JPH07218438A - 測定対象物の定量法 - Google Patents

測定対象物の定量法

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JPH07218438A
JPH07218438A JP1012494A JP1012494A JPH07218438A JP H07218438 A JPH07218438 A JP H07218438A JP 1012494 A JP1012494 A JP 1012494A JP 1012494 A JP1012494 A JP 1012494A JP H07218438 A JPH07218438 A JP H07218438A
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opening
sphere
reagent
light
detector
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JP1012494A
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Toshio Tadano
俊雄 多々納
Noriyuki Suzuki
徳行 鈴木
Masaru Tanebe
勝 種部
Tsuneo Haniyu
恒男 羽生
Hisashi Sakurai
恒 桜井
Ichiro Yokoyama
一郎 横山
Toshinao Morita
俊直 森田
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Toa Electronics Ltd
Toyobo Co Ltd
Hitachi Chemical Diagnostics Systems Co Ltd
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Kyowa Medex Co Ltd
Toa Electronics Ltd
Toyobo Co Ltd
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  • Investigating Or Analysing Materials By The Use Of Chemical Reactions (AREA)
  • Investigating Or Analysing Materials By Optical Means (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 測定対物を高効率・広範囲・高感度で定量
する方法を提供すること。 【構成】 本発明の測定対物の定量法は、多孔性膜上
の測定対物の量が、該多孔性膜上での発色の程度に相
関し、該多孔性膜上の発色の程度を検出器を用いて測定
する測定対物の定量法において、該検出器が積分球を
備えるものである。 【効果】 試料の希釈や再検査等の操作が不要で、測定
物を高効率・広範囲・高感度で定量することが可能
となる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、測定対象物の定量法に
関し、詳しくは発色反応を効率良く、広範囲かつ高感度
で測定することによる測定対象物の定量法に関する。
【0002】
【従来の技術・発明が解決しようとする課題】抗原−抗
体反応や核酸のハイブリダイゼーション等の生物学的反
応の測定において、試験部分における発色の程度を測定
することにより測定対象物を定量することがなされてい
るが、この定量に用いられる装置として、例えば図6に
示すような、積分球を備える測光装置Sが知られてい
る。この測光装置Sは、同図に示すように、積分球2の
側面部に設けられた光源1から出た光が該積分球2で反
射し、開口部21に設置された試験部分3に照射され、
この試験部分3で上方に反射した光が、開口部21に対
向する位置に設けられた検出器4で検出される構成とな
っている。
【0003】上記積分球を備える装置Sにおいては、試
験部分3に照射された光は多方向に散乱するように反射
するが、上記構成によれば、これらの光のうち、上方に
反射したごく一部の光しか検出できない。このため、試
験部分3における発色の程度を十分に捉えられず、測定
の効率および感度に劣るという問題がある。
【0004】また、上記積分球を備える装置以外にも、
光源からの光がフィルターで分光された後試験部分に照
射され、該試験部分で反射した光が検出器で検出される
構成としたコーリーメーターがあるが、これによって
も、上記積分球を備える装置の場合と同様に、反射光の
うちのごく一部しか検出できず、測定の効率および感度
の点で満足できるものとは言えない。
【0005】さらに、発色反応を反射率で測定した場
合、その定量域が102 程度と極めて狭く、これを広範
囲にするには試料の希釈や再検査等をさらに行う必要が
あるという問題がある。
【0006】本発明の目的は、上記問題を解決し、測定
対象物を高効率・広範囲・高感度で定量する方法を提供
することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、測定対象
物の定量に用いる装置の構成を改良することに着目し鋭
意検討した結果、本発明に到達した。即ち、本発明の測
定対象物の定量法は、多孔性膜上の測定対象物の量が、
該多孔性膜上での発色の程度に相関し、該多孔性膜上の
発色の程度を検出器を用いて測定する測定対象物の定量
法において、該検出器が積分球を備えるものであり、望
ましくは該多孔性膜上に、試薬を適用する範囲を限定す
るための開口部を有する液体不透過性物体を配置してい
るものであり、さらに望ましくは該多孔性膜が、該多孔
性膜に適用された試薬を収納可能な吸収層と直接あるい
は間接的に接しており、該多孔性膜および吸収層が、該
多孔性膜に試薬を適用する範囲を限定するための開口部
を有する液体不透過性容器に収納されているものであ
る。
【0008】
【作用】以下、本発明を図面に基づきより詳細に説明す
る。図1は、本発明の方法に用いられる測光装置の一例
を示す模式断面図である。同図において、Sは測光装置
で、積分球2の開口部21に試験部分3が設置され、ま
た該積分球2の開口部21に対向する位置に光源1が設
けられた構成となっている。
【0009】上記積分球2としては、該積分球内面が反
射効率のよい物質で覆われたもの(一般には酸化マグネ
シウムが塗布されたもの)が好ましく、さらには該積分
球の開口部が、試験部分3にできる限り近接させること
ができ、かつ試験部分3以外の部分ができる限り該積分
球内に入らないような径を有するものが好ましい。この
ような積分球として、全自動免疫分析装置EL−100
0、EL−1200、EL−1060(協和メデックス
社製)等が例示される。上記積分球2の大きさや開口部
21の径は、試験部分3の表面積、必要な検出感度等に
より任意に選択することができる。
【0010】本発明においては、上記試験部分3として
多孔性膜を使用する。この多孔性膜を用いた試験部分3
は、例えば無機化合物、ガラス、ポリエチレン、多糖類
等よりなる繊維で構成された多孔性膜に、測定対象物と
特異的に反応する物質を結合させ固相化した態様とする
と、測定操作が簡略化され、測定誤差が抑制されるため
好ましい。
【0011】上記多孔性膜を構成する繊維の平均直径
は、0.3〜3.0μm程度であると、該多孔性膜を試
薬類が通過しやすいため好ましく、また平均繊維長さ
は、0.5〜2mm程度であると、測定対象物と特異的に
反応する物質が結合するための表面積が増加し、より低
濃度の測定対象物の定量が可能となるため好ましい。特
に、平均直径0.3〜2.0μmのガラス繊維を用いる
と、試薬類が通過しやすいことに加え、蛋白成分の吸着
性に優れ、安定した分析結果が得られる(特開平4−3
18462号広報参照)。
【0012】上記無機化合物としては、ボロン、アルミ
ナ、セラミックス等が挙げられるが、耐薬品性、タンパ
ク質吸着力に優れるアルミナが好ましい。また、上記多
糖類としては、セルロース、デキストロン、アガロース
等が挙げられ、このうち耐薬品性に優れるセルロースが
好ましい。
【0013】上記多孔性膜の厚さは、0.5〜1.0mm
程度であると、測定対象物と特異的に反応する物質が結
合するための表面積が増加し、より低濃度の測定対象物
の定量が可能となり、また反応の場の均質性が確保され
測定の再現性が向上するため好ましい。
【0014】図2に示すように、試験部分3上に、試薬
を適用する範囲を限定するための開口部(以下、試薬導
入用開口部ともいう)を有する液体不透過性物体を配置
していることが好ましい。当該開口部は、試薬を適用す
る範囲を限定するための機能を有すると共に、試薬導入
口としても機能する。好ましくはこの開口部を、積分球
2の開口部21と略同一の形状および大きさとしておく
ことが望ましく、これによれば、試験部分3上において
反応測定可能な範囲(積分球2の開口部21に対応する
範囲)より外側に試薬が適用されることが防止される。
さらには、図2に示すように上記試薬導入用開口部が上
方にむかって広くなるようにテーパ状に形成されている
と、試薬の導入が容易となる。その態様においては、同
図に示すように、該試薬導入用開口部がその上縁におい
て積分球2の開口部21と略同一の形状および大きさを
有するようにしておくことが望ましい。また、上記液体
不透過性物体の構成材料としては、液体不透過性を有す
るものであればよく、例えばポリエチレン、ポリスチレ
ン、ABS樹脂、塩化ビニル樹脂、ポリアミド樹脂、ポ
リプロピレン、ポリカーボネート等の樹脂が液体不透過
性、成形の容易さ等の点で好ましい。
【0015】さらに、図3および4に示すように、該試
験部分3である多孔性膜3aの下部に、該多孔性膜3a
を通過した試薬を収納可能な吸収層を、逆流防止層(図
示せず)を介してあるいは介さずに設けた態様とする
と、余剰の試薬が該吸収層に吸収されることにより容易
に除去されるので、反応測定の操作が簡便かつ迅速に行
える。このことは、測定対象物の定量範囲を拡大する上
で重要である。即ち、前記したように発色反応を反射率
で測定する場合は測定範囲が狭いため、広範囲の測定を
行うには発色反応初期の変化を速やかに測定する必要が
あるが、上記構成によれば余剰の試薬が多孔性膜3a上
から速やかに除去されるので、発色反応を極めて早い段
階から測定することができ、結果的に測定対象物の定量
範囲を10倍程度拡大することが可能である。
【0016】上記吸収層としては、液体を吸収し得るも
のであれば特に限定されないが、例えば液体の吸収性が
高いセルロースまたはセルロース誘導体を主成分とする
紙の重層物等が挙げられる。また上記逆流防止層として
は、疎水性の不織布シート、ウェーブ材等が例示され
る。
【0017】なお、必要に応じ上記多孔性膜、吸収層等
の構成材を、図4および5に示すような液体不透過性の
容器に収納すると、廃液の処理が簡便に行える。この容
器は、図2に示すものと同様の試薬導入用開口部を有し
ていることが好ましく、また前記液体不透過性物体と同
様の構成材料よりなることが好ましい。
【0018】上記試験部分3は、該積分球2の開口部2
1にできる限り近接して設置されていることが好まし
い。
【0019】また、検出器4としては、光の量を定量的
にとらえ得るものであれば特に限定されないが、例え
ば、幅広い感度、直線性および安定性の点で、シリコン
フォトセルを用いることが好ましい。
【0020】なお本発明においては、例えば図1に示す
ような測光装置Sを用い、積分球2の開口部21に対向
する位置に設けられた光源1から試験部分3に光を照射
し、該試験部分3で反射した光を積分球2に導き、該積
分球2の側面部に設けられた検出器4にて該光を検出す
るようにすることが好ましい。これによれば、図1で矢
印で示すように試験部分3からの光を検出器4に収束さ
せることができるので、検出される光量が大となって発
色の程度を十分に捉えることが可能となり、したがって
高効率かつ高感度の測定が可能となる。
【0021】上記光源1としては、光を発射し得るもの
であれば特に限定されないが、例えば、光量の安定性、
輝度および寿命の点で、タングステンランプ、ハロゲン
ランプ、レーザー等を用いることが好ましい。また、上
記光源1は、該光源1からの光が試験部分3に垂直に照
射されるように設けられていることが好ましく、これに
よれば光が試験部分3に効率よく照射される。
【0022】本発明の方法により測定され得る発色反応
は、単独の反応である必要はなく、他の反応(例えば化
学反応、物理反応、酵素反応、核酸類のハイブリダイゼ
ーション、免疫反応やあるいはこれらを組み合わせた反
応)と共役していてもよい。この場合、発色反応は、酵
素、酵素基質、抗原、抗体、核酸等の、共役した反応に
関与する物質の量と相関するため、これらの有無の検査
や定量が可能である。
【0023】以上述べたように、本発明においては、例
えば試験部分からの反射光を積分球により検出器に収束
させるようにしたので、検出される光量が大となり、よ
り低濃度の測定対象物の定量が可能となっている。ま
た、試験部分として特定の構成の多孔性膜を使用するよ
うにしたので、極めて早い段階からの発色反応の測定が
可能となり、測定範囲の拡大が可能となっている。
【0024】
【実施例】次に実施例を挙げて本発明をより具体的に説
明するが、本発明はもとより下記実施例によって制限を
受けるものではなく、前述の趣旨を逸脱しない限度にお
いて実施することはいずれも本発明の技術的範囲に入
る。
【0025】実施例1 (測光装置の作製)直径30mmの積分球(協和メデック
ス社製)の開口部に対向する位置に波長640nmのレー
ザー光源を、レーザー光が直下方向に照射されるように
設置し、さらに、この積分球の開口部から90°の位置
にシリコンフォトセルを取り付けて測光装置とした。こ
の後、この測光装置全体を外部からの迷光が避けられる
よう暗箱内に収容した。
【0026】(標識抗体の調製)西洋わさび由来のペル
オキシダーゼをマレイミド法によって抗HCGマウスモ
ノクローナル抗体と結合させた。ついで、Sephadex G-2
00カラムクロマトグラフィーを実施し、未反応のペルオ
キシダーゼおよび抗HCGマウスモノクローナル抗体を
分画した後濃縮して冷蔵保存した。
【0027】(多孔性膜の調製)直径13mmのガラスフ
ィルター(ワットマン社製)を0.1M γ−アミノプ
ロピルトリメトキシシランを用いてアミノ化し、アミノ
化ガラスフィルターを得た。ついで、抗HCGポリクロ
ーナル抗体およびグルタルアルデヒドを含む緩衝液に上
記アミノ化ガラスフィルターを浸漬し、4℃で一晩反応
させた後、界面活性剤を含む緩衝液で洗浄して抗HCG
ポリクローナル抗体結合ガラスフィルターを得た。
【0028】(反応容器の作製)厚さ2.3mmの濾紙
(安積濾紙社製)を吸収層とし、これと上記抗HCGポ
リクローナル抗体結合ガラスフィルターとを積層し、こ
の積層体を直径5mmの開口部を有するポリスチレン製容
器に収容して、図4に示すものと同様の反応容器とし
た。
【0029】(発色反応の測定)5%スキムミルク(明
治乳業社製)を含有する溶液と、妊婦尿とをこの順に上
記反応容器の試薬導入用開口部に滴下して吸収層に吸収
させ、37℃で5分間反応させた。次いで、前記操作に
より得られたペルオキシダーゼ標識抗HCGマウスモノ
クローナル抗体の50倍希釈液を該反応容器の試薬導入
用開口部に滴下し、37℃で5分間反応させた。この
後、界面活性剤を含む緩衝液で洗浄した後、ペルオキシ
ダーゼの発色基質を含有する試薬を試薬導入用開口部に
滴下し、直ちにこの試薬導入用開口部に前記測光装置を
セットして、5分間反射光を検出したところ、HCGの
最小検出感度は1mIU/mLで、4000mIU/mLまで測定可
能であった。
【0030】比較例1 前記操作により得られた抗HCGポリクローナル抗体結
合ガラスフィルターを5%スキムミルク(明治乳業社
製)を含有する溶液に浸漬した後、界面活性剤を含む緩
衝液で洗浄し、余剰の試薬を濾紙で除去した。次いで、
これを妊婦尿に浸漬して37℃で5分間反応させ、界面
活性剤を含む緩衝液で洗浄した後、余剰の試薬を濾紙で
除去した。次いで、前記操作により得られたペルオキシ
ダーゼ標識抗HCGマウスモノクローナル抗体の50倍
希釈液に浸漬して37℃で5分間反応させた。これを界
面活性剤を含む緩衝液で洗浄した後、余剰の試薬を濾紙
で除去した。この後、ペルオキシダーゼの発色基質を含
有する試薬をフィルター上に適用し、余剰の試薬を濾紙
で除去した後、コーリーメーターで5分間反射光を検出
したところ、HCGの最小検出感度は5mIU/mLで、HC
G200mIU/mL以上では測定開始時に既に反射率が飽和
に達していて測定が不可能であった。
【0031】実施例2 (標識抗体の調製)ペルオキシダーゼに抗ヒトヘモグロ
ビンモノクローナル抗体をナカネ法によって結合し、Se
phadex G-200カラムクロマトグラフィーにより分画した
後、濃縮して冷蔵保存した。
【0032】(多孔性膜の調製)直径8mmのガラスフィ
ルター(東洋濾紙社製)をブロット装置に挟み込み、上
記のものとエピトープの異なる抗ヒトヘモグロビンモノ
クローナル抗体溶液を通過させて、この抗ヒトヘモグロ
ビンモノクローナル抗体をガラスフィルターに物理吸着
させた。
【0033】(多孔性膜と吸収層との重層物の作製)長
さ15mm、直径8mmのタバコフィルターを吸収層とし、
このタバコフィルターの断面に上記ガラスフィルターを
重層した。
【0034】(発色反応の測定)上記重層物の多孔性膜
側に、大便懸濁液を濾過した液と、前記操作により得ら
れたペルオキシダーゼ標識抗ヒトヘモグロビンモノクロ
ーナル抗体の100倍希釈液とをこの順に滴下し、タバ
コフィルターに吸収させた。この後、Tween20を
含むPBSで洗浄した後、ペルオキシダーゼ基質液を分
注し、直ちにこの重層物の多孔性膜側を前記測光装置の
開口部に押し当てた。このとき、青色発色にともなう反
射率変化の違いからヒトヘモグロビンの最小検出感度を
算出したところ、約2ng/mL であった。
【0035】比較例2 上記実施例2において、測光装置として図6の装置(ミ
ノルタ社製)を使用する以外は全て同様にして、発色反
応を測定したところ、ヒトヘモグロビンの最小検出感度
は10ng/mL であった。
【0036】実施例3 (液体不透過性容器に収納された吸収層を備える多孔性
膜の調製)ポリエチレンを成形して得た液体不透過性容
器に、ガラスフィルター(ワットマン社製)および酢酸
セルロース製の吸収プラグを収納し、図4および5に示
すものと同様の反応容器を作製した。この反応容器の試
薬導入用開口部から抗AFPモノクローナル抗体を含む
溶液100μL、および1%BSAを含む緩衝化生理食
塩水(pH7.2)50μLを順次適用した。この後、
この反応容器を完全に乾燥するまで室温下に放置した。
【0037】(標識抗体の調製)ペルオキシダーゼに上
記抗AFPモノクローナル抗体とエピトープが異なる抗
AFPモノクローナル抗体をナカネ法によって結合し、
Sephadex G-200カラムクロマトグラフィーにより分画し
た後、濃縮して冷蔵保存した。
【0038】(血清中のAFPの測定)前記操作により
得られた反応容器に収納された吸収層を備える多孔性膜
に既知濃度のAFPを含む検体を、該反応容器の試薬導
入用開口部を通して50μL適用した。室温で2分間反
応させた後、前記操作により得られたペルオキシダーゼ
標識抗AFPモノクローナル抗体を400倍希釈した溶
液を20μL適用した。さらに室温で2分間反応させた
後、Tween20を含むPBSで洗浄した。この後、
ペルオキシダーゼ基質を適用した2秒後から発色反応が
測定可能な積分球を備える測光装置にセットした。ペル
オキシダーゼ基質を適用した2秒後から30秒間の反射
率の変化からAFP 1.0〜2000ng/mL まで測定
可能であった。
【0039】比較例3 上記実施例3において、ペルオキシダーゼ基質分注後、
反射率の測定開始を10秒後から30秒間とした以外は
全て同様にして、発色反応を測定したところ、AFPは
1.0〜300ng/mL 程度までしか測定できず、これ以
上のAFP濃度ではむしろ反射率の変化が小さくなっ
た。
【0040】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明において
は、例えば試験部分からの反射光を積分球により検出器
に収束させるようにしたので、検出される光量が大とな
り、より低濃度の測定対象物の定量が可能となってい
る。また、試験部分として特定の構成の多孔性膜を使用
するようにしたので、極めて早い段階からの発色反応の
測定が可能となり、測定範囲の拡大が可能となってい
る。したがって、試料の希釈や再検査等の操作が不要
で、測定対象物を高効率・広範囲・高感度で定量するこ
とが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明において使用される測光装置の一例を示
す模式断面図である。
【図2】試験部分上に液体不透過性物体を配置した例を
示す模式部分断面図である。
【図3】本発明において使用される測光装置の他の例を
示す模式断面図である。
【図4】反応容器の一例を示す模式断面図である。
【図5】図4の反応容器の模式斜視図である。
【図6】従来の測光装置の一例を示す模式断面図であ
る。
【符号の説明】
1 光源 2 積分球 21 開口部 3 試験部分 4 検出部 S 測光装置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 鈴木 徳行 東京都八王子市中野上町4丁目24−8 (72)発明者 種部 勝 福井県敦賀市東洋町10番24号 東洋紡績株 式会社敦賀バイオ研究所内 (72)発明者 羽生 恒男 福井県敦賀市東洋町10番24号 東洋紡績株 式会社敦賀バイオ研究所内 (72)発明者 桜井 恒 埼玉県狭山市入間川2−7−49−301 (72)発明者 横山 一郎 埼玉県所沢市西新井町15−24 (72)発明者 森田 俊直 埼玉県所沢市南住吉3−6

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 多孔性膜上の測定対象物の量が、該多孔
    性膜上での発色の程度に相関し、該多孔性膜上の発色の
    程度を検出器を用いて測定する測定対象物の定量法にお
    いて、該検出器が積分球を備えたことを特徴とする測定
    対象物の定量法。
  2. 【請求項2】 該多孔性膜上に、試薬を適用する範囲を
    限定するための開口部を有する液体不透過性物体を配置
    していることを特徴とする請求項1記載の測定対象物の
    定量法。
  3. 【請求項3】 該多孔性膜が、該多孔性膜に適用された
    試薬を収納可能な吸収層と直接あるいは間接的に接して
    おり、該多孔性膜および吸収層が、該多孔性膜に試薬を
    適用する範囲を限定するための開口部を有する液体不透
    過性容器に収納されていることを特徴とする請求項1記
    載の測定対象物の定量法。
JP1012494A 1994-01-31 1994-01-31 測定対象物の定量法 Pending JPH07218438A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPWO2010041595A1 (ja) * 2008-10-08 2012-03-08 東洋紡績株式会社 生理活性物質測定システム
JP2020030178A (ja) * 2018-08-24 2020-02-27 国立大学法人 東京大学 対象の皮膚情報を検査するための検査キット

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JPWO2010041595A1 (ja) * 2008-10-08 2012-03-08 東洋紡績株式会社 生理活性物質測定システム
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