JP2020040391A - 携帯型画像形成装置及び携帯型画像形成装置本体 - Google Patents

携帯型画像形成装置及び携帯型画像形成装置本体 Download PDF

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Abstract

【課題】使用者の操作性が向上することにより、携帯型画像形成装置の操作性の悪化に起因する印字画像の劣化を防止することができる携帯型画像形成装置及び携帯型画像形成装置本体を提供する。【解決手段】記録材である記録紙に画像を記録する記録部と、記録部を内部に収容した装置本体3とを備える携帯型画像形成装置1において、装置本体3は、記録材と対向する記録面と、記録面の反対側に設けられる第1面31と、記録面と第1面31以外の第2面を備えるとともに、カバー部材2は、装置本体3に回動可能に設けられ、第1面31を覆う第1被覆部2aと、第2面の少なくとも一部を覆う第2被覆部2bとから構成されており、第2被覆部2bに電池が収容される。【選択図】図1

Description

本発明は、携帯型画像形成装置及び携帯型画像形成装置本体に関するものである。
従来、記録材に画像を記録する記録部を備える携帯型画像形成装置が知られている。
例えば、特許文献1には、記録部を下面に有し、記録材上で手動で操作する携帯型画像形成装置が記載されている。
特許文献1の携帯型画像形成装置では、比較的重量が大きいバッテリーが携帯型画像形成装置の上部に、記録面と並行して配置されている。バッテリーが上部に配置された構成では、重心が携帯型画像形成装置の上部に位置してしまい、携帯型画像形成装置が転倒し易く、使用者の操作性が悪化するおそれがあるという問題がある。
上述した課題を解決するために、本発明は、記録材に画像を記録する記録部と、該記録部を内部に収容した装置本体とを備える携帯型画像形成装置において、前記装置本体は、前記記録材と対向する記録面と、該記録面の反対側に設けられる第1面と、前記記録面と前記第1面以外の第2面を備えるとともに、カバー部材は、前記装置本体に回動可能に設けられ、前記第1面を覆う第1被覆部と、前記第2面の少なくとも一部を覆う第2被覆部とから構成されており、前記第2被覆部に電池が収容されることを特徴とするものである。
本発明によれば、携帯型画像形成装置の記録面を下方に向けたときに、第1被覆部と第2被覆部とからなるカバー部材における携帯型画像形成装置の上下方向に延在する部分となる第2被覆部に電池を配置している。これにより、比較的重量が大きい電池を装置本体の上方ではなく、側方に配置することができ、装置全体の重心を下げることができる。これにより、印字操作の際に画像形成装置が転倒し難く、前記特許文献1に記載の携帯型画像形成装置に比べて使用者の操作性が著しく向上する。
また、このように、使用者の操作性が向上することにより、携帯型画像形成装置の操作性の悪化に起因する印字画像の劣化を防止することができる。
HMPを左背面側上方から見た外観斜視図。 HMPにキャッピングユニットを取り付けた状態の外観斜視図。 HMPから、キャッピングユニットを取り外した状態の外観斜視図。 HMPを斜め下方から見た外観斜視図。 HMPの下面図。 HMPを左側方から見た概略断面図。 HMPを操作する際の使用者の手とHMPとの位置関係を示す説明図。 HMPで記録紙P上に画像形成する様子を示す説明図。 HMPの電気回路の一部を示すブロック図。 HMPを左正面側上方から見た外観斜視図。 上部ユニットを開状態としたHMPの外観斜視図。 インクカートリッジをポップアップさせた状態のHMPの斜視説明図。 図11に示すHMPの側方断面図。 インクカートリッジを取り出した状態のHMPの斜視説明図。 インクカートリッジの単体の斜視説明図。 図12に示すHMPの側方断面図。 インクカートリッジへの電気的接続を遮断する制御の概略を示すフローチャート。 カートリッジ接点部の拡大説明図。 図11に示すHMPを図13に示す断面よりも手前側から見た側方断面図。 図19に示す状態から上部ユニットを閉める途中で開状態と検知される状態のHMPの側方断面図。 図19に示す状態から上部ユニットを閉めて閉状態と検知される状態のHMPの側方断面図。 図19に示す状態から上部ユニットを閉めている閉状態と検知される状態となる直前の状態のHMPの側方断面図。 変形例1のHMPの上部ユニットが閉状態の側方断面図。 図23に示す状態から上部ユニットを開状態とした変形例1のHMPの側方断面図。 図24に示す状態からインクカートリッジをポップアップさせた状態の変形例1のHMPの側方断面図。 変形例2のHMPの上部ユニットが開状態となった状態の側方断面図。 変形例3のHMPを右背面側下方から見た外観斜視図。 変形例3のHMPの正面図。 変形例3のHMPの背面図。 変形例3のHMPの右側面図。 変形例3のHMPの左側面図。 変形例3のHMPの上面図。 変形例3のHMPの下面図。 スペーサーを装着した変形例3のHMPの正面図。 スペーサーを装着した変形例3のHMPの背面図。 スペーサーを装着した変形例3のHMPの右側面図。 スペーサーを装着した変形例3のHMPの左側面図。 スペーサーを装着した変形例3のHMPの下面図。 変形例3のHMPにキャッピングユニットを装着した状態の正面図。 変形例3のHMPにキャッピングユニットを装着した状態の背面図。 変形例3のHMPにキャッピングユニットを装着した状態の右側面図。 変形例3のHMPにキャッピングユニットを装着した状態の左側面図。 変形例3のHMPにキャッピングユニットを装着した状態の下面図。
以下、本発明を、携帯型画像形成装置であるハンディモバイル型プリンタ(以下、「HMP」という)に適用した一実施形態について説明する。まず、実施形態に係るHMPの基本的な構成について説明する。
図2は、実施形態に係るHMP1にキャッピングユニット8を取り付けた状態を斜め上方から見た外観斜視図である。
図3は、HMP1から、キャッピングユニット8を取り外した状態を示す外観斜視図であり、HMP1及びキャッピングユニット8を、右正面側上方から見た斜視図である。
本実施形態に係るHMP1は、装着可能なキャッピングユニット8を備える。キャッピングユニット8は、ABS樹脂などの樹脂製であり、その内壁面上に凹部81が形成されている。HMP1にキャッピングユニット8が装着されると、HMP1に設けられる突起部16が凹部81にスナップフィットによって引っ掛かる。これにより、HMP1にキャッピングユニット8が装着された状態(図2に示す状態)が保持される。
HMP1からキャッピングユニット8を取り外す場合、使用者はHMP1本体をキャッピングユニット8から上方(図中のZ軸プラス方向)に引き抜くことで、スナップフィットにより引っ掛かっていた突起部16が凹部81から外れる。これにより、HMP1からキャッピングユニット8を取り外すことができる。
図1は、HMP1を左背面側上方から見た外観斜視図、図4は、HMP1を斜め下方から見た外観斜視図である。図5は、HMP1の下面図である。
図1、図3及び図4に示すように、HMP1は、上部ユニット2と下部ユニット3とから主に構成されている。HMP1は、全体的に略直方体形状をなしており、その走査方向(=印字方向:図中X軸方向)の長さは、使用者が掌で掴める程度である。
図1、図3及び図4に示すように、HMP1の本体の左右方向(短手方向)をX軸方向とし、それに直交する本体長手方向をY軸方向とする。HMP1を用いたプリント動作では、文字や絵柄等を直線的に印字する場合はX軸方向(走査方向)にHMP1を移動させる。そして、Y軸方向にHMP1を移動させることで改行させる。
ただし、HMP1を用いたプリント動作は上述した動作に限定されるものではない。文字や絵柄等をデザイン的に配置する場合など、X軸方向以外の斜め方向や曲線的にHMP1を移動させてプリントを行うことも可能である。また、Y軸方向以外の方向にHMP1を移動させて改行することも可能である。
図6は、HMP1を左側方から見た概略断面図である。
図6に示すように、上部ユニット2は、Y軸方向に延在する水平延在部2aとZ軸方向に延在する垂直延在部2bとを備えるL字形状になっている。上部ユニット2の垂直延在部2bの内部には、HMP1の各機器に電力供給するための電源であるバッテリー15が配置されている。水平延在部2aには制御基板14が配置されており、制御基板14には、印字ボタン5a及び電源ボタン5bが接続されている。電源ボタン5bは、HMP1の電源の入切(ON/OFF)を切り替えるためのボタンであり、印字ボタン5aはインクの吐出タイミングを操作するボタンである。
下部ユニット3は、上部ユニット2を回転可能に支持する上部ユニット回転軸3a、位置座標を検出するとともに、印字対象物の有無を検知するための光センサ(反射型)である位置検出センサ18、FPC接点部13、上部ユニットロック爪11及びこれらを保持するハウジング80等を備える。また、下部ユニット3のハウジング80の内部には、記録部41(画像形成部)とインクタンクとを一体で備えるインクタンク一体型のインクカートリッジ40(インクジェットヘッド)がハウジング80に対して着脱可能に収容されている。インクカートリッジ40は、記録部41からインクの液滴を吐出して画像形成を行うものであり、HMP1を使用するときには、インクの液滴を吐出する記録部41が鉛直方向下方に向けられる。
下部ユニット3に対して上部ユニット2を図6中の矢印「B」方向に回転させることで、下部ユニット3のハウジング80の上方の開口部が露出し、ハウジング80の内部に配置されたインクカートリッジ40を取り外すことが可能となる。尚、上述の「下部ユニット3」が請求項における「装置本体」に相当するとともに、「上部ユニット2」が請求項における「カバー部材」に相当する。
本実施形態のHMP1では、バッテリー15を、下部ユニット3の正面側(図6中の右側)を覆うように位置する上部ユニット2の垂直延在部2bに配置し、バッテリー15をインクカートリッジ40の正面35側に位置させている。このため、重量が大きいバッテリー15をインクカートリッジ40の上方に位置させる構成に比べてHMP1の高さを低くしている。これにより、HMP1の重心位置を低くすることができ、移動操作時におけるHMP1の転倒を抑制できる。
HMP1の走査方向(X軸方向)の大きさ(装置幅)は、インクカートリッジ40よりも僅かに幅広になっている程度である。装置幅をできるだけ小さくすることで、記録紙Pの表面上においてHMP1を走査方向に移動操作できる範囲を広くし、記録紙Pの表面上における記録可能範囲をできるだけ広くすることができる。
図1、図3乃至図6に示すように、HMP1は、インクカートリッジ40の記録部41を用紙等の記録材に対面させる対向面である記録面30を有する。また、この記録面30の反対面である上面31、HMP1の走査方向と直交する方向である走査直交方向(図中Y軸方向)に延在する左側面32などを有している。さらに、走査直交方向(図中Y軸方向)に延在する右側面33、走査方向(図中X軸方向)に延在する背面34、走査方向に延在する正面35なども有している。HMP1は、記録面30を鉛直方向下方に向けつつ、上面31を鉛直方向上方に向ける姿勢で使用される。
上面31の外縁内(枠内)には、印字ボタン5aと、電源ボタン5bとが設けられている。また、上部ユニット2の左側面32には、USB接続口9が設けられている。USB接続口9はUSBケーブルを接続するためのものである。HMP1の中に装着された充電式のバッテリー15に対し、USB接続口9に接続したUSBケーブルを介して外部の電源から電力を供給することで、バッテリー15を充電することができる。
図1、図3及び図6に示すように、L字形状の上部ユニット2が、下部ユニット3の上面31側と正面35側とを覆うように配置されており、上部ユニット2は、下部ユニット3よりも幅(X軸方向の長さ)の広い形状となっている。
尚、上述の下部ユニット3の上面31側の面が請求項における「第1面」、下部ユニット3の正面35側、左側面32側、右側面33側、及び背面34側の面が、請求項における「第2面」に相当する。
図7は、使用者がHMP1を操作する際の使用者の手Hと、HMP1との位置関係を示す説明図である。
図7に示すように、使用者は、画像形成のためにHMP1を記録紙Pの表面上で走査方向(図中X軸方向、図7中の左右方向)に移動させるときには、上部ユニット2を持ってHMP1を移動操作する。上部ユニット2を下部ユニット3よりも幅広とすることで、使用者が手で持ち易い形状となり、さらに、垂直延在部2bをバッテリー15の収容部とすることが可能となる。また、図1及び図3に示すように、下部ユニット3の左側面32及び右側面33には、くぼみ状の把持部39が形成されている。把持部39は、使用者がHMP1を把持して使用する際に、上部ユニット2を持った手Hの指を当てる位置(通常は、親指と、中指または薬指とをそれぞれ当てる位置)に形成されている。使用者が左側面32と右側面33とのそれぞれの把持部39に指をおき、HMP1を挟むように把持することで、使用者はHMP1を安定して把持することができる。
HMP1は、使用者が電源ボタン5bを長押しすることによって、電源の入切(ON/OFF)を切り替えることができる。電源を入れた状態では、スマートフォンなどとのBluetooth(登録商標)等を用いた無線通信により、HMP1の上部ユニット2内に設けられた制御基板14に対して画像情報を取得させることができる。
図8は、HMP1で記録紙P上に画像形成する様子を示す説明図である。
画像情報を取得させた後、記録面30を記録紙Pの表面に対向させる姿勢でHMP1を記録紙Pの表面上に置く。その後、印字ボタン5aを一度押してから、図8に示すように、HMP1を走査方向(X軸方向)に沿って移動させることで、記録紙Pの表面に画像を形成することができる。図8に示すように、HMP1による画像形成では、印字した印字部W1と、これから印字を行う印字予定部W2とを確認しながら印字することができる。
HMP1は、使用者の移動操作(手動走査)によって走査方向(図中X軸方向)の一方(図8中の右方向)に往移動させるときと、他方(図8中の左方向)に復移動させるときとのそれぞれで、記録紙Pの表面に画像を形成できる。インクカートリッジ40からのインクの吐出は、使用者が印字ボタン5aを一度押して離した後に連続しておこなってもよいし、使用者が印字ボタン5aを押している間だけおこなってもよい。
記録材としては、記録紙Pなどの紙類に限定されるものではなく、OHP、布、段ボール、包装容器、ガラス、基板などが含まれる。
図4及び図5に示すように、下部ユニット3の記録面30を形成する面(ハウジング80の下面)には、下部ユニット3内に装着されたインクカートリッジ40の記録部41を外部に露出させるための吐出開口部30aが設けられている。インクカートリッジ40の記録部41は、複数の吐出孔41aを有しており、圧電素子の駆動によってそれぞれの吐出孔41aからインクの液滴を個別に吐出することが可能である。
記録部41の画像の記録領域の幅(走査方向に直交する方向(Y軸方向)の画像の長さ)は、複数の吐出孔41aのY軸方向両端に位置する吐出孔41a間の距離に相当する。
記録部41から吐出されたインクは、吐出開口部30aを通過して記録紙P上に至り、画像形成が行われる。
インクカートリッジ40は、インクを吐出するための駆動源として、積層型圧電素子や薄膜型圧電素子等を用いた電気機械変換素子(圧電アクチュエータ等)を用いることができる。また、駆動源の他の構成としては、発熱抵抗体などの電気熱変換素子、振動板と対向電極とからなる静電アクチュエータなどを用いることができる。
インクカートリッジ40からインク等の液体・液滴を吐出して記録を行う、いわゆるインクジェット機構は周知の構成を適用できる。また、インクジェット機構としては、HMP1に搭載可能であれば、適宜採用可能である。本実施形態のHMP1では、インクジェット機構が記録紙Pに画像を記録する記録部41に相当し、この記録部41は下部ユニット3のハウジング80内に格納されている。
記録部41の吐出孔41aから吐出されるインク(液体)は、吐出孔41aから吐出可能な粘度や表面張力を有する液体であればよく、特に限定されない。しかし、常温常圧下において、または加熱、冷却により粘度が30[mPa・s]以下になるものであることが好ましい。詳しくは、インク(液体)は、水や有機溶媒等の溶媒、染料や顔料等の着色剤、重合性化合物、樹脂、界面活性剤等の機能性付与材料、DNA、アミノ酸やたんぱく質、カルシウム等の生体適合材料、天然色素等の可食材料、等を含む溶液、懸濁液、乳濁液等である。これらは例えばインクジェット用インク、表面処理液、電子素子や発光素子の構成要素や電子回路レジストパターンの形成用液、三次元造形用材料液等の用途で用いることができる。
記録面30の外縁内には、記録紙P上におけるHMP1の位置を非接触で検出する位置検出手段としての位置検出センサ18が設けられている。記録面30を形成するハウジング80の下面には、位置検出センサ18の検出部を露出させるための検出開口部302が形成されている。
ロータリーエンコーダ等を用いた接触型のセンサでは、印字面にセンサを接触させる必要があり、接触状態による検出誤差が生じやすい。具体的には、接触型のセンサの検出部が印字面に対して離れたり、滑ったりすると、実際の移動距離と、検出結果に基づいて算出される移動距離とが相違し、検出誤差となる。これに対して、位置検出センサ18として光学式センサを用いて非接触で印字面を検出することで高精度に検出することができる。
また、記録面30の外縁内には、ハウジング80に対して回転可能に取り付けられた左側第一ローラ37a、左側第二ローラ37b、右側第一ローラ38a及び右側第二ローラ38bなどが設けられている。左側第一ローラ37a及び左側第二ローラ37bは左側回転軸37cに固定され、左側回転軸37cがハウジング80に対して回転可能に保持されている。同様に、右側第一ローラ38a及び右側第二ローラ38bは右側回転軸38cに固定され、右側回転軸38cがハウジング80に対して回転可能に保持されている。
使用者によってHMP1が走査方向に移動操作されると、記録紙Pの表面上に接触している四つのローラ(37a、37b、38a及び38b)がタイヤのように回転する。このようなローラが設けられていることで、使用者はHMP1を走査方向に沿って直進させることができる。また、HMP1を走査方向に直進させるとき、記録紙Pの表面や記録紙Pを乗せた台の表面に接触するのは、HMP1に設けられる四つのローラ(37a、37b、38a及び38b)だけとし、記録面30を記録紙Pの表面に接触させないようにしている。このため、使用者は、インクカートリッジ40の記録部41と記録紙Pの表面との距離を一定に保ちながらHMP1を走査方向に沿って直進させることができ、所望の高画質の画像を形成することができる。すなわち、四つのローラは、HMP1の走査方向への移動をガイドし、走査方向への直進移動を補助する移動補助手段として機能する。
位置検出センサ18は、記録紙Pの表面までの距離や表面状態(例えば凹凸)を検出したり、HMP1の移動距離を検出したりするセンサであり、例えばパソコンの光学式マウス(ポインティングデバイス)などで使用されているものと同様のものを利用できる。位置検出センサ18は、置かれている場所(記録紙P)に光を照射し、その部分の状態を「模様」として読み取る。そして、位置検出センサ18の動きに対してその「模様」がどのように移動するのかを連続して捉えることで、移動量を算出する。位置検出センサ18としては、記録紙Pに対する位置の変化を非接触で検出することができればよく、超音波センサ等、光学式センサ以外のセンサも用いることができる。また、本発明を適用可能なHMP1等の携帯型画像形成装置が備える位置検出手段としては、位置検出センサ18のように非接触型のセンサに限らず、ロータリーエンコーダ等を用いた接触型のセンサでもよい。
図9は、HMP1の電気回路の一部を示すブロック図である。
制御基板14は、各種の演算処理やプログラム実行を行うCPU55、Bluetooth(登録商標)を用いる近距離無線通信用のBt基板52、データを一時記憶するRAM53、ROM54、記録制御部56などを有している。この制御基板14は、上部ユニット2の中空内において、USB接続口9の内側の位置に固定されている。
Bt基板52は、スマートフォンやタブレット端末等の外部機器との近距離無線通信によってデータ通信を行うものである。また、ROM54は、HMP1のハードウェア制御を行うファームウェアや、インクカートリッジ40の駆動波形データ等を格納するものである。また、記録制御部56は、インクカートリッジ40を駆動させるためのデータ処理を実行したり、駆動波形を生成したりするものである。
制御基板14には、ジャイロセンサ58、位置検出センサ18、温度センサ19、LEDランプ59、インクカートリッジ40、印字ボタン5a、電源ボタン5b及びバッテリー15などが電気的に接続されている。ジャイロセンサ58は、周知の技術により、HMP1の傾きや回転角度を検出して、その結果を制御基板14に送信するものである。LEDランプ59は、印字ボタン5aにおける光透過性の材料からなる外装カバーの内部に設けられ、印字ボタン5aを発光させるものである。
電源ボタン5bを押してHMP1の電源を入れると、各モジュールに電力が供給され、CPU55はROM54に格納されているプログラムに基づいて起動動作を開始し、プログラムや各データをRAM53に展開する。画像形成を行う画像の画像データを外部機器から近距離無線通信によって受信すると、記録制御部56は、受信した画像データに応じた駆動波形を生成する。そして、位置検出センサ18によって検出された記録紙Pの表面上の位置に応じた画像を形成するようにインクカートリッジ40からのインクの吐出を制御する。
位置検出センサ18で、HMP1の移動の方向や速度、距離を検出し、その検出結果に基づいてインクの吐出量と吐出位置とを調整することで目的の画像を印刷することができる。また、吐出開始位置は、ハウジング80の左側面32及び右側面33に設けられた副走査ガイド7と、ハウジング80の背面34に設けられた主走査ガイド10とを用いて調整できる。詳しくは、主走査ガイド10を用いて、HMP1の記録紙Pに対する主走査方向(図中X軸方向)の位置を合わせ、副走査ガイド7を用いて、HMP1の記録紙Pに対する副走査方向(図中Y軸方向)の位置を合わせることで、吐出開始位置を調整できる。
また、制御基板14は、外部機器との近距離無線通信によって画像データを取得すると、LEDランプ59を点滅させることで、光透過性のある印字ボタン5aを発光点滅させる。これを見た使用者は、HMP1が画像データの取得を終えたことを知り、HMP1を記録紙P上に置いて印字ボタン5aを押す。
一方、制御基板14は、LEDランプ59の点滅制御を開始すると、印字ボタン5aが押されるのを待機する。そして、印字ボタン5aが押されると、LEDランプ59を連続点灯させることで、印字ボタン5aを連続発光させる。これを見た使用者は、HMP1の走査方向への移動操作(手動走査)を開始する。
HMP1の移動操作(手動走査)を終えた使用者は、印字ボタン5aをもう一度押す。これにより、制御基板14は、LEDランプ59を消灯させて、印字ボタン5aの発光を停止させる。また、印字ボタン5aを押さずにHMP1を記録紙Pから取り上げて、卓上などにそのまま置いたり、記録面30を覆うカバー部材に装着して置いたりする場合がある。これらの場合、位置検出センサ18は、HMP1が記録紙P上から取り上げられたときに、位置の検出ができなくなる。制御基板14は、位置検出センサ18が位置を検出しなくなったタイミングで、LEDランプ59を消灯させて、印字ボタン5aの発光を停止させる。これを見た使用者は、HMP1のプリント用の処理が終了したことを把握することができる。
本実施形態のHMP1では、移動操作(手動走査)中に印字ボタン5aを押し続ける必要はない。移動操作に先立って印字ボタン5aを押して離せば、所定のタイミングまでプリント用の処理が継続される。所定のタイミングとしては、位置検出センサ18による検出結果に基づく画像形成処理が、画像形成が終了するタイミング、印字ボタン5aがもう一度押されるタイミング、あるいは、位置検出センサ18による位置検出不能のタイミングを挙げることができる。
画像形成終了後等、画像形成を行わないときには、HMP1にキャッピングユニット8を装着する。これにより、吐出孔41aにおけるインクの乾燥を防止することができる。
次に、本実施形態のHMP1の上部ユニット2の形状について説明する。
HMP1は、下部ユニット3と上部ユニット2とを備える。下部ユニット3は、記録部41を有する装置本体である。上部ユニット2は、下部ユニット3における記録部41が配置された記録部配置面(ハウジング80の下面)の反対側の記録部反対面(ハウジング80の上部の開口部)を開閉するカバー部材である。
図3乃至図4及び図6に示すように、上部ユニット2は、水平延在部2aと垂直延在部2bとを備える「L字型」の形状である。水平延在部2aは、下部ユニット3における記録部41が配置されたハウジング80の下面の反対側となるハウジング80の上部を覆う第1被覆部である。また、垂直延在部2bは、水平延在部2aから記録配置面の側(下方)に延在し、下部ユニット3における下面と上面との側面(左側面32、右側面33、背面34及び正面35)の少なくとも一部を覆う第2被覆部である。
HMP1等の携帯型画像形成装置として、従来のインクジェットプリンタでは印刷できない書籍やノートへの印刷のために手動走査式プリンタが既に知られている。
特許文献1には、インクタンクとヘッド部とを一体としたヘッドカートリッジ部が本体部に装填される旨が記載されている。特許文献1では、本体部におけるヘッドカートリッジ部を装填する空間を開閉するカバー部材についての記載はない。
ヘッドカートリッジ部を装填する空間を形成する装置本体(本実施形態の下部ユニット3)に対して、カバー部材を上方のみに配置すると、開閉操作の際に、装置の上方のみを持って開閉力を与えるしかなく、操作性が悪くなるおそれがある。
本実施形態のHMP1では、カバー部材である上部ユニット2がL字型であり、水平延在部2aから記録面の側(下方)に延在する垂直延在部2bを有する。垂直延在部2bを有することで、水平延在部2aだけでなく垂直延在部2bも開閉操作の際に手で触れて開閉力を与える箇所として用いることができる。よって、HMP1における記録面30の反対側の水平延在部2aと、記録面30に対して側方となる垂直延在部2bとの一方または両方の、開閉力を与え易いところを持って開閉操作を行うことができ、上部ユニット2の開閉操作の操作性の向上を図ることができる。
また、特許文献1では、比較的重量が大きいバッテリーが携帯型画像形成装置の上部に、記録面と並行して配置されている。バッテリーが上部に配置された構成では、重心が携帯型画像形成装置の上部に位置してしまい、携帯型画像形成装置が転倒し易く、使用者の操作性が悪化するおそれがある。
これに対して、本実施形態のHMP1は、図6に示すように、上部ユニット2のL字型におけるHMP1の上下方向に延在する部分である垂直延在部2bにバッテリー15を配置している。これにより、比較的重量が大きいバッテリー15を下部ユニット3の上方ではなく、側方に配置することができる。また、比較的比重が大きいバッテリー15の長手方向をHMP1の高さ方向に配置することができる。よって、装置全体の重心を下げることができ、HMP1が転倒し難く、使用者の操作性が向上する構成を実現できる。
このように、使用者の操作性が向上することにより、HMP1の操作性の悪化に起因する印字画像の劣化を防止することができる。
ここで、L字型の上部ユニット2の垂直延在部2bにバッテリー15を設けた理由について簡単に説明する。本発明にかかるHMP1において、バッテリー15の設置場所として垂直延在部2b以外で考えられるのは以下の三箇所である。
まず、第一の箇所は、「下部ユニット3の正面35側」である。これは、上部ユニット2の水平延在部2aと垂直延在部2bとを分離し、分離した垂直延在部2bを下部ユニット3の正面35側に配置する形である。
次に、第二の箇所は、「下部ユニット3の上面31側」である。これは、上部ユニット2の水平延在部2aにバッテリー15を設けるとともに、垂直延在部2bに制御基板14を設ける形である。つまり、バッテリー15と制御基板14との位置を入れ替えた形である。
最後に、第三の箇所は、「下部ユニット3の背面34側」である。
しかし、これらの三箇所の設置場所にはそれぞれデメリットが存在する。以下に各設置場所のデメリットを説明する。
<第一の箇所(下部ユニット3の正面35側)のデメリット>
制御基板14とバッテリー15は必ずハーネスで接続する必要がある。従って、下部ユニット3(装置本体)の後端部に制御基板14と分離してバッテリー15を設けると、その間を接続するハーネスを下部ユニット3の前端部に設置される上部ユニット2の上部ユニット回転軸3aを通して接続せざるを得ないことになる。そうするとハーネス長が長くなりハーネス自体のコストアップとなる。
また、ハーネスが長くなるとハーネス這い回し経路が複雑となり組み立て工数増加によりコストアップとなる。さらに、上記のようにハーネスを下部ユニット3の後端部にあるバッテリー15から下部ユニット3の前端部にある上部ユニット回転軸3aまで這い回す経路を下部ユニット3のどこかに設ける必要があり、その設置スペース確保のために下部ユニット3が大型することによりHMP1自体も大型化してしまう。
<第二の箇所(下部ユニット3の上面31側)のデメリット>
上部ユニット2の水平延在部2aにバッテリー15を設置し、垂直延在部2bに制御基板14を配置すると、制御基板14とセットになっている印字ボタン5a及び電源ボタン5bが下部ユニット3の正面35側に配置せざるを得ないこととなり、HMP1の印字時の操作性が著しく悪化する。この問題を解決するためには、印字ボタン5a及び電源ボタン5b用の制御基板を別途水平延在部2aに配置されたバッテリー15の更に上に配置する必要がある(特許文献1のHMPはまさにこの構成となっている)。そのため、制御基板14の設置スペースを確保のために上部ユニット2の高さを増加させる必要があり、その結果、HMP1全体の高さが高くなることによりHMP1の大型化を招くことになる。
さらに、特許文献1と同様にバッテリー15の位置がHMP1の上部に位置することにより装置全体の重心位置が高くなるため、操作者の印字操作時に装置が転倒し易くなるなどの操作性の悪化をも招くことになる。
<第三の箇所(下部ユニット3の背面34側)のデメリット>
上記第一の箇所の場合と同様、バッテリー15と制御基板14が分離される形になるため、両者を接続するハーネスが長くなるとともに、上部ユニット回転軸3aを通さざるを得ないためハーネスの這い回しが複雑になる。これによりハーネスの長尺化及び組み立て工数アップによるコストアップに繋がる。
また、へッドの位置(印字位置)は、使用者の操作性の観点からHMP1の長手方向において上部に配置するのがベストである。それは、印字位置をHMP1長手方向上部にすることで印刷物上部の余白が小さくなるためである。一般的に印刷物は上詰めで書くことが多く、印刷物下部より印刷物上部の余白を小さくするほうが好ましいため、へッドの位置(印字位置)は、HMP1の長手方向において上部に配置するのがベストである。
しかし、下部ユニット3の前端部にバッテリー15を配置すると、HMP1の長手方向寸法が大きくなり、相対的に前記印字位置がHMP1の長手方向の中央部に配置せざるを得なくなる。その結果、使用者の操作性の観点から違和感を感じさせる配置になってしまい操作感の悪化により印字画質の劣化を招くことになる。
携帯型画像形成装置としては、画像形成を行う操作中にカバー部材が開閉しないように、装置本体に対してカバー部材を固定するロック機構(本実施形態の上部ユニットロック爪11)を備えることが望ましい。しかし、カバー部材を装置本体の上方にのみ配置すると、ロック機構が装置本体の側面(右側面、左側面、正面及び背面)または上面にロック機構の操作部が配置される構造となる。この構造では、紙面上に装置を載せた状態で使用者がロック機構の操作部に接触することが可能となり、画像形成の操作中に使用者がロック機構を誤操作し、カバー部材が解放されてしまうおそれがある。
本実施形態のHMP1では、垂直延在部2bの下端部は、記録面30の一部を形成しており、垂直延在部2bの下端部の上面31側から記録面30側に向かう方向(下方)の位置が、ハウジング80の下面と同じ位置となっている。ハウジング80の下面には、吐出開口部30aが設けられており、吐出開口部30aと同一面である記録面30にロック機構である上部ユニットロック爪11を配置している。上部ユニットロック爪11は、下部ユニット3に対する上部ユニット2の固定を解除するために操作する操作部である。
吐出開口部30aが設けられた記録面30は、HMP1の下面であり、記録面30は、紙面上にHMP1を載せた状態では紙面と対向するため、記録面30に配置した上部ユニットロック爪11に使用者が接触することを防止できる。このため、画像形成の操作中(印字操作中)に使用者が上部ユニットロック爪11を誤操作することを防止でき、誤操作に起因して上部ユニット2が解放されてしまうことを防止できる。
また、上部ユニットロック爪11をHMP1の下面に配置することで、印字操作中に限らず、使用者が手持ち無沙汰のときなど、意図しないタイミングで使用者が上部ユニットロック爪11に接触することを防止できる。これにより、意図しないタイミングで上部ユニット2が解放されてしまう不具合が発生してしまう可能性を低減できる。
画像形成の操作中に使用者がロック機構を誤操作することを防止できる構成としては、垂直延在部2bの下端部がハウジング80の下面と同じ位置となっている構成に限らない。垂直延在部2bを備える形状であれば、垂直延在部2bの下端部となる下面、または、この下面と隣接するハウジング80の側面にロック機構を配置することで、垂直延在部2bによって使用者がロック機構に接触することを阻害できる。ロック機構への接触を阻害することで、画像形成の操作中に使用者がロック機構を誤操作することを防止できる。
図1、図3(上図)及び図4に示すように、左側面32と右側面33とのそれぞれに把持部39を備えている。把持部39としては、HMP1のY−Z平面における重心となる位置に配置することが望ましい。詳しくは、HMP1のY−Z平面における重心が、Y−Z平面における把持部39の内側に位置するように配置する。使用者がHMP1を把持するときに指を置く把持部39をHMP1の重心位置に設けることで、使用者にHMP1の重心近くを持たせて操作させることができ、これにより、使用者による円滑な操作を実現できる。
次に、本実施形態のHMP1のインクカートリッジ40の取り出し動作について説明する。
図10は、HMP1を左正面側上方から見た外観斜視図であり、図11は、図10に示す状態から下部ユニット3に対して上部ユニット2を図6中の矢印「B」方向に回転させた状態のHMP1の斜視図である。
図4、図5及び図6に示すように、HMP1の記録面30における下部ユニット3(ハウジング80の下面)と上部ユニット2(垂直延在部2bの下面)との境界近傍に上部ユニットロック爪11が配置されている。上部ユニットロック爪11を図6中の矢印「C」方向に移動させるように操作することで、上部ユニット2の下部ユニット3に対する固定を解除する。固定を解除した状態で、下部ユニット3に対して上部ユニット2を、上部ユニット回転軸3aを中心に図6中の矢印「B」方向に回転させることで、図11に示すように上部ユニット2が開状態となる。
図11に示すように、上部ユニット2を開状態にすることで、インクカートリッジ40とカートリッジ着脱機構12とが露出する。また、図11に示すように、上部ユニット2の内面には、下部ユニット3内に装着されたインクカートリッジ40を押さえて係止するためのヘッド押さえ付勢部材21が固定されている。
図12は、図11に示す状態のHMP1のカートリッジ着脱機構12の着脱操作部12aを操作して、インクカートリッジ40をポップアップさせた状態のHMP1の斜視説明図である。
カートリッジ着脱機構12の着脱操作部12aを図12中の矢印「D」で示すように、正面側に引くことで、図11に示す状態からインクカートリッジ40がポップアップして、図12に示す状態となり、インクカートリッジ40を取り出すことができる状態となる。
図13は、図11に示すHMP1を左側面32側から見た断面図である。図13に示す断面は、ハウジング80の左側面32の側の壁の内壁面の位置における断面図である。図13(a)は、HMP1の全体の断面図であり、図13(b)は、図13(a)中の破線で示す領域「α」の拡大断面図である。
図13に示すように、インクカートリッジ40の正面側(図13中の右側)側面を、カートリッジ着脱機構12の加圧部12cが加圧することで、図13中の矢印「E」で示すように、インクカートリッジ40を背面側(図13中の左側)に加圧する。これにより、HMP1本体に固定されたFPC接点部13にインクカートリッジ40の接点が加圧される構成となっている。
図14は、上部ユニット2を開状態とし、インクカートリッジ40を取り出した状態のHMP1を正面側の斜め上方から見た斜視説明図である。図14(a)は、HMP1の全体の斜視説明図であり、図14(b)は、図14(a)中の破線で示す領域「β」の拡大斜視図である。
図14に示すように、下部ユニット3におけるインクカートリッジ40を配置する空間の背面側の内壁面には、FPC接点部13が配置されている。
図15は、インクカートリッジ40の単体の斜視説明図である。図15(a)は、インクカートリッジ40を左背面側上方から見た斜視説明図であり、図15(b)は、インクカートリッジ40を右背面側下方から見た斜視説明図である。図15に示すように、インクカートリッジ40の背面側の外壁面には、カートリッジ接点部40bが配置されている。
インクカートリッジ40を下部ユニット3に装着し、FPC接点部13とカートリッジ接点部40bとが電気的に接続されることで、電源(バッテリー15)からインクカートリッジ40に電力が供給される。また、インクカートリッジ40を制御する電気信号がインクカートリッジ40に伝達される。
図6、図11及び図15に示すように、上部ユニット回転軸3aの背面34の側には、フレキシブルフラットケーブル25が配置されており、上部ユニット2内の制御基板14と、下部ユニット3内のFPC接点部13とを接続している。フレキシブルフラットケーブル25は、上部ユニット2の開閉動作に合わせて変形可能であり、上部ユニット2の開閉動作を繰り返しても制御基板14とFPC接点部13との接続状態を維持することができる。
図16は、図12に示すHMP1を左側面32側から見た断面図である。図16に示す断面は、図13と同様に、ハウジング80の左側面32の側の壁の内壁面の位置における断面図である。
カートリッジ着脱機構12の着脱操作部12aを図13中の矢印「D」で示すように、正面35の側に引くことで、カートリッジ着脱機構12が着脱機構回転軸12eを中心に正面35の側に回転する。このとき、カートリッジ着脱機構12は、カートリッジ着脱機構12に設けられたストッパー凸部12dが、ハウジング80に設けられたストッパー溝83に嵌る位置まで回転する。この回転により、図13に示す状態からカートリッジ着脱機構12の押上レバー12bがインクカートリッジ40の鍔部40aを押し上げ、図13に示す状態からインクカートリッジ40がポップアップして、図16に示す状態とする。これにより、インクカートリッジ40を取り出すことができる状態となる。
本実施形態のHMP1は、上部ユニットロック爪11を操作することで、下部ユニット3に対する上部ユニット2の固定を解除し、上部ユニット2を開状態する。そして、上部ユニット2が開状態となり露出したカートリッジ着脱機構12を操作することでインクカートリッジ40がポップアップする。カートリッジ着脱機構12としては、上部ユニット2を開状態とする動作に連動して、インクカートリッジ40をポップアップする機構としてもよい。
本実施形態のHMP1で、インクカートリッジ40を装着するときには、図14に示す上部ユニット2が開状態のHMP1の本体に対して、下部ユニット3の空洞部にインクカートリッジ40をセットする。このとき、インクカートリッジ40の上面を押圧して図13に示す状態まで挿入し、上部ユニット2を閉める。これにより、装着したインクカートリッジ40を用いて画像形成を行うことができるようになる。
また、本実施形態のHMP1では、図13に示す状態まで挿入しなくても、図16に示す状態で、上部ユニット2を閉めることが可能である。この場合、ポップアップしたときと同じ位置にあるインクカートリッジ40の上面を上部ユニット2のヘッド押さえ付勢部材21が押圧し、インクカートリッジ40を図13に示す位置に装着することができる。
本実施形態のHMP1は、インクカートリッジ40を着脱する際に開放するカバー部材が上部ユニット2のみである。このため、カバー部材を複数備える構成に比べて、構成の簡素化、装置の小型化を図ることができ、さらに、使用者が開放する部材数が少なくなることで、インクカートリッジ40を着脱する際の作業工数を削減でき、操作性の向上を図ることができる。
図13と図16とを比較すると分かるように、HMP1は、FPC接点部13とカートリッジ接点部40bとが接触したままの状態で、インクカートリッジ40のポップアップを行う。このため、ポップアップを行うときに、FPC接点部13及びカートリッジ接点部40bを介したバッテリー15とインクカートリッジ40とのすべての電気的接続が維持されたままの状態だと、次のような不具合が生じるおそれがある。すなわち、意図しない接点同士の接続によるショート(短絡)が生じ、インクカートリッジ40やHMP1本体が故障するおそれがある。
本実施形態のHMP1のインクカートリッジ40は、インクを吐出するためのヒーターやこのヒーターを制御する制御基板等を備えており、HMP1の本体からインクカートリッジ40に対して「11[V]」の電圧となる電力を供給している。また、カートリッジ接点部40bの接点(端子)間は、1[mm]ちょっとしか開いていない。さらに、インクカートリッジ40を取り出すときには、着脱操作部12aを操作して、ポップアップさせて取り出すが、インクカートリッジ40はほぼ垂直に(FPC接点部13の表面に沿う方向に)ポップアップする。
また、下部ユニット3側のFPC接点部13にも接点(端子)がある。そして、インクカートリッジ40を垂直に持ち上げると、カートリッジ接点部40bの下の方にある接点が、その上にあるほかの接点が接触すべきFPC接点部13側の接点とこすれながらインクカートリッジ40が上がってくる。このとき、カートリッジ接点部40bの上の方の接点が接触すべきFPC接点部13側の接点に対して通電していると、この接点と電気的に接続する対象ではないカートリッジ接点部40bの下の方の接点に対して電力が供給され、ショートが生じる恐れがある。このため、インクカートリッジ40を取り出すときには、ショートの原因となり得るFPC接点部13側の接点に対して電気が流れていない状態とすることが望ましい。
これを実現するために、本実施形態のHMP1では、使用者が上部ユニット2を開けると、下部ユニット3とインクカートリッジ40との電気的接続の少なくとも一部を遮断する構成としている。インクカートリッジ40を取り出すときには、上部ユニット2を開けないといけないが、この上部ユニット2の開状態を検知したら下部ユニット3とインクカートリッジ40との電気的接続の少なくとも一部を遮断することで、ショートの発生を防止する。
本実施形態のHMP1は、上部ユニット2を開状態としたことを検知する上部ユニット開閉検知手段を備える。そして、上部ユニット2が開状態となったことを検知すると、バッテリー15から制御基板14を介してFPC接点部13まで接続される電気的接続の少なくとも一部を遮断する構成となっている。具体的には、制御基板14とFPC接点部13の複数の接触点との間の電気的な接続の少なくとも一部を切断する構成となっている。これにより、図9中の矢印「40d」で示す部分の電気的接続の少なくとも一部が切断される。
このような構成により、使用者が上部ユニット2を開けると、下部ユニット3とインクカートリッジ40との電気的接続の少なくとも一部を遮断することができる。
電気的接続の一部を遮断する構成としては、インクカートリッジ40が備える各部材のうち、比較的消費電力が大きいヒーターへ電力を供給する電気的接続を遮断する構成であることが望ましい。
図17は、インクカートリッジ40への電気的接続を遮断する制御の概略を示すフローチャートである。
HMP1の電源を「ON」にして「スタート」すると、図17中のステップ「S11」に示すように、上部ユニット2が開状態か否かを判断する制御を繰り返し実行する。開状態となっていない(S11で「No」)場合は、そのままの状態で開状態か否かを判断する制御を繰り返す。一方、開状態となっている(S11で「Yes」)場合は、図17中のステップ「S12」に示すように、インクカートリッジ40への電気的接続を遮断する制御を実行する。
実施形態のHMP1では、制御部である制御基板14が、図17に示すフローチャートの制御を繰り返すことで、上部ユニット2の開閉状態を常に監視することができる。
図18は、カートリッジ接点部40bの拡大説明図である。図18に示す四角形の一つ一つがカートリッジ接点部40bの側の端子であり、図14に示すFPC接点部13の側の端子が接触することでHMP1の本体側とインクカートリッジ40側との電気的接続が形成される。
図9に示したHMP1の本体側の温度センサ19とは別に、インクカートリッジ40側にも温度検出手段であるカートリッジ側温度センサを備えている。これは、インクジェットのヘッド部である記録部41は、ある一定の温度範囲でしかインクが適正に吐出しないため、カートリッジ側温度センサによりヘッドの温度を一定範囲になるようにコントロールする必要があるためである。
図18に示すカートリッジ接点部40bの複数の端子のうち、最下部に位置する二つの端子「S1」及び「S2」は、カートリッジ側温度センサに電力を供給するためのものである。このため、上部ユニット2が開状態となったことを検知して制御基板14とFPC接点部13との間の電気的接続の少なくとも一部を遮断する際にも二つの端子「S1」及び「S2」に対する電気的接続を維持する構成となっている。具体的には、二つの端子「S1」及び「S2」と対向するFPC接点部13の側の二つの端子と制御基板14との間の電気的接続を維持する構成である。これは、二つの端子「S1」及び「S2」に対する電気的接続を遮断すると、記録部41の温度管理ができなくなるためである。
ハウジング80に対してインクカートリッジ40がポップアップすると、カートリッジ接点部40bは図18中の矢印「F」方向に移動する。二つの端子「S1」及び「S2」よりも下方には端子がない。このため、ポップアップ時に、「S1」及び「S2」と対向するFPC接点部13の側の二つ端子と、カートリッジ接点部40bの側の他の端子とが接触することがない。よって、ポップアップ時に、「S1」及び「S2」と対向するFPC接点部13の側の二つの端子に通電したままとしても、ショートが生じない。さらに、本実施形態のHMP1で、二つの端子「S1」及び「S2」に向けて入力する電圧は「3.3[V]」と比較的低電圧であるため、ショートが生じ難い。ポップアップ時に、ショートが生じないため、上部ユニット2が開状態となっても二つの端子「S1」及び「S2」に対する電気的接続を遮断する必要がなく、上部ユニット2が開状態でも記録部41の温度管理が可能となる。
次に、上部ユニット2を開状態としたことを検知する上部ユニット開閉検知手段について説明する。
図19は、図11に示すHMP1を左側面32側から見た断面図であり、図13に示す断面よりも手前側の断面であって、上部ユニット2の左側面32の側の壁の内壁面の位置における断面図である。このため、図19に示す断面図では、下部ユニット3の左側面32の側の壁の外壁面を視認できる。
図20は、図19と同じ断面の断面図であり、図19に示す状態から上部ユニット2を閉める途中で開状態と検知される状態の断面図である。図20(a)は、HMP1の全体の断面図であり、図20(b)は、図20(a)中の破線で示す領域「γ」の拡大断面図である。
図21は、図19と同じ断面の断面図であり、図19に示す状態から上部ユニット2を閉めて閉状態と検知される状態の断面図である。図21(a)は、HMP1の全体の断面図であり、図21(b)は、図21(a)中の破線で示す領域「γ」の拡大断面図である。
開状態の上部ユニット2を閉鎖するときの動作の順序は、図19に示す状態から図20に示す状態となり、図21の状態へと動作が行われる。上部ユニット2を閉状態に移行させるときに、下部ユニット3に設けられたストライカー82によって、上部ユニット2に対して回転自在に係止されているフィラー22が上方に押し込まれる。押し込まれたフィラー22が制御基板14に接続された開閉検知スイッチ23を「ON/OFF」することで上部ユニット2の開閉状態を検知することができる。詳しくは、フィラー22が開閉検知スイッチ23に接触して、さらに押し上げること(図21の状態)で、開閉検知スイッチ23が「ON」となり、上部ユニット2が閉状態となったことを検知できる。
上部ユニット2の開閉を検知する上部ユニット開閉検知手段(ストライカー82、フィラー22、開閉検知スイッチ23及び制御基板14)を備えることで、上部ユニット2が閉状態のみ、HMP1の電源が入る構成とすることができる。さらに電源「ON」の状態で上部ユニット2が閉状態から開状態に移行したことを検知した場合には、自動的に電源「OFF」の状態にすることができる。すなわち、開状態では、電源が常に「OFF」となる。
また、図17に示す制御を実施することで、HMP1本体とインクカートリッジ40とが電気的に接続状態のままで、インクカートリッジ40が取り出されることを防止できる。
開状態であっても電源が「ON」となる構成としてもよいが、この場合は、操作ボタンである印字ボタン5aを押しても動作しないように制御する。これにより、上部ユニット2が開いたままの状態で印字されることを防止できる。
制御基板14が上部ユニット2の開状態を検知している状態で、インクカートリッジ40を着脱してもショートが生じない構成としては、インクカートリッジ40と下部ユニット3との電気的な接続を遮断するものに限らない。例えば、インクカートリッジ40を取り出す際に、FPC接点部13からカートリッジ接点部40bが離れる方向にインクカートリッジ40をスライドさせて接点同士が離間してからインクカートリッジ40を取り出す構成としてもよい。
図22は、図19と同じ断面の断面図であり、図19に示す状態から上部ユニット2が閉状態であると検知される状態となる直前の状態(または、閉状態から開状態となったことを検知される状態)の断面図である。
図22に示す開口部「ε」が、図11等に示したカートリッジ着脱機構12の着脱操作部12aに対するアクセス経路となる。しかし、図22に示す閉状態と検知される状態となる直前の状態(開状態と検知される状態)での開口部「ε」は十分に狭い。このため、開口部「ε」がさらに狭くなる閉状態と検知される状態では、カートリッジ着脱機構12の着脱操作部12aにアクセスできない。よって、インクカートリッジ40に電力が供給される状態である上部ユニット2が閉状態では、使用者はカートリッジ着脱機構12の着脱操作部12aにアクセスできない。このため、FPC接点部13とカートリッジ接点部40bとの接続位置でのショートの発生を防止できる。
本実施形態のHMP1では、上部ユニット2が閉状態であると検知される状態では、ストライカー82が、開口部「ε」を狭くするアクセス経路遮蔽部材として機能する。これにより、閉状態から開状態に切り替わる直前の状態で、上部ユニット2と下部ユニット3との間にわずかな隙間が空いている状態で、この隙間に使用者が指等を入れてカートリッジ着脱機構12の着脱操作部12aを操作することを防止できる。これにより、インクカートリッジ40に電力が供給される状態でインクカートリッジ40が取り出されることを防止でき、FPC接点部13とカートリッジ接点部40bとの接続位置でのショートの発生を防止できる。
本実施形態のHMP1では、フィラー22とストライカー82とを用いた機械的な上部ユニット開閉検知手段である。上部ユニット開閉検知手段としては、機械的な構成に限らず、磁気センサや光学センサを用いた構成でもよい。しかし、上部ユニット開閉検知手段としてフィラー22及びストライカー82を用いることで、これらをアクセス経路遮蔽部材として兼用することが可能となる。
本実施形態のHMP1は、電源であるバッテリー15と、手動走査式プリンタであるHMP1の動作を制御する基板である制御基板14とを保持する上部構造体である上部ユニット2を備える。また、HMP1は、インクの吐出制御を行うための位置情報を取得するための位置検知機構である位置検出センサ18と、インクカートリッジ40とを保持する下部構造体である下部ユニット3を備える。さらに、HMP1は、上部構造体である上部ユニット2がL字型の形状をしている。このような構成により、HMP1の重心位置を低くすることができ、移動操作時におけるHMP1の転倒を抑制できる。
〔変形例1〕
次に、一つ目の変形例として、下部ユニット3におけるカートリッジ着脱機構12の位置が上述した実施形態と異なる変形例(以下、「変形例1」という)について説明する。
図23、図24及び図25は、変形例1に係るHMP1を左側面32側から見た断面図である。図23は、上部ユニット2が閉状態の断面図であり、図24は、図23に示す状態から上部ユニット2を開状態とした断面図であり、図25は、図24に示す状態からインクカートリッジ40をポップアップさせた状態の説明図である。これらの断面図は、図13と同様に、ハウジング80の左側面32の側の壁の内壁面の位置における断面図である。
上述した実施形態のHMP1は、カートリッジ着脱機構12の着脱操作部12aは、下部ユニット3における正面35側の端部近傍に配置され、上部ユニット回転軸3aは、下部ユニット3における背面34側の端部近傍に配置されている。すなわち、上述した実施形態のHMP1では、着脱操作部12aと上部ユニット回転軸3aとは、下部ユニット3のY軸方向における反対側に設けられている。
一方、図23乃至図25に示す変形例1のHMP1は、カートリッジ着脱機構12の着脱操作部12aを上部ユニット回転軸3aの側に配置している。カートリッジ着脱機構12の配置以外の構成は実施形態と共通するため、共通する構成についての説明は適宜省略する。
上述した実施形態では、FPC接点部13の側にインクカートリッジ40を加圧するカートリッジ加圧手段としての加圧部12cをカートリッジ着脱機構12に設けている。一方、変形例1では、カートリッジ加圧手段である加圧バネ45を上部ユニット回転軸3aとは反対側に配置し、加圧バネ45によってインクカートリッジ40をFPC接点部13の側に加圧している。
上述したように、変形例1のHMP1では、上部ユニット回転軸3aの側にカートリッジ着脱機構12を配置している。これにより、上部ユニット2の開放角度が同じ角度でも、カートリッジ着脱機構12が上部ユニット回転軸3aの反対側に設けられている実施形態の構成と比較して、カートリッジ着脱機構12へのアクセス経路となる開口部「ε」が小さくなる。これにより、上部ユニット2が閉状態でのカートリッジ着脱機構12へのアクセスがさらに困難となり、FPC接点部13でのショートの発生を防止できる。
〔変形例2〕
次に、二つ目の変形例として、上部ユニットの開閉動作と連動して、カートリッジ着脱機構12が動作する変形例(以下、「変形例2」という)について説明する。
図26は、変形例2に係るHMP1の上部ユニット2が開状態となった状態を左側面32側から見た断面図である。図26に示す断面は、図13と同様に、ハウジング80の左側面32の側の壁の内壁面の位置における断面図である。
図26に示すHMP1は、カートリッジ着脱機構12の着脱機構回転軸12eにトーションスプリング20を設けることで、上部ユニット2が開状態に移行する動作に連動して、カートリッジ着脱機構12が回動する構成となっている。
すなわち、カートリッジ着脱機構12の押上レバー12bは、着脱機構回転軸12eに取り付けられたトーションスプリング20の付勢力により、図26に示すようにインクカートリッジ40を下部ユニット3から取り外し可能な位置に保持されるように構成されている。
そして、図26に示す上部ユニット2が開いた状態から上部ユニット2を閉める動作を行うと上部ユニット2の底部がインクカートリッジ40の上部に当接し、そこから更に上部ユニット2を閉める動作を継続することにより、トーションスプリング20の付勢力に抗してインクカートリッジ40を下部ユニット3にセットする。そして、上部ユニット2を上部ユニットロック爪11の作用により下部ユニット3に対して固定して上部ユニット2の閉状態を維持する。
従って、上部ユニットロック爪11のロックを解除することにより、上部ユニット2が開状態に移行する動作に連動して、インクカートリッジ40をポップアップさせることが可能となり、インクカートリッジ40を取り出すことができる状態とするまでの操作の工数を削減することができる。これにより、使用者の操作性の向上を図ることができる。
一方、上述した実施形態のHMP1では、インクカートリッジ40をポップアップさせる操作として、以下(1)及び(2)の二つの操作を行う。
(1)上部ユニット2を開状態とする。
(2)カートリッジ着脱機構12を操作してインクカートリッジ40をポップアップさせる。
このように実施形態のHMP1は、インクカートリッジ40を取り出すのに2ステップ必要な構成となっている。このようにあえて時間がかかる方式とすることで、インクカートリッジ40がポップアップされる前に、インクカートリッジ40とHMP1本体との電気的な接続を確実に遮断することが可能となる。
また、実施形態のHMP1では、図19乃至図22に示すように、上部ユニット開閉検知手段がストライカー82とフィラー22とを用いている。これらを用いることで、開口部「ε」をより小さくすることができ、上部ユニット2が閉状態でのカートリッジ着脱機構12へのアクセスを困難にしている。これにより、インクカートリッジ40が電気的に遮断されていない状態で、インクカートリッジ40が取り出されることを防止でき、FPC接点部13とカートリッジ接点部40bとの接続位置でのショートの発生を防止できる。
図1及び図5に示すように、実施形態のHMP1の記録面30は、下部ユニット3内に装着されたインクカートリッジ40の記録部41を外部に露出させるための吐出開口部30aが形成された吐出開口平面部301を有する。さらに、記録面30は、記録紙P上におけるHMP1の位置を検出する検出手段としての位置検出センサ18の検出部を露出させるための検出開口部302が形成された検出開口平面部303を有する。
検出開口平面部303は、吐出開口平面部301に対して印字面方向(インクの吐出方向)に突き出した凸状となっている。また、検出開口平面部303の検出開口部302の周囲には、検出開口平面部303に対して印字面方向(インクの吐出方向)にさらに突き出した凸状の検出開口縁突起部304が設けられている。
吐出開口平面部301、検出開口平面部303及び検出開口縁突起部304は、下部ユニット3のハウジング80の下面の一部である。
記録紙Pに部分的な浮き上がりがあり、浮き上がった部分が、位置検出センサ18に近付き過ぎると、位置検出センサ18が誤検出を起こすおそれがある。実施形態のHMP1は、検出開口縁突起部304によって記録紙Pの浮き上がった部分を、位置検出センサ18が誤検出を起こさない距離となるように押さえ付けることができる。よって、位置検出センサ18によってHMP1の移動距離を正確に検出することができ、位置検出精度の向上を図ることができる。
〔変形例3〕
次に、三つ目の変形例として、記録紙Pが位置検出センサ18に近付き過ぎることを防止する構成が、上述した実施形態と異なる変形例(以下、「変形例3」という)について説明する。
図27は、変形例3のHMP1を右背面側下方から見た外観斜視図である。
図28乃至図33に、変形例3のHMP1の六面図を示す。図28は正面図、図29は背面図、図30は右側面図、図31は左側面図、図32は上面図、図33は下面図である。
変形例3のHMP1は、上述した実施形態の検出開口縁突起部304の代わりに、シート部材100を対向面形成部材であるハウジング80の検出開口平面部303に貼り付けた構成である。検出開口縁突起部304の代わりに、シート部材100を備える点以外は、上述した実施形態のHMP1と共通するため、共通する構成についての説明は適宜省略する。変形例3のHMP1を斜め上方から見た斜視図は、上述した実施形態と同様であり、図1、図3(上図)及び図10と同じ図面となる。また、変形例3のHMP1の使用状態を示した図も、上述した実施形態と同様であり、図7及び図8と同じ図面となる。
図27及び図33に示すように、変形例3のHMP1は、検出開口部302の周囲のうちの印字方向(X軸方向)の両側に、シート部材100を配置している。シート部材100の表面は、検出開口平面部303に対して印字面方向(インクの吐出方向)にさらに突き出した位置となっている。また、図28乃至図31に示すように、シート部材100の記録紙P側の表面は、HMP1における記録紙Pの表面に接触するローラ(37a、37b、38a、38b)以外の部材の中では、最も記録紙Pの側に突き出した突起部である。
図27及び図33に示すように、位置検出センサ18を露出させる検出開口部302の印字方向の上流側及び下流側の両方にシート部材100を配置することで、印字方向での記録紙Pのばたつきを抑えることができる。
上述した実施形態のHMP1では、ハウジング80の下面の一部を突き出して検出開口縁突起部304を形成しているため、に記録紙Pが検出開口縁突起部304に接触したときの摺動負荷はハウジング80の材質に依存する。ハウジング80は、下部ユニット3を構成する各部材を支持するため、ハウジング80の材料としては剛性が高い材料であることが求められ、同じ材料で摺動性を高くすることは困難である。
このため、実施形態のHMP1では、記録紙Pが検出開口縁突起部304に接触したときの摺動抵抗が大きくなり、印字方向への操作に必要な操作力が大きくなって、操作性が悪化する恐れがある。
また、摺動性があまり高くない検出開口縁突起部304に記録紙Pが接触した状態でHMP1を走査すると、検出開口縁突起部304と記録紙Pとの摺擦音が発生し、操作する使用者に対して不快感を与えるおそれがある。
一方、変形例3のHMP1では、シート部材100の材料をハウジング80の材料よりも摺動性の高い材料を用いることで、シート部材100に記録紙Pが接触したときの印字方向への操作時に必要な操作力が低減し、操作性が向上する。
また、摺動性が高いシート部材100を用いることで、記録紙Pが接触したときの摺擦音を抑制し、操作する使用者に対して不快感を与えることを抑制でき、使用者の操作感が向上する。
図34乃至図38は、変形例3のHMP1の記録面30にスペーサー60を装着した状態の説明図である。図34は正面図、図35は背面図、図36は右側面図、図37は左側面図、図37は下面図である。スペーサー60を装着した状態の変形例3のHMP1の上面図は、図32と同じ図面となる。
図38に示すように、スペーサー60の下面には、二つの正面側接触凸部63bと一つの背面側接触凸部63aとの三つの接触凸部63を備える。
HMP1の記録面30にスペーサー60を装着すると、図34乃至図38に示すように、四つのローラ(37a、37b、38a及び38b)は露出しつつも、スペーサー60の下面に設けられた三つの接触凸部63の方が突き出した状態となる。
これにより、HMP1を記録紙Pの表面に載せたときに接触凸部63が接触し、ローラが接触しない状態となって、ローラによるガイドを無効にすることができる。
スペーサー60は、その上面に磁石を備え、HMP1の記録面30に配置された鉄製部材に、磁力によって磁石が引っ付くことで、スペーサー60をHMP1に装着することができる。
図38に示すように、スペーサー60は、吐出開口部30aと対向する位置にスペーサー吐出開口部60aを備え、記録部41を外部に露出させる。また、スペーサー60は、検出開口平面部303と対向する位置に、スペーサー検出開口部60bを備える。これら二つの開口部を備えることで、スペーサー60を装着した状態で、位置検出センサ18による位置検出と、インクカートリッジ40の記録部41による画像形成とを行うことができる。
図39乃至図43は、変形例3のHMP1にキャッピングユニット8を取り付けた状態の説明図である。図39は正面図、図40は背面図、図41は右側面図、図42は左側面図、図43は下面図である。変形例3のHMP1にキャッピングユニット8を装着した状態の上面図は、図32と同じ図面となる。
また、本実施形態では、インクジェット方式のHMP1に本発明を適用した例について説明したが、本発明の構成は他の画像形成方法による装置にも適用できる。例えば、感熱方式、または熱転写方式など適宜な方式の記録装置に適用できる。
以上に説明したものは一例であり、次の態様毎に特有の効果を奏する。
(態様1)
記録紙P等の記録材に画像を記録する記録部41等の記録部と、記録部を内部に収容した下部ユニット3等の装置本体とを備えるHMP1等の携帯型画像形成装置において、装置本体は、記録材と対向する記録面30等の記録面と、記録面の反対側に設けられる上面31等の第1面と、記録面と第1面以外の第2面(左側面32、右側面33、背面34及び正面35等)を備えるとともに、上部ユニット2等のカバー部材は、装置本体に回動可能に設けられ、第1面を覆う水平延在部2a等の第1被覆部と、第2面の少なくとも一部を覆う垂直延在部2b等の第2被覆部とから構成されており、第2被覆部にバッテリー15等の電池が収容されることを特徴とするものである。
これによれば、比較的重量の大きな電池を記録面とは反対側に配置する構成に比べて装置全体の重心を記録面の側とすることができる。そして、携帯型画像形成装置の記録面を下方に向けたときに、第1被覆部と第2被覆部とからなるカバー部材における携帯型画像形成装置の上下方向に延在する部分となる第2被覆部に電池を配置している。これにより、比較的重量が大きい電池を装置本体の上方ではなく、側方に配置することができ、装置全体の重心を下げることができる。これにより、印字操作の際に画像形成装置が転倒し難く、特許文献1に記載の携帯型画像形成装置に比べて使用者の操作性が著しく向上する。また、使用者の操作性が向上することにより、携帯型画像形成装置の操作性の悪化に起因する印字画像の劣化を防止することができる。
上述した実施形態では、電池として充電できる二次電池であるバッテリー15を用いる構成について説明したが、電池としてはこれに限らず、乾電池と呼ばれる一次電池を用いてもよい。
(態様2)
態様1において、第2被覆部の端部は、装置本体の記録面に位置することを特徴とするものである。
これによれば、装置全体の重心をさらに記録面の側とすることができ、使用者の操作性がさらに向上する。
(態様3)
態様1または2において、カバー部材は、第1被覆部と第2被覆部とによってL字型を形成することを特徴とするものである。
これによれば、第1被覆部の延在方向に対して第2被覆部の延在方向が直交する形状となり、カバー部材の開閉動作の操作性の向上を図ることができる。
(態様4)
態様1乃至3の何れかの態様において、カバー部材の閉鎖状態の解除を行う上部ユニットロック爪11等の閉鎖解除操作部を記録面に設けたことを特徴とするものである。
これによれば、画像形成時には記録材と対向する記録面に、閉鎖解除操作部があることで、画像形成時等の携帯型画像形成装置が記録材と対向しているときには、閉鎖解除操作部へのアクセスを防止できる。これにより、使用者の誤操作に起因してカバー部材の閉鎖状態が解除されることを防止できる。
(態様5)
態様1乃至4の何れかの態様において、装置本体に設けられた第2面のうちカバー部材で覆われていない対向する面(左側面32及び右側面33等)のそれぞれに把持部39等の凹形状を設けたことを特徴とするものである。
これによれば、使用者が凹形状に指をおき、携帯型画像形成装置を挟むように把持することができ、使用者は携帯型画像形成装置を安定的に把持することができる。
(態様6)
態様5において、凹形状は、対向する面から見た装置全体の重心位置の近傍に配置されていることを特徴するものである。
これによれば、使用者が携帯型画像形成装置の重心位置を保持するように仕向けることができ、使用者に重心位置の近くを持たせて操作させることで、操作が安定し、操作性の向上を図ることができる。
(態様7)
態様1乃至6の何れかの態様において、カバー部材が閉状態では装置本体と電気的に接続され、カバー部材を開状態とすることで装置本体に対して着脱可能となるインクカートリッジ40等の着脱ユニットと、カバー部材の開閉状態を検知する開閉検知手段(ストライカー82、フィラー22、開閉検知スイッチ23及び制御基板14等)とを備えることを特徴とするものである。
これによれば、着脱ユニットを着脱する際に、カバー部材を開状態としたことを検知することが可能となる。
上述した実施形態のHMP1では、着脱ユニットが記録部41とインクタンクとを一体で備えるインクカートリッジ40の場合について説明したが着脱ユニットはこれに限るものではない。インクタンクまたは記録部の一方を装置本体から着脱可能とする着脱ユニットでもよいし、他方を装置本体から着脱可能とする着脱ユニットでもよい。
(態様8)
態様7において、開閉検知手段が開状態を検知している状態で、着脱ユニットを着脱すると着脱ユニットと装置本体との電気的な接続部で短絡が生じない構成であることを特徴とする。
これによれば、着脱ユニットを着脱する際に、短絡に起因する故障が生じることを防止できる。
(態様9)
態様7または8において、開閉検知手段が開状態であることを検出すると、装置本体と着脱ユニットとの電気的接続の少なくとも一部を遮断することを特徴とするものである。
これによれば、カバー部材が開状態で、電源を入れても着脱ユニットに対する電気的接続を遮断することができる。また、電源が入っている状態で、カバー部材を閉状態から開状態へ移行させる動作に連動して着脱ユニットに対する電気的接続を遮断することができる。このため、カバー部材が開状態となって、着脱ユニットを取り出そうとするときには、電気的接続が遮断されている。よって、着脱ユニットを取り出す動作の際に、着脱ユニットと装置本体との電気的な接続部(FPC接点部13とカートリッジ接点部40bとの接触部等)での短絡の発生を防止できる。これにより、着脱ユニットを着脱する際に、短絡に起因する故障が生じることを防止できる。
(態様10)
態様8または9において、着脱ユニットを装置本体から取り外すカートリッジ着脱機構12等の取り外し機構を備えることを特徴とするものである。
これによれば、着脱ユニットの取り外しが容易になる。
(態様11)
態様10において、取り外し機構の操作部(着脱操作部12a等)は、装置本体の第1面と第2面との接合部(下部ユニット3における上面31側と、正面35側との間の角部)付近に設けられることを特徴とするものである。
これによれば、取り外し機構の操作部の操作が容易となり、着脱ユニットの取り外しが容易になる。
(態様12)
態様10または11において、開閉検知手段が閉状態であることを検出する状態では、取り外し機構の操作部(着脱操作部12a等)がカバー部材に覆われる構成であることを特徴とするものである。
これによれば、カバー部材に覆われることで取り外し機構の操作部が視認し難くなり、操作部を操作し難くなる。このため、装置本体と着脱ユニットとの電気的接続が遮断されていない状態で取り外し機構が操作されることを防止でき、着脱ユニットと装置本体との電気的な接続部での短絡の発生を防止できる。
(態様13)
態様10乃至12の何れかの態様において、カバー部材は装置本体に対して上部ユニット回転軸3a等の回動軸を中心に回動自在に保持されており、取り外し機構の操作部(着脱操作部12a等)は、回動軸の近傍に配置されていることを特徴とするものである。
これによれば、上記変形例1で説明したように、取り外し機構の操作部が回動軸から離れた位置にある構成(実施形態の構成)に比べて、閉状態での取り外し機構の操作部へのアクセスが困難となる。これにより、装置本体と着脱ユニットとの電気的接続が遮断されていない状態で取り外し機構が操作されることを防止でき、着脱ユニットと装置本体との電気的な接続部での短絡の発生を防止できる。
(態様14)
態様10乃至13の何れかの態様において、カバー部材の開放動作に連動して、取り外し機構が動作することを特徴とするものである。
これによれば、上記変形例2で説明したように、着脱ユニットを取り出すことができる状態とするまでの操作の工数を削減でき、使用者の操作性の向上を図ることができる。
(態様15)
態様10乃至14の何れかの態様において、開閉検知手段が閉状態と検知する状態で、取り外し機構の操作部へのアクセスが可能となるアクセス経路の少なくとも一部を塞ぐストライカー82またはフィラー22等のアクセス経路遮蔽部材を備えることを特徴とするものである。
これによれば、アクセス経路遮蔽部材が、取り外し機構の操作部へのアクセスを阻害し、装置本体と着脱ユニットとの電気的接続が遮断されていない状態で取り外し機構が操作されることを防止できる。このため、着脱ユニットと装置本体との電気的な接続部での短絡の発生を防止できる。
(態様16)
態様15において、開閉検知手段は、装置本体またはカバー部材の一方に配置されたストライカー82等の押圧部と、装置本体またはカバー部材の他方に配置され押圧部に押圧されることによって変位するフィラー22等の変位部とを備え、変位部の変位に基づいてカバー部材の開閉状態を検知する構成であり、押圧部と変位部との少なくとも一方が、アクセス経路遮蔽部材であることを特徴とするものである。
これによれば、押圧部と変位部との少なくとも一方が取り外し機構の操作部へのアクセスを阻害し、装置本体と着脱ユニットとの電気的接続が遮断されていない状態で取り外し機構が操作されることを防止できる。このため、着脱ユニットと装置本体との電気的な接続部での短絡の発生を防止できる。また、押圧部と変位部との少なくとも一方を、アクセス経路遮蔽部材として兼用できるため、部材数の削減を図ることができる。
(態様17)
記録紙P等の記録材に画像を記録する記録部41等の記録部が着脱されるHMP1本体等の携帯型画像形成装置本体において、記録部を内部に収容する下部ユニット3等の装置本体は、記録材と対向する記録面30等の読取面と、読取面の反対側に設けられる上面31等の第1面と、読取面と第1面以外の第2面(左側面32、右側面33、背面34及び正面35等)を備えるとともに、上部ユニット2等のカバー部材は、装置本体に回動可能に設けられ、第1面を覆う水平延在部2a等の第1被覆部と、前記第2面の少なくとも一部を覆う垂直延在部2b等の第2被覆部とから構成されており、前記第2被覆部にバッテリー15等の電池が収容されることを特徴とするものである。
これによれば、上記態様1と同様に、印字操作の際に画像形成装置が転倒し難く、特許文献1に記載の携帯型画像形成装置に比べて使用者の操作性が著しく向上する。また、使用者の操作性が向上することにより、携帯型画像形成装置の操作性の悪化に起因する印字画像の劣化を防止することができる。
1 HMP
2 上部ユニット
2a 水平延在部
2b 垂直延在部
3 下部ユニット
3a 上部ユニット回転軸
5a 印字ボタン
5b 電源ボタン
7 副走査ガイド
8 キャッピングユニット
9 USB接続口
10 主走査ガイド
11 上部ユニットロック爪
12 カートリッジ着脱機構
12a 着脱操作部
12b 押上レバー
12c 加圧部
12d ストッパー凸部
12e 着脱機構回転軸
13 FPC接点部
14 制御基板
15 バッテリー
16 突起部
18 位置検出センサ
19 温度センサ
20 トーションスプリング
21 付勢部材
22 フィラー
23 開閉検知スイッチ
25 フレキシブルフラットケーブル
30 記録面
30a 吐出開口部
31 上面
32 左側面
33 右側面
34 背面
35 正面
37a 左側第一ローラ
37b 左側第二ローラ
38a 右側第一ローラ
38b 右側第二ローラ
39 把持部
40 インクカートリッジ
40a 鍔部
40b カートリッジ接点部
41 記録部
41a 吐出孔
45 加圧バネ
52 Bt基板
56 記録制御部
58 ジャイロセンサ
59 LEDランプ
80 ハウジング
81 凹部
82 ストライカー
83 ストッパー溝
P 記録紙
W1 印字部
W2 印字予定部
特開2001−315385号公報

Claims (17)

  1. 記録材に画像を記録する記録部と、該記録部を内部に収容した装置本体とを備える携帯型画像形成装置において、
    前記装置本体は、前記記録材と対向する記録面と、該記録面の反対側に設けられる第1面と、前記記録面と前記第1面以外の第2面を備えるとともに、
    カバー部材は、前記装置本体に回動可能に設けられ、前記第1面を覆う第1被覆部と、前記第2面の少なくとも一部を覆う第2被覆部とから構成されており、
    前記第2被覆部に電池が収容されることを特徴とする携帯型画像形成装置。
  2. 請求項1の携帯型画像形成装置において、
    前記第2被覆部の端部は、前記装置本体の前記記録面に位置することを特徴とする携帯型画像形成装置。
  3. 請求項1または2の携帯型画像形成装置において、
    前記カバー部材は、前記第1被覆部と前記第2被覆部とによってL字型を形成することを特徴とする携帯型画像形成装置。
  4. 請求項1乃至3の何れか一項に記載の携帯型画像形成装置において、
    前記カバー部材の閉鎖状態の解除を行う閉鎖解除操作部を前記記録面に設けたことを特徴とする携帯型画像形成装置。
  5. 請求項1乃至4の何れか一項に記載の携帯型画像形成装置において、
    前記装置本体に設けられた前記第2面のうち前記カバー部材で覆われていない対向する面のそれぞれに凹形状を設けたことを特徴とする携帯型画像形成装置。
  6. 請求項5の携帯型画像形成装置において、
    前記凹形状は、前記対向する面から見た装置全体の重心位置の近傍に配置されていることを特徴する携帯型画像形成装置。
  7. 請求項1乃至6の何れか一項に記載の携帯型画像形成装置において、
    前記カバー部材が閉状態では前記装置本体と電気的に接続され、前記カバー部材を開状態とすることで前記装置本体に対して着脱可能となる着脱ユニットと、
    前記カバー部材の開閉状態を検知する開閉検知手段とを備えることを特徴とする携帯型画像形成装置。
  8. 請求項7の携帯型画像形成装置において、
    前記開閉検知手段が前記開状態を検知している状態で、前記着脱ユニットを着脱すると前記着脱ユニットと前記装置本体との電気的な接続部で短絡が生じない構成であることを特徴とする携帯型画像形成装置。
  9. 請求項7または8の携帯型画像形成装置において、
    前記開閉検知手段が前記開状態であることを検出すると、前記装置本体と前記着脱ユニットとの電気的接続の少なくとも一部を遮断することを特徴とする携帯型画像形成装置。
  10. 請求項8または9の携帯型画像形成装置において、
    前記着脱ユニットを前記装置本体から取り外す取り外し機構を備えることを特徴とする携帯型画像形成装置。
  11. 請求項10の携帯型画像形成装置において、
    前記取り外し機構の操作部は、前記装置本体の前記第1面と前記第2面との接合部付近に設けられることを特徴とする携帯型画像形成装置。
  12. 請求項10または11の携帯型画像形成装置において、
    前記開閉検知手段が前記閉状態であることを検出する状態では、前記取り外し機構の操作部が前記カバー部材に覆われる構成であることを特徴とする携帯型画像形成装置。
  13. 請求項10乃至12の何れか一項に記載の携帯型画像形成装置において、
    前記カバー部材は前記装置本体に対して回動軸を中心に回動自在に保持されており、
    前記取り外し機構の操作部は、前記回動軸の近傍に配置されていることを特徴とする携帯型画像形成装置。
  14. 請求項10乃至13の何れか一項に記載の携帯型画像形成装置において、
    前記カバー部材の開放動作に連動して、前記取り外し機構が動作することを特徴とする携帯型画像形成装置。
  15. 請求項10乃至14の何れか一項に記載の携帯型画像形成装置において、
    前記開閉検知手段が前記閉状態と検知する状態で、前記取り外し機構の操作部へのアクセスが可能となるアクセス経路の少なくとも一部を塞ぐアクセス経路遮蔽部材を備えることを特徴とする携帯型画像形成装置。
  16. 請求項15の携帯型画像形成装置において、
    前記開閉検知手段は、前記装置本体または前記カバー部材の一方に配置された押圧部と、前記装置本体または前記カバー部材の他方に配置され押圧部に押圧されることによって変位する変位部とを備え、前記変位部の変位に基づいて前記カバー部材の前記開閉状態を検知する構成であり、
    前記押圧部と前記変位部との少なくとも一方が、前記アクセス経路遮蔽部材であることを特徴とする携帯型画像形成装置。
  17. 記録材に画像を記録する記録部が着脱される携帯型画像形成装置本体において、
    前記記録部を内部に収容する装置本体は、前記記録材と対向する記録面と、該記録面の反対側に設けられる第1面と、前記記録面と前記第1面以外の第2面を備えるとともに、
    カバー部材は、前記装置本体に回動可能に設けられ、前記第1面を覆う第1被覆部と、前記第2面の少なくとも一部を覆う第2被覆部とから構成されており、前記第2被覆部に電池が収容されることを特徴とする携帯型画像形成装置本体。
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