JP2020043085A - 熱電併給システム - Google Patents
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Abstract
Description
前記制御装置は、
前記熱電併給装置を運転しているとき、前記熱電併給装置と前記蓄熱装置との間で熱媒を循環させながら、前記熱電併給装置で発生された熱の回収と、前記蓄熱装置への蓄熱とを行わせ、
前記熱電併給装置の電力系統への連系運転時には電力消費装置に対して前記電力系統及び前記熱電併給装置の少なくとも何れか一方から電力を供給し、前記熱電併給装置の自立運転時には前記電力消費装置に対して前記熱電併給装置から電力を供給し、
前記熱電併給装置の出力電力が前記電力消費装置の消費電力よりも大きくなるときに生じる余剰電力を前記電気ヒーター装置で消費させて、当該電気ヒーター装置で発生する熱を前記熱媒に伝達して前記蓄熱装置に蓄えさせる熱電併給システムであって、
前記制御装置は、
前記熱電併給部の発電電力が過剰になる電力過剰条件が満たされないと判定したとき、所定のタイミングで前記複数の半導体素子のスイッチングを行うことで、前記電力変換部による電力変換を行わせる通常損失運転を行わせ、
前記電力過剰条件が満たされると判定したとき、前記通常損失運転が行われるときよりも前記電力変換部での損失が大きくなるタイミングで前記複数の半導体素子のスイッチングを行うことで、前記電力変換部による電力変換を行わせる大損失運転を行わせる点にある。
このように、制御装置は、熱電併給装置から出力される出力電力の大きさを、その熱電併給装置の内部の電力変換部によって減少させることで、熱電併給装置の出力電力の少なくとも一部を消費するため電気ヒーター装置の消費電力、即ち、電気ヒーター装置での発熱量を少なくすることができる。その結果、蓄熱装置に蓄える熱量が増え過ぎることを回避できる。
従って、蓄熱装置の満蓄の発生を抑制できる熱電併給システムを提供できる。
以下に図面を参照して本発明の第1実施形態に係る熱電併給システムについて説明する。
図1は、熱電併給システムの構成を示す図である。図2は、電力変換部の構成を示す図である。図3は、発電ユニット及び排熱回収ユニットの構成を示す図である。図示するように、熱電併給システムは、発電ユニット10(本発明の熱電併給装置の一例)と、蓄熱装置21と、余剰電力消費用ヒーター22(本発明の電気ヒーター装置の一例)と、制御装置Cとを備える。発電ユニット10は、熱と電気とを併せて発生させる燃料電池部12(本発明の熱電併給部の一例)、及び、複数の半導体素子のスイッチングにより燃料電池部12の発電電力を所望の電力(例えば、所望の電圧、周波数、位相など)に変換して出力する電力変換部11を有する。
本実施形態において、熱電併給部としての燃料電池部12は、水素などの燃料ガスが供給される燃料極33と酸素が供給される空気極32とを有するセルが複数個積層されたセルスタックを有して構成される。燃料電池部12は、固体高分子形のセルや固体酸化物形のセルなど、様々なタイプのセルを用いて構成することができる。また、本実施形態の発電ユニット10は、燃料電池部12に対して、炭化水素等の水蒸気改質によって生成した燃料ガス(水素等)を供給するための燃料改質部13を併せて備えている。
排熱回収ユニット20は、発電ユニット10からの排熱を回収するように構成されている。例えば、排熱回収ユニット20は、発電ユニット10の燃料電池部12を運転しているとき、発電ユニット10と蓄熱装置21との間で熱媒としての湯水を循環させながら、発電ユニット10で発生された熱の回収と、貯湯タンク21(本発明の蓄熱装置の一例)への蓄熱とを行わせるように構成されている。そのため、排熱回収ユニット20は、熱を蓄えるための貯湯タンク21、及び、冷却水やその冷却水と熱交換する熱媒の循環路や、その熱媒の循環路の途中に設けられて熱媒を流動させるための電動式ポンプ及び電磁弁などの付属機器23で構成される。従って、排熱回収ユニット20では、燃料電池部12のセルスタックを冷却するために、発電ユニット10の連系運転が行われている間及び自立運転が行なわれている間の何れにおいても、排熱を回収する運転を行う必要があり、その結果として上記付属機器23において電力が消費されることになる。排熱回収ユニット20への電力供給は、切替スイッチ6に接続される内部電力線17を介して行われる。
発電ユニット10の主要な構成部分として、燃料改質部13と燃料電池部12とがある。
燃料改質部13では、原燃料流路L1を通って改質器30へ原燃料が供給され、改質器30で生成された改質ガスが改質ガス流路L2を通って燃料電池部12の燃料極33に供給される。燃料電池部12の空気極32には、発電用空気流路L8を通って酸素(空気)が供給される。そして、燃料電池部12で発電が行われる。
空気極32に供給する酸素の量は、制御装置CがブロアB2の動作を制御することで調節される。
冷却部34を流れる回収水の量は、制御装置CがポンプP4の動作を制御することで調節される。
改質器30に供給する原燃料の量は、制御装置CがブロアB3の動作を制御することで調節され、及び、改質器30に供給する水蒸気の量は、制御装置CがポンプP6の動作を制御することで調節され、それにより燃料極33に供給される改質ガスの量が調節される。
燃焼室31に供給する空気の量は、制御装置CがブロアB1の動作を制御することで調節される。
回収水流路L7を流れる回収水の量、即ち、イオン交換樹脂37で処理される回収水の量は、制御装置CがポンプP3の動作を制御することで調節される。
排熱回収流路L10を流れる湯水の量は、制御装置CがポンプP2の動作を制御することで調節される。
このように、貯湯タンク21から供給される湯及び熱源機40で加熱された後の湯に水を加えることができる構成を採用することで、熱負荷装置24に対して適切な温度の湯水を供給できる。尚、熱負荷装置24が、湯水の熱のみを利用する床暖房装置などの場合、熱負荷装置24で熱が利用された後の湯水は貯湯タンク21に帰還する。或いは、熱負荷装置24が、湯水自体を利用する給湯装置などの場合、貯湯タンク21には湯水は帰還しない。熱源機40は、熱負荷装置24で要求される湯水を所定温度に昇温した上で熱負荷装置24に供給する際に使用される。
本実施形態では、制御装置Cは、燃料電池部12(熱電併給部)の発電電力が過剰になる電力過剰条件が満たされるか否かに応じて電力変換部11の運転を切り替えるように構成されている。具体的には、制御装置Cは、電力過剰条件が満たされないと判定したとき、所定のタイミングで複数の半導体素子のスイッチングを行うことで、電力変換部11による電力変換を行わせる通常損失運転を行わせる。これに対して、制御装置Cは、電力過剰条件が満たされると判定したとき、通常損失運転が行われるときよりも電力変換部11での損失が大きくなるタイミングで複数の半導体素子のスイッチングを行うことで、電力変換部11による電力変換を行わせる大損失運転を行わせる。
本実施形態では、電力過剰条件は、通常損失運転が行われたときの発電ユニット10の出力電力に余剰が発生することである。つまり、制御装置Cは、通常損失運転が行われたときの発電ユニット10の出力電力に余剰が発生するとき、電力過剰条件が満たされると判定し、通常損失運転が行われたときの発電ユニット10の出力電力に余剰が発生しないとき、電力過剰条件が満たされないと判定する。
第2実施形態の熱電併給システムは、電力過剰条件が満たされるときの発電ユニット10の動作制御が上記実施形態と異なっている。以下に第2実施形態の熱電併給システムについて説明するが、上記実施形態と同様の構成については説明を省略する。
これに対して、制御装置Cは、電力過剰条件が満たされないと判定したとき、冷却ファン15の回転速度を基準回転速度にすればよい。
第3実施形態の熱電併給システムは、電力過剰条件が満たされるときの発電ユニット10及び排熱回収ユニット20の動作制御が上記実施形態と異なっている。以下に第3実施形態の熱電併給システムについて説明するが、上記実施形態と同様の構成については説明を省略する。
<1>
上記実施形態では、本発明の熱電併給システムの構成について具体例を挙げて説明したが、その構成は適宜変更可能である。
例えば、図2には電力変換部11を構成するインバータの回路例を記載したが、他の構成のインバータや、コンバータ及びインバータを備えるような電力変換部11を用いてもよい。
また、上記実施形態では、熱電併給部が燃料電池部12である例を説明したが、熱電併給部がエンジンとそのエンジンによって駆動される発電機とを備えて構成され、その発電機から出力される発電電力とエンジンから排出される熱とが利用されるタイプの装置など、他の装置を用いて構成されてもよい。
上記実施形態において、余剰電力消費用ヒーター22を備える箇所は、排熱回収ユニット20内に限定するものではなく、発電ユニット10内や、発電ユニット10及び排熱回収ユニット20の外部など、適宜変更可能である。
上記実施形態(別実施形態を含む、以下同じ)で開示される構成は、矛盾が生じない限り、他の実施形態で開示される構成と組み合わせて適用でき、また、本明細書において開示された実施形態は例示であって、本発明の実施形態はこれに限定されず、本発明の目的を逸脱しない範囲内で適宜改変できる。
3 一般電力負荷装置(電力消費装置)
9 自立負荷装置(電力消費装置)
10 発電ユニット(熱電併給装置)
11 電力変換部
11a スイッチング回路部
11b 平滑化回路部
12 燃料電池部(熱電併給部)
14 付属機器(消費部)
15 冷却ファン(温度調節部)
20 排熱回収ユニット(電力消費装置)
21 貯湯タンク(蓄熱装置)
22 余剰電力消費用ヒーター(電気ヒーター装置)
23 付属機器(消費部)
C 制御装置
前記制御装置は、
前記熱電併給装置を運転しているとき、前記熱電併給装置と前記蓄熱装置との間で熱媒を循環させながら、前記熱電併給装置で発生された熱の回収と、前記蓄熱装置への蓄熱とを行わせ、
前記熱電併給装置の電力系統への連系運転時には電力消費装置に対して前記電力系統及び前記熱電併給装置の少なくとも何れか一方から電力を供給し、前記熱電併給装置の自立運転時には前記電力消費装置に対して前記熱電併給装置から電力を供給し、
前記熱電併給装置の出力電力のうちの余剰電力を前記電気ヒーター装置で消費させて、当該電気ヒーター装置で発生する熱を前記熱媒に伝達して前記蓄熱装置に蓄えさせる熱電併給システムであって、
前記電力変換部は、前記半導体素子で構成されるスイッチング素子を有するスイッチング回路部と、コイルを有する平滑化回路部とを備え、
前記制御装置が、前記スイッチング回路部が有する前記スイッチング素子のオンタイミング及びオフタイミングを制御して前記平滑化回路部へ出力される電力波形を調節し、前記平滑化回路部では前記スイッチング回路部で得られた電力波形が平滑化されるように構成され、
前記制御装置は、
前記熱電併給部の発電電力が過剰になる電力過剰条件が満たされないと判定したとき、所定のタイミングで複数の前記スイッチング素子のスイッチングを行うことで、前記電力変換部による電力変換を行わせる通常損失運転を行わせ、
前記電力過剰条件が満たされると判定したとき、前記スイッチング素子のオンオフ回数が前記通常損失運転が行われるときよりも少なくなることで前記電力変換部の前記平滑化回路部での損失が大きくなるタイミングで複数の前記スイッチング素子のスイッチングを行うことで、前記電力変換部による電力変換を行わせる大損失運転を行わせる点にある。
従って、蓄熱装置の満蓄の発生を抑制できる熱電併給システムを提供できる。
Claims (4)
- 熱と電気とを併せて発生させる熱電併給部、及び、複数の半導体素子のスイッチングにより前記熱電併給部の発電電力を所望の電力に変換して出力する電力変換部を有する熱電併給装置と、蓄熱装置と、前記熱電併給装置の出力電力を消費可能な電気ヒーター装置と、制御装置とを備え、
前記制御装置は、
前記熱電併給装置を運転しているとき、前記熱電併給装置と前記蓄熱装置との間で熱媒を循環させながら、前記熱電併給装置で発生された熱の回収と、前記蓄熱装置への蓄熱とを行わせ、
前記熱電併給装置の電力系統への連系運転時には電力消費装置に対して前記電力系統及び前記熱電併給装置の少なくとも何れか一方から電力を供給し、前記熱電併給装置の自立運転時には前記電力消費装置に対して前記熱電併給装置から電力を供給し、
前記熱電併給装置の出力電力のうちの余剰電力を前記電気ヒーター装置で消費させて、当該電気ヒーター装置で発生する熱を前記熱媒に伝達して前記蓄熱装置に蓄えさせる熱電併給システムであって、
前記制御装置は、
前記熱電併給部の発電電力が過剰になる電力過剰条件が満たされないと判定したとき、所定のタイミングで前記複数の半導体素子のスイッチングを行うことで、前記電力変換部による電力変換を行わせる通常損失運転を行わせ、
前記電力過剰条件が満たされると判定したとき、前記通常損失運転が行われるときよりも前記電力変換部での損失が大きくなるタイミングで前記複数の半導体素子のスイッチングを行うことで、前記電力変換部による電力変換を行わせる大損失運転を行わせる熱電併給システム。 - 前記制御装置は、
前記通常損失運転が行われたときの前記熱電併給装置の出力電力に余剰が発生するとき、前記電力過剰条件が満たされると判定し、
前記通常損失運転が行われたときの前記熱電併給装置の出力電力に余剰が発生しないとき、前記電力過剰条件が満たされないと判定する請求項1に記載の熱電併給システム。 - 前記電力変換部の温度を調節する温度調節部を備え、
前記制御装置は、前記電力過剰条件が満たされると判定したとき、前記電力変換部の温度が、前記電力過剰条件が満たされないと判定したときよりも高い温度になるように前記温度調節部を動作させる請求項1又は2に記載の熱電併給システム。 - 前記熱電併給部で発電された電力を消費可能な消費部を備え、
前記制御装置は、前記電力過剰条件が満たされると判定したとき、前記消費部での消費電力を上昇させる請求項1〜3の何れか一項に記載の熱電併給システム。
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