JP2020047535A - 燃料電池システム - Google Patents

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Abstract

【課題】可燃ガス濃度検知器の劣化を抑制すること。【解決手段】本発明の燃料電池システム(100)は、燃料電池(20)、アノードガス供給経路(31)、循環経路(33)及びパージ経路(52)、電力変換回路(61)を備えている。筐体(10)の内部にはガス合流部(53)が設けられている。ガス合流部(53)において、パージ経路(52)を通じて循環経路(33)から排出された水素含有ガスを希釈ガスに合流させる。電力変換回路(61)は筐体に区画された回路筐体(60)に配置されている。筐体(10)の外部から取り込まれ、回路筐体(60)を流通した空気が希釈ガスとして用いられる。筐体(10)には、希釈ガスによって希釈された水素含有ガスをガス合流部(53)から筐体(10)の外部に排出させるための排出口(12)が設けられている。【選択図】図1

Description

本発明は、燃料電池システムに関するものである。
燃料電池システムは、水素含有ガスと酸化剤ガスとを電気化学的に反応させることによって電力を生成するためのシステムである。燃料電池システムによれば、高効率な小規模発電が可能である。
従来の燃料電池システムでは、水素利用効率を上げるために、発電に使用されなかった水素含有ガス(「アノードオフガス」とも称する)が燃料電池のアノードガス供給経路に戻されてリサイクルされることがある。ただし、アノードオフガスには窒素ガスなどの不純物が含まれている。そのため、アノードオフガスのリサイクルを長時間続けると、アノードガス供給経路を流れる水素含有ガス中の不純物の濃度が上昇し、発電効率が低下する可能性がある。したがって、アノードオフガスをアノードガス供給経路に戻すためのリサイクル経路から不純物を含むガスを外部に定期的に排出することが必要である。リサイクル経路から排出されたガスは、パージガス(purged gas)と呼ばれている。
パージガスには、不純物だけでなく、可燃性を有する水素ガスが含まれている。したがって、パージガスを空気で希釈して水素ガスの濃度を安全な濃度まで下げたのち、希釈されたパージガスを燃料電池システムの外部(例えば、筐体の外部)に排出することが重要である。パージガスに含まれた水素ガスの濃度を検出するために、通常、可燃ガス濃度検知器が使用されている。
特許文献1には、アノードから排出されたガスとカソードから排出されたガスとを混合したのち、大気中に排出するように構成された燃料電池システムが記載されている。
図5は、特許文献1に記載された従来の燃料電池システムを示すものである。図5に示すように、特許文献1に記載された燃料電池システムは、燃料電池スタック201、空気供給器202、可燃ガス濃度検知器203、合流部204、排出ガス経路205及び制御器206を備えている。空気供給器202は空気供給経路207に配置され、燃料電池スタック201から排気ガス経路205を流通して合流部204に達したパージガスは、空気供給経路207を流通してきた空気と合流して希釈され、排出経路208を流通して筐体209に設けられた排出口210から外部に排出される。排出経路208を流通する空気の流れに対して上流側から空気供給器202、合流部204、および可燃ガス濃度検知器203の順番に配置される。
特開2017−199659号公報
しかしながら、水素センサなどの可燃ガス濃度検知器は、水分に弱い。したがって、高湿度のパージガスに晒される環境に可燃ガス濃度検知器が配置されていると、可燃ガス濃度検知器が早く劣化する。そのため、可燃ガス濃度検知器の点検及び交換のサイクルを早める必要がある。このことは、燃料電池システムの価値を低下させる。
本発明は、前記従来の課題を解決するもので、可燃ガス濃度検知器の劣化を抑制し、高い安全性を長期にわたって維持することができる燃料電池システムを提供することにある。
前記従来の課題を解決するために、本発明の燃料電池システムは、
アノード入口及びアノード出口を有する燃料電池と、
前記アノード入口に接続されたアノードガス供給経路と、
前記アノード出口に接続された一端、及び、前記アノードガス供給経路に接続された他端を有する循環経路と、
前記循環経路に接続された一端を有し、所定の合流位置まで延びているパージ経路と、
前記燃料電池で発電した電力を変換する電力変換回路基板と、
前記燃料電池、前記アノードガス供給経路、前記循環経路、前記パージ経路、及び、前記電力変換回路基板を収納している筐体と、
前記筐体内に設けられ、内部に前記電力変換回路が配置される回路筐体と、
前記筐体内に設けられ、前記パージ経路を通じて前記循環経路から排出された水素含有ガスを前記所定の合流位置において希釈ガスに合流させるガス合流部と、
前記ガス合流部にて合流した前記水素含有ガスと前記希釈ガスとの混合ガスを前記筐体の外部に排出するための排出経路と、
前記排出経路中において、前記ガス合流部に対して所定の距離だけ離れた位置に設置され、前記混合ガス中に含まれる可燃ガスの濃度を検知する可燃ガス濃度検知器と、を備え、
前記回路筐体には、前記筐体の外部から空気を取り込む吸気口と、取り込まれた空気を前記筐体内部に向かって排出する連通口が設けられ、
前記吸気口から取り込まれた空気は前記回路筐体内を流通し、前記回路筐体に設けられた連通口から前記希釈ガスの一部として前記排出経路に合流するように構成したものである。
本発明によれば、可燃ガス濃度検知器の劣化が抑制され、燃料電池システムの安全性が長期にわたって維持される。
本発明の実施の形態1における燃料電池システムの構成図 図1の燃料電池システムにおけるガス合流部とその周辺の詳細な構成図 燃料電池スタックの出力電圧を示すグラフ 制御器において実行される処理を示すフローチャート 従来の燃料電池システムの構成図
燃料電池システムには、例えば、半導体式の可燃ガス濃度検知器が使用されている。半導体式の可燃ガス濃度検知器は、水素、炭化水素などの可燃性ガスの存在を半導体素子の導電性の変化によって検出するものであり、可燃性ガスの濃度を高感度に検出することができる。
結露が発生するような高湿度の環境に可燃ガス濃度検知器が長期にわたって置かれていると、可燃ガス濃度検知器の特性が変化し、可燃ガス濃度検知器の寿命が短くなるおそれがある。燃料電池システムのパージガスは、高湿度であり、結露を発生させやすい。そのため、パージガスに直接的に晒される位置に可燃ガス濃度検知器が配置されていると、可燃ガス濃度検知器が劣化して筐体の内部における可燃性ガスの濃度を正しく検出できない可能性がある。
第1の発明の燃料電池システムは、
アノード入口及びアノード出口を有する燃料電池と、
前記アノード入口に接続されたアノードガス供給経路と、
前記アノード出口に接続された一端、及び、前記アノードガス供給経路に接続された他端を有する循環経路と、
前記循環経路に接続された一端を有し、所定の合流位置まで延びているパージ経路と、
前記燃料電池で発電した電力を変換する電力変換回路基板と、
前記燃料電池、前記アノードガス供給経路、前記循環経路、前記パージ経路、及び、前記電力変換回路基板を収納している筐体と、
前記筐体内に設けられ、内部に前記電力変換回路基板が配置される回路筐体と、
前記筐体内に設けられ、前記パージ経路を通じて前記循環経路から排出された水素含有ガスを前記所定の合流位置において希釈ガスに合流させるガス合流部と、
前記ガス合流部にて合流した前記水素含有ガスと前記希釈ガスとの混合ガスを前記筐体の外部に排出するための排出経路と、
前記排出経路中において、前記ガス合流部に対して所定の距離だけ離れた位置に設置され、前記混合ガス中に含まれる可燃ガスの濃度を検知する可燃ガス濃度検知器と、を備え、
前記回路筐体には、前記筐体の外部から空気を取り込む吸気口と、取り込まれた空気を前記筐体内部に向かって排出する連通口が設けられ、
前記吸気口から取り込まれた空気は前記回路筐体内を流通し、前記回路筐体に設けられた連通口から前記希釈ガスの一部として前記排出経路に合流するように構成したものである。このような構成とすることで、排出経路を流れる希釈ガスに回路筐体を流通し加熱された低い相対湿度の空気を合流させることができる。これにより、パージ経路から排出された高温多湿のパージガスの相対湿度をより一層低下させることができるので、可燃ガス濃度検知器に結露が生じることを防止できる。そのため、可燃ガス濃度検知器の劣化が抑制され、可燃ガス濃度検知器の寿命を延ばすことができる。また、可燃ガス濃度検知器の測定誤差も縮小する。その結果、燃料電池システムの安全性及び信頼性を長期間にわたって確保することができる。
第2の発明は、特に、第2の発明の燃料電池システムの回路筐体は、
前記吸気口に設けられた吸気ファンを有することで、前記吸気ファンを作動させると回路筐体内が筐体内に対して揚圧の状態になる。そのため、筐体内部から回路筐体へ空気が逆流することを抑制でき、外部から筐体回路内に取り込まれた空気を筐体内部に向かって一定の方向に安定して排出することができる。
第3の発明は、特に、第3の発明の燃料電池システムの排出経路は、
前記排出経路中に設けられた排気ファンを有することで、排出経路中を排出口に向けて流通する希釈ガスならびに混合ガスの流れの方向が一定の方向に定まるので、可燃ガス濃度検知器で可燃ガス濃度を確実に測定することができる。
第4の発明は、特に、第1乃至第3の発明の燃料電池システムの前記燃料電池は、
カソード出口をさらに有し、前記燃料電池システムは、前記カソード出口に接続されたカソードオフガス経路と、前記カソードオフガス経路と前記パージ経路とを連通させて前記カソードオフガス経路の中の酸化剤ガスと前記パージ経路の中の前記水素含有ガスとを混合させるオフガス混合器と、をさらに備えていることにより、パージガス中の水素濃度(水素ガスの濃度)を効率的に下げることができる。
第5の発明は、特に、第4の発明の燃料電池システムの前記オフガス混合器は、気液分離器を含むことにより、カソードオフガスとパージガスとの混合ガスから水分が除去されるので、結露による可燃ガス濃度検知器の劣化をより効果的に抑制することができる。
第6の発明は、特に第1乃至第5のいずれか1つの発明の燃料電池システムは、前記排出経路の排出口と前記回路筐体の吸気口は、前記筐体の異なる壁面に形成されているので、排出口から排出された多湿の排気ガスが回路筐体の吸気口から吸い込まれることを防止することができる。
第7の発明は、特に、第1乃至第6のいずれか1つの発明の燃料電池システムは、前記パージ経路に配置されたパージ弁と、前記パージ弁の開閉を制御する制御器と、をさらに備えていることにより、燃料電池の出力電圧を常に高い状態に維持することができる。
第8の発明は、特に、第7の発明の燃料電池システムの前記制御器は、前記燃料電池で発電を行なっている期間において、所定のタイミングで前記パージ弁を開くように制御することにより、燃料電池の出力電圧を常に高い状態に維持することができる。
第9の発明は、特に、第8の発明の燃料電池システムの前記制御器は、前記パージ弁を開いた時点から所定時間が経過するまでの期間において前記可燃ガス濃度検知器の出力を監視し、前記可燃ガス濃度検知器の前記出力が閾値を越えた場合、前記燃料電池システムの状態若しくは前記燃料電池システムの異常を報知するための電気的処理を実行する、又は、前記燃料電池システムの運転を停止させることにより、燃料電池システムをより安全に運転することができる。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。なお、本実施の形態によって本発明が限定されるものではない。
(実施の形態)
図1は、本発明の第1の実施の形態における燃料電池システムの構成図を示すものである。図1に示すように、本実施の形態の燃料電池システム100は、筐体10及び燃料電池(燃料電池スタック)20を備えている。燃料電池20は、筐体10の内部に配置されている。燃料電池システム100の他のコンポーネントも燃料電池20と同様に筐体10の内部に配置されている。燃料電池20は、アノード21(燃料極)、カソード22(空気極)及び電解質層23を有する。燃料電池20は、例えば、固体高分子型燃料電池、固体酸化物型燃料電池、リン酸型燃料電池又は溶融炭酸塩型燃料電池である。
また、本実施の形態において、燃料電池システム100は、さらに、回路筐体60及び電力変換回路基板61を備えている。回路筐体60は、筐体10の内部に配置されている。回路筐体60は、樹脂などの絶縁材料で作られている。電力変換回路基板61は、回路筐体60の中に配置されている。電力変換回路基板61は、燃料電池20の直流出力を交流出力に変換するためのDC−ACインバータである。あるいは、電力変換回路基板61は、燃料電池20の直流出力を別の直流出力に変換するDC−DCコンバータである。ここで、電力変換回路基板61は、例えば、複数の半導体スイッチング素子によって構成されている。
また、回路筐体60には外部から空気を取り込む吸気口63と、回路筐体60内を流通した空気を希釈ガスとして筐体10に排出するための連通口66が設けられている。これにより、回路筐体60は通気ダクトとして機能することになり、その通気ダクトに発熱源としての電力変換回路基板61が配置されている。吸気口63から回路筐体60に取り込まれた空気によって電力変換回路基板61を効率的に冷却することができる。また、電力変換回路基板61を冷却する過程において回路筐体60を流通した空気の温度は上昇し、相対湿度は低下する。
筐体10は、例えば、中空の直方体の形状を有する。吸気口63は、筐体10の外部から筐体10の内部に空気を取り込むための開口部である。吸気口63から筐体10の内部に取り込まれた空気は、燃料電池20の酸化剤ガスとして使用されうる。吸気口63から筐体10の内部に取り込まれた空気は、燃料電池20から排出された水素含有ガスの希釈ガスとしても使用されうる。排出口12は、筐体10の内部から筐体10の外部にガスを排出するための開口部である。燃料電池20から排出された未反応の水素含有ガスが筐体10の内部において希釈され、排出口12を通じて筐体10の外部に排出される。吸気口63は、例えば、筐体10の1つの側面にのみ設けられている。排出口12は、吸気口63が設けられた側面とは異なる側面に設けられている。ただし、排出口12は、吸気口63が設けられた側面と同じ側面に設けられていてもよい。複数の吸気口が筐体10に設けられていてもよい。複数の排出口が筐体10に設けられていてもよい。
本実施の形態において、排出口12と吸気口63は、筐体10の異なる壁面に設けられている。かかる構成にすることで、排出口12から排出された排気ガスが吸気口63から筐体10の内部に取り込まれることを抑制できる。
また、吸気口63に吸気ファン64を設けることで、吸気ファン64を作動させると回路筐体60内が筐体10に対して揚圧の状態になる。そのため、筐体10の内部から回路筐体60へ空気が逆流することを抑制でき、外部から回路筐体60内に取り込まれた空気を連通口66を介し、筐体10の内部に向かって一定の方向に安定して排出することができる。
燃料電池20のアノード21は、アノード入口及びアノード出口を含む。燃料電池20のカソード22は、カソード入口及びカソード出口を含む。アノード入口にアノードガス供給経路31が接続されている。アノード出口に循環経路33が接続されている。カソード入口にカソードガス供給経路41が接続されている。カソード出口にカソードオフガス経路42が接続されている。図1に示す各経路は、金属製又は樹脂製の少なくとも1つの配管によって構成されている。
アノードガス供給経路31は、アノード21に燃料ガスを供給するための経路である。アノードガス供給経路31は、筐体10の外部に延び、図示しない燃料供給源に接続されうる。燃料供給源は、燃料電池20のアノード21に燃料ガスを供給するためのインフラストラクチャである。燃料ガスは、典型的には、水素ガスである。燃料供給源は、例えば、液化水素の貯蔵タンクである。アノードガス供給経路31には、加湿器などの他の機器が設けられていてもよい。
循環経路33は、アノード21から排出されたアノードオフガスをアノードガス供給経路31に戻すための経路である。アノードオフガスは、発電に使用されなかった水素含有ガスである。循環経路33は、アノード出口に接続された一端とアノードガス供給経路31に接続された他端とを有する。本実施の形態において、循環経路33は、第1部分33a、第2部分33b及びアノード凝縮水タンク33cを含む。第1部分33aは、アノード出口とアノード凝縮水タンク33cとを接続している部分である。第2部分33bは、アノード凝縮水タンク33cとアノードガス供給経路31とを接続している部分である。第1部分33aを通じて、燃料電池20のアノード21からアノード凝縮水タンク33cにアノードオフガスが導かれる。アノードオフガスに含まれた凝縮水がアノード凝縮水タンク33cに貯留される。アノードオフガスは、第2部分33bを通じて、アノード凝縮水タンク33cからアノードガス供給経路31に導かれる。
カソードガス供給経路41は、カソード22に酸化剤ガスを供給するための経路である。酸化剤ガスは、典型的には、空気である。カソードガス供給経路41は、筐体10の外部に延びていてもよいし、筐体10の内部に位置する開口部を有していてもよい。前者によれば、筐体10の外部からカソードガス供給経路41に空気が取り込まれ、後者によれば、筐体10の内部からカソードガス供給経路41に空気が取り込まれる。カソードガス供給経路41には、ブロワ、ファンなどの他の機器が設けられていてもよい。
カソードオフガス経路42は、カソード22から排出されたカソードオフガスを燃料電池20の外部に排出するための経路である。カソードオフガスは、発電に使用されなかった空気である。本実施の形態において、カソードオフガス経路42は、カソード出口と後述するオフガス混合器50とを接続している。カソードオフガス経路42を通じて、燃料電池20のカソード22からオフガス混合器50にカソードオフガスが導かれる。
また、燃料電池システム100は、パージ経路52、オフガス混合器50、ガス合流部53及び可燃ガス濃度検知器54を備えている。
パージ経路52は、循環経路33から筐体10の内部に水素含有ガスをパージするための経路である。パージ経路52は、循環経路33に接続された一端を有し、筐体10の内部の所定の合流位置まで延びている。言い換えれば、パージ経路52は、循環経路33(詳細には、第2部分33b)から分岐している。パージ経路52にはパージ弁35が配置されている。パージ弁35は、典型的には、開閉弁である。パージ弁35の動作は、後述の制御器62により制御される。本実施の形態において、パージ経路52は、第1部分52a及び第2部分52bを含む。第1部分52aは、循環経路33とオフガス混合器50とを接続している部分である。第2部分52bは、オフガス混合器50に接続されているとともに、所定の合流位置まで延びている部分である。所定の合流位置は、ガス合流部53が設けられている位置である。パージ弁35は、第1部分52aに配置されている。
オフガス混合器50は、カソードオフガス経路42とパージ経路52とを連通させている。オフガス混合器50の役割は、カソードオフガス経路42の中の酸化剤ガス(カソードオフガス)とパージ経路52の中の水素含有ガス(パージガス)とを混合させることである。これにより、パージガス中の水素濃度(水素ガスの濃度)を効率的に下げることができる。パージ経路52の第2部分52bを通じてカソードオフガスとパージガスとの混合ガスがガス合流部53に送られる。
オフガス混合器50において、カソードオフガスとパージガスとが混合され、混合ガスから凝縮水が分離される。つまり、オフガス混合器50は、気液分離器の役割も担っている。混合ガスから水分が除去されるので、結露による可燃ガス濃度検知器54の劣化をより効果的に抑制することができる。
オフガス混合器50には、凝縮水経路43の一端が接続されている。凝縮水経路43の他端は、カソード凝縮水タンク44に接続されている。オフガス混合器50で回収された凝縮水は、凝縮水経路43を通じて、オフガス混合器50からカソード凝縮水タンク44に導かれる。カソードオフガスに含まれた凝縮水がカソード凝縮水タンク44に貯留される。
ガス合流部53は、筐体10の内部に設けられた部分であって、パージ経路52を通じて循環経路33から排出されたパージガスを所定の合流位置において希釈ガスに合流させるための部分である。希釈ガスは空気である。希釈されたパージガスは、ガス合流部53から排出口12に向かって進み、排出口12を通じて、筐体10の外部に排出される。本実施の形態において、ガス合流部53は、筐体10の上部に配置されている。詳細には、ガス合流部53は、燃料電池20の上方に位置している。
可燃ガス濃度検知器54は、希釈されたパージガス中の水素ガス濃度を検出する。可燃ガス濃度検知器54は、典型的には、半導体式の水素ガスセンサである。
次に、ガス合流部53とその周辺の構造について説明する。図2には、希釈ガスとしての空気G1の流れ、パージガスG2の流れ、及び、空気で希釈されたパージガスG3の流れがそれぞれ矢印で示されている。すなわち、排気経路65において希釈ガスとしての空気G1の流れとパージガスG2の流れが合流し、空気で希釈されたパージガスG3の流れとして排出口12から筐体10の外部に排出される。
燃料電池システム100は、さらに、排気ファン55を備えている。排気ファン55は、排出口12に面する位置に配置されている。排気ファン55は、筐体10の内部に配置されている。排気ファン55を作動させると排出経路65中を排出口12に向かって流通する希釈ガスならびに混合ガスの流れの方向が一定の方向に定まる。そのため、単一の可燃ガス濃度検知器54で水素ガスの濃度を確実に測定することが可能になる。その結果、燃料電池システム100の安全性を損なうことなく、燃料電池システム100の製造コストを下げることができる。
図2(A)では、可燃ガス濃度検知器54は、所定の合流位置57を基準として、空気の流れ方向の下流側に配置されている。このような位置関係によれば、大気中に排出される希釈されたパージガス中に含まれる可燃ガスの濃度を確実に検知することができる。特に所定の合流位置57との相対的な位置関係に基づき、可燃ガスの濃度の検知精度が高くなる位置に可燃ガス濃度検知器54を設置することができる。なお、可燃ガス濃度検知器54の配置方法はこれに限定されない。
図2(B)では、可燃ガス濃度検知器54は、所定の合流位置57を基準として、空気の流れ方向の上流側に配置されている。言い換えれば、可燃ガス濃度検知器54から排出口12までの空気の流路上に所定の合流位置57がある。水素ガスの拡散速度は非常に速いので、空気の流れ方向の上流側に可燃ガス濃度検知器54が配置されていたとしても、水素ガスの濃度を検出することができる。このような位置関係によれば、可燃ガス濃度検知器54が高温多湿のパージガスに直接晒されることを確実に防ぐことができる。
また、可燃ガス濃度検知器54は、所定の合流位置57に対して所定の距離だけ離れた位置に設置されている。ここで、所定の距離は可燃ガス濃度検知器54の検出範囲に合わせ適宜設定すればよい。なお、本明細書において「距離」の語句は、最短距離を意味する。
また、図2に示すように、ガス合流部53は、所定の合流位置57を囲っている隔壁53kを設けてもよい。この場合、隔壁53kによって囲まれた空間の一部又は全部が所定の合流位置57となる。隔壁53kによれば、パージ経路52から合流位置57に向かって排出されたパージガスの拡散を効果的に制御することができる。したがって、空気で希釈されたパージガス中の水素ガスの濃度を正確に検出するために、可燃ガス濃度検知器54、ガス合流部53及び排出口12の位置関係を比較的容易に定めることができる。
本実施の形態において、図2に示すように可燃ガス濃度検知器54は、風洞の外に配置されている。つまり、可燃ガス濃度検知器54は、隔壁53kによって囲まれた空間の外に配置されている。
隔壁53kは、例えば、両端が開口している筒の形状を有している。つまり、隔壁53kは、一端53p及び他端53qが開口している風洞を構成している。風洞の一端53pと風洞の他端53qとの間において、隔壁53kにパージ経路52が接続されている。一端53p及び他端53qは、それぞれ、ガス合流部53の入口53p及び出口53qでもある。このような構造によれば、パージガスの拡散をより効果的に制御することができる。本実施の形態では、排気ファン55の中心と可燃ガス濃度検知器54とを結ぶ直線が隔壁53kによって形成された風洞の中を通っている。このような構造によれば、空気で希釈されたパージガスが速やかに排出口12に導かれて筐体10の外部に排出される。
パージ経路52は、所定の合流位置57に向かって開口している開口部52pを含む。可燃ガス濃度検知器54から排出口12への空気の流路上にパージ経路52の開口部52pが存在している。このような構造によれば、パージガスを空気で確実に希釈することができるとともに、希釈されたパージガスを確実に排出口12に導くことができる。
特に図2(B)において、可燃ガス濃度検知器54は、パージ経路52の開口部52pを基準として、ガス合流部53の入口53p(風洞の一端53p)と同じ側に配置されている。可燃ガス濃度検知器54からガス合流部53の入口53pまでの距離は、可燃ガス濃度検知器54からパージ経路52の開口部52pまでの距離よりも短い。このような位置関係によれば、可燃ガス濃度検知器54が高温多湿のパージガスに直接晒されることを確実に防ぐことができる。また、可燃ガス濃度検知器54は、風洞の一端53p(ガス合流部53の入口53p)に面する位置に配置されている。このような位置に可燃ガス濃度検知器54が配置されていると、パージガスに含まれた水分が可燃ガス濃度検知器54に到達することを確実に防ぎつつ、空気で希釈されたパージガス中の水素ガスの濃度を検出することができる。
また、所定の合流位置57から排出口12までの距離は、可燃ガス濃度検知器54から排出口12までの距離よりも短い。このような位置関係によれば、パージガスに含まれた水分(水蒸気)が可燃ガス濃度検知器54に到達することを極力防ぐことができる。水蒸気と比較して、水素ガスの拡散速度は非常に速いので、空気の流れ方向の上流側に可燃ガス濃度検知器54が配置されていたとしても、水素ガスの濃度を検出することができる。上記の各距離は、可燃ガス濃度検知器54で水素ガスの濃度を確実に検出でき、かつ、希釈されたパージガスを効率的に筐体10の外部に排出できるように定められる。
もちろん、可燃ガス濃度検知器54は、風洞の中に配置されていてもよい。この場合、空気で希釈されたパージガス中の水素ガスの濃度をより正確に検出することができる。
本実施の形態の燃料電池システム100において、水素含有ガスは、アノードガス供給経路31を通り、燃料供給源から燃料電池20のアノード21に供給される。空気は、筐体10の外部から空気ポンプ(図示省略)でカソードガス供給経路41に導入される。空気は、カソードガス供給経路41を通り、燃料電池20のカソード22に供給される。燃料電池20において、水素含有ガスと空気とを用いて電力が生成される。
発電に使用されなかったアノードオフガスは多湿状態である。そのため、アノードオフガスは、循環経路33の第1部分33aを通じて、燃料電池20のアノード21からアノード凝縮水タンク33cに送られる。アノード凝縮水タンク33cにおいて、アノードオフガスから凝縮水が除去される。アノードオフガスは、循環経路33の第2部分33bを通じて、アノード凝縮水タンク33cからアノードガス供給経路31に戻され、燃料電池20において発電のために再利用される。
発電に使用されなかったカソードオフガスも多湿状態である。カソードオフガスは、カソードオフガス経路42を通じてオフガス混合器50に送られ、オフガス混合器50においてパージガスに混合され、ガス合流部53に導かれる。つまり、カソードオフガスは、パージガスの希釈ガスとして使用される。カソードオフガスに含まれた凝縮水は、オフガス混合器50に含まれる気液分離器において、ガス成分から分離され、凝縮水経路43を通じて、カソード凝縮水タンク44に送られる。
ガス合流部53では、排気ファン55の働きにより、筐体10の内部の空気が可燃ガス濃度検知器54を通り、ガス合流部53に引き込まれる。パージ経路52から放出されたパージガスは、ガス合流部53の合流位置57において、空気によってさらに希釈される。希釈されたパージガスは、ガス合流部53の外に流れ、排出口12を通じて筐体10の外部に排出される。
水素ガスの拡散速度は空気の拡散速度のよりも速い。そのため、図2(B)の場合のように、合流位置57を基準として、可燃ガス濃度検知器54が空気の流れ方向の上流側に存在していたとしても、可燃ガス濃度検知器54に水素ガスが到達しうる。これにより、可燃ガス濃度検知器54は、希釈されたパージガス中の水素ガスを検出しうる。水素ガスが到達しうる範囲、及び、水素ガスの到達濃度は、空気の流速、隔壁53kによって囲まれた空間の広さなどに応じて決まる。そのため、空気の流量及び隔壁53kによる風洞の断面積は、可燃ガス濃度検知器54に水素ガスが到達するように適切に設計されている。
本実施の形態では、回路筐体60を流通して昇温した空気を、連通口66から筐体10内に排出し、排出経路を流れる希釈ガスとして合流させて空気G1の流れを形成している。このような構成とすることで、排出経路を流れる空気G1に回路筐体を流通し加熱された低い相対湿度の空気を合流させることができる。これにより、パージ経路から排出された高温多湿のパージガスの相対湿度をより一層低下させることができるので、可燃ガス濃度検知器54の上に結露が生じることを防止できる。
燃料電池システム100では、カソードオフガスを筐体10内に排出する構成になっているが、カソードオフガス中には水素と酸素が反応して生成した水が含まれている。そのため、筐体10内の空気のみで希釈ガスとしての空気G1の流れを形成した場合に比べ、筐体10の外部から回路筐体60に取り込んだ空気を、希釈ガスとして合流させて空気G1の流れを形成した方が、可燃ガス濃度検知器54の上に結露が生じることを効果的に防止できる。
そのため、可燃ガス濃度検知器54の測定誤差も縮小する。その結果、燃料電池システム100の安全性及び信頼性を長期間にわたって確保することができる。
なお、筐体10の内部にシェードを設けることで、排気経路65内の流れが筐体10内部の換気流れにより乱されることを抑制することができる。
また、燃料電池システム100は、制御器62を備えている。制御器62は、例えば、入出力回路、演算回路、記憶装置などを含むDSP(Digital Signal Processor)である。制御器62には、燃料電池システム100を適切に運転するためのプログラムが格納されている。本実施の形態において、制御器62は、筐体10の上部に配置されている。例えば制御器62は、電力変換回路基板61と一緒に回路筐体60内に設置してもよい。
次に、パージ弁35の制御について説明する。
燃料電池20において、アノード21に水素含有ガスが供給され、カソード22に空気が供給され、電気化学反応によって電力が生成される。燃料電池システム100の運転中において、循環経路33を活用したアノードオフガスのリサイクルを行うと、時間の経過にともなってアノードガス供給経路31の水素含有ガス中の不純物の濃度が上昇する。その結果、燃料電池20の出力電圧が時間の経過とともに低下する。
図3のグラフBに示すように、アノードオフガスのパージを全く実施しない場合、燃料電池20の出力電圧は、ある時点から急激に低下する。他方、所定の条件が成立した場合にパージ弁35を開き、循環経路33からパージ経路52に水素含有ガスを流して窒素ガスなどの不純物を排除すれば、アノード21に供給される水素含有ガス中の水素ガスの濃度が上がる。その結果、図3のグラフAに示すように、燃料電池20の出力電圧を回復させることができる。上記の所定の条件は、例えば、パージ弁35を閉じたまま燃料電池システム100の運転を所定時間にわたって連続運転したことである。言い換えれば、制御器62は、燃料電池20で発電を行なっている期間において、所定のタイミングでパージ弁を開くように制御する。パージ弁35は、所定時間(例えば、30分間)が経過するたびに開放される。このような制御によれば、燃料電池20の出力電圧を常に高い状態に維持することができる。図3のグラフAは、時間t1,t2及びt3のタイミングでパージ弁35を開く制御が行われた場合の電圧の変化を示している。燃料電池20の電圧は、閾値電圧Vthを常に上回っている。
次に、図4を参照しつつ、燃料電池システム100の運転の一例を説明する。図4のフローチャートは、制御器62において実行される処理を示している。制御器62は、発電開始から発電終了まで以下の処理を実行する。燃料電池システム100は、燃料電池20のアノード21に供給された水素含有ガスと燃料電池20のカソード22に供給された酸化剤ガスとを電気化学的に反応させることによって電力を生成する。
ステップS101において、燃料電池システム100の発電停止指示の有無を確認し、発電を継続すべきかどうか判断する。発電停止指示があれば、燃料電池システム100の運転を停止する(ステップS112)。発電を継続すべき場合には、燃料電池20の発電電力を測定する(ステップS102)。そして、測定された発電電力が所定値以下かどうか判断する(ステップS103)。本実施の形態では、制御器62から指示された発電電力の90%が「所定値」である。測定された発電電力が所定値よりも大きい場合、ステップS101に戻る。測定された発電電力が所定値以下である場合、循環経路33からパージ経路52にアノードオフガスをパージする(ステップS104)。具体的には、パージ弁35を開く。循環経路33からパージ経路52に導かれたガスであるパージガスは、パージ経路52からガス合流部53に排出される。ガス合流部53において、パージガスは、空気によって希釈される。そして、空気によって希釈されたパージガス中の水素ガスの濃度を可燃ガス濃度検知器54によって検出する(ステップS105)。
なお、「発電電力」に代えて、図3を参照して説明したように、「電圧」を測定し、測定された電圧と所定の閾値電圧(所定値)との比較結果に応じて、パージ弁35の制御を行なってもよい。さらに、図3を参照して説明したように、所定時間おきにパージ弁35を開く制御を行なってもよい。
次に、検出された水素ガスの濃度が基準値未満かどうか判断する(ステップS106)。本実施の形態では、「基準値」は、2%(体積%)である。希釈されたパージガス中の水素ガスの濃度が2%以上である場合、排気ファン55の風量を増やし、空気によるパージガスの希釈を促進する(ステップS107)。具体的には、排気ファン55の回転数を上げて空気の流量を増やす。次に、排気ファン55の風量を最初に増やした時点からの経過時間を計測する(ステップS108)。言い換えれば、空気の流量を増加させた時点から現在までの経過時間を計測する。経過時間は、希釈されたパージガス中の水素ガスの濃度が基準値を下回るまでの時間でありうる。
次に、経過時間が閾値時間(例えば1分間)以下かどうか判断する(ステップS109)。経過時間が閾値時間を越えた場合、燃料電池システム100の運転を停止する(ステップS112)。つまり、水素ガスの濃度が2%以上の状態が1分間を超えて継続した場合、燃料電池システム100の運転を停止して発電を停止する。経過時間が閾値時間以下の場合、再度、空気で希釈されたパージガス中の水素ガスの濃度を検出し(ステップS110)、水素ガスの濃度が2%未満かどうか判断する(ステップS111)。水素ガスの濃度が2%以上の場合、ステップS107に戻り、水素ガスの濃度が2%未満に低下するまで、排気ファン55の風量を維持する(排気ファン55の回転数を維持する)。あるいは、排気ファン55の風量を徐々に増やしてもよい。言い換えれば、排気ファン55の回転数を徐々に増やしてもよい。
ステップS106において水素ガスの濃度が2%未満である場合、及び、ステップS111において水素ガスの濃度が2%未満である場合、ステップS101に戻る。各ステップの処理を完了したのち、待機時間を設けずに瞬時に次のステップの処理に移行してもよい。
図4のフローチャートに示す各処理を実行すれば、希釈されたパージガス中の水素ガスの濃度が可燃限界(例えば、4%)に達することを防止できる。また、パージガス中の水素ガスの濃度が基準値以上である状態が閾値時間を越えて継続することを回避できる。そのため、燃料電池システム100を安全に運転することができる。
ステップS104において開放されたパージ弁35は、所定時間後(例えば、2分間経過後)に閉じられる。ステップS105の処理によれば、希釈されたパージガス中の水素ガスの濃度がパージ弁35の開放中に検出される。つまり、制御器62は、パージ弁35を開いた時点から所定時間(2分間)が経過するまでの期間において可燃ガス濃度検知器54の出力を監視する。そして、可燃ガス濃度検知器54の出力が閾値を越えた場合、燃料電池システム100の状態又は燃料電池システム100の異常を報知するための電気的処理を実行する。あるいは、制御器62は、可燃ガス濃度検知器54の出力が閾値を越えた場合、燃料電池システム100の運転を停止させる。このようにすれば、燃料電池システム100をより安全に運転することができる。「可燃ガス濃度検知器54の出力が閾値を越えた場合」とは、可燃ガス濃度検知器54の出力が可燃限界又はそれに近い濃度を示した場合を意味する。
ステップS112において、燃料電池システム100の運転を停止することに代えて、燃料電池システム100の状態又は燃料電池システム100の異常を報知するための電気的処理を実行してもよい。例えば、燃料電池システム100の発電状態、水素ガスの濃度の検出値、水素ガスの濃度が2%を越えたことなどを報知するための電気的処理を実行する。これらの情報は、制御器62に接続されたモニタに表示されてもよいし、インターネット等の通信網を介してユーザ又は管理者の端末に送信されて表示されてもよい。
本発明は、燃料電池システムに有用である。
10 筐体
12 排出口
20 燃料電池
31 アノードガス供給経路
33 循環経路
35 パージ弁
42 カソードオフガス経路
50 オフガス混合器
52 パージ経路
52p 開口部
53 ガス合流部
53k 隔壁
54 可燃ガス濃度検知器
55 排気ファン
57 合流位置
60 回路筐体
61 電力変換回路基板
62 制御器
63 吸気口
64 吸気ファン
66 連通口
100 燃料電池システム

Claims (9)

  1. アノード入口及びアノード出口を有する燃料電池と、
    前記アノード入口に接続されたアノードガス供給経路と、
    前記アノード出口に接続された一端、及び、前記アノードガス供給経路に接続された他端を有する循環経路と、
    前記循環経路に接続された一端を有し、所定の合流位置まで延びているパージ経路と、
    前記燃料電池で発電した電力を変換する電力変換回路と、
    前記燃料電池、前記アノードガス供給経路、前記循環経路、前記パージ経路、及び、前記電力変換回路を収納している筐体と、
    前記筐体内に設けられ、内部に前記電力変換回路が配置される回路筐体と、
    前記筐体内に設けられ、前記パージ経路を通じて前記循環経路から排出された水素含有ガスを前記所定の合流位置において希釈ガスに合流させるガス合流部と、
    前記ガス合流部にて合流した前記水素含有ガスと前記希釈ガスとの混合ガスを前記筐体の外部に排出するための排出経路と、
    前記排出経路中において、前記ガス合流部に対して所定の距離だけ離れた位置に設置され、前記混合ガス中に含まれる可燃ガスの濃度を検知する可燃ガス濃度検知器と、を備え、
    前記回路筐体には、前記筐体の外部から空気を取り込む吸気口が設けられ、
    前記吸気口から取り込まれた空気は前記回路筐体内を流通し、前記回路筐体に設けられた連通口から前記希釈ガスの一部として前記排出経路に合流するように構成されている、燃料電池システム。
  2. 前記吸気口に設けられた吸気ファンを有する、請求項1記載の燃料電池システム。
  3. 前記排出経路中に設けられた排気ファンを有する、請求項1または請求項2に記載の燃料電池システム。
  4. 前記燃料電池は、カソード出口を有し、
    前記燃料電池システムは、
    前記カソード出口に接続されたカソードオフガス経路と、
    前記カソードオフガス経路と前記パージ経路とを連通させて前記カソードオフガス経路の中の酸化剤ガスと前記パージ経路の中の前記水素含有ガスとを混合させるオフガス混合器と、を備えている、請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の燃料電池システム。
  5. 前記オフガス混合器は、気液分離器を含む、請求項4記載の燃料電池システム。
  6. 前記排出経路の排出口と前記回路筐体の吸気口は、前記筐体の異なる壁面に形成されている、請求項1乃至請求項5のいずれか1項に記載の燃料電池システム。
  7. 前記パージ経路に配置されたパージ弁と、
    前記パージ弁の開閉を制御する制御器と、を備えた請求項1乃至請求項6のいずれか1項に記載の燃料電池システム。
  8. 前記制御器は、前記燃料電池で発電を行っている期間において、所定のタイミングで前記パージ弁を開くように制御する、請求項7記載の燃料電池システム。
  9. 前記制御器は、前記パージ弁が開いた時点から所定時間が経過するまでの期間において前記可燃ガス濃度検知器の出力を監視し、
    前記可燃ガス濃度検知器の前記出力が閾値を越えた場合、前記燃料電池システムの状態もしくは燃料電池システムの異常を報知するための電気的処理を実行する、または、前記燃料電池システムを停止させる、請求項8記載の燃料電池システム。
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