JP2020041996A - サンプリング支援装置、システムおよび方法 - Google Patents

サンプリング支援装置、システムおよび方法 Download PDF

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Abstract

【課題】物質のサンプリングに適した場所におけるサンプリングを支援することができるサンプリング支援装置、システムおよび方法を提供する。【解決手段】サンプリング支援装置1は、外部環境の空間3においてサンプリングの対象とする物質に関する情報を出力する。サンプリング支援装置は、物質センサ10と、位置センサと、制御部と、情報出力部を備える。物質センサは、物質の濃度に応じたセンサ値を測定する。位置センサは、空間中でセンサ値が測定された位置を測定する。制御部は、測定されたセンサ値及び位置に基づいて、空間中でセンサ値が極大となることが推定される箇所を含んだ推定分布を算出する。情報出力部は、算出された推定分布に基づいて、物質センサが空間中で次にセンサ値を測定する箇所に誘導する誘導情報を出力する。【選択図】図1

Description

本発明は、外部環境の空間から対象とする物質をサンプリングする支援を行うサンプリング支援装置、サンプリング支援装置を備えたシステム、及びサンプリングを行う方法に関する。
種々の環境における空間中で汚染物質等の影響を調査する技術が知られている(例えば特許文献1)。
特許文献1は、調査者が歩行しながら対象地の放射線分布を計測する放射線分布計測システムを開示している。放射線分布計測システムは、調査地点の放射線の物理量を放射線計測値として取得する放射線計測手段と、調査地点の位置情報を取得する位置情報取得手段と、当該調査地点の放射線計測値を表示する表示手段とを備えている。調査者は、放射線計測手段、位置情報取得手段、及び表示手段を携行しながら、複数の調査地点の放射線計測値を取得することで、計測対象地の放射線分布図を得る。引用文献1の放射線分布計測システムによると、住宅や学校において、欠測箇所を残すことなく網羅的に放射線量を調査するという目的が達成されている。
特開2015−175803号公報
Kota Shiba, Genki Yoshikawa, "Aero-Thermo-Dynamic Mass Analysis", Scientific Reports volume 6, Article number: 28849 (2016) J. Engel, J. Stueckler, D. Cremers, "Large-Scale Direct SLAM with Stereo Cameras", In International Conference on Intelligent Robots and Systems (IROS), 2015 Michael A. Osborne, et al., "Gaussian Processes for Global Optimization", 3rd International Conference on Learning and Intelligent Optimization (LION3), 2009
環境中においては物質のサンプリングを行い、サンプリング結果を別途、分析装置を用いて詳細に分析するという調査のニーズが存在する。本発明者は、このような調査ではサンプリングに適した場所の探索が重要であることに着目し、サンプリングを支援する技術について鋭意検討を重ねた。
例えば、サンプリングされた物質の濃度が小さすぎると、前記分析装置の検出限界を下回るような事態が懸念される。この例では、サンプリングに適した場所は、環境空間における対象物質の空間分布において、対象物質の濃度が極大(または最大)である地点、またはその近傍である。
以上に鑑みて、本発明は、物質のサンプリングに適した場所におけるサンプリングを支援することができるサンプリング支援装置、システムおよび方法を提供することを目的とする。
本発明の一態様に係るサンプリング支援装置は、外部環境の空間においてサンプリングの対象とする物質に関する情報を出力する装置である。サンプリング支援装置は、物質センサと、位置センサと、制御部と、情報出力部とを備える。物質センサは、物質の濃度に応じたセンサ値を測定する。位置センサは、空間中でセンサ値が測定された位置を測定する。制御部は、測定されたセンサ値及び位置に基づいて、空間中でセンサ値が極大となることが推定される箇所を含んだ推定分布を算出する。情報出力部は、算出された推定分布に基づいて、物質センサが空間中で次にセンサ値を測定する箇所に誘導する誘導情報を出力する。
本発明の一態様に係るシステムは、上記のサンプリング支援装置と、物質をサンプリングするサンプラーとを備える。
本発明の一態様に係る方法は、外部環境の空間から対象とする物質をサンプリングする方法である。本方法は、物質センサにより、物質の濃度に応じたセンサ値を測定するステップと、位置センサにより、空間中でセンサ値が測定された位置を測定するステップとを含む。本方法は、制御部により、測定されたセンサ値及び位置に基づいて、空間中でセンサ値が極大となることが推定される箇所を含んだ推定分布を算出するステップを含む。本方法は、情報出力部により、算出された推定分布に基づいて、物質センサが空間中で次にセンサ値を測定する箇所に誘導する誘導情報を出力するステップを含む。本方法は、誘導情報に応じて、センサ値の測定及び位置の測定を繰り返し、空間中で物質をサンプリングする箇所を探索するステップと、サンプラーにより、探索した箇所において物質をサンプリングするステップとを含む。
本発明に係るサンプリング支援装置、システムおよび方法によると、物質のサンプリングに適した場所におけるサンプリングを支援することができる。
実施形態1に係るサンプリング支援装置の概要を説明するための図 実施形態1に係るサンプリング支援装置の構成を例示するブロック図 実施形態1に係る分析方法の手順を示すフローチャート サンプリング支援装置の動作の概要を説明するための図 実施形態1に係るサンプリング支援装置の処理を例示するフローチャート 実施形態1における推定分布と価値関数を例示する図 ガウス過程回帰による推定分布を説明するための図 サンプリング支援装置の表示部における誘導情報の表示例を示す図 サンプリング支援装置の表示部におけるサンプリング誘導情報の表示例を示す図 実施形態1における推定分布の更新を説明するための図 実施形態2に係るサンプリング支援装置の処理を例示するフローチャート 実施形態2における推定分布の経験則情報を説明するための図 実施形態2に係るサンプリング支援装置の動作を説明するための図 サンプリング支援装置による表示の変形例1を示す図 サンプリング支援装置による表示の変形例2を示す図 サンプリング支援装置による表示の変形例3を示す図 サンプリング支援装置のシステムの変形例を示す図 サンプリング支援装置のシステムの変形例の動作を例示するフローチャート
以下、添付の図面を参照して本発明に係るサンプリング支援装置の実施の形態を説明する。なお、以下の各実施形態において、同様の構成要素については同一の符号を付している。
(実施形態1)
実施形態1に係るサンプリング支援装置の構成および動作について、以下説明する。
1.構成
1−1.概要
実施形態1に係るサンプリング支援装置の概要について、図1を用いて説明する。
図1は、本実施形態に係るサンプリング支援装置1の概要を説明するための図である。図1(a)は、サンプリング支援装置1の使用状態を例示する。図1(b)は、サンプリング支援装置1を用いたサンプリング結果の分析装置4を例示する。
本実施形態に係るサンプリング支援装置1は、図1(a)に例示するように、ユーザ2が所望の環境空間3において分析対象とする対象物質のサンプリングを行う際に利用される。対象物質は、例えばVOC(揮発性有機化合物)等の空気中に分布し得る汚染物質又は化学物質である。環境空間3は、対象物質が存在し得ると想定される環境の空間であり、例えば住宅の内部である。住宅等においては、壁材といった建材がVOC等の汚染物質及び異臭の発生元となり得る。
図1(a)の例において、ユーザ2は、サンプリング支援装置1と共にシステム20を構成するサンプラー21を用いて、環境空間3における空気を捕集することにより、対象物質をサンプリングする。本実施形態では、環境空間3のサンプリング結果について、図1(b)に示すようにシステム20とは別途、提供される分析装置4において、対象物質の詳細な分析が行われる。分析装置4は、例えばGC/MS(ガスマトグラフ質量分析計)等である。
住宅等の環境空間3においては、換気による気流等から、対象物質が偏って存在することが考えられる。図1(a)に例示する環境空間3では、対象物質のホットスポット30が生じている。ホットスポット30は、環境空間3における対象物質の空間分布において、対象物質の濃度が極大である地点である。
ここで、対象物質のサンプリングがホットスポット30とはかけ離れた場所で行われると、サンプリング結果において対象物質の濃度が薄くなり過ぎ、図1(b)の分析時に、分析装置4による対象物質の検出限界を下回るような事態が懸念される。これに対して、環境空間3中の各々の地点のVOCを測定することも考えられるが、GC/MS等によるVOC測定を空間中に網羅的に実施することは、現実的なコストでは困難である。
そこで、本実施形態では、例えばホットスポット30のように環境空間3において対象物質のサンプリングに適した箇所を検出して、ユーザ2を誘導することにより、サンプリングを支援するサンプリング支援装置1を提供する。
1−2.サンプリング支援装置の構成
本実施形態に係るサンプリング支援装置1の構成について、図2を用いて説明する。図2は、サンプリング支援装置1の構成を例示するブロック図である。
サンプリング支援装置1は、例えば図2に示すように、物質センサ10と、カメラ11と、制御部12と、記憶部13と、表示部14と、操作部15と、スピーカ16と、振動デバイス17とを備える。サンプリング支援装置1は、例えばスマートフォンなどのモバイル端末を用いて構成できる。
物質センサ10は、外部の空間における対象物質の濃度に相関を有する各種のセンサ値を測定可能な種々のセンサデバイスで構成できる。例えば、物質センサ10は、非特許文献1のAMAといった混合気体の平均モル質量、すなわち密度に相当するセンサ値を測定する密度センサであってもよい。この場合、物質センサ10は、気体密度に応じて、対象物質以外の物質にも感度を有し得る。このように、物質センサ10は、対象物質ではない物質を含めた感度に基づき、センサ値を測定してもよい。
物質センサ10は、例えば2秒以下などのスループットにおいてセンサ値を測定する。これにより、ユーザ2が物質センサ10を位置決めしながら各位置のセンサ値を測定し易い。図1の例において、物質センサ10は、サンプリング支援装置1の筐体から突出するように棒材等に取り付けられている。
物質センサ10は、モル質量に基づく密度センサに限らず、例えば分光光度計、吸光光度計、屈折度計およびガスセンサなどであってもよい。また、サンプリングする空間を満たす流体が液体の場合、物質センサ10は、pH計又は電気伝導度計であってもよい。
カメラ11は、例えばRGB−Dカメラ又はステレオカメラであり、自己位置推定(SLAM)に適用可能な撮像画像を生成する。カメラ11は、公知のSLAM技術(例えば非特許文献2)を実現するソフトウェアとの協働により、本実施形態におけるサンプリング支援装置1の位置センサとして機能できる。カメラ11は、例えばサンプリング支援装置1に組み込まれることにより、物質センサ10までの距離が固定される。
制御部12は、例えばソフトウェアと協働して所定の機能を実現するCPU又はMPUを含み、サンプリング支援装置1の全体動作を制御する。制御部12は、記憶部13に格納されたデータ及びプログラムを読み出して種々の演算処理を行い、各種の機能を実現する。例えば、制御部12は、カメラ11の撮像画像等に基づき、自己位置推定を行う。制御部12が実行するプログラムは、通信ネットワーク等から提供されてもよいし、可搬性を有する記録媒体に格納されていてもよい。
なお、制御部12は、所定の機能を実現するように設計された専用の電子回路又は再構成可能な電子回路などのハードウェア回路であってもよい。制御部12は、CPU、MPU、GPU、マイコン、DSP、FPGA及びASIC等の種々の半導体集積回路で構成されてもよい。
記憶部13は、サンプリング支援装置1の機能を実現するために必要なプログラム及びデータを記憶する記憶媒体である。記憶部13は、例えばフラッシュメモリ、SSD又はHDDで構成され、所定の機能を実現するためのパラメータ、データ及び制御プログラム等を格納する。記憶部13は、例えばDRAM又はSRAM等のRAMであってもよく、制御部12の作業エリアとして機能してもよい。例えば、記憶部13は、物質センサ10の測定結果、およびサンプリング支援装置1に関する位置を示す位置情報などを記録する。記憶部13は、環境空間3を示すマップ情報などを記憶してもよい。
表示部14は、例えば液晶ディスプレイ又は有機ELディスプレイで構成される。表示部14は、各種の情報を表示する情報出力部の一例である。例えば、本実施形態の表示部14は、制御部12の制御により、カメラ11が撮像した撮像画像に重畳させて、MR(複合現実)窓型の情報表示を行う。
操作部15は、ユーザ2が操作を行うユーザインタフェースである。例えば、操作部15が表示部14と共にタッチパネルを構成する。操作部15はタッチパネルに限らず、例えば、キーボード、タッチパッド、ボタン及びスイッチ等であってもよい。
スピーカ16は、音声により情報出力を行う出力デバイスである。振動デバイス17は、振動により情報出力を行う出力デバイスである。スピーカ16及び振動デバイス17は、それぞれサンプリング支援装置1における情報出力部の一例である。サンプリング支援装置1の情報出力部は、光刺激による情報出力を行う各種プロジェクタ等であってもよい。
1−3.サンプラーについて
以上のようなサンプリング支援装置1は、図1の例において、サンプラー21と共にシステム20を構成している。サンプラー21は、対象物質をサンプリングするために気体等の流体を捕集する装置である。サンプラー21は、流体を吸入する吸入ダクト22と、吸入した流体が捕集される捕集バッグ23とを備える。
本システム20において、サンプリング支援装置1とサンプラー21とは、有線又は無線通信により通信接続されてもよい。例えば、サンプリング支援装置1の制御部12は、サンプラー21の吸入ダクト22を制御してもよい。サンプラー21の吸入ダクト22における吸入口は、例えば物質センサ10の近傍に配置されてもよい。なお、サンプリング支援装置1とサンプラー21とは特にシステム20を構成しなくてもよく、別個に提供可能である。
2.動作
以上のように構成されるサンプリング支援装置1の動作、及びサンプリング支援装置1を用いた分析方法について、以下説明する。
2−1.分析方法について
サンプリング支援装置1を用いてユーザ2が行う分析方法について、図1,3,4を用いて説明する。
図3は、本実施形態に係る分析方法の手順を示すフローチャートである。図4は、サンプリング支援装置1の動作の概要を説明するための図である。
まず、ユーザ2は、サンプリング支援装置1を用いて、環境空間3(図1(a))において対象物質のサンプリングを行う場所を探索する(S1)。図1(a)の例において、ユーザ2は、環境空間3中を移動しながら、移動した位置毎に物質センサ10によるセンサ値の測定を繰り返す。図4に、ステップS1の測定結果を例示する。
図4では、環境空間3におけるセンサ値の分布の真値を示す等高線と、複数の測定データD1とを例示している。測定データD1は、物質センサ10のセンサ値の測定結果と、センサ値が測定された位置とを関連付けたデータである。図4は、説明の便宜上、二次元で環境空間3における空間位置x,yを示している。
ステップS1において、サンプリング支援装置1は、得られた測定データD1に基づいて、環境空間3において未測定の範囲を含めたセンサ値の分布を推定する処理を行う。サンプリング支援装置1は、例えば図4に示すように、より大きいセンサ値が見込まれる位置p1を推定結果として算出し、算出した位置p1にユーザ2を誘導するための情報提示を行う。ステップS1におけるサンプリング支援装置1の動作の詳細については後述する。
次に、ユーザ2は、サンプリング支援装置1から提示された情報を参照して、環境空間3中の特定の箇所において対象物質のサンプリングを行う(S2)。対象物質のサンプリングは、例えばサンプラー21の吸入ダクト22により環境空間3中の特定の箇所の空気を吸入して、捕集バッグ23に捕集することによって行われる。
例えばユーザ2が複数の捕集バッグ23を所持している場合、ユーザ2は環境空間3における複数の箇所からサンプリングを行える(S3)。この場合、ユーザ2は、所望の回数分、ステップS1,S2を繰り返す(S3でNO)。
ユーザ2は、対象物質のサンプリングを完了すると(S3でYES)、分析装置4(図1(b))を用いて、サンプリング結果に対する対象物質の分析を行う(S4)。ユーザ2は、例えば分析装置4(図1(b))が設置された場所までサンプリング結果の捕集バッグ23を持ち帰り、ステップS4を実施する。
ステップS4では、分析装置4によって、例えば捕集された気体中における対象物質の濃度を精度良く計測したり、複数種類の対象物質の中で捕集された気体中に含まれた対象物質の種類を特定したりすることができる。対象物質の分析が為されることにより、本フローチャートによる手順は終了する。
以上の分析方法によると、サンプリング支援装置1によって提示される情報に基づき(S1)、環境空間3中で物質のサンプリングに適した場所でサンプリングを行える(S2)。このため、ステップS4における対象物質の分析の精度を良くすることができる。
さらに、サンプリング支援装置1によると、図4に示すように、環境空間3中で得られたセンサ値の測定データD1が疎な状態で、センサ値がより高いと見込まれる位置p1がユーザ2に提示される。これにより、環境空間3におけるセンサ値の測定およびサンプリングといった調査を効率良く行うことができる。以下、サンプリング支援装置1の動作の詳細を説明する。
2−2.サンプリング支援装置の処理
図3のステップS1におけるサンプリング支援装置1の処理について、図5〜10を用いて説明する。本実施形態のサンプリング支援装置1は、ベイズ最適化を適用した推定の処理を実行する。以下では、サンプリング支援装置1が、物質センサ10による測定の誘導と、サンプリングの誘導とをそれぞれ行う処理例を説明する。
図5は、本実施形態に係るサンプリング支援装置1の処理を例示するフローチャートである。図5のフローチャートは、例えば図3のステップS1においてユーザ2がサンプリング支援装置1を操作することにより、開始する。本フローチャートによる各処理は、サンプリング支援装置1の制御部12によって実行される。
図5のフローチャートにおいて、サンプリング支援装置1の制御部12は、物質センサ10から測定結果のセンサ値を取得する(S11)。物質センサ10は、例えば所定の時間間隔で逐次、現在の測定結果のセンサ値を制御部12に出力する。ユーザ2の移動に応じて、環境空間3中の種々の位置におけるセンサ値を得ることができる。
また、制御部12は、例えば位置センサとして機能するカメラ11による撮像画像に基づいて、物質センサ10がセンサ値を測定した測定位置を取得する(S12)。例えば、制御部12は、撮像画像に基づいて環境空間3における自己位置推定を行い、撮像画像の中の物質センサ10の位置と、予め設定されたカメラ11から物質センサ10までの距離とに基づいて、物質センサ10の測定位置を算出する。なお、ステップS11,S12の処理の順序は特に限定されず、例えば並列に実行されてもよい。
制御部12は、取得したセンサ値と測定位置とを関連付けて1点分の測定データD1として記憶部13に記録し、N点分の測定データD1が新たに取得されたか否かを判断する(S13)。Nは、後段の演算効率の観点から予め設定される1以上の整数である。制御部12は、N点分の測定データD1が取得されるまで(S13でNO)、ステップS11〜S13の処理を繰り返す。
N点分の測定データD1が新たに取得されると(S13でYES)、制御部12は、現在までに取得された測定データD1に基づいて、環境空間3におけるセンサ値の空間分布を推定するための演算処理を実行する(S14)。2以上のNによると、ステップS14がバッチ処理として実行される。
本実施形態において、制御部12は、ステップS14の演算処理においてベイズ最適化に従ってガウス過程の回帰を演算することにより、推定分布を算出する。推定分布は、環境空間3においてセンサ値が分布すると推定される空間分布を示す。ステップS14における推定分布の一例を図6(a)に示す。
図6(a)は、取得された測定データD1に基づいて、実線で示した真値の空間分布を推定する推定分布を例示している。図6(a)では、説明の簡単化のために1次元の空間位置xを例示しているが、空間位置は適宜、2次元又は3次元に拡張可能である。図6(a)の横軸は空間位置xを示し、縦軸はセンサ値を示す。図6の例では、ホットスポット30(図1(a))に対応する真値の極大点の一つが、x=2近傍に存在している。
図6(a)の例の推定分布は、現在までの測定データD1に基づく予測曲線C1と、予測曲線C1の上側領域R1aおよび下側領域R1bとを含んでいる。予測曲線C1は、測定データD1に基づく推定結果における空間位置x毎のセンサ値の期待値を示す。上側領域R1aは、センサ値が予測曲線C1を上回る可能性が推定される領域であり、空間位置x毎にセンサ値の幅W1aを有する。下側領域R1bは、センサ値が予測曲線C1を下回る可能性が推定される領域であり、上側領域R1aと同様に幅W1bを有する。
以上のような推定分布によると、現在までの測定データD1に基づき未測定の範囲までセンサ値を推定する予測曲線C1と共に、上側領域R1aの幅W1aと下側領域R1bの幅W1bの分の変動幅W1が得られる。変動幅W1は、各空間位置xにおけるセンサ値の真値が、予測曲線C1の期待値からずれ得ることが推定される範囲を示す。
ガウス過程回帰による推定分布は、空間位置x毎のガウス分布により規定される。図7に、推定分布における特定の空間位置xについてのガウス分布を例示する。図7の横軸はセンサ値を示し、縦軸は確率密度を示す。
推定分布は、空間位置x毎のガウス分布の平均値μ(x)及び分散σ(x)によって表される。具体的に、空間位置x毎の予測曲線C1の値C1(x)は、ガウス分布の平均値μ(x)で表される。また、上側領域R1aの幅W1aは、例えばガウス分布における50〜90パーセンタイルに設定される。下側領域R1bの幅W1bは、例えばガウス分布における10〜50パーセンタイルに設定される。なお、各領域R1a,R1bの幅W1a,W1bは、別々に設定可能である。例えば、下側領域R1bの幅W1bが省略されてもよい。
ステップS14におけるガウス過程回帰の演算は、カーネル法など公知の手法を適用して実行することができる(例えば非特許文献3)。この際、事前分布としては、例えばμ=0.5,σ=1等の初期値を適宜、設定してもよいし、経験に基づき適宜、設定変更が為されてもよい。また、カーネルとしては例えばガウスカーネル採用できる。
図5に戻り、制御部12は、算出した推定分布に基づいて、環境空間3においてサンプラー21でサンプリングすべき候補の箇所、即ちサンプリング候補が確定したか否かを判断する(S15)。ステップS15の判断は、例えば推定分布(図6(a))において、上側領域R1aの上端が極大(又は最大)となる点m1の変動幅W1が、所定のしきい値以下であるか否かに基づき行われる。当該しきい値は、例えば、推定分布における点m1が、実際のセンサ値の極大点となる可能性を充分に見込める程度に小さい変動幅W1を考慮して設定される。
例えば、制御部12は、サンプリング候補が確定していないと判断した場合に(S15でNO)、物質センサ10を用いて次にセンサ値を測定するべき位置を決定する(S16)。制御部12は、算出した推定分布に基づき価値関数を演算することにより、ステップS16の処理を実行する。本実施形態の価値関数は、ベイズ最適化におけるアクイジョン関数である。図6(a)の推定分布に基づく価値関数の一例を図6(b)に示す。
価値関数は、環境空間3において物質センサ10が新たにセンサ値を測定する価値が高い空間位置xほど、大きい値を有するように設定された関数である。図6(b)の例の価値関数は、空間位置x毎に予測曲線C1に係数0.2を乗じて、上側領域R1aの幅W1aと加算することによって得られる。このような価値関数によると、図6(a),(b)に示すように、推定分布の極大点m1の近傍に、価値関数が最大値となる空間位置p1が生じることとなる。制御部12は、例えば空間位置p1を、次に測定すべき位置として決定する(S16)。
制御部12は、決定した位置においてユーザ2が物質センサ10で次にセンサ値を測定することを誘導する情報である誘導情報を生成し、生成した誘導情報を表示するように表示部14を制御する(S17)。ステップS17における表示部14の表示例を図8に示す。
図8の表示例において、表示部14は、背景画像50に重畳して、測定結果アイコン51と、測定目標アイコン52と、誘導アイコン53とを表示している。背景画像50は、各種誘導情報の背景として環境空間3を示す画像である。本例の背景画像50は、カメラ11による撮像画像であり、物質センサ10が映っている。
測定結果アイコン51は、各点の測定データD1に対応して、センサ値の大きさおよび測定位置を示す。本例において、測定結果アイコン51は、キューブ状を有し、背景画像50において測定位置に対応する位置に配置される。例えば、測定結果アイコン51の色またはサイズが、測定データD1のセンサ値の大きさに応じて設定される。
測定目標アイコン52は、背景画像50においてステップS16で決定された位置に配置され、物質センサ10によって次に測定するべき目標の位置を示すことにより、ユーザ2を誘導する誘導情報の一例である。誘導アイコン53は、背景画像50中で物質センサ10から測定目標アイコン52へ向かう方向を示すことにより、ユーザ2による物質センサ10の測定を促す誘導情報の一例である。ステップS17においては、測定目標アイコン52と誘導アイコン53とのうちの一方が表示されてもよい。また、測定結果アイコン51の表示が省略されてもよい。
図5に戻り、制御部12は、以上のように物質センサ10で次に測定するべき誘導情報を表示部14に表示させると(S17)、ステップS11に戻る。制御部12は、物質センサ10による新たな測定結果に基づいて、ステップS11〜S15の処理を再度行う。
一方、制御部12は、サンプリング候補が確定されたと判断すると(S15でYES)、確定されたサンプリング候補に関するサンプリング誘導情報を生成して、表示部14に表示させる(S18)。サンプリング誘導情報は、サンプラー21によるサンプリング候補の場所(サンプリングに適した場所の一例)にユーザ2を誘導するための情報である。図9に、ステップS18の表示例を示す。
図9の表示例において、表示部14は、図8の測定目標アイコン52及び誘導アイコン53の代わりに、それぞれサンプリング誘導情報の一例であるサンプリング候補アイコン54及び誘導メッセージ55を表示している。サンプリング候補アイコン54は、背景画像50において、確定されたサンプリング候補の位置を示す。誘導メッセージ55は、ユーザ2にサンプリングを促す内容のテキスト情報を含む。
制御部12は、サンプリング誘導情報を表示部14に表示させると(S18)、図5のフローチャートによる処理を終了する。この際、ユーザ2は、図3のステップS1からステップS2に進み、サンプリング誘導情報に従ってサンプリングを行うことができる。
以上の処理によると、ユーザ2が環境空間3においてサンプリングの場所を探索する際に(S1)、サンプリング支援装置1は逐次、得られる測定データD1に基づき推定分布の算出(S14)を繰り返し、誘導情報を更新する(S17,S18)。図10(a)〜(c)を用いて、誘導情報及び推定分布の更新について説明する。
図10(a)は、図6(a)から更新後の推定分布を例示する。図10(b)は、図10(a)の推定分布に基づく価値関数を例示する。図10(c)は、図10(b)の価値関数に応じて、図10(a)から更新後の推定分布を例示する。
図10(a)の推定分布は、図6(a)の推定分布の算出(S14)後に再度、ステップS14が実行された結果を示す。この際、ユーザ2は、図6(b)の価値関数に応じて決定された位置p1(S16)についての誘導情報に従って、物質センサ10によるセンサ値の測定を行う(図8参照)。このことから、図10(a)では、位置p1近傍などにおいて図6(a)からデータ点D1が増えている。
図10(a)によると、ガウス過程回帰(S14)が再度、演算されることにより、推定分布の極大点m1近傍などで変動幅W1が小さくなるように、ベイズ更新が為されている。図10(a)の例では、未だサンプリング候補が確定していない場合(S15でNO)を想定しており、制御部12は、図10(b)の価値関数を演算する(S16)。
このとき、例えば図10(b)の価値関数が最大となる空間位置に測定目標アイコン52(図8)が位置するように、誘導情報が更新され(S17)、当該位置の近傍におけるセンサ値の測定が誘導される。すると、その後のステップS14において、推定分布の極大点m1近傍の変動幅W1がさらに小さくなる。図10(c)では、極大点m1の位置p10がサンプリング候補として確定された状態を例示する。
図10(c)の推定分布では、極大点m1の位置p10から離れると、同位置p10よりも大きい変動幅W1が生じている。本実施形態のサンプリング支援装置1によると、極大点m1から離れた位置の変動幅W1の大きさに拘わらず、サンプリング候補の位置p10を確定することができる。
以上の処理におけるステップS17では、図8に示すように、測定目標アイコン52および誘導アイコン53といった誘導情報が、現実の環境空間3を示す背景画像50に合わせて表示される。また、ステップS18では、図9に示すように、サンプリング候補アイコン54および誘導メッセージ55といったサンプリング誘導情報が、背景画像50に合わせて表示される。これにより、ユーザ2は、現実の環境空間3と各種誘導情報とを同時に目視でき、サンプリング等の誘導の妥当性を判断し易くすることができる。
以上の処理において、サンプリング候補に関するステップS15,S18の処理は省略されてもよい。この場合であっても、ステップS17の誘導情報が逐次、更新されることにより、例えば誘導情報が誘導する位置が収束した場合などに、ユーザ2は、当該位置においてサンプリングを行うことを自己判断できる。このように、サンプリング支援装置1は誘導情報の提示により、ユーザ2が行うサンプリングを支援することできる。
また、以上のステップS15の判断は、上記の例に限らず、例えば、下側領域R1bの下端が所定のしきい値以上であるか否かに基づき行われてもよい。当該しきい値は、例えば、推定分布における点m1が、真値の極大点でなかったとしても、分析装置4において充分に検出可能と想定される値に設定される。これにより、分析装置4において検出可能なサンプリング候補にユーザ2を誘導することができる。また、ステップS15の判断に、価値関数が用いられてもよい。価値関数の演算時は、ステップS15でNOの場合でなくてもよい。
また、ステップS16において、決定される位置は1つに限らず、複数の位置が、次にセンサ値を測定すべき位置として算出されてもよい。この場合、ステップS17において、例えば複数の位置に測定目標アイコン52が配置されてもよい。これにより、ユーザ2は、例えば最寄りの測定目標アイコン52など、センサ値の測定を行う位置を適宜選択することができる。
3.まとめ
以上のように、本実施形態に係るサンプリング支援装置1は、外部環境の空間である環境空間3においてサンプリングの対象とする物質である対象物質に関する情報を出力する。サンプリング支援装置1は、物質センサ10と、位置センサの一例であるカメラ11と、制御部12と、情報出力部の一例である表示部14とを備える。物質センサ10は、物質の濃度に応じたセンサ値を測定する。位置センサは、環境空間3中でセンサ値が測定された位置を測定する。制御部12は、測定されたセンサ値及び位置に基づいて、環境空間3中でセンサ値が極大となることが推定される箇所を含んだ推定分布を算出する。情報出力部は、算出された推定分布に基づいて、物質センサ10が環境空間3中で次にセンサ値を測定する箇所に誘導する誘導情報を出力する。
以上のサンプリング支援装置1によると、センサ値が極大となることが推定される箇所を含んだ推定分布に基づいて、物質センサ10が環境空間3中で次にセンサ値を測定する箇所に誘導する誘導情報が出力される。これにより、サンプリング支援装置1のユーザ2は、環境空間3において物質のサンプリングに適した場所(例えば、ホットスポットまたはその近傍)を探索する際に、誘導情報によって誘導される箇所を参考にして、物質センサ10による測定を行える。よって、誘導情報を参照するユーザ2が、環境空間3の探索をし易くなり、物質のサンプリングに適した場所におけるサンプリングを支援することができる。
本実施形態において、制御部12は、算出した推定分布においてセンサ値が極大となることが推定される箇所に応じて、誘導情報を生成する。これにより、センサ値が極大となるホットスポット30近傍にユーザ2を誘導して、ホットスポット30でのサンプリングを実現し易くすることができる。
また、本実施形態において、制御部12は、物質センサ10および位置センサから逐次、測定されたセンサ値及び位置を取得して(S11,S12)、例えば次にセンサ値を測定する箇所をサンプリングに適した場所に近づけるように、誘導情報を更新する(S17,S18)。これにより、ユーザ2の誘導先が、逐次、更新される毎にサンプリングに適した場所に近づき、ユーザ2がサンプリングに適した場所でサンプリングを行い易くすることができる。
また、本実施形態において、誘導情報の一例である測定目標アイコン52は、物質センサ10が環境空間3中で次にセンサ値を測定するべき位置を提示する(S16,S17)。これにより、測定目標アイコン52の位置において物質センサ10による測定をユーザ2に促して、サンプリングを行い易くすることができる。
また、本実施形態において、情報出力部は、環境空間3中で物質をサンプリングする箇所に誘導するサンプリング誘導情報を、更に出力する(S18)。サンプリング誘導情報は、例えばサンプリング候補アイコン54が示すサンプリング候補の位置により、物質のサンプリングに適した場所をユーザ2に提示する。サンプリング誘導情報により、物質センサ10による測定に加えて、サンプラー21によるサンプリングをユーザ2に促すことができる。
また、本実施形態において、制御部12は、算出した推定分布に基づき、環境空間3中の位置毎にセンサ値を測定する価値を示す価値関数を演算し(S16)、演算した価値関数に基づき、誘導情報を生成する(S17)。制御部12は、測定されたセンサ値及び位置に基づくガウス過程回帰により、推定分布を算出する。これにより、ベイズ最適化に従って、推定分布を精度良く算出することができる。
また、本実施形態において、情報出力部の一例の表示部14は、環境空間3を示す背景に重畳させて、各種の誘導情報を表示する。これにより、ユーザ2が誘導情報の妥当性を推察し易くすることができる。
また、本実施形態において、物質センサ10は、モル質量に基づく密度センサ、分光光度計、吸光光度計、屈折度計、ガスセンサ、pH計、および電気伝導度計の少なくとも1つを含む。本実施形態のサンプリング支援装置1によると、対象物質以外の物質にも反応し得る物質センサ10を用いても、ユーザ2によるサンプリングを行い易くすることができる。
また、本実施形態において、サンプリング支援装置1と、対象物質をサンプリングするサンプラー21とを備えるシステム20が提供される。本システム20では、サンプリング支援装置1の支援により、物質のサンプリングに適した場所でサンプリングを行い易くすることができる。
また、本実施形態において、環境空間3から対象とする物質をサンプリングする方法が提供される。本方法は、物質センサ10により、物質の濃度に応じたセンサ値を測定するステップS1と、位置センサにより、空間中でセンサ値が測定された位置を測定するステップS2とを含む。本方法は、制御部12により、測定されたセンサ値及び位置に基づいて、空間中でセンサ値が極大となることが推定される箇所を含んだ推定分布を算出するステップS14を含む。本方法は、情報出力部により、算出された推定分布に基づいて、物質センサ10が空間中で次にセンサ値を測定する箇所に誘導する誘導情報を出力するステップS17を含む。本方法は、誘導情報に応じて、センサ値の測定及び位置の測定を繰り返し、空間中で物質をサンプリングする箇所を探索するステップS1と、サンプラー21により、探索した箇所において物質をサンプリングするステップS2とを含む。
本方法によると、誘導情報を参照するユーザ2等が、環境空間3において物質のサンプリングに適した場所でサンプリングを行い易くすることができる。
本実施形態の分析方法は、上記各ステップに加えて、分析装置4により、サンプラー21にサンプリングされた物質を分析するステップS4をさらに含む。本分析方法によると、物質のサンプリングに適した場所のサンプリング結果により、分析の精度を良くすることができる。
(実施形態2)
以下、図11〜13を参照して、実施形態2を説明する。実施形態1では、ベイズ最適化に基づく演算処理により、センサ値の推定分布が算出された。本実施形態では、経験則に基づく簡易な演算処理によって推定分布を算出するサンプリング支援装置1について説明する。
図11は、実施形態2に係るサンプリング支援装置1の処理を例示するフローチャートである。実施形態1では、図5のステップS14において、推定分布の算出にガウス過程回帰が採用された。これに代えて、本実施形態におけるサンプリング支援装置1の制御部12は、経験則情報を用いて推定分布を算出する(S14A)。経験則情報は、センサ値が測定位置から離れるとどの程度変動し得るかの経験則を示す情報であり、例えば予め記憶部13に格納される。経験則情報の一例を図12に示す。
図12(a)は、推定分布における上側領域R2aについての経験則情報D2aを例示する。図12(b)は、下側領域R2bについての経験則情報D2bを例示する。図12(a),(b)において、横軸は現在位置からの距離Δx(≧0)を示し、縦軸は各領域R2a,R2bの幅W2a,W2bの変動量を示す。経験則情報D2a,D2bは、本実施形態における推定情報の一例である。
図12(a)の経験則情報D2aは、センサ値の測定位置から距離Δxが離れるほど、センサ値が増大し得ると経験的に考えられる傾向を示している。図12(b)の経験則情報D2bは、センサ値の測定位置から距離Δxが離れるほど、センサ値が減少し得る傾向を示している。各経験則情報D2a,D2bは、例えばルックアップテーブルとして記憶部13に格納できる。
図11のステップS14Aにおいて、制御部12は、以上のような経験則情報D2a,D2bにより、2点の測定データD1間に三角近似を適用して、推定分布を算出する。三角近似は、2つの測定位置の間の上側領域R2a(又は下側領域R2b)を、例えば以下のように、略三角形状に近似する近似法である。三角近似に基づく本実施形態の推定分布の一例を図13(a)に示す。
図13(a)の例において、予測曲線C2は、測定データD1間を線形補間することによって算出される。例えば、制御部12は、各点の測定テータD1からの距離に応じて、図12(a)の経験則情報D2aを参照して、予測曲線C2の上側領域R2aにおける幅W2aを設定する。同様に、制御部12は、図12(b)の経験則情報D2bを参照して、予測曲線C2の下側領域R2bにおける幅W2bを設定する。
以上のような三角近似によって、図13(a)に示すように推定分布における変動幅W2が算出される。図13(a)の推定分布に基づく価値関数を図13(b)に例示する。
図13(b)の価値関数は、図13(a)の推定分布の予測曲線C1および幅W2aに基づいて、実施形態1の例(図6(b))と同様に算出される。このような価値関数によっても、図13(b)に示すように、最大値となる空間位置p2が、センサ値の真値の極大点(x=2)の近傍に生じ得る。制御部12は、実施形態1と同様に、センサ値を次に測定すべき位置として当該位置p2を決定し(図11のS16)、同位置p2に誘導する誘導情報を出力する(S17)。
図13(c)は、図13(a)から更新後の推定分布を例示する。本実施形態の推定分布によっても、図13(c)に例示するように、上側領域R2aの上端が極大となる点m2の空間位置20は、真値の極大点(x=2)近傍に収束し得る。よって、当該位置20に誘導するサンプリング誘導情報の出力により(S18)、ユーザ2のサンプリングを支援することができる。
以上のように、本実施形態において、サンプリング支援装置1の記憶部13は、経験則情報D2a,D2bを記憶する。経験則情報D2a,D2bは、センサ値が測定された位置からの距離Δxに応じて推定されるセンサ値の変動幅W2を規定する推定情報の一例である。制御部12は、経験則情報D2a,D2bを参照して、推定分布を算出する(S14A)。これにより、例えば測定されたセンサ値及び位置の間に三角近似を適用するような、簡易な演算処理によって推定分布を算出し、サンプリング支援装置1の処理負荷を低減することができる。サンプリング支援装置1による推定分布の算出には、以上のように種々の手法を採用することができる。
(他の実施形態)
上記の実施形態1では、MR窓型の表示部14による表示例を説明した(図8,9)。本実施形態のサンプリング支援装置1において、表示部14は、特にMRに限らず、例えばAR(拡張現実)あるいはVR(仮想現実)による表示を行ってもよい。このような変形例について、図14〜16を用いて説明する。
図14は、サンプリング支援装置1による表示の変形例1を示す。本変形例において、サンプリング支援装置1の表示部14は、背景画像50に重畳する誘導情報として、分布画像56を表示している。分布画像56は、価値関数が示す価値の空間分布を示す画像である。例えば、サンプリング支援装置1の制御部12は、図5のステップS16,17の代わりに、価値関数の演算結果に基づき分布画像56を生成する。分布画像56は、各種色彩の濃度分布により構成されてもよいし、点群で構成されてもよい。
例えば、物質センサ10が湿った地面の湿度と対象物質の両方に反応する場合、湿度は、地面の高さに相関して滑らかに変動しており、水平方向にはあまり変動しないことが予想される。そのような水平方向には滑らかな濃度変動の中で、急峻な濃度変動があれば、ユーザ2は、何かしら湿度要因以外の物質による分布があることを容易に推察できる。
以上のように、本変形例は、環境空間3における価値関数の分布を提示する。これにより、例えば対象物質と他の物質が混合したセンサ値であっても、現実の環境空間3と照らし合わせることにより、実際の対象物質の空間分布をユーザ2に推察させることができる。
図15は、サンプリング支援装置1による表示の変形例2を示す。サンプリング支援装置1は、環境空間3を俯瞰するように、各種誘導情報を表示してもよい。図15の例において、サンプリング支援装置1の表示部14は、環境空間3を俯瞰する背景画像50Aに重畳させて、分布画像56とユーザアイコン57とを表示している。ユーザアイコン57は、ユーザ2の現在位置を示す。
本実施形態のサンプリング支援装置1は、図15の俯瞰型の表示とMR窓型の表示とが、ユーザ2の操作によって切り替え可能に構成されてもよい。図15のような背景画像50Aは、例えばあらかじめサンプリング支援装置1の記憶部13に記憶される。或いは、サンプリング支援装置1は、カメラ11の撮像画像に基づき背景画像50Aを画像合成してもよいし、環境空間3の天井などに設置されたカメラから撮像画像を取得してもよい。
図16は、サンプリング支援装置1による表示の変形例3を示す。図16の例において、サンプリング支援装置1の表示部14は、HMD(ヘッドマウントディスプレイ)で構成され、環境空間3を背景として各種誘導情報をユーザ2に提示している。表示部14としてのHMDは、シースルー型であってもよいし、カメラ合成を用いたビデオシースルー型であってもよい。また、表示部14は、可搬型プロジェクタであってもよい。
また、上記の各実施形態では、情報出力部として表示部14を例示したが、サンプリング支援装置1の情報出力部は、表示部、スピーカ、振動デバイス、及びプロジェクタのうちの少なくとも1つを含んでもよい。サンプリング支援装置1は、例えば音、信号あるいは光刺激などの種々の形式において、各種誘導情報を出力してもよい。各種誘導情報の出力は、サンプリング支援装置1の現在位置から誘導する向きを指し示すように行われてもよい。
上記の各実施形態では、サンプリング支援装置1のユーザ2が物質センサ10を動かしながらサンプリングを行う例を説明したが、物質センサ10の移動あるいはサンプリングは、機械的に行われてもよい。本変形例について、図17,18を用いて説明する。
図17は、サンプリング支援装置1のシステム20の変形例を示す図である。本変形例において、サンプリング支援装置1およびサンプラー21は移動体6に搭載されている。移動体6は、例えば各種ロボット、車両およびドローンなどであってもよい。移動体6は、ユーザ2の操作によって、或いは自動的に移動可能である。本変形例において、サンプリング支援装置1は、例えば移動体6を制御する制御装置60に通信接続している。また、制御装置60は、サンプラー21を制御可能に構成される。
サンプリング支援装置1は、制御装置60に組み込んで構成されてもよい。また、サンプリング支援装置1は、例えば物質センサ10を移動体6に配置して、他の構成要素は移動体6とは別体で提供されてもよい。ユーザ2は、例えば移動体6を操作することにより、環境空間3中で物質センサ10を間接的に動かして、サンプリングの場所を探索することができる。
図18は、本変形例の動作を例示するフローチャートである。図18のフローチャートによる各処理は、移動体6の制御装置60によって実行される。具体的に、制御装置60は、例えば図3と同様に、サンプリング支援装置1を用いてサンプリングの場所を探索し(S1)、サンプラー21によって対象物質のサンプリングを行う(S2)。これによっても、サンプリング支援装置1による推定により、対象物質のサンプリングを行い易くすることができる。
上記の例では、移動体6の制御装置60が、サンプラー21を制御してサンプリングを行った(S2)。サンプリング支援装置1の制御部12が、ステップS2においてサンプラー21を制御してもよい。環境空間3の状況によっては、対象物質の濃度分布が時系列で変動しており、可視化してからサンプリングしては遅い場合が考えられる。そこでより好ましくはセンサ値が急激に上昇した場合には自動でサンプラー21のポンプ及び弁を操作し捕集する処理を行ってもよい。
上記の各実施形態では、環境空間3の例として住宅内部を例示した。本実施形態のサンプリング支援装置1は、上記の例に限らず種々の外部環境の空間に適用可能であり、例えば、各種建物の内部および外部、各種大気中の環境、海洋、河川において適用可能である。また、本実施形態のサンプリング支援装置1は、火山ガスの調査、各種ガス又は汚染物質の漏洩の検査に適用可能である。また、対象物質は、種々の毒性物質および放射性物質であってもよい。対象物質を含む流体は、気体であってもよいし液体であってもよい。
本実施形態のサンプリング支援装置1によると、副次的に検出限界に近い物質を測定したい場合にも利用できる。例えば大気や海洋河川における有毒物質の漏洩事故の場合、溶媒は検出できるが毒性物質濃度が検出限界以下であり同定が困難な場合がある。このとき溶媒濃度が高い場所をサンプリングすれば、毒性物質の濃度も比例して高まり、同定が可能である可能性が高まる。
また、上記の各実施形態において、サンプリング支援装置1の位置センサとしてカメラ11を例示した。本実施形態のサンプリング支援装置1において、位置センサはカメラ11に限らず、種々の方式で各種信号を受信することにより、位置測定を行ってもよい。例えば、サンプリングを行う規模および求められる精度によっては、位置センサはGPS受信機を含んでもよいし、環境空間3に配置された各種マーカからの信号の受信機を含んでもよい。
1 サンプリング支援装置
10 物質センサ
11 カメラ
12 制御部
13 記憶部
14 表示部
15 操作部
16 スピーカ
17 振動デバイス
20 システム
21 サンプラー
3 環境空間
4 分析装置

Claims (15)

  1. 外部環境の空間においてサンプリングの対象とする物質に関する情報を出力するサンプリング支援装置であって、
    前記物質の濃度に応じたセンサ値を測定する物質センサと、
    前記空間中で前記センサ値が測定された位置を測定する位置センサと、
    測定されたセンサ値及び位置に基づいて、前記空間中でセンサ値が極大となることが推定される箇所を含んだ推定分布を算出する制御部と、
    算出された推定分布に基づいて、前記物質センサが前記空間中で次にセンサ値を測定する箇所に誘導する誘導情報を出力する情報出力部と
    を備えるサンプリング支援装置。
  2. 前記制御部は、算出した推定分布においてセンサ値が極大となることが推定される箇所に応じて、前記誘導情報を生成する
    請求項1に記載のサンプリング支援装置。
  3. 前記制御部は、前記物質センサおよび前記位置センサから逐次、測定されたセンサ値及び位置を取得して、前記誘導情報を更新する
    請求項1又は2に記載のサンプリング支援装置。
  4. 前記情報出力部は、前記空間中で前記物質をサンプリングする箇所に誘導するサンプリング誘導情報を、更に出力する
    請求項1〜3のいずれか1項に記載のサンプリング支援装置。
  5. 前記制御部は、
    算出した推定分布に基づき、前記空間中の位置毎に前記センサ値を測定する価値を示す価値関数を演算し、
    演算した価値関数に基づき、前記誘導情報を生成する
    請求項1〜4のいずれか1項に記載のサンプリング支援装置。
  6. 前記誘導情報は、前記空間における前記価値関数の分布を提示する
    請求項5に記載のサンプリング支援装置。
  7. 前記誘導情報は、前記価値関数が最大値となる位置を提示する
    請求項5に記載のサンプリング支援装置。
  8. 前記制御部は、測定されたセンサ値及び位置に基づくガウス過程回帰により、前記推定分布を算出する
    請求項1〜7のいずれか1項に記載のサンプリング支援装置。
  9. 前記センサ値が測定された位置からの距離に応じて推定されるセンサ値の変動幅を規定する推定情報を記憶する記憶部をさらに備え、
    前記制御部は、前記推定情報を参照して、前記推定分布を算出する
    請求項1〜7のいずれか1項に記載のサンプリング支援装置。
  10. 前記情報出力部は、前記空間を示す背景に重畳させて、前記誘導情報を表示する
    請求項1〜9のいずれか1項に記載のサンプリング支援装置。
  11. 前記情報出力部は、表示部、スピーカ、振動デバイス、及びプロジェクタのうちの少なくとも1つを含む
    請求項1〜10のいずれか1項に記載のサンプリング支援装置。
  12. 前記物質センサは、モル質量に基づく密度センサ、分光光度計、吸光光度計、屈折度計、ガスセンサ、pH計、および電気伝導度計の少なくとも1つを含む
    請求項1〜11のいずれか1項に記載のサンプリング支援装置。
  13. 請求項1〜12のいずれか1項に記載のサンプリング支援装置と、
    前記物質をサンプリングするサンプラーと
    を備えるシステム。
  14. 外部環境の空間から対象とする物質をサンプリングする方法であって、
    物質センサにより、前記物質の濃度に応じたセンサ値を測定するステップと、
    位置センサにより、前記空間中で前記センサ値が測定された位置を測定するステップと、
    制御部により、測定されたセンサ値及び位置に基づいて、前記空間中でセンサ値が極大となることが推定される箇所を含んだ推定分布を算出するステップと、
    情報出力部により、算出された推定分布に基づいて、前記物質センサが前記空間中で次にセンサ値を測定する箇所に誘導する誘導情報を出力するステップと、
    前記誘導情報に応じて、前記センサ値の測定及び前記位置の測定を繰り返し、前記空間中で前記物質をサンプリングする箇所を探索するステップと、
    サンプラーにより、探索した箇所において前記物質をサンプリングするステップと
    を含む方法。
  15. 分析装置により、前記サンプラーにサンプリングされた物質を分析するステップをさらに含む
    請求項14に記載の方法。



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