JP2020031502A - インバータ装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】次の速度指示を実行する前に、その速度指示を実行した際のジャンクション温度を推定することができるインバータ装置を提供する。【解決手段】インバータ51は、トランジスタT1〜T6の制御により直流電源を交流に変換してモータ3に供給する。コントロールシステム55は、モータ3が駆動する車両10の速度指令値V*に基づいてトルク電流指令値iq*及び励磁電流指令値id*を定め、当該トルク電流指令値iq*及び励磁電流指令値id*に基づいてトランジスタT1〜T6をオンオフする。CPU552が、トルク電流指令値iq*及び励磁電流指令値id*をdq/三相変換した三相電流指令値iv*、iu*、iw*に基づいてトランジスタT1〜T6やダイオードD1〜D6のジャンクション温度を推定する。【選択図】図1
Description
本発明は、インバータ装置に関する。
近年、EV車、HEV車などのモータ制御においては、半導体素子を用いたインバータ装置によって所望の電力制御を行う方式のものが主流である。
上記半導体素子は、ジャンクション温度が仕様を超えると破壊等の故障となる。上記ジャンクション温度は、半導体素子を樹脂封止したICチップ内の温度であるため、測定が困難である。
そこで、車両を定常動作させて得たインバータ運転条件に対する半導体素子の損失の演算式に基づいて、ジャンクション温度を推定する方法が考えられている(特許文献1、2、3)。しかしながら、上記方法では、車両が定常動作を外れる動作をした場合(例えば、道路の転がり抵抗の急激な変化や、アクセル動作による急激なトルク変動)、ジャンクション温度の推定は困難である。
また、車両が駆動中に測定したインバータ電流に基づいて半導体素子に流れる電流を求めて、ジャンクション温度を推定する方法が考えられている(特許文献4)。上記インバータ電流は速度指示に応じて制御される。上述した方法では、今現在のジャンクション温度しか推定することができず、次の速度指示を実行する前に、その速度指示を実行した際のジャンクション温度を推定することができない。
本発明は、以上の背景に鑑みてなされたものであり、次の速度指示を実行する前に、その速度指示を実行した際のジャンクション温度を推定することができるインバータ装置を提供することを目的としている。
本発明の態様であるインバータ装置は、スイッチ素子を含む半導体素子が制御されることにより直流電源を交流に変換してモータに供給するインバータと、前記モータが駆動する車両の速度の指令値に基づいてモータ電流の指令値を定め、当該モータ電流の指令値に基づいて前記スイッチ素子をオンオフ制御する制御部と、前記モータ電流の指令値に基づいて前記半導体素子のジャンクション温度を推定する温度推定部と、を有することを特徴とする。
また、前記制御部は、前記速度の指令値を前記モータの角速度の指令値に変換する変換部と、前記角速度の指令値と測定値との偏差に基づいて、前記モータ電流の指令値を定める第1フィードバック制御部と、前記モータ電流の指令値と測定値との偏差に基づいて、モータ電圧の指令値を定める第2フィードバック制御部と、を有し、前記モータ電圧の指令値に応じたデューティで前記スイッチ素子をオンオフ制御してもよい。
また、前記温度推定部は、前記モータ電流の指令値に基づいて半導体素子の損失を演算し、演算した損失に基づいて前記ジャンクション温度を推定してもよい。
以上説明した態様によれば、速度の指示に基づいて求めたモータ電流の指令値からジャンクション温度を推定している。これにより、次の速度指示を実行する前に、その速度指示を実行した際のジャンクション温度を精度よく推定することができる。
以下、本発明の一実施形態を、図1に基づいて説明する。同図に示すように、車両駆動システム1は、バッテリ2と、モータ3と、減速機4と、インバータ装置5と、を備えている。
バッテリ2は、後述するモータ3に電源を供給するための直流電源である。モータ3は、周知の三相交流モータであり、車両10の駆動力を発生する。減速機4は、モータ3の駆動力の回転速度を減じ、トルク力を増して車両10のドライブシャフトに出力する機器である。
インバータ装置5は、バッテリ2からの直流電源を交流に変換してモータ3に供給するための装置である。インバータ装置5は、インバータ51と、位置測定器52と、電流測定器53と、温度センサ54と、制御部としてのコントロールシステム55と、を備えている。
インバータ51は、6つの半導体スイッチS1〜S6の制御によりバッテリ2からの直流電圧を三相交流に変換してモータ2に供給する。半導体スイッチS1〜S6は各々、例えばゲート絶縁型バイポーラトランジスタ(IGBT)のトランジスタT1〜T6(スイッチ素子、半導体素子)と、このトランジスタT1〜T6の各々に並列接続されているダイオードD1〜D6(半導体素子)と、を有している。
上記半導体スイッチS1と半導体スイッチS2が直列接続され、半導体スイッチS3と半導体S4が直列接続され、半導体スイッチS5と半導体スイッチS6とが直列接続されている。また、半導体スイッチS1及びS2から成る直列回路と、半導体スイッチS3及び半導体スイッチS4から成る直列回路と、半導体スイッチS5及びS6から成る直列回路と、は並列接続されている。
そして、上記半導体スイッチS1及びS2の接続点、半導体スイッチS3及びS4の接続点、半導体スイッチS5及びS6の接続点からそれぞれ三相電流iu、iv、iwが出力され、モータ3に供給される。
位置測定器52は、減速機3による減速後のモータ3の角速度(即ち、ドライブシャフトの角速度)を測定して、後述するコントロールユニット55のCPU552に出力する。電流測定器53は、モータ3に流れる三相電流iu、iv、iwを測定して、後述するコントロールユニット55のCPU552に出力する。
温度センサ54は、図2に示すように、ICチップ12のパッケージの温度を測定する。また、温度センサ54は、ICチップ12とインバータモジュール基板13との接触部等でジャンクション温度とできる限り整合できるような場所、及び、設置方法とする。インバータモジュール基板13には、トランジスタT1〜T6及びダイオードD1〜D6を樹脂封止したICチップ12や、後述するコントロールシステム55などが搭載されている。
コントロールシステム55は、車両10の速度が速度指令値V*になるようなデューティでトランジスタT1〜T6をオンオフ制御して、三相電流iu、iv、iwを出力させる。また、コントロールシステム55は、トランジスタT1〜T6のジャンクション部(接合部)の温度と、ダイオードD1〜D6のジャンクション部の温度と、を推定し、限界温度を超えそうであると判定すると、ジャンクション部の温度が下がるようにモータ3を制御する。
コントロールシステム55は、インタフェース(以下IF)551と、温度推定部としてのCPU552と、電流制御部553と、ゲートドライブ回路554と、を備えている。
IF551には、減速機4からの減速比GR及びアクセル、ブレーキの踏込量などに応じた速度指令値V*が入力されている。IF551は、変換部として働き、速度指令値V*を、減速機4による減速後のモータ3の角速度指令値ω*/GR(角速度の指令値)に変換して、CPU552に出力する。速度指令値V*は、下記の式(1)により表される。よって、下記の式(2)により回転速度指令値ω*/GRを求めることができる。
V*(km/h)=ω*/GR×車輪半径RD×3600…(1)
ω*/GR=V*(km/h)/(車輪半径RD×3600) …(2)
V*(km/h)=ω*/GR×車輪半径RD×3600…(1)
ω*/GR=V*(km/h)/(車輪半径RD×3600) …(2)
また、CPU552には、IF551から入力された角速度指令値ω*/GRと、位置測定器52により測定した角速度ω/GR(角速度の測定値)と、が入力される。CPU552は、第1フィードバック制御部として働き、ω*/GRとω/GRとの偏差に基づいたトルク指令値Tq*を周知のPI制御により算出する。トルクTqとトルク電流iqとは、比例関係である。これにより、CPU552は、算出したトルク指令値Tq*をトルク電流指令値iq*とする。CPU552は、このトルク電流指令値iq*及び励磁電流指令値id*(モータ電流の指令値)を電流制御部553に対して出力する。
電流制御部553には、CPU552からのトルク電流指令値iq*及び励磁電流指令値id*と、電流測定器53により測定された三相電流iu、iv、iw(モータ電流の測定値)と、位置測定器52により測定した角速度ω/GRから求めた回転角θ/GRと、が入力される。電流制御部553は、回転角θ/GRと同時に測定された三相電流iu、iv、iwを周知の三相/dq変換してトルク電流iq及び励磁電流idを求める。
電流制御部553は、第2フィードバック制御部として働き、CPU552から入力されたトルク電流指令値iq*と、三相/dq変換したトルク電流iq(モータ電流の測定値)の偏差に基づいたモータ3のトルク電圧指令値vq*をPI制御器により算出する。同様に、電流制御部553は、CPU552から入力された励磁電流指令値id*と、三相/dq変換した励磁電流id(モータ電流の測定値)の偏差に基づいたモータ3の励磁電圧指令値vd*をPI制御器により算出する。
次に、電流制御部553は、回転角θ/GRに基づいて、上記トルク電圧指令値vq*及び励磁電圧指令値vd*をdq/三相変換して三相電圧指令値Vu*、Vv*、Vw*(モータ電圧の指令値)を演算し、ゲートドライブ回路554に出力する。ゲートドライブ回路554は、三相電圧指令値Vu*、Vv*、Vw*になるようなデューティのPWM信号をトランジスタT1〜T6のゲートに出力してオンオフを制御する。
また、CPU552は、トルク電流指令値iq*及び励磁電流指令値令id*を求めると、これをdq/三相変換して三相電流指令値iu*、iv*、iw*(モータ電流の指令値)を求め、この三相電流指令値iu*、iv*、iw*に基づいて、トランジスタT1〜T6及びダイオードD1〜D6のジャンクション温度を推定する。
次に、上記ジャンクション温度の推定の詳細について説明する。まず、CPU552は、三相電流指令値iu*、iv*、iw*からトランジスタT1〜T6及びダイオードD1〜D6に発生する損失(熱量)を演算する。上述したようにトランジスタT1〜T6は、ゲートドライブ回路554から出力されるPWM信号によりオンオフ動作する。
トランジスタT1〜T6は、オン時に低抵抗のオン抵抗となり電流が流れ、オフ時の高抵抗のオフ抵抗となり電流が遮断される。このため、トランジスタT1〜T6は、主にオン時に電流が流れて損失(熱量)が発生する。このとき、トランジスタT1〜T6に発生する損失PTは下記に式(3)となる。
PT=RON×IT 2 …(3)
なお、RON=トランジスタT1〜T6のオン抵抗、IT=トランジスタT1〜T6のオン時に流れる電流とする。ここで、式(3)は、各トランジスタT1〜T6毎に演算できる。例えば、RONは、バッテリ2の電圧値と、三相電流iu、iv、iwに基づいて算出することも可能である。
PT=RON×IT 2 …(3)
なお、RON=トランジスタT1〜T6のオン抵抗、IT=トランジスタT1〜T6のオン時に流れる電流とする。ここで、式(3)は、各トランジスタT1〜T6毎に演算できる。例えば、RONは、バッテリ2の電圧値と、三相電流iu、iv、iwに基づいて算出することも可能である。
RONは、ジャンクション温度に比例する温度特性を有する。この温度特性は図示しない記憶部に記憶されている。CPU552は、記憶部に記憶された温度特性に基づいて、温度センサ54で測定した温度又は前回推定したトランジスタT1〜T6のジャンクション温度に対応したRONを求めて、式(3)に代入する。また、このRONは、バッテリ2の電圧値と、三相電流iu、iv、iwに基づいて算出することも可能である。CPU552は、上記三相電流指令値iu*、iv*、iw*を式(3)のITに代入する。
ダイオードD1〜D6は、トランジスタT1〜T6のオン時に逆方向電圧が印加され高抵抗となり電流が遮断され、トランジスタT1〜T6のオフ時に順方向電圧が印加され低抵抗となり電流が流れる。このため、ダイオードD1〜D6は、主にオフ時に電流が流れて損失(熱量)が発生する。このとき、ダイオードD1〜D6に発生する損失PDは下記に式(4)となる。
PD=VF×IF …(4)
なお、IF=ダイオードD1〜D6の順方向電流、VF=ダイオードD1〜D6の順方向電圧とする。ここで式(4)は、各ダイオードD1〜D6毎に演算できる。例えば、ダイオードD1は、
PD1=VF1×IF1 …(4−1)
となる。
PD=VF×IF …(4)
なお、IF=ダイオードD1〜D6の順方向電流、VF=ダイオードD1〜D6の順方向電圧とする。ここで式(4)は、各ダイオードD1〜D6毎に演算できる。例えば、ダイオードD1は、
PD1=VF1×IF1 …(4−1)
となる。
CPU552は、上記三相電流指令値iu*、iv*、iw*を式(4)のIFに代入する。また、VFは、IFに比例した値であり、ジャンクション温度に反比例する値である。ジャンクション温度毎のVF−IF特性は図示しない記憶部に記憶されている。CPU552は、記憶部に記憶されたジャンクション温度毎のVF−IF特性に基づいて、温度センサ54で測定した温度又は前回推定したダイオードD1〜D6のジャンクション温度と、IF(=iu*、iv*、iw*)と、に対応したVFを求めて、式(4)に代入する。
上述したトランジスタT1〜T6、ダイオードD1〜D6で発生した熱は、図2に示すICチップ12のパッケージ、インバータモジュール基板13の順に伝わり、その後、ヒートシンク(空冷)14に伝わる。トランジスタT1〜T6のジャンクション温度TJT及び損失PT、ダイオードD1〜D6のジャンクション温度TJD及び損失PD、ヒートシンク14の温度TFIN、の関係は、図3に示すような熱等価回路で表すことができる。
そこで、CPU552は、ヒートシンク14の温度TFINと、上述したように三相電流指令値iu*、iv*、iw*から求めた損失PT、PDと、から図3に示す熱等価回路で表される熱等価回路方程式を用いてジャンクション温度TJT、TJDをそれぞれ求める。
なお、本実施形態では、ジャンクション温度TJT、TJDと温度センサ54により測定可能なICチップ12のパッケージの温度TBとの間の熱等価回路方程式は、図3に示すように、3次元の縦横斜めの伝熱経路と熱容量で構成した周知のJEITAモデルを採用している。また、ICチップ12のパッケージの温度TBとヒートシンク14を介した室温間の熱等価回路方程式は、熱抵抗・熱容量によるRCラダー熱等価回路による周知の構造関数モデルを採用している。
次に、ジャンクション温度TJT、TJDの推定について詳細に説明する。上述したモータ3及びインバータ装置5が動作中は、上述した温度センサ54により測定したトランジスタT1〜T6のICチップ12のパッケージの温度TBを補正値としてジャンクション温TJT、TJD度の推定値を補正可能。
まず、トランジスタT1〜T6で発生する損失PT及び上記熱用等価回路方程式からΔT(JT−B)を求めることができる。ΔT(JT−B)は、トランジスタT1〜T6のジャンクション温度TJTとトランジスタT1〜T6のICチップ12のパッケージの温度TBとの差である。
また、ダイオードD1〜D6で発生する損失PD及び上記熱用等価回路方程式からΔT(JD−B)を求めることができる。ΔT(JD−B)は、ダイオードD1〜D6のジャンクション温度TJDとトランジスタT1〜T6のICチップ12のパッケージの温度TBとの差である。
よって、CPU552は、下記の式(5)、(6)に示すように、温度センサ54により測定したトランジスタT1〜T6のICチップ12のパッケージの温度TBに上記ΔT(JT−B)、ΔT(JD−B)を加算してジャンクション温度TJT、TJDを求める。CPU552は、これを推定したジャンクション温度TJT、TJDとする。
TJT=ΔT(JT−B)+TB …(5)
TJD=ΔT(JD−B)+TB …(6)
TJT=ΔT(JT−B)+TB …(5)
TJD=ΔT(JD−B)+TB …(6)
一方、述したモータ3及びインバータ装置5が停止状態である場合は、上述したヒートシンク14の初期雰囲気温度(例えば27℃=300K)の測定値を用いてジャンクション温TJT、TJD度の推定値を補正可能。
この場合、同様に、トランジスタT1〜T6で発生する損失PT及び上記熱用等価回路方程式からΔT(JT−B)を求めることができる。ダイオードD1〜D6で発生する損失PD及び上記熱用等価回路方程式からΔT(JD−B)を求めることができる。
また、損失PT、PDか及び上記熱用等価回路方程式らΔT(B−FIN)を求めることができる。ΔT(B−FIN)は、インバータモジュール基板13の温度とヒートシンク14の温度との差である。CPU552は、下記の式(7)、(8)に示すように、ヒートシンク14の温度TFINに上記温度差ΔT(JT−B)、ΔT(JD−B)、ΔT(B−FIN)を加算してジャンクション温度TJT、TJDを求める。CPU552は、これを推定したジャンクション温度TJT、TJDとする。
TJT=ΔT(JT−B)+ΔT(B−FIN)+TFIN …(7)
TJD=ΔT(JD−B)+ΔT(B−FIN)+TFIN …(8)
TJT=ΔT(JT−B)+ΔT(B−FIN)+TFIN …(7)
TJD=ΔT(JD−B)+ΔT(B−FIN)+TFIN …(8)
なお、インバータ基板13やICチップ12のパッケージの温度測定だけでなく、ヒートシンクなどに温度センサをさらに設け、その実測温度を用いて、上記熱方程式による演算を補正するようにしてもよい。また、トランジスタT1〜T6、ダイオードD1〜D6各6個の熱演算、温度測定した一例を示したが、各1個の演算、測定やトランジスタ1個の演算、温度測定でも簡易的には可能である。
また、モータ3及びインバータ装置5が動作中の場合も、上記ヒートシンク14の初期雰囲気温度等の測定値を用いて補正してもよい。
また、ヒートシンク14に代えて又は加えて水冷を設けた場合、水冷の初期水温測定値を補正値としてジャンクション温度TJT、TJDを求めるようにしてもよい。
次に、上述したインバータ装置1が実行する動作について図4のフローチャートを参照して説明する。CPU552は、上述したように速度指令値V*に基づいてジャンクション温度TJT、TJDを推定する(ステップStep1)。次に、CPU552は、推定したジャンクション温度TJT、TJDが限界温度を超えそうにない場合(ステップStep2でN)、再びステップStep1戻る。一方、推定したジャンクション温度TJT、TJDが限界温度を超えそうな場合(ステップStep2でY)、CPU552は、速度指令値V*の抑制制御、トルク電流指令値iq*の抑制制御、励磁電流指令値id*の増加制御、三相電流指令値iu*、iv*、iw*の抑制制御、の少なくとも1以上を行った後(ステップStep3)、ステップStep1に戻る。
上述した実施形態によれば、速度指示V*に基づいて求めた三相電流指令値iu*、iv*、iw*からジャンクション温度を推定している。これにより、次の速度指示値V*を実行する前に、その速度指示値V*を実行した際のジャンクション温度を精度よく推定することができる。
上述した実施形態によれば、三相電流指令値iu*、iv*、iw*からトランジスタT1〜T6、ダイオードD1〜D6の損失を演算し、演算した損失に基づいてジャンクション温度TJT、TJDを推定している。これにより、より一層精度よくジャンクション温度TJT、TJDを推定することができる。
なお、本発明は上記実施形態に限定されるものではない。即ち、本発明の骨子を逸脱しない範囲で種々変形して実施することができる。
4 モータ
5 インバータ装置
10 車両
51 インバータ
55 コントロールシステム(制御部)
551 IF(変換部)
552 CPU(温度推定部、第1フィードバック制御部)
553 電流制御部(第2フィードバック制御部)
iu*、iv*、iw* 三相電流指令値(モータ電流の指令値)
iq* トルク電流指令値(モータ電流の指令値)
id* 励磁電流(モータ電流の指令値)
iu、iv、iw 三相電流(モータ電流の測定値)
iq トルク電流(モータ電流の測定値)
id 励磁電流(モータ電流の測定値)
T1〜T6 トランジスタ(スイッチ素子、半導体素子)
TJT、TJD ジャンクション温度
D1〜D6 ダイオード(半導体素子)
PT、PD 損失
V* 速度指令値(速度の指令値)
vq* トルク電圧指令値(モータ電圧の指令値)
vd* 励磁電圧指令値(モータ電圧の指令値)
Vu*、Vv*、Vw* 三相電圧指令値(モータ電圧の指令値)
ω*/GR 角速度指令値(角速度の指令値)
ω/GR 角速度(角速度の測定値)
5 インバータ装置
10 車両
51 インバータ
55 コントロールシステム(制御部)
551 IF(変換部)
552 CPU(温度推定部、第1フィードバック制御部)
553 電流制御部(第2フィードバック制御部)
iu*、iv*、iw* 三相電流指令値(モータ電流の指令値)
iq* トルク電流指令値(モータ電流の指令値)
id* 励磁電流(モータ電流の指令値)
iu、iv、iw 三相電流(モータ電流の測定値)
iq トルク電流(モータ電流の測定値)
id 励磁電流(モータ電流の測定値)
T1〜T6 トランジスタ(スイッチ素子、半導体素子)
TJT、TJD ジャンクション温度
D1〜D6 ダイオード(半導体素子)
PT、PD 損失
V* 速度指令値(速度の指令値)
vq* トルク電圧指令値(モータ電圧の指令値)
vd* 励磁電圧指令値(モータ電圧の指令値)
Vu*、Vv*、Vw* 三相電圧指令値(モータ電圧の指令値)
ω*/GR 角速度指令値(角速度の指令値)
ω/GR 角速度(角速度の測定値)
Claims (3)
- スイッチ素子を含む半導体素子が制御されることにより直流電源を交流に変換してモータに供給するインバータと、
前記モータが駆動する車両の速度の指令値に基づいてモータ電流の指令値を定め、当該モータ電流の指令値に基づいて前記スイッチ素子をオンオフ制御する制御部と、
前記モータ電流の指令値に基づいて前記半導体素子のジャンクション温度を推定する温度推定部と、を有することを特徴とするインバータ装置。 - 前記制御部は、
前記速度の指令値を前記モータの角速度の指令値に変換する変換部と、
前記角速度の指令値と測定値との偏差に基づいて、前記モータ電流の指令値を定める第1フィードバック制御部と、
前記モータ電流の指令値と測定値との偏差に基づいて、モータ電圧の指令値を定める第2フィードバック制御部と、を有し、
前記モータ電圧の指令値に応じたデューティで前記スイッチ素子をオンオフ制御することを特徴とする請求項1に記載のインバータ装置。 - 前記温度推定部は、前記モータ電流の指令値に基づいて半導体素子の損失を演算し、演算した損失に基づいて前記ジャンクション温度を推定することを特徴とする請求項1又は2に記載のインバータ装置。
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