JP2020045337A - ギ酸回収方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】ギ酸イオンを含む塩基性溶液を高効率で濃縮し、高収率でギ酸を回収し得るギ酸回収方法を提供する。【解決手段】本発明は、ギ酸イオンを含む塩基性溶液を、陽イオン交換樹脂と接触させて、ギ酸イオンを含む酸性溶液を得る第一の工程、及び、前記酸性溶液と、特定のアミンを含む抽出剤とを接触させて得られる抽出液からギ酸を回収する第二の工程、を含むギ酸回収方法に関する。【選択図】なし

Description

本発明は、ギ酸回収方法に関する。
地球温暖化、化石燃料枯渇の問題などから、次世代エネルギーとして水素エネルギーに高い期待が寄せられている。水素エネルギー社会を実現するためには、水素の製造、貯蔵、利用の各技術が必要であるが、水素貯蔵には貯蔵、輸送、安全性、サイクル、コスト等の様々な課題がある。
水素貯蔵技術は、主に、圧縮水素での貯蔵、低温液体水素での貯蔵、水素貯蔵材料での貯蔵に分けられる。圧縮水素での貯蔵には35〜70MPaの高圧が、液体水素での貯蔵には−253℃以下と非常に低い温度が必要とされ、コスト面、安全面で優れた水素貯蔵法とは言えない。
こうした背景により水素貯蔵材料として、水素貯蔵合金、有機ハイドライド、無機ハイドライド、有機金属錯体、多孔質炭素材料等の、各種材料の開発が検討されている。中でも有機ハイドライドは、取扱いの簡便さや、水素貯蔵密度が高く軽量であるといった利点を有し注目されている。
有機ハイドライドとしては、ベンゼン、トルエン、ビフェニル、ナフタレン、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン等の炭化水素化合物が知られている。これらの炭化水素化合物は、体積貯蔵密度及び質量貯蔵密度が圧縮水素や水素吸蔵合金等と比べて高く、また、常温で液体であるため、輸送面でのメリットがあるが、危険物とされているものもあるため、取扱いに注意が必要である。また、脱水素化反応により水素を取り出す際にはエネルギーが必要となる。
そして、炭化水素化合物と同等の体積貯蔵密度及び質量貯蔵密度を有し、脱水素化反応に必要なエネルギーが炭化水素化合物よりも低く、より簡便な取扱いが可能な化合物として、ギ酸が検討されている。ギ酸を水素貯蔵材料として用いるには、輸送コストの削減のためギ酸溶液を濃縮することが必要である。
一方、乳酸、コハク酸等の有機酸の濃縮の方法としては、有機酸を陰イオン交換樹脂に吸着して濃縮する方法が検討されている。例えば、特許文献1には、発酵により生産された有機酸を含む有機酸水性粗溶液を、II型強塩基性イオン交換樹脂と接触させて、有機酸イオンをII型強塩基性イオン交換樹脂に吸着させ、吸着された有機酸イオンを、鉱酸水溶液を含む溶離液によって溶出させる方法が記載されている。また、特許文献2には、有機酸を含有する被処理液を、強塩基性陰イオン交換樹脂を通過させて、有機酸を強塩基性陰イオン交換樹脂に吸着させ、水酸化ナトリウム水溶液を用いて、有機酸を溶出させ回収する有機酸の分離・回収方法が記載されている。
特許文献3には有機酸を低濃度で含有する水溶液からアミンを含む抽出液を用いて有機酸を回収する方法が記載されている。
また、特許文献4にはギ酸メチルを加水分解してギ酸を得るギ酸の製造方法と、抽出と蒸留によりギ酸溶液を濃縮する方法が記載されている。
特開2014−39505号公報 特開2006−212617号公報 特開2011−148740号公報 特開昭61−43133号公報
ギ酸を水素貯蔵材料として用いる場合、塩基性溶液中で、二酸化炭素と水素とを接触させる、又は二酸化炭素を電気化学的に還元する反応等によりギ酸を生成させる。しかし、反応が平衡により停止し、低濃度のギ酸溶液しか得られない。輸送コストの削減には、高濃度のギ酸溶液とすることが望ましく、本発明者らは、低濃度でギ酸を含む塩基性溶液から、低エネルギーでギ酸溶液を濃縮し、高収率でギ酸を回収する必要があるという、新たな課題を見出した。
しかしながら、二酸化炭素と水素より生成した低濃度のギ酸溶液を、抽出と蒸留で回収するには多大なエネルギーを要するため、高効率で濃縮し、高収率でギ酸を回収する必要がある。
特許文献1及び2で得られる有機酸溶液は酸性であり、従来の技術においては、塩基性のギ酸溶液を、陽イオン交換樹脂で酸性化し、特定のアミンを含む抽出剤によりギ酸を抽出する方法については検討がされていない。
また、本発明者らの知見によれば、塩基性のギ酸溶液の濃縮に陰イオン交換樹脂を用いた場合、ギ酸の吸着量が少なく、その濃縮効率は満足できるものではないことがわかった。
そして、特許文献3及び4に記載の、低濃度のギ酸溶液から抽出と蒸留のみでギ酸を回収する方法では、多大なエネルギーを要するという問題がある。
そこで、本発明は、ギ酸イオンを含む塩基性溶液を、高効率で濃縮し、高収率でギ酸を回収し得るギ酸回収方法を提供する。
本発明者らは、ギ酸イオンを含む塩基性溶液を、高効率で濃縮し、高収率でギ酸を回収することを目的として、鋭意検討を重ねた結果、ギ酸イオンを含む塩基性溶液を陽イオン交換樹脂と接触させて、ギ酸イオンを含む酸性溶液とし、特定のアミンを含む抽出剤を用いることが重要であることを見出し、本発明を完成するに至った。
即ち、本発明の一態様は、ギ酸イオンを含む塩基性溶液を、陽イオン交換樹脂と接触させて、ギ酸イオンを含む酸性溶液を得る第一の工程、及び、
上記酸性溶液と、少なくとも式(1)で表されるアミンを含む抽出剤とを接触させて得られる抽出液からギ酸を回収する第二の工程、を含むギ酸回収方法に関する。
式(1) NR
(R及びRはそれぞれ独立して炭素数5以上のアルキル基を表し、Rは水素原子またはアルキル基を表す。)
本発明の一態様において、上記第一の工程において、上記酸性溶液のpHが7.0未満であることが好ましい。
本発明の一態様において、上記陽イオン交換樹脂は強酸性陽イオン交換樹脂であってもよい。
本発明の一態様において、上記Rはアルキル基を表すことが好ましい。
本発明の一態様において、上記式(1)で表されるアミンの、コンピュータソフトウェアHansen Solubility Parameters in Practice(HSPiP)にて求めたハンセン溶解度パラメータにおける分散項(δD)は、15.6以上であることが好ましい。
本発明の一態様において、上記R、R、及びRの炭素数の合計は15以上であることが好ましい。
本発明の一態様において、上記抽出剤が、さらに炭素数10〜50のアルコールを含むことが好ましい。
本発明の一態様において、上記第二の工程は、上記酸性溶液と上記抽出液とを分液する工程、及び上記抽出液を分解蒸留することにより、ギ酸を回収する工程を含むことが好ましい。
本発明によれば、ギ酸イオンを含む塩基性溶液を高効率で濃縮し、高収率でギ酸を回収し得る、ギ酸回収方法を提供することができる。
以下、本発明の実施形態について、詳細に説明する。
本発明の実施形態に係るギ酸回収方法は、
ギ酸イオンを含む塩基性溶液を、陽イオン交換樹脂と接触させて、ギ酸イオンを含む酸性溶液を得る第一の工程、及び、
前記酸性溶液と、少なくとも式(1)で表わされるアミン(単にアミンと称する場合がある)を含む抽出剤とを接触させて、前記酸性水溶液からギ酸を回収する第二の工程を含む。
式(1) NR
(R及びRはそれぞれ独立して炭素数5以上のアルキル基を表し、Rは水素原子またはアルキル基を表す。)
〔第一の工程〕
第一の工程は、ギ酸イオンを含む塩基性溶液を陽イオン交換樹脂と接触させて、ギ酸イオンを含む酸性溶液を得る工程である。この工程により、ギ酸イオンを含む塩基性溶液中に存在する金属イオン等の陽イオンが、陽イオン交換樹脂に吸着され、水素イオンが陽イオン交換樹脂より放出されて、ギ酸イオンを含む酸性溶液(以下、酸性ギ酸溶液と称する場合がある)が得られる。
ここで、ギ酸イオンを含む塩基性溶液を酸性化せずに、第二の工程によりギ酸の抽出を行うと、ギ酸イオンがアルカリ金属等との塩を形成しているため抽出ができない。また、陽イオン交換樹脂を用いずに塩酸等の鉱酸を用いて塩基性ギ酸溶液を酸性化すると、ギ酸溶液が更に低濃度になるという問題がある。さらに、ギ酸に比べて鉱酸が強固にアミンと塩を形成してしまうために、第二の工程における抽出効率が低下し、ギ酸の回収率が悪化する。
塩基性ギ酸溶液におけるギ酸濃度は、イオン交換樹脂を使用する観点から、30質量%以下が好ましく、10質量%以下がより好ましい。塩基性ギ酸溶液におけるギ酸濃度の下限値としては、特に限定はないが、0.01質量%以上が好ましく、0.1質量%以上がより好ましい。
塩基性ギ酸溶液の溶媒としては、塩基性ギ酸溶液が均一となる溶媒であればよく、特に制限は無いが、水、メタノール、エタノール、N,N−ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、テトラヒドロフラン、ベンゼン、トルエン、及びこれらの混合溶媒等が挙げられ、水を含むことが好ましく、水であることがより好ましい。
塩基性ギ酸溶液中には、炭酸水素リチウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム、炭酸水素セシウム、水酸化カリウム、水酸化ナトリウム、ジアザビシクロウンデセン、又はトリエチルアミン等を含有することが好ましく、炭酸水素ナトリウム、又は炭酸水素カリウムを含有することがより好ましい。
塩基性ギ酸溶液のpHとしては、8.0より大きいことが好ましく、8.5以上がより好ましい。また、塩基性溶液のpHは、酸性化効率化の観点から、12以下が好ましく、11以下がより好ましい。
塩基性ギ酸溶液を陽イオン交換樹脂に接触させる方式に特に制限は無く、陽イオン交換樹脂をカラムに充填して塩基性ギ酸溶液を通液するカラム式でも、陽イオン交換樹脂を塩基性ギ酸溶液中に分散させて攪拌するバッチ式でもよい。好ましくは、連続して行えるカラム式の方法で行う。
カラム式を用いる場合、カラムに塩基性ギ酸溶液を接触させる条件としては、例えば、製造効率の観点から、好ましくは空塔速度(SV)=0.1hr−1以上、より好ましくは0.2hr−1以上、更に好ましくは、0.5hr−1以上を挙げることができる。また、十分に酸性化を行う観点から、好ましくは空塔速度(SV)=50hr−1以下、より好ましくは10hr−1以下、更に好ましくは、8hr−1以下を挙げることができる。
塩基性ギ酸溶液は、陽イオン交換樹脂の総イオン交換容量に対して、塩基性ギ酸溶液中の陽イオンの量が0.01〜1倍量となる量を通液することにより行うことが好ましい。また、カラムからの流出液中のpHをモニタしながら、酸性化を確認することが好ましい。
また、バッチ式を用いる場合には、塩基性ギ酸溶液に陽イオン交換樹脂を加えた後、一定時間撹拌後、陽イオン交換樹脂を取り除く方法が例示できる。
塩基性ギ酸溶液に陽イオン交換樹脂を接触させる時間としては、十分に酸性化を行う観点から、10分以上が好ましく、20分以上がより好ましい。また、製造効率の観点から、5時間以下が好ましく、2時間以下がより好ましい。
陽イオン交換樹脂の総イオン交換容量と、塩基性ギ酸溶液の陽イオン量との比率は、塩基性ギ酸溶液中の陽イオン量に対し、陽イオン交換樹脂の総イオン交換容量を、好ましくは1倍以上、より好ましくは5倍以上、更に好ましくは10倍以上を例示することができる。
陽イオン交換樹脂としては、スルホン酸基等の強酸基を有する強酸性陽イオン交換樹脂や、カルボキシル基、ホスホン酸基、ホスフィン酸基等の弱酸基を有する弱酸性陽イオン交換樹脂等が挙げられる。
強酸性陽イオン交換樹脂としては、例えば、デュオライト(登録商標)C20JH、C255LFH、C26TRH(以上住友ケムテックス社製)、ダイヤイオン(登録商標)SK1B、SK104、SK110、PK208、PK212、PK216(以上、三菱化学社製)等が挙げられる。
弱酸性陽イオン交換樹脂としては、例えば、ダイヤイオン(登録商標)WK10、WK11、WK100、WK40L(以上、三菱化学社製)が挙げられる。
中でも、陽イオン交換樹脂としては、陽イオンの吸着能力が高い点から強酸性陽イオン交換樹脂であることが好ましい。
第一の工程により得られる酸性ギ酸溶液のpHは、最終的に得られるギ酸溶液の濃縮効果をより高くする観点から、7.0未満が好ましく、6.0以下がより好ましく、5.0以下が更に好ましく、4.0以下が特に好ましい。また、酸性ギ酸溶液のpHは、第二の工程におけるギ酸の抽出効率及び回収率の観点から、1.0以上が好ましく、2.0以上がより好ましく、3.0以上が更に好ましい。pHは、陽イオン交換樹脂の種類、使用量、接触条件等により調整が可能である。
陽イオン交換樹脂の粒径は、好ましくは0.1mm以上、より好ましくは0.2mm以上であり、特に好ましくは0.3mm以上である。また、陽イオン交換樹脂の粒径は、好ましくは2mm以下、より好ましくは1.5mm以下であり、特に好ましくは1.2mm以下である。
〔第二の工程〕
第二の工程は、酸性溶液と、少なくとも式(1)で表わされるアミンを含む抽出剤とを接触させて得られる抽出液からギ酸を回収する工程である。
この工程により、酸性溶液中のギ酸をアミン塩として高効率に抽出し、得られた抽出液を分解蒸留等の常法により、高い収率でギ酸を回収することができる。
酸性溶液と、少なくとも式(1)で表わされるアミンを含む抽出剤とを接触させる方法に特に制限はなく、公知の方法を用いることができる。接触方法としては、例えば、酸性溶液と抽出剤とを混合し、振とう、攪拌、ラインミキサー等を用いる方法、向流接触法等が挙げられる。
第二の工程は、前記酸性溶液と前記抽出液とを分液する工程(工程A)、及び前記抽出液を分解蒸留することにより、ギ酸を回収する工程(工程B)を含むことが好ましい。
[アミン]
本発明の実施形態に係る抽出剤は、少なくとも式(1)で表わされるアミンを含む。
式(1) NR
(R及びRはそれぞれ独立して炭素数5以上のアルキル基を表し、Rは水素原子またはアルキル基を表す。)
及びRがそれぞれ表わす炭素数5以上のアルキル基は、炭素数が5以上であれば直鎖アルキル基であっても分岐アルキル基であってもよい。R及びRのアルキル基の炭素数がそれぞれ4以下であると、アミンの水への溶解度が大きくなり、抽出効率が低下する。
及びRはそれぞれ独立して、炭素数7以上のアルキル基を表すことが好ましく、炭素数10以上のアルキル基を表すことがより好ましい。R及びRが表わすアルキル基の炭素数の上限値は、20以下が好ましく、15以下がより好ましい。炭素数が20以下であれば、融点が高くなりすぎず、溶媒等へ溶解しやすいため抽出温度を高くする必要がなく、エネルギー消費を最小限に抑えられるため取扱いに優れる。
及びRが表わすアルキル基は、具体的には、ペンチル基、へキシル基、へプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基、ウンデシル基、ドデシル基、トリデシル基、テトラデシル基、ペンタデシル基、ヘキサデシル基、ヘプタデシル基、オクタデシル基などが挙げられ、これらは直鎖状でも分岐していてもよく、直鎖状であることが好ましい。R及びRが表わすアルキル基は、好ましくは、ペンチル基、へキシル基、へプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基、ウンデシル基、ドデシル基であり、より好ましくはペンチル基、オクチル基、ドデシル基である。
及びRはそれぞれ同一でも異なっていてもよいが、同一であることが好ましい。
は水素原子またはアルキル基を表す。Rが表わすアルキル基は、直鎖アルキル基であっても分岐アルキル基であってもよく、炭素数1〜20のアルキル基であることが好ましく、炭素数5〜20のアルキル基であることがより好ましく、炭素数7〜20のアルキル基であることがさらに好ましい。
具体的には、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、へキシル基、へプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基、ウンデシル基、ドデシル基、トリデシル基、テトラデシル基、ペンタデシル基、ヘキサデシル基、ヘプタデシル基、オクタデシル基などが挙げられ、これらは直鎖状でも分岐していてもよい。好ましくは、ペンチル基、へキシル基、へプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基、ウンデシル基、ドデシル基であり、より好ましくはペンチル基、オクチル基、ドデシル基である。
はアルキル基を表すことが好ましい。Rがアルキル基を表す場合、式(1)で表されるアミンは三級アミンとなり、ギ酸回収の際に減圧条件下であっても脱水が起こりにくく、アミドの生成を抑制するためギ酸の収率が飛躍的に向上する。
、R、及びRの炭素数の合計は15以上であることが好ましく、20以上であることがより好ましい。R、R、及びRの炭素数の合計は、抽出溶媒への溶解性を上げる観点から60以下であることが好ましく、50以下であることがより好ましい。
式(1)で表わされるアミンとして、具体的には、ジドデシルアミン、ジドデシルメチルアミン、ジドデシルエチルアミン、ジドデシルプロピルアミン、ジウンデシルアミン、ジウンデシルメチルアミン、ジウンデシルエチルアミン、ジウンデシルプロピルアミン、ジデシルアミン、ジデシルメチルアミン、ジデシルエチルアミン、ジデシルプロピルアミン、ジノニルアミン、ジノニルメチルアミン、ジノニルエチルアミン、ジノニルプロピルアミン、ジオクチルアミン、ジオクチルメチルアミン、ジオクチルエチルアミン、ジオクチルプロピルアミン、トリドデシルアミン、トリウンデシルアミン、トリデシルアミン、トリノニルアミン、トリオクチルアミン、トリアミルアミン等が挙げられ、ジドデシルメチルアミン、トリドデシルアミン、トリアミルアミン、ジオクチルメチルアミン、ジドデシルアミンが好ましく、ジドデシルメチルアミン、トリドデシルアミンがより好ましい。
式(1)で表わされるアミンは1種を単独で用いてもよいし、2種以上を一緒に用いてもよい。
式(1)で表されるアミンの、コンピュータソフトウェアHansen Solubility Parameters in Practice (HSPiP)にて求めたハンセン溶解度パラメータにおける分散項(δD)は、15.6以上であることが好ましい。
δDが15.6以上であれば、水の分散項(δD=15.5)と数値が離れるため好ましい。δDはより好ましくは15.9以上であり、更に好ましくは16.0以上である。また、抽出溶媒の溶解性の観点から17.0以下であることが好ましく、16.5以下であることがより好ましい。
式(1)で表わされるアミンの使用量は、抽出効率の観点から酸性溶液中のギ酸に対して、1.0当量以上であることが好ましく、1.2当量以上であることがより好ましく、1.5当量以上であることがさらに好ましい。また、アミンの使用量は、環境負荷低減の観点から3.0当量以下であることが好ましく、2.8当量以下であることがより好ましく、2.5当量以下であることがさらに好ましい。
[抽出溶媒]
式(1)で表されるアミンが液体の場合、溶媒として用いることもできる。しかし、アミンの処理やコスト等の観点から式(1)で表されるアミンとは別に、抽出溶媒を用いてもよい。
抽出溶媒としては、酸性溶液と相分離する溶媒であることが好ましく、酸性溶液が水を溶媒とする場合は、水に不溶の抽出溶媒であることが好ましい。
水に不溶の抽出溶媒としては、水にほとんど溶解せず、前記アミンを溶解あるいは微分散できるものであれば特に制限はない。水への溶解度及び前記アミンを溶解させる観点から疎水性のアルコールが好ましく、炭素数10以上のアルコールがより好ましい。また、アルコールの水酸基は1つであることが好ましく、直鎖または分岐鎖構造を有する一価の飽和アルコールもしくは芳香環を有する一価のアルコールが好ましい。
直鎖アルコールとして具体的には、1−オクタノール、1−ノナノール、1−デカノール、1−ウンデカノール、1−ドデカノール、1−トリデカノール、1−テトラデカノール、1−ペンタデカノール、1−ヘキサデカノール、1−ヘプタデカノール、1−オクタデカノール、1−ノナデカノール、1−エイコサノール、1−ヘンエイコサノール、1−ドコサノール、1−テトラコサノール、1−ヘキサコサノール等が挙げられる。
分岐鎖構造を有する飽和アルコールとしては、2−オクチル−1−ドデカノールなどが挙げられる。また不飽和アルコールとしては、trans−2−ドデセノール、trans−2−トリデセン−1−オール、trans−9−オクタデセノール、オレイルアルコール、cis,cis−9,12−オクタデカジエン−1−オール、cis−13−ドコセノールなどが挙げられる。
芳香環を有するアルコールとしては、ジフェニルカルビノールなどが挙げられる。
これらのアルコールの中でも、疎水性が強く、融点が低いために扱いやすい2−オクチル−1−ドデカノールが特に好ましい。
これら炭素数が10以上のアルコールは単独で使用してもよいし、2種以上を組み合わせて使用してもよい。また、本発明の効果を損なわない範囲であれば炭素数10未満のアルコールが混入してもよい。
式(1)で表されるアミンと、抽出溶媒とを混合または溶解した液中のアミン濃度は抽出効率の観点から5質量%以上であることが好ましく、7質量%以上であることがより好ましく、10質量%以上であることがさらに好ましい。また、50質量%以下であることが好ましく、45質量%以下であることがより好ましく、40質量%以下であることがさらに好ましい。
ギ酸が抽出除去された後の酸性溶液を排水として処理する場合に、この排水にアミン化合物が溶出していると、アミン化合物は一般に難分解性で阻害性もあるため好ましくない。また、排水にアミン化合物及びアルコールが溶出すれば、それはそのままロスすることになり、さらに水溶液中の全有機体炭素(TOC)濃度も上昇させる。従って、本発明に用いるアミン及びアルコールは水への溶解度がなるべく小さいことが好ましい。
[その他成分]
本発明の実施形態にかかる抽出剤は、式(1)で表されるアミン、及び任意成分として使用してもよい抽出溶媒の他に、必要に応じてその他の成分を含んでいても良い。
[工程A]
工程Aは、酸性溶液と抽出液とを分液する工程である。
ギ酸が溶解している塩基性溶液と、前記アミンを含む抽出剤とは公知の方法で接触させ、ギ酸をアミン塩として抽出剤へ抽出し、得られた抽出液と塩基性溶液とを分離する。
抽出後の酸性溶液と抽出液は、公知の方法で2層に分離することができる。連続抽出塔で分離してもよく、静置型の分離槽を使用してもよい。ギ酸が抽出された抽出液は蒸留工程へ送られ、ギ酸、水分、アミン、抽出溶媒(アルコール)をそれぞれ分離することができる。
[工程B]
工程Bは、抽出液を分解蒸留することにより、ギ酸を回収する工程である。
抽出溶液相(有機相)からギ酸を回収する方法には特に制限はなく、分解蒸留が挙げられる。分解蒸留により、ギ酸のアミン塩をギ酸とアミンに分解し、ギ酸を蒸留により回収することができる。分解蒸留は必要に応じて減圧下で行ってもよい。分解蒸留で回収する場合の温度、圧力はギ酸が蒸留で溜出回収できる条件であれば特に制限はない。
本発明の実施形態にかかるアミン、及び任意成分として用いても良いアルコールは分子量が大きく、ギ酸や水よりは高沸点である。従って、分解蒸留操作では先にギ酸と少量の水を低沸成分として溜去させることができる。抽出液に水が含まれる場合、蒸留の際にはまず主に水を溜去した後、さらに温度を上げてギ酸を溜去するという2段蒸留を用いると高純度のギ酸を効率的に回収できる。
水とギ酸は、沸点の差が大きくないが、抽出液に水が含まれる場合であっても、蒸留により分離が可能である。水はアミンとの相互作用がほとんどないが、ギ酸はアミンとの相互作用のため溜出温度が高くなっているためと考えられる。さらに、蒸留を減圧下で行えば水はより低温で溜出するようになるが、ギ酸の溜出温度はほとんど変わらず、沸点差が大きくなったような状態になると考えられる。
分解蒸留における温度は回収効率の観点から100℃以上であることが好ましく、120℃以上であることがより好ましく、140℃以上であることがさらに好ましい。また、250℃以下であることが好ましく、230℃以下であることがより好ましく、200℃以下であることがさらに好ましい。
分解蒸留における圧力は回収効率の観点から0.1mmHg以上であることが好ましく、0.5mmHg以上であることがより好ましく、1mmHg以上であることがさらに好ましい。また、300mmHg以下であることが好ましく、250mmHg以下であることがより好ましく、200mmHg以下であることがさらに好ましい。
本実施形態の方法によれば、塩基性ギ酸溶液を陰イオン交換樹脂と接触させて、ギ酸イオンを樹脂に吸着、及び溶出させるよりも、はるかに効率良くギ酸溶液を濃縮することができる。また、溶出液として得られた濃縮ギ酸溶液を、特定のアミンを含む抽出液により抽出し、定法に従いさらに減圧蒸留等に付することによって、水、鉱酸及び有機溶剤等を除去し、目的とするギ酸を高い回収率で得ることができる。
以下、実施例及び比較例を示して本発明を詳細に説明する。ただし、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
〔実施例1〕
下記のとおり塩基性ギ酸溶液の濃縮を行った。
<第一の工程>
炭酸水素ナトリウム(和光純薬製)67.2gに水を加え1Lとし、攪拌し、0.8mol/L炭酸水素ナトリウム水溶液を得た。純度98%ギ酸(和光純薬製)2.55gに97.45gの0.8mol/L炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、攪拌し、2.5質量%のギ酸を含んだ塩基性ギ酸溶液を得た(pH9.1)。上記で得られた塩基性ギ酸溶液10gを、樹脂A(強酸性陽イオン交換樹脂 デュオライトC20JH、住化ケムテックス社製)10gと混合して酸性化した後、濾別して酸性ギ酸溶液を得た。得られた酸性ギ酸溶液のpHを自動滴定装置 COM−1750S(平沼産業製)により測定したところ3.4であった。
<第二の工程>
ジドデシルメチルアミン(東京化成工業株式会社製)0.399gを抽出溶媒である2−オクチル−1−ドデカノール(東京化成工業株式会社製)1.601gと混合して得た抽出剤(アミン当量(ギ酸との比):1.0)に、前記酸性ギ酸溶液を加え、激しく200回振り混ぜた。その後静置すると、2層に分離したので、上層(有機相)と下層(水相)を分け取り、それぞれ成分分析を行った。水相中に残存するギ酸をHPLC(高速液体クロマトグラフィー)により定量することで、抽出率を算出した。
HPLCは以下の条件により行った。定量用標準物質にはギ酸(和光純薬製)濃度が0.001〜1質量%となるよう調整したギ酸水溶液を用いた。
装置:LC−MS2010EV(島津製作所製)
カラム:YMC−Triart C18(3.0mmΦ×15cm,平均粒径5μm,平均細孔径12nm)
カラム温度:37℃
移動相:A液 0.1%HPO:アセトニトリル=95:5(体積比),
B液 アセトニトリル
グラジエント条件:0〜5分,B液0%(ホールド)→5〜5.01分,B液0〜95%(グラジエント)→5.01〜10分,B液95%(ホールド)→10〜10.01分,B液95〜0%(グラジエント)→10.01〜20分,B液0%(ホールド)
流速:0.425mL/min
検出:UV210nm
得られたギ酸抽出層(有機相)を減圧下蒸留することにより高濃度のギ酸を得た。まず常圧下100℃に設定することで、少量含まれる水をまず留去させた。その後、圧力10mmHg、温度170℃に設定することで、高濃度のギ酸を得た。
〔実施例2〕
第二の工程におけるジドデシルメチルアミンの量を0.599g(アミン当量:1.5)に変更し、抽出溶媒の量を表1に記載の通り変更したこと以外は実施例1と同様にしてギ酸を回収した。結果を表1に示す。
〔実施例3〕
第二の工程におけるジドデシルメチルアミンの量を0.799g(アミン当量:2.0)に変更し、抽出溶媒の量を表1に記載の通り変更したこと以外は実施例1と同様にしてギ酸を回収した。結果を表1に示す。
〔実施例4〕
第二の工程において抽出溶媒を使用しなかったこと以外は実施例1と同様にしてギ酸を回収した。結果を表1に示す。
〔実施例5〕
第二の工程においてジドデシルメチルアミン0.399gをトリドデシルアミン0.567gに変更し、抽出溶媒の量を表1に記載の通り変更したこと以外は実施例1と同様にしてギ酸を回収した。結果を表1に示す。
〔実施例6〕
第二の工程においてジドデシルメチルアミン0.399gをトリアミルアミン0.247gに変更し、抽出溶媒の量を表1に記載の通り変更したこと以外は実施例1と同様にしてギ酸を回収した。結果を表1に示す。
〔実施例7〕
第二の工程においてジドデシルメチルアミン0.399gをメチルジオクチルアミン0.278gに変更し、抽出溶媒の量を表1に記載の通り変更したこと以外は実施例1と同様にしてギ酸を回収した。結果を表1に示す。
〔実施例8〕
第二の工程においてジドデシルメチルアミン0.399gをジドデシルアミン0.384gに変更し、抽出溶媒の量を表1に記載の通り変更したこと以外は実施例1と同様にしてギ酸を回収した。結果を表1に示す。
〔実施例9〕
第二の工程において抽出溶媒である2−オクチル−1−ドデカノールを1−オクタノールに変更したこと以外は実施例1と同様にしてギ酸を回収した。結果を表1に示す。
〔実施例10〕
<第一の工程>
炭酸水素カリウム(和光純薬製)200.2gに水を加え1Lとし、攪拌し、2mol/L炭酸水素カリウム水溶液を得た。純度98%ギ酸(和光純薬製)2.5gに97.5gの2mol/L炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、攪拌し、2.5質量%のギ酸を含んだ塩基性ギ酸溶液を得た(pH9.1)。上記で得られた塩基性ギ酸溶液10gを、樹脂A(強酸性陽イオン交換樹脂 デュオライトC20JH、住化ケムテックス社製)10gと混合して酸性化した後、濾別して酸性ギ酸溶液を得た。得られた酸性ギ酸溶液のpHを自動滴定装置 COM−1750S(平沼産業製)により測定したところ3.4であった。
第二の工程は実施例1と同様にしてギ酸を回収した。結果を表1に示す。
〔実施例11〕
第一の工程において樹脂Aを樹脂B(弱酸性陽イオン交換樹脂 ダイヤイオンWK40L、三菱ケミカル株式会社製)に変更したこと以外は実施例1と同様にしてギ酸を回収した。結果を表1に示す。
〔比較例1〕
第一の工程において調製した塩基性ギ酸溶液を、酸性化せずに第二の工程に用いたこと以外は実施例1と同様の操作を行った結果、ギ酸を回収することができなかった。
〔比較例2〕
第一の工程において、陽イオン交換樹脂を用いず、塩基性ギ酸溶液10gと36質量%塩酸水溶液3gとを混合して酸性化し、酸性ギ酸溶液を得たこと以外は実施例1と同様にしてギ酸を回収した。結果を表1に示す。
〔比較例3〕
第一の工程において、抽出剤にアミンを用いず、抽出溶媒である2−オクチル−1−ドデカノール(東京化成工業株式会社製)2.000gを用いたこと以外は実施例1と同様の操作を行った結果、ギ酸を回収することができなかった。
〔比較例4〕
第二の工程においてジドデシルメチルアミン0.399gをトリプロピルアミン0.155gに変更し、抽出溶媒の量を表1に記載の通り変更したこと以外は実施例1と同様にしてギ酸を回収した。結果を表1に示す。
〔比較例5〕
第二の工程においてジドデシルメチルアミン0.399gをジメチルオクタデシルアミン0.323gに変更し、抽出溶媒の量を表1に記載の通り変更したこと以外は実施例1と同様の操作を行った結果、ギ酸を回収することができなかった。
Figure 2020045337
表1から分かるように、実施例1〜11は、第一の工程で陽イオン交換樹脂を用いて酸性化したことにより、第二の工程におけるギ酸の抽出率が高く、総合ギ酸回収率が高い。
実施例1〜7、9〜11は、第二の工程で三級アミンを用いたため、実施例8と比較して分解蒸留におけるギ酸の回収率が高く、総合ギ酸回収率が非常に高い。
比較例1は、陽イオン交換樹脂による第一の工程を実施しなかったため、第二の工程においてギ酸の抽出ができず、ギ酸が回収できなかった。
比較例2は第一の工程に塩酸を用いたため、実施例1〜11と比較してギ酸の抽出率、及び分解蒸留におけるギ酸の回収率が低く、総合ギ酸回収率が低い結果となった。
第二の工程でアミンを用いなかった比較例3は、ギ酸の回収ができなかった。
比較例4は、第二の工程で用いたアミンのアルキル基の炭素数が少ないため、また、HSPにおけるδDが低いため、実施例1〜11と比較してギ酸の抽出率、及び分解蒸留におけるギ酸の回収率が低く、総合ギ酸回収率が非常に低い結果となった。
比較例5は、第二の工程で用いたアミンの疎水性が低いため水相と有機相が分離せず、ギ酸が抽出できず、ギ酸の回収ができなかった。

Claims (8)

  1. ギ酸イオンを含む塩基性溶液を、陽イオン交換樹脂と接触させて、ギ酸イオンを含む酸性溶液を得る第一の工程、及び、
    前記酸性溶液と、少なくとも式(1)で表されるアミンを含む抽出剤とを接触させて得られる抽出液からギ酸を回収する第二の工程、
    を含むギ酸回収方法。
    式(1) NR
    (R及びRはそれぞれ独立して炭素数5以上のアルキル基を表し、Rは水素原子またはアルキル基を表す。)
  2. 前記第一の工程において、前記酸性溶液のpHが7.0未満である請求項1に記載のギ酸回収方法。
  3. 前記陽イオン交換樹脂が強酸性陽イオン交換樹脂である請求項1又は2に記載のギ酸回収方法。
  4. 前記Rはアルキル基を表す、請求項1〜3のいずれか一項に記載のギ酸回収方法。
  5. 前記式(1)で表されるアミンの、コンピュータソフトウェアHansen Solubility Parameters in Practice (HSPiP)にて求めたハンセン溶解度パラメータにおける分散項(δD)は15.6以上である、請求項1〜4のいずれか一項に記載のギ酸回収方法。
  6. 前記R、R、及びRの炭素数の合計は15以上である、請求項1〜5のいずれか一項に記載のギ酸回収方法。
  7. 前記抽出剤が、さらに炭素数10〜50のアルコールを含む請求項1〜6のいずれか一項に記載のギ酸回収方法。
  8. 前記第二の工程は、前記酸性溶液と前記抽出液とを分液する工程、及び前記抽出液を分解蒸留することによりギ酸を回収する工程を含む、請求項1〜7のいずれか一項に記載のギ酸回収方法。
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