JP2020025527A - 焼き菓子用ミックス - Google Patents

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Abstract

【課題】小麦全粒粉を含有しながらも、ボリューム感のある外観ともっちりとした口当たりの食感とを有する焼き菓子を提供すること。【解決手段】本発明の焼き菓子用ミックスは、小麦全粒粉と、α化穀粉及びα化澱粉からなる群から選択されるα化穀粉類の1種以上とを含有する。前記小麦全粒粉の含有量は好ましくは2〜20質量%、前記α化穀粉類の含有量は好ましくは0.1〜5質量%である。更に、小麦粉を50〜80質量%含有することが好ましい。本発明の焼き菓子用ミックスに含有されている小麦粉は、日本産小麦に由来する小麦粉を含むことが好ましい。【選択図】なし

Description

本発明は、栄養豊富な小麦全粒粉を含有する焼き菓子用ミックスに関する。
焼き菓子は、小麦粉、砂糖、卵などを原料にして生地を調製し、調製した生地を焼成することにより製造される食品であり、ケーキのようにふんわりとした柔らかな食感を持つタイプと、クッキーのようにサクサクとしっかりした食感を持つタイプとがある。いずれのタイプであっても、主要な原料である小麦粉の有する蛋白質及び澱粉が、焼き菓子の外観や食感に大きな影響を及ぼす一因となっており、それ故、焼き菓子の製造に使用する小麦粉の種類や使用量などを決定することは重要である。しかし、小麦粉の中には強力粉や薄力粉など性質の異なるものがあるため、製造する焼き菓子の種類に応じて、小麦粉やその他副原料の種類や量を決めたり、生地製造の手順を決定したりすることは、熟練を要する。そこで近年は、ホットケーキミックスのような、特定の焼き菓子の製造に特化したミックスが市販されており、これを購入して水や牛乳などの液体と混ぜて調製した生地を焼成するだけで、良質な焼き菓子を製造できるようになっている。
ところで、近年、食物繊維の機能性が注目されている。食物繊維は、ヒトの消化酵素で消化されない成分であり、従来は役に立たないものと考えられていたが、近年その有用性が明らかになってきており、例えば、ヒトの腸内細菌に作用して保健機能を示し、あるいは糖質や脂質を低下させて疾患予防に機能し得る。特に、小麦種子の外皮にあたる小麦ふすまは、このような健康に資する機能を有する食物繊維を多量に含んでいることから、小麦ふすまを積極的に摂取することで健康増進効果等が期待できる。しかしながら、小麦ふすまには独特の異味異臭があり、また、これが配合された食品はボソボソとパサついた食感になりやすいため、小麦ふすまは、通常の小麦から小麦粉に製粉するにあたって徹底的に除去されている部分である。したがって、小麦ふすまの機能性を期待し、単純に小麦ふすまを焼き菓子に配しただけでは、焼き菓子の外観や食感が低下してしまうという問題がある。
また従来、小麦頴果は製粉されることで、小麦粉、小麦ふすま及び小麦胚芽の3成分に選別され、それぞれが独立した商品として流通しているところ、前述したように、近年の健康志向の高まりを背景に小麦ふすまの機能性に注目が集まる中で、これら3成分の全てを含み小麦胚芽やビタミンEなどの栄養成分が豊富な小麦全粒粉が注目されており、食品用途に適した小麦全粒粉に関する技術が種々提案されている(特許文献1〜4)。
特開2001−204411号公報 特開2005−13014号公報 特開2007−82541号公報 特開2008−104393号公報
小麦全粒粉の機能性を期待して、焼き菓子用ミックスに小麦全粒粉を配合した場合、小麦全粒粉無配合の場合と比較して、焼き菓子のボリューム感や風味が低下するという問題がある。特に、ケーキのようにふんわりとした柔らかな食感を持つタイプの焼き菓子については近年、ボリューム感のある外観ともっちりとした口当たりの食感(もちもち感)とを有するものが人気であるが、小麦全粒粉を含有しながらもこのような外観及び食感を満たす焼き菓子は未だ提供されていない。
本発明の課題は、小麦全粒粉を含有しながらも、ボリューム感のある外観ともっちりとした口当たりの食感とを有する焼き菓子を提供することである。
本発明は、小麦全粒粉と、α化穀粉及びα化澱粉からなる群から選択されるα化穀粉類の1種以上とを含有する焼き菓子用ミックスである。
また本発明は、前記の本発明のミックスから生地を調製する生地調製工程と、該生地を焼成する工程とを有する、焼き菓子の製造方法である。
本発明によれば、小麦全粒粉を含有しながらも、小麦全粒粉含有食品にありがちなボリュームが不足した外観やパサついた食感が無く、ボリューム感のある外観ともっちりとした口当たりの食感とを有する焼き菓子が提供される。
本発明の焼き菓子用ミックスは小麦全粒粉を含有する。本発明で用いる小麦全粒粉は、小麦頴果(小麦粒)に含まれる胚乳、外皮及び胚芽の3成分を含有するもので、常温常圧では、胚乳由来の小麦粉と、外皮由来の小麦ふすまと、胚芽由来の小麦胚芽との3種類の粉体を含有する。小麦ふすまは食物繊維や鉄分、カルシウム、マグネシウム、亜鉛、銅などのミネラルやビタミンなどの食生活に欠かせない栄養素に富み、整腸作用や血中コレステロールの低下作用などを有する。また、小麦胚芽は、蛋白質や脂質の他、抗酸化作用を有し細胞の健康維持を助ける働きが期待できるビタミンEを多量に含む。したがって、このような栄養豊富な小麦全粒粉を含有する焼き菓子用ミックスを用いて製造された焼き菓子は、近年の健康志向にマッチした食品となり得る。
本発明で用いる小麦全粒粉は、小麦頴果の含有成分である胚乳、外皮及び胚芽を含有するものであればよく、その製法は問わない。例えば、本発明で用いる小麦全粒粉は、常法に従って小麦頴果の全体を粉砕して得た小麦全粒粉であってもよく、あるいは、小麦粉、小麦ふすま及び小麦胚芽をそれぞれ常法に従って製造し、これらを混合して得た小麦全粒粉であってもよい。また、本発明で用いる小麦全粒粉は、特許文献1〜3に記載の方法で製造されたものでもよく、あるいは市販の小麦全粒粉でもよい。
小麦頴果においては通常、小麦ふすまとなる外皮が11〜15質量%、小麦胚芽となる胚芽が2〜3質量%含まれ、残りが小麦粉となる胚乳となっている。そこで、本発明で用いる小麦全粒粉としては、小麦粉、小麦ふすま及び小麦胚芽の3種を、小麦頴果における胚乳、外皮及び胚芽の配合比と同程度の配合比で含有するものが好ましく、具体的には、小麦粉(胚乳)を82〜87質量%、小麦ふすま(外皮)を11〜15質量%、小麦胚芽(胚芽)を2〜3質量%含有するものが好ましい。
本発明の焼き菓子用ミックスにおける小麦全粒粉の含有量は、該ミックスの全質量に対して、好ましくは2〜20質量%、より好ましくは4〜18質量%、さらに好ましくは6〜16質量%である。焼き菓子用ミックスにおける小麦全粒粉の含有量が前記範囲にあることで、小麦全粒粉の機能性が期待でき、また、小麦全粒粉に起因する焼き菓子の外観や風味の低下といった不都合が抑えられる。ただし、このような小麦全粒粉に起因する不都合を、ミックスにおける小麦全粒粉の含有量を調整するだけで抑えるのには限界がある。小麦全粒粉の機能性を十分に引き出しつつも、焼き菓子の外観や風味の低下といった不都合を抑制するためには、何らかの工夫が必要である。
而して、本発明の焼き菓子用ミックスにおいては、小麦全粒粉に起因する不都合を抑制する工夫として、該ミックスに、α化穀粉及びα化澱粉からなる群から選択されるα化穀粉類の1種以上を含有させている。小麦全粒粉及びα化穀粉類を含有する本発明の焼き菓子用ミックスによれば、従来の小麦全粒粉含有食品にありがちなボリュームが不足した外観やパサついた食感が無く、ボリューム感のある外観ともっちりとした口当たりの食感とを有する焼き菓子が得られる。
本発明で用いるα化穀粉は、原料穀粉を加熱してα化(糊化)したものであり、該原料穀粉としては、小麦粉、米粉、大麦粉、ライ麦粉等の公知の食用穀粉を例示できる。また、本発明で用いるα化澱粉は、原料澱粉を加熱してα化(糊化)したものであり、該原料澱粉としては、小麦澱粉、米澱粉、コーンスターチ、ワキシーコーンスターチ、馬鈴薯澱粉等の公知の食用澱粉を例示できる。原料穀粉及び原料澱粉それぞれのα化の方法は特に制限されず、蒸煮、湿熱加熱処理等の公知のα化の方法を利用できる。本発明で用いるα化穀粉類(α化穀粉、α化澱粉)は市販品でもよい。
本発明の焼き菓子用ミックスにおけるα化穀粉類(α化穀粉、α化澱粉)の含有量は、該ミックスの全質量に対して、好ましくは0.1〜5質量%、より好ましくは0.3〜4質量%、さらに好ましくは0.5〜3質量%である。焼き菓子用ミックスにおけるα化穀粉類の含有量が前記範囲にあることで、該ミックスを用いて製造された焼き菓子は、小麦全粒粉を含有しながらも、適度のボリューム感と適度のもっちり感とを有するものとなり得る。焼き菓子用ミックスにおけるα化穀粉類の含有量が少なすぎると、焼き菓子の外観がボリューム感に物足りない外観となるおそれがあり、該含有量が多すぎると、焼き菓子が粘ついたり硬くなったりするおそれがある。
本発明の焼き菓子用ミックスは、前記成分(小麦全粒粉、α化穀粉、α化澱粉)に加えて更に、小麦粉(小麦全粒粉を構成する小麦粉を除く。以下特に断らない限り同じ。)を含有してもよい。小麦粉としては、焼き菓子に用いることができる小麦粉であれば種類は問わず、主として菓子用に用いられる薄力粉の他、主にパン用に用いられる強力粉や準強力粉、主に麺用に用いられる中力粉、主にスパゲティ、マカロニ用に用いられるデュラム粉、小麦粉や澱粉の改質等に利用されている超強力粉も用いることができ、これらを単独で又は複数種類組み合わせて用いることができる。これら小麦粉の原料となる小麦の種類や産地は特に限定されず、米国産のウェスタンホワイト、ダークノーザンスプリング、ハードレッドウィンター、オーストラリア産のオーストラリアスタンダードホワイト、日本産の普通系小麦、強力系小麦等を利用できる。
本発明の焼き菓子用ミックスにおける小麦粉の含有量は、該ミックスの全質量に対して、好ましくは50〜80質量%、より好ましくは50〜70質量%である。焼き菓子用ミックスにおける小麦粉の含有量が前記範囲にあることで、該ミックスを用いて得られた焼き菓子は、適度な軽さを有しながら骨格のある食感を有するものとなる。
本発明の焼き菓子用ミックスは、前記成分(小麦全粒粉、α化穀粉、α化澱粉、小麦粉)に加えて、必要に応じて、焼き菓子用ミックスの製造に通常用いられ得るその他の原料、例えば、小麦粉以外の穀粉やこれを加工した穀粉、未加工澱粉、α化澱粉以外の加工澱粉(アセチル化澱粉、エーテル化澱粉、架橋澱粉、酸化澱粉等)、砂糖等の糖類、卵粉、食塩、増粘剤、乳化剤、膨張剤等を含有してもよい。前記成分以外の他の原料の含有量は、本発明の焼き菓子用ミックスの全質量に対して、0〜40質量%程度とすることが好ましい。
本発明の焼き菓子用ミックスに含有されている小麦由来成分は、日本産小麦由来成分を含むことが好ましい。ここでいう「小麦由来成分」としては、小麦全粒粉、α化小麦粉(α化穀粉)、小麦全粒粉を構成する小麦粉以外の小麦粉の3成分を例示できる。また、「日本産小麦由来成分」は、典型的には、日本産小麦から抽出され、あるいは日本産小麦を加工して得られる成分であり、日本産小麦を原料とする成分とも言えるもので、例えば、日本産小麦全粒粉、日本産α化小麦粉、日本産小麦粉である。焼き菓子用ミックスに含有されている小麦由来成分が日本産小麦由来成分を含むことで、焼き菓子のもっちりとした食感が一層向上し得る。
日本産小麦は、日本で作出された小麦品種であり、品種の特性や製粉性等の観点から、「普通系(中力系)」と「強力系」とに大別される。本発明で用いる日本産小麦由来成分は、普通系の日本産小麦を原料とするものが特に好ましい。なお、一般に、普通系の日本産小麦は、グルテンの水和性が極めて鋭敏な上に、澱粉は強じんで粘弾性に富むことから、これを由来とする小麦粉は保水性に優れた食感が要望される小麦粉食品に適した性質を有しており、そのため、普通系の日本産小麦由来の小麦粉は従来、麺類特にうどんが主たる用途であり、「うどん粉」などとも呼ばれている。
日本産小麦由来成分の原料たる日本産小麦としては、普通系小麦が良好であり、特に、軟質、あるいは中間質の小麦が好ましい。また、日本産小麦の蛋白質含量は、7.5〜12.0質量%の範囲がより好ましい。また、日本産小麦として、下記の品種名を例示できる。本発明では、下記の品種名の日本産小麦に由来する小麦粉の1種を単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。なお、下記に示す日本産小麦は、農林水産省の農林認定品種データベース等を用いて調べることができる。
(日本産小麦の具体例)
あおばの恋、あきたっこ、アブクマワセ、あやひかり、イワイノダイチ、キタカミコムギ、きたさちほ、キタノカオリ、きたほなみ、きたもえ、キタ力ミコムギ、きぬあかり、きぬあずま、きぬいろは、きぬの波、キヌヒメ、コユキコムギ、さとのそら、さぬきの夢2000、さぬきの夢2009、しゅんよう、シラサギコムギ、シラネコムギ、シロガネコムギ、せときらら、タイセツコムギ、タクネコムギ、ダブル8号、タマイズミ、チクゴイズミ、ちくしW2号、チホクコムギ、つるきち、つるぴかり、ナンブコムギ、ニシノカオリ、ニシホナミ、ネノリゴシ、ネバリゴシ、ハナマンテ、ハルイブ、はるきらり、はるひので、ハルユタカ、ハレイブキ、ハレユタカ、バンドウワセ、フウセツ、ふくあかり、ふくさやか、ふくはるか、ふくほのか、ホクシン、ホロシリコムギ、もち姫、ゆきちから、ゆきはるか、ゆめあかり、ユメアサヒ、ゆめかおり、ゆめきらり、ユメシホウ、ユメセイキ、ゆめちから、銀河のちから、香育21号、春のかがやき、春よ恋、長崎W2号、東海103号、東海104号、東山42号、農林61号、福井県大3号、利根3号、ダブレ8号、ミナミノカオリ。
本発明の焼き菓子用ミックスにおいて、該ミックスに含有されている小麦由来成分、具体的には、小麦全粒粉、α化小麦粉、小麦全粒粉を構成する小麦粉以外の小麦粉の3種の総量に占める日本産小麦由来成分の割合(以下、「日本産小麦占有率」ともいう。)は、好ましくは70質量%以上、より好ましくは80質量%以上、さらに好ましくは90質量%以上、最も好ましくは100質量%であり、該3種の小麦粉のうち該ミックスに含有されているものの全てが日本産小麦粉であることが最も好ましい。
なお、本発明の焼き菓子用ミックスにおいては、小麦全粒粉、α化小麦粉(α化穀粉)、小麦全粒粉を構成する小麦粉以外の小麦粉の3種として、外国産小麦由来成分(外国産小麦を原料とする成分)を用いることもでき、例えば、外国産小麦全粒粉、外国産α化小麦粉、外国産小麦粉を用いることができる。ただし、本発明者らの知見によれば、ミックス中において外国産小麦由来成分の含有量が少ないほど焼き菓子のもっちりした食感が高まるため、そのような食感が重視される場合には、外国産小麦由来成分の含有量を抑えることが好ましい。斯かる観点から、本発明の焼き菓子用ミックスにおいて、該ミックスに含有されている小麦由来成分(具体的には前記3種)の総量に占める外国産小麦由来成分の割合は、好ましくは10質量%以下である。
本発明の焼き菓子用ミックスは、各種の焼き菓子の製造に使用することができ、その使用方法はこの種のミックスと基本的に同じである。本発明の焼き菓子用ミックスを用いた焼き菓子の製造方法は、典型的には、該ミックスから生地を調製する工程(生地調製工程)と、該生地を焼成する工程を有する。前記生地は、粘土状生地(ドウ)と液状生地(バッター)とに大別でき、いずれの生地も焼き菓子用ミックスに液体を添加・混合することで調製することができ、該液体としては例えば、水、牛乳、卵、生クリーム又はそれら2種以上の混合物を利用できる。生地調製の際の前記液体の添加量は、焼き菓子の種類等に応じて適宜選択すればよく特に制限されないが、例えば前記液体が水の場合において、ドウを調製する場合は、ミックス100質量部に対して50〜160質量部程度、バッターを調製する場合は、ミックス100質量部に対して150〜300質量部程度である。本発明の焼き菓子用ミックスは、特に、バッターを調製する焼き菓子の製造方法に好適である。
なお、前記生地調製工程で用いる焼き菓子用ミックスが、小麦全粒粉及びα化穀粉類(α化穀粉、α化澱粉)を含有し且つ小麦粉を含有しないものである場合、該生地調製工程において、該ミックスに加えて更に、前述した日本産小麦粉を用いてもよい。
本発明の焼き菓子用ミックスは、各種焼き菓子の製造に使用することができ、膨張剤を用いたケーキ焼き菓子及びイーストを用いたイースト焼き菓子の何れにも適用できる。本発明の焼き菓子用ミックスは、特に、ボリュームが大きく、ふんわりとしながらもちもちとした食感を楽しむ焼き菓子に好適であり、そのような焼き菓子の例としては具体的には、パンケーキ、スポンジケーキ、ホットケーキ、タイ焼き、ドーナツ、クレープ、スコーン、パウンドケーキ、マフィン、ワッフルなどが挙げられる。本発明の焼き菓子用ミックスは、特にホットケーキに適している。
以下、実施例を挙げて、本発明をさらに詳細に説明するが、本発明は下記の実施例に限定されるものではない。
〔実施例1〜29及び比較例1〜3〕
下記表1〜4に示す原料を適宜混合・攪拌して、各実施例及び比較例の焼き菓子用ミックスを製造した。用いた原料は以下の通りである。
・外国産小麦全粒粉:商品名「スーパーファインハード」、日清製粉製
・日本産小麦全粒粉:商品名「スーパーファインソフト」、日清製粉製
・外国産α化小麦粉:商品名「アルファフラワーP」、フレッシュフードサービス製
・日本産α化小麦粉:商品名「アルファフラワーWS」、サン工業製
・外国産小麦粉:商品名「フラワー」、日清フーズ製
・日本産小麦粉:品種名「きたほなみ」由来の小麦粉
・α化タピオカ澱粉:商品名「タピオカアルファーNTP」、三和澱粉工業製
・タピオカ澱粉:未加工のタピオカ澱粉
〔試験例〕
各実施例及び比較例の焼き菓子用ミックスを用いてホットケーキを製造した。具体的には、焼き菓子用ミックス180質量部に対して、卵50質量部、牛乳170質量部を加えてよく攪拌し、液状生地(バッター)を得た。得られた生地を、170℃に熱したホットプレート上に垂らして広げ、3分間焼成した後、該生地を上下反転させて未焼成の面側を2分間焼成し、ホットケーキを製造した。
製造したホットケーキを10名の専門パネラーが食し、その際の食感(もちもち感)を下記評価基準で評価した。その結果を10名の評価点の平均値として下記表1〜4に示す。
<外観の評価基準>
5点:焼成面がなだらかな曲面となり、ボリューム感に富み、極めて良好。
4点:焼成面がなだらかな曲面となり、ボリューム感があり、良好。
3点:焼成面がやや平で、ボリューム感がややある外観。
2点:焼成面が平で、ボリューム感があまりなく、不良。
1点:焼成面が平で、ボリューム感がほとんどなく、極めて不良。
<もちもち感の評価基準>
5点:非常にもちもち感を感じ、極めて良好。
4点:もちもち感を感じ、良好。
3点:ややもちもち感がある食感。
2点:もちもち感が少なく、やや硬いか粘りがあり、不良。
1点:もちもち感がほとんどなく、硬いか粘りが強すぎ、極めて不良。
Figure 2020025527
表1に示すとおり、各実施例のミックスは、小麦全粒粉及びα化穀粉類(α化小麦粉又はα化タピオカ澱粉)の双方を含有することに起因して、α化穀粉類が非含有の比較例1及び2に比して、ホットケーキの外観及びもちもち感に優れる結果となった。比較例3は、小麦全粒粉を非含有であることから、通常のホットケーキと外観は変わらないものの、小麦全粒粉の機能性を得られないというデメリットがあり、また、小麦全粒粉を含有する各実施例に比してもちもち感にやや劣る結果となった。また、表1の各実施例どうしの対比から、日本産小麦占有率が高いほど、ホットケーキのもちもち感が向上することがわかる。この日本産小麦占有率ともちもち感との関係は、表4からも明らかである。
Figure 2020025527
表2の各実施例どうしの対比から、ミックスにおける小麦全粒粉の含有量は、該ミックスの全質量に対して、2〜20質量%(実施例6及び9〜14)が好ましく、4〜18質量%(実施例6及び10〜13)がより好ましく、6〜16質量%(実施例6、11及び12)がさらに好ましいことがわかる。
Figure 2020025527
表3の各実施例どうしの対比から、ミックスにおけるα化小麦粉(α化穀粉)の含有量は、該ミックスの全質量に対して、0.1〜5質量%(実施例6及び17〜22)が好ましく、0.5〜4質量%(実施例6及び18〜21)がより好ましく、0.8〜3質量%(実施例6、19及び20)がさらに好ましいことがわかる。
Figure 2020025527

Claims (7)

  1. 小麦全粒粉と、α化穀粉及びα化澱粉からなる群から選択されるα化穀粉類の1種以上とを含有する焼き菓子用ミックス。
  2. 前記小麦全粒粉の含有量が2〜20質量%である請求項1に記載の焼き菓子用ミックス。
  3. 前記α化穀粉類の含有量が0.1〜5質量%である請求項1又は2に記載の焼き菓子用ミックス。
  4. 更に、小麦粉を50〜80質量%含有する請求項1〜3のいずれか1項に記載の焼き菓子用ミックス。
  5. 前記ミックスに含有されている小麦由来成分が、日本産小麦由来成分を含む請求項1〜4のいずれか1項に記載の焼き菓子用ミックス。
  6. 請求項1〜5のいずれか1項に記載のミックスから生地を調製する生地調製工程と、該生地を焼成する工程とを有する、焼き菓子の製造方法。
  7. 請求項1〜3のいずれか1項に記載のミックスから生地を調製する生地調製工程と、該生地を焼成する工程とを有し、
    前記生地調製工程において、前記ミックスに加えて更に、日本産小麦に由来する小麦粉を用いる、焼き菓子の製造方法。
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