JP2020032845A - 車両の制御装置 - Google Patents

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Masanori Mori
正徳 森
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Abstract

【課題】
車両の後方を向いて着座している乗員(逆方向乗員)は、前方を向いて着座している乗員と比較して乗り物酔いとなる可能性が高い。そのため、車両の予想走行経路上に存在する物標(障害物)との衝突を回避するために車両を物標よりも手前にある目標停止位置にて停止させる自動制動処理を実行するとき、逆方向乗員が乗り物酔いとなる可能性がある。
【解決手段】
逆方向乗員が乗車しているとき、逆方向乗員が乗車していない場合と比較して自動制動処理を実行するタイミングを早くする。その結果、自動制動処理の実行時における車両の減速度が小さくなり、逆方向乗員が乗り物酔いとなることを可及的に回避することが可能となる。
【選択図】 図5

Description

本発明は、車両が障害物と衝突する可能性が高いとき、車両の制動装置に制動力を発生させる自動制動処理を実行する車両の制御装置に関する。
この種の車両の制御装置の1つ(以下、「従来装置」とも称呼される。)は、車両の運転者が正常運転状態にあるか否かを判定する。運転者が正常運転状態にない場合(即ち、運転者が居眠り及び脇見等をしている場合)、従来装置は、検出された障害物(物標)と衝突するまでの予測時間(以下、「衝突時間」とも称呼される。)が所定の本格制動閾値よりも小さくなると、車両を停止させるための比較的大きな制動力(本格制動力)を発生させる。一方、運転者が正常運転状態にある場合、従来装置は、衝突時間が本格制動閾値よりも小さくなる前の時点において、警報制動制御及び拡大領域制動制御を順に実行し、制動力の大きさを本格制動力まで段階的に上昇させる(例えば、特許文献1を参照。)。換言すれば、従来装置は、運転者の状態に応じて制動力を発生させるタイミングを変更する。
特開2007−84049号公報
ところで、車両に対して後方を向いて着座する座席(逆方向座席)を備える車両がある。一般に、逆方向座席に着座している乗員(以下、「逆方向乗員」とも称呼される。)は、車両の進行方向の状況を視認できないため、車両に対して前方を向いて着座している乗員と比較して乗り物酔い(動揺病、加速度病)になる可能性が高くなる。
しかしながら、従来装置において、自動制動処理の実行時に乗員(特に、逆方向乗員)が乗り物酔いとなることを回避することは考慮されていなかった。
そこで、本発明の目的の1つは、逆方向乗員が乗車している場合であっても自動制動処理の実行により乗員が乗り物酔いとなることを可及的に回避することができる車両の制御装置を提供することである。
上記目的を達成するための車両の制御装置(以下、「本発明装置」とも称呼される。)は、物標検出部、制動制御部及び逆方向乗員判定部を備える。
前記物標検出部(カメラ装置41)は、
車両(10)の予想走行経路上(走行領域Rt)に存在する「物標」を検出する。
前記制動制御部(運転支援ECU20)は、
前記車両が前記物標と衝突する可能性が高いと判定したとき(図6のステップ635又はステップ665にて「Yes」と判定)、前記車両が前記物標よりも手前にある「目標停止位置」にて停止するように前記車両の制動装置(70)を制御する「自動制動処理(図6のステップ645乃至ステップ660)」を実行する。
前記逆方向乗員判定部(運転支援ECU20及び着座センサ42)は、
前記車両に対して後方を向いて乗車している「逆方向乗員」が存在しているか否かを判定する。
更に、前記制動制御部は、
前記逆方向乗員が存在しているとき、当該逆方向乗員が存在していないときと比較して前記自動制動処理を開始するタイミングを早めるように構成されている(図6のステップ635及びステップ665における判定条件の相違)。
逆方向乗員が乗車しているとき、逆方向乗員が乗車していない場合と比較して自動制動処理が開始してから車両が目標停止位置にて停止するまでの時間が長くなる。換言すれば、逆方向乗員が乗車している場合、自動制動処理の実行時における車両の減速度の大きさが小さくなる。そのため、本発明装置によれば、自動制動処理の実行に伴う車両の加速度の変化が緩慢となり、その結果、逆方向乗員が乗車している場合であっても自動制動処理の実行により乗員(逆方向乗員を含む)が乗り物酔いとなることを可及的に回避することができる。
上記説明においては、本発明の理解を助けるために、後述される実施形態に対応する発明の構成に対し、その実施形態で用いた名称及び/又は符号を括弧書きで添えている。しかしながら、本発明の各構成要素は、前記名称及び/又は符号によって規定される実施形態に限定されるものではない。本発明の他の目的、他の特徴及び付随する利点は、以下の図面を参照しつつ記述される本発明の実施形態についての説明から容易に理解されるであろう。
本発明の実施形態に係る車両の制御装置(本制御装置)が搭載される車両(本車両)の概略図である。 本制御装置のブロック図である。 本車両の側面概略図である。 総制動力に対する前輪制動力及び後輪制動力の関係を表したグラフである。 自動制動処理の実行時における車速及び制動力の変化を表したタイムチャートである。 本制御装置が実行する自動制動処理ルーチンを表したフローチャートである。
(構成)
以下、図面を参照しながら本発明の実施形態に係る車両の制御装置(以下、「本制御装置」とも称呼される。)について説明する。本制御装置は、図1に示される車両10に適用される。加えて、本制御装置のブロック図が図2に示される。本制御装置は、それぞれが電子制御ユニット(ECU:Electronic Control Unit)である「運転支援ECU20、エンジンECU31及びブレーキECU32」を含んでいる。
運転支援ECU20は、CPU、ROM及びRAMを備えたマイクロコンピュータを主要素として含んでいる。CPUは、所定のプログラム(ルーチン)を逐次実行することによってデータの読み込み、数値演算、及び、演算結果の出力等を行う。ROMは、CPUが実行するプログラム及びルックアップテーブル(マップ)等を記憶する。RAMは、データを一時的に記憶する。
エンジンECU31及びブレーキECU32のそれぞれは、運転支援ECU20と同様に、CPU、ROM及びRAMを備えたマイクロコンピュータを主要素として含んでいる。これらのECUは、CAN(Controller Area Network)33を介して互いにデータ通信可能(データ交換可能)となっている。加えて、これらのECUは、他のECUに接続されたセンサの出力値をその「他のECU」からCAN33を介して受信することができる。
運転支援ECU20は、カメラ装置41、着座センサ42、シフトポジションセンサ43、表示装置44及びスピーカー45と接続されている。
(構成−カメラ装置)
カメラ装置41は、前方カメラ41a及び画像処理部41bを含んでいる。カメラ装置41は、車両10の車室内における天井部の前端中央部近傍に配設されている。前方カメラ41aは、車両10の前方領域を撮影した画像(以下、「前方画像」とも称呼される。)を取得し、前方画像を表す信号を画像処理部41bへ所定の時間間隔Δtiが経過する毎に出力する。前方カメラ41aの水平方向の視野(画角)は、図1に示された直線LRと直線LLとがなす角度によって表される範囲に等しい。
画像処理部41bは、周知の方法により前方画像に含まれる物標(車両10以外の車両、歩行者及びガードレール等)を抽出し、物標に関する情報(後述される、物標情報)を取得する。
画像処理部41bは、前方画像に含まれる物標が抽出されると、他の物標と区別するために用いられる識別子idを物標に付与する。最後に取得された前方画像(最新画像)に含まれる物標が前回取得された前方画像(前回画像、即ち、最新画像よりも時間間隔Δtiだけ以前に取得された前方画像)にも含まれていれば、画像処理部41bは、その物標の識別子idを「前回画像の取得時にその物標に付与された識別子id」と等しい値に設定する。
加えて、画像処理部41bは、物標の車両10に対する位置を表す「物標位置」を周知の方法により取得(推定)する。物標位置は、x座標値である横距離Dx及びy座標値である縦距離Dyの組合せによって表される。
図1に示されるように、車両10の左右方向(車幅方向)がx軸と規定され、車両10の前後方向(縦方向)がy軸と規定されている。車両10の前方端部であって左右方向の中心位置がx=0且つy=0となる原点である。x座標値は、車両10が前進する場合の進行方向(前進方向)に向かって右方向において正の値となり、前進方向に向かって左方向において負の値となる。y座標値は、車両10の前方向において正の値となり、車両10の後ろ方向において負の値となる。
画像処理部41bは、前方画像に含まれる物標に関する情報を「物標情報」として時間間隔Δtiが経過する毎に運転支援ECU20へ出力する。物標情報には、識別子id及び物標位置(横距離Dx及び縦距離Dy)が含まれる。複数の物標が検出されていれば、画像処理部41bは、複数の物標情報を運転支援ECU20へ出力する。
(構成−その他)
着座センサ42は、車両10に逆方向乗員が乗車しているか否かを検出する。図3を参照しながらより具体的に説明する。図3から理解されるように、車両10は前列シート51、中列シート52及び後列シート53を備えている。前列シート51は、運転者が着座する運転席及び助手席を含んでいる。
中列シート52は、車両10の後方を向いて車室内に配設されている。従って、中列シート52に着座する乗員は、逆方向乗員となる。着座センサ42は、中列シート52の座面下に配設され、中列シート52に乗員が着座しているか否かを表す信号を運転支援ECU20へ出力する。
シフトポジションセンサ43は、車両10の運転者によるシフトレバー(不図示)の操作によって選択された車両10の走行モード(シフトポジション)を検出し、シフトポジションを表す信号を運転支援ECU20へ出力する。シフトポジションには、駐車のための「P」レンジ、前進走行のための「D」レンジ、「S」レンジ及び「B」レンジ、後進走行のための「R」レンジ、並びに、車両10の駆動力源であるエンジン61から車両10の駆動輪(具体的には、図3に示される前輪54)へのトルク伝達を遮断するための「N」レンジがある。
表示装置44は、車両10のダッシュボードに配設されている。表示装置44は、表示画面(液晶ディスプレイ)を備えている。表示装置44に表示される文字及び図形等は、運転支援ECU20によって制御される。スピーカー45は、車両10の左右のフロントドアのそれぞれの内側(車室内側)に配設されている。スピーカー45は、運転支援ECU20の指示に応じて警告音及び音声メッセージ等の発音を行うことができる。
(構成−駆動力の制御)
エンジンECU31は、エンジン61及びトランスミッション62を制御する。エンジン61は、車両10の駆動力である発生トルクTgを発生させる。トランスミッション62は、車両10の駆動輪の回転速度に対するエンジン61の機関回転速度の比であるギア比Rgを調整(変更)することができる。加えて、トランスミッション62は、エンジン61と車両10の駆動輪との間のトルク伝達を遮断することができる。
エンジンECU31は、種々のエンジンセンサ63と接続され、これらのセンサの出力値を受信する。エンジンセンサ63は、エンジン61の運転状態量を検出するセンサである。エンジンセンサ63は、アクセルペダル操作量センサ、スロットル弁開度センサ、機関回転速度センサ及び吸入空気量センサ等を含んでいる。エンジンECU31は、エンジンセンサ63の出力値及び後述される車速Vs(即ち、車両10の走行速度)等に基づいて要求駆動トルクTrを決定する。
加えて、エンジンECU31は、種々のエンジンアクチュエータ64と接続され、これらのアクチュエータを制御することによって発生トルクTgを制御する。エンジンアクチュエータ64は、スロットル弁アクチュエータ及び燃料噴射弁等を含んでいる。エンジンECU31は、車両10の駆動輪に伝達される駆動トルクTdが要求駆動トルクTrと一致するようにエンジンアクチュエータ64及びトランスミッション62を制御する。即ち、発生トルクTg及びギア比RgがエンジンECU31によって制御され、以て、加速度As(即ち、車速Vsの単位時間あたりの変化量)が制御される。
更に、エンジンECU31は、運転支援ECU20から目標トルクTrtgを含む駆動力制御要求を受信すると、実際の駆動トルクTdが目標トルクTrtgと一致するように発生トルクTg及びギア比Rgを制御する。
(構成−制動力の制御)
ブレーキECU32は、車両10に搭載された油圧式摩擦制動装置である制動装置70が発生させる前輪制動力Bf及び後輪制動力Brを制御する。前輪制動力Bfは、制動装置70が前輪54(即ち、車両10の右前輪及び左前輪)に対して発生させる制動力である。一方、後輪制動力Brは、制動装置70が後輪55(即ち、車両10の右後輪及び左後輪)に対して発生させる制動力である。
制動装置70は、作動油(ブレーキフルード、ブレーキオイル)を貯留するリザーバタンク及びブレーキペダルの踏力を用いて作動油を加圧するマスターシリンダ、並びに、車両10が備える4つの車輪のそれぞれに配設されるディスクブレーキ装置を含んでいる。ディスクブレーキ装置のそれぞれは、車輪と一体的に回転するブレーキディスク、ブレーキディスクを両面から押圧する一対のブレーキパッド、ブレーキパッドを押圧する油圧ピストン(キャリパーピストン)を備えるブレーキキャリパーを含んでいる。
ブレーキECU32は、種々のブレーキセンサ71と接続され、これらのセンサの出力値を受信する。ブレーキセンサ71は、制動装置70を制御するために参照される状態量を検出するセンサである。ブレーキセンサ71は、ブレーキペダル操作量センサ、4つの車輪のそれぞれの回転速度を検出する車輪速度センサ、マスターシリンダの作動油圧を検出する主油圧センサ、及び、油圧ピストンのそれぞれの作動油圧を検出する副油圧センサ等を含んでいる。
ブレーキECU32は、車輪速度センサのそれぞれの検出値の平均に相当する走行速度を車速Vsとして取得する。ブレーキECU32は、車速Vs及びブレーキセンサ71の検出値等(以下、「制動力パラメータ」とも総称される。)に基づいて要求減速度Drを決定する。
加えて、ブレーキECU32は、制動装置70の油圧制御アクチュエータである種々のブレーキアクチュエータ72と接続されている。ブレーキアクチュエータ72は、マスターシリンダと油圧ピストンのそれぞれとの間の油圧回路に配設される(何れも不図示)。ブレーキアクチュエータ72は、マスターシリンダの作動油圧及び油圧ピストンのそれぞれの作動油圧を調整する。
ブレーキECU32は、加速度Asの大きさ|As|が要求減速度Drと一致するようにブレーキアクチュエータ72を制御し、以て、制動装置70が発生させる前輪制動力Bf及び後輪制動力Brを制御する。制動装置70が制動力を発生させているときの加速度Asの大きさ|As|は、便宜上、減速度Dcとも称呼される。即ち、要求減速度Drは「0」以上の値であり(0≦Dr)、ブレーキECU32は、実際の減速度Dcが要求減速度Drと一致するように前輪制動力Bf及び後輪制動力Brを発生させる。
ブレーキECU32によるブレーキアクチュエータ72の制御について、より詳細に説明する。ブレーキECU32は、要求減速度Dr及び制動力パラメータに基づいて前輪制動力Bf及び後輪制動力Brの和である総制動力Btを取得(決定)する(即ち、Bt=Bf+Br)。具体的には、ブレーキECU32は、予め適合され且つ記憶しているルックアップテーブルに要求減速度Dr及び制動力パラメータを適用することによって総制動力Btを取得する。
加えて、ブレーキECU32は、総制動力Btを前輪制動力Bf及び後輪制動力Brに分配する。分配された前輪制動力Bfと後輪制動力Brとの関係が図4の破線Ld1によって表される。
図4における曲線Liは、理想制動力配分線を表している。即ち、前輪制動力Bfと後輪制動力Brとが曲線Li上の点によって表される関係にて分配されているとき、車両10の車輪の何れかと路面との間にスリップが発生し、以て、車輪のロックが発生する場合には前輪54及び後輪55のロックが同時に発生する。
図4から理解されるように、ブレーキECU32は、理想制動力配分線(曲線Li)によって定まる前輪制動力Bfと後輪制動力Brとの比率よりも前輪制動力Bfを大きな値に設定する。即ち、図4における破線Ld1は、曲線Liよりも下に位置している。その結果、制動装置70による制動力の発生時に後輪55がロックして車両10がスピン状態となることが可及的に回避される。
例えば、破線Ld1上の点P1は、前輪制動力Bfが制動力bf1であり且つ後輪制動力Brが制動力br1である状態を表している。制動力bf1と制動力br1との和は、制動力bt1である(即ち、bt1=bf1+br1)。破線Ld1から理解されるように、総制動力Btが制動力bt1よりも小さければ、前輪制動力Bfに対する後輪制動力Brの比率である制動力分配率Rbは一定(固定値)である。
一方、総制動力Btが制動力bt1よりも大きければ、総制動力Btが大きくなるほど前輪制動力Bfのみが大きくなる一方、後輪制動力Brは制動力br1のまま変化しない。即ち、総制動力Btが制動力bt1よりも大きければ、総制動力Btが大きくなるほど制動力分配率Rbが小さくなる。
例えば、総制動力Btが制動力bt1よりも大きい制動力bt2であるときの前輪制動力Bf(この場合、制動力bf2a)及び後輪制動力Br(この場合、制動力br1)の関係は、破線Ld1上の点P2aによって表される。同様に、総制動力Btが制動力bt2よりも大きい制動力bt3であるときの前輪制動力Bf(この場合、制動力bf3a)及び後輪制動力Br(この場合、制動力br1)の関係は、破線Ld1上の点P3aによって表される。
更に、ブレーキECU32は、運転支援ECU20から目標前輪制動力Bftg及び目標後輪制動力Brtgを含む制動力制御要求を受信すると、実際の前輪制動力Bf及び後輪制動力Brのそれぞれが目標前輪制動力Bftg及び目標後輪制動力Brtgとそれぞれ一致するように、ブレーキアクチュエータ72を制御する。
(自動制動処理)
車両10が走行(前進)しているとき、車両10が物標と衝突する可能性が高ければ、運転支援ECU20は、物標よりも手前にある「目標停止位置」にて車両10を自動的に停止させる「自動制動処理」を実行する。目標停止位置は、物標よりも所定の余裕距離Lsだけ手前に(即ち、車両10の近くに)ある地点である。自動制動処理の実行時、運転支援ECU20がブレーキアクチュエータ72に発生させる制動力は、以下、「自動停止制動力」とも称呼される。
加えて、運転支援ECU20は、自動制動処理の実行に際して車両10に逆方向乗員が乗車してれば、逆方向乗員が乗り物酔いになることを防ぐため、「減速度低減処理(第1処理)」及び「ピッチ角低減処理(第2処理)」を実行する。減速度低減処理は、自動停止制動力の大きさを小さくする処理である。一方、ピッチ角低減処理は、自動停止制動力の大きさが比較的大きい場合に自動制動処理の実行時における車両10のピッチ角の大きさ(即ち、自動制動処理の実行時に車両10の車体が前傾する度合い)を小さくする処理である。
先ず、減速度低減処理(第1処理)について自動制動処理の概要と共に説明する。運転支援ECU20は、車両10と衝突する可能性がある物標(以下、「衝突可能性物標」とも称呼される。)に対して衝突時間Tcを取得(算出)する。衝突時間Tcは、車速Vsが変化しない場合における車両10が衝突可能性物標と衝突するまでの予測時間である。
逆方向乗員が乗車していなければ、運転支援ECU20は、衝突時間Tcが所定の第1時間閾値Tth1よりも小さくなると、その物標と衝突する可能性が高いと判定する。この場合、運転支援ECU20は、制動装置70に自動停止制動力を発生させて車両10を目標停止位置にて停止させる。即ち、運転支援ECU20は、自動制動処理を開始する。車両10を目標停止位置にて停止させるために必要な減速度Dcは、停止減速度Dspとも称呼される。
図5のタイムチャートに、自動制動処理の具体的な実行例が示される。図5のタイムチャートにおいて、時刻t0から時刻t1、時刻t2及び時刻t3を経て時刻t4に至る。時刻t1と時刻t2との差分の大きさは、後述される時間閾値差分ΔTcに等しい(即ち、t2=t1+ΔTc)。
図5(A)の破線Lv1は、逆方向乗員が乗車していない場合における車速Vsの変化の例を表している。本例において、時刻t0における車速Vsは速度v1であり、車両10は定速にて走行している。時刻t2にて衝突可能性物標に係る衝突時間Tcが第1時間閾値Tth1と等しくなり、以て、運転支援ECU20は、自動制動処理を開始する。
図5(B)の破線Lb1は、この場合における総制動力Bt(即ち、自動停止制動力)の変化を表している。破線Lb1から理解されるように、総制動力Btは、時刻t2にて上昇を開始し、その後、制動力bt1に達している。即ち、本例における総制動力Btは、図4の点P1に対応している。従って、このとき、前輪制動力Bfは制動力bf1に等しく、後輪制動力Brは制動力br1に等しい。
破線Lv1及び破線Lb1から理解されるように、時刻t3にて車速Vsが「0」となり(即ち、車両10が停止し)、その後、総制動力Btが「0」となっている(即ち、制動装置70による制動力の発生が終了している)。
一方、逆方向乗員が乗車していれば、運転支援ECU20は、衝突時間Tcが所定の第2時間閾値Tth2よりも小さくなると、自動制動処理を開始する。第2時間閾値Tth2は、第1時間閾値Tth1よりも時間閾値差分ΔTcだけ大きい(即ち、Tth2=Tth1+ΔTc)。
換言すれば、逆方向乗員が乗車しているとき、運転支援ECU20は、逆方向乗員が乗車していない場合と比較して時間閾値差分ΔTcだけ早いタイミングにて自動制動処理を開始する。即ち、運転支援ECU20は、減速度低減処理(第1処理)を実行する。この場合であっても、目標停止位置は変わない。即ち、目標停止位置は、物標よりも所定の余裕距離Lsだけ手前にある地点である。従って、車両10を目標停止位置にて停止させるための停止減速度Dspは、逆方向乗員が乗車していない場合と比較して小さくなる。即ち、減速度低減処理(第1処理)によって自動制動処理の実行時における減速度Dcが小さくなる。
逆方向乗員が乗車している場合における車速Vsの変化の例が、図5(A)の実線Lv2に表される。本例において、時刻t0における車速Vsは速度v1であり、車両10は定速にて走行している。(時刻t2よりも時間閾値差分ΔTcだけ早く到来する)時刻t1にて衝突可能性物標に係る衝突時間Tcが第2時間閾値Tth2と等しくなり、以て、運転支援ECU20は、自動制動処理を開始する。
図5(B)の実線Lb2は、この場合における総制動力Btの変化を表している。実線Lb2から理解されるように、総制動力Btは、時刻t1にて上昇を開始し、その後、制動力bt0に達している。
本例における総制動力Btは、図4における点P0に対応している。図4の破線Ld1から理解されるように、このとき、前輪制動力Bfは制動力bf0に等しく、後輪制動力Brは制動力br0に等しい。
実線Lv2及び実線Lb2から理解されるように、時刻t4にて車両10が停止して車速Vsが「0」となり、その後、総制動力Btが「0」となっている。
次に、ピッチ角低減処理(第2処理)について説明する。ピッチ角低減処理の実行時、運転支援ECU20は、図4の(破線Ld1の代わりに)実線Ld2に基づいて前輪制動力Bf及び後輪制動力Brを取得する。即ち、運転支援ECU20は、自動停止制動力に対応する総制動力Btを、実線Ld2によって表される関係に基づいて前輪制動力Bfと後輪制動力Brとに分配する。
実線Ld2から理解されるように、総制動力Btが制動力bt1よりも小さいとき、制動力分配率Rbは、ピッチ角低減処理が実行されない場合(即ち、破線Ld1に基づいて前輪制動力Bf及び後輪制動力Brが取得される場合)と等しい。一方、総制動力Btが制動力bt1よりも大きいとき、前輪制動力Bf及び後輪制動力Brのそれぞれは、総制動力Btが大きくなるほど大きくなるが、制動力分配率Rbは、総制動力Btが制動力bt1よりも小さいときと比較して小さくくなる。
例えば、自動停止制動力(具体的には、総制動力Bt)が制動力bt2であるときの前輪制動力Bf(この場合、制動力bf2b)及び後輪制動力Br(この場合、制動力br2b)は、実線Ld2上の点P2bによって表される。
点P2b及び点P2aのそれぞれに対応する前輪制動力Bf及び後輪制動力Brの組合せを比較すると、点P2bの前輪制動力Bf(制動力bf2b)は、点P2aの前輪制動力Bf(制動力bf2a)よりも小さい(即ち、bf2b<bf2a)。一方、点P2bの後輪制動力Br(制動力br2b)は、点P2aの後輪制動力Br(制動力br1)よりも大きい(即ち、br1<br2b)。なお、点P1a及び点P1bを通る直線Le2は、所謂、等制動力線である。
同様に、自動停止制動力(総制動力Bt)が制動力bt3であるときの前輪制動力Bf(この場合、制動力bf3b)及び後輪制動力Br(この場合、制動力br3b)は、実線Ld2上の点P3bによって表される。点P3bの前輪制動力Bf(制動力bf3b)は、点P3aの前輪制動力Bf(制動力bf3a)よりも小さい(即ち、bf3b<bf3a)。一方、点P3bの後輪制動力Br(制動力br3b)は、点P3aの後輪制動力Br(制動力br1)よりも大きい(即ち、br1<br3b)。点P2a及び点P2bを通る直線Le3は、等制動力線である。
換言すれば、自動停止制動力が制動力bt1よりも大きいとき、ピッチ角低減処理(第2処理)の実行によって制動力分配率Rbが大きくなり、以て、前輪制動力Bfが小さくなる。そのため、自動制動処理の実行時における車両10のピッチ角の大きさが、ピッチ角低減処理が実行されない場合と比較して小さくなる。
ピッチ角低減処理の具体的な実行例が図5(A)の一点鎖線Lv3及び図5(b)の一点鎖線Lb3に示される。一点鎖線Lv3から理解されるように、時刻t0における車速Vsは、速度v1よりも大きい速度v2であり、車両10は定速にて走行している。本例において、時刻t1にて衝突可能性物標に係る衝突時間Tcが第2時間閾値Tth2と等しくなり、以て、運転支援ECU20は、自動制動処理を開始する。
この場合、一点鎖線Lb3から理解されるように、総制動力Btは、時刻t1にて上昇を開始し、その後、制動力bt3に達している。即ち、本例における総制動力Btは、図4の点P3bに対応している。従って、このとき、図5(B)に示されるように、前輪制動力Bfは制動力bf3bに等しく且つ後輪制動力Brは制動力br3bに等しい。
仮に、ピッチ角低減処理が実行されなければ、総制動力Btが制動力bt3であるとき、前輪制動力Bfはbf3aに等しく且つ後輪制動力Brはbr3aに等しい。即ち、ピッチ角低減処理によって自動制動処理の実行時における前輪制動力Bfが小さくなり、以て、ピッチ角の大きさが小さくなる。
その後、一点鎖線Lv3及び一点鎖線Lb3から理解されるように、時刻t4にて車両10が停止して車速Vsが「0」となり、その後、総制動力Btが「0」となっている。
(具体的作動)
次に、運転支援ECU20の具体的作動について説明する。運転支援ECU20のCPU(以下、単に「CPU」とも称呼される。)は、時間間隔Δtiが経過する毎に図6にフローチャートにより表された「自動制動処理ルーチン」を実行する。
従って、適当なタイミングとなると、CPUは、図6のステップ600から処理を開始してステップ605に進み、車両10が前進状態であるか否かを判定する。具体的には、CPUは、シフトポジションセンサ43によって検出されたシフトポジションが「D」、「S」及び「B」の何れかであるか否かを判定する。車両10が前進状態でなければ(即ち、シフトポジションが「P」、「R」、「N」の何れかであれば)、CPUは、ステップ605にて「No」と判定してステップ695に進み、本ルーチンを終了する。
一方、車両10が前進状態であれば、CPUは、ステップ605にて「Yes」と判定してステップ610に進み、カメラ装置41から最後に受信した(即ち、最新の)物標情報に基づいて衝突可能性物標が存在しているか否かを判定する。
本実施形態において、衝突可能性物標は、走行領域Rtに含まれる物標である。走行領域Rtは、図1に示されるように、車両10の前方に延在する領域であって、y軸を中心とし、幅が車両10の車幅Lwに所定の車幅マージンLmを加えた長さである領域である。換言すれば、CPUは、横距離Dxがの大きさ|Dx|が1/2×(Lw+Lm)よりも小さい物標を衝突可能性物標として抽出する。
衝突可能性物標が存在していれば、CPUは、ステップ610にて「Yes」と判定してステップ615に進み、衝突可能性物標の1つを選択し、その衝突可能性物標に係る衝突時間Tcを取得する。
衝突時間Tcを取得するため、CPUは、最新画像に対して取得されたその物標の縦距離Dyと、前回画像に対して取得されたその物標(即ち、識別子idが等しい物標)の縦距離Dyである前回縦距離Dypと、に基づいて下式(1)により相対縦速度Vyを取得(算出)する。式(1)から理解されるように、時間間隔Δtiが経過する間に縦距離Dyが減少していれば(即ち、y軸方向において物標が車両10に接近していれば)、相対縦速度Vyは負の値となる(即ち、Vy<0)。

Vy=(Dy−Dyp)/Δti ……(1)
更に、CPUは、その物標の縦距離Dy及び相対縦速度Vyに基づいて下式(2)により衝突時間Tcを取得(算出)する。ただし、相対縦速度Vyが「0」以上の値であれば(即ち、0≦Vyであれば)、CPUは、便宜上、衝突時間Tcを第2時間閾値Tth2よりも大きい特定の値に設定する。

Tc=Dy/Vy ……(2)
次いで、CPUは、ステップ620に進み、全ての衝突可能性物標に対して衝突時間Tcを取得したか否かを判定する。衝突時間Tcが取得されていない衝突可能性物標があれば、CPUは、ステップ620にて「No」と判定してステップ615に進み、衝突時間Tcが取得されていない衝突可能性物標の1つを選択してその物標の衝突時間Tcを取得する。
一方、全ての衝突可能性物標に対して既に衝突時間Tcが取得されていれば、CPUは、ステップ620にて「Yes」と判定してステップ625に進み、衝突可能性物標のそれぞれに対して取得された衝突時間Tcの最小値である最小衝突時間Tcminを取得する。
次いで、CPUは、ステップ630に進み、逆方向乗員が乗車しているか否かを着座センサ42の出力値に基づいて判定する。逆方向乗員が乗車していれば、CPUは、ステップ630にて「Yes」と判定してステップ635に進み、最小衝突時間Tcminが第2時間閾値Tth2よりも小さいか否かを判定する。最小衝突時間Tcminが第2時間閾値Tth2よりも小さければ、CPUは、ステップ635にて「Yes」と判定してステップ640に進む。
一方、逆方向乗員が乗車していなければ、CPUは、ステップ630にて「No」と判定してステップ665に進み、最小衝突時間Tcminが第1時間閾値Tth1よりも小さいか否かを判定する。最小衝突時間Tcminが第1時間閾値Tth1よりも小さければ、CPUは、ステップ665にて「Yes」と判定してステップ640に進む。
CPUは、ステップ640に進むと、以下に説明するステップ640乃至ステップ660を順に実行し、ステップ695に進む。
ステップ640:CPUは、車両10が最小衝突時間Tcminに係る物標(以下、「衝突回避物標」とも称呼される。)と衝突する可能性が高いために自動制動処理を実行することを表示装置44及びスピーカー45により運転者に報知する。
ステップ645:CPUは、衝突回避物標よりも余裕距離Lsだけ手前にある位置(即ち、目標停止位置)にて車両10を停止させるために必要な停止減速度Dspを下式(3)により取得する。

Dsp=(1/2)×Vy/(Dy−Ls) ……(3)
ステップ650:CPUは、実際の減速度Dcを停止減速度Dspと一致させるために必要な総制動力Bt(即ち、自動停止制動力)である目標総制動力Bttgを取得する。具体的には、上述したブレーキECU32が実行する処理と同様に、予め適合され且つ記憶しているルックアップテーブルに停止減速度Dsp及び制動力パラメータを適用することによって目標総制動力Bttgを取得する。
ステップ655:CPUは、図4の実線Ld2によって表される関係に基づいて目標総制動力Bttgを目標前輪制動力Bftgと目標後輪制動力Brtgとに分配する。
ステップ660:CPUは、エンジンECU31に対して目標トルクTrtgが「0」に設定された駆動力制御要求を送信する。その結果、エンジンECU31は、図示しないルーチンを実行して実際の駆動トルクTdが「0」となるようにエンジンアクチュエータ64及びトランスミッション62を制御する。
更に、CPUは、ブレーキECU32に対して目標前輪制動力Bftg及び目標後輪制動力Brtgを含む制動力制御要求を送信する。その結果、ブレーキECU32は、図示しないルーチンを実行して実際の前輪制動力Bfが目標前輪制動力Bftgと等しくなり且つ実際の後輪制動力Brが目標後輪制動力Brtgと等しくなるようにブレーキアクチュエータ72を制御する。加えて、ブレーキECU32は、制動力の発生により車両10が停止すると、ブレーキアクチュエータ72を制御して制動装置70による制動力の発生を停止させる。
なお、ステップ610の判定条件が成立していなければ(即ち、衝突可能性物標が存在していなければ)、CPUは、ステップ610にて「No」と判定してステップ695に直接進む。加えて、ステップ635の判定条件が成立していなければ(即ち、最小衝突時間Tcminが第2時間閾値Tth2以上であれば)、CPUは、ステップ635にて「No」と判定してステップ695に直接進む。更に、ステップ665の判定条件が成立していなければ(即ち、最小衝突時間Tcminが第1時間閾値Tth1以上であれば)、CPUは、ステップ665にて「No」と判定してステップ695に直接進む。従って、これらの場合、自動制動処理は実行されない。
以上、説明したように、本制御装置によれば、車両10に逆方向乗員が乗車しているとき、自動制動処理が開始されるタイミングが減速度低減処理(第1処理)によって時間閾値差分ΔTcだけ早くなる。一方、逆方向乗員の有無に依らず目標停止位置は変化しない。そのため、車両10に逆方向乗員が乗車しているとき、逆方向乗員が乗車していない場合と比較して停止減速度Dspが小さくなり、逆方向乗員を含む車両10の乗員が乗り物酔いとなる可能性が低くなる。
加えて、車両10に逆方向乗員が乗車しているとき、停止減速度Dspが比較的大きければ(具体的には、自動停止制動力が制動力bt1よりも大きければ)、ピッチ角低減処理(第2処理)によって制動力分配率Rbが大きくなる。その結果、自動制動処理の実行時におけるピッチ角の大きさ(即ち、車両10が前傾する度合い)が小さくなるので、逆方向乗員を含む車両10の乗員が乗り物酔いとなる可能性が低くなる。
以上、本発明に係る車両の制御装置の実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を逸脱しない限りにおいて種々の変更が可能である。例えば、本実施形態において、運転支援ECU20は、着座センサ42の検出結果に基づいて車両10に逆方向乗員が乗車しているか否かを判定していた。しかし、運転支援ECU20は、これとは異なる方法によって逆方向乗員が乗車しているか否かを判定してもよい。例えば、運転支援ECU20は、車両10に乗車している逆方向乗員が使用するシートベルトのバックルに配設されたセンサの検出結果に基づいて逆方向乗員が乗車しているか否かを判定しても良い。
加えて、本実施形態において、前方カメラ41aが撮影した前方画像に基づいて画像処理部41bが物標を検出していた。しかし、カメラ装置41とは異なる装置によって物標が検出されても良い。例えば、本制御装置は、カメラ装置41の代わりに或いはカメラ装置41に加えてミリ波レーダ及び/又はLIDAR(LIght Detection And Ranging)装置を備え、ミリ波レーダ及び/又はLIDAR装置による検出結果に基づいて物標情報を取得しても良い。
加えて、本実施形態において、衝突可能性物標であるか否かの判定に用いられる走行領域Rtは、車両10の前方に直線状に延在する領域であった。しかし、走行領域Rtは、操舵角度に応じて変化しても良い。具体的には、車両10の操舵ハンドルが右方向に操作されているときには操舵角度の大きさに応じて走行領域Rtが車両10から前方に離れるほど右方向に湾曲し且つ操舵ハンドルが左方向に操作されているときには操舵角度の大きさに応じて走行領域Rtが車両10から前方に離れるほど左方向に湾曲しても良い。
加えて、本実施形態において、運転支援ECU20は、車両10の前方領域を撮影した画像に含まれる衝突回避物標に対して自動制動処理を実行していた。しかし、運転支援ECU20は、車両10の後進時、車両10の後方領域が撮影された後方領域画像に含まれる衝突回避物標に対して自動制動処理を実行しても良い。
加えて、本実施形態において、運転支援ECU20は、逆方向乗員が乗車しているとき、自動制動処理の実行に際して減速度低減処理(第1処理)及びピッチ角低減処理(第2処理)を実行していた。しかし、ピッチ角低減処理の実行は割愛されても良い。この場合、運転支援ECU20は、自動制動処理の実行時、図4の破線Ld1に基づいて前輪制動力Bf(目標前輪制動力Bftg)及び後輪制動力Br(目標後輪制動力Brtg)を取得する。
10…車両、20…運転支援ECU、31…エンジンECU、32…ブレーキECU、41…カメラ装置、42…着座センサ、43…シフトポジションセンサ、44…表示装置、45…スピーカー、51…前列シート、52…中列シート、53…後列シート、54…前輪、55…後輪、61…エンジン、62…トランスミッション、63…エンジンセンサ、64…エンジンアクチュエータ、70…制動装置、71…ブレーキセンサ、72…ブレーキアクチュエータ。

Claims (1)

  1. 車両の予想走行経路上に存在する物標を検出する物標検出部と、
    前記車両が前記物標と衝突する可能性が高いと判定したとき、前記車両が前記物標よりも手前にある目標停止位置にて停止するように前記車両の制動装置を制御する自動制動処理を実行する制動制御部と、
    を備える車両の制御装置であって、
    前記車両に対して後方を向いて乗車している逆方向乗員が存在しているか否かを判定する逆方向乗員判定部を備え、
    前記制動制御部は、
    前記逆方向乗員が存在しているとき、当該逆方向乗員が存在していないときと比較して前記自動制動処理を開始するタイミングを早めるように構成された、
    車両の制御装置。
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