JP2018048984A - 対象の皮膚バリア機能を評価するための方法及びキット - Google Patents

対象の皮膚バリア機能を評価するための方法及びキット Download PDF

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Abstract

【課題】本発明は、対象の皮膚バリア機能を非侵襲的に評価するための方法を提供することを目的とする。【解決手段】本発明は、対象の皮膚バリア機能を評価する方法であって、(a)アルブミンとの間で静電相互作用に基づく引力を生じ得るシートを準備する工程、(b)前記シートを前記対象の皮膚表面に貼付した後、前記皮膚表面から剥離する工程、(c)前記シートに付着したアルブミン量を測定する工程、及び、(d)前記アルブミン量に基づいて、前記対象の皮膚バリア機能を評価する工程を含んでなる、前記方法を提供する。【選択図】図1

Description

本発明は、対象の皮膚バリア機能を評価するための方法及びキット、並びに、対象の皮膚バリア機能を評価するために、対象の組織間液由来のアルブミンを採取する方法及びキットに関する。
皮膚は、水分又は電解質の漏出、異物の侵入等を阻止するバリア機能を有する。皮膚表面の皮脂膜、角質層を含む表皮が、主として皮膚バリア機能を担っている。角質層を含む表皮のバリア機能には、角質層による物理的障壁、天然保湿因子、角質細胞間脂質、角質層の下方に位置する顆粒層の細胞間接着(タイトジャンクション)等が関与する。
皮膚バリア機能が失われると、皮膚の水分が失われやすくなるとともに、外部から異物が侵入しやすくなり、敏感肌、乾燥肌及び肌荒れをはじめ、皮膚炎、アレルギー等の疾患の原因となる。
皮膚バリア機能の評価指標としては、経表皮水分蒸発量(TEWL:Trans-epidermal water loss)が知られている。TEWLの測定は、大気中の水分量、空気の流れ、測定対象の体温、心理状態、汗等の条件に影響を受けて不安定になりやすい。したがって、臨床現場への応用が困難である。
TEWLに代わる皮膚バリア機能の評価指標として、皮膚サンプル中のセリンラセマーゼ発現量及び/又はD−セリン量(特許文献1)、血液サンプル中のapoCI濃度(特許文献2)、血液サンプル中のセラミド量(特許文献3)、皮膚から抽出したピロリドンカルボン酸量(特許文献4)等が提案されている。
特開2015−180198号公報 特開2014−163824号公報 特開2011−128062号公報 特開2010−071917号公報
本発明は、対象の皮膚バリア機能を非侵襲的に評価するための方法及びキット、並びに、対象の皮膚バリア機能を評価するために、対象の組織間液由来のアルブミンを非侵襲的に採取する方法及びキットを提供することを目的とする。
本発明者は、
アルブミンとの間で静電相互作用に基づく引力を生じ得るシートを対象の皮膚表面に貼付すると、シートと皮膚表面の下方に存在する組織間液中のアルブミンとの間に静電相互作用に基づく引力を生じ、対象の組織間液中のアルブミンが対象の表皮を通過してシートに引き付けられ、シート表面に付着すること、
シートを皮膚表面から剥離すると、シート表面に付着したアルブミンは、シートとともに皮膚表面から剥離されること、
シート表面に付着したアルブミン量は、経表皮水分蒸散量と相関しており、対象の皮膚バリア機能の指標となること
等を見出し、本発明を完成させるに至った。
すなわち、本発明は、以下の発明を包含する。
[1]対象の皮膚バリア機能を評価する方法であって、
(a)アルブミンとの間で静電相互作用に基づく引力を生じ得るシートを準備する工程、
(b)前記シートを前記対象の皮膚表面に貼付した後、前記皮膚表面から剥離する工程、
(c)前記シートに付着したアルブミン量を測定する工程、及び、
(d)前記アルブミン量に基づいて、前記対象の皮膚バリア機能を評価する工程
を含んでなる、前記方法。
[2]対象の皮膚バリア機能を評価するために、前記対象の組織間液由来のアルブミンを採取する方法であって、
(a)アルブミンとの間で静電相互作用に基づく引力を生じ得るシートを準備する工程、及び
(b)前記シートを前記対象の皮膚表面に貼付した後、前記皮膚表面から剥離する工程
を含んでなる、前記方法。
[3]前記シートがその表面に極性官能基を有する、[1]又は[2]に記載の方法。
[4]前記極性官能基がニトロ基である、[3]に記載の方法。
[5]前記シートがニトロセルロース膜である、[4]に記載の方法。
[6]前記ニトロセルロース膜のニトロ化率が30%以上である、[5]に記載の方法。
[7]前記極性官能基がカチオン性官能基である、[1]又は[2]に記載の方法。
[8]前記極性官能基がアニオン性官能基である、[1]又は[2]に記載の方法。
[9]工程(b)において、前記シート及び前記皮膚表面の一方又は両方を水性媒体で濡らした後、前記シートを前記皮膚表面に貼付する、[1]〜[8]のいずれかに記載の方法。
[10]対象の皮膚バリア機能を評価するためのキットであって、
アルブミンとの間で静電相互作用に基づく引力を生じ得るシートを含んでなる、前記キット。
[11]対象の皮膚バリア機能を評価するために、前記対象の組織間液由来のアルブミンを採取するためのキットであって、
アルブミンとの間で静電相互作用に基づく引力を生じ得るシートを含んでなる、前記キット。
[12]前記シートがその表面に極性官能基を有する、[10]又は[11]に記載のキット。
[13]前記極性官能基がニトロ基である、[12]に記載のキット。
[14]前記シートがニトロセルロース膜である、[13]に記載のキット。
[15]前記ニトロセルロース膜のニトロ化率が30%以上である、[14]に記載のキット。
[16]前記極性官能基がカチオン性官能基である、[10]又は[11]に記載のキット。
[17]前記極性官能基がアニオン性官能基である、[10]又は[11]に記載のキット。
本発明によれば、対象の皮膚バリア機能を非侵襲的に評価するための方法及びキット、並びに、対象の皮膚バリア機能を評価するために、対象の組織間液由来のアルブミンを非侵襲的に採取する方法及びキットが提供される。
図1は、実施例1における結果を示す図である。 図2は、実施例2における結果を示す図である。 図3は、実施例3における結果を示す図である。
以下、本発明について説明する。
<第1態様>
本発明の第1態様は、対象の皮膚バリア機能を評価する方法に関する。
「対象」は、皮膚表面の下方に存在する組織間液中にアルブミンを含む動物である限り特に限定されない。対象動物としては、例えば、ヒト又はその他の哺乳類(例えば、イヌ、ネコ、ウシ、ウマ、ブタ等)、ニワトリ、インコ等の鳥類等が挙げられる。
「皮膚」は、皮膚表面の下方に組織間液が存在する限り特に限定されない。皮膚としては、例えば、足、脚、頭、手、腕、顔、その他の体部等の皮膚が挙げられる。
本発明の第1態様に係る方法は、以下の工程を含んでなる。なお、工程(a)〜(d)は順次行われる。
(a)アルブミンとの間で静電相互作用に基づく引力を生じ得るシートを準備する工程
(b)前記シートを前記対象の皮膚表面に貼付した後、前記皮膚表面から剥離する工程
(c)前記シートに付着したアルブミン量を測定する工程
(d)前記アルブミン量に基づいて、前記対象の皮膚バリア機能を評価する工程
以下、各工程について説明する。
工程(a)
工程(a)は、アルブミンとの間で静電相互作用に基づく引力を生じ得るシートを準備する工程である。
工程(a)で準備するシートは、アルブミンとの間で静電相互作用に基づく引力を生じ得る限り特に限定されない。静電相互作用には、イオン間相互作用、双極子間相互作用、イオン−双極子間相互作用等が含まれる。イオン間相互作用は、対象の組織間液中のアルブミンが有するイオン化した官能基と、シートが有するイオン化した官能基との間で生じ得る。双極子間相互作用は、対象の組織間液中のアルブミンが有する分極した官能基(双極子モーメントを有する官能基)と、シートが有する分極した官能基(双極子モーメントを有する官能基)との間で生じ得る。イオン−双極子間相互作用は、対象の組織間液中のアルブミンが有する分極した官能基(双極子モーメントを有する官能基)と、シートが有するイオン化した官能基との間で、又は、対象の組織間液中のアルブミンが有するイオン化した官能基と、シートが有する分極した官能基(双極子モーメントを有する官能基)との間で生じ得る。
工程(a)で準備するシートとしては、例えば、極性官能基を表面に有するシート等が挙げられる。極性官能基を有するシートによれば、極性官能基が有する正電荷とアルブミンが有する負電荷との間の静電相互作用に基づく引力、及び/又は、極性官能基が有する負電荷とアルブミンが有する正電荷との間の静電相互作用に基づく引力が生じ得る。アルブミンが有する負電荷としては、例えば、アルブミンが有するカルボキシル基のイオン化により生じる−COO等が挙げられ、アルブミンが有する正電荷としては、例えば、アルブミンが有するアミノ基のイオン化により生じる−NH 等が挙げられる。
極性官能基は、極性を有する官能基である。官能基の極性は、当該官能基の分極により生じ得る。官能基の分極は、例えば、当該官能基に含まれる原子間の電気陰性度の差、当該官能基に含まれる原子と当該官能基が結合する原子(例えば、炭素原子)との間の電気陰性度の差、これらの組み合わせ等により生じる。極性官能基は、非イオン性官能基であってもよいし、イオン性官能基であってもよい。
非イオン性官能基は、pHが中性付近(pH6.5〜7.5)の水性媒体(例えば、水、生理食塩水、リン酸緩衝生理食塩水等)中でイオン化しない官能基であり、非イオン性官能基としては、例えば、ニトロ基等が挙げられる。
イオン性官能基は、pHが中性付近(pH6.5〜7.5)の水性媒体(例えば、水、生理食塩水、リン酸緩衝生理食塩水等)中でイオン化して正又は負に帯電する官能基であり、イオン性官能基としては、例えば、カチオン性官能基、アニオン性官能基等が挙げられる。
カチオン性官能基としては、例えば、第1級アミノ基(−NH)、第2級アミノ基(−NHR)、第3級アミノ基(−NR)、第4級アンモニウム基(−NR )、第4級ホスホニウム基(−PR )等が挙げられる。Rは、それぞれ独立して、置換されていてもよいアルキル基、置換されていてもよいアルコキシ基、置換されていてもよいアリール基等の有機基を表す。カチオン性官能基のうち、第4級アンモニウム基及び第4級ホスホニウム基は、水性媒体のpHに依存せずに正に帯電し得る。カチオン性官能基は、ハロゲン陰イオン、硫酸陰イオン、スルホン酸陰イオン、リン酸陰イオン、カルボン酸陰イオン等の陰イオンと結合して塩を形成していてもよい。
アニオン性官能基としては、例えば、水酸基、カルボキシル基、スルホ基、硫酸基、リン酸基、シラノール基(−SiRR’OH)等が挙げられる。水酸基は、例えば、フェノール性水酸基(−Ar−OH)である。R及びR’は、それぞれ独立して、置換されていてもよいアルキル基、置換されていてもよいアルコキシ基等の有機基を表す。アニオン性官能基は、ナトリウムイオン、カリウムイオン等のアルカリ金属イオンと結合して塩を形成していてもよい。
極性官能基を表面に有するシートとしては、例えば、ニトロセルロース膜、ナイロン膜等を使用することができる。ニトロセルロース膜及びナイロン膜としては、タンパク質、核酸等のブロッティング用膜として市販されているものを使用することができる。ニトロセルロース膜は、ニトロセルロースのみで構成されていてもよいし、ニトロセルロースを支持する基材(例えば、ポリエステル樹脂製基材)を有していてもよい。ニトロセルロース膜及びナイロン膜は、シート全体として電気的に中性であってもよいし、シート全体として正又は負に帯電していてもよい。
極性官能基を表面に有するシートとしては、ニトロセルロース膜を使用することが好ましい。ニトロセルロース膜によれば、ニトロ基が有する正電荷とアルブミンが有する負電荷との間の静電相互作用に基づく引力、及び、ニトロ基が有する負電荷とアルブミンが有する正電荷との間の静電相互作用に基づく引力が生じ得る。
ニトロセルロース膜のニトロ化率は、30%以上であることが好ましく、35%以上であることが更に好ましい。「ニトロセルロース膜のニトロ化率」は、Analytica Chimica Acta 685 (2011) 196-203に記載の方法に準拠して、ニトロ基をアルカリで加水分解することにより生じるNO 及びNO をイオンクロマトグラフィーにより定量し、NO 量及びNO 量に基づいて算出される。具体的には、次の通りである。対象となるニトロセルロース膜からニトロセルロース分画を溶媒抽出する。ニトロセルロース分画に20g/LのNaOH溶液を加え、150℃で30分間加熱してニトロ基を加水分解する。加水分解後の乾燥残渣を蒸留水に溶解し、サンプル溶液を調製する。サンプル溶液中のNO 及びNO をイオンクロマトグラフィーにより定量する。NO 量及びNO 量に基づいて、サンプル溶液中のニトロ基含有量(mmol/g)を算出する。完全にニトロ化されたニトロセルロースについて、上記と同様にして、加水分解し、イオンクロマトグラフィーにより定量されたNO 量及びNO 量に基づいて、完全にニトロ化されたニトロセルロースのニトロ基含有量(mmol/g)を算出する。下記式に基づいて、対象となるニトロセルロース膜のニトロ化率(%)を算出する。
ニトロ化率(%)=(サンプル溶液中のニトロ基含有量)/(完全にニトロ化されたニトロセルロースのニトロ基含有量)×100
なお、完全にニトロ化されたニトロセルロースのニトロ基含有量は9mmol/gであるとされている。
その他、極性官能基を表面に有するシートとしては、正に帯電した又は帯電可能な表面を有し、アルブミンが有する負電荷との間で静電相互作用に基づく引力を生じ得るシート、負に帯電した又は帯電可能な表面を有し、アルブミンが有する正電荷との間で静電相互作用に基づく引力を生じ得るシート等を使用することができる。このようなシートとしては、例えば、陰イオン交換膜、陽イオン交換膜等が挙げられる。陰イオン交換膜及び陽イオン交換膜としては、市販のものを使用することができる。陰イオン交換膜が表面に有するカチオン性官能基及び陽イオン交換膜が表面に有するアニオン性官能基に関する説明は、上記と同様であるので省略する。
陰イオン交換膜は、カチオン性官能基がイオン化すると、正に帯電した表面を有し、アルブミンが有する負電荷との間で静電相互作用に基づく引力を生じ得るシートとなる。カチオン性基のイオン化は、例えば、陰イオン交換膜を水性媒体で濡らすことにより生じさせることができる。陰イオン交換膜は、アルブミンが有する負電荷との間で静電相互作用に基づく引力を生じ得る限り、アニオン性基を有していてもよい。
陽イオン交換膜は、アニオン性基がイオン化すると、負に帯電した表面を有し、アルブミンが有する正電荷との間で静電相互作用に基づく引力を生じ得るシートとなる。アニオン性基のイオン化は、例えば、陽イオン交換膜を水性媒体で濡らすことにより生じさせることができる。陽イオン交換膜は、アルブミンが有する正電荷との間で静電相互作用に基づく引力を生じ得る限り、カチオン性基を有していてもよい。
その他、適当な基材(例えば、水不溶性基材)にカチオン性基を導入して得られるシートを、正に帯電した又は帯電可能な表面を有し、アルブミンが有する負電荷との間で静電相互作用に基づく引力を生じ得るシートとして使用してもよい。基材としては、例えば、ニトロセルロース膜、ナイロン膜、ポリビニリデンフルオライド膜、セルロースアセテート等のセルロースエステル膜、ポリエチレンテレフタレート等のポリエステル膜、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン等のポリオレフィン系樹脂膜等が挙げられる。得られるシートが、アルブミンが有する負電荷との間で静電相互作用に基づく引力を生じ得る限り、基材には、カチオン性基とともにアニオン性基を導入してもよい。
その他、適当な基材(例えば、水不溶性基材)にアニオン性基を導入して得られるシートを、負に帯電した又は帯電可能な表面を有し、アルブミンが有する正電荷との間で静電相互作用に基づく引力を生じ得るシートとして使用してもよい。基材としては、例えば、ニトロセルロース膜、ナイロン膜、ポリビニリデンフルオライド膜、セルロースアセテート等のセルロースエステル膜、ポリエチレンテレフタレート等のポリエステル膜、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン等のポリオレフィン系樹脂膜等が挙げられる。得られるシートが、アルブミンが有する正電荷との間で静電相互作用に基づく引力を生じ得る限り、基材には、アニオン性基とともにカチオン性基を導入してもよい。
シートの形状、サイズ等は、特に限定されず、シートを貼付する皮膚表面の形状、サイズ等に応じて適宜調整することができる。シートは、複数のシート部材の積層体であってもよい。
シートは、可撓性を有することが好ましい。シートが可撓性を有する場合、シートの形状を皮膚表面の形状に沿って変形させることができるので、シートを皮膚表面に接触させる作業が容易となる。
シートは、液体透過性を有していてもよい。例えば、シートは、液体透過孔(例えば、直径0.2〜0.45μmの貫通孔)を有していてもよい。
工程(b)
工程(b)は、工程(a)で準備したシートを対象の皮膚表面に貼付した後、皮膚表面から剥離する工程である。
シートを対象の皮膚表面に貼付すると、シートと皮膚表面の下方に存在する組織間液中のアルブミンとの間に静電相互作用に基づく引力を生じ、対象の組織間液中のアルブミンが対象の表皮を通過してシートに引き付けられ、シート表面に付着する。すなわち、対象の組織間液中のアルブミンが非侵襲的に採取される。なお、シートと、シート表面に付着したアルブミンとの結合には、静電相互作用以外に、疎水性相互作用等が関与してもよい。
シートを皮膚表面から剥離すると、シート表面に付着したアルブミンは、シートとともに皮膚表面から剥離される。なお、皮膚表面から剥離されたシートには、皮膚表面に存在する物質のうち、シート表面と親和性を有する物質(例えば、アルブミン以外のタンパク質、脂質等)が付着していてもよい。
シートを皮膚表面に接触させる時間は、対象の組織間液中のアルブミンがシート表面に付着し得る限り特に限定されない。接触時間は、シートと対象の組織間液中のアルブミンとの間で生じる静電相互作用に基づく引力の大きさ等に応じて適宜調整することができるが、通常1分以上、好ましくは5分以上、さらに好ましくは10分以上である。なお、接触時間の上限は特に限定されないが、通常20分、好ましくは15分である。
工程(b)において、シート及び皮膚表面の一方又は両方を水性媒体で濡らした後、シートを皮膚表面に貼付することが好ましい。これにより、シートと皮膚表面との間に存在する空気を除去することができる結果、シートと皮膚表面との間に存在する空気に起因する静電相互作用の減弱を防止することができる。水性媒体としては、例えば、pHが中性付近(pH6.5〜7.5)の水性媒体(例えば、水、生理食塩水、リン酸緩衝生理食塩水等)を使用することができる。
工程(c)
工程(c)は、シートに付着したアルブミン量を測定する工程である。
アルブミン量の測定は、例えば、アルブミンを認識する標識化抗体を使用して行うことができる。抗アルブミン抗体は、市販のモノクローナル抗体又はポリクローナル抗体を使用してもよいし、ウサギ、マウス等の動物をアルブミンで免疫化して回収された抗体又は抗血清を使用してもよい。標識物質としては、例えば、蛍光色素(例えば、フルオレセイン類、ローダミン類、クマリン類、ピレン類、シアニン類等)、放射性物質(例えば、13C、H等)、酵素(例えば、アルカリホスファターゼ、ペルオキシダーゼ等)、着色粒子(例えば、金属コロイド粒子、着色ラテックス等)等が挙げられる。標識化抗体を使用したアルブミン量の測定方法としては、例えば、エンザイムイムノアッセイ、ラジオイムノアッセイ、ウエスタンブロッティング等が挙げられる。
工程(d)
工程(d)は、アルブミン量に基づいて、対象の皮膚バリア機能を評価する工程である。
対象の組織間液中のアルブミンは、対象の表皮を通過してシートに引き付けられ、シート表面に付着するので、シート表面に付着したアルブミン量は、対象の皮膚バリア機能の評価指標となる。
「アルブミン量に基づいて、対象の皮膚バリア機能を評価する」には、シート表面に付着したアルブミン量それ自体を指標として対象の皮膚バリア機能を評価する場合に加えて、シート表面に付着したアルブミン量から算出又は推定されるその他の数値を指標として対象の皮膚バリア機能を評価する場合も含まれる。シート表面に付着したアルブミン量から算出又は推定されるその他の数値は、シート表面に付着したアルブミン量と相関する限り特に限定されないが、例えば、経表皮水分蒸散量(TEWL)、角質水分量等が挙げられる。
アルブミン量に基づく評価は、予め設定された基準値と比較することにより行うことができる。基準値としては、例えば、対象の健常皮膚又は対象と同種動物の健常皮膚に対して工程(a)〜(c)を行うことにより得られたアルブミン量を使用することができる。この場合、工程(c)で測定されたアルブミン量が基準値よりも高ければ、対象の皮膚バリア機能が健常皮膚よりも低いと評価、判定又は鑑別することができ、工程(c)で測定されたアルブミン量が基準値以下であれば、対象の皮膚バリア機能が健常皮膚と同程度又はそれ以上であると評価、判定又は鑑別することができる。また、基準値としては、例えば、対象の荒れた皮膚又は対象と同種動物の荒れた皮膚に対して工程(a)〜(c)を行うことにより得られたアルブミン量を使用することができる。この場合、工程(c)で測定されたアルブミン量が基準値よりも低ければ、対象の皮膚バリア機能が荒れた皮膚よりも高いと評価、判定又は鑑別することができ、工程(c)で測定されたアルブミン量が基準値以上であれば、対象の皮膚バリア機能が荒れた皮膚と同程度又はそれ以上であると評価、判定又は鑑別することができる。
本発明の第1態様に係る方法によれば、対象の皮膚バリア機能を非侵襲的に評価することができる。
<第2態様>
本発明の第2態様は、対象の皮膚バリア機能を評価するために、前記対象の組織間液由来のアルブミンを採取する方法に関する。
本発明の第2態様に係る方法は、以下の工程を含んでなる。なお、工程(a)及び(b)は順次行われる。
(a)アルブミンとの間で静電相互作用に基づく引力を生じ得るシートを準備する工程
(b)前記シートを前記対象の皮膚表面に貼付した後、前記皮膚表面から剥離する工程
本発明の第2態様に係る方法の工程(a)及び(b)は、本発明の第1態様に係る発明の工程(a)及び(b)と同様であるので、説明を省略する。
本発明の第2態様に係る方法によれば、対象の皮膚バリア機能を評価するために、対象の組織間液由来のアルブミンを非侵襲的に採取することができる。
<第3態様>
本発明の第3態様は、対象の皮膚バリア機能を評価するためのキットに関する。
本発明の第3態様に係るキットは、アルブミンとの間で静電相互作用に基づく引力を生じ得るシートを含んでなる。
本発明の第3態様に係るキットにおけるシートは、本発明の第1態様に係る方法の工程(a)で準備するシートと同様であるので、説明を省略する。
本発明の第3態様に係るキットは、本発明の第1態様に係る方法を実施するために使用することができる。したがって、本発明の第3態様に係るキットによれば、対象の皮膚バリア機能を非侵襲的に評価することができる。
<第4態様>
本発明の第4態様は、対象の皮膚バリア機能を評価するために、前記対象の組織間液由来のアルブミンを採取するためのキットに関する。
本発明の第4態様に係るキットは、アルブミンとの間で静電相互作用に基づく引力を生じ得るシートを含んでなる。
本発明の第4態様に係るキットにおけるシートは、本発明の第1態様に係る方法の工程(a)で準備するシートと同様であるので、説明を省略する。
本発明の第4態様に係るキットは、本発明の第2態様に係る方法を実施するために使用することができる。したがって、本発明の第4態様に係るキットによれば、対象の皮膚バリア機能を評価するために、対象の組織間液由来のアルブミンを非侵襲的に採取することができる。
以下の実施例では、別段に規定される場合を除いて、ニトロセルロース膜として、BioRad社製のサポート付ニトロセルロース膜(ポアサイズ0.2μm)を使用した。なお、このニトロセルロース膜は、ポリエステル樹脂からなるサポート基材をニトロセルロースでコーティングしたものである。
Analytica Chimica Acta 685 (2011) 196-203に記載の方法に準拠して、ニトロ基をアルカリで加水分解することにより生じるNO 及びNO をイオンクロマトグラフィーにより定量し、ニトロセルロース膜のニトロ化率を算出した。ニトロセルロース膜のニトロ化率の算出方法は、具体的には、以下の通りである。
ニトロセルロース膜0.477gを、溶媒抽出により0.265gのニトロセルロース分画と0.212gのポリエステル分画(サポート基材)とに分離した。ニトロセルロース分画を2−ブタノンに溶解して6.43mg/mLのニトロセルロース溶液を調製し、2mLを耐圧試験管に分取した。耐圧試験管に20g/LのNaOH溶液10mLを加え、150℃で30分間加熱してニトロ基を加水分解した。耐圧試験管を氷冷後、12時間放置して2−ブタノンを蒸発させた。乾燥残渣を蒸留水に溶解し、50mLのサンプル溶液とした。サンプル溶液中のNO 及びNO をイオンクロマトグラフィーにより定量した。
その結果、NO は25ppm、NO は22ppmであった。
50mLのサンプル溶液には、12.8mgのニトロセルロース分画が含まれていたので、イオンクロマトグラフィーの結果は、12.8mgのニトロセルロースから、NO が0.0271mmol,NO が0.0177mmol生成されたことを示す。よって、ニトロセルロース分画中のニトロ基含有量は、3.5mmol/g(=[(0.0271+0.0177)/(12.8/1000)])と計算された。完全にニトロ化されたニトロセルロースでは、ニトロ基含有量が9mmol/gであるとされていることから、サンプル溶液中のニトロ化率は39%と算出された。サンプル溶液中のニトロ化率を、ニトロセルロース膜のニトロ化率とした。
〔実施例1〕
1.供試動物
供試動物として、4匹の正常マウス(C57BL/6J,雄)を準備した。
2.組織間液中のアルブミンのサンプリング及びサンプリングされたアルブミン量の測定
以下の手順で、供試動物の組織間液中のアルブミンをサンプリングし、サンプリングされたアルブミン量を測定した。
(1)供試動物の背部を剃毛した。
(2)セロハンテープを使用して、剃毛により露出した背部皮膚に対するテープストリッピングを5回繰り返した。
(3)ポータブル水分蒸散計(デルフィン・テクノロジーズ社製VapoMeter5000シリーズ)を使用して、テープストリッピングを施した背部皮膚の経表皮水分蒸散量(TEWL)を測定した。
(4)ニトロセルロース膜の表面に生理食塩水を1滴滴下し、TEWL測定後の背部皮膚に10分間貼付した後、背部皮膚から剥がした。なお、ニトロセルロース膜のウシ血清アルブミン(BSA)結合容量は、80〜100μg/cmであった。
(5)ニトロセルロース膜の表面に付着したアルブミンを免疫染色し、アルブミン量を測定した。免疫染色は、ミリポア社製SNAPi.d.を使用して次の通り行った。背部皮膚から剥がしたニトロセルロース膜を、10mLのブロッキング溶液(ナカライテスク社製Blocking One)に10分間浸漬した後、100μLのアルカリホスファターゼ標識抗アルブミン抗体溶液(American Qualex社製Goat Anti−Albumin Alkaline Phosphatase)と5mLのブロッキング溶液(ナカライテスク社製Blocking One)との混合液に10分間浸漬した。その後、ニトロセルロース膜を30mLのT−PBSで6回洗浄し、アルカリホスファターゼの基質(BioFX Laboratories社製Chemiluminescent Ultra sensitive AP Microwell and/or Membrane substrate(450nm))を加えて5分間反応させ、発光強度を測定した。
(6)背部皮膚を約5分間自然乾燥させた。
(7)背部皮膚を乾燥させた後、(2)〜(6)を繰り返し、5回、10回、15回又は20回のテープストリッピングを施した背部皮膚について、TEWL及びアルブミン量のデータを取得した。なお、テープストリッピングの回数の増加に伴って肌荒れが生じ、皮膚バリア機能が低下する。
経表皮水分蒸散量(TEWL)の測定結果を表1に、アルブミン量の測定結果を表2に示す。
経表皮水分蒸散量(TEWL)とアルブミン量との相関を図1に示す。
図1に示すように、経表皮水分蒸散量(TEWL)とアルブミン量との間には相関が認められた。
したがって、ニトロースセロルース膜に付着したアルブミン量は、経表皮水分蒸散量(TEWL)と同様に、皮膚バリア機能の評価指標として使用できることが判明した。
〔実施例2〕
1.被験者
被験者として、42歳男性(被験者No.1)、42歳男性(被験者No.2)、28歳女性(被験者No.3)の3名を準備した。
2.組織間液中のアルブミンのサンプリング及びサンプリングされたアルブミン量の測定
以下の手順で、被験者の組織間液中のアルブミンをサンプリングし、サンプリングされたアルブミン量を測定した。
(1)前腕内側又は外側に対象部位(約2cm×約2cm)を決め、マーカーペンで印を付けた。
(2)ポータブル水分蒸散計(デルフィン・テクノロジーズ社製VapoMeter5000シリーズ)を使用して、対象部位の経表皮水分蒸散量(TEWL)を測定した。原則として安定した値が3回連続して出るまで測定し、その3回の平均値を算出した。但し、安定した値が得られなかった場合には、5回以上測定し、全ての値の平均値を算出した。
(3)ニトロセルロース膜に生理食塩水を1滴滴下し、TEWL測定後の対象部位に10分間貼付した後、対象部位から剥がした。
(4)ニトロセルロース膜の表面に付着したアルブミン量を免疫染色し、アルブミン量を測定した。アルブミン量の測定は、実施例1と同様に行った。
経表皮水分蒸散量(TEWL)の測定結果を表3に、アルブミン量の測定結果を表4に示す。
経表皮水分蒸散量(TEWL)とアルブミン量との相関を図2に示す。
図2に示すように、経表皮水分蒸散量(TEWL)とアルブミン量との間には相関が認められた。
したがって、ニトロースセロルース膜に付着したアルブミン量は、経表皮水分蒸散量(TEWL)と同様に、皮膚バリア機能の評価指標として使用できることが判明した。
〔実施例3〕
被験者(32歳女性)の前腕外側に、予め生理食塩水を滴下したニトロセルロース膜2枚及び滴下していないニトロセルロース膜2枚を10分間貼付した後、剥がした。ニトロセルロース膜に付着したアルブミンを免疫染色し、輝度解析を行った。免疫染色は、実施例1と同様に行った。結果を図3に示す。図3に示すように、生理食塩水を滴下していないニトロセルロース膜を使用した場合、アルブミンのシグナルは検出されなかったが、予め生理食塩水を滴下したニトロセルロース膜を使用した場合、アルブミンのシグナルが検出された。

Claims (17)

  1. 対象の皮膚バリア機能を評価する方法であって、
    (a)アルブミンとの間で静電相互作用に基づく引力を生じ得るシートを準備する工程、
    (b)前記シートを前記対象の皮膚表面に貼付した後、前記皮膚表面から剥離する工程、
    (c)前記シートに付着したアルブミン量を測定する工程、及び、
    (d)前記アルブミン量に基づいて、前記対象の皮膚バリア機能を評価する工程
    を含んでなる、前記方法。
  2. 対象の皮膚バリア機能を評価するために、前記対象の組織間液由来のアルブミンを採取する方法であって、
    (a)アルブミンとの間で静電相互作用に基づく引力を生じ得るシートを準備する工程、及び
    (b)前記シートを前記対象の皮膚表面に貼付した後、前記皮膚表面から剥離する工程
    を含んでなる、前記方法。
  3. 前記シートがその表面に極性官能基を有する、請求項1又は2に記載の方法。
  4. 前記極性官能基がニトロ基である、請求項3に記載の方法。
  5. 前記シートがニトロセルロース膜である、請求項4に記載の方法。
  6. 前記ニトロセルロース膜のニトロ化率が30%以上である、請求項5に記載の方法。
  7. 前記極性官能基がカチオン性官能基である、請求項1又は2に記載の方法。
  8. 前記極性官能基がアニオン性官能基である、請求項1又は2に記載の方法。
  9. 工程(b)において、前記シート及び前記皮膚表面の一方又は両方を水性媒体で濡らした後、前記シートを前記皮膚表面に貼付する、請求項1〜8のいずれか一項に記載の方法。
  10. 対象の皮膚バリア機能を評価するためのキットであって、
    アルブミンとの間で静電相互作用に基づく引力を生じ得るシートを含んでなる、前記キット。
  11. 対象の皮膚バリア機能を評価するために、前記対象の組織間液由来のアルブミンを採取するためのキットであって、
    アルブミンとの間で静電相互作用に基づく引力を生じ得るシートを含んでなる、前記キット。
  12. 前記シートがその表面に極性官能基を有する、請求項10又は11に記載のキット。
  13. 前記極性官能基がニトロ基である、請求項12に記載のキット。
  14. 前記シートがニトロセルロース膜である、請求項13に記載のキット。
  15. 前記ニトロセルロース膜のニトロ化率が30%以上である、請求項14に記載のキット。
  16. 前記極性官能基がカチオン性官能基である、請求項10又は11に記載のキット。
  17. 前記極性官能基がアニオン性官能基である、請求項10又は11に記載のキット。
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