JP2020046338A - 分析方法および分析用装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】分析用装置を用いる分析方法において、病原性微生物の感染の可能性を低減又は消失させる方法及びそれに用いられる分析用装置を提供する。【解決手段】生体由来成分の分析方法であって、2つ以上の空間に分けられており、少なくともその1つは開放および閉鎖が可能であって閉鎖時に外界から遮断されることが可能な閉鎖可能空間を備えた分析用装置を用い、かつ、閉鎖可能空間において、(1)閉鎖可能空間において、検体の処理に用いた使用済み容器121に対して45〜90v/v%のエタノール水溶液を用いて感染源を殺菌する工程、及び/又は(2)閉鎖可能空間において、検体の処理に用いた使用済み容器121に対して5〜1500mJ/cm2の照射強度でUVランプ130を照射する工程を行うことを特徴とする。【選択図】図3

Description

本発明は分析方法および分析用の装置に関する。より詳細には、感染性微生物への感染を検査する生体物質を用いた分析において、分析を行うユーザへの感染の可能性を低減させ得る分析方法及び分析用装置に関する。
従来、試料に存在するウイルスや細菌等の感染性微生物の検査のため、酵素反応を用いた生化学的分析や、抗原抗体反応を用いた免疫学的分析、核酸増幅反応を用いた分子生物学的分析が広く行われている。
例えば、特許文献1には、容器を搭載するための手段、容器を移動させるための手段、加温手段、外力付加手段および光検出手段などを備える核酸増幅装置が開示されている。また、特許文献2には、分注器を用いて分注する手段および分注器を移動させる手段などを備える核酸増幅装置が開示されている。また、特許文献3には、光源と光センサとを備える蛍光検出手段などを備える核酸増幅装置が開示されている。また、特許文献4には、遠心機などを備える核酸増幅装置が開示されている。
特開2008−200006 特開2011−033465 特開2011−072234 特開2011−072888
ところで、上述したような装置においては、試料として生体物質を取り扱うことが多い。このため、分析のための前処理や、分析後の余った試料や反応に使用した容器の処理などにおいて、ウイルスや細菌等の微生物などから検査技師等のユーザが感染するリスクがあるという問題がある。
そこで、本発明は、分析用装置を用いる分析方法において生体物質を取り扱う可能性がある場合に感染の可能性を低減或いは消失させる方法、および、感染の可能性が低減或いは消失した分析用装置を提供することを課題とする。
本発明は、上記課題を解決するものであり、その概要は以下のとおりである。
[項1] 生体由来成分の分析方法であって、2つ以上の空間に分けられており、少なくともその1つは開放および閉鎖が可能であって閉鎖時に外界から遮断されることが可能な閉鎖可能空間を備えた分析用装置を用い、かつ、前記閉鎖可能空間において以下の(1)および/または(2)の工程を行うことを特徴とする、分析方法:
(1)閉鎖可能空間において、検体の処理に用いた使用済み容器に対して45〜90v/v%のエタノール水溶液を用いて感染源を殺菌する工程、
(2)閉鎖可能空間において、検体の処理に用いた使用済み容器に対して5〜1500mJ/cmの照射強度でUVランプを照射する工程。
[項2] 前記(1)および(2)の工程を両方行うことを特徴とする、項1に記載の分析方法。
[項3] 前記(1)の工程開始後に、前記(2)の工程を開始することを特徴とする、項1または2に記載の分析方法。
[項4] 前記(1)の工程を、1〜60分間にわたり行う、項1〜3のいずれかに記載の分析方法。
[項5] 前記(1)の工程を、チップを用いて吸入及び排出動作を1〜5サイクル繰り返すことにより行う、項1〜4のいずれかに記載の分析方法。
[項6] 前記(2)の工程において、UVランプの光源と照射対象となる使用済み容器との間の距離が15〜50cmである、項1〜5のいずれかに記載の分析方法。
[項7] 前記(2)の工程を、5〜20分間にわたり行う、項1〜6のいずれかに記載の分析方法。
[項8] 前記閉鎖可能空間において、更に、(3)検体の処理に用いる容器を70℃以上で加熱する工程を行う、項1〜7のいずれかに記載の分析方法。
[項9] 前記(3)の加熱工程が行われている間、閉鎖可能空間が開放されないように、閉鎖可能空間の開口に備えられた扉部がロックされる、項1〜8のいずれかに記載の分析方法。
[項10] 前記(3)工程で用いられる加熱部材の露出部を断熱性の高い素材で覆う、項1〜9のいずれかに記載の分析方法。
[項11] 前記閉鎖可能空間が、紫外線不透過性材料により構成された筐体により形成される、項1〜10のいずれかに記載の分析方法。
[項12] 前記紫外線不透過性材料により構成された、閉鎖可能空間を形成する筐体の少なくとも一部に、内部を視認できる可視化部位が設けられている、項11に記載の分析方法。
[項13] 項1〜12のいずれかに記載の分析方法を行うための分析用装置。
本発明によれば、ウイルスや細菌等の感染性微生物を用いる分析において、検査技師等のユーザが感染性微生物に感染する可能性を低減又は消失させることができる。
遺伝子解析装置1の外観を示す図である。 遺伝子解析装置1の機能的な構成を示すブロック図である。 核酸抽出装置100の内部構造を正面から見た図である。 核酸抽出装置100の内部構造を上面(平面)から見た図である。 核酸抽出装置100内で使用される抽出液容器を上面から見た図である。 核酸抽出装置100内で使用されるシリンジセットを正面から見た図である。
本発明の実施の形態について詳細に説明すれば以下のとおりであるが、本発明はこれに限定されるものではない。なお、本明細書において使用される用語は、特に言及しない限り、当該分野で通常用いられる意味で用いられることが理解されるべきである。また、本明細書中に記載された非特許文献および特許文献の全てが、本明細書中において参考として援用される。
(1.分析方法)
一つの実施態様において、本発明の分析方法は、生体由来成分の分析方法であって、2つ以上の空間に分けられており、少なくともその1つは開放および閉鎖が可能であって閉鎖時に外界から遮断されることが可能な空間(本明細書では、これを閉鎖可能空間ともいう)を備えた分析用装置を用い、かつ、閉鎖可能空間において以下の(1)および/または(2)の工程を行う分析方法である。
(1)閉鎖可能空間において、検体の処理に用いた使用済み容器に対して45〜90v/v%のエタノール水溶液を用いて感染源を殺菌する工程、
(2)閉鎖可能空間において、検体の処理に用いた使用済み容器に対して5〜1500mJ/cmの照射強度でUVランプを照射する工程。
分析用装置の内部に設けられた閉鎖可能空間において、前記(1)または(2)の少なくともいずれかの工程により、使用済み容器に残留した感染による危険性が疑われるウイルスや細菌等の感染性微生物等を死滅させ、安全な状態にしてから廃棄することができる。
前記方法においては、(1)及び(2)の両方の工程を実施することが好ましい。両方の工程を実施することにより、感染源となり得るウイルスや細菌等の微生物等をより高度に死滅させることができる。
また、前記方法において(1)及び(2)の両方の工程を実施する場合、その順序は特に限定されないが、作業効率の観点から、工程(1)を先に行う方が好ましい。工程(2)の紫外線(UV)照射処理は検体や試薬への影響も想定され得るので、それらへの影響を最小限に抑えるために、前記閉鎖可能空間内での動作が実質的に終了してから最終工程で行われることが好ましいからである。従って、前記方法では、前記工程(1)の開始後に前記工程(2)を開始することが好ましく、前記工程(1)の終了後に前記工程(2)を開始することがより好ましい。前記工程(1)の終了後に前記工程(2)を開始する場合、前記工程(1)の終了直後に前記工程(2)を開始してもよいし、前記工程(1)の終了後にしばらく時間が空いてから前記工程(2)を開始してもよい。
前記工程(1)において用いられるエタノールの濃度は、水溶液全体に対して45〜90v/v%である限り特に限定されないが、好ましくは50〜85v/v%、より好ましくは55〜85v/v%のエタノール水溶液である。このような濃度のエタノール水溶液を用いることにより、取扱いが容易でありながら、感染源となり得るウイルスや細菌等の微生物等を十分に死滅させることができる。
前記工程(1)において、エタノールで処理する時間もまた特に限定されず、ウイルスや細菌等の微生物等の感染源を十分に死滅させることができる任意の時間にわたって処理を行えばよい。一例として、好ましくは、1〜60分程度処理すればよく、より好ましくは1〜50分間程度処理すればよい。例えば、より短時間での処理が望まれる場合には、1〜10分程度処理するのでもよい。また、工程(1)におけるエタノール処理は、使用済み容器をエタノール含有溶液中に単純に浸漬することによっても可能であるが、例えば、着脱可能なチップ等を用いて容器内でエタノール含有溶液の吸入及び排出動作を繰り返すことで、より効率的に感染源となり得るウイルスや細菌等の微生物を死滅させることができる。チップを用いて吸入及び排出動作を行う場合、1回の吸入及び排出動作を1サイクルとして、1〜5サイクル繰り返すことが好ましく、2〜4サイクル繰り返すことがより好ましい。本発明に用いられるチップは、溶液を吸入及び排出できる構造を備えたものであれば特に限定されず、例えば、モノリス型チップ、ピペットチップ、シリンジ、注射針、ルアーチップ、スリップチップ等であってもよいが、好ましくは、モノリス型チップ又はピペットチップであり、より好ましくはモノリス型チップである。
前記工程(2)において行われるUVランプでの照射もまた、5〜1500mJ/cmの照射強度の範囲内で、使用済み容器に付着したウイルスや微生物等の感染源を十分に死滅させることができれば、照射強度や波長、照射時間等は特に限定されず、任意に設定することができる。UVランプ照射の開始は、前記閉鎖可能空間内での動作が実質的に終了してから自動的に行われることでもいいし、任意に手動で行うことでもよい。一例として、10〜1300mJ/cm程度の照射強度、好ましくは、50〜1000mJ/cm程度の照射強度、より好ましくは70〜800mJ/cm程度の照射強度、更に好ましくは90〜600mJ/cm程度の照射強度でUVランプ照射を行うことで、より一層効果的に感染源となるウイルスや細菌等の微生物等を死滅させることができる。
UVランプの光源と処理対象となる使用済み容器との間の距離は、感染源となるウイルスや細菌等の微生物等を死滅させることができる限り特に限定はされないが、装置の動作に十分な空間を確保したうえで高いウイルスや微生物等の死滅効果を発揮できるという観点から、一例として、15〜50cm程度の距離であることが好ましく、20〜40cm程度の距離であることがより好ましい。
前記方法において、用いられる分析用装置は、2つ以上の空間に分けられており、少なくともその1つは開放および閉鎖が可能であって閉鎖時に外界から遮断されることが可能な閉鎖可能空間を備える。
ここで、外界から遮断されることが可能な空間とは、実質的に、微生物(ウイルス、細菌、真菌等を含む)等を含む微粒子(たとえば、ミストなどのエアロゾル)を外界に漏らさない状態であることが好ましく、外界から密閉された状態であることがさらに好ましい。
本発明の閉鎖可能空間は、紫外線を透過しない材料(本明細書では、紫外線不透過性材料ともいう)により構成された筐体により形成されることが好ましい。ここで筐体は、検体の出し入れを可能にする開口に備えられた扉部を含む。閉鎖可能空間を紫外線不透過性材料で構成される筐体で形成された空間とすることで、工程(2)の紫外線(UV)照射処理を行う場合に、外界に紫外線が漏れ出る危険性を低減させることができる。例えば、紫外線不透過性材料で構成される部材により形成される閉鎖可能空間は、遮光空間とすることができる。
閉鎖可能空間を紫外線不透過性材料により構成された筐体により形成する場合であっても、その一部に、内部を視認できる可視化部位を設けることが好ましい。このように内部を視認できる可視化部位を設けることで、閉鎖可能空間内部における装置の動作が正常に行われているかを確認することができる。可視化部位は、UVカットガラス、UVカット性能を有するアクリル板、ポリ塩化ビニル等で構成される部材により形成することができる。
前記方法に用いる分析用装置において、空間を構成するための装置の形状や、そのような装置を構成する素材などは、特に限定されない。
空間の数は、2以上であれば特に限定されない。空間数が3以上のN個である場合は、最大N個、好ましくは(N−1)個以下の閉鎖可能空間をとり得るが、前記(1)及び/又は(2)の工程、並びに必要に応じて後述の(3)の工程を同じ閉鎖可能空間にて実施することも可能であるから、装置の構成を単純化する観点で、閉鎖可能空間数は2以下が好ましく、1であることがより好ましい。
前記分析用装置の形状は、特に限定されない。例えば、1つの筐体を内壁で区切ることで2以上の空間を設けた形状であってもよいし、内部に空間を有する2つ以上の筐体を直接的にまたは適当な接続部を介して繋げることで、全体として2つ以上の空間を設けた形状としてもよい。1つの筐体を内壁で区切ることで2以上の空間を設ける場合、内壁は実質的に各空間を仕切るものであればよい。即ち、隣り合う空間から完全に各空間を仕切るように開口を全く有さない内壁としてもよいし、隣り合う空間との通気や検体の移送を可能にする程度の小さな開口のある内壁であってもよい。隣り合う空間から、検体の入った容器の移送を可能とし、分析用装置における一連の動作を全自動で行うことを可能にできるという観点から、検体の入った容器やその容器を収納可能なラックが通過できる程度の開口(例えば10〜50cm程度の大きさの開口)を設けた内壁とすることが好ましい。開口を設ける場合の大きさは、本発明の効果を損なわず分析用装置の分析に支障がない限り特に限定されないが、例えば、隣り合う空間を仕切る内壁の面積全体に対して開口の面積が1/4程度、好ましくは1/10程度、より好ましくは1/60程度とすることができる。
前記分析用装置の筐体を形成する素材も特に限定されず、装置に必要とされる機能、強度、使用環境などに照らして、必要とされる要件を備えた材料を、各材料の持つ特性を考慮して選定すればよい。例えば、鋼(スチール)、工具鋼、炭素鋼、ステンレス鋼、含鉄合金、鋳鉄などの鋼鉄材料;アルミニウム、ニッケル、マグネシウム、銅、チタンなどの非鉄金属材料;ポリアセタール、ポリアミド、ポリカーボネート、変性ポリフェニレンエーテルもしくはポリブチレンテレフタレートなどのエンジニアリングプラスチック、ポリ塩化ビニル、ポリプロピレンなどの汎用プラスチック等を用いることができる。また、筐体にはアクリル塗装、ウレタン塗装、シリコン塗装、フッ素塗装などの塗装が行われていていもよい。特に限定はされないが、鋼(スチール)、アルミニウム等であることが好ましい。
本発明の分析方法は、検体として感染による危険性が疑われる感染性微生物(ウイルス、細菌、真菌等を含むがこれらに限定されない)等を扱う可能性のある方法であれば、特に限定されない。例えば、生化学検査、免疫検査、遺伝子検査など種々の方法に適用できる。とりわけ、感染症の疑いのある被験者の検体を分析する方法において、感染症の拡大リスクを低減されることができるので好適に実施される。
なかでも、遺伝子検査等のような、分析前に、ウイルスや細菌等の微生物に何らかの処理を加えて核酸を抽出する工程が必要な場合、特に抗酸菌など強固な細胞壁の破壊が必要な場合などに、本発明の分析方法を適用することが好ましい。
例えば、分析用装置の閉鎖可能空間において核酸抽出工程を行い、その後に前記閉鎖可能空間において検体の核酸抽出処理に用いた使用済み容器に対して前記(1)および/または(2)の工程を行い、その後、検体を分析用装置の前記閉鎖可能空間外にある空間に移送し、そこでPCRなどの核酸増幅工程および/または核酸検出工程を行うことにより、検体の処理に用いた使用済み容器に残留する物質による感染の危険性を低減することができる。
本発明の分析方法は、前記の方法において、工程(1)および/または(2)に加えて、以下の(3)の工程を含んでいても良い。
(3)検体の処理に用いる容器を70℃以上で加熱する工程。
この工程(3)を実施することにより、ウイルスや細菌等の微生物の生存確率を低減させることができ、他の工程操作と合わせて、感染の危険性をより一層低減することができる。特に、抗酸菌などの強固な細胞壁の破壊が必要な感染性微生物を扱う場合などに、このような加熱処理を施すと、感染のリスクをより効果的に低減又は消失させることができるので好ましい。
工程(3)において、検体の加熱手段は特に限定されない。ヒートブロックやウォーターバスなどを適宜利用できる。効率的に加熱することができるという観点から、好ましくは、ヒートブロックである。
工程(3)を行う場合、検体の加熱温度と加熱時間は、検体を70℃以上で加熱することができる限り特に限定されないが、例えば、検体を70℃以上で5分間以上キープすること、好ましくは80℃以上で5分間以上キープすることで処理することができる。例示すると、80℃以上で10分間以上キープしてもよいし、85℃以上で7分間以上キープしてもよいし、90℃以上で5分間以上キープしてもよいが、効果的に感染源の生存確率を低減させることができるという観点から、80℃以上で10分間キープすることで処理することがとりわけ好ましい。加熱温度の上限値は、特に限定されないが、例えば、100℃以下、好ましくは90℃以下とすることができる。
工程(3)において、検体の加熱は、検体を適当な容器に入れて行えば良い。容器の形状や素材は特に限定されないが、好ましくは、チューブ形状である。容器の素材も特に限定されず、例えば、ポリプロピレン、ポリオレフィン、ポリメチルペンテン、環状ポリオレフィン、ポリエチレン、ポリスチレン、ポリカーボネート、ポリアセタール、ポリアミド、ポリイミド、ポリアミドイミド、液晶ポリマー、ポリエーテルエーテルケトン、ポリエーテルサルホン、ポリエチレンテレフタレート、ポリフェニレンエーテル、ポリサルフォン、ポリフェニレンサルファイド、ポリブチレンテレフタレート、メタクリル樹脂、ABS樹脂、又はポリ塩化ビニル等のプラスチック素材又はポリマーアロイ素材を例示することができる。
工程(3)は、検体を分析用装置に導入する前に前処理として行ってもよい。分析用装置に導入する前に前処理として行う場合には、検体の入った容器をヒートブロックやウォーターバス等の加熱手段で加熱することで加熱処理を施した後、検体をクリーンベンチで分析用装置での検体の処理のための容器に入れ、シール等で密閉することで行うことができる。
シール等で密閉する方法は特に限定されないが、一例として、シールの片側面の少なくとも一部に予め粘着層とその粘着層を覆うカバーを設け、密閉前に粘着層を覆うカバーを外し、露出した粘着層を使って容器開口部を密閉するように接着させることによって、容易に密閉することができる。また、スクリューキャップ付き容器を用いることでも密閉することが可能である。
工程(3)は、閉鎖可能空間内において行うこともできる。このように閉鎖可能空間内で行うことにより、検体採取後に検査技師等のユーザが検体を扱う手間を減らすことができるので、より簡便な作業が可能になる。また、検体を扱うユーザへの感染のリスクもより効果的に低減又は消失させることが可能となるので好ましい。
工程(3)の順番は、特に限定されず、前記閉鎖可能空間内での動作が実質的に終了してから行ってもよいが、工程(1)及び(2)よりも前に行うことが好ましい。工程(1)及び(2)よりも前に工程(3)を行うことで、抗酸菌などの強固な細胞壁の破壊が必要な感染性微生物を扱う場合などに、初期の段階でこれらの強固な細胞壁を有する感染性微生物の細胞壁を破壊し溶菌させることができる。また、工程(3)の加熱処理を先に済ませた後に検体入り容器を冷却し、その後に工程(1)及び/又は(2)を行うこともでき、それにより工程(1)で用いるエタノールの揮発を抑えることができる。
工程(3)を閉鎖可能空間内において行う場合、加熱処理が行われている間に不用意に開口に備えられた扉部が開放してしまうと、70℃以上の高温になる加熱手段に検査技師等のユーザが触れて火傷の可能性があるため、加熱工程が行われている間は、閉鎖可能空間の開口の扉部がロックされて開放不可能な構造とすることが好ましい。また、加熱部材の露出部(例えば、ヒートブロックを例に挙げると、検体入り容器が接する加熱部材以外で表面に露出した部分)はポリテトラフルオロエチレン、ポリ塩化ビニル、ポリカーボネート等の断熱性の高い素材で覆うことで、ユーザが触れて火傷をするリスクを抑える構造とすることが好ましい。
開口に備えられた扉部をロックする手段としては、特に限定されず、インターロック機構等のロック機構を用いることができる。インターロック機構とは、ある一定の条件が整わなければ、他の動作ができないように制御された機構をいう。例えば、閉鎖可能空間の開閉を可能にする開口に備えられた扉部は、検体を分析用装置に供した後、検体からの検査対象物(例えば、核酸等)の抽出が終了するまで、又は検査対象物の増幅(例えば、PCR等による核酸増幅)を行う場合にはその増幅反応が終了するまで、或いは検査項目の検出反応が終了するまで等の分析用装置の一連の動作が継続している間は、一度も開放できず閉鎖したままの状態を維持できる構造としてもよいし、工程(3)の加熱処理の開始及び終了と連動してロック状態を切り替えるように制御できる機構を設けてもよい。加熱処理の動作と連動してロック状態を切り替えることにより、加熱処理を行っていないときには必要に応じて開口を開放できるという利点がある。一方、加熱処理の動作と連動してロック状態を切り替えるためには、その制御機構が必要になるため、より簡易な構造にすることが望まれる場合には、分析用装置の一連の動作が継続している間は閉鎖状態を維持できるロック機構を設けることも好ましい。
以下、核酸を含む検体を対象とした遺伝子解析のための分析用装置に本発明を適用した場合の一実施態様について、図面を参照しつつ説明する。図面を参照する説明では、同一の部品には同一の符号を付してある。それらの名称および機能も同じである。したがって、それらについての詳細な説明は繰り返さない。
<実施の形態1>
図1は、遺伝子解析装置1の外観を示す図である。図2は、遺伝子解析装置1の機能的な構成を示すブロック図である。図3は、核酸抽出装置100の内部構造を正面から見た図である。図4は、核酸抽出装置100の内部構造を上面から見た図である。図5は、核酸抽出装置100内で使用される抽出液容器を上面から見た図である。図6は、核酸抽出装置100内で使用されるシリンジセットを正面から見た図である。
図1に示すように、遺伝子解析装置1は、試料から核酸を抽出するための核酸抽出装置100と、抽出された核酸を増幅して検出するための核酸増幅検査装置200と、ユーザが情報の入出力を受けるためのタッチパネルディスプレイ400とを備える。
図1に示す遺伝子解析装置1は、筐体の内部において、核酸抽出装置100と核酸増幅検査装置200との間が内壁で仕切られており、それぞれに固有の空間を有する。ここで、核酸抽出装置100と核酸増幅検査装置200との間を仕切る内壁は、実質的に両空間を仕切るものであればよく、小さな開口が設けられた内壁であり得る。このように、核酸抽出装置100と核酸増幅検査装置200との間の内壁に開口を設ける場合、この開口を通して、核酸抽出装置100から核酸増幅装置200へと検体の入った容器の移送が可能となり、核酸抽出から増幅して検出するまでの一連の遺伝子検査の全自動化が可能となる。また、核酸抽出装置100と核酸増幅検査装置200との間を仕切る内壁は、両装置内の空間の間での気体や物体の移動や移送を可能にするような開口が存在しないものとしてもよい。
図1に示すように、遺伝子解析装置1の筐体に収容された核酸抽出装置100および核酸増幅検査装置200の扉部をユーザが開くことにより、核酸抽出装置100と核酸増幅検査装置200とにユーザは検体や試薬等の搬入や搬出が可能である。なお、図1において核酸抽出装置100と核酸増幅検査装置200の扉部は、側面の扉部を下方から上方に移動させることにより開放されることが矢印の方向で示されているが、扉部を開放する向きは特に限定されず、例えば、上方から下方に回動又はスライドさせて扉部を移動させることによって開放できる構造であってもよいし、右側又は左側から正面視横方向に回動又はスライドさせて扉部を開放できる構造であってもよい。
この遺伝子解析装置1は、核酸抽出装置100又は核酸増幅検査装置200の開口に備えられた扉部の開閉を通じて、核酸抽出装置100又は核酸増幅検査装置200の筐体内部の空間を、閉鎖可能空間とすることができる。即ち、図1に示す遺伝子解析装置1は、閉鎖時に外界から遮断されることが可能な閉鎖可能空間を2つ有する例である。好ましくは、扉部を閉鎖したときに、核酸抽出装置100又は核酸増幅検査装置200の内部に形成される閉鎖可能空間が外界から密閉された空間となる構造とすることがよい。
核酸抽出装置100と核酸増幅検査装置200は、それぞれ個別に使用することもできるし、核酸抽出装置100と核酸増幅検査装置200とを連動させることで、核酸抽出装置100により試料から核酸を抽出した後、核酸抽出装置100から核酸増幅検査装置200へ前記核酸を移送し、核酸増幅検査装置200により核酸を増幅して検出するまでの一連の遺伝子検査を全自動で行なうことも可能である。
核酸抽出装置100において検査対象の試料から核酸を抽出する方法は、当該分野で知られている任意の抽出方法であり得る。核酸抽出装置100は、例えば、カオトロピック剤などの抽出液と、検査対象の試料とを混合する機構を有しており、カオトロピック剤の存在下で核酸がシリカに吸着する性質を利用して、核酸を抽出する(所謂、Boom法)。ここでカオトロピック剤とは、水溶液中でカオトロピックイオンを生成し、疎水性分子の水溶性を増加させる作用(カオトロピック効果)を有している物質のことである。具体的には、核酸抽出装置100は、少なくとも下記工程(A)〜(D)を全自動で行なうことが可能である。
工程(A):試料と抽出液(例えば、カオトロピック剤)とを混合する。
工程(B):前記混合液とシリカとを接触させ、シリカに核酸を吸着させる。
工程(C):洗浄液とシリカとを接触させ、シリカから核酸以外の成分を洗浄する。
工程(D):溶出液(例えば、水)とシリカとを接触させ、シリカから核酸を脱着させる。
核酸抽出装置100は、試料から核酸を抽出するため、タッチパネルディスプレイ400を介して、試料、抽出液、洗浄液、溶出液の液量などの設定を受け付ける。核酸抽出装置100は、設定に従って、試料から核酸を抽出することができる。
本発明の実施の形態1では、核酸抽出装置100の内部に設けられた閉鎖可能空間において、(1)検体の処理に用いた使用済み容器を所定濃度のエタノール含有溶液で洗浄する工程、及び(2)検体の処理に用いた使用済み容器に所定強度のUVランプを照射する工程を行う。この(1)及び(2)の工程を行う場合の動作について説明する。
(A.核酸抽出装置100における各機構部の機能説明)
核酸抽出装置100における各機構部の動作を、図3〜6を参照しながら説明する。
核酸抽出装置100内の閉鎖可能空間において核酸抽出を行う機構の正面図を図3に示し、その上面図(平面図)を図4に示す。図5は、図4に示す溶出試薬液容器121−dの各部を説明する図である。図6は、図3に示すシリンジセット104の各部を説明する図である。
図3に示す核酸抽出を行う機構では、左右可動式の抽出液容器設置部122−a(図4も参照)が、Xe軸駆動ガイド123に接続したモータの働きで核酸抽出装置100の内の空間と、その正面視右側に配置した核酸増幅検査装置200内の空間との間を、両装置の各空間を仕切る内壁に設けられた開口を通じて自在に移動可能である。
図3に示す核酸抽出を行う機構では、シリンジ内筒固定部106は、シリンジ内筒駆動軸ガイド102に接続したモータの働きで上下に移動可能である。このようにモータの働きでシリンジ内筒駆動軸ガイド102が上昇することにより、シリンジ内筒固定部106が上がると、シリンジ先端部モノリスチップ104−b(図6を参照)の先端口が吸引状態となる。一方、モータの働きでシリンジ内筒駆動軸ガイド102が下降すると、シリンジ先端部モノリスチップ104−bの先端口は吐出状態となる。
図3に示す核酸抽出を行う機構では、シリンジユニット103は、Ze軸駆動ガイド101に接続したモータの働きで上下に移動可能であり、また、Ye軸駆動ガイド141に接続したモータの働きで前後に移動可能である。このようにモータの働きでZe軸方向及びYe軸方向にシリンジユニット103が移動可能とすることによって、各動作で意図する所定位置にシリンジの先端口を配置することができる。
シリンジユニット103は、シリンジ内筒固定部106とシリンジ外筒固定部105を有し、モノリス型チップ(本明細書では、モノリスチップともいう)104−bを装着したシリンジセット104を複数本設置可能である。図3では、8本のシリンジセット104を設置した図が描かれているが、シリンジユニット103に設置されるシリンジセット104の本数は、特に制限されず、例えば、3〜15本程度、好ましくは5〜12本程度、より好ましくは7〜10本程度とすることができる。このように複数本設置可能とすることで一度に複数検体の同時分析が可能になるというメリットがある。一方、本数が多くなり過ぎると分析用装置の内部に要する容量が多くなり、装置が大型化してしまうので通常は好ましくない。
図3に示す核酸抽出を行う機構では、左右可動式の抽出液容器設置部122−aは、溶出液容器121−aを複数設置可能である。また、非可動式の固定された抽出液容器設置部122−bは、抽出試薬液1元容器121−bを1個、抽出試薬液2元容器121−cを1個、及び溶出試薬液容器121−dを複数本設置可能である。図3では、抽出試薬液1元容器121−b及び抽出試薬液2元容器121−cは各1個ずつ配置した図が描かれているが、これらは必ずしも各1個ずつである必要はなく、シリンジセットの本数に合わせて複数の容器としてもよい。また、容器設置部(121−a又は122−b)に複数本の容器(121−a、121−d)を配置する場合には、少なくともシリンジセットの本数と同じ数の容器を設置することが好ましい。なお、溶出液容器121−a及び溶出試薬液容器121−dを、Ye軸方向に一列に並ぶように配置することで、シリンジユニット103をXe軸方向に移動させてシリンジの先端口を各容器位置に合わせる必要がなくなり、スムーズな動作が可能となるので好ましい。
図3に示す核酸抽出を行う機構では、正面視右側の上部にUVランプ(UV灯という)130を設けており、このUVランプ130をオン又はオフにすることで、核酸抽出装置100内の閉鎖可能空間において、検体の処理に用いた使用済みの容器に対して例えば約95〜580mJ/cmの強度で紫外線照射を行い、それらの容器に残留したウイルスや細菌等の感染性微生物を死滅させることができる。本実施の形態1において、UVランプ130とシリンジセット104との間の距離は約15〜30cm程度であり、UVランプ130と抽出物容器121との間の距離は約25〜40cm程度である。なお図3では、UVランプは正面視右側の上部に図示されているが、UVランプを設置する位置は特に限定されず、正面視左側の上部や略中央部等の任意の位置に配置できる。好ましくは、シリンジユニット103や抽出容器設置部121−a等の配置や動作の邪魔にならないよう、核酸抽出装置100の閉鎖可能空間の上部の隅のあたりに配置するのがよい。
図3に示す核酸抽出を行う機構で用いる溶出試薬液容器121−dにおける、溶解吸着液ポケット121−d−1の設置部は、所定の一定温度に制御された加熱ブロックになっており、検体溶液を加熱することで検体中の細胞の溶解を促進できる構造になっている。このとき、設置部の温度を70℃以上、例えば80℃以上とし、容器内の検体の温度が80℃以上となる状態を10分間以上継続するように制御することにより、検体中の細胞の溶解を促進できるだけでなく、感染性微生物をより効果的に殺菌して検査技師等のユーザの感染リスクを大きく低減させることができる。このとき、抽出液容器設置部122において溶解吸着液ポケット121−d−1が接触する部分以外の露出部は断熱性を有する素材で覆うことが火傷防止の観点から好ましい。また、図3では、溶解吸着液ポケット121−d−1の設置部を加熱ブロックとする構成を図示しているが、抽出液容器設置部122−aを加熱ブロックとして、検体の処理に用いる容器を70℃以上、好ましくは容器内の検体の温度が80℃以上となる状態が10分間以上となるように加熱処理を行ってもよい。そして、溶解吸着液ポケット121−d−1又は抽出液容器設置部122−aが加熱されている間、核酸抽出装置100の開口に設けられた扉部はインターロック構造によりロックされ得る。そうすることで、検査技師等のユーザが加熱部材に触れて火傷する危険性を回避できる。
(B.事前準備作業)
図3〜6を参照しながら、核酸抽出装置100内の閉鎖可能空間に検体を搬入する前に適宜行う事前準備について説明する。
本発明の実施の形態1では、図4に示す抽出試薬液1元容器121−bに予め溶解吸着液を分注し、抽出試薬液2元容器121−cには予め洗浄液を分注する。ここで、抽出試薬液2元容器121−cに分注される洗浄液は、核酸抽出装置100で使用する容器やシリンジ、モノリス型チップ等を洗浄するための溶液であり、少なくともエタノールを含む。
ここで、洗浄液中のエタノールの濃度は45〜90v/v%である限り特に限定されないが、例えば、洗浄液全体に対してエタノール濃度が50〜85v/v%、好ましくは55〜85v/v%である。このように高濃度のエタノールを含む洗浄液を用いることで、検体の処理に用いた使用済み容器に残留した感染性微生物の殺菌を効果的に行うことができる。洗浄液には、エタノール以外の成分も含むことができ、例えば、界面活性剤、pH調整剤、等張化剤、その他の消毒剤等を含んでいてもよい。界面活性剤としては、例えば、Triton−X等のトリトン系界面活性剤やTween20などのツイーン系界面活性剤のよ うな非イオン性界面活性剤、ラウリル硫酸ナトリウム(SDS)等の陰イオン性界面活性剤等を挙げることができる。pH調整剤としては、塩酸、クエン酸、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等を挙げることができる。等張化剤としては、塩化ナトリウム、グルコース等を挙げることができる。その他の消毒剤としては、イソプロパノールやポピドンヨード等を挙げることができる。
別途、図6に示すように予め先端にモノリス型チップが固定してあるシリンジセット104を用意し、これを図3に示すようなシリンジ外筒固定部105とシリンジ内筒固定部106に少なくとも測定検体の数、好ましくは測定検体の数に合わせて装着する。
そして、検体ポケット121−d−4に各検体を分注し、その後アルミシールを貼付して密封した抽出試薬液容器121−dを、抽出液容器設置部122−bに設置する。なお、溶解吸着液ポケット121−d−1、抽出試薬液1ポケット121−d−2および抽出試薬液2ポケット121−d−3は空の状態で予めアルミシールが貼付して密封してある構成とすることができる。例えば、抽出試薬液容器121−dに設けられた溶解吸着液ポケット121−d−1、溶出試薬液1ポケット121−d−2、及び溶出試薬液2ポケット121−d−3の3つのポケットを全て覆うように貼付しているアルミシールの端部を容器に貼付しない状態で長めに用意して、検体ポケット121−d−4も覆うことができるような長さとしておき、検体を分注後にそのアルミシールの端部を使って検体ポケット121−d−4を密封することができる。
また、抽出液容器設置部122−aに、中身を入れていない空の溶出液容器121−aを少なくとも測定検体の数、好ましくは測定検体の数に合わせて設置する。
なお、本発明の実施の形態1において、上記の事前準備の手順は、必ずしも上記の順番で行う必要はなく、検査技師等のユーザが操作し易い任意の順番で行えばよい。
(C.核酸抽出工程のシーケンス例の説明)
図3〜6を参照しながら、核酸抽出装置100内の閉鎖可能空間で行われる核酸抽出の各工程を説明する。まず、(C1)溶出液の分注工程、及び(C2)抽出液のプレ分注工程について説明するが、これらの工程は時間短縮のために同時に動作させることも可能であり好ましい。
(C1.溶出液の分注工程)
本発明の実施の形態1では、核酸抽出装置100と核酸増幅検査装置200との間の内壁にある小さな開口を通して、上記事前準備で用意した溶出液容器121−aを搭載した溶出液容器設置部122−aを、Xe軸駆動ガイド123に接続したモータの働きで核酸増幅検査装置200内の閉鎖可能空間に移動させる。この核酸増幅検査装置200への溶出液容器設置部122−aの移動は、適当なタイミングで自動的に行われるよう制御されることが好ましい。例えば、核酸増幅検査装置100の開口の扉部の閉鎖を感知した後で自動的に、又は、検査技師等のユーザが遺伝子解析装置1のタッチパネルディスプレイ400で開始ボタン等に触れたタイミングで、自動的に行われるよう制御されることが好ましい。
次いで、核酸増幅検査装置200内の閉鎖可能空間に備えられた分注器を使用して、溶出液容器121−aに適量(例えば、10〜40μL程度、好ましくは20〜30μL程度)の核酸溶出液を分注する。核酸溶出液の分注が完了後、核酸増幅検査装置200と核酸抽出装置100との間の内壁にある小さな開口を通して、Xe軸駆動ガイドに接続したモータの働きで、溶出液容器設置部122−aを核酸抽出装置100内の閉鎖可能空間へと移動させる。この核酸抽出装置100への移動もまた、適当なタイミングで自動的に行われるよう制御されることが好ましい。
(C2.抽出液のプレ分注工程)
本発明の実施の形態1では、先ず、シリンジユニット103を、Ze軸駆動ガイド101とYe軸駆動ガイド141により適宜移動させることで、シリンジセット104のモノリス型チップ104−bの先端を、抽出試薬液2元容器121−cの底部に移動させる。次いで、シリンジ内筒駆動軸ガイド102を上昇させて、抽出試薬液2元容器121−cに分注されている洗浄液をシリンジ内に適量吸引する。
その後、シリンジユニット103を、Ze軸駆動ガイド101とYe軸駆動ガイド141により適宜移動させることで、シリンジセット104のモノリス型チップ104−bの先端を、溶出試薬液1ポケット121−d−2の上部に移動させる。そして、シリンジ内筒駆動軸ガイド102を下降させて、シリンジ内に吸引されていた洗浄液全量を洗浄液ポケット121−d−2に吐出する。この一連の動作は、測定検体の数だけ繰り返して行われる。
また、上記と同様にしてシリンジユニット103を動作させることにより、121−c(抽出試薬液1元容器121−cに分注された洗浄液を、溶出試薬液2ポケット121−d−3に測定検体の数だけ繰り返して適量を分注する。
(C3.核酸抽出工程)
上記の(C1)溶出液の分注工程、及び(C2)抽出液のプレ分注工程を完了してから、核酸抽出装置100内の閉鎖可能空間において核酸抽出を行う。この動作も、図3〜6を参照しながら具体的に説明する。
まず、シリンジユニット103を、Ze軸駆動ガイド101とYe軸駆動ガイド141により適宜移動させることで、シリンジセット104のモノリス型チップ104−bの先端を、抽出試薬液1元容器121−bの底部に移動させる。次いで、シリンジ内筒駆動軸ガイド102を上昇させて、抽出試薬液1元容器121−bに分注されている溶解吸着液をシリンジ内に適量吸引させる。
次いで、シリンジユニット103を、Ze軸駆動ガイド101とYe軸駆動ガイド141により適宜移動させることで、シリンジセット104のモノリス型チップ104−bの先端を、検体ポケット121−d−4の底部に移動させる。次いで、シリンジ内筒駆動軸ガイド102を上昇させて、検体をシリンジ内に適量、さらに吸引させる。
次いで、シリンジユニット103を、Ze軸駆動ガイド101とYe軸駆動ガイド141により適宜移動させることで、シリンジセット104のモノリス型チップ104−bの先端を、溶解吸着液ポケット121−d−1の底部に移動させる。そして、シリンジ内筒駆動軸ガイド102を下降させて、シリンジ内に吸引されていた検体および溶解吸着液を溶解吸着液ポケット121−d−1に全部吐出させる。そして、シリンジ内筒駆動軸ガイド102の下降及び上昇を数回繰り返すことで、溶解吸着液ポケット121−d−1の液を十分に混合攪拌させる。
なお、上記の抽出工程の例では、先に溶解吸着液を吸引し、その後で検体を吸引する動作を行っているが、溶解吸着液と検体を吸引する順序は特に限定されず、先に検体を吸引し、その後に溶解吸着液を吸引させてもよい。
一定時間、溶解吸着ポケット121−d−1内に吐出された液を放置させる。このように一定時間放置することにより、溶解吸着液内に混合された検体中の細胞を溶解させて、核酸を溶液中に放出させることが可能となる。放置する時間は特に限定されないが、例えば、1〜15分間程度とすることができる。
一定時間の放置の後、シリンジユニット103を、Ze軸駆動ガイド101とYe軸駆動ガイド141により適宜移動させることで、シリンジセット104のモノリス型チップ104−bの先端を、溶解吸着液ポケット121−d−1の底部に移動させる。その後、シリンジ内筒駆動軸ガイド102の下降及び上昇を数回繰り返すことで、モノリス型チップ104−bのフィルタ部分に混合液を複数回通過接触させる。モノリス型チップ104−bのフィルタ部分はシリカ等の核酸捕捉能を有する素材でできている。そのため、このようにモノリス型チップ104−bのフィルタ部分に混合液を複数回にわたり通過接触させることで、混合液中の核酸が選択的にフィルタ部分に吸着し捕捉されることとなる。最後に、シリンジ内筒駆動軸ガイド102を下降させて、シリンジ内の液を溶解吸着液ポケット121−d−1内に全部吐出させる。
その後、シリンジユニット103を、Ze軸駆動ガイド101とYe軸駆動ガイド141により適宜移動させることで、シリンジセット104のモノリス型チップ104−bの先端を、溶出試薬液1ポケット121−d−2の底部に移動させる。そして、シリンジ内筒駆動軸ガイド102の下降及び上昇動作を数回繰り返すことで、モノリス型チップ104−bのフィルタ部分に付着している核酸以外の夾雑物質を洗い取ることが好ましい。最後に、シリンジ内筒駆動軸ガイド102を下降させて、シリンジ内の液を溶出試薬液1ポケット121−d−2内に全部吐出させる。
そして、シリンジユニット103を、Ze軸駆動ガイド101とYe軸駆動ガイド141により適宜移動させることで、シリンジセット104のモノリス型チップ104−bの先端を、溶出試薬液2ポケット121−d−3の底部に移動させる。そして、シリンジ内筒駆動軸ガイド102の下降及び上昇動作を数回繰り返すことで、モノリス型チップ104−bのフィルタ部分に付着している核酸以外の夾雑物質を更に洗い取ることが好ましい。最後に、シリンジ内筒駆動軸ガイド102を下降させて、シリンジ内の液を溶出試薬液2ポケット121−d−3内に全部吐出させる。
次いで、シリンジユニット103を、Ze軸駆動ガイド101とYe軸駆動ガイド141により適宜移動させることで、シリンジセット104のモノリス型チップ104−bの先端を、溶出液容器121−aの底部に移動させる。そして、シリンジ内筒駆動軸ガイド102の下降及び上昇を数回繰り返し行わせることで、モノリス型チップ104−bのフィルタ部分に捕捉されている核酸を溶出液中に放出させる。
最後に、溶出液容器121−aを載せた抽出液容器設置部122−aを、モータ制御によりXe軸駆動ガイド123を使って、核酸増幅検査装置200内の閉鎖可能空間に移動させ、核酸増幅反応に抽出検体を提供することができる。
(C4.殺菌工程)
核酸抽出装置100内の閉鎖可能空間での核酸抽出工程を終えた後、この閉鎖可能空間内で使用した使用済み容器の殺菌を行う工程を、図3〜6を参照して説明する。
先ず、上記C3.で説明した核酸抽出工程が終了した後、シリンジユニット103を、Ze軸駆動ガイド101とYe軸駆動ガイド141により適宜移動させることで、シリンジセット104のモノリス型チップ104−bの先端を、溶出試薬液2ポケット121−d−3の底部に移動させる。そして、シリンジ内筒駆動軸ガイド102を上昇させて、洗浄液廃液をシリンジに適量吸引する。
その後、シリンジユニット103を、Ze軸駆動ガイド101とYe軸駆動ガイド141により適宜移動させることで、シリンジセット104のモノリス型チップ104−bの先端を、検体ポケット121−d−4の上部に移動させる。そして、シリンジ内筒駆動軸ガイド102を下降させて、シリンジ内の液を全部検体ポケットに吐出する。このようにして、45〜90v/v%のエタノールを含む洗浄液と検体とを十分に混合することで、洗浄液中のエタノールの働きで検体を効果的に殺菌することができる。
更に、UVランプ130を点灯し、使用済み容器に例えば約95〜580mJ/cmの照射強度で紫外線を十分に照射することで、使用済み容器の殺菌が更に効果的に行われることに加えて、核酸抽出装置100内部の閉鎖可能空間全体を殺菌することができる。従って、核酸抽出工程を終えた核酸抽出装置100の開口の扉部を開放しても、検査技師等のユーザが感染性微生物に感染するリスクを大幅に低減又は消滅させることができる。
(D.核酸の増幅及び検出工程)
本発明の実施の形態1では、上記の核酸抽出工程を終えた検体が、核酸抽出装置100と核酸増幅検査装置200との間の内壁に設けられた開口を通して、核酸増幅検査装置200内の閉鎖可能空間に移送され、核酸の増幅及び検出を行う。
核酸を増幅する方法は、当該分野で公知の任意の方法で行うことができる。核酸増幅検査装置200は、例えばPCR(polymerase chain reaction)法によって反応容器に収容された反応液に熱サイクルを与えることにより、反応液の核酸を増幅させる。PCR法では、DNAの一部分を選択的に増幅させるために、DNAポリメラーゼによる酵素反応を利用する。具体的には、(1)試料とDNAポリメラーゼを含むPCR試薬とを混合した反応液を、例えば約94℃〜98℃にして、所定の時間(例えば1秒から10秒程度)温度を保ち、熱変性させることで、二本鎖DNAが一本鎖DNAに変性する。(以下、変性工程とも呼称する。)(2)一本鎖DNAにDNAポリメラーゼを作用させるには、予めプライマーをDNAに結合させる必要があり、このアニーリングを、例えば約50℃〜70℃で行う。そのため、核酸増幅検査装置200は、反応液を60℃程度にまで急速に冷却し、一本鎖DNAとプライマーとをアニーリングさせる。(以下、アニーリング工程とも呼称する。)(3)次に、DNAポリメラーゼの活性に適した温度帯にてDNAポリメラーゼを反応させることにより、DNAを伸長させる。DNAの伸長は、(2)と同じ温度で行ってもよいし、加熱して(2)より高い温度で行ってもよく、所要時間は例えば30秒から1分程度であればよい。(以下、伸長工程とも呼称する。)核酸増幅検査装置200で反応液に熱サイクルを与える方法は特に限定されないが、例えば、反応液を収容した反応容器に熱風または冷風を当てる、またはペルチェ素子を使用することにより、反応液の加熱および冷却を行う。中でも、PCRの高速化の観点から、熱風または冷風を用いることが好ましい。
核酸増幅検査装置200は、例えば、反応液に対し、一定の温度で一定の時間、熱サイクルを与えるため、タッチパネルディスプレイ400を介して、熱サイクルで与える温度の設定、各温度を保つ時間の設定、および熱サイクルの回数(以下、サイクル数とも呼称する。)の設定を受け付ける。核酸増幅検査装置200は、設定に従って、反応液に熱サイクルを与えることにより、核酸を増幅させることができる。また、LAMP法などにより核酸を増幅させる場合には、等温で核酸増幅するため、核酸増幅検査装置200内において熱サイクルを変化させる必要がない。
核酸を検査する方法は、様々なものが知られている。核酸増幅検査装置200は、例えばリアルタイムPCRを行なうことで、対象となるDNA配列の試料中の濃度を定量することができる。リアルタイムPCRについて詳述する。蛍光物質を含む反応溶液に対して、PCRを行ないながら同時に、アニーリング工程または伸長工程時の蛍光値を測定することで得られるサイクル数と蛍光値とのデータから、サイクル数に対する蛍光値をプロットすると、増幅曲線が得られる。PCRを用いた増幅は鋳型となるDNAのコピー数が多いと短時間で一定の蛍光値に達し、少ないと長い時間を要する。そのため、蛍光を用いて増幅の経時変化を測定し、一定の蛍光値まで達するサイクル数(Ct値)を濃度既知の核酸と濃度未知の核酸で比較することで、対象となるDNA配列の試料中の濃度を定量することができる。
リアルタイムPCRに用いる蛍光物質としては、特に限定されないが、インターカレーターや、TaqMan(登録商標)−probe、Q−probe(Quenching Probe)などのオリゴヌクレオチドの末端に蛍光色素を標識したプローブなどが用いられる。
インターカレーション法とは、インターカレーターと呼ばれる合成された二本鎖DNAに結合し蛍光を発する色素(例えばSYBR GREEN I、エチジウムブロマイド等)を取り込ませることにより、PCR反応に応じた蛍光を検出する方法である。インターカレーション法では、核酸の増幅に伴い蛍光値が増加する。
TaqMan(登録商標)−probe法とは、2つのPCRプライマー(プライマーセット)に囲まれた増幅配列の一部とハイブリダイズし得るTaqMan(登録商標)−probeと呼ばれるオリゴヌクレオチドプローブを使用する方法である。TaqMan(登録商標)−probeは、その5’末端および3’末端にそれぞれ別の蛍光色素を結合させたものであり、具体的には5’末端にはレポーター色素(FAM、VIC(登録商標)、HEX、TET、フルオレセイン、FITC、TAMRA、Cy3、Cy5、Texas Red、Yakima Yellow等)、3’末端にはクエンチャー色素(TAMRA、ローダミン、Dabcy1、BHQ1、BHQ2等)を、適宜有効な組み合わせで結合させたものである。PCR反応前は、TaqMan(登録商標)−probeのレポーター色素とクエンチャー色素とは物理的に近い距離に存在するため、そのままでは蛍光共鳴(所謂、FRET)により消光している。次いで、PCR反応の進行に伴い、テンプレートDNAにハイブリダイズしたTaqMan(登録商標)−probeは、DNAポリメラーゼ(Taq、Tth等)がもつ5’→3’エキソヌクレアーゼ活性により分解される。そうすると、レポーター色素とクエンチャー色素の物理的距離が離れてFRETの効果が無くなり、レポーター色素の蛍光が検出されることになる。つまり、TaqMan(登録商標)−probe法では、核酸の増幅に伴い蛍光値が増加する。
Q−probe(Quenching Probe)法とは、2つのPCRプライマー(プライマーセット)に囲まれた増幅配列の一部とハイブリダイズし得るQ−probeと呼ばれるオリゴヌクレオチドプローブを使用する方法である。Q−probeは、その5’末端および/または3’末端に蛍光色素を結合させたものであり、具体的にはフルオレセイン、FITC、BODIPY(登録商標)−FL、Cy3、Cy5、CR6G、TAMRA、Texas Red等が挙げられる。PCR反応前は、Q−probeの末端に結合させた蛍光色素は、蛍光を発している。次いで、PCR反応の進行に伴い、Q−probeとテンプレートDNAとがハイブリダイズし、Q−probeの蛍光色素が結合した末端において、少なくともG(グアニン)とC(シトシン)のペアー(GC塩基対)を形成することで、蛍光色素の蛍光値が減少する(所謂、G消光)。つまり、Q−probe法では、核酸の増幅に伴い蛍光値が減少する。
核酸増幅検査装置200は、蛍光光度法により、核酸を検出する。すなわち、核酸増幅検査装置200は、反応液に対して照射器から励起光を照射して、励起光により生じる蛍光を検出器によって核酸を検出する。
核酸増幅検査装置200は、検出された核酸の検査結果を演算し、タッチパネルディスプレイ400などの入出力I/F(Interface)を介して出力する。検査技師等のユーザは、タッチパネルディスプレイ400に表示されたデータを確認することで、核酸分析の結果を得ることができる。
1:遺伝子解析装置
100:核酸抽出装置
101:Ze軸駆動ガイド
102:シリンジ内筒駆動軸ガイド
103:シリンジユニット(上下可動)
104:シリンジセット(複数)
104−a:シリンジ
104−b:モノリス型チップ
105:シリンジ外筒固定部
106:シリンジ内筒固定部(上下可動)
121:抽出部容器
121−a:溶出液容器(複数)
121−b:抽出試薬液1元容器
121−c:抽出試薬液2元容器
121−d:溶出試薬液容器(複数)
121−d−1:溶解吸着液ポケット
121−d−2:溶出試薬液1ポケット
121−d−3:溶出試薬液2ポケット
121−d−4:検体ポケット
122:抽出液容器設置部
122−a:抽出液容器設置部(左右可動)
122−b:抽出液容器設置部(非可動)
123:Xe軸駆動ガイド
130:UVランプ
141:Ye軸駆動ガイド
200:核酸増幅検査装置
400:タッチパネルディスプレイ

Claims (13)

  1. 生体由来成分の分析方法であって、2つ以上の空間に分けられており、少なくともその1つは開放および閉鎖が可能であって閉鎖時に外界から遮断されることが可能な閉鎖可能空間を備えた分析用装置を用い、かつ、前記閉鎖可能空間において以下の(1)および/または(2)の工程を行うことを特徴とする、分析方法:
    (1)閉鎖可能空間において、検体の処理に用いた使用済み容器に対して45〜90v/v%のエタノール水溶液を用いて感染源を殺菌する工程、
    (2)閉鎖可能空間において、検体の処理に用いた使用済み容器に対して5〜1500mJ/cmの照射強度でUVランプを照射する工程。
  2. 前記(1)および(2)の工程を両方行うことを特徴とする、請求項1に記載の分析方法。
  3. 前記(1)の工程開始後に、前記(2)の工程を開始することを特徴とする、請求項1または2に記載の分析方法。
  4. 前記(1)の工程を、1〜60分間にわたり行う、請求項1〜3のいずれかに記載の分析方法。
  5. 前記(1)の工程を、チップを用いて吸入及び排出動作を1〜5サイクル繰り返すことにより行う、請求項1〜4のいずれかに記載の分析方法。
  6. 前記(2)の工程において、UVランプの光源と照射対象となる使用済み容器との間の距離が15〜50cmである、請求項1〜5のいずれかに記載の分析方法。
  7. 前記(2)の工程を、5〜20分間にわたり行う、請求項1〜6のいずれかに記載の分析方法。
  8. 前記閉鎖可能空間において、更に、(3)検体の処理に用いる容器を70℃以上で加熱する工程を行う、請求項1〜7のいずれかに記載の分析方法。
  9. 前記(3)の加熱工程が行われている間、閉鎖可能空間が開放されないように、閉鎖可能空間の開口に備えられた扉部がロックされる、請求項1〜8のいずれかに記載の分析方法。
  10. 前記(3)工程で用いられる加熱部材の露出部を断熱性の高い素材で覆う、請求項1〜9のいずれかに記載の分析方法。
  11. 前記閉鎖可能空間が、紫外線不透過性材料により構成された筐体により形成される、請求項1〜10のいずれかに記載の分析方法。
  12. 前記紫外線不透過性材料により構成された、閉鎖可能空間を形成する筐体の少なくとも一部に、内部を視認できる可視化部位が設けられている、請求項11に記載の分析方法。
  13. 請求項1〜12のいずれかに記載の分析方法を行うための分析用装置。
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