JP2020038236A - 透明スクリーン、映像投影合わせ板、映像表示システム、および透明スクリーンの製造方法 - Google Patents

透明スクリーン、映像投影合わせ板、映像表示システム、および透明スクリーンの製造方法 Download PDF

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恒生 一松
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Abstract

【課題】ホットスポットが観察される方向と、明るい映像が観察される方向とを分離できる透明スクリーンの提供。【解決手段】第1の透明層と、投影される映像の光を反射する反射層と、前記反射層を基準として前記第1の透明層とは反対側に設けられる第2の透明層とを有し、背景を視認可能な透明スクリーンであって、前記反射層は、前記第1の透明層の前記反射層とは反対側の面を基準面とするとき、前記基準面に対し同じ向きに傾斜し、且つ前記光を反射する反射斜面を複数有し、複数の前記反射斜面は、それぞれ凹凸を有し、前記基準面の法線方向から見たときに縞状に形成される、透明スクリーン。【選択図】図1

Description

本発明は、透明スクリーン、映像投影合わせ板、映像表示システム、および透明スクリーンの製造方法に関する。
特許文献1に記載の映像投影構造体は、表面にランダムな凹凸が形成されている第1の透明層と、第1の透明層におけるランダムな凹凸が形成されている面に形成された反射膜と、反射膜の上に形成された第2の透明層とを有する。この映像投影構造体は、映像を投影していない場合には透明な窓として機能し、映像を投影している場合にはスクリーンとして機能する。
国際公開第2015/186668号
図17は、従来の透明スクリーンを示す図である。従来の透明スクリーン120は、プロジェクタ112から投影された映像をユーザ113に表示する。透明スクリーン120は、第1の透明層132と、投影される映像の光を反射する反射層133と、反射層133を基準として第1の透明層132とは反対側に設けられる第2の透明層135とを有する。第1の透明層132は、反射層133と接する平坦面に、凹凸を有する。この凹凸に沿って、反射層133が形成されている。
ところで、ホットスポットと呼ばれる現象が生じることがある。ホットスポットは、プロジェクタからスクリーンに映像が投影されたときにスクリーンの中心部などが明るく光って見える現象である。ホットスポットは、スクリーンの大気と接する映像投影面で入射光が正反射することで生じ、正反射方向で観察される。
従来、ホットスポットが観察される方向と、明るい映像が観察される方向とが同じであった。
本開示の目的は、ホットスポットが観察される方向と、明るい映像が観察される方向とを分離できる透明スクリーンを提供することである。
本開示の一態様によれば、
第1の透明層と、投影される映像の光を反射する反射層と、前記反射層を基準として前記第1の透明層とは反対側に設けられる第2の透明層とを有し、背景を視認可能な透明スクリーンであって、
前記反射層は、前記第1の透明層の前記反射層とは反対側の面を基準面とするとき、前記基準面に対し同じ向きに傾斜し、且つ前記光を反射する反射斜面を複数有し、
複数の前記反射斜面は、それぞれ凹凸を有し、前記基準面の法線方向から見たときに縞状に形成される、透明スクリーンが提供される。
本開示の透明スクリーンによれば、ホットスポットが観察される方向と、映像の明るさが最も明るい方向とを分離できる。
図1は、一実施形態による映像表示システムを示す図である。 図2は、一実施形態による透明スクリーンを示す図である。 図3は、反射光の出射角を一定に維持しながら、入射光の入射角と透明スクリーンの輝度との関係を測定する測定装置の一例を示す図である。 図4は、図3の測定装置の測定結果の一例を示す図である。 図5は、入射光の入射角を一定に維持しながら、反射光の出射角と透明スクリーンの輝度との関係を測定する測定装置の一例を示す図である。 図6は、図5の測定装置の測定結果の一例を示す図である。 図7は、一実施形態によるプロジェクタの画角を示す図である。 図8は、車両の前方から見た、映像投影合わせ板の透明スクリーンと、プロジェクタと、ユーザとの位置関係の一例を示す図である。 図9は、車両の前方から見た、映像投影合わせ板の透明スクリーンと、プロジェクタと、ユーザとの位置関係の別の一例を示す図である。 図10は、車両の前方から見た、映像投影合わせ板の透明スクリーンと、プロジェクタと、ユーザとの位置関係のさらに別の一例を示す図である。 図11は、一実施形態による透明スクリーンの製造方法を示すフローチャートである。 図12は、第1の透明層に複数の斜面を縞状に形成するステップの一例を示す図である。 図13は、第1の透明層の斜面に凹凸を形成するステップの一例を示す図である。 図14は、反射層を形成するステップの一例を示す図である。 図15は、第2の透明層を形成するステップの一例を示す図である。 変形例による映像表示システムを示す図である。 従来の透明スクリーンを示す図である。
以下、本発明を実施するための形態について図面を参照して説明する。各図面において、同一の又は対応する構成には、同一の又は対応する符号を付して説明を省略する。本明細書において、透明スクリーンを基準としてユーザ側を前方、透明スクリーンを基準としてユーザとは反対側を後方と呼ぶ。
(映像表示システム)
図1は、一実施形態による映像表示システムを示す図である。図1において、透明スクリーン20の構造を拡大して示す。
映像表示システム10は、背景を視認可能な映像投影合わせ板11と、映像投影合わせ板11に映像を投影するプロジェクタ12とを備える。プロジェクタ12としては、一般的なものが用いられる。
(映像投影合わせ板)
映像投影合わせ板11は、前方から投影される映像を前方のユーザ13に表示し、かつ後方の背景を前方のユーザ13に視認させる。後方の背景は、映像の非投影時に視認可能であればよく、映像の投影時に視認可能でも視認不能でもよい。
映像投影合わせ板11は、大気と接する映像投影面11aを有する。映像投影面11aや、その反対側の大気と接する面で入射光ILが正反射することでホットスポットが生じる。ホットスポットは、正反射方向の位置(例えば破線で示すユーザ14の位置)で観察され、その他の位置(例えば実線で示すユーザ13の位置)では観察されない。
映像投影合わせ板11は、平面板、曲面板のいずれでもよい。曲面板は、ユーザ13に向けて凸の形状を有するもの、ユーザ13に向けて凹の形状を有するもの、のいずれでもよい。
映像投影合わせ板11の用途は、特に限定されないが、例えば自動車や列車などの乗り物の窓板、建物の窓板、ショーウィンドーの窓板、冷蔵ショーケースの窓板、乗り物の室内や建物の室内を区切るパーティションなどが挙げられる。
映像投影合わせ板11は、透明スクリーン20と、透明スクリーン20の片側(例えば後側)に設けられる第1の透明板21と、透明スクリーン20の反対側(例えば前側)に設けられる第2の透明板22とを有する。
透明スクリーン20は、前方から投影される映像を前方のユーザ13に表示し、かつ後方の背景を前方のユーザ13に視認させる。透明スクリーン20の構造については後述する。
(透明板)
第1の透明板21および第2の透明板22としては、例えばガラス板が用いられる。この場合、映像投影合わせ板11として、合わせガラスが得られる。合わせガラスの製造方法は、例えば、下記(1)〜(3)のステップを有する。(1)第1のガラス板21、第1の接着層23、透明スクリーン20、第2の接着層24、および第2のガラス板22をこの順で重ねた重合体を、真空バックの内部に入れる。重ねる順序は逆でもよい。(2)重合体を入れた真空バックの内部を脱気しながら、真空バックを大気炉などで加圧、加熱する。(3)真空バックから取出した重合体を、オートクレーブで加圧、加熱する。
ガラス板のガラスとしては、例えばソーダライムガラス、アルミノシリケートガラス、無アルカリガラス、ホウケイ酸ガラスなどが挙げられる。また、ガラスは、未強化ガラス、強化ガラスのいずれでもよい。未強化ガラスは、溶融ガラスを板状に成形し、徐冷したものである。成形方法としては、フロート法、フュージョン法などが挙げられる。強化ガラスは、物理強化ガラス、化学強化ガラスのいずれでもよい。物理強化ガラスは、均一に加熱したガラス板を軟化点付近の温度から急冷し、ガラス表面とガラス内部との温度差によってガラス表面に圧縮応力を生じさせることで、ガラス表面を強化したものである。化学強化ガラスは、イオン交換法などによってガラス表面に圧縮応力を生じさせることで、ガラス表面を強化したものである。
ガラス板は、平面板、曲面板のいずれでもよい。平面板を曲面板に曲げる曲げ成形としては、重力成形、またはプレス成形などが用いられる。曲げ成形では、均一に加熱したガラス板を軟化点付近の温度から急冷し、ガラス表面とガラス内部との温度差によってガラス表面に圧縮応力を生じさせることで、ガラス表面を強化してもよい。物理強化ガラスが得られる。尚、化学強化ガラスは、曲げ成形の後、イオン交換法などによってガラス表面に圧縮応力を生じさせることで得られる。
ガラス板の板厚は、特に限定されないが、例えば0.1mm以上、20mm以下である。
尚、第1の透明板21および第2の透明板22としては、樹脂板が用いられてもよい。また、第1の透明板21および第2の透明板22のうち、一方がガラス板で、他方が樹脂板でもよい。また、映像投影合わせ板に含まれる透明板の数は3つ以上でもよい。
(接着層)
第1の接着層23は、第1の透明板21と透明スクリーン20とを接着する。また、第2の接着層24は、第2の透明板22と透明スクリーン20とを接着する。第1の接着層23、第2の接着層24の厚みは、それぞれ、限定されるものではないが、例えば0.01mm以上1.5mm以下、好ましくは0.3mm以上0.8mm以下である。
第1の接着層23、第2の接着層24は、異なる材料で形成されてもよいが、好ましくは同じ材料で形成される。第1の接着層23、第2の接着層24は、例えば、熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂、または紫外線硬化性樹脂などで形成され、好ましくは、ビニル系ポリマー、エチレン‐ビニル系モノマー共重合体、スチレン系共重合体、シクロオレフィン系共重合体、ポリウレタン樹脂、ウレタンアクリレート樹脂、フッ素樹脂及びアクリル樹脂から選択される一種類以上で形成される。
熱可塑性樹脂としては、ポリビニルブチラール樹脂(PVB)、エチレン−酢酸ビニル共重合樹脂(EVA)が典型的である。熱硬化性樹脂としては、ウレタンアクリレート樹脂が典型的である。熱可塑性樹脂または熱硬化性樹脂の場合、熱処理によって接着が行われる。一方、紫外線硬化性樹脂の場合、紫外線照射によって接着が行われる。ウレタンアクリレート樹脂は紫外線硬化も可能である。
(透明スクリーン)
透明スクリーン20は、前方から投影される映像を前方のユーザ13に表示し、かつ後方の背景を前方のユーザ13に視認させる。透明スクリーン20のヘイズ(Haze)値が10%以下であると、十分な透明度が得られ、背景が良好に視認できる。尚、第1の透明板21や第2の透明板22として用いられるガラス板のヘイズ値は、通常、1%以下である。
ヘイズ値は、日本工業規格(JIS K7136)に準拠して測定され、測定対象の試験板を板厚方向に透過する透過光のうち、前方散乱によって入射光から2.5°以上それた透過光の百分率として求められる。ヘイズ値の測定に用いる光源としては、日本工業規格(JIS Z8720:2012)に記載のD65光源を用いる。
透明スクリーン20は、可撓性を有しなくてもよいが、様々な形状に変形できるように可撓性を有してよい。
図2は、一実施形態による透明スクリーンを示す図である。図2において、反射層34の反射斜面45の凹凸を誇張して示す。透明スクリーン20は、後側から前側に向けて、基材シート31、第1の透明層32、反射層34、第2の透明層35、および保護シート36などをこの順で有する。
基材シート31は、透明ガラスシート、透明樹脂シートのいずれでもよいが、可撓性の観点から、透明樹脂シートであることが好ましい。透明樹脂シートは、例えば、ポリカーボネート、PET、PEN、シクロオレフィンポリマー、またはポリエステルで形成される。
第1の透明層32は、基材シート31の表面に形成され、基材シート31とは反対側の表面に凹凸を有する。第1の透明層32は、例えば透明な樹脂により形成される。その樹脂は、光硬化性樹脂、熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂のいずれでもよく、例えばインプリント法などで成形される。
反射層34は、第1の透明層32の表面の凹凸に沿って、ジグザグ状に形成される。反射層34は、その前面に凹凸を有し、前方から投影される映像の光を前方に拡散反射することで、映像を表示する。また、反射層34は、後方からの光の一部を前方に透過させることで、背景を視認させる。前記凹凸は不規則な凹凸であると好ましい。
反射層34は、光を反射する材料、例えばアルミニウムや銀などの金属、金属酸化物、または金属窒化物などにより形成されてよい。反射層34は、単層構造、複層構造のいずれでもよく、金属層および誘電体層の少なくとも一方を含んでよい。反射層34の形成方法としては、例えば真空蒸着法またはスパッタリング法などが用いられる。
反射層34は、誘電体多層膜を含んでもよい。誘電体多層膜は、屈折率が異なる複数の誘電体を積層する方法により形成できる。高屈折率の誘電体としては例えばSi、AlN、NbN、SnO、ZnO、SnZnO、Al、MoO、NbO、TiOおよびZrOが挙げられる。高屈折率の誘電体より低屈折率の誘電体としては例えばSiO、MgF、およびAlFが挙げられる。
第2の透明層35は、反射層34の凹凸を埋める。第2の透明層35は、第1の透明層32と同様に透明な樹脂により形成されてよく、好ましくは第1の透明層32と略同一の屈折率を備えた樹脂により形成される。
保護シート36は、基材シート31と同様に形成されてよく、好ましくは基材シート31と同一の材料により形成される。尚、基材シート31および保護シート36は任意の構成であって、透明スクリーン20は基材シート31および保護シート36の少なくとも一方を有しなくてもよい。
(透明スクリーンの詳細)
第1の透明層32は、断面視ノコギリ歯状に形成されている。第1の透明層32は、第1の透明層32の反射層34とは反対側の面41を基準面41とするとき、基準面41に対し同じ向きに傾斜する斜面42を複数有する。各斜面42は、一端(例えば下端)から他端(例えば上端)に向けて基準面41から離れるように傾斜する。複数の斜面42は、基準面41の法線方向から見たとき縞状に形成される。縞の線は、直線でもよいし、曲線でもよい。各傾斜面の傾斜角度は、基準面41に対して傾斜方向が同じであれば、複数の斜面の傾斜角度の平均値に対して、±30%程度以内の分布を持っていても良い。ここで、分布とは、複数の斜面42について、横軸が傾斜角度、縦軸がカウント数としてグラフ化したものを指す。また、斜面42の幅Wについても、各斜面42の幅Wの平均値に対して、±30%程度以内の分布を持っていても良い。ここで、分布とは、斜面42の幅Wについて、横軸が幅、縦軸がカウント数としてグラフ化したものを指す。
なお、傾斜面はカーブした形状であってもよい。傾斜面がカーブした形状の場合の傾斜角度は、斜面42の成す角度を積分し、積分したプロファイルの長さで割ったものである。
次に、各斜面42の寸法などについて説明する。以下の説明では、基準面41の法線方向をx方向、x方向に垂直な方向であって各斜面42の延在方向をy方向、x方向およびy方向に垂直な方向であって複数の斜面42が並ぶ方向をz方向とも呼ぶ。
斜面42の傾斜角θは、プロジェクタ12とユーザ13と透明スクリーン20との位置関係、透明スクリーン20の屈折率などに基づいて設定される。透明スクリーン20の屈折率を考慮するのは、透明スクリーン20と大気との境界で入射光ILや反射光RLが屈折するためである。
斜面42の傾斜角θは、例えば2°以上、45°以下であり、好ましくは5°以上20°以下である。斜面42の傾斜角θは、y方向に垂直な断面(例えば図2に示す断面)において計測する。斜面42の傾斜角θは、斜面42が基準面41に対し平行な場合を0°、斜面42が基準面41に対し垂直な場合を90°とする。
斜面42の幅Wは、10μm以上、500μm以下である。斜面42の幅Wとは、y方向に垂直な断面において、斜面42のz方向の寸法のことである。
斜面42の高低差Hは、2μm以上、500μm以下である。斜面42の高低差Hとは、y方向に垂直な断面において、斜面42のx方向の寸法のことである。H、W、θは、H/W=tanθの関係を有する。
隣り合う複数の斜面42の間には、隣り合う複数の斜面42を連結する段差面43が形成されている。段差面43は、図1では基準面41に対し垂直とされているが、斜めとされてもよい。尚、隣り合う複数の斜面42の間には、段差面43の他に、基準面41に対し平行な平行面が形成されていてもよい。
透明スクリーン20は、第1の透明層32と反射層34との間において、第1の透明層32の斜面42に凹凸を形成する凹凸層33をさらに有する。凹凸層33は、粒子37およびマトリックス38を含む。
粒子37は、無機粒子、有機粒子の少なくとも一方を含む。無機粒子の材料としては、二酸化ケイ素、二酸化ケイ素の部分窒化物、酸化チタン、酸化アルミニウム、二酸化ケイ素と酸化アルミニウムの混晶材料、酸化ジルコニウム、酸化亜鉛などが挙げられる。有機粒子の材料としては、ポリスチレン樹脂、アクリル樹脂、ポリウレタン樹脂などが挙げられる。
マトリックス38は、無機材料、有機材料の少なくとも一方を含む。無機材料としては、二酸化ケイ素、酸化チタン、酸化ジルコニア、ケイ酸ナトリウムなどが挙げられる。有機材料としては、ポリビニルアルコール樹脂、ポリビニルブチラール樹脂、エポキシ樹脂、アクリル樹脂、ポリエステル樹脂、ポリカーボネート樹脂、メラミン樹脂、ポリウレタン樹脂、ウレタンアクリレート樹脂、シリコーン樹脂などが挙げられる。有機材料は、熱硬化性樹脂、光硬化性樹脂、熱可塑性樹脂のいずれであってもよい。
粒子37とマトリックス38との屈折率の差の絶対値は、小さいほど好ましく、例えば0.1以下、好ましくは0.05以下、より好ましくは0.02以下である。また、粒子37と第1の透明層32との屈折率の差の絶対値は、小さいほど好ましく、例えば0.1以下、好ましくは0.05以下、より好ましくは0.02以下である。さらに、マトリックス38と第1の透明層32との屈折率の差の絶対値は、小さいほど好ましく、例えば0.1以下、好ましくは0.05以下、より好ましくは0.02以下である。
凹凸層33に占める粒子37の割合は、例えば体積1%以上、体積80%以下、好ましくは体積5%以上、体積60%以下である。
凹凸層33は、反射層34と接触する面に凹凸を有し、y方向に垂直な断面において凸部33aと凹部33bとが交互に並ぶ構造を有する。
隣り合う凸部33aと凹部33bとの高低差hは、例えば斜面42の高低差Hの1/3以下である。隣り合う凸部33aと凹部33bとの高低差hは、y方向に垂直な断面において、斜面42に対し垂直な方向に計測する。
隣り合う複数の凸部33aの間隔wは、斜面42の傾斜方向における寸法(W/cosθ)の1/3以下である。隣り合う複数の凸部33aの間隔wは、y方向に垂直な断面において、斜面42に対し平行な方向に計測する。隣り合う複数の凸部33aの間隔wは、例えば、粒子37の粒径や粒径分布、粒子37とマトリックス38の体積比、粒子37の帯電状況の制御等により調節することができる。
凹凸層33の凹凸形状の規則性に関しては、粒子37の粒径のバラツキを小さくすると規則性を出しやすく、粒子37の粒径のバラツキを大きくすると規則性を崩し、ランダムな凹凸とすることができる。また、粒子37の合計の体積を、マトリックス38の体積に対して、小さくすることで、ランダムな凹凸とすることができる。特に、粒子37の体積をマトリックス38の体積の100%以下にすることで、規則性を小さくすることができる。
一方凹凸層33の凹凸形状に規則性を付与することで、光の散乱方向が揃いやすいので輝度をより高く出来る。
反射層34は、例えば5nm以上5000nm以下の厚さを有し、凹凸層33の凹凸に沿って形成される。そのため、反射層34は、基準面41に対し同じ向きに傾斜すると共に、投影される映像の光を反射する反射斜面45を複数有する。各反射斜面45は、一端(例えば下端)から他端(例えば上端)に向けて基準面41から離れるように傾斜する。複数の反射斜面45は、基準面41の法線方向から見たとき縞状に形成される。縞の線は、直線でもよいし、曲線でもよい。
反射斜面45の傾斜角は、斜面42の傾斜角θで代表することができ、2°以上、45°以下である。反射斜面45の傾斜角は、y方向に垂直な断面において計測する。反射斜面45の傾斜角は、反射斜面45が基準面41に対し平行な場合を0°、反射斜面45が基準面41に対し垂直な場合を90°とする。
反射斜面45の傾斜角は、プロジェクタ12とユーザ13と透明スクリーン20との位置関係、透明スクリーン20の屈折率などに基づいて設定される。透明スクリーン20の屈折率を考慮するのは、透明スクリーン20と大気との境界で入射光ILや反射光RLが屈折するためである。
反射斜面45の幅は、斜面42の幅Wで代表することができ、10μm以上、500μm以下である。反射斜面45の幅とは、y方向に垂直な断面において、反射斜面45のz方向の寸法のことである。
反射斜面45の高低差は、斜面42の高低差Hで代表することができ、2μm以上、500μm以下である。反射斜面45の高低差とは、y方向に垂直な断面において、反射斜面45のx方向の寸法のことである。
隣り合う複数の反射斜面45の間には、隣り合う複数の反射斜面45を連結する段差面46が形成されている。段差面46は、図2では基準面41に対し垂直とされているが、斜めとされてもよい。尚、隣り合う複数の反射斜面45の間には、段差面46の他に、基準面41に対し平行な平行面が形成されていてもよい。
反射斜面45は、凹凸を有し、y方向に垂直な断面において凸部45aと凹部45bとが交互に並ぶ構造を有する。
隣り合う凸部45aと凹部45bとの高低差は、隣り合う凸部33aと凹部33bとの高低差hで代表でき、例えば反射斜面45の高低差の1/3以下である。隣り合う凸部45aと凹部45bとの高低差は、y方向に垂直な断面において、反射斜面45の最小二乗直線に対し垂直な方向に計測する。
隣り合う複数の凸部45aの間隔は、隣り合う複数の凸部33aの間隔wで代表でき、反射斜面45の傾斜方向における寸法(W/cosθ)の1/3以下である。隣り合う複数の凸部45aの間隔は、y方向に垂直な断面において、反射斜面45の最小二乗直線に対し平行な方向に計測する。
以上説明したように、本実施形態の反射層34は、基準面41に対し同じ向きに傾斜すると共に、投影される映像の光を反射する反射斜面45を複数有する。複数の反射斜面45は、基準面41の法線方向から見たとき縞状に形成される。各反射斜面45は、凹凸を有し、映像を表示する。よって、映像を表示する反射斜面45が、ホットスポットを生じさせる映像投影面11aに対し傾斜している。明るい映像が観察される方向は反射斜面45の正反射方向になり、ホットスポットが観察される方向は映像投影面11aの正反射方向になる。従って、ホットスポットが観察される方向と明るい映像が観察される方向とを分離でき、ホットスポットが観察されずに明るい映像が観察される位置(例えば、図1に実線で示すユーザ13の位置)を作り出すことができる。
図3は、反射光の出射角を一定に維持しながら、入射光の入射角と透明スクリーンの輝度との関係を測定する測定装置の一例を示す図である。入射角とは、映像投影面の法線方向に対する入射光の入射方向の傾斜角をいう。入射光の入射方向が映像投影面の法線方向に一致する場合、入射角は0°である。また、出射角とは、映像投影面の法線方向に対する出射光の出射方向の傾斜角をいう。出射光の出射方向が映像投影面の法線方向に一致する場合、出射角は0°である。
図3に示すように、輝度計51は、透明スクリーン20に入射する入射光ILの反射光RLを受光して透明スクリーン20の輝度を計測する。輝度計51は、透明スクリーン20の正面で固定されている。透明スクリーン20も、固定されている。一方、プロジェクタ12は、入射光ILの入射角θ1を変更できるように、円弧状の経路52に沿って旋回自在とされている。
図4は、図3の測定装置の測定結果の一例を示す図である。図4において、横軸は入射光ILの入射角θ1、縦軸は輝度計51の計測値Y(cd/m)をその最大値で割った値Y´を示す。また、図4において、実線は図2に示す本実施形態の透明スクリーン20の測定結果を示し、破線は図17に示す従来の透明スクリーン120の測定結果を示す。
図4から明らかなように、従来の透明スクリーン120の場合、入射角θ1が0°のとき輝度が最大値になるので、ホットスポットが観察される方向と明るい映像が観察される方向とを分離できないことがわかる。これに対し、本実施形態の透明スクリーン20の場合、入射角θ1が45°のとき輝度が最大値になるので、ホットスポットが観察される方向と明るい映像が観察される方向とを分離できることがわかる。
図5は、入射光の入射角を一定に維持しながら、反射光の出射角と透明スクリーンの輝度との関係を測定する測定装置の一例を示す図である。輝度計51は、固定されている。一方、プロジェクタ12は、反射光RLの出射角θ2を変更できるように、円弧状の経路52に沿って旋回自在とされている。入射光ILの入射角θ1が一定(例えば−45°)に維持されるように、プロジェクタ12の旋回と同時に透明スクリーン20が回転される。
図6は、図5の測定装置の測定結果の一例を示す図である。図6において、横軸は反射光RLの出射角θ2、縦軸は輝度計51の計測値Y(cd/m)をその最大値で割った値Y´を示す。また、図6において、実線は図2に示す本実施形態の透明スクリーン20の測定結果を示し、破線は図17に示す従来の透明スクリーン120の測定結果を示す。
図6から明らかなように、従来の透明スクリーン120の場合、出射角θ2が入射角θ1と同じ値(例えば−45°)のとき輝度が最大値になるので、ホットスポットが観察される方向と明るい映像が観察される方向とを分離できないことがわかる。これに対し、本実施形態の透明スクリーン20の場合、出射角θ2が0°のとき(つまり、透明スクリーン20の正面に輝度計51が位置するとき)輝度が最大値になるので、ホットスポットが観察される方向と明るい映像が観察される方向とを分離できることがわかる。
透明スクリーン20の反射光RLの半値全角α(図6参照)は、プロジェクタ12の画角β(図7参照)の2倍以上であることが好ましい。透明スクリーン20の表示領域において入射光の強度が均一である場合に、輝度の最大値と最小値との差を、最大値の半値以下に抑えることができる。
ここで、反射光RLの半値全角αとは、図6に示すように、輝度の計測値Yが最大値の半値以上になる出射角θ2の幅をいう。尚、上述の如く、出射角θ2が0°のとき、輝度が最大値になる。
また、プロジェクタ12の画角βとは、図7に示すように、透明スクリーン20に表示された映像Iの両端P1、P2と、プロジェクタ12のレンズの中心P3とを結ぶ2つの直線L1、L2のなす角をいう。映像Iの両端P1、P2は、両端P1、P2を結ぶ線が映像Iの中心を通り、且つ反射斜面45の縞に平行となるように設定する。
(透明スクリーンの配置)
図8は、車両の前方から見た、映像投影合わせ板の透明スクリーンと、プロジェクタと、ユーザとの位置関係の一例を示す図である。映像投影合わせ板11は、車両前部の窓に取付けられている。透明スクリーン20は、その窓の下部に設けられている。プロジェクタ12は、その窓よりも下方に設けられている。ユーザ13の目は、その窓の上下方向中央部に位置している。この場合、図8に示すように、複数の反射斜面45は、水平方向に細長い横縞を形成してよい。ユーザ13は、ホットスポットが観察されない位置で、明るい映像を観察できる。
図9は、車両の前方から見た、映像投影合わせ板の透明スクリーンと、プロジェクタと、ユーザとの位置関係の別の一例を示す図である。映像投影合わせ板11は、車両前部の窓に取付けられている。透明スクリーン20は、その窓の上部に設けられている。プロジェクタ12は、その窓よりも下方に設けられている。ユーザ13の目は、その窓の上下方向中央部に位置している。この場合も、図9に示すように、複数の反射斜面45は、水平方向に細長い横縞を形成してよい。ユーザ13は、ホットスポットが観察されない位置で、明るい映像を観察できる。
図10は、車両の前方から見た、映像投影合わせ板の透明スクリーンと、プロジェクタと、ユーザとの位置関係のさらに別の一例を示す図である。映像投影合わせ板11は、車両前部の窓に取付けられている。透明スクリーン20は、その窓の車幅方向端部に設けられている。プロジェクタ12は、その窓よりも下方に設けられている。ユーザ13の目は、その窓の上下方向中央部に位置している。この場合、図10に示すように、複数の反射斜面45は、上下方向に細長い縦縞を形成してよい。ユーザ13は、ホットスポットが観察されない位置で、明るい映像を観察できる。
(透明スクリーンの製造方法)
図11は、一実施形態による透明スクリーンの製造方法を示すフローチャートである。図11に示すように、透明スクリーンの製造方法は、第1の透明層32に基準面41に対し同じ向きに傾斜する複数の斜面42を縞状に形成するステップS101と、複数の斜面42のそれぞれに凹凸を形成するステップS102と、凹凸に接する反射層34を形成するステップS103と、反射層34の凹凸を埋める第2の透明層35を形成するステップS104とを有する。
図12は、第1の透明層に複数の斜面を縞状に形成するステップの一例を示す図である。第1の透明層32に複数の斜面42を縞状に形成する方法としては、図12に示すように例えば型押し法が用いられる。
型押し法は、型60の凹凸パターンを第1の透明層32に転写する方法である。型押し法は、インプリント法を含む。インプリント法は、第1の透明層32となる樹脂材料を型60と基材シート31との間に挟み、型60の凹凸パターンを樹脂材料に転写し、樹脂材料を固化させる方法である。
本明細書において、固化は、硬化を含む。固化の方法は、樹脂材料の種類に応じて適宜選択される。樹脂材料の種類は、光硬化性樹脂、熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂のいずれでもよい。光硬化性樹脂は、光を照射することで硬化する。熱可塑性樹脂は、加熱によって溶融し、冷却によって固化する。熱硬化性樹脂は、加熱によって液体から固体に変化する。
尚、インプリント法の代わりに、切削法が用いられてもよい。切削法は、第1の透明層32を切削工具で切削する方法である。切削工具は、一般的なものであってよい。
図13は、第1の透明層の斜面に凹凸を形成するステップの一例を示す図である。斜面42に凹凸を形成する方法としては、例えばスプレー法が用いられる。
スプレー法は、斜面42に液体を吹き付け、吹き付けた液体を固化させることで、凹凸層33を形成する方法である。液体は、粒子37およびマトリックス38を含み、マトリックス38を溶かす溶媒をさらに含んでよい。凹凸層33は、斜面42上に凹凸を形成する。スプレー法は、スピンコート法などに比べて、大面積で均一な凹凸層33の形成に適している。
尚、スプレー法の代わりに、スピンコート法などが用いられてもよい。
図14は、反射層を形成するステップの一例を示す図である。反射層34を形成する方法としては、例えば真空蒸着法またはスパッタリング法などが用いられる。反射層34は、凹凸層33の凹凸に沿って形成される。
図15は、第2の透明層を形成するステップの一例を示す図である。第2の透明層35は、第2の透明層35となる樹脂材料を、反射層34と保護シート36との間に挟み、固化させることで得られる。
尚、本実施形態の透明スクリーン20は、図1および図2に示すように後側から前側に向けて、第1の透明層32、凹凸層33、反射層34、および第2の透明層35をこの順で有するが、順番は逆でもよい。つまり、透明スクリーン20は、後側から前側に向けて、第2の透明層35、反射層34、凹凸層33、および第1の透明層32をこの順で有してもよい。反射層34は、凹凸層33との接触面と、第2の透明層35との接触面とが、同じ形状を有する。そのため、反射層34は、凹凸層33との接触面と、第2の透明層35との接触面のどちらの面で、投影される映像の光を反射してもよい。
(変形、改良)
以上、透明スクリーンなどの実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態などに限定されず、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲内において、種々の変形、改良が可能である。
図16は、変形例による映像表示システムを示す図である。本変形例の映像表示システム10Aは、透明スクリーン20Aを有する点で、上記実施形態の映像表示システム10と異なる。以下、相違点について主に説明する。
本変形例の透明スクリーン20Aは、反射層34Aが第1の透明層32Aに接する点で、上記実施形態の透明スクリーン20とは異なる。透明スクリーン20Aと、第1の透明板21と、第2の透明板22とで、映像投影合わせ板11Aが構成される。
第1の透明層32Aは、基準面41Aに対し同じ向きに傾斜する斜面42Aを複数有する。各斜面42Aは、一端(例えば下端)から他端(例えば上端)に向けて基準面41Aから離れるように傾斜する。複数の斜面42Aは、基準面41Aの法線方向から見たとき縞状に形成される。各斜面42Aは、凹凸を有する。斜面42Aに凹凸を形成する方法としては、例えばエッチング法、インプリント法が用いられる。
エッチング法は、型押し法や切削法などで形成された斜面42Aをエッチングして、斜面42Aに凹凸を形成する方法である。エッチング法は、物理エッチング法、化学エッチング法のいずれでもよい。
物理エッチング法は、ブラスト法を含む。ブラスト法は、ドライブラスト法、ウェットブラスト法のいずれでもよい。ドライブラスト法の場合、斜面42Aに粒子を吹き付けることで、斜面42Aに凹凸を形成する。粒子としては、例えばアルミナ粒子、炭化珪素粒子、ジルコン粒子などが用いられる。ウェットブラスト法の場合、斜面42Aに粒子と液体との混合流体を吹き付けることで、斜面42Aに凹凸を形成する。
反射層34Aは、基準面41Aに対し同じ向きに傾斜すると共に、投影される映像の光を反射する反射斜面45Aを複数有する。各反射斜面45Aは、一端(例えば下端)から他端(例えば上端)に向けて基準面41Aから離れるように傾斜する。複数の反射斜面45Aは、基準面41Aの法線方向から見たとき縞状に形成される。
反射層34Aは、例えば5nm以上5000nm以下の厚さを有し、斜面42Aの凹凸に沿って形成される。そのため、各反射斜面45Aは、凹凸を有する。反射層34Aの凹凸は、第2の透明層35Aによって埋められる。
本変形例によれば、上記実施形態と同様に、映像を表示する反射斜面45Aが、ホットスポットを生じさせる映像投影面11Aaに対し傾斜している。その結果、ホットスポットが観察される方向と明るい映像が観察される方向とを分離でき、ホットスポットが観察されずに明るい映像が観察される位置(例えば、図16に示すユーザ13の位置)を作り出すことができる。
上記実施形態および上記変形例では、第1の透明層32、32Aとして、樹脂層が用いられるが、ガラス層が用いられてもよい。ガラス層に複数の斜面を縞状に形成する方法としては、例えば型押し法が用いられる。型押し法は、高温で軟化したガラス層に、型の凹凸パターンを転写する方法である。
第1の透明層32、32Aとして、第1の透明板21が用いられてもよい。第1の透明板21がガラス板である場合、プレス成形によって、曲げ成形と型押しとを同時に行ってもよい。
第1の透明層32として第1の透明板21が用いられる場合、第1の透明板21の上に凹凸層33および反射層34が形成される。また、第1の透明層32Aとして第1の透明板21が用いられる場合、第1の透明板21の上に反射層34Aが形成される。
第2の透明層35、35Aとして第2の接着層24が用いられ、且つ、保護シート36の代わりに第2の透明板22が用いられてもよい。
上記実施形態および上記変形例では、複数の斜面42を縞状に形成するステップと、斜面42に凹凸を形成するステップとは、この順で行われるが、同時に行われてもよい。例えば、型押し法の場合、型60の凹凸パターン面を予めエッチング法で粗面化しておけば、同時に行うことができる。
映像投影合わせ板11、11Aなどは、不図示の機能層をさらに有してもよい。機能層としては、例えば光の反射を低減させる光反射防止層、光の一部を減衰させる光減衰層、および赤外線の透過を抑える赤外線遮蔽層、などが挙げられる。さらに、機能層としては、電圧を印加して振動し、スピーカーとして機能する振動層、音の透過を抑制する遮音層などの機能層が挙げられる。機能層の数、機能層の位置は特に限定されない。
10 映像表示システム
11 映像投影合わせ板
12 プロジェクタ
13 ユーザ
20 透明スクリーン
21 第1の透明板
22 第2の透明板
31 基材シート
32 第1の透明層
33 凹凸層
34 反射層
35 第2の透明層
36 保護シート
37 粒子
38 マトリックス
41 基準面
42 斜面
45 反射斜面

Claims (14)

  1. 第1の透明層と、投影される映像の光を反射する反射層と、前記反射層を基準として前記第1の透明層とは反対側に設けられる第2の透明層とを有し、背景を視認可能な透明スクリーンであって、
    前記反射層は、前記第1の透明層の前記反射層とは反対側の面を基準面とするとき、前記基準面に対し同じ向きに傾斜し、且つ前記光を反射する反射斜面を複数有し、
    複数の前記反射斜面は、それぞれ凹凸を有し、前記基準面の法線方向から見たときに縞状に形成される、透明スクリーン。
  2. 前記第1の透明層は、前記基準面に対し同じ向きに傾斜する複数の斜面を有し、
    複数の前記斜面は、前記基準面の法線方向から見たときに縞状に形成され、
    透明スクリーンは、前記第1の透明層と前記反射層との間において、前記第1の透明層の前記斜面に凹凸を形成する凹凸層をさらに有し、
    前記凹凸層は、粒子およびマトリックスを含み、前記反射層と接する面に凹凸を有し、
    前記反射斜面は、前記凹凸層の凹凸に沿って形成される、請求項1に記載の透明スクリーン。
  3. 前記第1の透明層は、前記基準面に対し同じ向きに傾斜する複数の斜面を有し、
    複数の前記斜面は、それぞれ凹凸を有し、前記基準面の法線方向から見たときに縞状に形成され、
    前記反射斜面は、前記斜面の凹凸に沿って形成される、請求項1に記載の透明スクリーン。
  4. 前記反射層は、金属層および誘電体層の少なくとも一方を含む、請求項1〜3のいずれか1項に記載の透明スクリーン。
  5. 透明スクリーンのヘイズが10%以下である、請求項1〜4のいずれか1項に記載の透明スクリーン。
  6. 請求項1〜5のいずれか1項に記載の透明スクリーンと、
    前記透明スクリーンの片側に設けられる第1の透明板と、
    前記透明スクリーンの反対側に設けられる第2の透明板とを有する、映像投影合わせ板。
  7. 前記映像投影合わせ板は、車両の窓板として用いられる、請求項6に記載の映像投影合わせ板。
  8. 請求項1〜5のいずれか1項に記載の透明スクリーンと、
    前記透明スクリーンに映像を投影するプロジェクタとを有する、映像表示システム。
  9. 前記透明スクリーンの反射光の半値全角が、前記プロジェクタの画角の2倍以上である、請求項8に記載の映像表示システム。
  10. 第1の透明層と、投影される映像の光を反射する反射層と、前記反射層を基準として前記第1の透明層とは反対側に設けられる第2の透明層とを有し、背景を視認可能な透明スクリーンの製造方法であって、
    前記第1の透明層に、基準面に対し同じ向きに傾斜する複数の斜面を縞状に形成するステップと、
    複数の前記斜面のそれぞれに凹凸を形成するステップと、
    前記凹凸に接する前記反射層を形成するステップと、
    前記反射層の凹凸を埋める第2の透明層を形成するステップとを有する、透明スクリーンの製造方法。
  11. 前記斜面に凹凸を形成する方法が、前記斜面に粒子およびマトリックスを含む液体を吹き付けるスプレー法である、請求項10に記載の透明スクリーンの製造方法。
  12. 前記斜面に凹凸を形成する方法が、前記斜面をエッチングするエッチング法である、請求項10に記載の透明スクリーンの製造方法。
  13. 前記斜面を形成する方法が、型の凹凸パターンを前記第1の透明層に転写する型押し法である、請求項10〜12のいずれか一項に記載の透明スクリーンの製造方法。
  14. 前記斜面を形成する方法が、前記第1の透明層を切削工具で切削する切削法である、請求項10〜12のいずれか一項に記載の透明スクリーンの製造方法。
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