JP4919469B2 - 吸着式ガス貯蔵装置及びガス貯蔵方法 - Google Patents

吸着式ガス貯蔵装置及びガス貯蔵方法 Download PDF

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Description

本発明は、ガスを吸着可能なガス用吸着材が設けられた吸着貯蔵部を備えた吸着式ガス貯蔵装置及びガス貯蔵方法に関する。
下水処理場、食品工場、ビール製造工場、家畜の飼育場等で生じる有機性廃棄物を生物学的に処理すると、メタン、二酸化炭素、硫化水素等からなるバイオガスが発生する。
近年、かかるバイオガスをエネルギー源として有効利用するために、例えば下水処理施設では、集積した下水を濃縮処理して各種有機物を含有する汚泥を得て、これを微生物の作用により嫌気性消化し、この過程で得られたメタンを主とする可燃性ガス(消化ガス)(バイオガスの一例)を、ガスエンジン及びガスタービン等の発電設備に供して電力を得る方式が主流となりつつある。
このようにバイオガスを有効利用するために、このバイオガスを吸着可能なバイオガス用吸着材が設けられた吸着貯蔵部を備えて、バイオガスをバイオガス用吸着材に吸着させて貯蔵する吸着式バイオガス貯蔵装置が知られている(例えば、特許文献1及び2を参照。)。
上記のような吸着式バイオガス貯蔵装置においては、比較的多くの水分を含むバイオガスをバイオガス用吸着材に吸着させると、その水分も当該バイオガス用吸着材に吸着されてしまい、バイオガスに対する吸着性能が低下するという問題がある。そこで、上記特許文献1及び2に記載の吸着式バイオガス貯蔵装置では、かかるバイオガス吸着材が設けられた吸着貯蔵部に導入される前のバイオガス中の水分を吸着除去する吸着材が設けられた除湿部が別途設けられている。
特開2001−254896号公報 特開2002−372194号公報
しかしながら、上記従来の吸着式バイオガス貯蔵装置では、除湿機の必要性および水分を除去するための除湿部の除湿性能を高いものに維持するべく、その除湿部の吸着材の定期的交換が必要であり、当該装置の大型化およびコスト高が懸念される。
また、上記従来の吸着式ガス貯蔵装置では、充填用の活性炭が、保管時または貯蔵装置への充填作業時に、水分を吸着する場合がある。そのような状態の吸着材を内包する吸着式ガス貯蔵装置に比較的露点の低いガスを導入し貯蔵すると、払い出し時に吸着材中の水分がガスと同伴して払い出されることにより、払い出されるガスの露点が導入したガスの露点よりも高くなってしまう。このような水分量の多い比較的露点の高いガスを、ガスエンジン等の燃料として使用するとガスエンジン等の良好な作動を期待することが困難となる場合がある。
さらに、吸着材中の水分を除くために、ドライなガスにて置換、パージする場合、大量のパージガスが必要であり、実用上問題点がある。
本発明は、上記の課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、装置の大型化及びコスト高を抑制し得る比較的簡単な構成で、ガス吸着材が設けられた吸着貯蔵部に導入される前のガス中の水分若しくは吸着貯蔵部から払い出される際のガス中の水分を適切に調整(低減若しくは増加)することができる吸着式ガス貯蔵装置及びガス貯蔵方法を提供する点にある。
また、本発明のさらなる目的は、上記吸着貯蔵部に導入されるガス中若しくは上記吸着貯蔵部から払い出されるガス中の水分を適切に調整(低減若しくは増加)することでガス用吸着材の吸着性能の低下を防止し、吸着効率の良い吸着式ガス貯蔵装置及びガス貯蔵方法を提供する点にある。
また、本発明のさらなる目的は、吸着貯蔵部に充填されているガス用吸着材中の水分により払い出しガスの水分量の増加を防止し、払い出しガスの露点が導入ガスの露点より上昇しないようにして、水分量が少なく露点の比較的低いガスを払い出すことができる吸着式ガス貯蔵装置及びガス貯蔵方法を提供する点にある。
上記目的を達成するための本発明に係る吸着式ガス貯蔵装置は、ガスを吸着可能なガス用吸着材が設けられた吸着貯蔵部を備えた吸着式ガス貯蔵装置であって、その第1特徴構成は、前記吸着貯蔵部が、貯蔵容器内に設けられ、前記吸着貯蔵部に導入され前記ガス用吸着材に吸着される前記ガス及び前記ガス用吸着材から脱着させて前記吸着貯蔵部から払い出される前記ガスの両方が通過する前記貯蔵容器内の部位に、前記ガス中の水分を吸着可能な水分用吸着材が設けられた水分調整部を備え、前記貯蔵容器の前記水分調整部が存在する側の同側面に、前記ガスを前記吸着貯蔵部に導入して前記ガス用吸着材に吸着させ貯蔵する貯蔵状態において前記ガスが流入する流入口、及び、前記ガスを前記ガス用吸着材から脱着させて前記吸着貯蔵部から払い出す払い出し状態において前記ガスが流出する流出口が形成され、前記水分調整部が、前記貯蔵容器内において、前記吸着貯蔵部と前記流入口及び前記流出口が形成された側面との間に介装され、前記貯蔵容器の前記吸着貯蔵部の存在する側の側面に、前記吸着貯蔵部側から直接ガスを放出可能な放出口が形成されるとともに、前記ガス用吸着材が、前記水分用吸着材よりも、同一温度、同一湿度条件下における水分吸着量が低い吸着材からなる点にある。
上記第1特徴構成によれば、装置の大型化及びコスト高を抑制し得る比較的簡単な構成で、ガス用吸着材が設けられた吸着貯蔵部に導入される前のガス中の水分若しくは吸着貯蔵部から払い出される際のガス中の水分を適切に調整(低減若しくは増加)することができる。
例えば、ガスが比較的多くの水分を含む場合でも、そのガスを上記水分調整部を通じて吸着貯蔵部に導入することで、そのガスに含まれる水分を当該水分調整部に設けられた水分用吸着材に吸着させて、比較的乾燥したガスとして吸着貯蔵部に導入することができる。よって、ガス用吸着材におけるガス中に存在する水分の吸着に起因する吸着性能の低下を抑制することができる。
また、例えば、ガス用吸着材から脱着した比較的乾燥したガスを、吸着貯蔵部から上記水分調整部を通じて払い出すことで、当該水分調整部に設けられた水分用吸着材に吸着されている水分を、払い出されるガスによりパージすることで脱着させ、当該ガスに同伴する状態で外部に払い出すことができる。よって、払い出されるガスにより水分調整部に設けられた水分用吸着材の水分除去性能を回復させることができる。これにより、その水分用吸着材により、払い出しが終わった後に、再度水分吸着材を通じて吸着貯蔵部に導入されるガスの水分を良好に低減させることができる。
一方で、例えば、ガス用吸着材の保管時若しくは吸着貯蔵部へのガス用吸着材の充填時に水分を吸着してしまっている状態の吸着式ガス貯蔵装置に、比較的露点の低いガスを導入して貯蔵した場合であっても、ガスを吸着貯蔵部から上記水分調整部を通じて払い出すことで、水分を同伴させない状態で払い出しガスを外部に払い出すことができる。これにより、充填されているガス用吸着材中の水分を上記水分用吸着材に吸着させることで、払い出しガスの水分量を増加させず、かつ、払い出しガスの露点が導入ガスの露点よりも上昇しないようにすることができる。
従って、装置の大型化及びコスト高を抑制し得る上記水分調整部のような比較的簡単な構成で、ガス用吸着材が設けられた吸着貯蔵部に導入される前のガス中の水分若しくは吸着貯蔵部から払い出される際のガス中の水分を適切に調整(低減若しくは増加)することができる。
また、水分調整部を、同側面に流入口と流出口とが共に形成された貯蔵容器内において、吸着貯蔵部とその流入口及び流出口が形成された側面との間に介装するという比較的簡単な構成により、小型化及び低コスト化を実現しながら、ガス用吸着材が設けられた吸着貯蔵部に導入される前のガス中の水分若しくは払い出しガス中の水分を適切に調整(低減若しくは増加)することができる。
例えば、貯蔵状態においては、貯蔵容器の流入口に導入されたガスを、その流入口と吸着貯蔵部との間に介装された水分調整部を通過することによって比較的乾燥した状態で吸着貯蔵部に導入し、水分の吸着に起因する吸着性能の低下を抑制しながら吸着貯蔵することができる。また、例えば、払い出し状態においては、吸着貯蔵部から脱着されたガスを、その吸着貯蔵部と流出口との間に介装された水分調整部を通過することによって水分用吸着材をパージして水分除去性能を回復させた後に、流出口から払い出すことができる。
一方で、例えば、ガス用吸着材の保管時若しくは吸着貯蔵部へのガス用吸着材の充填時に、水分を吸着してしまっている状態の吸着式ガス貯蔵装置に比較的露点の低いガスを導入して貯蔵した場合であっても、ガスを吸着貯蔵部と流出口の間に介装された水分調整部を通じて流出口から払い出すことで、水分を同伴させない状態で払い出しガスを外部に払い出すことができる。これにより、充填されているガス用吸着材中の水分を上記水分用吸着材に吸着させることで、払い出しガスの水分量を増加させず、かつ、払い出しガスの露点が導入ガスの露点よりも上昇しないようにすることができる。さらに、ある程度水分用吸着材に吸着した水分は、より露点が低い導入ガスにより再生される。
さらに、吸着貯蔵部に設けられたガス用吸着材が水分調整部に設けられた水分用吸着材よりも同一温度、同一湿度条件下における水分吸着量が低いので、貯蔵状態において、吸着貯蔵部に導入されたガス中に残存する水分がガス用吸着材に吸着されて吸着性能が低下することを一層抑制することができる。
そして、貯蔵容器内に水分が存在している場合に、貯蔵容器内において吸着貯蔵部の存在する側の貯蔵容器の側面に、水分を含んだガスを直接放出可能な放出口が形成されていることで、水分用吸着材及びガス用吸着材に含まれる水分をガスとともに貯蔵容器外に放出し、貯蔵容器内の水分を低減することができる。
本発明に係る吸着式ガス貯蔵装置の第2特徴構成は、第1特徴構成に加えて、前記ガスを前記吸着貯蔵部に導入して前記ガス用吸着材に吸着させ貯蔵する貯蔵状態と、前記ガスを前記ガス用吸着材から脱着させて前記吸着貯蔵部から払い出す払い出し状態とを切り換える切換手段を備えた点にある。
上記第2特徴構成によれば、上記貯蔵状態と上記払い出し状態とを任意に切り替えることができ、水分の調整(低減若しくは増加)を行いつつ、任意のタイミングでガスを導入して吸着させ、吸着されたガスを払い出すことができる。
本発明に係る吸着式ガス貯蔵装置の第特徴構成は、第1又は第2特徴構成に加えて、前記ガス用吸着材が、温度25℃での相対湿度が40%の状態における水分の吸着量が、飽和吸着量の1/4以下の活性炭からなる点にある。
上記第特徴構成によれば、吸着貯蔵部にガス用吸着材として設けられる活性炭の上記雰囲気下での水分吸着量を、飽和吸着量の1/4以下とすることで、ガス中に存在する水分の吸着に起因する吸着性能の低下を抑制することができる。即ち、活性炭の上記雰囲気下での水分吸着量が飽和吸着量の1/4を超えると、ガス中に存在する水分を吸着して吸着性能の低下を引き起こす可能性がある。
本発明に係る吸着式ガス貯蔵装置の第特徴構成は、第1〜第特徴構成に加えて、前記水分用吸着材が、活性アルミナ、シリカゲルおよびゼオライトからなる群から選ばれる一以上の吸着材である点にある。
上記第特徴構成によれば、例えば、貯蔵状態においてガスに含まれる水分を水分調整部に設けられた活性アルミナ、シリカゲルおよびゼオライトからなる群から選ばれる一以上の吸着材に良好に吸着させて、比較的乾燥したガスを吸着貯蔵部に導入し、また、払い出し状態において、水分調整部に設けられた活性アルミナ、シリカゲルおよびゼオライトからなる群から選ばれる一以上の吸着材に吸着されている水分を、ガス用吸着材から脱着した比較的乾燥したガスによりパージして良好に脱着させ、上記水分用吸着材の水分除去性能を良好に回復させることができる。
一方、例えば、払い出し状態において、ガス用吸着材に存在する水分が、払い出しガスと同伴して水分調整部に設けられた活性アルミナ、シリカゲルおよびゼオライトからなる群から選ばれる一以上の吸着材を通過することで良好に吸着され、払い出しガスの水分量を増加させず、かつ、払い出しガスの露点が導入ガスの露点よりも上昇しないようにすることができる。
本発明に係る吸着式ガス貯蔵装置の第特徴構成は、第1〜第特徴構成に加えて、前記ガス用吸着材に吸着されるガスが、バイオガスである点にある。
上記第特徴構成によれば、生物学的処理に際して発生するバイオガスを、水分の存在による影響に左右されず吸着することができ、良好なバイオガスの貯蔵性能を保つことができる。
本発明に係る吸着式ガス貯蔵装置の第特徴構成は、第1〜第特徴構成に加えて、前記水分用吸着材の水分の吸着量が、温度25℃での相対湿度が40%の状態において、飽和吸着量の1/3以下である点にある。
上記第特徴構成によれば、水分調整部に水分用吸着材の上記雰囲気下での水分吸着量を、飽和吸着量の1/3以下とすることで、払い出し状態において、水分調整部に設けられた水分用吸着材に吸着されている水分を、ガス用吸着材から脱着した比較的乾燥したガスによりパージして良好に脱着させ、水分調整部に設けられた水分用吸着材の水分除去性能を良好に回復させることができる。
本発明に係る吸着式ガス貯蔵装置の第特徴構成は、第1〜第特徴構成に加えて、前記水分用吸着材の水分の吸着量が、温度25℃での相対湿度が40%の状態において、飽和吸着量の1/2以上である点にある。
上記第特徴構成によれば、水分調整部に水分用吸着材の上記雰囲気下での水分吸着量を、飽和吸着量の1/2以上とすることで、ガス用吸着材中の水分が、払い出しガスに同伴して払い出されることを防止し、払い出しガスの水分量を増加させず、かつ、払い出しガスの露点が導入ガスの露点よりも上昇しないようにすることができる。
本発明に係るガス貯蔵方法の第特徴手段は、第1〜7の何れか一つの特徴構成を有する吸着式ガス貯蔵装置を用いるガス貯蔵方法であって、前記ガスを前記水分調整部を通過させて前記吸着貯蔵部に導入して前記ガス用吸着材に吸着させ貯蔵する貯蔵工程と、前記水分調整部を通過させて前記吸着貯蔵部に導入されたガスを、当該吸着貯蔵部から直接前記放出口を通じて放出させる水分放出工程と、前記ガスを前記ガス用吸着材から脱着させて前記吸着貯蔵部から前記水分調整部を通過させ払い出す払い出し工程とを含む点にある。
上記第特徴手段によれば、ガスを、水分調整部を通じて吸着貯蔵部に導入することで、導入ガスに含まれる水分を低減して、吸着貯蔵部におけるガス吸着量の低下を防止することができる。
例えば、ガスが比較的多くの水分を含む場合でも、そのガスを、上記水分調整部を通じて吸着貯蔵部に導入することで、ガスに含まれる水分を当該水分調整部に設けられた水分用吸着材に吸着させて、比較的乾燥したガスを吸着貯蔵部に導入することができる。よって、ガス用吸着材におけるガス中に存在する水分の吸着に起因する吸着性能の低下を抑制することができる。
また、ガスを、水分調整部を通じて吸着貯蔵部に導入し、さらに吸着貯蔵部から水分調整部を通じて払い出すことで、当該水分調整部に設けられた水分用吸着材から水分を脱着させて、吸着貯蔵部におけるガス吸着量の低下を防止することができる。
例えば、ガスが比較的多くの水分を含む場合でも、そのガスを、上記水分調整部を通じて吸着貯蔵部に導入することで、ガスに含まれる水分を当該水分調整部に設けられた水分用吸着材に吸着させて、比較的乾燥したガスを吸着貯蔵部に導入することができる。よって、ガス用吸着材におけるガス中に存在する水分の吸着に起因する吸着性能の低下を抑制することができる。
また、例えば、ガス用吸着材から脱着した比較的乾燥したガスを、吸着貯蔵部から上記水分調整部を通じて払い出すことで、当該水分調整部に設けられた水分用吸着材に吸着されている水分を、払い出されるガスによりパージすることで脱着させ、当該ガスに同伴する状態で外部に払い出すことができる。よって、水分調整部に設けられた水分用吸着材の水分除去性能を回復させることができ、その水分用吸着材により払い出しが終わった後さらに導入されるガスの水分を良好に低減させることができる。
さらに、払い出されるガスの水分量の増加を防止しつつ、払い出しガスの露点が導入ガスの露点よりも上昇しないようにすることができる。
例えば、ガス用吸着材の保管時若しくは吸着貯蔵部へのガス用吸着材の充填時に、水分を吸着してしまっている状態の吸着式ガス貯蔵装置に比較的露点の低いガスを導入して貯蔵した場合であっても、ガスを吸着貯蔵部から上記水分調整部を通じて払い出すことで、水分を同伴させない状態で払い出しガスを外部に払い出すことができる。これにより、充填されているガス用吸着材中の水分を上記水分用吸着材に吸着させることで、払い出しガスの水分量を増加させず、かつ、払い出しガスの露点が導入ガスの露点よりも上昇しないようにすることができる。
そして、貯蔵容器内に水分が存在している場合に、貯蔵容器内において吸着貯蔵部の存在する側の貯蔵容器の側面に、水分を含んだガスを直接放出可能な放出口が形成されていることで、水分用吸着材及びガス用吸着材に含まれる水分をガスとともに貯蔵容器外に放出し、貯蔵容器内の水分を低減することができる。
以下、本発明に係る吸着式ガス貯蔵装置の実施の形態について説明する。
本発明に係る吸着式ガス貯蔵装置は、図1に示すように、例えば各種有機物を含有する汚泥を微生物の作用により嫌気性消化する消化槽等において発生するバイオガスG(ガスの一例)を吸着可能なバイオガス用吸着材4aが設けられた吸着貯蔵部3aを貯蔵容器3内に備え、そのバイオガスGを、そのバイオガス用吸着材4aに吸着させて貯蔵するように構成されている。
また、バイオガス用吸着材4aから脱着されて払い出されたバイオガスGは、車両およびガスエンジンなどの燃料として用いることができる。
貯蔵容器3は、適宜圧力容器として構成されている。また、その貯蔵容器3の形状は、円筒形、パイプ形、角筒形、球形など任意なものとすることができるが、本実施形態では、バイオガスGを導入する流入口3iとバイオガスGを払い出す流出口3oとを設ける端部(壁面)の面積をその他の面積よりも小さくする目的で、円筒形及びパイプ形に形成されている。
尚、バイオガスGの貯蔵容器3内における吸着貯蔵時の温度及び圧力は、導入されたバイオガスGの温度及び圧力そのままでも良く、特に制限されない。また、通常は、吸着貯蔵時の温度は、常温〜100℃程度の範囲内(好ましくは、常温〜60℃程度の範囲内)であり、吸着貯蔵時の圧力は、常圧以上(好ましくは、常圧〜3.4MPaG程度の範囲内、より好ましくは、常圧〜1MPaG程度の範囲内)である。吸着貯蔵時の圧力を高める必要がある場合には、圧縮機によりバイオガスGを昇圧した後に、貯蔵容器3内に導入して、吸着し貯蔵する。
更に、貯蔵容器3内には、バイオガスGが流入する流入口3iとバイオガスGが流出する流出口3oが形成されており、その流入口3iに通じる流入路7には、貯蔵容器3内に導入されるバイオガスGの流通を断続可能な開閉弁8が設けられ、流出口3oに通じる流出路9には、貯蔵容器3内から払い出されるバイオガスGの流通を断続可能な開閉弁10が設けられている。
そして、これら開閉弁8,10の作動を制御する制御部5は、開閉弁8を開状態とし開閉弁10を閉状態として、流入路7を通じてバイオガスGを貯蔵容器3内の吸着貯蔵部3aに導入してバイオガス用吸着材4aに吸着させ貯蔵する貯蔵状態と、開閉弁8を閉状態とし開閉弁10を開状態として、バイオガスGをバイオガス用吸着材4aから脱着させて吸着貯蔵部3aから流出路9に払い出す払い出し状態とを切り換える切換手段として機能するように構成されている。尚、この切換手段は、上記貯蔵状態と上記払い出し状態との両方の状態、即ち、上記開閉弁8及び開閉弁10の両方を開状態として、流入路7を通じてバイオガスGを貯蔵容器3内の吸着貯蔵部3aに導入しながらそのバイオガスGを吸着貯蔵部3aから流出路9に払い出す状態とするように構成しても構わない。
更に、吸着式バイオガス貯蔵装置は、上記制御部5により貯蔵状態とされて吸着貯蔵部3aに導入されるバイオガスG、及び、上記制御部5により払い出し状態とされて吸着貯蔵部3aから払い出されるバイオガスGの両方が通過する部位に、バイオガスG中の水分若しくはバイオガス用の吸着材中の水分を吸着可能な水分用吸着材4bが設けられた水分調整部3bを備える。
詳しくは、貯蔵容器3の同じ側面3cに流入口3i及び流出口3oが形成されており、上記水分調整部3bが、貯蔵容器3内において、吸着貯蔵部3aと上記側面3cとの間に介装されているので、上記貯蔵状態及び上記払い出し状態の両状態において水分調整部3bをバイオガスGが通過することになる。
尚、貯蔵容器3において同側面に流入口3iと流出口3oとを設けるとは、貯蔵容器3が円筒状の場合には、その円筒状の上部の鏡部又は下部の鏡部の一方側に流入口3iと流出口3oとを併設することであり、例えば、貯蔵容器3が球形の場合には、その球形の最上部又は最下部の一方に流入口3i及び流出口3oとを併設することである。尚、上記貯蔵容器3に対して上記貯蔵状態と上記払い出し状態とを択一的に切り換えられることから、上記流入口3iと上記流出口3oとを、共通の開口として構成しても構わない。同様に、流入路7及び流出路9についても共通の流路として構成しても構わない。
尚、上記吸着貯蔵部3aに設けられるバイオガス用吸着材4aと上記水分調整部3bに設けられる水分用吸着材4bの境界部については、明確にバイオガス用吸着材4aと水分用吸着材4bとが分離される形態で設けても構わないが、例えば、その境界部にバイオガス用吸着材4aと水分用吸着材4bとが混在する混合吸着材を設けたり、その混合吸着材において吸着貯蔵部3aから水分調整部3bにかけて水分用吸着材4bの割合を段階的又は連続的に増加する形態で傾斜するように構成しても構わない。
ここで、図2において、導入されるバイオガスGの水分を水分用吸着材4bにより低減し、当該水分用吸着材4bから水分を脱着させる場合のガス貯蔵方法について説明する。
図2(a)に示すように、上記貯蔵状態としてバイオガスGを吸着貯蔵部3aに導入してバイオガス用吸着材4aに吸着させ貯蔵する貯蔵工程において、流入口3iから貯蔵容器3内に導入されるバイオガスGが比較的湿っているときには、当該バイオガスGに含まれる水分が、水分調整部3bに設けられた水分用吸着材4bに吸着されるので、吸着貯蔵部3aには、比較的乾燥したバイオガスG’が導入されることになり、バイオガス用吸着材4aにおける水分の吸着に起因する吸着性能の低下が抑制される。
また、図2(b)に示すように、上記貯蔵工程の後に実行される、上記払い出し状態としてバイオガスG’をバイオガス用吸着材4aから払い出す払い出し工程において、吸着貯蔵部3aに設けられたバイオガス用吸着材4aから脱着した比較的乾燥したバイオガスG’が、水分調整部3bを通過するので、当該水分調整部3bに設けられた水分用吸着材4bに吸着されている水分がそのバイオガスG’によりパージされて脱着することになり、その水分用吸着材4bの水分除去性能が回復され、その脱着した水分を含むバイオガスGが流出口3oから払い出されることになる。
すなわち、貯蔵容器3内には、バイオガス用吸着材4aとして、水分吸着特性(性能)の低い活性炭を吸着貯蔵部3aに充填しているので、貯蔵状態(貯蔵工程)において水分を含有するバイオガスGを吸着貯蔵する際には、バイオガスG中に存在する水分の大半は、そのバイオガス用吸着材4aとしての活性炭に吸着されずに、水分調整部3b側に留まる。そして、バイオガスG’を脱着する際には、水分調整部3bに留まっていた水分は、脱着されたバイオガスG’に同伴して貯蔵容器3外に払い出されることになるので、払い出されるバイオガスG’に含まれる水分は増加することになる。
一方、図3において、払い出されるバイオガスGの水分を低減させる場合のガス貯蔵方法について説明する。
図3(a)に示すように、上記払い出し状態(払い出し工程)において、吸着貯蔵部3aに設けられたバイオガス用吸着材4aに水分が既に吸着されており、払い出されるバイオガスG’がその水分とともに脱着されて比較的湿った状態のバイオガスG’を、水分調整部3bに設けられた水分用吸着材4bを通過させることで、バイオガスG’の水分が当該水分用吸着材4bに吸着されて、比較的乾燥したバイオガスGが流出口3oから払い出されることになる。この払い出されるバイオガスGの露点は、水分量が低減されているので、導入されるバイオガスGの露点よりも上昇したものとはならない。
ここで、図3(b)に示すように、上記バイオガスG払い出し後の貯蔵状態(貯蔵工程)において、流入口3iから貯蔵容器3内に導入される比較的乾燥したバイオガスGが、水分調整部3bに設けられた水分用吸着材4bに吸着している水分を追い出し、水分用吸着材4bを再生することになる。
このような図3(a)及び(b)に示す吸着・脱着により、吸着貯蔵部3aに充填されているバイオガス用吸着材4aに存在する水分は、バイオガスG’とともに外部に払い出されることが無いため、払い出しバイオガスGの水分量を増加させることはなく、払い出しバイオガスGの露点が導入バイオガスGの露点よりも上昇することはない。
これにより、比較的水分量の少ないバイオガスGが払い出されるため、このバイオガスGを、例えば、車両若しくはガスエンジン等の燃料として有効に利用することができる。
さらに、図3(c)に示すように、必要に応じて貯蔵容器3内のバイオガス用吸着材4aから水分とともに脱着したバイオガスG’を、吸着貯蔵部3aの存在する側に形成された放出口3yから直接放出することで、貯蔵容器3内の水分を低減する。
上記放出口3yは、貯蔵容器3の側面のうち吸着貯蔵部3aの存在する側の側面に形成され、貯蔵容器3内に存在する水分をバイオガスとともに外部に直接放出することができる。これにより、貯蔵容器3内に水分が存在している場合においても、貯蔵容器3内の水分を低減することができる。当該放出口3yは、貯蔵容器3の側面のうち吸着貯蔵部3aの存在する側の側面であれば、貯蔵容器3のどの側面に形成されていても良い。
本実施形態において、貯蔵対象のガスをバイオガスG(メタン、二酸化炭素、硫化水素等からなる)としたが、別のガスを貯蔵対象としても良い。貯蔵対象のガスとして、例えば、天然ガス、ブタン、アセチレン、二酸化炭素などが挙げられる。
吸着貯蔵部3aは、バイオガス用吸着材4aとして活性炭が充填されており、その活性炭は、比表面積が500m2/g以上且つ2400m2/g以下の範囲内のものが好ましく、600m2/g以上且つ1800m2/g以下の範囲内のものがより好ましい。
バイオガス用吸着材4aとしての活性炭の比表面積が500m2/g未満であると、単位重量当たりの吸着量が小さくなる傾向がある。
一方、2400m2/gを越えるものであると、充填密度が低くなり、単位体積当たりの吸着量が小さくなる傾向がある。
また、バイオガス用吸着材4aとしての活性炭の細孔容量に関しても同じ理由から、0.2cm3/g以上且つ1.5cm3/g以下の範囲内のものが好ましく、0.3m3/g以上且つ1.0cm3/g以下の範囲内のものがより好ましい。
バイオガス用吸着材4aとしての活性炭の平均細孔径に関しては、7Å以上且つ20Å未満の範囲内のものが好ましく、7Å以上且つ10Å未満の範囲内のものがより好ましい。
バイオガス用吸着材4aとしての活性炭の平均細孔径が7Å未満であると、バイオガスG中の二酸化炭素が脱着し難く、吸脱着を繰り返した後の性能低下が大きくなる。
一方、バイオガス用吸着材4aとしての活性炭の平均細孔径が20Åを超えると、バイオガスG中のメタンの吸着量が非常に小さくなる傾向がある。
バイオガス用吸着材4aとしての活性炭の水分吸着特性(性能)は、温度25℃で相対湿度40%(相対圧0.4)の状態の雰囲気下での水分吸着量が、飽和吸着量の1/4以下であり、好ましくは飽和吸着量の1/20〜1/5であり、より好ましくは飽和吸着量の1/15〜1/8である。
尚、水分吸着量の測定方法としては、200℃で10時間真空乾燥した吸着材に対して、一般的な測定方法である容量法により、相対湿度0%〜99%における水分量を測定する。
尚、飽和吸着量としては、相対湿度99%における水分吸着量の測定値を用いる。
バイオガス用吸着材4aとしての活性炭として、温度25℃で相対湿度40%の状態の雰囲気下での水分吸着量が飽和水分吸着量の1/4を超える活性炭を用いることで、バイオガスG中に存在する水分を吸着して吸着性能の低下を引き起こす可能性がある。
なお、バイオガス用吸着材4aの水分吸着による吸着性能の低下が問題とならない場合には、上記のような水分吸着特性とは異なる特性を有するバイオガス用吸着材4aを用いてもよい。
かかる活性炭は、例えば、特開2001−269570号公報に示されるように、炭化物を破砕又は成形した炭素質材料を、水蒸気10容量%〜20容量%、二酸化炭素15容量%〜25容量%及び残余が窒素である雰囲気中で、600℃〜1200℃の温度で賦活することにより製造することができる。
上記炭素質材料としては、椰子殻、パーム椰子などの植物系原料、石炭系原料、フェノール樹脂、塩化ビニル樹脂、塩化ビニリデン樹脂、イオン交換樹脂などの合成系原料を炭化した炭化物を破砕又は成形して得られる。
上記賦活に用いる炭素質材料の形状、サイズは特に限定されないが、0.1mm〜10mm程度の破砕状物、顆粒状又は円柱状の成形物が一般的である。この炭素質材料を賦活して活性炭とするには、水蒸気10容量%〜20容量%、二酸化炭素15容量%〜25容量%の酸化性ガス及び窒素ガスを用いて、600℃〜1200℃の温度で賦活する。賦活時間は特に限定されないが、平均粒径3mm以上の炭素質材料については1時間以上が好ましく、通常は最長でも50時間までである。
上記活性炭の形状は、貯蔵容器3に充填する際の飛散防止のため、粒状、成形状或いはペレット状であるものが実用上好ましい。しかしながら、これに限らず、フィルター等を併設すると粉末状のものも使用可能である。
水分調整部3bに充填される水分用吸着材4bは、活性アルミナ、シリカゲル、ゼオライトの単体又はその混合物が用いられており、その充填量としては、バイオガス用吸着材4aと水分用吸着材4bとの合計量に対して0.1〜15wt%、好ましくは0.5〜15wt%、より好ましくは1〜10wt%である。
尚、水分用吸着材4bとしては、活性アルミナ、シリカゲル、ゼオライトの他に、活性炭等の別の吸着材を設けることもできる。
図2(a)、(b)に対応するバイオガス貯蔵方法を実施するための水分用吸着材4bの水分吸着量としては、25℃で相対湿度40%(相対圧0.4)の状態で飽和吸着量の1/3以下であり、好ましくは1/4以下、より好ましくは1/7以下である。さらに好ましくは1/25以下である。この水分吸着量が大きいと払い出し状態において吸着している水分を完全に脱着できなくなり、水分が残存し、繰り返し吸脱着すると水分に対する吸着性能低下が発生する。
バイオガス用吸着材4aの水分吸着量(図6参照)と、図2(a)、(b)に対応するバイオガス貯蔵方法を実施するための水分用吸着材4bの水分吸着量(図7参照)との関係について説明を加えると、バイオガス用吸着材4aの水分吸着量が、水分用吸着材4bの水分吸着量よりも、同一湿度条件下(25℃で相対湿度40%(相対圧0.4)の状態)において低くなっている。
従って、図2(a)、(b)に対応するバイオガス貯蔵方法を実施するための水分用吸着材4bは、バイオガスG中に含まれる水分の量が非常に多い条件下では大量の水分を吸着するが、水分の量が少ない時は余り水分を吸着しない特徴を有することから、水分が少ないバイオガスG’が通過することにより、吸着している水分は脱着が可能となる。よって、払い出し状態(払い出し工程)において、流出口3o付近(すなわち、流入口3i付近)の水分用吸着材4bに優先的に吸着されていた水分が、バイオガス用吸着材4aに吸着されていた水分濃度の非常に低いバイオガスG’の脱着に伴って、このバイオガスG’に同伴されて脱着して払い出されることにより、ほぼ完全に吸着水が脱着するので、水分用吸着材4bの水分吸着性能の低下が抑制される。
一方、図3(a)、(b)、(c)に対応するバイオガス貯蔵方法を実施するための水分用吸着材4bの水分吸着量としては、ラングミュアー型の水分吸着特性を有しており、25℃で相対湿度40%(相対圧0.4)の状態で飽和吸着量の1/2以上であり、好ましくは2/3以上、より好ましくは3/4以上である。すなわち、払い出しバイオガス中の水分量を、導入バイオガス中の水分量よりも同等以下にすることができる吸着材が好ましい。
また、水分用吸着材4bの水分吸着量が、バイオガス用吸着材4aの水分吸着量よりも導入バイオガスの相対湿度条件下において大きいことが必須である。この水分吸着量が小さいと払い出し状態(払い出し工程)においてバイオガス用吸着材4aから水分脱着された水分を完全に吸着できなくなり、払い出しバイオガスGの露点が高くなる。
さらに、図3(a)、(b)、(c)に対応するバイオガス貯蔵方法を実施するための水分用吸着材4bの比表面積は、100m2/g以上且つ800m2/g以下の範囲内が好ましく、また、その細孔容積は、0.1cm3/g以上且つ1.5cm3/g以下の範囲内が好ましい。さらに、かかる水分用吸着材4bの充填量は、導入バイオガスの水分量、払い出しバイオガスの許容可能水分量、水分用吸着材4bの水分吸着量、及びバイオガス用吸着材4aの水分量により適宜決定される。
ここで、バイオガス用吸着材4aの水分吸着量(図6参照)と、図3(a)、(b)、(c)に対応するガス貯蔵方法を実施するための水分用吸着材4bの水分吸着量(図12参照)との関係について説明を加えると、バイオガス用吸着材4aの水分吸着量が、水分用吸着材4bの水分吸着量よりも、低湿度条件下では、同一湿度条件下において低くなっている。
従って、図3(a)、(b)、(c)に対応するバイオガス貯蔵方法を実施するための水分用吸着材4bは、貯蔵容器3内のバイオガス用吸着材4aに存在し、払い出し状態(払い出し工程)においてバイオガスG’とともに放出される水分を吸着し、払い出しバイオガスGの水分量を低減させ、払い出しバイオガスGの露点を上昇させないようにすることができる。
貯蔵容器3に導入される前のバイオガスGは、必要に応じて、脱硫部1による脱硫処理等が施される。尚、図1では、流入路7において開閉弁8の下流側に脱硫部1を配置したが、脱硫部1の位置については例えば流入路7における開閉弁8の上流側に配置するなど適宜改変可能である。
また、バイオガスGを圧縮した状態で貯蔵する場合には適宜圧縮機が設けられる。
上記脱硫部1におけるバイオガスGの脱硫処理は、一般的に行われているものでよく、例えば、バイオガスGを脱流用吸着材が充填されている吸着塔(分離手段)に通し、硫化水素等の硫化物を吸着・除去する。脱硫用吸着材としては、従来から脱硫剤として使用されている活性炭、ゼオライト、金属酸化物(酸化銅、酸化亜鉛、酸化鉄など)が例示される。脱硫用吸着材における吸着時の温度及び圧力は、バイオガスGの発生状態そのままでもよく、特に制限されないが、温度は、常温〜100℃程度が好ましく、常温〜60℃程度がより好ましく、一方、圧力は、常圧〜1MPaG程度が好ましい。かかる脱硫処理は、バッチ方式で行っても良く、或いは2塔以上を使用して、脱硫操作と脱硫剤(脱硫用吸着材)の再生操作とを交互に行う連続再生処理方式で行っても良い。脱硫用吸着材の再生は、吸着塔に過熱水蒸気を吹き込んで、硫化水素を分離することにより行われる。また、バイオガスGの脱硫処理としては、一般的に使用されている微生物による処理も可能である。
[別実施形態]
これまでの実施形態においては、貯蔵容器3内に、バイオガス用吸着材4aが充填された吸着貯蔵部3aと水分用吸着材4bが充填された水分調整部3bとがともに設けられている実施形態について説明したが、参考例としては、上記吸着貯蔵部3aを吸着貯蔵容器31内に備え、また、上記水分調整部3bを水分調整容器32内に備え、これら吸着貯蔵容器31と水分調整容器32とが分離した構成としてもよい。
図4に示す吸着式ガス貯蔵装置は、水分用吸着材4bが充填された水分調整部3bの水分調整容器32の上方側とバイオガス用吸着材4aが充填された吸着貯蔵部3aの吸着貯蔵容器31の下方側とが連通路33を介して直列に接続され、流入口3i及び流出口3oが水分調整容器32の下方側、すなわち連通路33の接続部とは反対側に設けられている。
このような構成により、貯蔵状態(貯蔵工程)において、流入路7及び流入口3i側から吸着貯蔵部3aに導入されるバイオガス、及び払い出し状態(払い出し工程)において、吸着貯蔵部3aから流出口3o及び流出路9側へ払い出されるバイオガスの両方が通過する部位に、水分用吸着材4bが配置されることとなるので、上述した実施形態の吸着式ガス貯蔵装置(図1)と同様の作用効果を発揮することとなる。
以下、これまで説明してきた本発明に係る吸着式ガス貯蔵装置若しくはガス貯蔵方法を用いて実際にバイオガスGを吸着貯蔵した場合の実施例、及び、従来の吸着式バイオガス貯蔵装置を用いて実際にバイオガスGを吸着貯蔵した場合の比較例について説明する。
まず、図2(a)、(b)に対応する水分用吸着材4bを用いて、導入されるバイオガスGの水分を低減させ若しくは水分用吸着材4bから水分を脱着させ、吸着式ガス貯蔵装置の吸着性能の低下を防止する場合の実施例1〜4及び比較例1、2について説明する。
〔実施例1〕
60mlの貯蔵容器3内において、流入口及び流出口が設けられた下方側を、水分用吸着材4bとしてシリカゲル(A)を5wt%充填して水分調整部3bとし、その上方側を、バイオガス用吸着材4aとして活性炭を95wt%充填して吸着貯蔵部3aとした。
上記水分用吸着材4bとしてのシリカゲル(A)は、比表面積が430m2/g、細孔容量が0.78cm3/g、平均細孔径が65Å、25℃で相対湿度40%(相対圧0.4)の状態で飽和吸着量の1/7の吸着特性を有するシリカゲル(A)を用いた(図7)。
上記バイオガス用吸着材4aとしての活性炭は、比表面積が1207m2/g、細孔容量が0.541cm3/g、平均細孔径が9Å、粒径が0.212mm以上且つ4.75mm以下の範囲内(メディアン径1.15mm)、25℃で相対湿度40%(相対圧0.4)の状態で飽和吸着量の1/10の特性を有する椰子殻活性炭を用いた(図6)。
貯蔵容器3を、室温にて真空乾燥し、15℃に保ちながら、バイオガスGの模擬ガスとして0.6MPaGに加圧された露点35℃のメタン65%と二酸化炭素35%との混合ガスを流量が2L/minにて、貯蔵容器3内の圧力が0.6MPaGとなるまで、貯蔵容器3に導入した。この混合ガスの導入時は、貯蔵容器3内の温度が導入された混合ガスの露点より低いため、貯蔵容器3内では混合ガス中の水分が結露する条件である。
貯蔵容器3において混合ガスが吸着貯蔵された後は、貯蔵容器3内の圧力が0MPaGになるまで混合ガスの脱着を行った。この際、流量計を用いて混合ガスの脱着量を測定した。これらの吸脱着操作を繰り返し行い、繰り返し性能評価を行った。
ここで、以下の図面において、バイオガス用吸着材4aに、バイオガスGなどの吸着及び脱着をそれぞれ一回ずつ行うことを繰り返し回数一回とする。
結果、上記のように、結露する条件であるにもかかわらず、その貯蔵量は、図5に示す実施例1のデータのとおり、繰り返し使用しても、水分蓄積による貯蔵性能の低下は見られなかった。
更に、貯蔵容器3内の上方側に、活性アルミナ(比表面積が320m2/g、細孔容量が0.56cm3/g、平均細孔径が45Å、25℃で相対湿度40%(相対圧0.4)の状態で飽和吸着量の1/4の吸着特性を有する)を5wt%充填した場合でも、繰り返し使用しても、水分蓄積による貯蔵性能の低下は見られなかった。
〔比較例1〕
上記実施例1に対して、貯蔵容器3内に、水分用吸着材を充填することなく、上記バイオガス用吸着材4aのみを充填したものを比較例1として、上記実施例1と同様の性能評価を行った。
結果、その貯蔵量は、図5に示す比較例1のデータのとおり、繰り返し使用した場合には、水分蓄積による貯蔵性能が徐々に低下していることが確認できる。
〔実施例2〕
実施例1と同様に60mlの貯蔵容器3において、流入口及び流出口が設けられた下方側を、水分用吸着材4bとしてシリガゲル(B)を10容量%充填して水分調整部3bとし、その上方側を、バイオガス用吸着材4aとして活性炭を90容量%充填して吸着貯蔵部3aとした。
上記水分吸着材4bとしてのシリガゲル(B)は、充填密度0.35g/cm3、比表面積が315m2/g、細孔容量が1.16cm3/g、平均細孔径が148Å、図8で示す25℃で相対湿度40%(相対圧0.4)の状態で飽和吸着量の1/25の吸着特性を有するシリガゲル(B)を使用した(図8)。
上記バイオガス用吸着材4aとしての活性炭は、比表面積が814m2/g、細孔容量が0.35cm3/g、平均細孔径が7.5Åであり、25℃で相対湿度40%(相対圧0.4)の状態で飽和吸着量の1/6の吸着特性を有する椰子殻活性炭を使用した。
貯蔵容器3を室温にて真空乾燥し、32℃に保ちながら、バイオガスGの模擬ガスとして0.6MPaGに加圧して露点37℃のメタン65%と二酸化炭素35%との混合ガスを流量が1.5L/minにて、貯蔵容器3内の圧力が0.6MPaGとなるまで、貯蔵容器3に導入した。
この混合ガス導入時は、実施例1と同様に貯蔵容器3内の温度が導入された混合ガスの露点よりも低いため、貯蔵容器3内では混合ガスの水分が結露する条件である。
貯蔵容器3において混合ガスが吸着貯蔵された後は、貯蔵容器3内の圧力が0.1MPaGになるまで混合ガスの脱着を行った。この際、流量計を用いて混合ガスの脱着量を測定した。これらの吸脱着操作を繰り返し行い、繰り返し性能評価を行った。
結果、上記のように、結露する条件であるにもかかわらず、3000回吸脱着操作をした際のその貯蔵量の低下率は、図10に示すデータのとおり、繰り返し使用しても水分の蓄積による貯蔵性能の低下率は約16.0%であった。
〔実施例3〕
実施例2のシリカゲル(B)に替えて、異なる特性を持ったシリカゲル(C)を用いた以外は実施例2と同様に吸脱着操作を繰り返し行い、繰り返し性能評価を行った。上記水分吸着材4bとしてのシリガゲル(C)は、充填密度0.35g/cm3、比表面積が496m2/g、細孔容量が0.76cm3/g、平均細孔径が61Åであり、図9で示すように、25℃で相対湿度40%(相対圧0.4)の状態で飽和吸着量の1/10の吸着特性を有する(図9)。
結果、上記のように、結露する条件であるにもかかわらず、3000回吸脱着操作をした際のその貯蔵量の低下率は、図10に示すデータのとおり、繰り返し使用しても水分の蓄積による貯蔵性能の低下率は約22.6%であった。
〔比較例2〕
実施例2及び3に対して、貯蔵容器3内に水分用吸着材4bを充填することなく、上記バイオガス用吸着材4aのみを充填したものを比較例2として、上記実施例2及び3と同様の性能評価を行った。
結果、その貯蔵性は、図10に示す比較例2のとおり、繰り返し使用した場合には、水分蓄積による貯蔵性能の低下率は約37.4%であり、大きく低下していることが確認できる。
参考例
上記別実施形態で説明した参考例としての図4において、水分調整容器32を3mlとし、吸着貯蔵容器31を57mlとした吸着式ガス貯蔵装置を用いて、上記実施例等と同様の性能評価を行った。
吸着貯蔵容器31と水分調整容器32の総容積(60ml)に対して、水分用吸着材4bとしてのシリカゲルを5容量%充填して水分調整部3b(水分調整容器32)とし、その上方側を、バイオガス用吸着材4aとして活性炭を95容量%充填して吸着貯蔵部3a(吸着貯蔵容器31)とした。
上記水分用吸着材4bとしてのシリカゲルは、比表面積が315m2/g、細孔容量が1.16cm3/g、25℃で相対湿度40%(相対圧0.4)の状態で飽和吸着量の1/25の吸着特性を有する。
上記バイオガス用吸着材4aとしての活性炭は、比表面積が814m2/g、細孔容量が0.35cm3/g、平均細孔径が7.5Å、25℃で相対湿度40%(相対圧0.4)の状態で飽和吸着量の1/6の吸着特性を有する椰子殻活性炭を用いた。
水分調整容器32および吸着貯蔵容器31を、室温にて真空乾燥し、32℃に保ちながら、バイオガスGの模擬ガスとして0.6MPaGに加圧して露点37℃のメタン65%と二酸化炭素35%との混合ガスを流量が1.5L/minにて、吸着貯蔵容器31内の圧力が0.6MPaGとなるまで、吸着貯蔵容器31に導入した。
この混合ガスの導入時は、実施例1と同様に吸着貯蔵容器31内の温度が導入された混合ガスの露点より低いため、吸着貯蔵容器31内では混合ガスの水分が結露する条件である。
吸着貯蔵容器31において混合ガスが吸着貯蔵された後は、吸着貯蔵容器31内の圧力が0.1MPaGになるまで混合ガスの脱着を行った。この際、流量計を用いて混合ガスの脱着量を測定した。これらの吸脱着操作を繰り返し行い、繰り返し性能評価を行った。
結果、上記のように、結露する条件であるにもかかわらず、1000回吸脱着操作を繰り返した際の吸着量の変化率は、図11に示すように、比較例2では大きく低下しているにもかかわらず、参考例ではほとんど低下しなかった。また、図11に示すように、貯蔵容器3内にバイオガス用吸着材4aと水分用吸着材4bをともに設置するよりも(実施例2)、バイオガス用吸着材4aが充填された吸着貯蔵部3aと水分用吸着材4bが充填された水分調整部3bとを分離して別の容器とする方が、吸着量の低下は少なかった。
次に、図3(a)、(b)、(c)に対応する水分用吸着材4bを用いて、払い出しバイオガスGの水分を増加させないで当該払い出しバイオガスの露点を導入バイオガスGの露点よりも上昇させない場合の実施例5、6及び比較例3、4について説明する。
〔実施例5〕
60mlの貯蔵容器3内において、流入口及び流出口が設けられた下方側を、水分用吸着材4bとしてゼオライトを7容量%充填して水分調整部3bとし、その上方側を、バイオガス用吸着材4aとして活性炭を93容量%充填して吸着貯蔵部3aとした。上記水分用吸着材4bとしてのゼオライトは、比表面積が375m2/g、細孔容量が0.2cm3/g、25℃で相対湿度40%(相対圧0.4)の状態で飽和吸着量の9/10の特性を有するゼオライトを用いた(図12)。上記バイオガス用吸着材4aとしての活性炭は、比表面積が1207m2/g、細孔容量が0.541cm3/g、平均細孔径が9Å、粒径が0.212mm以上且つ4.75mm以下の範囲内(メディアン径1.15mm)、25℃で相対湿度40%(相対圧0.4)の状態で飽和吸着量の1/10の吸着特性を有する椰子殻活性炭を用いた。
空気中にて上記の活性炭およびゼオライトを貯蔵容器3に充填し、その後真空乾燥せずに25℃に保ちながら、バイオガスGの模擬ガスとして0.6MPaGの露点が−21度のメタン65%と二酸化炭素35%との混合ガスを流量が2L/minにて、貯蔵容器3内の圧力が0.6MPaGとなるまで、貯蔵容器3に導入した。
貯蔵容器3において混合ガスが吸着貯蔵された後は、貯蔵容器3内の圧力が0MPaGになるまで混合ガスの脱着を行った。この際、0MPaGでの払い出しガスの露点を測定した。
結果、露点は−22℃であり、導入ガスより露点が高くなることはなかった。
〔実施例6〕
導入ガスの露点が−45℃であること以外は、実施例5と同様にして繰り返し吸着、脱着を行い、払い出しガスの露点を測定した。その結果を図13に示すが、繰り返し吸着及び脱着を行っても、払い出しガスの露点は導入ガスとほぼ同じであった。
〔比較例3〕
上記実施例5に対して、貯蔵容器3内に、水分用吸着材4bを充填することなく、上記バイオガス用吸着材4aのみを充填したものを比較例3として、上記実施例5と同様の性能評価を行った。
結果、払い出しガスの露点は−13℃であり、導入ガスより高い露点となった。
〔比較例4〕
上記実施例6に対して、貯蔵容器3内に、水分用吸着材4bを充填することなく、上記バイオガス用吸着材4aのみを充填したものを比較例4として、上記実施例6と同様の性能評価を行った。
その結果は図13に示すとおり、払い出しガスの露点は、吸着及び脱着の繰り返し回数とともに低くなっていくが、いずれも導入ガスより高い露点であった。
したがって、図13に示すように、貯蔵容器3内にバイオガス用吸着材4aのみを充填したもの(例えば比較例4)よりも、水分用吸着材4bを併せて充填した吸着式ガス貯蔵装置(例えば実施例6)の方が、払い出しバイオガスGの水分量を増加させないことにより、払い出しバイオガスGの露点が導入バイオガスGの露点よりも上昇させず、当該払い出しバイオガスGを車両及びガスエンジン等の燃料として有効に利用することができるといえる。
本発明に係る吸着式ガス貯蔵装置及びガス貯蔵方法は、装置の大型化及びコスト高を抑制し得る比較的簡単な構成で、ガス吸着材が設けられた吸着貯蔵部に導入される前のガス中の水分若しくは吸着貯蔵部から払い出される際のガス中の水分を適切に調整(低減若しくは増加)することができる吸着式ガス貯蔵装置及びガス貯蔵方法として好適に利用可能である。
吸着式ガス貯蔵装置の概略構成図 貯蔵容器の貯蔵状態及び払い出し状態を示す図 貯蔵容器の貯蔵状態及び払い出し状態並びに水分放出状態の概念を示す図 参考例に係る吸着式ガス貯蔵装置の別概略構成図 実施例1及び比較例1における貯蔵量と繰り返し回数との関係を示す図 ガス用吸着材として利用される活性炭の水分吸着量の状態を示すグラフ図 水分用吸着材として利用されるシリカゲル(A)の水分吸着量の状態を示すグラフ図 水分用吸着材として利用されるシリカゲル(B)の水分吸着量の状態を示すグラフ図 水分用吸着材として利用されるシリカゲル(C)の水分吸着量の状態を示すグラフ図 実施例2、3、比較例2における貯蔵量と繰り返し回数との関係を示す図 実施例2、参考例、比較例2における吸着量変化率と繰り返し回数との関係を示す図 水分吸着材として利用されるゼオライトの水分吸着量の状態を示すグラフ図 実施例6、比較例4における露点と繰り返し回数との関係を示す図
符号の説明
3:貯蔵容器
31:吸着貯蔵容器
32:水分調整容器
3a:吸着貯蔵部
3b:水分調整部
3c:側面
3i:流入口
3o:流出口
3y:放出口
4a:バイオガス用吸着材
4b:水分用吸着材
5:制御部(切換手段)
G:バイオガス

Claims (8)

  1. ガスを吸着可能なガス用吸着材が設けられた吸着貯蔵部を備えた吸着式ガス貯蔵装置であって、
    前記吸着貯蔵部が、貯蔵容器内に設けられ、
    前記吸着貯蔵部に導入され前記ガス用吸着材に吸着される前記ガス及び前記ガス用吸着材から脱着させて前記吸着貯蔵部から払い出される前記ガスの両方が通過する前記貯蔵容器内の部位に、前記ガス中の水分を吸着可能な水分用吸着材が設けられた水分調整部を備え
    前記貯蔵容器の前記水分調整部が存在する側の同側面に、前記ガスを前記吸着貯蔵部に導入して前記ガス用吸着材に吸着させ貯蔵する貯蔵状態において前記ガスが流入する流入口、及び、前記ガスを前記ガス用吸着材から脱着させて前記吸着貯蔵部から払い出す払い出し状態において前記ガスが流出する流出口が形成され、
    前記水分調整部が、前記貯蔵容器内において、前記吸着貯蔵部と前記流入口及び前記流出口が形成された側面との間に介装され、
    前記貯蔵容器の前記吸着貯蔵部の存在する側の側面に、前記吸着貯蔵部側から直接ガスを放出可能な放出口が形成されるとともに、
    前記ガス用吸着材が、前記水分用吸着材よりも、同一温度、同一湿度条件下における水分吸着量が低い吸着材からなる吸着式ガス貯蔵装置。
  2. 前記ガスを前記吸着貯蔵部に導入して前記ガス用吸着材に吸着させ貯蔵する貯蔵状態と、前記ガスを前記ガス用吸着材から脱着させて前記吸着貯蔵部から払い出す払い出し状態とを切り換える切換手段を備えた請求項1に記載の吸着式ガス貯蔵装置。
  3. 前記ガス用吸着材が、温度25℃での相対湿度が40%の状態における水分の吸着量が、飽和吸着量の1/4以下の活性炭からなる請求項1又は2に記載の吸着式ガス貯蔵装置。
  4. 前記水分用吸着材が、活性アルミナ、シリカゲルおよびゼオライトからなる群から選ばれる一以上の吸着材である請求項1〜の何れか一項に記載の吸着式ガス貯蔵装置。
  5. 前記ガス用吸着材に吸着されるガスが、バイオガスであることを特徴とする請求項1〜の何れか一項に記載の吸着式ガス貯蔵装置。
  6. 前記水分用吸着材の水分の吸着量が、温度25℃での相対湿度が40%の状態において、飽和吸着量の1/3以下である請求項1〜の何れか一項に記載の吸着式ガス貯蔵装置。
  7. 前記水分用吸着材の水分の吸着量が、温度25℃での相対湿度が40%の状態において、飽和吸着量の1/2以上である請求項1〜の何れか一項に記載の吸着式ガス貯蔵装置。
  8. 請求項1〜7の何れか一項に記載の吸着式ガス貯蔵装置を用いるガス貯蔵方法であって、前記ガスを前記水分調整部を通過させて前記吸着貯蔵部に導入して前記ガス用吸着材に吸着させ貯蔵する貯蔵工程と、前記水分調整部を通過させて前記吸着貯蔵部に導入されたガスを、当該吸着貯蔵部から直接前記放出口を通じて放出させる水分放出工程と、前記ガスを前記ガス用吸着材から脱着させて前記吸着貯蔵部から前記水分調整部を通過させ払い出す払い出し工程とを含むガス貯蔵方法。
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