JP2020034086A - 部材の組み付け構造 - Google Patents
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Abstract
【課題】部材を強固に組み付ける。【解決手段】第1部材10は、第1爪部18を先端部14bに有し、弾性変形可能な第1係合部14と、第2爪部20を有する第2係合部16とを備えている。第2部材12は、第1部材10と第2部材12との組み付け途中で第1係合部14に当たり、第1爪部18を第1姿勢から第2姿勢にするように第1係合部14を変形させる案内部22と、第2姿勢にある第1爪部18と引っ掛かる第1爪受部24と、第2姿勢にある第1爪部18と異なる向きに延びる第2爪部20と引っ掛かる第2爪受部26とを備えている。【選択図】図1
Description
この発明は、部材同士を爪嵌合構造により組み付ける組み付け構造に関するものである。
車体に取り付けられるエアスポイラーは、意匠面から凹む凹陥部に取付孔を形成し、エアスポイラー側からボルトを取付孔に通して車体にねじ込むことで設置されるものがある(例えば、特許文献1参照)。そして、エアスポイラーは、凹陥部にカバー体を取り付けることで凹陥部を目隠ししている。このようなカバー体は、カバー体の裏面から突出する係合部の爪を、凹陥部に形成された係合受部に引っ掛けて、凹陥部から外れないように取り付けられる。
前述したようなカバー体の取り付け構造は、車両走行時の振動や、係合部および係合受部などが熱疲労等により経年劣化しても、カバー体が凹陥部から外れないことが求められている。
本発明は、従来の技術に係る前記問題に鑑み、これらを好適に解決するべく提案されたものであって、外れ難い部材の組み付け構造を提供することを目的とする。
前記課題を克服し、所期の目的を達成するため、本発明の部材の組み付け構造は、
第1部材と第2部材とを所定方向へ相対的に近づけて組み付ける部材の組み付け構造であって、
前記第1部材に設けられ、前記所定方向と交差する方向へ弾性変形可能に構成された第1係合部と、
前記第1係合部の先端部に形成され、該第1係合部が弾性変形することで、前記所定方向と交差する方向へ延びる第1姿勢から、該第1姿勢よりも該所定方向に近い向きに延びる第2姿勢になる第1爪部と、
前記第1部材に設けられ、前記所定方向と交差する方向へ延びる第2爪部を有する第2係合部と、
前記第2部材に設けられ、前記第1部材と該第2部材との組み付け途中で前記第1係合部に当たり、前記第1爪部が前記第1姿勢から前記第2姿勢になるように該第1係合部を変形させる案内部と、
前記第2部材に設けられ、前記第2姿勢にある前記第1爪部と前記所定方向と交差する方向に重なるように引っ掛かる第1爪受部と、
前記第2部材に設けられ、前記第2爪部と前記所定方向に重なるように引っ掛かる第2爪受部と、を備えていることを要旨とする。
第1部材と第2部材とを所定方向へ相対的に近づけて組み付ける部材の組み付け構造であって、
前記第1部材に設けられ、前記所定方向と交差する方向へ弾性変形可能に構成された第1係合部と、
前記第1係合部の先端部に形成され、該第1係合部が弾性変形することで、前記所定方向と交差する方向へ延びる第1姿勢から、該第1姿勢よりも該所定方向に近い向きに延びる第2姿勢になる第1爪部と、
前記第1部材に設けられ、前記所定方向と交差する方向へ延びる第2爪部を有する第2係合部と、
前記第2部材に設けられ、前記第1部材と該第2部材との組み付け途中で前記第1係合部に当たり、前記第1爪部が前記第1姿勢から前記第2姿勢になるように該第1係合部を変形させる案内部と、
前記第2部材に設けられ、前記第2姿勢にある前記第1爪部と前記所定方向と交差する方向に重なるように引っ掛かる第1爪受部と、
前記第2部材に設けられ、前記第2爪部と前記所定方向に重なるように引っ掛かる第2爪受部と、を備えていることを要旨とする。
本発明に係る部材の組み付け構造によれば、第1部材と第2部材とを強固に組み付けることができる。
次に、本発明に係る部材の組み付け構造につき、好適な実施例を挙げて、添付図面を参照して以下に説明する。
図1に示すように、第1部材10と第2部材12とは、第1部材10に設けられた係合部14,16の爪部18,20を、第2部材12に設けられた爪受部24,26に引っ掛ける爪嵌合によって互いに組み付いている。第1部材10と第2部材12とは、所定方向(表裏方向:図における上下方向)へ相対的に近づけることで爪部18,20が爪受部24,26に引っ掛かって、所定方向へ相対的に離れないように組み付いている。ここで、第1部材10において外部に露出する意匠面と反対側に係合部14,16が設けられており、第1部材10および第2部材12が互いに組み付けられた際に、係合部14,16および爪受部24,26が第1部材10で隠れるようになっている。なお、以下の説明において、部材10,12の意匠面側を表側(図中上側)といい、意匠面と反対側を裏側(図中下側)と指称し、表裏方向に相対的に近づけて第1部材10と第2部材12とが組み付けられる。
本開示に係る組み付け構造は、例えば、インストルメントパネル等の車両内装部材に設けられるスイッチボックス(第2部材12)と、スイッチボックスにおいてスイッチが設けられなかった開口を塞ぐスイッチホールカバー(第1部材10)との組み付けや、インストルメントパネル等の車両内装部材に設けられるオーディオやナビゲーションシステム等の装置の設置部(第2部材12)と、装置が設けられなかった設置部を塞ぐカバー(第1部材10)との組み付けや、車両外装部材であるバンパー(第2部材12)と、バンパーにおいてフォグランプ等のオプション品が設けられなかった開口を塞ぐカバー(第1部材10)との組み付けや、車両外装部材であるスポイラー(第2部材12)と、スポイラーの車体への取り付け部を塞ぐカバー(第1部材10)との組み付けなどの、車両用部材の組み付けに好適に用いることができる。
第1部材10および第2部材12としては、係合部14,16や爪受部24,26などの各部が一体的に形成された合成樹脂の成形品を採用することができる。合成樹脂としては、例えば、ポリプロピレン(PP)、ABS、ポリカーボネート(PC)、ポリカABSポリマーアロイ、またはポリアセタール(POM)などを用いることができる。
図1および図2に示すように、第1部材10は、平板状のカバー部10aと、カバー部10aの裏面から裏側へ向けて延出するように設けられた第1係合部14と、カバー部10aの裏面から裏側へ向けて延出するように設けられた第2係合部16とを備えている。実施例の第1部材10では、第1係合部14がカバー部10aの外縁側に配置され、第2係合部16が第1係合部14よりもカバー部10aの中央側に配置されている。ここで、第1係合部14と第2係合部16とが並ぶ方向を便宜的に左右方向といい、左右方向においてカバー部10aの中央へ向かう側を左右方向内側といい、左右方向においてカバー部10aの外縁へ向かう側を左右方向外側という。第1係合部14および第2係合部16には、カバー部10aに連なる根元部分に、肉盗み形状11が凹むように設けられており、第1部材10の意匠面を構成するカバー部10aが、ヒケ等に起因して見栄えが悪化することを、肉盗み形状11で防止している。第1部材10は、第1係合部14と第2係合部16との組を複数備えており、実施例では、カバー部10aの中心を挟んで左右対称な関係で、第1係合部14と第2係合部16との組が配置されている。このように左右の係合部14,16の組は、対称な構成であるので、一方のみを以下に説明する。
図1および図2に示すように、第1係合部14は、カバー部10aに連なるように設けられて、表裏方向に延在する基部14aと、基部14aにおけるカバー部10aと反対側に連なる先端部14bとを備えている。また、第1係合部14は、先端部14bから該先端部14bの延在方向と交差するように突出する第1爪部18を備えている。更に、第1係合部14は、基部14aと先端部14bとの間に、基部14aおよび先端部14bよりも左右方向において薄肉に形成された変形許容部14cを備え、変形許容部14cにより基部14aに対して先端部14bが弾性変形可能に構成されている。
第1係合部14は、先端部14bが基部14aに対して変形許容部14cで折れ曲がるように弾性変形することが可能である。このような第1係合部14の変形により、先端部14bに形成された第1爪部18を、左右方向(所定方向と交差する方向)へ延びる第1姿勢(図2および図3(a)参照)から、第1姿勢よりも表裏方向(所定方向)に近い向きに延びる第2姿勢(図1および図4参照)へ姿勢を変えることが可能である。第1係合部14は、第1爪部18が第1姿勢にあるとき、基部14aと先端部14bとが表裏方向へ直線的に延在するように並んで、第1爪部18が先端部14bから左右方向外側へ延出している。第1係合部14は、第1爪部18が第2姿勢にあるとき、表裏方向へ延在する基部14aに対して、変形許容部14cで折れ曲がった先端部14bが左右方向内側へ向けて延在し、第1爪部18が先端部14bから裏側方向へ向けて延出している。以下の説明では、第1爪部18が第1姿勢から第2姿勢になるように第1係合部14の先端部14bを変化させる(変形させる)方向を、「第1方向」という場合がある。また、第1爪部18が第2姿勢から第1姿勢になるように第1係合部14の先端部14bが変化しようとする(復帰する)方向を、「第2方向」という場合がある。
第1係合部14は、基部14aと先端部14bとが表裏方向へ直線的に並んで、第1爪部18が第1姿勢にある形状で成形される。第1係合部14は、第1部材10を第2部材12へ組み付ける際に、第1爪部18が第1姿勢から第2姿勢になるように第1方向へ変形させられる。これにより、第1部材10と第2部材12との組み付け状態において、第1爪部18が第2姿勢にある形状に第1係合部14が変化する。第1爪部18が第2姿勢にあるとき、変形許容部14cで変形した第1係合部14の先端部14bには、第1係合部14を構成する合成樹脂材料特有の弾性によって、変形前の形状へ復帰しようとする復元力が第2方向(第1爪部18が第2姿勢から第1姿勢になるように第1係合部14の先端部14bが復帰する方向)へ向けて作用する。変形許容部14cは、第1爪部18が第1姿勢にある状態において、左右方向内側へ開口するVノッチ状に形成されている。第1爪部18は、先端部14bから第2方向(第1爪部18が第2姿勢から第1姿勢になるように第1係合部14が復帰する方向)へ少なくとも延出するように形成するとよい。
図3(a)に示すように、第1係合部14は、第1爪部18の第1姿勢において直線的に連なる基部14aおよび先端部14bが、第1方向(第1爪部18が第1姿勢から第2姿勢になるように第1係合部14の先端部14bを変形させる方向)へ表裏方向(所定方向)から傾けて、カバー部10aより延出するように形成されている。実施例の第1係合部14は、第1爪部18の第1姿勢において、カバー部10aから裏側へ離れるにつれて、基部14aおよび先端部14bが左右方向内側へわずかに(例えば、1°程度)傾いている。第1爪部18は、先端部14bの延在方向に対して交差するように延在する第1掛面18aを備え、第1掛面18aが第1爪受部24に引っ掛かる。第1掛面18aは、第1爪部18の第1姿勢において、水平または水平に近い角度で先端部14bから左右方向外側に向けて延出して、カバー部10aの裏面に臨む。また、第1掛面18aは、第1爪部18の第2姿勢において、表裏方向または表裏方向に近い角度で先端部14bから裏側方向に向けて延出して、左右方向外側に臨む。換言すると、第1爪部18の第1掛面18aが、表裏方向(所定方向)と交差する方向へ延びる第1姿勢から、該第1姿勢よりも表裏方向(所定方向)に近い向きに延びる第2姿勢になるともいえる。第1爪部18は、先端部14bの突端に連なる先端面18bが、第1爪部18の第1姿勢において、先端部14bから左右方向外側へ突出するにつれて表側へ傾斜するように形成されている。
図1および図2に示すように、第2係合部16は、カバー部10aの裏面から裏側へ延在した後に左右方向外側へ曲がってから更に表側へ向けて曲がってカバー部10aに向けて延在するよう形成された延出片16aを備えている。第2係合部16には、延出片16aの先端部に、該先端部から左右方向外側(所定方向と交差する方向)へ向けて延びる第2爪部20が設けられている。第2爪部20は、表裏方向に対して交差するように延在する第2掛面20aを備え、第2掛面20aが第2爪受部26に引っ掛かる。第2掛面20aは、水平または水平に近い角度で延出片16aの先端部から左右方向外側に向けて延出して、カバー部10aの裏面に臨む。
図1および図2に示すように、第2部材12は、第1部材10のカバー部10aが嵌まる開口部12aと、第1部材10と第2部材12との組み付け途中で第1係合部14に当たり、第1爪部18を第1姿勢から第2姿勢に変形させるように案内する案内部22とを備えている。また、第2部材12は、第2姿勢にある第1爪部18と左右方向(所定方向と交差する方向)に重なるように引っ掛かる第1爪受部24と、第2爪部20と表裏方向(所定方向)に重なるように引っ掛かる第2爪受部26とを備えている。このように、本開示に係る組み付け構造は、第1爪部18と第1爪受部24とが重なって引っ掛かる方向と、第2爪部20と第2爪受部26とが重なって引っ掛かる方向とが異なっている。
図3(b)に示すように、案内部22は、組み付けに伴う第1係合部14の移動経路上に位置するように、開口部12aの内側に配置されている。案内部22は、開口部12aの開口面から裏側へ、第1姿勢にある第1係合部14のカバー部10aからの延出寸法よりも短い距離に設けられている。案内部22は、裏側(第1部材10と第2部材12とが相対的に近づく所定方向)へ向かうにつれて、左右方向内側(第1方向)へ傾く案内面22aを有している。案内部22は、案内面22aの傾斜によって、第1係合部14の先端部14bを左右方向内側へ折れ曲がるように案内する。
図1および図2に示すように、第1爪受部24は、案内部22よりも左右方向内側(第1方向)に設けられ、案内部22による第1爪部18の案内先に配置されている。第1爪受部24は、表裏方向に延在する壁面であり、実施例では、案内部22の左右方向内側の端面が第1爪受部24を構成している。図1および図2に示すように、第2爪受部26は、第1爪受部24よりも左右方向内側に位置して、第1爪受部24よりも表側に配置されている。第2爪受部26は、左右方向に延在する壁面であり、実施例では、開口部12aを画成する開口壁部12bから左右方向内側へ開口面と並行するように延出する上壁部12cにおける左右方向内側の縁辺裏面によって構成されている。
図1および図2に示すように、上壁部12cには、開口壁部12bから左右方向へ離して、該上壁部12cの裏面から裏側方向に延在する縦壁部12dが設けられ、縦壁部12dの裏端部に連ねて、案内部22が左右方向外側へ延出するように設けられている。縦壁部12dにおける左右方向内側へ向く壁面が、第1爪受部24を構成しているともいえる。上壁部12cには、開口壁部12bと縦壁部12dとの間に、第1係合部14に対応して表裏方向に貫通する挿入孔12eが設けられ、第1爪部18より大きく開口する挿入孔12eを通って第1係合部14の先端部14bが案内部22に当たる。縦壁部12dの裏端部には、第1係合部14(案内部22)に対応して左右方向に貫通する挿通孔12fが設けられ、挿通孔12fを通過して第1爪部18が第1爪受部24に引っ掛かる。挿通孔12fは、第1爪部18の挿入元である左右方向外側を第1爪部18よりも大きく形成し、第1爪部18の挿入先である左右方向内側を第1爪部18よりも小さく形成するとよい。このようにすることで、第1部材10と第2部材12とを組み付ける際に、第1爪部18を挿通孔12fに通し易くなり、第1部材10と第2部材12とを組み付けた後に、第1爪部18が外れることを防止できる。
次に、第1部材10と第2部材12との組み付けについて説明する。第1部材10は、第1係合部14の先端部14bが基部14aから直線的に連なり、第1爪部18が第1姿勢にある形状で成形される(図2参照)。第1部材10の第1係合部14を、挿入孔12eに通すように、第1部材10を第2部材12に裏側方向へ向けて近づける(図3(a)参照)。第1部材10を裏側方向へ移動すると、第1係合部14の先端が案内部22の案内面22aに当たり、案内面22aの傾斜に案内されて、変形許容部14cから先端部14bが左右方向内側へ折れ曲がる(図3(b)参照)。また、第2係合部16の第2爪部20が上壁部12cに当たり、第2係合部16が左右方向内側へ弾性変形する。第1部材10を裏側方向へ押し込むと、第1係合部14の先端部14bが案内面22aと当たったもとで、第1爪部18が第1姿勢から第2姿勢になるように第1係合部14が変形し、案内面22aが連なる挿通孔12fに第1爪部18が挿通するように案内される。更に第1部材10を裏側方向へ押し込むと、挿通孔12fを通過した第1爪部18が左右方向に重なるように第1爪受部24に引っ掛かる(図1および図4参照)。また、第2係合部16の第2爪部20が上壁部12cを越えて、第2爪部20が表裏方向に重なるように第2爪受部26に引っ掛かり、第2部材12の開口部12aが第1部材10のカバー部10aで塞がれて、開口部12aの内部が目隠しされる(図1および図4参照)。なお、第1部材10のカバー部10aを、第2部材12の開口部12aよりも一回り小さく形成して、カバー部10aの外縁と開口部12aの内面との間にわずかな隙間ができるようにすると、第1部材10と第2部材12とを組み付け易くできる。
第1部材10を第2部材12に対して裏側方向へ押し付ける(第1部材10と第2部材12とを所定方向へ相対的に近づける)だけで、第1係合部14の先端部14bが案内部22に案内されて変形して、第1爪部18の向きを変えることができる。このように、第1部材10を第2部材12に対して一方向へ押さえるだけの簡単な作業で、第1爪部18および第1爪受部24の引っ掛かりと、第2爪部20および第2爪受部26の引っ掛かりとを、異なる向きにすることができる。本開示に係る組み付け構造によれば、第1爪部18および第1爪受部24の組と第2爪部20および第2爪受部26の組とで引っ掛かりの向きが違うので、表側方向(第1部材10と第2部材12とが相対的に離れる所定方向)へ向けて第1部材10に強い力が働いても、第1部材10が第2部材12から外れ難く、第1部材10と第2部材12とを強固に組み付けることができる。従って、前記組み付け構造を、車両などの振動や熱疲労等により経年劣化が生じる部材に適用しても、部材の脱落等を防止することができ、部材の組み付けに対する信頼性を向上することができる。
第1爪部18が第1姿勢にある第1係合部14は、左右方向内側(第1方向)へ表裏方向(所定方向)から傾けて、第1部材10より延出するように形成されている。これにより、第1係合部14の先端には、組み付け途中で案内部22に突き当たったときに、傾いている左右方向内側へ向けて力が加わるように作用することになる。従って、本開示に係る組み付け構造によれば、第1係合部14の先端が案内部22に当たった際に、第1爪部18が第1姿勢から第2姿勢になるように第1係合部14を円滑に変形させることができ、組み付け作業性を向上することができる。
第1係合部14は、該第1係合部14を薄肉化した変形許容部14cで折れ曲がって、第1部材10に連なる基部14aに対して第1爪部18が設けられた先端部14bが変形する。このように、第1係合部14は、薄肉の変形許容部14cで円滑に変形するように誘導することができ、変形許容部14cで変形を生じさせることで、第2姿勢になった第1爪部18の向きや位置を安定させることができる。本開示に係る組み付け構造によれば、第1係合部14の先端が案内部22に当たった際に、第1爪部18が第1姿勢から第2姿勢になるように第1係合部14を円滑に変形させることができ、組み付け作業性を向上することができる。しかも、第2姿勢にある第1爪部18を安定させることができるので、第1爪部18を第1爪受部24に確実に引っ掛けることができる。
案内部22は、裏側方向(第1部材10と第2部材12とが相対的に近づく所定方向)へ向かうにつれて、左右方向内側(第1方向)へ傾く案内面22aによって第1係合部14を案内する。これにより、第1係合部14の先端には、組み付け途中で案内部22の案内面22aに突き当たったときに、案内面22aが傾いている左右方向内側へ向けて力が加わるように作用することになる。従って、本開示に係る組み付け構造によれば、第1係合部14の先端が案内部22に当たった際に、第1爪部18が第1姿勢から第2姿勢になるように第1係合部14を円滑に変形させることができ、組み付け作業性を向上することができる。
図4に示すように、組み付け過程で第1爪部18が第1姿勢から第2姿勢になるように変形した第1係合部14は、第1部材10と第2部材12との組み付け状態において、自身の弾性によって第2方向(第1爪部18が第2姿勢から第1姿勢になるように第1係合部14が復帰する方向)へ第1爪部18を付勢している。このように、第2姿勢にある第1爪部18は、第1係合部14により第2方向へ付勢されたもとで、第1爪受部24に引っ掛かっている。ここで、第1爪部18は、第2方向(第1爪部18が第2姿勢から第1姿勢になるように第1係合部14が復帰する方向)へ延出しているので、前記付勢力が第1爪部18を第1爪受部24に押し当てるように作用することになり、第1爪部18と第1爪受部24との引っ掛かり状態を好適に保持することができる。また、第1係合部14における前記付勢力は、先端部14bを案内面22aに押し当てるように作用し、これにより第1係合部14の基部14aを表側へ向けて押すような反力が生じる。そして、第1係合部14に生じる反力は、表裏方向に重なる第2爪部20と第2爪受部26との引っ掛かる方向に働くので、第2爪部20を第2爪受部26に押し当てるように作用することになり、第2爪部20と第2爪受部26との引っ掛かり状態を好適に保持することができる。
図4に示すように、第2係合部16は、力が加わっていない自然な状態(図4の2点鎖線参照)から弾性変形した状態(図4の実線参照)で第2爪受部26に引っ掛かるように構成されている。第2係合部16には、弾性変形した状態から自然な状態に戻ろうとする付勢力が表裏方向(所定方向の表側方向)へ生じ、この付勢力が第2爪部20を第2爪受部26に押し当てるように作用することになり、第2爪部20と第2爪受部26との引っ掛かり状態を好適に保持することができる。このように、第2爪部20と第2爪受部26とは、表裏方向(所定方向)の表側方向から裏側方向へ反力が加わる関係で引っ掛かっている。第2爪部20の反力は、第1係合部14の先端部14bを案内面22aに押し当てるように作用し、これにより第1爪部18を第1爪受部24へ向けて押すように働く。従って、第1爪部18と第1爪受部24との引っ掛かり状態を好適に保持することができる。
本開示に係る組み付け構造によれば、第1爪部18および第1爪受部24との引っ掛かりによる反力と、第2爪部20および第2爪受部26との引っ掛かりによる反力とが逆方向にかかるので、第1爪部18および第2爪部20の両方を外れ難くすることができる。また、組み付け構造は、狭いスペースで外れ難い爪嵌合構造を部材10,12に一体的に設定することができ、従来、外れ止めに用いていたスクリューなどの締結具を省略して、部品点数を減らすことができる。そして、組み付け構造を安価にすることができる。
(変更例)
前述した構成に限らず、例えば以下のように変更してもよい。なお、図5〜図7の変更例において、実施例と同様の構成には実施例と同じ符号を付して説明を省略する。
前述した構成に限らず、例えば以下のように変更してもよい。なお、図5〜図7の変更例において、実施例と同様の構成には実施例と同じ符号を付して説明を省略する。
(1)図5に示す変更例のように、第1係合部14には、縦壁部12dの挿通孔12fに合わせてリブ28を設けてもよい。リブ28は、先端部14bにおける左右方向内側(第1姿勢から第2姿勢に変形する側)の面から突出するように形成され、第1爪部18が第1爪受部24に引っ掛かったときに、挿通孔12fに嵌まるようになっている。この構成によれば、挿通孔12fを大きく形成して第1爪部18を通し易くしても、リブ28が挿通孔12fに嵌まることで、第1爪部18を第1爪受部24に押し付けるように保持することができる。
(2)図6に示す別の変更例のように、第1爪部18は、先端部14bに対して近づく方向へ弾性変形可能に構成してもよい。また、第1爪部18は、先端部14bから第2方向(第1爪部18が第2姿勢から第1姿勢になるように第1係合部14が復帰する方向)へ延出するだけでなく、反対側へ延出する矢印状(傘状)に形成してもよい。このように第1爪部18を弾性変形可能に構成することで、第1爪部18を撓ませて挿通孔12fを通し易くすることができる。
(3)図7に示す案内部22の変更例のように、案内面22aを左右方向にフラットに形成し、第1爪部18の先端面18bの傾斜によって、第1爪部18を第1姿勢から第2姿勢にするように先端部14bを誘導してもよい。また、案内部22は、第1爪受部24と反対側に立ち上がる案内壁22bを設け、第1爪部18が第1姿勢から第2姿勢になるように、案内壁22bによって第1係合部14の先端部14bを案内してもよい。
(4)実施例では、第1係合部を左右方向外側に配置し、第2係合部を左右方向内側に配置したが、これに限らず、第1係合部と第2係合部との位置が実施例と反対であってもよい。
(5)実施例では、第1係合部の先端部を左右方向内側へ変形するが、これに限らず、第1係合部の先端部を左右方向外側へ変形させる構成であってもよい。
(6)第1係合部は、変形許容部を設けず、途中の適宜位置で変形させたり、全体的に変形させたりするなどの構成であってもよい。
(5)実施例では、第1係合部の先端部を左右方向内側へ変形するが、これに限らず、第1係合部の先端部を左右方向外側へ変形させる構成であってもよい。
(6)第1係合部は、変形許容部を設けず、途中の適宜位置で変形させたり、全体的に変形させたりするなどの構成であってもよい。
10 第1部材,12 第2部材,14 第1係合部,14a 基部,14b 先端部,
14c 変形許容部,16 第2係合部,18 第1爪部,20 第2爪部,
22 案内部,22a 案内面,24 第1爪受部,26 第2爪受部
14c 変形許容部,16 第2係合部,18 第1爪部,20 第2爪部,
22 案内部,22a 案内面,24 第1爪受部,26 第2爪受部
Claims (6)
- 第1部材と第2部材とを所定方向へ相対的に近づけて組み付ける部材の組み付け構造であって、
前記第1部材に設けられ、前記所定方向と交差する方向へ弾性変形可能に構成された第1係合部と、
前記第1係合部の先端部に形成され、該第1係合部が弾性変形することで、前記所定方向と交差する方向へ延びる第1姿勢から、該第1姿勢よりも該所定方向に近い向きに延びる第2姿勢になる第1爪部と、
前記第1部材に設けられ、前記所定方向と交差する方向へ延びる第2爪部を有する第2係合部と、
前記第2部材に設けられ、前記第1部材と該第2部材との組み付け途中で前記第1係合部に当たり、前記第1爪部が前記第1姿勢から前記第2姿勢になるように該第1係合部を変形させる案内部と、
前記第2部材に設けられ、前記第2姿勢にある前記第1爪部と前記所定方向と交差する方向に重なるように引っ掛かる第1爪受部と、
前記第2部材に設けられ、前記第2爪部と前記所定方向に重なるように引っ掛かる第2爪受部と、を備えている
ことを特徴とする部材の組み付け構造。 - 前記第1爪部は、該第1爪部が前記第2姿勢から前記第1姿勢になるように前記第1係合部が復帰する方向へ少なくとも延出するように形成され、
前記第1爪部は、該第1爪部が前記第2姿勢から前記第1姿勢になるように前記第1係合部が復帰する方向へ該第1係合部により弾性的に付勢されたもとで、前記第1爪受部に引っ掛かる請求項1記載の部材の組み付け構造。 - 前記第2爪部と前記第2爪受部とは、前記所定方向へ反力が加わる関係で引っ掛かる請求項1または2記載の部材の組み付け構造。
- 前記第1係合部は、前記第1爪部を前記第1姿勢から前記第2姿勢にするように前記第1係合部を変形させる方向へ前記所定方向から傾けて、前記第1部材から延出するように形成されている請求項1〜3の何れか一項に記載の部材の組み付け構造。
- 前記案内部は、前記第1部材と前記第2部材とが相対的に近づく前記所定方向へ向かうにつれて、前記第1爪部を前記第1姿勢から前記第2姿勢にするように前記第1係合部を変形させる方向へ傾く案内面を有し、該案内面で前記第1係合部を案内する請求項1〜4の何れか一項に記載の部材の組み付け構造。
- 前記第1係合部は、該第1係合部を薄肉化した変形許容部で折れ曲がって、前記第1部材に連なる基部に対して前記第1爪部が設けられた先端部が変形する請求項1〜5の何れか一項に記載の部材の組み付け構造。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2018161262A JP2020034086A (ja) | 2018-08-30 | 2018-08-30 | 部材の組み付け構造 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2018161262A JP2020034086A (ja) | 2018-08-30 | 2018-08-30 | 部材の組み付け構造 |
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JP2020034086A true JP2020034086A (ja) | 2020-03-05 |
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ID=69667557
Family Applications (1)
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JP2018161262A Pending JP2020034086A (ja) | 2018-08-30 | 2018-08-30 | 部材の組み付け構造 |
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JP (1) | JP2020034086A (ja) |
-
2018
- 2018-08-30 JP JP2018161262A patent/JP2020034086A/ja active Pending
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