JP2020021879A - 面発光レーザ装置 - Google Patents

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実 村山
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大樹 ▲高▼水
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Abstract

【課題】活性層のダーク欠陥を抑制できる面発光レーザ装置を提供する。【解決手段】面発光レーザ装置1は、頂部45、基部46および側壁47を含むメサ構造41と、メサ構造41の基部46を形成するn型半導体層24と、メサ構造41の頂部45を形成するp型半導体層26と、メサ構造41の頂部45側に位置する第1平坦領域63、および、第1平坦領域63に対してメサ構造41の基部46側にずれて形成された第2平坦領域64を含み、メサ構造41においてn型半導体層24およびp型半導体層26の間に介在する活性層25と、を含む。【選択図】図5

Description

本発明は、面発光レーザ装置に関する。
特許文献1は、面発光レーザ装置の一例としての面発光レーザアレイを開示している。この面発光レーザアレイは、凸状に形成されたメサ構造を含む。メサ構造は、一対の分布ブラッグ反射器と、一対の分布ブラッグ反射器の間に介在する活性層と、を含む。
特開2007−73585号公報
面発光レーザ装置では、メサ構造に生じる転位欠陥(結晶欠陥)の問題が知られている。転位欠陥は、メサ構造に生じた応力に起因して発生し、メサ構造を形成する半導体層の結晶面に沿って拡張する。転位欠陥は、メサ構造の側壁側の領域で発生し、内方領域に向けて拡張する傾向がある。
活性層に転位欠陥が生じた場合には、転位欠陥に起因してダーク欠陥(Dark Defect)と称される非発光領域が形成される。ダークライン欠陥(Dark Line Defect)、ダークスポット欠陥(Dark Spot Defect)、ダーク領域(Dark region)等が、ダーク欠陥の形態として例示される。
ダークライン欠陥は、ライン状に拡張した転移欠陥によって形成される。ダークスポット欠陥は、点状に拡張した転移欠陥によって形成される。ダーク領域は、面状に拡張した転移欠陥によって形成される。活性層では、これらダーク欠陥のうちのダークライン欠陥が顕著に観られる。
本発明の一実施形態は、活性層のダーク欠陥を抑制できる面発光レーザ装置を提供する。
本発明の一実施形態は、頂部、基部、ならびに、前記頂部および前記基部を接続する側壁を含むメサ構造と、前記メサ構造の前記基部を形成する第1導電型の第1半導体層と、前記メサ構造の前記頂部を形成する第2導電型の第2半導体層と、前記メサ構造の前記頂部側に位置する頂部側領域、および、前記頂部側領域に対して前記メサ構造の前記基部側にずれて形成された基部側領域を含み、前記メサ構造において前記第1半導体層および前記第2半導体層の間に介在する活性層と、を含む、面発光レーザ装置を提供する。
この面発光レーザ装置によれば、活性層の頂部側領域および基部側領域の間において転移欠陥の拡張を抑制できる。よって、活性層のダーク欠陥の発生を抑制できる。
図1は、本発明の第1実施形態に係る面発光レーザ装置を示す平面図である。 図2は、図1に示す領域IIの拡大図である。 図3は、図1に示すIII-III線に沿う断面図である。 図4は、図1に示すIV-IV線に沿う断面図である。 図5は、図3に示す領域Vの拡大図である。 図6は、図5に示す領域VIの拡大図である。 図7は、図5に示す領域VIIの拡大図である。 図8Aは、図5に対応する領域の拡大図であって、図1に示す面発光レーザ装置の製造方法の一例を説明するための図である。 図8Bは、図8Aの後の工程を示す図である。 図8Cは、図8Bの後の工程を示す図である。 図8Dは、図8Cの後の工程を示す図である。 図8Eは、図8Dの後の工程を示す図である。 図8Fは、図8Eの後の工程を示す図である。 図8Gは、図8Fの後の工程を示す図である。 図8Hは、図8Gの後の工程を示す図である。 図8Iは、図8Hの後の工程を示す図である。 図8Jは、図8Iの後の工程を示す図である。 図9は、図3に対応する領域の断面図であって、本発明の第2実施形態に係る面発光レーザ装置を示す図である。 図10は、図9に示す領域Xの拡大図である。 図11は、図10に示す領域XIの拡大図である。 図12Aは、図10に対応する領域の拡大図であって、図9に示す面発光レーザ装置の製造方法の一例を説明するための図である。 図12Bは、図12Aの後の工程を示す図である。 図12Cは、図12Bの後の工程を示す図である。 図12Dは、図12Cの後の工程を示す図である。 図12Eは、図12Dの後の工程を示す図である。 図12Fは、図12Eの後の工程を示す図である。 図12Gは、図12Fの後の工程を示す図である。 図12Hは、図12Gの後の工程を示す図である。 図12Iは、図12Hの後の工程を示す図である。 図12Jは、図12Iの後の工程を示す図である。 図13は、図5に対応する領域の拡大図であって、本発明の第3実施形態に係る面発光レーザ装置の構造を説明するための図である。 図14は、図13に示す領域XIVの拡大図である。 図15は、図5に対応する領域の拡大図であって、本発明の第4実施形態に係る面発光レーザ装置の構造を説明するための図である。 図16は、図15に示す領域XVIの拡大図である。 図17は、図3に対応する領域の断面図であって、本発明の第5実施形態に係る面発光レーザ装置の構造を説明するための図である。 図18は、図17に示す領域XVIIIの拡大図である。 図19は、図3に対応する領域の断面図であって、本発明の第6実施形態に係る面発光レーザ装置の構造を説明するための図である。 図20は、図19に示す領域XXの拡大図である。 図21は、トレンチの第1変形例を示す断面図である。 図22は、トレンチの第2変形例を示す平面図である。
以下では、本発明の実施形態を、添付図面を参照して詳細に説明する。
図1は、本発明の第1実施形態に係る面発光レーザ装置1を示す平面図である。図2は、図1に示す領域IIの拡大図である。
面発光レーザ装置1は、VCSEL(Vertical Cavity Surface Emitting Laser)と称される半導体レーザ装置である。図1を参照して、面発光レーザ装置1は、直方体形状のチップ本体2を含む。
チップ本体2は、一方側の第1主面3、他方側の第2主面4、ならびに、第1主面3および第2主面4を接続する側面5A,5B,5C,5Dを含む。第1主面3および第2主面4は、それらの法線方向Yから見た平面視(以下、単に「平面視」という。)において四角形状(この形態では長方形状)に形成されている。
側面5A〜5Dは、法線方向Yに沿って平面的に延びている。側面5A,5Cは、チップ本体2の長辺を形成し、短手方向に互いに対向している。側面5B,5Dは、チップ本体2の短辺を形成し、長手方向に互いに対向している。
平面視において側面5A,5Cの幅W1は、200μm以上2000μm以下であってもよい。幅W1は、200μm以上400μm以下、400μm以上600μm以下、600μm以上800μm以下、800μm以上1000μm以下、1000μm以上1200μm以下、1200μm以上1400μm以下、1400μm以上1600μm以下、1600μm以上1800μm以下、または、1800μm以上2000μm以下であってもよい。幅W1は、500μm±5μmであってもよい。
平面視において側面5B,5Dの幅W2は、200μm以上1000μm以下であってもよい。幅W2は、200μm以上300μm以下、300μm以上400μm以下、400μm以上500μm以下、500μm以上600μm以下、600μm以上700μm以下、700μm以上800μm以下、800μm以上900μm以下、または、900μm以上1000μm以下であってもよい。幅W2は、340μm±5μmであってもよい。
チップ本体2の第1主面3には、法線方向Yに向けてレーザ光を放出する発光部6(半導体発光層)が形成されている。この形態では、複数の発光部6が、平面視においてチップ本体2の長手方向および短手方向に間隔を空けて形成されている。
複数の発光部6は、この形態では、平面視において互いに間隔を空けて千鳥状に配列されている。つまり、複数の発光部6は、平面視において三角形(この形態では正三角形)の3つの頂点に1つの発光部6がそれぞれ位置する態様で配列されている。複数の発光部6は、より具体的に、平面視において六角形(この形態では正六角形)の6つの頂点に1つの発光部6がそれぞれ位置する態様で配列されている。
複数の発光部6は、さらに具体的には、平面視において六角形(この形態では正六角形)の6つの頂点に1つの発光部6がそれぞれ位置し、かつ、六角形の中央部に1つの発光部6が位置する態様で配列されている。複数の発光部6は、千鳥状の配列に代えて、平面視において行列状または放射状(同心円状)に配列されていてもよい。
複数の発光部6は、この形態では、平面視において円形状にそれぞれ形成されている。発光部6の平面形状は任意である。発光部6は、円形状に代えて、平面視において三角形状、四角形状または六角形状等の多角形状、もしくは、楕円形状に形成されていてもよい。
複数の発光部6は、トレンチ7(溝)によってそれぞれ区画されている。トレンチ7は、チップ本体2の第1主面3を第2主面4側に向かって掘り下げることにより形成されている。トレンチ7は、平面視において発光部6を取り囲む環状(この形態では円環状)に形成されている。発光部6およびトレンチ7の具体的な構造については、後述する。
複数の発光部6の最近接間距離L1は、10μm以上150μm以下であってもよい。最近接間距離L1は、最近接する2つの発光部6の間の距離である。最近接間距離L1は、10μm以上25μm以下、25μm以上50μm以下、50μm以上75μm以下、75μm以上100μm以下、100μm以上125μm以下、または、125μm以上150μm以下であってもよい。
複数の発光部6の第1最遠距離L2は、側面5A,5Cの幅W1に応じて設定される。第1最遠距離L2は、チップ本体2の長手方向の両端部に位置する最も離れた2つの発光部6の間の距離である。
第1最遠距離L2は、200μm以上2000μm以下であってもよい。第1最遠距離L2は、200μm以上400μm以下、400μm以上600μm以下、600μm以上800μm以下、800μm以上1000μm以下、1000μm以上1200μm以下、1200μm以上1400μm以下、1400μm以上1600μm以下、1600μm以上1800μm以下、または、1800μm以上2000μm以下であってもよい。
複数の発光部6の第2最遠距離L3は、側面5B,5Dの幅W2に応じて設定される。第2最遠距離L3は、チップ本体2の短手方向の両端部に位置する最も離れた2つの発光部6の間の距離である。
第2最遠距離L3は、200μm以上1000μm以下であってもよい。第2最遠距離L3は、200μm以上300μm以下、300μm以上400μm以下、400μm以上500μm以下、500μm以上600μm以下、600μm以上700μm以下、700μm以上800μm以下、800μm以上900μm以下、または、900μm以上1000μm以下であってもよい。
チップ本体2の第1主面3の上には、絶縁層8が形成されている。絶縁層8は、複数の発光部6を一括して被覆している。絶縁層8は、チップ本体2の第1主面3の上から各トレンチ7に入り込んでいる。絶縁層8は、各トレンチ7内において発光部6を被覆している。
絶縁層8は、第1主面3の上において側面5A〜5Dから内方領域に間隔を空けて形成されている。絶縁層8は、第1主面3の周縁部を露出させている。絶縁層8の周縁は、チップ本体2の側面5A〜5Dとの間においてダイシングストリート10を区画している。
ダイシングストリート10は、チップ本体2の周縁部に沿って帯状に延びている。ダイシングストリート10は、平面視において絶縁層8を取り囲む環状(この形態では四角環状)に形成されている。
ダイシングストリート10の幅WDは、1μm以上25μm以下であってもよい。幅WDは、1μm以上5μm以下、5μm以上10μm以下、10μm以上15μm以下、15μm以上20μm以下、または、20μm以上25μm以下であってもよい。幅WDは、平面視においてダイシングストリート10が延びる方向に直交する方向の幅である。
このような構造によれば、ダイシングブレード等によって絶縁層8を物理的に切断しなくて済む。これにより、切断時間を短縮できると同時に、ダイシングブレード等の摩耗を抑制できる。
チップ本体2の第1主面3の上には、第1主面電極層9が形成されている。第1主面電極層9は、より具体的には、絶縁層8の上に形成されている。第1主面電極層9は、発光部6に電気的に接続されている。
第1主面電極層9は、複数の発光部6を一括して被覆している。第1主面電極層9は、絶縁層8の上から各トレンチ7に入り込んでいる。第1主面電極層9は、各トレンチ7内において各発光部6に電気的に接続されている。
第1主面電極層9は、絶縁層8の上において側面5A〜5Dから内方領域に間隔を空けて形成されている。第1主面電極層9の周縁は、第1主面3の周縁部を露出させている。第1主面電極層9は、より具体的には、絶縁層8の周縁から内方領域に間隔を空けて形成されている。第1主面電極層9の周縁は、絶縁層8の周縁を露出させている。
このような構造によれば、ダイシングブレード等によって第1主面電極層9を物理的に切断しなくて済む。これにより、切断時間を短縮できると同時に、ダイシングブレード等の摩耗を抑制できる。
第1主面電極層9の上には、外部接続される外部端子11が形成されている。図1では、明瞭化のため、外部端子11がハッチングによって示されている。外部端子11は、第1主面電極層9の周縁部に配置されている。外部端子11は、この形態では、第1主面電極層9の周縁部において側面5Aに沿う領域に配置されている。
外部端子11には、導線が接続される。導線は、ボンディングワイヤ等であってもよい。外部端子11を第1主面電極層9の周縁部に配置することによって、導線が発光部6の上を横切ることを防止できる。よって、チップ本体2の第1主面3から光を適切に取り出すことができる。
図3は、図1に示すIII-III線に沿う断面図である。図4は、図1に示すIV-IV線に沿う断面図である。図5は、図3に示す領域Vの拡大図である。図6は、図5に示す領域VIの拡大図である。図7は、図5に示す領域VIIの拡大図である。
図3および図4を参照して、チップ本体2は、基板20、および、基板20の上に積層された半導体積層構造21(半導体層)を含む。半導体積層構造21は、複数の半導体層が積層された積層構造を有している。
チップ本体2の第1主面3は、半導体積層構造21によって形成されている。チップ本体2の第2主面4は、基板20によって形成されている。チップ本体2の側面5A〜5Dは、基板20および半導体積層構造21によって形成されている。
基板20は、化合物半導体材料からなる単結晶によって形成されている。基板20は、より具体的には、正方晶を形成する化合物半導体材料からなる単結晶によって形成されている。化合物半導体材料は、III-V族半導体材料であってもよい。基板20は、この形態では、正方晶からなるGaAs単結晶によって形成されている。
基板20は、一方側の第1基板主面22および他方側の第2基板主面23を含む。基板20の第2基板主面23は、チップ本体2の第2主面4を形成している。第1基板主面22は、GaAs単結晶の(100)面に面している。
第1基板主面22は、この形態では、GaAs単結晶の(100)面に対して0°を超えて5°以下の角度で傾斜したオフ角を有している。オフ角は、典型的には2°、より具体的には、2°±0.2°の範囲に設定される。オフ角は0°であってもよい。つまり、第1基板主面22は、GaAs単結晶の(100)面であってもよい。
基板20は、n型不純物を含むn型のGaAs単結晶によって形成されていてもよい。基板20のn型不純物濃度は、1×1017cm−3以上5×1018cm−3以下であってもよい。基板20のn型不純物は、Si(シリコン)であってもよい。
基板20の厚さTSは、50μm以上300μm以下であってもよい。厚さTSは、50μm以上100μm以下、100μm以上150μm以下、150μm以上200μm以下、200μm以上250μm以下、または、250μm以上300μm以下であってもよい。
半導体積層構造21は、基板20の第1基板主面22から化合物半導体(より具体的には、III-V族半導体)を結晶成長させることにより形成されている。半導体積層構造21は、基板20の第1基板主面22と同じ結晶面を有する複数の化合物半導体層を含む。
半導体積層構造21は、より具体的には、基板20の第1基板主面22の上からこの順に積層されたn型半導体層24、活性層25およびp型半導体層26を含む。n型半導体層24およびp型半導体層26は、活性層25を挟み込んでいる。n型半導体層24、活性層25およびp型半導体層26によって、ダブルヘテロ構造が形成されている。
n型半導体層24は、活性層25に電子を供給する。p型半導体層26は、活性層25に正孔を供給する。n型半導体層24からの電子およびp型半導体層26からの正孔は、活性層25において結合する。これにより、活性層25において光が生成される。
活性層25において赤外光が生成されてもよい。活性層25において生成される光の波長は、800nm以上1000nm以下であってもよい。活性層25において生成される光の波長は、930nm以上950nm以下であってもよい。
図3〜図5を参照して、n型半導体層24は、基板20の第1基板主面22の上からこの順に積層されたn型バッファ層27、n型光反射層28およびn型クラッド層29を含む。
n型バッファ層27は、この形態では、n型のGaAsを含む。n型バッファ層27のn型不純物濃度は、1×1017cm−3以上5×1018cm−3であってもよい。n型バッファ層27のn型不純物は、Si(シリコン)であってもよい。
n型バッファ層27の厚さは、0.05μm以上0.2μm以下であってもよい。n型バッファ層27の厚さは、0.05μm以上0.1μm以下、0.1μm以上0.15μm以下、または、0.15μm以上0.2μm以下であってもよい。
n型光反射層28は、この形態では、n型DBR(Distributed Bragg Reflector:分布ブラッグ反射)層を含む。n型DBR層は、法線方向Yに周期的に変化する屈折率を有し、特定の波長成分を共振反射させる。
特定の波長成分は、活性層25で生成された光の波長成分である。n型光反射層28は、より具体的には、Al(アルミニウム)組成をそれぞれ含み、互いに異なる屈折率をそれぞれ有する複数のAl組成層が積層された積層構造を有している。
n型光反射層28は、この形態では、Al組成αを有するn型高Al組成層30、および、n型高Al組成層30のAl組成α未満のAl組成β(β<α)を有するn型低Al組成層31が任意の周期で交互に積層された積層構造を有している。n型低Al組成層31の屈折率は、n型高Al組成層30の屈折率よりも大きい。
n型高Al組成層30およびn型低Al組成層31は、1以上60以下の周期で交互に積層されていてもよい。n型高Al組成層30およびn型低Al組成層31の積層周期は、1以上10以下、10以上20以下、20以上30以下、30以上40以下、40以上50以下、または、50以上60以下であってもよい。
n型高Al組成層30は、n型のAlαGa(1−α)Asを含んでいてもよい。n型高Al組成層30のAl組成αは、0.5以上0.95以下であってもよい。Al組成αは、0.5以上0.55以下、0.55以上0.6以下、0.6以上0.65以下、0.65以上0.7以下、0.7以上0.75以下、0.75以上0.8以下、0.8以上0.85以下、0.85以上0.9以下、または、0.9以上0.95以下であってもよい。
n型高Al組成層30のn型不純物濃度は、1×1017cm−3以上5×1018cm−3以下であってもよい。n型高Al組成層30のn型不純物は、Si(シリコン)であってもよい。
n型低Al組成層31は、n型のAlβGa(1−β)Asを含んでいてもよい。n型低Al組成層31のAl組成βは、0.05以上0.25以下であってもよい。Al組成βは、0.05以上0.1以下、0.1以上0.15以下、0.15以上0.2以下、または、0.2以上0.25以下であってもよい。
n型低Al組成層31のn型不純物濃度は、1×1017cm−3以上5×1018cm−3以下であってもよい。n型低Al組成層31のn型不純物は、Si(シリコン)であってもよい。
n型高Al組成層30の厚さは、λ/(4×n1)Åであってもよい。n型低Al組成層31の厚さは、λ/(4×n2)Åであってもよい。λは、活性層25で生成される光の波長である。n1は、n型高Al組成層30の屈折率である。n2は、n型低Al組成層31の屈折率である。
n型低Al組成層31の厚さは、n型高Al組成層30の厚さ以下であってもよい。n型低Al組成層31の厚さは、n型高Al組成層30の厚さ未満であってもよい。
n型高Al組成層30の厚さは、500Å以上900Å以下であってもよい。n型高Al組成層30の厚さは、500Å以上600Å以下、600Å以上700Å以下、700Å以上800Å以下、または、800Å以上900Å以下であってもよい。
n型低Al組成層31の厚さは、400Å以上800Å以下であってもよい。n型低Al組成層31の厚さは、400Å以上500Å以下、500Å以上600Å以下、600Å以上700Å以下、または、700Å以上800Å以下であってもよい。
n型クラッド層29は、この形態では、n型のAlγGa(1−γ)Asを含む。n型クラッド層29のAl組成γは、n型低Al組成層31のAl組成βを超えて、n型高Al組成層30のAl組成α未満(β<γ<α)であってもよい。
n型クラッド層29のAl組成γは、0.2以上0.7以下であってもよい。Al組成γは、0.2以上0.25以下、0.25以上0.3以下、0.3以上0.35以下、0.35以上0.4以下、0.4以上0.45以下、0.45以上0.5以下、0.5以上0.55以下、0.55以上0.6以下、0.6以上0.65以下、または、0.65以上0.7以下であってもよい。
n型クラッド層29のn型不純物濃度は、1×1017cm−3以上5×1018cm−3以下であってもよい。n型クラッド層29のn型不純物は、Si(シリコン)であってもよい。n型クラッド層29は、不純物無添加(アンドープ)であってもよい。
n型クラッド層29の厚さは、0.05μm以上0.5μm以下であってもよい。n型クラッド層29の厚さは、0.05μm以上0.1μm以下、0.1μm以上0.2μm以下、0.2μm以上0.3μm以下、0.3μm以上0.4μm以下、または、0.4μm以上0.5μm以下であってもよい。
活性層25は、量子井戸層および障壁層を含むQW(Quantum Well:量子井戸構造)を有していてもよい。活性層25は、この形態では、量子井戸層および障壁層が任意の周期で交互に積層されたMQW(Multi Quantum Well:多重量子井戸)構造を有している。
量子井戸層および障壁層は、1以上50以下の周期で交互に積層されていてもよい。量子井戸層および障壁層の積層周期は、1以上10以下、10以上20以下、20以上30以下、30以上40以下、または、40以上50以下であってもよい。
量子井戸層は、GaAsを含んでいてもよい。量子井戸層は、不純物無添加であってもよい。量子井戸層の厚さは、10Å以上200Å以下であってもよい。量子井戸層の厚さは、10Å以上50Å以下、50Å以上100Å以下、100Å以上150Å以下、または、150Å以上200Å以下であってもよい。
障壁層は、量子井戸層のバンドギャップよりも大きいバンドギャップを有している。障壁層は、AlδGa(1−δ)Asを含んでいてもよい。障壁層のAl組成δは、0.15以上0.5以下であってもよい。
Al組成δは、0.15以上0.2以下、0.2以上0.25以下、0.25以上0.3以下、0.3以上0.35以下、0.35以上0.4以下、0.4以上0.45以下、または、0.45以上0.5以下であってもよい。
障壁層の厚さは、10Å以上200Å以下であってもよい。障壁層の厚さは、10Å以上50Å以下、50Å以上100Å以下、100Å以上150Å以下、または、150Å以上200Å以下であってもよい。
活性層25の総厚さTAは200Å以上1600Å以下であってもよい。総厚さTAは、200Å以上400Å以下、400Å以上600Å以下、600Å以上800Å以下、800Å以上1000Å以下、1000Å以上1200Å以下、1200Å以上1400Å以下、または、1400Å以上1600Å以下であってもよい。
MQW構造の最下層および最上層は、それぞれ障壁層によって形成されていてもよい。多重量子井戸構造において最下層および最上層を形成する2つ障壁層の厚さは、MQW構造において中間層を形成する1つまたは複数の障壁層の厚さよりも大きくてもよい。
p型半導体層26は、活性層25の上からこの順に積層されたp型クラッド層32、p型光反射層33およびp型コンタクト層34を含む。
p型クラッド層32は、この形態では、p型のAlεGa(1−ε)Asを含む。p型クラッド層32のAl組成εは、0.2以上0.7以下であってもよい。Al組成εは、0.2以上0.25以下、0.25以上0.3以下、0.3以上0.35以下、0.35以上0.4以下、0.4以上0.45以下、0.5以上0.55以下、0.55以上0.6以下、0.6以上0.65以下、または、0.65以上0.7以下であってもよい。
p型クラッド層32のp型不純物濃度は、1×1017cm−3以上5×1018cm−3以下であってもよい。p型クラッド層32のp型不純物は、C(炭素)であってもよい。p型クラッド層32の厚さは、0.05μm以上0.5μm以下であってもよい。
p型クラッド層32の厚さは、0.05μm以上0.1μm以下、0.1μm以上0.2μm以下、0.2μm以上0.3μm以下、0.3μm以上0.4μm以下、または、0.4μm以上0.5μm以下であってもよい。
p型光反射層33は、この形態では、p型DBR(Distributed Bragg Reflector:分布ブラッグ反射)層を含む。p型DBR層は、法線方向Yに周期的に変化する屈折率を有し、特定の波長成分を共振反射させる。
特定の波長成分は、活性層25で生成された光の波長成分である。p型光反射層33は、より具体的には、Al(アルミニウム)組成をそれぞれ含み、互いに異なる屈折率をそれぞれ有する複数のAl組成層が積層された積層構造を有している。
p型光反射層33は、この形態では、Al組成ζを有するp型高Al組成層35、および、p型高Al組成層35のAl組成ζ未満のAl組成η(η<ζ)を有するp型低Al組成層36が任意の周期で交互に積層された積層構造を有している。p型低Al組成層36の屈折率は、p型高Al組成層35の屈折率よりも大きい。
p型高Al組成層35およびp型低Al組成層36は、1以上60以下の周期で交互に積層されていてもよい。p型高Al組成層35およびp型低Al組成層36の積層周期は、1以上10以下、10以上20以下、20以上30以下、30以上40以下、40以上50以下、または、50以上60以下であってもよい。
p型高Al組成層35は、p型のAlζGa(1−ζ)Asを含んでいてもよい。p型高Al組成層35のAl組成ζは、p型クラッド層32のAl組成εを超えていてもよい(ζ>ε)。Al組成ζは、0.5以上0.95以下であってもよい。
Al組成ζは、0.5以上0.55以下、0.55以上0.6以下、0.6以上0.65以下、0.65以上0.7以下、0.7以上0.75以下、0.75以上0.8以下、0.8以上0.85以下、0.85以上0.9以下、または、0.9以上0.95以下であってもよい。p型高Al組成層35のp型不純物濃度は、1×1018cm−3以上1×1019cm−3以下であってもよい。p型高Al組成層35のp型不純物は、C(炭素)であってもよい。
p型低Al組成層36は、p型のAlηGa(1−η)Asを含んでいてもよい。p型低Al組成層36のAl組成ηは、p型クラッド層32のAl組成ε未満(η<ε<ζ)であってもよい。Al組成ηは、0.05以上0.25以下であってもよい。
Al組成ηは、0.05以上0.1以下、0.1以上0.15以下、0.15以上0.2以下、または、0.2以上0.25以下であってもよい。p型低Al組成層36のp型不純物濃度は、1×1018cm−3以上1×1019cm−3以下であってもよい。p型低Al組成層36のp型不純物は、C(炭素)であってもよい。
p型高Al組成層35の厚さは、λ/(4×n3)Åであってもよい。p型低Al組成層36の厚さは、λ/(4×n4)Åであってもよい。λは、活性層25で生成される光の波長である。n3は、p型高Al組成層35の屈折率である。n4は、p型低Al組成層36の屈折率である。
p型低Al組成層36の厚さは、p型高Al組成層35の厚さ以下であってもよい。p型低Al組成層36の厚さは、p型高Al組成層35の厚さ未満であってもよい。
p型高Al組成層35の厚さは、500Å以上900Å以下であってもよい。p型高Al組成層35の厚さは、500Å以上600Å以下、600Å以上700Å以下、700Å以上800Å以下、または、800Å以上900Å以下であってもよい。
p型低Al組成層36の厚さは、400Å以上800Å以下であってもよい。p型低Al組成層36の厚さは、400Å以上500Å以下、500Å以上600Å以下、600Å以上700Å以下、または、700Å以上800Å以下であってもよい。
p型コンタクト層34は、チップ本体2の第1主面3を形成している。p型コンタクト層34は、この形態では、p型のGaAsを含む。p型コンタクト層34のp型不純物濃度は、p型光反射層33のp型不純物濃度よりも高いことが好ましい。p型コンタクト層34のp型不純物濃度は、1×1019cm−3以上1×1020cm−3以下であってもよい。p型コンタクト層34のp型不純物は、C(炭素)であってもよい。
p型コンタクト層34の厚さは、0.02μm以上0.2μm以下であってもよい。p型コンタクト層34の厚さは、0.02μm以上0.05μm以下、0.05μm以上0.1μm以下、0.1μm以上0.15μm以下、または、0.15μm以上0.2μm以下であってもよい。
図3および図4を参照して、チップ本体2の第1主面3には、前述の複数の発光部6が形成されている(図1および図2も併せて参照)。複数の発光部6は、より具体的には、半導体積層構造21に形成されている。各発光部6は、台地状のメサ構造41を有している。
複数のメサ構造41は、半導体積層構造21の主面(チップ本体2の第1主面3)に形成されたトレンチ7によってそれぞれ区画されている。トレンチ7は、p型コンタクト層34、p型光反射層33および活性層25を貫通し、n型半導体層24を露出させている。トレンチ7は、n型半導体層24においてn型クラッド層29を貫通し、n型光反射層28を露出させている。
トレンチ7は、平面視において発光部6を取り囲む環状に形成されている。トレンチ7は、この形態では、断面視において第1主面3側の開口面積が底壁側の開口面積よりも大きい先細り形状(テーパ形状)に形成されている。
トレンチ7は、より具体的には、内周壁42、外周壁43、ならびに、内周壁42および外周壁43を接続する底壁44を有している。トレンチ7の内周壁42および外周壁43からは、n型半導体層24の一部およびp型半導体層26が露出している。n型半導体層24の一部は、n型光反射層28の一部およびn型クラッド層29である。トレンチ7の底壁44からは、n型光反射層28が露出している。
トレンチ7の内周壁42は、メサ構造41(発光部6)を区画している。つまり、トレンチ7の内周壁42は、この形態では、平面視において円形状に形成されている(図1および図2も併せて参照)。
トレンチ7の内周壁42の平面形状は任意であり、メサ構造41(発光部6)の平面形状に応じて調整される。トレンチ7の内周壁42は、円形状に代えて、平面視において三角形状、四角形状または六角形状等の多角形状、もしくは、楕円形状に形成されていてもよい。
トレンチ7の外周壁43は、内周壁42から間隔を空けて内周壁42を取り囲んでいる。つまり、トレンチ7の外周壁43は、メサ構造41(発光部6)を取り囲んでいる。トレンチ7の外周壁43は、この形態では、平面視において円形状に形成されている(図1および図2も併せて参照)。
トレンチ7の外周壁43の平面形状は任意である。トレンチ7の外周壁43は、円形状に代えて、平面視において三角形状、四角形状または六角形状等の多角形状、もしくは、楕円形状に形成されていてもよい。
トレンチ7の底壁44は、チップ本体2の第1主面3に対して平行に形成されていてもよい。トレンチ7の底壁44は、平面視において発光部6(メサ構造41)を取り囲む環状(この形態では円環状)に形成されている。
トレンチ7の底壁44の平面形状は、内周壁42の平面形状および外周壁43の平面形状に応じて、三角環状、四角環状または六角環状等の多角環状、もしくは、楕円環状に形成されていてもよい。
各メサ構造41は、頂部45、基部46、ならびに、頂部45および基部46を接続する側壁47を含む。
各メサ構造41の頂部45は、チップ本体2の第1主面3に対して平行な方向に沿って延びている。各メサ構造41の頂部45は、この形態では、チップ本体2の第1主面3の一部を形成している。各メサ構造41の頂部45は、p型半導体層26によって形成されている。各メサ構造41の頂部45は、より具体的には、p型コンタクト層34によって形成されている。
各メサ構造41の頂部45は、トレンチ7の内周壁42によって区画されている。各メサ構造41の頂部45は、平面視において円形状に形成されている(図1および図2も併せて参照)。
各メサ構造41の頂部45の平面形状は任意である。各メサ構造41の頂部45は、トレンチ7の内周壁42の平面形状に応じて、平面視において三角形状、四角形状または六角形状等の多角形状、もしくは、楕円形状に形成されていてもよい。
各メサ構造41の頂部45の幅WMは、10μm以上40μm以下であってもよい。幅WMは、10μm以上15μm以下、15μm以上20μm以下、20μm以上25μm以下、25μm以上30μm以下、30μm以上35μm以下、または、35μm以上40μm以下であってもよい。
各メサ構造41の基部46は、n型半導体層24によって形成されている。各メサ構造41の基部46は、n型光反射層28によって形成されている。各メサ構造41の基部46は、トレンチ7の内周壁42によって区画されている。各メサ構造41の基部46は、側壁47およびトレンチ7の底壁44の接続部でもある。
各メサ構造41の基部46は、平面視において円形状に形成されている(図1および図2も併せて参照)。各メサ構造41の基部46の平面形状は任意である。各メサ構造41の基部46は、頂部45の平面形状に応じて、平面視において三角形状、四角形状または六角形状等の多角形状、もしくは、楕円形状に形成されていてもよい。基部46の平面面積は、頂部45の平面面積を超えている。
各メサ構造41の側壁47は、トレンチ7の内周壁42によって形成されている。各メサ構造41の側壁47は、頂部45から基部46に向けて下り傾斜している。これにより、各メサ構造41は、錐台形状に形成されている。
各メサ構造41は、この形態では、円錐台形状に形成されている。各メサ構造41は、頂部45および基部46の平面形状に応じて、三角錐台形状、四角錐台形状または六角錐台形状等の多角錐台形状、もしくは、楕円錐台形状に形成されていてもよい。
各メサ構造41内において側壁47が頂部45との間で成す角度θMの絶対値は、90°以上170°以下であってもよい。角度θMは、より具体的には、断面視において頂部45の周縁点および基部46の周縁点を結ぶラインが、メサ構造41内において頂部45との間で成す角度である。
角度θMの絶対値は、90°以上100°以下、100°以上110°以下、110°以上120°以下、120°以上130°以下、130°以上140°以下、140°以上150°以下、150°以上160°以下、または、160°以上170°以下であってもよい。
各メサ構造41の厚さTMは、1μm以上10μm以下であってもよい。厚さTMは、1μm以上2μm以下、2μm以上4μm以下、4μm以上6μm以下、6μm以上8μm以下、または、8μm以上10μm以下であってもよい。厚さTMは、頂部45および基部46の間の法線方向Yに沿う距離である。
図3〜図5を参照して、各メサ構造41においてp型半導体層26は、メサ構造41の頂部45および活性層25の間の任意の領域に介在された電流狭窄層51を含む。電流狭窄層51は、活性層25に供給される電流を狭窄する。
電流狭窄層51は、活性層25およびp型光反射層33の間の領域に介在されている。電流狭窄層51は、この形態では、p型クラッド層32およびp型光反射層33の間の領域に介在されている。電流狭窄層51は、メサ構造41の側壁47から露出している。
電流狭窄層51は、p型クラッド層32の内部に介在されていてもよい。この場合、電流狭窄層51は、2つのp型クラッド層32の間の領域に介在されていてもよい。つまり、電流狭窄層51およびp型光反射層33の間の領域に別のp型クラッド層32が形成されていてもよい。別のp型クラッド層32の構造は、活性層25および電流狭窄層51の間の領域に形成されたp型クラッド層32と同様であるので、具体的に説明は省略する。
電流狭窄層51の厚さTCは、0.01μm以上0.1μm以下であってもよい。厚さTCは、0.01μm以上0.02μm以下、0.02μm以上0.04μm以下、0.04μm以上0.06μm以下、0.06μm以上0.08μm以下、または、0.08μm以上0.1μm以下であってもよい。
電流狭窄層51は、p型電流通過層52および電流狭窄絶縁層53を含む。p型電流通過層52は、メサ構造41の内方領域に形成されている。p型電流通過層52は、より具体的には、平面視においてメサ構造41の中央部に形成されている。p型電流通過層52は、この形態では、p型のAlσGa(1−σ)Asを含む。
p型電流通過層52のAl組成σは、p型クラッド層32のAl組成εよりも高い(σ>ε)。p型電流通過層52のAl組成σは、p型光反射層33のp型高Al組成層35のAl組成ζよりも高い(σ>ζ)。
p型電流通過層52のAl組成σは、0.9以上1.0以下であってもよい。Al組成σは、0.9以上0.95以下、または、0.95以上1.0以下であってもよい。Al組成σは、1.0未満であってもよい。p型電流通過層52のp型不純物濃度は、1×1018cm−3以上1×1020cm−3以下であってもよい。p型電流通過層52のp型不純物は、C(炭素)であってもよい。
平面視におけるp型電流通過層52の最大幅TPは、1μm以上15μm以下であってもよい。最大幅TPは、1μm以上3μm以下、3μm以上5μm以下、5μm以上7μm以下、7μm以上9μm以下、9μm以上11μm以下、11μm以上13μm以下、または、13μm以上15μm以下であってもよい。
電流狭窄絶縁層53は、p型電流通過層52に対してメサ構造41の側壁47側に形成されている。電流狭窄絶縁層53は、平面視においてp型電流通過層52を取り囲む環状(この形態では円環状)に形成されている。
電流狭窄絶縁層53は、Al(アルミニウム)を含むAl酸化物層によって形成されている。電流狭窄絶縁層53は、より具体的には、p型電流通過層52の一部をメサ構造41の側壁47側から酸化させることによって形成されている。つまり、電流狭窄絶縁層53は、Al酸化物中にGa(ガリウム)およびAs(砒素)を含む。
各メサ構造41の内部を流れる電流は、電流狭窄絶縁層53を迂回してp型電流通過層52に流れ込む。これにより、p型電流通過層52を介して活性層25に供給される電流の密度が高められる。活性層25において法線方向Yにp型電流通過層52に対向する領域が、発光領域54となる。
各メサ構造41は、外部端子11から半導体積層構造21に供給される電流を狭窄する。したがって、メサ構造41の内部においてn型半導体層24、活性層25およびp型半導体層26には比較的高い電流密度を有する電流が流れる。これにより、活性層25において生成される光の発光効率が高められている。
メサ構造41の電流密度は、メサ構造41のサイズに反比例する。つまり、メサ構造41のサイズが小さい程、電流狭窄効果が高まるので、メサ構造41の電流密度は増加する。一方、メサ構造41のサイズが大きい程、電流狭窄効果が低減するので、メサ構造41の電流密度は減少する。
各活性層25において生成された光は、メサ構造41内においてn型光反射層28およびp型光反射層33の間を法線方向Yに沿って往復しながら、共振によって増幅される。そして、増幅された光は、各メサ構造41の頂部45からレーザ光として取り出される。
トレンチ7の外周壁43から露出するメサ構造41外の半導体積層構造21にも電流狭窄層51に対応した層が形成されている。メサ構造41外の電流狭窄層51に対応した層は、電流狭窄の機能を生じさせない点を除いて、メサ構造41内の電流狭窄層51と略同様の構造を有している。
メサ構造41外の電流狭窄層51に対応した層については、電流狭窄の機能を生じさせない点を除いて、電流狭窄層51の説明が準用される。メサ構造41外の電流狭窄層51に対応した層については、電流狭窄層51と同一符号を付して説明を省略する。
図5および図6を参照して、活性層25は、n型半導体層24に対向する第1面25aおよびp型半導体層26に対向する第2面25bを有している。活性層25は、各メサ構造41において平坦領域61および傾斜領域62を含む。
活性層25の平坦領域61は、第1面25aおよび第2面25bがメサ構造41の頂部45の接線方向X(以下、単に「接線方向X」という。)に沿って延びる膜状の領域である。接線方向Xは、法線方向Yに直交する方向である。接線方向Xは、この形態では、チップ本体2の第1主面3に対して平行な方向でもある。活性層25の平坦領域61は、メサ構造41の側壁47から露出している。
活性層25の傾斜領域62は、平坦領域61の途中部に形成されている。活性層25の傾斜領域62は、第1面25aおよび第2面25bが平坦領域61から法線方向Yに向けて傾斜した膜状の領域である。活性層25の傾斜領域62は、平面視において活性層25の内方領域を取り囲む環状(この形態では円環状)に形成されている。
法線方向Yに対する傾斜領域62の傾斜角θ1の絶対値は、10°以上80°以下であってもよい。傾斜角θ1の絶対値は、10°以上20°以下、20°以上30°以下、30°以上40°以下、40°以上50°以下、50°以上60°以下、60°以上70°以下、または、70°以上80°以下であってもよい。平坦領域61に対する傾斜領域62の傾斜角の絶対値は、傾斜角θ1に90°を加えた値となる。
平坦領域61は、より具体的には、メサ構造41の厚さ方向(法線方向Y)に互いにずれて形成された第1平坦領域63および第2平坦領域64を含む。
第1平坦領域63は、メサ構造41の内方領域に形成されている。第1平坦領域63は、より具体的には、平面視においてメサ構造41の中央部に形成されている。第1平坦領域63は、この形態では、メサ構造41の頂部45側に形成された第1面25aおよび第2面25bを有している。第1平坦領域63は、平面視において円形状に形成されている。
第1平坦領域63の平面形状は任意である。第1平坦領域63は、円形状に代えて、平面視において三角形状、四角形状または六角形状等の多角形状、もしくは、楕円形状に形成されていてもよい。
第2平坦領域64は、第1平坦領域63に対してメサ構造41の側壁47側の領域に形成されている。第2平坦領域64は、メサ構造41の側壁47から露出している。第2平坦領域64は、第1平坦領域63の第2面25bに対してメサ構造41の基部46側に形成された第1面25aおよび第2面25bを有している。
第2平坦領域64の第1面25aおよび第2面25bは、より具体的には、第1平坦領域63の第1面25aに対してメサ構造41の基部46側に形成されている。第2平坦領域64は、平面視において第1平坦領域63を取り囲む環状(この形態では円環状)に形成されている。
法線方向Yに関して、第1平坦領域63の第1面25aおよび第2平坦領域64の第1面25aの間の距離D1は、第2平坦領域64の厚さTS以上(TS≦D1)であることが好ましい。距離D1は、厚さTSを超えている(TS<D1)ことが好ましい。第2平坦領域64の厚さTSは、活性層25において第2平坦領域64を形成する部分の総厚さTAでもある。
このような構造によれば、第2平坦領域64の結晶面が、第1平坦領域63の結晶面に対して接線方向Xに連続的に連なることを適切に抑制できる。つまり、接線方向Xに関して、第2平坦領域64の結晶面は、第1平坦領域63の結晶面に対して不連続となる。
距離D1は、第1平坦領域63の厚さTF以上(TF≦D1)であることが好ましい。距離D1は、厚さTFを超えている(TF<D1)ことが好ましい。第1平坦領域63の厚さTFは、活性層25において第1平坦領域63を形成する部分の総厚さTAでもある。距離D1は、活性層25の総厚さTA以上(TA≦D1)であることが好ましい。また、距離D1は、総厚さTAを超えている(TA<D1)ことが好ましい。
傾斜領域62は、傾斜角θ1(|θ1|)を有し、第1平坦領域63および第2平坦領域64を接続している。傾斜領域62は、この形態では、第1平坦領域63から第2平坦領域64に向けて下り傾斜している。傾斜領域62は、より具体的には、メサ構造41の頂部45側に位置する第1端部62a、および、メサ構造41の基部46側に位置する第2端部62bを含む。
傾斜領域62の第1端部62aは、第1平坦領域63に接続されている。傾斜領域62の第2端部62bは、第2平坦領域64に接続されている。傾斜領域62は、平面視において第1平坦領域63を取り囲む環状(この形態では円環状)に形成されている。
傾斜領域62の第1端部62aおよび第2端部62bの間の長さLI1は、第2平坦領域64の厚さTS以上(TS≦LI1)であることが好ましい。長さLI1は、厚さTSを超えている(TS<LI1)ことが好ましい。
長さLI1は、第1平坦領域63の厚さTF以上(TF≦LI1)であることが好ましい。長さLI1は、厚さTFを超えている(TF<LI1)ことが好ましい。長さLI1は、活性層25の総厚さTA以上であることが好ましい。長さLI1は、総厚さTAを超えていることが好ましい。
図5および図6を参照して、n型半導体層24においてメサ構造41と重なる領域には、突出領域65および外側領域66が形成されている。突出領域65は、メサ構造41の頂部45に向けて突出している。
外側領域66は、突出領域65に対してチップ本体2の第2主面4側(この形態ではメサ構造41の基部46側)に位置している。外側領域66は、接線方向Xに沿って延びている。
突出領域65および外側領域66は、この形態では、n型半導体層24においてメサ構造41内に位置する領域に形成されている。突出領域65は、n型半導体層24の一部を切り欠いて形成されている。
突出領域65は、より具体的には、n型光反射層28の一部を切り欠いて形成されている。つまり、突出領域65および外側領域66は、n型光反射層28の一部を利用して形成されている。
突出領域65は、さらに具体的には、n型光反射層28の上層部を切り欠いて形成されている。突出領域65および外側領域66は、n型高Al組成層30またはn型低Al組成層31を含む単層膜、もしくは、n型高Al組成層30およびn型低Al組成層31を含む積層膜によって被覆されていてもよい。積層膜は、1つまたは複数のn型高Al組成層30および1つまたは複数のn型低Al組成層31を含んでいてもよい。
突出領域65は、この形態では、1つのn型高Al組成層30および2つのn型低Al組成層31を含む積層膜を切り欠いて形成されている。突出領域65および外側領域66は、この形態では、1つのn型高Al組成層30によって被覆されている。
突出領域65の最表面がn型低Al組成層31によって形成されている場合、突出領域65および外側領域66は、n型高Al組成層30によって被覆されてもよい。突出領域65の最表面がn型高Al組成層30によって形成されている場合、突出領域65および外側領域66は、n型低Al組成層31によって被覆されてもよい。
突出領域65および外側領域66は、n型光反射層28におけるn型クラッド層29および基板20の第1基板主面22の間の任意の領域に形成されていてもよい。突出領域65および外側領域66は、n型半導体層24においてメサ構造41の基部46に対してチップ本体2の第2主面4側の任意の領域に形成されていてもよい。
これらの場合、突出領域65および外側領域66は、n型高Al組成層30またはn型低Al組成層31を含む単層膜、もしくは、n型高Al組成層30およびn型低Al組成層31を含む積層膜によって被覆されていてもよい。積層膜は、1つまたは複数のn型高Al組成層30および1つまたは複数のn型低Al組成層31を含んでいてもよい。
むろん、突出領域65および外側領域66は、n型光反射層28の最上層を形成していてもよい。この場合、突出領域65および外側領域66は、n型クラッド層29によって被覆される。
突出領域65は、メサ構造41の内方領域に形成されている。突出領域65は、より具体的には、平面視においてメサ構造41の中央部に形成されている。突出領域65は、頂部67、基部68、ならびに、頂部67および基部68を接続する側壁69を含む。
突出領域65の頂部67は、この形態では、n型低Al組成層31によって形成されている。突出領域65の頂部67は、接線方向Xに沿って延びている。突出領域65の頂部67は、この形態では、平面視において円形状に形成されている。
突出領域65の頂部67の平面形状は任意である。突出領域65の頂部67は、円形状に代えて、平面視において三角形状、四角形状または六角形状等の多角形状、もしくは、楕円形状に形成されていてもよい。
突出領域65の基部68は、この形態では、n型低Al組成層31によって形成されている。突出領域65の基部68は、この形態では、平面視において円形状に形成されている。
突出領域65の基部68の平面形状は任意である。突出領域65の基部68は、頂部67の平面形状に応じて、平面視において三角形状、四角形状または六角形状等の多角形状、もしくは、楕円形状に形成されていてもよい。突出領域65の基部68の平面面積は、突出領域65の頂部67の平面面積を超えている。
突出領域65の側壁69は、この形態では、1つのn型高Al組成層30および2つのn型低Al組成層31によって形成されている。突出領域65の側壁69は、頂部67から基部68に向けて下り傾斜している。これにより、突出領域65は、錐台形状に形成されている。
突出領域65は、この形態では、円錐台形状に形成されている。突出領域65は、頂部67および基部68の平面形状に応じて、三角錐台形状、四角錐台形状または六角錐台形状等の多角錐台形状、もしくは、楕円錐台形状に形成されていてもよい。
突出領域65内において側壁69が頂部67との間で成す角度θPの絶対値は、100°以上170°以下であってもよい。角度θPの絶対値は、100°以上110°以下、110°以上120°以下、120°以上130°以下、130°以上140°以下、140°以上150°以下、150°以上160°以下、または、160°以上170°以下であってもよい。
突出領域65は、活性層25に形成される凹凸形状を画定する。突出領域65は、より具体的には、活性層25における第1平坦領域63の第1面25aおよび第2平坦領域64の第1面25aの間の距離D1を画定する。
法線方向Yに関して、突出領域65の厚さTPRは、第2平坦領域64の厚さTS以上(TS≦TPR)であることが好ましい。厚さTPRは、厚さTSを超えている(TS<TPR)ことが好ましい。
厚さTPRは、第1平坦領域63の厚さTF以上(TS≦TPR)であることが好ましい。厚さTPRは、厚さTFを超えている(TF<TPR)ことが好ましい。厚さTPRは、活性層25の総厚さTA以上(TA≦TPR)であることが好ましい。厚さTPRは、総厚さTAを超えている(TA<TPR)ことが好ましい。
外側領域66は、接線方向Xに延びる平坦面を有し、突出領域65の基部68に連なっている。外側領域66の内周縁は、突出領域65の側壁69によって区画されている。外側領域66の外周縁は、この形態では、メサ構造41の側壁47によって区画されている。外側領域66は、平面視において突出領域65を取り囲む環状(この形態では円環状)に形成されている。
突出領域65および外側領域66がメサ構造41の基部46に対してチップ本体2の第2主面4側の領域に形成されている場合、外側領域66の外周縁は、平面視においてチップ本体2の第1主面3(第2主面4)に整合する四角形状(長方形状)に形成される。
n型クラッド層29、活性層25およびp型半導体層26は、n型光反射層28の突出領域65および外側領域66に倣ってn型光反射層28の上に形成される。これにより、突出領域65および外側領域66に対応した凹凸が、n型クラッド層29、活性層25およびp型半導体層26に形成される。
活性層25の平坦領域61は、より具体的には、突出領域65の頂部67および外側領域66に沿って形成される。さらに具体的には、活性層25の第1平坦領域63は、突出領域65の頂部67に沿って形成される。活性層25の第2平坦領域64は、外側領域66に沿って形成される。活性層25の傾斜領域62は、突出領域65の側壁69に沿って形成される。
図5および図6を参照して、電流狭窄絶縁層53は、平面視において活性層25の第1平坦領域63を露出させる環状(この形態では円環状)に形成されている。電流狭窄絶縁層53は、より具体的には、平面視において活性層25の第1平坦領域63の周縁部、第2平坦領域64および傾斜領域62を被覆し、活性層25の第1平坦領域63の中央部を露出させている。電流狭窄絶縁層53は、活性層25の第2平坦領域64の全域および傾斜領域62の全域を被覆している。
電流狭窄絶縁層53は、n型半導体層24に対向する第1面53aおよびメサ構造41の頂部45に対向する第2面53bを有している。電流狭窄絶縁層53は、平坦領域71および傾斜領域72を含む。
電流狭窄絶縁層53の平坦領域71は、第1面53aおよび第2面53bが接線方向Xに沿って延びる膜状の領域である。平坦領域71は、メサ構造41の側壁47から露出している。
電流狭窄絶縁層53の傾斜領域72は、平坦領域71の途中部に形成されている。電流狭窄絶縁層53の傾斜領域72は、第1面53aおよび第2面53bが平坦領域71から法線方向Yに向けて傾斜した膜状の領域である。傾斜領域72は、平面視においてメサ構造41の内方領域を取り囲む環状(この形態では円環状)に形成されている。
法線方向Yに対する傾斜領域72の傾斜角θ2の絶対値は、10°以上80°以下であってもよい。傾斜角θ2の絶対値は、10°以上20°以下、20°以上30°以下、30°以上40°以下、40°以上50°以下、50°以上60°以下、60°以上70°以下、または、70°以上80°以下であってもよい。平坦領域71に対する傾斜領域72の傾斜角の絶対値は、傾斜角θ2に90°を加えた値となる。
平坦領域71は、より具体的には、メサ構造41の厚さ方向(法線方向Y)に互いにずれて形成された第1平坦領域73および第2平坦領域74を含む。
第1平坦領域73は、メサ構造41の内方領域に形成されている。第1平坦領域73は、より具体的には、平面視においてメサ構造41の中央部に形成されている。第1平坦領域73は、この形態では、メサ構造41の頂部45側に形成された第1面53aおよび第2面53bを有している。
第1平坦領域73は、平面視において活性層25の第1平坦領域63の周縁部を被覆し、活性層25の第1平坦領域63の中央部を露出させている。第1平坦領域73は、平面視において環状(この形態では円環状)に形成されている。
第2平坦領域74は、第1平坦領域73に対してメサ構造41の側壁47側の領域に形成されている。第2平坦領域74は、メサ構造41の側壁47から露出している。第2平坦領域74は、第1平坦領域73の第2面53bに対してメサ構造41の基部46側に形成された第1面53aおよび第2面53bを有している。
第2平坦領域74の第1面53aおよび第2面53bは、より具体的には、第1平坦領域73の第1面53aに対してメサ構造41の基部46側に形成されている。第2平坦領域74は、平面視において活性層25の第2平坦領域64を被覆している。第2平坦領域74は、平面視において第1平坦領域73を取り囲む環状(この形態では円環状)に形成されている。
法線方向Yに関して、第1平坦領域73の第1面53aおよび第2平坦領域74の第1面53aの間の距離D2は、第2平坦領域74の厚さTIS以上(TIS≦D2)であってもよい。距離D2は、厚さTISを超えていてもよい(TIS<D2)。第2平坦領域74の厚さTISは、電流狭窄層51において電流狭窄絶縁層53の第2平坦領域74を形成する部分の厚さでもある。
距離D2は、第1平坦領域73の厚さTIF以上(TIF≦D2)であってもよい。距離D2は、厚さTIFを超えていてもよい(TIF<D2)。第1平坦領域73の厚さTIFは、電流狭窄層51において電流狭窄絶縁層53の第1平坦領域73を形成する部分の厚さでもある。
距離D2は、電流狭窄層51の厚さTC以上(TC≦D2)であってもよい。距離D2は、電流狭窄層51の厚さTCを超えていてもよい(TC<D2)。
傾斜領域72は、傾斜角θ2(|θ2|)を有し、第1平坦領域73および第2平坦領域74を接続している。傾斜領域72は、この形態では、第1平坦領域73から第2平坦領域74に向けて下り傾斜している。傾斜領域72は、より具体的には、メサ構造41の頂部45側に位置する第1端部72a、および、メサ構造41の基部46側に位置する第2端部72bを含む。
傾斜領域72の第1端部72aは、第1平坦領域73に接続されている。傾斜領域72の第2端部72bは、第2平坦領域74に接続されている。傾斜領域72は、平面視において活性層25の傾斜領域62を被覆している。傾斜領域72は、平面視において第1平坦領域73を取り囲む環状(この形態では円環状)に形成されている。
傾斜領域72の第1端部72aおよび第2端部72bの間の長さLI2は、第2平坦領域74の厚さTIS以上(TIS≦LI2)であってもよい。長さLI2は、厚さTISを超えていてもよい(TIS<LI2)。
長さLI2は、第1平坦領域73の厚さTIF以上(TIF≦LI2)であってもよい。長さLI2は、厚さTIFを超えていてもよい(TIF<LI2)。長さLI2は、電流狭窄層51の厚さTC以上(TC≦LI2)であってもよい。長さLI2は、厚さTCを超えていてもよい(TC<LI2)。
p型電流通過層52は、電流狭窄絶縁層53によって取り囲まれた領域において平坦に延びている。p型電流通過層52は、より具体的には、電流狭窄絶縁層53の第1平坦領域73によって取り囲まれている。
p型電流通過層52は、平面視において活性層25の第1平坦領域63に対向している。p型電流通過層52は、平面視において活性層25の傾斜領域62によって取り囲まれている。
活性層25の傾斜領域62は、平面視において電流狭窄絶縁層53の内周縁および電流狭窄絶縁層53の外周縁の間の領域に位置している。このようにして、活性層25の第1平坦領域63が、発光領域54として形成されている。活性層25の発光領域54は、活性層25の傾斜領域62によって取り囲まれている。
図5を参照して、各メサ構造41の側壁47の表層部には側壁絶縁層80が形成されている。側壁絶縁層80は、メサ構造41の頂部45および基部46の間の領域を側壁47に沿って延びている。
側壁絶縁層80は、平面視において電流狭窄絶縁層53に対向している。側壁絶縁層80は、より具体的には、接線方向Xに関して、電流狭窄絶縁層53の一端部および他端部の間の領域に対向している。側壁絶縁層80は、平面視においてp型電流通過層52を露出させている。
側壁絶縁層80は、平面視において活性層25の第2平坦領域64に対向している。側壁絶縁層80は、平面視において活性層25の第1平坦領域63の全域を露出せている。側壁絶縁層80は、活性層25の傾斜領域62に対してメサ構造41の側壁47側の領域に形成されている。側壁絶縁層80は、メサ構造41の側壁47から露出している。つまり、各メサ構造41の側壁47は、側壁絶縁層80によって形成された部分を含む。
側壁絶縁層80は、断面視において接線方向Xに沿う長さが互いに異なる第1部分81および第2部分82を含む。側壁絶縁層80の第1部分81は、メサ構造41の側壁47から接線方向Xに沿って内方領域に向かって延びている。第1部分81は、メサ構造41の側壁47から露出する外端部、および、メサ構造41内に位置する内端部を有している。
側壁絶縁層80の第2部分82は、メサ構造41の側壁47から接線方向Xに沿って内方領域に向かって延びている。第2部分82は、メサ構造41の側壁47から露出する外端部、および、メサ構造41内に位置する内端部を有している。第2部分82の内端部は、第1部分81の内端部よりもメサ構造41の側壁47側に位置している。
第1部分81は、接線方向Xに関して、第1長さLP1を有している。第2部分82は、接線方向Xに関して、第2長さLP2を有している。第2部分82の第2長さLP2は、第1部分81の第1長さLP1未満(LP2<LP1)である。
第1部分81の第1長さLP1は、0.5μm以上5.0μm以下であってもよい。第1長さLP1は、0.5μm以上1.0μm以下、1.0μm以上2.0μm以下、2.0μm以上3.0μm以下、3.0μm以上4.0μm以下、または、4.0μm以上5.0μm以下であってもよい。
第2部分82の第2長さLP2は、0μmを超えて1.0μm以下であってもよい。第2長さLP2は、0μmを超えて0.02μm以下、0.02μm以上0.04μm以下、0.04μm以上0.06μm以下、0.06μm以上0.08μm以下、または、0.08μm以上1μm以下であってもよい。むろん、第2長さLP2は、0μmであってもよい。つまり、複数の第2部分82の一部または全部を有さない側壁絶縁層80が形成されていてもよい。
第1部分81および第2部分82は、法線方向Yに交互に形成されている。これにより、側壁絶縁層80は、断面視において櫛歯形状に形成されている。側壁絶縁層80は、n型半導体層24に形成された領域、および、p型半導体層26に形成された領域を含む。
n型半導体層24においてn型光反射層28のn型高Al組成層30は、メサ構造41の側壁47から露出する第1露出部83を含む。また、n型光反射層28のn型低Al組成層31は、メサ構造41の側壁47から露出する第2露出部84を含む。また、n型クラッド層29は、メサ構造41の側壁47から露出する第3露出部85を含む。
n型高Al組成層30の第1露出部83は、Al(アルミニウム)酸化物を含む第1Al酸化物層86を含む。第1Al酸化物層86は、n型高Al組成層30の第1露出部83の酸化によって形成されている。第1Al酸化物層86は、接線方向Xに沿って延びている。第1Al酸化物層86は、n型高Al組成層30の内方領域を取り囲む環状(この形態では円環状)に形成されている。
n型低Al組成層31の第2露出部84は、Al酸化物を含む第2Al酸化物層87を含む。第2Al酸化物層87は、n型低Al組成層31の第2露出部84の酸化によって形成されている。第2Al酸化物層87は、接線方向Xに沿って延びている。第2Al酸化物層87は、n型低Al組成層31の内方領域を取り囲む環状(この形態では円環状)に形成されている。
n型クラッド層29の第3露出部85は、Al酸化物を含む第3Al酸化物層88を含む。第3Al酸化物層88は、n型クラッド層29の第3露出部85の酸化によって形成されている。第3Al酸化物層88は、接線方向Xに沿って延びている。第3Al酸化物層88は、n型クラッド層29の内方領域を取り囲む環状(この形態では円環状)に形成されている。
接線方向Xに関して、第1Al酸化物層86の長さは、第2Al酸化物層87の長さ、および、第3Al酸化物層88の長さよりも大きい。これは、n型高Al組成層30のAl組成αが、n型低Al組成層31のAl組成βおよびn型クラッド層29のAl組成γよりも大きい(β<γ<α)ためである。
接線方向Xに関して、第3Al酸化物層88の長さは、第2Al酸化物層87の長さよりも大きい。これは、n型クラッド層29のAl組成γが、n型低Al組成層31のAl組成βおよびよりも大きい(β<γ)ためである。
第1Al酸化物層86および第2Al酸化物層87は、法線方向Yに沿って交互に形成されている。第1Al酸化物層86は、側壁絶縁層80の第1部分81を形成している。第2Al酸化物層87は、側壁絶縁層80の第2部分82を形成している。また、この形態では、第3Al酸化物層88は、側壁絶縁層80の第2部分82を形成している。
これら第1Al酸化物層86、第2Al酸化物層87および第3Al酸化物層88によって、側壁絶縁層80においてn型半導体層24に位置する領域が形成されている。
p型半導体層26においてp型光反射層33のp型高Al組成層35は、メサ構造41の側壁47から露出する第1露出部93を含む。また、p型光反射層33のp型低Al組成層36は、メサ構造41の側壁47から露出する第2露出部94を含む。また、p型クラッド層32は、メサ構造41の側壁47から露出する第3露出部95を含む。
p型高Al組成層35の第1露出部93は、Al酸化物を含む第1Al酸化物層96を含む。第1Al酸化物層96は、p型高Al組成層35の第1露出部93の酸化によって形成されている。第1Al酸化物層96は、接線方向Xに沿って延びている。第1Al酸化物層96は、p型高Al組成層35の内方領域を取り囲む環状(この形態では円環状)に形成されている。
p型低Al組成層36の第2露出部94は、Al酸化物を含む第2Al酸化物層97を含む。第2Al酸化物層97は、p型低Al組成層36の第2露出部94の酸化によって形成されている。第2Al酸化物層97は、接線方向Xに沿って延びている。第2Al酸化物層97は、p型低Al組成層36の内方領域を取り囲む環状(この形態では円環状)に形成されている。
p型クラッド層32の第3露出部95は、Al酸化物を含む第3Al酸化物層98を含む。第3Al酸化物層98は、p型クラッド層32の第3露出部95の酸化によって形成されている。第3Al酸化物層98は、接線方向Xに沿って延びている。第3Al酸化物層98は、p型クラッド層32の内方領域を取り囲む環状(この形態では円環状)に形成されている。
接線方向Xに関して、第1Al酸化物層96の長さは、第2Al酸化物層97の長さ、および、第3Al酸化物層98の長さよりも大きい。これは、p型高Al組成層35のAl組成ζが、p型低Al組成層36のAl組成η、および、p型クラッド層32のAl組成εよりも大きい(η<ε<ζ)ためである。
接線方向Xに関して、第3Al酸化物層98の長さは、第2Al酸化物層97の長さよりも大きい。これは、p型クラッド層32のAl組成εが、p型低Al組成層36のAl組成ηおよびよりも大きい(η<ε)ためである。
第1Al酸化物層96および第2Al酸化物層97は、法線方向Yに沿って交互に形成されている。第1Al酸化物層96は、側壁絶縁層80の第1部分81を形成している。第2Al酸化物層97は、側壁絶縁層80の第2部分82を形成している。また、この形態では、第3Al酸化物層98は、側壁絶縁層80の第2部分82を形成している。
これら第1Al酸化物層96、第2Al酸化物層97および第3Al酸化物層98によって、側壁絶縁層80においてp型半導体層26に位置する領域が形成されている。
側壁絶縁層80(第1Al酸化物層86、第2Al酸化物層87、第1Al酸化物層96および第2Al酸化物層97)は、トレンチ7の外周壁43から露出する半導体積層構造21にも形成されている。
トレンチ7の外周壁43に形成された側壁絶縁層80は、メサ構造41の側壁47(トレンチ7の内周壁42)に形成された側壁絶縁層80と略同様の構造を有している。トレンチ7の外周壁43に形成された側壁絶縁層80については、メサ構造41の側壁47(トレンチ7の内周壁42)に形成された側壁絶縁層80の説明が準用されるものとして、説明を省略する。
図3〜図7を参照して、チップ本体2の第1主面3の上には、前述の絶縁層8が形成されている。絶縁層8は、活性層25の発光波長λに対して透明な絶縁材料または透光性を有する絶縁材料を含む。
絶縁層8は、この形態では、窒化シリコン(SiN)を含む単層構造を有している。絶縁層8は、窒化シリコン(SiN)に代えてまたはこれに加えて、酸化シリコン(SiO)を含んでいてもよい。
絶縁層8は、チップ本体2の第1主面3の上からこの順に形成された窒化シリコン膜および酸化シリコン膜を含む積層構造を有していてもよい。絶縁層8は、チップ本体2の第1主面3の上からこの順に形成された酸化シリコン膜および窒化シリコン膜を含む積層構造を有していてもよい。
絶縁層8は、チップ本体2の第1主面3の上からトレンチ7に入り込み、メサ構造41を被覆している。絶縁層8は、より具体的には、主面被覆部101、内壁被覆部102および頂部被覆部103を含む。
絶縁層8の主面被覆部101は、チップ本体2の第1主面3を被覆している。絶縁層8の内壁被覆部102は、トレンチ7の内壁(内周壁42、外周壁43および底壁44)を被覆している。絶縁層8の頂部被覆部103は、メサ構造41の頂部45を被覆している。
内壁被覆部102は、トレンチ7内において凹状の空間を区画するように、トレンチ7の外周壁43、底壁44および内周壁42に沿って膜状に形成されている。つまり、内壁被覆部102は、メサ構造41の側壁47を被覆している。内壁被覆部102においてメサ構造41の側壁47を被覆する部分は、側壁絶縁層80に接している。
図5および図7を参照して、頂部被覆部103には、メサ構造41の頂部45を選択的に露出させるコンタクト孔104が形成されている。コンタクト孔104は、より具体的には、p型コンタクト層34を露出させている。コンタクト孔104は、平面視において環状(この形態では円環状)に形成されている。
頂部被覆部103においてコンタクト孔104よりも内方に位置する領域には、メサ構造41の頂部45側に向けて窪んだリセス部105が形成されている。リセス部105は、平面視において環状(この形態では円環状)に形成されている。
これにより、頂部被覆部103においてリセス部105によって取り囲まれた領域に第1突出部106が区画されている。また、頂部被覆部103においてリセス部105およびコンタクト孔104の間の領域に第2突出部107が区画されている。
第1突出部106は、リセス部105によって島状または点状に区画されている。第1突出部106は、この形態では、平面視において円形状に形成されている。第2突出部107は、環状(この形態では円環状)に区画されている。
つまり、リセス部105は、第1突出部106を区画する第1側壁108、第2突出部107を区画する第2側壁109、ならびに、第1側壁108および第2側壁109を接続する底壁110を有している。
リセス部105の第1側壁108は、頂部被覆部103の主面から底壁110に向けて下り傾斜した傾斜面を有している。リセス部105の第2側壁109は、頂部被覆部103の主面から底壁110に向けて下り傾斜した傾斜面を有している。リセス部105は、断面視において底壁110側の開口幅が開口側の開口幅よりも小さいテーパ形状に形成されている。
第1突出部106は、法線方向Yに活性層25の発光領域54に対向している。第1突出部106は、法線方向Yに活性層25の第1平坦領域63に対向している。第1突出部106は、法線方向Yにp型電流通過層52に対向している。
頂部被覆部103において第1突出部106を形成する部分の厚さは、(n+1)λ/2に設定される。頂部被覆部103において第2突出部107を形成する部分の厚さは、(n+1)λ/2に設定される。頂部被覆部103においてリセス部105の底壁110を形成する部分の厚さは、(2n+1)λ/4に設定される。nは、整数である。λは、活性層25で生成される光の波長である。
メサ構造41の頂部45から放出されたレーザ光は、スネルの法則によって、第1側壁108および第2側壁109によって屈折させられ、第1突出部106側に集光される。これにより、第1側壁108および第2側壁109が法線方向Yに延びる垂直面である場合に比べて、レーザ光の指向性が高められる。
図3〜図5を参照して、絶縁層8の上には、前述の第1主面電極層9が形成されている。第1主面電極層9は、より具体的には、各トレンチ7内に凹状の空間が区画されるように絶縁層8に沿って膜状に形成され、各メサ構造41を選択的に被覆している。
第1主面電極層9は、メサ構造41の頂部45の上からコンタクト孔104に入り込んでいる。第1主面電極層9は、コンタクト孔104内においてp型コンタクト層34に電気的に接続されている。
第1主面電極層9においてメサ構造41の頂部45を被覆する部分には、絶縁層8の頂部被覆部103を選択的に露出させる開口111が形成されている。開口111は、より具体的には、第2突出部107の一部、リセス部105および第1突出部106を露出させている。
開口111は、この形態では、平面視において円形状に形成されている。開口111の平面形状は任意である。開口111は、円形状に代えて、平面視において三角形状、四角形状または六角形状等の多角形状、もしくは、楕円形状に形成されていてもよい。
開口111の開口幅WOは、5μm以上20μm以下であってもよい。開口幅WOは、5μm以上10μm以下、10μm以上15μm以下、または、15μm以上20μm以下であってもよい。
開口111は、法線方向Yにp型電流通過層52に対向している。開口111は、法線方向Yに活性層25の発光領域54に対向している。開口111は、法線方向Yに活性層25の第1平坦領域63に対向している。
第1主面電極層9は、この形態では、複数の電極膜が積層された積層構造を有している。第1主面電極層9は、より具体的には、絶縁層8側からこの順に積層された第1電極膜112および第2電極膜113を含む。第1電極膜112は、チタンを含んでいてもよい。第2電極膜113は、金を含んでいてもよい。
図4を参照して、第1主面電極層9の上には、前述の外部端子11が形成されている。外部端子11は、第1主面電極層9の厚さTE1以上の厚さTE2(TE1≦TE2)を有している。外部端子11の厚さTE2は、より具体的には、第1主面電極層9の厚さTE1を超えている(TE1<TE2)。外部端子11は、金を含んでいてもよい。
第1主面電極層9の厚さTE1は、0.05μm以上0.5μm以下であってもよい。厚さTE1は、0.05μm以上0.1μm以下、0.1μm以上0.2μm以下、0.2μm以上0.3μm以下、0.3μm以上0.4μm以下、または、0.4μm以上0.5μm以下であってもよい。
外部端子11の厚さTE2は、1.0μm以上5.0μm以下であってもよい。厚さTE2は、1.0μm以上2.0μm以下、2.0μm以上3.0μm以下、3.0μm以上4.0μm以下、または、4.0μm以上5.0μm以下であってもよい。
図3および図4を参照して、チップ本体2の第2主面4の上には、第2主面電極層115が形成されている。第2主面電極層115は、チップ本体2の第2主面4の全域を被覆している。第2主面電極層115は、基板20の第2基板主面23との間でオーミック接触を形成している。
第2主面電極層115は、この形態では、複数の電極膜が積層された積層構造を有している。第2主面電極層115は、より具体的には、基板20の第2基板主面23側からこの順に積層された第1電極膜116、第2電極膜117および第3電極膜118を含む。第1電極膜116は、金ゲルマニウム合金を含んでいてもよい。第2電極膜117は、ニッケルを含んでいてもよい。第3電極膜118は、金を含んでいてもよい。
以上、面発光レーザ装置1によれば、活性層25が、接線方向Xに沿って平坦に延びる平坦領域61、および、平坦領域61から法線方向Yに向けて傾斜した傾斜領域62を有している。
これにより、傾斜領域62によって平坦領域61の結晶面の連続性を低下させることができるから、転移欠陥の拡張を抑制できる。その結果、活性層25においてダーク欠陥の発生を抑制できるから、発光効率を高めることができる。
また、面発光レーザ装置1によれば、活性層25において傾斜領域62の第1端部62aおよび第2端部62bの間の長さLI1が、活性層25の総厚さTA以上である。これにより、平坦領域61の結晶面の連続性を適切に低下させることができるから、転移欠陥の拡張を適切に抑制できる。長さLI1は、活性層25の総厚さTAを超えることが好ましい。
平坦領域61がメサ構造41の側壁47から露出する場合、平坦領域61はメサ構造41の側壁47において応力の影響を受けやくなる。また、活性層25においてメサ構造41の側壁47から内方領域に向かって転移欠陥が拡張し易くなる。
そこで、面発光レーザ装置1では、メサ構造41の側壁47から露出する平坦領域61を形成する一方で、メサ構造41の内方領域に傾斜領域62を形成している。このような構造によれば、平坦領域61に転移欠陥が生じたとしても、メサ構造41の内方領域に形成された傾斜領域62によって転移欠陥の拡張を抑制できる。
平坦領域61は、より具体的には、メサ構造41の内方領域に形成された第1平坦領域63、および、メサ構造41の側壁47側の領域に形成された第2平坦領域64を含む。
第1平坦領域63は、メサ構造41の頂部45側の領域に位置している。第2平坦領域64は、第1平坦領域63に対してメサ構造41の基部46側の領域に位置している。第1平坦領域63は、メサ構造41の頂部45側に位置する第1面25aおよび第2面25bを有している。
第2平坦領域64は、第1平坦領域63の第2面25bに対してメサ構造41の基部46側に位置する第1面25aおよび第2面25bを有している。第2平坦領域64の第1面25aおよび第2面25bは、より具体的には、第1平坦領域63の第1面25aに対してメサ構造41の基部46側に位置している。
これにより、メサ構造41の基部46側および頂部45側に互いにずれて形成された第1平坦領域63および第2平坦領域64によって、第1平坦領域63の結晶面および第2平坦領域64の結晶面の連続性を適切に低下させることができる。
その結果、第1平坦領域63および第2平坦領域64の間において転移欠陥の拡張を適切に抑制できるから、活性層25においてダーク欠陥の発生を抑制できる。よって、発光効率を適切に高めることができる。
しかも、第1平坦領域63および第2平坦領域64の間の領域に、傾斜領域62が形成されている。したがって、第2平坦領域64において転移欠陥が生じたとしても、傾斜領域62によって転移欠陥の拡張を適切に抑制できる。これにより、第1平坦領域63に転移欠陥が生じるのを適切に抑制できる。
また、面発光レーザ装置1によれば、転移欠陥の発生が抑制された第1平坦領域63が発光領域54として形成されている。これにより、活性層25における発光領域54においてダーク欠陥の形成を適切に抑制できる。その結果、活性層25における発光効率を適切に高めることができる。
また、面発光レーザ装置1によれば、平面視において第1平坦領域63を露出させる電流狭窄絶縁層53が形成されている。これにより、第1平坦領域63を発光領域54として適切に形成できる。
また、面発光レーザ装置1によれば、メサ構造41の側壁47の表層部に側壁絶縁層80が形成されている。側壁絶縁層80は、メサ構造41の頂部45および基部46の間の領域をメサ構造41の側壁47に沿って延びている。側壁絶縁層80は、メサ構造41の側壁47から露出している。
側壁絶縁層80を含むメサ構造41では、側壁絶縁層80に生じた応力に起因して活性層25において転移欠陥が生じることがある。
そこで、この面発光レーザ装置1では、側壁絶縁層80を、平面視において活性層25の第2平坦領域64に対向させている。側壁絶縁層80は、より具体的には、平面視において活性層25の第1平坦領域63を露出せている。
これにより、側壁絶縁層80に生じた応力に起因して、活性層25において転移欠陥が生じたとしても、傾斜領域62によって転移欠陥の拡張を抑制できる。よって、第1平坦領域63に転移欠陥が拡張するのを抑制できる。
側壁絶縁層80は、さらに具体的には、活性層25の傾斜領域62に対してメサ構造41の側壁47側の領域に形成されている。つまり、側壁絶縁層80は、活性層25の傾斜領域62およびメサ構造41の側壁47の間の領域に形成されている。また、側壁絶縁層80は、活性層25の第1平坦領域63およびメサ構造41の側壁47の間の領域に形成されている。
これにより、側壁絶縁層80に生じた応力に起因して、活性層25において転移欠陥が生じたとしても、傾斜領域62によって転移欠陥の拡張を適切に抑制できる。よって、第1平坦領域63に転移欠陥が拡張するのを適切に抑制できる。
図8A〜図8Jは、図5に対応する領域の拡大図であって、図1に示す面発光レーザ装置1の製造方法の一例を説明するための図である。
図8Aを参照して、面発光レーザ装置1の製造にあたり、まず、基板20が用意される。次に、基板20の第1基板主面22上に、n型バッファ層27が形成される。n型バッファ層27は、n型のGaAsを含む。n型バッファ層27は、エピタキシャル成長法によって形成される。
次に、n型バッファ層27の上に、n型光反射層28が形成される。n型光反射層28は、n型高Al組成層30およびn型低Al組成層31を任意の周期で交互に積層させることにより形成される。
n型高Al組成層30は、n型のAlαGa(1−α)Asを含む。n型高Al組成層30のAl組成αは、0.5以上0.95以下であってもよい。n型低Al組成層31は、n型のAlβGa(1−β)Asを含む。n型低Al組成層31のAl組成βは、0.05以上0.25以下であってもよい。n型高Al組成層30およびn型低Al組成層31は、エピタキシャル成長法によって形成される。
次に、図8Bを参照して、n型光反射層28の上に、所定パターンを有するマスク121が形成される。マスク121は、n型光反射層28において突出領域65を形成すべき領域を被覆している。次に、マスク121を介するエッチング法によって、n型光反射層28の不要な部分が除去される。
これにより、n型光反射層28に突出領域65および外側領域66が形成される。この工程では、活性層25の総厚さTA以上の厚さTPR、または、活性層25の総厚さTAを超える厚さTPRを有する突出領域65が形成される。
n型高Al組成層30は、n型低Al組成層31のエッチング選択比とは異なるエッチング選択比を有している。したがって、エッチング液を適切に選択することにより、n型低Al組成層31を残存させながら、n型高Al組成層30だけを除去できる。
また、エッチング液を適切に選択することにより、n型高Al組成層30を残存させながら、n型低Al組成層31だけを除去できる。これにより、n型高Al組成層30の厚さおよびn型低Al組成層31の厚さに基づいて、突出領域65の厚さTPRを適切に調節できる。
次に、図8Cを参照して、突出領域65および外側領域66を被覆するように、n型光反射層28の残りの部分が積層される。n型光反射層28の残りの部分は、n型高Al組成層30またはn型低Al組成層31を含む単層構造を有していてもよい。n型光反射層28の残りの部分は、n型高Al組成層30およびn型低Al組成層31を含む積層構造を有していてもよい。
これにより、突出領域65および外側領域66を有するn型光反射層28が、n型バッファ層27の上に形成される。むろん、図8Cの工程が除かれて、n型光反射層28の最上層を形成する突出領域65および外側領域66が形成されてもよい。
次に、図8Dを参照して、n型光反射層28の上に、n型クラッド層29が形成される。n型クラッド層29は、n型のAlγGa(1−γ)Asを含む。n型クラッド層29のAl組成γは、0.2以上0.7以下であってもよい。n型クラッド層29は、エピタキシャル成長法によって形成される。
次に、n型クラッド層29の上に、活性層25が形成される。活性層25は、量子井戸層および障壁層を任意の周期で交互に積層させることにより形成される。量子井戸層は、GaAsを含む。障壁層は、AlδGa(1−δ)Asを含む。障壁層のAl組成δは、0.15以上0.5以下であってもよい。量子井戸層および障壁層は、エピタキシャル成長法によって形成される。
次に、活性層25の上に、p型クラッド層32が形成される。p型クラッド層32は、p型のAlεGa(1−ε)Asを含む。p型クラッド層32のAl組成εは、0.2以上0.7以下であってもよい。p型クラッド層32は、エピタキシャル成長法によって形成される。
次に、p型クラッド層32の上に、p型電流通過層52および電流狭窄絶縁層53のベースとなるp型ベース層122が形成される。p型ベース層122は、p型のAlσGa(1−σ)Asを含む。p型ベース層122のAl組成σは、0.9以上1.0以下であってもよい。p型ベース層122は、エピタキシャル成長法によって形成される。
次に、p型ベース層122の上に、p型光反射層33が形成される。p型光反射層33は、p型高Al組成層35およびp型低Al組成層36を任意の周期で交互に積層させることにより形成される。
p型高Al組成層35は、p型のAlζGa(1−ζ)Asを含む。p型高Al組成層35のAl組成ζは、0.5以上0.95以下であってもよい。p型低Al組成層36は、p型のAlηGa(1−η)Asを含む。p型低Al組成層36のAl組成ηは、0.05以上0.25以下であってもよい。p型高Al組成層35およびp型低Al組成層36は、エピタキシャル成長法によって形成される。
次に、p型光反射層33の上に、p型コンタクト層34が形成される。p型コンタクト層34は、p型のGaAsを含む。p型コンタクト層34は、エピタキシャル成長法によって形成される。これにより、基板20の第1基板主面22の上からこの順に積層されたn型半導体層24、活性層25およびp型半導体層26を含む半導体積層構造21が形成される。
次に、図8Eを参照して、半導体積層構造21の上に、所定パターンを有するマスク123が形成される。マスク123は、複数の開口124を有している。複数の開口124は、半導体積層構造21においてメサ構造41(発光部6)を区画するトレンチ7を形成すべき領域をそれぞれ露出させている。
次に、マスク123を介するエッチング法によって、半導体積層構造21の不要な部分が除去される。半導体積層構造21の不要な部分は、ウエットエッチング法またはドライエッチング法によって除去されてもよい。
この工程では、p型コンタクト層34、p型光反射層33、p型ベース層122、p型クラッド層32、活性層25、n型クラッド層29およびn型光反射層28の不要な部分がそれぞれ除去される。
これにより、p型コンタクト層34、p型光反射層33、p型クラッド層32、活性層25およびn型クラッド層29を貫通し、n型光反射層28の一部を露出させる複数のトレンチ7が半導体積層構造21に形成される。また、これにより、半導体積層構造21に複数のメサ構造41が形成される。その後、マスク123は除去される。
次に、図8Fを参照して、半導体積層構造21に対して、酸化処理法が実施される。酸化処理法は、熱酸化処理法であってもよい。これにより、トレンチ7に側壁絶縁層80が形成される。
この工程では、p型光反射層33においてトレンチ7から露出する部分が酸化される。また、p型ベース層122においてトレンチ7から露出する部分が酸化される。また、p型クラッド層32においてトレンチ7から露出する部分が酸化される。また、n型クラッド層29においてトレンチ7から露出する部分が酸化される。また、n型光反射層28においてトレンチ7から露出する部分が酸化される。
比較的高いAl組成ζを有するp型ベース層122では、メサ構造41の側壁47からメサ構造41の内方領域に向けて酸化が大きく進行する。これにより、p型ベース層122において酸化された領域が電流狭窄絶縁層53として形成される。また、p型ベース層122において酸化されない領域がp型電流通過層52として形成される。
次に、図8Gを参照して、半導体積層構造21の上に絶縁層8が形成される。この工程では、窒化シリコン(SiN)からなる絶縁層8が形成される。絶縁層8は、窒化シリコン(SiN)に代えてまたはこれに加えて酸化シリコン(SiO)を含んでいてもよい。絶縁層8は、CVD法によって形成されてもよい。
次に、図8Hを参照して、所定パターンを有するマスク125が半導体積層構造21の上に形成される。マスク125は、絶縁層8においてリセス部105を形成すべき領域をそれぞれ露出させる複数の開口126を有している。
次に、マスク125を介するエッチング法(たとえばドライエッチング法)によって、絶縁層8の不要な部分が除去される。これにより、絶縁層8にリセス部105が形成される。その後、マスク125は除去される。
次に、図8Iを参照して、所定パターンを有するマスク127が半導体積層構造21の上に形成される。マスク127は、絶縁層8においてコンタクト孔104を形成すべき領域をそれぞれ露出させる複数の開口128を有している。
次に、マスク127を介するエッチング法(たとえばウエットエッチング法)によって、絶縁層8の不要な部分が除去される。これにより、絶縁層8にコンタクト孔104が形成される。その後、マスク127は除去される。
次に、図8Jを参照して、半導体積層構造21の上に、第1主面電極層9が形成される。第1主面電極層9は、第1電極膜112および第2電極膜113を含む。第1電極膜112は、チタンを含んでいてもよい。第2電極膜113は、金を含んでいてもよい。第1電極膜112および第2電極膜113は、蒸着法またはスパッタ法によってそれぞれ形成されてもよい。
次に、第1主面電極層9においてメサ構造41の頂部45を被覆する部分が選択的に除去される。第1主面電極層9の不要な部分は、たとえばマスク(図示せず)を介するエッチング法によって除去されてもよい。これにより、第1主面電極層9に、絶縁層8の頂部被覆部103を選択的に露出させる開口111が形成される。
次に、第1主面電極層9の上に、外部端子11が形成される。外部端子11は、金を含んでいてもよい。外部端子11は、めっき法によって形成されてもよい。
また、基板20の第2基板主面23の上に、第2主面電極層115が形成される。第2主面電極層115は、第1電極膜116、第2電極膜117および第3電極膜118を含む。第1電極膜116は、金ゲルマニウム合金を含んでいてもよい。第2電極膜117は、ニッケルを含んでいてもよい。第3電極膜118は、金を含んでいてもよい。
第1電極膜116、第2電極膜117および第3電極膜118は、蒸着法またはスパッタ法によってそれぞれ形成されてもよい。以上を含む工程を経て、面発光レーザ装置1が製造される。
図9は、図3に対応する領域の断面図であって、本発明の第2実施形態に係る面発光レーザ装置131を示す図である。図10は、図9に示す領域Xの拡大図である。図11は、図10に示す領域XIの拡大図である。以下では、面発光レーザ装置1に対して述べた構造に対応する構造については同一の参照符号を付して説明を省略する。
図9〜図11を参照して、活性層25は、n型半導体層24に対向する第1面25aおよびp型半導体層26に対向する第2面25bを有している。活性層25は、各メサ構造41において平坦領域132および傾斜領域133を含む。
活性層25の平坦領域132は、第1面25aおよび第2面25bが接線方向Xに沿って延びる膜状の領域である。活性層25の平坦領域132は、メサ構造41の側壁47から露出している。
活性層25の傾斜領域133は、平坦領域132の途中部に形成されている。活性層25の傾斜領域133は、第1面25aおよび第2面25bが平坦領域132から法線方向Yに向けて傾斜した膜状の領域である。活性層25の傾斜領域133は、平面視において活性層25の内方領域を取り囲む環状(この形態では円環状)に形成されている。
法線方向Yに対する傾斜領域133の傾斜角θ1の絶対値は、10°以上80°以下であってもよい。傾斜角θ1の絶対値は、10°以上20°以下、20°以上30°以下、30°以上40°以下、40°以上50°以下、50°以上60°以下、60°以上70°以下、または、70°以上80°以下であってもよい。平坦領域132に対する傾斜領域133の傾斜角の絶対値は、傾斜角θ1に90°を加えた値となる。
平坦領域132は、より具体的には、メサ構造41の厚さ方向(法線方向Y)に互いにずれて形成された第1平坦領域134および第2平坦領域135を含む。
第1平坦領域134は、メサ構造41の内方領域に形成されている。第1平坦領域134は、より具体的には、平面視においてメサ構造41の中央部に形成されている。第1平坦領域134は、この形態では、メサ構造41の基部46側に形成された第1面25aおよび第2面25bを有している。第1平坦領域134は、平面視において円形状に形成されている。
第1平坦領域134の平面形状は任意である。第1平坦領域134は、円形状に代えて、平面視において三角形状、四角形状または六角形状等の多角形状、もしくは、楕円形状に形成されていてもよい。
第2平坦領域135は、第1平坦領域134に対してメサ構造41の側壁47側の領域に形成されている。第2平坦領域135は、メサ構造41の側壁47から露出している。第2平坦領域135は、第1平坦領域134の第1面25aに対してメサ構造41の頂部45側に形成された第1面25aおよび第2面25bを有している。
第2平坦領域135の第1面25aおよび第2面25bは、より具体的には、第1平坦領域134の第2面25bに対してメサ構造41の頂部45側に形成されている。第2平坦領域135は、平面視において第1平坦領域134を取り囲む環状(この形態では円環状)に形成されている。
法線方向Yに関して、第1平坦領域134の第1面25aおよび第2平坦領域135の第1面25aの間の距離D3は、第2平坦領域135の厚さTS以上(TS≦D3)であることが好ましい。距離D3は、厚さTSを超えている(TS<D3)ことが好ましい。第2平坦領域135の厚さTSは、活性層25において第2平坦領域135を形成する部分の総厚さTAでもある。
このような構造によれば、第2平坦領域135の結晶面が、第1平坦領域134の結晶面に対して接線方向Xに連続的に連なることを適切に抑制できる。つまり、接線方向Xに関して、第2平坦領域135の結晶面は、第1平坦領域134の結晶面に対して不連続となる。
距離D3は、第1平坦領域134の厚さTF以上(TF≦D3)であることが好ましい。距離D3は、厚さTFを超えている(TF<D3)ことが好ましい。第1平坦領域134の厚さTSは、活性層25において第1平坦領域134を形成する部分の総厚さTAでもある。距離D3は、活性層25の総厚さTA以上(TA≦D3)であることが好ましい。距離D3は、総厚さTAを超えている(TA<D3)ことが好ましい。
傾斜領域133は、傾斜角θ1(|θ1|)を有し、第1平坦領域134および第2平坦領域135を接続している。傾斜領域133は、この形態では、第2平坦領域135から第1平坦領域134に向けて下り傾斜している。傾斜領域133は、より具体的には、メサ構造41の頂部45側に位置する第1端部133a、および、メサ構造41の基部46側に位置する第2端部133bを含む。
傾斜領域133の第1端部133aは、第2平坦領域135に接続されている。傾斜領域133の第2端部133bは、第1平坦領域134に接続されている。傾斜領域133は、平面視において第1平坦領域134を取り囲む環状(この形態では円環状)に形成されている。
傾斜領域133の第1端部133aおよび第2端部133bの間の長さLI3は、第2平坦領域135の厚さTS以上(TS≦LI3)であることが好ましい。長さLI3は、厚さTSを超えている(TS<LI3)ことが好ましい。
長さLI3は、第1平坦領域134の厚さTF以上(TF≦LI3)であることが好ましい。長さLI3は、厚さTFを超えている(TF<LI3)ことが好ましい。長さLI3は、活性層25の総厚さTA以上(TA≦LI3)であることが好ましい。長さLI3は、総厚さTAを超えている(TA<LI3)ことが好ましい。
n型半導体層24においてメサ構造41と重なる領域には、リセス領域141および外側領域142が形成されている。リセス領域141は、メサ構造41の頂部45とは反対側の方向に向けて窪んでいる。外側領域142は、リセス領域141に対してメサ構造41の頂部45側に位置している。
リセス領域141および外側領域142は、この形態では、n型半導体層24においてメサ構造41内に位置する領域に形成されている。リセス領域141は、n型半導体層24の一部を掘り下げて形成されている。
リセス領域141は、より具体的には、n型光反射層28の一部を掘り下げて形成されている。つまり、リセス領域141および外側領域142は、n型光反射層28の一部を利用して形成されている。
リセス領域141は、さらに具体的には、n型光反射層28の上層部を切り欠いて形成されている。リセス領域141および外側領域142は、n型高Al組成層30またはn型低Al組成層31を含む単層膜、もしくは、n型高Al組成層30およびn型低Al組成層31を含む積層膜によって被覆されている。積層膜は、1つまたは複数のn型高Al組成層30および1つまたは複数のn型低Al組成層31を含んでいてもよい。
リセス領域141は、この形態では、1つのn型高Al組成層30および2つのn型低Al組成層31を含む積層膜を掘り下げて形成されている。リセス領域141および外側領域142は、この形態では、1つのn型高Al組成層30によって被覆されている。
外側領域142の最表面がn型低Al組成層31によって形成されている場合、リセス領域141および外側領域142は、n型高Al組成層30によって被覆されてもよい。外側領域142の最表面がn型高Al組成層30によって形成されている場合、リセス領域141および外側領域142は、n型低Al組成層31によって被覆されてもよい。
リセス領域141および外側領域142は、n型光反射層28におけるn型クラッド層29および基板20の第1基板主面22の間の任意の領域に形成されていてもよい。リセス領域141および外側領域142は、n型半導体層24においてメサ構造41の基部46に対してチップ本体2の第2主面4側の任意の領域に形成されていてもよい。
これらの場合、リセス領域141および外側領域142は、n型高Al組成層30またはn型低Al組成層31を含む単層膜、もしくは、n型高Al組成層30およびn型低Al組成層31を含む積層膜によって被覆されていてもよい。積層膜は、1つまたは複数のn型高Al組成層30および1つまたは複数のn型低Al組成層31を含んでいてもよい。
むろん、リセス領域141および外側領域142は、n型光反射層28の最上層を形成していてもよい。この場合、リセス領域141および外側領域142は、n型クラッド層29によって被覆される。
リセス領域141は、メサ構造41の内方領域に形成されている。リセス領域141は、より具体的には、平面視においてメサ構造41の中央部に形成されている。リセス領域141は、底壁143および側壁144を含む。
リセス領域141の底壁143は、この形態では、n型高Al組成層30によって形成されている。リセス領域141の底壁143は、接線方向Xに沿って平坦に延びている。リセス領域141の底壁143は、この形態では、平面視において円形状に形成されている。
リセス領域141の底壁143の平面形状は任意である。リセス領域141の底壁143は、円形状に代えて、平面視において三角形状、四角形状または六角形状等の多角形状、もしくは、楕円形状に形成されていてもよい。
リセス領域141の側壁144は、この形態では、1つのn型高Al組成層30および2つのn型低Al組成層31によって形成されている。リセス領域141の側壁144は、外側領域66からリセス領域141の底壁143に向けて下り傾斜している。これにより、リセス領域141は、テーパ形状に形成されている。
リセス領域141内において側壁144が底壁143との間で成す角度θRの絶対値は、90°以上170°以下であってもよい。角度θRの絶対値は、90°以上100°以下、100°以上110°以下、110°以上120°以下、120°以上130°以下、130°以上140°以下、140°以上150°以下、150°以上160°以下、または、160°以上170°以下であってもよい。
リセス領域141は、活性層25に形成される凹凸形状を画定する。リセス領域141は、より具体的には、活性層25における第1平坦領域134の第1面25aおよび第2平坦領域135の第1面25aの間の距離D3を画定する。
リセス領域141の深さDRは、第2平坦領域135の厚さTS以上(TS≦DR)であることが好ましい。深さDRは、厚さTSを超えている(TS<DR)ことが好ましい。深さDRは、第1平坦領域134の厚さTF以上(TF≦DR)であることが好ましい。深さDRは、厚さTFを超えている(TF<DR)ことが好ましい。深さDRは、活性層25の総厚さTA以上(TA≦DR)であることが好ましい。深さDRは、総厚さTAを超えている(TA<DR)ことが好ましい。
外側領域142は、接線方向Xに延びる平坦面を有している。外側領域142の内周縁は、リセス領域141の側壁144によって区画されている。外側領域142の外周縁は、この形態では、メサ構造41の側壁47によって区画されている。したがって、外側領域142は、平面視においてリセス領域141を取り囲む環状(この形態では円環状)に形成されている。
リセス領域141および外側領域142がメサ構造41の基部46に対してチップ本体2の第2主面4側の領域に形成されている場合、外側領域142の外周縁は、平面視においてチップ本体2の第1主面3(第2主面4)に整合する四角形状(長方形状)に形成される。
n型クラッド層29、活性層25およびp型半導体層26は、n型光反射層28のリセス領域141および外側領域142に倣ってn型光反射層28の上に形成される。これにより、リセス領域141および外側領域142に対応した凹凸が、n型クラッド層29、活性層25およびp型半導体層26に形成される。
活性層25の平坦領域61は、より具体的には、リセス領域141の底壁143および外側領域142に沿って形成される。さらに具体的には、活性層25の第1平坦領域63は、リセス領域141の底壁143に沿って形成される。活性層25の第2平坦領域64は、外側領域142に沿って形成される。活性層25の傾斜領域72は、リセス領域141の側壁144に沿って形成される。
電流狭窄絶縁層53は、平面視において活性層25の第1平坦領域134を露出させる環状(この形態では円環状)に形成されている。電流狭窄絶縁層53は、より具体的には、平面視において活性層25の第1平坦領域134の中央部を露出させている。
電流狭窄絶縁層53は、活性層25の第1平坦領域134の周縁部、第2平坦領域135および傾斜領域133を被覆している。電流狭窄絶縁層53は、活性層25の第2平坦領域135の全域および傾斜領域133の全域を被覆している。
電流狭窄絶縁層53は、さらに具体的には、n型半導体層24に対向する第1面53aおよびメサ構造41の頂部45に対向する第2面53bを有している。電流狭窄絶縁層53は、平坦領域151および傾斜領域152を含む。
電流狭窄絶縁層53の平坦領域151は、第1面53aおよび第2面53bが接線方向Xに沿って延びる膜状の領域である。電流狭窄絶縁層53の平坦領域151は、メサ構造41の側壁47から露出している。
電流狭窄絶縁層53の傾斜領域152は、平坦領域151の途中部に形成されている。電流狭窄絶縁層53の傾斜領域152は、第1面53aおよび第2面53bが平坦領域151から法線方向Yに向けて傾斜した膜状の領域である。傾斜領域152は、平面視においてメサ構造41の内方領域を取り囲む環状(この形態では円環状)に形成されている。
法線方向Yに対する傾斜領域152の傾斜角θ2の絶対値は、10°以上80°以下であってもよい。傾斜角θ2の絶対値は、10°以上20°以下、20°以上30°以下、30°以上40°以下、40°以上50°以下、50°以上60°以下、60°以上70°以下、または、70°以上80°以下であってもよい。平坦領域151に対する傾斜領域152の傾斜角の絶対値は、傾斜角θ2に90°を加えた値となる。
平坦領域151は、より具体的には、メサ構造41の厚さ方向(法線方向Y)に互いにずれて形成された第1平坦領域153および第2平坦領域154を含む。
第1平坦領域153は、メサ構造41の内方領域に形成されている。第1平坦領域153は、より具体的には、平面視においてメサ構造41の中央部に形成されている。第1平坦領域153は、この形態では、メサ構造41の基部46側に形成された第1面53aおよび第2面53bを有している。
第1平坦領域153は、平面視において活性層25の第1平坦領域134の中央部を露出させるように、活性層25の第1平坦領域134の周縁部を被覆している。第1平坦領域153は、この形態では、平面視において環状(この形態では円環状)に形成されている。
第2平坦領域154は、第1平坦領域153に対してメサ構造41の側壁47側の領域に形成されている。第2平坦領域154は、メサ構造41の側壁47から露出している。第2平坦領域154は、第1平坦領域153の第1面53aに対してメサ構造41の頂部45側に形成された第1面53aおよび第2面53bを有している。
第2平坦領域154の第1面53aおよび第2面53bは、より具体的には、第1平坦領域153の第2面53bに対してメサ構造41の頂部45側に形成されている。第2平坦領域154は、平面視において活性層25の第2平坦領域135を被覆している。第2平坦領域154は、平面視において第1平坦領域153を取り囲む環状(この形態では円環状)に形成されている。
法線方向Yに関して、第1平坦領域153の第1面53aおよび第2平坦領域154の第1面53aの間の距離D4は、第2平坦領域154の厚さTIS以上(TIS≦D4)であってもよい。距離D4は、厚さTISを超えていてもよい(TIS<D4)。第2平坦領域154の厚さTISは、電流狭窄層51において電流狭窄絶縁層53の第2平坦領域74を形成する部分の厚さでもある。
距離D4は、第1平坦領域153の厚さTIF以上(TIF≦D4)であってもよい。距離D4は、厚さTIFを超えていてもよい(TIF<D4)。第1平坦領域153の厚さTIFは、電流狭窄層51において電流狭窄絶縁層53の第1平坦領域153を形成する部分の厚さでもある。距離D4は、電流狭窄層51の厚さTC以上(TC≦D4)であってもよい。距離D4は、厚さTCを超えていてもよい(TC<D4)。
傾斜領域152は、傾斜角θ2(|θ2|)を有し、第1平坦領域153および第2平坦領域154を接続している。傾斜領域152は、この形態では、第2平坦領域154から第1平坦領域153に向けて下り傾斜している。傾斜領域152は、より具体的には、メサ構造41の頂部45側に位置する第1端部152a、および、メサ構造41の基部46側に位置する第2端部152bを含む。
傾斜領域152の第1端部152aは、第2平坦領域154に接続されている。傾斜領域152の第2端部152bは、第1平坦領域153に接続されている。傾斜領域152は、平面視において活性層25の傾斜領域133を被覆している。傾斜領域152は、平面視において第1平坦領域153を取り囲む環状(この形態では円環状)に形成されている。
傾斜領域152の第1端部152aおよび第2端部152bの間の長さLI4は、第2平坦領域154の厚さTIS以上(TIS≦LI4)であってもよい。長さLI4は、厚さTISを超えていてもよい(TIS<LI4)。
長さLI4は、第1平坦領域153の厚さTIF以上(TIF≦LI4)であってもよい。長さLI4は、厚さTIFを超えていてもよい(TIF<LI4)。長さLI4は、電流狭窄層51の厚さTC以上(TC≦LI4)であってもよい。長さLI4は、厚さTC厚さを超えていてもよい(TC<LI4)。
p型電流通過層52は、電流狭窄絶縁層53によって取り囲まれた領域において平坦に延びている。p型電流通過層52は、より具体的には、電流狭窄絶縁層53の第1平坦領域153によって取り囲まれている。
p型電流通過層52は、平面視において活性層25の第1平坦領域134に対向している。p型電流通過層52は、平面視において活性層25の傾斜領域133によって取り囲まれている。
活性層25の傾斜領域133は、平面視において電流狭窄絶縁層53の内周縁および電流狭窄絶縁層53の外周縁の間の領域に位置している。このようにして、活性層25の第1平坦領域134が、発光領域54として形成されている。活性層25の発光領域54は、活性層25の傾斜領域133によって取り囲まれている。
以上、面発光レーザ装置131によれば、活性層25が、接線方向Xに沿って平坦に延びる平坦領域132、および、平坦領域132からメサ構造41の頂部45の法線方向Yに向けて傾斜した傾斜領域133を有している。
これにより、傾斜領域133によって平坦領域132の結晶面の連続性を低下させることができるから、転移欠陥の拡張を抑制できる。その結果、活性層25においてダーク欠陥の発生を抑制できるから、発光効率を高めることができる。
また、面発光レーザ装置131によれば、活性層25において傾斜領域133の第1端部133aおよび第2端部133bの間の長さLI3が、活性層25の総厚さTA以上である。これにより、平坦領域132の結晶面の連続性を適切に低下させることができるから、転移欠陥の拡張を適切に抑制できる。長さLI3は、活性層25の総厚さTAを超えることが好ましい。
平坦領域132がメサ構造41の側壁47から露出する場合、平坦領域132はメサ構造41の側壁47において応力の影響を受けやくなる。また、活性層25においてメサ構造41の側壁47から内方領域に向かって転移欠陥が拡張し易くなる。
そこで、面発光レーザ装置131では、メサ構造41の側壁47から露出する平坦領域132を形成する一方で、メサ構造41の内方領域に傾斜領域133を形成している。このような構造によれば、平坦領域132に転移欠陥が生じたとしても、メサ構造41の内方領域に形成された傾斜領域133によって転移欠陥の拡張を抑制できる。
平坦領域132は、より具体的には、メサ構造41の内方領域に形成された第1平坦領域134、および、メサ構造41の側壁47側の領域に形成された第2平坦領域135を含む。第1平坦領域134は、メサ構造41の基部46側の領域に位置しており、第2平坦領域135は、第1平坦領域134に対してメサ構造41の頂部45側の領域に位置している。
第1平坦領域134は、メサ構造41の基部46側に位置する第1面25aおよび第2面25bを有している。第2平坦領域135は、第1平坦領域134の第1面25aに対してメサ構造41の頂部45側に位置する第1面25aおよび第2面25bを有している。第2平坦領域135の第1面25aおよび第2面25bは、より具体的には、第1平坦領域134の第2面25bに対してメサ構造41の頂部45側に位置している。
これにより、メサ構造41の基部46側および頂部45側に互いにずれて形成された第1平坦領域134および第2平坦領域135によって、第1平坦領域134の結晶面および第2平坦領域135の結晶面の連続性を適切に低下させることができる。
その結果、第1平坦領域134および第2平坦領域135の間において転移欠陥の拡張を適切に抑制できる。よって、活性層25においてダーク欠陥の発生を抑制できるから、発光効率を適切に高めることができる。
しかも、第1平坦領域134および第2平坦領域135の間の領域に、傾斜領域133が形成されている。したがって、第2平坦領域135において転移欠陥が生じたとしても、傾斜領域133によって転移欠陥の拡張を適切に抑制できる。これにより、第1平坦領域134に転移欠陥が生じるのを適切に抑制できる。
また、面発光レーザ装置131によれば、転移欠陥の発生が抑制された第1平坦領域134が発光領域54として形成されている。これにより、活性層25における発光領域54においてダーク欠陥の形成を適切に抑制できる。その結果、活性層25における発光効率を適切に高めることができる。
また、面発光レーザ装置131によれば、平面視において第1平坦領域134を露出させる電流狭窄絶縁層53が形成されている。これにより、第1平坦領域134を発光領域54として適切に形成できる。
また、面発光レーザ装置131によれば、メサ構造41の側壁47の表層部に側壁絶縁層80が形成されている。側壁絶縁層80は、メサ構造41の頂部45および基部46の間の領域を側壁47に沿って延びている。側壁絶縁層80は、メサ構造41の側壁47から露出している。側壁絶縁層80を含むメサ構造41では、側壁絶縁層80に生じた応力に起因して活性層25において転移欠陥が生じることがある。
そこで、この面発光レーザ装置131では、側壁絶縁層80を、平面視において活性層25の第2平坦領域135に対向させている。側壁絶縁層80は、より具体的には、平面視において活性層25の第1平坦領域134を露出せている。
これにより、側壁絶縁層80に生じた応力に起因して、活性層25において転移欠陥が生じたとしても、傾斜領域133によって転移欠陥の拡張を抑制できる。よって、第1平坦領域134に転移欠陥が拡張するのを抑制できる。
側壁絶縁層80は、さらに具体的には、活性層25の傾斜領域133に対してメサ構造41の側壁47側の領域に形成されている。つまり、側壁絶縁層80は、活性層25の傾斜領域133およびメサ構造41の側壁47の間の領域に形成されている。また、側壁絶縁層80は、活性層25の第1平坦領域134およびメサ構造41の側壁47の間の領域に形成されている。
これにより、側壁絶縁層80に生じた応力に起因して、活性層25において転移欠陥が生じたとしても、傾斜領域133によって転移欠陥の拡張を適切に抑制できる。よって、第1平坦領域134に転移欠陥が拡張するのを適切に抑制できる。
図12A〜図12Jは、図10に対応する領域の拡大図であって、図9に示す面発光レーザ装置131の製造方法の一例を説明するための図である。
図12Aを参照して、面発光レーザ装置131の製造にあたり、まず、基板20が用意される。次に、基板20の第1基板主面22の上に、n型バッファ層27が形成される。n型バッファ層27は、n型のGaAsを含む。n型バッファ層27は、エピタキシャル成長法によって形成される。
次に、n型バッファ層27の上に、n型光反射層28が形成される。n型光反射層28は、n型高Al組成層30およびn型低Al組成層31を任意の周期で交互に積層させることにより形成される。
n型高Al組成層30は、n型のAlαGa(1−α)Asを含む。n型高Al組成層30のAl組成αは、0.5以上0.95以下であってもよい。n型低Al組成層31は、n型のAlβGa(1−β)Asを含む。n型低Al組成層31のAl組成βは、0.05以上0.25以下であってもよい。n型高Al組成層30およびn型低Al組成層31は、エピタキシャル成長法によって形成される。
次に、図12Bを参照して、n型光反射層28の上に、所定パターンを有するマスク161が形成される。マスク161は、n型光反射層28においてリセス領域141を形成すべき領域を露出させる開口162を有している。次に、マスク161を介するエッチング法によって、n型光反射層28の不要な部分が除去される。
これにより、n型光反射層28にリセス領域141および外側領域142が形成される。この工程では、活性層25の総厚さTA以上の深さDR、または、活性層25の総厚さTAを超える深さDRを有するリセス領域141が形成される。その後、マスク161は、除去される。
n型高Al組成層30は、n型低Al組成層31のエッチング選択比とは異なるエッチング選択比を有している。したがって、エッチング液を適切に選択することにより、n型低Al組成層31を残存させながら、n型高Al組成層30だけを除去できる。
また、エッチング液を適切に選択することにより、n型高Al組成層30を残存させながら、n型低Al組成層31だけを除去できる。これにより、n型高Al組成層30の厚さおよびn型低Al組成層31の厚さに基づいて、リセス領域141の深さを適切に調節できる。
次に、図12Cを参照して、リセス領域141および外側領域142を被覆するように、n型光反射層28の残りの部分が積層される。n型光反射層28の残りの部分は、n型高Al組成層30またはn型低Al組成層31を含む単層構造を有していてもよい。n型光反射層28の残りの部分は、n型高Al組成層30およびn型低Al組成層31を含む積層構造を有していてもよい。
これにより、リセス領域141および外側領域142を有するn型光反射層28が、n型バッファ層27の上に形成される。むろん、図12Cの工程が除かれて、n型光反射層28の最上層を形成するリセス領域141および外側領域142が形成されてもよい。
次に、図12Dを参照して、n型光反射層28の上に、n型クラッド層29が形成される。n型クラッド層29は、n型のAlγGa(1−γ)Asを含む。n型クラッド層29のAl組成γは、0.2以上0.7以下であってもよい。n型クラッド層29は、エピタキシャル成長法によって形成される。
次に、n型クラッド層29の上に、活性層25が形成される。活性層25は、量子井戸層および障壁層を任意の周期で交互に積層させることにより形成される。量子井戸層は、GaAsを含む。障壁層は、AlδGa(1−δ)Asを含む。障壁層のAl組成δは、0.15以上0.5以下であってもよい。量子井戸層および障壁層は、エピタキシャル成長法によって形成される。
次に、活性層25の上に、p型クラッド層32が形成される。p型クラッド層32は、p型のAlεGa(1−ε)Asを含む。p型クラッド層32のAl組成εは、0.2以上0.7以下であってもよい。p型クラッド層32は、エピタキシャル成長法によって形成される。
次に、p型クラッド層32の上に、p型ベース層122が形成される。p型ベース層122は、p型のAlσGa(1−σ)Asを含む。p型ベース層122のAl組成σは、0.9以上1.0以下であってもよい。p型ベース層122は、エピタキシャル成長法によって形成される。
次に、p型ベース層122の上に、p型光反射層33が形成される。p型光反射層33は、p型高Al組成層35およびp型低Al組成層36を任意の周期で交互に積層させることにより形成される。
p型高Al組成層35は、p型のAlζGa(1−ζ)Asを含む。p型高Al組成層35のAl組成ζは、0.5以上0.95以下であってもよい。p型低Al組成層36は、p型のAlηGa(1−η)Asを含む。p型低Al組成層36のAl組成ηは、0.05以上0.25以下であってもよい。p型高Al組成層35およびp型低Al組成層36は、エピタキシャル成長法によって形成される。
次に、p型光反射層33の上に、p型コンタクト層34が形成される。p型コンタクト層34は、p型のGaAsを含む。p型コンタクト層34は、エピタキシャル成長法によって形成される。これにより、基板20の第1基板主面22の上からこの順に積層されたn型半導体層24、活性層25およびp型半導体層26を含む半導体積層構造21が形成される。
次に、図12Eを参照して、半導体積層構造21の上に、所定パターンを有するマスク123が形成される。マスク123は、複数の開口124を有している。複数の開口124は、半導体積層構造21においてメサ構造41(発光部6)を区画するトレンチ7を形成すべき領域をそれぞれ露出させている。
次に、マスク123を介するエッチング法によって、半導体積層構造21の不要な部分が除去される。半導体積層構造21の不要な部分は、ドライエッチング法によって除去されてもよい。
この工程では、p型コンタクト層34、p型光反射層33、p型ベース層122、p型クラッド層32、活性層25、n型クラッド層29およびn型光反射層28の不要な部分がそれぞれ除去される。
これにより、p型コンタクト層34、p型光反射層33、p型クラッド層32、活性層25およびn型クラッド層29を貫通し、n型光反射層28の一部を露出させる複数のトレンチ7が半導体積層構造21に形成される。また、これにより、半導体積層構造21に複数のメサ構造41が形成される。その後、マスク123は除去される。
次に、図12Fを参照して、半導体積層構造21に対して、酸化処理法が実施される。酸化処理法は、熱酸化処理法であってもよい。これにより、トレンチ7に側壁絶縁層80が形成される。
この工程では、p型光反射層33においてトレンチ7から露出する部分が酸化される。また、p型ベース層122においてトレンチ7から露出する部分が酸化される。また、p型クラッド層32においてトレンチ7から露出する部分が酸化される。また、n型クラッド層29においてトレンチ7から露出する部分が酸化される。また、n型光反射層28においてトレンチ7から露出する部分が酸化される。
比較的高いAl組成ζを有するp型ベース層122では、メサ構造41の側壁47からメサ構造41の内方領域に向けて酸化が大きく進行する。これにより、p型ベース層122において酸化された領域が電流狭窄絶縁層53として形成される。また、p型ベース層122において酸化されない領域がp型電流通過層52として形成される。
次に、図12Gを参照して、半導体積層構造21の上に絶縁層8が形成される。この工程では、窒化シリコン(SiN)からなる絶縁層8が形成される。絶縁層8は、窒化シリコン(SiN)に代えてまたはこれに加えて酸化シリコン(SiO)を含んでいてもよい。絶縁層8は、CVD法によって形成されてもよい。
次に、図12Hを参照して、所定パターンを有するマスク125が半導体積層構造21の上に形成される。マスク125は、絶縁層8においてリセス部105を形成すべき領域をそれぞれ露出させる複数の開口126を有している。
次に、マスク125を介するエッチング法(たとえばドライエッチング法)によって、絶縁層8の不要な部分が除去される。これにより、絶縁層8にリセス部105が形成される。その後、マスク125は除去される。
次に、図12Iを参照して、所定パターンを有するマスク127が半導体積層構造21の上に形成される。マスク127は、絶縁層8においてコンタクト孔104を形成すべき領域をそれぞれ露出させる複数の開口128を有している。
次に、マスク127を介するエッチング法(たとえばウエットエッチング法)によって、絶縁層8の不要な部分が除去される。これにより、絶縁層8にコンタクト孔104が形成される。その後、マスク127は除去される。
次に、図12Jを参照して、半導体積層構造21の上に、第1主面電極層9が形成される。第1主面電極層9は、第1電極膜112および第2電極膜113を含む。第1電極膜112は、チタンを含んでいてもよい。第2電極膜113は、金を含んでいてもよい。第1電極膜112および第2電極膜113は、蒸着法またはスパッタ法によってそれぞれ形成されてもよい。
次に、第1主面電極層9においてメサ構造41の頂部45を被覆する部分が選択的に除去される。第1主面電極層9の不要な部分は、たとえばマスク(図示せず)を介するエッチング法によって除去されてもよい。これにより、第1主面電極層9に、絶縁層8の頂部被覆部103を選択的に露出させる開口111が形成される。
次に、第1主面電極層9の上に、外部端子11が形成される。外部端子11は、金を含んでいてもよい。外部端子11は、めっき法によって形成されてもよい。
次に、基板20の第2基板主面23の上に、第2主面電極層115が形成される。第2主面電極層115は、第1電極膜116、第2電極膜117および第3電極膜118を含む。第1電極膜116は、金ゲルマニウム合金を含んでいてもよい。第2電極膜117は、ニッケルを含んでいてもよい。第3電極膜118は、金を含んでいてもよい。
第1電極膜116、第2電極膜117および第3電極膜118は、蒸着法またはスパッタ法によってそれぞれ形成されてもよい。以上を含む工程を経て、面発光レーザ装置131が製造される。
図13は、図5に対応する領域の拡大図であって、本発明の第3実施形態に係る面発光レーザ装置171の構造を説明するための図である。図14は、図13に示す領域XIVの拡大図である。以下では、面発光レーザ装置1に対して述べた構造に対応する構造については同一の参照符号を付して説明を省略する。
図13および図14を参照して、活性層25は、n型半導体層24に対向する第1面25aおよびp型半導体層26に対向する第2面25bを有している。活性層25は、各メサ構造41において平坦領域172および傾斜領域173を含む。
活性層25の平坦領域172は、第1面25aおよび第2面25bが接線方向Xに沿って延びる膜状の領域である。活性層25の平坦領域172は、メサ構造41の側壁47から露出している。
活性層25の傾斜領域173は、平坦領域172の途中部に形成されている。活性層25の傾斜領域173は、第1面25aおよび第2面25bが平坦領域172から法線方向Yに向けて傾斜した膜状の領域である。活性層25の傾斜領域173は、平面視において活性層25の内方領域を取り囲む環状(この形態では円環状)に形成されている。
法線方向Yに対する傾斜領域173の傾斜角θ1の絶対値は、10°以上80°以下であってもよい。傾斜角θ1の絶対値は、10°以上20°以下、20°以上30°以下、30°以上40°以下、40°以上50°以下、50°以上60°以下、60°以上70°以下、または、70°以上80°以下であってもよい。平坦領域172に対する傾斜領域173の傾斜角の絶対値は、傾斜角θ1に90°を加えた値となる。
平坦領域172は、より具体的には、メサ構造41の厚さ方向(法線方向Y)に互いにずれて形成された第1平坦領域174、第2平坦領域175および第3平坦領域176を含む。
第2平坦領域175は、第1平坦領域174に対してメサ構造41の厚さ方向(法線方向Y)にずれている。第3平坦領域176は、第2平坦領域175に対してメサ構造41の厚さ方向(法線方向Y)にずれている。
第1平坦領域174は、メサ構造41の内方領域に形成されている。第1平坦領域174は、より具体的には、平面視においてメサ構造41の中央部に形成されている。第1平坦領域174は、この形態では、メサ構造41の頂部45側に形成された第1面25aおよび第2面25bを有している。第1平坦領域174は、平面視において円形状に形成されている。
第1平坦領域174の平面形状は任意である。第1平坦領域174は、円形状に代えて、平面視において三角形状、四角形状または六角形状等の多角形状、もしくは、楕円形状に形成されていてもよい。
第2平坦領域175は、第1平坦領域174に対してメサ構造41の側壁47側の領域に形成されている。第2平坦領域175は、第1平坦領域174の第2面25bに対してメサ構造41の基部46側に形成された第1面25aおよび第2面25bを有している。
第2平坦領域175の第1面25aおよび第2面25bは、より具体的には、第1平坦領域174の第1面25aに対してメサ構造41の基部46側に形成されている。第2平坦領域175は、平面視において第1平坦領域174を取り囲む環状(この形態では円環状)に形成されている。
第3平坦領域176は、第2平坦領域175に対してメサ構造41の側壁47側の領域に形成されている。第3平坦領域176は、メサ構造41の側壁47から露出している。第3平坦領域176は、第2平坦領域175の第1面25aに対してメサ構造41の頂部45側に形成された第1面25aおよび第2面25bを有している。
第3平坦領域176の第1面25aおよび第2面25bは、より具体的には、第2平坦領域175の第2面25bに対してメサ構造41の頂部45側に形成されている。第3平坦領域176は、この形態では、第1平坦領域174と同一平面上に位置している。第3平坦領域176は、平面視において第2平坦領域175を取り囲む環状(この形態では円環状)に形成されている。
法線方向Yに関して、第1平坦領域174の第1面25aおよび第2平坦領域175の第1面25aの間の距離D5は、第2平坦領域175の厚さTS以上(TS≦D5)であることが好ましい。距離D5は、厚さTSを超えている(TS<D5)ことが好ましい。第2平坦領域175の厚さTSは、活性層25において第2平坦領域175を形成する部分の総厚さTAでもある。
このような構造によれば、第2平坦領域175の結晶面が、第1平坦領域174の結晶面に対して接線方向Xに連続的に連なることを適切に抑制できる。つまり、接線方向Xに関して、第2平坦領域175の結晶面は、第1平坦領域174の結晶面に対して不連続となる。
距離D5は、第1平坦領域174の厚さTF以上(TF≦D5)であることが好ましい。距離D5は、厚さTFを超えている(TF<D5)ことが好ましい。第1平坦領域174の厚さTFは、活性層25において第1平坦領域174を形成する部分の総厚さTAでもある。距離D5は、活性層25の総厚さTA以上であることが好ましい。距離D5は、総厚さTAを超えていることが好ましい。
法線方向Yに関して、第2平坦領域175の第2面25bおよび第3平坦領域176の第2面25bの間の距離D6は、第3平坦領域176の厚さTT以上(TT≦D6)であることが好ましい。距離D6は、厚さTTを超えている(TT<D6)ことが好ましい。第3平坦領域176の厚さTTは、活性層25において第3平坦領域176を形成する部分の総厚さTAでもある。
このような構造によれば、第2平坦領域175の結晶面が、第3平坦領域176の結晶面に対して接線方向Xに連続的に連なることを適切に抑制できる。つまり、接線方向Xに関して、第2平坦領域175の結晶面は、第3平坦領域176の結晶面に対して不連続となる。
距離D6は、第2平坦領域175の厚さTS以上(TS≦D6)であることが好ましい。距離D6は、第2平坦領域175の厚さTSを超えている(TS<D6)ことが好ましい。距離D6は、活性層25の総厚さTA以上(TA≦D6)であることが好ましい。距離D6は、総厚さTAを超えている(TA<D6)ことが好ましい。
傾斜領域173は、第1傾斜領域177および第2傾斜領域178を含む。第1傾斜領域177および第2傾斜領域178は、メサ構造の41の基部46に向かって互いに接近する傾斜角θ1(|θ1|)で形成されている。
第1傾斜領域177の傾斜角θ1の絶対値および第2傾斜領域178の傾斜角θ1の絶対値は一致していなくてもよい。第1傾斜領域177および第2傾斜領域178は、接線方向Xに互いに対向している。
第1傾斜領域177は、傾斜角θ1(|θ1|)を有し、第1平坦領域174および第2平坦領域175を接続している。第1傾斜領域177は、この形態では、第1平坦領域174から第2平坦領域175に向けて下り傾斜している。第1傾斜領域177は、より具体的には、メサ構造41の頂部45側に位置する第1端部177a、および、メサ構造41の基部46側に位置する第2端部177bを含む。
第1傾斜領域177の第1端部177aは、第1平坦領域174に接続されている。第1傾斜領域177の第2端部177bは、第2平坦領域175に接続されている。第1傾斜領域177は、平面視において第1平坦領域174を取り囲む環状(この形態では円環状)に形成されている。
第1傾斜領域177の第1端部177aおよび第2端部177bの間の長さLI5は、第2平坦領域175の厚さTS以上(TS≦LI5)であることが好ましい。長さLI5は、厚さTSを超えている(TS<LI5)ことが好ましい。
長さLI5は、第1平坦領域174の厚さTF以上(TF≦LI5)であることが好ましい。長さLI5は、厚さTFを超えている(TF<LI5)ことが好ましい。長さLI5は、活性層25の総厚さTA以上(TA≦LI5)であることが好ましい。長さLI5は、総厚さTAを超えている(TA<LI5)ことが好ましい。
第2傾斜領域178は、傾斜角θ1(|θ1|)を有し、第2平坦領域175および第3平坦領域176を接続している。第2傾斜領域178は、この形態では、第3平坦領域176から第2平坦領域175に向けて下り傾斜している。第2傾斜領域178は、より具体的には、メサ構造41の頂部45側に位置する第1端部178a、および、メサ構造41の基部46側に位置する第2端部178bを含む。
第2傾斜領域178の第1端部178aは、第3平坦領域176に接続されている。第2傾斜領域178の第2端部178bは、第2平坦領域175に接続されている。第2傾斜領域178は、平面視において第2平坦領域175を取り囲む環状(この形態では円環状)に形成されている。
第2傾斜領域178の第1端部178aおよび第2端部178bの間の長さLI6は、第3平坦領域176の厚さTT以上(TT≦LI6)であることが好ましい。長さLI6は、厚さTTを超えている(TT<LI6)ことが好ましい。
長さLI6は、第2平坦領域175の厚さTS以上(TS≦LI6)であることが好ましい。長さLI6は、厚さTSを超えている(TS<LI6)ことが好ましい。長さLI6は、活性層25の総厚さTA以上(TA≦LI6)であることが好ましい。長さLI6は、総厚さTAを超えている(TA<LI6)ことが好ましい。
n型半導体層24においてメサ構造41と重なる領域には、内方領域181、外方領域182およびリセス領域183が形成されている。リセス領域183は、メサ構造41の頂部45とは反対側の方向に向けて窪んでいる。内方領域181および外方領域182は、リセス領域183に対してメサ構造41の頂部45側に位置している。
内方領域181、外方領域182およびリセス領域183は、この形態では、n型半導体層24においてメサ構造41内に位置する領域に形成されている。リセス領域183は、n型半導体層24の一部を掘り下げて形成されている。
リセス領域183は、より具体的には、n型光反射層28の一部を掘り下げて形成されている。つまり、内方領域181、外方領域182およびリセス領域183は、n型光反射層28の一部を利用して形成されている。
リセス領域183は、さらに具体的には、n型光反射層28の上層部を切り欠いて形成されている。内方領域181、外方領域182およびリセス領域183は、n型高Al組成層30またはn型低Al組成層31を含む単層膜、もしくは、n型高Al組成層30およびn型低Al組成層31を含む積層膜によって被覆されている。積層膜は、1つまたは複数のn型高Al組成層30および1つまたは複数のn型低Al組成層31を含んでいてもよい。
リセス領域183は、この形態では、1つのn型高Al組成層30および2つのn型低Al組成層31を含む積層膜を掘り下げて形成されている。内方領域181、外方領域182およびリセス領域183は、この形態では、1つのn型高Al組成層30によって被覆されている。
内方領域181および外方領域182の最表面がn型低Al組成層31によって形成されている場合、内方領域181、外方領域182およびリセス領域183は、n型高Al組成層30によって被覆されてもよい。内方領域181および外方領域182の最表面がn型高Al組成層30によって形成されている場合、内方領域181、外方領域182およびリセス領域183は、n型低Al組成層31によって被覆されてもよい。
内方領域181、外方領域182およびリセス領域183は、n型光反射層28におけるn型クラッド層29および基板20の第1基板主面22の間の任意の領域に形成されていてもよい。内方領域181、外方領域182およびリセス領域183は、n型半導体層24においてメサ構造41の基部46に対してチップ本体2の第2主面4側の任意の領域に形成されていてもよい。
これらの場合、内方領域181、外方領域182およびリセス領域183は、n型高Al組成層30またはn型低Al組成層31を含む単層膜、もしくは、n型高Al組成層30およびn型低Al組成層31を含む積層膜によって被覆されていてもよい。積層膜は、1つまたは複数のn型高Al組成層30および1つまたは複数のn型低Al組成層31を含んでいてもよい。
むろん、内方領域181、外方領域182およびリセス領域183は、n型光反射層28の最上層を形成していてもよい。この場合、内方領域181、外方領域182およびリセス領域183は、n型クラッド層29によって被覆される。
内方領域181は、メサ構造41の内方領域に形成されている。内方領域181は、より具体的には、平面視においてメサ構造41の中央部に形成されている。内方領域181の主面は、接線方向Xに延びている。内方領域181の主面は、この形態では、n型低Al組成層31によって形成されている。
内方領域181は、この形態では、平面視において円形状に形成されている。内方領域181の平面形状は任意である。内方領域181は、円形状に代えて、平面視において三角形状、四角形状または六角形状等の多角形状、もしくは、楕円形状に形成されていてもよい。
外方領域182は、平面視において内方領域181から間隔を空けてメサ構造41の側壁47側に形成されている。外方領域182の主面は、接線方向Xに延びている。外方領域182の主面は、内方領域181の主面と同一平面上に位置している。外方領域182の主面は、この形態では、n型低Al組成層31によって形成されている。
外方領域182の外周縁は、この形態では、メサ構造41の側壁47によって区画されている。外方領域182は、内方領域181から間隔を空けて平面視において内方領域181を取り囲む環状(この形態では円環状)に形成されている。
外方領域182の平面形状は任意である。外方領域182は、円環状に代えて、平面視において三角環状、四角環状または六角環状等の多角環状、もしくは、楕円環状に形成されていてもよい。
内方領域181、外方領域182およびリセス領域183がメサ構造41の基部46に対してチップ本体2の第2主面4側の領域に形成されている場合、外方領域182の外周縁は、平面視においてチップ本体2の第1主面3(第2主面4)に整合する四角形状(長方形状)に形成される。
リセス領域183は、平面視において内方領域181および外方領域182の間の領域に形成されている。リセス領域183は、平面視において内方領域181を取り囲む環状(この形態では円環状)に形成されている。
リセス領域183の平面形状は任意である。リセス領域183は、円環状に代えて、平面視において三角環状、四角環状または六角環状等の多角環状、もしくは、楕円環状に形成されていてもよい。
リセス領域183は、より具体的には、内方領域181を区画する第1側壁184、外方領域182を区画する第2側壁185、ならびに、第1側壁184および第2側壁185を接続する底壁186を含む。
リセス領域183の第1側壁184および第2側壁185は、この形態では、1つのn型高Al組成層30および2つのn型低Al組成層31によって形成されている。リセス領域183の第1側壁184は、内方領域181の主面から底壁186に向かって下り傾斜している。リセス領域183の第2側壁185は、外方領域182の主面から底壁186に向かって下り傾斜している。
これにより、リセス領域183は、内方領域181を錐台形状に区画している。内方領域181は、この形態では、円錐台形状に区画されている。内方領域181は、三角錐台形状、四角錐台形状または六角錐台形状等の多角錐台形状、もしくは、楕円錐台形状に区画されていてもよい。
リセス領域183内において第1側壁184が底壁186との間で成す角度θR1の絶対値は、100°以上170°以下であってもよい。角度θR1の絶対値は、100°以上110°以下、110°以上120°以下、120°以上130°以下、130°以上140°以下、140°以上150°以下、150°以上160°以下、または、160°以上170°以下であってもよい。
リセス領域183内において第2側壁185が底壁186との間で成す角度θR2の絶対値は、100°以上170°以下であってもよい。角度θR2の絶対値は、100°以上110°以下、110°以上120°以下、120°以上130°以下、130°以上140°以下、140°以上150°以下、150°以上160°以下、または、160°以上170°以下であってもよい。
リセス領域183の底壁186は、この形態では、n型高Al組成層30によって形成されている。リセス領域183の底壁186は、平面視において内方領域181を取り囲む環状(この形態では円環状)に形成されている。
リセス領域183の底壁186の平面形状は任意である。リセス領域183の底壁186は、円環状に代えて、平面視において三角環状、四角環状または六角環状等の多角環状、もしくは、楕円環状に形成されていてもよい。
内方領域181、外方領域182およびリセス領域183は、活性層25に形成される凹凸形状を画定する。内方領域181、外方領域182およびリセス領域183は、より具体的には、第1平坦領域174の第1面25aおよび第2平坦領域175の第1面25aの間の距離D5、ならびに、第2平坦領域175の第2面25bおよび第3平坦領域176の第2面25bの間の距離D6を画定する。
リセス領域183の深さDRは、第2平坦領域135の厚さTS以上(TS≦DR)であることが好ましい。深さDRは、厚さTSを超えている(TS<DR)ことが好ましい。深さDRは、第1平坦領域134の厚さTF以上(TF≦DR)であることが好ましい。深さDRは、厚さTFを超えている(TF<DR)ことが好ましい。深さDRは、活性層25の総厚さTA以上(TA≦DR)であることが好ましい。深さDRは、総厚さTAを超えている(TA<DR)ことが好ましい。
n型クラッド層29、活性層25およびp型半導体層26は、n型光反射層28の内方領域181、外方領域182およびリセス領域183に倣ってn型光反射層28の上に形成される。
これにより、内方領域181、外方領域182およびリセス領域183に対応した凹凸が、n型クラッド層29、活性層25およびp型半導体層26に形成される。活性層25では、平坦領域172および傾斜領域173が形成される。
活性層25の平坦領域172は、より具体的には、内方領域181の主面、外方領域182の主面およびリセス領域183の底壁186に沿って形成される。さらに具体的には、活性層25の第1平坦領域174は、内方領域181の主面に沿って形成される。活性層25の第2平坦領域175は、リセス領域183の底壁186に沿って形成される。
活性層25の第3平坦領域176は、外方領域182の主面に沿って形成される。活性層25の第1傾斜領域177は、リセス領域183の第1側壁184に沿って形成される。活性層25の第2傾斜領域178は、リセス領域183の第2側壁185に沿って形成される。
電流狭窄絶縁層53は、平面視において活性層25の第1平坦領域174を露出させる環状(この形態では円環状)に形成されている。電流狭窄絶縁層53は、より具体的には、平面視において活性層25の第1平坦領域174の中央部を露出させている。
電流狭窄絶縁層53は、活性層25の第1平坦領域174の周縁部、第1傾斜領域177、第2平坦領域175、第2傾斜領域178および第3平坦領域176を被覆している。電流狭窄絶縁層53は、活性層25の第1傾斜領域177の全域、第2平坦領域175の全域、第2傾斜領域178の全域および第3平坦領域176の全域を被覆している。
電流狭窄絶縁層53は、より具体的には、n型半導体層24に対向する第1面53aおよびメサ構造41の頂部45に対向する第2面53bを有している。電流狭窄絶縁層53は、平坦領域191および傾斜領域192を含む。
電流狭窄絶縁層53の平坦領域191は、第1面53aおよび第2面53bが接線方向Xに沿って延びる膜状の領域である。電流狭窄絶縁層53の平坦領域191は、メサ構造41の側壁47から露出している。
電流狭窄絶縁層53の傾斜領域192は、平坦領域191の途中部に形成されている。電流狭窄絶縁層53の傾斜領域192は、第1面53aおよび第2面53bが平坦領域191から法線方向Yに向けて傾斜した膜状の領域である。傾斜領域192は、平面視においてメサ構造41の内方領域を取り囲む環状(この形態では円環状)に形成されている。
法線方向Yに対する傾斜領域192の傾斜角θ2の絶対値は、10°以上80°以下であってもよい。傾斜角θ2の絶対値は、10°以上20°以下、20°以上30°以下、30°以上40°以下、40°以上50°以下、50°以上60°以下、60°以上70°以下、または、70°以上80°以下であってもよい。平坦領域191に対する傾斜領域192の傾斜角の絶対値は、傾斜角θ2に90°を加えた値となる。
平坦領域191は、より具体的には、メサ構造41の厚さ方向(法線方向Y)に互いにずれて形成された第1平坦領域193、第2平坦領域194および第3平坦領域195を含む。
第2平坦領域194は、第1平坦領域193に対してメサ構造41の厚さ方向(法線方向Y)にずれている。第3平坦領域195は、第2平坦領域194に対してメサ構造41の厚さ方向(法線方向Y)にずれている。
第1平坦領域193は、メサ構造41の内方領域に形成されている。第1平坦領域193は、より具体的には、平面視においてメサ構造41の中央部に形成されている。第1平坦領域193は、この形態では、メサ構造41の頂部45側に形成された第1面53aおよび第2面53bを有している。
第1平坦領域193は、平面視において活性層25の第1平坦領域174の中央部を露出させるように、活性層25の第1平坦領域174の周縁部を被覆している。第1平坦領域193は、この形態では、平面視において環状に形成されている。
第2平坦領域194は、第1平坦領域193に対してメサ構造41の側壁47側の領域に形成されている。第2平坦領域194は、第1平坦領域193の第2面53bに対してメサ構造41の基部46側に形成された第1面53aおよび第2面53bを有している。
第2平坦領域194の第1面53aおよび第2面53bは、より具体的には、第1平坦領域193の第1面53aに対してメサ構造41の基部46側に形成されている。第2平坦領域194は、平面視において活性層25の第2平坦領域175を被覆している。第2平坦領域194は、平面視において第1平坦領域193を取り囲む環状(この形態では円環状)に形成されている。
第3平坦領域195は、第2平坦領域194に対してメサ構造41の側壁47側の領域に形成されている。第3平坦領域195は、メサ構造41の側壁47から露出している。第3平坦領域195は、第2平坦領域194の第1面53aに対してメサ構造41の頂部45側に形成された第1面53aおよび第2面53bを有している。
第3平坦領域195の第1面53aおよび第2面53bは、より具体的には、第2平坦領域194の第2面53bに対してメサ構造41の頂部45側に形成されている。第3平坦領域195は、平面視において活性層25の第3平坦領域176を被覆している。第3平坦領域195は、この形態では、第1平坦領域193と同一平面上に位置している。第3平坦領域195は、平面視において第2平坦領域194を取り囲む環状(この形態では円環状)に形成されている。
法線方向Yに関して、第1平坦領域193の第1面53aおよび第2平坦領域194の第1面53aの間の距離D7は、第2平坦領域194の厚さTIS以上(TIS≦D7)であってもよい。距離D7は、厚さTISを超えていてもよい(TIS<D7)。第2平坦領域194の厚さTISは、電流狭窄層51において電流狭窄絶縁層53の第2平坦領域194を形成する部分の厚さでもある。
距離D7は、第1平坦領域193の厚さTIF以上(TIF≦D7)であってもよい。距離D7は、厚さTIFを超えていてもよい(TIF<D7)。第1平坦領域193の厚さTIFは、電流狭窄層51において電流狭窄絶縁層53の第1平坦領域193を形成する部分の厚さでもある。
距離D7は、第3平坦領域195の厚さTIT以上(TIT≦D7)であってもよい。距離D7は、厚さTITを超えていてもよい(TIT<D7)。第3平坦領域195の厚さTITは、電流狭窄層51において電流狭窄絶縁層53の第3平坦領域195を形成する部分の厚さでもある。距離D7は、電流狭窄層51の厚さTC以上(TC≦D7)であってもよい。距離D7は、厚さTCを超えていてもよい(TC<D7)。
法線方向Yに関して、第2平坦領域194の第2面53bおよび第3平坦領域195の第2面53bの間の距離D8は、第3平坦領域195の厚さTIT以上(TIT≦D8)であってもよい。距離D8は、厚さTITを超えていてもよい(TIT<D8)。距離D8は、電流狭窄層51の厚さTC以上(TIC≦D8)であってもよい。距離D8は、厚さTCを超えていてもよい(TIC<D8)。
傾斜領域192は、第1傾斜領域196および第2傾斜領域197を含む。第1傾斜領域196および第2傾斜領域197は、メサ構造の41の基部46に向かって互いに接近する傾斜角θ2(|θ2|)で形成されている。
第1傾斜領域196の傾斜角θ2の絶対値および第2傾斜領域197の傾斜角θ2の絶対値は一致していなくてもよい。第1傾斜領域196および第2傾斜領域197は、接線方向Xに互いに対向している。
第1傾斜領域196は、傾斜角θ2(|θ2|)を有し、第1平坦領域193および第2平坦領域194を接続している。第1傾斜領域196は、この形態では、第1平坦領域193から第2平坦領域194に向けて下り傾斜している。第1傾斜領域196は、より具体的には、メサ構造41の頂部45側に位置する第1端部196a、および、メサ構造41の基部46側に位置する第2端部196bを含む。
第1傾斜領域196の第1端部196aは、第1平坦領域193に接続されている。第1傾斜領域196の第2端部196bは、第2平坦領域194に接続されている。第1傾斜領域196は、平面視において第1平坦領域193を取り囲む環状(この形態では円環状)に形成されている。第1傾斜領域196は、平面視において活性層25の第1傾斜領域177を被覆している。
第1傾斜領域196の第1端部196aおよび第2端部196bの間の長さLI7は、第2平坦領域194の厚さTIS以上(TIS≦LI7)であってもよい。長さLI7は、厚さTISを超えていてもよい(TIS<LI7)。
長さLI7は、第1平坦領域193の厚さTIF以上(TIF≦LI7)であってもよい。長さLI7は、厚さTIFを超えていてもよい(TIF<LI7)。長さLI7は、電流狭窄層51の厚さTC以上(TC≦LI7)であってもよい。長さLI7は、厚さTCを超えていてもよい(TC<LI7)。
第2傾斜領域197は、傾斜角θ2(|θ2|)を有し、第2平坦領域194および第3平坦領域195を接続している。第2傾斜領域197は、この形態では、第3平坦領域195から第2平坦領域194に向けて下り傾斜している。第2傾斜領域197は、より具体的には、メサ構造41の頂部45側に位置する第1端部197a、および、メサ構造41の基部46側に位置する第2端部197bを含む。
第2傾斜領域197の第1端部197aは、第3平坦領域195に接続されている。第2傾斜領域197の第2端部197bは、第2平坦領域194に接続されている。第2傾斜領域197は、平面視において第2平坦領域194を取り囲む環状(この形態では円環状)に形成されている。第2傾斜領域197は、平面視において活性層25の第2傾斜領域178を被覆している。
第2傾斜領域197の第1端部197aおよび第2端部197bの間の長さLI8は、第3平坦領域195の厚さTIT以上(TIT≦LI8)であってもよい。長さLI8は、厚さTITを超えていてもよい(TIT<LI8)。
長さLI8は、第2平坦領域194の厚さTIS以上(TIS≦LI8)であってもよい。長さLI8は、厚さTISを超えていてもよい(TIS<LI8)。長さLI8は、電流狭窄層51の厚さTC以上(TC≦LI8)であってもよい。長さLI8は、厚さTCを超えていてもよい(TC<LI8)。
p型電流通過層52は、電流狭窄絶縁層53によって取り囲まれた領域において平坦に延びている。p型電流通過層52は、より具体的には、電流狭窄絶縁層53の第1平坦領域193によって取り囲まれている。
p型電流通過層52は、平面視において活性層25の第1平坦領域174に対向している。p型電流通過層52は、平面視において活性層25の傾斜領域173によって取り囲まれている。
活性層25の傾斜領域173は、平面視において電流狭窄絶縁層53の内周縁および電流狭窄絶縁層53の外周縁の間の領域に位置している。このようにして、活性層25の第1平坦領域174が、発光領域54として形成されている。活性層25の発光領域54は、活性層25の傾斜領域173によって取り囲まれている。
面発光レーザ装置171は、第1実施形態に係る面発光レーザ装置1の製造方法、または、第2実施形態に係る面発光レーザ装置131の製造方法においてn型光反射層28を除去するためのマスクのレイアウトを変更する事だけで製造できる。
以上、面発光レーザ装置171によっても、面発光レーザ装置1に対して述べた効果と同様の効果を奏することができる。特に、面発光レーザ装置171によれば、第1平坦領域174および第2平坦領域175の間の領域、ならびに、第2平坦領域175および第3平坦領域176の間の領域において転移欠陥の拡張を抑制できる。つまり、面発光レーザ装置171によれば、第1傾斜領域177および第2傾斜領域178の2つの領域において転移欠陥の拡張を抑制できる。
図15は、図5に対応する領域の拡大図であって、本発明の第4実施形態に係る面発光レーザ装置201の構造を説明するための図である。図16は、図15に示す領域XVIの拡大図である。以下では、面発光レーザ装置1に対して述べた構造に対応する構造については同一の参照符号を付して説明を省略する。
図15および図16を参照して、活性層25は、n型半導体層24に対向する第1面25aおよびp型半導体層26に対向する第2面25bを有している。活性層25は、各メサ構造41において平坦領域202および傾斜領域203を含む。
活性層25の平坦領域202は、第1面25aおよび第2面25bが接線方向Xに沿って延びる膜状の領域である。活性層25の平坦領域202は、メサ構造41の側壁47から露出している。
活性層25の傾斜領域203は、平坦領域202の途中部に形成されている。活性層25の傾斜領域203は、第1面25aおよび第2面25bが平坦領域202から法線方向Yに向けて傾斜した膜状の領域である。活性層25の傾斜領域203は、平面視において活性層25の内方領域を取り囲む環状(この形態では円環状)に形成されている。
法線方向Yに対する傾斜領域203の傾斜角θ1の絶対値は、10°以上80°以下であってもよい。傾斜角θ1の絶対値は、10°以上20°以下、20°以上30°以下、30°以上40°以下、40°以上50°以下、50°以上60°以下、60°以上70°以下、または、70°以上80°以下であってもよい。平坦領域202に対する傾斜領域203の傾斜角の絶対値は、傾斜角θ1に90°を加えた値となる。
平坦領域202は、より具体的には、メサ構造41の厚さ方向(法線方向Y)に互いにずれて形成された第1平坦領域204、第2平坦領域205および第3平坦領域206を含む。
第2平坦領域205は、第1平坦領域204に対してメサ構造41の厚さ方向(法線方向Y)にずれている。第3平坦領域206は、第2平坦領域205に対してメサ構造41の厚さ方向(法線方向Y)にずれている。
第1平坦領域204は、メサ構造41の内方領域に形成されている。第1平坦領域204は、より具体的には、平面視においてメサ構造41の中央部に形成されている。第1平坦領域204は、この形態では、メサ構造41の基部46側に形成された第1面25aおよび第2面25bを有している。第1平坦領域204は、平面視において円形状に形成されている。
第1平坦領域204の平面形状は任意である。第1平坦領域204は、円形状に代えて、平面視において三角形状、四角形状または六角形状等の多角形状、もしくは、楕円形状に形成されていてもよい。
第2平坦領域205は、第1平坦領域204に対してメサ構造41の側壁47側の領域に形成されている。第2平坦領域205は、第1平坦領域204の第1面25aに対してメサ構造41の頂部45側に形成された第1面25aおよび第2面25bを有している。
第2平坦領域205の第1面25aおよび第2面25bは、より具体的には、第1平坦領域204の第2面25bに対してメサ構造41の頂部45側に形成されている。第2平坦領域205は、平面視において第1平坦領域204を取り囲む環状(この形態では円環状)に形成されている。
第3平坦領域206は、第2平坦領域205に対してメサ構造41の側壁47側の領域に形成されている。第3平坦領域206は、メサ構造41の側壁47から露出している。第3平坦領域206は、第2平坦領域205の第2面25bに対してメサ構造41の基部46側に形成された第1面25aおよび第2面25bを有している。
第3平坦領域206の第1面25aおよび第2面25bは、より具体的には、第2平坦領域205の第1面25aに対してメサ構造41の基部46側に形成されている。第3平坦領域206は、この形態では、第1平坦領域204と同一平面上に位置している。第3平坦領域206は、平面視において第2平坦領域205を取り囲む環状(この形態では円環状)に形成されている。
法線方向Yに関して、第1平坦領域204の第1面25aおよび第2平坦領域205の第1面25aの間の距離D9は、第2平坦領域205の厚さTS以上(TS≦D9)であることが好ましい。距離D9は、厚さTSを超えている(TS<D9)ことが好ましい。第2平坦領域205の厚さTSは、活性層25において第2平坦領域205を形成する部分の総厚さTAでもある。
このような構造によれば、第2平坦領域205の結晶面が、第1平坦領域204の結晶面に対して接線方向Xに連続的に連なることを適切に抑制できる。つまり、接線方向Xに関して、第2平坦領域205の結晶面は、第1平坦領域204の結晶面に対して不連続となる。
距離D9は、第1平坦領域204の厚さTF以上(TF≦D9)であることが好ましい。距離D9は、厚さTFを超えている(TF<D9)ことが好ましい。第1平坦領域204の厚さTFは、活性層25において第1平坦領域204を形成する部分の総厚さTAでもある。距離D9は、活性層25の総厚さTA以上(TA≦D9)であることが好ましい。距離D9は、総厚さTAを超えている(TA<D9)ことが好ましい。
法線方向Yに関して、第2平坦領域205の第2面25bおよび第3平坦領域206の第2面25bの間の距離D10は、第3平坦領域206の厚さTT以上(TT≦D10)であることが好ましい。距離D10は、厚さTTを超えている(TT<D10)ことが好ましい。第3平坦領域206の厚さTTは、活性層25において第3平坦領域206を形成する部分の総厚さTAでもある。
このような構造によれば、第2平坦領域205の結晶面が、第3平坦領域206の結晶面に対して接線方向Xに連続的に連なることを適切に抑制できる。つまり、接線方向Xに関して、第2平坦領域205の結晶面は、第3平坦領域206の結晶面に対して不連続となる。
距離D10は、第2平坦領域205の厚さTS以上(TS≦D10)であることが好ましい。距離D10は、厚さTSを超えている(TS<D10)ことが好ましい。距離D10は、活性層25の総厚さTA以上(TA≦D10)であることが好ましい。距離D10は、総厚さTAを超えている(TA<D10)ことが好ましい。
傾斜領域203は、第1傾斜領域207および第2傾斜領域208を含む。第1傾斜領域207および第2傾斜領域208は、メサ構造の41の頂部45に向かって互いに接近する傾斜角θ1(|θ1|)で形成されている。
第1傾斜領域207の傾斜角θ1の絶対値および第2傾斜領域208の傾斜角θ1の絶対値は一致していなくてもよい。第1傾斜領域207および第2傾斜領域208は、接線方向Xに互いに対向している。
第1傾斜領域207は、傾斜角θ1(|θ1|)を有し、第1平坦領域204および第2平坦領域205を接続している。第1傾斜領域207は、この形態では、第2平坦領域205から第1平坦領域204に向けて下り傾斜している。第1傾斜領域207は、より具体的には、メサ構造41の頂部45側に位置する第1端部207a、および、メサ構造41の基部46側に位置する第2端部207bを含む。
第1傾斜領域207の第1端部207aは、第2平坦領域205に接続されている。第1傾斜領域207の第2端部207bは、第1平坦領域204に接続されている。第1傾斜領域207は、平面視において第1平坦領域204を取り囲む環状(この形態では円環状)に形成されている。
第1傾斜領域207の第1端部207aおよび第2端部207bの間の長さLI9は、第2平坦領域205の厚さTS以上(TS≦LI9)であることが好ましい。長さLI9は、厚さTSを超えている(TS<LI9)ことが好ましい。
長さLI9は、第1平坦領域204の厚さTF以上(TF≦LI9)であることが好ましい。長さLI9は、厚さTFを超えている(TF<LI9)ことが好ましい。長さLI9は、活性層25の総厚さTA以上(TA≦LI9)であることが好ましい。長さLI9は、総厚さTAを超えている(TA<LI9)ことが好ましい。
第2傾斜領域208は、傾斜角θ1(|θ1|)を有し、第2平坦領域205および第3平坦領域206を接続している。第2傾斜領域208は、この形態では、第2平坦領域205から第3平坦領域206に向けて下り傾斜している。第2傾斜領域208は、より具体的には、メサ構造41の頂部45側に位置する第1端部208a、および、メサ構造41の基部46側に位置する第2端部208bを含む。
第2傾斜領域208の第1端部208aは、第2平坦領域205に接続されている。第2傾斜領域208の第2端部208bは、第3平坦領域206に接続されている。第2傾斜領域208は、平面視において第2平坦領域205を取り囲む環状(この形態では円環状)に形成されている。
第2傾斜領域208の第1端部208aおよび第2端部208bの間の長さLI10は、第3平坦領域206の厚さTT以上で(TT≦LI10)あることが好ましい。長さLI10は、厚さTTを超えている(TT<LI10)ことが好ましい。
長さLI10は、第2平坦領域205の厚さTS以上(TS≦LI10)であることが好ましい。長さLI10は、厚さTSを超えている(TS<LI10)ことが好ましい。長さLI10は、活性層25の総厚さTA以上(TA≦LI10)であることが好ましい。長さLI10は、総厚さTAを超えている(TA<LI10)ことが好ましい。
n型半導体層24においてメサ構造41と重なる領域には、内方領域210、外方領域211および突出領域212が形成されている。突出領域212は、メサ構造41の頂部45に向けて突出している。
内方領域210および外方領域211は、突出領域212に対してチップ本体2の第2主面4側(この形態ではメサ構造41の基部46側)に位置している。内方領域210および外方領域211は、接線方向Xに沿って延びている。
内方領域210、外方領域211および突出領域212は、この形態では、n型半導体層24においてメサ構造41内に位置する領域に形成されている。突出領域212は、n型半導体層24の一部を切り欠いて形成されている。
突出領域212は、より具体的には、n型光反射層28の一部を切り欠いて形成されている。つまり、内方領域210、外方領域211および突出領域212は、n型光反射層28の一部を利用して形成されている。
突出領域212は、さらに具体的には、n型光反射層28の上層部を切り欠いて形成されている。内方領域210、外方領域211および突出領域212は、n型高Al組成層30またはn型低Al組成層31を含む単層膜、もしくは、n型高Al組成層30およびn型低Al組成層31を含む積層膜によって被覆されていてもよい。積層膜は、1つまたは複数のn型高Al組成層30および1つまたは複数のn型低Al組成層31を含んでいてもよい。
突出領域212は、この形態では、1つのn型高Al組成層30および2つのn型低Al組成層31を含む積層膜を切り欠いて形成されている。内方領域210、外方領域211および突出領域212は、この形態では、1つのn型高Al組成層30によって被覆されている。
突出領域212の最表面がn型低Al組成層31によって形成されている場合、内方領域210、外方領域211および突出領域212は、n型高Al組成層30によって被覆されてもよい。突出領域212の最表面がn型高Al組成層30によって形成されている場合、内方領域210、外方領域211および突出領域212は、n型低Al組成層31によって被覆されてもよい。
内方領域210、外方領域211および突出領域212は、n型光反射層28におけるn型クラッド層29および基板20の第1基板主面22の間の任意の領域に形成されていてもよい。内方領域210、外方領域211および突出領域212は、n型半導体層24においてメサ構造41の基部46に対してチップ本体2の第2主面4側の任意の領域に形成されていてもよい。
これらの場合、内方領域210、外方領域211および突出領域212は、n型高Al組成層30またはn型低Al組成層31を含む単層膜、もしくは、n型高Al組成層30およびn型低Al組成層31を含む積層膜によって被覆されていてもよい。積層膜は、1つまたは複数のn型高Al組成層30および1つまたは複数のn型低Al組成層31を含んでいてもよい。
むろん、内方領域210、外方領域211および突出領域212は、n型光反射層28の最上層を形成していてもよい。この場合、内方領域210、外方領域211および突出領域212は、n型クラッド層29によって被覆される。
内方領域210は、平面視においてメサ構造41の中央部に形成されている。内方領域210の主面は、接線方向Xに延びている。内方領域210の主面は、この形態では、n型高Al組成層30によって形成されている。内方領域210から露出するn型高Al組成層30は、内方領域210の上に形成されたn型高Al組成層30によって被覆されている。
内方領域210は、この形態では、平面視において円形状に形成されている。内方領域210の平面形状は任意である。内方領域210は、円形状に代えて、平面視において三角形状、四角形状または六角形状等の多角形状、もしくは、楕円形状に形成されていてもよい。
外方領域211は、平面視において内方領域210から間隔を空けてメサ構造41の側壁47側に形成されている。外方領域211の主面は、接線方向Xに延びている。外方領域211の主面は、内方領域210の主面と同一平面上に位置している。
外方領域211の主面は、この形態では、n型高Al組成層30によって形成されている。外方領域211から露出するn型高Al組成層30は、外方領域211の上に形成されたn型高Al組成層30によって被覆されている。
外方領域211の外周縁は、この形態では、メサ構造41の側壁47によって区画されている。外方領域211は、内方領域210から間隔を空けて平面視において内方領域210を取り囲む環状(この形態では円環状)に形成されている。
外方領域211の平面形状は任意である。外方領域211は、円環状に代えて、平面視において三角環状、四角環状または六角環状等の多角環状、もしくは、楕円環状に形成されていてもよい。
内方領域210、外方領域211および突出領域212がメサ構造41の基部46に対してチップ本体2の第2主面4側の領域に形成されている場合、外方領域211の外周縁は、平面視においてチップ本体2の第1主面3(第2主面4)に整合する四角形状(長方形状)に形成される。
突出領域212は、平面視において内方領域210および外方領域211の間の領域に形成されている。突出領域212は、平面視において内方領域210を取り囲む環状(この形態では円環状)に形成されている。
突出領域212の平面形状は任意である。突出領域212は、円環状に代えて、平面視において三角環状、四角環状または六角環状等の多角環状、もしくは、楕円環状に形成されていてもよい。
突出領域212は、より具体的には、頂部213、基部214、頂部213および基部214を接続し、内方領域210を区画する第1側壁215、ならびに、頂部213および基部214を接続し、外方領域211を区画する第2側壁216を含む。
突出領域212の頂部213は、この形態では、n型低Al組成層31によって形成されている。突出領域212の基部214は、この形態では、n型低Al組成層31によって形成されている。
突出領域212の頂部213は、接線方向Xに延びている。突出領域212の頂部213は、この形態では、平面視において円形状に形成されている。突出領域212の頂部213の平面形状は任意である。突出領域212の頂部213は、円形状に代えて、平面視において三角形状、四角形状または六角形状等の多角形状、もしくは、楕円形状に形成されていてもよい。
突出領域212の基部214は、この形態では、平面視において円形状に形成されている。突出領域212の基部214の平面形状は任意である。突出領域212の頂部213は、頂部213の平面形状に応じて、平面視において三角形状、四角形状または六角形状等の多角形状、もしくは、楕円形状に形成されていてもよい。
突出領域212の基部214の平面面積は、突出領域212の頂部213の平面面積を超えている。突出領域212の第1側壁215は、頂部213から基部214に向けて下り傾斜している。突出領域212の第2側壁216は、頂部213から基部214に向けて下り傾斜している。これにより、突出領域212は、断面視において台形状に形成されている。
突出領域212内において第1側壁215が頂部213との間で成す角度θP1の絶対値は、100°以上170°以下であってもよい。角度θP1の絶対値は、100°以上110°以下、110°以上120°以下、120°以上130°以下、130°以上140°以下、140°以上150°以下、150°以上160°以下、または、160°以上170°以下であってもよい。
突出領域212内において第2側壁216が頂部213との間で成す角度θP2の絶対値は、100°以上170°以下であってもよい。角度θP2の絶対値は、100°以上110°以下、110°以上120°以下、120°以上130°以下、130°以上140°以下、140°以上150°以下、150°以上160°以下、または、160°以上170°以下であってもよい。
内方領域210、外方領域211および突出領域212は、活性層25に形成される凹凸形状を画定する。内方領域210、外方領域211および突出領域212は、より具体的には、第1平坦領域174の第1面25aおよび第2平坦領域175の第1面25aの間の距離D9、ならびに、第2平坦領域175の第2面25bおよび第3平坦領域176の第2面25bの間の距離D10を画定する。
突出領域212の厚さTPRは、第2平坦領域205の厚さTS以上(TS≦TPR)であることが好ましい。厚さTPRは、厚さTSを超えている(TS<TPR)ことが好ましい。厚さTPRは、第1平坦領域204の厚さTF以上(TF≦TPR)であることが好ましい。厚さTPRは、厚さTFを超えている(TF<TPR)ことが好ましい。
厚さTPRは、第3平坦領域206の厚さTT以上(TT≦TPR)であることが好ましい。厚さTPRは、厚さTTを超えている(TT<TPR)ことが好ましい。厚さTPRは、活性層25の総厚さTA以上(TA≦TPR)であることが好ましい。厚さTPRは、総厚さTAを超えている(TA<TPR)ことが好ましい。
n型クラッド層29、活性層25およびp型半導体層26は、n型光反射層28の内方領域210、外方領域211および突出領域212に倣ってn型光反射層28の上に形成される。
これにより、内方領域210、外方領域211および突出領域212に対応した凹凸が、n型クラッド層29、活性層25およびp型半導体層26に形成される。活性層25では、平坦領域202および傾斜領域203が形成される。
活性層25の平坦領域202は、より具体的には、内方領域210、外方領域211および突出領域212の頂部213に沿って形成される。さらに具体的には、活性層25の第1平坦領域204は、内方領域210の主面に沿って形成される。活性層25の第2平坦領域205は、突出領域212の頂部213に沿って形成される。
活性層25の第3平坦領域206は、外方領域211の主面に沿って形成される。活性層25の第1傾斜領域207は、突出領域212の第1側壁215に沿って形成される。活性層25の第2傾斜領域208は、突出領域212の第2側壁216に沿って形成される。
電流狭窄絶縁層53は、平面視において活性層25の第1平坦領域204を露出させる環状(この形態では円環状)に形成されている。電流狭窄絶縁層53は、活性層25の第1傾斜領域207の全域、第2平坦領域205の全域、第2傾斜領域208の全域および第3平坦領域206の全域を被覆している。
電流狭窄絶縁層53は、より具体的には、平面視において活性層25の第1平坦領域204の中央部を露出させるように、活性層25の第1平坦領域204の周縁部、第1傾斜領域207、第2平坦領域205、第2傾斜領域208および第3平坦領域206を被覆している。
電流狭窄絶縁層53は、より具体的には、n型半導体層24に対向する第1面53aおよびメサ構造41の頂部45に対向する第2面53bを有している。電流狭窄絶縁層53は、平坦領域221および傾斜領域222を含む。
電流狭窄絶縁層53の平坦領域221は、第1面53aおよび第2面53bが接線方向Xに沿って延びる膜状の領域である。電流狭窄絶縁層53の平坦領域221は、メサ構造41の側壁47から露出している。
電流狭窄絶縁層53の傾斜領域222は、平坦領域221の途中部に形成されている。電流狭窄絶縁層53の傾斜領域222は、第1面53aおよび第2面53bが平坦領域221から法線方向Yに向けて傾斜した膜状の領域である。傾斜領域222は、平面視においてメサ構造41の内方領域を取り囲む環状(この形態では円環状)に形成されている。
法線方向Yに対する傾斜領域222の傾斜角θ2の絶対値は、10°以上80°以下であってもよい。傾斜角θ2の絶対値は、10°以上20°以下、20°以上30°以下、30°以上40°以下、40°以上50°以下、50°以上60°以下、60°以上70°以下、または、70°以上80°以下であってもよい。平坦領域221に対する傾斜領域222の傾斜角の絶対値は、傾斜角θ2に90°を加えた値となる。
平坦領域221は、より具体的には、メサ構造41の厚さ方向(法線方向Y)に互いにずれて形成された第1平坦領域223、第2平坦領域224および第3平坦領域225を含む。
第2平坦領域224は、第1平坦領域223に対してメサ構造41の厚さ方向(法線方向Y)にずれている。第3平坦領域225は、第2平坦領域224に対してメサ構造41の厚さ方向(法線方向Y)にずれている。
第1平坦領域223は、メサ構造41の内方領域に形成されている。第1平坦領域223は、より具体的には、平面視においてメサ構造41の中央部に形成されている。第1平坦領域223は、この形態では、メサ構造41の基部46側に形成された第1面53aおよび第2面53bを有している。
第1平坦領域223は、平面視において活性層25の第1平坦領域204の中央部を露出させるように、活性層25の第1平坦領域204の周縁部を被覆している。第1平坦領域223は、この形態では、平面視において環状に形成されている。
第2平坦領域224は、第1平坦領域223に対してメサ構造41の側壁47側の領域に形成されている。第2平坦領域224は、第1平坦領域223の第1面53aに対してメサ構造41の頂部45側に形成された第1面53aおよび第2面53bを有している。
第2平坦領域224の第1面53aおよび第2面53bは、より具体的には、第1平坦領域223の第2面53bに対してメサ構造41の頂部45側に形成されている。第2平坦領域224は、平面視において活性層25の第2平坦領域205を被覆している。第2平坦領域224は、平面視において第1平坦領域223を取り囲む環状(この形態では円環状)に形成されている。
第3平坦領域225は、第2平坦領域224に対してメサ構造41の側壁47側の領域に形成されている。第3平坦領域225は、メサ構造41の側壁47から露出している。第3平坦領域225は、第2平坦領域224の第2面53bに対してメサ構造41の基部46側に形成された第1面53aおよび第2面53bを有している。
第3平坦領域225の第1面53aおよび第2面53bは、より具体的には、第2平坦領域224の第1面53aに対してメサ構造41の基部46側に形成されている。第3平坦領域225は、平面視において活性層25の第3平坦領域206を被覆している。第3平坦領域225は、この形態では、第1平坦領域223と同一平面上に位置している。第3平坦領域225は、平面視において第2平坦領域224を取り囲む環状(この形態では円環状)に形成されている。
法線方向Yに関して、第1平坦領域223の第1面53aおよび第2平坦領域224の第1面53aの間の距離D11は、第2平坦領域224の厚さTIS以上(TIS≦D11)であってもよい。距離D11は、厚さTISを超えていてもよい(TIS<D11)。第2平坦領域224の厚さTISは、電流狭窄層51において電流狭窄絶縁層53の第2平坦領域224を形成する部分の厚さでもある。
距離D11は、第1平坦領域223の厚さTIF以上(TIF≦D11)であってもよい。距離D11は、厚さTIFを超えていてもよい(TIF<D11)。第1平坦領域223の厚さTIFは、電流狭窄層51において電流狭窄絶縁層53の第1平坦領域223を形成する部分の厚さでもある。距離D11は、電流狭窄層51の厚さTC以上であってもよい(TC≦D11)。距離D11は、厚さTCを超えていてもよい(TC<D11)。
法線方向Yに関して、第2平坦領域224の第2面53bおよび第3平坦領域225の第2面53bの間の距離D12は、第3平坦領域225の厚さTIT以上(TIT≦D11)であってもよい。距離D12は、厚さTITを超えていてもよい(TIT<D11)。第3平坦領域225の厚さTITは、電流狭窄層51において電流狭窄絶縁層53の第3平坦領域225を形成する部分の厚さでもある。
距離D12は、第1平坦領域223の厚さTIF以上(TIF≦D12)であってもよい。距離D12は、厚さTIFを超えていてもよい(TIF<D12)。距離D12は、電流狭窄層51の厚さTC以上(TC≦D12)であってもよい。距離D12は、厚さTCを超えていてもよい(TC<D12)。
傾斜領域222は、第1傾斜領域226および第2傾斜領域227を含む。第1傾斜領域226および第2傾斜領域227は、メサ構造の41の頂部45に向かって互いに接近する傾斜角θ2(|θ2|)で形成されている。
第1傾斜領域226の傾斜角θ2の絶対値および第2傾斜領域227の傾斜角θ2の絶対値は一致していなくてもよい。第1傾斜領域226および第2傾斜領域227は、接線方向Xに互いに対向している。
第1傾斜領域226は、傾斜角θ2(|θ2|)を有し、第1平坦領域223および第2平坦領域224を接続している。第1傾斜領域226は、この形態では、第2平坦領域224から第1平坦領域223に向けて下り傾斜している。第1傾斜領域226は、より具体的には、メサ構造41の頂部45側に位置する第1端部226a、および、メサ構造41の基部46側に位置する第2端部226bを含む。
第1傾斜領域226の第1端部226aは、第2平坦領域224に接続されている。第1傾斜領域226の第2端部226bは、第1平坦領域223に接続されている。第1傾斜領域226は、平面視において第1平坦領域223を取り囲む環状(この形態では円環状)に形成されている。第1傾斜領域226は、平面視において活性層25の第1傾斜領域207を被覆している。
第1傾斜領域226の第1端部226aおよび第2端部226bの間の長さLI11は、第2平坦領域224の厚さTIS以上(TIS≦LI11)であってもよい。長さLI11は、厚さTISを超えていてもよい(TIS<LI11)。
長さLI11は、第1平坦領域223の厚さTIF以上(TIF≦LI11)であってもよい。長さLI11は、厚さTIFを超えていてもよい(TIF<LI11)。長さLI11は、電流狭窄層51の厚さTC以上(TC≦LI11)であってもよい。長さLI11は、厚さTCを超えていてもよい(TC<LI11)。
第2傾斜領域227は、傾斜角θ2(|θ2|)を有し、第2平坦領域224および第3平坦領域225を接続している。第2傾斜領域227は、この形態では、第2平坦領域224から第3平坦領域225に向けて下り傾斜している。第2傾斜領域227は、より具体的には、メサ構造41の頂部45側に位置する第1端部227a、および、メサ構造41の基部46側に位置する第2端部227bを含む。
第2傾斜領域227の第1端部227aは、第2平坦領域224に接続されている。第2傾斜領域227の第2端部227bは、第3平坦領域225に接続されている。第2傾斜領域227は、平面視において第2平坦領域224を取り囲む環状(この形態では円環状)に形成されている。第2傾斜領域227は、平面視において活性層25の第2傾斜領域208を被覆している。
第2傾斜領域227の第1端部227aおよび第2端部227bの間の長さLI12は、第3平坦領域225の厚さTIT以上(TIT≦LI12)であってもよい。長さLI12は、厚さTITを超えていてもよい(TIT<LI12)。
長さLI12は、第2平坦領域224の厚さTIS以上(TIS≦LI12)であってもよい。長さLI12は、厚さTISを超えていてもよい(TIS<LI12)。長さLI12は、電流狭窄層51の厚さTC以上(TC≦LI12)であってもよい。長さLI12は、厚さTCを超えていてもよい(TC<LI12)。
p型電流通過層52は、電流狭窄絶縁層53によって取り囲まれた領域において平坦に延びている。p型電流通過層52は、より具体的には、電流狭窄絶縁層53の第1平坦領域223によって取り囲まれている。
p型電流通過層52は、平面視において活性層25の第1平坦領域204に対向している。p型電流通過層52は、平面視において活性層25の傾斜領域203によって取り囲まれている。
活性層25の傾斜領域203は、平面視において電流狭窄絶縁層53の内周縁および電流狭窄絶縁層53の外周縁の間の領域に位置している。つまり、活性層25の第1平坦領域204が、発光領域54として形成されている。活性層25の発光領域54は、活性層25の傾斜領域203によって取り囲まれている。
面発光レーザ装置201は、第1実施形態に係る面発光レーザ装置1の製造方法、または、第2実施形態に係る面発光レーザ装置131の製造方法においてn型光反射層28を除去するためのマスクのレイアウトを変更する事だけで製造できる。
以上、面発光レーザ装置201によっても、面発光レーザ装置1に対して述べた効果と同様の効果を奏することができる。特に、面発光レーザ装置201によれば、第1平坦領域204および第2平坦領域205の間の領域、ならびに、第2平坦領域205および第3平坦領域206の間の領域において転移欠陥の拡張を抑制できる。つまり、面発光レーザ装置201によれば、第1傾斜領域207および第2傾斜領域208の2つの領域において転移欠陥の拡張を抑制できる。
図17は、図3に対応する領域の断面図であって、本発明の第5実施形態に係る面発光レーザ装置231の構造を説明するための図である。図18は、図17に示す領域XVIIIの拡大図である。以下では、第1実施形態に係る面発光レーザ装置1に対して述べた構造に対応する構造については同一の参照符号を付して説明を省略する。
第1実施形態に係る面発光レーザ装置1では、n型光反射層28を選択的に除去して形成した突出領域65および外側領域66を利用して、活性層25に凹凸構造(Uneven Structure)を導入している。
これに対して、面発光レーザ装置231では、基板20の第1基板主面22に形成した突出部232を利用して、n型光反射層28に突出領域65および外側領域66を形成し、活性層25に凹凸構造を導入している。
図17および図18を参照して、突出部232は、基板20の第1基板主面22に複数形成されている。複数の突出部232は、平面視においてメサ構造41に重なる領域にそれぞれ形成されている。各突出部232は、頂部233、基部234、ならびに、頂部233および基部234を接続する側壁235を含む。
突出部232の頂部233は、基板20の第1基板主面22に対して平行に延びている。突出部232の頂部233は、この形態では、平面視において円形状に形成されている。突出部232の頂部233の平面形状は任意である。突出部232の頂部233は、円形状に代えて、平面視において三角形状、四角形状または六角形状等の多角形状、もしくは、楕円形状に形成されていてもよい。
突出部232の基部234は、この形態では、平面視において円形状に形成されている。突出部232の基部234の平面形状は任意である。突出部232の基部234は、頂部233の平面形状に応じて、平面視において三角形状、四角形状または六角形状等の多角形状、もしくは、楕円形状に形成されていてもよい。
突出部232の基部234の平面面積は、突出部232の頂部233の平面面積を超えている。突出部232の側壁235は、頂部233から基部234に向けて下り傾斜している。
これにより、突出部232は、錐台形状に形成されている。突出部232は、この形態では、円錐台形状に形成されている。突出部232は、頂部233および基部234の平面形状に応じて、三角錐台形状、四角錐台形状または六角錐台形状等の多角錐台形状、もしくは、楕円錐台形状に形成されていてもよい。
突出部232内において側壁235が頂部233との間で成す角度θPPの絶対値は、100°以上170°以下であってもよい。角度θPPの絶対値は、100°以上110°以下、110°以上120°以下、120°以上130°以下、130°以上140°以下、140°以上150°以下、150°以上160°以下、または、160°以上170°以下であってもよい。
n型半導体層24、活性層25およびp型半導体層26は、基板20の第1基板主面22および突出部232に倣って基板20の第1基板主面22の上に形成される。これにより、基板20の第1基板主面22および突出部232に対応した凹凸が、n型半導体層24、活性層25およびp型半導体層26に形成される。
n型光反射層28の突出領域65および外側領域66は、基板20の第1基板主面22および突出部232に起因して形成される。n型光反射層28の突出領域65の平面面積は、基板20の突出部232の平面視面よりも大きい。これにより、平坦領域61および傾斜領域62を含む活性層25が形成される。また、これにより、平坦領域71および傾斜領域72を含む電流狭窄絶縁層53が形成される。
突出部232は、基板20の一部を利用して形成されていてもよい。つまり、突出部232は、基板20を用意した後、エッチング法によって基板20の第1基板主面22を選択的に除去することによって形成されてもよい。
突出部232は、基板20とは異なる材料によって形成されていてもよい。つまり、突出部232は、基板20を用意した後、絶縁材料または導電材料からなる材料層を基板20の第1基板主面22の上に形成し、エッチング法によって当該材料層を選択的に除去することによって形成されてもよい。
以上、面発光レーザ装置231によっても、面発光レーザ装置1に対して述べた効果と同様の効果を奏することができる。
図19は、図3に対応する領域の断面図であって、本発明の第6実施形態に係る面発光レーザ装置241の構造を説明するための図である。図20は、図19に示す領域XXの拡大図である。以下では、第2実施形態に係る面発光レーザ装置131に対して述べた構造に対応する構造については同一の参照符号を付して説明を省略する。
第2実施形態に係る面発光レーザ装置131では、n型光反射層28を選択的に除去して形成したリセス領域141および外側領域142を利用して、活性層25に凹凸構造(Uneven Structure)を導入している。
これに対して、面発光レーザ装置241では、基板20の第1基板主面22に形成したリセス部242を利用して、n型光反射層28にリセス領域141および外側領域142を形成し、活性層25に凹凸構造を導入している。
図19および図20を参照して、リセス部242は、基板20の第1基板主面22に複数形成されている。複数のリセス部242は、平面視においてメサ構造41に重なる領域にそれぞれ形成されている。各リセス部242は、平面視において円形状に形成されている。
各リセス部242の平面形状は任意である。各リセス部242は、円形状に代えて、平面視において三角形状、四角形状または六角形状等の多角形状、もしくは、楕円形状に形成されていてもよい。
各リセス部242は、底壁243および側壁244を含む。リセス部242の底壁243は、基板20の第1基板主面22に対して平行に延びている。リセス部242の側壁244は、基板20の第1基板主面22からリセス部242の底壁243に向けて下り傾斜している。これにより、リセス部242は、断面視においてテーパ形状に形成されている。
リセス部242内において側壁244が底壁243との間で成す角度θRRの絶対値は、100°以上170°以下であってもよい。角度θRRの絶対値は、100°以上110°以下、110°以上120°以下、120°以上130°以下、130°以上140°以下、140°以上150°以下、150°以上160°以下、または、160°以上170°以下であってもよい。
n型半導体層24、活性層25およびp型半導体層26は、基板20の第1基板主面22およびリセス部242に倣って基板20の第1基板主面22の上に形成される。これにより、基板20の第1基板主面22およびリセス部242に対応した凹凸が、n型半導体層24、活性層25およびp型半導体層26に形成される。
n型光反射層28にリセス領域141および外側領域142は、この形態では、基板20の第1基板主面22に形成されたリセス部242に起因して形成される。n型光反射層28のリセス領域141の平面面積は、基板20のリセス部242の平面視面よりも大きい。
これにより、平坦領域61および傾斜領域62を含む活性層25が形成される。また、平坦領域71および傾斜領域72を含む電流狭窄絶縁層53が形成される。リセス部242は、基板20を用意した後、エッチング法によって基板20の第1基板主面22を選択的に除去することによって形成されてもよい。
以上、面発光レーザ装置241によっても、面発光レーザ装置131に対して述べた効果と同様の効果を奏することができる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明はさらに他の形態で実施することもできる。
前述の第3実施形態に、前述の第5実施形態または前述の第6実施形態の着想が組み込まれてもよい。つまり、第3実施形態に係る活性層25の凹凸構造は、基板20の第1基板主面22に形成された突出部232またはリセス部242によって導入されてもよい。
前述の第4実施形態に、前述の第5実施形態または前述の第6実施形態の着想が組み込まれてもよい。つまり、第4実施形態に係る活性層25の凹凸構造は、基板20の第1基板主面22に形成された突出部232またはリセス部242によって導入されてもよい。
前述の各実施形態において法線方向Yに沿って柱状に延びるメサ構造41が形成されてもよい。つまり、頂部45の平面面積および基部46の平面面積は等しくてもよい。また、メサ構造41の側壁47は、頂部45および基部46の間を法線方向Yに沿って延びていてもよい。
この場合、メサ構造41は、円柱形状に形成されていてもよい。メサ構造41は、頂部45および基部46の平面形状に応じて、三角柱形状、四角柱形状または六角柱形状等の多角柱形状、もしくは、楕円柱形状に形成されていてもよい。
前述の各実施形態において各半導体部分の導電型が反転された構造が採用されてもよい。つまり、p型の部分がn型に形成され、n型の部分がp型に形成されてもよい。
活性層25の結晶面に不連続部を導入することによってダーク欠陥を抑制する前述の各実施形態に係る構造(着想)は、VCSEL以外の装置にも適用可能である。すなわち、前述の各実施形態に係る活性層25の構造は、n型光反射層28、p型光反射層33、電流狭窄絶縁層53等を備えない半導体レーザ装置や半導体発光装置にも適用可能である。半導体発光装置には、LED(Light Emitting Diode)が含まれてもよい。
前述の各実施形態において図21に示される構造を有するトレンチ7が形成されてもよい。図21は、トレンチ7の第1変形例を示す断面図である。以下では、面発光レーザ装置1に対して述べた構造に対応する構造については同一の参照符号を付して説明を省略する。
図21を参照して、トレンチ7の底壁44は、チップ本体2の第2主面4に向かう凸湾曲状に形成されていてもよい。トレンチ7の底壁44からは、n型高Al組成層30およびn型低Al組成層31を含む積層膜が露出していてもよい。
この場合、メサ構造41の基部46は、トレンチ7の内周壁42(メサ構造41の側壁47)およびトレンチ7の底壁44を接続する接続部によって形成される。つまり、トレンチ7の底壁44の最深部は、メサ構造41の基部46よりも下方側に位置する。換言すると、トレンチ7の底壁44の最深部は、メサ構造41の基部46に対してチップ本体2の第2主面4側に形成される。
前述の各実施形態において図22に示される構造を有するトレンチ7が形成されてもよい。図22は、トレンチ7の第2変形例を示す平面図である。以下では、面発光レーザ装置1に対して述べた構造に対応する構造については同一の参照符号を付して説明を省略する。
図22を参照して、トレンチ7の内周壁42の平面形状およびトレンチ7の外周壁43の平面形状は、一致していなくてもよい。トレンチ7の内周壁42が円形状に形成されている一方で、トレンチ7の外周壁43が多角形状(たとえば六角形状)に形成されていてもよい。むろん、トレンチ7の内周壁42が多角形状(たとえば六角形状)に形成されている一方で、トレンチ7の外周壁43が円形状に形成されていてもよい。
この明細書は、第1〜第6実施形態に示された特徴の如何なる組み合わせ形態をも制限しない。第1〜第6実施形態は、それらの間で任意の態様および任意の形態において組み合わせられることができる。つまり、第1〜第6実施形態に示された特徴が任意の態様および任意の形態で組み合わされた形態が採用されてもよい。
この明細書および図面から抽出される特徴の例を以下に示す。
[項1]頂部、基部、ならびに、前記頂部および前記基部を接続する側壁を含むメサ構造と、前記メサ構造の前記基部を形成する第1導電型の第1半導体層と、前記メサ構造の前記頂部を形成する第2導電型の第2半導体層と、前記メサ構造の前記頂部の接線方向に沿って平坦に延びる平坦領域、および、前記平坦領域から前記メサ構造の前記頂部の法線方向に向けて傾斜した傾斜領域を有し、前記メサ構造において前記第1半導体層および前記第2半導体層の間に介在する活性層と、を含む、面発光レーザ装置。
この面発光レーザ装置によれば、傾斜領域によって転移欠陥の拡張を抑制できる。よって、活性層のダーク欠陥の発生を抑制できる。
[項2]前記活性層は、前記第1半導体層に対向する第1面および前記第2半導体層に対向する第2面を含み、前記第1面および前記第2面が前記メサ構造の前記頂部の接線方向に沿って平坦に延びる前記平坦領域、ならびに、前記第1面および前記第2面が前記平坦領域から前記メサ構造の前記頂部の法線方向に向けて傾斜した前記傾斜領域を有している、項1に記載の面発光レーザ装置。
[項3]前記傾斜領域は、前記メサ構造の前記頂部側に位置する第1端部、および、前記メサ構造の前記基部側に位置する第2端部を含み、前記傾斜領域の前記第1端部および前記第2端部の間の長さは、前記活性層の厚さ以上である、項1または2に記載の面発光レーザ装置。
[項4]前記平坦領域は、前記メサ構造の前記側壁から露出している、項1〜3のいずれか一項に記載の面発光レーザ装置。
[項5]前記メサ構造において前記第2半導体層および前記活性層の間に介在し、前記活性層に供給される電流を狭窄する電流狭窄絶縁層を含む、項1〜4のいずれか一項に記載の面発光レーザ装置。
[項6]前記電流狭窄絶縁層は、前記頂部の法線方向から見た平面視において前記活性層の前記傾斜領域を被覆している、項5に記載の面発光レーザ装置。
[項7]前記電流狭窄絶縁層は、前記頂部の法線方向から見た平面視において前記活性層の前記平坦領域を露出させている、項5または6に記載の面発光レーザ装置。
[項8]前記平坦領域は、前記メサ構造の内方領域において前記メサ構造の前記頂部側に形成された第1平坦領域、および、前記メサ構造の前記側壁側の領域において前記第1平坦領域に対して前記メサ構造の前記基部側に形成された第2平坦領域を含み、前記傾斜領域は、前記第1平坦領域および前記第2平坦領域を接続している、項1〜4のいずれか一項に記載の面発光レーザ装置。
[項9]前記平坦領域は、前記メサ構造の内方領域において前記メサ構造の前記基部側に形成された第1平坦領域、および、前記メサ構造の前記側壁側の領域において前記第1平坦領域に対して前記メサ構造の前記頂部側に形成された第2平坦領域を含み、前記傾斜領域は、前記第1平坦領域および前記第2平坦領域を接続している、項1〜4のいずれか一項に記載の面発光レーザ装置。
[項10]前記傾斜領域は、前記メサ構造の前記頂部の法線方向から見た平面視において前記第1平坦領域を取り囲んでいる、項8または9に記載の面発光レーザ装置。
[項11]前記傾斜領域は、前記メサ構造の前記頂部の法線方向から見た平面視において前記第2平坦領域によって取り囲まれている、項8〜10のいずれか一項に記載の面発光レーザ装置。
[項12]前記第2平坦領域は前記メサ構造の前記側壁から露出している、項8〜11のいずれか一項に記載の面発光レーザ装置。
[項13]前記メサ構造において前記側壁は、前記頂部から前記基部に向けて下り傾斜している、項1〜12のいずれか一項に記載の面発光レーザ装置。
[項14]複数の前記メサ構造を含む、項1〜13のいずれか一項に記載の面発光レーザ装置。
[項15]複数の前記メサ構造は、前記メサ構造の前記頂部の法線方向から見た平面視において千鳥状、行列状または放射状に配列されている、項14に記載の面発光レーザ装置。
[項16]前記メサ構造は、前記頂部の法線方向から見た平面視において三角形状、四角形状、六角形状、円形状または楕円形状に形成されている、項1〜15のいずれか一項に記載の面発光レーザ装置。
[項17]前記第1半導体層、前記第2半導体層、ならびに、前記第1半導体層および前記第2半導体層の間に介在する前記活性層を含み、主面を有する半導体積層構造をさらに含み、前記メサ構造は、前記第2半導体層および前記活性層を貫通するように前記半導体積層構造の前記主面に形成された溝によって区画されている、項1〜16のいずれか一項に記載の面発光レーザ装置。
[項18]前記第1半導体層は、第1導電型の第1光反射層を含み、前記第2半導体層は、第2導電型の第2光反射層を含む、項1〜17のいずれか一項に記載の面発光レーザ装置。
[項19]頂部、基部、ならびに、前記頂部および前記基部を接続する側壁を含むメサ構造と、前記メサ構造の前記基部を形成する第1導電型の第1半導体層と、前記メサ構造の前記頂部を形成する第2導電型の第2半導体層と、前記メサ構造の前記頂部の接線方向に沿って平坦に延び、発光領域、および、前記メサ構造において前記発光領域および前記メサ構造の前記側壁の間の領域に形成され、前記発光領域から前記メサ構造の前記頂部の法線方向に向けて傾斜した傾斜領域を有し、前記メサ構造において前記第1半導体層および前記第2半導体層の間に介在する活性層と、を含む、面発光レーザ装置。
この面発光レーザ装置によれば、発光領域に転移欠陥が拡張するのを抑制できる。その結果、発光領域におけるダーク欠陥の発生を抑制できる。
[項20]前記活性層は、前記第1半導体層に対向する第1面および前記第2半導体層に対向する第2面を含み、前記第1面および前記第2面が前記メサ構造の前記頂部の接線方向に沿って平坦に延びる前記発光領域、ならびに、前記第1面および前記第2面が前記発光領域から前記メサ構造の前記頂部の法線方向に向けて傾斜した前記傾斜領域を有している、項19に記載の面発光レーザ装置。
[項21]前記発光領域は、前記傾斜領域によって取り囲まれている、項19または20に記載の面発光レーザ装置。
[項22]前記傾斜領域は、前記発光領域から前記メサ構造の前記基部側に向けて傾斜している、項19〜21のいずれか一項に記載の面発光レーザ装置。
[項23]前記傾斜領域は、前記発光領域から前記メサ構造の前記頂部側に向けて傾斜している、項19〜22のいずれか一項に記載の面発光レーザ装置。
[項24]前記第1半導体層は、第1導電型の第1光反射層を含み、前記第2半導体層は、第2導電型の第2光反射層を含む、項19〜23のいずれか一項に記載の面発光レーザ装置。
その他、特許請求の範囲に記載された事項の範囲で種々の設計変更を施すことが可能である。
1 面発光レーザ装置
21 半導体積層構造
24 n型半導体層
25 活性層
25a 活性層の第1面
25b 活性層の第2面
26 p型半導体層
28 n型光反射層
33 p型光反射層
41 メサ構造
44 メサ構造の頂部
45 メサ構造の基部
46 メサ構造の側壁
53 電流狭窄絶縁層
61 活性層の平坦領域
62 活性層の傾斜領域
63 活性層の第1平坦領域
64 活性層の第2平坦領域
65 n型光反射層の突出領域
66 n型光反射層の外側領域
131 面発光レーザ装置
141 n型光反射層のリセス領域
142 n型光反射層の外側領域
171 面発光レーザ装置
172 活性層の平坦領域
173 活性層の傾斜領域
174 活性層の第1平坦領域
175 活性層の第2平坦領域
176 活性層の第3平坦領域
183 n型光反射層のリセス領域
201 面発光レーザ装置
202 活性層の平坦領域
203 活性層の傾斜領域
204 活性層の第1平坦領域
205 活性層の第2平坦領域
206 活性層の第3平坦領域
212 n型光反射層の突出領域
231 面発光レーザ装置
241 面発光レーザ装置
Y 法線方向

Claims (25)

  1. 頂部、基部、ならびに、前記頂部および前記基部を接続する側壁を含むメサ構造と、
    前記メサ構造の前記基部を形成する第1導電型の第1半導体層と、
    前記メサ構造の前記頂部を形成する第2導電型の第2半導体層と、
    前記メサ構造の前記頂部側に位置する頂部側領域、および、前記頂部側領域に対して前記メサ構造の前記基部側にずれて形成された基部側領域を含み、前記メサ構造において前記第1半導体層および前記第2半導体層の間に介在する活性層と、を含む、面発光レーザ装置。
  2. 前記活性層は、前記第1半導体層に対向する第1面および前記第2半導体層に対向する第2面を有し、前記メサ構造の前記頂部側に形成された前記第1面および前記第2面を有する前記頂部側領域、ならびに、前記頂部側領域の前記第2面に対して前記メサ構造の前記基部側に位置する前記第1面および前記第2面を有する前記基部側領域を含む、請求項1に記載の面発光レーザ装置。
  3. 前記活性層において前記基部側領域の前記第1面および前記第2面は、前記頂部側領域の前記第1面に対して前記メサ構造の前記基部側に位置している、請求項2に記載の面発光レーザ装置。
  4. 前記活性層は、前記メサ構造の前記側壁から露出している、請求項1〜3のいずれか一項に記載の面発光レーザ装置。
  5. 前記活性層は、前記頂部側領域および前記基部側領域を接続し、前記メサ構造の前記頂部の法線方向に向けて傾斜した傾斜領域を含む、請求項1〜4のいずれか一項に記載の面発光レーザ装置。
  6. 前記活性層において前記頂部側領域は、前記頂部の法線方向から見た平面視において前記基部側領域によって取り囲まれている、請求項1〜5のいずれか一項に記載の面発光レーザ装置。
  7. 前記活性層において前記基部側領域は前記メサ構造の前記側壁から露出している、請求項6に記載の面発光レーザ装置。
  8. 前記活性層において前記頂部側領域は、前記頂部の法線方向から見た平面視において前記基部側領域を取り囲んでいる、請求項1〜5のいずれか一項に記載の面発光レーザ装置。
  9. 前記活性層において前記頂部側領域は前記メサ構造の前記側壁から露出している、請求項8に記載の面発光レーザ装置。
  10. 前記第1半導体層は、前記メサ構造の前記頂部に向けて突出した突出領域および前記突出領域外の外側領域を含み、
    前記活性層において前記頂部側領域は前記第1半導体層の前記突出領域に沿って形成されており、前記基部側領域は前記第1半導体層の前記外側領域に沿って形成されている、請求項1〜5のいずれか一項に記載の面発光レーザ装置。
  11. 前記第1半導体層の前記突出領域の厚さは、前記活性層の厚さ以上である、請求項10に記載の面発光レーザ装置。
  12. 前記第1半導体層において前記外側領域は、前記頂部の法線方向から見た平面視において前記突出領域を取り囲んでおり、
    前記活性層において前記頂部側領域は、前記頂部の法線方向から見た平面視において前記基部側領域によって取り囲まれている、請求項10または11に記載の面発光レーザ装置。
  13. 前記活性層において前記基部側領域は前記メサ構造の前記側壁から露出している、請求項10〜12のいずれか一項に記載の面発光レーザ装置。
  14. 前記メサ構造において前記第2半導体層および前記活性層の間に介在し、前記活性層に供給される電流を狭窄する電流狭窄絶縁層を含む、請求項10〜13のいずれか一項に記載の面発光レーザ装置。
  15. 前記電流狭窄絶縁層は、前記頂部の法線方向から見た平面視において前記活性層の前記基部側領域を被覆している、請求項14に記載の面発光レーザ装置。
  16. 前記電流狭窄絶縁層は、前記頂部の法線方向から見た平面視において前記活性層の前記頂部側領域を露出させている、請求項14または15に記載の面発光レーザ装置。
  17. 前記第1半導体層は、前記メサ構造の前記頂部の反対側に向けて窪んだリセス領域および前記リセス領域外の外側領域を含み、
    前記活性層において前記頂部側領域は前記第1半導体層において前記外側領域に沿って形成されており、前記基部側領域は前記第1半導体層において前記リセス領域に沿って形成されている、請求項1〜5のいずれか一項に記載の面発光レーザ装置。
  18. 前記第1半導体層の前記リセス領域の深さは、前記活性層の厚さ以上である、請求項17に記載の面発光レーザ装置。
  19. 前記活性層において前記頂部側領域は前記メサ構造の前記側壁から露出している、請求項17または18に記載の面発光レーザ装置。
  20. 前記メサ構造において前記第2半導体層および前記活性層の間に介在し、前記活性層に供給される電流を狭窄する電流狭窄絶縁層を含む、請求項17〜19のいずれか一項に記載の面発光レーザ装置。
  21. 前記電流狭窄絶縁層は、前記頂部の法線方向から見た平面視において前記活性層の前記頂部側領域を被覆している、請求項20に記載の面発光レーザ装置。
  22. 前記電流狭窄絶縁層は、前記頂部の法線方向から見た平面視において前記活性層の前記基部側領域を露出させている、請求項20または21に記載の面発光レーザ装置。
  23. 前記メサ構造内において前記側壁が前記頂部との間で成す角度の絶対値は、90°以上170°以下である、請求項1〜22のいずれか一項に記載の面発光レーザ装置。
  24. 前記第1半導体層、前記第2半導体層、ならびに、前記第1半導体層および前記第2半導体層の間に介在する前記活性層を含み、主面を有する半導体積層構造をさらに含み、
    前記メサ構造は、前記第2半導体層および前記活性層を貫通するように前記半導体積層構造の前記主面に形成された溝によって区画されている、請求項1〜23のいずれか一項に記載の面発光レーザ装置。
  25. 前記第1半導体層は、第1導電型の第1光反射層を含み、
    前記第2半導体層は、第2導電型の第2光反射層を含む、請求項1〜24のいずれか一項に記載の面発光レーザ装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2022091890A1 (ja) * 2020-10-27 2022-05-05 ソニーグループ株式会社 面発光レーザおよび面発光レーザアレイ

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