JP2020032597A - 印刷物の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】ガラスまたは金属に対して、水性インクジェットインクを用いて、高画質で耐水擦過性に優れた画像を形成することができる、印刷物の製造方法を提供する。【解決手段】ガラス及び金属から選択される基材の表面に、ポリビニルアルコール及び水を含む前処理液を付着させる前処理工程と、前記前処理工程後に、前記基材の表面に、水性インクジェットインクを用いて、前記基材の温度が23℃より高い状態でインクジェット印刷を行う印刷工程と、前記印刷工程後に、前記基材の表面に、アニオン性水分散性樹脂及び水を含む後処理液を、前記基材の温度が前記印刷工程の基材の温度より低い状態で付着させる後処理工程と、を含む、印刷物の製造方法。【選択図】 なし

Description

本発明の実施形態は、印刷物の製造方法に関する。
インクジェットインクは、その吐出原理から、インク粘度を低くすることが望ましい。一方、インク粘度が低い場合、例えば、浸透性が低い基材では、基材に付着したインクが基材上で移動してインクのドットが合一することで起こる、いわゆる「ビーディング」が起こりやすい場合がある。
水性インクを使用する場合、インクに親水性の材料を使用することで、印刷画像の耐水擦過性が劣る場合がある。耐水擦過性の低下は、特に細字のような印字面積が少ない部分では、顕著に起こりやすい。
ガラスや金属に対する印刷方法が提案されている。
特許文献1は、色材及びカチオン性樹脂エマルジョンを含む水性インク組成物と、インク組成物と接触したときに凝集物を生じさせるアニオン性反応剤及びアニオン性樹脂エマルジョンを含む反応液とを用いて、アルミニウム板を記録媒体としてインクジェット印刷を行うことを開示している。
特許文献2は、記録媒体に、予めカルシウム塩、マグネシウム塩等の特定の金属塩と、1種または2種以上の親水性基を有する樹脂および/または特定の樹脂エマルションを含む受理溶液を付着させ、付着部に、顔料とアニオン性樹脂エマルションと界面活性剤を含有し、少なくとも顔料とアニオン性樹脂エマルションのいずれか一方にリン含有基を有する水系溶媒からなるインクジェットインクを用いて印刷する記録方法を開示し、この方法を用いて、金属蒸着紙に印刷を行うことを開示している。
特許文献3は、少なくとも、非吸収性の画像記録面を親水化処理する工程 と、親水化された画像記録面にインクの高粘度化成分を付与する工程と、高粘度化成分を付与された画像記録面にインクジェット記録装置を用いてインクを吐出して画像を形成する工程とを有する画像形成方法を開示し、この方法を用いて、記録媒体として硬質ガラスを用いて画像を形成することを開示している。
特開2002−302627号公報 国際公開第2012/132403号 特開2004−90596号公報
本発明の実施形態は、ガラスまたは金属に対して、水性インクジェットインクを用いて、高画質で耐水擦過性に優れた画像を形成することができる、印刷物の製造方法を提供することを目的とする。
本発明の一実施形態によれば、ガラス及び金属から選択される基材の表面に、ポリビニルアルコール及び水を含む前処理液を付着させる前処理工程と、前記前処理工程後に、前記基材の表面に、水性インクジェットインクを用いて、前記基材の温度が23℃より高い状態でインクジェット印刷を行う印刷工程と、前記印刷工程後に、前記基材の表面に、アニオン性水分散性樹脂及び水を含む後処理液を、前記基材の温度が前記印刷工程の基材の温度より低い状態で付着させる後処理工程と、を含む、印刷物の製造方法が提供される。
本発明の実施形態により、ガラスまたは金属に対して、水性インクジェットインクを用いて、高画質で耐水擦過性に優れた画像を形成することができる、印刷物の製造方法を提供することが可能となる。
本発明の実施形態の印刷物の製造方法に用いることが可能な装置の一例の模式図である。
以下、本発明の実施形態を詳しく説明するが、本発明がこれらの実施形態に限定されることはなく、様々な修正や変更を加えてもよいことは言うまでもない。
以下の記載において水性インクジェットインクを単に「インク」又は「水性インク」と記すことがある。
本発明の実施形態の印刷物の製造方法は、ガラス及び金属から選択される基材の表面に、ポリビニルアルコール及び水を含む前処理液を付着させる前処理工程と、前処理工程後に、基材の表面に、水性インクジェットインクを用いて、基材の温度が23℃より高い状態でインクジェット印刷を行う印刷工程と、印刷工程後に、基材の表面に、アニオン性水分散性樹脂及び水を含む後処理液を、基材の温度が印刷工程の基材の温度より低い状態で付着させる後処理工程と、を含む。
この印刷物の製造方法により、ガラスまたは金属に対して、高画質で耐水擦過性に優れた画像を形成することができる。特定の理論に拘束されるものではないが、この理由として、以下が考えられる。
前処理液を基材に付着させた後、水性インクジェットインクを用いて印刷するが、水性インクジェットインクが、前処理液の層のポリビニルアルコールを溶解してインクを増粘することで、インクドットの移動を起こりにくくすることができる。また、印刷工程の基材の温度が23℃より高いことにより、ポリビニルアルコールの分子間の強固な水素結合が弱まり、水性インクによるポリビニルアルコールの溶解も促進され得る。このようにして、インクドットの移動が起こりにくくなり、ビーディングを低減させることができ、画質を向上させることができる。
ガラス及び金属は、いずれも、一般に、親水性基である水酸基を多く有する。前処理液のポリビニルアルコールは、基材の水酸基と水素結合を形成しやすい。また、前処理液のポリビニルアルコールは、インクジェット印刷後はインク中にも溶解していると考えられる。このため、前処理液のポリビニルアルコールは、後処理液のアニオン性水分散性樹脂とも相互作用することができる。これらにより、基材と画像との密着性を向上させることができる。また、基材の水酸基とポリビニルアルコールとが水素結合を形成することで、印刷物が水に濡れた場合にも、基材と水との水素結合が起こりにくくなる。また、後処理工程の基材の温度が印刷工程の基材の温度より低いと、前処理液の層のポリビニルアルコールが過度に溶解されにくく、前処理液の層の溶解による後処理液の増粘を抑制しやすい傾向を得ることができ、後処理液を基材上に適度に濡れ広がりやすくすることができる。これらにより、耐水擦過性の向上が可能となる。
また、後処理液を付着させたときに前処理液のポリビニルアルコールが過度に溶解されると、後処理液の増粘によって後処理液の層に凹凸が生じる場合があり、それにより、光沢性を低下させる場合がある。また、例えば、後処理液の付着量によっては、後処理液の層の凹凸が白化の原因となって非印刷部の透明性を低下させる場合もある。後処理工程の基材の温度が、印刷工程の基材の温度より低いと、ポリビニルアルコールが過度に溶解されにくく、前処理液の層の溶解による後処理液の増粘を抑制しやすい傾向を得ることができるため、光沢性及び非印刷部の透明性も良好なものとしやすい傾向がある。
基材として、ガラス又は金属を使用することができる。
基材は、非多孔質基材であることが好ましい。非多孔質の場合、後処理工程後に、後処理液が塗工されていない前処理層が存在しにくく、耐水擦過性を向上させやすい。
また、基材として、例えば、透明基材を好ましく用いることができる。
基材としては、ガラスが好ましい。ガラスは組成によらず親水性基を多く持つ傾向にあるため、画像との高い密着性が得られやすい傾向にある。
ガラスとしては、例えば、ホウケイ酸ガラス、石英ガラス、ソーダライムガラス等の板ガラス等が挙げられる。
金属としては、例えば、アルミニウム、鉄、銅、錫、クロム、カドミウム、合金(例えばステンレス、スチール等)等の金属板;これら金属板等の金属の表面が金属でめっき処理されたもの(例えばブリキ等);めっき又は蒸着等で形成された金属層;等が挙げられる。水酸基が多い方が好ましいため、金属は、表面が酸化されていることが好ましい。
基材は、例えば、支持体等の上に配置されていてもよい。
印刷物の製造方法は、ガラス及び金属から選択される基材の表面に、ポリビニルアルコール及び水を含む前処理液を付着させる前処理工程を含むことができる。
前処理液について説明する。
前処理液は、ポリビニルアルコールを含むことができる。
ポリビニルアルコールは、耐水擦過性の向上及び光沢性の向上の観点から、けん化度が60mol%以上が好ましく、86mol%以上がより好ましく、90mol%以上がさらに好ましく、95mol%以上がさらに好ましい。
ポリビニルアルコールは、けん化度が高いほど、後処理液のアニオン性水分散性樹脂と相互作用しやすくなり、且つ、ポリビニルアルコールの分子間の水素結合も強固となる傾向を得ることができる。これらにより、基材と画像との密着性をさらに向上することができる。また、後処理液を基材に付着させるときの前処理液の層の溶解がさらに抑制される傾向があり、前処理液の溶解による後処理液の増粘がさらに抑制され得るため、後処理液の濡れ広がりをさらに良好にすることができる。これらにより、耐水擦過性をさらに向上させることができる。
また、前処理液の溶解による後処理液の増粘がさらに抑制され得ることから、光沢性をさらに向上させやすい。
ポリビニルアルコールは、画質向上、耐水擦過性向上及び光沢性向上の観点から、重合度が300以上が好ましく、500以上がより好ましく、1200以上がさらに好ましい。ポリビニルアルコールの重合度が300以上であると、インクをさらに増粘させやすい傾向があり、画質をさらに向上させやすい。また、ポリビニルアルコールの重合度が高くなると、後処理液を付着させたときの前処理液の層の溶解がさらに抑制される傾向があり、前処理液の溶解による後処理液の増粘がさらに抑制され得ることから、耐水擦過性をさらに向上させることができるとともに光沢性を向上させやすい。ポリビニルアルコールの重合度は、例えば、7000以下が好ましく、6000以下がより好ましい。
ポリビニルアルコールとしては、例えば、変性されたもの、又は、他の樹脂との共重合体等を用いてもよい。変性体としては、例えばカルボキシ変性ポリビニルアルコール、アミン変性ポリビニルアルコール、アルデヒド変性ポリビニルアルコール、ブチラール変性ポリビニルアルコール等の変性ポリビニルアルコール等が挙げられる。他の樹脂との共重合体としては、例えば、ポリエチレン、シリコーン樹脂、(メタ)アクリル系樹脂、(メタ)アクリルアミド系樹脂等の共重合体が挙げられる。
前処理液は、ポリビニルアルコールを1種のみ、または2種以上を含んでよい。
前処理液中のポリビニルアルコールの量は、例えば、ポリビニルアルコールのけん化度及び重合度等によっても変わり得るが、前処理液全量に対して、1質量%以上が好ましく、3質量%以上がより好ましく、5質量%以上がさらに好ましい。一方、前処理液中のポリビニルアルコールの量は、前処理液全量に対して、50質量%以下が好ましく、30質量%以下がより好ましく、20質量%以下がさらに好ましい。前処理液中のポリビニルアルコールの量は、塗工性の観点、及び、画質向上及び耐水擦過性向上の観点から、前処理液全量に対して、1〜50質量%が好ましく、3〜30質量%がより好ましく、5〜20質量%がさらに好ましい。
前処理液は、水を含むことができる。水としては、特に限定されず、例えば、水道水、イオン交換水、脱イオン水等を使用できる。
前処理液中の水の量は、前処理液全量に対して50質量%以上であることが好ましく、60質量%以上であることがより好ましく、70質量%以上がさらに好ましい。前処理液中の水の量の上限値は、特に限定されないが、例えば、99質量%以下が好ましく、95質量%以下がより好ましい。
前処理液は、上記以外の成分を含んでもよい。このような他の成分としては、例えばインク凝集剤、水溶性有機溶剤、表面張力低下剤、防錆剤、防腐剤等が挙げられる。
インク凝集剤としては、例えば多価金属塩、カチオン性樹脂等が挙げられる。
多価金属塩としては、例えば、Mg、Ca、Al、Zn、Ba等の2価以上の金属のハロゲン化物、硝酸塩、硫酸塩、酢酸塩、脂肪酸塩、乳酸塩等が挙げられ、これらの2種以上を適宜組み合わせて使用してもよい。カチオン性樹脂としては、例えば、カチオン性水分散性樹脂等が挙げられる。
インク凝集剤の前処理液中の量は、前処理液全量に対して5質量%以下が好ましく、3質量%以下がより好ましい。前処理液中のインク凝集剤の量が5質量%以下であると、インクのドットの過剰な収縮や、成膜の疎外が起きにくく、良好なベタ均一性が得られやすい。
なお、光沢性の向上及び非印刷部の透明性の向上の観点から、後処理液の層の凹凸が抑制されやすいことが好ましく、耐水擦過性のさらなる向上及び非印刷部の透明性の向上の観点から、前処理液と後処理液が混和しやすく層間剥離が起こりにくいことが好ましい。これらの観点から、後処理液のアニオン性水分散性樹脂の凝集が抑制されやすいことが好ましい。前処理液の多価金属塩の量は、後処理液のアニオン性水分散性樹脂の凝集の抑制、耐水擦過性のさらなる向上、光沢性の向上、及び非印刷部の透明性の向上の観点から、前処理液全量に対して、5質量%以下が好ましく、3質量%以下がより好ましく、0質量%がさらに好ましい。また、前処理液の多価金属塩の量は、前処理液の貯蔵安定性の向上の観点からも、上記範囲が好ましい。
水溶性有機溶剤としては、室温で液体であり、水に溶解可能な有機化合物を使用することができ、1気圧20℃において同容量の水と均一に混合する水溶性有機溶剤を用いることが好ましい。
例えば、メタノール、エタノール、1−プロパノール、イソプロパノール、1−ブタノール、2−ブタノール、イソブタノール、2−メチル−2−プロパノール等の低級アルコール類;エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコール、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、トリプロピレングリコール、ポリプロピレングリコール等のグリコール類;グリセリン、ジグリセリン、トリグリセリン、ポリグリセリン等のグリセリン類;モノアセチン、ジアセチン、トリアセチン等のアセチン類;エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノプロピルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノプロピルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、トリエチレングリコールモノメチルエーテル、トリエチレングリコールモノエチルエーテル、トリエチレングリコールモノプロピルエーテル、トリエチレングリコールモノブチルエーテル、テトラエチレングリコールモノメチルエーテル、テトラエチレングリコールモノエチルエーテル、テトラエチレングリコールジメチルエーテル、テトラエチレングリコールジエチルエーテル等のグリコールエーテル類;トリエタノールアミン、1−メチル−2−ピロリドン、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン、β−チオジグリコール、スルホラン等を用いることができる。水溶性有機溶剤の沸点は、100℃以上であることが好ましく、150℃以上であることがより好ましい。
表面張力低下剤としては界面活性剤を使用することが出来る。
界面活性剤は、親水性部分がイオン性(カチオン性・アニオン性・双性)のものと非イオン性(ノニオン性)のものに大別されるが、処理液の泡立ちの観点からは、起泡しにくい非イオン系の界面活性剤を用いることが好ましい。また、低分子系・高分子系(一般には分子量が約2000以上のものを指す。)のどちらでも良い。
HLB値については、5〜20程度の界面活性剤であることが好ましい。
非イオン系の界面活性剤としては、たとえば、グリセリン脂肪酸エステル、脂肪酸ソルビタンエステル等のエステル型のもの、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシプロピレンアルキルエーテル等のエーテル型のもの、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル等のエーテルエステル型のもの等が挙げられる。
界面活性剤の好ましい例としては、さらに、アセチレングリコール系界面活性剤及びシリコーン系界面活性剤を挙げることができる。
アセチレングリコール系界面活性剤としては、アセチレングリコール、アセチレングリコールにエチレンオキサイドを付加した構造を有するもの等が挙げられる。アセチレングリコール系界面活性剤の市販品として、アセチレングリコールにエチレンオキサイドを付加した構造のサーフィノール465等(エボニク社)等が挙げられる。
シリコーン系界面活性剤のなかでも、ポリエーテル変性シリコーン系界面活性剤、アルキル・アラルキル共変性シリコーン系界面活性剤、アクリルシリコーン系界面活性剤が好ましい。市販品では「シルフェイスSAGシリーズ」(日信化学工業株式会社)を好ましく使用できる。
前処理液は、耐水擦過性向上の観点から、金属キレート化合物を含んでもよい。金属キレート化合物としては、後述する後処理液に使用できるものと同様の金属キレート化合物を1種または2種以上を選択して用いることができる。前処理液が金属キレート化合物を含む場合、前処理液の層のインクへの溶解性の観点、及び前処理液の貯蔵安定性の観点から、前処理液中の金属キレート化合物の量は、前処理液全量の5質量%以下が好ましく、2質量%以下が好ましく、0質量%がさらに好ましい。
前処理液の製造方法は特に限定されない。前処理液は、例えば、水、ポリビニルアルコール、及び、必要に応じて他の成分を、例えばメカニカルスターラー等の攪拌機に全成分を一括又は分割して投入して混合し、所望により、メンブレンフィルター等のろ過機を通すことにより調製できる。
前処理液を基材に付着させる方法としては特に限定は無く、既存の方式を使用することができる。
前処理液の基材への付着は、例えば、刷毛、ローラー、バーコーター、エアナイフコーター、スプレーを使用して、前処理液を基材表面に一様に塗布することによって行ってもよいし、又は、インクジェット印刷、グラビア印刷、フレキソ印刷などの印刷手段によって画像を印刷することで行ってもよい。スクリーン印刷を用いてもよい。前処理液は、基材表面の全面に付着させてもよいし、必要な箇所にのみ、例えば、後述する印刷工程でインクを用いたインクジェット印刷が行われる箇所にのみ付着させてもよい。前処理液を基材に付着させる方法としては、生産性の観点からは、ローラーを用いた塗布が好ましく、小ロットに対しても比較的使用しやすい観点からはスクリーン印刷が好ましい。
前処理液の基材への付着量としては、付着させた面積当たりの不揮発分量として0.1〜100g/mが好ましく、0.5〜10g/mがより好ましい。細字再現性の観点から、前処理液の付着量は、不揮発分量として0.1g/m以上が好ましく、0.5g/m以上がより好ましい。耐水擦過性向上の観点から、前処理液の付着量は、不揮発分量として100g/m以下が好ましく、5g/m以下がより好ましい。
印刷物の製造方法は、前処理工程後に、基材の表面に、水性インクジェットインクを用いて、基材の温度が23℃より高い状態でインクジェット印刷を行う印刷工程を含むことができる。
水性インクジェットインクについて説明する。
インクは、水及び色材を含むことが好ましい。インクは、例えば、水及び色材に加えてバインダー樹脂、水溶性有機溶剤、及び/又は表面張力低下剤を含むことがより好ましい。
インクは、水を含むことが好ましい。
水としては、特に限定されず、例えば、水道水、イオン交換水、脱イオン水等が使用できる。
インク中の水の量は、インク全量の30質量%以上であることが好ましく、インク全量の60質量%以上であることがより好ましく、65質量%以上であることがさらに好ましい。インク中の水の量は、インク全量の95質量%以下であることが好ましく、90質量%以下であることがより好ましい。
インクは、ポリビニルアルコールの溶解性の観点から、水溶性有機溶剤を含むことが好ましい。
水溶性有機溶剤としては、例えば、上記前処理液に使用できるものと同様の水溶性有機溶剤を、1種又は2種以上選択して使用でき、水溶性有機溶剤の好ましい範囲についても、前処理液に使用できるものと同様である。
インク中の水溶性有機溶剤の量は、保湿効果及び連続印刷性能の観点から、インク全量に対して5質量%以上が好ましい。一方、水溶性有機溶剤の量は、インク中の水の比率を維持してポリビニルアルコールの溶解性を良好なものとする観点から、60質量%以下が好ましい。インク中の水溶性有機溶剤の量は、インク全量に対して、5〜60質量%が好ましく、5〜50質量%がより好ましい。
インクは色材を含むことが好ましい。
インクは、色材として、顔料、染料、又はこれらの組み合わせを含むことができるが、耐水性の観点から顔料を含むことが好ましい。
色材の含有量は、インク全量に対して、0.5〜10質量%が好ましく、1〜8質量%がより好ましい。
染料としては、印刷の技術分野で一般に用いられているものを使用でき、特に限定されない。具体的には、塩基性染料、酸性染料、直接染料、可溶性バット染料、酸性媒染染料、媒染染料、反応染料、バット染料、硫化染料等が挙げられ、これらのうち、水溶性のもの及び還元等により水溶性となるものが使用できる。より具体的には、アゾ染料、ローダミン染料、メチン染料、アゾメチン染料、キサンテン染料、キノン染料、トリフェニルメタン染料、ジフェニルメタン染料、メチレンブルー等が挙げられる。これらの染料は単独で用いてもよいし、2種以上組み合わせて用いてもよい。
顔料としては、アゾ顔料、フタロシアニン顔料、多環式顔料及び染付レーキ顔料等の有機顔料並びに無機顔料を用いることができる。アゾ顔料としては、溶性アゾレーキ顔料、不溶性アゾ顔料及び縮合アゾ顔料等が挙げられる。フタロシアニン顔料としては、金属フタロシアニン顔料及び無金属フタロシアニン顔料等が挙げられる。多環式顔料としては、キナクリドン系顔料、ペリレン系顔料、ペリノン系顔料、イソインドリン系顔料、イソインドリノン系顔料、ジオキサジン系顔料、チオインジゴ系顔料、アンスラキノン系顔料、キノフタロン系顔料、金属錯体顔料及びジケトピロロピロール(DPP)等が挙げられる。無機顔料としては、代表的にはカーボンブラック及び酸化チタン等が挙げられる。これらの顔料は単独で用いてもよいし、2種以上組み合わせて用いてもよい。
インクには、インク中における顔料の分散を良好にするために、必要に応じて顔料分散剤を添加することができる。使用できる顔料分散剤としては、顔料を溶媒中に安定して分散させるものであれば特に限定されないが、例えば、高分子分散剤や顔料分散能をもった界面活性剤に代表される公知の顔料分散剤を使用することが好ましい。
顔料分散剤の含有量は、上記顔料を十分に上記溶媒中に分散可能な量であれば足り、例えば顔料1に対し質量比で0.01〜2の範囲内で、適宜設定できる。
顔料表面を親水性官能基で修飾した自己分散顔料を使用してもよい。自己分散顔料の市販品の例としては、たとえば、キャボット社製CAB−O−JETシリーズ(CAB−O−JET200、300、250C、260M、270Y、400、450C、465M、470Y)、オリヱント化学工業(株)製BONJETシリーズ(BONJET BLACK CW−1、CW−2、CW−4)等が挙げられる。
顔料を樹脂で被覆したマイクロカプセル化顔料を使用してもよい。
インクは、バインダー樹脂を含むことが好ましい。
バインダー樹脂としては、水分散性樹脂、水溶性樹脂が挙げられるが、耐水性の観点から水分散性樹脂が好ましい。
水溶性樹脂としては、ポリビニルアルコール、ポリアクリル酸、ポリアクリル酸中和物、アクリル酸/マレイン酸共重合体、アクリル酸/スルホン酸共重合体、スチレン/マレイン酸共重合体等が挙げられる。これらは、単独で、又は複数種を組み合わせて使用できる。
水分散性樹脂としては、アニオン性水分散性樹脂が好ましく、例えば、後述する後処理液に含むことができるアニオン性水分散性樹脂と同様の樹脂を1種または2種以上選択して用いることができる。
水分散性樹脂の種類としては、透明の塗膜を形成する樹脂を用いることが好ましい。
水分散性樹脂の種類としては、代表的には、エチレン−塩化ビニル共重合樹脂、(メタ)アクリル樹脂、スチレン−無水マレイン酸共重合体樹脂、ウレタン樹脂、酢酸ビニル−(メタ)アクリル共重合体樹脂、酢酸ビニル−エチレン共重合体樹脂、スチレン−(メタ)アクリル共重合体樹脂等が挙げられる。ここで、「(メタ)アクリル樹脂」は、アクリル単位を含む樹脂、メタクリル単位を含む樹脂、およびアクリル単位及びメタクリル単位を含む樹脂を示す。これらの樹脂にアニオン性の官能基を導入するか、又は、アニオン性分散剤等で表面処理して、マイナスの表面電荷を与えることができる。
水分散性樹脂は、例えば、1種単独または複数種を組み合わせて用いることができる。
水分散性樹脂は、インクの製造に際し、樹脂エマルションとして配合することができる。
バインダー樹脂の量(不揮発分量)は、インク全量に対して、0.5〜10質量%が好ましく、1〜8質量%がより好ましい。インク中における色材の量とバインダー樹脂の量(不揮発分量)との比率(色材:バインダー樹脂)は1:10〜10:1が好ましく、1:4〜4:1がより好ましい。
インクは表面張力低下剤を含むことが好ましい。表面張力低下剤としては、例えば、上記前処理液に使用できるものと同様の表面張力低下剤を1種または2種以上選択して用いることができ、表面張力低下剤の好ましい範囲についても、上記前処理液に使用できるものと同様である。
インク中の表面張力低下剤の量は、インク全量に対して、0.1質量%〜5質量%が好ましく、0.1〜4質量%がより好ましく、0.3〜3質量%がさらに好ましい。
インクは、必要に応じて、例えば、架橋剤、pH調整剤、酸化防止剤、赤外線吸収剤、防腐剤等をさらに含むことが出来る。
インクの製造方法は、特に限定されず、公知の方法により適宜製造することができる。例えば、ビーズミル等の分散機に全成分を一括又は分割して投入して分散させ、所望により、メンブレンフィルター等のろ過機を通すことにより調製できる。例えば、予め水と色材の全量を均一に混合させた混合液を調製して分散機にて分散させた後、この分散液に残りの成分を添加してろ過機を通すことにより調製することができる。
水性インクジェットインクを用いたインクジェット印刷は、一般的な記録ヘッドを用いて行うことができ、印刷方式や使用する装置等に特に制限はない。
画像の記録面積は、特に限定されず、任意の絵柄又は文字、あるいは絵柄と文字との組合せ等を、自由に選択することができる。
インクの基材への付着量としては、0.1〜100g/mが好ましく、5〜70g/mがより一層好ましい。不揮発分量としては0.001〜20g/mが好ましく、1〜10g/mがより一層好ましい。
印刷工程の基材の温度は、画質向上の観点から、23℃より高いことが好ましく、40℃以上がより好ましく、45℃以上がさらに好ましく、45℃より高いことがさらに好ましく、50℃以上がさらに好ましく、60℃以上がさらに好ましい。印刷工程の基材の温度は、インクジェットインクの吐出性の観点から、100℃以下が好ましい。印刷工程の基材の温度が100℃以下であると、基材の熱によるインクジェットヘッド中のインクの水の揮発が起こりにくく、より良好な吐出性を得やすい。例えば、印刷工程の基材の温度は、23〜100℃が好ましく、40〜100℃がより好ましく、45〜100℃がさらに好ましく、45℃超〜90℃がさらに好ましく、50〜85℃がさらに好ましく、60〜80℃がさらに好ましい。
ポリビニルアルコールは、けん化度が高くなると、インクに対する溶解性が低下する傾向があることから、印刷工程の基材の温度は、前処理液に含まれるポリビニルアルコールのけん化度を考慮して調整することが好ましい。
印刷工程の基材の温度を23℃より高くする方法は特に限定されない。その例としては、基材を加熱すること等が挙げられる。例えば、インクジェット印刷を行う前に基材を加熱してもよく、基材を加熱しながらインクジェット印刷を行ってもよい。加熱手段としては、温風式ヒータ、オーブン、シートヒータ(例えば電熱線式シートヒータ)、ペルチェ式ヒータ等の加熱手段を用いることができる。例えば、印刷工程において、シートヒータ、又はペルチェ式ヒータ等を用いて加熱しつつ印刷を行うことで、基材の温度を調整してもよい。また、あるいは、例えば、印刷工程の前に、温風式ヒータ、オーブン、赤外線ヒータ等で、基材を加熱することで、印刷工程の基材温度を調整してもよい。印刷工程の前に基材を加熱する方法の例としては、後述する乾燥工程において基材を加熱乾燥する方法も挙げられる。
印刷物の製造方法は、印刷工程後に、基材の表面に、アニオン性水分散性樹脂及び水を含む後処理液を、基材の温度が印刷工程の基材の温度より低い状態で付着させる後処理工程を含むことができる。
後処理液について説明する。
後処理液はアニオン性水分散性樹脂を含むことができる。
アニオン性水分散性樹脂は、粒子表面がマイナスに帯電し、負電荷を帯びた樹脂粒子であり、水に溶解することなく粒子状に分散して水中油(O/W)型エマルションを形成できるものである。アニオン性水分散性樹脂は、自己乳化型樹脂のように、樹脂が有するアニオン性の官能基が粒子表面に存在するものでもよいし、樹脂粒子表面にアニオン性の分散剤を付着させる等の表面処理がされたものでもよい。アニオン性の官能基は、代表的にはカルボキシ基、スルホ基等であり、アニオン性の分散剤は、陰イオン界面活性剤等である。
樹脂粒子の表面電荷は、ゼータ電位を測定することで評価できる。アニオン性水分散性樹脂は、具体的には、ゼータ電位の絶対値が30mV以上であることが好ましい。
アニオン性水分散性樹脂は、例えば、インクがアニオン性成分を含む場合、インクのアニオン性成分と反応しにくい傾向があるため、樹脂の凝集による層間剥離等を起こしにくい傾向があり、非印刷部の透明性を良好に保ちやすい傾向を得ることができる。
アニオン性水分散性樹脂は酸価を有することが好ましい。アニオン性水分散性樹脂の酸価は、耐水擦過性向上の観点から、20mgKOH/g以上が好ましく、30mgKOH/g以上がより好ましく、50mgKOH/g以上がさらに好ましい。アニオン性水分散性樹脂の酸価が高いほど、ポリビニルアルコールと相互作用しやすくなる傾向があり、これにより、耐水擦過性もさらに向上させる傾向がある。ここで、酸価は、アニオン性水分散性樹脂1g中の全酸性成分を中和するのに必要な水酸化カリウムのミリグラム数である。
アニオン性水分散性樹脂の種類としては、特に限定はないが、透明の塗膜を形成する樹脂を用いることが好ましい。
後処理液に含まれるアニオン性水分散性樹脂の種類としては、特に限定はなく、例えば、アニオン性水分散性(メタ)アクリル樹脂、アニオン性水分散性(メタ)アクリル−スチレン共重合樹脂、アニオン性水分散性ウレタン樹脂、アニオン性水分散性酢酸ビニル樹脂、アニオン性水分散性アクリル−酢酸ビニル共重合樹脂、アニオン性水分散性シリコーン樹脂、アニオン性水分散性塩化ビニル樹脂等が挙げられ、例えば、これらの1種または2種以上の組み合わせを使用することができる。
アニオン性水分散性樹脂は、後処理液の製造に際し、樹脂エマルションとして配合することができる。
後処理液中のアニオン性水分散性樹脂の量(不揮発分量)は、後処理液全量に対して5〜40質量%が好ましく、10〜20質量%がより好ましい。
後処理液は、水を含むことができる。
水としては、特に限定されず、例えば、水道水、イオン交換水、脱イオン水等が使用できる。
水は、後処理液全量の30質量%以上であることが好ましく、60質量%以上であることがより好ましく、65質量%以上であることがさらに好ましい。水は、後処理液全量の95質量%以下であることが好ましく、90質量%以下であることがより好ましい。
耐水擦過性向上の観点から、後処理液は、金属キレート化合物を含有することが好ましい。
金属キレート化合物は、前処理層のポリビニルアルコール中のヒドロキシ基と架橋反応起こすことで、耐水擦過性をさらに向上させることができる。
金属キレート化合物としては、ジルコニウム、チタン、アルミニウム等の金属元素を用いたキレート化合物を用いることができる。
具体的には、例えば、チタンラクテートアンモニウム塩等のチタンキレート化合物、ジルコニウムラクテートアンモニウム塩等のジルコニウムキレート化合物、アルミニウムキレート化合物等を用いることができる。非印刷部の透明性の観点から、ジルコニウムキレート化合物が好ましい。ジルコニウムキレート化合物は、黄変を起こしにくく、非印刷部の透明性を良好に保ちやすい傾向がある。
後処理液は、金属キレート化合物を1種のみ、又は2種以上を組み合わせて含んでよい。
後処理液中の金属キレート化合物の量は、後処理液全量に対して0.1質量%〜10質量%以下が好ましく、0.1質量%〜5質量%以下が好ましく、0.1質量%〜2質量%がさらに好ましい。
後処理液は、上記の成分以外に、例えば、表面張力低下剤、水溶性有機溶剤、消泡剤、防汚剤、撥水剤、フィラー、防腐剤、紫外線吸収剤、防錆剤等を含んでもよい。
表面張力低下剤としては、例えば、上記前処理液に使用できるものから1種または2種以上を選択して用いることができる。後処理液中の表面張力低下剤の量は、後処理液全量に対して、0.1質量%〜5質量%が好ましく、0.1〜4質量%がより好ましく、0.3〜3質量%がさらに好ましい。
水溶性有機溶剤としては、例えば、上記前処理液に使用できるものから1種または2種以上を選択して用いることができる。後処理液中の水溶性有機溶剤の量は、後処理液全量に対して1〜30質量%が好ましく、5〜20質量%がより好ましい。
後処理液の製造方法は特に限定されない。後処理液は、例えば、水、アニオン性水分散性樹脂、及び、必要に応じて他の成分を、例えばメカニカルスターラー等の攪拌機に全成分を一括又は分割して投入して混合し、所望により、メンブレンフィルター等のろ過機を通すことにより調製できる。
後処理液を基材に付着させる法等としては特に限定はなく、例えば、前処理液を基材に付着させる方法として挙げた方法から選択して用いることができる。後処理液は、基材表面の全面に付着させてもよいし、必要な箇所にのみ、例えば、前処理液を付着させた箇所のみに付着させてもよい。後処理液は、前処理液を付着させた箇所を含む領域に付着させることが好ましい。
後処理液を基材に付着させる方法としては、非接触で付着させることが可能なスプレーが好ましい。非接触の方法を行う場合、前処理液の溶解によるミスチング等が発生しにくい。
後処理工程の基材の温度は、印刷工程の基材の温度より低いことが好ましい。後処理工程の基材の温度は、印刷工程の基材の温度より低い温度であればとくに限定されないが、具体的には、例えば、45℃以下が好ましく、40℃以下がより好ましく、30℃以下がさらに好ましい。後処理工程の基材の温度は、0℃以上が好ましく、3℃以上より好ましい。後処理工程の基材の温度は、例えば、0〜45℃が好ましく、3〜40℃がより好ましく、3〜30℃がさらに好ましい。
後処理工程の基材の温度が印刷工程の基材の温度より低いと、前処理液の層のポリビニルアルコールが過度に溶解されにくく、前処理液の層の溶解による後処理液の増粘を抑制しやすい傾向を得ることができる。このため、後処理液の濡れ広がりを良好にすることができ、これにより、耐水擦過性を向上させることができる。また、後処理液の増粘を抑制することで、後処理液の層に凹凸による光沢性の低下、及び、後処理液の層の凹凸が原因の白化による非印刷部の透明性の低下を低減させ、光沢性及び非印刷部の透明性も良好なものとしやすい。
後処理工程において、後処理工程の基材の温度を印刷工程の基材の温度より低い温度とする方法は特に限定されない。その例としては、後処理液付着時にペルチェ式ヒータ等を用いて基材の温度を調整する方法等が挙げられる。また、例えば、後処理工程の前に、後述する温度調整工程を設けて、後処理液付着時の基材の温度を調整する方法も挙げられる。
後処理液の基材への付着量は、単位面積当たりの不揮発分量として、前処理液の基材への付着量(単位面積当たりの不揮発分量)に対して0.5〜20倍が好ましく、1〜10倍が好ましく、2〜8倍が好ましい。
印刷物の製造方法は、他の工程をさらに含んでよい。他の工程として、乾燥工程、温度調整工程等が挙げられる。
印刷物の製造方法は、例えば、前処理工程の後かつ印刷工程の前、印刷工程の後かつ後処理工程の前、及び/又は、後処理工程の後に、基材に付着させた前処理液、インク又は後処理液を乾燥させる乾燥工程を含むことが好ましい。
乾燥工程において乾燥方法はとくに限定されず、例えば、温風式ヒータ、オーブン、赤外線ヒータ等で加熱して乾燥させる方法等を好ましく用いることができる。前処理工程の後かつ印刷工程の前の乾燥工程、及び後処理工程後の乾燥工程では、例えば、温風式ヒータ、オーブンを用いることが好ましい。印刷工程の後かつ後処理工程の前の乾燥工程では、例えば、温風式ヒータ、オーブン、赤外線ヒータが好ましい。
乾燥工程の温度は、60℃以上が好ましい。また、乾燥工程の温度は、200℃以下が好ましい。乾燥工程の温度は、例えば、60〜200℃が好ましく、100〜150℃がより好ましい。乾燥時間は、例えば、1秒〜1時間が好ましく、5〜30分がより好ましい。
印刷物の製造方法は、例えば、印刷工程の後かつ後処理工程の前に、基材の温度を印刷工程の温度より低い温度にする温度調整工程を含むことが好ましい。印刷工程の後かつ後処理工程の前の乾燥工程を行う場合は、温度調整工程は、この乾燥工程の後に行うことが好ましい。
温度調整工程で基材の温度を印刷工程の基材の温度より低い温度にする方法はとくに限定されないが、例えば、冷風機等を用いる方法等が挙げられる。温度調整工程では、基材の温度を、好ましくは45℃以下、より好ましくは40℃以下、さらに好ましくは30℃以下にする。
他の工程としては、例えば、基材の温度を検知する温度検知工程を設けてもよい。温度検知工程を設け、基材の温度を検知することで、印刷工程、及び/または、後処理工程における基材の温度を調整しやすくすることができる。温度検知工程は、例えば、印刷工程の前、及び/又は、後処理工程の前に行うことが好ましい。
印刷物の製造方法の各工程は、一部又は全てをインライン方式で行っても、各工程をオフライン方式で行ってもよい。
インライン方式で印刷物を製造する場合の一例を、図1を用いて説明する。図1は、インライン方式で印刷物を製造する場合に用いることができる印刷物製造装置の一例の模式図である。
図1において、1は印刷物製造装置であり、2は搬送部であり、3は前処理部であり、4A、4B及び4Cはそれぞれ乾燥部であり、5A及び5Bはそれぞれ温度検知部であり、6はインクジェット印刷部であり、7は温度調整部であり、8は後処理部であり、100は基材である。
図1の印刷物製造装置1において、搬送部2は、ベルトロール式搬送部である。基材100は、搬送部2によって、ローラコータで前処理液を基材に付着させる前処理部3、温風式ヒータで乾燥を行う乾燥部4A、基材の温度を検知する温度検知部5A、ライン式インクジェットヘッドでインクジェット印刷を行うインクジェット印刷部6、赤外線ヒータで乾燥を行う乾燥部4B、冷風機で基材の温度を調整する温度調整部7、基材の温度を検知する温度検知部5B、スプレーによって基材に後処理液を付着させる後処理部8、温風式ヒータで基材を乾燥させる乾燥部4Cと、この順に搬送されて、印刷物が製造される。
各工程をオフライン形式で行う場合の例として、例えば、前処理工程として、スクリーン印刷装置を用いたスクリーン印刷等により前処理液を基材に付着させる工程、印刷工程として、インクジェット印刷装置を用いて、電熱線式ヒータ等の上に基材を配置した状態等で、基材を加熱しながら、シャトル式インクジェットヘッド等のインクジェットヘッドから基材上にインクを吐出してインクジェット印刷を行う工程、及び、後処理工程として、ペルチェ式ヒータ等の上に基材を配置した状態等で、基材の温度を調整しながら、スプレーノズル等を用いて基材に後処理液を付着させる工程を、この順で行う方法等が挙げられる。さらに、これらの工程に、乾燥工程、温度調整工程等を組み合わせてもよい。例えば、前処理工程と印刷工程との間、印刷工程と後処理工程との間、及び/又は後処理工程の後に、乾燥工程を行ってもよい。
以下、本発明を実施例に基づきより詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例のみに限定されるものではない。特に断らない限り、「%」は「質量%」である。表中の各成分の配合量も「質量%」で示す。
<前処理液、水性インクジェットインク及び後処理液の調製>
表1に、インクセット1に含まれるブラックインク1、シアンインク1、マゼンタインク1及びイエローインク1、並びにインクセット2に含まれるブラックインク2、シアンインク2、マゼンタインク2及びイエローインク2の組成を示す。
表2に、前処理液UC−1〜UC−6の組成を示す。
表3に、後処理液OC−1〜OC−8の組成を示す。
表中の各材料の配合量は、質量%で示す。表中の各成分の配合量は、揮発分が含まれる成分については、揮発分を含めた量である。
各表に示す原材料をミックスロータで100rpm30分間撹拌して、各インク、各前処理液及び各後処理液を調製した。
Figure 2020032597

Figure 2020032597

Figure 2020032597

表1〜3に記載の原材料の詳細は下記の通りである。
「CAB−O−JET400」: キャボット社製、自己分散顔料分散体(ブラック)
「CAB−O−JET450C」:キャボット社製、自己分散顔料分散体(シアン)
「CAB−O−JET465M」:キャボット社製 、自己分散顔料分散体(マゼンタ)
「CAB−O−JET470Y」:キャボット社製 、自己分散顔料分散体(イエロー)
「モビニール966A」:ジャパンコーティングレジン株式会社製、水分散性スチレン−(メタ)アクリル樹脂のエマルション(アニオン性)
「スーパーフレックス210」: 第一工業製薬株式会社製、水分散性ウレタン樹脂のエマルション(アニオン性)
「PVA117」:株式会社クラレ製「クラレポバールPVA117」、ポリビニルアルコール(けん化度98〜99mol%、重合度1700)
「PVA105」:株式会社クラレ製「クラレポバールPVA105」、ポリビニルアルコール(けん化度98〜99mol%、重合度500)
「PVA617」:株式会社クラレ製「クラレポバールPVA617」、ポリビニルアルコール(けん化度94.5〜95.5mol%、重合度1700)
「PVA217」:株式会社クラレ製「クラレポバールPVA217」、ポリビニルアルコール(けん化度87〜89mol%、重合度1700)
「PVP−K90」:富士フイルム和光純薬株式会社製、ポリビニルピロリドンK90(和光特級)
「塩化カルシウム」:富士フイルム和光純薬株式会社製(試薬特級)
「NeoCryl A−1094」:DSM社製水分散性、水分散性スチレン−(メタ)アクリル樹脂のエマルション(酸価62mgKOH/g)(アニオン性)
「JE−1113」:星光PMC株式会社製、水分散性(メタ)アクリル樹脂のエマルション(酸価42mgKOH/g)(アニオン性)
「NeoRez R−9603」:DSM社製、水分散性ウレタン樹脂のエマルション(酸価32mgKOH/g)(アニオン性)
「NeoRez R−967」:DSM社製、水分散性ウレタン樹脂のエマルション(酸価15mgKOH/g)(アニオン性)
「モビニール7820」:ジャパンコーティングレジン株式会社製、水分散性(メタ)アクリル樹脂のエマルション(カチオン性)
「オルガチックスZC−300」:マツモトファインケミカル株式会社製、ジルコニウムキレート化合物(ジルコニウムラクテートアンモニウム塩)
「オルガチックスTC−300」:マツモトファインケミカル株式会社製、チタンキレート化合物(チタンラクテートアンモニウム塩)
「サーフィノール465」:エボニック社製、アセチレングリコール系界面活性剤
「シルフェイスSAG002」:日信化学工業株式会社製、シリコーン系界面活性剤
「エチレングリコール」:富士フイルム和光純薬株式会社製(和光一級)
「ジエチレングリコールモノブチルエーテル」:東京化成工業株式会社製(GR等級)
<印刷物の製造>
基材として、透明ガラス板(ケニス株式会社製)(表4〜6では「ガラス」と記載)、及び、亜鉛めっき鋼板「SECC」(JFEスチール株式会社製)(表4〜6では「金属」と記載)を用意した。
表4〜6に、実施例1〜15及び比較例1〜6で用いた基材、前処理液、インク(インクセット)、印刷工程の基材の温度、後処理液、及び後処理工程の基材の温度を示す。
表4〜6において、前処理液に含まれるポリビニルアルコール(PVA)のけん化度(表4〜6では「PVAけん化度」として示す)(mol%、表4〜6中単位は省略)及び前処理液に含まれるポリビニルアルコールの重合度(表4〜6でが「PVA重合度」として示す)、後処理液に含まれる水分散性樹脂のイオン性(表4〜6では「樹脂イオン性」として示す)、後処理液に含まれる水分散性樹脂の酸価(表4〜6では「樹脂酸価」として示す)(mgKOH/g、表4〜6中単位は省略)、並びに、後処理液に含まれるキレート化合物もあわせて示す。表4〜6中、キレート化合物について、「Zr系」はジルコニウムキレート化合物を示し、「Ti系」はチタンキレート化合物を示す。
基材に、前処理液を、ウェット塗布厚さ10μm(10g/m)になるようバーコータで塗布し、塗布後100℃のオーブンで5分間乾燥した。
次いで、各インクセットを用いてインクジェットプリンタ「MMP−8130」(株式会社マスターマインド製)を使用し、JIS X9201- N3チャート(果物かご)を印刷後、120℃のオーブンで20分間乾燥した。実施例1〜14、比較例1〜4及び6ではシートヒータで基材を60℃に加熱しながら印刷を行った。比較例5では、基材の温度が室温(23℃)の状態で印刷を行った。
次いで、後処理液をスプレーでウェット付着量が40g/mになるよう付着させ、その後、120℃のオーブンで10分間乾燥した。比較例5では、シートヒータで基材を60℃に加熱をしながら後処理液を付着させ、実施例1〜15、比較例1〜4及び6では、基材の温度が室温(23℃)の状態で後処理液を付着させた。
比較例1及び6では、前処理液の基材への付着及びそれに続く乾燥を行わなかった。
以上のようにして、各実施例及び比較例の印刷物を製造した。
得られた印刷物について、下記の評価を行った。結果を表4〜6に示す。
<評価>
1.画質
得られた印刷物の画像を顕微鏡で観察し、ビーディングの発生について、下記の評価基準で評価することで、画質を評価した。
A:ビーディングが発生していない
C:ビーディングが発生している
2.光沢性
光沢計「MULTI GLOSS 268」(コニカミノルタジャパン株式会社製)を使用し、得られた印刷物の非印刷部の20°光沢度を測定し、下記の評価基準で評価した。
S:20°光沢度110以上
A:20°光沢度90以上110未満
B:20°光沢度40以上90未満
C:20°光沢度40未満
3.耐水擦過性
得られた印刷物の印刷部を、濡れた綿棒を使用して200g荷重で往復擦過し、印刷部の画像の剥離の発生の有無を下記の評価基準で評価した。
S:濡れた綿棒で30往復回擦過しても画像の剥離は発生しない
A:濡れた綿棒で10往復回擦過しても画像の剥離は発生しないが、10往復回超30往復回未満の擦過で画像の剥離が発生する
B:濡れた綿棒で5往復回擦過しても画像の剥離は発生しないが、5往復回超10往復回以下の擦過で画像の剥離が発生する
C:濡れた綿棒で5往復回以下の擦過で画像の剥離が発生
4.非印刷部の透明性
基材として透明ガラス板を用いた実施例及び比較例について、得られた印刷物の後ろに紙を置き、非印刷部の透明性を下記の評価基準で評価した。
A:非印刷部の白化も黄変も起きていない
B:非印刷部の黄変は起きているが白化は起きていない
C:非印刷部の白化が起きている
Figure 2020032597

Figure 2020032597

Figure 2020032597

実施例1〜15では、高画質で耐水擦過性に優れた画像を形成することができた。また、実施例1〜15は、光沢性及び非印刷部の透明性においても良好な結果を示した。
実施例1〜15は、前処理液を用いていない比較例1及び6、前処理液にポリビニルアルコールではなくポリビニルピロリドンが含まれる比較例2、及び、基材の温度が23℃より高い温度ではない状態で印刷を行った比較例5に比べて、高い画質の画像を形成することができた。
また、実施例1〜15は、前処理液を用いていない比較例1及び6、前処理液にポリビニルアルコールが含まれない比較例2、後処理液を用いていない比較例3、後処理液がアニオン性水分散性樹脂ではなくカチオン性水分散性樹脂を含む比較例4、及び、基材の温度が印刷工程の基材の温度より低い温度ではない状態で後処理液を付着させた比較例5に比べて耐水擦過性に優れていた。
1 印刷物製造装置
2 搬送部
3 前処理部
4A、4B及び4C 乾燥部
5A及び5B 温度検知部
6 インクジェット印刷部
7 温度調整部
8 後処理部
100 基材

Claims (7)

  1. ガラス及び金属から選択される基材の表面に、ポリビニルアルコール及び水を含む前処理液を付着させる前処理工程と、
    前記前処理工程後に、前記基材の表面に、水性インクジェットインクを用いて、前記基材の温度が23℃より高い状態でインクジェット印刷を行う印刷工程と、
    前記印刷工程後に、前記基材の表面に、アニオン性水分散性樹脂及び水を含む後処理液を、前記基材の温度が前記印刷工程の基材の温度より低い状態で付着させる後処理工程と、を含む、印刷物の製造方法。
  2. 前記ポリビニルアルコールのけん化度が86mol%以上である、請求項1に記載の印刷物の製造方法。
  3. 前記アニオン性水分散性樹脂の酸価が20mgKOH/g以上である、請求項1又は2に記載の印刷物の製造方法。
  4. 前記後処理液が、ジルコニウムキレート化合物をさらに含む、請求項1〜3のいずれか1項に記載の印刷物の製造方法。
  5. 前記印刷工程の基材の温度が45℃より高い、請求項1〜4のいずれか1項に記載の印刷物の製造方法。
  6. 前記印刷工程と前記後処理工程との間に、前記基材の温度を45℃以下にする工程をさらに含む、請求項5項に記載の印刷物の製造方法。
  7. 前記ポリビニルアルコールの重合度が1200以上である、請求項1〜6のいずれか1項に記載の印刷物の製造方法。
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