JP2020029731A - 舗装システムおよび施工方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】重交通エリアまたは重過重エリアに適用されても、路面の段差、沈下、水平移動(ずれ)、わだち掘れ、およびこれらに伴うブロックの欠けや割れが生じ難く、長期間に亘り良好な路面性状を維持できる舗装用ブロックを使用する舗装システムを提供する。【解決手段】下層路盤と、上層路盤と、敷砂層と、厚さが100mm以上150mm以下の複数の舗装用ブロックと目地砂からなるブロック層と、端部拘束ブロックと、を備え、舗装用ブロックは、第1の波形ブロックとエンドブロックと第2のブロックと、からなり、第1の波形ブロックの配置はへリンボンボンド45°であり、エンドブロックの路面を形成する面は、第1の波形ブロックまたは第2のブロックの路面を形成する面の波形の辺と隣接する少なくとも2辺が波形の辺とかみ合うように形成されている。【選択図】図1

Description

本発明は、舗装用ブロックを使用する舗装システムおよび施工方法に関する。
道路や駐車場などで用いられる舗装構造のうち、ブロック系舗装では、舗装材にコンクリート平板やインターロッキングブロックなどのブロックが用いられる。ブロック系舗装の中でも、特に、表層にインターロッキングブロックを用いる舗装構造は、インターロッキングブロックの形状、寸法、敷設パタ−ン、色調および表面の質感などを適宜選択することによって、耐久性、安全性、快適性および景観性に優れた舗装を実現することが可能となる。また、インターロッキングブロックを用いた舗装構造では、車両等の輪荷重が作用した際、インターロッキングブロック間の目地に充填した砂(目地砂)によって、インターロッキングブロック相互の噛み合わせ効果が発揮される。この噛み合わせ効果によって荷重を分散させることができる。
特許文献1には、施工が容易で仕上げを均一にすることができるとともに工期短縮を図ることを目的として、地盤の表層部に構築された下地層と、下地層の上部に複数敷き並べられたインターロッキングブロック(敷設材)と、下地層とインターロッキングブロックとの間に介在する敷砂層(サンドクッション)と、を備え、下地層は、原地盤とセメント系固化材とを撹拌して形成された地盤改良体で構成されている舗装構造が開示されている。
また、特許文献2には、ブロックの破損やガタツキを低減することができるとともに、撤去、再利用可能なブロック舗装用砂を提供することを目的として、75μmふるい通過質量百分率が0.1〜10質量%の砂と、砂全体に対する重量比で0.1〜5%のアスファルト系バインダと、砂全体に対する重量比で0.1〜2%の油分と、が混合され、アスファルト系バインダは、砂の粒子表面を被覆し、油分は、アスファルト系バインダの被膜表面を被覆するブロック舗装用砂が開示されている。
また、非特許文献1には、厚さの大きいインターロッキングブロックを重荷重舗装へ適用した事例が記載されている。
特開2015−031057号公報 特開2015−034375号公報
舗装 vоl.51,Nо.11,2016年11月号 p.3〜p.7 げんばから−重荷重舗装へのILブロック舗装の適用事例 コンテナ埠頭に施工した100mm厚ILブロック舗装
インターロッキングブロック舗装を重交通エリアまたは重荷重エリアに適用する場合、一般道路と異なり、速度が低速となり、停止、発進、制動、据え切り等が舗装面に作用するため、供用後に段差、沈下、水平移動(ずれ)、わだち掘れ、およびこれらに伴うブロックの欠けや割れが生じ、円滑な走行に支障をきたすだけでなく、走行騒音も大きくなり、沿道環境にも悪影響をおよぼす。そのため、長期間に亘り良好な路面性状を維持するためには、インターロッキングブロック舗装システム全体としての対策が重要となる。
しかしながら、特許文献1および2記載の技術は、重交通エリアまたは重荷重エリアに適用するためのインターロッキングブロック舗装システム全体としての対策は考慮していない。
また、非特許文献1記載の技術は、インターロッキングブロック舗装を重荷重エリアに適用した事例を記載しているが、インターロッキングブロックの敷設パターンを含めたインターロッキングブロック舗装システム全体としての適用可能性は考慮していない。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、重交通エリアまたは重荷重エリアに適用されても、路面の段差、沈下、水平移動(ずれ)、わだち掘れ、およびこれらに伴うブロックの欠けや割れが生じ難く、長期間に亘り良好な路面性状を維持でき、また、車両の走行騒音を小さくでき、坂道における降雨時の目地砂の消失を抑制できる舗装用ブロックを使用する舗装システムを提供することを目的とする。
(1)上記の目的を達成するために、本発明は、以下のような手段を講じた。すなわち、本発明の舗装用ブロックを使用する舗装システムは、路床上に形成された下層路盤と、前記下層路盤上に形成された上層路盤と、前記上層路盤上に形成された敷砂層と、前記敷砂層上に形成され、厚さが100mm以上150mm以下の複数の舗装用ブロックおよび隣接する前記舗装用ブロックの間隙に充填された目地砂からなるブロック層と、前記ブロック層の端部の前記舗装用ブロックを拘束する端部拘束ブロックと、を備え、前記舗装用ブロックは、短辺が105mm以上120mm以下で短辺と長辺の比が整数比である第1の波形ブロックと、前記端部拘束ブロックと接するエンドブロックと、前記第1の波形ブロックおよびエンドブロックより小さく前記第1の波形ブロックおよびエンドブロックと合わせることで平面充填可能となる1種類以上の第2のブロックと、からなり、前記第1の波形ブロックの配置は、前記ブロック層の主たる通行方向または前記主たる通行方向に垂直な方向に対し、前記第1の波形ブロックの長辺方向が右45°および左45°に交互に配置されたへリンボンボンド45°であり、前記エンドブロックの路面を形成する面は、前記第1の波形ブロックまたは前記第2のブロックの路面を形成する面の波形の辺と隣接する少なくとも2辺が前記波形の辺とかみ合うように形成されていることを特徴とする。
このように、厚さの大きい波形の舗装用ブロックを、主たる通行方向または主たる通行方向に垂直な方向に対し、ブロックの長辺方向が右45°および左45°に交互に配置されたへリンボンボンド45°で配置し、端部のエンドブロックを端部拘束ブロックで拘束することにより、重交通エリアまたは重荷重エリアに適用されても、路面の段差、沈下、水平移動(ずれ)、わだち掘れ、およびこれらに伴うブロックの欠けや割れが生じ難く、長期間に亘り良好な路面性状を維持できる。また、車両の走行騒音を小さくでき、坂道における降雨時の目地砂の消失を抑制できる。
(2)また、本発明の舗装システムにおいて、前記上層路盤は、大粒径アスファルト混合物または高強度セメント安定処理混合物のいずれか一方により形成され、前記敷砂層は、アスファルトコーティングされた砂またはアスファルトコーティングされた砂がさらに油分でコーティングされた砂のいずれか一方により形成されていることを特徴とする。
このように、上層路盤を、大粒径アスファルト混合物または高強度セメント安定処理混合物のいずれか一方により形成することで、上層路盤および路盤全体の支持力を高めることが可能となる。また、敷砂層を、アスファルトコーティングされた砂またはアスファルトコーティングされた砂がさらに油分でコーティングされた砂のいずれか一方により形成することで、敷砂の細粒化と浸透水による支持力低下を防ぐことができる。これにより、重交通エリアまたは重荷重エリアに適用されても、路面の段差、沈下、水平移動(ずれ)、わだち掘れ、およびこれらに伴うブロックの欠けや割れが生じ難く、長期間に亘り良好な路面性状をより維持できる。また、車両の走行騒音を小さくでき、坂道における降雨時の目地砂の消失をより抑制できる。
(3)また、本発明の施工方法は、舗装用ブロックを使用する舗装システムの施工方法であって、路床上に下層路盤を形成する工程と、前記下層路盤上に上層路盤を形成する工程と、前記上層路盤上に敷砂層を形成する工程と、前記敷砂層上に、厚さが100mm以上150mm以下の複数の舗装用ブロックを敷設する工程と、前記複数の舗装用ブロックの端部に位置する舗装用ブロックを拘束する端部拘束ブロックを敷設し、拘束させる工程と、隣接する前記舗装用ブロックの間隙に目地砂を充填し、前記複数の舗装用ブロックおよびその間隙に充填された前記目地砂からなるブロック層を形成する工程と、前記ブロック層の上から転圧する工程と、を含み、前記舗装用ブロックは、短辺が105mm以上120mm以下で短辺と長辺の比が整数比である第1の波形ブロックと、前記端部拘束ブロックと接するエンドブロックと、前記第1の波形ブロックおよびエンドブロックより小さく前記第1の波形ブロックおよびエンドブロックと合わせることで平面充填可能となる1種類以上の第2のブロックと、からなり、前記第1の波形ブロックの配置は、前記ブロック層の主たる通行方向または前記主たる通行方向に垂直な方向に対し、前記第1の波形ブロックの長辺方向が右45°および左45°に交互に配置されたへリンボンボンド45°であり、前記エンドブロックの路面を形成する面は、前記第1の波形ブロックまたは前記第2のブロックの路面を形成する面の波形の辺と隣接する少なくとも2辺が前記波形の辺とかみ合うように形成されていることを特徴とする。
このように、厚さの大きい波形の舗装用ブロックを、主たる通行方向または主たる通行方向に垂直な方向に対し、ブロックの長辺方向が右45°および左45°に交互に配置されたへリンボンボンド45°で配置し、端部のエンドブロックを端部拘束ブロックで拘束することにより、重交通エリアまたは重荷重エリアに適用されても、路面の段差、沈下、水平移動(ずれ)、わだち掘れ、およびこれらに伴うブロックの欠けや割れが生じ難く、長期間に亘り良好な路面性状を維持できる。また、車両の走行騒音を小さくでき、坂道における降雨時の目地砂の消失を抑制できる。
(4)また、本発明の施工方法は、前記上層路盤を形成する工程において、前記上層路盤は、大粒径アスファルト混合物または高強度セメント安定処理混合物のいずれか一方により形成され、前記敷砂層を形成する工程において、前記敷砂層は、アスファルトコーティングされた砂またはアスファルトコーティングされた砂がさらに油分でコーティングされた砂のいずれか一方により形成されることを特徴とする。
このように、上層路盤を、大粒径アスファルト混合物または高強度セメント安定処理混合物のいずれか一方により形成することで、上層路盤の支持力を高めることが可能となる。また、敷砂層を、アスファルトコーティングされた砂またはアスファルトコーティングされた砂がさらに油分でコーティングされた砂のいずれか一方により形成することで、敷砂の細粒化と浸透水による支持力低下を防ぐことができる。これにより、重交通エリアまたは重荷重エリアに適用されても、路面の段差、沈下、水平移動(ずれ)、わだち掘れ、およびこれらに伴うブロックの欠けや割れが生じ難く、長期間に亘り良好な路面性状をより維持できる。また、車両の走行騒音を小さくでき、坂道における降雨時の目地砂の消失をより抑制できる。
本発明によれば、重交通エリアまたは重荷重エリアに適用されても、路面の段差、沈下、水平移動(ずれ)、わだち掘れ、およびこれらに伴うブロックの欠けや割れが生じ難く、長期間に亘り良好な路面性状を維持できる。また、車両の走行騒音を小さくでき、坂道における降雨時の目地砂の消失を抑制できる。
本実施形態に係る舗装用ブロックを使用する舗装システムの概略構成の例を示す断面図である。 へリンボンボンド45°の配置パターンで敷設した例を示す平面図である。 (a)、(b)いずれも、へリンボンボンド45°の配置パターンで敷設した例を示す平面図である。 (a)は直線ブロック、(b)から(d)は波形ブロックの路面を形成する面の例を示す平面図である。 本発明に適用されないブロックの路面を形成する面を示す平面図である。 (a)、(b)それぞれ、図4(a)の直線ブロックおよび図4(d)の波形ブロックに対応するエンドブロックの路面を形成する面の例を示す平面図である。 主たる通行方向に対する異なるへリンボンボンド45°の配置パターンの例を示す平面図である。 へリンボンボンド45°およびへリンボンボンド90°の差異を示す表である。 舗装端部のブロックのたわみ測定および舗装端部における荷重分散性能の比較のための測定点を示す概念図である。 舗装端部のブロックのたわみ測定の結果を示す表である。 舗装端部における荷重分散性能の比較のための測定点を示す概念図である。 舗装端部における荷重分散性能の比較の結果を示す表である。 隣接するブロックへの荷重分散性能の比較のための測定点を示す概念図である。 隣接するブロックへの荷重分散性能の比較のための式(2)の概念を示す図である。 隣接するブロックへの荷重分散性能の比較の結果を示す表である。
本発明者らは、厚さの大きい舗装用ブロックを使用し、かつ、主たる通行方向または主たる通行方向に垂直な方向に対し、ブロックの長辺方向が右45°および左45°に交互に配置されたへリンボンボンド45°で配置し、端部のエンドブロックを端部拘束ブロックで拘束することにより、舗装端部のたわみを小さく、荷重分散性能を大きくでき、また、舗装端部以外の部分も隣接するブロックへの荷重分散性能を大きくできることを見出し、本発明をするに至った。
すなわち、本発明は、舗装用ブロックを使用する舗装システムであって、路床上に形成された下層路盤と、前記下層路盤上に形成された上層路盤と、前記上層路盤上に形成された敷砂層と、前記敷砂層上に形成され、複数の舗装用ブロックおよび隣接する前記舗装用ブロックの間隙に充填された目地砂からなるブロック層と、前記ブロック層の端部の前記舗装用ブロックを拘束する端部拘束ブロックと、を備え、前記舗装用ブロックは、短辺が105mm以上120mm以下、短辺と長辺の比が整数比、厚さが100mm以上150mm以下の波形ブロックであり、前記複数の舗装用ブロックの配置は、前記ブロック層の主たる通行方向または前記主たる通行方向に垂直な方向に対し、前記インターロッキングブロックの長辺方向が右45°および左45°に交互に配置されたへリンボンボンド45°であり、前記エンドブロックの路面を形成する面は、前記第1の波形ブロックまたは前記第2のブロックの路面を形成する面の波形の辺と隣接する少なくとも2辺が前記波形の辺とかみ合うように形成されていることを特徴とする。
これにより、本発明者らは、重交通エリアまたは重荷重エリアに適用されても、路面の段差、沈下、水平移動(ずれ)、わだち掘れ、およびこれらに伴うブロックの欠けや割れが生じ難く、長期間に亘り良好な路面性状を維持でき、また、車両の走行騒音を小さくでき、坂道における降雨時の目地砂の消失を抑制することを可能とした。以下、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。
本明細書において、舗装用ブロックとは、インターロッキングブロック、または天然石を所定の形状に切断等加工した天然石ブロックをいう。舗装用ブロックとしてインターロッキングブロックを使用する場合、舗装用ブロックの形状や性質を均一に保つことができ、コスト面に優れている点で好ましい。舗装用ブロックとして天然石ブロックを使用する場合、耐摩耗性に優れている点で好ましい。
また、本明細書において、重交通エリアとは、車両制限令による輪荷重5t以下の大型車両が250台以上/日・方向、通行する道路や駐車場等をいう。また、重荷重エリアとは、輪荷重が5tを超える荷役車両(トップリフター、フォークリフト等)が通行する港湾区域や貨物ヤード内の道路、駐車場、コンテナ置場等をいう。
[舗装システムについて]
図1は、本実施形態に係る舗装用ブロックを使用する舗装システムの概略構成の例を示す断面図である。本実施形態に係る舗装システム1は、路床3上に形成された下層路盤5と、下層路盤5上に形成された上層路盤7と、上層路盤7上に形成された敷砂層9と、敷砂層9上に敷設された舗装用ブロック11および目地砂13からなるブロック層15と、ブロック層15の端部の舗装用ブロック11を拘束する端部拘束ブロック17と、から構成される。
下層路盤5は、路床3上に形成される。下層路盤5を構成する材料は、所定の支持力を確保できるものであればどのようなものであってもよいが、例えば、クラッシャラン、水硬性粒度調整スラグ(HMS)などを使用することができる。下層路盤5は、2以上の層を成していてもよい。下層路盤5の厚さは、100mm以上400mm以下であることが好ましい。
上層路盤7は、下層路盤5上に形成される。上層路盤7を構成する材料は、所定の支持力を確保できるものであればどのようなものであってもよい。なお、下層路盤5および上層路盤7を合わせた路盤の所定の支持力は、730MN/m以上である。上層路盤7の厚さは、50mm以上350mm以下であることが好ましい。
上層路盤7を構成する材料は、十分な支持力を得るために、大粒径アスファルト混合物、または高強度セメント安定処理混合物であることが好ましい。大粒径アスファルト混合物とは、粗骨材の最大粒径を大きくする(25mm以上)ことで、良好な骨材のかみ合わせにより耐流動(わだち掘れ)、耐磨性に優れている混合物である。また、高強度セメント安定処理混合物とは、従来のセメント安定処理混合物(qu = 2.9MPa)よりも強度の高い(4.9MPa以上)混合物である。
敷砂層9は、上層路盤7上に形成される。敷砂層9を構成する材料は、天然砂、焼砂、特殊材料でコーティングした砂などを使用することができる。敷砂層9を構成する材料は、アスファルトコーティングされた砂またはアスファルトコーティングされた砂がさらに油分でコーティングされた砂であることが好ましい。このような砂を使用することで、敷砂の細粒化と浸透水による支持力低下を防ぐことができる。敷砂層9の厚さは、10mm以上30mm以下であることが好ましい。
敷砂層9に滞水すると支持力の低下、細粒化と変形の促進が起こることがあるため、路盤または敷砂層9は、排水機構を備えることが好ましい。排水機構は、路盤に排水孔を設置する、または、敷砂層9に不織布巻き導水管を設置して雨水マス等に排水孔を設けて繋いで排水処理する、などで対応できる。図1は、不織布巻き導水管を設置した例を示す。排水機構は、施工性およびコスト面から、敷砂層9に不織布巻き導水管を設置することが好ましい。
舗装用ブロック11は、第1のブロック11a、エンドブロック11b、第2のブロック11cからなる。図2は、直線状の第1のブロック11a、エンドブロック11b、第2のブロック11c、および端部拘束ブロック17を使用して、後述するへリンボンボンド45°の配置パターンで敷設した例を示す平面図である。舗装用ブロック11は、路面を形成する面と敷砂層9に接する面との間の厚さが100mm以上150mm以下である。厚さが100mmより小さいと、側面積が小さくなるため、荷重分散性能が低下して、重交通エリアまたは重荷重エリアに使用したときに水平移動しやすくなる場合がある。また、荷重に対する抵抗性や耐久性が低下して、重交通エリアまたは重荷重エリアに使用したときに欠けや割れが生じやすくなる場合がある。厚さが150mmより大きいと、製造コストや施工費、運賃等が上昇する。
第1のブロック11aの形状は、短辺が105mm以上120mm以下である。短辺が105mmより小さいと、段差や沈降が生じやすくなる場合がある。また、短辺が120mmより大きいと、荷重分散性能が低下し、その上を走行する車輪の径および車輪にかかる重量によっては、欠けや割れが生じやすくなる場合がある。また、第1のブロック11aは、短辺と長辺の比が整数比である。短辺と長辺の比が整数比であることで、へリンボンボンド45°の敷設が可能となる。なお、短辺と長辺の比が整数比であるとは、短辺と長辺それぞれに目地幅を合わせた長さの比が整数比となることをいう。敷設の際に目地幅を調整することである程度調整ができるため、厳密な意味での整数比でなくてもよい。
第1のブロック11aの短辺と長辺の比は、1:2であることが好ましい。図3(a)または(b)のように、第1のブロック11aの短辺と長辺の比を1:2以外にして、エンドブロック11bの形状を1種類に限定した場合、短辺と長辺の比が1:2の場合と比べて、第2のブロック11cは多くの種類が必要となる。なお、図3(a)および(b)は、端部拘束ブロック17は示していない。
第1のブロック11aは、いわゆる波形ブロックであることが好ましい。図4(a)は、直線ブロックの路面を形成する面を示す例であり、図4(b)から(d)は、波形ブロックの路面を形成する面を示す例である。波形ブロックとは、路面を形成する面が、矩形の短辺および長辺をそれぞれ曲線、直線の折れ線、または曲線と直線の組み合わせのいずれかからなる波形の辺で置き換えた波形の短辺および波形の長辺で囲まれ、波形の短辺同士、波形の長辺同士、および波形の短辺と波形の長辺の一部がかみ合うように平面充填可能に形成されたブロックをいう。したがって、図5のような路面を形成する面を有するブロックは、短辺と長辺とをかみ合わせることができないため、本発明では使用しない。
波形ブロックの側面は、平面または曲面からなり、路面を形成する面の波形の短辺同士、波形の長辺同士、および波形の短辺と波形の長辺の一部をかみ合わせたときにかみ合うように形成されていることが好ましい。
第1のブロック11aは、図4(d)のような、路面を形成する面が、曲線および直線の組み合わせからなる波形の辺で形成されている波形ブロックであることがより好ましい。なお、第1のブロックが波形ブロックである場合、第1の波形ブロックと呼んでもよい。
エンドブロック11bは、端部拘束ブロック17と接する。エンドブロック11bの路面を形成する面の形状は、第1のブロック11aの形状により異なるが、例えば、図4(a)の短辺と長辺の比が1:2の直線である第1のブロック11aを使用した場合、図6(a)のような形状とすることができ、図4(d)の短辺と長辺の比が1:2の波形の第1のブロック11aを使用した場合、図6(b)のような形状とすることができる。図6(b)の場合、エンドブロック11bの路面を形成する面は、略五角形であり、第1のブロック11aまたは第2のブロック11cの波形の辺と隣接する少なくとも2辺がその波形の辺とかみ合うように形成される。エンドブロック11b同士が接する辺は、直線、曲線、波形の辺いずれであってもよい。エンドブロック11bのサイズは、図6(a)または(b)に示すXは第1のブロック11aの短辺の長さにより定まるが、Yは舗装システム1を施工するエリアの幅や長さによって変更してもよい。
エンドブロック11bは、主たる通行方向に平行な方向の辺のみに使用して、それ以外の辺の端部は、第1のブロック11aを切断したブロックを端部拘束ブロック17と接するように構成してもよい。
第2のブロック11cは、第1のブロック11a同士の間、エンドブロック11b同士の間、または第1のブロック11aとエンドブロック11bとの間で、第1のブロック11aの入らない隙間を埋める。第2のブロック11cの路面を形成する面の形状は、略矩形または略三角形である。また、第1のブロック11aが波形ブロックである場合、第1のブロック11aと接する第2のブロック11cの辺も波形であり、第1のブロック11aまたはエンドブロック11bの波形の辺とかみ合うように形成される。また、舗装システム1が施工される面の角の部分は、通常のエンドブロック11bを使用した場合、エンドブロック11b同士の間を埋める第2のブロック11cが必要となるが、通常のエンドブロック11bとは形状の異なる角の部分専用のエンドブロックを形成して構成してもよい。
第2のブロック11cは、第1のブロック11aの短辺と長辺の比が1:2である場合、舗装システム1が施工される面の角の部分に配置される第2のブロック11c以外に、略正方形の1種類で対応できる。なお、舗装システム1が施工される面の長さや幅によっては、第1のブロック11a、エンドブロック11b、または第2のブロック11cのいずれかを切断して対応してもよい。
第2のブロック11cは、他の部分と比べて荷重分散性能が異なる場合があるが、施工される面積に対して非常に少ない面積であるため、ほとんど問題とならない。なお、舗装用ブロック11は、インターロッキングブロックまたは天然石ブロックのいずれか一方のみを使用してもよいし、インターロッキングブロックと天然石ブロックの両方を使用してもよい。例えば、第1のブロック11aと第2のブロック11cを天然石ブロックとし、エンドブロック11bをインターロッキングブロックとしてもよい。
目地砂13は、隣接する舗装用ブロック11の間隙に充填される。目地砂13は、天然砂、焼砂、特殊材料でコーティングした砂などを使用することができる。目地砂13は、アスファルトコーティングされた砂またはアスファルトコーティングされた砂がさらに油分でコーティングされた砂であることが好ましい。このような砂を使用することで、目地からの雨水浸透や目地砂の流失を防ぐことができる。目地幅は目地砂13の消失を防ぐために、2mm以上4mm以下であることが好ましい。
ブロック層15は、敷砂層9上に形成され、複数の舗装用ブロック11および隣接する舗装用ブロック11の間隙に充填された目地砂13からなる。これにより、車両等の輪荷重が作用した際、舗装用ブロック11間の目地砂13によって、舗装用ブロック11相互の噛み合わせ効果が発揮され、荷重分散効果が生じる。
端部拘束ブロック17は、下層路盤5上に下地を形成し、その上に形成する。下地は、モルタルであってもよいが、即時交通開放を可能とするため、砂で形成することが好ましい。下地を形成する砂は、敷砂層9または目地砂13を形成する砂と同一であってもよい。隣接する端部拘束ブロック17の目地も下地と同一の材料を使用してもよい。また、端部拘束ブロック17と他舗装との取り合い処理および舗装用ブロック11との目地は、貼付けタイプの成型目地材を適用することが好ましい。端部拘束ブロック17は、ブロック層15の端部の舗装用ブロック11を拘束する。端部拘束ブロック17は、短辺、長辺および厚さがそれぞれ、第1のブロックの短辺、長辺および厚さの1.5倍以上であることが好ましい。このようなサイズにすることで、目地砂と敷砂で施工でき、端部で力が加わっても割れにくい。端部拘束ブロック17同士の接続部分は、波形であることが好ましい。
[舗装用ブロックの配置]
舗装用ブロック11の配置は、図2に示すような、いわゆるへリンボンボンド45°である。へリンボンボンド45°とは、ブロック層15の主たる通行方向または主たる通行方向に垂直な方向に対し、舗装用ブロック11の長辺方向が右45°および左45°に交互に配置される配置である。図3(a)または(b)に示すように、第1のブロック11aの短辺と長辺の比が1:2でない場合も、へリンボンボンド45°の配置は可能である。
なお、ブロック層15の主たる通行方向とは、ブロック層15の上面がなす路面を通行する車両等が主に通行する方向である。例えば、舗装システム1が道路に適用された場合、道路の進行方向またはその反対方向であり、舗装システム1がコンテナヤードに適用された場合、シャーシやトランスファークレーンの走行方向またはコンテナ載置スペースの辺に平行または垂直な方向である。へリンボンボンド45°の配置は、主たる通行方向に対して、図7(a)または(b)の配置が考えられ、いずれの配置であっても効果が発揮されるが、第2のブロック11cの配置される個数を低減することを考えると、図7(a)の配置がより好ましい。
舗装用ブロックの配置は、ストレッチャボンド、へリンボンボンド90°、へリンボンボンド45°、バスケットボンドなど様々なものが考えられるが、水平移動しにくくするためには目地が長い直線状にならないことが好ましい。また、目地が長い直線状でないと、水の流路となりにくいため目地砂が消失しにくくなる。このような観点から、へリンボンボンド90°またはへリンボンボンド45°を採用することが好ましい。
一方、へリンボンボンド90°とへリンボンボンド45°も以下のような違いがある。へリンボンボンド90°とへリンボンボンド45°との違いは、主たる通行方向に対する配置角度の違いであるが、そのため、図8の表のような違いが生じる。このような観点から、本発明では、へリンボンボンド45°を採用する。ここで、図8の表中のNo.1および6については、実験等により検証されたことがなかったが、今回、実験により検証した(後述)。
[舗装システムの施工方法]
次に、舗装システムの施工方法を説明する。まず、路床上に下層路盤を形成する。次に、端部拘束ブロックの設置場所の下層路盤上に下地を形成し、その上に端部拘束ブロックを形成する。次に、端部拘束ブロックの設置場所以外の下層路盤上に上層路盤を形成する。次に、上層路盤上から転圧し、路盤が所定の支持力を有するかどうかを確認する。
路盤が所定の支持力を有することが確認できたら、上層路盤上に敷砂層を形成する。敷砂層に不織布巻きの導水管を設ける場合は、ここで行なう。次に、敷砂層上に舗装用ブロックをへリンボンボンド45°に配置する。次に、舗装用ブロック間の目地に、目地砂を充填する。そして、ブロック層上から転圧する。転圧は複数回行なう。最後に、目地砂を再度充填する。このような方法により、舗装用ブロックを使用する舗装システムを施工できる。
[へリンボンボンド45°とへリンボンボンド90°の比較実験]
主たる走行方向を考慮して、へリンボンボンド45°に専用のエンドブロックを使用したときに、へリンボンボンド45°とへリンボンボンド90°に荷重分散性能の違いが生じるかどうかを確かめるため、以下の比較実験を行なった。同一の路盤構造、敷砂層上に同一の目地砂を使用して、インターロッキングブロックをへリンボンボンド45°とへリンボンボンド90°に配置して、それぞれ10m施工した。へリンボンボンド45°は、専用のエンドブロックおよび隙間を埋める第2のブロックを使用した。第1のブロックは、図4(d)の短辺が111mm、長辺が225mmの波形ブロックを使用した。比較実験の第1のブロックは、目地幅を3mmとすると、これを考慮した短辺と長辺の比が1:2となる。エンドブロックは、図6(b)のXが161.2mm、Yが78.4mmのブロックを使用した。なお、今回の実験では、端部拘束ブロックは使用していないが、いずれの配置にも同一の端部拘束ブロックを使用して施工した場合も、配置による違いが生じると考えられる。
荷重分散性能の評価には、小型FWDを適用した。小型FWDは、重錘を所定の高さから落下させて、このときに発生するたわみを載荷板直下と任意に設置できる第2センサーにより測定するものである。今回は、重錘を500kgに設定して測定した。
(1)舗装端部のブロックのたわみ測定
へリンボンボンド45°では、端部のブロックは、図6(b)の例に示されるようなエンドブロック(以下、F型という)を複数並べて使用するため、F型ブロックの中心部(図9(a)のいずれかの測定点)に載荷板をセットしてたわみ測定をした。へリンボンボンド90°では、端部のブロックは、縦の長方形、横の長方形、正方形の繰り返しとなるため、端部の列の各ブロックの中心部(図9(b)のいずれかの測定点)に載荷板をセットしてたわみ測定をした。たわみ測定は、バラツキが小さくなるまで各測定点で最低3回以上実施して、その平均値を適用した。測定点は、それぞれの種類のブロック毎に5点とした。
図10は、測定結果である。これにより、以下のことが確認された。ブロック上のたわみ量を平均値で比較すると、F型<長方形(横型)<長方形(縦型)<小正方形の順で大きくなる。たわみ量は小さいほど舗装支持力が大きいことを示すため、F型は、舗装支持力が大きいことがわかる。これに対し、特に小正方形は、たわみ量がF型の1.6倍も大きいことから、ブロックが沈下しやすいと考えられる。
データのバラツキを示す標準偏差もF型が最も小さく、小正方形が最も大きい。これより、舗装端部にF型を適用することにより、適用しない場合に比べて舗装支持力が大きくなり、バラツキも小さくなることから、安定した支持力が得られることが確認された。舗装端部の支持力が高くなり安定することは、端部で生じやすい段差や沈下、これに伴うブロックの破損も防ぐことができることを示している。
(2)舗装端部における荷重分散性能の比較
舗装端部における荷重分散性能を、へリンボンボンド45°(図7(a)のパターン)とへリンボンボンド90°で比較した。たわみ測定は、それぞれ図9(a)または(b)に示すように、任意の端部のブロックの中心部に載荷板を設置して、目地を挟んで隣接する端部のブロックの中心部に第2センサーを設置して実施した。図11は、載荷板直下の第1センサーと隣接するブロックに設置した第2センサーの間のピッチを示す概念図である。
載荷板と第2センサーとの設置間隔は、図9(a)に示すように、F型を使用するへリンボンボンド45°が161mmピッチとなった。これに対し、へリンボンボンド90°では、長方形(横型)と長方形(縦型)との間(パターン1)、および長方形(縦型)と小正方形との間(パターン3)が171mmピッチとなり、小正方形と長方形(横型)との間(パターン2)が114mmピッチとなった。測定は各パターン毎に5点、バラツキが小さくなるまで最低3回以上実施して、平均値を適用した。なお、へリンボンボンド90°のパターン1から3では、図9(b)に示すように、◎に載荷板を、●に第2のセンサーを設置して測定した。
評価には、米国で車載型FWDのたわみ測定の評価に適用されている、以下の式(1)から求まるSCI(Surface Curvature Index)を算出して比較した。ただし、図11ではDは、図9(a)および(b)より、載荷板から161mm、114mm、171mm離れた位置のたわみ量とした。この値が小さいほど、表層の荷重分散の状態が良いと評価される。測定結果に基づくSCIの算出結果を図12の表に示す。これより、以下のことが確認された。
SCI=D−D … (1)
:載荷板中心のたわみ量(mm)
:載荷板中心から所定の距離離れた位置のたわみ量(mm)
へリンボンボンド45°のSICは0.177mmとなったのに対して、へリンボンボンド90°ではパターンによって、0.175〜0.225mm、平均で0.203mmとなった。平均値で比較すると、へリンボンボンド45°の方が13%ほど小さい。これより、へリンボンボンド45°でF型を適用することにより、へリンボンボンド90°に比べて荷重分散性能が高くなることが確認された。このことは、舗装端部にF型を適用することにより、隣接するブロックに荷重がより分散されることで段差や沈降が生じにくくなり、端部を含めた周辺のブロックも安定することを示している。
へリンボンボンド90°の場合は、図9(b)に示すように長方形が縦と横に配置され、小正方形ブロックも必要となる3パターンの繰り返しとなる。この中で、へリンボンボンド45°に比べてSICが大きくなるパターン1と2は、段差や沈下が生じやすいと考えられる。
(3)隣接するブロックへの荷重分散性能の比較
図13は、主たる通行方向に対するへリンボンボンド45°とへリンボンボンド90°の目地間隔を示したものである。へリンボンボンド45°では161mmピッチとなったのに対して、へリンボンボンド90°では114mmピッチとなった。このたわみ測定は、目地間隔が161mmと114mmとなるように載荷板と第2センサーを設置して行なった。この方法で2つの目地間隔の荷重分散性能を比較した。
ここで、荷重分散性能の評価には、載荷板直下のたわみ量(D)と第2センサーのたわみ量(D)の差(D−D)とその距離(L)から以下の式(2)により求まる曲率半径を用いた。この原理は、図14のように、たわみ曲線を円弧の一部と考え、弦長(それぞれ一定)に対する相対変位量を測定し、曲率半径(R)を計算により求めるものである。曲率半径の大きい方が表層の荷重分散性能が高いと評価できる。測定は、各7点、バラツキが小さくなるまで最低3回実施して、平均値を適用した。測定結果に基づく算出結果を図15の表に示す。これより、以下のことが確認された。
R=L/2t … (2)
R:曲率半径(m)
L:DとDの距離(m)
t:DとDのたわみ量の差(m) (t=D−D
Rの平均値は、へリンボンボンド45°が73mを示したのに対して、へリンボンボンド90°では37.7mとなり、2倍近い差異を示した。このことは、へリンボンボンド45°の方が荷重分散性能に優れていることを示している。これは、へリンボンボンド45°が目地間隔が161mmとなったのに対し、へリンボンボンド90°ではそれより小さい114mmとなったことが大きく影響している。目地間隔が小さいことは目地の数が多くなることを意味しており、目地が多すぎる場合、荷重分散性能が低下すると考えられる。
また、へリンボンボンド45°は、主たる通行方向と目地ラインとが絶えずクロスするのに対して、へリンボンボンド90°は、主たる通行方向と目地ラインとが平行か垂直となるため、ブロックが移動しやすくなる。
以上の測定結果から、F型を適用したへリンボンボンド45°は、へリンボンボンド90°と比べて荷重分散性能が高くなることでブロック舗装特有の移動現象も低減できる。また、舗装端部の支持力も高くなり、安定することで、端部で生じやすい段差、沈下、ブロックの破損低減にも効果があると考えられる。このことは、大型車両の走行が多くなる重交通や輪荷重が大きくなる重荷重エリアにおいて、長期間に亘り良好な路面状態を維持するには、へリンボンボンド45°が適していることを示している。
以上説明したように、本発明の舗装システムによれば、重交通エリアまたは重荷重エリアに適用されても、路面の段差、沈下、水平移動(ずれ)、わだち掘れ、およびこれらに伴うブロックの欠けや割れが生じ難く、長期間に亘り良好な路面性状を維持でき、また、車両の走行騒音を小さくでき、坂道における降雨時の目地砂の消失を抑制することが可能となる。
1 舗装システム
3 路床
5 下層路盤
7 上層路盤
9 敷砂層
11 舗装用ブロック
11a 第1のブロック
11b エンドブロック
11c 第2のブロック
13 目地砂
15 ブロック層
17 端部拘束ブロック

Claims (4)

  1. 舗装用ブロックを使用する舗装システムであって、
    路床上に形成された下層路盤と、
    前記下層路盤上に形成された上層路盤と、
    前記上層路盤上に形成された敷砂層と、
    前記敷砂層上に形成され、厚さが100mm以上150mm以下の複数の舗装用ブロックおよび隣接する前記舗装用ブロックの間隙に充填された目地砂からなるブロック層と、
    前記ブロック層の端部の前記舗装用ブロックを拘束する端部拘束ブロックと、を備え、
    前記舗装用ブロックは、短辺が105mm以上120mm以下で短辺と長辺の比が整数比である第1の波形ブロックと、前記端部拘束ブロックと接するエンドブロックと、前記第1の波形ブロックおよびエンドブロックより小さく前記第1の波形ブロックおよびエンドブロックと合わせることで平面充填可能となる1種類以上の第2のブロックと、からなり、
    前記第1の波形ブロックの配置は、前記ブロック層の主たる通行方向または前記主たる通行方向に垂直な方向に対し、前記第1の波形ブロックの長辺方向が右45°および左45°に交互に配置されたへリンボンボンド45°であり、
    前記エンドブロックの路面を形成する面は、前記第1の波形ブロックまたは前記第2のブロックの路面を形成する面の波形の辺と隣接する少なくとも2辺が前記波形の辺とかみ合うように形成されていることを特徴とする舗装システム。
  2. 前記上層路盤は、大粒径アスファルト混合物または高強度セメント安定処理混合物のいずれか一方により形成され、
    前記敷砂層は、アスファルトコーティングされた砂またはアスファルトコーティングされた砂がさらに油分でコーティングされた砂のいずれか一方により形成されていることを特徴とする請求項1記載の舗装システム。
  3. 舗装用ブロックを使用する舗装システムの施工方法であって、
    路床上に下層路盤を形成する工程と、
    前記下層路盤上に上層路盤を形成する工程と、
    前記上層路盤上に敷砂層を形成する工程と、
    前記敷砂層上に、厚さが100mm以上150mm以下の複数の舗装用ブロックを敷設する工程と、
    前記複数の舗装用ブロックの端部に位置する舗装用ブロックを拘束する端部拘束ブロックを敷設し、拘束させる工程と、
    隣接する前記舗装用ブロックの間隙に目地砂を充填し、前記複数の舗装用ブロックおよびその間隙に充填された前記目地砂からなるブロック層を形成する工程と、
    前記ブロック層の上から転圧する工程と、を含み、
    前記舗装用ブロックは、短辺が105mm以上120mm以下で短辺と長辺の比が整数比である第1の波形ブロックと、前記端部拘束ブロックと接するエンドブロックと、前記第1の波形ブロックおよびエンドブロックより小さく前記第1の波形ブロックおよびエンドブロックと合わせることで平面充填可能となる1種類以上の第2のブロックと、からなり、
    前記第1の波形ブロックの配置は、前記ブロック層の主たる通行方向または前記主たる通行方向に垂直な方向に対し、前記第1の波形ブロックの長辺方向が右45°および左45°に交互に配置されたへリンボンボンド45°であり、
    前記エンドブロックの路面を形成する面は、前記第1の波形ブロックまたは前記第2のブロックの路面を形成する面の波形の辺と隣接する少なくとも2辺が前記波形の辺とかみ合うように形成されていることを特徴とする舗装システムの施工方法。
  4. 前記上層路盤を形成する工程において、前記上層路盤は、大粒径アスファルト混合物または高強度セメント安定処理混合物のいずれか一方により形成され、
    前記敷砂層を形成する工程において、前記敷砂層は、アスファルトコーティングされた砂またはアスファルトコーティングされた砂がさらに油分でコーティングされた砂のいずれか一方により形成されることを特徴とする請求項3記載の舗装システムの施工方法。
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