JP2020026039A - 不燃木質繊維板の製造方法 - Google Patents

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【課題】成形不良や変形・破損を生じさせることなく均一で優れた不燃性能を有する木質繊維板を製造する。【解決手段】木質繊維10に接着剤13a,13bおよび水不溶性不燃薬剤15を混合した混合物を熱圧成形して木質繊維板19に成板する第一工程と、第一工程により得た木質繊維板を水溶性不燃薬剤の水溶液20に浸漬して該不溶性不燃薬剤を含浸させる第二工程とを順次に行って不燃木質繊維板22を製造する。第一工程は、成形必要量の一部(好ましくは10〜90重量%)の接着剤を噴霧する工程Aと、水不溶性不燃薬剤を混合する工程Bと、成形必要量の残量(好ましくは90〜10重量%)の接着剤を噴霧する工程Cと、得られた混合物を熱圧成形する工程Dとを順次に行う。【選択図】図1

Description

本発明は不燃木質繊維板の製造方法に関する。
無垢材や合板などの木質材料に不燃性を付与する方法として、下記特許文献1に、水溶性不燃薬剤を水に溶かした水溶液(以下、「不燃溶液」と言う。)に木質材料を浸漬して数回の減圧・加圧を繰り返して含浸させる方法が知られている。
特開平2−270547号公報 特開2000−037710号公報
しかしながら、当業界において周知のように、MDFなどの木質繊維板は表裏に密度の高い硬質層を有するため、木質繊維板を対象として従来の方法で不燃溶液を含浸させようとしても、その表裏の硬質層からはほとんど含浸されない。木質繊維板に不燃溶液を含浸させた場合、木口に露出する密度の低い部分(表裏の硬質層の間に位置する中間層)から不燃溶液が入り込み、板の長手方向中央に向けて徐々に含浸されていくことになるので、木質繊維板の全体(木口から長手方向中央まで)に均一に不燃溶液が行き渡るには数日に亙る含浸処理が必要となり、製造効率が非常に悪いものとなる。また、不燃性能は不燃薬剤の含有量に比例して向上し、より多くの不燃薬剤を含有させるには減圧加圧の含浸処理回数を増やさなければならず、木質繊維板に膨れなどの変形や割れなどの破損が生じる恐れがある。
すなわち、従来技術のように不燃溶液を含浸させることのみによって木質繊維板に十分な不燃性(建築基準法施行令の技術基準に定める準不燃またはそれ以上の不燃性能)を付与することは困難である。本発明者は、含浸以外の方法によって木質繊維板に十分な不燃性を付与することについて研究と試験を重ねた結果、水不溶性不燃薬剤と水溶性不燃薬剤の2種類の不燃薬剤を用い、木質繊維に接着剤と共に水不溶性不燃薬剤を混入して得た混合物を熱圧成形して木質繊維板とした後に、この木質繊維板を水溶性不燃薬剤の水溶液に浸漬して該水溶性不燃薬剤を含浸させることにより、十分な量の不燃薬剤を含有することにより準不燃またはそれ以上の不燃性能を有する木質繊維板が得られることを知見して、本発明を完成するに至った。
したがって、本発明が解決しようとする課題は、不燃木質繊維板を効率よく製造することができる新規な方法を提供することであり、より具体的には、成形不良や変形・破損を生じさせることなく、十分な量の不燃薬剤が木質繊維板の全般に亘って均一に付着して不燃性能が高められた木質繊維板を効率的に製造することができる新規な方法を提供することである。
この課題を解決するため、本願の請求項1に係る発明は、木質繊維に接着剤および水不溶性不燃薬剤を混合した混合物を熱圧成形して木質繊維板に成板する第一工程と、第一工程により得た木質繊維板を水溶性不燃薬剤の水溶液に浸漬して含浸させる第二工程とを順次に行うことを特徴とする不燃木質繊維板の製造方法である。
本願の請求項2に係る発明は、請求項1記載の不燃木質繊維板の製造方法において、前記第一工程において、成形に必要な接着剤の全量の一部を木質繊維に噴霧して接着剤を木質繊維に付着させる工程Aと、工程Aで得た混合物に水不溶性不燃薬剤を混合して水不溶性不燃薬剤を接着剤を介して木質繊維に付着させる工程Bと、工程Bで得た混合物に成形に必要な接着剤の全量の残部を噴霧して木質繊維と接着剤と水不溶性不燃薬剤とからなる混合物を得る工程Cと、工程Cで得た混合物を熱圧成形して木質繊維板を作製する工程Dとを順次に行うことを特徴とする。
本願の請求項3に係る発明は、請求項2記載の不燃木質繊維板の製造方法において、前記工程Aで前記必要量の10〜90重量%の接着剤を噴霧し、前記工程Cで前記必要量の90〜10重量%の接着剤を噴霧することを特徴とする。
本願の請求項4に係る発明は、請求項2または3記載の不燃木質繊維板の製造方法において、前記工程Aで木質繊維の絶乾重量に対して3%以上の接着剤を噴霧し、前記工程Cで木質繊維の絶乾重量に対して3%以上の接着剤を噴霧することを特徴とする。
本発明によれば、単に不燃溶液を含浸させる手法によっては十分な不燃性能を有する木質繊維板を得ることが困難であったことに鑑みて、木質繊維に接着剤および水不溶性不燃薬剤を混合した混合物を熱圧成形して木質繊維板に成板する第一工程と、第一工程により得た木質繊維板を水溶性不燃薬剤の水溶液に浸漬して含浸させる第二工程とを順次に行って木質繊維板を製造する。本発明によれば、準不燃またはそれ以上の不燃性能を発揮するに十分な量の不燃薬剤が木質繊維板に含有されると共に、第一工程および第二工程のいずれにおいても損傷や変形を生じさせずに木質繊維板を製造することができる。
すなわち、本発明によれば、木質繊維板に含有させる不燃薬剤の総量を第一工程と第二工程とに分けて混入および含浸させるので、一工程で全量を混入または含浸させる場合に比べると、各工程における不燃薬剤の混入量ないし含浸量は少なくて済む。多量の不燃薬剤を混入して得た混合物を熱圧成形すると、木質繊維に十分に付着できない不燃薬剤が浮遊した状態のままで熱圧成形されることになるので、パンクや亀裂などの成形不良が生じやすく、また、多量の不燃薬剤を含浸させると、既述したように長時間の含浸処理が必要となり、木質繊維板に膨れなどの変形や割れなどの破損が生じる恐れがあるが、本発明によれば、各工程における不燃薬剤の使用量が相対的に少なくて済むので、これらの不利欠点を生じない。
また、第一工程では水不溶性の不燃薬剤を用いているので、第一工程で得た木質繊維板が湿気を吸収したときであっても、その水分で不燃薬剤が木質繊維板の表面に溶け出して見栄えや表面平滑性を低下させたり、不燃性を低下させることがない。また、第二工程で不燃薬剤の水溶液に含浸したときに、第一工程で混入した不燃薬剤が溶け出して不燃性を低下させることもない。
本発明の好適な一実施形態においては、第一工程において、成形に必要な接着剤を2段階に分けて噴霧し、その間に水不溶性不燃薬剤を混合させる手法を採用する。すなわち、成形に必要な接着剤の全量の一部、好ましくは10〜90重量%を木質繊維に噴霧する(工程A)ことにより接着剤を木質繊維に満遍なく均一に付着させることができ、これにより得た接着剤付着木質繊維に対して水不溶性不燃薬剤の全量を混合する(工程B)を行うことにより水不溶性不燃薬剤を接着剤を介して木質繊維に満遍なく均一に付着させることができ、さらに、成形に必要な全量の残部、好ましくは90〜10重量%の接着剤を噴霧する(工程C)ことにより、木質繊維と接着剤と水不溶性不燃薬剤とが均一に混合されてなる混合物を得ることができるので、この混合物を熱圧成形する(工程D)ことにより不燃薬剤が満遍なく均一に分布した木質繊維板を製造することができる。すなわち、長尺の木質繊維板であっても長さ方向に略均一の不燃性能を有する木質繊維板とすることができる。
また、この本発明実施形態によれば、木質繊維板に成形するために必要な接着剤の全量を一度に投入するのではなく、2段階に分け投入することとしているので、後述する試験結果からも明らかなように、成形不良や変形・破損を生じさせることなく、不燃薬剤が木質繊維板の全般に亘って均一に付着して不燃性が高められた木質繊維板を効率的に製造することができる。
上記実施形態においては、工程Aで木質繊維の絶乾重量に対して3%以上の接着剤を噴霧し、工程Bで木質繊維の絶乾重量に対して3%以上の接着剤を噴霧することが好ましく、これにより、前述の効果をより確実に実現させることができる。
本発明による不燃木質繊維板の製造方法の第一工程を示す説明図である。 第一工程に続いて行う第二工程を示す説明図である。 実施例2(実施例4)における工程C後の木質繊維に対する接着剤の付着状態を示す顕微鏡写真(倍率:150倍)である。 図3と同じ部分をさらに拡大して示す顕微鏡写真(倍率:300倍)である。
本発明は、木質繊維に接着剤および水不溶性不燃薬剤(以下、「不燃粉体」という。)を混合した混合物を熱圧成形して木質繊維板に成板する第一工程と、第一工程により得た木質繊維板を水溶性不燃薬剤の水溶液(以下、「不燃溶液」という。)に浸漬して含浸させる第二工程とを順次に行うことを特徴とする不燃木質繊維板の製造方法であり、好適な一実施形態においては、第一工程が、成形に必要な接着剤の全量の一部、好ましくは必要量の10〜90重量%を木質繊維に噴霧して接着剤を木質繊維に付着させる工程Aと、工程Aで得た混合物に不燃性を付与するに必要な所定量の不燃粉体を混入して該不燃粉体を接着剤を介して木質繊維に付着させる工程Bと、工程Bで得た混合物に木質繊維板に成形するために必要な接着剤の全量の残部、好ましくは必要量の90〜10重量%を噴霧して木質繊維と接着剤と不燃粉体とからなる混合物を得る工程Cと、工程Cで得た混合物を熱圧成形して木質繊維板を作製する工程Dとを順次に行う。
図1および図2を参照して説明すると、木質繊維10を用意し(a)、これをブレンダー11に投入して撹拌しながら(b)、スプレー12から接着剤13aを一次噴霧し(c)、次いで、薬剤投入装置14から不燃粉体15を混入する(d)。この時点で木質繊維10には既に接着剤13aが付着しているので、これを示すために、図1(d)における木質繊維は符号10aを付して、付着前の木質繊維10(図1(a),(b))より太い線で示されている(図1(e)以降に示す木質繊維10b,10cも同じ)。
次いで、一次噴霧の接着剤13aおよび不燃粉体15が付着した木質繊維10bに対してスプレー16(スプレー12と同じであっても良い)から接着剤13bを二次噴霧して(e)、一次噴霧の接着剤13a、不燃粉体15および二次噴霧の接着剤13bが付着した木質繊維10cを有する混合物を得る(f)。図1(b)〜(d)において矢印は木質繊維10,10aが撹拌されていることを示している。これにより得た混合物(f)を上下熱盤17,18間で熱圧する(g)ことにより、不燃粉体15により不燃性能が高められた木質繊維板19を得る(h)。
図1(a)〜(h)に示す工程が前記第一工程に相当し、そのうち、図1(c)が前記工程Aに相当し、図1(d)が前記工程Bに相当し、図1(e)が前記工程Cに相当し、図1(g)が前記工程Dに相当する。
次いで、木質繊維板19を、減圧加圧含浸器21に入れて不燃溶液20に浸漬し、減圧加圧を繰り返して不燃溶液20を含浸させる(i)。この含浸処理の後に乾燥させることにより、最終的に、水不溶性不燃薬剤および水溶性不燃薬剤の2種類の不燃薬剤により不燃性が高められた不燃木質繊維板22を得る(j)。図2(i)に示す工程が前記第二工程に相当し、第一工程および第二工程を経て不燃木質繊維板22が製造される。
木質繊維10としては、針葉樹または広葉樹の木材を蒸煮解繊して得られる木質繊維を用いることができ、建築廃材やパレット廃材を由来とする木質繊維や、パルプ、麻、亜麻などの植物繊維などであっても良い。図1(c)および図1(e)で噴霧する接着剤13a,13bとしては、ユリア樹脂接着剤、メラミン樹脂接着剤、ユリア・メラミン共縮合樹脂接着剤、フェノール樹脂接着剤、あるいは、MDI(ジフェニルメタンジイソシアネート)、TDI(トリレンジイソシアネート)、MDIプレポリマー、TDIプレポリマーなどのイソシアネート樹脂接着剤を用いることができる。
図1(d)で混入する水不溶性不燃薬剤15としては、水不溶性の不燃薬剤として公知である水酸化金属系不燃薬剤(水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウムなど)を用いることができるほか、水溶性不燃薬剤(リン酸系、ホウ酸系、ハロゲン系など)の表面を水不溶化処理することにより水不溶性に変性させたものを用いても良い。また、図2(i)で用いる水溶性不燃薬剤としては、たとえば、リン酸、リン酸アンモニウムなどのリン酸系不燃薬剤、ホウ酸、ホウ酸ナトリウム、ポリホウ酸ナトリウムなどのホウ酸系不燃薬剤、臭化アンモニウム、塩化カルシウム、塩化アンチモンなどのハロゲン系不燃薬剤を用いることができる。
以下に試験例を挙げて本発明の実施例について比較例と共に説明する。試験1において、第一工程(図1)は、絶乾重量にして926gの木質繊維10(複数樹種の広葉樹廃材から得た木質繊維を用いた)に、成形に必要な量として274g(木質繊維の絶乾重量に対して約30%)の接着剤(ユリアメラミン系接着剤を用いた)と、303g(木質繊維の絶乾重量に対して約33%)の不燃粉体15(水酸化アルミニウムを用いた)を混合して得た混合物を熱圧成形することにより行った。
より具体的には、第一工程については、ブレンダー11内で木質繊維10を撹拌しながら必要量の50%の接着剤13aを噴霧し(図1(c),工程A)、これに不燃粉体15を混合し(図1(d),工程B)、次いで必要量の残量(50%)の接着剤13bを噴霧し(図1(e),工程C)て、混合物10cを得(図1(f))、この混合物10cを、立方体形状(300×300×300mm)の筒に入れて押圧することにより形を整えた後、筒を取り外し、得られた厚さ30〜80×300×300mmの混合物10cの表裏を熱盤17,18で挟み、温度180℃、面圧46kg/cm、熱圧時間8分の条件で熱圧成形することとした(図1(g),工程D)。これにより、厚さ14mmの木質繊維板19を製造した(図1(h))。図1に示すように、工程AないしCはブレンダー11内で実施した。
第二工程は、この木質繊維板19を、減圧加圧含浸器21内で不燃溶液20(ポリホウ酸ナトリウムの濃度23%溶液を用いた)に浸漬し、減圧(減圧度50mmHg、減圧時間2時間)および加圧(加圧度9MPa、加圧時間24時間)の処理を行って不燃溶液20を含浸させた後、減圧加圧含浸器21から取り出し、乾燥器にて乾燥(温度80℃、72時間)させて、最終的な木質繊維板22を得ることとした。
実施例1,2では、上記のようにして第一工程および第二工程を実施して、水不溶性不燃薬剤および水溶性不燃薬剤の2種類の不燃薬剤により不燃性が高められた不燃木質繊維板22を得た(図2(j))。実施例1では第二工程で不燃溶液20に浸漬して含浸処理を行うことにより132gの水溶性不燃薬剤を含有させ、実施例2では第二工程で不燃溶液20に浸漬して含浸処理を行うことにより105gの水溶性不燃薬剤を含有させた。
一方、比較例1では、第一工程において実施例1,2で用いた不燃粉体15(303g)より多い463gの不燃粉体15を混合したほかは実施例1,2と同様にして第一工程を実施したが、第二工程は行わなかった。また、比較例2では、第二工程において実施例1,2で用いた不燃溶液20と同じ不燃溶液20に浸漬しながら含浸処理条件を変えることにより実施例1,2の含有量(132g,105g)より多い189gの水溶性不燃薬剤を含有させたほかは実施例1,2と同様にして第二工程を実施したが、第一工程において不燃粉体は混合せず、成形に必要とされる接着剤の全量を第一噴霧工程(工程A)で噴霧した。この比較例2は、既述した従来技術(特許文献1)に相当するものである。
このようにして得た実施例1,2および比較例1,2について、第一工程で木質繊維板を成形したときの成形性および第二工程後に得た木質繊維板の不燃性能を評価した結果を表1に示す。なお、建築基準法第2条第9号では、ISO5600−1に準拠する発熱性試験(50kW/mで10cm×10cmの試験体を加熱)にて不燃認定取得可能要件を満たすことが要求され、発熱性試験における不燃性能の評価は、加熱開始後から、不燃材料は20分間、準不燃材料は10分間、難燃材料は5分間、(1)総発熱量が8MJ/m以下であること、(2)裏面まで貫通する亀裂および穴がないこと、(3)発熱速度が10秒以上継続して200kW/mを超えないこと、の3つの要件を満たす必要があるとされていることから、この基準に照らして試験を行って不燃性能が「難燃」、「準不燃」および「不燃」のいずれであるかを評価した。総発熱量については、8MJ/mを超えた時点で、その後の計測を中止した。
表1に示されるように、実施例1,2では、第一工程で成形した木質繊維板22(図1(j))に亀裂や穴などの損傷が見られず、良好な成形性を示したのに対し、比較例1では成形不良となった。この理由は、木質繊維および接着剤に対して過剰な量の不燃粉体が投入されたため、不燃粉体が接着剤を介して木質繊維に十分に付着することができずに単に分散された状態となって浮き上がってしまい、熱圧時に成形不良(いわゆるパンク)を生じたものと推測される。
また、実施例1,2では、第一工程で成形した木質繊維板22に対して第二工程を行うことにより、水不溶性不燃薬剤および水溶性不燃薬剤の2種類の不燃薬剤により準不燃の不燃性能を有する不燃木質繊維板22が得られたが、第二工程を実施しなかった比較例1では、上述したように成形不良が生じただけでなく、不燃性能も難燃にも満たないものであった。また、第二工程のみで不燃溶液を含浸させた比較例2でも、実施例1,2より多量の水溶性不燃薬剤を含有するように不燃溶液20に浸漬させたにもかかわらず、難燃の不燃性能に止まり、準不燃の不燃性能には至らなかった。この理由は、従来技術に関連して既述したように、木質繊維板に対する含浸処理には長時間を要するため、この試験で採用した含浸処理条件(2時間の減圧と24時間の加圧)では多量の不燃溶液20を含浸させるには不十分であり、結果として十分な不燃性能を得ることができなかったものと推測される。また、過剰な量の不燃溶液20に浸漬されたことにより、含浸後の木質繊維板に亀裂や剥離が見られた。
以上に述べた試験結果および考察から、準不燃またはそれ以上の不燃性能を有する木質繊維板を成形性を損なわずに得るためには、水不溶性不燃薬剤(不燃粉体)を混入させた混合物を熱圧成形する第一工程と、これによって得た木質繊維板に水溶性不燃薬剤の水溶液(不燃溶液)を含浸させる第二工程を順次に実施することが必要不可欠であることを確認した。
試験1では、第一工程における第1噴霧(工程A)および第2噴霧(工程C)の接着剤噴霧量をいずれも全量(274g)の50%として実施したが、次に、これらの接着剤噴霧量を様々に変えて試験2を行った。すなわち、実施例3〜5では、工程Aにおいて、木質繊維を撹拌しながら、成形に必要な接着剤量の一部(全量に対して90%、50%、10%)を噴霧し、不燃粉体を混合する工程Bを経て、工程Cにおいて、接着剤および不燃粉体混合後の木質繊維を撹拌しながら、接着剤の必要量の残部(全量に対して10%、50%、90%)を噴霧して混合物を得たが、比較例3では接着剤の必要量の全量を工程Aで噴霧し(工程Cなし)、比較例4では接着剤の必要量の全量を工程Cで噴霧した(工程Aなし)。実施例4は試験1の実施例2と同一である。また、木質繊維、接着剤、不燃粉体などについては試験1と同一のものを用いた。
このようにして得た各実施例および比較例の混合物を前記条件で熱圧成形して、成形不良の有無を評価した。この試験2における実施例3〜5および比較例3,4における木質繊維、接着剤および不燃粉体の混合条件および目視観察による成形不良の有無を表2に示す。
表2に示されるように、接着剤の必要量を工程Aと工程Cの2段階に分けて噴霧した実施例3〜5では成形不良は生じなかったが、接着剤の必要量の全量を一度に噴霧した比較例3,4では成形不良となった。この理由は、次のように考えることができる。
工程Aにおける接着剤の噴霧は、木質繊維全体に亘って満遍なく均一に接着剤を付着させることが目的であり、これを行うことにより、その後の工程Bで混入する不燃粉体を接着剤を介して木質繊維に満遍なく均一に付着させることができる。
これに対し、工程Aを実施しなかった比較例2では、工程Bで不燃粉体を投入しても、接着剤が付着されていない木質繊維に粉状の不燃粉体が十分に付着せずに単に分散された状態となるにすぎない。このため、工程Cで必要量の全量の接着剤を噴霧しても、不燃粉体が浮き上がってしまい、熱圧時に成形不良(いわゆるパンク)を生じた。また、不燃粉体を混入する工程Bを実施した後にブレンダーの底を観察したところ、実施例3〜5ではいずれも不燃粉体が底に落下していなかったのに対し、比較例4ではブレンダーの底に多量の不燃粉体が落下していたことが確認された。このことは、仮に成形が可能であったとしても、十分な量の不燃粉体を木質繊維板に混入させることができず、不燃性能の向上効果が不十分であることを意味している。
工程Cにおける接着剤の噴霧は、工程Aおよび工程Bを経て木質繊維に付着させた不燃粉体の表面に接着剤を塗布するため、および、工程Aで噴霧した接着剤の不足量を補って木質繊維板に成形するために必要な接着剤を付与するために行う。実施例3〜5によれば、工程Aおよび工程Bを経て、不燃粉体が接着剤を介して木質繊維に満遍なく均一に付着された状態が得られているので、工程Cで残量の接着剤を噴霧することにより、不燃粉体も接着剤も満遍なく木質繊維に均一に混合された混合物が得られ、成形性が良好になる。図3および図4は、実施例2(実施例4)の工程C実施後の状態を示す顕微鏡写真であり、木質繊維の全体にわたって接着剤(粒状に見えるもの)が満遍なく均一に付着していることが分かる。
これに対し、工程Aで成形に必要な量の全量の接着剤を噴霧した比較例1では、不燃粉体の量に対して過剰な量の接着剤が木質繊維に付着することになるため、工程Bで不燃粉体を投入したときに、不燃粉体が所々で接着剤に付着して固まってしまい、木質繊維に対して満遍なく均一に不燃粉体が付着した状態が得られない。また、木質繊維に付着した不燃粉体の表面に接着剤が塗布されないので、不燃粉体が木質繊維同士の間に絡み合って付着した状態を形成することができなくなり、熱圧したときに成形不良(亀裂、剥離など)が生じると共に、仮に成形が可能であったとしても、特に長さ方向に均一な不燃性能を有する木質繊維板を製造することができない。
次に、工程Aで噴霧する接着剤量と工程Cで噴霧する接着剤量の好適な範囲を確認するために、試験3を行った。試験3では、工程Aにおける接着剤の噴霧量を27g(木質繊維の絶乾重量に対して約3%)に固定しつつ、工程Cにおける接着剤の噴霧量を27g、57g、84gおよび108g(木質繊維の絶乾重量に対してそれぞれ約3%、約6%、約9%および約12%)の4通りに変えたほかは、試験2と同様の条件で実施して、成形不良の有無を目視観察した。これらの条件および結果を表3に示す。
既述したように、工程Aにおける接着剤の噴霧は、木質繊維全体に亘って満遍なく均一に接着剤を付着させることが目的であり、木質繊維の絶乾重量に対して3%以上の接着剤を噴霧することにより、木質繊維に接着剤が満遍なく均一に付着するので、次の工程Bで混入される不燃粉体の全量を該接着剤を介して木質繊維に付着させることができ、成形不良を生じずに均一な不燃性能を有する木質繊維板を製造することができる。不燃粉体を混入する工程Bを実施した後にブレンダーの底を観察したところ、実施例6〜9ではいずれも不燃粉体が底にほとんど落下していなかった。このことは、工程Aで噴霧した接着剤を介して、工程Bで混入した不燃粉体の全量が木質繊維に付着したことを示している。なお、試験3では工程Aにおける接着剤の噴霧量を3%に固定して実施したが、3%とした実施例6〜9で成形不良を生じないことが実証されているので、より多くの噴霧量としても同様の作用効果を発揮することは明らかである。
工程Aを省略(すなわち工程Aにおける接着剤の噴霧量が0)して実施した比較例4(表2)の結果も踏まえて考察すると、工程Aにおける接着剤の噴霧量が3%未満であると、接着剤を木質繊維に満遍なく均一に付着させることができず、工程Bで混入した不燃粉体の一部が木質繊維に付着することができずに撹拌によって舞い上がり、あるいはブレンダーの底に落下してしまうので、いわゆるパンクなどの成形不良を生じやすくなると共に、成形できたとしても全体に均一な不燃性能を有する木質繊維板を製造することが困難になる。
既述したように、工程Cにおける接着剤の噴霧の一目的は、工程Aおよび工程Bを経て木質繊維に付着させた不燃粉体の表面に接着剤を塗布することであり、この観点から、木質繊維の絶乾重量に対して3%以上の噴霧量とすることが好ましいことが表3の結果から実証された。
工程Cを省略(すなわち工程Cにおける接着剤の噴霧量が0)して実施した比較例3(表2)の結果も踏まえて考察すると、工程Cにおける接着剤の噴霧量が3%未満であると、工程Aおよび工程Bを経て木質繊維に満遍なく均一に不燃粉体を付着させることができたとしても、工程Cですべての不燃粉体の表面に接着剤を付着させることができず、不燃粉体が木質繊維同士の間に絡み合って付着した状態を形成することができないため、亀裂や剥離などの成形不良の原因となる。
工程Cにおける接着剤の噴霧量のもう一つの目的は、工程Aで噴霧した接着剤の不足量を補って木質繊維板に成形するために必要な接着剤を付与することであるから、3%以上であって、且つ、工程Aにおける接着剤の噴霧量との合計量が上記成形必要量となるように設定されるが、この合計量は木質繊維の絶乾重量に対して6〜35%とすることが好ましい。この範囲であれば、成形不良を生じさせずに不燃性能を有する木質繊維板を製造することができる。接着剤の合計量が6%未満であると、接着剤が木質繊維の全体に行き渡ることが困難になり、木質繊維同士が接着されない部分が生じて、成形不良の原因となり得る。接着剤の合計量が35%を超えると、接着剤に含まれる水分量が過大となって、熱圧時の接着剤の硬化に長時間を要することになり、製造効率が低下する。また、接着剤に含まれる水分が熱圧時に高温高圧になって、圧縮された木質繊維内で水蒸気となって膨張し、亀裂や剥離などの成形不良が発生しやすくなる。
以上に述べた試験結果および考察から、工程Aにおける接着剤の噴霧量は木質繊維の絶乾重量に対して3〜32%であり、工程Cにおける接着剤の噴霧量は木質繊維の絶乾重量に対して32〜3%であることが好ましい範囲であると考えられる。
以上に本発明について図示実施形態に基いて詳述したが、本発明はこれに限定されず、特許請求の範囲の記載に基いて解釈される発明の範囲内において多種多様に変形ないし変更して実施可能である。図1では、工程A(c)、工程B(d)および工程C(e)を同じブレンダー11内で行っているが、異なるブレンダーを使用しても良く、また、木質繊維10またはこれに接着剤などが付着した状態の木質繊維10a,10bをダクトなどで風送する間にこれらの工程を行うようにしても良い。
10 木質繊維
10a 接着剤(一部)が付着した木質繊維
10b 接着剤(一部)および不燃粉体が付着した木質繊維
10c 接着剤(全量)および不燃粉体が付着した木質繊維
11 ブレンダー
12 スプレー
13a 成形に必要な全量の一部の接着剤
13b 成形に必要な全量の残部の接着剤
14 薬剤投入装置
15 粉状の水不溶性不燃薬剤
16 スプレー
17 上熱盤
18 下熱盤
19 水不溶性不燃薬剤(不燃粉体)を含有する木質繊維板
20 水溶性不燃薬剤の水溶液(不燃溶液)
21 減圧加圧含浸器
22 水不溶性不燃薬剤および水溶性不燃薬剤を含有する木質繊維板

Claims (4)

  1. 木質繊維に接着剤および水不溶性不燃薬剤を混合した混合物を熱圧成形して木質繊維板に成板する第一工程と、第一工程により得た木質繊維板を水溶性不燃薬剤の水溶液に浸漬して含浸させる第二工程とを順次に行うことを特徴とする不燃木質繊維板の製造方法。
  2. 前記第一工程において、成形に必要な接着剤の全量の一部を木質繊維に噴霧して接着剤を木質繊維に付着させる工程Aと、工程Aで得た混合物に水不溶性不燃薬剤を混合して水不溶性不燃薬剤を接着剤を介して木質繊維に付着させる工程Bと、工程Bで得た混合物に成形に必要な接着剤の全量の残部を噴霧して木質繊維と接着剤と水不溶性不燃薬剤とからなる混合物を得る工程Cと、工程Cで得た混合物を熱圧成形して木質繊維板を作製する工程Dとを順次に行うことを特徴とする、請求項1記載の不燃木質繊維板の製造方法。
  3. 前記工程Aで前記必要量の10〜90重量%の接着剤を噴霧し、前記工程Cで前記必要量の90〜10重量%の接着剤を噴霧することを特徴とする、請求項2記載の不燃木質繊維板の製造方法。
  4. 前記工程Aで木質繊維の絶乾重量に対して3%以上の接着剤を噴霧し、前記工程Cで木質繊維の絶乾重量に対して3%以上の接着剤を噴霧することを特徴とする、請求項2または3記載の不燃木質繊維板の製造方法。
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