本体部10を移動させる構成はこれに限らない。例えば、設置面等に磁気テープやレール等によって本体部10の移動経路が予め設定されており、この移動経路に沿って本体部10が移動するように構成されてもよい。
また、前記実施形態では、第1立壁部23の後端部と第2立壁部24の後端部とが第2収容部22によって連結されている場合について説明したが、これら立壁部23、24はその上方において橋絡されていてもよく、これに伴い、台車収容スペースRが前方および後方の両方に開口していてもよい。
前記課題を解決するため、本発明は、被搬送物が載置される台車本体と当該台車本体を移動可能に支持する車輪とを備えた台車を搬送する装置であって、少なくとも前方が開放された台車収容スペースの左右の側縁を規定する一対の側辺部材を含む本体部と、前記本体部を移動させる走行駆動装置と、前記台車の車輪が接地した状態で当該台車を着脱自在に保持する保持装置と、前記保持装置が前記一対の側辺部材の間を前後方向に移動するように当該保持装置を前記本体部に対し進退駆動する保持用駆動装置と、前記走行駆動装置、保持装置、および保持用駆動装置を制御する制御装置とを備え、前記保持装置は、前記台車本体の後縁部に係止可能な係止部と、前記係止部を当該係止部が前記台車本体の後縁部に係止される保持状態と当該係止が解除される解除状態とに切り替える切替機構と、前記係止部の上方に設けられて左右方向に延びる押圧部とを有し、前記制御装置は、前記台車を引き取って搬送する要求を受けたときに、前記台車収容スペースの前方の開放端が前記台車と対向する位置まで前記本体部を移動させる第1の制御と、前記保持装置が前記台車に接近するように当該保持装置を前進させる第2の制御と、前進した当該保持装置に前記台車を保持させる第3の制御と、前記台車を保持した前記保持装置を後退させることにより前記台車を前記台車収容スペースに引き込む第4の制御と、前記台車収容スペースに台車が引き込まれた状態のまま前記本体部を移動させる第5の制御とが実行されるように、前記走行駆動装置、保持装置、および保持用駆動装置を制御するとともに、前記第3の制御の実行時に、前記係止部が前記解除状態から前記保持状態になるように前記切替機構を制御する、ことを特徴とする台車搬送装置を提供する。
この構成によっても、台車本体を台車収容スペースから押し出すときに後壁部によって台車本体を前方に押圧することができ、台車本体を安定して台車収容スペースの外部に押し出すことができる。また、切替機構の駆動によって台車と台車搬送装置とを容易に連結することができるとともにこの連結を容易に解除することができる。さらに、この構成では、各当接片が台車本体の前面の左右両端部に前方から当接することで台車本体が保持装置に保持されるようになっている。そのため、台車本体に保持装置に係止されるための機構を設ける必要がなく、形状や構造の異なる台車を搬送することができる。