JP2020046467A - 現像ローラ及びその製造方法 - Google Patents
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Abstract
Description
本発明の現像ローラ1は、軸体2と、軸体2の外表面に設けられる弾性層3と、弾性層3より外側に設けられるコート層4と、を備える。本発明の現像ローラ1は、好ましくは、画像形成装置の現像ローラとして用いられるものであるが、そのような用途に限定されるものではない。
軸体2は、好ましくは、導電性を有する、従来公知の現像ローラに用いられる軸体を用いることができる。軸体2は、例えば、鉄、アルミニウム、ステンレス鋼、及び真鍮からなる群より選択される少なくとも1種の金属で構成されていることが好ましい。なお、このような軸体2は、一般に、「芯金」の名称でも知られている。
弾性層3は、シリコーンゴムを含むゴム材料から構成される。弾性層3がシリコーンゴムを含むことで、圧縮永久歪みを低減することができるとともに、低温環境下における柔軟性に優れるという効果が得られる。
上記のゴム組成物は、架橋によりシリコーンゴムを構成するゴム成分を含有することが好ましい。このようなゴム成分としては、例えば、オルガノポリシロキサン等のシリコーン生ゴムが挙げられる。
RnSiO(4−n)/2
[Rは、置換されていてもよい一価の炭化水素基を示す。炭化水素基の炭素数は、1以上12以下が好ましく、1以上8以下がより好ましい。複数のRは同一でも異なっていてもよい。nは1.95以上2.05以下の数を示す。]
コート層4は、現像ローラ1の最表面に設けられ、弾性層3を被覆するものである。現像ローラ1における現像剤漏れの発生を防止するためには、少なくとも、コート層4の構造及び特性を調整する必要がある。
図2(a)は本発明の現像ローラ1に係る現像装置の一例を示した図面であり、図2(b)は、図2(a)の点線で囲った領域Xにおける軸線方向に平行な断面図を拡大した図である。本発明においては、図2(a)及び図2(b)に示すように、コート層4は、中央コート層4Bと、中央コート層4Bに隣接して、軸線方向の両端部に設けられる端部下塗りコート層4Aと、少なくとも端部下塗りコート層4Aを被覆する端部コート層4Cと、を有する。さらに、端部下塗りコート層4Aは、中央コート層4Bとの境界部において、その厚みが漸減しており、境界部において、中央コート層4Bが、厚みの漸減する端部下塗りコート層4Aの上層に積層されるとともに、中央コート層4Bの一部が端部コート層4Cで覆われている。
端部下塗りコート層4Aは、下記のパラメータ上の特性を有することが好ましく、下記の、樹脂混合物を塗布して硬化することにより形成することができる。なお、端部下塗りコート層4Aの、上記の境界部を除く領域における厚みは、10μm以上35μm以下であることが好ましく、15μm以上30μm以下であることがより好ましく、17μm以上27μm以下であることが更に好ましい。端部下塗りコート層4Aの、上記の境界部を除く領域における厚みを、上記の範囲にすることにより、後述する破断伸び率、引張弾性率及びMD−1硬度を適切な範囲に調整することができる。
端部下塗りコート層4Aの破断伸び率は200%以上600%以下であることが好ましい。このように、端部下塗りコート層4Aの破断伸び率を上記の範囲に調整することにより、端部下塗りコート層4Aに適度な柔軟性を付与し、現像ローラ1の両端部からの現像剤漏れを良好に抑制することができる。破断伸び率は、端部下塗りコート層4Aから切り出されたJIS K6891に規定のダンベル状3号試験片(JIS K6251に準じる。ただし、ダンベル状3号試験片はその長手方向が端部下塗りコート層4Aの軸線方向すなわち長手方向に沿うように切り出す。)を用いてJIS K 6891に基づいて、引張速度200mm/min、測定温度25±2℃の条件の下で測定される値である。なお、破断伸び率は軸線方向における破断伸び率である。また、端部下塗りコート層4Aの破断伸び率は、250%以上550%以下であることがより好ましく、300%以上500%以下であることが更に好ましい。
端部下塗りコート層4Aの引張弾性率が、1N/mm2以上12N/mm2以下であることが好ましい。端部下塗りコート層4Aの引張弾性率を上記の範囲に調整することにより、端部下塗りコート層4Aに適度な柔軟性を付与し、現像ローラ1の両端部からの現像剤漏れを良好に抑制することができる。引張弾性率は、JIS K7127−1999に準拠し、タイプ1B試験片を使用し、温度23℃、引張速度50mm/分の条件で測定した値である。また、端部下塗りコート層4Aの引張弾性率は、2N/mm2以上11N/mm2以下であることがより好ましく、3N/mm2以上10N/mm2以下であることが更に好ましい。
端部下塗りコート層4AのMD−1硬度が36以上50以下であることが好ましい。端部下塗りコート層4AのMD−1硬度を上記の範囲に調整することにより、端部下塗りコート層4Aに適度な柔軟性を付与し、現像ローラ1の両端部からの現像剤漏れを良好に抑制することができる。MD−1硬度の測定には、MD−1硬度計(高分子計器(株)製、「マイクロゴム硬度計MD−1硬度型」)を用いる。ロール表面にMD−1硬度計の押針を押し当て、ピークホールドモード、ホールド時間は1秒で読み取った値を、MD−1硬度とする。なお、MD−1硬度計は、原理的にはJISK6253に記載のタイプAデュロメータに準じたものである。端部下塗りコート層4AのMD−1硬度は、樹脂粒子の含有量、端部下塗りコート層4Aの厚さ、樹脂の種類等によって、所定の範囲に設定できる。また、端部下塗りコート層4AのMD−1硬度は、37以上49以下であることがより好ましく、38以上48以下であることが更に好ましい。
端部下塗りコート層4Aを形成する樹脂組成物は、樹脂を形成する前駆体である樹脂調製成分と樹脂粒子を含有し、所望により、導電性付与剤又は各種添加剤等を含有していてもよい。
樹脂としては、特に限定されないが、ウレタン樹脂が好ましい。ウレタン樹脂の調製成分(ウレタン樹脂調製成分)は、ウレタン樹脂を形成できるものであればよく、ポリオールとポリイソシアネートとの混合物、又は、ポリオールとポリイソシアネートとを反応して得られるプレポリマーが挙げられる。
導電性付与剤としては、上記した弾性層3に用いる導電性付与剤を用いることができる。導電性付与剤を含有する場合、樹脂組成物中の、導電性付与剤の含有量は、ウレタン樹脂調製成分100質量部に対して、1質量部以上5質量部以下であることが好ましく、1.5質量部以上4.5質量部以下であることがより好ましく、2質量部以上4質量部以下であることが更に好ましい。
端部下塗りコート層4Aに用いる樹脂粒子としては、例えば、ウレタン樹脂粒子、アクリル樹脂粒子、ナイロン樹脂粒子等であってよく、これらは1種を単独で又は2種以上を組み合せて用いてよいが、特に、端部下塗りコート層4Aの粗さを調整しやすい、ウレタン樹脂粒子を用いることが好ましい。樹脂組成物中の、樹脂粒子の含有量は、ウレタン樹脂調製成分100質量部に対して、28質量部以上42質量部以下であることが好ましく、30質量部以上40質量部以下であることがより好ましく、32質量部以上38質量部以下であることが更に好ましい。
端部下塗りコート層4Aに含まれる樹脂粒子のガラス転移点が−50℃以上0℃以下であることが好ましい。端部下塗りコート層4Aに含まれる樹脂粒子のガラス転移点を上記の範囲に調整することにより、端部下塗りコート層4Aに適度な柔軟性を付与し、現像ローラ1の両端部からの現像剤漏れを良好に抑制することができる。ガラス転移点は、示差走査熱量計「DSC8230L」(リガク社製)を用い、JIS K 7121によって測定できる。端部下塗りコート層4Aに含まれる樹脂粒子のガラス転移点は、−45℃以上−5℃以下であることがより好ましく、−40℃以上−10℃以下であることが更に好ましい。
中央コート層4Bは、下記のパラメータ上の特性を有することが好ましく、下記の、樹脂混合物を塗布して硬化することにより形成することができる。なお、中央コート層4Bの、上記の境界部を除く領域における厚みは、10μm以上35μm以下であることが好ましく、15μm以上30μm以下であることがより好ましく、17μm以上27μm以下であることが更に好ましい。中央コート層4Bの、上記の境界部を除く領域における厚みを、上記の範囲にすることにより、後述する破断伸び率、引張弾性率及びMD−1硬度を適切な範囲に調整することができる。
中央コート層4Bの破断伸び率が、50%以上400%以下であることが好ましい。このように、中央コート層4Bの破断伸び率を上記の範囲に調整することにより、現像剤へのダメージを軽減することができるとともに、現像装置に用いられる現像剤規制部材11への現像剤に含まれるシリカの付着を防ぐことにより、印刷時に所望量の現像剤が記録体に定着されない筋状の空白部(以下、縦筋とも称する)が発生することを実質的に抑えることができる。なお、中央コート層4Bの破断伸び率の測定は、上記した端部下塗りコート層4Aの破断伸び率の測定方法を用いることができる。また、中央コート層4Bの破断伸び率は、100%以上300%以下であることがより好ましく、150%以上250%以下であることが更に好ましい。
中央コート層4Bの引張弾性率が、5N/mm2以上30N/mm2以下であることが好ましい。中央コート層4Bの破断伸び率を上記の範囲に調整することにより、現像剤へのダメージを軽減することができるとともに、現像装置に用いられる現像剤規制部材11への現像剤に含まれるシリカの付着を防ぐことにより、印刷時に縦筋が発生することを実質的に抑えることができる。なお、中央コート層4Bの引張弾性率の測定は、上記した端部下塗りコート層4Aの引張弾性率の測定方法を用いることができる。また、中央コート層4Bの引張弾性率は、8N/mm2以上27N/mm2以下であることがより好ましく、10N/mm2以上25N/mm2以下であることが更に好ましい。
中央コート層4BのMD−1硬度が50以上60以下であることが好ましい。中央コート層4BのMD−1硬度を上記の範囲に調整することにより、現像剤へのダメージを軽減することができるとともに、現像装置に用いられる現像剤規制部材11への現像剤に含まれるシリカの付着を防ぐことにより、印刷時に縦筋が発生することを実質的に抑えることができる。
中央コート層4Bを形成する樹脂組成物は、樹脂を形成する前駆体である樹脂調製成分と樹脂粒子を含有し、所望により、導電性付与剤又は各種添加剤等を含有していてもよい。なお、各種添加剤については、端部下塗りコート層4Aで用いるものと同様である。
樹脂としては、上記した端部下塗りコート層4Aと同様の成分を用いることができるが、ポリオールとしては、2官能ポリオールのみでなく、多官能ポリオールを併用することが好ましい。2官能ポリオールと多官能ポリオールを併用することにより、適切な破断伸び率を有する中央コート層4Bを形成することができ、現像剤へのダメージを軽減することができるとともに、現像装置に用いられる現像剤規制部材11への現像剤に含まれるシリカの付着を防ぐことにより、印刷時に縦筋が発生することを実質的に抑えることができる。また、ポリイソシアネートとしては、端部下塗りコート層4Aと同様にアダクト型のポリイソシアネートを用いることが好ましい。ウレタン樹脂調製成分を調製する際の、ポリイソシアネートは、ポリオール100質量部に対して、14質量部以上21質量部以下であることが好ましい。
導電性付与剤としては、上記した弾性層3に用いる導電性付与剤を用いることができる。導電性付与剤を含有する場合、樹脂組成物中の、導電性付与剤の含有量は、ウレタン樹脂調製成分100質量部に対して、1質量部以上4質量部以下であることが好ましく、1.5質量部以上3.5質量部以下であることがより好ましく、2質量部以上3質量部以下であることが更に好ましい。
中央コート層4Bに用いる樹脂粒子は、上記した端部下塗りコート層4Aと同様の樹脂粒子も用いることができるが、樹脂粒子の平均粒子径は、1μm以上15μm以下であることが好ましい。中央コート層4Bに含まれる樹脂粒子の平均粒子径を上記の範囲に調整することにより、粗さを適度なものとし、上記の破断伸び率、引張弾性率、MD−1硬度を適切にすることができ、現像剤漏れを良好に抑制することができる。また、中央コート層4Bに含まれる樹脂粒子の平均粒子径は、2μm以上14μm以下であることがより好ましく、3μm以上13μm以下であることが更に好ましい。また、樹脂組成物中の、樹脂粒子の含有量は、ウレタン樹脂調製成分100質量部に対して、35質量部以上49質量部以下であることが好ましく、37質量部以上47質量部以下であることがより好ましく、39質量部以上45質量部以下であることが更に好ましい。
また、中央コート層4Bに含まれる樹脂粒子のガラス転移点が0℃以上60℃以下であることが好ましく、10℃以上50℃以下であることがより好ましく、20℃以上40℃以下であることが更に好ましい。中央コート層4Bに含まれる樹脂粒子のガラス転移点を上記の範囲に調整することにより、中央コート層4Bに現像剤へのダメージを軽減することができるとともに、現像装置に用いられる現像剤規制部材11への現像剤に含まれるシリカの付着を防ぐことにより、印刷時に所望量の現像剤が記録体に定着されない筋状の空白部が発生することを実質的に抑えることができる。
端部コート層4Cは、下記の、樹脂混合物を塗布して硬化することにより形成することができる。なお、端部コート層4Cの、上記の境界部を除く領域における厚みは、5.0μm以下であることが好ましく、4.5μm以下であることがより好ましく、4.0μm以下であることが更に好ましい。端部コート層4Cの、上記の境界部を除く領域における厚みを、上記の範囲にすることにより、端部下塗りコート層4Aの上記の特性を活かしつつ、現像剤シール部材10からの現像剤漏れを適切に防止することができる。
端部コート層4Cを形成する樹脂組成物は、樹脂成分の他に、導電性付与剤又は各種添加剤等を含有していてもよい。なお、端部コート層4Cにおいては、表面の平滑さを向上させるために、端部下塗りコート層4Aや中央コート層4Bに用いる、樹脂粒子を含有しないことが好ましい。なお、各種添加剤については、端部下塗りコート層4Aと同様のものを用いることができ、特に限定されないが、シリコーンレジンを有することが好ましい。
樹脂としては、フッ素樹脂を用いる。フッ素樹脂は特に限定されず、通常用いられるフッ素樹脂、例えば、PTFE(ポリテトラフルオロエチレン)、PFA(テトラフルオロエチレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体)、FEP(テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン樹脂)、PVDF(ポリフッ化ビニリデン樹脂)、PVF(ポリフッ化ビニル)等が挙げられる。樹脂としてフッ素樹脂を用いることにより、耐久性が高いことに加えて、フッ素樹脂の小さな摩擦力及び高い滑り性によって現像剤の物理的吸着量を低減できるうえ、現像剤の静電吸着量を増大できるので、現像装置外で脱離する現像剤を少なくすることができ、さらに、現像剤を均一に帯電させて静電的に強固に吸着保持することができ、現像剤漏れを良好に抑制することができる。なお、端部コート層4Cの形成に際して、硬化剤として、ポリイソシアネートを用いてもよい。
導電性付与剤としては、上記した弾性層3に用いる導電性付与剤を用いることができる。導電性付与剤を含有する場合、樹脂組成物中の、導電性付与剤の含有量は、ウレタン樹脂調製成分100質量部に対して、2質量部以上7質量部以下であることが好ましく、2.5質量部以上6.5質量部以下であることがより好ましく、3質量部以上6質量部以下であることが更に好ましい。
現像ローラ1の製造方法は、軸体2の外周面上に弾性層3を形成する第一の工程と、弾性層3の外側に設けられた、コート層4を形成する第二の工程と、を備える。
快削鋼SUM23で構成されている軸体(直径8mm、長さ282mm)の表面にシリコーン系プライマーを塗布した後、ギヤオーブン中で150℃で乾燥させた。この操作により、軸体の外周面をプライマー処理した。
端部下塗りコート層に関して、2官能ポリエステルポリオール75質量部、多官能ポリエステルポリオール25質量部、アダクト型ポリイソシアネート11質量部、を配合することでウレタン樹脂調製成分とし、ウレタン樹脂調製成分100質量部に対して、カーボンブラック3.5質量部、平均粒子径が3μmであり、ガラス転移点が−15℃であるウレタン樹脂粒子35質量部を混合し、樹脂組成物を得た。その点以外は、実施例1と同様の方法により、実施例2の現像ローラを得た。
中央コート層を2官能ポリエステルポリオール75質量部、多官能ポリエステルポリオール25質量部に対して、アダクト型ポリイソシアネートを17質量部配合することでウレタン樹脂調製成分とし、ウレタン樹脂調製成分100質量部に対して、カーボンブラック3質量部、平均粒子径が7μmであり、ガラス転移点が35℃であるウレタン樹脂粒子42質量部、を混合し、樹脂組成物を得た。その点以外は、実施例1と同様の方法により、実施例3の現像ローラを得た。
端部コート層を形成しない点以外は、実施例1と同様の方法により、比較例1の現像ローラを得た。
端部コート層を形成しない点以外は、実施例2と同様の方法により、比較例2の現像ローラを得た。
端部コート層を形成しない点以外は、実施例3と同様の方法により、比較例3の現像ローラを得た。
中央コート層及び端部下塗りコート層を形成せず、弾性層の外周全面に実施例1の中央コート層と同様の構成で内側コート層を形成した。
さらに、内側コート層の外周全面に、実施例1の端部下塗りコート層と同様の構成で外側コート層を形成した点以外は、比較例4と同様の方法により比較例5の現像ローラを得た。
製造した各現像ローラについて、以下のようにして、現像剤漏れ評価を行った。製造した各現像ローラを準備し、接触型モノクロ画像形成装置(商品名「HL−L6180DW」、ブラザー工業社製)において、現像ローラとして、装着した。なお、現像剤、現像剤規制部材は、この接触型モノクロ画像形成装置に付属の現像剤、現像剤シール部材、現像剤規制部材を用いた。以下の基準により、ローラ端部現像剤漏れ、かぶり評価、縦筋発生、の評価を行った。結果を表1に示した。
温度10℃、相対湿度20%の低湿環境に調整して、10秒ごとに1%duty画像を1枚印刷し、20時間後に現像装置の現像ローラの端部近傍から現像剤が外部に漏れているか否かを目視にて確認し、以下の基準により評価を行った。ここで、dutyとはトナー現像面占有率をいう。
○・・現像装置外に現像剤の漏れを確認できなかった場合
△・・現像装置の現像ローラの端部近傍にごく微量の現像剤が付着していたが使用上問題ない場合
×・・現像装置の現像ローラの端部近傍に使用上問題を生じる多量の現像剤が付着していた場合
温度30℃、相対湿度80%の高湿環境に調整して、ハーフトーン1枚を印刷し、A4用紙の非印字領域にかぶりが発生しているか否かを目視にて確認し、以下の基準により評価を行った。
○・・非印字領域においてかぶりが確認されなかった場合
△・・非印字領域においてかぶりが確認されたが、使用上問題ない場合
×・・非印字領域において使用上問題を生じるかぶりが確認された場合
温度30℃、相対湿度80%の高湿環境に調整して、1時間ごとに白ベタ2枚、黒ベタ1枚を印刷し、印字画像中に縦方向に白く抜けるような筋模様(縦筋)が発生しているか否かを目視にて確認し、この作業を50回繰り返し、以下の基準により評価を行った。
○・・印字画像中に縦方向の筋模様が確認されなかった場合
△・・印字画像中に縦方向の筋模様がごくわずかに確認されたが使用上問題ない場合
×・・印字画像中に使用上問題を生じる多量の縦方向の筋模様が確認された場合
実施例1から3の結果から、本発明によれば、ローラ端部からの現像剤の漏れ、縦筋の発生、非印字領域に不必要な現像剤が定着される「かぶり」現象を、良好に抑制することができることが分かる。一方、端部コート層を設けない比較例1から3では、非印字領域に不必要な現像剤が定着される「かぶり」現象が使用上の問題が生じるレベルで確認された。また、比較例4では、全面を内側コート層としたが、ローラ端部からの現像剤の漏れが使用上の問題が生じるレベルで確認された。比較例5では、全面を内側コート層、外側コート層の2層構造としたが、ローラ端部からの現像剤の漏れ、縦筋の発生が使用上の問題が生じるレベルで確認された。
2 軸体
3 弾性層
4 コート層
4A 端部下塗りコート層
4B 中央コート層
4C 端部コート層
10 現像剤シール部材
11 現像剤規制部材
12 切り欠き部
D 非印字領域
E 印字領域
Claims (9)
- 軸体と、前記軸体の外周面上に設けられる弾性層と、弾性層を被覆するコート層と、を備える現像ローラであって、
前記コート層は、中央コート層と、前記中央コート層に隣接して、軸線方向の両端部に設けられる端部下塗りコート層と、少なくとも端部下塗りコート層を被覆する端部コート層と、を有し、
前記端部下塗りコート層は、前記中央コート層との境界部において、その厚みが漸減しており、
前記境界部において、前記中央コート層が、厚みの漸減する前記端部下塗りコート層の上層に積層されるとともに、前記中央コート層の一部が端部コート層で覆われており、
前記端部下塗りコート層及び前記中央コート層が、それぞれ、樹脂粒子を有し、
前記端部コート層がフッ素樹脂を含む現像ローラ。 - 前記端部下塗りコート層の破断伸び率が、200%以上600%以下である請求項1に記載の現像ローラ。
- 前記端部下塗りコート層の引張弾性率が、1N/mm2以上12N/mm2以下である請求項1又は2に記載の現像ローラ。
- 前記端部下塗りコート層のMD−1硬度が36以上50以下である請求項1から3のいずれかに記載の現像ローラ。
- 前記端部下塗りコート層に含まれる樹脂粒子の平均粒子径が1μm以上6μm以下であり、
前記中央コート層に含まれる樹脂粒子の平均粒子径が1μm以上15μm以下である請求項1から4のいずれかに記載の現像ローラ。 - 前記端部下塗りコート層に含まれる樹脂粒子のガラス転移点が−50℃以上0℃以下であり、前記中央コート層に含まれる樹脂粒子のガラス転移点が0℃以上60℃以下である請求項1から5のいずれかに記載の現像ローラ。
- 前記端部コート層が、前記端部下塗りコート層及び前記中央コート層に用いる樹脂粒子を含有しない請求項1から6のいずれかに記載の現像ローラ。
- 前記樹脂粒子がウレタン樹脂粒子である請求項1から7のいずれかに記載の現像ローラ。
- 請求項1から8のいずれかに記載の現像ローラを製造する方法であって、
軸体の外周面上に弾性層を形成する第一の工程と、
前記弾性層の外側に設けられた、前記コート層を形成する第二の工程と、を備え、
前記第二の工程において、前記端部下塗りコート層を、厚みが漸減するようにスプレーコーティングにより形成した後、端部下塗りコート層の前記境界部より端部側の部分を遮蔽しながら、前記中央コート層をスプレーコーティングにより形成するとともに、境界部における中央コート層の一部を覆うように端部コート層を形成する現像ローラの製造方法。
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