JP2020027716A - カバー - Google Patents

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【課題】本発明は、コンパクトで、かつ簡便な音・振動を低減可能なカバーを提供することを目的とする。【解決手段】本発明のカバーは、試料ホルダーの一部を覆うカバー部と、前記カバー部に設けられた、音及び振動を低減する音・振動低減部と、を備えることを特徴とする。また、本発明のカバーの好ましい実施態様において、前記カバー部は、電子顕微鏡の筺体の一部又はゴニオメーターの外側の一部に取り付けられていることを特徴とする。また、本発明のカバーの好ましい実施態様において、さらに、前記カバー部に設けられた、前記試料ホルダーから延在するケーブルを接続するコネクター部を有することを特徴とする。【選択図】図1

Description

本発明は、試料ホルダーのカバー、特に、電子顕微鏡に用いる試料ホルダーのカバーに関するものである。
一般的に、電子顕微鏡の分解能や像質に影響を与える設置環境として注意すべきものとして次の5つの要因が考えられる。
1. 室温変化
電子顕微鏡を設置した室温の変化によって電源やゴニオメーターあるいはホルダーにその影響が及ぶことにより、電子線のアライメントが狂ったり、ホルダーやゴニオメーターにドリフトが発生したりする。通常、電子顕微鏡を設置した室温は、エアコン等の空調設備を24時間365日稼動させて温度を一定に保つ必要がある。
2. 騒音・振動
例えば、透過型電子顕微鏡(以下、「TEM」という。)等の電子顕微鏡の近くに騒音源があると、TEMで取得した画像にノイズが入る。例えば手を叩くと像が一瞬振れる。手を叩くような振動は通常考慮しないとしても、その他、他の装置に付属している冷却ファンの音やポンプの音などが振動源となり得る。また、振動源となるものには、ポンプや外を走る車(特に近くに大きな道路がある場合にはトラック)も振動源になる。それら振動源からの振動は、やはりTEM像を揺らすため正確、鮮明な像取得の障害となる。そのため、TEM近くに騒音源となるものを置かないようにすることと、そもそも道路の近くに電子顕微鏡を置かないなどの対応を取り、TEM画像取得の際は、全ての騒音・振動を極力排他する必要がある。
3.外部からの磁場電場
TEM近くに電線や蛍光灯などがあるとその電磁場の振動が電子線を揺らしたり曲げたりしてTEMの分解能を著しく低下させる。隣の部屋のマグネティックスターラー(磁力を用いる液体撹拌装置)や同建物内のエレベーターの昇降などによって磁界の変化が生じて電子線が動くこともある。この対策としては、電子顕微鏡の周りを磁場キャンセラーで囲うことで外部からの磁場の影響を排除できる。
4.圧力差(気圧変動)
扉の開け閉めなどを行うと室外の気圧の影響で室内の気圧が変化することがある。気圧変化によってTEMホルダーが押されたり引張られたりするため、試料位置が一定にならない。つまり、試料ドリフトが発生する。そのようなTEM周囲の外乱に対して、電子顕微鏡そのものを箱のようなエンクロージャーで覆った製品などもあり、外乱の影響を小さくする工夫がなされてきた。
5. 風
エアコンなどの空調設備によって室内の温度は一定に保たれるが、空調の風が電子顕微鏡本体やホルダーに直接当たると電子顕微鏡や試料ホルダーが揺らされることになる。直接あたらなくても気流が大きいとその影響を受けることもある。また、エアコンのコンプレッサーの音も上述の騒音・振動源になる。風が直接当たらないように迂回させたり、上記4.で紹介したゴニオカバーやエンクロージャーを用いることでそれらの影響を小さくすることができる。
このように、TEMを含み、電子顕微鏡の設置条件は上記のようないくつもの環境要因をクリアする必要があるため、場所を選ぶことがしばしばである。通常、顕微鏡メーカーのエンジニアが事前に設置場所の環境測定を行ったり、ユーザーからの情報などからその場所(部屋)が装置の性能を発揮するために十分な環境かどうかを判断してきているが、ユーザーからの情報不足だったり、同部屋に後から装置を増やしたり、隣接する部屋からの外乱などで、設置環境が変わることがある。設置環境が電子顕微鏡の分解能や像質に影響することは周知の事実なので、電子顕微鏡の専門家は環境の変化に非常に気を遣っているのが現状である。
例えば、装置全体を覆うタイプのカバーの例として、試料の画像を取得する走査電子顕微鏡を少なくとも有する装置本体と、前記装置本体の周囲に配置されるカバーとを備え、前記装置本体の固有周波数、または前記カバーの内部に発生する音響定在波の周波数を吸音周波数帯にもつ吸音体を前記カバーの内部に設けられたことを特徴とする荷電粒子線装置が知られている(特許文献1)。
特開2012−104298号公報
しかしながら、上述の特許文献1のように装置全体を覆うエンクロージャーのような比較的大掛かりなものは、装置が大掛かりでコストもかかるという問題点を有する。例えば、アクチュエータ等の試料を移動させる機構など付属機器をすべてカバー内に収容しているので、メンテナンス時に、カバー全体を取り外す必要があり、メンテナンス性も悪いという問題点を有する。したがって、上述の問題点を少しでも解決しつつ、メンテナンス性も向上させた装置が望まれている。
そこで、上記問題点を解決すべく、本発明は、コンパクトで、かつ簡便な音・振動を低減可能なカバーを提供することを目的とする。
上記課題を達成するために、本発明者は、カバーについて鋭意検討を行った結果、本発明を見出すに至った。
すなわち、本発明のカバーは、試料ホルダーの一部を覆うカバー部と、前記カバー部に設けられた、音及び振動を低減する音・振動低減部と、を備えることを特徴とする。
また、本発明のカバーの好ましい実施態様において、前記カバー部は、電子顕微鏡の筺体の一部又はゴニオメーターの外側の一部に取り付けられていることを特徴とする。
また、本発明のカバーの好ましい実施態様において、さらに、前記カバー部に設けられた、前記試料ホルダーから延在するケーブルを接続するコネクター部を有することを特徴とする。
また、本発明のカバーの好ましい実施態様において、前記音・振動低減部は、前記音・振動の逆位相の音・振動を生成するものであることを特徴とする。
また、本発明のカバーの好ましい実施態様において、さらに、無線受信機を備えることを特徴とする。
また、本発明の電子顕微鏡の好ましい実施態様において、本発明の好ましい実施態様のカバーを備えることを特徴とする。
本発明のカバーによれば、カバー外部(又は電子顕微鏡の設置場所で)の会話や周辺装置からの音・振動(ノイズ)をカバー部がまず吸収し、試料ホルダーへのノイズの悪影響を軽減するという有利な効果を奏する。また、別の実施態様による本発明によれば、ノイズキャンセラーをカバーに付加することでノイズの影響をさらに小さくすることができるという有利な効果を奏する。また、本発明のカバーによれば、カバーの密閉度が上がると、室温や気圧変動の影響も受けにくくなるという、さらに有利な効果を奏する。
図1は、本発明の一実施態様におけるカバーの側方断面図である。
本発明のカバーは、試料ホルダーの一部を覆うカバー部と、前記カバー部に設けられた、音及び振動を低減する音・振動低減部と、を備える。試料ホルダーの一部を覆うカバー部は、例えば、試料ホルダーを電子顕微鏡に設置した場合に、電子顕微鏡の筐体内部ではなく、主として外部環境にさらされる部分に設置することができる。当該カバー部は、主として、外部環境からの音、振動等を低減するためのものだからである。そして、本発明のカバーにおいては、後述するように、前記カバー部の少なくとも一部に設けられた、音及び振動を低減する音・振動低減部を備えることができる。前記カバー部によっても、音・振動を低減することができるが、本発明においては、当該カバー部の音・振動低減効果よりも効果が高い、音・振動低減部をさらに設けることができる。
なお、カバーそのものによる振動吸収の効果については、例えば、話し声程度の影響や周りのポンプやコンプレッサーの空気を伝わってくる音は除去できると考えられる。この時、顕微鏡像にどの程度影響があるか考えた場合に、周りに振動源が多いと、高分解能観察時に像が少しボケたりノイジーになるものの、ゴニオカバーを等のカバーを設置するとノイズが飛躍的に減少して像がクリアーになる。
また、本発明において、カバーの材質としても特に限定されない。例えば、カバー部は、カバー部を取り付ける部分への負荷を考慮し、比較的軽量な材料(例えば、軽い樹脂、軽量金属等)からなるものとしてもよい。電子顕微鏡の筺体の一部又はゴニオメーターの外側の一部に取り付けることを想定すると、ゴニオメーター等への負荷を軽減するため、カバーの材質としては、軽い樹脂製、金属の場合、軽いアルミ製等を挙げることができる。
なお、試料ホルダーは、例えば透過型電子顕微鏡(TEM)といった電子顕微鏡に用いるものである。試料ホルダーは、電子顕微鏡に限らず、試料の観察、試料の画像取得のための装置に用いるものであってもよい。
本発明においては、より音・振動などの外乱の影響を低減する観点から、音及び振動を低減する音・振動低減部を備えることができる。本発明のカバーの好ましい実施態様において、前記音・振動低減部は、前記音・振動の逆位相の音・振動を生成するものとすることができる。なお、音・振動低減部の設置位置についても特に限定されない。例えば、後述するコネクター部の範囲に設けてもよい。また、音・振動低減部を、ハーメチックを介してカバー部に設けてもよい。
また、本発明のカバーの好ましい実施態様において、前記カバー部は、電子顕微鏡の筺体の一部又はゴニオメーターの外側の一部に取り付けられていることを特徴とする。しかしながら、試料ホルダーの一部を覆うことができれば、試料ホルダーを取り付ける位置は、電子顕微鏡等の筐体の一部、又はゴニオメーター等の外側の一部に、限定しなくてもよい。
本発明のカバーの取付け方法としても、特に限定されない。例えば、ゴニオメータの外側の一部に取り付ける場合、蝶番を有する場合には当該既存の蝶番を利用して取り付けてもよい。それぞれの、電子顕微鏡の筐体及びゴニオメーターに合わせてカバーをデザインすることができる。さらに別部材のアタッチメントを用いても、はめ込み式など任意の取付け機構を採用してもよい。アタッチメントは、本発明のカバーに作製して取り付けてもよく、逆に種々ある電子顕微鏡の筐体及びゴニオメーターに別途作成したアタッチメントを取り付けて、当該アタッチメントに本発明のカバ―を取り付けてもよい。
さらに、本発明において、カバー部と、カバー部を取り付ける部分との間に、カバー内の気密性を保つ手段(例えば、シール部材、Oリング、パッキンなど)を介在させてもよい。
また、本発明においては、カバー部の少なくとも一部に、圧力抜き部を設けてもよい。これは、冷却ホルダーを使用するときは、液体窒素が蒸発してカバー内部の圧力が上昇するので、安全のためである。圧力抜き部として、気密性を備える弁を例示できる。
また、本発明のカバーの好ましい実施態様において、さらに、前記カバー部の少なくとも一部に設けられた、前記試料ホルダーから延在するケーブルを接続するコネクター部を有することを特徴とする。コネクター部を有することにより、カバーにケーブルを通す穴等を不要とすることができる。また、コネクター部は、ケーブルを接続する部位と、その周辺とを含む、ハーメチック(気密封止構造、ハーメチックコネクタ等)を備えるものとしてもよい。
試料ホルダーの種類(例えば、加熱、電場、磁場、ガス導入)によっては、パラメーター制御のためにコントローラが必須で、コントローラとホルダーをケーブルで接続する必要がある。ケーブルをホルダーに接続するとホルダーに振動が入り分解能を低下させる。また、ケーブルが原因でこれまで取り付けることのできたカバーが閉められなくなくなると、TEMでの画像取得は環境変化に弱くなってしまう。ここで、既存の技術例では、適当な大きさのカバーにケーブルを通せる穴を開けてそこにケーブルを通すようにする工夫がされている。しかしながら、従来の様式では、カバーの密閉度が低下するほか、依然ケーブルからの振動伝達の問題が残っていた。また、単にカバーを取り付けても完全に騒音を防止できるわけではなく、試料ホルダーによっては、カバーの外からの騒音の影響を受けることもある。
一方で、本発明においては、コネクタを利用することができるので、振動伝達の問題を除去することが可能となる。また、コネクタを利用するので、単に穴を設ける場合と異なり、気密性も確保することが可能となる。
また、本発明のカバーの好ましい実施態様において、さらに、無線受信機を備えることを特徴とする。無線受信機は、カバーのいずれかの部分に設置することができ、無線受信機を有していれば、本発明のカバーは特に限定されない。例えば、前記コネクター部が、無線受信機を備えていてもよく、あるいは、例えば、コネクター部が、カバー部に取り付けるハーメチックを含む場合、同じハーメチックに無線受信機と取り付けてもよく、無線受信機を、音・振動低減部と共に、カバー部に組み込んでもよい。例えば、音・振動低減部(ノイズキャンセラーともいう。)と無線受信機を一緒に組み込むことも可能である。無線受信機の効果は、文字通りワイヤレスにできるので、例えば、コードからの振動をほぼ100%遮断することができる。このとき、ホルダーの駆動系を動作させるために蓄電池(例えばリチウムイオン電池など)をゴニオメーターに取り付けることができる。
また、本発明の好ましい実施態様の電子顕微鏡は、本発明の好ましい実施態様いずれかのカバーを備えることを特徴とする。本発明のカバーを備えた電子顕微鏡は、より外乱を除去することが可能であり、より高精度な観察を提供することが可能である。
以下、図面を参照して本発明のカバーの実施例を説明するが、本発明は、それら実施例に限定して解釈されるものではない。また、本発明の要旨を逸脱することなく、適宜変更することが可能であることは言うまでもない。
図1は、本発明の一実施態様における一例のカバー100の断面図を示す図である。図1は、ゴニオメーター10、カバー部20、ノイズキャンセラー30、ハーメチック40、コネクター50、ケーブル60、試料ホルダー又はTEMホルダー70、及び電子顕微鏡の筐体80を示す。
カバー100のカバー部20は、電子顕微鏡のゴニオメーター10の外側の一部に、取り外し可能に取り付けられている。カバー部20の取り付け方は、図示しない別部材のアタッチメントを用いても、又は、はめ込み式の構造を用いてもよく、特に限定されない。一方で、取付け方にかかわらず、カバー内部の気密性を保持するため、カバー部20とゴニオメーター10の外側の一部との間にシール部材を配置することが好ましい。シール部材としては、例えばOリング、パッキンを挙げることができるが、これに限定されない。
ゴニオメーター近傍に取り付けるカバー部20の材質は、取り付ける部位にかかる負荷を考慮して、比較的軽量となれば、樹脂、金属など適宜選択可能で、特に限定しなくてもよい。
ゴニオメーター10は、TEMの筐体80の一部に組み込まれてあって、試料ホルダー70を支持する。この実施例では、試料ホルダー70と、試料ホルダー70から延在するケーブル60とは、ゴニオメーター10に取り付けられたカバー100の内部に位置する。
ノイズキャンセラー30は、音・振動低減部の具体例の一つである。ノイズキャンセラー30は、カバー100外側の音・振動(ノイズ)に対して逆位相の信号を発生して当該ノイズの軽減又は無効化する技術を採用できる。カバー100そのものがあることで、カバー100外側からのノイズを減衰するのに加えて、ノイズキャンセラー30により、そのようなノイズがカバー100を透過する成分を顕著に抑制できる。
ノイズキャンセラー30をカバー部20に取り付ける数及び位置には、ノイズ抑制効果の範囲で、特に制限はない。図1に示す例では、コネクター50を有するハーメチック40上に、ノイズキャンセラー30を設けたが、これに限定されない。
ハーメチック40は、カバー100の内部を外気から遮断する気密封止部材でもある。図1に示すように、一つのハーメチック40に、ノイズキャンセラー30と、コネクター50とを、取り付けてもよく、ノイズキャンセラー30のハーメチックと、コネクター50のハーメチックとを独立した部位としてもよい。
電子顕微鏡は、試料ホルダーのパラメーター制御のためのコントローラ(図示せず)を備える。ケーブル60は、そのようなコントローラと試料ホルダーとを接続するための部材である。図1に例示するカバー100では、ケーブル60は、試料ホルダー70とコネクター50との間に延在する。ケーブル60の一端は、試料ホルダー70に接続され、別の一端がコネクター50に接続される。カバー部20にコネクター50を設けたことで、直接又は試料観察に支障ない程度、試料ホルダー70に振動が伝わらない。コネクター50にはケーブル60を通す穴部がないので、従来のカバー等と比較してカバー100が達成する密閉度は一層向上したものとなる。この密閉度が向上すると、試料ホルダーに対する圧力差の影響は一層軽減し、電子顕微鏡による試料の観察は、室温や気圧変動の影響をさらに受けにくくなる。
カバー100に、電池(充電式)で電力を供給する無線受信機(図示せず)を、さらに設けてもよい。無線受信機は、例えば、コネクター50に、コネクター50の近傍に、又はノイズキャンセラー30に、設けてもよい。無線受信機は、また、ハーメチック40の領域でノイズキャンセラー30と無線受信機とを一つに組み込むなどとしてもよい。このような無線受信機により、カバー100の外側へはワイヤレスとなるので、カバー100外からの振動を、少なくとも実用上の範囲で問題ない程度に遮断できる。
なお、無線受信機によりカバー100の外側でワイヤレスとする場合は、試料ホルダーの駆動系を動作させるために、蓄電池(例えば、リチウムイオン電池)をゴニオメーターに取り付ける必要が生じ得る。
また、ノイズキャンセラー30やコネクター50を取り外して交換可能とすることで、さまざまな形状、種類、仕様のノイズキャンセラー等やコネクター等に交換してもよい。
また、試料ホルダー70として冷却ホルダーを使用するときは、液体窒素の蒸発によるカバー内部圧力の上昇を考慮する。この圧力上昇に対する安全のために、本発明のカバーに圧力抜き部(例えば、弁等)を付加してもよい。そのような圧力抜き部を付加する場合も、カバー100の気密性を保てることが好ましい。
また、カバー内側に、防音・吸音手段をさらに設けてもよい。防音・吸音手段としては、より具体的には、例えば、スポンジ、多孔質部材、塗装等を用いることができる。
本発明のカバーによれば、
1.カバー外部(又は電気顕微鏡の設置場所で)の会話や周辺装置からの音・振動(ノイズ)をカバーがまず吸収し、試料ホルダーへのノイズの悪影響を軽減する。
2.ノイズキャンセラーをカバーに付加することでノイズの影響をさらに小さくすることができる。
3.カバーにコネクターを設ける別の実施態様においては、直接試料ホルダーにノイズが伝わらない構造にし、カバーにケーブルを通す穴を不要とすると、カバーの内側は、より密閉度が上がり、カバー内外の圧力差の影響を小さくすることもできる。
4.カバーの密閉度が上がると室温や気圧変動の影響も受けにくくなるという、さらに有利な効果を奏する。
このように、本発明によれば、装置の一部にカバーを取り付けることで、温度、振動など外界の環境の変化から電子顕微鏡本体やホルダーを守ることが可能となることが判明した。
本発明のカバーは、試料の高精度の可視化、画像形成又は解析において、安定した観察を可能とし、研究発展に大きな貢献が期待できる。
10 ゴニオメーター
20 カバー部
30 ノイズキャンセラー
40 ハーメチック
50 コネクター
60 ケーブル
70 TEMホルダー
80 電子顕微鏡の筐体
100 カバー

Claims (6)

  1. 試料ホルダーの一部を覆うカバー部と、前記カバー部に設けられた、音及び振動を低減する音・振動低減部と、を備えるカバー。
  2. 前記カバー部は、電子顕微鏡の筺体の一部又はゴニオメーターの外側の一部に取り付けられていることを特徴とする請求項1記載のカバー。
  3. さらに、前記カバー部に設けられた、前記試料ホルダーから延在するケーブルを接続するコネクター部を有することを特徴とする請求項1又は2に記載のカバー。
  4. 前記音・振動低減部は、前記音・振動の逆位相の音・振動を生成するものであることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のカバー。
  5. さらに、無線受信機を備えることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載のカバー。
  6. 請求項1〜4のいずれか1項に記載されたカバーを備える電子顕微鏡。
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