JP2020034770A - 画像形成装置 - Google Patents

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Hiroki Yamamura
宏樹 山村
理 安田
Osamu Yasuda
理 安田
小林 一三
Kazumi Kobayashi
一三 小林
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Abstract

【課題】各領域間の検出精度にバラツキがある検出手段であっても、本来は存在しない画像濃度偏差が生じさせるような画像形成条件の補正がなされる事態を回避できる。【解決手段】画像形成部と、前記画像形成部によって形成した補正用画像における複数領域の画像濃度を検出する検出手段190と、前記検出手段によって検出された前記複数領域の検出画像濃度に基づいて、前記画像形成部の画像形成条件を補正する補正手段180とを備えた画像形成装置1であって、前記補正手段は、前記複数領域のうちの一部又は全部の領域の検出画像濃度を、少なくとも当該領域の検出画像濃度と当該領域に隣接する隣接領域の検出画像濃度とを用いて演算される演算画像濃度に置き換える濃度演算処理を実行し、前記一部又は全部の領域については、前記検出画像濃度として該演算画像濃度を用いて前記画像形成条件を補正する。【選択図】図7

Description

本発明は、画像形成装置に関するものである。
従来、画像形成部と、画像形成部によって形成した補正用画像における複数領域の画像濃度を検出する検出手段と、その検出画像濃度に基づいて画像形成部の画像形成条件を補正する補正手段とを備えた画像形成装置が知られている。
例えば、特許文献1には、主走査方向に沿って中転ベルト上に4つの基準トナー像からなる補正用画像を形成し、各基準トナー像が形成されている領域の画像濃度をそれぞれ対応する光学濃度センサ(検出手段)によって検出する画像形成装置が開示されている。この画像形成装置では、光学濃度センサで検出した各検出画像濃度(4つの基準トナー像がそれぞれ形成された各領域の検出画像濃度)に基づいて、光書込装置の光量補正テーブル(画像形成条件)を補正し、主走査方向の画像濃度偏差を補正する画像形成装置が開示されている。
補正用画像における複数領域の検出画像濃度に基づいて当該複数領域の画像濃度偏差を低減する従来の処理では、画像濃度を検出する検出手段において各領域間の検出精度にバラツキがあると、かえって本来は存在しない画像濃度偏差を生じさせるという課題があった。
上述した課題を解決するために、本発明は、画像形成部と、前記画像形成部によって形成した補正用画像における複数領域の画像濃度を検出する検出手段と、前記検出手段によって検出された前記複数領域の検出画像濃度に基づいて、前記画像形成部の画像形成条件を補正する補正手段とを備えた画像形成装置であって、前記補正手段は、前記複数領域のうちの一部又は全部の領域について、少なくとも当該領域の検出画像濃度と当該領域に隣接する隣接領域の検出画像濃度とを用いて演算画像濃度を演算する濃度演算処理を実行し、前記一部又は全部の領域については、前記検出画像濃度として該演算画像濃度を用いて前記画像形成条件を補正することを特徴とする。
本発明によれば、各領域間の検出精度にバラツキがある検出手段であっても、本来は存在しない画像濃度偏差が生じさせるような画像形成条件の補正がなされる事態を回避できる。
実施形態1における画像形成装置のハードウェア構成図。 同画像形成装置のプリンタエンジンのハードウェア構成図。 同画像形成装置の露光部の光源ユニットの概略構成図。 同画像形成装置の画像濃度センサの斜視図。 同画像濃度センサが有する画像素子の概略構成図。 同画像濃度センサの内部構造を主走査方向から見たときの模式図。 同画像形成装置の機能ブロック図。 同画像形成装置で実行される画像濃度偏差補正処理の流れを示すフローチャート。 同画像形成装置で用いられる画像濃度偏差補正用パターンの一例を示す説明図。 同画像濃度偏差補正用パターンの本来の画像濃度と画像濃度センサで検出した検出画像濃度とを比較したグラフ。 図10中実線で示した画像濃度センサの検出画像濃度の画像濃度プロファイルを、濃度演算処理例1の濃度演算処理によって置換した画像濃度プロファイルを示すグラフ。 図10中実線で示した画像濃度センサの検出画像濃度の画像濃度プロファイルを、濃度演算処理例2の濃度演算処理によって置換した画像濃度プロファイルを示すグラフ。 図10中実線で示した画像濃度センサの検出画像濃度の画像濃度プロファイルを、濃度演算処理例3の濃度演算処理によって置換した画像濃度プロファイルを示すグラフ。 図10中実線で示した画像濃度センサの検出画像濃度の画像濃度プロファイルを、濃度演算処理例4の濃度演算処理によって置換した画像濃度プロファイルを示すグラフ。 実施形態2の画像形成装置で実行される画像濃度偏差補正処理の流れを示すフローチャート。 画像濃度偏差補正用パターンの本来の画像濃度から算出される作像条件補正量と画像濃度センサで検出した検出画像濃度から算出される作像条件補正量とを比較したグラフ。 図16中実線で示した画像濃度センサの検出画像濃度から算出される作像条件補正量プロファイルを、補正量演算処理例1の補正量演算処理によって置換した作像条件補正量プロファイルを示すグラフ。 図16中実線で示した画像濃度センサの検出画像濃度から算出される作像条件補正量プロファイルを、補正量演算処理例2の補正量演算処理によって置換した作像条件補正量プロファイルを示すグラフ。 図16中実線で示した画像濃度センサの検出画像濃度から算出される作像条件補正量プロファイルを、補正量演算処理例3の補正量演算処理によって置換した作像条件補正量プロファイルを示すグラフ。 図16中実線で示した画像濃度センサの検出画像濃度から算出される作像条件補正量プロファイルを、補正量演算処理例4の補正量演算処理によって置換した作像条件補正量プロファイルを示すグラフ。
〔実施形態1〕
以下、本発明に係る画像形成装置の一実施形態(以下、本実施形態を「実施形態1」という。)について説明する。
図1は、本実施形態1における画像形成装置のハードウェア構成図である。
本実施形態1の画像形成装置1は、図1に示すように、補正手段として機能するCPU(Central Processing Unit)10と、ROM(Read Only Memory)20と、RAM(Random Access Memory)30と、HDD(Hard Disc Drive)40と、外部通信I/F50と、操作パネル60と、検出手段としての画像濃度センサ70と、画像形成部としてのプリンタエンジン100とを有する。また、これらを相互接続するシステムバス80を有している。
CPU10は、画像形成装置1の動作を制御する。詳しくは、CPU10は、RAM30をワークエリア(作業領域)とし、ROM20又はHDD40に記憶されたプログラムを実行することで、画像形成装置1全体の動作を制御し、コピー機能、スキャナ機能、ファクス機能、プリンタ機能などの各種機能を実現する。
ROM20は、電源を切ってもデータを保持することができる不揮発性の半導体メモリである。RAM30は、プログラムやデータを一時記憶する揮発性の半導体メモリである。HDD40は、プログラムやデータを記憶している不揮発性のメモリである。HDD40に記憶されるプログラムやデータには、画像形成装置1の全体を制御する基本ソフトウェアであるOS(Operating System)やOS上で動作する各種アプリケーションプログラム、上述したコピー機能、スキャナ機能、ファクス機能、プリンタ機能などの各種機能の動作条件等を設定する設定データなどがある。
外部通信I/F50は、画像形成装置1をインターネットやLAN(Local Area Network)などのネットワークに接続するためのインターフェースである。画像形成装置1は、外部通信I/F50を介して、外部装置からの印刷指示や画像データ等を受信することができる。
操作パネル60は、利用者の操作に応じた各種の入力を受け付けるとともに、各種の情報(例えば、受け付けた操作を示す情報、画像形成装置1の動作状況を示す情報、画像形成装置1の設定状態を示す情報など)を表示する。操作パネル60は、一例として、タッチパネル機能を搭載した液晶表示装置(LCD:Liquid Cristal Display)で構成されるが、これに限られるものではない。例えばタッチパネル機能が搭載された有機EL(Electro−Luminescence)表示装置で構成されてもよい。さらに、これに加えて又はこれに代えて、ハードウェアキー等の操作部やランプ等の表示部を設けることもできる。操作パネル60は、CPU10により制御される。
プリンタエンジン100は、画像形成動作を実現させるためのハードウェアである。画像形成方式は、電子写真方式、インクジェット方式など、あらゆる方式が適用可能である。プリンタエンジン100は、CPU10により制御される。
画像形成装置1は、その他、印刷済みの用紙(記録材)を仕分けるフィニッシャーや、原稿を自動給送するADF(Auto Document Feeder)のような特定のオプションを備えることもできる。
画像形成装置1は、更に外部インターフェースを有し、その外部インターフェースを介して、CD(Compact Disc)やDVD、SD(Secure Degital)メモリカード、USB(Universal Serial Bus)メモリ等の外部記憶媒体の読み取りや書き込みを行うようにしてもよい。
なお、ROM20又はHDD40に記憶されたプログラムは、コンピュータで処理可能なプログラムである。画像形成装置1の製造時や出荷時にROM20又はHDD40にインストールしてもよいし、販売後にインストールすることもできる。販売後にインストールする方法としては、プログラムが記憶された外部記憶媒体を用い外部記憶媒体ドライブを介してインストールする方法や、外部通信I/F50を用いてネットワークを介してインストールする方法が可能である。
図2は、プリンタエンジン100のハードウェア構成図である。なお、説明のため、操作パネル60や画像濃度センサ70も図示してある。
プリンタエンジン100は、画像形成装置1の筐体90の内部に設けられ、露光部101と、作像部102と、転写部103と、定着装置104とを有する。筐体90の上部には、操作パネル60が設けられている。
作像部102は、それぞれが潜像担持体であるイエロー(Y)用感光体120y、ブラック(K)用感光体120k、マゼンタ(M)用感光体120m、シアン(C)用感光体120cを有する。作像部102はまた、それぞれが現像部であるイエロー(Y)用現像器121y、ブラック(K)用現像器121k、マゼンタ(M)用現像器121m、シアン(C)用現像器121cを有する。作像部102はさらに、それぞれが帯電部であるイエロー(Y)用帯電器122y、ブラック(K)用帯電器122k、マゼンタ(M)用帯電器122m、シアン(C)用帯電器122cを有する。
転写部103は、中間転写体としての中間転写ベルト130、二次転写ベルト133などを有する。また、定着装置104は、定着部材141、排出ローラ142などを有する。
次に、図2を用いて、プリンタエンジン100の動作を説明する。
露光部101は、作像部102の感光体120y〜120cを露光し、各感光体上に画像データに応じた潜像を書き込むための書き込み光を出射する。つまり、画像データの画像パターンに応じた書き込み位置と、画像濃度に応じた書き込み光量で、選択的に光ビームを出射する。書き込み光は、レーザー光源やLED(Light Emittig Diode)光源からの光などを用いればよいが、以下は一例として、LD(Laser Diode)を有するレーザー光源を用いた場合を説明する。
まず、レーザー光源から出射された光ビームBMは、ポリゴンミラー110により偏向され、それぞれがfθレンズを含む走査レンズ111a,111bに入射する。なお、レーザー光源から光ビームBMが出射される構成および動作については後述する。
前記光ビームは、イエロー(Y)、ブラック(K)、マゼンタ(M)、シアン(C)の各色の画像に対応した数が発生されていて、それぞれ走査レンズ111a,111bを通過した後、反射ミラー112y〜112cで反射される。例えば、イエローの光ビームYは、走査レンズ111aを透過して反射ミラー112yで反射されて、WTLレンズ113yへ入射される。ブラック、マゼンタ、シアンの各色の光ビームK,M,Cについても同じなのでそれらの説明は省略する。
WTLレンズ113y〜113cは、それぞれ入射された各光ビームY〜Cを整形した後、反射ミラー114y〜114cへと各光ビームY〜Cを偏向させる。そして、各光ビームY〜Cは、さらに反射ミラー115y〜115cで反射され、それぞれ露光のために使用される光ビームY〜Cとして感光体120y〜120cへと照射される。感光体120y〜120cへの光ビームY〜Cの照射は、感光体120y〜120cに対する主走査方向および副走査方向に関して、タイミング同期が行われている。以下、感光体120y〜120cに対する主走査方向を、光ビームの走査方向として定義し、副走査方向を、主走査方向に対して直交する方向、すなわち、感光体120y〜120cの回転する方向として定義する。
感光体は一例として主走査方向に長いドラム状であり、感光体ドラムということもある。本実施形態1の感光体120y〜120cは、アルミニウムなどの導電性ドラム上に、少なくとも電荷発生層と電荷輸送層とを含む光導電層を備えている。光導電層は、それぞれ感光体120y〜120cに対応して設けられ、コロトロン帯電器若しくはスコロトロン帯電器又は帯電ローラなどを含んで構成される帯電器122y〜122cによって、帯電バイアスに応じて表面電荷が付与される。
各帯電器122y〜122cによって電荷が付与されて所定の電位に帯電された感光体120y〜120cの表面は、書き込み光としての光ビームY〜Cによりそれぞれ画像パターンに応じて露光されると、その露光部分で電位が変化し、これにより静電潜像が形成される。このようにして形成される感光体120y〜120c上の静電潜像は、現像バイアスが印加された現像スリーブ,トナー供給ローラ,規制ブレードなどを含む現像器121y〜121cによりそれぞれ現像され、感光体120y〜120cの表面上にトナー像が形成される。
感光体120y〜120cの表面上に担持された各トナー像は、搬送ローラ131a〜131cにより矢示Dの方向に表面移動する像担持体としての中間転写ベルト130上に、互いに重なり合うように転写される。中間転写ベルト130を張架するローラ132y〜132cは、それぞれ感光体120y〜120cに対する一次転写ローラである。中間転写ベルト130は、感光体120y〜120cの表面上からそれぞれ転写されたY、K、M、Cのトナー像を担持した状態で、二次転写位置Fへと搬送される。
二次転写ベルト133は、搬送ローラ134a,134bに架け渡され、さらに搬送ローラ134a,134bの回転により図中矢示Eの方向に表面移動する。二次転写位置Fには、給紙カセットなどの用紙収容部Tから給紙される上質紙、プラスチックシートなどの記録材である用紙Pが、レジストローラ対135により供給される。二次転写位置Fでは、二次転写バイアスを印加して、中間転写ベルト130上に担持されたトナー像(重ね合わせトナー像)を、二次転写ベルト133上に吸着保持された用紙Pに転写する。用紙Pは主走査方向と直交する方向(搬送方向、副走査方向)に搬送される。
前記用紙Pは、二次転写ベルト133の搬送に伴い、定着装置104へと供給される。定着装置104は、シリコーンゴム、フッ素ゴムなどを含む定着ローラなどの定着部材141を含んで構成されていて、用紙Pと重ね合わせトナー像とを加圧、加熱し、排出ローラ142によって画像形成後の用紙P’として、定着装置104の外部へと排出される。
定着装置104から排出された用紙P’上の画像は、画像濃度センサ70によって画像濃度が検知される。画像濃度センサ70の詳細は後述するが、画像濃度センサ70によって検知された画像濃度に基づき、主走査方向の画像濃度偏差の補正が行われる。
重ね合わせトナー像を転写した後の中間転写ベルト130は、クリーニングブレードを含むクリーニング部139によって転写残トナーが除去された後、次の画像形成プロセスへと供給される。
以上のプリンタエンジン100の動作において、感光体120y〜120cの回転方向、中間転写ベルト130の表面移動方向、用紙Pおよび用紙P’の搬送方向は、主走査方向に対してはいずれも直交する方向であり、副走査方向と同じ方向になる。
なお、図2において、画像濃度センサ70は、定着装置104の用紙搬送方向下流側に配置されているが、例えば搬送ローラ131aの近傍に設置すれば、中間転写ベルト130上に形成された画像の画像濃度を検出することもできる。
図3は、露光部101の光源ユニットの概略構成図である。
露光部101は、光源ユニットであるLDユニット116−1,116−2を有している。LDユニット116−1,116−2は、それぞれレーザー素子を有しており、各レーザー素子は、画像データに応じた書き込み位置に、画像データに応じた書き込み光量で選択的に光ビームを出射するように駆動される。
LDユニット116−1から出射された光ビームは、シリンダレンズ117−1を通り、ポリゴンモータによって回転するポリゴンミラー110に入射する。なお、LDユニット116−1は、上部と下部とにLDを有しており、上部のLDから出射されたM色の光ビームは、ポリゴンミラー110の上方面に入射し、下部のLDから出射されたC色の光ビームは、ポリゴンミラー110の下方面に入射するようになっている。
ポリゴンミラー110の上方面に入射したM色の光ビームは、ポリゴンミラー110が回転することにより偏向され、偏向されたM色の光ビームは、走査レンズ111bを通り、反射ミラー112mに入射する。その後、図2で説明したように、感光体120M上を走査する。一方、ポリゴンミラー110の下方面に入射したC色の光ビームは、ポリゴンミラー110が回転することにより偏向され、偏向されたC色の光ビームは、走査レンズ111bを通り、反射ミラー112cに入射する。その後、図2で説明したように、感光体120C上を走査する。
また、主走査方向の非画像書き込み領域の画像書き出し位置より前方である主走査方向書出し側端部には、同期ミラー118−1及び同期センサ119−1が備わっている。走査レンズ111bを透過したM、C各色の光ビームは、同期ミラー118−1によって反射され、同期センサ119−1に入射する。同期センサ119−1は、M、C各色の光ビームが入射されることで、当該色の主走査の書き出しタイミングを決定するための同期検知信号を出力する。
LDユニット116−2から出射された光ビームは、シリンダレンズ117−2を通り、ポリゴンモータによって回転するポリゴンミラー110に入射する。なお、LDユニット116−2は、上部と下部とにLDを有しており、上部のLDから出射されたK色の光ビームは、ポリゴンミラー110の上方面に入射し、下部のLDから出射されたY色の光ビームは、ポリゴンミラー110の下方面に入射するようになっている。
ポリゴンミラー110の上方面に入射したK色の光ビームは、ポリゴンミラー110が回転することにより偏向され、偏向されたK色の光ビームは、走査レンズ111aを通り、反射ミラー112kに入射する。その後、図2で説明したように、感光体120K上を走査する。一方、ポリゴンミラー110の下方面に入射したY色の光ビームは、ポリゴンミラー110が回転することにより偏向され、偏向されたY色の光ビームは、走査レンズ111aを通り、反射ミラー112yに入射する。その後、図2で説明したように、感光体120Y上を走査する。
また、主走査方向の非画像書き込み領域の画像書き出し位置より前方である主走査方向書出し側端部には、同期ミラー118−2及び同期センサ119−2が備わっている。走査レンズ111aを透過したK、Y各色の光ビームは、同期ミラー118−2によって反射され、同期センサ119−2に入射する。同期センサ119−2は、K、Y各色の光ビームが入射されることで、当該色の主走査の書き出しタイミングを決定するための同期検知信号を出力する。
次に、図4を用いて画像濃度センサ70の構成について述べる。
図4は、画像濃度センサ70の斜視図である。
画像濃度センサ70は、主走査方向に長い形状をしている。内部に主走査方向に長い形状をした画像素子を有し、ラインセンサと呼ばれることもある。画像濃度センサ70の主走査方向の検知幅は、図4中、主走査方向に点線で示される幅である。この検知幅は、用紙P’の主走査方向の幅よりも広いため、主走査方向に点線で示される幅を通過するように用紙P’を搬送させると、用紙P’上の主走査方向全域にわたり、画像濃度を検出することが可能である。
図4には、用紙の主走査方向全域にわたって画像濃度を検出可能な画像濃度センサを示したが、主走査方向に分割される複数領域についての画像濃度を領域ごとに検出した結果に基づいて、主走査方向の画像濃度偏差を減縮するように画像形成条件を補正するものであれば、画像濃度センサは用紙の主走査方向一部分を検出するものであってもよい。例えば、用紙の主走査方向に複数のセンサを間欠的に配置するといった構成でもよい。
なお、本実施形態1では、主走査方向の画像濃度偏差を減縮するように画像形成条件を補正する例であったが、副走査方向の画像濃度偏差を減縮するように画像形成条件を補正する場合でも、同様である。ただし、この場合、用紙の副走査方向(用紙搬送方向)に分割される複数領域についての画像濃度を領域ごとに検出した結果に基づいて、副走査方向の画像濃度偏差を減縮するように画像形成条件を補正する。このとき、画像濃度センサは、用紙の副走査方向(用紙搬送方向)における複数地点の画像濃度を検出可能な画像濃度センサを用いる。
また、本実施形態1においては、用紙P’上に定着された定着後画像の画像濃度を画像濃度センサ70で検出する構成であるが、画像濃度センサ70は、このような定着後画像の画像濃度を検出するものには限られない。例えば、用紙上に形成された定着前の画像(未定着画像)の画像濃度を検出するものであってもよいし、中間転写ベルト130上に形成された画像(一次転写画像)の画像濃度(トナー付着量)を検出するものであってもよい。
図5は、画像濃度センサ70が有する画像素子の概略構成図である。
図5に示すように、画像素子71は、主走査方向に延びた形状をしており、受光素子72−0〜72−n(以降、互いに区別しなくてよい場合は受光素子72と記載する。)が主走査方向に並べて配置されている。受光素子72の並んだ範囲が、上述の画像濃度センサ70の主走査方向の検知幅となる。
図6は、画像濃度センサ70の内部構造を主走査方向から見たときの模式図である。
図6に示すように、画像濃度センサ70の内部には、上述の画像素子71のほか、光源73と、レンズアレイ74と、出力回路75とが設けられている。図中点線は、光源73から出射された光を表している。
光源73としては、発光素子が導光体の端部に設けられたものやLEDアレイなどが使用可能である。光源73から出射された光は、用紙P’上で反射され、レンズアレイ74により画像素子71上に結像される。画像素子71は、レンズアレイ74により結像された光を、図5で示した各受光素子72で受光し、受光した光量に応じた信号を出力する。画像素子71としては、CMOSセンサやCCDセンサなどが用いられる。
出力回路75は、画像素子71上の各受光素子72からの信号に基づき、用紙P’上に形成されている画像の主走査方向位置ごとの画像濃度を示すデータに変換して出力する。出力信号は、例えば、8bitで表される0〜255階調の画像濃度データである。出力回路75は、例えば、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)などで構成することができる。
図7は、画像形成装置1の機能ブロック図である。
入力受付部150は、操作パネル60によって実現され、ユーザに対して操作に必要な情報を表示し、ユーザによる各種入力を受け付ける機能を実現する。また、入力受付部150は、外部通信I/F50の処理によっても実現され、外部機器からLANやインターネット経由で入力されるユーザによる印刷指示や設定変更を受け付ける機能を実現する。
表示制御部160は、CPU10がRAM30を作業領域としてROM20またはHDD40に記憶されたプログラムを実行することで実現され、入力受付部150に表示する表示画面を制御する機能を実現する。
通信制御部170は、外部通信I/F50の処理によって実現され、画像情報を外部へメール送信したり、各種設定情報を外部機器から設定可能な場合には、外部装置とネットワーク経由で通信したりする機能を実現する。
制御部180は、CPU10がRAM30を作業領域としてROM20またはHDD40を実行することによって実現され、画像形成装置1全体の機能、例えば、コピー機能、スキャナ機能、プリンタ機能、ファクシミリ機能などを実行する。制御部180は、補正制御部181と、補正量算出部と、プリンタ制御部183とを有する。補正制御部181は、プリンタ機能における画像濃度偏差補正を制御する機能を実現する。補正量算出部182は、画像濃度偏差(あるいは画像濃度ムラ)を補正するための作像条件(画像形成条件)の補正量を算出する機能を実現する。プリンタ制御部は、特にプリンタエンジン100を制御する機能を実現する。補正制御部181と、補正量算出部182と、プリンタ制御部183の詳細については、後述する。
濃度検知部190は、画像濃度センサ70によって構成され、プリンタエンジン100によって形成された画像濃度偏差補正用パターン(補正用画像)の画像濃度を検知し、検知した結果を出力する機能を実現する。
読出・書込処理部200は、CPU10がRAM30を作業領域としてROM20またはHDD40を実行することによって実現され、記憶部210に各種データを記憶したり、記憶された各種データを読み出したりする機能を実行する。
記憶部210は、ROM20やHDD40によって構成され、プログラムやデータ、画像形成装置1の動作に必要な作像条件(画像形成条件)に関わる各種設定情報、画像形成装置1の動作ログ等を記憶する機能を実現する。作像条件の例としては、帯電バイアス、現像バイアス、光書き込み光量、転写バイアスなどが挙げられる。記憶部210は、補正内容記憶部211と、パターン記憶部212とを有する。補正内容記憶部211は、各種作像条件の補正内容を記憶する機能を実現する。
記憶部210に記憶される各種情報は、画像形成装置1の出荷前に設定してもよいし、出荷後に更新されてもよい。記憶される情報によっては、記憶部210はRAM30の一時的な記憶機能により実現してもよい。
図8は、本実施形態1の画像形成装置1で実行される画像濃度偏差補正処理の流れを示すフローチャートである。
画像形成装置1の制御部180は、画像濃度偏差補正命令を受けると、まず画像濃度偏差補正用パターン(補正用画像)を出力(画像形成)する(S1)。この画像濃度偏差補正用パターンは、画像濃度センサ70によって検出され(S2)、当該画像濃度偏差補正用パターンの主走査方向各領域における検出画像濃度のデータが、制御部180に取得される。そして、制御部180は、取得された主走査方向各領域について、所定の置換実行条件を満たすか否かを判断する(S3)。
一般に、画像濃度センサ70のように複数領域の画像濃度を検出するセンサにおいては、受光素子72−0〜72−nの個体差などによって、各領域間における検出精度にバラツキがあり、各領域の画像濃度が全く同じであっても、各領域で検出される検出画像濃度に違いが出る。そのため、このような検出精度のバラツキをもつ画像濃度センサ70では、本来は生じていない領域に急峻な画像濃度偏差が生じていると誤検出してしまう。その結果、画像濃度センサ70の検出画像濃度をそのまま用いて作像条件補正量を算出すると、本来は存在しないスジ状の異常画像(本来よりも画像濃度が濃い黒スジや、本来よりも画像濃度が薄い白スジが生じた異常画像)が発生してしまう。
そこで、本実施形態1では、制御部180は、主走査方向各領域について、少なくとも当該領域の検出画像濃度と当該領域に隣接する隣接領域の検出画像濃度とを含む所定の計算式から演算画像濃度を演算する濃度演算処理を実行する(S3)。その後、制御部180は、ステップS3で濃度演算処理がなされた後の主走査方向各領域の画像濃度を用いて、作像条件(画像形成条件)の補正量を算出する(S4)。
画像形成装置1を構成する各部材の形状や性質のばらつきや、経時変化、画像形成装置1が設置された環境の環境変化などにより、画像データに従った画像濃度が得られず、画像中にユーザが望まない主走査方向の画像濃度偏差が生じることがある。本実施形態1の画像濃度偏差補正処理では、このような画像濃度偏差を補正するため、主走査方向に一定の画像濃度をもつ画像データを用いて画像濃度偏差補正用パターンを形成し、当該パターンにおける主走査方向各領域の画像濃度を画像濃度センサ70で読み取り、各領域間で画像濃度に偏差が生じていれば、その偏差が無くなるように各種作像条件を補正する。
本実施形態1では、一例として、補正する作像条件が、露光部101のLDパワー(書き込み光の露光パワー)である場合を説明する。この場合、主走査方向の画像濃度偏差が検出された場合、主走査方向各領域に対応する書き込み位置のLDパワーを当該偏差が無くなるように、各書き込み位置のLDパワーの設定値を補正するLDパワー補正量を算出する。
図9は、画像濃度偏差補正用パターンの一例を示す説明図である。
なお、図9中のR、C、Fは、画像形成装置1の主走査方向の奥行き方向の位置を示している。つまり、Rは主走査方向に装置の奥側、Cが中央部を示し、Fは前面側を示している。装置の前面側は、例えばユーザが操作パネル60などを操作する側である。
図9では、用紙P’上に単一色単一濃度の画像データに従って形成された画像濃度偏差補正用パターンが1つ形成されているものを例示したが、画像濃度偏差補正用パターンとして用いられる画像はこれに限るものではない。例えば、一枚の用紙に、色の異なる複数の画像濃度偏差補正用パターンを形成してもよいし、単一色で濃度の異なる複数の画像濃度偏差補正用パターンを形成してもよい。
図10は、画像濃度偏差補正用パターンの本来の画像濃度と画像濃度センサ70で検出した検出画像濃度とを比較したグラフである。
図10は、画像濃度偏差補正用パターンを主走査方向に沿って32個の領域に分割したときの各領域の位置を示す番号を横軸にとり、各領域の画像濃度を縦軸にとったものである。本実施形態1において、領域番号1は装置最前部に位置する領域であり、領域番号32は装置最後部に位置する領域である。以下、このグラフに示されるような画像濃度のデータを画像濃度プロファイルと呼ぶ。
図10中点線で示す画像濃度プロファイル(白丸でプロットしたグラフ)は、画像濃度偏差補正用パターンを、検出精度誤差の少ない外部測定器(測色器)によって画像濃度を検出したものである。この画像濃度プロファイルは、画像濃度センサ70に検出精度誤差がないと仮定した場合の画像濃度プロファイルと考えることができる。この画像濃度プロファイルからわかるように、画像濃度偏差補正用パターンには、多少の画像濃度偏差が生じているが、その偏差はごく僅かであり、画像濃度プロファイルは比較的滑らかな外形をとっている。
一方、図10中実線で示す画像濃度プロファイル(黒丸でプロットしたグラフ)は、画像濃度センサ70によって検出したものである。画像濃度センサ70は、上述したように、受光素子72−0〜72−nの個体差などによって、各領域間における検出精度にバラツキがある。そのため、図10中実線で示すこの画像濃度プロファイルは、図10中点線で示す画像濃度プロファイルと比較して、大きな凹凸が存在しており、図10中点線で示す画像濃度プロファイルには存在していない画像濃度偏差が生じていると誤検出している。
この画像濃度センサ70の画像濃度プロファイルをそのまま用いて作像条件補正量を算出すると、本来は画像濃度偏差が存在していない領域に画像濃度偏差を生じさせるような作像条件補正量が算出されてしまう。その結果、例えば、当該領域の主走査方向位置の画像濃度が本来の画像濃度よりも濃くなるように補正がなされ、当該主走査方向位置に黒スジが生じる異常画像が発生してしまう。同様に、当該領域の主走査方向位置の画像濃度が本来の画像濃度よりも薄くなるように補正がなされ、当該主走査方向位置に白スジが生じる異常画像が発生してしまう。
〔濃度演算処理例1〕
次に、本実施形態における濃度演算処理の一例(以下「濃度演算処理例1」という。)について説明する。
図11は、図10中実線で示した画像濃度センサ70の検出画像濃度の画像濃度プロファイルを、本濃度演算処理例1の濃度演算処理によって置換した画像濃度プロファイルを示すグラフである。
本濃度演算処理例1では、主走査方向各領域について、少なくとも当該領域の検出画像濃度と当該領域に隣接する隣接領域の検出画像濃度とを含む2以上の検出画像濃度の移動平均値を演算する。ここでは、各領域の検出画像濃度を、注目領域とその前後2領域を含む全5領域分の画像濃度の(算術)平均値で置換する5点移動平均を採用した。ただし、効果が得られるものであれば、移動平均の点数(平均化する領域数)はこれより多いものを採用してもよいし、少ないものを採用してもよい。
図11中実線で示すように、本濃度演算処理例1に係る移動平均処理による置換後の画像濃度プロファイルによれば、画像濃度センサ70の主走査方向各領域間の検出精度バラツキによって発生していた比較的大きな凹凸が解消され、平滑化されている。その結果、図11中点線で示す本来の画像濃度プロファイルに近い画像濃度プロファイルが得られている。したがって、この置換後の画像濃度プロファイルを用いて作像条件補正量を算出することにより、本来は画像濃度偏差が存在していない領域に急峻な画像濃度偏差を生じさせるような作像条件補正量が算出されるという事態を回避でき、黒スジや白スジの異常画像を抑制することができる。
〔濃度演算処理例2〕
次に、本実施形態における濃度演算処理の他の例(以下「濃度演算処理例2」という。)について説明する。
図12は、図10中実線で示した画像濃度センサ70の検出画像濃度の画像濃度プロファイルを、本濃度演算処理例2の濃度演算処理によって置換した画像濃度プロファイルを示すグラフである。
本濃度演算処理例2では、主走査方向各領域について、少なくとも当該領域の検出画像濃度と当該領域に隣接する隣接領域の検出画像濃度とを含む2以上の検出画像濃度の中央値を演算する。ここでは、各領域の検出画像濃度を、注目領域とその前後2領域を含む全5領域分の画像濃度の中央値で置換する5点中央値を採用した。ただし、効果が得られるものであれば、中央値を求める際の点数(領域数)はこれより多いものを採用してもよいし、少ないものを採用してもよい。
図12中実線で示すように、本濃度演算処理例2に係る中央値抽出処理による置換後の画像濃度プロファイルによれば、画像濃度センサ70の主走査方向各領域間の検出精度バラツキによって発生していた比較的大きな凹凸が解消され、平滑化されている。その結果、図12中点線で示す本来の画像濃度プロファイルに近い画像濃度プロファイルが得られている。したがって、この置換後の画像濃度プロファイルを用いて作像条件補正量を算出することにより、本来は画像濃度偏差が存在していない領域に急峻な画像濃度偏差を生じさせるような作像条件補正量が算出されるという事態を回避でき、黒スジや白スジの異常画像を抑制することができる。
〔濃度演算処理例3〕
次に、本実施形態における濃度演算処理の更に他の例(以下「濃度演算処理例3」という。)について説明する。
図13は、図10中実線で示した画像濃度センサ70の検出画像濃度の画像濃度プロファイルを、本濃度演算処理例3の濃度演算処理によって置換した画像濃度プロファイルを示すグラフである。
本濃度演算処理例3では、主走査方向各領域の検出画像濃度を所定次数の多項式近似式によって近似する。ここでは、各領域の検出画像濃度を、5次多項式によって近似した近似値(演算画像濃度)に置き換える処理を行った。ただし、効果が得られるものであれば、近似多項式の次数はこれより高いものを採用してもよいし、低いものを採用してもよい。
図13中実線で示すように、本濃度演算処理例3に係る多項式近似処理による置換後の画像濃度プロファイルによれば、画像濃度センサ70の主走査方向各領域間の検出精度バラツキによって発生していた比較的大きな凹凸が解消され、平滑化されている。その結果、図13中点線で示す本来の画像濃度プロファイルに近い画像濃度プロファイルが得られている。したがって、この置換後の画像濃度プロファイルを用いて作像条件補正量を算出することにより、本来は画像濃度偏差が存在していない領域に急峻な画像濃度偏差を生じさせるような作像条件補正量が算出されるという事態を回避でき、黒スジや白スジの異常画像を抑制することができる。
〔濃度演算処理例4〕
次に、本実施形態における濃度演算処理の更に他の例(以下「濃度演算処理例4」という。)について説明する。
図14は、図10中実線で示した画像濃度センサ70の検出画像濃度の画像濃度プロファイルを、本濃度演算処理例4の濃度演算処理によって置換した画像濃度プロファイルを示すグラフである。
本濃度演算処理例4では、主走査方向各領域の検出画像濃度の中の高周波成分を除去する。具体的には、全領域の検出画像濃度をフーリエ変換した後、所定周波数(例えば5[Hz])以上の高周波成分を除去し、その後、逆フーリエ変換を施すことにより、図14中実線で示す置換後の画像濃度プロファイルを得る。なお、除去する高周波成分の周波数が適宜設定することができる。
図14中実線で示すように、本濃度演算処理例4に係る高周波成分除去処理による置換後の画像濃度プロファイルによれば、画像濃度センサ70の主走査方向各領域間の検出精度バラツキによって発生していた比較的大きな凹凸が解消され、平滑化されている。その結果、図14中点線で示す本来の画像濃度プロファイルに近い画像濃度プロファイルが得られている。したがって、この置換後の画像濃度プロファイルを用いて作像条件補正量を算出することにより、本来は画像濃度偏差が存在していない領域に急峻な画像濃度偏差を生じさせるような作像条件補正量が算出されるという事態を回避でき、黒スジや白スジの異常画像を抑制することができる。
〔実施形態2〕
次に、本発明に係る画像形成装置の他の実施形態(以下、本実施形態を「実施形態2」という。)について説明する。
上述した実施形態1の演算処理は、作像条件補正量を算出する前の画像濃度を所定の演算結果で置き換える濃度演算処理であったが、本実施形態2の演算処理は、検出画像濃度から算出される作像条件補正量を所定の演算結果に置き換える補正量演算処理である。以下の説明では、上述した実施形態1と同様の点については省略し、異なる点を中心に説明する。
図15は、本実施形態2の画像形成装置1で実行される画像濃度偏差補正処理の流れを示すフローチャートである。
画像形成装置1の制御部180は、画像濃度偏差補正命令を受けると、まず画像濃度偏差補正用パターン(補正用画像)を出力(画像形成)する(S11)。この画像濃度偏差補正用パターンは、画像濃度センサ70によって検出され(S12)、当該画像濃度偏差補正用パターンの主走査方向各領域における検出画像濃度のデータが、制御部180に取得される。そして、本実施形態2においては、制御部180は、ステップS12で検出された各領域の検出画像濃度をそのまま用いて、作像条件(画像形成条件)の補正量を算出する(S13)。
その後、本実施形態2の制御部180は、主走査方向各領域について、少なくとも当該領域の算出補正量と当該領域に隣接する隣接領域の算出補正量とを含む所定の計算式から演算補正量を演算する補正量演算処理を実行する(S14)。
図16は、画像濃度偏差補正用パターンの本来の画像濃度から算出される作像条件補正量と画像濃度センサ70で検出した検出画像濃度から算出される作像条件補正量とを比較したグラフである。
図16は、画像濃度偏差補正用パターンを主走査方向に沿って32個の領域に分割したときの各領域の位置を示す番号を横軸にとり、各領域の作像条件補正量を縦軸にとったものである。以下、このグラフに示されるような作像条件補正量のデータを作像条件補正量プロファイルと呼ぶ。
図10に示した実施形態1の領域分割方法と、図16に示した実施形態2の領域分割方法は同じであり、図10に示すグラフと図16に示すグラフの横軸は完全に一致している。ただし、画像濃度を検出する領域の分割方法と、作像条件補正量を算出する領域の分割方法とは、必ずしも一致させる必要はない。例えば、画像濃度を検出する領域の分割数に対して、作像条件補正量を算出する領域の分割数を2倍にするなど、適宜設定可能である。
図16中点線で示す作像条件補正量プロファイル(白丸でプロットしたグラフ)は、画像濃度偏差補正用パターンを、検出精度誤差の少ない外部測定器(測色器)によって検出した画像濃度から算出したものである。この作像条件補正量プロファイルは、画像濃度センサ70に検出精度誤差がないと仮定した場合の作像条件補正量プロファイルと考えることができる。画像濃度偏差補正用パターンには、多少の画像濃度偏差が生じているが、その偏差はごく僅かであるため、その画像濃度偏差を補正するための作像条件補正量プロファイルは比較的滑らかな外形をとっている。
一方、図16中実線で示す作像条件補正量プロファイル(黒丸でプロットしたグラフ)は、画像濃度センサ70によって検出した検出画像濃度から算出したものである。画像濃度センサ70は、上述したように、受光素子72−0〜72−nの個体差などによって、各領域間における検出精度にバラツキがある。そのため、図16中実線で示すこの作像条件補正量プロファイルは、図16中点線で示す作像条件補正量プロファイルと比較して、大きな凹凸が存在しており、図16中点線で示す作像条件補正量プロファイルには存在していない画像濃度偏差を誤って補正してしまう補正量が含まれている。
この作像条件補正量プロファイルをそのまま用いて作像条件補正量を算出すると、本来は画像濃度偏差が存在していない領域に画像濃度偏差を生じさせるように、作像条件が補正されてしまう。その結果、例えば、当該領域の主走査方向位置の画像濃度が本来の画像濃度よりも濃くなるように補正がなされ、当該主走査方向位置に黒スジが生じる異常画像が発生してしまう。同様に、当該領域の主走査方向位置の画像濃度が本来の画像濃度よりも薄くなるように補正がなされ、当該主走査方向位置に白スジが生じる異常画像が発生してしまう。
〔補正量演算処理例1〕
次に、本実施形態における補正量演算処理の一例(以下「補正量演算処理例1」という。)について説明する。
図17は、図16中実線で示した画像濃度センサ70の検出画像濃度から算出される作像条件補正量プロファイルを、本補正量演算処理例1の補正量演算処理によって置換した作像条件補正量プロファイルを示すグラフである。
本補正量演算処理例1では、主走査方向各領域について、少なくとも当該領域の算出補正量と当該領域に隣接する隣接領域の算出補正量とを含む2以上の算出補正量の移動平均値を演算する。ここでは、各領域の算出補正量を、注目領域とその前後2領域を含む全5領域分の算出補正量の(算術)平均値で置換する5点移動平均を採用した。ただし、効果が得られるものであれば、移動平均の点数(平均化する領域数)はこれより多いものを採用してもよいし、少ないものを採用してもよい。
図17中実線で示すように、本補正量演算処理例1に係る移動平均処理による置換後の作像条件補正量プロファイルによれば、画像濃度センサ70の主走査方向各領域間の検出精度バラツキによって発生していた比較的大きな凹凸が解消され、平滑化されている。その結果、図17中点線で示す本来の作像条件補正量プロファイルに近い作像条件補正量プロファイルが得られている。したがって、この置換後の作像条件補正量プロファイルを用いて作像条件を補正することにより、本来は画像濃度偏差が存在していない領域に急峻な画像濃度偏差を生じさせるような作像条件の補正がなされるという事態を回避でき、黒スジや白スジの異常画像を抑制することができる。
〔補正量演算処理例2〕
次に、本実施形態における補正量演算処理の他の例(以下「補正量演算処理例2」という。)について説明する。
図18は、図16中実線で示した画像濃度センサ70の検出画像濃度から算出される作像条件補正量プロファイルを、本補正量演算処理例2の補正量演算処理によって置換した作像条件補正量プロファイルを示すグラフである。
本補正量演算処理例2では、主走査方向各領域について、少なくとも当該領域の算出補正量と当該領域に隣接する隣接領域の算出補正量とを含む2以上の算出補正量の中央値を演算する。ここでは、各領域の算出補正量を、注目領域とその前後2領域を含む全5領域分の算出補正量の中央値で置換する5点中央値を採用した。ただし、効果が得られるものであれば、中央値を求める際の点数(領域数)はこれより多いものを採用してもよいし、少ないものを採用してもよい。
図18中実線で示すように、本補正量演算処理例2に係る中央値抽出処理による置換後の作像条件補正量プロファイルによれば、画像濃度センサ70の主走査方向各領域間の検出精度バラツキによって発生していた比較的大きな凹凸が解消され、平滑化されている。その結果、図18中点線で示す本来の作像条件補正量プロファイルに近い作像条件補正量プロファイルが得られている。したがって、この置換後の作像条件補正量プロファイルを用いて作像条件を補正することにより、本来は画像濃度偏差が存在していない領域に急峻な画像濃度偏差を生じさせるような作像条件の補正がなされるという事態を回避でき、黒スジや白スジの異常画像を抑制することができる。
〔補正量演算処理例3〕
次に、本実施形態における補正量演算処理の更に他の例(以下「補正量演算処理例3」という。)について説明する。
図19は、図16中実線で示した画像濃度センサ70の検出画像濃度から算出される作像条件補正量プロファイルを、本補正量演算処理例3の補正量演算処理によって置換した作像条件補正量プロファイルを示すグラフである。
本補正量演算処理例3では、主走査方向各領域の検出画像濃度から算出される作像条件補正量(算出補正量)を、所定次数の多項式近似式によって近似する。ここでは、各領域の算出補正量を、5次多項式によって近似した近似値(演算補正量)に置き換える処理をおこなった。ただし、効果が得られるものであれば、近似多項式の次数はこれより高いものを採用してもよいし、低いものを採用してもよい。
図19中実線で示すように、本補正量演算処理例3に係る多項式近似処理による置換後の作像条件補正量プロファイルによれば、画像濃度センサ70の主走査方向各領域間の検出精度バラツキによって発生していた比較的大きな凹凸が解消され、平滑化されている。その結果、図19中点線で示す本来の作像条件補正量プロファイルに近い作像条件補正量プロファイルが得られている。したがって、この置換後の作像条件補正量プロファイルを用いて作像条件を補正することにより、本来は画像濃度偏差が存在していない領域に急峻な画像濃度偏差を生じさせるような作像条件の補正がなされるという事態を回避でき、黒スジや白スジの異常画像を抑制することができる。
〔補正量演算処理例4〕
次に、本実施形態における補正量演算処理の更に他の例(以下「補正量演算処理例4」という。)について説明する。
図20は、図16中実線で示した画像濃度センサ70の検出画像濃度から算出される作像条件補正量プロファイルを、本補正量演算処理例4の補正量演算処理によって置換した作像条件補正量プロファイルを示すグラフである。
本補正量演算処理例4では、主走査方向各領域の検出画像濃度から算出される作像条件補正量(算出補正量)の中の高周波成分を除去する。具体的には、全領域の算出補正量をフーリエ変換した後、所定周波数(例えば5[Hz])以上の高周波成分を除去し、その後、逆フーリエ変換を施すことにより、図20中実線で示す置換後の作像条件補正量プロファイルを得る。なお、除去する高周波成分の周波数が適宜設定することができる。
図20中実線で示すように、本補正量演算処理例4に係る高周波成分除去処理による置換後の作像条件補正量プロファイルによれば、画像濃度センサ70の主走査方向各領域間の検出精度バラツキによって発生していた比較的大きな凹凸が解消され、平滑化されている。その結果、図20中点線で示す本来の作像条件補正量プロファイルに近い作像条件補正量プロファイルが得られている。したがって、この置換後の作像条件補正量プロファイルを用いて作像条件を補正することにより、本来は画像濃度偏差が存在していない領域に急峻な画像濃度偏差を生じさせるような作像条件の補正がなされるという事態を回避でき、黒スジや白スジの異常画像を抑制することができる。
なお、上述した実施形態においては、それぞれ1種類の処理(濃度演算処理例1〜4、補正量演算処理例1〜4)だけを用いて演算画像濃度あるいは演算補正量を演算する演算処理の例で説明したが、2種類以上の処理を組み合わせて演算処理を行ってもよい。例えば、濃度演算処理例1〜4のうちの一の濃度演算処理を実行した後の処理結果に対して、他の濃度演算処理を実行して、最終的な演算画像濃度を得るようにしてもよい。同様に、補正量演算処理例1〜4のうちの一の補正量演算処理を実行した後の処理結果に対して、他の補正量演算処理を実行して、最終的な演算補正量を得るようにしてもよい。また、濃度演算処理例1〜4のうちの1種類又は2種類以上の濃度演算処理によって得られた演算画像濃度から算出される算出補正量に対し、補正量演算処理例1〜4のうちの1種類又は2種類以上の補正量演算処理を実行して、最終的な演算補正量を得るようにしてもよい。
以上に説明したものは一例であり、次の態様毎に特有の効果を奏する。
(態様A)
画像形成部(例えばプリンタエンジン100)と、前記画像形成部によって形成した補正用画像(例えば画像濃度偏差補正用パターン)における複数領域(例えば領域番号1〜32の領域)の画像濃度を検出する検出手段(例えば画像濃度センサ70)と、前記検出手段によって検出された前記複数領域の検出画像濃度に基づいて、前記画像形成部の画像形成条件(例えばLDパワー)を補正する補正手段(例えば制御部180)とを備えた画像形成装置1であって、前記補正手段は、前記複数領域のうちの一部又は全部の領域について、少なくとも当該領域の検出画像濃度と当該領域に隣接する隣接領域の検出画像濃度とを用いて演算画像濃度を演算する濃度演算処理を実行し、前記一部又は全部の領域については、前記検出画像濃度として該演算画像濃度を用いて前記画像形成条件を補正することを特徴とする。
一般に、複数領域の画像濃度を検出する検出手段においては、各領域間における検出精度にバラツキがあり、各領域の画像濃度が全く同じであっても、各領域で検出される検出画像濃度に違いが出る。そのため、このような検出精度のバラツキをもつ検出手段では、本来は生じていない領域に画像濃度偏差が生じていると誤検出してしまう。その結果、検出手段の検出画像濃度をそのまま用いて補正量を算出すると、本来は存在しないスジ状の異常画像が発生してしまう。
本態様によれば、複数領域のうちの一部又は全部の領域については、少なくとも当該領域の検出画像濃度と当該領域に隣接する隣接領域の検出画像濃度とを用いて演算される演算画像濃度を、前記検出画像濃度として使用する。これにより、各領域の画像濃度偏差を平滑化することが可能となり、検出手段によって誤検出される本来は生じていない急峻な画像濃度偏差を低減することが可能となる。よって、この濃度演算処理後の画像濃度を用いて画像形成条件を補正することにより、各領域間の検出精度にバラツキがある検出手段であっても、本来は存在しない画像濃度偏差が生じさせるような画像形成条件の補正がなされる事態を回避することができる。
(態様B)
前記態様Aにおいて、前記濃度演算処理は、少なくとも当該領域の検出画像濃度と当該領域に隣接する隣接領域の検出画像濃度とを含む2以上の検出画像濃度の移動平均値を演算する処理を含むことを特徴とする。
これによれば、各領域間の画像濃度偏差を平滑化することができ、検出手段によって誤検出される本来は生じていない急峻な画像濃度偏差を低減することができる。
(態様C)
前記態様A又はBにおいて、前記濃度演算処理は、少なくとも当該領域の検出画像濃度と当該領域に隣接する隣接領域の検出画像濃度とを含む2以上の検出画像濃度の中央値を演算する処理を含むことを特徴とする。
これによれば、各領域間の画像濃度偏差を平滑化することができ、検出手段によって誤検出される本来は生じていない急峻な画像濃度偏差を低減することができる。
(態様D)
前記態様A〜Cのいずれかの態様において、前記濃度演算処理は、前記複数領域のうちの一部又は全部の領域の検出画像濃度を所定次数の多項式近似式によって近似する処理を含むことを特徴とする。
これによれば、各領域間の画像濃度偏差を平滑化することができ、検出手段によって誤検出される本来は生じていない急峻な画像濃度偏差を低減することができる。
(態様E)
前記態様A〜Dのいずれかの態様において、前記濃度演算処理は、前記複数領域のうちの一部又は全部の領域の検出画像濃度の中の高周波成分を除去する処理を含むことを特徴とする。
これによれば、各領域間の画像濃度偏差を平滑化することができ、検出手段によって誤検出される本来は生じていない急峻な画像濃度偏差を低減することができる。
(態様F)
前記態様A〜Eのいずれかの態様において、前記補正手段は、前記濃度演算処理後の前記複数領域の画像濃度から算出される該複数領域の算出補正量に基づいて、前記画像形成部の画像形成条件を補正するものであり、前記補正手段は、前記複数領域のうちの一部又は全部の領域について、少なくとも当該領域の算出補正量と当該領域に隣接する隣接領域の算出補正量とを用いて演算補正量を演算する補正量演算処理を実行し、前記一部又は全部の領域については、前記算出補正量として該演算補正量を用いて前記画像形成条件を補正することを特徴とする。
これによれば、濃度演算処理によって平滑化された後の画像濃度に対し、さらに、その画像濃度から算出される算出補正量の偏差を平滑化することが可能となる。よって、検出手段によって誤検出される本来は生じていない急峻な画像濃度偏差を補正するための急峻な算出補正量偏差を更に低減することが可能となる。したがって、この置換後の補正量を用いて画像形成条件を補正することにより、各領域間の検出精度にバラツキがある検出手段であっても、本来は存在しない画像濃度偏差が生じさせるような画像形成条件の補正がなされる事態をより有効に回避することができる。
(態様G)
画像形成部(例えばプリンタエンジン100)と、前記画像形成部によって形成した補正用画像(例えば画像濃度偏差補正用パターン)における複数領域(例えば領域番号1〜32の領域)の画像濃度を検出する検出手段(例えば画像濃度センサ70)と、前記検出手段によって検出された前記複数領域の検出画像濃度から算出される該複数領域の算出補正量に基づいて、前記画像形成部の画像形成条件(例えばLDパワー)を補正する補正手段(例えば制御部180)とを備えた画像形成装置1であって、前記補正手段は、前記複数領域のうちの一部又は全部の領域について、少なくとも当該領域の算出補正量と当該領域に隣接する隣接領域の算出補正量とを用いて演算補正量を演算する補正量演算処理を実行し、前記一部又は全部の領域については、前記算出補正量として該演算補正量を用いて前記画像形成条件を補正することを特徴とする。
一般に、複数領域の画像濃度を検出する検出手段においては、各領域間における検出精度にバラツキがあり、各領域の画像濃度が全く同じであっても、各領域で検出される検出画像濃度に違いが出る。そのため、このような検出精度のバラツキをもつ検出手段では、本来は生じていない領域に画像濃度偏差が生じていると誤検出してしまう。その結果、検出手段の検出画像濃度から算出される算出補正量をそのまま用いて画像形成条件を補正すると、本来は存在しないスジ状の異常画像が発生してしまう。
本態様によれば、複数領域のうちの一部又は全部の領域については、少なくとも当該領域の算出補正量と当該領域に隣接する隣接領域の算出補正量とを用いて演算される演算補正量を、前記算出補正量として使用する。これにより、各領域の算出補正量偏差を平滑化することが可能となり、検出手段によって誤検出される本来は生じていない急峻な画像濃度偏差を補正するための急峻な算出補正量偏差を低減することが可能となる。よって、この補正量演算処理後の補正量を用いて画像形成条件を補正することにより、各領域間の検出精度にバラツキがある検出手段であっても、本来は存在しない画像濃度偏差が生じさせるような画像形成条件の補正がなされる事態を回避することができる。
(態様H)
前記態様F又はGにおいて、前記補正量演算処理は、少なくとも当該領域の算出補正量と当該領域に隣接する隣接領域の算出補正量とを含む2以上の算出補正量の移動平均値を演算する処理を含むことを特徴とする。
これによれば、各領域間の補正量偏差を平滑化することができ、検出手段によって誤検出される本来は生じていない急峻な画像濃度偏差を低減することができる。
(態様I)
前記態様F〜Hのいずれかの態様において、前記補正量演算処理は、少なくとも当該領域の算出補正量と当該領域に隣接する隣接領域の算出補正量とを含む2以上の算出補正量の中央値を演算する処理を含むことを特徴とする。
これによれば、各領域間の補正量偏差を平滑化することができ、検出手段によって誤検出される本来は生じていない急峻な画像濃度偏差を低減することができる。
(態様J)
前記態様F〜Iのいずれかの態様において、前記補正量演算処理は、前記複数領域のうちの一部又は全部の領域の算出補正量を所定次数の多項式近似式によって近似する処理を含むことを特徴とする。
これによれば、各領域間の補正量偏差を平滑化することができ、検出手段によって誤検出される本来は生じていない急峻な画像濃度偏差を低減することができる。
(態様K)
前記態様F〜Jのいずれかの態様において、前記補正量演算処理は、前記複数領域のうちの一部又は全部の領域の算出補正量の中の高周波成分を除去する処理を含むことを特徴とする。
これによれば、各領域間の補正量偏差を平滑化することができ、検出手段によって誤検出される本来は生じていない急峻な画像濃度偏差を低減することができる。
1 :画像形成装置
60 :操作パネル
70 :画像濃度センサ
71 :画像素子
72 :受光素子
73 :光源
74 :レンズアレイ
75 :出力回路
100 :プリンタエンジン
101 :露光部
102 :作像部
103 :転写部
104 :定着装置
120 :感光体
121 :現像器
122 :帯電器
130 :中間転写ベルト
133 :二次転写ベルト
135 :レジストローラ対
139 :クリーニング部
150 :入力受付部
160 :表示制御部
170 :通信制御部
180 :制御部
181 :補正制御部
182 :補正量算出部
183 :プリンタ制御部
190 :濃度検知部
200 :書込処理部
210 :記憶部
211 :補正内容記憶部
212 :パターン記憶部
特開2011−215582号公報

Claims (11)

  1. 画像形成部と、
    前記画像形成部によって形成した補正用画像における複数領域の画像濃度を検出する検出手段と、
    前記検出手段によって検出された前記複数領域の検出画像濃度に基づいて、前記画像形成部の画像形成条件を補正する補正手段とを備えた画像形成装置であって、
    前記補正手段は、前記複数領域のうちの一部又は全部の領域について、少なくとも当該領域の検出画像濃度と当該領域に隣接する隣接領域の検出画像濃度とを用いて演算画像濃度を演算する濃度演算処理を実行し、前記一部又は全部の領域については、前記検出画像濃度として該演算画像濃度を用いて前記画像形成条件を補正することを特徴とする画像形成装置。
  2. 請求項1に記載の画像形成装置において、
    前記濃度演算処理は、少なくとも当該領域の検出画像濃度と当該領域に隣接する隣接領域の検出画像濃度とを含む2以上の検出画像濃度の移動平均値を演算する処理を含むことを特徴とする画像形成装置。
  3. 請求項1又は2に記載の画像形成装置において、
    前記濃度演算処理は、少なくとも当該領域の検出画像濃度と当該領域に隣接する隣接領域の検出画像濃度とを含む2以上の検出画像濃度の中央値を演算する処理を含むことを特徴とする画像形成装置。
  4. 請求項1乃至3のいずれか1項に記載の画像形成装置において、
    前記濃度演算処理は、前記複数領域のうちの一部又は全部の領域の検出画像濃度を所定次数の多項式近似式によって近似する処理を含むことを特徴とする画像形成装置。
  5. 請求項1乃至4のいずれか1項に記載の画像形成装置において、
    前記濃度演算処理は、前記複数領域のうちの一部又は全部の領域の検出画像濃度の中の高周波成分を除去する処理を含むことを特徴とする画像形成装置。
  6. 請求項1乃至5のいずれか1項に記載の画像形成装置において、
    前記補正手段は、前記濃度演算処理後の前記複数領域の画像濃度から算出される該複数領域の算出補正量に基づいて、前記画像形成部の画像形成条件を補正するものであり、
    前記補正手段は、前記複数領域のうちの一部又は全部の領域について、少なくとも当該領域の算出補正量と当該領域に隣接する隣接領域の算出補正量とを用いて演算補正量を演算する補正量演算処理を実行し、前記一部又は全部の領域については、前記算出補正量として該演算補正量を用いて前記画像形成条件を補正することを特徴とする画像形成装置。
  7. 画像形成部と、
    前記画像形成部によって形成した補正用画像における複数領域の画像濃度を検出する検出手段と、
    前記検出手段によって検出された前記複数領域の検出画像濃度から算出される該複数領域の算出補正量に基づいて、前記画像形成部の画像形成条件を補正する補正手段とを備えた画像形成装置であって、
    前記補正手段は、前記複数領域のうちの一部又は全部の領域について、少なくとも当該領域の算出補正量と当該領域に隣接する隣接領域の算出補正量とを用いて演算補正量を演算する補正量演算処理を実行し、前記一部又は全部の領域については、前記算出補正量として該演算補正量を用いて前記画像形成条件を補正することを特徴とする画像形成装置。
  8. 請求項6又は7に記載の画像形成装置において、
    前記補正量演算処理は、少なくとも当該領域の算出補正量と当該領域に隣接する隣接領域の算出補正量とを含む2以上の算出補正量の移動平均値を演算する処理を含むことを特徴とする画像形成装置。
  9. 請求項6乃至8のいずれか1項に記載の画像形成装置において、
    前記補正量演算処理は、少なくとも当該領域の算出補正量と当該領域に隣接する隣接領域の算出補正量とを含む2以上の算出補正量の中央値を演算する処理を含むことを特徴とする画像形成装置。
  10. 請求項6乃至9のいずれか1項に記載の画像形成装置において、
    前記補正量演算処理は、前記複数領域のうちの一部又は全部の領域の算出補正量を所定次数の多項式近似式によって近似する処理を含むことを特徴とする画像形成装置。
  11. 請求項6乃至10のいずれか1項に記載の画像形成装置において、
    前記補正量演算処理は、前記複数領域のうちの一部又は全部の領域の算出補正量の中の高周波成分を除去する処理を含むことを特徴とする画像形成装置。
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