JP2020033823A - 雨水マス - Google Patents

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Abstract

【課題】配管の自由度を高めることが可能となり、現場における施工性の向上を図ることができる。【解決手段】雨水マス1Bは、建物の竪樋から地中に埋設される横引き管4に接続される雨水マスであって、立上り管受口61と、マス本体部69と、泥受け部90と、を備える。マス本体部69は、横引き管4の端部4aが内側に差し込まれる挿入口60aが形成可能な横引き差し外周壁60を有する。立上り管受口61は、マス本体部69に接続され、立上り管19が接続されたときに立上り管19と連通する開口61dが形成されている。泥受け部90は、マス本体部69に接続され、マス本体部69に開口した泥溜め空間65cが形成されている。立上り管受口61の開口61dの面積S1は、泥溜め空間65cの開口65dの面積S2以上である。【選択図】図13A

Description

本発明は、雨水マスに関する。
従来、住宅等の建物の竪樋では、例えば特許文献1に示されるように、地中内に配管された横引き管に接続される雨水マスが知られている。このような雨水マスとして、一般的にポリプロピレン(PP)製のタメマスや、ポリ塩化ビニル(PVC)製で横引き管の流入口(受口)が周方向で所定角度の位置に設けられた構成のものがある。
特開2016−194214号公報
しかしながら、上述した従来の雨水マスでは、以下のような問題があった。
すなわち、ポリプロピレン製の雨水マス(タメマス)は、製造上の理由により全体形状が大きくなってしまう。このように大型の雨水マスの場合には、狭所地の住宅における施工時に雨水マス自体が大きく取り扱い難いうえ、接続される配管との取り合い等で施工が困難になるという問題があった。
また、ポリ塩化ビニル製の雨水マスでは、横引き管の差込み口(受口)が周方向で決まった角度の位置に設けられている。つまり、現場のスペースや配置に合わせた位置に差込み口が設けられていないので、施工時に雨水マスに対する横引き管の差し込みが困難になるおそれがあった。
そこで、本発明は、上記問題点に鑑みてなされたもので、配管の自由度を高めることが可能となり、現場における施工性の向上を図ることができる雨水マスを提供することを目的としている。
上記目的を達成するため、第1の発明に係る雨水マスは、建物の竪樋から地中に埋設される横引き管に接続される雨水マスであって、マス本体部と、立上り管受部と、泥溜め受部と、を備える。マス本体部は、横引き管の端部が内側に差し込まれる挿入口が形成可能な横引き差し外周壁を有する。立上り管受部は、マス本体部に接続され、立上り管が接続されたときに立上り管と連通する開口が形成されている。泥溜め受部は、マス本体部に接続され、マス本体部に開口した泥溜め空間が形成されている。立上り管受部の開口の面積は、泥溜め空間の開口の面積以上である。
これにより、現場において、マス本体部の横引き差し外周壁の任意の位置に所定の外径の挿入口を形成することができ、その挿入口に横引き管をマス本体部の内側まで差し込み接続することができる。
このように横引き管の流出入角度を施工現場で自由に設定することができる。そのため、横引き管の流出入角度が決まった位置に横引き管の受口が設けられた形状の従来の雨水マスのように、横引き管の流出入角度を調整したり、雨水マスの受口の位置が間違った形状のものを搬入してしまう等の不具合がなくなり、配管の自由度を高めることができ、現場における施工性の向上を図ることができる。
また、立上り管受部の開口の面積は、泥溜め空間の開口の面積以上であるため、清掃するためのバスケット等を泥溜め空間から取り出し易くなる。
第2の発明にかかる雨水マスは、第1の発明にかかる雨水マスであって、横引き差し外周壁から立上り管受部の開口までの間隔は、横引き差し外周壁から泥溜め空間の開口までの間隔以下である。
これにより、清掃するためのバスケット等を泥溜め部から取り出し易くなる。
第3の発明にかかる雨水マスは、第1または第2の発明にかかる雨水マスであって、第1横引き差し外周壁には、横引き管の端部が差し込み可能な挿入口が形成されている。
例えば、雨水マスが雨水浸透マスとしても、横引き差し外周壁に少なくとも1つの配管を接続する必要がある。そのため、予め1箇所に配管を挿入可能な挿入口を設けることによって、現場における作業を減らすことができる。
第4の発明にかかる雨水マスは、第1〜第3のいずれかの発明にかかる雨水マスであって、規制部を更に備える。規制部は、マス本体部の内側に設けられ、横引き管が差し込まれた際に端部が当接可能な当接面を有し、端部の差し込み量を規制する。横引き差し外周壁から当接面までの間隔は、横引き差し外周壁から泥溜め空間の開口までの間隔以下である。
これにより、平面視において、端部が泥溜め部の内側に入り込まないため、清掃するためのバスケット等を泥溜め部から取り出し易くなる。
本発明の雨水マスによれば、配管の自由度を高めることができ、現場における施工性の向上を図ることができる。
本発明の第1の実施の形態による住宅に配置される排水構造の概略構成を示す図である。 図1に示す雨水マスの斜視図である。 雨水マスの側面図である。 雨水マスの縦断面図であって、横引き差し外周壁の一部に挿入口が形成された図である。 図4に示すA−A線断面図であって、複数の横引き管が差し込まれた状態の図である。 図5に示すB−B線断面図であって、挿入口に横引き管が挿入された状態を示す図である。 雨水マスの側面図であって、マス本体部の横引き差し外周壁に第1基準線が表示された図である。 雨水マスの側面図であって、マス本体部の横引き差し外周壁に第2基準線が表示された図である。 雨水マスにおいて穴開け治具を用いて挿入口を形成する状態を示す図である。 (a)、(b)は雨水の排水管と汚水の排水管の配置状態を示す図である。 第2の実施の形態による雨水マスの構成を側方から見た半断面図であって、(a)は挿入口を形成する前の状態を示す図、(b)は挿入口を形成した後の状態を示す図である。 第3の実施の形態による雨水マスの構成を示す斜視図である。 図12に示す雨水マスを側方から見た半断面図である。 図12に示す雨水マスの平面図である。 図12に示す雨水マスの縦断面図である。 図12に示す下部材の構成を示す側面図である。 図14に示す雨水マスを上下方向に重ねてスタックした状態の縦断面図である。 変形例による雨水マスにおいて上下方向に重ねてスタックした状態の縦断面図であって、図16に対応する図である。 図13に示す雨水マスの内側に泥溜め用のバスケットを配置した状態を示す縦断面図である。 第4の実施の形態による雨水マスの構成を示す断面図である。 第1変形例による雨水マスと、雨水マスに挿入される前のバスケットの構成を示す側面図である。 第2変形例による雨水マスの構成を示す水平断面図であって、図5に対応する図である。 第3変形例による雨水マスの構成を示す縦断面図である。 図22AのDD間における矢示断面図である。
以下、本発明による実施の形態の雨水マス、及び雨水マスの施工方法について、図面に基づいて詳細に説明する。
(第1の実施の形態)
図1に示すように、本実施の形態による雨水マス1は、住宅(建物)の竪樋21に曲管部23を介して地中に埋設される横引き管4に設けられている。
具体的に本実施の形態の建物の雨水排水としては、屋根の軒先に取り付けられた軒樋20に流れた雨水を、排水管カバー24を地面付近に備えた竪樋21に対して、曲管部23を介して地中に埋設される横引き管4に流入させるように構成されている。
そして、横引き管4は雨水マス1に接続され、さらに雨水マス1から横引き管4によって不図示の下水管に排水される。また、室内で発生する排水設備(例えばトイレ31)の汚水排水は、縦管25から横引き管26を介して不図示の合流枡等を経由して下水本管30に排水される。
図2乃至図4に示すように、雨水マス1は、図5及び図6に示す横引き管4を接続するための差し込み端部4a(4b)が内側に差し込まれる挿入口13が形成可能な筒状の横引き差し外周壁10aを有するマス本体部10と、マス本体部10の上端に泥の除去等で使用するために地上に向けて延ばされる立上り管19を接続する立上り管受口11と、マス本体部10の下端に設けられた有底筒状の泥溜め受部12と、を有している。立上り管受口11は、立上り管受部の一例に対応する。
なお、本実施の形態の雨水マス1は、泥溜め受部12に複数の孔が形成された雨水浸透マスも含む。
雨水マス1の材料として、ポリ塩化ビニル、ポリプロピレン等が挙げられる。例えば、コストの点では、ポリプロピレンが安価に製造することが可能であるが、後述するように立上り管19の接着ができないので、継手により連結する構造となる。一方、このような立上り管19の接着を可能とする際にはポリ塩化ビニルが採用される。
ここで本実施形態の雨水マス1では、マス本体部10、立上り管受口11、及び泥溜め受部12の各中心軸が共通軸上に配置されている。以下、この共通軸をマス軸Oといい、マス軸O方向に沿う雨水マス1の泥溜め受部12側を下側といい、雨水マス1の立上り管受口11側を上側という。また、雨水マス1をマス軸O方向から見た平面視において、マス軸Oに直交する方向を径方向といい、マス軸O回りに周回する方向を周方向という。
マス本体部10は、図4に示すように、横引き差し外周壁10aから伸びて立上り管受口11に接続する第1連設部10bと、横引き差し外周壁10aから伸びて泥溜め受部12に接続する第2連設部10cと、を有する。横引き差し外周壁10aは、マス軸Oを中心とする円筒状に形成され、外径が330mm以下で、外壁高さが横引き管4の差し込み端部4a(4b)の径寸法よりも大きく設定されている。なお、第1連設部10bが、横引き差し外周壁10aと立上り管受口11の間を接続する第1の接続部として機能し、第2連設部10cが、横引き差し外周壁10aと泥溜め受部12の間を接続する第2の接続部として機能する。
また、横引き差し外周壁10aには、図7及び図8に示すように、挿入口13の形成位置を示す基準線15が表示されている。図7に示す第1基準線15Aは、横引き差し外周壁10aの外面において周方向に延びる線と、周方向に直交する縦方向(上下方向)に延びる複数の線から表示されるものである。図8に示す第2基準線15Bは、周方向に沿って所定角度(例えば45°)毎に3重の同心円からなる線で表示したものである。
立上り管受口11は、環状であり、マス本体部10に上方から接続される基端部11Aと、基端部11Aよりも僅かに大径をなす受口本体11Bと、を有し、基端部11A及び受口本体11Bが同軸に配置されている。また、立上り管受口11には、図4に示すように、立上り管19が接続された際に、立上り管19の内部空間と連通する開口11Cが形成されている。
受口本体11Bには、立上り管19が接着(雨水マス1がポリ塩化ビニル製の場合)により接続されている。雨水マス1に接続された立上り管19は、上端が地上部分まで延び、その上端部には防護ハット(不図示)が外嵌されている。
泥溜め受部12は、マス本体部10に下方から接続される基端部12Aと、基端部12Aよりも僅かに大径をなす泥溜め本体12Bと、を有している。泥溜め受部12には、図4に示すように、マス本体部10に開口した泥溜め空間12Cが形成されている。泥溜め空間12Cのマス本体部10への開口12Dが示されている。泥溜め受部12は、マス本体部10よりも小径に形成されている。泥溜め受部12は、泥受け部の一例に対応する。
泥溜め受部12は、マス本体部10の立上り管受口11とは反対側に配置されている。泥溜め空間12Cおよび開口12Dは、立上り管受口11の開口11Cに対向して配置されており、平面視において立上り管受口11の開口11Cは、泥溜め空間12Cおよび開口12Dを覆うように設けられている。また、図4に示すように立上り管受口11の開口11Cの面積(マス軸Oに対して垂直な面積ともいえる)をS1とし、泥溜め空間12Cの開口12Dの面積をS2とすると、S1≧S2に形成されている。なお、本実施の形態では、概ねS1とS2は等しく形成されているが、S1>S2であってもよい。
また、図4に示すように、マス軸Oの径方向において(マス軸Oに対して垂直な平面視においてともいえる)、横引き差し外周壁10aから立上り管受口11の開口11Cまでの間隔L1は、横引き差し外周壁10aから泥溜め空間12Cの開口12Dまで(開口12Dの縁12Eまでともいえる)の間隔L2以下に設定されている。本実施の形態では、L1=L2に設定されているが、L1<L2であってもよい。
このように構成される雨水マス1では、図5に示すように、マス本体部10の外径が330mmであり、泥溜め受部12の外径が150mmである場合において、呼び径φ100(外径114mm)の第1横引き管4A、4A同士の差し込み角度θ1が90°であり、これら第1横引き管4A、4A同士の間に呼び径φ75(外径89mm)の第2横引き管4Bが第1横引き管4Aに対する差し込み角度θ2が45°で設けられている。
図5において符号C1、C2(C)は第1横引き管4Aの中心軸であり、これら中心軸C1、C2同士の角度θ1が90°となっている。また、図5において符号C3(C)は第2横引き管4Bの中心軸であり、第1横引き管4A、4Aの中心軸C1、C2との角度θ2が45°となっている。
第1横引き管4Aの差し込み端部4aは、上方からみた平面視で泥溜め受部12の開口外周縁の位置となっている。また、第2横引き管4Bの差し込み端部4bは、一対の第1横引き管4A、4Aに当接する位置となり、このときの差し込み長で40mmを確保されている。
なお、雨水マス1の全長としては350mm以下であることが好ましく、泥溜め受部12の全長としては150mm以上であることが好ましい。
次に、上述した雨水マス1に横引き管4を接続する施工方法と、雨水マス、及び雨水マスの施工方法の作用について図面を用いて詳細に説明する。
本実施の形態では、図1に示すように、雨水マス1を横引き管4に接続する際には、先ず、マス本体部10の横引き差し外周壁10aの任意の位置において、図9に示すように穴開け治具5(開孔手段)を用いて横引き差し外周壁10aを貫通させて所定の外径の挿入口13(図5及び図6参照)を形成する。ここで、穴開け治具5は、回転軸51の先端にカッター52を備えた電動式の治具を採用することができる。
図6に示すように、挿入口13に止水パッキン14を介して横引き管4をマス本体部10の内側まで差し込む。具体的に止水パッキン14は、横引き管4の薄肉の端部42の外周面42aと挿入口13との間に設けられる。このとき、横引き管4は、横引き管4の差し込み端部4a(4b)が泥溜め受部12の上端開口縁12Eより径方向の外側に位置するように挿入口13に差し込まれる(図5参照)。
このように差し込まれた横引き管4の差し込み端部4a(4b)がマス軸O方向で(平面視において)泥溜め受部12の開口12Dに重なることのない構造とすることが可能となる。これにより、泥溜め受部12内を清掃するためのバスケット等を、差し込まれた横引き管4に干渉させずに泥溜め受部12内に挿入することができる。
このように構成される雨水マス1では、泥溜め受部12の外径が横引き管4の差し込み端部4aが差し込まれて挿入されるマス本体部10の外径よりも小さくなるので、雨水マス1全体の形状を小型にすることができる。
つまり、本実施の形態の雨水マス1では、図10(a)に示すように、雨水マス1におけるマス本体部10の下方で泥溜め受部12の径方向外側にスペースSが形成されるので、住宅などで雨水用の排水管P1と室内から生じる汚水用の排水管P2が別系統で地中に配設される場合に、前記スペースSに汚水用の排水管P2を寄せて配置することが可能となる。
そのため、雨水用の排水管P1と汚水用の排水管P2との距離L1を、例えば図10(b)に示すようなバケツ状のタメマス100Aを使用した従来の場合における雨水用の排水管P1と汚水用の排水管P2の距離L2に比べて近接させることができ、狭所地の住宅において効率よく配管を設置することができる。
また、本実施の形態では、図6に示すように、マス本体部10の横引き差し外周壁10aの任意の位置に開孔手段(図9に示す穴開け治具5)を用いて所定の外径の挿入口13を形成することができ、その挿入口13に止水パッキン14を介して横引き管4をマス本体部10の内側まで差し込み接続することができる。このように横引き管4の流出入角度を施工現場で自由に設定することができる。
そのため、横引き管4の流出入角度が決まった位置に横引き管4の受口が設けられた形状の従来の雨水マスのように、横引き管4の流出入角度を調整したり、雨水マスの受口の位置が間違った形状のものを搬入してしまう等の不具合がなくなり、配管の自由度を高めることができ、現場における施工性の向上を図ることができる。
マス本体部10の横引き差し外周壁10aの任意の位置に開孔手段(図9に示す穴開け治具5)を用いて所定の外径の挿入口13を形成する際、横引き差し外周壁10aに、各穴径(例えば、50A、75A、100A)に応じたアライメント孔10g(図12及び図13参照)を設けることで、施工現場において穴開け治具5で穴を開ける際、所望の穴径を所望の位置に形成できる。
なお、アライメント孔10gには、例えば穴径を刻印しておくことで、どのアライメント孔10gが所望の穴径かを一目でわかるようにすることで作業効率を向上させることができる。
また、アライメント孔10gは、穴開け治具5で開けた開孔の中心位置の同一直線上に並んで形成されていることが好ましいが、変位して形成されていてもよい。
しかも、本実施の形態では、横引き管4をマス本体部10の外径が泥溜め受部12の外径よりも大きく形成され、マス本体部10内の外周部分に横引き差し外周壁10aに差し込まれる横引き管4の差し込み端部4a(4b)の差し込み長を確保できる。そのため、横引き管4の差し込みによる接続を確実に行うことができるとともに、差し込まれた横引き管4の差し込み端部4a(4b)がマス軸O方向で泥溜め受部12の開口に重なることのない構造とすることが可能となる。
これにより、泥溜め受部12内を清掃するためのバスケット等を差し込まれた横引き管4に干渉させずに泥溜め受部12内に挿入することができる。
また、本実施の形態では、泥溜め受部12の外径を180mm以下の小断面の部材を構成することができ、雨水マス1を確実に小型化することができる。
さらに横引き差し外周壁10aは、円筒状に形成され、外径が330mm以下に設定されているので、マス本体部10の外径を抑えつつ、例えば標準的に用いられる呼び径φ100(外径114mm)の複数の横引き管4を横引き差し外周壁10aに差し込むことが可能な形状となる。
さらにまた、本実施の形態では、図7及び図8に示すように、横引き差し外周壁10aの基準線15(15A、15B)に合わせた位置で開孔手段を用いて挿入口13(図5参照)を形成することができ、開孔するための位置決め作業が不要になるとともに、挿入口13を精度よく形成することができる。
このように本実施の形態では、小型化することが可能となり、かつ横引き管4の流出入角度を施工現場で自由に設定することができるので、配管の自由度を高めることができ、現場における施工性の向上を図ることができる。
(第2の実施の形態)
図11(a)、(b)に示す第2の実施の形態の雨水マス1Aは、上述した第1の実施の形態による図2に示す雨水マス1における立上り管受口11の基端部11Aと、泥溜め受部12の基端部12Aとを省略した構造であり、さらにマス本体部10の位置でマス軸Oに沿って上下に二分割にされた2部材(上部材10A、下部材10B)から形成されている。すなわち、雨水マス1Aは、射出成型によって二部材に形成し、互いに接着剤で接合した構造となっている。
なお、この2部材は、接着剤以外に、各部材の嵌合により接合を維持することも可能である。
図11(a)に示すように、上部材10Aは、マス本体部10の横引き差し外周壁10aと上側の第1連設部10b、及び立上り管受口11の受口本体11Bが一体に射出成型された部材である。下部材10Bは、マス本体部10の下側の第2連設部10c、及び泥溜め受部12の泥溜め本体12Bが一体に射出成型された部材である。なお、本実施の形態では、上部材10Aの第1連設部10b及び下部材10Bの第2連設部10cがマス軸O方向に直交する平面を形成しているが、第1連設部10bまたは第2連設部10cに傾斜をつけることも可能である。第2連設部10cに傾斜を設けることで、泥や水が泥溜め受部12に流れ込みやすくなる。
下部材10Bの第2連設部10cには、その外周縁全周にわたって延在し、上部材10Aの下端部10dを接着するための突縁部10eが形成されている。突縁部10eの内周側に上部材10Aの下端部10dが嵌合した状態で配置されて、突縁部10eと下端部10dが接着剤によって接着されている。図11(b)に示す雨水マス1Aは、穴開け治具5(図9参照)を用いて横引き差し外周壁10aの所定箇所を穿孔して貫通し、所定の外径の挿入口13が形成されている。
受口本体11Bには、第1連設部10bと交差する方向に延伸し、ストッパー10fが形成されている。ストッパー10fは、規制部の一例に相当する。ストッパー10fは、第1連設部10bと受口本体11Bの接続箇所から下部材10Bに向かって突出するように形成されている。ストッパー10fは、環状に形成されており、マス軸Oを基準にして外周側に当接面10jを有する。
横引き差し外周壁10aから当接面10jまでの間隔W1は、横引き差し外周壁10aから泥溜め空間12Cの開口12Dまでの間隔W2以下である。横引き管4を挿入した際に、端部4a、4bが当接面10jに当接することにより、それ以上横引き管4が挿入されないように規制することができる。本実施の形態では、W1<W2であり、当接面10jは、泥溜め空間12Cのマス本体部10への開口12Dの縁12Eよりも、外側に形成されているが、W1=W2であってもよい。
このように、ストッパー10fが形成されていることで、横引き管4を挿入する際、挿入量を制御でき、泥溜め受部12の開口12Dの外周縁の位置に横引き管4の差し込み端部4aが入り込まないようにできる。これにより、泥溜め受部12に溜まった泥を取り出す際、泥溜め受部12の内部の泥溜め空間12Cに収容されているバスケット(後述する)を容易に取り出すことができる。
また、本実施の形態においても、泥溜め受部12は、マス本体部10の立上り管受口11とは反対側に配置されている。泥溜め空間12Cおよび開口12Dは、立上り管受口11の開口11Cに対向して配置されており、平面視において立上り管受口11の開口11Cは、泥溜め空間12Cおよび開口12Dを覆うように設けられている。また、図4に示すように立上り管受口11の開口11Cの面積(マス軸Oに対して垂直な面積ともいえる)をS1とし、泥溜め空間12Cの開口12Dの面積をS2とすると、S1≧S2に形成されている。なお、泥溜め空間12Cのマス軸Oに対して垂直な任意の位置における断面積は、開口12Dの面積以下となっている。
また、図11(b)に示すように、マス軸Oの径方向において(マス軸Oに対して垂直な平面視においてともいえる)、横引き差し外周壁10aから立上り管受口11の開口11Cまでの間隔L1は、横引き差し外周壁10aから泥溜め空間12Cの開口12Dまで(開口12Dの縁12Eまでともいえる)の間隔L2以下に設定されている。本実施の形態では、L1=L2に設定されているが、L1<L2であってもよい。
本第2の実施の形態では、上述したように立上り管受口11と泥溜め受部12とがそれぞれ基端部11A,12A(図2参照)を省略したことにより、雨水マス1Aの全体形状を小さくすることができる。また、上部材10Aと下部材10Bの2部材を一体的に接着することにより製造されるので、各部材を射出成型による製造だけでなく、金型を使用した製造も可能となる。
(第3の実施の形態)
図12〜図14に示すように、第3の実施の形態による雨水マス1Bは、上述した第2
の実施の形態による雨水マス1A(図11(a)、(b)参照)をさらに具体的な構成としたものである。
雨水マス1Bは、上下に二分割にされた2部材(上部材6A、下部材6B)からなり、射出成型等で形成することが可能である。
雨水マス1Bは、立上り管受口61と、マス本体部69と、泥受け部90と、を有する。立上り管受口61は、立上り管受部の一例に対応する。
上部材6Aは、立上り管受口61とマス本体部69を含む。
立上り管受口61は、環状であり、上端に立上り管19(図14参照)が接続される。立上り管受口61には、図13Aに示すように、立上り管19が接続された際に、立上り管19の内部空間と連通する開口61dが形成されている。
マス本体部69は、横引き差し外周壁60と、上連設部62と、下連設部63と、を有する。横引き差し外周壁60は、筒状であり、図5に示す横引き管4の差し込み端部4a、4bが内側に差し込まれる挿入口60a(図13A参照)が形成可能である。上連設部62は、立上り管受口61及び横引き差し外周壁60を連設する。下連設部63は、横引き差し外周壁60及び下部材6Bを連設する。
立上り管受口61は、横引き差し外周壁60よりも小径の筒体からなる。上連設部62は、立上り管受口61の上下方向の中間部と、横引き差し外周壁60の上端を連設し、周方向に沿って延びるリング状のフランジである。
上連設部62には、上下に突出する複数の補強リブ64が周方向に間隔をあけて配置されている。補強リブ64のうち上連設部62の上側に位置する上補強部64Aは、上連設部62の上面62aと立上り管受口61の外周面61aとに接続されている。一方、上連設部62の下側に位置する下補強部64Bは、上連設部62の下面62bと立上り管受口61の外周面61aと横引き差し外周壁60の内周面60cとに接続されている。
成型された上部材6Aと下部材6Bとの2部材を組み合わせる際には、下部材6Bに対して雨水マス1Bの軸O方向から荷重をかけて上部材6Aを挿入することにより雨水マス1Bが形成される。このとき、上連設部62に補強リブ64が設けられているので、上部材6Aの横引き差し外周壁60と上連設部62とに荷重がかかることによる上連設部62の変形を防止することができ、応力に対して雨水マス1Bの強度を向上させることができる。
なお、補強リブ64は、設計上、邪魔にならない箇所に形成されていればよく、本第3の実施の形態のように、雨水マス1Bの外側の位置に上補強部64Aを形成するだけでなく、雨水マス1Bの内側の位置に下補強部64Bを形成することができる(図13A参照)。
上部材6Aにおいて、立上り管受口61における立上り管19の挿入下端61bの位置は、上部材6Aの横引き差し外周壁60の外周上縁部60bの位置よりも下側に位置している。これにより、立上り管19を雨水マス1Bの内側に深く挿入させることができ、雨水マス1Bのコンパクト化を図ることができる。
なお、立上り管19が挿入される挿入下端61bの位置は、上述したように外周上縁部60bよりも下の位置で、かつ横引き差し外周壁60の挿入口60aに差し込まれた横引き管4(図5参照)よりも上の位置であればよく、施工時に適宜高さを調整して決定することができる。
下部材6Bは、上部材10Aの下連設部63に着脱可能に接続され、上述した筒状の泥受け部90に相当している。下部材6Bは、上部材6Aよりも小径に形成されている。下部材6B(泥受け部90)は、底65bを有する筒状の泥溜め受部65と、泥溜め受部65の上部から径方向の外側に向けて張り出した装着部66と、を有している(図15参照)。泥溜め受部65には、図13Aに示すように、マス本体部69に開口した泥溜め空間65cが形成されている。泥溜め空間65cのマス本体部69への開口65dが示されている。装着部66は、上部材6Aの下連設部63に嵌合された状態で接続され、周方向に間隔をあけて複数の補強リブ67が設けられている。
上連設部62は、横引き差し外周壁60と立上り管受口61を接続する第1接続部の一例に相当する。
装着部66および下連設部63は、横引き差し外周壁60と泥溜め受部65とを接続する第2の接続部の一例に相当する。
泥溜め受部65は、マス本体部69の立上り管受口61とは反対側に配置されている。泥溜め空間65cおよび開口65dは、立上り管受口61の開口61dに対向して配置されており、平面視において立上り管受口61の開口61dは、泥溜め空間65cおよび開口65dを覆うように設けられている。また、図13Aに示すように立上り管受口61の開口61dの面積(マス軸Oに対して垂直な面積ともいえる)をS1とし、泥溜め空間65cの開口65dの面積をS2とすると、S1≧S2に形成されている。なお、泥溜め空間65cのマス軸Oに対して垂直な任意の位置における断面積は、開口65dの面積以下となっている。
図13Bの平面図において、S2は、開口65dの縁65eの内側の領域を示し、左上方から右下方に向かう斜線で示されている。また、S1は、立上り管受口61の内側の領域を示し、左上方から右下方に向かう斜線、およびその周囲の右上方から左下方に向かう斜線で示されている。
また、図14に示すように、マス軸Oの径方向において(マス軸Oに対して垂直な平面視においてともいえる)、横引き差し外周壁60から立上り管受口61の開口61d(開口の縁61eともいえる)までの間隔L1は、横引き差し外周壁60から泥溜め空間65cの開口65d(開口65dの縁65eともいえる)までの間隔L2以下に設定されている。本実施の形態では、L1<L2に設定されているが、L1=L2であってもよい。
ストッパー68は、立上り管受口61の泥溜め受部65側の端から、泥溜め受部65に向かって突出するように形成されている。ストッパー68は、規制部の一例に相当する。ストッパー68は、環状に形成されており、マス軸Oを基準にして外周側に当接面68aを有する。
横引き差し外周壁60から当接面68aまでの間隔W1は、横引き差し外周壁60から泥溜め空間65cの開口65d(開口65dの縁65eともいえる)までの間隔W2以下である。横引き管4を挿入した際に、端部4a、4bが当接面68aに当接することにより、それ以上横引き管4が挿入されないように規制することができる。本実施の形態では、W1<W2であり、当接面68aは、泥溜め空間65cの開口65dの縁65eよりも、外側に形成されているが、W1=W2であってもよい。
また、図16に示すように、上部材6Aと下部材6Bとが組み合わされた状態において、下部材6Bの補強リブ67の下端67bが上部材6Aの立上り管受口61の上端部61cに対して上方から載置するように係止させることで、複数の雨水マス1Bを上下方向に重ねるようにしてスタックして保管できる。ここで、図16は、1組の雨水マス1Bが重ねてスタックされた状態を示している。このような構成にすることで、保管するためのスペースを小さくすることができ、保管効率を向上させることができる。
また、図17に示す変形例では、補強リブ67の下端67bに上部材6Aの立上り管受口61の上端部61cが係合される切欠部67aが形成されている。すなわち、下部材6Bの切欠部67aに上部材6Aの立上り管受口61の上端部61cを係合させることで、上部材6A及び下部材6Bを組み合わせた状態で雨水マス1Bを複数、上下方向に重ねるようにしてスタックして保管できる。
さらに他の構成として、下部材6Bの周縁部の穴を大きくすることで、上述した切欠部67aを省略することも可能であり、この場合には複数を重ね易くなる利点がある。
また、本実施形態では、図18に示すように、マス本体部69の内側に上部材6Aの立上り管受口61から挿入出可能に設けられた泥溜め用のバスケット16を用いて雨水マス1B内に溜まる泥を収容することも可能である。バスケット16は、下部材6Bの泥溜め受部65に収容可能な大きさで、上部材6A内の通過時に上部材6Aに差し込まれている横引き管4に干渉しない大きさに設定されている。バスケット16には、取り出し時に使用される持ち手161が着脱可能に設けられている。バスケット16の内部に溜まった泥を取り出す際には、持ち手161を持ってバスケット16のみを取り出すことで、効率よく泥を除去できる。そして、バスケット16内の泥を除去した後、そのバスケット16を再び泥溜め受部12に収容することが可能となる。
バスケット16は、例えば、ポリエチレンやポリプロピレンなどのポリオレフィンを用いることができる。この場合、塩化ビニルで構成されている泥溜め受部65より硬度が柔らかいため、泥溜め受部65のサイズに合った大きさで構成することで、バスケット16を泥溜め受部65に挿入した後に、水の浮力でバスケット16が浮くことを防止することができる。
また、バスケット16には、底部上面に細管等の棒状部材を着脱可能に係止する受口部(図示省略)を設けるようにしてもよい。この場合には、バスケット16を泥溜め受部65から取り出す際に、受口部に細管を接続させてから細管を引き上げることで、バスケット16を雨水マス1Bから取り出すことができ、清掃にかかる作業を容易に行うことができる。なお、細管は、施工時に適宜長さを調整することができ、細管の上に蓋をすることでバスケット16が細管によって抑え込まれるため、水によりバスケット16が浮上することを防止できる。
(第4の実施の形態)
図19は、第4の実施の形態の雨水マス1Eを示す図である。
雨水マス1Eは、マス本体部71と、立上り管受部85と、泥受け部86と、を有する。
立上り管受部85には、立上り管19が装着される。立上り管受部85は、マス本体部71に接続されている。泥受け部86は、マス本体部71に接続され、立上り管受部85に対向するように配置されている。
(マス本体部71)
マス本体部71は、概ね筒状であって、立上り管受口72と、泥溜め受部73が接続される。立上り管受口72は、環状であって、マス本体部10に接続され、地上に向けて延ばされる立上り管19(図14参照)が接続される。泥溜め受部73は、底73aを有する筒状であって、マス本体部71に接続されている。
マス本体部71は、横引き差し外周壁71aと、第1連設部71bと、第2連設部71cと、を有する。
横引き差し外周壁71aは、筒状であって、横引き管4(図18参照)を接続するための挿入口13が形成可能である。第1連設部71bは、筒状であり、横引き差し外周壁71aの立上り管受口72側(図では上側)に設けられており、立上り管受口72と接続される。第2連設部71cは、筒状であり、横引き差し外周壁71aの泥溜め受部73側に設けられており、泥溜め受部73と接続される。
(立上り管受部85)
立上り管受部85は、立上り管受口72と、装着部76と、を有する。
立上り管受口72は、環状の部材であり、立上り管19が挿入される。立上り管受口72には、立上り管19が接続された際に、立上り管19の内部空間と連通する開口72dが形成されている。また、立上り管受口72の内周面には立上り管19が当接する挿入下端72cが形成されている。挿入下端72cは、マス軸Oに対して垂直に形成された段差面である。
装着部76は、円環状であって、立上り管受口72から外側に向かって伸びている。装着部76の外周端には、泥溜め受部73側に折れ曲がった端部76dが設けられている。この端部76dの内側に第1連設部71bが挿入され、接着が行われる。
(泥受け部86)
泥受け部86は、泥溜め受部73と、装着部77とを有する。
泥溜め受部73は、筒状であって底73aを有する。泥溜め受部73には、マス本体部71に開口した泥溜め空間73cが形成されている。泥溜め空間73cのマス本体部70への開口73dが示されている。装着部77は、円環状であって、泥溜め受部73の上部から外側に向かって伸びている。装着部77の外周端には、底73a側に向かって折れ曲げられた端部77dが設けられている。この端部77dは、第2連設部71cに内側から接触し、これらの間で接着が行われる。
装着部76と第1連設部71bは、横引き差し外周壁71aと立上り管受口72を接続する第1の接続部の一例に相当する。
装着部77と第2連設部71cは、横引き差し外周壁71aと泥溜め受部73とを接続する第2の接続部の一例に相当する。
ストッパー74は、立上り管受口72の泥溜め受部73側の端から、泥溜め受部65に向かって突出するように形成されている。ストッパー74は、環状に形成されており、マス軸Oを基準にして外周側に当接面74aを有する。
横引き差し外周壁71aから当接面74aまでの間隔W1は、横引き差し外周壁71aから泥溜め空間73cの開口73d(開口73dの縁73eともいえる)までの間隔W2以下である。横引き管4を挿入した際に、端部4a、4bが当接面74aに当接することにより、それ以上横引き管4が挿入されないように規制することができる。本実施の形態では、W1<W2であり、当接面74aは、泥溜め受部73の開口73dの縁73eよりも、外側に形成されているが、W1=W2であってもよい。
泥溜め外周壁75は、筒状であって、第2連設部71cの横引き差し外周壁71aとは反対側に設けられている、泥溜め外周壁75は、泥溜め受部73の周囲を覆っている。泥溜め外周壁75の下端は、泥溜め受部73の下端と概ね一致している。
泥溜め受部73は、マス本体部71の立上り管受口72とは反対側に配置されている。泥溜め空間73cおよび開口73dは、立上り管受口72の開口72dに対向して配置されており、平面視において立上り管受口72の開口72dは、泥溜め空間73cおよび開口73dを覆うように設けられている。また、図19に示すように立上り管受口72の開口72dの面積(マス軸Oに対して垂直な面積ともいえる)をS1とし、泥溜め空間73cの開口73dの面積をS2とすると、S1≧S2に形成されている。なお、泥溜め空間73cのマス軸Oに対して垂直な任意の位置における断面積は、開口73dの面積以下となっている。
また、図に示すように、マス軸Oの径方向において(マス軸Oに対して垂直な平面視においてともいえる)、横引き差し外周壁71aから立上り管受口72の開口72d(開口72dの縁72eともいえる)までの間隔L1は、横引き差し外周壁71aから泥溜め空間73cの開口73d(開口73dの縁73eともいえる)までの間隔L2以下に設定されている。本実施の形態では、L1<L2に設定されているが、L1=L2であってもよい。
このような構成の雨水マス1Eは、例えばポリ塩化ビニルで作成された3つの部材(第1部材81、第2部材82、および第3部材83)によって形成されており、射出成形などで形成することができる。
第1部材81は、マス本体部71と泥溜め外周壁75を含む。第1部材81は、塩化ビニル製の管を使用してもよい。
第2部材82は、立上り管受口72および装着部76と、を含む。第3部材83は、泥溜め受部73および装着部77とを含む。
これら3つの部材を装着部72bと第1連設部71bの間と、装着部73bと第2連設部71cの間で接着することにより、雨水マス1Eを形成することができる。
なお、ポリ塩化ビニルに限らなくてもよく、ポリプロピレンなどのオレフィン系の材料によって3つの部材が形成されていてもよい。また、本実施の形態4の雨水マス1Eは、3つの部材に限らず、2つ以下または4つ以上の部材によって形成されていてもよい。更に、3つの部材が含む構成は、本実施の形態の構成に限らなくても良い。
(他の実施の形態)
以上、本発明による雨水マス、及び雨水マスの施工方法の実施の形態について説明したが、本発明は上記の実施の形態に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。
(A)
例えば、図20に示す第1変形例のように、雨水マス1Cとして雨水浸透マスを採用することも可能である。この雨水マス1Cは、泥溜め受部12の下端1b側の泥溜め本体12Bの周面に多数の小孔12a、12a、…が設けられている。この多数の小孔12aより雨水とともに泥が雨水マス1Cの外方の地中に流出させることが可能となる。また、雨水マス1Cの泥溜め受部12には、ゴミ避け用の取っ手18付きのバスケット17が設置される。このバスケット17には、周面17aの上側部分に複数の大孔17cが形成され、下側部分に複数の小孔17dが形成され、下端部分には水抜き孔17eが形成され、雨水マス1Cの下部に形成される前記小孔12aの詰まりを防ぐことができる。
(B)
また、上述した本実施の形態では、マス本体部10が上方から見た平面視で円形状に形成されているが、このような円形断面に限定されることはない。例えば、図21に示す第2変形例による雨水マス1Dは、マス本体部10に部分的に直線部10hを有する半円弧断面に形成される構成としてもよい。この場合には、雨水マス1Dにおける図21の左右方向の長さ寸法を小さくできるため、設置する際のスペース効率を向上させることができる。例えば、本第2変形例の雨水マス1Dの直線部10hを建物側に寄せて配置することで、雨水用の排水管と建物との距離を小さくすることができ、狭所地の住宅において効率よく配管を設置することができる。
(C)
また、本実施の形態では、マス本体部10の横引き差し外周壁10aに挿入口13の位置の基準となる基準線15A,15Bを設けているが、この基準線15A、15Bを省略することも可能であるし、他の表示による基準線を採用することも可能である。
(D)
また、上記実施の形態の雨水マス1、1A〜1Eでは、現場で挿入口13、60aを形成しているが、予め1つの挿入口13だけは形成されていてもよい。例えば、雨水マスが雨水浸透マスとしても、横引き差し外周壁10a、60、71aに少なくとも1つの管を接続する必要がある。そのため、予め1箇所に管を挿入可能な挿入口13、60aを設けることによって、現場における作業を減らすことができる。
また、立上り管受口のような受口が、挿入口13、60aの周囲の横引き差し外周壁10a、60、71aから設けられていてもよい。
(E)
図22Aは、第3変形例の雨水マス1Fを示す縦断面図である。図22Bは、図22AのDD´間における断面図である。雨水マス1Fは、マス本体部10、立上り管受口11、および泥溜め受部12´を有している。雨水マス1Fは、雨水マス1と泥溜め受部12´の構成が異なっている。雨水マス1Fの泥溜め受部12´は、底121を有する筒状であり、内部に形成されたリブ122を有している。図22Bに示すように、リブ122は、泥溜め受部12´の内側面123からマス軸Oに向かって形成されている。リブ122は、平面視において、90度間隔で設けられている。泥溜め受部12´のリブ122の内側の空間に、上述したバスケット16、17が配置される。
このような構成の泥溜め受部12´の場合、泥溜め空間12C´は、泥溜め受部12´のリブ122よりも内側の空間となり、泥溜め空間12C´の開口12D´もリブ122の内側となる。すなわち、リブ122の内側の開口12D´の面積S2が、立上り管受口11の開口11Cの面積S1以下に形成されている。
第3変形例の雨水マス1Fのようにリブ122が形成されている場合は、泥溜め受部12´の全体ではなく、リブ122の内側のバスケットが配置される空間が泥溜め空間として定義される。
(F)
なお、雨水マス1、1A〜1Fのマス本体部や泥溜め受部12の形状、大きさ、材質等の構成は、上述した実施の形態に限定されることはなく、適宜な範囲で設定することができる。例えば、本実施の形態では、マス本体部や泥溜め受部12の形状として上面視で円形をなす円筒形状としているが、例えば四角形、六角形等の多角形状や楕円形状等の他の形状のものであってもかまわない。
また、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、上記した実施の形態における構成要素を周知の構成要素に置き換えることは適宜可能である。
1、1A、1B、1C、1D、1E、1F 雨水マス
4 横引き管
4a、4b 端部
5 穴開け治具(開孔手段)
6A 上部材
6B 下部材
10、69、70、71 マス本体部
10a、60、71a 横引き差し外周壁
10b 連設部
10A 上部材
10B 下部材
11、61 立上り管受口
11C、61d 開口
12、65 泥溜め部
12C、65c 泥溜め空間
12D、65d 開口
13、60a 挿入口
14 止水パッキン
15、15A,15B 基準線
19 立上り管
86、90 泥受け部
O マス軸

Claims (4)

  1. 建物の竪樋から地中に埋設される横引き管に接続される雨水マスであって、
    前記横引き管の端部が内側に差し込まれる挿入口が形成可能な横引き差し外周壁を有するマス本体部と、
    前記マス本体部に接続され、立上り管が接続されたときに前記立上り管と連通する開口が形成された立上り管受部と、
    前記マス本体部に接続され、前記マス本体部に開口した泥溜め空間が形成された泥受け部と、を備え、
    前記立上り管受部の開口の面積は、前記泥溜め空間の開口の面積以上である、
    雨水マス。
  2. 前記横引き差し外周壁から立上り管受部の開口までの間隔は、前記横引き差し外周壁から前記泥溜め空間の開口までの間隔以下である、
    請求項1に記載の雨水マス。
  3. 前記横引き差し外周壁には、前記横引き管の端部が差し込み可能な挿入口が形成されている、
    請求項1または2に記載の雨水マス。
  4. 前記横引き差し外周壁の内側に設けられ、前記横引き管が差し込まれた際に前記端部が当接可能な当接面を有し、前記端部の差し込み量を規制する規制部を更に備え、
    前記横引き差し外周壁から前記当接面までの間隔は、前記横引き差し外周壁から前記泥溜め空間の開口までの間隔以下である、
    請求項1〜3のいずれか1項に記載の雨水マス。
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