JP2020030178A - 対象の皮膚情報を検査するための検査キット - Google Patents

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Abstract

【課題】対象の皮膚情報を短時間で容易に検査できる検査キットを提供する。【解決手段】対象の皮膚情報を検査するための検査キット1であって、皮膚情報が採取されたシートSが配置される配置部2と、配置部2に配置されたシートSに染色液を供給する染色液供給部3と、染色液供給部3に貯留されている染色液全量を吸収できる容量を有し、配置部2に配置されたシートSが染色されるのに必要な時間を確保できる速度で染色液を吸収する吸収パッド4と、を備えている。【選択図】図2

Description

本発明は、対象の皮膚情報を検査するための検査キットに関する。
皮膚は、体の最外層に位置する器官であり、体外から体内への刺激や異物の侵入を阻む機能と、体内からの体外への生体物質の漏出を防止する機能とがある。
このような皮膚のバリア機能が損なわれると、外部からの刺激や異物の侵入を受けやすくなり、アレルギーなどの免疫疾患、及び皮膚炎などの皮膚疾患の原因となる。したがって、皮膚の状態を的確に把握することは、これらの疾患を予防するうえで重要である。
ここで、特許文献1には、皮膚バリア機能を担う皮膚表面(例えば角層)の下方に存在する間質液中のアルブミンを経皮的に採取し、その量を測定することによって、皮膚バリア機能を評価する方法が開示されている。
また、前記間質液中の生体物質(例えば、疾患の指標となる疾患マーカー)が経皮的に採取され得ることが知られている(非特許文献1)。
特開2018−048984号公報
Minematsu et al., ADVANCES IN SKIN & WOUND CARE 2014; 27: 272-9
ここで、特許文献1に開示された方法では、タンパク質吸着性のシートを対象の皮膚表面に貼付けることで皮膚表面下方の間質液中のアルブミンを採取するため、非侵襲的な経皮測定方法である。そして、本方法は、アルブミン以外の前記間質液中の生体物質(例えば、疾患の指標となる疾患マーカー)も非侵襲的に且つ経皮的に測定可能であるため、疾患の診断補助方法としても有用と考えられる。
また、特許文献1に開示された方法では、アルブミンの採取は、タンパク質吸着性のシートを対象の皮膚表面に貼付けてから約1〜20分で終わるため、迅速に行われる。
しかし、特許文献1によれば、シートに採取されたアルブミンの測定は、数時間を要するウェスタンブロット法などの免疫学的測定法により行われるため、全体として迅速な方法とは言いがたいものであった。また、一般的な免疫学的測定法では、種々の溶液(例えば、ブロッキング液、抗体溶液、染色液)を用いる必要があり、使用後の溶液を廃棄する手間もかかった。
そこで本発明では、対象の皮膚情報を短時間で容易に検査できる検査キットを提供することを目的とする。
本発明の一態様は、対象の皮膚情報を検査するための検査キットであって、
皮膚情報が採取されたシートが配置される配置部と、
前記配置部に配置された前記シートに染色液を供給する染色液供給部と、
前記染色液供給部に貯留されている染色液全量を吸収できる容量を有し、前記配置部に配置された前記シートが染色されるのに必要な時間を確保できる速度で染色液を吸収する吸収パッドと、を備えている。
前記構成によれば、染色液供給部からシートに染色液を供給し、吸収パッドはシートが染色されるのに必要な時間を確保できる速度で染色液を吸収するので、その場でシートを検査することができ、検査結果を早期に得ることができる。また、染色液全量が吸収パッドに吸収されるので、染色液を廃液処理する必要がない。その結果、対象の皮膚情報を短時間で容易に検査できる検査キットを提供できる。
前記態様は、さらに、次のような構成を備えるのが好ましい。
(1)前記吸収パッドは、パッド本体部と、前記パッド本体部と前記配置部に配置された前記シートとを接続する接続部を備えており、
前記接続部は、前記パッド本体部より小さく形成されている。
(2)前記構成(1)において、前記接続部は、前記配置部に配置された前記シートの皮膚情報が付着した付着部の全周の一部を覆うよう構成されている。
(3)前記構成(1)又は(2)において、前記吸収パッドの前記パッド本体部は、セルロース膜でできており、
前記吸収パッドの前記接続部は、ろ紙でできている。
(4)前記検査キットは、キット本体部と前記キット本体部の上部を覆う蓋部と、を備えており、
前記染色液供給部は、前記蓋部に形成された開口部を含んで構成されており、
前記検査キットは、前記キット本体部が前記蓋部によって閉止されている状態において、前記染色液供給部と前記キット本体部との間をシールするシール部材を備えている。
前記構成(1)によれば、接続部がパッド本体部より小さく形成されているので、接続部において、染色液を吸収する吸収速度を調整することができる。
前記構成(2)によれば、接続部がシートの付着部の全周の一部を覆うことによって、付着部の全周を覆う場合と比べて、染色液を吸収パッドで吸収する時間を長くすることができる。吸収時間を長くすることによって、シートが染色液で反応する時間を十分確保できる。
前記構成(3)によれば、パッド本体部と接続部とを異なる部材とすることによって、吸収パッドの染色液の吸収速度と吸収性とを両立することが容易となる。
前記構成(4)によれば、シール部材によって、染色液供給部からの染色液の漏れを抑制できる。
本発明によると、対象の皮膚情報を短時間で容易に検査できる検査キットを提供できる。
本発明の実施形態に係る対象の皮膚情報を検査するための検査キットの概略斜視図である。 蓋部を取り外した状態の検査キットの概略斜視図である。 蓋部の裏面から見た概略斜視図である。 キット本体部の裏面から見た概略斜視図である。 シートを取り付ける前の検査キットの一部側面図である。 シートを取り付けた状態の検査キットの一部側面図である。
以下、図面に基づいて、本発明の実施形態に係る対象の皮膚情報を検査するための検査キットにつき、詳細に説明する。
ここで、「対象」は、表皮の有棘層、基底層等の間質液中に、後述する疾患マーカーを含む動物である限り特に限定されない。対象動物としては、例えば、ヒト又はその他の哺乳類(例えば、マウス、ラット、イヌ、ネコ、ウシ、ウマ、ブタ等)、ニワトリ、インコ等の鳥類等が挙げられる。
「皮膚」は、表皮の有棘層、基底層等の間質液が存在する限り特に限定されない。皮膚としては、例えば、足、脚、頭、手、腕、顔、その他の体部等の皮膚が挙げられる。
[検査キット]
図1は、本発明の実施形態に係る対象の皮膚情報を検査するための検査キットの概略斜視図である。図1に示されるように、検査キット1は、上面視で矩形状を有しており、構造体として、キット本体部11と、キット本体部11の上部を覆う蓋部12と、を備えている。蓋部12は、キット本体部11に取り付けられ、キット本体部11の上部を開放、閉止可能としている。なお、本実施形態では、検査キット1は、上面視で矩形状を有しているが、検査キット1の形状は特に限定されない。
図2は、蓋部12を取り外した状態の検査キット1の概略斜視図であり、図3は、蓋部12の裏面から見た概略斜視図であり、図4は、キット本体部11の裏面から見た概略斜視図である。図1〜図4に示されるように、検査キット1は、皮膚情報が採取されたシートSが配置される配置部2と、配置部2に配置されたシートSに染色液を供給する染色液供給部3と、染色液供給部3に貯留されている染色液全量を吸収できる容量を有し、配置部2に配置されたシートSが染色されるのに必要な時間を確保できる速度で染色液を吸収する吸収パッド4と、を備えている。
配置部2は、キット本体部11に形成された上下方向に貫通する開口部11aを含んで構成される。シートSは、皮膚情報が採取され付着する付着部S1と、付着部S1がその中心に取り付けられるテープ部S2と、を有している。
図5は、シートSを取り付ける前の検査キット1の一部側面図であり、図6は、シートSを取り付けた状態の検査キット1の一部側面図である。図5及び図6に示されるように、シートSは、キット本体部11の裏面から開口部11aの縁に貼り付けられる。その結果、シートSによって、開口部11aが閉止され、シートSの付着部S1は、開口部11a内に位置する。
シートSは、配置部2に配置される前に、対象の皮膚表面に貼付され、皮膚情報が採取される。シートSには、皮膚情報として、皮膚表面の下方に位置する層(例えば、表皮の有棘層、基底層等)に存在する間質液中の疾患マーカーが付着しており、検査キット1は、その疾患マーカーを検査するものである。なお、疾患マーカーに加え、疾患マーカーを補正する参照マーカーを含んでもよい。
シートSは、疾患マーカーとの間で静電相互作用に基づく引力を生じ得る限り特に限定されない。シートSとしては、例えば、極性官能基を表面に有するシート等が挙げられる。極性官能基は、極性を有する官能基であり、非イオン性官能基であってもよく、イオン性官能基であってもよい。シートSの形状、サイズ等も特に限定されない。
極性官能基を表面に有するシートとしては、ニトロセルロース膜を使用することが好ましい。ニトロセルロース膜によれば、ニトロ基が有する正電荷と疾患マーカーが有する負電荷との間の静電相互作用に基づく引力、及び、ニトロ基が有する負電荷と疾患マーカーが有する正電荷との間の静電相互作用に基づく引力が生じ得る。
染色液供給部3は、検査キット1の外部より染色液が供給されるようになっており、蓋部12に形成された開口部12aを含んで構成される。開口部12aは、蓋部12をキット本体部11に取り付けた状態において、下方に凹み、下方に向かって水平断面積が小さくなる、四角錐台形状を有している。したがって、染色液供給部3に染色液が供給されると、染色液は開口部12aを満たし、シートSの表面が染色液に浸されることになる。
染色液供給部3は、検査時に、シートSを染色させるのに必要な時間(通常1〜2分程度であり、最長でも5分程度)、染色液を溜めておくことのできる程度の容積を有している。なお、開口部12aは、シートSが染色液によって染色された状態を観察可能とする観察窓の役割も果たす。
染色液供給部3には、通常、2種類以上の染色液が供給される。染色液によって染色される皮膚情報である疾患マーカーは、例えば、サイトカイン、酵素、細胞外基質タンパク質、血漿タンパク質、熱ショックタンパク質及び受容体タンパク質からなる群より選択されるタンパク質、又は、オスモライトである。また、当該疾患マーカーは、TNFα、IL1α、NGFβ、VEGF−C、TGFβ1、BMP1、PAI1、MMP2、クレアチンキナーゼ、クレアチンホスホキナーゼ、COL4、フィブロネクチン、アルブミン、HSP90α及びNOTCH1からなる群より選択されるタンパク質、又は、タウリンである。
「疾患」は、疾患マーカーを指標として判断され得る症状又は異常である限り特に限定されない。症状又は異常としては、例えば、炎症、掻痒症、皮膚裂傷、皮膚バリア機能の低下、虚血性疾患、低酸素状態、細胞変形、褥瘡、筋損傷、毛周期異常、脱水症等が挙げられる。また、症状又は異常は局所性のものであっても全身性のものであってもよく、又は、症状又は異常がある部位も特に限定されない。症状又は異常がある部位としては、例えば、皮膚、皮下組織等が挙げられる。
上記疾患のうち、炎症、掻痒症、虚血性疾患、低酸素状態等は、例えばサイトカイン等を指標として判断され得る。また、皮膚裂傷は、例えばサイトカイン、酵素、細胞外基質タンパク質等を指標として判断され得る。また、皮膚バリア機能の低下は、例えば血漿タンパク質等を指標として判断され得る。また、細胞変形は、例えば熱ショックタンパク質等を指標として判断され得る。また、褥瘡は、例えばサイトカイン、熱ショックタンパク質、酵素等を指標として判断され得る。また、筋損傷は、例えば酵素等を指標として判断され得る。また、毛周期異常は、例えば受容体タンパク質、サイトカイン等を指標として評価され得る。また、脱水症は、例えばオスモライト等を指標として評価され得る。
吸収パッド4は、パッド本体部41と、パッド本体部41と配置部2に配置されたシートSとを接続する接続部42を備えている。
吸収パッド4のパッド本体部41は、配置部2に配置されたシートSの両側に一対として設けられ、キット本体部11の内部に形成された凹部11bに配置されている。パッド本体部41は、シートSを介して、染色液供給部3に貯留されている染色液を、毛細管現象を利用して吸収するようになっている。
パッド本体部41は、キット本体部11の凹部11b側面に形成され、凹部11bの側方内方に突出する位置決め部材11cによって、位置決めされる。パッド本体部41は、上面視で矩形状を有しており、例えば、セルロース膜でできている。パッド本体部41は、図2等に示されるように、複数の薄いパッドが積層されて構成されてもよく、また、1つの厚いパッドによって構成されてもよい。パッド本体部41は、染色液供給部3に貯留されている染色液全量を吸収できる容量を有している。例えば、パッド本体部41は、少なくとも、染色液供給部3の容積より大きい容積を有している。
本実施形態では、パッド本体部41は、シートSの付着部S1の両側に一対として設けられ、上面視で矩形状を有しているが、パッド本体部41の数、形状は特に限定されない。上述したように、パッド本体部41は、染色液供給部3に貯留されている染色液全量を吸収できる容量を有していればよい。なお、本実施形態では、パッド本体部41は、上面視で矩形状の検査キット1の短辺方向(Y方向)長さが、シートSの付着部S1のY方向長さと略同じとなっている。また、それぞれのパッド本体部41は、上面視で矩形状の検査キット1の長辺方向(X方向)長さが、シートSの付着部S1のX方向長さの2倍程度となっている。
吸収パッド4の接続部42は、パッド本体部41より小さく形成されており、シートSの付着部S1の外周の一部を覆っている。接続部42は、シートSの付着部S1の両側に一対として設けられたパッド本体部41に対応して、シートSの両側に一対として設けられ、それぞれ、上面視でT字形状を有している。
接続部42は、シートSを染色液で染色させるのに必要な時間を確保できる速度で、シートSを介して染色液供給部3に貯留された染色液をパッド本体部41吸収できるような形状、寸法となっている。
接続部42は、Y方向に延びる第1部42aと、X方向に延びる第2部42bと、を有している。本実施形態のように、シートSの付着部S1が上面視で矩形状を有する場合、接続部42は、シートSの付着部S1の対向する二辺を第1部42aで覆い、他の二辺を覆わないようになっている。第1部42aは、Y方向に延びる細長い形状を有しており、接続部42がシートSの対向する二辺を確実に覆うよう、第1部42aのY方向長さは、付着部S1の対向する二辺それぞれのY方向長さより若干長くなっている。なお、例えば、付着部S1が上面視で円形状や楕円形状を有する場合、接続部42は、付着部S1の全周の一部を覆うようになっている。
接続部42の第2部42bは、X方向に延びる細長い形状を有しており、第2部42bのY方向長さは、第1部42aのX方向長さより短くなっている。第2部42bは、上面視で、パッド本体部41と一部が重なるように設けられている。第2部42bのパッド本体部41側の先端部は、パッド本体部41のX方向中心よりシートS側に位置している。
接続部42とシートSの付着部S1との接触面積(第1部42aの形状、寸法)及び接続部42の容積(特に、第2部42bの形状、寸法)を調整することによって、接続部42が染色液供給部3から染色液を吸収する速度を調整できる。具体的には、第1部42aと付着部S1との接触面積を大きくすると、染色液の吸収速度は増加する。また、第2部42bとパッド本体部41との接触面積を大きくすると、染色液の吸収速度は増加し、第2部42bのY方向長さを短くすると、染色液の吸収速度は減少する。
接続部42は、パッド本体部41とは異なる部材でできており、例えば、ろ紙(綿繊維、セルロース)でできている。
蓋部12に形成された開口部12aの縁内面には、シール部材5が配置されている。シール部材5は、キット本体部11が蓋部12によって閉止されている状態において、染色液供給部3とキット本体部11との間をシールするようになっている。シール部材5は、防水機能を有するパッキンでできていることが好ましい。
検査キット1は、次のように使用される。
[検査キットの使用方法]
シートSを対象の皮膚表面に貼付すると、シートSと皮膚表面の下方に位置する層(例えば、表皮の有棘層、基底層等)に存在する間質液中の疾患マーカーとの間に静電相互作用に基づく引力が生じ、対象の間質液中の疾患マーカーが対象の表皮を通過してシートSに引きつけられ、シートSの付着部S1表面に付着する。すなわち、対象の間質液中の疾患マーカーが非侵襲的に採取される。なお、シートSと、シートS表面に付着した疾患マーカーとの結合には、静電相互作用以外に、疎水性相互作用等が関与してもよい。
シートSを皮膚表面から剥離すると、シートS表面に付着した疾患マーカーは、シートSとともに皮膚表面から剥離される。シートSを皮膚表面に接触させる時間は、対象の間質液中の疾患マーカーがシートS表面に付着し得る限り特に限定されない。接触時間は、シートSと対象の間質液中の疾患マーカーとの間で生じる静電相互作用に基づく引力の大きさ等に応じて適宜調整されることができるが、通常1分以上、好ましくは5分以上、さらに好ましくは10分以上である。なお、接触時間の上限は特に限定されないが、通常20分、好ましくは15分である。
次に、皮膚表面から剥離したシートSを、疾患マーカーが付着した面を上面として、キット本体部11の裏面から開口部11aの縁に貼り付ける。その結果、シートSによって、開口部11aが閉止され、シートSの付着部S1の付着面は、開口部11a内に位置する。
そして、染色液供給部3に染色液を供給する。染色液は、通常、2種類以上が開口部12aを満たすよう供給され、シートSの付着部S1の付着面は染色液に浸される。
シートSを染色した染色液は、シートSを介して、吸収パッド4に吸収される。吸収パッド4は、接続部42によって、シートSからパッド本体部41に吸収する染色液の吸収速度を調整する。具体的には、接続部42は、シートSを染色するのに十分な時間染色液が染色液供給部3に存在する程度の吸収速度で、染色液をシートSからパッド本体部41へ吸収させる。染色液がシートSを染色するのに十分な時間とは、通常1〜2分程度であり、最大でも5〜10分程度である。
染色液によるシートSの染色が完了すると、シートSの染色状態を開口部12aから観察することによって、対象の疾患に関する情報を確認できる。疾患に関する情報とは、対象が疾患に罹患しているか否かの情報、罹患の疑いがあるか否かの情報等である。
染色液によるシートSの染色が完了した後、染色液供給部3に存在した染色液は、すべて吸収パッド4のパッド本体部41によって吸収される。このため、染色液供給部3に染色液は残留せず、残留した染色液の廃液処理を行う必要はない。
染色液によるシートSの染色が完了し、対象の疾患に関する情報を確認した後、当該検査キット1は廃棄処分される。検査キット1は、通常、使い捨てで使用される。
前記構成の検査キット1によれば、次のような効果を発揮できる。
(1)検査キット1は、染色液供給部3からシートSに染色液を供給し、吸収パッド4はシートSが染色されるのに必要な時間を確保できる速度で染色液を吸収するので、その場でシートSを検査することができ、検査結果を早期に得ることができる。
(2)吸収パッド4は、染色液供給部3に貯留されている染色液全量を吸収できる容量を有するので、染色液全量が吸収パッド4に吸収され、染色液を廃液処理する必要がない。
(3)検査キット1は、シートSをその場で検査することができるので、皮膚情報をシートSに採取した後、早期に検査することができる。このため、シートSに不純物が加入するおそれを低減することができ、また、対象の皮膚情報が採取されたシートSを別の対象の皮膚情報が採取されたシートと取り違えるおそれを低減できる。
(4)吸収パッド4は、パッド本体部41と、パッド本体部41と配置部2に配置されたシートSとを接続する接続部42と、を備えており、接続部42は、パッド本体部41より小さく形成されているので、接続部42において、染色液を吸収する吸収速度を調整することができる。すなわち、吸収パッド4が接続部42を有することで、シートSが染色されるのに必要な時間を確保できる速度で染色液を吸収することを容易に達成できる。
(5)接続部42は、シートSの付着部S1の全周の一部を覆うことによって、付着部S1の全周を覆う場合と比べて、染色液を吸収パッド4で吸収する時間を長くすることができる。吸収時間を長くすることによって、シートSが染色液で反応する時間を十分確保できる。
(6)吸収パッド4のパッド本体部41は、セルロース膜でできており、接続部42は、ろ紙でできている。パッド本体部41と接続部42とを異なる部材とすることによって、吸収パッド4の染色液の吸収速度と吸収性とを両立することが容易となる。
(7)キット本体部11が蓋部12によって閉止されている状態において、染色液供給部3とキット本体部11との間をシールするシール部材5を備えているので、シール部材5によって、染色液供給部3からの染色液の漏れを抑制できる。
(8)染色液供給部3は、開口部12aが下方に凹み、下方に向かって水平断面積が小さくなる、四角錐台形状を有して構成されるので、染色液を染色液供給部3に供給する際、染色液が染色液供給部3から溢れにくい。
(9)吸収パッド4のパッド本体部41は、キット本体部11の凹部11b側面に形成され、凹部11bの側方内方に突出する位置決め部材11cによって、位置決めされるので、パッド本体部41の位置がずれることを防止できる。
(10)吸収パッド4の接続部42は、上面視で、パッド本体部41と一部が重なっているので、染色液が接続部42からパッド本体部41へ円滑に流れることができる。
[変形例]
上記実施形態では、吸収パッド4のパッド本体部41は、キット本体部11の凹部11bに配置されているが、染色液供給部3に貯留されている染色液を吸収できるのであれば、蓋部12の内部に形成された凹部に配置されてもよい。
上記実施形態では、接続部42が染色液供給部3からの染色液を吸収する吸収速度を調整しているが、接続部42を設けず、パッド本体部41の構造、寸法、形状等によって上記吸収速度を調整してもよい。例えば、パッド本体部41の密度をシートSの付着部S1からの距離に応じて変化させることによって、パッド本体部41の染色液の吸収速度を調整することができる。
上記実施形態では、検査キット1は上面視で長方形の形状を有しているが、それに限定されるものではなく、例えば、楕円形状や円形状を有してもよい。その場合、吸収パッド4のパッド本体部41は、シートSの付着部S1の外周に、付着部S1を囲むように配置されることが考えられる。
特許請求の範囲に記載された本発明の精神及び範囲から逸脱することなく、各種変形及び変更を行うことも可能である。
本発明では、対象の皮膚情報を短時間で容易に検査できる検査キットを提供できるので、産業上の利用価値が大である。
1 検査キット
2 配置部
3 染色液供給部
4 吸収パッド
5 シール部材
11 キット本体部
12 蓋部
41 パッド本体部
42 接続部
S シート

Claims (5)

  1. 対象の皮膚情報を検査するための検査キットであって、
    皮膚情報が採取されたシートが配置される配置部と、
    前記配置部に配置された前記シートに染色液を供給する染色液供給部と、
    前記染色液供給部に貯留されている染色液全量を吸収できる容量を有し、前記配置部に配置された前記シートが染色されるのに必要な時間を確保できる速度で染色液を吸収する吸収パッドと、を備えている、検査キット。
  2. 前記吸収パッドは、パッド本体部と、前記パッド本体部と前記配置部に配置された前記シートとを接続する接続部を備えており、
    前記接続部は、前記パッド本体部より小さく形成されている、請求項1記載の検査キット。
  3. 前記接続部は、前記配置部に配置された前記シートの皮膚情報が付着した付着部の全周の一部を覆うよう構成されている、請求項2記載の検査キット。
  4. 前記吸収パッドの前記パッド本体部は、セルロース膜でできており、
    前記吸収パッドの前記接続部は、ろ紙でできている、請求項2又は3に記載の検査キット。
  5. 前記検査キットは、キット本体部と前記キット本体部の上部を覆う蓋部と、を備えており、
    前記染色液供給部は、前記蓋部に形成された開口部を含んで構成されており、
    前記検査キットは、前記キット本体部が前記蓋部によって閉止されている状態において、前記染色液供給部と前記キット本体部との間をシールするシール部材を備えている、請求項1〜4のいずれか1つに記載の検査キット。
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