JP5258242B2 - 液体噴射装置 - Google Patents

液体噴射装置 Download PDF

Info

Publication number
JP5258242B2
JP5258242B2 JP2007243640A JP2007243640A JP5258242B2 JP 5258242 B2 JP5258242 B2 JP 5258242B2 JP 2007243640 A JP2007243640 A JP 2007243640A JP 2007243640 A JP2007243640 A JP 2007243640A JP 5258242 B2 JP5258242 B2 JP 5258242B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
suction
heating
continuous paper
platen
support member
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2007243640A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2009072999A (ja
Inventor
元晴 羽畑
吉男 西田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Seiko Epson Corp
Original Assignee
Seiko Epson Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Seiko Epson Corp filed Critical Seiko Epson Corp
Priority to JP2007243640A priority Critical patent/JP5258242B2/ja
Publication of JP2009072999A publication Critical patent/JP2009072999A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5258242B2 publication Critical patent/JP5258242B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Ink Jet (AREA)

Description

本発明は、例えばインクジェット式プリンタなどの液体噴射装置に関する。
一般に、液体をターゲットに対して噴射する液体噴射装置として、インクジェット式プリンタ(以下、「プリンタ」という。)が広く知られている(例えば、特許文献1)。この特許文献1に記載のプリンタには、連続紙である印刷テープ(ターゲット)を支持するためのプラテン(支持部材)と、プラテン上に支持される印刷テープにインク(液体)を噴射するための記録ヘッド(流体噴射ヘッド)とが設けられている。そして、プラテンよりも上流側からプラテン上に印刷テープが搬送されると、印刷テープの搬送が一時停止された状態で、プラテン上の印刷テープに対して記録ヘッドからインクが噴射されるようになっている。その後、プラテン上の印刷テープに対する記録ヘッドによるインクの噴射が完了すると、プラテン上の印刷テープは、プラテンから印刷テープの搬送方向における下流側に搬送されるようになっている。
また、プラテン内には、プラテンを加熱するための加熱手段(例えばヒータ)が設けられており、この加熱手段からの熱は、プラテンを介して該プラテン上の印刷テープに伝わるようになっている。その結果、記録ヘッドから印刷テープに噴射されたインクがプラテン上において少し乾燥された状態で、印刷テープがプラテンから前記搬送方向における下流側に搬送されるようになっていた。
特開2006−150723号公報
ところで、特許文献1のプリンタでは、加熱手段が印刷テープの搬送方向と直交(交差)する印刷テープの幅方向全体に亘って加熱領域を形成している。そのため、幅が狭い印刷テープにインクを噴射する場合でも、プラテン全体が加熱されるようになっていた。すなわち、プラテンにおいて加熱する必要がない領域までが無駄に加熱されていた。したがって、ターゲットとしての印刷テープの幅方向サイズによっては、一般に消費電力が大きいヒータなどの加熱手段が無駄に駆動されることになり、プリンタにおけるランニングコストが大きくなってしまうという問題があった。
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、ターゲットを支持する支持部材を加熱してターゲットに熱量を付与するにあたり、ターゲットのサイズに応じて加熱態様を変更することにより、ランニングコストを抑えることができる液体噴射装置を提供することにある。
上記目的を達成するために、本発明の液体噴射装置は、搬送方向における上流側から搬送されたターゲットを支持するための支持部材と、該支持部材上に支持される前記ターゲットに対して液体を噴射する液体噴射ヘッドと、前記支持部材を加熱するための加熱装置と、該加熱装置により前記搬送方向と交差する前記ターゲットの幅方向となる前記支持部材の幅方向全体に亘る領域のうち少なくとも一部の領域が選択加熱されるように前記加熱装置の駆動を制御する制御手段とを備え、前記加熱装置は、前記制御手段により個別に駆動状態を制御される複数の加熱手段を有しており、それらの各加熱手段は前記支持部材の幅方向に沿う長さがそれぞれ異なると共に、前記支持部材の幅方向において各々の加熱領域を並設するように配置され、前記支持部材には、吸引手段の駆動に伴い前記ターゲットを前記支持部材上に吸着可能に吸引する複数の吸引孔が前記搬送方向に沿って延びる複数の吸引孔列を前記支持部材の幅方向に所定間隔をおいて配列形成するように設けられると共に、前記各吸引孔を介した吸引と非吸引を前記吸引孔列毎に切り替え可能な吸引選択手段が設けられ、前記吸引選択手段は、前記支持部材の幅方向において、複数の吸引孔列に属する吸引孔を閉塞可能な第1の位置と前記複数の吸引孔列に属する吸引孔を開放可能な第2の位置との間を変位可能とされた孔閉塞部材を含んで構成され、前記孔閉塞部材は、前記各々の加熱領域に対応して複数設けられ、各々が対応する加熱領域に形成された吸引孔を閉塞可能である
この構成によれば、支持部材はターゲットの搬送方向と交差するターゲットの幅方向となる支持部材の幅方向における全領域のうち少なくとも一部の領域が加熱装置により選択的に加熱される。すなわち、ターゲットの幅方向サイズに応じて、加熱態様が変更され、加熱される領域が増減することになる。そのため、ターゲットの幅が狭い場合には、無駄な領域では加熱装置による加熱が行われないようにできるので、加熱装置での消費電力を低減させることも可能となる。したがって、ターゲットを支持する支持部材を加熱してターゲットに熱量を付与するにあたり、ターゲットのサイズに応じて加熱態様を変更することにより、ランニングコストを抑えることができる。
また、この構成によれば、加熱装置が有する各加熱手段の駆動状態を制御手段が個々に制御することにより、ターゲットの幅に応じた支持部材に対する加熱態様を容易に変更することができる。
また、吸引手段によって各吸引孔内が吸引されることにより、支持部材上に搬送されたターゲットを支持部材に吸着させることができる。そのため、加熱装置の駆動によって加熱された支持部材からは、該支持部材上に支持されるターゲットに対して効率良く熱を伝えることが可能になる。
さらに、各吸引孔を介した吸引状態が吸引選択手段による吸引と非吸引の切り替えによりターゲットと対向する吸引孔列に属する吸引孔からのみにできる。そのため、支持部材における加熱装置の加熱手段により加熱された領域の温度がターゲットの吸着に寄与しない吸引孔を介した吸引により不必要に低下してしまうことを抑制できる。
またさらに、孔閉塞部材をターゲットの搬送方向と直交するターゲットの幅方向に変位させることにより、ターゲットの幅サイズに応じて吸引をさせる必要のある吸引孔列の吸引孔のみを簡単に開放状態にすることができる。
(第1の実施形態)
以下、本発明の液体噴射装置をインクジェット式プリンタに具体化した第1の実施形態を図面に基づいて説明する。なお、以下の説明において、「前後方向」、「左右方向」、「上下方向」をいう場合は、図1及び図2に矢印で示した方向を基準として示すものとする。
図1に示すように、液体噴射装置としてのインクジェット式プリンタ11は、長尺状のターゲットとしての連続紙12を繰り出す繰り出し部13と、該繰り出し部13から繰り出された連続紙12に順次印刷を行って乾燥する本体部14と、該本体部14で印刷が行われて乾燥された連続紙12を巻き取る巻き取り部15とを備えている。すなわち、本体部14は直方体状の本体ケース16を備えており、連続紙12の搬送方向において上流側となる本体ケース16の左側に繰り出し部13が配設されるとともに下流側となる本体ケース16の右側に巻き取り部15が配設されている。
繰り出し部13は本体ケース16の左面下端部から左方に延びる支持板17を備えており、該支持板17の前面は鉛直面になっている。支持板17の前面における先端部には前方(図1において紙面と直交する方向の手前側)に向かって延びる巻き軸18が支持板17に対して回転可能に支持されている。また、巻き軸18の基端には、円板状の回転板19が巻き軸18と一体回転するように設けられている。
そして、巻き軸18には予めロール状に巻かれた連続紙12が該巻き軸18と一体回転可能に支持されており、このロール状に巻かれた連続紙12における両側縁のうち回転板19側の側縁は回転板19の前面に当接している。すなわち、巻き軸18に予めロール状に巻かれた連続紙12を支持させた際に、このロール状に巻かれた状態の連続紙12における一方の側縁が回転板19の前面に当接することで、連続紙12の搬送方向と直交する前後方向での位置決めがなされるようになっている。なお、本実施形態の連続紙12には光沢紙が用いられている。
図1及び図2に示すように、繰り出し部13は本体ケース16の左面中央部から左方に向かって水平に延びる平板状の繰り出し台20を備えており、該繰り出し台20の先端部には巻き軸18から繰り出される連続紙12を巻き掛けて繰り出し台20の上面に導くための中継ローラ21が回転可能に設けられている。
図2に示すように、繰り出し台20の上面における後端縁には、左右方向に沿って延びる細長いブロック状のガイド手段としてのガイド部24が、該後端縁のほぼ全体にわたって設けられている。さらに、繰り出し台20の上面には、ガイド部24の左端部と対向するように配置されたガイド手段としてのガイドブロック25が設けられている。繰り出し台20の上面におけるガイド部24とガイドブロック25との間の領域は連続紙12の搬送経路の一部になっており、ガイド部24とガイドブロック25とは連続紙12の前後方向の幅と同じ距離だけ離間している。
そして、繰り出し台20の上面に沿って連続紙12が右側(本体部14側)に向かって搬送される際には、連続紙12の前後の側縁がガイド部24及びガイドブロック25に対して摺動することで、連続紙12が搬送方向(ここでは右方向)に沿ってガイドされるようになっている。なお、繰り出し台20の上面においてガイドブロック25は前後方向に移動可能になっており、連続紙12の前後方向の幅が変更された場合には、ガイドブロック25を移動させることで、ガイド部24とガイドブロック25との間の距離が連続紙12の前後方向の幅に合わせて変更される。
図1に示すように、本体部14の本体ケース16内における上下方向の中央部よりもやや上寄りの位置には、本体ケース16内を上下に区画する平板状の基台30が設けられており、本体ケース16内における基台30よりも上側の領域は連続紙12に印刷を行うための印刷室31となっている。一方、本体ケース16内における基台30よりも下側の領域には、左右方向に並ぶように区画された3つの区画室33,34,35が形成されている。なお、これら3つの区画室は、左から順に第1区画室33、第2区画室34、第3区画室35とされている。
本体ケース16の左壁には繰り出し台20の上面から第1区画室33内に連続紙12を搬入するための図示しない搬入口が設けられており、第1区画室33には上記搬入口と近接位置で対向するように引き込み駆動ローラ36が回転駆動可能に設けられている。すなわち、引き込み駆動ローラ36は、第1区画室33の左端部に配設されている。
また、第1区画室33内における引き込み駆動ローラ36の右方には中継ローラ40が回転可能に設けられている。そして、引き込み駆動ローラ36の駆動によって第1区画室33内に引き込まれた連続紙12は、印刷室31の左端部寄りの位置に向かうように中継ローラ40に巻き掛けられている。
第1区画室33内における引き込み駆動ローラ36と中継ローラ40との間には図示しない昇降機構の駆動に基づき昇降移動する昇降ローラ42が設けられている。そして、この昇降ローラ42に対しては連続紙12が下側から巻き掛けられている。
ここで、引き込み駆動ローラ36と中継ローラ40との間に位置する連続紙12の長さは、昇降ローラ42が下降するほど長くなるとともに、昇降ローラ42が上昇するほど短くなるようになっている。すなわち、昇降ローラ42が下側に位置するほど引き込み駆動ローラ36と中継ローラ40との間の連続紙12の搬送距離が長くなるとともに、昇降ローラ42が上側に位置するほど引き込み駆動ローラ36と中継ローラ40との間の連続紙12の搬送距離が短くなるようになっている。
図1に示すように、基台30における中継ローラ40と対向する位置には、該基台30を上下に貫通するように、連続紙12を搬送方向(ここでは上方向)に沿ってガイドするガイド装置43が設けられている。印刷室31内におけるガイド装置43の上側には中継ローラ46が設けられており、該中継ローラ46には連続紙12が左側下方から巻き掛けられて右方向に水平に搬送されるようになっている。
印刷室31内における中継ローラ46の右側の領域には、基台30上に支持された矩形板状の支持部材としてのプラテン48が設けられている。プラテン48の右側には、該プラテン48を挟んで中継ローラ46と対向するように転換ローラ49が設けられている。この場合、中継ローラ46の上面、プラテン48の上面、及び転換ローラ49の上面は、互いに面一になっている。
転換ローラ49には中継ローラ46からプラテン48の上面に沿って水平右方向に搬送される連続紙12が左側上方から巻き掛けられて連続紙12の搬送方向が水平右方向から鉛直下方向に転換されている。そして、転換ローラ49によって搬送方向が鉛直下方向に転換された連続紙12は、基台30に設けられた図示しない挿通孔を通って第3区画室35内に搬送されるようになっている。
印刷室31内におけるプラテン48の前後両側には左右方向に延びるガイドレール50(図1では二点鎖線で示す)が対をなすように設けられており、該ガイドレール50の上面はプラテン48の上面よりも高くなっている。両ガイドレール50の上面には、矩形板状のキャリッジ51が該両ガイドレール50に沿って左右方向へ往復移動可能な状態で支持されている。そして、キャリッジ51は、図示しない駆動機構の駆動に基づき両ガイドレール50上を左右方向に移動するようになっている。
図1及び図2に示すように、キャリッジ51の下面には、矩形板状のスライド板53が該キャリッジ51に対して前後方向にスライド移動可能に支持されている。スライド板53の下面には、記録ヘッド54が支持されている。また、印刷室31内における本体ケース16の後壁上部には、液体としてのインクを一時貯留する複数のバルブユニット55が設けられている。各バルブユニット55には、互いに色の異なるインクが一時貯留されている。
そして、各バルブユニット55は、記録ヘッド54とそれぞれ図示しないインク供給チューブを介して接続されており、該各インク供給チューブを介して記録ヘッド54に各インクを供給するようになっている。記録ヘッド54の下面には図示しない複数のノズル開口が設けられており、各バルブユニット55から供給されたインクを該各ノズル開口からプラテン48上に搬送されて停止された状態の連続紙12に向かって噴射することで印刷が行われるようになっている。
したがって、連続紙12の搬送経路の途中位置であって連続紙12の印刷が行われるプラテン48の左端から右端までの領域は液体噴射領域としての印刷領域Aとされており、連続紙12は該連続紙12の搬送経路を印刷領域A単位で間欠的に搬送されるようになっている。
なお、本体ケース16内には、互いに色の異なるインクを収容した複数のインクカートリッジ(図示略)が着脱自在な状態で設けられている。これら各インクカートリッジ(図示略)は、図示しないインク供給チューブを介して各バルブユニット55とインク供給可能な状態でそれぞれ接続されている。また、本体ケース16内には、各インクカートリッジ(図示略)内を加圧するための加圧ポンプ(図示略)が設けられており、該加圧ポンプを駆動させることで各インクカートリッジ(図示略)内のインクがインク供給チューブ(図示略)を介して各バルブユニット55にそれぞれ加圧供給されるようになっている。
基台30上におけるプラテン48の左右両側には、印刷途中に適宜フラッシングを行う際に、記録ヘッド54の各ノズル開口(図示略)から吐出されるインクを受容するためのフラッシングボックス58が設けられている。また、基台30上における左側のフラッシングボックス58の左側には、記録ヘッド54のクリーニング等のメンテナンスを行うためのメンテナンスユニット59が設けられている。メンテナンスユニット59は、記録ヘッド54と対応するキャップ59aを備えており、該キャップ59aは昇降可能になっている。
キャップ59a内は、図示しない排出チューブを介して図示しない廃液タンク内と連通している。また、排出チューブの途中位置には該排出チューブ内をキャップ59a側から廃液タンク(図示略)側に向かって吸引可能な図示しないチューブポンプが設けられている。そして、メンテナンスユニット59上にキャリッジ51を移動させた状態でキャップ59aを上昇させると、キャップ59aが、記録ヘッド54の各ノズル開口(図示略)を囲うように、記録ヘッド54に対して当接するようになっている。
そして、キャップ59aを記録ヘッド54の各ノズル開口(図示略)を囲うように記録ヘッド54に対して当接させた状態でチューブポンプ(図示略)を駆動することで、記録ヘッド54の各ノズル開口から増粘したインクや気泡をキャップ59a内に強制的に排出させる、いわゆるクリーニングが行われるようになっている。なお、クリーニングによってキャップ59a内に排出された排出インクは排出チューブ(図示略)を介して廃液タンク(図示略)内に回収されるようになっている。
図1に示すように、第3区画室35内における左寄りの位置には印刷領域Aで印刷された後の連続紙12を強制的に乾燥させるための強制乾燥手段としての上下に長い強制乾燥装置60が設けられている。そして、転換ローラ49に巻き掛けられて鉛直下方に搬送された連続紙12は、強制乾燥装置60内を通って該強制乾燥装置60の下側に回転可能に設けられた反転ローラ61に左側上方から巻き掛けられてやや右斜め上方に向かって搬送されるようになっている。
このように、連続紙12の搬送経路の途中位置であって連続紙12の強制乾燥が行われる強制乾燥装置60内の上端から下端までの領域は強制乾燥領域Bとされている。そして、連続紙12の搬送方向(ここでは上下方向)における強制乾燥領域Bの距離は、連続紙12の搬送方向(ここでは左右方向)における印刷領域Aの距離の正の整数倍(本実施形態では1倍)となるように設定されている。ちなみに、本実施形態では、連続紙12の搬送方向において、強制乾燥領域Bの距離と印刷領域Aの距離とは等しくなるように設定されている。
また、連続紙12の搬送経路の途中位置であって印刷領域Aと強制乾燥領域Bとの間で連続紙12が転換ローラ49に巻き掛けられる領域は、印刷領域Aで印刷された後の連続紙12が強制乾燥領域Bで強制乾燥される前に自然乾燥される領域となるため、自然乾燥領域Cとされている。なお、本実施形態では、強制乾燥領域Bと自然乾燥領域Cとにより乾燥領域が構成されている。
反転ローラ61から右斜め上方に向かって搬送された連続紙12は、第3区画室35内における右下端部に回転可能に設けられた中継ローラ62に左側下方から巻き掛けられ、第3区画室35内を本体ケース16の右壁に沿うように上方に向かって搬送されるようになっている。第3区画室35内における反転ローラ61と中継ローラ62との間の位置には、強制乾燥領域Bで強制乾燥された後の連続紙12に張力を付与するように該連続紙12を下側から押圧するダンサーローラ65が設けられている。
また、本体ケース16の右壁における第3区画室35の上端部と対応する位置には連続紙12を巻き取り部15側へ搬出するための図示しない搬出口が設けられており、第3区画室35には上記搬出口と近接位置で対向するように送り出し駆動ローラ64が回転駆動可能に設けられている。そして、この送り出し駆動ローラ64を駆動することで、連続紙12が上記搬出口を介して巻き取り部15側へ送り出されるようになっている。
図1に示すように、巻き取り部15は直方体状の巻き取りフレーム68を備えており、巻き取りフレーム68の高さは送り出し駆動ローラ64の高さとほぼ同じになっている。巻き取りフレーム68の前面における上端部には中継ローラ69が回転可能に設けられている。上記搬出口から送り出される連続紙12は、中継ローラ69に左側上方から巻き掛けられ、真下に向かって搬送されるようになっている。
巻き取りフレーム68の前面における中継ローラ69の下側の位置には、中継ローラ69から真下に向けて搬送された連続紙12を搬送方向(ここでは下方向)に沿ってガイドするガイド装置72が設けられている。巻き取りフレーム68の前面におけるガイド装置72の下側の位置には中継ローラ73が回転可能に設けられており、ガイド装置72を介して下方に搬送ガイドされる連続紙12は中継ローラ73に左側から巻き掛けられて右斜め下方に向かって搬送されるようになっている。
巻き取りフレーム68の前面における中継ローラ73の右斜め下方には前方に向かって延びる巻き取り駆動軸74が巻き取りフレーム68に対して回転駆動可能に支持されている。巻き取り駆動軸74には中継ローラ73から右斜め下方に向かって搬送された連続紙12が巻き付けられており、該巻き取り駆動軸74を回転駆動することで巻き取り駆動軸74に連続紙12が順次巻き取られるようになっている。
巻き取り駆動軸74の基端には該巻き取り駆動軸74と一体に回転する円板状の回転板75が設けられており、該回転板75は巻き取り駆動軸74で連続紙12を巻き取る際に、連続紙12が正確に巻き取られるようにするためのガイドとして機能するようになっている。
次に、上記プラテン48を加熱するための加熱装置について、図3〜図5に基づき以下説明する。なお、プラテン48内において、搬送方向の上流側(左右方向の左方)から順に上流領域91、中流領域92、下流領域93は同構成であるため、上流領域91の説明により中流領域92及び下流領域93の説明に代えることにする。
図3に示すように、プラテン48には、該プラテン48を上下方向(プラテン48の厚み方向)に貫通する多数の吸引孔48aが形成されている。各吸引孔48aは、前後方向に沿う複数列(図3では19列)の吸引孔列85を左右方向に所定間隔をおいて形成すると共に、左右方向に沿う複数列(図3では17列)の吸引孔列86を前後方向に所定間隔をおいて形成するように規則的に配列されている。なお、以下において、前後方向に沿う吸引孔列85のことを前後方向吸引孔列85、左右方向に沿う吸引孔列86のことを左右方向吸引孔列86と称することもある。
基台30におけるプラテン48と対向する位置には図示しない複数の貫通孔が設けられており、該各貫通孔内には上方から下方に向かって送風する吸引手段としてのファン56が設けられている。そして、各ファン56を駆動することでプラテン48の下面と基台30の上面との間の空間に負圧が発生し、該負圧の発生によりプラテン48越しに各吸引孔48aを介して連続紙12が吸引され、プラテン48の上面に連続紙12が吸着されるようになっている。なお、プラテン48の下面と基台30の上面との間の空間における前後左右の各開口部は、図示しないカバーによって閉塞されている。
また、図3に示すように、加熱装置80は、上流領域91のプラテン48内に埋設される複数(本実施形態では3本)の加熱手段としてのヒータ81a,81b,81cと、各ヒータ81a,81b,81cに発熱させるべくヒータ81a,81b,81c毎に個別に電流を供給するための装置本体84とを備えている。また、装置本体84には、連続紙12の幅に応じて電流を供給するヒータ81a,81b,81cを選択して駆動する制御手段としてのヒータ制御装置87と、連続紙12が通過する領域に応じて各吸引孔48aによる吸引及び非吸引を切り替える吸引制御装置88とが設けられている。
これら各ヒータ81a,81b,81cは、プラテン48の上流領域91において前後方向に並ぶように(即ち、前後方向における位置が異なるように)それぞれ配置されるとともに、装置本体84から個別に電流が供給されることによりそれぞれ発熱するようになっている。そして、各ヒータ81a,81b,81cからの熱は、プラテン48を介して該プラテン48上の連続紙12に伝わるようになっている。
各ヒータ81a,81b,81cは、一本の長尺部材の複数箇所に曲げ加工を施すことによりそれぞれ形成されている。すなわち、各ヒータ81a,81b,81cは、左右方向において互いに隣り合う前後方向吸引孔列85の間を前後方向に沿って延びる直状部分と、左右方向において一つの前後方向吸引孔列85を挟んだ配置態様の直状部分同士を連結する曲状部分とを備えた構成とされている。ちなみに、本実施形態の場合、各ヒータ81a,81b,81cにおける直状部分は、第1ヒータ81aが最も短く形成されると共に、第2ヒータ81bが最も長く形成され、第3ヒータ81cが中位の長さとなるように形成されている。
そして、プラテン48内の前後方向において後方部には、第1ヒータ81aが配置されると共に、この第1ヒータ81aに対応するように幅狭の第1加熱領域94aが設けられている。また、プラテン48内の中央部には、第2ヒータ81bが配置されると共に、この第2ヒータ81bに対応するように第1加熱領域94aよりも幅広の第2加熱領域94bが設けられている。さらに、プラテン48内の前方部には、第3ヒータ81cが配置されると共に、この第3ヒータ81cと対応するように第1加熱領域94aよりは幅広であって且つ第2加熱領域94bよりは幅狭の第3加熱領域94cが設けられている。すなわち、連続紙12の幅方向となる前後方向に互いの位置を異ならせるように第1〜第3の各ヒータ81a〜81cが並設されている。
図5に示すように、プラテン48の下面側には、複数(本実施形態では3つ)の孔閉塞部材100a,100b,100cが、第1〜第3の各加熱領域94a,94b,94cにそれぞれ対応するように、上流領域91から下流領域93に渡って設けられている。各孔閉塞部材100a,100b,100cは、各々が対応する加熱領域94a,94b,94cに貫通形成された各吸引孔48aを閉塞可能な櫛形をなしており、図5に示す第2の位置から前方の第1の位置へ変位することにより、各々が対応する吸引孔48aを閉塞するようになっている。
すなわち、各孔閉塞部材100a,100b,100cは、第1加熱領域94aよりも後方側で左右方向に延びる薄板状の基体部101をそれぞれ備えており、各基体部101からは前後方向吸引孔列85毎に個別対応して各前後方向吸引孔列85と平行状態をなす複数本(本実施形態では19本)の櫛歯部102が前方に向けて延びるように突設されている。そして、それらの各櫛歯部102からは各々一つの吸引孔48aを閉塞可能な形状をなす複数(孔閉塞部材100a,100b,100c毎に異なる数)の閉塞片部103が左斜め後方に向けてそれぞれ突設されている。
ここで、第1加熱領域94aに対応する第1孔閉塞部材100aは、櫛歯部102が第1加熱領域94aと第2加熱領域94bとの境界に至る長さに形成されると共に、その櫛歯部102からは第1加熱領域94aに形成された左右方向吸引孔列86の数と同数(本実施形態では3つ)の閉塞片部103が突設されている。また、第2加熱領域94bに対応する第2孔閉塞部材100bは、櫛歯部102が第2加熱領域94bと第3加熱領域94cとの境界に至る長さに形成されると共に、その櫛歯部102からは第2加熱領域94bに形成された左右方向吸引孔列86の数と同数(本実施形態では9つ)の閉塞片部103が突設されている。さらに、第3加熱領域94cに対応する第3孔閉塞部材100cは、櫛歯部102が第3加熱領域94cの左端縁に至る長さに形成されると共に、その櫛歯部102からは第3加熱領域94cに形成された左右方向吸引孔列86の数と同数(本実施形態では5つ)の閉塞片部103が突設されている。
また、各孔閉塞部材100a,100b,100cにおける基体部101の右端には、各孔閉塞部材100a,100b,100cを、各々の閉塞片部103が対応する吸引孔48aを開放した状態とする第2の位置(図5に示す位置)に向けて各々の基体部101を押圧するスプリング104が係着されている。また、図5に示すように、各孔閉塞部材100a,100b,100cにおける基体部101の後側縁にはカム軸105を中心に回転するカム体106が摺接係合されている。そして、このカム体106の回転に基づき基体部101がスプリング104の付勢力に抗して前方へ移動することで、各孔閉塞部材100a,100b,100cは、各々の閉塞片部103が対応する加熱領域94a〜94cの各吸引孔48aを閉塞した状態とする第1の位置に変位するようになっている。
なお、スプリング104及びカム体106は、孔閉塞部材100a,100b,100c毎に各々設けられており、各カム体106は吸引制御装置88の駆動制御により各々回転するようになっている。また、各孔閉塞部材100a,100b,100cは、互いに各基体部101が前後方向での位置を異ならせると共に、各櫛歯部102が上下方向に重合した状態で配設されており、各閉塞片部103が各々対応する加熱領域94a,94b,94cにおいてプラテン48の下面に摺接するように閉塞片部103の基端部が必要に応じて曲げ形成されている。
次に、上記のように構成された本実施形態のインクジェット式プリンタ11の作用について加熱装置80がプラテン48上の連続紙12を加熱する際の作用を中心に記載する。
さて、インクジェット式プリンタ11による連続紙12に対する印刷が開始されると、プラテン48の下方に配置された各ファン56が駆動することにより、各吸引孔48a内の空気が吸引される。すると、連続紙12には各吸引孔48aを通じて負圧が作用することになり、連続紙12はプラテン48の上面に吸着されるようになる。
このとき、装置本体84では、ヒータ制御装置87が、連続紙12の幅を検出する図示しない検出装置の検出結果に基づいて、連続紙12が通過する領域に対応するヒータ81a〜83a,81b〜83b,81c〜83cを給電対象として選択する。さらに、吸引制御装置88が、連続紙12が通過する領域の左右方向吸引孔列86に属する吸引孔48aは開放される一方、連続紙12が通過しない領域に対応する左右方向吸引孔列86に属する吸引孔48aは閉塞されるように、各カム体106を駆動する。
まず、図3に示すように、連続紙12の幅が第1加熱領域94aと第2加熱領域94bを合わせた領域幅より広い場合、ヒータ制御装置87によりプラテン48全面を加熱する制御が行われる。すなわち、第1〜第3の全てのヒータ81a〜83a,81b〜83b,81c〜83cが給電されることにより、第1〜第3の全ての加熱領域94a,94b,94cが加熱される。また、吸引制御装置88により全ての左右方向吸引孔列86に属する全吸引孔48aがファン56の駆動に伴いプラテン48上の連続紙12を吸引可能に開放される。
その結果、図3に示す広幅の連続紙12は、その幅方向全体に亘る全ての左右方向吸引孔列86に属する全吸引孔48aの吸引によりプラテン48上に吸着され、良好な平面度を保った状態で各記録ヘッド54からのインクの噴射を受ける。また、この場合、連続紙12は、その幅方向全体が各ヒータ81a〜83a,81b〜83b,81c〜83cによって加熱されたプラテン48における第1〜第3の全ての加熱領域94a,94b,94cにより温められるので、その表面上に噴射されたインクの定着性が向上する。
次に、図4(a)に示すように、連続紙12の幅が第1加熱領域94aよりは広く、且つ第1加熱領域94aと第2加熱領域94bを合わせた領域幅よりは狭い場合、ヒータ制御装置87により第1ヒータ81a〜83aと第2ヒータ81b〜83bが給電される。すなわち、第1加熱領域94a及び第2加熱領域94bが加熱される。そして、吸引制御装置88により第3加熱領域94cに対応する第3孔閉塞部材100cと対応するカム体106が駆動され、第3孔閉塞部材100cの各閉塞片部103が第3加熱領域94cに設けられた全吸引孔48aを閉塞する。
その結果、図4(a)に示す中位の幅の連続紙12は、その幅方向全体に亘る第1加熱領域94a及び第2加熱領域94bの左右方向吸引孔列86に属する吸引孔48aの吸引によりプラテン48上に吸着され、良好な平面度を保った状態で各記録ヘッド54からのインクの噴射を受ける。また、この場合、連続紙12は、その幅方向全体が第1ヒータ81a〜83a及び第2ヒータ81b〜83bによって加熱されたプラテン48における第1加熱領域94a及び第2加熱領域94bにより温められるので、その表面上に噴射されたインクの定着性が向上する。しかも、連続紙12が対向しない第3加熱領域94cの左右方向吸引孔列86に属する各吸引孔48aは閉塞された非吸引状態にあるため、連続紙12の吸着に寄与しない吸引孔48aを介した不必要な吸引によってプラテン48が冷却されることもない。
さらに、図4(b)に示すように、連続紙12の幅が第1加熱領域94aよりも狭い場合、ヒータ制御装置87により第1ヒータ81a〜83aのみ給電される。すなわち、第1加熱領域94aのみが加熱される。そして、吸引制御装置88により第2加熱領域94bに対応する第2孔閉塞部材100bと対応するカム体106、及び第3加熱領域94cに対応する第3孔閉塞部材100cと対応するカム体106が各々駆動され、第2孔閉塞部材100b及び第3孔閉塞部材100cの各閉塞片部103が第2加熱領域94bと第3加熱領域94cに設けられた全吸引孔48aを閉塞する。
その結果、図4(b)に示す幅狭の連続紙12は、その幅方向全体に亘る第1加熱領域94aの左右方向吸引孔列86に属する吸引孔48aの吸引によりプラテン48上に吸着され、良好な平面度を保った状態で各記録ヘッド54からのインクの噴射を受ける。また、この場合、連続紙12は、その幅方向全体が第1ヒータ81a〜83aによって加熱されたプラテン48における第1加熱領域94aにより温められるので、その表面上に噴射されたインクの定着性が向上する。しかも、連続紙12が対向しない第2加熱領域94bと第3加熱領域94cの左右方向吸引孔列86に属する各吸引孔48aは閉塞された非吸引状態にあるため、連続紙12の吸着に寄与しない吸引孔48aを介した不必要な吸引によりプラテン48が冷却されることもない。
したがって、本実施形態では、以下に示す効果を得ることができる。
(1)プラテン48は連続紙12の幅方向となる前後方向に並設された第1〜第3の各加熱領域94a〜94cが連続紙12の幅に応じて選択的に加熱される。すなわち、連続紙12の幅に応じて、加熱装置80によるプラテン48に対する加熱態様が変更される。そのため、連続紙12の幅が狭い場合には、プラテン48の幅方向全体の領域のうち無駄な領域が加熱されないようにできるので、加熱装置80での消費電力を低減させることができる。したがって、連続紙12を支持するプラテン48にインクの定着性を向上するべく熱量を付与するにあたり、連続紙12の幅サイズに応じて加熱態様を変更することで、プリンタ11のランニングコストを抑えることができる。
(2)ヒータ制御装置87により加熱装置80における第1〜第3の各ヒータ81a〜83a,81b〜83b,81c〜83cを個別に駆動制御すれば、プラテン48において各ヒータ81a〜83a,81b〜83b,81c〜83cが各々対応する第1〜第3の各加熱領域94a〜94cが選択的に加熱されるので、連続紙12の幅に応じたプラテン48に対する加熱態様を容易に変更することができる。
(3)ファン56の駆動に伴いプラテン48に設けられた各吸引孔48a内が吸引されることにより、プラテン48上に搬送された連続紙12は良好な平面度を保った状態にてプラテン48上に吸着される。そのため、加熱装置80によって加熱されたプラテン48から連続紙12に対して効率良く熱を伝えることができ、インクの定着性を向上することができる。
(4)各吸引孔48aを介した吸引状態が吸引制御装置88による吸引と非吸引の切り替えの制御により、連続紙12と対向する左右方向吸引孔列86に属する吸引孔48aからのみにできる。そのため、加熱装置80の各ヒータ81a〜83a,81b〜83b,81c〜83cにより加熱されたプラテン48の加熱領域の温度が連続紙12の吸着に寄与しない吸引孔48aを介した吸引により不必要に低下してしまうことを抑制できる。
(5)吸引制御装置88の制御により加熱の不要な加熱領域94a〜94cに対応する孔閉塞部材100a,100b,100cをカム体106の駆動に基づき吸引孔48aを開放する第2の位置から吸引孔48aを閉塞する第1の位置に変位させれば、連続紙12の幅に応じて加熱の必要な加熱領域の吸引孔48aのみを簡単に開放状態にできる。
(第2の実施形態)
次に、本発明の第2の実施形態を図6にしたがって説明する。なお、第2の実施形態は第1の実施形態との対比においてヒータの配置を変更した点でのみ構成が相違しており、その他の構成は共通しているものであるため、同様の構成部分については同一符号を付すことにして、その詳細な重複説明を省略する。
さて、図6に示すように、本実施形態では、第1の実施形態におけるヒータ81a〜83a,81b〜83b,81c〜83cと同様に、装置本体84(図3参照)からの給電に基づき個別に発熱する複数(本実形態では10本)のヒータ81,82a〜82h,83が、プラテン48内に埋設されている。上流領域91及び下流領域93には、それぞれU字型に曲げ加工されたヒータ81,83が1本ずつ、前後方向に延びるとともに左右方向において互いに隣り合う3つの前後方向吸引孔列85間に位置するようにしてプラテン48内に埋設されている。
一方、中流領域92には、それぞれ大きさの異なるコ字状の8本のヒータ82a〜82hが左右方向に延びるとともに前後方向において互いに隣り合う複数(本実施形態では9つ)の左右方向吸引孔列86間に位置するようにしてプラテン48内に埋設されている。そして、プラテン48には、各ヒータ82a〜82hと個別対応する複数の加熱領域94a〜94hが互いに前後方向の位置を異ならせるようにして並設されている。すなわち、プラテン48内における最も後方には第1ヒータ82aが配置され、その第1ヒータ82aと対応するように第1加熱領域94aが設けられている。そして、以下同様に、第2ヒータ82bと第2加熱領域94b、第3ヒータ82cと第3加熱領域94c、第4ヒータ82dと第4加熱領域94d、第5ヒータ82eと第5加熱領域94e、第6ヒータ82fと第6加熱領域94f、第7ヒータ82gと第7加熱領域94g、第8ヒータ82hと第8加熱領域94hが、それぞれ対応するように、前方へ順次に設けられている。
本実施形態の場合、上流領域91及び下流領域93では各ヒータ81,83により連続紙12の幅に関係なくプラテン48の幅方向の全領域が加熱されるが、中流領域92では前後方向において複数(本実施形態では8つ)の加熱領域94a〜94hを設けるようにしている。そして、これらの各加熱領域94a〜94hは、図示しない検出装置が検出した連続紙12の幅に応じて、ヒータ制御装置87により給電対象が選択され、第1〜第8の各加熱領域94a〜94hのうち連続紙12が通過する領域に対応するヒータ82a〜82hを発熱させるようにしている。そのため、搬送される連続紙12の幅に応じて加熱の必要な領域のみが、その領域に対応したヒータ82a〜82hの発熱に基づき加熱されることになり、不要な領域のヒータ加熱による無駄な消費電力を抑制可能となる。
上記第2の実施形態によれば、第1の実施形態における(1)〜(4)の効果に加えて、さらに以下のような効果を得ることができる。
(5)特に中流領域92においては、左右方向吸引孔列86に沿って加熱領域94a〜94hが細分化され、それらの加熱領域94a〜94h毎に設けられたヒータ82a〜82hが個別に給電されるので、さらにきめ細かな連続紙12の幅に適した加熱領域94a〜94hの選択が可能になる。
なお、本実施形態は以下のように変更してもよい。
・上記各実施形態において、孔閉塞部材100a,100b,100cの形状は櫛形に限らず、吸引孔48aに対応する矩形等のプレートを用いることもできる。また、各吸引孔48aを個別に閉塞するように、孔閉塞部材を吸引孔48aの数と同数備えるようにしてもよい。
・上記各実施形態において、孔閉塞部材100a,100b,100cは、前後方向に移動して各吸引孔48aを閉塞する構成ではなく、水平軸を支点として揺動することにより、各吸引孔48aを開放する第2の位置と閉塞する第1の位置との間を変位する構成としてもよい。
・上記各実施形態において、孔閉塞部材100a,100b,100cは、各左右方向吸引孔列86を個別に閉塞するように、閉塞片部103を左右方向に長く形成した構成としてもよい。また、上流領域91、中流領域92、下流領域93に個別に対応するように孔閉塞部材100a,100b,100cの数を増やしてもよい。
・上記各実施形態の吸引選択手段として、各左右方向吸引孔列86又は第2の実施形態における各加熱領域94a〜94hに個別対応するようにプラテン48の下面と基台30の上面との間の空間を区画すると共に、その区画された各空間の各々にファン56を設けてもよい。
・加熱手段は、ヒータなどの発熱固体ではなく、プラテン48内に中空配管を埋設し、その配管内に高温流体を流してプラテン48を加熱するようにしてもよい。また、プラテン48に直接温風(熱風)を当てることにより加熱することもできる。また、ヒータ等の発熱固体の加熱手段は、プラテン48の下面に当接するように設けるようにしてもよい。
・上記実施形態では、液体噴射装置をインクジェット式プリンタ11に具体化したが、この限りではなく、インク以外の他の液体(機能材料の粒子が液体に分散又は混合されてなる液状体、ゲルのような流状体を含む)を噴射したり吐出したりする液体噴射装置に具体化することもできる。例えば、液晶ディスプレイ、EL(エレクトロルミネッセンス)ディスプレイ及び面発光ディスプレイの製造などに用いられる電極材や色材(画素材料)などの材料を分散または溶解のかたちで含む液体(液状体)を噴射する液体噴射装置、バイオチップ製造に用いられる生体有機物を噴射する液体噴射装置、精密ピペットとして用いられ試料となる液体を噴射する液体噴射装置であってもよい。さらに、時計やカメラ等の精密機械にピンポイントで潤滑油を噴射する液体噴射装置、光通信素子等に用いられる微小半球レンズ(光学レンズ)などを形成するために紫外線硬化樹脂等の透明樹脂液を基板上に噴射する液体噴射装置、基板などをエッチングするために酸又はアルカリ等のエッチング液を噴射する液体噴射装置、ゲル(例えば物理ゲル)などの液体(流状体)を噴射する液体噴射装置であってもよい。そして、これらのうちいずれか一種の液体噴射装置に本発明を適用することができる。
実施形態のインクジェット式プリンタの概略正面図。 同プリンタの概略平面図。 同プリンタのプラテンの平面図 (a)は同プラテンの一部平面図、(b)は同プラテンの一部平面図。 同プリンタの孔閉塞部材の模式図。 第2の実施形態におけるプラテンの平面図。
符号の説明
11…液体噴射装置としてのインクジェット式プリンタ、12…ターゲットとしての連続紙、48…支持部材としてのプラテン、48a…吸引孔、54…液体噴射ヘッドとしての記録ヘッド、56…吸引手段としてのファン、80…加熱装置、81,81a〜83c,82a〜82h,83,83a〜83c…加熱手段としてのヒータ、85…前後方向吸引孔列、86…左右方向吸引孔列、87…制御手段としてのヒータ制御装置、88…吸引選択手段としての吸引制御装置、94a〜94h…加熱領域、100a〜100c…孔閉塞部材。

Claims (1)

  1. 搬送方向における上流側から搬送されたターゲットを支持するための支持部材と、
    該支持部材上に支持される前記ターゲットに対して液体を噴射する液体噴射ヘッドと、
    前記支持部材を加熱するための加熱装置と、
    該加熱装置により前記搬送方向と交差する前記ターゲットの幅方向となる前記支持部材の幅方向全体に亘る領域のうち少なくとも一部の領域が選択加熱されるように前記加熱装置の駆動を制御する制御手段とを備え、
    前記加熱装置は、前記制御手段により個別に駆動状態を制御される複数の加熱手段を有しており、それらの各加熱手段は前記支持部材の幅方向に沿う長さがそれぞれ異なると共に、前記支持部材の幅方向において各々の加熱領域を並設するように配置され
    前記支持部材には、吸引手段の駆動に伴い前記ターゲットを前記支持部材上に吸着可能に吸引する複数の吸引孔が前記搬送方向に沿って延びる複数の吸引孔列を前記支持部材の幅方向に所定間隔をおいて配列形成するように設けられると共に、前記各吸引孔を介した吸引と非吸引を前記吸引孔列毎に切り替え可能な吸引選択手段が設けられ、
    前記吸引選択手段は、前記支持部材の幅方向において、複数の吸引孔列に属する吸引孔を閉塞可能な第1の位置と前記複数の吸引孔列に属する吸引孔を開放可能な第2の位置との間を変位可能とされた孔閉塞部材を含んで構成され、
    前記孔閉塞部材は、前記各々の加熱領域に対応して複数設けられ、各々が対応する加熱領域に形成された吸引孔を閉塞可能であることを特徴とする液体噴射装置。
JP2007243640A 2007-09-20 2007-09-20 液体噴射装置 Expired - Fee Related JP5258242B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007243640A JP5258242B2 (ja) 2007-09-20 2007-09-20 液体噴射装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007243640A JP5258242B2 (ja) 2007-09-20 2007-09-20 液体噴射装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2009072999A JP2009072999A (ja) 2009-04-09
JP5258242B2 true JP5258242B2 (ja) 2013-08-07

Family

ID=40608491

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2007243640A Expired - Fee Related JP5258242B2 (ja) 2007-09-20 2007-09-20 液体噴射装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5258242B2 (ja)

Families Citing this family (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP2546061B1 (en) * 2009-08-27 2013-09-18 Seiko Epson Corporation Recording apparatus
JP5835866B2 (ja) 2009-09-11 2015-12-24 セイコーエプソン株式会社 記録方法
JP5682179B2 (ja) * 2010-08-19 2015-03-11 セイコーエプソン株式会社 描画装置、及び描画方法
JP5842425B2 (ja) 2011-07-15 2016-01-13 セイコーエプソン株式会社 記録装置
JP6022376B2 (ja) * 2013-02-25 2016-11-09 株式会社Okiデータ・インフォテック 記録装置

Family Cites Families (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH02245336A (ja) * 1989-03-17 1990-10-01 Canon Inc インクジェット記録装置および該装置用定着装置
JP2004276437A (ja) * 2003-03-17 2004-10-07 Konica Minolta Holdings Inc 記録装置及びその制御方法
JP2005125513A (ja) * 2003-10-21 2005-05-19 Konica Minolta Medical & Graphic Inc インクジェット記録装置
JP2006150723A (ja) * 2004-11-29 2006-06-15 Konica Minolta Medical & Graphic Inc インクジェットプリンタ
JP2007062156A (ja) * 2005-08-31 2007-03-15 Konica Minolta Medical & Graphic Inc インクジェット記録装置
JP2007152762A (ja) * 2005-12-06 2007-06-21 Fujifilm Corp 画像記録装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP2009072999A (ja) 2009-04-09

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5034816B2 (ja) 液体噴射装置
US8011779B2 (en) Liquid ejecting apparatus
JP5482012B2 (ja) ターゲット支持装置、ターゲット搬送機構及び液体噴射装置
JP6274207B2 (ja) インクジェット記録装置及び記録ヘッドのメンテナンス方法
JP2009073012A (ja) 液体噴射装置
JP5258242B2 (ja) 液体噴射装置
US8100522B2 (en) Recording apparatus and recording method of recording apparatus
JP2006130908A (ja) インクジェットプリンタ
US8038288B2 (en) Liquid ejecting apparatus
JP5573450B2 (ja) 記録装置
JP2009285845A (ja) 印刷装置および印刷方法
JP2011046094A (ja) 記録装置
JP5251351B2 (ja) 液体噴射装置
JP2011046096A (ja) 記録装置
JP2009226610A (ja) 記録装置
JP2009073000A (ja) 液体噴射装置
JP5157341B2 (ja) 液体噴射装置
JP5736926B2 (ja) 印刷装置
JP2013230658A (ja) 液体吐出装置、及び、熱制御方法
JP5292750B2 (ja) 液体噴射装置
JP5366384B2 (ja) 液体噴射装置
JP2009073011A (ja) 液体噴射装置
JP2012116063A (ja) インクジェット記録装置及びインクジェットヘッドの結露防止方法
JP5205893B2 (ja) 液体噴射装置
JP2012192612A (ja) 液体噴射装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20100804

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20120131

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20120323

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20120515

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20120711

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20120807

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20121105

A911 Transfer to examiner for re-examination before appeal (zenchi)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A911

Effective date: 20121113

A912 Re-examination (zenchi) completed and case transferred to appeal board

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A912

Effective date: 20121228

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20130423

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20160502

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5258242

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees