JP2020042906A - 真空バルブ - Google Patents

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Abstract

【課題】アークシールドの外周面から電界電子が放出されることを抑制できる真空バルブを提供する。【解決手段】真空容器2と、真空容器2内に、対向に配置された一対の電極4A、4Bと、真空容器2内に設けられ、一対の電極4A、4Bを取り囲むアークシールド6と、真空容器2と対向するアークシールド6の面を絶縁性部材で覆っている絶縁層7と、アークシールド6の端部に設けられ、絶縁層7の端部を囲み、絶縁層7とは接触していない電界緩和シールド8とを備える。【選択図】図1

Description

本発明の実施形態は、真空バルブに関する。
一般的に、固体絶縁スイッチギヤは、電路の遮断を行う遮断部を有する。この遮断部として、真空バルブが知られている。真空バルブは、セラミック製の絶縁筒と封着金具とを有する真空容器内に固定側通電棒に固定されている固定側電極と可動側通電棒に固定されている可動側電極とが対向に配置される。そして、この一対の固定側電極及び可動側電極を取り囲むように、円筒状のアークシールドが設けられている。
この真空バルブは、外部との絶縁を図るため、真空容器の周囲を絶縁性樹脂でモールドすることがある。絶縁性樹脂内にボイドや剥離等の欠陥が存在すると、その部分で部分放電が発生し、絶縁性樹脂が絶縁破壊を起こし、真空バルブの絶縁性能が劣化するおそれがある。そこで、このような絶縁性樹脂でモールドされた真空バルブは、製品完成後、絶縁性樹脂内にボイドや剥離等の欠陥の有無を調査するため、部分放電試験を行う必要がある。
特開2014−17220号公報
部分放電試験は、樹脂モールド真空バルブに電圧を印加して行う。真空バルブは、電圧が印加され、一定の電圧を超えるとアークシールドの外周面から電界電子(1次電子とも言う)が放出される。放出された電界電子は、絶縁筒に衝突する。放出された電界電子が絶縁筒に衝突すると、衝突した箇所から2次電子が放出される。この時、電界電子が衝突した部分の絶縁筒は、帯電する。
例えば、1つの電界電子がアークシールド6から放出され、この電界電子が絶縁筒に衝突した際、3つの2次電子を放出したとする。この場合、電界電子が衝突した絶縁筒の箇所は、プラスに帯電する。部分放電試験では、この帯電している状態を部分放電として検出してしまう。そのため、部分放電試験を行っても、絶縁性樹脂内の欠陥なのか否かを正確に判定することは困難であった。
また、アークシールドの外周面から放出される電界電子が繰り返し絶縁筒に衝突することで、絶縁筒の絶縁性能を劣化させるおそれもあった。
本実施形態では、上記課題を解決すべく、アークシールドの外周面から電界電子が放出することを抑制する真空バルブを提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、本実施形態の真空バルブは、真空容器と、前記真空容器内に、対向に配置された一対の電極と、前記真空容器内に設けられ、前記一対の電極を取り囲むアークシールドと、前記真空容器と対向する前記アークシールドの面を絶縁性部材で覆っている絶縁層と、前記アークシールドの端部に設けられ、前記絶縁層の端部を囲み、前記絶縁層とは接触していない電界緩和シールドと、を備えること、を特徴とする。
第1の実施形態に係る真空バルブの全体構成を示す断面図である。 図1の破線の丸で囲った箇所の拡大図である。 電界緩和シールドと絶縁層を接触させた場合の拡大図である。 変形例に係る真空バルブの全体構成を示す断面図である。
(第1の実施形態)
以下、第1の実施形態に係る真空バルブについて図面を参照しつつ詳細に説明する。まず、第1の実施形態の真空バルブの全体構成について説明する。図1は、開路状態の真空バルブ1の全体構成を示す全体図である。真空バルブ1は、真空の中で電路の導通、遮断を行う。この真空バルブ1は、図1に示すように、真空容器2、固定側通電棒3A、可動側通電棒3B、固定側電極4A、可動側電極4B、ベローズ5、アークシールド6、絶縁層7及び電界緩和シールド8を備える。
この真空バルブ1は、概略円筒形状の真空容器2内に、一対の固定側電極4Aと可動側電極4Bとが対向に配置され、可動側電極4Bを円筒軸Xに沿って移動させることで、可動側電極4Bと固定側電極4Aとを接離させる。この可動側電極4Bが固定側電極4Aと接触している場合には、導通となり、電路は閉路状態となる。一方、可動側電極4Bが固定側電極4Aと離間すると、電流は遮断され、電路は開路状態となる。
真空容器2は、密閉された空間が真空である容器である。真空とは、これに限られないが、例えば、10−2Pa以下であることが望ましい。この真空容器2は、絶縁筒21及び封着金具22を有する。絶縁筒21は、両端が開口した円筒形状を有する。本実施形態では、2つの絶縁筒21を有し、互いの端部をステンレスなどによって接合している。この絶縁筒21は、絶縁性を有する材質であり、例えば、セラミックスや硝子である。
封着金具22は、絶縁筒21の両端の開口を塞ぐ部材である。封着金具22は、円盤形状を有する。この封着金具22が、絶縁筒21の両端の開口を塞ぎ、銀ろう付けされることで絶縁筒21と封着金具22は気密接合し、真空容器2の内部が密閉される。
真空容器2は、その周囲を絶縁性樹脂9で覆われている。絶縁性樹脂9は、真空バルブ1と外部との絶縁を図っている。絶縁性樹脂9として、エポキシ樹脂などを用いることができる。本実施形態では、エポキシ樹脂を用いている。
なお、絶縁筒21と封着金具22の接合箇所は電界が強くなるため、真空容器2内には内部シールド11が、真空容器2外には外部シールド10が設けられている。外部シールド10は絶縁性樹脂9によって覆われている。
固定側通電棒3A及び可動側通電棒3Bは、銅などの導電性を有する材質により構成された導体であり、例えば、円柱形状を有する。封着金具22の中心は、開口しており、固定側通電棒3A及び可動側通電棒3Bは、真空容器2外からこの開口を貫通し、固定側通電棒3A及び可動側通電棒3Bの一方端部が、真空容器2内に延びている。固定側通電棒3A及び可動側通電棒3Bは、絶縁筒21の円筒軸Xと共通軸を有する。また、固定側通電棒3A及び可動側通電棒3Bは、対向に配置される。
固定側通電棒3Aの外径は、封着金具22の開口の内径と概略同一径である。固定側通電棒3Aは、封着金具22の開口と銀ろう付けされることにより、封着金具22に気密に固定されて支持されている。一方、可動側通電棒3Bの外径は、封着金具22の開口の内径よりやや小さい。やや小さいとは、可動側通電棒3Bが、封着金具22の開口を円筒軸Xに沿って移動できる程度に小さければよい。即ち、可動側通電棒3Bは、封着金具22の開口に遊貫している。
ベローズ5は、伸縮可能な蛇腹状の伸縮管であり、金属等の材料からなる。このベローズ5は真空容器2内に設けられている。ベローズ5の内部は、可動側通電棒3Bが貫通している。ベローズ5の一方端部は、封着金具22の開口を覆うように封着金具22と銀ろう付けにより固定されている。即ち、ベローズ5の外径は、封着金具22の開口の内径より大きい。一方、ベローズ5の他方端部は、可動側通電棒3Bと銀ろう付けにより気密に固定されている。つまり、ベローズ5は、絶縁筒21と可動側通電棒3Bとに固定されることで、封着金具22の開口から流入してくる大気をベローズ5内部に留める。これにより、真空容器2内に大気が流入することを防止でき、真空容器2内の真空が保持される。
ベローズ5の可動側通電棒3Bと接合している端部側に、ベローズカバー12が設けられている。このベローズカバー12は、金属粒子がベローズ5に付着することを防止する。具体的には、電流遮断時に発生するアークにより、固定側電極4A及び可動側電極4Bの表面は蒸発し、金属粒子が発生する。この金属粒子がベローズ5に付着するとその部分に亀裂が入り、真空容器2内の真空を保つことができなくなるおそれがある。ベローズカバー12に金属粒子を付着させることで、ベローズ5に金属粒子が付着することを防止している。
固定側電極4A及び可動側電極4Bは、銅などの導電性を有する材質により構成された、例えばスパイラル電極である。スパイラル電極は、円盤状の電極で外周部から延びた複数のスリットを有することで、スリットにより部分的に区画された複数の腕部を有し、渦巻き状の形状となっている電極である。なお、固定側電極4A及び可動側電極4Bはスパイラル電極に限らず、縦磁界電極、平板電極など種々のものが使用できる。
固定側電極4Aは、真空容器2内に延びた固定側通電棒3Aの端面と接し、銀ろう付けによって固着される。一方、可動側電極4Bは、可動側通電棒3Bの端面と接し、銀ろう付けにより固着される。即ち、固定側電極4Aと可動側電極4Bは、対向に配置される。この固定側電極4Aと可動側電極4Bが接離することで、電流の導通又は遮断を行う。
アークシールド6は、ステンレス鋼、銅又は銅クロム合金などの材質からなり、両端が開口した円筒形状を有する。アークシールド6は、真空容器2内に、固定側電極4A及び可動側電極4Bを取り囲むように円筒軸X方向に設けられている。アークシールド6の円筒軸X方向の長さは少なくとも、固定側電極4A及び可動側電極4Bの円筒軸X方向の厚みと固定側電極4A及び可動側電極4Bの開路状態の隙間の距離を足した以上の長さを有する。
アークシールド6は、金属粒子が絶縁筒21に付着し、絶縁性能が低下することを防止する。具体的には、電流遮断時に発生するアークにより発生する金属粒子が絶縁筒21に付着すると真空容器2の絶縁性能は低下してしまう。アークシールド6は、電極4A、4Bを取り囲むように設けられているので、金属粒子をアークシールド6に付着させ、絶縁筒21に付着することを防止する。
絶縁層7は、アークシールド6の真空容器2の絶縁筒21と対向する面に設けられている。換言すれば、絶縁層7は、アークシールド6の外周を覆っている。つまり、絶縁層7は円筒形状を有する。絶縁層7の両端部は、アークシールド6の両端部に達していない。つまり、絶縁層7の円筒軸X方向の長さは、アークシールド6より短い。
絶縁層7は、アークシールドの外周から電界電子が放出されることを抑制する。絶縁層7の材料は、セラミックを用いる。絶縁層7は、アークシールド6の外周に溶射されている。なお、絶縁層7をアークシールド6に覆わせることができれば溶射に限定されず、種々の方法で取り付けることができる。本実施形態では、絶縁層7の厚みは一定にしているが、厚みを変えて設けてもよい。
電界緩和シールド8は、アークシールド6の両端部に設けられている。電界緩和シールド8は、リング形状を有している。電界緩和シールド8は、アークシールド6の端部と銀ろう付けにより接合している。電界緩和シールド8は、アークシールド6と同様の材質であってもよく、異なる材質にしてもよい。
図2は、図1の破線の丸で囲った部分の拡大図である。図2に示すように、電界緩和シールド8は、リング形状の凹部81を有する。この凹部81の中に、アークシールド6の端部及び絶縁層7の端部が挿入されている。凹部81は、アークシールド6の端部を嵌め込む嵌合部82を有する。つまり、電界緩和シールド8の外径は、アークシールド6の外径より大きい。
凹部81の底面は、アークシールド6と接触しているが、絶縁層7とは接触していない。また、凹部81の一方側面は、アークシールド6の内周面と接触している。一方、他方側面は、絶縁層7とは接触していない。つまり、凹部81は、アークシールド6の端部及び絶縁層7の端部を挿入すると、円筒軸X方向の断面が概略L字形状の隙間を有する。換言すれば、電界緩和シールド8は、絶縁層7の端部を非接触で囲っている。詳細は後述するが、真空状態でアークシールド6と絶縁層7が接触することで発生する電界電子をこの概略L字形上の隙間に閉じ込める。
(作用)
従来のように、アークシールドの外表面に絶縁層がなく電界緩和シールドもない場合、アークシールドの外表面から電界電子が放出する。具体的には、真空バルブには、電圧が印加され、一定の電圧以上になると、金属であるアークシールドの外周面から電界電子が放出する。この放出された電界電子は、アークシールドの外周面と対向する絶縁筒に向かう。そして、電界電子は、絶縁筒と衝突する。電界電子が絶縁筒に衝突すると、衝突した箇所から2次電子が放出する。この2次電子を放出する際、電界電子が衝突した箇所は、局所的に帯電する。部分放電試験の時に、この帯電を部分放電として検出してしまう。
しかし、本実施形態では、アークシールド6の外表面に絶縁層7を備えているので、アークシールド6の外表面から電界電子が放出することを抑制する。つまり、電界電子の放出を抑制することで、絶縁筒21から2次電子が放出することがなくなるため、真空容器2内で部分放電が発生することを抑制できる。
ここで、絶縁層7をアークシールド6の外表面に備えたことにより、金属であるアークシールド6、セラミックである絶縁層7、真空の3つの媒体が重なり合う3重合点部分、所謂トリプルジャンクションT1(図2の丸で囲った部分)が生じてしまう。このトリプルジャンクションT1は、電界が非常に強くなるため、ここから電界電子が放出してしまうおそれがある。
そこで、本実施形態では、このトリプルジャンクションT1となる絶縁層7の端部を電界緩和シールド8が囲っている。即ち、トリプルジャンクションT1から発生した電界電子を電界緩和シールド8の凹部81内に閉じ込める。これにより、真空容器2内に電界電子が放出することを抑制でき、部分放電の発生を抑制できる。
また、電界緩和シールド8は、絶縁層7と接触していない。仮に、図3に示すように、電界緩和シールド8と絶縁層7を接触させると、アークシールド6と絶縁層7と真空におけるトリプルジャンクションT1から放出される電界電子は、真空容器2内への放出を抑制することはできるが、新たに絶縁層7と電界緩和シールド8と真空によるトリプルジャンクションT2が生じるため、ここから電界電子が放出してしまう。そこで、本実施形態では、絶縁層7と電界緩和シールド8を接触させないことで、電界電子の放出を抑制している。
(効果)
以上のように、本実施形態の真空バルブ1は、真空容器2と、真空容器2内に、対向に配置された一対の電極4A、4Bと、真空容器2内に設けられ、一対の電極4A、4Bを取り囲むアークシールド6と、真空容器2と対向するアークシールド6の面を絶縁性部材で覆っている絶縁層7と、アークシールド6の端部に設けられ、絶縁層7の端部を囲み、絶縁層7とは接触していない電界緩和シールド8とを備えている。
これにより、アークシールド6の外周面から電界電子が放出することを抑制することができる。また、電界緩和シールド8の凹部は、絶縁層7とアークシールド6が接触している端部を囲っている。即ち、アークシールド6、絶縁層7、真空が重なるトリプルジャンクションT1は、凹部81に囲われている。よって、トリプルジャンクションT1から発生する電界電子は、凹部81内に閉じ込められ、この電界電子が絶縁筒21に衝突することを抑制できる。さらに、絶縁層7と電界緩和シールド8は接触させないことで、トリプルジャンクションT1以外にトリプルジャンクションが形成されない。したがって、絶縁筒21に電界電子が衝突することを抑制できるので、絶縁筒21の絶縁破壊を抑制でき、真空バルブ1の耐久性が向上する。
また、電界緩和シールド8は凹部81を有し、凹部81にはアークシールド6の端部を嵌め込む嵌合部82を有する。嵌合部82があることで、アークシールド6と電界緩和シールド8の位置決めを容易に行うことができ、真空バルブ1の生産性が向上する。
絶縁層7を構成する絶縁性部材は、セラミックである。真空バルブ1は、製造工程において、絶縁筒21と封着金具22、固定側通電棒3Aと封着金具22などを銀ろう付けする銀ろう付け工程がある。この銀ろう付け工程では、アークシールド6の外表面に絶縁層7を溶射した後、銀ろうを加熱して溶かすため900度近くまで真空中で加熱される。つまり、絶縁層7の絶縁性部材の融点が、銀ろう付け工程において加熱される温度より低いと絶縁層7は溶け出し、アークシールド6を覆っていない部分ができてしまい、その部分から電界電子が放出されるおそれがある。しかし、本実施形態では、銀ろう付け工程で加熱される温度より融点が高いセラミックを用いている。これにより、銀ろう付け工程を経ても絶縁層7が溶けることがなく、アークシールド6の外周面を覆うことができ、電界電子の放出を抑制することができる。
絶縁層7は、アークシールド6に溶射されている。つまり、絶縁層7は、アークシールド6により強固に接合される。これにより、電極4A、4Bの接触又は離間による振動などによって剥がれ落ちることを抑制することができ、真空バルブ1の耐久性を向上させることができる。
真空容器2は、周囲を絶縁性樹脂9であるエポキシ樹脂で覆われている。このような真空容器2の周囲を絶縁性樹脂9で覆われている真空バルブ1は、絶縁性樹脂9内にボイドや剥離のような欠陥が存在すると、その部分で部分放電が起こり、絶縁性樹脂9の絶縁性能が劣化し、絶縁破壊を起こすおそれがある。そのため、絶縁性樹脂9内にボイドや剥離といった欠陥の有無を調べるため部分放電試験を行う。
この部分放電試験の際、真空容器2内においても部分放電が起こると、真空容器2内で起こった部分放電も検出してしまう。そして、検出した部分放電が真空容器2内で起きたものか、真空容器2の周囲を覆っている絶縁性樹脂9内で起こったものなのか判断することはできない。そのため、真空容器2内で部分放電が起こると、部分放電試験を適正に行うことができない。
しかし、本実施形態では、アークシールド6の外周面から電界電子が放出されることを抑制する。換言すれば、真空容器2内で部分放電が発生することを抑制する。これにより、部分放電試験を適正に行うことができるため、絶縁性樹脂9の欠陥を正確に判定することができ、真空バルブ1の耐久性、信頼性を向上させることができる。
(変形例)
変形例に係る真空バルブ1について、図面を参照しつつ説明する。図4は、変形例に係る真空バルブ1の全体構成を示す図である。変形例に係る真空バルブ1は、第1の実施形態のアークシールド6の形状が異なる。
具体的には、図4に示すように、円筒形状のアークシールド6の中央部分の外径は、両端部の外径よりも大きい。即ち、アークシールド6は、中央部分から両端部に向けて円筒軸Xと平行に延び、端部に到達する前に電極4A、4Bが配置されている側に屈曲している。アークシールド6の端部に設けられている電界緩和シールド8の外径は、アークシールド6の中央部分の外径よりも小さい。
屈曲の大きさは、アークシールド6の端部に設けられているリング状の電界緩和シールド8の外径が、アークシールド6の中央部分の外径より小さくなるように屈曲していればよい。換言すれば、図4に示すように、アークシールド6の中央部分から絶縁筒21までの距離L1より電界緩和シールド8から絶縁筒21までの距離L2の方が長くなればよい。
このように、変形例では、電界緩和シールド8と絶縁筒21までの距離は、アークシールド6の中央部分よりも絶縁筒21までの距離が長い。電界緩和シールド8と絶縁筒21の距離が短いと、電界が高くなり、電界緩和シールド8から電界電子が放出するおそれがある。
具体的には、上記のとおり、金属、セラミック、真空が重なるトリプルジャンクションT1は非常に電界が強くなり、これが離れるほど電界は弱くなる。つまり、電界を弱くすれば、金属から放出される電界電子を抑制することができる。そして、真空容器2内は真空状態なので、これらの距離を離して電界を弱くするためには、金属とセラミックの距離を長くする必要がある。
本変形例では、アークシールド6の中央部分の外径は、アークシールド6の端部の外径よりも大きく、電界緩和シールド8の外径は、アークシールド6の中央部分の外径より小さい。即ち、電界緩和シールド8と絶縁筒21の距離は、アークシールド6の中央部分から絶縁筒21の距離より長くなるようにしている。これにより、電界緩和シールド8が受ける電界を低くすることができるので、電界緩和シールド8から電界電子が放出することを抑制することができる。
(他の実施形態)
本明細書においては、本発明に係る実施形態を説明したが、この実施形態は例として提示したものであって、発明の範囲を限定することを意図していない。上記のような実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の範囲を逸脱しない範囲で、種々の省略や置き換え、変更を行うことができる。実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。
本実施形態では、電界緩和シールド8はアークシールド6と別体として製造し、銀ろう付けによって、電界緩和シールド8とアークシールド6を接合させたが、これに限定されず、電界緩和シールド8とアークシールド6は一体成形であってもよい。
電界緩和シールド8の形状は、アークシールド6と絶縁層7と真空による3重合点であるトリプルジャンクションT1を囲い、トリプルジャンクションT1から発生する電界電子を閉じ込めることができる形状であれば、本実施形態の形状に限定されず、いかなる形状でもよい。
1 真空バルブ
2 真空容器
21 絶縁筒
22 封着金具
3A 固定側通電棒
3B 可動側通電棒
4A 固定側電極
4B 可動側電極
5 ベローズ
6 アークシールド
7 絶縁層
8 電界緩和シールド
9 絶縁性樹脂
10 外部シールド
11 内部シールド
12 ベローズカバー
T1、T2 トリプルジャンクション
X 円筒軸

Claims (6)

  1. 真空容器と、
    前記真空容器内に、対向に配置された一対の電極と、
    前記真空容器内に設けられ、前記一対の電極を取り囲むアークシールドと、
    前記真空容器に対向する前記アークシールドの面を、絶縁性部材で覆っている絶縁層と、
    前記アークシールドの端部に設けられ、前記絶縁層の端部を囲み、前記絶縁層とは接触していない電界緩和シールドと、
    を備えること、
    を特徴とする真空バルブ。
  2. 前記アークシールドの中央部分の外径は、前記アークシールドの端部の外径よりも大きく、
    前記電界緩和シールドの外径は、前記アークシールドの中央部分の外径より小さいこと、
    を特徴とする請求項1に記載の真空バルブ。
  3. 前記絶縁性部材は、セラミックであること、
    を特徴とする請求項1又は2に記載の真空バルブ。
  4. 前記絶縁層は、前記アークシールドに溶射されていること、
    を特徴とする請求項1乃至3の何れかに記載の真空バルブ。
  5. 前記真空容器は、周囲を絶縁性樹脂で覆われていること、
    を特徴とする請求項1乃至4の何れかに記載の真空バルブ。
  6. 前記絶縁性樹脂は、エポキシ樹脂であること、
    を特徴とする請求項5に記載の真空バルブ。
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