JP2020044712A - プリンタ - Google Patents

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Abstract

【課題】印刷の品質が低下することを抑制する。【解決手段】プリンタ10は、媒体5が載置される載置部16と、載置部16に向かってインクを吐出する複数のノズル36を有するインクヘッド35と、載置部16に載置された媒体5を、一方から他方に向かう第1方向Xに搬送する搬送機構32と、下方に向かってプラズマを照射する照射口61を有し、平面視において載置部16と重なる位置に配置されることが可能なように載置部16の上方に設けられたプラズマ発生装置60と、照射口61と少なくとも対向するように載置部16の上面に設けられ、載置部16と媒体5とを絶縁する絶縁部70とを備えている。プラズマ発生装置60によってプラズマが照射された媒体5の範囲を照射範囲R1としたとき、インクヘッド35は、載置部16に載置された媒体5の照射範囲R1に向かってインクを吐出するような位置に配置されている。【選択図】図2

Description

本発明は、プリンタに関する。
例えば、特許文献1に開示されたプリンタは、メディアなどの媒体が載置されるプラテンと、プラテンに載置された媒体に向かってインクを吐出するインクヘッドと、インクヘッドが設けられたキャリッジとを備えている。上記プリンタは、インクヘッドが主走査方向に移動している間に、インクヘッドからインクを吐出させるように構成されている。また、上記プリンタは、プラテンに載置された媒体を、主走査方向と平面視において直交する副走査方向に移動させるように構成されている。
また、特許文献1に開示されたプリンタでは、キャリッジには、プラテンに載置された媒体にプラズマを照射するプラズマ照射機構が設けられている。プラテンに載置された媒体にプラズマが照射されることで、媒体の表面が改質され、媒体とインクとの親和性を高めることができる。上記プリンタでは、プラズマが照射された媒体の範囲に対してインクヘッドからインクを吐出することで、印刷が行われる。
特許第6284021号公報
ところで、上記プリンタにおいて、プラテンに載置された媒体が温度変化などに起因して、プラテンから浮き上がることがあり得る。このような媒体に対して印刷を行った場合、インクの着弾位置がずれるため、印刷のムラが発生することがあった。その結果、印刷の品質が低下することがあった。
本発明はかかる点に鑑みてなされたものであり、その目的は、印刷の品質が低下することを抑制することができるプリンタを提供することである。
媒体がプラテンから浮き上がることで印刷のムラが発生する一因として、まずインクヘッドからプラテンに載置された媒体までの距離が相対的に短くなることが考えられる。媒体の浮き上がりによってインクヘッドから媒体までの距離が短くなると、媒体におけるインクの着弾位置にズレが生じ、その結果、印刷のムラが発生する。本願発明者は、印刷のムラが発生する要因として、インクヘッドと媒体との距離以外の要因があるか否かを種々検討した。その結果、本願発明者は、印刷中においてプラテンに対して移動する媒体、および、インクヘッドから吐出されるインクにそれぞれ電荷が発生し、それらの電荷によってインクの軌道が変化することで、印刷のムラが発生することを見出した。
例えばインクヘッドから吐出されるインクは帯電しており、インクには電荷が発生している。また、媒体は、搬送される際にプラテンに対して擦れることで帯電するため、媒体に電荷が発生する。しかしながら、例えばプラテンと媒体とが接すると、金属製のプラテンの表面には、媒体の電荷とは逆の極性の電荷が集中し、帯電した媒体の電荷と、プラテンの表面の電荷が見かけ上結合している状態(換言すると、電気的に中和している状態)になる。このように、プラテンと媒体とが接している部分に対して、媒体にインクが吐出される際、媒体の電荷によってインクの軌道は変化され難い。しかしながら、プラテンから媒体が浮き上がると、その浮き上がった部分は、プラテンと接触していない。そのため、例えば媒体の浮き部分に発生している電荷は、プラテンの電荷に引かれることなく媒体内に存在している。このことによって、媒体の上部にも電荷が存在し易くなり、媒体の浮き部分において、媒体の電荷とインクの電荷とが反応することで、インクヘッドから吐出されたインクの軌道が変化する。その結果、印刷のムラが発生する。そこで、本願発明者は、インクが吐出される前において媒体が除電されることで、媒体の電荷に起因してインクの軌道がずれ難くなることを見出した。
本発明に係るプリンタは、載置部と、インクヘッドと、搬送機構と、プラズマ発生装置と、絶縁部と、を備えている。前記載置部には、媒体が載置される。前記インクヘッドは、前記載置部に向かってインクを吐出する複数のノズルを有する。前記搬送機構は、前記載置部に載置された媒体を、一方から他方に向かう第1方向に搬送する。前記プラズマ発生装置は、下方に向かってプラズマを照射する照射口を有し、平面視において前記載置部と重なる位置に配置されることが可能なように前記載置部の上方に設けられている。前記絶縁部は、前記照射口と少なくとも対向するように前記載置部の上面に設けられ、前記載置部と媒体とを絶縁する。前記プラズマ発生装置によってプラズマが照射された媒体の範囲を照射範囲としたとき、前記インクヘッドは、前記載置部に載置された媒体の前記照射範囲に向かってインクを吐出するような位置に配置されている。
本発明に係るプリンタによれば、プラズマが照射された媒体の照射範囲に向かってインクが吐出されることで、印刷が行われる。媒体の印刷前の部分において、媒体には電荷が存在しているが、絶縁部には電荷が存在しないため、絶縁部の上では媒体の電荷は媒体の上部にも存在し易い。このような状態で、絶縁部の上の媒体の範囲に対してプラズマが照射されることで、絶縁部の上の媒体の範囲における電荷が除去され易い。よって、媒体の照射範囲には、電荷が存在し難い。本発明では、電荷が存在し難い媒体の照射範囲に向かってインクが吐出されるため、媒体の電荷に起因してインクの軌道がずれ難い。したがって、媒体の電荷に起因して、印刷のムラが発生することを抑制することができる。その結果、媒体の電荷に起因して、印刷の品質が低下することを抑制することができる。
本発明によれば、印刷の品質が低下することを抑制することができるプリンタを提供することができる。
実施形態に係るプリンタの正面図である。 図1のII−II断面に沿うプリンタの断面図である。 キャリッジにおける媒体と対向する面の構成を示す模式図である。 媒体の電荷とプラテンの電荷の状態を示す媒体およびプラテンの側面図である。 媒体の電荷とプラテンの電荷の状態を示す媒体およびプラテンの側面図である。 プラテンおよびキャリッジの平面図である。 プラテンおよびキャリッジの平面図であり、照射範囲および印刷範囲を模式的に示す図である。 プリンタのブロック図である。 媒体の電荷とプラテンの電荷の状態を示す媒体およびプラテンの側面図である。 他の実施形態に係るプリンタにおいて、キャリッジにおける媒体と対向する面の構成を示す模式図である。
以下、図面を参照しながら、本発明の実施形態に係るプリンタについて説明する。なお、ここで説明される実施形態は、当然ながら本発明を特に限定することを意図したものではない。また、同じ作用を奏する部材・部位には同じ符号を付し、重複する説明は適宜省略または簡略化する。
<実施形態>
図1は、本実施形態に係るプリンタ10の正面図である。図2は、図1のII−II断面に沿うプリンタ10の断面図である。以下の説明では、利用者がプリンタ10を正面から見たとき、利用者がプリンタ10から遠ざかる方を前方、利用者がプリンタ10に近づく方を後方とする。左、右、上、下とは、プリンタ10を正面から見たときの左、右、上、下をそれぞれ意味するものとする。また、図面中の符号F、Rr、L、R、U、Dは、それぞれ前、後、左、右、上、下を意味するものとする。また、図面中の符号Yは主走査方向を示している。主走査方向Yは左右方向である。本実施形態では、主走査方向Yは、本発明の「第2方向」の一例である。また、図面中の符号Xは副走査方向を示している。副走査方向Xは、後方から前方に向かう方向であり、前後方向である。副走査方向Xは、平面視において主走査方向Yと直交している。本実施形態では、副走査方向Xは、本発明の「第1方向」の一例であり、後方および前方は、それぞれ本発明の「一方」および「他方」の一例である。ただし、これら方向は説明の便宜上定めた方向に過ぎず、プリンタ10の設置態様を何ら限定するものではなく、本発明を何ら限定するものでもない。
図1に示すように、プリンタ10は、媒体5にインクを吐出することで、媒体5に対して印刷を行う装置である。ここでは、プリンタ10は、いわゆるインクジェット式のプリンタである。例えばプリンタ10は、家庭用のプリンタと比較すると主走査方向Yに長い、いわゆる大型のプリンタである。例えばプリンタ10は業務用のプリンタである。ただし、プリンタ10は家庭用のプリンタであってもよい。プリンタ10は、媒体5を順次前方に移動させると共に、主走査方向Yに移動する後述のインクヘッド35(図1参照)からインクを吐出させることによって、媒体5に画像を印刷する。
媒体5は、画像が印刷される対象物である。媒体5は、いわゆるメディアである。なお、媒体5の種類は特に限定されない。媒体5は、例えば普通紙やインクジェット用印刷紙などの紙類であってもよい。媒体5は、ロール紙であってもよい。また、媒体5は、ポリ塩化ビニル(polyvinyl chloride、PVC)またはポリエステルなどの樹脂製またはガラス製などの透明なシートであってもよいし、金属製またはゴム製などのシートであってもよい。
プリンタ10は、プリンタ本体10aと、脚11とを備えている。プリンタ本体10aは、主走査方向Yに延びたケーシングを有する。脚11は、プリンタ本体10aを支持するものであり、プリンタ本体10aの下面に設けられている。
プリンタ10は、プラテン16を備えている。プラテン16は、本発明の「載置部」の一例である。プラテン16には、媒体5が載置される。プラテン16は、媒体5への印刷を行う際、媒体5を支持する。媒体5への印刷はプラテン16上で行われる。ここでは、プラテン16は主走査方向Yに延びている。
本実施形態では、図2に示すように、プラテン16は、メインプラテン17aと、上流側プラテン17bと、下流側プラテン17cとを有している。メインプラテン17a上において、画像の印刷が行われる。メインプラテン17aは、インクヘッド35の下方に配置されている。メインプラテン17aの上面は、平らな面である。上流側プラテン17bは、メインプラテン17aよりも後方に配置されており、メインプラテン17aよりも上流側に配置されている。上流側プラテン17bは、媒体5をメインプラテン17aに案内するものである。上流側プラテン17bは、例えば横断面円弧状に形成されている。上流側プラテン17bは、メインプラテン17aから離れるほど下方に向かうように湾曲している。下流側プラテン17cは、メインプラテン17aよりも前方に配置されており、メインプラテン17aよりも下流側に配置されている。下流側プラテン17cは、例えばプラテン16に載置された媒体5を巻き取る巻き取り装置(図示せず)に媒体5を案内するものである。下流側プラテン17cは、横断面円弧状に形成されている。下流側プラテン17cは、メインプラテン17aから離れるほど下方に向かうように湾曲している。
なお、プラテン16を形成する材料、すなわちメインプラテン17a、上流側プラテン17bおよび下流側プラテン17cを形成する材料は特に限定されない。例えばメインプラテン17a、上流側プラテン17bおよび下流側プラテン17cは、金属を含む材料によって形成されていてもよい。例えばメインプラテン17a、上流側プラテン17bおよび下流側プラテン17cのそれぞれの上面は、金属によって形成され、各上面以外の部位は、金属または金属以外の材料によって形成されていてもよい。
図1に示すように、プリンタ10は、ヘッド移動機構31と、媒体搬送機構32とを備えている。ヘッド移動機構31は、インクヘッド35を主走査方向Yに移動させる機構である。ヘッド移動機構31は、本発明の「移動機構」の一例である。なお、ヘッド移動機構31の構成は特に限定されない。本実施形態では、ヘッド移動機構31は、ガイドレール20と、プーリ21と、プーリ22と、無端状のベルト23と、第1駆動モータ24と、キャリッジ30とを有している。ガイドレール20は、キャリッジ30およびインクヘッド35の主走査方向Yへの移動をガイドするものである。図2に示すように、ガイドレール20は、プラテン16(詳しくは、メインプラテン17a)と平面視において重なるように、プラテン16の上方に配置されている。図1に示すように、ガイドレール20は主走査方向Yに延びている。プーリ21は、ガイドレール20の左端部分に設けられている。プーリ22は、ガイドレール20の右端部分に設けられている。ベルト23は、プーリ21とプーリ22とに巻き掛けられている。本実施形態では、右側のプーリ22には、第1駆動モータ24が接続されている。ただし、第1駆動モータ24は、左側のプーリ21に接続されていてもよい。本実施形態では、第1駆動モータ24が駆動してプーリ22が回転することで、プーリ21とプーリ22との間でベルト23が走行する。
キャリッジ30は、ベルト23に取り付けられている。図2に示すように、キャリッジ30は、ガイドレール20に係合しており、ガイドレール20に摺動自在に設けられている。キャリッジ30には、複数のインクヘッド35が設けられている。本実施形態では、ヘッド移動機構31は、第1駆動モータ24の駆動によってベルト23が走行して、キャリッジ30が主走査方向Yに移動することに伴い、キャリッジ30に設けられたインクヘッド35を主走査方向Yに移動させるように構成されている。
媒体搬送機構32は、プラテン16に載置された媒体5を副走査方向Xに移動させる機構である。本実施形態では、媒体搬送機構32は、本発明の「搬送機構」の一例である。なお、媒体搬送機構32の構成は特に限定されない。本実施形態では、図2に示すように、媒体搬送機構32は、グリットローラ25と、ピンチローラ26と、第2駆動モータ27とを有している。グリットローラ25は、プラテン16のメインプラテン17aに設けられている。ここでは、グリットローラ25は、少なくとも一部が上方に露出するようにメインプラテン17aに埋設されている。
ピンチローラ26は、グリットローラ25と共に媒体5を挟むものである。ピンチローラ26は、媒体5を上から押さえ付けるものである。ピンチローラ26は、平面視においてグリットローラ25と重なるようにグリットローラ25の上方に配置されている。ピンチローラ26は、グリットローラ25と対向する位置に配置されている。ピンチローラ26は、プラテン16のメインプラテン17aの上方に配置されている。ここではピンチローラ26は、上下方向に移動可能に構成されている。なお、グリットローラ25およびピンチローラ26のそれぞれの配置位置および数は特に限定されない。本実施形態では、図1に示すように、グリットローラ25およびピンチローラ26は、少なくともプラテン16の左端部および右端部にそれぞれ配置されている。
本実施形態では、図2に示すように、第2駆動モータ27は、グリットローラ25に接続されている。グリットローラ25とピンチローラ26との間に媒体5が挟まれた状態で、第2駆動モータ27が駆動してグリットローラ25が回転すると、媒体5は副走査方向Xに搬送される。ここでは、媒体搬送機構32は、プラテン16に載置された媒体5を後方から前方に向かって搬送するように構成されている。
図3は、キャリッジ30における媒体5と対向する面(ここでは下面)の構成を示す模式図である。図3に示すように、プリンタ10は、複数のインクヘッド35を備えている。インクヘッド35はインクを吐出するものである。インクヘッド35は、キャリッジ30に設けられており、キャリッジ30の下面に保持されている。図1に示すように、インクヘッド35は、プラテン16よりも上方に配置され、キャリッジ30を介してガイドレール20に摺動自在に設けられている。インクヘッド35は、ヘッド移動機構31によってガイドレール20に沿って主走査方向Yに移動可能である。本実施形態では、図3に示すように、インクヘッド35の数は3つである。しかしながら、インクヘッド35の数は特に限定されない。また、3つのインクヘッド35の配置位置も特に限定されない。本実施形態では、3つのインクヘッド35は主走査方向Yに並んで配置されているが、3つのインクヘッド35のうち1つのインクヘッド35(ここでは、最も右方に配置されたインクヘッド35)は、他の2つのインクヘッド35よりも後方にずれて配置されている。しかしながら、3つのインクヘッド35の前端の位置、および、後端の位置は、それぞれ副走査方向Xにおいて同じ位置であってもよい。
本実施形態では、1つのインクヘッド35において、下面には副走査方向Xに2列に並んだ複数のノズル36が形成されている。ここで、副走査方向Xに1列に並んだノズル36の列のことをノズル列37と称する。本実施形態では、1つのインクヘッド35につき2つのノズル列37が配置されており、プリンタ10全体では、6つのノズル列37が配置されている。ただし、ノズル列37の数は特に限定されない。ここでは、ノズル列37ごとに異なる色調のインクが吐出される。
なお、本実施形態では、複数のインクヘッド35のノズル列37を構成する複数のノズル36は、それぞれ図示しないインク供給路によって、インクカートリッジ38(図1参照)に接続されている。インクカートリッジ38は、例えばプリンタ本体10aの左端部に着脱自在に配置されている。なお、インクカートリッジ38に収容されているインク、すなわちインクヘッド35から吐出されるインクの材料は特に限定されず、従来からプリンタのインクの材料として用いられている各種の材料を使用することができる。上記インクは、例えばソルベント系(溶剤系)顔料インクや水性顔料インクであってもよいし、水性染料インク、あるいは紫外線を受けて硬化する紫外線硬化型インクなどであってもよい。
図4、図5は、それぞれ媒体5の電荷とプラテン16の電荷の状態を示す媒体5およびプラテン16の側面図である。図4および図5では、一例として媒体5にマイナスの電荷が発生し、プラテン16にプラスの電荷が発生している状態が示されている。ところで、プラテン16に載置された媒体5が副走査方向Xの前方に向かって搬送される際、媒体5とプラテン16とが擦れるため、媒体5が帯電することがあり得る。例えば媒体5が帯電することで、図4に示すように、媒体5にマイナスの電荷が存在し、プラテン16にプラスの電荷が存在する。このとき、媒体5とプラテン16とが完全に接触しているときには、媒体5のマイナスの電荷とプラテン16のプラスの電荷とが引かれ合うため、媒体5のマイナスの電荷は、媒体5の下部に集まる。その結果、帯電した媒体5のマイナスの電荷とプラテン16のプラスの電荷とが見かけ上結合している状態(換言すると、電気的に中和している状態)になる。そのため、媒体5とプラテン16とが完全に接触している部分に対してインクが吐出される際、媒体5の電荷によってインクの軌道は変化され難く、媒体5の電荷を起因とした印刷のムラは、発生し難い。
しかしながら、図5に示すように、印刷時、媒体5の一部がプラテン16から浮き上がることがあり得る。例えば、媒体5の材質などによっては、温度変化によって媒体5が変形することで、媒体5の一部5aがプラテン16から浮き上がる。このように、プラテン16から浮き上がった媒体5の部分5a(以下、媒体5の浮き部分5aという。)では、媒体5のマイナスの電荷は、プラテン16のプラスの電荷と引かれ合い難い、すなわち、電気的に中和し難い。そのため、媒体5の浮き部分5aでは、マイナスの電荷は、媒体5の下部に集まらずに、媒体5の上部に存在することがあり得る。ここで、インクヘッド35から吐出されるインクは帯電している。例えばインクにマイナスの電荷が発生している場合、媒体5の浮き部分5aにおいて、媒体5のマイナスの電荷とインクのマイナスの電荷とが反発し合うため、インクの軌道がずれる。このようにインクの軌道がずれることで、媒体5に対するインクの着弾位置がずれることがあり得る。そして、インクの軌道がずれることに起因して、印刷のムラが発生し、印刷の画質が低下することがあり得る。
そこで、本実施形態では、媒体5の浮き部分5aが発生した場合であっても、インクの軌道がずれることに起因して、印刷の画質が低下することを抑制することを実現する。ここでは、印刷前の媒体5の部分に対してプラズマを照射する。ここで、媒体5のうちプラズマが照射された範囲を照射範囲R1(図7参照)と称する。本実施形態に係るプリンタ10では、媒体5の照射範囲R1に向かってインクヘッド35からインクを吐出することで、印刷を行う。インクヘッド35は、プラテン16に載置された媒体5の照射範囲R1に向かってインクを吐出するような位置に配置されている。
本実施形態では、図2に示すように、プリンタ10は、プラズマ発生装置60と、絶縁層70とを備えている。プラズマ発生装置60は、プラテン16に載置された媒体5に対してプラズマを照射するためのものである。プラズマ発生装置60は、平面視においてプラテン16のメインプラテン17aと重なる位置に配置されるようにメインプラテン17aの上方に設けられている。本実施形態では、プラズマ発生装置60は、キャリッジ30に設けられている。そのため、プラズマ発生装置60は、キャリッジ30および複数のインクヘッド35と共に、主走査方向Yに移動可能である。
図3に示すように、プラズマ発生装置60は、照射口61を有している。図示は省略するが、プラズマ発生装置60の内部には、プラズマを発生する発生源が配置されている。この発生源から発生されたプラズマが照射口61を通ることで、照射口61から下方に向かってプラズマが照射される。本実施形態では、照射口61は、プラズマ発生装置60の下面に形成され、下方に向かって開口している。なお、照射口61の形状および大きさは特に限定されない。本実施形態では、照射口61は矩形状であるが、円形状であってもよい。図6は、プラテン16およびキャリッジ30の平面図である。照射口61の主走査方向Yの長さD11と、照射口61の副走査方向Xの長さD12との長さの関係も特に限定されない。例えば照射口61の長さD11は、照射口61の長さD12と同じであってもよいし、長さD12よりも短くてもよいし、長くてもよい。
図3に示すように、プラズマ発生装置60は、照射口61がインクヘッド35の複数のノズル36の全てよりも後方に位置するように配置されている。ここでは、プラズマ発生装置60は、照射口61が3つのインクヘッド35のそれぞれよりも後方に位置するように配置されている。また、プラズマ発生装置60は、キャリッジ30における主走査方向Yの中央部分に配置されている。しかしながら、プラズマ発生装置60は、キャリッジ30の右側部分に配置されていてもよいし、キャリッジ30の左側部分に配置されていてもよい。本実施形態では、図2に示すように、照射口61は、平面視においてグリットローラ25およびピンチローラ26よりも前方に配置されている。照射口61は、平面視においてインクヘッド35とグリットローラ25との間、および、インクヘッド35とピンチローラ26との間に配置されている。ここでは、プラズマ発生装置60および絶縁層70の位置を比較する対象として、グリットローラ25およびピンチローラ26が用いられているときのグリットローラ25およびピンチローラ26とは、それぞれグリットローラ25における媒体5と接触している部分、および、ピンチローラ26における媒体5と接触している部分のことを意味する。
本実施形態では、図3に示すように、プラズマ発生装置60の数は1つである。しかしながら、プラズマ発生装置60の数は特に限定されない。例えば、プラズマ発生装置60は、キャリッジ30に複数(例えば2つ以上)設けられていてもよい。
図7は、プラテン16およびキャリッジ30の平面図であり、照射範囲R1および印刷範囲R2を模式的に示す図である。図7において、矢印A1は、キャリッジ30が搬送されている方向を示している。図7では、キャリッジ30が左方から右方に向かって搬送されているものとする。本実施形態では、図7に示すように、媒体5には、印刷が行われる範囲である印刷範囲R2が予め設定されている。この印刷範囲R2は、複数のインクヘッド35が主走査方向Yに移動している間において、平面視において複数のインクヘッド35のノズル列37と重なる範囲である。ここでは、キャリッジ30と共にプラズマ発生装置60が主走査方向Yに移動している間において、プラズマ発生装置60の照射口61は、平面視において印刷範囲R2と重なる。すなわち、媒体5の印刷範囲R2には、照射口61を通過したプラズマが照射される。
図2に示すように、絶縁層70は、プラテン16と媒体5(詳しくは、プラテン16に載置された媒体5)とを絶縁するものである。絶縁層70は、本発明の「絶縁部」の一例である。絶縁層70は、プラテン16のメインプラテン17aの上面に設けられている。絶縁層70の上面と、メインプラテン17aの上面とは、面一である。言い換えると、絶縁層70の上面と、絶縁層70の前方および後方に配置されたメインプラテン17aの上面とは、面一であり、段差がない。絶縁層70は、側面視においてプラズマ発生装置60の照射口61と少なくとも対向している。言い換えると、絶縁層70は、側面視において照射口61の真下に少なくとも配置されている。ここでは、絶縁層70は、側面視においてインクヘッド35と対向していない。しかしながら、絶縁層70は、側面視においてインクヘッド35と対向していてもよい。言い換えると、絶縁層70は、側面視においてインクヘッド35の真下にも配置されていてもよい。また、絶縁層70は、グリットローラ25の前方に配置されている。絶縁層70は、平面視においてピンチローラ26の前方に配置されている。
本実施形態では、図6に示すように、絶縁層70は主走査方向Yに延びている。ここでは、絶縁層70の主走査方向Yの長さD21は、絶縁層70の副走査方向Xの長さD22よりも長い。絶縁層70の主走査方向Yの長さD21は、プラズマ発生装置60の照射口61の主走査方向Yの長さD11よりも長い。なお、絶縁層70の副走査方向Xの長さD22は、照射口61の副走査方向Xの長さD12と同じでもよいし、長さD12よりも長くてもよい。絶縁層70の主走査方向Yの長さD21は、媒体5の印刷範囲R2の主走査方向Yの長さと同じ、または、印刷範囲R2の主走査方向Yの長さよりも長い。
本実施形態では、絶縁層70は、絶縁材料によって形成されている。ここで、絶縁材料とは、プラテン16と媒体5とを絶縁するような材料、かつ、電気を通さない材料であり、例えばゴムや樹脂である。
本実施形態では、図1に示すように、プリンタ10は、制御装置80を備えている。制御装置80は、媒体5への印刷を制御するものであると共に、プラズマ発生装置60から発生するプラズマを照射させるタイミングなどを制御するものである。制御装置80の構成は特に限定されない。制御装置80は、例えばマイクロコンピュータからなっている。制御装置80は、中央処理装置(CPU)と、CPUが実行するプログラムなどを格納したROMと、RAMなどを備えている。ここでは、制御装置80は、マイクロコンピュータ内に保存されたプログラムを使用して、印刷やプラズマの照射に関する制御を行う。本実施形態では、制御装置80は、プリンタ本体10aの内部に設けられている。しかしながら、制御装置80は、プリンタ本体10aの内部に設けられていなくてもよく、例えば、プリンタ本体10aの外部に設置されたコンピュータなどであってもよい。この場合、制御装置80は、有線または無線を介してプリンタ本体10aと通信可能に接続されている。
図8は、プリンタ10のブロック図である。本実施形態では、図8に示すように、制御装置80は、ヘッド移動機構31の第1駆動モータ24と、媒体搬送機構32の第2駆動モータ27と、インクヘッド35と、プラズマ発生装置60と通信可能に接続されている。制御装置80は、第1駆動モータ24、第2駆動モータ27、インクヘッド35、および、プラズマ発生装置60を制御する。
本実施形態では、制御装置80は、記憶部81と、第1移動制御部83と、第2移動制御部85と、プラズマ照射制御部87と、印刷制御部89とを備えている。なお、上述した制御装置80の各部は、ソフトウェアによって構成されていてもよいし、ハードウェアによって構成されていてもよい。例えば、上述した各部は、プロセッサによって行われるものであってもよいし、回路に組み込まれるものであってもよい。
第1移動制御部83は、ヘッド移動機構31を制御することで、キャリッジ30を主走査方向Yに移動させるようにプログラムされている。具体的には、第1移動制御部83は、ヘッド移動機構31の第1駆動モータ24の駆動を制御することで、プーリ22の回転、および、ベルト23(図1参照)の走行を制御する。このことで、インクヘッド35およびプラズマ発生装置60における主走査方向Yへの移動が制御される。
第2移動制御部85は、第1移動制御部83によって、キャリッジ30が主走査方向Yを一往復移動した後、媒体搬送機構32を制御することで、プラテン16に載置された媒体5を前方に搬送するようにプログラムされている。ここでは、第2移動制御部85は、媒体搬送機構32の第2駆動モータ27の駆動を制御してグリットローラ25の回転を制御することで、プラテン16に載置された媒体5における前方への移動を制御する。
プラズマ照射制御部87は、第1移動制御部83によってキャリッジ30が主走査方向Yに移動している状態において、プラズマ発生装置60の照射口61から媒体5に向かってプラズマを照射させるように制御するようにプログラムされている。ここでは、プラズマ照射制御部87は、照射口61が媒体5の印刷範囲R2の真上を通過する際、照射口61から下方に向かってプラズマを照射するように制御する。このことで、媒体5の印刷範囲R2にプラズマが照射される。なお、図7に示すように、印刷範囲R2のうちプラズマが照射された範囲は、照射範囲R1である。
印刷制御部89は、第1移動制御部83によってキャリッジ30が主走査方向Yに移動している状態において、インクヘッド35のノズル36からインクを下方に向かって吐出させるように制御するようにプログラムされている。ここでは、印刷制御部89は、インクヘッド35が媒体5の照射範囲R1の真上を通過する際、記憶部81に記憶された印刷画像に基づいて、インクヘッド35のノズル36から照射範囲R1に向かってインクを吐出するように制御する。
以上、本実施形態に係るプリンタ10の構成について説明した。次に、印刷前において媒体5の電荷が除去される手順について説明する。
本実施形態では、上述のように、図4に示すように、プラテン16に載置された媒体5が前方に向かって搬送される際、媒体5とプラテン16とが擦れるため、媒体5が帯電する。図9は、媒体5の電荷とプラテン16の電荷の状態を示す媒体5およびプラテン16の側面図である。図9において、矢印A2はプラズマの照射方向を示している。図9に示すように、プラズマが照射される前、すなわち、側面視において、照射口61よりも後方に位置する媒体5の部分では、媒体5のマイナスの電荷と、プラテン16のプラスの電荷とが引き合う状態となり、電気的に中和している状態となる。そして、媒体5が絶縁層70上に配置されているとき、プラズマ発生装置60の照射口61から媒体5に向かってプラズマが照射される。このとき、プラズマが照射される媒体5の範囲の下方には、絶縁層70が配置されているため、照射範囲R1の直下には、プラテン16のプラスの電荷が存在しない。そのため、媒体5の照射範囲R1のマイナスの電荷は、媒体5の上部にも存在し易いため、プラズマが照射されることで除去され易い。
次に、マイナスの電荷が除去された状態の媒体5の照射範囲R1は、前方に搬送され、照射範囲R1に向かってインクが吐出される。このとき、インクヘッド35から吐出されたインクには電荷が存在するが、媒体5の照射範囲R1では電荷が存在しないため、媒体5の電荷に起因して、インクの軌道は変化し難い。したがって、媒体5の電荷に起因して、印刷のムラが発生することを抑制することができる。その結果、媒体5の電荷に起因して、印刷の品質が低下することを抑制することができる。
本実施形態では、図3に示すように、プラズマ発生装置60は、側面視において照射口61の前端が複数のインクヘッド35の複数のノズル36のうち最も後方に位置するノズル36よりも後方に位置するように配置されている。このことによって、照射口61から発せられたプラズマが確実に照射された後の照射範囲R1に対して、インクヘッド35からのインクを吐出することができる。
本実施形態では、プラズマ発生装置60は、インクヘッド35が設けられたキャリッジ30に設けられている。このことによって、インクヘッド35を主走査方向Yに移動させるための機構(ここでは、ヘッド移動機構31)を利用してプラズマ発生装置60を主走査方向Yに移動させることができる。よって、プラズマ発生装置60を主走査方向Yに移動させる専用の機構を設けなくてもよいため、部品点数を削減することができる。
本実施形態では、図6に示すように、プラズマ発生装置60の照射口61の主走査方向Yの長さD11は、絶縁層70の主走査方向Yの長さD21よりも短い。ここでは、プラズマ発生装置60は、主走査方向Yに移動可能に構成されている。そのため、照射口61の主走査方向Yの長さD11を絶縁層70の主走査方向Yの長さD21よりも短くした場合であっても、プラズマ発生装置60を主走査方向Yに移動させることで、媒体5の印刷範囲R2の全体に対してプラズマを照射することができる。よって、プラズマ発生装置60が大型化することを防ぐことができる。
本実施形態では、絶縁層70は、プラテン16と媒体5とを絶縁する絶縁材料によって形成された層である。このように、媒体5とプラテン16との間に絶縁層70を挟むことで、媒体5とプラテン16とを簡単に絶縁状態にすることができる。
本実施形態では、図2に示すように、絶縁層70の上面と、プラテン16(詳しくは、メインプラテン17a)の上面とは、面一である。このことによって、プラテン16に載置された媒体5を滑らかに副走査方向Xに搬送することができる。
本実施形態では、図6に示すように、絶縁層70は、主走査方向Yに延びた層である。ここでは、絶縁層70の主走査方向Yの長さD21は、絶縁層70の副走査方向Xの長さD22よりも長い。絶縁層70は、側面視において照射口61と対向する位置に少なくとも配置されていればよく、かつ、プラズマ発生装置60が移動する方向と同じ方向に延びているとよい。そのため、絶縁層70を副走査方向Xに延ばさない場合であっても、媒体5の電荷を十分に除去することができる。
本実施形態では、絶縁層70の副走査方向Xの長さD22は、照射口61の副走査方向Xの長さD12以上である。このことによって、照射口61からのプラズマを、絶縁層70上の媒体5の部分に照射し易い。よって、媒体5の電荷を除去し易い。
本実施形態では、図2に示すように、プラズマ発生装置60は、側面視において照射口61がグリットローラ25よりも前方に位置するように配置されている。また、プラズマ発生装置60は、側面視において照射口61がピンチローラ26よりも前方に位置するように配置されている。プラテン16に載置された媒体5は、グリットローラ25およびピンチローラ26に挟まれた状態で前方に搬送される。このとき、媒体5は、グリットローラ25およびピンチローラ26に接触する。そのため、グリットローラ25およびピンチローラ26に挟まれた後の媒体5の部分には、より多くの電荷が媒体5に発生することになる。しかしながら、本実施形態では、グリットローラ25およびピンチローラ26の前方にプラズマ発生装置60が配置されているため、グリットローラ25およびピンチローラ26に挟まれた後の媒体5の部分に対してプラズマが照射される。よって、グリットローラ25およびピンチローラ26に媒体5が挟まれることで発生した媒体5の電荷を効率よく除去することができる。
以上、本実施形態に係るプリンタ10について説明した。次に、他の実施形態に係るプリンタについて説明する。以下の説明において、既に説明した構成と同様の構成には同じ符号を付し、その説明は適宜省略する。
<他の実施形態>
上記実施形態では、プラズマ発生装置60は、側面視において照射口61が各インクヘッド35の複数のノズル36よりも後方に配置されるように配置されていた。しかしながら、プラズマ発生装置60の配置位置は、上記の位置に限定されない。
図10は、他の実施形態に係るプリンタ110において、キャリッジ30における媒体5と対向する面(ここでは下面)の構成を示す模式図である。図10に示すように、プリンタ110は、2つのプラズマ発生装置160a、160bを備えている。左のプラズマ発生装置160aは、3つのインクヘッド35の左方に配置されており、最も左に配置されたインクヘッド35の左方に配置されている。右のプラズマ発生装置160bは、3つのインクヘッド35の右方に配置されており、最も右に配置されたインクヘッド35の右方に配置されている。ここでは、2つのプラズマ発生装置160a、160bの間に、3つのインクヘッド35が配置されている。
プラズマ発生装置160a、160bは、それぞれ下面に形成された照射口161を有している。ここで、照射口161の前端の副走査方向Xの位置は、3つのインクヘッド35のうち最も前方に位置するノズル36の副走査方向Xの位置と同じである。照射口161の後端の副走査方向Xの位置は、3つのインクヘッド35のうち最も後方に位置するノズル36の副走査方向Xの位置と同じである。
本実施形態では、キャリッジ30が主走査方向Yの右方から左方に向かうときに、インクヘッド35からインクが吐出されるように構成されているとき、プラズマ照射制御部87(図8参照)は、左のプラズマ発生装置160aの照射口161からプラズマが照射されるようにプラズマ発生装置160aを制御する。逆に、キャリッジ30が主走査方向Yの左方から右方に向かうときに、インクヘッド35からインクが吐出されるように構成されているとき、プラズマ照射制御部87は、右のプラズマ発生装置160bの照射口161からプラズマが照射されるようにプラズマ発生装置160bを制御する。
本実施形態であっても、プラズマが照射された後の媒体5の照射範囲R1に対して、インクヘッド35からのインクが吐出される。そのため、媒体5の電荷に起因して、インクの軌道は変化し難い。したがって、媒体5の電荷に起因して、印刷のムラが発生することを抑制することができる。その結果、媒体5の電荷に起因して、印刷の品質が低下することを抑制することができる。
上記各実施形態では、絶縁層70が本発明の絶縁部であった。しかしながら、本発明の絶縁部は、絶縁材料によって形成された層に限定されない。例えば、絶縁部は、プラテン16の上面に形成された溝であってもよい。この溝は、例えば主走査方向Yに延びた溝である。この溝の深さは特に限定されないが、例えば20mm〜30mmである。この場合、溝に入り込む空気によって、媒体5とプラテン16とを絶縁することができる。
上記各実施形態では、プラズマ発生装置60は、キャリッジ30に設けられていたが、キャリッジ30に設けられておらず、主走査方向Yに移動しないように構成されていてもよい。例えば、プラズマ発生装置60は、プリンタ本体10aに取り付けられていてもよい。この場合、プラズマ発生装置60は、絶縁層70と対向し、かつ、主走査方向Yに並ぶように複数設けられているとよい。
5 媒体
10 プリンタ
16 プラテン(載置部)
25 グリットローラ
26 ピンチローラ
30 キャリッジ
31 ヘッド移動機構(移動機構)
32 媒体搬送機構(搬送機構)
35 インクヘッド
36 ノズル
60 プラズマ発生装置
61 照射口
70 絶縁層(絶縁部)
80 制御装置
87 プラズマ照射制御部

Claims (11)

  1. 媒体が載置される載置部と、
    前記載置部に向かってインクを吐出する複数のノズルを有するインクヘッドと、
    前記載置部に載置された媒体を、一方から他方に向かう第1方向に搬送する搬送機構と、
    下方に向かってプラズマを照射する照射口を有し、平面視において前記載置部と重なる位置に配置されることが可能なように前記載置部の上方に設けられたプラズマ発生装置と、
    前記照射口と少なくとも対向するように前記載置部の上面に設けられ、前記載置部と媒体とを絶縁する絶縁部と、
    を備え、
    前記プラズマ発生装置によってプラズマが照射された媒体の範囲を照射範囲としたとき、前記インクヘッドは、前記載置部に載置された媒体の前記照射範囲に向かってインクを吐出するような位置に配置されている、プリンタ。
  2. 前記プラズマ発生装置は、平面視において前記第1方向と交差する第2方向から見たとき、前記照射口の前記他方側の端が前記インクヘッドの前記複数のノズルのうち最も前記一方側に位置するノズルよりも前記一方側に位置するように配置されている、請求項1に記載されたプリンタ。
  3. 前記インクヘッドが設けられたキャリッジを備え、
    前記プラズマ発生装置は、前記キャリッジに設けられている、請求項1または2に記載されたプリンタ。
  4. 前記キャリッジを、平面視において前記第1方向と交差する第2方向に移動させる移動機構を備え、
    前記プラズマ発生装置の前記照射口の前記第2方向の長さは、前記絶縁部の前記第2方向の長さよりも短い、請求項3に記載されたプリンタ。
  5. 前記絶縁部は、前記載置部と媒体とを絶縁する絶縁材料によって形成された層である、請求項1から4までの何れか1つに記載されたプリンタ。
  6. 前記絶縁部の上面と、前記載置部の上面とは面一である、請求項5に記載されたプリンタ。
  7. 前記絶縁部は、平面視において前記第1方向と交差する第2方向に延びている、請求項1から6までの何れか1つに記載されたプリンタ。
  8. 前記搬送機構は、平面視において前記第1方向と交差する第2方向から見たときに前記絶縁部よりも前記一方側に配置され、前記載置部に設けられたグリットローラを備え、
    前記プラズマ発生装置は、前記照射口が前記グリットローラよりも前記他方側に位置するように配置されている、請求項1から7まで何れか1つに記載されたプリンタ。
  9. 前記搬送装置は、平面視において前記グリットローラと重なるように前記グリットローラの上方に配置され、前記グリットローラと共に前記載置部に載置された媒体を挟むピンチローラを備え、
    前記プラズマ発生装置は、前記照射口が前記ピンチローラよりも前記他方側に位置するように配置されている、請求項8に記載されたプリンタ。
  10. 前記絶縁部の前記第1方向の長さは、前記プラズマ発生装置の前記照射口の前記第1方向の長さ以上である、請求項1から9までの何れか1つに記載されたプリンタ。
  11. 前記載置部は、金属を含む材料によって形成されている、請求項1から10までの何れか1つに記載されたプリンタ。

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