JP2020022926A - 燃料ガス吸着カラムの再生方法 - Google Patents

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【課題】 一過式の燃料ガス吸着カラムを簡便かつ効率良く再生して繰り返し利用可能な再生方法を提供する。【解決手段】 燃料ガス吸着カラム1は、上部に入口部としてのガス流入部材3が設けられているとともに、出口部としての排出管4が底部まで延在している燃料ガス吸着容器2に細粒状炭素系吸着材などの細粒状多孔質ガス吸着材6を充填した構造を有する。燃料ガス吸着カラム1が所定量のプロパンガスGを吸着したら燃料ガス吸着容器2の排出管4の開口端部を封止部材7で封鎖し、ガス流入部材3側を吸引手段としての真空ポンプ(図示せず)に接続して吸引することにより、細粒状多孔質ガス吸着材6に吸着したプロパン成分が脱着することにより、燃料ガス吸着カラム1を再生する。【選択図】 図2

Description

本発明は、燃料ガス吸着カラムの再生方法に関し、特に一過式の燃料ガス吸着カラムを簡便かつ効率良く再生して繰り返し利用可能な再生方法に関する。
従来、都市ガスのガスメータの交換やプロパンガスボンベの交換などの処理では、配管内に燃料ガスが残存しているため、そのまま処理すると燃焼性の燃料ガスを大気に放散させたり、付臭ガス成分が拡散したりするため好ましくない。また、これとは逆に燃料ガスの配管に対しパージ処理を行う際には、配管内を燃料ガスで置換してやる必要があり、所定のカロリーとなるまで燃料ガスと管内空気との混合ガスを排出する必要がある。このような場合において、都市ガスの成分であるメタンガスは空気よりも軽い一方、プロパンガスは空気より重いため、高層マンションでの燃料ガスの漏洩は作業階だけでなくその上下の階層にも配慮する必要があり、地上階においては近隣周辺にも配慮する必要がある。そこで、従来はガス吸着材を充填した減圧ガス吸収容器を接続して、このガス吸収容器に燃料ガスを吸収させることで、燃料ガスの漏洩を防止することが行われている。
上述の減圧容器に燃料ガスを吸収させる方法は、容器に燃料ガスだけでなく、混合ガス成分や空気なども一緒に吸収させるものであるところ、容器内が常圧になるとそれ以上吸収させることができなくなるため、減圧容器は、十分な量の燃料ガスを吸収させるために大型で減圧容器としての耐圧性を備えたものとする必要がある。また、減圧容器は、多量のガス吸着材が充填されることになるので、それに伴う重量の増大により、持ち運び等の作業性が良好でない。そして、ガス吸着材は、経済性の観点から再生して再利用することが必要とされている。
一方、減圧容器に燃料ガスを吸収させる方法では、上述のように、減圧容器が大容量とならざるを得ないところ、最近では小型化が可能であることから、燃料ガスがガス吸着材を通過する際に対象となる燃料ガス成分を選択的に吸着する一過式の燃料ガス吸着カラムも開発されつつある。これら減圧式及び一過式の燃料ガス吸着カラムの再生方法としては、いずれもガス吸着材を再生炉に投入して、吸着等温線の温度に応じた吸着量の違いよりもはるかに高い温度に加熱して吸着成分を脱着することが行われている。
しかしながら、従来の再生方法において、再生炉は500〜1000℃と非常に高い温度で加熱するので、容器に充填したままで中のガス吸着材を再生するのは困難であり、ガス吸着材を容器から取り出さないと処理できない、という問題点があった。また、再生炉は安定した温度で処理するためには、2〜20t/時の規模で処理するのが望ましく、これを充足するだけでの処理量を安定的に確保するためには多量のガス吸着材が必要であり、特に小型の一過式の燃料ガス吸着カラムでは非常に多数の燃料ガス吸着カラムからガス吸着材を同時期に回収する必要があるので現実的でない、という問題点がある。さらに、高温再生によりガス吸着材の強度が低下し微粉化するので、繰り返し再生すると燃料ガス吸着能が低下する、という問題点もある。これらにより小型の一過式の燃料ガス吸着カラムは、ガス吸着材を取り出す作業、及び再生炉による再生時の品質安定性を考慮すると、使い捨てを前提とした運用にならざるを得ず、経済的でない、という問題点があった。
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、一過式の燃料ガス吸着カラムを簡便かつ効率良く再生して繰り返し利用可能な再生方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために本発明は第一に、入口と出口とを有する燃料ガス吸着容器に細粒状多孔質ガス吸着材を充填してなる燃料ガス吸着カラムの再生方法であって、前記燃料ガス吸着容器の入口又は出口のいずれか一方を封鎖した状態で他方から減圧吸引する、燃料ガス吸着カラムの再生方法を提供する(発明1)。
かかる発明(発明1)によれば、燃料ガス吸着カラムの入口又は出口のいずれか一方を封鎖した状態で、他方から減圧吸引することにより、細粒状多孔質ガス吸着材表面に吸着して凝縮した状態の燃料ガスが脱離状態となり、燃料ガス吸着カラムから外部に排出されるので、燃料ガス吸着カラムから細粒状多孔質ガス吸着材を取り出すことなく、燃料ガス吸着能を回復することができる。
上記発明(発明1)においては、前記減圧吸引を前記細粒状多孔質ガス吸着材が吸着した水分を除去可能な減圧条件とする、ことが好ましい(発明2)。
かかる発明(発明2)によれば、水分は細粒状多孔質ガス吸着材の燃料ガス吸着能の阻害要因となるので、これを除去することにより細粒状多孔質ガス吸着材の性能を使用前の約80%以上にまで回復することができる。
上記発明(発明1,2)においては、前記燃料ガス吸着カラムの吸着対象となる燃料ガスが、メタンガス、プロパンガス、ブタンガス、またはこれらのガスを主成分とする混合ガスである、ことが好ましい(発明3)。
かかる発明(発明3)によれば、燃料ガスとして一般に流通しているメタンガス、プロパンガス、ブタンガス、またはこれらのガスを主成分とする混合ガスを吸着した細粒状多孔質ガス吸着材から、これらの汎用的なガスを脱着することで燃料ガス吸着カラムを再生して、これら汎用ガスの吸着に繰り返して利用することができる。
また、本発明は第二に、入口と出口とを有する燃料ガス吸着容器に細粒状多孔質ガス吸着材を充填してなる燃料ガス吸着カラムの再生方法であって、前記燃料ガス吸着容器の入口及び出口の両方から減圧吸引する、燃料ガス吸着カラムの再生方法を提供する(発明4)。
かかる発明(発明4)によれば、燃料ガス吸着カラムの入口及び出口の両方から減圧吸引することにより、細粒状多孔質ガス吸着材表面に吸着して凝縮した状態の燃料ガスが脱離状態となり、燃料ガス吸着カラムから外部に排出されるので、燃料ガス吸着カラムから細粒状多孔質ガス吸着材を取り出すことなく、燃料ガス吸着能を回復することができる。
本発明の燃料ガス吸着カラムの再生方法は、入口と出口とを有する燃料ガス吸着容器の入口又は出口のいずれか一方を封鎖した状態で他方から減圧吸引するものであるので、燃料ガス吸着カラムから細粒状多孔質ガス吸着材を取り出すことなく、吸着能を回復することができる。また、高温再生による細粒状多孔質ガス吸着材の強度の低下に伴う微粉化もないため、繰り返し再生しても性能の低下がほとんどない。
本発明の一実施形態による燃料ガス吸着カラムの再生方法を適用可能な燃料ガス吸着カラムのガス吸着状態を示す概略図である。 上記実施形態による燃料ガス吸着カラムの再生方法を適用可能な燃料ガス吸着カラムの再生状態を示す概略図である。
以下、本実施形態の燃料ガス吸着カラムの再生方法について詳細に説明する。
本実施形態の燃料ガス吸着カラムの再生方法は、細粒状多孔質ガス吸着材を充填した入口と出口とを有する一過式の燃料ガス吸着カラムのためのものである。この一過式の燃料ガス吸着カラムは、入口側から燃料ガスを流通して細粒状多孔質ガス吸着材に燃料ガス成分を吸着した後、吸着対象外のガスを出口側から排出し、所定量の燃料ガス成分を吸着して細粒状多孔質ガス吸着材が破過すると、それ以上燃料ガス成分を吸着することができなくなる。そこで、ある程度燃料ガスを吸着したら燃料ガス吸着カラムを回収して再生するのである。まず、吸着対象となる燃料ガス及び燃料ガス吸着カラムについて説明する。
〔燃料ガス〕
本実施形態において吸着対象となる燃料ガスとしては、メタンガス、プロパンガス、ブタンガスなどの炭化水素系のガス、またはこれらのガスを主成分とする混合ガスであり、特に安全性のために着臭剤を含有しているものに対して好適に適用することができる。これらの中では、プロパンガス及びメタンガスが吸着対象として好適である。
〔燃料ガス吸着カラム〕
本実施形態において、燃料ガス吸着カラム1は例えば図1に示すような構造を有する。図1において、燃料ガス吸着カラム1は上部に入口部としてのガス流入部材3が設けられているとともに、出口部としての排出管4が底部まで延在して設けられている燃料ガス吸着容器2の上端部及び下端部に気体が流通可能なスペーサ部材5A及び5Bを設置し、内部に細粒状多孔質ガス吸着材6を充填した一過式の構造を有する。このような一過式の燃料ガス吸着カラム1は、ガス吸着材を充填した容器内を減圧して燃料ガスを吸引吸着する減圧式カラムと比較して、容積が5000cc以下と小さく取扱い性に優れる、という特徴を有する。
(燃料ガス吸着容器)
燃料ガス吸着容器2は、円筒状の外殻の一側端面の縁部に入口部としてのガス流入部材3を取り付けるととともに中央に出口部としての排出管4を底部まで延在した構成を有する。この燃料ガス吸着容器2は、燃料ガスの供給時には、ガス流入部材3に燃料ガス源に接続したチューブ配管が接続されるととともに、排出管4に排出用のチューブ配管が接続される。このような燃料ガス吸着容器2は、外殻部はステンレスなどの金属製のものを、排出管4、スペーサ部材5A及び5Bはポリプロピレンなどの樹脂製のものをそれぞれ用いることができる。
(細粒状多孔質ガス吸着材)
本実施形態において細粒状多孔質ガス吸着材6としては、ガス吸着能を有する多孔質材料であれば特に制限はなく、無機多孔質材料や炭素系多孔質材料を好適に用いることができる。
無機多孔質材料としては、多孔質シリカ、金属ポーラス構造体、ケイ酸カルシウム、ケイ酸マグネシウム、メタケイ酸アルミン酸マグネシウム、ゼオライト、多孔質アルミナ、酸化チタン、アパタイト、多孔質ガラス、酸化マグネシウム、ケイ酸アルミニウム等を用いることができる。また、炭素系多孔質材料としては、細粒状活性炭を用いることができる。
これらの無機多孔質材料及び炭素系多孔質材料は単独で用いてもよいし、2種類以上の素材を併用してもよい。これらの中では、炭素系多孔質材料、ゼオライト、シリカゲル又は多孔質アルミナが好ましく、特に細粒状炭素系多孔質材料が好ましい。
この細粒状炭素系多孔質材料は、一般に細孔径と極性とによって、吸着可能な分子の選択性を有する。したがって、細孔径と極性を調整することによってメタンガス、プロパンガス、ブタンガスなどの吸着対象の燃料ガスに対して好適なものとすることができる。具体的には細粒状炭素系吸着材は、平均細孔径が20Å以下であることが好ましい。平均細孔径が20Åより大きいと吸着した燃料ガスを保持するのが困難となる。平均細孔径の下限については、4Åより小さい平均細孔径とするのは困難である。なお、この細粒状炭素系吸着材は、0.3mm未満では、燃料ガスを通気した際の圧損が大きくなりすぎる一方、5mmを超えると燃料ガスが透過しやすくなるため、平均粒径0.3〜5mmであることが好ましい。
また、細粒状炭素系吸着材は、プロパンガス、ブタンガスなどの極性を有する燃料ガスを吸着させる場合には、その表面官能基をプロパンガス、ブタンガスなどの燃料ガスを吸着しやすいように極性を付与したものであることが好ましい。この細粒状炭素系吸着材の表面官能基の調整は、細粒状炭素系吸着材を炭酸ガス、窒素ガス又はアルゴンガスで賦活処理をすることにより行うことができる。具体的には、未処理(初期状態)の細粒状炭素系吸着材の表面は、カルボキシル基やフェノール系水酸基であるが、炭酸ガスで賦活化することにより、その全部または一部を−CH末端とすることができる。特に細粒状炭素系吸着材の表面に臭素を添着して臭素添着担持活性炭とすることで、燃料ガスの選択的吸着性及び着臭気剤の吸着性を向上させることができて好ましい。
この臭素添着担持活性炭は、例えば活性炭を酸素不存在下で350〜900℃で熱処理することにより、活性炭に含まれる水分及び塩化物を除去し、得られた活性炭に臭素を1〜15重量%程度添着することにより得ることができる。
なお、細粒状炭素系吸着材は、その表面積が100〜1000m/g、好ましくは200〜800m/gであることが好ましい。
これら比表面積、細孔容積及び平均細孔径は、例えばマイクロトラック・ベル社製「BELSORP−max」(商品名)により測定した値である。
〔燃料ガス吸着カラムの使用方法〕
次に上述したような燃料ガス吸着カラム1による燃料ガスの吸着方法について説明する。図1に示すように、燃料ガス吸着容器2のガス流入部材3から燃料ガスとしてのプロパンガスG(プロパンガスGの混合ガスを含む)を供給すると、スペーサ部材5Aにより全周方向に拡散して、細粒状多孔質ガス吸着材6に流入し、細粒状多孔質ガス吸着材6がプロパンガスG中のプロパンや着臭成分を吸着する。そして、プロパンガスGが含まれない排出ガスG1のみがスペーサ部材5Bから排出管4を経て排出されることになる。例えば、細粒状多孔質ガス吸着材6が細粒状炭素系吸着材の場合、その粒径や表面積にもよるが、プロパンガスGを50cc/g以上、特に臭素添着担持活性炭とすることで90cc/g以上と非常に多量に吸着することができ、細粒状多孔質ガス吸着材6の量を少なくすることができるため、本実施形態のような一過式の燃料ガス吸着カラム1に用いるのに好適である。
〔燃料ガス吸着カラムの再生方法〕
そして、燃料ガス吸着カラム1がプロパンガスGを吸着したら燃料ガス吸着カラム1の再生を以下のようにして行う。すなわち、燃料ガス吸着カラム1を回収したら図2に示すように燃料ガス吸着容器2の排出管4の開口端部を封止部材7で封鎖し、ガス流入部材3側を吸引手段としての真空ポンプ(図示せず)に接続して吸引することにより、細粒状多孔質ガス吸着材6に吸着したプロパン成分が脱着し細粒状多孔質ガス吸着材6から除去することにより、スペーサ部材5Aを経由してガス流入部材3から排出することにより、燃料ガス吸着カラム1を再生することができる。なお、この脱着工程により、プロパンガスGが排出されるが、このプロパンガスGは別途吸着するか、バーナなどの燃焼手段に燃焼処理すればよい。
この再生工程における吸引手段による減圧度(ゲージ圧)は、細粒状多孔質ガス吸着材6の燃料ガス成分の吸着力に応じて適宜設定すればよいが、細粒状多孔質ガス吸着材6として細粒状炭素系吸着材を用いた場合には−50〜−103kPa、特に−80〜−100kPaとするのが好ましい。減圧度が−50kPaより大きいと、細粒状多孔質ガス吸着材6に吸着したプロパンガスGの脱着が十分でない一方、−103kPaより小さくするのは困難である。特に−80kPaより小さい減圧度とすることにより、細粒状炭素系吸着材が初期状態に吸着している水分も脱着することができる。この細粒状炭素系吸着材が初期状態に吸着している水分は、細粒状炭素系吸着材のプロパンガスGの吸着能の阻害要因となるので、これを除去することにより燃料ガス吸着カラム1の吸着性能をさらに効果的に再生することができる。この燃料ガス吸着カラム1を減圧条件とする時間は、減圧度にもよるが10〜30分、特に15〜25分とするのが好ましい。減圧時間が10分未満では、細粒状多孔質ガス吸着材6に吸着したプロパンガスGの脱着が十分でない一方、30分を越えてもそれ以上の細粒状多孔質ガス吸着材6に吸着したプロパンガスGの脱着効果が得られないため、効率的でない。
上述したような使用・再生を繰り返すことにより、燃料ガス吸着カラム1の性能を回復することで継続して使用することができる。
以上、本実施形態の燃料ガス吸着装置について説明してきたが、本発明は上記実施形態に限定されず種々の変形実施が可能である。例えば、上記実施形態としては、燃料ガスとしてプロパンガスGを用いたが、メタンガス、ブタンガスなどの燃料ガスであっても細粒状多孔質ガス吸着材6の種類によって、吸着量に差異がある以外は同様の傾向を示すので、同様に使用・再生を繰り返すことができる。また、燃料ガス吸着容器2は、円筒状である必要はなく、矩形筒状であってもよく、さらに両端が開口してそれぞれ入口部と出口部とが形成された筐体であってもよい。さらにまた、燃料ガス吸着カラム1の再生は、排出管4を封止部材で封止せずに開放したままとして、ガス流入部材3と排出管4との両側から減圧吸引してもよいし、さらには燃料ガス吸着カラム1自体を減圧室などに静置してもよい。
以下の具体的実施例に基づき本発明をさらに詳細に説明するが、本発明は下記の実施例に限定されるものではない。
(実施例1)
燃料ガス吸着カラム1として図1に示す装置を用い、燃料ガス吸着容器2に細粒状多孔質ガス吸着材6として、臭素添着活性炭(平均粒径4mm、平均細孔径15Å)を総量で約1500g充填したものを用意した。
このような燃料ガス吸着カラム1に対し、燃料ガスとしてプロパンガスGを10L/分の流量で流通してプロパンガスGを吸着させ、20分経過したらプロパンガスGの流通を停止する。続いて図2に示すように燃料ガス吸着容器2の排出管4の開口端部を封止部材7で封鎖したらガス流入部材3側を真空ポンプ(図示せず)に接続して−100kPaで20分間脱気を行うサイクルを4回繰り返し、この間の燃料ガス吸着カラム1の質量変化を測定した。結果を各サイクルの臭素添着活性炭の吸着前の質量、吸着後の質量、プロパンガスGの吸着量(体積換算)及び脱着後の質量、並びに1サイクル目の吸着量及び脱着量に対する比率(%)を表1にそれぞれ示す。
Figure 2020022926
表1から明らかな通り、一過式の燃料ガス吸着カラム1の臭素添着活性炭は、十分な体積のプロパンガスGを吸着することができ、吸着により約87%にまで吸着能を再生して、繰り返し利用することができることがわかる。なお、脱着回数(サイクル数)が増えるに伴い臭素添着活性炭の質量が減少しているのは、臭素添着活性炭が初期状態において吸着していた水分が、徐々に脱着するためであると考えられ、これも吸着能の回復に寄与していると考えられる。
(実施例2)
実施例1において、燃料ガス吸着カラム1として臭素添着活性炭の代わりに臭素を添着しない活性炭(平均粒径2.5mm、平均細孔径10Å)を総量で約1500g充填したものを用意した。この燃料ガス吸着カラム1を用いて、燃料ガスをメタンガスとした以外は同様にして吸着・脱着サイクルを2回繰り返して、この間の燃料ガス吸着カラム1の質量変化を測定した。結果を各サイクルの臭素添着活性炭の吸着前の質量、吸着後の質量、プロパンガスGの吸着量(体積換算)及び脱着後の質量、並びに1サイクル目の吸着量及び脱着量に対する比率(%)を表2にそれぞれ示す。
Figure 2020022926
表2から明らかな通り、一過式の燃料ガス吸着カラム1の活性炭は、プロパンガスを吸着した実施例1と比べてメタンガスの吸着量は20%強であるが、十分な体積のメタンガスを吸着することができ、脱着によりほぼ100%再生することができることがわかる。
上述したような本発明の燃料ガス吸着カラムの再生方法は、一過式の燃料ガス吸着カラムのガス吸着能を回復して繰り返し使用することを可能とするものであり、都市ガス代替プロパンガスジェネレータ、一過式の燃料ガス吸着カラムを燃料ガスのガス流量メータの交換用、ガス配管新設施工時の燃料ガスパージ処理用の他、VOCタンクの定修時の換気工程におけるVOCの大気放出用、浄化槽出口での硫化水素臭の除去用、活性炭吸着塔の入れ替え工事の際の腐食性ガス及び硫黄系ガスの大気放散防止用、さらには下水マンホールにおける開港時の硫黄分主体の充満ガス(例えば、硫化水素、メチルメルカプタン等の硫黄系有毒ガス)の除去用など各種用途に用いた際の利便性を大幅に向上することができ、その産業上の利用価値は大きい。
1 燃料ガス吸着カラム
2 燃料ガス吸着容器
3 ガス流入部材(入口部)
4 排出管(出口部)
5A,5B スペーサ部材
6 細粒状多孔質ガス吸着材
7 封止部材
G プロパンガス(燃料ガス)
G1 排出ガス

Claims (4)

  1. 入口と出口とを有する燃料ガス吸着容器に細粒状多孔質ガス吸着材を充填してなる燃料ガス吸着カラムの再生方法であって、前記燃料ガス吸着容器の入口又は出口のいずれか一方を封鎖した状態で他方から減圧吸引する、燃料ガス吸着カラムの再生方法。
  2. 前記減圧吸引を前記細粒状多孔質ガス吸着材が吸着した水分を除去可能な減圧条件とする、請求項1に記載の燃料ガス吸着カラムの再生方法。
  3. 前記燃料ガス吸着カラムの吸着対象となる燃料ガスが、メタンガス、プロパンガス、ブタンガス、またはこれらのガスを主成分とする混合ガスである、請求項1又は2に記載の燃料ガス吸着カラムの再生方法。
  4. 入口と出口とを有する燃料ガス吸着容器に細粒状多孔質ガス吸着材を充填してなる燃料ガス吸着カラムの再生方法であって、前記燃料ガス吸着容器の入口及び出口の両方から減圧吸引する、燃料ガス吸着カラムの再生方法。
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