以下、本発明の各実施形態について図面を用いて説明する。
[第一実施形態]
図1は、本実施形態に係る駐車場管理装置100の機能構成および駐車場管理システムの概略構成の一例を示した図である。駐車場管理システムは、駐車場管理装置100と、設置パネル装置200と、車両感知センサ210と、場内カメラ220と、場内スピーカ230と、自動運転制御システム240と、シェアリングカー予約装置250と、駐車場予約装置260とを有している。
駐車場管理装置100と、設置パネル装置200、車両感知センサ210、場内カメラ220、場内スピーカ230、自動運転制御システム240、シェアリングカー予約装置250および駐車場予約装置260とは、ネットワークNを介して相互通信可能に接続されている。なお、ネットワークNは、例えばインターネット等の公衆網やLAN(Local Area Network)、WAN(Wide Area Network)などである。
駐車場管理装置100は、駐車場の駐車スペースを管理する装置である。具体的には、駐車場管理装置100は、車両の入出庫を検知すると、車両入庫処理または車両出庫処理を行う。また、駐車場管理装置100は、入庫車両が自動運転車両か否かに応じて、駐車を許可する駐車スペースを決定する。
また、駐車場管理装置100は、入庫車両が自動運転車両の場合、自動運転制御により所定の駐車スペースに移動させる。また、駐車場管理装置100は、出庫車両が自動運転車両の場合、自動運転制御により乗降車エリアに移動させる。
また、駐車場管理装置100は、入庫の妨げになる位置の駐車スペースに自動運転車両が駐車している場合、かかる車両を自動運転制御により退避エリアへ移動させる。また、駐車場管理装置100は、出庫の妨げになる位置の駐車スペースに自動運転車両が駐車している場合、かかる車両を自動運転制御により退避エリアへ移動させる。また、駐車場管理装置100は、退避エリアに移動させた自動運転車両を元の駐車スペースに移動させる。
このような駐車場管理装置100は、記憶部110と、演算部120と、通信部130とを有している。
記憶部110は、様々な情報を記憶する機能部である。具体的には、記憶部110は、駐車スペース管理情報111と、駐車車両管理情報112と、入出庫ルール情報113とを格納している。
駐車スペース管理情報111は、駐車スペースの配置構成と、現在の駐車状況とが登録された情報である。
図2〜4は各々、駐車スペース管理情報111に登録された駐車スペースの配置構成および駐車状況の一例を示した図である。図2は、左右に向き合わせられた第1の駐車スペース1〜4と、第1の駐車スペース同士の間に設けられた第2の駐車スペース5とを有する駐車場の例を示している。また、図3は、左右に向き合わせられた第1の駐車スペース1〜10と、第1の駐車スペース同士の間に設けられた第2の駐車スペース11、12とを有する駐車場の例を示している。また、図4は、左右に向き合わせられた第1の駐車スペース1〜4と、対向する位置に妨げとなる駐車スペースが無い第1の駐車スペース5と、第1の駐車スペース1〜4の間に設けられた第2の駐車スペース6とを有する駐車場の例を示している。
なお、第2の駐車スペースは、かかる駐車スペースに車両が駐車すると、第1の駐車スペースに移動または第1の駐車スペースから移動する車両の入出庫の妨げになる位置に配置されている。
第1の駐車スペースは、遠隔で自動運転制御が可能な自動運転車両(以下、「自動運転車両」という)および遠隔による自動運転制御に対応していない非自動運転車両(以下、「非自動運転車両」という)のいずれも駐車可能な駐車スペースとして定義される。また、第2駐車スペースは、自動運転車両のみが駐車可能な駐車スペースとして定義される。例えば、第2の駐車スペースは、自動運転車両であって、カーシェアリングサービスによりその駐車場から貸し出されるシェアリングカーが常駐する駐車スペースとして確保されている場合がある。なお、駐車場から貸し出される常駐のシェアリングカーは、自動運転車両であるものとする。
また、第2の駐車スペースは、必ずしも自動運転車両のシェアリングカーが常駐する駐車スペースとされるものではなく、シェアリングカー以外の自動運転車両も駐車可能な駐車スペースである。なお、非自動運転車両は第1の駐車スペースのみに駐車可能であるため、自動運転制御システム240を搭載していない非自動運転車両のシェアリングカーは、第1の駐車スペースのみに駐車可能である。
また、図2は、現在、第1の駐車スペース「1」および「4」と、第2の駐車スペース「5」に車両が駐車している駐車状況を示している。また、図3は、現在、第1の駐車スペース「1」、「3」、「6」、「7」、「9」および「10」と、第2の駐車スペース「11」に車両が駐車している駐車状況を示している。また、図4は、現在、第1の駐車スペース「1」、「2」および「5」に車両が駐車している駐車状況を示している。
また、駐車スペース管理情報111には、駐車スペースごとに、かかる駐車スペースへの入出庫の妨げになる駐車スペースが対応付けられて登録されている。例えば、図2に示す駐車場が登録された駐車スペース管理情報111には、駐車スペース「1」〜「4」への入出庫の妨げになる駐車スペースとして駐車スペース「5」が対応付けられて登録されている。
また、駐車スペース管理情報111は、車両の入庫および出庫に伴い最新の駐車状況に更新される。
図5は、駐車車両管理情報112の一例を示した図である。駐車車両管理情報112は、駐車スペースに駐車中の車両あるいは入庫予定の車両に関する情報である。具体的には、駐車車両管理情報112は、駐車スペース番号112aと、駐車車両ナンバー112bと、車両種類112cと、常駐有無112dと、入庫予約時間112eと、出庫予約時間112fとが対応付けられたレコードを有している。
駐車スペース番号112aは、駐車スペースの識別情報である。駐車車両ナンバー112bは、対応付けられている駐車スペースに駐車中あるいは入庫予定の車両の車両ナンバーを示す情報である。車両種類112cは、駐車中あるいは入庫予定の車両の種類を示す情報である。例えば、車両種類には、シェアリングカー(自動運転車両)、シェアリングカー(非自動運転車両)、一般車両(自動運転車両)および一般車両(非自動運転車両)などがある。
常駐有無112dは、対応付けられている駐車車両ナンバー112bの車両がその駐車場に属する(その駐車場から貸し出される)シェアリングカーであるか否かを示す情報である。入庫予定時間112eは、対応付けられた駐車スペース番号112aで特定される駐車スペースへの入庫予定時間を示す情報である。出庫予定時間112fは、対応付けられた駐車スペース番号112aで特定される駐車スペースからの出庫予定時間を示す情報である。
このような駐車車両管理情報112は、後述の車両入庫処理および車両出庫処理に用いられる。
入出庫ルール情報113は、車両の入出庫に関するルールを定義した情報である。例えば、入出庫ルール情報113には、「自動運転車両が入庫する場合、第2の駐車スペースを優先する」など入出庫に関する所定のルールが定義されている。
次に、演算部120について説明する。演算部120は、駐車場管理装置100が実行する様々な処理を行う機能部である。具体的には、演算部120は、入力受付部121と、出力処理部122と、入出庫検知部123と、駐車スペース管理部124と、自動運転制御部125と、案内生成部126とを有している。
入力受付部121は、例えば設置パネル装置200を介してユーザからの指示入力を受け付ける機能部である。また、入力受付部121は、受け付けた情報を所定の機能部に受け渡す。
出力処理部122は、画面情報および音声情報などの出力情報を生成する機能部である。出力処理部122は、設置パネル装置200の出力装置(ディスプレイ)に表示させる画面情報(例えば、入庫車両が自動運転車両か否かを入力する画面情報や出庫車両の駐車スペース番号を入力する画面情報など)を生成する。また、出力処理部122は、通信部130を介して、生成した画面情報を設置パネル装置200に送信する。また、出力処理部122は、案内生成部126で生成された所定のメッセージを音声情報に変換する。また、出力処理部122は、通信部130を介して、音声情報を場内スピーカ230に送信する。
入出庫検知部123は、車両の入出庫を検知する機能部である。具体的には、入出庫検知部123は、所定情報の取得に基づき車両の入庫および出庫を検知する。
駐車スペース管理部124は、駐車場の駐車スペースを管理する機能部である。具体的には、駐車スペース管理部124は、車両の入庫および出庫が検知されると、車両入庫処理または車両出庫処理を実行する。なお、これらの処理の詳細は後述する。
自動運転制御部125は、自動運転車両の自動運転制御を行う機能部である。ここで、自動運転車両とは、ドライバが運転操作を行わなくても車両に搭載されている自動運転制御システム240による走行制御あるいは外部装置からの遠隔指示に基づく走行制御が可能な自動車のことである。
本実施形態の自動運転車両は、車載カメラや各種センサ類から出力される情報あるいは駐車場管理装置100から送信される自動運転制御指示を用いて特定の場所(例えば、駐車場や一般道路など)で全ての運転操作が自動化されるレベル3(国土交通省の車両安全基準)以上の自動運転車両を対象とする。なお、私有地内でのみ実施される場合は、前記基準の自動運転レベルに限定されない。
また、本実施形態では、自動運転制御のコントロール権限を駐車場管理装置100に許諾した自動運転制御システム搭載の車両を自動運転車両として扱う。すなわち、自動運転制御システム240が搭載されている車両であっても、駐車場管理装置100に対して自動運転制御のコントロール権限を許諾していない車両については非自動運転車両として扱うものとする。なお、自動運転制御のコントロール権限は、ユーザ指示に基づき駐車場管理装置100に許諾されるものとする。
自動運転制御部125は、車両に搭載されている自動運転制御システム240と通信を行い、車載カメラによる撮像画像や車載の各種センサから出力される情報を取得する。また、自動運転制御部125は、駐車スペース管理情報111と、自動運転制御システム240から取得した情報とを用いて、入庫車両を所定の駐車スペースに駐車するための自動運転制御指示を生成する。また、自動運転制御部125は、通信部130を介して、生成した自動運転制御指示を自動運転制御システム240に送信する。
また、自動運転制御部125は、入庫車両が所定の駐車スペースに移動する際の妨げとなる車両が第2の駐車スペースに駐車している場合、妨げとなる車両を退避エリアに移動させるための自動運転制御指示を生成する。また、自動運転制御部125は、通信部130を介して、生成した自動運転制御指示を妨げとなる車両の自動運転制御システム240に送信する。
また、自動運転制御部125は、出庫車両が所定の駐車スペースから移動する際の妨げとなる車両が第2の駐車スペースに駐車している場合、妨げとなる車両を退避エリアに移動させるための自動運転制御指示を生成する。また、自動運転制御部125は、通信部130を介して、生成した自動運転制御指示を妨げとなる車両の自動運転制御システム240に送信する。
また、自動運転制御部125は、入出庫の対象車両が所定の駐車スペースに移動あるいは所定の駐車スペースから移動した場合、退避エリアに退避させた車両を元の駐車スペースである第2の駐車スペースに移動させるための自動運転制御指示を生成する。また、自動運転制御部125は、通信部130を介して、生成した自動運転制御指示を退避エリアの車両に搭載されている自動運転制御システム240に送信する。
また、自動運転制御部125は、第2の駐車スペースに駐車しているシェアリングカーの貸出予約時間(シェアリングカーの場合)や所定の駐車スペースに駐車している自動運転車両の出庫予約時間が近づくと、当該車両を所定の乗降車エリアに移動させるための自動運転制御指示を生成し、これを自動運転制御システム240に送信する。
案内生成部126は、駐車場内のユーザに対して出力するメッセージ情報を生成する機能部である。また、案内生成部126は、生成したメッセージ情報を出力処理部122に受け渡す。
通信部130は、外部装置との間で情報通信を行う機能部である。具体的には、通信部130は、設置パネル装置200、車両感知センサ210、場内カメラ220、車両の自動運転制御システム240、シェアリングカー予約装置250および駐車場予約装置260との間で所定情報を送受信する。
以上、駐車場管理装置100の機能構成(機能ブロック)について説明した。
次に、ネットワークNを介して駐車場管理装置100に接続されている各装置およびシステムの各種機能について説明する。
設置パネル装置200は、車両の入出庫に関するユーザ指示を受け付けるための装置である。設置パネル装置200は、タッチパネル式の出力装置を備え、駐車場管理装置100から送信された画面情報など所定の画面情報を表示し、ユーザ入力を受け付ける。
設置パネル装置200の出力装置には、例えば、入庫車両が自動運転車両であるか否かをユーザに確認する画面情報、自動運転制御のコントロール権限を許諾するパスコードの入力画面情報、出庫車両が駐車している駐車スペースの識別情報(駐車スペース番号)の入力画面情報、シェアリングカーを予約したユーザが駐車場に到着した際に到着手続きを行うための画面情報などが表示される。また、設置パネル装置200は、タッチパネルを介してユーザ入力を受け付ける。
また、設置パネル装置200は、ネットワークNを介してユーザ入力情報を駐車場管理装置100に送信する。
なお、設置パネル装置200は、駐車場の出入り口ゲート(例えば、入出庫に際して駐車券の発券や料金精算などを行い、車両の入出庫を制限する昇降式バーが設けられたゲート)に設置されていても良く、あるいは出入り口ゲート付近に独立して設けられていても良い。
車両感知センサ210は、車両を感知するセンサである。具体的には、車両感知センサ210は、出入り口ゲート付近に設置され、車両の入庫および出庫を感知する。また、車両感知センサ210は、車両の入庫を感知すると、入庫感知信号を生成する。また、車両感知センサ210は、車両の出庫を感知すると、出庫感知信号を生成する。また、車両感知センサ210は、生成した入庫感知信号および出庫感知信号を駐車場管理装置100に送信する。
場内カメラ220は、駐車場の各駐車スペースを撮像する装置であって、例えばCCDイメージセンサを備えたCCDカメラなどである。場内カメラ220は、各駐車スペースを撮像可能な駐車場内の所定位置に設置され、ネットワークNを介して撮像画像を駐車場管理装置100に送信する。
場内スピーカ230は、駐車場内のユーザに向けて音声情報を出力する装置である。具体的には、場内スピーカ230は、ネットワークNを介して音声情報を駐車場管理装置100から取得し、これを出力する。
自動運転制御システム240は、ドライバが運転操作を行わなくても車両の走行制御を可能とする車載システムである。例えば、自動運転制御システム240は、車載カメラから取得した画像情報やミリ波レーダーセンサなど車載の各種センサから出力される情報などを用いて車両周辺の状況を認知する。また、自動運転制御システム240は、車両周辺の状況に対応する所定の制御ルールに基づき車両の走行を制御する。
また、自動運転制御システム240は、例えば車両に搭載された通信装置を介して、車両周辺の状況を示す各種情報を駐車場管理装置100に送信する。また、自動運転制御システム240は、駐車場管理装置100から自動運転制御指示を取得する。また、自動運転制御システム240は、取得した自動運転制御指示に基づいて車両の走行を制御し、駐車場管理装置100による遠隔での自動運転制御を実現させる。なお、このような自動運転制御システム240には、公知の技術が用いられれば良い。
シェアリングカー予約装置250は、シェアリングカーの貸出予約を受け付けるシステムである。具体的には、シェアリングカー予約装置250は、駐車場に常駐しているシェアリングカーの貸出予約をユーザから受け付ける。また、シェアリングカー予約装置250は、予約車両のナンバープレート番号と、自動運転車両か非自動運転車両かを示す情報と、貸出予約時間である出庫予約時間とを含むシェアリングカー予約情報を生成する。また、シェアリングカー予約装置250は、ネットワークNを介してシェアリングカー予約情報を駐車場管理装置100に送信する。
駐車場予約装置260は、駐車予約を受け付けるシステムである。具体的には、駐車場予約装置260は、予約車両のナンバープレート番号と、自動運転車両か非自動運転車両かを示す情報と、駐車スペースへの入庫予約時間とをユーザから受け付ける。また、駐車場予約装置260は、ユーザから受け付けた情報を用いて駐車場予約情報を生成し、駐車場管理装置100に送信する。
また、駐車場予約装置260は、駐車中の車両について出庫予約を受け付ける。具体的には、駐車場予約装置260は、出庫車両のナンバープレート番号と、出庫の対象車両が駐車している駐車スペース番号と、出庫予約時間とをユーザから受け付ける。また、駐車場予約装置260は、ユーザから受け付けた情報を用いて出庫依頼情報を生成し、駐車場管理装置100に送信する。
なお、シェアリングカー予約装置250および駐車場予約装置260は、駐車場管理装置100が備える機能の一部として駐車場管理装置100に組み込まれていても良い。
次に、駐車場管理装置100およびこれに接続されている設置パネル装置200のハードウェア構成について説明する。
図6は、駐車場管理装置100および設置パネル装置200のハードウェア構成の一例を示した図である。駐車場管理装置100および設置パネル装置200は、例えば高性能な情報処理装置により実現される。なお、以下では、駐車場管理装置100の場合について説明する。
図示するように、駐車場管理装置100は、入力装置301と、出力装置302と、外部記憶装置303と、演算装置304と、主記憶装置305と、通信装置306と、これらを電気的に相互接続するバス307とを有している。
入力装置301は、例えばキーボードやマウスあるいはタッチパネルなどのポインティングデバイスである。出力装置302は、例えばディスプレイやスピーカである。外部記憶装置303は、例えばデジタル情報を記憶可能なフラッシュメモリやSD(Secure Digital)メモリカードなどの不揮発性記憶装置である。
演算装置304は、例えばCPUなどの処理装置である。主記憶装置305は、RAM(Random Access Memory)やROM(Read Only Memory)などのメモリ装置である。通信装置306は、外部装置との間で情報通信(無線通信または有線通信)を行うための通信モジュールなどである。
次に、シェアリングカー予約装置250および駐車場予約装置260のハードウェア構成について説明する。
図7は、シェアリングカー予約装置250および駐車場予約装置260のハードウェア構成の一例を示した図である。これらのシステムは、高性能なサーバ装置により実現される。
図示するように、シェアリングカー予約装置250および駐車場予約装置260は、演算装置401と、主記憶装置402と、外部記憶装置403と、通信装置404と、これらを電気的に相互接続するバス405とを有している。
演算装置401は、例えばCPUなどの処理装置である。主記憶装置402は、RAM(Random Access Memory)やROM(Read Only Memory)などのメモリ装置である。外部記憶装置403は、例えばデジタル情報を記憶可能なフラッシュメモリやSD(Secure Digital)メモリカードなどの不揮発性記憶装置である。通信装置404は、外部装置との間で情報通信(無線通信または有線通信)を行うための通信モジュールなどである。
以上、駐車場管理装置100、設置パネル装置200、シェアリングカー予約装置250および駐車場予約装置260のハードウェア構成について説明した。
なお、駐車場管理装置100の演算部120に含まれる各機能部および設置パネル装置200で実行される各処理の実行部(図示せず)は、CPUに処理を行わせるプログラムによって実現される。これらのプログラムは、ROMあるいは外部記憶装置303に格納されており、実行にあたってRAM上にロードされ、CPUにより実行される。また、記憶部110は、RAM、ROMまたは外部記憶装置303によって実現されても良く、これらの組み合わせによって実現されても良い。また、通信部130は、通信装置306によって実現される。
また、シェアリングカー予約装置250および駐車場予約装置260で実行される各処理の実行部は、CPUに処理を行わせるプログラムによって実現される。これらのプログラムは、主記憶装置402であるROMあるいは外部記憶装置403に格納されており、実行にあたってRAM上にロードされ、CPUにより実行される。
また、駐車場管理装置100の機能ブロックは、本実施形態に係るこれらの装置の機能を理解容易にするために、主な処理内容に応じて分類したものである。したがって、各機能の分類の仕方やその名称によって、本発明が制限されることはない。また、駐車場管理装置100の各構成は、処理内容に応じて、さらに多くの構成要素に分類することもできる。また、1つの構成要素がさらに多くの処理を実行するように分類することもできる。
また、各機能部の全部または一部は、コンピュータに実装されるハードウェア(ASICといった集積回路など)により構築されてもよい。また、各機能部の処理が1つのハードウェアで実行されてもよいし、複数のハードウェアで実行されてもよい。
[動作の説明]
図8は、駐車場管理装置100で実行される駐車スペース管理処理の一例を示したフロー図である。駐車スペース管理処理は、例えば駐車場管理装置100の起動と共に開始される。
かかる処理が開始されると、入出庫検知部123は、車両の入出庫を検知する(ステップS001)。例えば、入出庫検知部123は、通信部130を介して、車両感知センサ210が入庫車両あるいは出庫車両を感知した際に出力する感知信号(以下では、「入庫感知信号」および「出庫感知信号」という)を取得すると、車両の入出庫を検知する。
また、入出庫検知部123は、通信部130を介して、駐車場予約装置260から駐車場予約情報を取得すると、車両の入庫(この場合、入庫予定)を検知する。
また、入出庫検知部123は、通信部130を介して、設置パネル装置200からユーザ出庫指示を取得すると、車両の出庫を検知する。
また、入出庫検知部123は、通信部130を介して、シェアリングカー予約装置250からシェアリングカーの貸出予約情報を取得すると、車両の出庫(この場合、出庫予定)を検知する。
また、入出庫検知部123は、通信部130を介して、駐車場予約装置260から出庫依頼情報を取得すると、車両の出庫(この場合、出庫予定)を検知する。
次に、入出庫検知部123は、入庫を検知したか、あるいは出庫を検知したかを判定する(ステップS002)。具体的には、入出庫検知部123は、入庫感知信号、駐車場予約情報を取得した場合、入庫を検知したと判定する。また、入出庫検知部123は、ユーザ出庫指示、シェアリングカーの貸出予約情報および出庫依頼情報を取得した場合、出庫を検知したと判定する。
そして、入庫を検知したと判定した場合(ステップS002で「入庫」)、入出庫検知部123は、処理をステップS003に移行し、車両入庫処理を行う。一方で、出庫を検知したと判定した場合(ステップS002で「出庫」)、入出庫検知部123は、処理をステップS004に移行し、車両出庫処理を行う。
なお、車両入庫処理の詳細は、図9〜12を用いて後述する。また、車両出庫処理の詳細は、図13〜15を用いて後述する。
図9〜11は、車両入庫処理の一例を示したフロー図である。車両入庫処理が開始されると、駐車スペース管理部124は、入庫感知信号の取得に基づき車両の入庫が検知されたか否かを判定する(ステップS011)。そして、かかる信号の取得に基づき入庫が検知されたと判定した場合(ステップS011でYes)、駐車スペース管理部124は、処理をステップS012に移行する。
一方で、入庫感知信号の取得に基づき入庫が検知されたのではないと判定した場合(ステップS011でNo)、すなわち駐車場予約情報の取得に基づき入庫が検知された場合、駐車スペース管理部124は、処理をステップS041(図11)に移行する。なお、ステップS041の処理の詳細は後述する。
ステップS012では、駐車スペース管理部124は、入庫車両がその駐車場から貸し出されたシェアリングカーか否かを判定する。具体的には、駐車スペース管理部124は、通信部130を介して場内カメラ220が撮像した画像情報を取得し、画像解析を行うことにより入庫車両のナンバープレート番号を特定する。また、駐車スペース管理部124は、駐車車両管理情報112を用いて、特定したナンバープレート番号がその駐車場に属する(常駐する)シェアリングカーの車両ナンバーと一致するか否かにより判定を行う。
そして、入庫車両のナンバープレート番号がその駐車場に属するシェアリングカーの番号と一致しない場合、駐車スペース管理部124は、入庫車両がその駐車場から貸し出されたシェアリングカーではないと判定し(ステップS012でNo)、処理をステップS021(図10)に移行する。なお、ステップS021の処理の詳細は後述する。
一方で、かかる番号が一致する場合、駐車スペース管理部124は、入庫車両がその駐車場から貸し出されたシェアリングカーであると判定し(ステップS012でYes)、処理をステップS013に移行する。
ステップS013では、駐車スペース管理部124は、入庫車両の駐車スペースを特定する。具体的には、駐車スペース管理部124は、駐車車両管理情報112に登録されている常駐のシェアリングカーが対応付けられた駐車スペース番号を特定することにより、入庫車両(この場合、常駐のシェアリングカー)の駐車スペースを特定する。
次に、駐車スペース管理部124は、入庫の妨げになる車両が駐車しているか否かを判定する(ステップS014)。具体的には、駐車スペース管理部124は、駐車スペース管理情報111を用いて、ステップS013で特定した駐車スペースに車両を移動する際に、その妨げになる位置の駐車スペースに車両が駐車しているか否かを判定する。
そして、妨げになる車両があると判定した場合(ステップS014でYes)、駐車スペース管理部124は、処理をステップS015に移行する。一方で、妨げになる車両がないと判定した場合(ステップS014でNo)、駐車スペース管理部124は、処理をステップS016に移行する。
例えば、図3に示す駐車場において、入庫車両を駐車スペース「12」に移動する場合、駐車スペース「11」の車両が妨げになることが予め駐車スペース管理情報111に登録されている。そのため、駐車スペース管理部124は、駐車スペース管理情報111および駐車車両管理情報112を用いて、現在、駐車スペース「11」に車両が駐車中であるか否かを判定し、駐車中であると判定した場合には、入庫車両の妨げになる車両があると判定する。
また、図4に示す駐車場において、入庫車両を駐車スペース「6」に移動する場合、その妨げになる駐車スペースはないため、駐車スペース管理部124は、妨げになる車両がないと判定する。
ステップS015では、自動運転制御部125は、妨げとなる車両を自動運転制御により一次的に退避エリアに移動させる。具体的には、自動運転制御部125は、通信部130を介して、妨げとなる駐車スペースに駐車している車両の自動運転制御システム240と通信を行い、自動運転制御により当該車両を退避エリアに移動させる。また、自動運転制御部125は、かかる車両を退避エリアに移動させると、処理をステップS016に移行する。
図12は、自動運転制御による車両の移動を示した図である。同図は、図3の駐車場を例としている。また、図12(a)は、妨げになる車両を退避エリアに移動させた状態を示した図である。図示するように、駐車スペース「11」に駐車している自動運転車両が駐車スペース「12」に移動する入庫車両の妨げになることから、自動運転制御部125は、かかる車両を自動運転制御により退避エリアに移動させる。
ステップS016では、案内生成部126は、所定の案内を出力する。具体的には、案内生成部126は、入庫車両に対して「乗降車エリアに車を止めてから鍵をキーボックスに戻し、車両を降りてください」といった所定のメッセージを生成する。また、出力処理部122は、生成されたメッセージを音声情報に変換し、通信部130を介して場内スピーカ230に出力する。
次に、駐車スペース管理部124は、ユーザが降車したか否かを判定する(ステップS017)。例えば、駐車スペース管理部124は、場内カメラ220が撮像した乗降車エリア付近の画像情報を解析することにより、ユーザが降車したか否かを判定する。
なお、ユーザが降車したか否かを判定する方法は特に限定されるものではなく、ユーザの降車を検知できればどのような方法であっても良い。
そして、降車していないと判定した場合(ステップS017でNo)、駐車スペース管理部124は、再度ステップS017の処理を行う。一方で、降車したと判定した場合(ステップS017でYes)、駐車スペース管理部124は、処理をステップS018に移行する。
次に、自動運転制御部125は、自動運転制御により入庫車両(シェアリングカー)をステップS013で特定した駐車スペースに移動させる(ステップS018)。
次に、自動運転制御部125は、退避エリアに移動させた車両がある場合、自動運転制御により元の駐車スペースに戻す(ステップS019)。具体的には、自動運転制御部125は、ステップS015の処理で退避エリアに移動させた車両がある場合、入庫車両が所定の駐車スペースに移動した後、自動運転制御により当該車両を元の駐車スペースに移動させる。また、自動運転制御部125は、ステップS019の処理後、本フローの処理を終了する。
図12(b)は、自動運転制御により車両を移動させた状態を示す図である。図示するように、自動運転制御部125は、自動運転制御により入庫車両を所定の駐車スペースに移動し(ステップS018)、その後で退避エリアの自動運転車両を元の駐車スペースに移動する(ステップS019)。
次に、前述のステップS012において、入庫車両がその駐車場から貸し出されたシェアリングカーではないと判定された場合(ステップS012でNo)の処理について説明する。
図10のステップS021では、駐車スペース管理部124は、入庫車両が自動運転車両か否かを判定する。具体的には、駐車スペース管理部124は、出力処理部122を介して、入庫車両が自動運転車両か否かをユーザに確認する画面情報を生成し、通信部130を介して設置パネル装置200に送信する。
なお、ユーザは、設置パネル装置200に表示された画面情報を確認し、車両に自動運転制御システム240が搭載されているか否か、および、自動運転制御のコントロール権限を駐車場管理装置100に許諾するか否かといった所定情報を入力する。
設置パネル装置200は、ユーザからの入力を受け付けると、ネットワークNを介して、ユーザ入力情報を駐車場管理装置100に送信する。駐車場管理装置100の駐車スペース管理部124は、取得したユーザ入力情報に基づき入庫車両が自動運転車両か否かを判定する。
そして、入庫車両が自動運転車両ではないと判定した場合(ステップS021でNo)、駐車スペース管理部124は、処理をステップS022に移行する。一方で、自動運転車両と判定した場合(ステップS021でYes)、駐車スペース管理部124は、処理をステップS024に移行する。
ステップS022では、駐車スペース管理部124は、駐車スペース管理情報111を用いて、第1の駐車スペースに空きがあるか否かを判定する。そして、空きがないと判定した場合(ステップS022でNo)、駐車スペース管理部124は、処理をステップS023に移行する。
ステップS023では、案内生成部126は、駐車スペースに空きがないことを案内するための所定のメッセージ情報を生成する。具体的には、案内生成部126は、入庫車両に対して「現在、非自動運転車両が駐車できる場所がありません」といった所定のメッセージを生成する。また、出力処理部122は、生成されたメッセージを音声情報に変換し、通信部130を介して設置パネル装置200に送信する。
なお、設置パネル装置200は、取得した音声情報を出力装置302であるスピーカから出力する。これにより、駐車場管理装置100は、設置パネル装置200を介して、入庫可能な駐車スペースに空きがないことをユーザに通知することができる。なお、出力処理部122は、音声情報を送信すると、本フローの処理を終了する。
また、前述のステップS022において、第1の駐車スペースに空きがあると判定した場合(ステップS022でYes)、駐車スペース管理部124は、処理をステップS026に移行する。
また、前述のステップS021で自動運転車両と判定された場合(ステップS021でYes)に移行するステップS024の処理では、駐車スペース管理部124は、駐車スペース管理情報111を用いて、第2の駐車スペースまたは第1の駐車スペースに空きがあるか否かを判定する。そして、空きがないと判定した場合(ステップS024でNo)、駐車スペース管理部124は、処理をステップS025に移行する。
ステップS025では、案内生成部126は、駐車スペースに空きがないことを案内するための所定のメッセージ情報を生成する。具体的には、案内生成部126は、入庫車両に対して「現在、車両が駐車できる場所がありません」といった所定のメッセージを生成する。また、出力処理部122は、生成されたメッセージを音声情報に変換し、通信部130を介して設置パネル装置200に送信する。
設置パネル装置200は、取得した音声情報を出力装置302であるスピーカから出力する。また、出力処理部122は、音声情報を送信すると、本フローの処理を終了する。
また、前述のステップS024において、第2の駐車スペースまたは第1の駐車スペースに空きがあると判定した場合(ステップS024でYes)、駐車スペース管理部124は、処理をステップS026に移行する。
ステップS026では、駐車スペース管理部124は、入庫車両の駐車スペースを決定する。具体的には、駐車スペース管理部124は、ステップS022を経由している場合には、空いている第1の駐車スペースの中から入庫車両の駐車スペースを決定する。また、ステップS024を経由している場合には、駐車スペース管理部124は、空いている第2の駐車スペースおよび第1の駐車スペースの中から所定のルール(例えば、自動運転車両の場合は第2の駐車スペースを優先する、など)に従って入庫車両の駐車スペースを決定する。
次に、駐車スペース管理部124は、入庫の妨げになる車両が駐車しているか否かを判定する(ステップS027)。具体的には、駐車スペース管理部124は、駐車スペース管理情報111を用いて、ステップS026で決定した駐車スペースに車両を移動する際の妨げになる車両が駐車しているか否かを判定する。
そして、妨げになる車両があると判定した場合(ステップS027でYes)、駐車スペース管理部124は、処理をステップS028に移行する。一方で、妨げになる車両がないと判定した場合(ステップS027でNo)、駐車スペース管理部124は、処理をステップS029に移行する。
ステップS028では、自動運転制御部125は、妨げとなる車両を自動運転制御により一次的に退避エリアに移動させる。なお、かかる処理は、前述のステップS015と同様であるため説明を省略する。また、自動運転制御部125は、かかる車両を退避エリアに移動させると、処理をステップS029に移行する。
ステップS029では、案内生成部126は、所定の案内を出力する。例えば、案内生成部126は、ステップS026で決定された駐車スペースが第2の駐車スペースである場合、入庫車両に対して「乗降車エリアに車を止めてから車両を降りてください」といった所定のメッセージを生成する。
また、決定された駐車スペースが第1の駐車スペースである場合、案内生成部126は、入庫車両に対して「駐車スペース番号**に駐車してください」といった所定のメッセージを生成する。また、出力処理部122は、生成されたメッセージを音声情報に変換し、通信部130を介して場内スピーカ230に出力する。
次に、ステップS026で決定した駐車スペースが第2の駐車スペースの場合、自動運転制御部125は、乗降車エリアでのユーザの降車を確認後、自動運転制御により入庫車両をかかる第2の駐車スペースに移動させる(ステップS030)。
なお、ステップS026で決定した駐車スペースが第1の駐車スペースの場合、自動運転制御部125は、ステップS030の処理を省略する。
次に、自動運転制御部125は、退避エリアに移動させた車両がある場合、自動運転制御により元の駐車スペースに移動させる(ステップS031)。具体的には、自動運転制御部125は、第2の駐車スペースに入庫車両を移動させた後、あるいは第1の駐車スペースに入庫車両が移動したことを確認した後、自動運転制御部125は、自動運転制御により退避エリアの車両を元の駐車スペースに移動させる。
なお、自動運転制御部125は、例えば場内カメラ220から取得した撮像画像の画像解析により第1の駐車スペースに入庫車両が移動したことを確認すれば良い。なお、第1の駐車スペースへの入庫が完了したことの確認方法は特に限定されるものではない。例えば、自動運転制御部125は、設置パネル装置200を介して入庫完了を示すユーザ入力情報の取得に基づき入庫の完了確認を行っても良い。
なお、ステップS028で退避エリアに退避した車両がない場合、自動運転制御部125は、ステップS031の処理を省略する。
自動運転制御部125は、ステップS031の処理後、本フローの処理を終了する。
次に、前述のステップS011において、入庫の検知が入庫感知信号の取得に基づいたものではないと判定された場合(ステップS011でNo)、すなわち駐車場予約情報の取得に基づき入庫を検知した場合の処理について説明する。
図11のステップS041では、駐車スペース管理部124は、入庫車両が自動運転車両か否かを判定する。具体的には、駐車スペース管理部124は、駐車場予約情報を用いて、入庫車両が自動運転車両か否かを判定する。なお、駐車場予約情報には、前述の通り、入庫車両が自動運転車両であるか否かを示す情報が含まれているものとする。
そして、入庫車両が自動運転車両ではないと判定した場合(ステップS041でNo)、駐車スペース管理部124は、処理をステップS042に移行する。一方で、自動運転車両と判定した場合(ステップS041でYes)、駐車スペース管理部124は、処理をステップS044に移行する。
ステップS042では、駐車スペース管理部124は、駐車スペース管理情報111を用いて、第1の駐車スペースに空きがあるか否かを判定する。そして、空きがないと判定した場合(ステップS042でNo)、駐車スペース管理部124は、処理をステップS043に移行する。
ステップS043では、駐車スペース管理部124は、駐車スペースに空きがないことを通知する通知情報を生成し、通信部130を介して駐車場予約装置260に送信する。また、駐車スペース管理部124は、通知情報を送信すると、本フローを終了する。
また、前述のステップS042において、第1の駐車スペースに空きがあると判定した場合(ステップS042でYes)、駐車スペース管理部124は、処理をステップS046に移行する。
また、前述のステップS041で自動運転車両と判定された場合(ステップS041でYes)に移行するステップS044の処理では、駐車スペース管理部124は、駐車スペース管理情報111を用いて、第2の駐車スペースまたは第1の駐車スペースに空きがあるか否かを判定する。そして、空きがないと判定した場合(ステップS044でNo)、駐車スペース管理部124は、処理をステップS045に移行する。
ステップS045では、駐車スペース管理部124は、駐車スペースに空きがないことを通知する通知情報を生成し、通信部130を介して駐車場予約装置260に送信する。また、駐車スペース管理部124は、通知情報を送信すると、本フローを終了する。
また、前述のステップS044において、第2の駐車スペースまたは第1の駐車スペースに空きがあると判定した場合(ステップS044でYes)、駐車スペース管理部124は、処理をステップS046に移行する。
ステップS046では、駐車スペース管理部124は、駐車スペースを確保し、予約完了情報を送信する。具体的には、駐車スペース管理部124は、ステップS042を経由している場合には、空いている第1の駐車スペースの中から入庫車両の駐車スペースを決定する。また、ステップS044を経由している場合には、駐車スペース管理部124は、空いている第2の駐車スペースおよび第1の駐車スペースの中から所定のルール(例えば、自動運転車両の場合は第2の駐車スペースを優先する、など)に従って入庫車両の駐車スペースを決定する。そして、駐車スペース管理部124は、決定した駐車スペースを駐車場予約情報の対象車両に対する駐車スペースとして確保する。
この時、駐車スペース管理部124は、駐車場予約情報に含まれる情報に基づき駐車車両情報を更新する。具体的には、駐車スペース管理部124は、駐車場予約情報から予約車両のナンバープレートの番号と、車両種別と、入庫予約時間とを抽出する。また、駐車スペース管理部124は、駐車車両管理情報112の確保した駐車スペースの番号に対応付けられたレコードの駐車車両ナンバー、車両種別および入庫予約時間に抽出した各情報を登録する。
また、駐車スペース管理部124は、駐車スペースを確保したことを示す予約完了情報を生成し、通信部130を介して駐車場予約装置260に送信する。
次に、駐車スペース管理部124は、予約時間が近づいたか否かを判定する(ステップS047)。例えば、駐車スペース管理部124は、予約時間まで所定時間未満(例えば、5分未満)となったか否かを判定する。そして、所定時間未満ではないと判定した場合(ステップS047でNo)、駐車スペース管理部124は、再度ステップS047の処理を行う。一方で、所定時間未満となったと判定した場合(ステップS047でYes)、駐車スペース管理部124は、処理をステップS048に移行する。
ステップS048では、入出庫検知部123は、予約車両が駐車場に到着したか否かを判定する。例えば、入出庫検知部123は、車両感知センサ210から出力された入庫感知信号を取得すると、場内カメラ220による撮像画像の解析を行う。
また、入出庫検知部123は、駐車車両管理情報112から予約車両の駐車車両ナンバーを特定する。そして、入出庫検知部123は、画像の解析結果が示すナンバープレートの番号と、予約車両の駐車車両ナンバーとが一致する場合、予約車両の到着を検知したと判定する。
そして、予約車両の到着を検知していないと判定した場合(ステップS048でNo)、入出庫検知部123は、再度ステップS048の処理を行う。一方で、予約車両の到着を検知したと判定した場合(ステップS048でYes)、入出庫検知部123は、処理をステップS049に移行する。
次に、駐車スペース管理部124は、入庫の妨げになる車両が駐車しているか否かを判定する(ステップS049)。具体的には、駐車スペース管理部124は、駐車スペース管理情報111を用いて、ステップS046で確保した駐車スペースに車両を移動する際の妨げになる車両が駐車しているか否かを判定する。
そして、妨げになる車両があると判定した場合(ステップS049でYes)、駐車スペース管理部124は、処理をステップS050に移行する。一方で、妨げになる車両がないと判定した場合(ステップS049でNo)、駐車スペース管理部124は、処理をステップS051に移行する。
ステップS050では、自動運転制御部125は、妨げとなる車両を自動運転制御により一次的に退避エリアに移動させる。なお、かかる処理は、前述のステップS015と同様であるため説明を省略する。また、自動運転制御部125は、かかる車両を退避エリアに移動させると、処理をステップS051に移行する。
ステップS051では、案内生成部126は、所定の案内を出力する。例えば、案内生成部126は、ステップS046で確保された駐車スペースが第2の駐車スペースである場合、入庫車両に対して「乗降車エリアに車を止めてから車両を降りてください」といった所定のメッセージを生成する。また、確保されている駐車スペースが第1の駐車スペースである場合、案内生成部126は、入庫車両に対して「駐車スペース番号**に駐車してください」といった所定のメッセージを生成する。また、出力処理部122は、生成されたメッセージを音声情報に変換し、通信部130を介して場内スピーカ230に出力する。
次に、自動運転制御部125は、ステップS046で確保した駐車スペースが第2の駐車スペースの場合、乗降車エリアでのユーザの降車を確認後、自動運転制御により入庫車両をかかる第2の駐車スペースに移動させる(ステップS052)。なお、ステップS046で確保した駐車スペースが第1の駐車スペースの場合、自動運転制御部125は、ステップS052の処理を省略する。
次に、自動運転制御部125は、退避エリアに移動させた車両がある場合、自動運転制御により元の駐車スペースに移動させる(ステップS053)。具体的には、自動運転制御部125は、第2の駐車スペースに入庫車両を移動させた後、あるいは第1の駐車スペースに入庫車両が移動したことを確認した後、自動運転制御により退避エリアの車両を元の駐車スペースに移動させる。
自動運転制御部125は、ステップS053の処理後、本フローの処理を終了する。
以上、車両入庫処理について説明した。
次に、車両出庫処理について説明する。
図13および図14は、車両出庫処理の一例を示したフロー図である。車両出庫処理が開始されると、駐車スペース管理部124は、ユーザ出庫指示の取得に基づき車両の出庫が検知されたか否かを判定する(ステップS061)。そして、ユーザ出庫指示の取得に基づき出庫が検知されたと判定した場合(ステップS061でYes)、駐車スペース管理部124は、処理をステップS062に移行する。一方で、ユーザ出庫指示の取得に基づき出庫が検知されたのではないと判定した場合(ステップS061でNo)、駐車スペース管理部124は、処理をステップS071(図14)に移行する。
ステップS062では、駐車スペース管理部124は、ユーザ出庫指示に基づき出庫車両の駐車している駐車スペースを特定する。具体的には、駐車スペース管理部124は、ユーザ出庫指示に含まれる駐車スペースの番号に基づき、出庫車両の駐車スペースを特定する。
次に、駐車スペース管理部124は、出庫の妨げになる車両が駐車しているか否かを判定する(ステップS063)。具体的には、駐車スペース管理部124は、駐車スペース管理情報111を用いて、ステップS062で特定した駐車スペースから出庫車両を移動する際の妨げになる位置の駐車スペースに車両が駐車しているか否かを判定する。
そして、妨げになる車両があると判定した場合(ステップS063でYes)、駐車スペース管理部124は、処理をステップS064に移行する。一方で、妨げになる車両がないと判定した場合(ステップS063でNo)、駐車スペース管理部124は、処理をステップS065に移行する。
例えば、図3に示す駐車場において、駐車スペース「3」に駐車している対象車両を出庫する場合、駐車スペース「11」の車両が妨げになることが予め駐車スペース管理情報111に登録されている。そのため、駐車スペース管理部124は、駐車スペース管理情報111および駐車車両管理情報112を用いて、現時点で駐車スペース「11」に車両が駐車中であるか否かを判定し、駐車中であると判定した場合には、入庫車両の妨げになる車両があると判定する。
また、図4の駐車場において、駐車スペース「5」に駐車している対象車両を出庫する場合、その妨げになる駐車スペースはないため、駐車スペース管理部124は、妨げになる車両がないと判定する。
ステップS064では、自動運転制御部125は、妨げとなる車両を自動運転制御により一次的に退避エリアに移動させる。なお、かかる処理は、前述のステップS015と同様であるため説明を省略する。また、自動運転制御部125は、かかる車両を退避エリアに移動させると、処理をステップS065に移行する。
図15は、自動運転制御による車両の移動を示した図である。同図は、図3に示す駐車場を例としたものである。また、図15(a)は、妨げになる車両を退避エリアに移動させた状態を示した図である。図示するように、駐車スペース「11」に駐車している自動運転車両が駐車スペース「3」に駐車している出庫車両の妨げになることから、自動運転制御部125は、かかる車両を自動運転制御により退避エリアに移動させる。
ステップS065では、駐車スペース管理部124は、出庫車両が自動運転車両か否かを判定する。具体的には、駐車スペース管理部124は、ユーザ出庫指示に含まれる駐車スペース番号が対応付けられた駐車車両管理情報112のレコードを特定する。また、駐車スペース管理部124は、特定したレコードの車両種別に基づき、出庫車両が自動運転車両か否かを判定する。
そして、出庫車両が自動運転車両ではないと判定した場合(ステップS065でNo)、駐車スペース管理部124は、処理をステップS067に移行する。一方で、自動運転車両と判定した場合(ステップS065でYes)、駐車スペース管理部124は、処理をステップS066に移行する。
ステップS066では、自動運転制御部125は、自動運転制御により出庫車両を乗降車エリアに移動させる。
次に、案内生成部126は、所定の案内を出力する(ステップS067)。例えば、出庫車両が自動運転車両の場合、案内生成部126は、出庫車両のユーザに対して「車両を移動していますので、乗降車エリアで待機してください」といった所定のメッセージを生成する。
また、出庫車両が非自動運転車両の場合、案内生成部126は、出庫車両のユーザに対して「出庫を受け付けました。出庫してください」、あるいは「出庫を受け付けました。出庫の妨げになる車両を移動中のため、移動が終わりましたら出庫してください」といった所定のメッセージを生成する。また、出力処理部122は、生成されたメッセージを音声情報に変換し、通信部130を介して場内スピーカ230に出力する。
次に駐車スペース管理部124は、出庫車両が出庫したか否かを判定する(ステップS068)。例えば、駐車スペース管理部124は、場内カメラ220による撮像画像を解析し、出庫車両が駐車スペースから移動したか否かを判定することにより、出庫車両が出庫したか否かを判定する。
そして、出庫していないと判定した場合(ステップS068でNo)、駐車スペース管理部124は、再度ステップS068の処理を行う。一方で、出庫したと判定した場合(ステップS068でYes)、駐車スペース管理部124は、処理をステップS069に移行する。
ステップS069では、自動運転制御部125は、退避エリアに移動させた車両がある場合、自動運転制御により元の駐車スペースに移動させる。具体的には、自動運転制御部125は、出庫車両が所定の駐車スペースから移動した後、自動運転制御により退避エリアの車両を元の駐車スペースに移動させる。
自動運転制御部125は、ステップS069の処理後、本フローの処理を終了する。
図15(b)は、自動運転制御により車両を移動させた状態を示す図である。図示するように、自動運転制御部125は、自動運転制御により出庫車両を所定の駐車スペースに移動し(ステップS066)、その後で退避エリアの自動運転車両を元の駐車スペースに移動する(ステップS069)。
次に、前述のステップS061において、出庫の検知がユーザ出庫指示の取得に基づいたものではないと判定された場合(ステップS061でNo)、すなわちシェアリングカーの貸出予約情報の取得または出庫依頼情報の取得に基づき出庫を検知した場合の処理について説明する。
図14のステップS071では、駐車スペース管理部124は、シェアリングカーの貸出予約情報または出庫依頼情報に基づき出庫車両の駐車スペースを特定する。具体的には、駐車スペース管理部124は、シェアリングカーの貸出予約情報から予約対象のシェアリングカーに関するナンバープレートの番号を特定する。また、駐車スペース管理部124は、特定したナンバープレートの番号が含まれる駐車車両管理情報112のレコードを特定する。また、駐車スペース管理部124は、特定したレコードに対応付けられた駐車スペース番号に基づき、出庫車両の駐車スペースを特定する。
また、駐車スペース管理部124は、出庫依頼情報から依頼対象の車両に関するナンバープレートの番号を特定する。また、駐車スペース管理部124は、特定したナンバープレートの番号が含まれる駐車車両管理情報112のレコードを特定する。また、駐車スペース管理部124は、特定したレコードに対応付けられた駐車スペース番号に基づき、出庫車両の駐車スペースを特定する。なお、出庫依頼情報に出庫車両が駐車している駐車スペース番号が含まれている場合、駐車スペース管理部124は、かかる情報に基づき出庫車両の駐車スペースを特定すれば良い。
この時、駐車スペース管理部124は、シェアリングカーの貸出予約情報または出庫依頼情報に含まれる情報に基づき駐車車両管理情報112を更新する。具体的には、駐車スペース管理部124は、貸出予約情報からシェアリングカーのナンバープレートの番号と、車両種別と、出庫予約時間とを抽出する。また、駐車スペース管理部124は、出庫依頼情報から出庫車両のナンバープレートの番号と、車両種別と、出庫予約時間とを抽出する。また、駐車スペース管理部124は、抽出したナンバープレートの番号が含まれる駐車車両管理情報112のレコードを特定し、かかるレコードの出庫予約時間に抽出した予約時刻を登録する。
次に、駐車スペース管理部124は、予約時間が近づいたか否かを判定する(ステップS072)。例えば、駐車スペース管理部124は、予約時間まで所定時間未満(例えば、5分未満)となったか否かを判定する。そして、所定時間未満ではないと判定した場合(ステップS072でNo)、駐車スペース管理部124は、再度ステップS072の処理を行う。一方で、所定時間未満となったと判定した場合(ステップS072でYes)、駐車スペース管理部124は、処理をステップS073に移行する。
ステップS073では、入出庫検知部123は、シェアリングカーの貸出予約あるいは出庫依頼を行ったユーザが駐車場に到着したか否かを判定する。例えば、入出庫検知部123は、ユーザが到着手続きを行った際に生成されるユーザ到着情報を設置パネル装置200から取得すると、ユーザが駐車場に到着したと判定する。
そして、ユーザが到着していないと判定した場合(ステップS073でNo)、入出庫検知部123は、再度ステップS073の処理を行う。一方で、ユーザが到着したと判定した場合(ステップS073でYes)、入出庫検知部123は、処理をステップS074に移行する。
ステップS074では、駐車スペース管理部124は、出庫の妨げになる車両が駐車しているか否かを判定する。また、妨げになる車両があると判定された場合(ステップS074でYes)、自動運転制御部125は、妨げとなる車両を自動運転制御により一次的に退避エリアに移動させる(ステップS075)。また、駐車スペース管理部124は、出庫車両が自動運転車両か否かを判定する(ステップS076)。また、自動運転制御部125は、出庫車両が自動運転車両と判定された場合(ステップS076でYes)、自動運転制御により出庫車両を乗降車エリアに移動する(ステップS077)。
また、案内生成部126は、出力処理部122を介して、生成したメッセージの音声情報を場内スピーカ230から出力する(ステップS078)。また、駐車スペース管理部124は、出庫車両が出庫したか否かを判定する(ステップS079)。また、自動運転制御部125は、出庫車両が出庫したと判定された場合(ステップS079でYes)であって、退避エリアに移動させた車両がある場合、自動運転制御により元の駐車スペースに戻す(ステップS080)。
なお、これらのステップS074〜ステップS080の処理は、前述のステップS063〜ステップS069と同様であるため、詳細な説明は省略する。
自動運転制御部125は、ステップS080の処理後、本フローの処理を終了する。
以上、車両入庫処理について説明した。
図8に戻って説明する。車両入庫処理または車両出庫処理を実行すると、駐車スペース管理部124は、駐車スペース管理情報111および駐車車両管理情報112を更新する(ステップS005)。具体的には、駐車スペース管理部124は、駐車スペース管理情報111において、入庫車両が駐車した駐車スペースに入庫車両を対応付ける。また、駐車スペース管理部124は、駐車スペース管理情報111において、出庫車両が駐車していた駐車スペースから出庫車両を削除する。また、駐車スペース管理部124は、駐車車両管理情報112において、出庫車両が対応付けられたレコードを削除する。
また、駐車スペース管理部124は、駐車スペース管理情報111および駐車車両管理情報112の更新処理を行うと、処理をステップS001に戻す。
以上、駐車スペース管理処理について説明した。
このような駐車場管理装置100によれば、駐車場の駐車スペースをより効率的に活用することができる。特に、駐車場管理装置100によれば、自動運転車両を自動運転制御することができる。そのため、通常は他の車両の移動に際して妨げになる位置の駐車スペースに車両(自動運転車両に限る)を駐車させた場合でも、必要に応じてかかる車両を移動させることができる。そのため、駐車場管理装置100が導入されている駐車場では、自動運転車両の駐車スペース(第2の駐車スペース)の分だけ駐車スペースを増やすことができ、駐車場の駐車スペースをより効率的に活用することができる。
[第二実施形態]
次に、本発明の第二実施形態について説明する。第二実施形態に係る駐車場管理装置100は、所定の駐車スペースから移動する出庫車両の妨げとなる駐車スペースの車両を、出口に向かう出庫車両の進路を妨げない方向に退避するよう自動運転制御する。
なお、駐車場管理装置100および駐車場管理システムの全体構成は、前述の第一実施形態と同様であるため、これらの説明は省略する。
図16は、第二実施形態に係る駐車スペース管理情報111に登録されている駐車スペースの一例を示した図である。図示するように、例えば大型駐車場には複数の出口(図16では、A〜D)が設けられている場合がある。この場合、ユーザは、例えば次に向かう場所や自宅のある方向の道路に近い出口を選択して駐車場から出庫することが想定される。その場合、ユーザは、出庫しようとする出口に向かって駐車スペースから車両を移動させることになる。
一方で、駐車スペースから移動するユーザ車両の妨げとなる駐車スペースに自動運転車両が駐車している場合、かかる車両をユーザの向かう出口方向に退避させたのではユーザの進路を妨害することになってしまう。
そのため、本実施形態に係る駐車場管理装置100は、ユーザ車両の妨げとなる駐車スペースに駐車している自動運転車両を、ユーザの向かう出口方向の進路を妨げない方向に退避させる自動運転制御を行う。
具体的には、駐車スペース管理部124は、出力処理部122を介して、ユーザから出庫予定出口の入力を受け付けるための画面情報を生成し、通信部130を介して設置パネル装置200に送信する。なお、駐車スペース管理部124は、例えばユーザが出庫車両の駐車している駐車スペース番号を設置パネル装置200に入力する際や、シェアリングカーを予約したユーザが駐車場に到着した際に行う到着手続きの際など所定のタイミングで出庫予定出口の入力を受け付けるための画面情報を設置パネル装置200に表示させる。
また、自動運転制御部125は、通信部130を介して設置パネル装置200から出庫予定出口を示す情報を取得すると、出庫予定出口を示す情報と、駐車スペース管理情報111とを用いて、出庫車両の妨げとなる駐車スペースの車両を退避させる方向を決定する。
例えば、図16に示す駐車場において、出庫予定出口が出口Aであった場合、ユーザ車両は駐車スペースから右方向(図中、矢印Xの方向)に移動することが想定される。そのため、自動運転制御部125は、ユーザ車両の妨げになる自動運転車両を左方向(図中、矢印Yの方向)に退避させ、ユーザ車両が駐車スペースから移動した後、かかる自動運転車両を元の駐車スペースに移動させる制御を行う。
以上、第二実施形態に係る駐車場管理装置100について説明した。このような駐車場管理装置100によれば、ユーザ車両の妨げとなる駐車スペースの車両を、出口に向かうユーザ車両の進路を妨げない方向に退避することができる。
[第三実施形態]
次に、本発明の第三実施形態について説明する。前述の第一実施形態に係る駐車場管理装置100は、自動運転車両に対してのみ第2の駐車スペースへの駐車を可能としたが、第三実施形態に係る駐車場管理装置100は、自動運転車両および非自動運転車両のいずれも第2の駐車スペースへの駐車を可能とする。
また、本実施形態では、駐車場から貸し出されるシェアリングカーが駐車(常駐)する第2の駐車スペースに非自動運転車両を駐車させる場合も想定される。このように、シェアリングカーが駐車(常駐)する第2の駐車スペースに非自動運転車両を駐車させている場合、駐車場管理装置100は、シェアリングカーの貸出終了時間が近づくと、他の駐車場の駐車場管理装置100と通信を行い、駐車スペースが空いている駐車場を特定する。
具体的には、駐車場管理装置100は、第1の駐車スペースまたは第2の駐車スペースに空きのある駐車場であって、当該駐車場からより近い場所にある駐車場を特定する。
また、駐車場管理装置100は、通信部130を介して、返却する駐車スペースが無いため、ユーザが望む場所でシェアリングカーを降車する旨のメッセージを送信する。また、駐車場管理装置100は、通信部130を介して、シェアリングカーに自動運転制御指示を送信し、ユーザの降車後に、特定した他の駐車場の駐車スペースまでシェアリングカーを移動させる。
また、駐車場管理装置100は、非自動運転車両の出庫により常駐するシェアリングカーの駐車スペース(第2の駐車スペース)が空いたことを検知すると、他の駐車場に駐車させたシェアリングカーに自動運転制御指示を送信し、かかるシェアリングカーを元の駐車場の駐車スペースまで移動させる。
以上、第三実施形態に係る駐車場管理装置100について説明した。このような駐車場管理装置100によれば、非自動運転車両を第2の駐車スペースに駐車させることができるため、より効率的に駐車スペースを有効利用することができる。
また、入出庫の妨げになる車両を自動運転制御により退避エリアに移動させている最中に、他の車両が入庫あるいは出庫しようとする場合も想定される。この場合、駐車場管理装置100は、入庫あるいは出庫しようとする車両を場内カメラ220から取得した撮像画像の解析により検知し、「只今、他の車両を移動させているため、入庫(または出庫)をしばらくお待ちください」といった所定の案内を場内スピーカ230から出力させるようにしても良い。
このようにすれば、入庫あるいは出庫しようとする他の車両と、退避エリアに移動させている自動運転車両とが接触するリスクを低減できる。
また、前述の実施形態に係る駐車場は、自動運転車両のみが駐車対象となる第2の駐車スペースと、自動運転車両および非自動運転車両のいずれもが駐車対象となる第1の駐車スペースとが混在した例を説明したが、本発明はこのような駐車場に限られるものではなく、第2の駐車スペースのみを有する駐車場に適用されても良い。
その場合、当該駐車場には自動運転車両のみが駐車可能となる。そのため、各駐車スペースへの車両の移動は全て自動運転制御により実施可能となり、駐車スペース内でのユーザの乗降車は行われなくなる。それ故、各駐車スペース同士の間を極力狭く設定することができ、駐車スペースの更なる有効活用が可能となる。
なお、前述の実施形態では、例えばシェアリングカーの貸出予約をしたユーザが駐車場に到着した場合や、出庫依頼を行ったユーザが駐車場に到着した場合、設置パネル装置200を介して出庫手続きを行ったが、本発明はこのような方法に限定されるものではない。例えば、駐車場に到着したユーザは、スマートフォンなどの情報処理端末にインストールしたアプリ(アプリケーションプログラム)を介して、出庫手続きを行うようにしても良い。
また、本発明は、上記の実施形態や変形例などに限られるものではなく、これら以外にも様々な実施形態および変形例が含まれる。例えば、上記の実施形態は本発明を分かりやすく説明するために詳細に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されるものではない。また、ある実施形態の構成の一部を他の実施形態や変形例の構成に置き換えることが可能であり、ある実施形態の構成に他の実施形態の構成を加えることも可能である。また、各実施形態の構成の一部について、他の構成の追加・削除・置換をすることが可能である。