JP2020023935A - 自動二輪車 - Google Patents
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Abstract
Description
以下、図1〜図5に基づき、本発明の一実施例に係るオンロード型の自動二輪車1について説明する。以下、前後、左右、上下等の方向を示す語は、自動二輪車1のライダーから見た方向を基準として用いる。各図に適宜付される矢印Fr、Rr、L、R、U、Loは、それぞれ自動二輪車1の前方、後方、左方、右方、上方、下方を示している。
図2〜図4を参照して、車体フレーム2は、ヘッドパイプ21と、ヘッドパイプ21から後方に延びる1本のメインフレーム22と、ヘッドパイプ21から下方に延びる1本のダウンフレーム23と、メインフレーム22の後端部から左右に分岐しつつ下方に延びる左右一対のサイドフレーム24と、メインフレーム22の後部から後方に延びる左右一対のシートレール25と、を主体として構成されている。
図1を参照して、ステアリング機構3は、ヘッドパイプ21によって回転可能に支持されている。ステアリング機構3は、ハンドル装置31及び左右一対のフロントフォーク32を備えている。ハンドル装置31は、ヘッドパイプ21の上方に配置されており、左右方向に延びている。ハンドル装置31の左右方向両端部には、ハンドルグリップ33が設けられている。左右一対のフロントフォーク32の下端部には、前輪4が回転可能に支持されている。
図1を参照して、燃料タンク5は、メインフレーム22に支持されている。ライダーシート6は、燃料タンク5の後方に配置されており、左右一対のシートレール25に支持されている。
図1を参照して、左右一対のスイングアーム7の前端部は、左右一対のサイドフレーム24にピボット軸35を介して接続されている。これにより、左右一対のスイングアーム7がピボット軸35を中心に揺動可能となっている。左右一対のスイングアーム7の後端部には、後輪8が回転可能に支持されている。
図2〜図4を参照して、エンジン9は、例えば、油冷式の単気筒エンジンである。エンジン9は、クランクケース41と、クランクケース41に上方から連結されるシリンダ42と、シリンダ42に上方から連結されるシリンダヘッド43と、シリンダヘッド43に上方から連結されるシリンダヘッドカバー44と、クランクケース41の右側(左右方向一方側)を覆うクラッチカバー45(カバーの一例)と、クランクケース41の左側(左右方向他方側)を覆うマグネトカバー46と、を備えている。
図2、図3を参照して、吸気装置11は、吸気管71と、吸気管71に接続されるエアクリーナ(図示せず)と、を備えている。吸気管71は、エンジン9の吸気口59に接続されている。
以下、排気装置12の説明において、「上流側」又は「下流側」と記載する場合には、排気装置12内における排気方向(排気ガスの流動方向)における「上流側」又は「下流側」を示す。
排気装置12の触媒81は、排気管86内に配置されている。触媒81は、例えば、ハニカム構造の三元触媒によって構成されている。触媒81は、排気ガス中の有害成分(例えば、一酸化炭素、炭化水素、窒素酸化物)を化学反応によって無害成分(例えば、二酸化炭素、水、窒素)に変化させることで、排気ガスを浄化する。
図2〜図4を参照して、排気装置12の触媒ケース82は、別々に成型されたフロント部分82aとリア部分82bを接合することで、中空状に形成されている。即ち、触媒ケース82は、モナカ構造を成している。触媒ケース82は、触媒81の中心軸Cを通過する面で、フロント部分82aとリア部分82bに2分割されている。
図4を参照して、車両前面視で、排気装置12の上流側接続管83は、触媒81の上端部から車両の左右方向の中心に向けて延びている。上流側接続管83は、第1パイプ105と、第1パイプ105の右下側(下流側)に設けられる第2パイプ106と、を備えている。
図1を参照して、排気装置12の消音器84は、チャンバ114と、チャンバ114の後側(下流側)に設けられるマフラ115と、を備えている。チャンバ114の内部とマフラ115の内部には、それぞれ、消音室(図示せず)が設けられている。なお、図4では、マフラ115が図示されていない。
図4を参照して、車両前面視で、排気装置12の下流側接続管85は、触媒81の下端部から車両の左右方向の中心に向けて延びている。下流側接続管85の前端部(上流側の端部)は、触媒ケース82の下部に収容されている。下流側接続管85の前端部には、触媒81の下端部が挿入されている。下流側接続管85の後端部(下流側の端部)は、消音器84のチャンバ114に接続されている。
図2、図3を参照して、スタータモータ13は、シリンダ42の後方に配置されている。スタータモータ13は、クランクケース41の上方に配置されており、クランクケース41の上面に取り付けられている。スタータモータ13は、左右方向に延びるモータ軸122を備えている。モータ軸122は、アイドル軸(図示せず)を介してクランク軸51に接続されている。
図3、図4を参照して、オイルクーラ14は、エンジン9の前方に配置されている。車両側面視及び車両前面視で、オイルクーラ14は、上下方向に沿って直線状に延びており、ダウンフレーム23と略平行に配置されている。オイルクーラ14は、ダウンフレーム23を挟んで触媒81の反対側に配置されている。
図3、図5を参照して、ファンユニット15は、冷却ファン141と、冷却ファン141の外周を覆うシュラウド142と、を備えている。
以下、流入管16及び流出管17の説明において、「上流側」又は「下流側」と記載する場合には、オイルの流動方向における「上流側」又は「下流側」を示す。
図2、図3を参照して、エンジン9の始動時には、スタータモータ13を駆動させる。このようにスタータモータ13が駆動すると、スタータモータ13のモータ軸122が回転する。このようにモータ軸122が回転すると、モータ軸122の回転がアイドル軸(図示せず)を介してクランク軸51に伝達され、クランク軸51が回転する。このようにして、スタータモータ13がエンジン9を始動させる。
図2、図3を参照して、エンジン9の駆動時には、クランク軸51が回転する。このようにクランク軸51が回転すると、クランク軸51の回転がバランサドライブギア51a及びバランサドリブンギア52aを介してバランサ軸52に伝達され、バランサ軸52が回転する。これにより、クランク軸51の回転に伴うエンジン9の振動が抑制される。
図2を参照して、エンジン9の駆動時には、エンジン9の排気口60から排気ガスが排出される。エンジン9の排気口60から排出された排気ガスは、上流側接続管83の第1パイプ105と第2パイプ106を順次通過して触媒81に流入し、触媒81によって浄化される。触媒81によって浄化された排気ガスは、下流側接続管85を通過して消音器84のチャンバ114に流入する。消音器84のチャンバ114に流入した排気ガスは、消音器84のチャンバ114とマフラ115を順次通過し、車両の後方に排出される。
図4、図5を参照して、オイルポンプ66が駆動すると、オイル貯留室65に貯留されたオイル(冷却媒体の一例)がオイルポンプ66及びオイルフィルタ67を順次通過してクラッチカバー45のオイル導出口63から流出する。このオイル導出口63から流出するオイルは、エンジン9の要冷却部(例えば、排気ポート(図示せず)や燃焼室58の周辺部)を冷却した高温のオイルである。
自動二輪車1の走行時には、走行風によってオイルクーラ14が冷却されるため、オイルクーラ14によってオイルを十分に冷却することができる。一方で、自動二輪車1の停止時には、走行風によってオイルクーラ14が冷却されないため、オイルクーラ14によってオイルを十分に冷却できない恐れがある。特に、自動二輪車1が高速で走行した後に一旦停止するような場合には、オイルの温度が上昇しやすい。
本実施例では、車両前面視で、ダウンフレーム23の右側(左右方向一方側)に触媒81が配置され、ダウンフレーム23の左側(左右方向他方側)にオイルクーラ14が配置されている。このように触媒81とオイルクーラ14をダウンフレーム23の左右に分けて配置することで、触媒81とオイルクーラ14の隙間を十分に確保することができ、触媒81からの熱によってオイルクーラ14が熱害を受けるのを抑制することができる。そのため、オイルクーラ14によってオイルを十分に冷却することができ、エンジン9の冷却性能が向上する。
本実施例では特に説明を行わなかったが、他の異なる実施例では、触媒81とオイルクーラ14の間に遮熱板(図示せず)を設けても良い。このような構成を採用することで、触媒81からの熱によってオイルクーラ14が熱害を受けるのをより効果的に抑制することができる。
2 車体フレーム
9 エンジン
14 オイルクーラ(熱交換器の一例)
14a オイルクーラの右面(左右方向一方側の面)
14b オイルクーラの左面(左右方向他方側の面)
16 流入管
17 流出管
21 ヘッドパイプ
22 メインフレーム
23 ダウンフレーム
28 エンジン懸架ブラケット
41 クランクケース
42 シリンダ
43 シリンダヘッド
45 クラッチカバー(カバーの一例)
51 クランク軸
60 排気口
81 触媒
86 排気管
141 冷却ファン
R3 冷却ファンの回転軸
本発明に係る自動二輪車の第2の態様は、車体フレームと、前記車体フレームに支持されるエンジンと、前記エンジンの排気口から排出される排気ガスが流れる排気管と、前記排気管内に設けられ、前記エンジンの前方に配置される触媒と、前記エンジンの前方に配置され、前記エンジンを冷却する冷却媒体を冷却する熱交換器と、を備え、前記車体フレームは、ヘッドパイプと、前記ヘッドパイプから後方に延びるメインフレームと、前記ヘッドパイプから下方に延びるダウンフレームと、前記ダウンフレームの下端側に配置され、前記エンジンを固定するエンジン懸架ブラケットと、を備え、前記エンジンは、クランク軸と、前記クランク軸を収容するクランクケースと、前記クランクケースに連結されるシリンダと、前記シリンダに連結されるシリンダヘッドと、を備え、車両前面視で、前記ダウンフレームの左右方向一方側に前記触媒が配置され、前記ダウンフレームの左右方向他方側に前記熱交換器が配置されており、車両側面視で、前記触媒の少なくとも一部と前記熱交換器の少なくとも一部が前記ダウンフレームと重なっており、車両側面視で、前記触媒が前記エンジン懸架ブラケットと重なっており、前記熱交換器の下端部は、前記触媒の上端部よりも上方に位置しており、前記熱交換器の下端部の高さ位置は前記シリンダヘッドの高さ位置と同じであることを特徴とする。
Claims (8)
- 車体フレームと、
前記車体フレームに支持されるエンジンと、
前記エンジンの排気口から排出される排気ガスが流れる排気管と、
前記排気管内に設けられ、前記エンジンの前方に配置される触媒と、
前記エンジンの前方に配置され、前記エンジンを冷却する冷却媒体を冷却する熱交換器と、を備え、
前記車体フレームは、
ヘッドパイプと、
前記ヘッドパイプから後方に延びるメインフレームと、
前記ヘッドパイプから下方に延びるダウンフレームと、を備え、
前記エンジンは、
クランク軸と、
前記クランク軸を収容するクランクケースと、
前記クランクケースに連結されるシリンダと、
前記シリンダに連結されるシリンダヘッドと、を備え、
車両前面視で、前記ダウンフレームの左右方向一方側に前記触媒が配置され、前記ダウンフレームの左右方向他方側に前記熱交換器が配置されており、
車両側面視で、前記触媒の少なくとも一部と前記熱交換器の少なくとも一部が前記ダウンフレームと重なっていることを特徴とする自動二輪車。 - 前記ダウンフレームに前記エンジンを固定するエンジン懸架ブラケットを更に備え、
車両側面視で、前記触媒の少なくとも一部が前記エンジン懸架ブラケットと重なっていることを特徴とする請求項1に記載の自動二輪車。 - 前記熱交換器の下端部は、前記触媒の上端部よりも上方に位置していることを特徴とする請求項1又は2に記載の自動二輪車。
- 前記熱交換器を冷却する冷却風を発生させる冷却ファンを更に備え、
前記冷却ファンの回転軸は、前記シリンダヘッドよりも上方に位置していることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の自動二輪車。 - 前記熱交換器の前記左右方向他方側の面は、前記熱交換器の前記左右方向一方側の面よりも前方に位置していることを特徴とする請求項4に記載の自動二輪車。
- 前記熱交換器から前記エンジンに冷却媒体を流出させる流出管を更に備え、
車両上面視で、前記流出管は、前記メインフレームを挟んで前記触媒とは反対側に配置されていることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の自動二輪車。 - 前記流出管は、前記熱交換器の上部と前記シリンダヘッドを接続しており、前記熱交換器の上部から前記シリンダヘッドに向けて下降していることを特徴とする請求項6に記載の自動二輪車。
- 前記エンジンから前記熱交換器に冷却媒体を流入させる流入管を更に備え、
前記エンジンは、前記クランクケースの前記左右方向一方側を覆うカバーを備え、
前記流入管は、前記カバーと前記熱交換器の下部を接続しており、前記シリンダと前記触媒の間を通過していることを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載の自動二輪車。
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