JP2020019265A - タイヤの製造方法 - Google Patents

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修司 土谷
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Abstract

【課題】タイヤサイド部の加硫故障をより確実に抑制できるタイヤの製造方法を提供する。【解決手段】型閉めされた加硫用モールド10の中でグリーンタイヤ11の内部に配置した加硫用ブラダ8を膨張させて、グリーンタイヤ11を所定の加熱温度範囲および所定の加圧圧力範囲に所定時間維持する維持工程を経て加硫する際に、維持工程での加硫用モールド10によるグリーンタイヤ11のタイヤサイド部16に対する加熱温度Tと、加硫前のタイヤサイド部16の未加硫ゴムのムーニー粘度Vとの関係が、ムーニー粘度V≦−0.2×加熱温度T+81を満たすようにする。【選択図】図6

Description

本発明は、タイヤの製造方法に関し、さらに詳しくは、タイヤサイド部の加硫故障をより確実に抑制できるタイヤの製造方法に関するものである。
空気入りタイヤはグリーンタイヤを加硫することで製造される。この加硫工程では、一般的に加硫用モールドの中にグリーンタイヤを横倒し状態で配置して型閉めした後、グリーンタイヤの内部で加硫用ブラダを膨張させてグリーンタイヤを加熱および加圧する(例えば特許文献1参照)。タイヤサイズ、構造、ゴム種などのタイヤ仕様に応じて、加硫温度、加硫圧力、加硫時間などの適切な範囲が加硫条件として予め設定されていて、加硫工程では、設定された加硫条件によってグリーンタイヤが加硫される。
適切な加硫条件に基づいてグリーンタイヤを加硫することで、正常な空気入りタイヤが製造されるが、何等かの原因で加硫故障が発生することがある。例えば、グリーンタイヤを十分に加圧できないこと等に起因して、タイヤ表面に窪みが発生したり、意図した形状を確保できなという加硫故障が発生することがある(例えば特許文献1の段落0002参照)。タイヤサイド部に加硫故障が発生すると外観品質に大きく影響する。一方、グリーンタイヤに対する加圧力が過大になると、加硫設備等が損耗し易くなるという問題が生じるため、タイヤサイド部の加硫故障を抑制するには依然として改善の余地がある。
特開2010−105360号公報
本発明の目的は、タイヤサイド部の加硫故障をより確実に抑制できるタイヤの製造方法を提供することにある。
上記目的を達成するため本発明のタイヤの製造方法は、型閉めされた加硫用モールドの中でグリーンタイヤの内部に配置した加硫用ブラダを膨張させて、前記加硫用ブラダの内部圧力を所定範囲にするとともに前記グリーンタイヤを所定の温度範囲で加熱して所定時間維持する維持工程を経て加硫することによりタイヤを製造するタイヤの製造方法において、前記維持工程での前記加硫用モールドによる前記グリーンタイヤのタイヤサイド部に対する加熱温度Tと、加硫前の前記タイヤサイド部の未加硫ゴムのムーニー粘度Vとの関係が下記(1)式を満たすようにすることを特徴とするタイヤの製造方法。
ムーニー粘度V≦−0.2×加熱温度T+81・・・(1)
本発明によれば、前記維持工程において、グリーンタイヤのタイヤサイド部に対する加硫用モールドによる加熱温度Tと、グリーンタイヤの加硫前のタイヤサイド部の未加硫ゴムのムーニー粘度Vとの関係が、上記(1)式で特定される関係を満たすようにしたので、この未加硫ゴムが加硫用モールドの成形表面に沿って流動、変形して型付けされ易くなり、タイヤサイド部の加硫故障をより確実に抑制することが可能になる。
グリーンタイヤのタイヤ幅方向右側を横断面視で模式的に例示する説明図である。 図1のグリーンタイヤを加硫して製造されたタイヤを横断面視で模式的に例示する説明図である。 図1のグリーンタイヤを加硫している加硫装置を縦断面視で例示する説明図である。 図3のセクタモールドおよびセグメントを平面視で例示する説明図である。 グリーンタイヤを加硫する際のブラダの内部圧力の経時変化を例示するグラフ図である。 加硫中のグリーンタイヤのタイヤサイド部に対する加熱温度と加硫前のグリーンタイヤのタイヤサイド部の未加硫ゴムのムーニー粘度との関係を例示するグラフ図である。 製造されたタイヤのサイド部の厚さとブラダサイド部の厚さとの合計値と加硫中のブラダの内部圧力との関係を例示するグラフ図である。
以下、本発明のタイヤの製造方法を図に示した実施形態に基づいて説明する。
本発明では、図1に例示するグリーンタイヤ11を加硫することで、図2に例示する空気入りタイヤTをする。図1のグリーンタイヤ11は未加硫の状態であり、図2のタイヤTは加硫された状態であるが、互いの対応する部材には同じ符号を付している。
図1のグリーンタイヤ11は、最内周のインナーライナ12の外周側にカーカス13が積層されている。カーカス13は左右一対のビード部14の間に架装されている。カーカス13の左右両端部はそれぞれのビード部14のビードコア14aの周りでタイヤ内側から外側に折り返されている。カーカス13は、タイヤ半径方向に延在する多数の補強線材を有している。カーカス13のタイヤ幅方向中央部には2層のベルト層15が埋設されていて、その外周側にはトレッド部18が積層されている。ベルト層15の層数は適宜設定される。カーカス13のタイヤ幅方向両側にはそれぞれ、タイヤサイド部16が積層されている。トレッド部18とそれぞれのタイヤサイド部16の間のカーカス13の外周側にはそれぞれ、ショルダ部17が積層されている。上述した部材の他に、ベルト層15の外周側に積層されてベルト層15の両端部を覆うベルトカバー層など、必要な部材が適宜使用される。グリーンタイヤ11を構成する部材は主に未加硫ゴムおよび補強材である。
図1のグリーンタイヤ11は、図3、図4に例示するタイヤ加硫装置1(以下、加硫装置1という)を用いて加硫される。加硫装置1は、複数のセグメント5と、上部プレート2と、下部プレート4と、コンテナリング6と、コンテナリング6に接続されたボルスタープレート3と、下部プレート4の平面視の中心部に配置される中心機構7とを備えている。ボルスタープレート3は上部プレート2の上方に配置されて、油圧シリンダ等の加圧機構のシリンダロッドの上下方向の進退移動によって上下移動する。
この加硫装置1には、タイヤ加硫用モールド10(以下、モールド10という)が取り付けられている。モールド10は、円環状の上側サイドモールド10aと円環状の下側サイドモールド10bと複数のセクタモールド10cとで構成されている。上部プレート2の下面に上側サイドモールド10aの上面が対向して取り付けられている。下部プレート4の上面に上側サイドモールド10bの下面が対向して取り付けられている。下部プレート4は不動状態で地盤ベースに固定されている。図3、図4は、モールド10が型閉めされた状態を例示していて、図4では、上部プレート2を破線で示し、上側サイドモールド10aを二点鎖線の細線で示している。
中心機構7を構成する中心ポスト7aは、上側サイドモールド10aおよび下側サイドモールド10bの円環状の中心CLに配置されている。中心ポスト7aには上下に間隔をあけて円盤状のクランプ部9が取り付けられている。それぞれのクランプ部9には、円筒状の加硫用ブラダ8(以下、ブラダ8という)の上端部、下端部が把持されている。
それぞれのセグメント5は中心機構7(中心CL)を中心にして環状に配置されている。それぞれのセグメント5の内周側にセクタモールド10cの外周面が対向して取り付けられている。それぞれのセグメント5の外周面は、外周側から内周側に向かって上方に傾斜する傾斜を有している。
円環状のコンテナリング6は、中心機構7(中心CL)を中心にした環状体であり、環状に配置されているセグメント5の外周側で上下移動する。コンテナリング6が上下移動することにより、コンテナリング6の内周傾斜面とそれぞれのセグメント5の外周傾斜面とが摺動する。そして、それぞれのセグメント5が下部プレート4に載置された状態で、それぞれのセグメント5の外周面が下方移動するコンテナリング6の内周面によって押圧されることで、それぞれのセクタモールド10cがセグメント5とともに環状の中心CLに対して近接移動する。
次に、この加硫装置1を用いて、グリーンタイヤ11を加硫して空気入りタイヤTを製造する方法の一例を説明する。
グリーンタイヤ11を加硫する際には、モールド10を開型した状態で、横倒し状態のグリーンタイヤ11を中心機構7に挿通させる。そして、シェーピング圧力で膨張させたブラダ8によって内側からグリーンタイヤ11を保持する。このグリーンタイヤ11を横倒し状態で下側サイドモールド10bに載置する。
次いで、図3に例示するようにボルスタープレート3を下方移動させることで、コンテナリング6、上部プレート2、上側サイドモールド10aを下方移動させ、それぞれのセグメント5を下部プレート4に載置する。ボルスタープレート3をさらに下方移動させることで、コンテナリング6の内周傾斜面によってそれぞれのセグメント5の外周傾斜面を押圧して、それぞれのセグメント5とともにそれぞれのセクタモールド10cを環状の中心CLに向かって移動させる。これにより、上部プレート2と下部プレート4の上下間で、それぞれのセクタモールド10cを環状に組み付ける。
また、ボルスタープレート3とともに、上部プレート2、上側サイドモールド10aが下方移動するので、環状に組み付けられたそれぞれのセクタモールド10cが上側サイドモールド10aと下側サイドモールド10bとにより上下に挟まれて、モールド10はグリーンタイヤ11を内部に閉じ込めて型閉めされた状態になる。
このようにモールド10が型閉めされた状態で、ブラダ8の内部に例えばスチーム等の加熱媒体Sと窒素ガス等の加圧媒体Nを順次注入してブラダ8を加熱するとともにさらに膨張させる。これにより、グリーンタイヤ11の内側は、主にブラダ8によって加熱される。モールド10を加熱する方式は様々であるが、モールド10の内部を流れる加熱媒体や加熱されたプラテン等によってモールド10は直接的または間接的に加熱される。これにより、グリーンタイヤ11の外側は、主にモールド10によって加熱される。
上側サイドモールド10aは、横倒し状態のグリーンタイヤ11の上側のタイヤサイド部16を加硫成形し、下側サイドモールド10bは下側のタイヤサイド部16を加硫成形する。セクタモールド10cは、グリーンタイヤ10のトレッド部18を加硫成形する。図5に例示するように、型閉めされたモールド10の中で、ブラダ8の内部圧力Pを予め設定されている所定範囲にするとともにグリーンタイヤ11を所定の温度範囲に加熱して所定時間維持する維持工程を経てグリーンタイヤ11が加硫される。
本発明では、図6に例示するように維持工程でのモールド10(上側サイドモールド10aおよび下側サイドモールド10b)によるグリーンタイヤ11のタイヤサイド部16に対する加熱温度Tと、加硫前のタイヤサイド部16の未加硫ゴムのムーニー粘度Vとの関係が下記(1)式を満たすようにする。この(1)式は、様々な仕様のタイヤの加硫条件を検討し、実際に加硫をして分析を行って得られた成果である。
ムーニー粘度V≦−0.2×加熱温度T+81・・・(1)
ムーニー粘度Vは、JIS 6300−1:2013に規定されている「ムーニー粘度計による粘度及びスコーチタイムの求め方」に記載されている試験方法に準拠して取得する。試験温度は100±0.5℃であり、ムーニー粘度計のロータのシャフトに作用するトルクが8.30N・mのとき、ムーニー粘度Vは100となる。
加硫前のタイヤサイド部16の未加硫ゴムのムーニー粘度Vは予め測定することで、把握できる。そこで、グリーンタイヤ11を加硫する際には、加熱温度Tを調整することにより、(1)式を満たすようにする。具体的にはモールド10を直接的または間接的に加熱する加熱媒体の温度を調整する。尚、この加熱温度Tはタイヤサイド部16に対する温度であるが、ショルダ部17、トレッド部18などの他の部位もモールド10によってこの加熱温度Tに近い温度(例えば、加熱温度T±5℃)で加熱される。
加熱された未加硫ゴムは、加熱当初は流動性が高まるが、経時的に加硫反応が進むことによって硬度が高くなり加硫ゴムになる。そのため、グリーンタイヤ11をモールド10の成形表面どおりに型付けしたタイヤTを製造するには、未加硫ゴムを加熱当初は適度に流動させることが望ましい。図6における(1)式を満たす領域は、加熱温度Tが高くなるに連れてムーニー粘度Vが低くなっている。したがって、ムーニー粘度Vが比較的高くても(未加硫ゴムの流動性が比較的低くても)、加熱温度Tが低いので加硫反応の進行が比較的遅くなる。そのため、未加硫ゴムを硬化する前にモールド10の成形表面に沿って十分に流動させて変形させることができるので型付けし易くなる。換言すると、(1)式を満たす領域からは、加熱温度Tが高くてムーニー粘度Vが高い領域が排除されている。この排除されている領域は、ムーニー粘度Vが高い割に(未加硫ゴムの流動性が低い割に)加熱温度Tが高いので、未加硫ゴムの加熱当初の流動性が悪く、モールド10の成形表面に沿って十分に変形する前に硬化する可能性が高くなる。それ故、(1)式を満たさない領域では、未加硫ゴムが十分に型付けされずに加硫故障が発生し易くなる。
図6のPC、TB、ORで示す範囲はそれぞれ、乗用車用タイヤ、トラック・バス用タイヤ、大型ダンプトラック等に装着される重荷重用タイヤに適した加熱温度Tの範囲を例示している。即ち、乗用車用タイヤでは加熱温度Tを概ね120℃〜155℃の範囲内で、(1)式を満たすようにする。同様に、トラック・バス用タイヤでは加熱温度Tを概ね130℃〜160℃の範囲内で、重荷重用タイヤでは概ね150℃〜180℃の範囲内で、(1)式を満たすようにする。尚、(1)式におけるムーニー粘度Vの下限値は、タイヤサイド部16として使用され得る未加硫ゴムのムーニー粘度Vの下限値となるが一般的には40程度である。
このように維持工程において、上記(1)式で特定される関係を満たすようにすることで、タイヤサイド部16の未加硫ゴムがモールド10の成形表面に沿って流動、変形して型付けされ易くなる。その結果、タイヤサイド部16の加硫故障をより確実に抑制することが可能になる。
さらに、維持工程でのブラダ8の内部圧力P(MPa)と、このグリーンタイヤ11を加硫して製造されたタイヤTの加硫後タイヤサイド部16の厚さG1(mm)と、ブラダ8の非膨張状態でのタイヤサイド部16に対応するブラダサイド部8aの厚さG2(mm)との関係が下記(2)式を満たすようにするとよい。この(2)式も、様々な仕様のタイヤの加硫条件を検討し、実際に加硫をして分析を行って得られた成果である。
0.028×(G1+G2)+0.14≦内部圧力P≦3.0・・・(2)
加硫後タイヤサイド部16の厚さG1(mm)は、タイヤTのリムチェックラインにおけるゲージ厚さにすればよい。非膨張状態のブラダ8とは、ブラダ8の内部が大気圧程度でブラダ8の筒状部が引張も圧縮もされていない状態である。
この厚さG1(mm)および厚さG2(mm)は、予め把握できるので、グリーンタイヤ11を加硫する際には、内部圧力Pを調整することにより、(2)式を満たすようにする。具体的にはブラダ8に注入する加圧媒体の注入圧力を調整する。
この厚さG1(mm)と厚さG2(mm)との合計値が大きくなる程、グリーンタイヤ11のタイヤサイド部16の未加硫ゴムをモールド10(上側サイドモールド10aおよび下側サイドモールド10b)の成形表面に沿って十分に流動させて変形させるにはより強く加圧する必要がある。そこで、0.028×(G1+G2)+0.14≦内部圧力Pを満たすようにすることで、タイヤサイド部16の未加硫ゴムをモールド10の成形表面に沿って十分に流動、変形させて型付けするには有利になる。即ち、維持工程の全時間を通じて内部圧力Pを0.028×(G1+G2)+0.14よりも小さくしないことが重要になる。一方、内部圧力Pが3.0MPa超になると加硫設備等に与える負荷が過大になって加硫設備等が損耗し易くなる。より好ましくは内部圧力Pは2.0MPa以下にする。
図7のPC、TB、ORで示す範囲はそれぞれ、乗用車用タイヤ、トラック・バス用タイヤ、大型ダンプトラック等に装着される重荷重用タイヤの加硫する場合の厚さG1(mm)と厚さG2(mm)との合計値の一般的な範囲を例示している。即ち、乗用車用タイヤでは厚さG1(mm)と厚さG2(mm)との合計値が概ね6mm〜12mmの範囲内で、(2)式を満たすようにする。同様に、トラック・バス用タイヤでは厚さG1(mm)と厚さG2(mm)との合計値が概ね8mm〜25mmの範囲内で、重荷重用タイヤでは概ね17mm〜55mmの範囲内で、(2)式を満たすようにする。
本発明は、乗用車用タイヤ、トラック・バス用タイヤ、重荷重用タイヤなど様々なタイプのタイヤに適用できるが、多くの実績からは本発明はトラック・バス用タイヤに特に有効であった。即ち、厚さG1と厚さG2の合計厚さが8mm以上25mm以下であると本発明の効果を得やすくなる。同様に、加熱温度Tが130℃以上160℃以下であること本発明の効果を得やすくなる。
トラック・バス用タイヤでは、一般的にカーカス材13にスチールコードが使用されている。カーカス材13としてスチールコードが使用されていると、樹脂コードが使用されている場合に比して、ブラダ8の内部圧力Pがより加硫状態に影響するので上記(2)を満たすようにする。もちろん、本発明はカーカス材13としてナイロン等の樹脂コードが使用されている場合にも適用できる。
また、トラック・バス用タイヤを製造する際のグリーンタイヤ11のタイヤサイド部16の未加硫ゴムには一般的に、天然ゴムを30〜80重量部%、ブタジエンゴムを20〜70重量部%含むゴム成分100重量部に対して、ISAF、HAF、MAFまたはFEFのいずれかの1つのグレードのカーボンブラックが35〜50重量部配合されたゴム組成物が用いられている。そこで、このゴム組成物をタイヤサイド部16に用いたグリーンタイヤ11を加硫する際には、本発明の効果を得やすくなる。
タイヤサイズが11R22.5のトラック・バス用タイヤを表1に示す条件のみを異ならせた20通り(実施例1〜10、比較例1〜10)の方法で、それぞれの方法で1000本加硫した。加硫したタイヤのタイヤサイド部に加硫故障(いわゆるライト故障)が発生したタイヤ本数を確認し、その結果は表1に示すとおりであった。加硫したタイヤではカーカス材としてスチールコートが使用されていて、タイヤサイド部の未加硫ゴムは、天然ゴムを40重量部%、ブタジエンゴムを60重量部%含むゴム成分100重量部に対して、HAFグレードのカーボンブラックが40重量部配合されたゴム組成物であった。表1中の加熱温度T、ムーニー粘度V、厚さG1+G2、内部圧力Pはそれぞれ上述したとおりである。また、いずれの条件においても同じ仕様のブラダを使用した。
Figure 2020019265
表1の結果から、実施例1〜10は比較例1〜10に比して、加硫故障を抑制するには有効であることが分かる。
1 加硫装置
2 上部プレート
3 ボルスタープレート
4 下部プレート
5 セグメント
6 コンテナリング
7 中心機構
7a 中心ポスト
8 加硫用ブラダ
8a ブラダサイド部
9 クランプ部
10 モールド
10a 上側サイドモールド
10b 下側サイドモールド
10c セクタモールド
11 グリーンタイヤ
12 インナーライナ
13 カーカス
14 ビード部
14a ビードコア
15 ベルト層
16 タイヤサイド部
17 ショルダ部
18 トレッド部
T タイヤ(製造されたタイヤ)

Claims (6)

  1. 型閉めされた加硫用モールドの中でグリーンタイヤの内部に配置した加硫用ブラダを膨張させて、前記加硫用ブラダの内部圧力を所定範囲にするとともに前記グリーンタイヤを所定の温度範囲で加熱して所定時間維持する維持工程を経て加硫することによりタイヤを製造するタイヤの製造方法において、
    前記維持工程での前記加硫用モールドによる前記グリーンタイヤのタイヤサイド部に対する加熱温度Tと、加硫前の前記タイヤサイド部の未加硫ゴムのムーニー粘度Vとの関係が下記(1)式を満たすようにすることを特徴とするタイヤの製造方法。
    ムーニー粘度V≦−0.2×加熱温度T+81・・・(1)
  2. 前記維持工程での前記加硫用ブラダの内部圧力P(MPa)と、前記グリーンタイヤを加硫して製造されたタイヤの加硫後タイヤサイド部の厚さG1(mm)と、前記加硫用ブラダの非膨張状態での前記タイヤサイド部に対応するブラダサイド部の厚さG2(mm)との関係が下記(2)式を満たすようにする請求項1に記載のタイヤの製造方法。
    0.028×(G1+G2)+0.14≦内部圧力P≦3.0・・・(2)
  3. 前記グリーンタイヤのカーカス材としてスチールコードが使用されている請求項1または2に記載のタイヤの製造方法。
  4. 前記加硫後タイヤサイド部の厚さG1と前記ブラダサイド部の厚さG2の合計厚さが8mm以上25mm以下である請求項1からのいずれかに記載のタイヤの製造方法。
  5. 前記加熱温度Tが130℃以上160℃以下である請求項1〜4のいずれかに記載のタイヤの製造方法。
  6. 前記グリーンタイヤの前記タイヤサイド部の未加硫ゴムが、天然ゴムを30〜80重量部%、ブタジエンゴムを20〜70重量部%含むゴム成分100重量部に対して、ISAF、HAF、MAFまたはFEFのいずれかの1つのグレードのカーボンブラックが35〜50重量部配合されたゴム組成物である請求項1〜5のいずれかに記載のタイヤの製造方法。
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