JP2020025982A - 鉛フリーはんだ合金 - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明は、使用環境が厳しい電子部品等の接合に於いて、強い接合強度を有し、且つ強い接合強度と高い信頼性を有した汎用性のある鉛フリーはんだ合金及びはんだ接合部の提供を目的とする。【解決手段】本発明の鉛フリーはんだ合金は、Cuの添加量が0.1〜2.0質量%、Niの添加量が0.01〜1.0質量%、Geの添加量が0.001〜2.0質量%であり、残部をSn及び不可避不純物を含有したことにより、極めて優れたクリープ特性を有し、更に、前述の組成にBi及び/又はSbの少なくとも1種をSnに替えて0.1〜5.0質量%添加することにより、相乗的に接合強度の向上を有することを可能とした。【選択図】なし

Description

本発明は、長期信頼性に優れた鉛フリーはんだ合金、及び当該合金を用いたはんだ接合部に関する。
地球環境負荷軽減のため、携帯電話、スマートフォン、自動車、航空機などの電子機器の内部に配置されている電子部品の接合材料として鉛フリーはんだが広く普及しており、Sn-Ag-Cu系はんだ合金やSn-Cu-Ni系はんだ合金はその代表的な組成である。
近年、Sn-Ag-Cu系はんだ合金及びSn-Cu-Ni系はんだ合金に加え、BiやIn、Sb等を添加した鉛フリーはんだ合金やSn-Zn系はんだ合金等の接合用途や特性に対応した鉛フリーはんだ合金が提案されている。
更に、特許文献1では、Sn-Cu-Niを基本組成として、1.0(1.0を含まず)〜2.0質量%未満のBiと0.001〜1.0質量%のGeを添加して高温時に長時間晒されても接合強度の低下が抑制される効果を奏する鉛フリーはんだ合金が開示されている。
また、特許文献2では、Sn-Cu-Ni-Bi-Geを基本組成とし、Cu3Snの生成を抑制し高温エージング処理後に於いても高いクリープ特性を有する効果を奏する鉛フリーはんだ合金が開示されている。
そして、特許文献3では、10重量%以下のAg、10重量%以下のBi、及び3重量%以下のCuに、Ni、Ti、Co、In、Zn、及びAsより選択される元素を少なくとも1つを添加し、Mn、Cr、Ge、Fe、Al、P、Au、Ga、Te、Se、Ca、V、Mo、Pt、Mg、及び希土類元素より1つ以上を必要に応じて選択して添加可能な高温信頼性を改善した効果を有する鉛フリーはんだ合金が開示されている。
特許第5872114号公報 国際出願第PCT/JP2018/11414号明細書 特表2016−500578号公報 国際公開第99/48639号
特許文献1に記載の鉛フリーはんだ合金は、Cu0.1〜2.0質量%、Ni0.01〜0.5質量%、Bi1.0(1.0を含まず)〜2.0質量%未満、Ge0.001〜1.0質量%を基本組成とする鉛フリーはんだ合金で、高温時に長時間晒されても接合強度の低下が抑制される効果を奏するとされている。
しかし、はんだ付けによる接合の良否が電子機器そのものの信頼性を左右している現状において、例えば、携帯電話、スマートフォン、自動車、航空機などの、多様で厳しい使用環境(電子部品にとっての過酷な使用環境)に晒される電子機器内の電子部品等の接合に於いても、はんだ部分の電気的な接合状態の信頼性を高めるために、更なる高温で高い接合特性を有する鉛フリーはんだ合金が求められている。
特許文献2に記載の鉛フリーはんだ合金は、Cu0.1〜2.0質量%、Ni0.05〜0.5質量%、Bi0.1〜8質量%、Ge0.006〜0.1質量%を基本組成とする鉛フリーはんだ合金で、高温エージング処理後に於いても高いクリープ特性を有する効果を奏するとされている。
しかし、例えば、携帯電話、スマートフォン、自動車、航空機などの、多様で厳しい使用環境に晒される電子機器内の電子部品等の接合に於いても、はんだ部分の電気的な接合状態の信頼性を高めるために、更なる高いクリープ特性を有する鉛フリーはんだ合金が求められている。
特許文献3では、10重量%以下のAg、10重量%以下のBi、及び3重量%以下のCuに、Ni、Ti、Co、In、Zn、及びAsより選択される元素を少なくとも1つを添加し、Mn、Cr、Ge、Fe、Al、P、Au、Ga、Te、Se、Ca、V、Mo、Pt、Mg、及び希土類元素より1つ以上を必要に応じて選択して添加可能な鉛フリーはんだ合金が、高温信頼性を改善した効果を有するとされている。
しかし、この鉛フリーはんだ合金では、Ag3〜5重量%が好ましい配合量となっているが、このようなAg配合量ではコストが高くなるため、より安価でAgを含まない鉛フリーはんだ合金が求められている。
また、本件出願人は、Sn−Cu−Ni−Geからなる組成の鉛フリーはんだ合金を特許文献4で開示している。
特許文献4は、Cuが0.1〜2.0重量%、Niが0.002〜1重量%、Geが0.001〜1重量%、及び残部がSnからなる鉛フリーはんだであり、その効果として、Ni添加によって噴流はんだ付けに適した流動性を得ることで、金属間化合物の発生を抑制してはんだ付け時のブリッジを回避させてはんだ付けの不具合を防止する技術を開示している。
また、Geの添加効果として、Geは融点が936℃であり、Sn−Cu合金中には微量しか溶解せず、凝固するときに結晶を微細化する機能を有すること、また、結晶粒界に出現して結晶の粗大化を防止し、合金溶解時の酸化物生成を抑える機能も有することが記載されているが、クリープ特性や接合強度を向上させることについては、開示はなされていない。
そこで、本発明は、過酷な使用環境下、例えば150℃以上の高温条件下に長時間晒された場合でも、接合強度の低下が少なく、クリープ特性に優れるという接合特性を保持可能な鉛フリーはんだ合金、および前記鉛フリーはんだ合金を使用したはんだ接合部を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記目的を達成すべく、鉛フリーはんだ合金組成に着目して鋭意検討を重ねた結果、Sn-Cu-Niを基本組成とする鉛フリーはんだ合金に一定量のGeを添加することにより、極めて優れた接合特性を有することを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明に係る鉛フリーはんだ合金は、Cuの添加量が0.1〜2.0質量%、Niの添加量が0.01〜1.0質量%、Geの添加量が0.001〜2.0質量%であり、残部をSn及び不可避不純物を含有したことを特徴とする。
このような組成とすることで、過酷な使用環境下、例えば150℃以上の高温条件下に長時間晒された場合でも、接合強度の低下が少なく、クリープ特性に優れるという接合特性を保持することができる。
また、本発明に係る鉛フリーはんだ合金には、前述の組成に、Bi0.1〜8.0質量%及び/又はSb0.1〜6.5質量%をSnに替えて添加してもよい。
このような組成とすることで、前記接合特性の中でも、接合強度が相乗的に向上した高い信頼性を有するはんだ接合を可能とすることができる。
また、本発明に係る鉛フリーはんだ合金では、Cuに対するGeの含有量の比率(Ge/Cu)を0.005〜0.5に調整することで、より優れた接合特性が奏される。
また、BiおよびSbを含む鉛フリーはんだ合金では、Bi0.1〜8.0質量%及びSb0.1〜6.5質量%を含有し、かつSbに対するBiの含有量の比率(Bi/Sb)を0.02〜50に調整することで、より優れた接合特性が奏される。
また、本発明に係るはんだ接合部は、前記鉛フリーはんだ合金を用いることを特徴とするものであり、過酷な使用環境下、例えば150℃以上の高温条件下に長時間晒された場合でも、接合強度の低下が少なく、クリープ特性に優れるという接合特性が保持されるため、信頼性の高い接合部となる。
本発明は、はんだ製品の形態に限定されることのない汎用性のある鉛フリーはんだ合金であり、過酷な使用環境下でもクリープ特性に優れ、高い接合強度を有するため、携帯電話、スマートフォン、自動車、航空機などの多種多様な電子機器の内部に配置されている電子部品のはんだ付けに使用することができ、しかも、前記電子機器の信頼性を向上させることができる。
Sn−Geの2元状態図 実施例10におけるエージング処理前のインパクトシェア試験後の銅箔基板側のSEM写真のイメージ図 実施例10におけるエージング処理100時間後のインパクトシェア試験後の銅箔基板側のSEM写真のイメージ図
以下に、本発明について詳細に説明する。
本発明に係る鉛フリーはんだ合金は、Snを主成分とし、Cuの添加量が0.1〜2.0質量%、Niの添加量が0.01〜1.0質量%、Geの添加量が0.001〜2.0質量%であり、残部をSn及び不可避不純物を含有したことを特徴とする。
本発明に係る鉛フリーはんだ合金において、過酷な使用環境下、例えば150℃以上の高温条件下に長時間晒された場合でも、接合強度の低下が少なく、クリープ特性に優れるという接合特性の観点から、Cuの添加量は0.3〜1.0質量%、Niの添加量は0.03〜0.1質量%にそれぞれ調整されていることが好ましい。
また、本発明に係る鉛フリーはんだ合金では、Cu0.1〜2.0質量%、好ましくは0.3〜1.0質量%、Ni0.01〜1.0質量%、好ましくは0.03〜0.1質量%、Ge0.001〜2.0質量%、好ましくは0.006〜0.2質量%で含有し、かつ、Cuに対するGeの含有量の比率(Ge/Cu)を0.005〜0.5、好ましくは0.006〜0.6に調整することで、より優れた接合特性が奏される。
前記Cu、NiおよびGeの含有量の範囲において、Ge/Cuを0.005〜0.5に調整した鉛フリーはんだ合金を用いたはんだ接合部では、150℃で100時間のエージング処理後でも、処理前に比べてシェア強度の低下がないか僅かであるという顕著な効果が奏される。
前記のとおり、本発明は主成分であるSnに対して固溶限が小さい添加元素であるGeによる固溶強化に着目して、見出された発明である。
図1に示すように、GeはSnに対して僅かの量しか固溶せず、凝固時には固溶限以上の元素が析出していると予想され、合金の強化と接合強度の向上に寄与していると考えられる。
凝固の際に析出する成分としては、Sn−Cu系の鉛フリーはんだ組成の場合、Ag3SnやCu6Sn5のような金属間化合物やBi、Sbも結晶内に析出して合金の強化と、接合強度を向上する効果を有すると考えられる。
また、前記Ge/Cuを0.005〜0.5に調整した場合に、シェア強度の低下がないか僅かとなるメカニズムについては不明ではあるが、前記範囲外とした場合と比べて、はんだ合金中のGeの状態に変化があることが考えられる。
また、本発明に係る鉛フリーはんだ合金には、前述の組成にBi及び/又はSbの少なくとも1種をSnに替えて添加してもよい。
この場合、Bi0.1〜8.0質量%及び/又はSb0.1〜6.5質量%を含有することが好ましい。
このような組成とすることで、前記接合特性の中でも、接合強度が相乗的に向上した高い信頼性を有するはんだ接合を可能とすることができる。
前記Bi、Sbは、いずれか1種でもよいし、両方を添加してもよい。
また、前記Biの含有量は0.1〜5.0質量%がより好ましい。Sbの含有量は0.1〜5.0質量%がより好ましい。
また、前記Cu、NiおよびGeに加えて、Bi0.1〜8.0質量%、好ましくは0.1〜5.0質量%及びSb0.1〜6.5質量%、好ましくは0.1〜5.0質量%を含有する鉛フリーはんだ合金では、Sbに対するBiの含有量の比率(Bi/Sb)を0.02〜50、好ましくは0.05〜10に調整することで、より優れた接合特性が奏される。
前記Cu、Ni、Geの含有量の範囲において、Bi/Sbを0.02〜50に調整した鉛フリーはんだ合金を用いたはんだ接合部では、150℃で100時間のエージング処理後でも、処理前に比べてシェア強度の低下がないか僅かであるという顕著な効果が奏される。前記Bi/Sbを0.02〜50に調整した場合に、シェア強度の低下がないか僅かとなるメカニズムについては不明ではあるが、前記範囲外とした場合と比べて、はんだ合金中のGeの状態に変化があることが予想される。
また、本発明の効果を有する範囲に於いて、P、As、Ga、Ti等の元素を任意に添加することも可能である。中でも、P、Asは、Geと同様な効果が期待できるため、Geと併用することが好ましい。
また、本発明に係るはんだ接合部は、前記鉛フリーはんだ合金を用いることを特徴とするものである。
前記はんだ接合部は、前記鉛フリーはんだ合金を用いて、一般的なはんだ付けの手法により、例えば、基板などの所望の位置で所望の形状に形成することができる。
前記はんだ接合部は、過酷な使用環境下、例えば150℃以上の高温条件下に長時間晒された場合でも、接合強度の低下が少なく、クリープ特性に優れるという接合特性が保持されるため、信頼性の高い接合部となる。
本発明の鉛フリーはんだ合金は、本発明の効果を有する範囲に於いて、形状や使用方法に制限はなく、フロー及びリフローはんだ付けにも使用が可能である。
フォロー用のバータイプの他、使用用途に応じた形状、例えばはんだペースト、やに入りはんだ、粉末状、プリフォーム状、及びボール状等の種々の形態に加工して使用することが出来る。
そして、種々の形状に加工された本発明の鉛フリーはんだ合金を用いてはんだ接合したはんだ接合部も本発明の効果を有し、本発明の対象である。
本発明の鉛フリーはんだ合金は、優れたクリープ特性や強い接合強度を有する高信頼性のはんだ接合が可能であるため、家電や車載向けに用途は勿論のこと、特に過酷な環境で使用される航空機に用いられる電子部品や電子機器の接合に於いても好都合である。
次に、本発明の効果について実験例を例示し、説明する。
(実施例1〜10、比較例1)
表1に示す組成となるように、常法を用いて各金属成分を混合して鉛フリーはんだ合金を調製した。
得られた鉛フリーはんだ合金は、以下に説明する方法にて試験を行い評価した。
〔試験例1:クリープ試験〕
(方法)
1)実施例1〜10または比較例1で得られた鉛フリーはんだ合金を溶解させた後、10mm×10mmの断面を有するdog−bone形状の鋳型に鋳込み、室温まで冷却して測定用サンプルを作製した。
2)引張試験機(島津製作所製試験機「AG-IS」)のチャンバー内に測定用サンプルをセットし、サンプルの温度が125℃に達したことを確認後、120kgf(1177N)の引張応力をサンプルに加え続け、サンプルが破断するまでの所要時間を測定した。
(評価方法)
サンプルが破断するまでの所要時間で評価。(長時間の方が優れている。)
(結果)
結果を表2に示す。
表2に示すように、Geを添加した実施例2〜5および実施例6〜10の鉛フリーはんだ合金は添加量にほぼ比例してクリープ特性の向上が見られ、Geが無添加の比較例1に比べ、破断時間が長いことがわかる。
そして、実施例9は比較例1の約4倍以上、更に実施例10は10倍以上の効果を有しており、Geの添加量が0.1質量%以上では極めて優れた耐クリープ特性を有することがわかる。
〔試験例2:インパクトシェア試験1〕
(方法)
1)実施例1〜10および比較例1で得られた鉛フリーはんだ合金からなる直径0.5mmの球状はんだボールを準備する。
2)銅箔基板を準備し、実装箇所に「フラックスRM−5」(日本スぺリア社製)を0.01g塗布した後、はんだボールを搭載する。
3)昇温温度1.5℃/秒、最高温度250℃で50秒間の条件でリフロー加熱し、接合させた後、冷却し、IPAにて洗浄して、フラックスを除去後、測定用サンプルとする。
4)上記の手順で作製した測定用サンプルの一部を175℃に保持した電気炉内に100時間放置し、エージング処理をする。
5)測定用サンプル並びにエージング処理した測定用サンプルをインパクトシェア試験機(DAGE社製 4000HS)にセットする。
6)測定条件は、10mm/秒、1000mm/秒、2000mm/秒の3種の速度で夫々実施し、せん断負荷応力を測定した。
また、せん断負荷応力のうち、最大値(Max force)を接合強度として評価した。
(評価方法)
エージング処理をしない状態での測定値が7N以上、且つエージング処理後の変化率が60%以上を合格(○)とし、60%未満を不合格(×)とした。
(結果)
結果を表3に示す。
表3よりわかるように、実施例1〜10で得られた鉛フリーはんだ合金は、合格基準を満たしている。
特に、落下衝撃試験に類似した1000mm/秒の速度に於いて、エージング処理を行っていない状態では12.2N以上、エージング処理後に於いても8.4N以上の測定値となっており、本発明の本発明の実施例1〜10は高い接合強度を有していることがわかる。
また、BiやSbを添加した実施例6〜10は、実施例1〜5に比べ、Geを同量添加した場合に比べ、更なる接合強度の上昇が見られ、相乗効果が表れていることがわかる。
図2は実施例10のエージング処理前のインパクトシェア試験後の銅箔基板側のSEM写真、図3は実施例10のエージング処理100時間後のインパクトシェア試験後の銅箔基板側のSEM写真であるが、図2及び図3よりエージング処理によりはんだ接合部のせん断面の状態に大きな変化が無いことがわかる。
これは、本発明の鉛フリーはんだ合金(実施例10)に於いて、接合時に当該鉛フリーはんだ合金の主成分であるSnに対して固溶限の小さいGeがはんだ合金の凝固時に固溶限以上の元素が析出し、合金の強化と接合強度の向上に寄与し、高温でのエージング処理を経てもその状態が保持され、接合強度の低下が少なく、強く維持されていることを想定させた。
〔試験例3:インパクトシェア試験2〕
(方法)
1)試験例1と同様の手順で、実施例1〜10で得られた鉛フリーはんだ合金からなる直径0.5mmの球状はんだボールを用いて作製した測定用サンプルの一部を150℃に保持した電気炉内に100時間放置し、エージング処理をする。
2)測定用サンプル並びにエージング処理した測定用サンプルをインパクトシェア試験機(DAGE社製 4000HS)にセットする。
3)測定条件は、10mm/秒、1000mm/秒、2000mm/秒の3種の速度で夫々実施し、せん断負荷応力を測定した。
また、せん断負荷応力のうち、最大値(Max force)を接合強度として評価した。
(評価方法)
エージング処理後の最大値が10N以上、且つエージング処理前に比べてエージング処理後の最大値の維持率が88%以上を「非常に優れる(◎)」とし、88%〜75%を「優れる(○)」、75%未満を「劣る(△)」とした。
(結果)
結果を表4に示す。
表4の結果より、実施例1〜10で得られた鉛フリーはんだ合金は、いずれも合格基準を満たしており、150℃という高温環境下でのエージング処理後のシェア速度が1000mm/sという高い速度であっても、接合強度が高く、維持されていることがわかる。
特に、実施例2〜5の鉛フリーはんだ合金の接合特性が優れており、これらはいずれもCu0.1〜2.0質量%、Ni0.01〜1.0質量%、Ge0.001〜2.0質量%含有し、かつ、Cuに対するGeの含有量の比率(Ge/Cu)が0.005〜0.5の範囲に調整されたものであることから、これらの含有量を満たす鉛フリーはんだ合金の接合特性が優れることがわかる。
また、実施例6〜10の鉛フリーはんだ合金は、いずれもCu0.1〜2.0質量%、Ni0.01〜1.0質量%、Ge0.001〜2.0質量%、Bi0.1〜8.0質量%、Sb0.1〜6.5質量%含有し、かつ、Sbに対するBiの含有量の比率(Bi/Sb)を0.02〜50に調整されたものであることから、これらの含有量を満たす鉛フリーはんだ合金も接合特性が優れていることがわかる。
(実施例11〜16)
表5に示す組成となるように、常法を用いて各金属成分を混合して鉛フリーはんだ合金を調製した。
得られた鉛フリーはんだ合金については、前記試験例3と同様にして行い下記の基準にて評価した。
(評価方法)
エージング処理をしない状態での測定値が7N以上、且つエージング処理後の変化率が60%以上を合格(○)とし、60%未満を不合格(×)とした。
また、エージング処理をしない状態での測定値が7N未満またはエージング処理後の変化率が60%未満を標準(△)とした。

(結果)
結果を表6に示す。
表6に示す結果より、実施例11、12、14、16で得られた鉛フリーはんだ合金は、合格基準を満たしている。
本発明は、優れたクリープ特性を有し、更には強い接合強度を有しており、高温状態に長時間曝された過酷な使用環境下に於いても高い接合信頼性を有するため、電子機器の接合は勿論のこと強い接合強度や過酷な使用環境下で用いられる電子機器等に広く応用が期待できる。

Claims (5)

  1. Cu0.1〜2.0質量%、Ni0.01〜1.0質量%、Ge0.001〜2.0質量%、及び残部としてSn及び不可避不純物を含有することを特徴とする鉛フリーはんだ合金。
  2. Bi0.1〜8.0質量%及び/又はSb0.1〜6.5質量%を含有する請求項1記載の鉛フリーはんだ合金。
  3. Cuに対するGeの含有量の比率(Ge/Cu)が0.005〜0.5である請求項1または2に記載の鉛フリーはんだ合金。
  4. Bi0.1〜8.0質量%及びSb0.1〜6.5質量%を含有し、かつSbに対するBiの含有量の比率(Bi/Sb)が0.02〜50である請求項2または3に記載の鉛フリーはんだ合金。
  5. 請求項1〜4のいずれかに記載の鉛フリーはんだ合金を用いることを特徴とするはんだ接合部。
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