JP2020037299A - タイヤユニフォミティデータの補正方法およびタイヤユニフォミティマシン - Google Patents

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啓太 金井
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浩一 本家
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Toru Okada
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Abstract

【課題】過剰な剛性を有したTUMを用いることなく、高速で回転する各種タイヤの高次成分の周波数に対しても正確な(精度の高い)タイヤユニフォミティデータを求めることが可能なタイヤユニフォミティデータの補正方法およびTUMを提供する。【解決手段】何も付加されていない第1の状態のTUM1の固有振動特性を予め計測する装置固有振動特性計測工程と、実際のタイヤ2および実際のタイヤ2に対応した実際のリム3が取り付けられた状態のTUM1の荷重伝達特性を補正する第1の補正伝達関数Z1を導出する補正伝達関数Z導出工程と、実際のタイヤ2および前記実際のリムを取り付けた状態のタイヤユニフォミティデータに、前記補正伝達関数Z導出工程で導出した前記第1の補正伝達関数Z1を乗ずる演算処理を行なうタイヤユニフォミティデータ補正工程と、を有する。【選択図】図1

Description

本発明は、タイヤユニフォミティデータの補正方法およびタイヤユニフォミティマシン(TUMとも称す)に関する。
乗用車、トラック、バス等のタイヤの振動特性は、これらの車輌の乗り心地や騒音に影響を与える。したがって、タイヤの振動特性は、従来からTUMを用いて評価している。
上記TUMとしては、タイヤを装着可能なタイヤ軸と、このタイヤ軸と平行な駆動軸廻りに回転する回転ドラムと、前記タイヤに前記回転ドラムを押し付けた状態で回転させることにより生じる前記タイヤの各方向の変動荷重波形(ユニフォミティ波形と称す)を計測する前記タイヤ軸側のハウジングに取付けられたロードセルと、を備えたものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
上記特許文献1に開示された技術の場合、前記回転ドラムを押し付けた状態で回転する前記タイヤの各方向のユニフォミティ波形(すなわち、前記タイヤの加振力)に対する、前記ロードセルにより計測した計測荷重の応答伝達関数{これを「計測荷重伝達関数(応答倍率)」と称す}は、図9に示すような関係になる。
特開平6−18352号公報
図9に示すような計測荷重伝達関数(応答倍率)の場合、上記タイヤの低速回転(すなわち、低い周波数帯)においては、上記計測荷重伝達関数(応答倍率)が1であるため、上記ロードセルで計測した計測荷重から正確な(精度の高い)タイヤユニフォミティ波形を求めることが可能である。したがって、この波形に所定の信号処理(例えば、FFT計算による回転数成分、および高次成分の振幅と位相の抽出)を施し、正確な(精度の高い)タイヤユニフォミティデータを出力できる。
しかし、上記タイヤが高速回転(すなわち、高い周波数帯)になるにつれ、その高次成分の周波数は、TUM単体の固有振動数に接近し、TUM単体の固有振動数とタイヤやリムなどの付加された質量による慣性力の影響も受け、上記ロードセルで計測した計測荷重から正確な(精度の高い)タイヤユニフォミティ波形を求めることが困難になる。したがって、このような波形に上記所定の信号処理を施したところで、正確な(精度の高い)タイヤユニフォミティデータは得られないという問題点があった。
近年、自動車メーカやタイヤメーカからは、さらなる高速回転による高次成分の周波数におけるタイヤユニフォミティ波形およびタイヤユニフォミティデータが求められるため、この問題はより深刻である。
これらの問題点を解決する一つの手段として、TUMの構造を変更し剛性を高めることも考えられるが、これにも限界があり、上記問題点の解消に至っていないのが現状である。
本発明の目的は、過剰な剛性を有したTUM(タイヤユニフォミティマシン)を用いることなく、高速で回転する各種タイヤの高次成分の周波数に対しても正確な(精度の高い)タイヤユニフォミティデータを求めることが可能なタイヤユニフォミティデータの補正方法およびタイヤユニフォミティマシンを提供することにある。
この目的を達成するために、本発明のタイヤユニフォミティデータの補正方法は、
回転ドラムと接触して従動回転しているタイヤを保持するタイヤ軸に発生するタイヤユニフォミティ波形を測定する前記タイヤ軸側のハウジングに設置した力センサと、前記力センサで測定したタイヤユニフォミティ波形に所定の信号処理を施し、タイヤユニフォミティデータとして出力する信号処理演算部と、を有するタイヤユニフォミティ測定部を備えたタイヤユニフォミティマシンにおける、タイヤユニフォミティデータの補正方法であって、
何も付加されていない第1の状態の前記タイヤユニフォミティマシンの固有振動特性を予め計測する装置固有振動特性計測工程と、
前記装置固有振動特性計測工程を前記第1の状態で実施した場合を考慮に入れ、前記タイヤユニフォミティ波形を測定する対象の実際のタイヤとこの実際のタイヤに対応した実際のリムが取り付けられた状態の前記タイヤユニフォミティマシンの荷重伝達特性を補正する補正伝達関数Zとしての第1の補正伝達関数Z1(詳細は後記にて定義する)を導出する補正伝達関数Z導出工程と、
前記実際のタイヤおよび前記実際のリムを取り付けた状態で前記タイヤユニフォミティ波形を前記力センサで測定し、前記所定の信号処理を施し出力されるタイヤユニフォミティデータに、前記補正伝達関数Z導出工程で導出した前記第1の補正伝達関数Z1を乗ずる演算処理を行なうタイヤユニフォミティデータ補正工程と、
を有したことを特徴とする。
また、本発明の別のタイヤユニフォミティデータの補正方法は、
回転ドラムと接触して従動回転しているタイヤを保持するタイヤ軸に発生するタイヤユニフォミティ波形を測定する前記タイヤ軸側のハウジングに設置した力センサと、前記力センサで測定したタイヤユニフォミティ波形に所定の信号処理を施し、タイヤユニフォミティデータとして出力する信号処理演算部と、を有するタイヤユニフォミティ測定部を備えたタイヤユニフォミティマシンにおける、タイヤユニフォミティデータの補正方法であって、
任意の質量体が取り付けられた第2の状態の前記タイヤユニフォミティマシンの固有振動特性を予め計測する装置固有振動特性計測工程と、
前記装置固有振動特性計測工程を前記第2の状態で実施した場合を考慮に入れ、前記タイヤユニフォミティ波形を測定する対象の実際のタイヤとこの実際のタイヤに対応した実際のリムが取り付けられた状態の前記タイヤユニフォミティマシンの荷重伝達特性を補正する補正伝達関数Zとしての第2の補正伝達関数Z2(詳細は後記にて定義する)を導出する補正伝達関数Z導出工程と、
前記実際のタイヤおよび前記実際のリムを取り付けた状態で前記タイヤユニフォミティ波形を前記力センサで測定し、前記所定の信号処理を施し出力されるタイヤユニフォミティデータに、前記補正伝達関数Z導出工程で導出した前記第2の補正伝達関数Z2を乗ずる演算処理を行なうタイヤユニフォミティデータ補正工程と、
を有したことを特徴とする。
また、本発明のタイヤユニフォミティマシンは、
タイヤを保持するタイヤ軸と、
このタイヤ軸を前記タイヤ軸の軸心回りに軸受部を介して回転自在に支持するハウジングと、
前記タイヤ軸と平行な駆動軸の軸心回りに駆動回転自在に且つ前記タイヤに対して接離自在に配備された回転ドラムと、
前記回転ドラムと接触して従動回転している前記タイヤを保持する前記タイヤ軸に発生するタイヤユニフォミティ波形を測定する前記タイヤ軸側の前記ハウジングに設置した力センサと、前記力センサで測定したタイヤユニフォミティ波形に所定の信号処理を施し、タイヤユニフォミティデータとして出力する信号処理演算部と、を有するタイヤユニフォミティ測定部と、
前記タイヤ軸側の前記ハウジングを前記力センサを介して支持する支持部と、
を備えたタイヤユニフォミティマシンであって、
実際のタイヤと実際のリムを取り付けた状態で前記タイヤユニフォミティ波形を前記力センサで測定し、前記所定の信号処理を施し出力されるタイヤユニフォミティデータに、前記実際のタイヤと前記実際のリムが取り付けられた状態の前記タイヤユニフォミティマシンの荷重伝達特性を補正する補正伝達関数Zを乗ずる演算処理が前記信号処理演算部または別の信号処理演算部で行なわれるように構成されていることを特徴とする。
上記構成により、過剰な剛性を有したTUM(タイヤユニフォミティマシン)を用いることなく、高速で回転する各種タイヤの高次成分の周波数に対しても正確な(精度の高い)タイヤユニフォミティデータを求めることが可能なタイヤユニフォミティデータの補正方法およびタイヤユニフォミティマシンを提供することが可能である。
また、上述した装置固有振動特性計測工程において、上記第2の状態を採用した場合は、上記第1の状態を採用した場合に比べて、実際のタイヤと実際のリムを取り付けて上記タイヤユニフォミティ波形を測定する状態により近づけることが可能であるため、上記補正伝達関数Z導出工程で導出される上記補正伝達関数Zの精度もより向上するという作用効果を奏する。したがって、上記タイヤユニフォミティデータの補正精度もより向上する。
本発明のタイヤユニフォミティデータの補正方法に係るTUMを説明するための模式側面図である。 図1に示すTUMに何も付加されていない第1の状態の構造と加振力の概念を説明するための説明図である。 図2に示す概念構造における、(a)は基準位置に対して1次独立となるような3つの加振力を加える加振点の説明図、(b)は加速度を計測する3つの計測点の説明図である。 図3に示す概念構造における、力センサで計測した計測荷重および基準位置周りの計測荷重を説明するための説明図である。 質量行列Mを導出するにあたっての第1、第2、第3および第4の状態のm、I、sの定義を説明するための説明図である。 加振力を基準位置から実際のタイヤと回転ドラムが接触する任意の接触部における加振力に変換するための加振力ベクトル変換行列Tfeを説明するための説明図である。 図3に示す基準位置における荷重伝達関数行列G、変移荷重伝達関数行列G´を説明するための説明図である。 本発明のタイヤユニフォミティデータの補正方法を説明するためのフローチャートである。 従来のTUM{(タイヤおよびリム)付き}の計測荷重伝達関数(応答倍率)を説明するための説明図である。
本発明者は、如何にすれば、過剰な剛性を有したTUM(タイヤユニフォミティマシン)を用いることなく、高速で回転する各種タイヤの高次成分の周波数に対しても、タイヤ軸側のハウジングに設置された力センサ(後記)で測定したタイヤユニフォミティ波形から正確な(精度の高い)タイヤユニフォミティデータを求めることが可能であるのか鋭意研究を行った。その結果、以下に説明するような構成を採用することで初めて目的を達成できることを見出した。ここで、各種タイヤとは、質量やサイズ等の異なるタイヤを言う。また、タイヤユニフォミティ波形とは、力センサで測定したタイヤのラジアル方向の変動荷重波形(タイヤRFV波形)およびトラクティブ方向の変動荷重波形(タイヤTFV波形)およびラテラル方向の変動荷重波形(タイヤLFV波形)の総称を言う。また、タイヤユニフォミティデータとは、前記タイヤユニフォミティ波形に所定の信号処理を施す{例えば、FFT計算による回転数成分、および高次成分の振幅と位相の抽出を行う}ことによって、得られるデータの総称を言う。また、正確な(精度の高い)タイヤユニフォミティデータとは、計測したい周波数範囲(高次成分)において、タイヤとドラムの間で発生する変動荷重と力センサで計測される荷重が1対1に対応するデータを言う。この周波数範囲にTUMの固有振動数があると、計測される荷重が増幅される。
(本発明のタイヤユニフォミティデータの補正方法)
すなわち、本発明のタイヤユニフォミティデータの補正方法に係る第1の発明は、
回転ドラムと接触して従動回転しているタイヤを保持するタイヤ軸に発生するタイヤユニフォミティ波形を測定する前記タイヤ軸側のハウジングに設置した力センサと、前記力センサで測定したタイヤユニフォミティ波形に所定の信号処理を施し、タイヤユニフォミティデータとして出力する信号処理演算部と、を有するタイヤユニフォミティ測定部を備えたタイヤユニフォミティマシンにおける、タイヤユニフォミティデータの補正方法であって、
何も付加されていない第1の状態の前記タイヤユニフォミティマシンの固有振動特性を予め計測する装置固有振動特性計測工程と、
前記装置固有振動特性計測工程を前記第1の状態で実施した場合を考慮に入れ、前記タイヤユニフォミティ波形を測定する対象の実際のタイヤとこの実際のタイヤに対応した実際のリムが取り付けられた状態の前記タイヤユニフォミティマシンの荷重伝達特性を補正する補正伝達関数Zとしての第1の補正伝達関数Z1を導出する補正伝達関数Z導出工程と、
前記実際のタイヤおよび前記実際のリムを取り付けた状態で前記タイヤユニフォミティ波形を前記力センサで測定し、前記所定の信号処理を施し出力されるタイヤユニフォミティデータに、前記補正伝達関数Z導出工程で導出した前記第1の補正伝達関数Z1を乗ずる演算処理を行なうタイヤユニフォミティデータ補正工程と、
を有したことを特徴とする。
また、本発明のタイヤユニフォミティデータの補正方法に係る第2の発明は、
回転ドラムと接触して従動回転しているタイヤを保持するタイヤ軸に発生するタイヤユニフォミティ波形を測定する前記タイヤ軸側のハウジングに設置した力センサと、前記力センサで測定したタイヤユニフォミティ波形に所定の信号処理を施し、タイヤユニフォミティデータとして出力する信号処理演算部と、を有するタイヤユニフォミティ測定部を備えたタイヤユニフォミティマシンにおける、タイヤユニフォミティデータの補正方法であって、
任意の質量体が取り付けられた第2の状態の前記タイヤユニフォミティマシンの固有振動特性を予め計測する装置固有振動特性計測工程と、
前記装置固有振動特性計測工程を前記第2の状態で実施した場合を考慮に入れ、前記タイヤユニフォミティ波形を測定する対象の実際のタイヤとこの実際のタイヤに対応した実際のリムが取り付けられた状態の前記タイヤユニフォミティマシンの荷重伝達特性を補正する補正伝達関数Zとしての第2の補正伝達関数Z2を導出する補正伝達関数Z導出工程と、
前記実際のタイヤおよび前記実際のリムを取り付けた状態で前記タイヤユニフォミティ波形を前記力センサで測定し、前記所定の信号処理を施し出力されるタイヤユニフォミティデータに、前記補正伝達関数Z導出工程で導出した前記第2の補正伝達関数Z2を乗ずる演算処理を行なうタイヤユニフォミティデータ補正工程と、
を有したことを特徴とする。
また、本発明のタイヤユニフォミティデータの補正方法に係る第3の発明は、
前記任意の質量体は、前記実際のリム、または、前記実際のリムと同一仕様のリムであり、
前記実際のリム、または、前記実際のリムと同一仕様のリムが取り付けられた第3の状態の前記タイヤユニフォミティマシンの固有振動特性を予め計測する装置固有振動特性計測工程と、
前記装置固有振動特性計測工程を前記第3の状態で実施した場合を考慮に入れ、前記実際のタイヤと前記実際のリムが取り付けられた状態の前記タイヤユニフォミティマシンの荷重伝達特性を補正する補正伝達関数Zとしての第3の補正伝達関数Z3(詳細は後記にて定義する)を導出する補正伝達関数Z導出工程と、
前記実際のタイヤおよび前記実際のリムを取り付けた状態で前記タイヤユニフォミティ波形を前記力センサで測定し、前記所定の信号処理を施し出力されるタイヤユニフォミティデータに、前記補正伝達関数Z導出工程で導出した前記第3の補正伝達関数Z3を乗ずる演算処理を行なうタイヤユニフォミティデータ補正工程と、
を有したことを特徴とする。
また、本発明のタイヤユニフォミティデータの補正方法に係る第4の発明は、
前記任意の質量体として、前記実際のタイヤ、または、前記実際のタイヤと同一仕様のタイヤがさらに付加され、
前記実際のタイヤ、または、前記実際のタイヤと同一仕様のタイヤがさらに付加された第4の状態の前記タイヤユニフォミティマシンの固有振動特性を予め計測する装置固有振動特性計測工程と、
前記装置固有振動特性計測工程を前記第4の状態で実施した場合を考慮に入れ、前記実際のタイヤと前記実際のリムが取り付けられた状態の前記タイヤユニフォミティマシンの荷重伝達特性を補正する補正伝達関数Zとしての第4の補正伝達関数Z4(詳細は後記にて定義する)を導出する補正伝達関数Z導出工程と、
前記実際のタイヤおよび前記実際のリムを取り付けた状態で前記タイヤユニフォミティ波形を前記力センサで測定し、前記所定の信号処理を施し出力されるタイヤユニフォミティデータに、前記補正伝達関数Z導出工程で導出した前記第4の補正伝達関数Z4を乗ずる演算処理を行なうタイヤユニフォミティデータ補正工程と、
を有したことを特徴とする。
(本発明のタイヤユニフォミティマシン(TUM))
すなわち、本発明のタイヤユニフォミティマシンは、
タイヤを保持するタイヤ軸と、
このタイヤ軸を前記タイヤ軸の軸心回りに軸受部を介して回転自在に支持するハウジングと、
前記タイヤ軸と平行な駆動軸の軸心回りに駆動回転自在に且つ前記タイヤに対して接離自在に配備された回転ドラムと、
前記回転ドラムと接触して従動回転している前記タイヤを保持する前記タイヤ軸に発生するタイヤユニフォミティ波形を測定する前記タイヤ軸側の前記ハウジングに設置した力センサと、前記力センサで測定したタイヤユニフォミティ波形に所定の信号処理を施し、タイヤユニフォミティデータとして出力する信号処理演算部と、を有するタイヤユニフォミティ測定部と、
前記タイヤ軸側の前記ハウジングを前記力センサを介して支持する支持部と、
を備えたタイヤユニフォミティマシンであって、
実際のタイヤと実際のリムを取り付けた状態で前記タイヤユニフォミティ波形を前記力センサで測定し、前記所定の信号処理を施し出力されるタイヤユニフォミティデータに、前記実際のタイヤと前記実際のリムが取り付けられた状態の前記タイヤユニフォミティマシンの荷重伝達特性を補正する補正伝達関数Zを乗ずる演算処理が前記信号処理演算部または別の信号処理演算部で行なわれるように構成されていることを特徴とする。
以下、図1〜図8を参照しつつ、本発明のタイヤユニフォミティデータの補正方法およびタイヤユニフォミティマシン(TUM)について説明する。
図1は本発明のタイヤユニフォミティデータの補正方法に係るTUMを説明するための模式側面図である。図1において、1はTUM、2は評価対象物としてのタイヤ、3はタイヤ2を装着するリム、4はタイヤ2を保持するタイヤ軸、5、6は軸受部、7はタイヤ軸4をタイヤ軸4の軸心回りに軸受部5、6を介して回転自在に支持するハウジング、8、9は軸受部、10はタイヤ軸4と平行な駆動軸、11は駆動軸10の軸心回りに駆動回転自在に且つタイヤ2に対して接離自在に配備された回転ドラム、12はタイヤ軸4に発生するタイヤRFV波形、タイヤLFV波形およびタイヤTFV波形を測定する3軸方向計測可能な力センサとしてのロードセル、13はハウジング7をロードセル12を介して支持する支持部としての架台、15はタイヤRFV波形、タイヤTFV波形およびタイヤLFV波形にそれぞれ所定の信号処理を施す{例えば、タイヤ2に回転ドラム11を押し付ける時の負荷(DC成分)を分離する}ことによって、タイヤユニフォミティデータとしてのタイヤRFVデータ、タイヤTFVデータおよびタイヤLFVデータとして出力する信号処理演算部、16はロードセル12および信号処理演算部15から構成されたタイヤユニフォミティ測定部である。なお、駆動軸10は駆動軸10の軸心回りに軸受部8、9を介してハウジング7に回転自在に支持されている。
また、本実施形態においては、リムとして一体型構造のリム3のようなタイヤ2を装着可能である例について説明したが、必ずしもこれに限定されるものではない。例えば、上リム、下リムのような分割構造リムや実際のタイヤに対応したリムや市販のタイヤホイール等の所定リムを採用することも可能である。
例えば、本発明に係るタイヤユニフォミティデータの補正方法(上記第1の発明)は、
上述した何も付加されていない第1の状態のタイヤユニフォミティマシン(TUM)1の固有振動特性を予め計測する装置固有振動特性計測工程と、
タイヤユニフォミティ波形を測定する対象の実際のタイヤ2とこの実際のタイヤ2に対応した実際のリム(所定リム)としてのリム3が取り付けられた状態のTUM1の荷重伝達特性を補正する補正伝達関数Zとしての第1の補正伝達関数Z1を導出する補正伝達関数Z導出工程と、
実際のタイヤ2(以下、単に「タイヤ2」とも言う)およびリム3を取り付けた状態でタイヤユニフォミティ波形(タイヤRFV波形、タイヤTFV波形およびタイヤLFV波形)をロードセル12で測定し、前記所定の信号処理を施し出力されるタイヤユニフォミティデータ(タイヤRFVデータ、タイヤTFVデータおよびタイヤLFVデータ)に、前記補正伝達関数Z導出工程で導出した前記第1の補正伝達関数Z1を乗ずる演算処理を行なうタイヤユニフォミティデータ補正工程と、から構成されている。
そこで、上述した何も付加されていない第1の状態を中心に、上記各工程について、図2〜図8を用いながら順番に説明する。
(装置固有振動特性計測工程)
まず初めに、タイヤ2およびリム3が取り付けられていない状態のタイヤユニフォミティマシン(TUM)1の固有振動特性を予め計測する手順について説明する。図2は図1に示すTUM1{(タイヤおよびリム)なし}の構造の概念を説明するための説明図を示す。また、図3は図2に示す概念構造における、(a)は基準位置に対して1次独立となるような3つの加振力を加える加振点の説明図、(b)は加速度を計測する3つの計測点の説明図である。なお、基準位置はリム取り付け部や、リム取り付け部に対して剛体的な挙動を示す周辺部の任意の点とする。
TUM1{(タイヤおよびリム)なし}の構造を図2に示すように表現し、前記TUM1の基準位置を20と定め、この基準位置20に対して1次独立な加振力としてのFx、Fy、Mzが加わる場合を仮定する。また、図2においては、図1に示すロードセル12に代えて、ロードセル30、40を仮定し(実際には、3軸のロードセルが4つ取り付けられているが、ここでは説明を簡略化するため2軸のロードセルを2個として)、2次元での説明を行う。図2において、TUM1の基準位置20に対して1次独立な加振力としてのFx、Fy、Mzを総称して加振力Fと表し、加振力FがTUM1に加えられた時のロードセル30、40で計測される計測荷重を総称してPと表している。また、図2に示すTUM1の基準位置20に対して1次独立な加振力としてのFx、Fy、Mzが加えられた時の発生する基準位置20におけるX方向、Y方向およびθ方向の各加速度(すなわち、X、Yおよびθのそれぞれ時間による2階微分である。以下、それぞれニュートンの記法も用いて表記する。また、これらのニュートンの記法で表記された各加速度は、エックスツードット、ワイツードット、シータツードットと称する。)の関係を示す。
加振力Fと計測荷重Pの関係は、下記式(1)および式(2)で表される。
Figure 2020037299
Figure 2020037299
ここで、G(f)は、荷重伝達関数行列である。
ここで、上記加振力Fと計測荷重Pの関係は、図1に示す回転ドラム11と接触して従動回転しているタイヤ2を保持するタイヤ軸4に発生するタイヤ変動荷重(タイヤRFV、タイヤTFVおよびタイヤLFV)とロードセル12でそれぞれ測定されたタイヤ変動荷重波形(タイヤRFV波形、タイヤTFV波形およびタイヤLFV波形)の関係に通ずるものである。
また、上記加振力Fと加速度Xの関係は、下記式(3)または式(5)で表される。
Figure 2020037299
Figure 2020037299
Figure 2020037299
ここで、H(f)は、加速度伝達関数行列である。
ここで、上記加振力Fと加速度Xの関係は、図1に示す回転ドラム11と接触して従動回転しているタイヤ2を保持するタイヤ軸4に発生するタイヤ変動荷重(タイヤRFV、タイヤTFVおよびタイヤLFV)とTUM1{(タイヤおよびリム)付き}の任意の位置に設置した加速度センサで測定した測定加速度の関係に通ずるものである。
予め上記式(2)のG(f)を実験により計測で求めておくことで、TUM1の固有振動数による共振の影響を補正する手法の一歩になると考えた。ここで、G(f)は、1次独立となるような加振力Fをn回与えた場合の計測荷重Pとの関係から、下記式(6)のように導出可能である。
Figure 2020037299
また、上記式(6)より、1次独立となるような加振力Fを3条件与えた場合(n=3)の計測荷重Pとの概略関係は、下記式(7)および式(8)のように表現される。
Figure 2020037299
Figure 2020037299
次に、図8に記載するフローチャートおよび図3を用いて、上記式(8)に示す行列G(f)を導出する手順を説明する。
例えば、何も付加されていない第1の状態のタイヤユニフォミティマシン(TUM)について、図3(a)に示す3箇所の1次独立の加振点を順次加振し、図3(b)に示す計測点の加速度、及びロードセル30、40による荷重を計測する(図8に記載する工程S−1)。ここで、図3(a)に示す任意加振点の加振力fx、fy1、fy2を加えた場合におけるロードセル30、40で計測される計測荷重P(図4に示すPx1、Px2、Py1、Py2)の関係は、それぞれfx、fy1、fy2の加振力を与えた3回の試験の伝達関数を用いると下記式(9)となる。
Figure 2020037299
一方、基準位置20における加振力(Fx、Fy、Mz)と上述した加振力(fx、fy1、fy2)の間には、下記式(10)に示すような関係式が成立する。
Figure 2020037299
したがって、上記式(9)は、下記式(11)のように表される。
Figure 2020037299
(荷重伝達関数行列G導出工程)
基準位置20に加振力を加えた場合における荷重伝達関数行列Gは、下記式(12)のようになる(図8に記載する工程S−2)。
Figure 2020037299
上記式(12)における計測荷重P(Px、Py、Pθ)に関して、例えば図4に示す仮に定義したロードセル荷重計算点21、および4つの計測荷重(Px1、Px2、Py1、Py2)を用いると、下記式(13)〜(15)のように定義することができる。
Figure 2020037299
Figure 2020037299
Figure 2020037299
また、図3(a)に示すような、TUM1の基準位置20に対して1次独立となるような加振力fx、fy1、fy2を加えた場合に、基準位置20におけるX方向、Y方向およびθ方向の各加速度(すなわち、X、Yおよびθのそれぞれ時間による2階微分)は、上記式(4)および上記式(10)の関係から下記式(16)のようになる。
Figure 2020037299
ここで、基準位置20の加速度と上記3点(図3(b)に示す任意計測点)の加速度の関係は、下記式(17)のように表される。
Figure 2020037299
ここで、加速度ベクトル変換行列TX を下記式(18)のように定義する。
Figure 2020037299
したがって、上記式(16)は下記式(19)のように座標変換することができる。
Figure 2020037299
(加速度伝達関数行列H導出工程)
基準位置20に加振力を加えた場合における基準位置20の加速度伝達関数行列Hは、上記式(5)および上記式(19)より、下記式(20)のように導出される(図8に記載する工程S−3)。
Figure 2020037299
以上により、タイヤユニフォミティマシン(TUM)1に何も付加されていない第1の状態のTUM1の固有振動特性を予め計測することが可能である。
なお、本実施形態においては、図3(a)に示すように、基準位置20に対して1次独立となるような加振力fx、fy1、fy2を加えた場合におけるロードセル30、40で計測される計測荷重Pの関係より、図3(b)に示すように、前記加振力が加えられた位置とは別の任意の位置に設置した3つの加速度センサで測定したx方向、y1方向およびy2方向の各加速度(すなわち、x、y1およびy2のそれぞれ時間による2階微分)の関係より、基準位置20に加振力を加えた場合における基準位置20の加速度伝達関数行列Hを導出する例について説明したが、必ずしもこれに限定されるものではない。
また、本実施形態においては、1次独立となるような加振力fx、fy1、fy2を与えた場合の計測荷重Pとの関係について説明したが、これに必ずしも限定されるものではなく、1次独立となるような、少なくとも3条件以上の加振を行い、その際の計測荷重Pとの関係を導出すればよい。
また、本実施形態においては、装置固有振動特性計測工程は、上述したように、タイヤユニフォミティマシン(TUM)1に何も付加されていない第1の状態のTUM1の固有振動特性を予め計測する例について説明したが、これに必ずしも限定されるものではない。例えば、TUM1に任意の質量体が取り付けられた第2の状態、TUM1に任意の質量体として実際のリム、または、前記実際のリムと同一仕様のリムが取り付けられた第3の状態、および、TUM1に任意の質量体として第3の状態に加えてさらに実際のタイヤ、または、前記実際のタイヤと同一仕様のタイヤが取り付けられた第4の状態のうちのいずれか一つの状態のTUM1の固有振動特性を予め計測する構成も可能である。次に、導出した荷重伝達関数行列G、加速度伝達関数行列Hを信号処理演算部15に記憶しておく。さらに、任意の質量体の質量m0、慣性モーメントI0および基準位置から任意の質量体の重心位置までの距離s0も信号処理演算部15に記憶しておく。ただし、任意の質量体が付加されていない場合は、m0、I0およびs0は、すべて「0」となる(図8に記載する工程S−4)。
(補正伝達関数Z導出工程)
上述した装置固有振動特性計測工程において、タイヤユニフォミティマシン(TUM)1に何も付加されていない第1の状態からTUM1に任意の質量体が取り付けられた第2の状態になると、取り付けられた任意の質量体の質量m0、任意の質量体の重心回り(θ方向)の慣性モーメントI0の影響を受けて、上記式(8)に示す荷重伝達関数行列G(f){以降、単に「荷重伝達関数G」、「伝達関数行列G」、「伝達関数G」、「G」とも称す}は、変化する。また、上記第3の状態や上記第4の状態の場合の伝達関数Gも、上記第1の状態の場合の伝達関数Gから変化する。すなわち、任意の質量体としての中身が変化すれば、上述した装置固有振動特性計測工程における伝達関数Gも変化する。当然、上記第1〜第4の状態のいずれか一つの状態から、上記実際のタイヤと上記実際のリムが取り付けられた状態に変移すれば、伝達関数Gも変化する。この場合の伝達関数Gを改めて、後述するような変移荷重伝達関数行列G´(f){以降、単に「変移荷重伝達関数G´」、「変移伝達関数行列G´」、「変移伝達関数G´」、「G´」とも称す}と定義する。そこで、例えば上記第1〜第4の状態のうちのいずれか一つの状態において、装置固有振動特性計測工程を1回実施しておきさえすれば、この計測工程により得られた荷重伝達関数行列Gを基にして、計算により変移荷重伝達関数行列G´(詳細は、後記する)を算出し、さらに任意加振点から基準位置20へ座標変換された加振力Fx、Fy、Mzを加振力ベクトル変換行列Tfe導出工程により、前記基準位置20から前記実際のタイヤ2と前記回転ドラム11が接触する任意の接触部27または前記実際のリムの中心部における加振力に変換するための加振力ベクトル変換行列Tfeを導出し、G´Tfe{=G´´(詳細は、後記する)}の逆数である補正伝達関数Zを導出することが可能な本発明の中核となる技術思想を着想した(詳細は、後述する)。以下に、上述した第1の状態の場合を中心に、実際のタイヤ2と実際のリム3が取り付けられた状態のTUM1の荷重伝達特性を補正する補正伝達関数Zを導出する手順について説明する。
次に、補正伝達関数Z導出工程において、基準位置における質量行列M導出工程(図8に記載する工程S−5)、加振力ベクトル変換行列Tfe導出工程(図8に記載する工程S−6)および補正伝達関数Zとしての第1の補正伝達関数Z1を導出する補正伝達関数Z導出工程(図8に記載する工程S−7)について詳述する。
(基準位置における質量行列M導出工程)
基準位置20における質量行列Mの導出方法は、まず基準位置20におけるX方向、Y方向およびθ方向の各加速度(すなわち、X、Yおよびθのそれぞれ時間による2階微分)を図5に示す付加質量体の重心位置25に座標変換し、付加質量体の重心周りの質量行列Mcと掛け合わせて荷重を算出する。ここで、付加質量体とは、TUMに装着する質量体を意味し、具体的には、実際に計測するタイヤ、リムなどの質量体または任意の質量体を意味する。そして、再び付加質量体の重心位置25から基準位置20へ変換し、基準位置20における質量行列Mが導出される(図8に記載する工程S−5)。図5に示す例の場合、基準位置20における荷重の関係は、下記式(21)のようになる。ここで、mは付加質量体の質量、Iは付加質量体の重心回りの慣性モーメント、sは基準位置20から付加質量体の重心位置25までの距離を示す。
Figure 2020037299
よって、基準位置20における質量行列Mは、下記式(22)のようになる。
Figure 2020037299
なお、付加質量体の重心位置25が基準位置20よりも下にある場合は、sの値が負になる。
本補正法において、基準位置20における質量行列Mを導出する際は、上記第1、第2、第3および第4の状態のような任意の質量体の重心位置の質量行列と実際に装着するタイヤとリムを合わせた重心位置の質量行列の差分を考慮して質量行列Mを算出する必要がある。そのため、最終的に演算に使用される基準位置20の質量行列Mは、下記式(23)のようになる。
Figure 2020037299
ここで、
(第1の状態の場合)
・実際に計測するタイヤとリムを合わせた質量をm1
・実際に計測するタイヤとリムを合わせた重心回り(θ方向)の慣性モーメントをI1
・基準位置20から実際に計測するタイヤとリムを合わせた重心位置までの距離をs1とする。
・TUM1に取り付けられた任意の質量体をm0
・任意の質量体の重心回り(θ方向)の慣性モーメントをI0
・基準位置20から任意の質量体の重心位置25までの距離をs0とする。
但し、TUM1に何も付加されていないため、上記式(21)で表されるm0、I0、s0は0とする。
(第2の状態の場合)
・実際に計測するタイヤとリムを合わせた質量をm1
・実際に計測するタイヤとリムを合わせた重心回り(θ方向)の慣性モーメントをI1
・基準位置20から実際に計測するタイヤとリムを合わせた重心位置までの距離をs1とする。
・TUM1に取り付けられた任意の質量体をm0
・任意の質量体の重心回り(θ方向)の慣性モーメントをI0
・基準位置20から任意の質量体の重心位置25までの距離をs0とする。
(第3の状態の場合)
・実際に計測するタイヤとリムを合わせた質量をm1
・実際に計測するタイヤとリムを合わせた重心回り(θ方向)の慣性モーメントをI1
・基準位置20から実際に計測するタイヤとリムを合わせた重心位置までの距離をs1とする。
・TUM1に取り付けられた任意の質量体としての実際に計測するリム、または、前記実際に計測するリムと同一仕様のリムの質量体をm0
・上記リムの重心回り(θ方向)の慣性モーメントをI0
・基準位置20から上記リムの重心位置25までの距離をs0とする。
(第4の状態の場合)
・実際に計測するタイヤとリムを合わせた質量をm1
・実際に計測するタイヤとリムを合わせた重心回り(θ方向)の慣性モーメントをI1
・基準位置20から実際に計測するタイヤとリムを合わせた重心位置までの距離をs1とする。
・TUM1に取り付けられた、上記第3の状態(実際に計測するリム、または、実際に計測するリムと同一仕様のリム)にさらに付加された実際に計測するタイヤ、または、前記実際に計測するタイヤと同一仕様のタイヤを合わせた質量をm0
・上記リムと上記タイヤを合わせた重心回り(θ方向)の慣性モーメントをI0
・基準位置20から上記リムと上記タイヤを合わせた重心位置までの距離をs0とする。
例えば、上記第1の状態の場合のように、実際に計測するタイヤとリムが付加された後の加振力F´、実際に計測するタイヤとリムが付加される前(すなわち、TUM1に何も付加されていない状態)の加振力F、質量行列M、TUM1の基準位置20の加速度を用いた関係は、下記式(24)で表される。これを簡易式で表すと下記式(25)のようになる。
Figure 2020037299
Figure 2020037299
また、上述した式(4)は、上記加振力F´に対しても、下記式(26)のように成立する。
Figure 2020037299
TUM1の基準位置20の加速度は、上記式(26)を下記式(27)のように展開し経由し整理すると、下記式(28)のように表される。
Figure 2020037299
Figure 2020037299
また、上述した式(2)は、上記加振力F´{すなわち、実際にタイヤ2およびリム3を取り付けた状態でのタイヤユニフォミティ(タイヤ変動荷重)}に対しても、下記式(29)のように成立する。
Figure 2020037299
上記式(29)を下記式(30)のように展開し経由し整理すると、下記式(31)のように表される。
Figure 2020037299
Figure 2020037299
すなわち、正確な(精度の高い)タイヤユニフォミティデータFとタイヤ軸側のハウジングに設置された力センサとしてのロードセルで測定され、所定の信号処理を施す{例えば、タイヤ2に回転ドラム11を押し付ける時の負荷(DC成分)を分離する、または、そのまま含有する(分離せず、そのまま含む)}ことにより得られたタイヤユニフォミティ波形Pとは、上記式(31)によって表現できることが分かる。
よって、上記式(31)中に記載される荷重伝達関数行列に関する項を下記式(32)を用いて、変移荷重伝達関数行列G´と表現する。
Figure 2020037299
また、上記式(32)より、タイヤ2およびリム3がTUM1に取り付けられていない時(すなわち、第1の状態の場合に相当する時)の荷重伝達関数行列Gを基にして、実際のタイヤ2および実際のリム3がTUM1に取り付けられる時の変移荷重伝達関数行列G´が計算可能であることも分かる。
図7は図1に示す構造におけるTUM1の基準位置20の荷重伝達関数行列G、変移荷重伝達関数行列G´を説明するための説明図である。図7における基準データは、リムとタイヤを装着していない「第1の状態に相当する」TUMの荷重伝達関数行列G、推定対象の結果(解析結果)は実際のリムと実際のタイヤを装着したTUMの荷重伝達関数行列G、本発明による推定結果は上記基準データに本発明の補正手法を適用して実際のリムと実際のタイヤ装着時の変移荷重伝達関数行列G´を推定したものである。なお、図7の縦軸は、G、G´(応答倍率)を示し、横軸は、周波数を基準データの1次の固有振動数で無次元化して表示している。図7より、有限要素法(FEM)によるG(応答倍率)の解析結果と本発明のタイヤユニフォミティデータの補正方法によるG´(応答倍率)の推定結果が良く一致することが分かる。なお、この結果は、実際のタイヤと実際のリムを集中質量と仮定して解析したものである。
(加振力ベクトル変換行列Tfe導出工程)
図6は加振力を基準位置20から実際に計測する(実際の)タイヤと回転ドラムが接触する任意の接触部27における加振力に変換するための加振力ベクトル変換行列Tfe(図8に記載する工程S−6)を説明するための説明図である。
図6のような場合を例にあげると、基準位置20の加振力と実際に計測する(実際の)タイヤと回転ドラムが接触する任意の接触部27における加振力の関係は、下記式(33)のようになる。
Figure 2020037299
ここで、fex、feyおよびmezは、タイヤ2と回転ドラム11が接触する任意の接触部27におけるx方向、y方向、および回転方向の加振力を示す。
よって、図6に示す数値ex1、ey1を用いると加振力ベクトル変換行列Tfeは、下記式(34)のようになる。
Figure 2020037299
(補正伝達関数Z導出工程)
したがって、基準位置20から実際に計測する(実際の)タイヤと回転ドラムが接触する任意の接触部27における変移荷重伝達関数行列G´´は、下記式(35)のように表される。
Figure 2020037299
また、上記式(35)で表現される変移荷重伝達関数行列G´´の逆数を下記式(36)または下記式(37)のように、補正伝達関数Zと改めて設定する(図8に記載する工程S−7)。
Figure 2020037299
Figure 2020037299
ここで、補正伝達関数Zとしての第1の補正伝達関数Z1、第2の補正伝達関数Z2、第3の補正伝達関数Z3および第4の補正伝達関数Z4を以下のように定義する。
<第1の補正伝達関数Z1>
上述した第1の状態における装置固有振動特性計測工程で得られた荷重伝達関数行列Gと加速度伝達関数行列H、および、前記第1の状態と実際のリムと実際のタイヤを装着した状態との差分を考慮して上記式(23)から算出した質量行列Mを上記式(32)に代入し、実際のリムと実際のタイヤ装着時の変移荷重伝達関数行列G´を求める。そして、この変移荷重伝達関数行列G´を上記式(35)に代入し、実際のタイヤと回転ドラムが接触する任意の接触部における変移荷重伝達関数行列G´´を求める。この変移荷重伝達関数行列G´´は、前記第1の状態から実際のタイヤと実際のリムが付加されたことによる慣性力の増加およびTUM単体の固有振動数の影響を受け、実際のタイヤと回転ドラムが接触する任意の接触部におけるユニフォミティ波形(すなわち、ロードセルで計測した計測荷重)がどのような挙動(荷重伝達特性、応答)となるかを示す。したがって、この変移荷重伝達関数行列G´´の逆数(補正伝達関数Z)を下記式(38)に代入すれば、正確な(精度の高い)タイヤユニフォミティデータFが得られる(すなわち、上記影響を排除するように補正できる)。この場合の補正伝達関数Zを第1の補正伝達関数Z1と称す。
<第2の補正伝達関数Z2>
上述した第2の状態における装置固有振動特性計測工程で得られた荷重伝達関数行列Gと加速度伝達関数行列H、および、前記第2の状態と実際のリムと実際のタイヤを装着した状態との差分を考慮して上記式(23)から算出した質量行列Mを上記式(32)に代入し、実際のリムと実際のタイヤ装着時の変移荷重伝達関数行列G´を求める。そして、この変移荷重伝達関数行列G´を上記式(35)に代入し、実際のタイヤと回転ドラムが接触する任意の接触部における変移荷重伝達関数行列G´´を求める。この変移荷重伝達関数行列G´´は、前記第2の状態から実際のタイヤと実際のリムが付加されたことによる慣性力の増加およびTUM単体の固有振動数の影響を受け、実際のタイヤと回転ドラムが接触する任意の接触部におけるユニフォミティ波形(すなわち、ロードセルで計測した計測荷重)がどのような挙動(荷重伝達特性、応答)となるかを示す。したがって、この変移荷重伝達関数行列G´´の逆数(補正伝達関数Z)を下記式(38)に代入すれば、正確な(精度の高い)タイヤユニフォミティデータFが得られる(すなわち、上記影響を排除するように補正できる)。この場合の補正伝達関数Zを第2の補正伝達関数Z2と称す。
<第3の補正伝達関数Z3>
上述した第3の状態における装置固有振動特性計測工程で得られた荷重伝達関数行列Gと加速度伝達関数行列H、および、前記第3の状態と実際のリムと実際のタイヤを装着した状態との差分を考慮して上記式(23)から算出した質量行列Mを上記式(32)に代入し、実際のリムと実際のタイヤ装着時の変移荷重伝達関数行列G´を求める。そして、この変移荷重伝達関数行列G´を上記式(35)に代入し、実際のタイヤと回転ドラムが接触する任意の接触部における変移荷重伝達関数行列G´´を求める。この変移荷重伝達関数行列G´´は、前記第3の状態から実際のタイヤと実際のリムが付加されたことによる慣性力の増加およびTUM単体の固有振動数の影響を受け、実際のタイヤと回転ドラムが接触する任意の接触部におけるユニフォミティ波形(すなわち、ロードセルで計測した計測荷重)がどのような挙動(荷重伝達特性、応答)となるかを示す。したがって、この変移荷重伝達関数行列G´´の逆数(補正伝達関数Z)を下記式(38)に代入すれば、正確な(精度の高い)タイヤユニフォミティデータFが得られる(すなわち、上記影響を排除するように補正できる)。この場合の補正伝達関数Zを第3の補正伝達関数Z3と称す。
<第4の補正伝達関数Z4>
上述した第4の状態における装置固有振動特性計測工程で得られた荷重伝達関数行列Gと加速度伝達関数行列H、および、前記第4の状態と実際のリムと実際のタイヤを装着した状態との差分を考慮して上記式(23)から算出した質量行列Mを上記式(32)に代入し、実際のリムと実際のタイヤ装着時の変移荷重伝達関数行列G´を求める。そして、この変移荷重伝達関数行列G´を上記式(35)に代入し、実際のタイヤと回転ドラムが接触する任意の接触部における変移荷重伝達関数行列G´´を求める。この変移荷重伝達関数行列G´´は、前記第4の状態から実際のタイヤと実際のリムが付加されたことによる慣性力の増加およびTUM単体の固有振動数の影響を受け、実際のタイヤと回転ドラムが接触する任意の接触部におけるユニフォミティ波形(すなわち、ロードセルで計測した計測荷重)がどのような挙動(荷重伝達特性、応答)となるかを示す。したがって、この変移荷重伝達関数行列G´´の逆数(補正伝達関数Z)を下記式(38)に代入すれば、正確な(精度の高い)タイヤユニフォミティデータFが得られる(すなわち、上記影響を排除するように補正できる)。この場合の補正伝達関数Zを第4の補正伝達関数Z4と称す。なお、前記第4の状態と実際のリムと実際のタイヤを装着した状態との差分は実質的にゼロであるため、上記式(32)において、実際のリムと実際のタイヤ装着時の変移荷重伝達関数行列G´と、前記第4の状態における装置固有振動特性計測工程で得られた荷重伝達関数行列Gは、同等になる。
(タイヤユニフォミティデータ補正工程)
したがって、下記式(38)に示すように、実際にタイヤ2およびリム3をTUM1に取り付けた状態でタイヤユニフォミティ波形を力センサとしてのロードセルで測定し、上述した所定の信号処理を施し出力されるタイヤユニフォミティデータPに、上述した補正伝達関数Z導出工程で導出した上記式(36)または上記式(37)で表される補正伝達関数Z(例えば、第1の補正伝達関数Z1)を乗ずる演算処理を行なうことで、正確な(精度の高い)タイヤユニフォミティデータFが得られる(図8に記載する工程S−8、S−9)。
Figure 2020037299
本発明のタイヤユニフォミティデータの補正方法は、上述したような各工程を有したことにより、過剰な剛性を有したTUM(タイヤユニフォミティマシン)を用いることなく、高速で回転する各種タイヤの高次成分の周波数に対しても正確な(精度の高い)タイヤユニフォミティデータを求めることが可能となる。
以上、本発明の実施形態を説明したが、具体例を例示したに過ぎず、特に本発明を限定するものではなく、具体的構成などは、適宜設計変更可能である。また、発明の実施の形態に記載された、作用及び効果は、本発明から生じる最も好適な作用及び効果を列挙したに過ぎず、本発明による作用及び効果は、本発明の実施の形態に記載されたものに限定されるものではない。
1 TUM
2 タイヤ
3 リム
4 タイヤ軸
5、6、8、9 軸受部
7 ハウジング
10 駆動軸
11 回転ドラム
12、30、40 ロードセル
13 架台
15 信号処理演算部
16 タイヤユニフォミティ測定部
20 基準位置
21 ロードセル荷重計算点
25 付加質量体の重心位置
27 接触部

Claims (9)

  1. 回転ドラムと接触して従動回転しているタイヤを保持するタイヤ軸に発生するタイヤユニフォミティ波形を測定する前記タイヤ軸側のハウジングに設置した力センサと、前記力センサで測定したタイヤユニフォミティ波形に所定の信号処理を施し、タイヤユニフォミティデータとして出力する信号処理演算部と、を有するタイヤユニフォミティ測定部を備えたタイヤユニフォミティマシンにおける、タイヤユニフォミティデータの補正方法であって、
    何も付加されていない第1の状態の前記タイヤユニフォミティマシンの固有振動特性を予め計測する装置固有振動特性計測工程と、
    前記装置固有振動特性計測工程を前記第1の状態で実施した場合を考慮に入れ、前記タイヤユニフォミティ波形を測定する対象の実際のタイヤとこの実際のタイヤに対応した実際のリムが取り付けられた状態の前記タイヤユニフォミティマシンの荷重伝達特性を補正する補正伝達関数Zとしての第1の補正伝達関数Z1を導出する補正伝達関数Z導出工程と、
    前記実際のタイヤおよび前記実際のリムを取り付けた状態で前記タイヤユニフォミティ波形を前記力センサで測定し、前記所定の信号処理を施し出力されるタイヤユニフォミティデータに、前記補正伝達関数Z導出工程で導出した前記第1の補正伝達関数Z1を乗ずる演算処理を行なうタイヤユニフォミティデータ補正工程と、
    を有したことを特徴とするタイヤユニフォミティデータの補正方法。
  2. 回転ドラムと接触して従動回転しているタイヤを保持するタイヤ軸に発生するタイヤユニフォミティ波形を測定する前記タイヤ軸側のハウジングに設置した力センサと、前記力センサで測定したタイヤユニフォミティ波形に所定の信号処理を施し、タイヤユニフォミティデータとして出力する信号処理演算部と、を有するタイヤユニフォミティ測定部を備えたタイヤユニフォミティマシンにおける、タイヤユニフォミティデータの補正方法であって、
    任意の質量体が取り付けられた第2の状態の前記タイヤユニフォミティマシンの固有振動特性を予め計測する装置固有振動特性計測工程と、
    前記装置固有振動特性計測工程を前記第2の状態で実施した場合を考慮に入れ、前記タイヤユニフォミティ波形を測定する対象の実際のタイヤとこの実際のタイヤに対応した実際のリムが取り付けられた状態の前記タイヤユニフォミティマシンの荷重伝達特性を補正する補正伝達関数Zとしての第2の補正伝達関数Z2を導出する補正伝達関数Z導出工程と、
    前記実際のタイヤおよび前記実際のリムを取り付けた状態で前記タイヤユニフォミティ波形を前記力センサで測定し、前記所定の信号処理を施し出力されるタイヤユニフォミティデータに、前記補正伝達関数Z導出工程で導出した前記第2の補正伝達関数Z2を乗ずる演算処理を行なうタイヤユニフォミティデータ補正工程と、
    を有したことを特徴とするタイヤユニフォミティデータの補正方法。
  3. 請求項2に記載のタイヤユニフォミティデータの補正方法において、
    前記任意の質量体は、前記実際のリム、または、前記実際のリムと同一仕様のリムであり、
    前記実際のリム、または、前記実際のリムと同一仕様のリムが取り付けられた第3の状態の前記タイヤユニフォミティマシンの固有振動特性を予め計測する装置固有振動特性計測工程と、
    前記装置固有振動特性計測工程を前記第3の状態で実施した場合を考慮に入れ、前記実際のタイヤと前記実際のリムが取り付けられた状態の前記タイヤユニフォミティマシンの荷重伝達特性を補正する補正伝達関数Zとしての第3の補正伝達関数Z3を導出する補正伝達関数Z導出工程と、
    前記実際のタイヤおよび前記実際のリムを取り付けた状態で前記タイヤユニフォミティ波形を前記力センサで測定し、前記所定の信号処理を施し出力されるタイヤユニフォミティデータに、前記補正伝達関数Z導出工程で導出した前記第3の補正伝達関数Z3を乗ずる演算処理を行なうタイヤユニフォミティデータ補正工程と、
    を有したことを特徴とするタイヤユニフォミティデータの補正方法。
  4. 請求項3に記載のタイヤユニフォミティデータの補正方法において、
    前記任意の質量体として、前記実際のタイヤ、または、前記実際のタイヤと同一仕様のタイヤがさらに付加され、
    前記実際のタイヤ、または、前記実際のタイヤと同一仕様のタイヤがさらに付加された第4の状態の前記タイヤユニフォミティマシンの固有振動特性を予め計測する装置固有振動特性計測工程と、
    前記装置固有振動特性計測工程を前記第4の状態で実施した場合を考慮に入れ、前記実際のタイヤと前記実際のリムが取り付けられた状態の前記タイヤユニフォミティマシンの荷重伝達特性を補正する補正伝達関数Zとしての第4の補正伝達関数Z4を導出する補正伝達関数Z導出工程と、
    前記実際のタイヤおよび前記実際のリムを取り付けた状態で前記タイヤユニフォミティ波形を前記力センサで測定し、前記所定の信号処理を施し出力されるタイヤユニフォミティデータに、前記補正伝達関数Z導出工程で導出した前記第4の補正伝達関数Z4を乗ずる演算処理を行なうタイヤユニフォミティデータ補正工程と、
    を有したことを特徴とするタイヤユニフォミティデータの補正方法。
  5. 請求項1〜4のいずれか1項に記載のタイヤユニフォミティデータの補正方法における前記装置固有振動特性計測工程は、前記第1、第2、第3および第4の状態のうちの対応するいずれか一つの状態の前記タイヤユニフォミティマシンの基準位置に対して1次独立となるような3条件以上の加振力を加える加振工程を有することを特徴とするタイヤユニフォミティデータの補正方法。
  6. 請求項5に記載のタイヤユニフォミティデータの補正方法において、
    前記装置固有振動特性計測工程は、前記加振力と前記力センサで測定した測定荷重の関係を示す荷重伝達関数行列Gを予め導出する荷重伝達関数行列G導出工程を有することを特徴とするタイヤユニフォミティデータの補正方法。
  7. 請求項6に記載のタイヤユニフォミティデータの補正方法において、
    前記装置固有振動特性計測工程は、前記加振力と前記加振力が加えられた位置とは別の任意の位置に設置した加速度センサで測定した測定加速度の関係を示す加速度伝達関数行列Hを予め導出する加速度伝達関数行列H導出工程を有することを特徴とするタイヤユニフォミティデータの補正方法。
  8. 請求項7に記載のタイヤユニフォミティデータの補正方法において、
    前記補正伝達関数Z導出工程は、
    前記第1、第2、第3および第4の状態のうちの対応するいずれか一つの状態並びに前記実際のタイヤと前記実際のリムを考慮に入れ、質量行列Mを導出する質量行列M導出工程と、
    前記加振力を前記基準位置から前記実際のタイヤと前記回転ドラムが接触する任意の接触部における加振力に変換するための加振力ベクトル変換行列Tfeを導出する加振力ベクトル変換行列Tfe導出工程と、
    を有し、
    前記荷重伝達関数行列G、前記加速度伝達関数行列H、前記質量行列Mおよび前記加振力ベクトル変換行列Tfeを用いて下記式(1)に基づいて前記補正伝達関数Zを導出するものである、ことを特徴とするタイヤユニフォミティデータの補正方法。
    Figure 2020037299
  9. タイヤを保持するタイヤ軸と、
    このタイヤ軸を前記タイヤ軸の軸心回りに軸受部を介して回転自在に支持するハウジングと、
    前記タイヤ軸と平行な駆動軸の軸心回りに駆動回転自在に且つ前記タイヤに対して接離自在に配備された回転ドラムと、
    前記回転ドラムと接触して従動回転している前記タイヤを保持する前記タイヤ軸に発生するタイヤユニフォミティ波形を測定する前記タイヤ軸側の前記ハウジングに設置した力センサと、前記力センサで測定したタイヤユニフォミティ波形に所定の信号処理を施し、タイヤユニフォミティデータとして出力する信号処理演算部と、を有するタイヤユニフォミティ測定部と、
    前記タイヤ軸側の前記ハウジングを前記力センサを介して支持する支持部と、
    を備えたタイヤユニフォミティマシンであって、
    実際のタイヤと実際のリムを取り付けた状態で前記タイヤユニフォミティ波形を前記力センサで測定し、前記所定の信号処理を施し出力されるタイヤユニフォミティデータに、前記実際のタイヤと前記実際のリムが取り付けられた状態の前記タイヤユニフォミティマシンの荷重伝達特性を補正する補正伝達関数Zを乗ずる演算処理が前記信号処理演算部または別の信号処理演算部で行なわれるように構成されていることを特徴とするタイヤユニフォミティマシン。
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